JP6278613B2 - ヒートシンク - Google Patents

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本発明は、近接配置された複数のヒートパイプに放熱フィン部が設けられるヒートシンクに関する。
ヒートシンクには、ヒートパイプ毎に取付けられるフィン板の枚数を変えて冷却能力を調整するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示されるヒートパイプについて、例えば、形状的な制約により隣り合うヒートパイプ同士が近接配置された場合に、各ヒートパイプの冷却能力を調整するために、図10に示したように、各ヒートパイプ間でフィン板を矩形に分割する方法がある。
図10は、従来のヒートシンク200を示す斜視図である。
図10において、ヒートシンク200は、基板11の一側面に配置された第1素子21及び第2素子22にそれぞれ熱的に接続された受熱プレート14,15と、基板11の他側面に配置された第3素子23に熱的に接続された受熱プレート16と、これらの受熱プレート14,15,16に一端がそれぞれ取付けられたヒートパイプ31,32,33と、これらのヒートパイプ31,32,33のそれぞれの他端に取付けられた放熱フィン部211,212,213とで構成されている。
放熱フィン部211,212,213は、それぞれ複数の矩形のフィン板221,222,223からなる。
また、図10において、ヒートパイプ31,32を左右に曲げて、ヒートパイプ31,32同士の間隔を広げ、フィン板221,222,223のそれぞれの面積を同等にすることもできる。
特開平7−190655号公報
上記したように、フィン板221,222,223を矩形に分割した場合、フィン板221,222,223のうちで中央側に配置されるフィン板223は、幅が狭くなり、放熱に必要な面積を確保することが難しくなる。また、外側に配置されるフィン板221,222は、放熱に必要な面積に対して過剰な面積となる。この結果、中央側のヒートパイプ33を十分に冷却することができなくなり、ヒートパイプ33に接続された第3素子23の温度が許容最高温度を越えることがある。また、許容最高温度と各素子21,22,23の温度との差が、各素子21,22,23間で大きくなる。
従って、第3素子23の最高温度を低くするとともに、許容最高温度と各素子21,22,23の温度との差を、各素子21,22,23間でより小さくすることが望まれる。これには、各フィン板221,222,223の面積の適正化を図ることが必要である。
また、ヒートパイプ31,32を左右に曲げて、ヒートパイプ31,32同士の間隔を広げた場合、フィン板221,222,223がパイプ曲げ部に干渉することがある。パイプ曲げ部にはフィン板221,222,223が固定できないので、基板11の近傍までフィン板221,222,223が挿せなくなる。これにより、フィン板の枚数が減ることで面積が減り、かえって放熱性能が低下する恐れがある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、複数のヒートパイプを備えるヒートシンクにおいて、ヒートパイプに設けられるフィン板の面積の適正化を図ることを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、複数のヒートパイプと、前記複数のヒートパイプのそれぞれに対応する放熱フィン部とからなり、前記複数のヒートパイプの端部にそれぞれ前記放熱フィン部の固定部が固定され、それぞれの前記放熱フィン部は、それぞれの前記ヒートパイプ間で分割された複数のフィン板からなり、前記複数のヒートパイプに対応する複数の前記放熱フィン部は、全体が正面視で矩形のフィン板集合体を構成し、前記複数のヒートパイプは、前記フィン板集合体の長手方向の中央に位置するのヒートパイプ群と、前記第のヒートパイプ群を両側方から挟むように前記フィン板集合体の長手方向の両端部側に配置された第のヒートパイプ群とからなり、前記第のヒートパイプ群は前記放熱フィン部の中央に固定され、前記分割された複数のフィン板には、少なくとも1本のヒートパイプが固定されており、前記第のヒートパイプ群に熱的に接続された前記フィン板には、前記第1のヒートパイプ群の上側よりも下側で前記第1のヒートパイプ群の両側方に大きく広がった斜辺を有する広がり部を備え、前記広がり部の前記斜辺に、下方から上方へ前記フィン板に沿って流れるエアを前記第1のヒートパイプ群に接続された前記フィン板の中央側に集める折り曲げ部が形成されることを特徴とする。
この構成によれば、放熱フィン部のフィン板の面積を広がり部の分だけより大きくすることができ、本来それぞれのヒートパイプが必要とするフィン板の面積を付与できて各フィン板の面積の適正化を図ることができる。この結果、集合体としてのヒートシンクの冷却性能を向上させることができる。
更に、ヒートパイプに接続されるフィン板の過剰なフィン面積を削除できるため、ヒートシンク全体を小型にすることができる。
上記構成において、前記広がり部の少なくとも一辺が、前記所フィン板集合体の少なくとも一辺と平行であっても良い。この構成によれば、フィン板を空間に効率良く配置することができる。
また、上記構成において、前記広がり部の少なくとも一辺が、前記フィン板集合体の少なくとも一辺に対し斜めとされた前記斜辺であっても良い。
また、上記構成において、前記複数のヒートパイプがすべて直線形状で構成されていても良い。この構成によれば、それぞれのヒートパイプを直線形状にして近接配置させたとしても、ヒートシンクの冷却性能を向上させつつヒートパイプひいてはヒートシンクを低コストで製造することができる。
本発明は、複数のヒートパイプと放熱フィン部からなり、複数のヒートパイプの端部に放熱フィン部が連結され、放熱フィン部は、分割された複数のフィン板からなり、複数のフィン板には、少なくとも1本のヒートパイプが熱的に接続しており、少なくとも1つの放熱フィン部において、フィン板に広がり部を備えたので、放熱フィン部のフィン板の面積を広がり部の分だけより大きくすることができ、本来それぞれのヒートパイプが必要とするフィン板の面積を付与できて各フィン板の面積の適正化を図ることができる。この結果、集合体としてのヒートシンクの冷却性能を向上させることができる。
更に、ヒートパイプに接続されるフィン板の過剰なフィン板面積を削除できるため、ヒートシンク全体を小型にすることができる。更に、ヒートパイプのフィン接触部を曲げて間隔を広げる必要がないので、ヒートパイプの一端部を基板部に取付ける場合には、フィン板を基板部まで挿入できる。よって、フィン板枚数を減らす必要がないので、小型化できる。
本発明のヒートシンク(実施例1)を示す斜視図である。 フィン板(実施例1)を従来技術のフィン板(比較例A)と共に示す正面図である。 フィン板(変形例)を説明する斜視図である。 フィン板(変形例)の折り曲げ部の有無による作用を比較する作用図である。 本発明のヒートシンク(実施例2)を示す斜視図である。 フィン板(実施例2)を従来技術のフィン板(比較例A)と共に示す正面図である。 一列に配置された3本のヒートパイプに対応する各フィン板形状(実施例3、実施例4、実施例5、比較例1)を示す正面図である。 一列に配置された4本のヒートパイプに対応する各フィン板形状(実施例6、比較例2)を示す正面図である。 二列に配置された6本のヒートパイプに対応する各フィン板形状(実施例7、実施例8、比較例3)を示す正面図である。 従来のヒートシンクを示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
(実施例1)
図1は、本発明のヒートシンク10(実施例1)を示す斜視図である。
ヒートシンク10は、基板11の上面に配置された第1素子21及び第2素子22にそれぞれ熱的に接続された受熱プレート14,15と、基板11の下面に配置された第3素子23に熱的に接続された受熱プレート16と、これらの受熱プレート14,15,16に一端部31a,32a,33a側が取付けられたヒートパイプ31,32,33と、これらのヒートパイプ31,32,33のそれぞれの他端部31b,32b,33b側に取付けられた放熱フィン部34,35,36とで構成されている。放熱フィン部34,35,36は、全体の外形が略直方体状に形成された放熱部38を構成し、それぞれの放熱フィン部34,35,36は、複数のフィン板41,42,43からなる。上記のヒートパイプ31,32,33は、ヒートパイプ群30を構成している。
受熱プレート14,15,16は、アルミニウム合金製の板の表面にニッケルめっきを施した部品であり、各素子21,22,23にグリースを介して熱的に接続されている。
ヒートパイプ31,32,33は、熱伝動性の高い材質、例えば銅からなるパイプ中に作動液が封入された部品であり、扁平に形成された一端部31a,32a,33aがそれぞれ受熱プレート14,15,16に半田付けされている。
ヒートパイプ31,32,33では、受熱プレート14,15,16側の高温部で作動液が蒸発し、その作動液蒸気が放熱フィン部34,35,36側の低温部に移動して、冷却されることにより凝縮して液体となり、高温部に戻る、という循環を繰り返し、高温部から低温部への熱移動が起こる。
フィン板41,42,43は、アルミニウム合金製であり、それぞれヒートパイプ31,32,33に所定のピッチで圧入により固定されている。放熱フィン部34,35,36は、互いに所定距離の隙間を隔てて配置されている。
図2は、フィン板41,42,43(実施例1)を従来技術のフィン板221,222,223(比較例A)と共に示す正面図である。図2(A)は図10に示した従来技術(比較例A)のフィン板221,222,223を示す正面図、図2(B)は実施例1のフィン板41,42,43を示す正面図である。なお、各フィン板41,42,43間には、互いに干渉しないように所定の隙間が設けられている(以下に示す他のフィン板についても同じ。)。
図2(A)に示した比較例Aにおいて、ヒートパイプ31,32は、一つの列を形成し、ヒートパイプ33は、ヒートパイプ31,32間の中央を通ってヒートパイプ31,32が並んだ方向と直交する方向に延びる直線上に配置されている。
3本のヒートパイプ31,32,33の内、中央に配置されるヒートパイプ33に取付けられた矩形のフィン板223は、フィン板221,222,223の中で最も幅が狭く、面積が最小である。また、フィン板221,222の面積は、フィン板223の面積よりも大きいが、フィン板221,222のヒートパイプ31,32に近い部分が冷却性能により大きく寄与し、ヒートパイプ31,32から遠くなるにつれて冷却性能は次第に低下する。従って、フィン板221,222には冷却性能の低い部分が多く存在している。
図2(B)に示した実施例1において、フィン板41,42,43は、矩形のフィン板集合体40を構成している。フィン板集合体40は、2つの長辺40a,40b及び2つの短辺40c,40dを備える。長辺40a,40bは、ヒートパイプ31,32,33が並ぶ方向(即ち、ヒートパイプ31,32が並ぶ方向)に沿って形成されている。
ヒートパイプ群30は、フィン板集合体40の長手方向の中央に位置するヒートパイプ33からなる第1のヒートパイプ群30Aと、ヒートパイプ33に対してフィン板集合体40の長手方向の両端部側に配置されたヒートパイプ31,32からなる第2のヒートパイプ群30Bとからなる。ヒートパイプ群30A,30Bは、それぞれ複数本のヒートパイプから構成されるが、1本のヒートパイプから構成しても良い。
フィン板43は、ヒートパイプ33の両側方に斜辺43a,43bを有する台形部43cと、この台形部43cに隣接するとともにヒートパイプ31,32の内側方に側辺43d,43eを有する矩形部43fとが一体に組み合わされた外形に形成されている。
ヒートパイプ33は、フィン板集合体40の長手方向におけるフィン板43の中央に位置する固定部43pに固定されている。
台形部43cは、フィン板43の外縁を構成する底辺43hを備える。底辺43hは、フィン板集合体40の長辺40bに含まれている。このように、フィン板43は、ヒートパイプ33側から外縁である底辺43hに向けて広がるように形成されている。
矩形部43fは、フィン板43の外縁を構成する上辺43jを備える。上辺43jは、フィン板集合体40の長辺40aに含まれている。
台形部43cは、矩形部43fよりも、ヒートパイプ31,32が並ぶ方向(長辺40a,40bが延びる方向)に広がった広がり部43m,43nを有する。
上記の広がり部43m,43nとは、フィン板43において、ヒートパイプ33が固定された固定部43pよりも、放熱フィン部36(図1参照)の端部(詳しくは、長辺40b側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
フィン板41,42は、フィン板43の斜辺43a,43bに対向するように設けられた斜辺41a,42aと、フィン板43の側辺43d,43eに対向するように設けられた側辺41b,42bとを備える。
上記したフィン板41,42の斜辺41a,42a及びフィン板43の斜辺43a,43bは、フィン板集合体40の対角線にほぼ沿うようにしても良い。
ここで、図2(A)の比較例Aと図2(B)の実施例1とを比較すると、フィン板43では、ヒートパイプ33の近傍の放熱面積が増大することで、ヒートパイプ33の冷却性向上が可能になる。
図3は、フィン板44(変形例)を説明する斜視図である。図3(A)はフィン板43の斜視図、図3(B)はフィン板43の変形例であるフィン板44を示す斜視図である。なお、フィン板44に関し、フィン板43と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図3(A)に示すフィン板43は、下部の台形部43cに斜辺43a,43bを有するため、この斜辺43a,43bを利用して、図3(B)に示すフィン板44では、折り曲げ部44g,44hを形成している。即ち、フィン板44は、下部がヒートパイプ33(図1参照)の両側方に斜辺44a,44bを有する台形部44cと、上部がヒートパイプ31,32(図1参照)の内側方に側辺43d,43eを有する矩形部43fとを一体に組み合わせた外形に形成され、台形部44cの斜辺44a,44bにほぼ直角に折り曲げられた折り曲げ部44g,44hを備える。また、台形部44cは、矩形部43fよりも、ヒートパイプ31,32(図2(B)参照)が並ぶ方向に広がった広がり部44m,44nを有する。
図3(A),(B)において、台形部43c,44cにはヒートパイプ33が圧入される嵌合穴43gが開けられている。
以上に述べたフィン板44の作用を次に説明する。
図4は、フィン板44の折り曲げ部44g,44hの有無による作用を比較する作用図である。図4(A)は、フィン板43の作用を示す作用図、図4(B)はフィン板44の作用を示す作用図である。
図4(A)に示すように、フィン板43では、例えば、フィン板43の下方から上方へフィン板43に沿ってエアが流れる場合、エアは、白抜き矢印A,A及び白抜き矢印B,Bで示すように、フィン板43の台形部43c及び矩形部43fの側方を通過し、フィン板43からの放熱を促す
これに対して、図4(B)に示すように、フィン板44では、例えば、フィン板44の下方から上方へフィン板44に沿ってエアが流れる場合、エアは、台形部44cでは折り曲げ部44g,44hに当たり、白抜き矢印C,Cで示すように折り曲げ部44g,44hに沿って斜め上方に流れてフィン板44の中央側に集まる。この結果、矩形部43fの側方では風量が増大し、白抜き矢印D,Dに示すように上方に流れる。
従って、矩形部43fでは、図4(A)の場合よりも多くの風量で冷却されるため、より効率的に冷却することができる。また、折り曲げ部44g,44hを設けることでフィン板44の剛性を高めることができ、同じ板厚であれば、フィン板面積を拡大することができて冷却性能を向上させることができ、また、同じ面積であれば、板厚を薄くすることができて軽量化を図ることができる。
(実施例2)
図5は、本発明のヒートシンク50(実施例2)を示す斜視図である。図1に示した実施例1と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
ヒートシンク50は、ヒートシンク10(図1参照)の放熱フィン部34,35,36(図1参照)に対して、放熱フィン部54,55,56のみ異なる。即ち、ヒートシンク50は、受熱プレート14,15,16と、ヒートパイプ31,32,33と、放熱フィン部54,55,56とで構成されている。3つの放熱フィン部54,55,56は、全体の外形が略直方体状に形成された放熱部58を構成し、それぞれの放熱フィン部54,55,56は、複数のフィン板61,62,63からなる。
3本のヒートパイプ31,32,33の内、中央に配置されるヒートパイプ33に取付けられたフィン板63は、三角形状に形成されている。
図6は、フィン板61,62,63(実施例2)を従来技術のフィン板221,222,223(比較例A)と共に示す正面図である。図6(A)は図10に示した従来技術(比較例A)のフィン板221,222,223を示す正面図、図6(B)は実施例2のフィン板61,62,63を示す正面図である。
図6(A)に示したフィン板221,222,223に対して、図6(B)に示したフィン板61,62,63は、それぞれの面積を同一としながら、形状が異なっている。即ち、フィン板221とフィン板61、フィン板222とフィン板62、フィン板223とフィン板63は、それぞれ同一面積である。また、フィン板221とフィン板222、フィン板61とフィン板62も同一面積である。
図6(B)において、フィン板61,62,63は、矩形のフィン板集合体60を構成している。フィン板集合体60は、2つの長辺60a,60b及び2つの短辺60c,60dを備える。長辺60a,60bは、ヒートパイプ31,32,33が並ぶ方向(即ち、ヒートパイプ31,32が並ぶ方向)に沿って形成されている。
フィン板63は、ヒートパイプ33の上方に頂点を有する二等辺三角形に形成され、2つの斜辺63a,63b及び底辺63cを備える。底辺63cは、フィン集合体60の長辺60bに含まれる。このように、フィン板63は、ヒートパイプ33側から外縁である底辺63cに向けて広がるように形成されている。
また、フィン板63は、ヒートパイプ31,32よりも、ヒートパイプ31,32が並ぶ方向(長辺60a,60bが延びる方向)に広がった広がり部63d,63eを有する。
ヒートパイプ33は、フィン板集合体60の長手方向におけるフィン板63の中央に位置する固定部63gに固定されている。
上記の広がり部63d,63eとは、フィン板63において、ヒートパイプ33が固定された固定部63gよりも、放熱フィン部56(図1参照)の端部(詳しくは、長辺60b側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
フィン板61,62は、フィン板63の斜辺63a,63bに対向する斜辺61a,62aと、互いに対向する側辺61b,62bとを備える。
上記したフィン板61,62の斜辺61a,62a及びフィン板63の斜辺63a,63bは、フィン板集合体60の対角線にほぼ沿うようにしても良い。
ここで、図6(A)の比較例Aと図6(B)の実施例2とを比較すると、フィン板61,62,63では、ヒートパイプ31,32,33のそれぞれの近傍の放熱面積が増大することで、ヒートパイプ31,32,33のそれぞれの冷却性向上が可能になる。
<実験例>
以上に示した比較例A、実施例1及び実施例2について、フィン板の面積及び形状と、素子の温度との関係を以下の実験条件にて評価した。評価結果を表1に示す。
・実験条件
(a)素子の発熱量及びサイズ
第1素子:15W、20mmx15mm
第2素子:15W、30mmx30mm
第3素子:25W、20mmx20mm
いずれも、測定用に上記サイズの銅ブロックにセラミックヒータ(坂口電熱社製 MS-1)を取り付けたダミー素子を使用
(b)各フィン板に上方から下方に流れる冷却風の風速:1.5m/s
(c)素子と受熱プレートとの間の熱伝導グリースの熱伝導率:6W/mK
(d)受熱プレート:サイズ30mmx30mm、板厚1mm、材質ニッケルめっき付きアルミニウム合金
(e)ヒートパイプにおける受熱プレートとの接合部:直径8mmの銅製パイプを厚さ4mmに扁平に形成
(f)フィン板:材質アルミニウム合金、板厚0.3mm、ピッチ2mm、ヒートパイプ1本当たりの枚数20枚
(g)雰囲気温度:20℃
(h)負荷時間:30分
(i)温度測定部位:第1素子、第2素子、第3素子の表面温度
(j)温度測定方法:熱電対(坂口電熱社製 型番K-6F)をダミー素子表面に形成した溝に設置し、ダミー素子中心温度を測定
Figure 0006278613
その結果、比較例A(図2(A)及び図10も参照)では、第3素子23の温度が53.7℃であり、許容最高温度50℃を越えているので、判定は×(不合格)となった。従って、例えば、素子の出力を落とすか、強力な冷却用ファンを使用して冷却風の風速を上げる必要がある。
しかし、実施例1(図1、図2(B)も参照)では、フィン板43に斜辺43a,43bを形成し、ヒートパイプ33側から外縁である底辺43hに向けて広がるように形成することでフィン板43の面積をフィン板223(図2(A)参照)の面積に対して2倍に大きくすることができた。この結果、第3素子23の温度は、47.4℃となり、比較例Aに対して6.3℃低下させることができた。また、50℃以下であるため、判定は、〇(合格)となった。また、フィン板41,42は、フィン板221,222(図2(A)参照)に対して冷却性能の低い部分が削除され、第1素子21及び第2素子22の温度は上昇したが、各素子21,22,23の温度差が小さくなり、面積の適正化を図ることが可能になった。
実施例2(図5、図6(B)も参照)では、比較例Aと各フィン板61,62,63の面積は同一であるが、比較例Aと比較して各素子21,22,23の温度は、第1素子21で−2.0℃、第2素子22で−1.4℃、第3素子23で−4.6℃変化し、全ての素子21,22,23の温度を低減させることが出来た。従って、判定は○(合格)となった。
以上に述べたフィン板形状の別の実施例を以下に示す。
(実施例3、実施例4、実施例5、比較例1)
図7は、一列に配置された3本のヒートパイプ71,72,73に対応する各フィン板形状(実施例3、実施例4、実施例5、比較例1)を示す正面図である。
図7(A)はフィン板231,232,233がそれぞれ矩形に形成された従来技術である、比較例1を示す図である。
ヒートパイプ71,72,73は、近接配置されてヒートパイプ群70を構成している。ヒートパイプ71,73間及びヒートパイプ72,73間がそれぞれ分割されて、矩形のフィン板231,232,233が形成されている。3つのフィン板231,232,233の内、フィン板233の幅が最も小さく、面積が最も小さい。
図7(B)はフィン板81,82,83がそれぞれ複数の矩形から構成される実施例3を示す図である。
フィン板81,82,83は、フィン板集合体80を構成し、フィン板集合体80は、長辺80a,80b及び短辺80c,80dを備える。
ヒートパイプ群70は、フィン板集合体80の長手方向の中央に位置するヒートパイプ73からなる第1のヒートパイプ群70Aと、ヒートパイプ73に対してフィン板集合体80の長手方向の両端部側に配置されたヒートパイプ71,72からなる第2のヒートパイプ群70Bとからなる。ヒートパイプ群70A,70Bは、それぞれ複数本のヒートパイプから構成されるが、1本のヒートパイプから構成しても良い。
フィン板81は、ヒートパイプ71からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に延びる内側矩形部81aと、この内側矩形部81aよりも幅広で且つ内側矩形部81aから一体に外側に延びる外側矩形部81bとからなる。
同様に、フィン板82は、ヒートパイプ72からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に延びる内側矩形部82aと、この内側矩形部82aよりも幅広で且つ内側矩形部82aから一体に外側に延びる外側矩形部82bとからなる。
フィン板83は、ヒートパイプ73からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向と直交する方向(図の上方及び下方)に延びる内側矩形部83aと、この内側矩形部83aよりも幅広で且つ内側矩形部83aから一体に外側に延びる外側矩形部83b,83cとからなる。外側矩形部83b,83cは、それぞれ長辺80a,80bに含まれる上辺83d及び下辺83eを備える。このように、フィン板83は、ヒートパイプ73側から外縁である上辺83d又は下辺83eに向けて広がるように形成されている。
フィン板83は、内側矩形部83aよりも、ヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向(長辺80a,80bが延びる方向)に広がった広がり部83f,83g,83h,83jを有する。
フィン板集合体80は、ヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に沿って長辺80a,80bを有する矩形に形成されている。
ヒートパイプ73は、フィン板83におけるフィン板集合体80の長手方向の中央に位置する固定部としての内側矩形部83aに固定されている。
上記の広がり部83f,83g,83h,83jとは、フィン板83において、ヒートパイプ73が固定された内側矩形部83aよりも、フィン板集合体80の端部(詳しくは、長辺80a,80b側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
図7(C)はフィン板85,86,87が内側から外側に向かって広がるように形成された実施例4を示す図である。
フィン板85,86,87は、フィン板集合体80Aを構成し、フィン板集合体80Aは、長辺80e,80f及び短辺80g,80hを備える。
フィン板85は、ヒートパイプ71からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に向かって延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ71,73間に形成された側辺85aと、この側辺85aの両端部からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺85b,85cとを備える。
同様に、フィン板86は、ヒートパイプ72からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ72,73間に形成された側辺86aと、この側辺86aの両端部からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺86b,86cとを備える。
フィン板87は、ヒートパイプ73からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向と直交する方向(図の上方及び下方)に広がるように形成され、フィン板85,86のそれぞれの側辺85a,86aに対向する側辺87a,87bと、これらの側辺87a,87bのそれぞれの両端部からフィン板85,86の斜辺85b,85c,86b,86cに対向しながら延びる斜辺87c,87d,87e,87fと、長辺80e,80fに含まれる上辺87g及び下辺87hとを備える。このように、フィン板87は、ヒートパイプ73側から外縁である上辺87g又は下辺87hに向けて広がるように形成されている。
また、フィン板87は、側辺87a,87b間よりも、ヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向(長辺80e,80fが延びる方向)に広がった広がり部87m,87n,87p,87qを有する。
フィン板集合体80Aは、ヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に沿って長辺80e,80fを有する矩形に形成されている。フィン板85の斜辺85b,85c、フィン板86の斜辺86b,86c及びフィン板87の斜辺87c,87d,87e,87fは、矩形のフィン板集合体80Aの対角線に沿うようにしても良い。
ヒートパイプ73は、フィン板87におけるフィン板集合体80Aの長手方向の中央であって側辺87a,87b間に位置する固定部87rに固定されている。
上記の広がり部87m,87n,87p,87qとは、フィン板87において、ヒートパイプ73が固定された固定部87r(詳しくは、側辺87a,87b間の幅)よりも、フィン板集合体80Aの端部(詳しくは、長辺80e,80f側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
図7(D)はフィン板97がフィン板95,96を囲むように形成された実施例5を示す図である。
フィン板95は、ヒートパイプ71からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に延びるように矩形に形成され、ヒートパイプ71,73間に形成された側辺95aを備える。同様に、フィン板96は、ヒートパイプ72からヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向に延びるように矩形に形成され、ヒートパイプ72,73間に形成された側辺96aを備える。
フィン板97は、ヒートパイプ73を囲むようにフィン板95,96間に配置された内側矩形部97aと、この内側矩形部97aの両側に内側矩形部97aよりも幅広に形成された外側矩形部97b,97cと、これらの外側矩形部97b,97c間であってフィン板95,96の外側に配置された外側端部矩形部97d,97eとが一体に矩形に形成されている。
内側矩形部97aは、フィン板95,96の側辺95a,96aに対向する側辺97f,97gを備える。外側矩形部97bは、長辺97hを備え、外側矩形部97cは、長辺97jを備える。外側端部矩形部97d,97eは、外側矩形部97b,97cと共に、それらの外縁の一部で短辺97m,97nを形成する。即ち、フィン板97は、長辺97h,97j及び短辺97m,97nを備える外形が矩形のものである。
このように、フィン板97は、ヒートパイプ73側から外縁である長辺97h,97jに向けて広がるように形成されている。
外側矩形部97b,97cは、内側矩形部97aよりも、ヒートパイプ71,72,73が並ぶ方向(長辺97h,97jが延びる方向)に広がった広がり部97p,97q,97r,97sを有する。
ヒートパイプ73は、フィン板97における長手方向の中央に位置する固定部としての内側矩形部97aに固定されている。
上記の広がり部97p,97q,97r,97sとは、フィン板97において、ヒートパイプ73が固定された内側矩形部97aよりも、フィン板97の端部(詳しくは、長辺97h,97j側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
上記の図7(A)〜(D)において、実施例3のフィン板83、実施例4のフィン板87及び実施例5のフィン板97は、比較例1のフィン板233に比較して、面積が大きくなり、また、ヒートパイプ73の近傍の放熱面積が増大することにより、放熱性を向上させることができる。
(実施例6、比較例2)
図8は、一列に配置された4本のヒートパイプ101,102,103,104に対応する各フィン板形状を示す正面図である。
図8(A)はフィン板241,242,243,244が矩形に形成された従来技術である、比較例2を示す図である。
ヒートパイプ101,102,103,104は、近接配置されてヒートパイプ群100を構成している。ヒートパイプ101,103間、ヒートパイプ103,104間、ヒートパイプ102,104間がそれぞれ分割されて、矩形のフィン板241,242,243,244が形成されている。4つのフィン板241,242,243,244の内、フィン板243,244の幅が最も狭く、面積が最も小さい。
図8(B)はフィン板111,112,113,114が内側から外側に向かって広がるように形成された実施例6を示す図である。
フィン板111,112,113,114は、フィン板集合体110を構成し、フィン板集合体110は、長辺110a,110b及び短辺110c,110dを備える。
ヒートパイプ群100は、フィン板集合体110の長手方向の中央に位置するヒートパイプ103,104からなる第1のヒートパイプ群100Aと、ヒートパイプ103,104に対してフィン板集合体110の長手方向の両端部側に配置されたヒートパイプ101,102からなる第2のヒートパイプ群100Bとからなる。ヒートパイプ群100A,70Bは、それぞれ複数本のヒートパイプから構成される。
フィン板111は、ヒートパイプ101からヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向に延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ101,103間に形成された側辺111aと、この側辺111aの両端部からヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺111b,111cとを備える。
同様に、フィン板112は、ヒートパイプ102からヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向に延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ102,104間に形成された側辺112aと、この側辺112aの両端部からヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺112b,112cを備える。
上記フィン板111,112の斜辺111b,111c,112b,112cは、フィン板集合体110の対角線に沿って延びている。
フィン板113は、ヒートパイプ103からヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向と直交する方向(図の上方及び下方)に広がるように形成され、ヒートパイプ103を囲む矩形部113gと、この矩形部113gの外側に一体に形成された台形部113h,113jとからなる。
また、フィン板113は、フィン板111の側辺111aに対向する側辺113aと、この側辺113aの両端部からフィン板111の斜辺111b,111cに対向しながら延びる斜辺113b,113cと、ヒートパイプ103,104間に形成された側辺113dと、長辺110aに含まれる上辺113eと、長辺110bに含まれる下辺113fとを備える。
更に、フィン板113は、側辺113a,113d間よりも、ヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向(長辺110a,110bが延びる方向)に広がった広がり部113m,113nを有する。
同様に、フィン板114は、ヒートパイプ104からヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向と直交する方向(図の上方及び下方)に広がるように形成され、ヒートパイプ104を囲む矩形部114gと、この矩形部114gの外側に一体に形成された台形部114h,114jとからなる。
また、フィン板114は、フィン板112の側辺112aに対向する側辺114aと、この側辺114aの両端部からフィン板112の斜辺112b,112cに対向しながら延びる斜辺114b,114cと、ヒートパイプ103,104間に形成されてフィン板113の側辺113dに対向する側辺114dと、長辺110aに含まれる上辺114eと、長辺110bに含まれる下辺114fとを備える。
更に、フィン板114は、側辺114a,114d間よりも、ヒートパイプ101,102,103,104が並ぶ方向(長辺110a,110bが延びる方向)に広がった広がり部114m,114nを有する。
上記フィン板113,114の斜辺113b,113c,114b,114cは、フィン板集合体110の対角線に沿って延びている。
ヒートパイプ103,104は、フィン板113,114におけるフィン板集合体80の長手方向の中央に位置する固定部としての矩形部113g,114gに固定されている。
上記の広がり部113m,113n,114m,114nとは、フィン板113,114において、ヒートパイプ103,104が固定された矩形部113g,114gよりも、フィン板集合体110の端部(詳しくは、長辺110a,110b側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
上記したように、フィン板113,114は、ヒートパイプ103,104側から外縁である上辺113e,114e及び下辺113f,114fに向けて広がるように形成されている。
また、図8(A),(B)において、実施例6のフィン板113,114は、比較例2のフィン板243,244に比較して、面積が大きくなり、また、ヒートパイプ103,104のそれぞれの近傍の放熱面積が増大することにより、放熱性を向上させることができる。
(実施例7、実施例8、比較例3)
図9は、二列に配置された6本のヒートパイプ121,122,123,124,125,126に対応する各フィン板形状を示す正面図である。
図9(A)はフィン板251,252,253が矩形に形成された従来技術である、比較例3を示す図である。
ヒートパイプ121,122,123,124,125,126は、近接配置されてヒートパイプ群120を構成している。2本のヒートパイプ121,124にフィン板251が取付けられ、2本のヒートパイプ122,125にフィン板252が取付けられ、2本のヒートパイプ123,126にフィン板253が取付けられている。ヒートパイプ121,124とヒートパイプ123,126との間、及びヒートパイプ123,126とヒートパイプ122,125との間がそれぞれ分割されて、矩形のフィン板251,252,253が形成されている。3つのフィン板251,252,253の内、フィン板253の幅が最も狭く、面積が最も小さい。
図9(B)はフィン板131,132,133,134,135,136がそれぞれ単一の矩形又は複数の矩形から構成される実施例7を示す図である。
フィン板131,132,133,134,135,136は、フィン板集合体130を構成し、フィン板集合体130は、長辺130a,130b及び短辺130c,130dを備える。
ヒートパイプ群120は、フィン板集合体130の長手方向の中央に位置するヒートパイプ123,126からなる第1のヒートパイプ群120Aと、ヒートパイプ123,126に対してフィン板集合体130の長手方向の両端部側に配置されたヒートパイプ121,122,124,125からなる第2のヒートパイプ群120Bとからなる。ヒートパイプ群120A,120Bは、それぞれ複数本のヒートパイプから構成される。
フィン板131,132は、ヒートパイプ121,122からそれぞれヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向に延びるように矩形に形成されている。
フィン板133は、フィン板131,132間に挟まれた内側矩形部133aと、この内側矩形部133aよりも幅広で且つ内側矩形部133aから一体に外側に延びる外側矩形部133bとからなる。
また、フィン板133は、内側矩形部133aよりも、ヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向(長辺130a,130bが延びる方向)に広がった広がり部133c,133dを有する。
フィン板134,135は、ヒートパイプ124,125からそれぞれヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向に延びるように矩形に形成されている。
フィン板136は、フィン板134,135間に挟まれた内側矩形部136aと、この内側矩形部136aよりも幅広で且つ内側矩形部136aから一体に外側に延びる外側矩形部136bとからなる。
また、フィン板136は、内側矩形部136aよりも、ヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向(長辺130a,130bが延びる方向)に広がった広がり部136c,136dを有する。
フィン板133は、長辺130aを備え、フィン板136は、長辺130bを備える。また、フィン板131,133,134,136の縁部は、短辺130cを形成し、フィン板132,133,135,136の縁部は、短辺130dを形成している。
ヒートパイプ123,126は、フィン板133,136におけるフィン板集合体130の長手方向の中央に位置する固定部としての内側矩形部133a,136aに固定されている。
上記の広がり部133c,133d,136c,136dとは、フィン板133,136において、ヒートパイプ123,126が固定された内側矩形部133a,136aよりも、フィン板集合体130の端部(詳しくは、長辺130a,130b側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
このように、フィン板133,136は、ヒートパイプ123,126側から外縁である長辺130a,130bに向けて広がるように形成されている。
図9(C)はフィン板141,142,143,144,145,146がそれぞれ内側から外側に向かって広がるように形成された実施例8を示す図である。
フィン板141,142,143,144,145,146は、フィン板集合体140を構成し、フィン板集合体140は、長辺140a,140b及び短辺140c,140dを備える。
フィン板141は、ヒートパイプ121からヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向へ延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ121,123間に形成された側辺141aと、この側辺141aの一端部からヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向に延びる下辺141bと、側辺141aの他端部からヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺141cとを備える。
同様に、フィン板142は、ヒートパイプ122からヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向へ延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ122,123間に形成された側辺142aと、この側辺142aの一端部からヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向に延びる下辺142bと、側辺142aの他端部からヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺142cとを備える。
フィン板143は、フィン板141,142間に配置された矩形部143aと、この矩形部143aから一体にヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向と直交する方向に広がるように延びる台形部143bとからなる。矩形部143aは、フィン板141,142の側辺141a,142aに対向する側辺143c,143dを備える。台形部143bは、フィン板141,142の斜辺141c,142cに対向する斜辺143e,143fを備え、長辺140aが底辺になる。
また、フィン板143は、矩形部143aよりも、ヒートパイプ121,122,123が並ぶ方向(長辺140a,140bが延びる方向)に広がった広がり部143g,143hを有する。
フィン板144は、ヒートパイプ124からヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向へ延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ124,126間に形成された側辺144aと、この側辺144aの一端部からヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向に延びる上辺144bと、側辺144aの他端部からヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺144cとを備える。
同様に、フィン板145は、ヒートパイプ125からヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向へ延びる略扇形状に形成され、ヒートパイプ125,126間に形成された側辺145aと、この側辺145aの一端部からヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向に延びる上辺145bと、側辺145aの他端部からヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向に対して斜めに延びる斜辺145cとを備える。
フィン板146は、フィン板144,145間に配置された矩形部146aと、この矩形部146aから一体にヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向と直交する方向に広がるように延びる台形部146bとからなる。矩形部146aは、フィン板144,145の側辺144a,145aに対向する側辺146c,146dを備え、台形部146bは、フィン板144,145の斜辺144c,145cに対向する斜辺146e,146fとを備え、長辺140bが底辺になる。
また、フィン板146は、矩形部146aよりも、ヒートパイプ124,125,126が並ぶ方向(長辺140a,140bが延びる方向)に広がった広がり部146g,146hを有する。
上記のフィン板141の斜辺141c、フィン板142の斜辺142c、フィン板143の斜辺143e,143f、フィン板144の斜辺144c、フィン板145の斜辺145c、フィン板146の斜辺146e,146fは、フィン板集合体140の外縁で形成される矩形の対角線に沿うようにしても良い。
ヒートパイプ123,126は、フィン板143,146におけるフィン板集合体140の長手方向の中央に位置する固定部としての矩形部143a,146aに固定されている。
上記の広がり部143g,143h,146g,146hとは、フィン板143,146において、ヒートパイプ123,126が固定された矩形部143a146aよりも、フィン板集合体140の端部(詳しくは、長辺140a,140b側)の方が、幅が広い形状となった部分をいう。
上記したように、フィン板143,146は、ヒートパイプ123,126側から外縁である長辺140a,140bに向けて広がるように形成されている。
また、図9(A)〜(C)において、実施例7のフィン板133,136及び実施例8のフィン板143,146は、比較例3のフィン板253の上下半分の面積に比較して、面積が大きくなり、また、ヒートパイプ123,126のそれぞれの近傍の放熱面積が増大することにより、放熱性を向上させることができる。
以上の図1及び図2(B)に示したように、複数のヒートパイプ31,32,33と放熱フィン部34,35,36とからなり、ヒートパイプ31,32,33の端部に放熱フィン部34,35,36が固定され、放熱フィン部34,35,36は、分割された複数のフィン板41,42,43からなり、フィン板41,42,43には、ヒートパイプ31,32,33に固定された固定部43pを有し、複数のヒートパイプ31,32,33は、ヒートパイプ33からなる第一のヒートパイプ群30Aと、ヒートパイプ31,32からなる第二のヒートパイプ群30Bからなり、第一のヒートパイプ群30Aのヒートパイプ33は、放熱フィン部36の長手方向でフィン板43の中央に設けられた固定部43pに固定され、分割された複数のフィン板41,42,43には、それぞれのフィン板41,42,43に、少なくともヒートパイプ31,32,33のいずれか1本が接続されており、第一のヒートパイプ群30Aのヒートパイプ33に熱的に接続されたフィン板43には、広がり部43m,43nを備えた。
また、図1及び図2(B)に示したように、発熱体としての第1素子21、第2素子22及び第3素子23が熱的に接続される受熱プレート14,15,16と、これらの受熱プレート14,15,16に一端部31a,32a,33aが接続されて一端部31a,32a,33aから他端部31b,32b,33bに熱を移動させる互いに近接配置された複数のヒートパイプ31,32,33からなるヒートパイプ群30と、複数のヒートパイプ31,32,33の他端部31b,32b,33bにそれぞれ熱的に接続されるフィン板41,42,43からなる放熱フィン部34,35,36とから構成されたヒートシンク10において、フィン板41,42,43は、ヒートパイプ31,32,33毎に取付けられ、ヒートパイプ31,32,33のうち、ヒートパイプ群30の中央側に配置される内側ヒートパイプとしてのヒートパイプ33に取付けられるフィン板43は、ヒートパイプ33側からフィン板43の一部の外縁としての底辺43hに向けて広がるように形成されている。
この構成によれば、ヒートパイプ33に接続されるフィン板43の面積をより大きくすることができ、本来それぞれのヒートパイプ31,32,33が必要とするフィン板41,42,43の面積を付与できて各フィン板41,42,43の面積の適正化を図ることができる。この結果、集合体としてのヒートシンク10の冷却性能を向上させることができる。更に、外側のヒートパイプ31,32に接続されるフィン板41,42の過剰なフィン面積を削除できるため、ヒートシンク10の全体を小型にすることができる。
また、複数のヒートパイプ31,32,33を直管にした場合、ヒートパイプ31,32,33を近接配置しても、ヒートシンク10の冷却性能を向上させつつヒートパイプ31,32,33を低コストで製造することができる。
複数のヒートパイプ31,32,33に取付けられるフィン板41,42,43の全体の外形は、矩形であるので、フィン板41,42,43を空間に効率良く配置することができる。
また、矩形は、複数のヒートパイプ31,32,33が並べられた方向に沿うように長辺40a,40b又は短辺40c,40dを有するので、各ヒートパイプ31,32,33を各フィン板41,42,43のほぼ中央に配置することができ、ヒートパイプ31,32,33の周囲により均等に放熱することができる。また、各放熱フィン部34,35,36同士を近接配置しやすくなり、ヒートシンク10を容易に組み立てることができる。
また、図8(B)に示したように、フィン板111,112,113,114の縁部の一部、即ち、フィン板111,112の斜辺111b,111c,112b,112c、フィン板113,114の斜辺113b,113c,114b,114cは、矩形、即ち、フィン板集合体110の対角線に沿って延びているので、ヒートパイプ101,102,103,104の近傍のフィン板面積を拡大しやすくすることができる。
また、図2(B)、図3(B)及び図4(B)に示したように、フィン板44は、矩形の対角線にほぼ沿って延びる縁部としての斜辺44a,44bがほぼ直角に折り曲げられているので、フィン板44に沿って流れるエアを折り曲げられた折り曲げ部44g,44hで集めてフィン板44に効果的にエアを当てることができ、エア流量の増加により効率良くフィン板44を冷却することができる。また、縁部を折り曲げることで、フィン板44の剛性を向上させることができ、変形しにくくすることができる。この結果、フィン板44の板厚をより薄く形成することができ、フィン板44の軽量化を図ることができる。
また、図7(B)に示したように、フィン板83は、複数の矩形としての内側矩形部83a及び外側矩形部83b,83cを組み合わせた形状に形成されているので、フィン板83の面積を増しつつ単純な形状としてコストを低減することができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、フィン板集合体の全体の外形は、完全な矩形でなくても良く、角部が円弧状、面取り形状に形成されていても良い。また、フィン板集合体の一部が切除されていても良い。
また、実施例では主に中央に配置されたフィン板に広がり部を設けた形態について記載したが、これに限らず素子位置とフィン設置可能エリアがずれている場合などは、端部のヒートシンクのフィン板に広がり部を設け、必要な面積が付与されるようにしてもよい。
10,50 ヒートシンク
30A,70A,100A,120A 第1のヒートパイプ群
30B,70B,100B,120B 第2のヒートパイプ群
31,32,3371,72,73,101,102,103,104,121,122,123,124,125,126 ヒートパイプ
34,34,36,54,55,56 放熱フィン部
41,42,43,61,62,63,75,76,77,81,82,83,85,86,87,95,96,97,111,112,113,114,131,132,133,134,135,136,141,142,143,144,145,146 フィン板
43m,43n,44m,44n,63d,63e,83f,83g,83h,83j,87m,87n,87p,87q,97p,97q,97r,97s,113m,113n,114m,114n,133c,133d,136c,136d,143g,143h,146g,146h 広がり部
43p,63g,87r 固定部
83a,97a,133a,136a 内側矩形部(固定部)
113g,114g,143a,146a 矩形部(固定部)

Claims (4)

  1. 複数のヒートパイプと、前記複数のヒートパイプのそれぞれに対応する放熱フィン部とからなり、前記複数のヒートパイプの端部にそれぞれ前記放熱フィン部の固定部が固定され、
    それぞれの前記放熱フィン部は、それぞれの前記ヒートパイプ間で分割された複数のフィン板からなり、前記複数のヒートパイプに対応する複数の前記放熱フィン部は、全体が正面視で矩形のフィン板集合体を構成し、
    前記複数のヒートパイプは、前記フィン板集合体の長手方向の中央に位置するのヒートパイプ群と、前記第のヒートパイプ群を両側方から挟むように前記フィン板集合体の長手方向の両端部側に配置された第のヒートパイプ群とからなり、前記第のヒートパイプ群は前記放熱フィン部の中央に固定され、
    前記分割された複数のフィン板には、少なくとも1本のヒートパイプが固定されており、
    記第のヒートパイプ群に熱的に接続された前記フィン板には、前記第1のヒートパイプ群の上側よりも下側で前記第1のヒートパイプ群の両側方に大きく広がった斜辺を有する広がり部を備え
    記広がり部の前記斜辺に、下方から上方へ前記フィン板に沿って流れるエアを前記第1のヒートパイプ群に接続された前記フィン板の中央側に集める折り曲げ部が形成されることを特徴とするヒートシンク。
  2. 前記広がり部の少なくとも一辺が、前記フィン板集合体の少なくとも一辺と平行であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記広がり部の少なくとも一辺が、前記フィン板集合体の少なくとも一辺に対し斜めとされた前記斜辺であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  4. 前記複数のヒートパイプがすべて直線形状で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のヒートシンク。
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