JP2003234443A - フィン付ヒートシンク - Google Patents

フィン付ヒートシンク

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JP2003234443A
JP2003234443A JP2002030261A JP2002030261A JP2003234443A JP 2003234443 A JP2003234443 A JP 2003234443A JP 2002030261 A JP2002030261 A JP 2002030261A JP 2002030261 A JP2002030261 A JP 2002030261A JP 2003234443 A JP2003234443 A JP 2003234443A
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fins
heat
base plate
heat sink
fin
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JP2002030261A
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Hajime Noda
一 野田
Jun Niekawa
潤 贄川
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い密度で配置された多数枚の放熱フィン部を
アルミニウム製のベース板材の一方の面に接合すること
によって作製された、放熱効率に優れたヒートシンク、
特に、ベース板材および放熱フィンの各部分における温
度差が小さい、且つ、軽量なヒートシンクを提供する。 【解決手段】流入する空気を少なくとも1つの所定の方
向に誘導するように複数枚の放熱フィンが組合わされて
形成された放熱フィン群と、前記放熱フィン群が高い密
度で接合されるベース板材とからなる、フィン付ヒート
シンク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の冷却に
用いるヒートシンク、特に、ベース板と放熱フィン部を
接合して一体化した、フィン付ヒートシンクに関する。
【0002】
【従来の技術】年々増大する電子機器の半導体チップか
らの発熱を放熱するためには、半導体チップ上にヒート
シンクを密着させて、半導体チップの熱をヒートシンク
に移動させて放熱する方法が一般的に知られている。図
4は、従来のヒートシンクを示す図である。図4(a)
は、平面図である。図4(b)は正面図である。従来の
ヒートシンクは、半導体チップ10に密着接合しやすい
ように銅製の平らな板状のベース板材20を有し、ベー
ス板材における半導体チップ10が位置する面と反対側
に位置する面には、同一大きさの銅製の薄板の複数枚の
フィン30が設けられている構造を有している。
【0003】このような構造のヒートシンクにおいて
は、半導体チップから発生した熱は、半導体チップと密
着して配置されたベース板材によってベース板材の全体
に拡散され、このようにベース板材に拡散された熱は、
更に、ベース板材に取付けられた放熱フィンによって、
大気中または所定の位置に放熱されることになる。更
に、従来使用されているヒートシンクとして、アルミニ
ウムの一体成型品として押出成形されたヒートシンクが
提供されている。しかしながら、アルミニウムの一体成
型品として押出成形されたヒートシンクは、放熱フィン
間のピッチを小さくすると成形が技術的に難しく、放熱
フィン間のピッチの細密化に限りがあり、従って、放熱
フィンの数が所定の数に満たない状態に限定されて、十
分な放熱効果が得られないという問題点がある。
【0004】上述した問題点を解決して、より優れた放
熱効果を得るために、一体成形品ではなく、ベース板
材、および、ベース板材と分離した放熱フィン部を別に
作り、このように作製された放熱フィン部をベース板材
の一方の面に、ロウ付けにより接合するか、または、機
械接合する方法が提案されている。ろう付けにより接合
する方法は、製造コストが高くなり、放熱フィン部をベ
ース板材の一方の面に、機械接合する方法の方が有利で
ある。
【0005】図4に示すように、半導体チップ10とベ
ース板材20の大きさは、ベース板材20と比較して、
半導体チップ10の方がはるかに小さい。それ故に、
銅、アルミニウムなどの熱伝導性に優れた材料をベース
板材として用いて、小さい半導体チップからの熱を大き
いベース板材の全体に広げる必要がある。特に銅は、熱
伝導性に優れているので、ヒートシンクのベース板材の
材料として広く知られている。しかしながら、銅は重量
が大きく、しかも、半導体チップと直接密着させる必要
があるので、銅製のベース板材の荷重が、半導体チップ
へ与えるダメージを軽減するための耐強度構造(例え
ば、回路基板への部品取付け具を用いる等)を必要とす
る。
【0006】更に、電子機器は、著しく軽量・小型化が
進み、重量の大きい銅製ベース板材を使用することがで
きる状況が少なくなったり、使用するスペースを確保す
るのが難しく、銅製ベース板材の使用そのものが困難に
なってきている。一方で、半導体チップ等の集積度は一
層高まり、処理能力が高まるに連れて、半導体チップか
らの発熱量が多くなって、半導体チップ等を安定的に正
常に作動させるためには、一層優れた放熱効果が要求さ
れる。
【0007】上述したように、銅製ベース板材はその優
れた熱伝導性にもかかわらず、重量が大きく、使用する
ことが困難である。従って、ベース板材の材料としてア
ルミニウムを使用する場合に、ヒートシンクの放熱効果
を一層高めるための要求を満たさなければならないのが
現状である。
【0008】図4(c)にベース板材温度の分布を示
す。縦軸にベース板材の温度を示し、横軸にベース板材
の位置を示す。図4(c)に示すように、放熱フィン部
をベース板材の一方の面に機械接合することによって作
製されたヒートシンクにおいては、放熱中の定常状態に
おけるベース板材内の温度分布は、半導体チップ10が
取り付けられるベース板材20の中央部において最も温
度が高く、半導体チップから離れるに従って、温度が低
くなっている。従って、ベース板材の一方の面に接合さ
れ熱的に接続している複数枚の放熱フィンにおいても、
半導体チップが取り付けられるベース板材の中央部に位
置する放熱フィンの温度が最も高く、ベース板材の中央
部から離れた端部の放熱フィンほど温度は低い状態であ
る。
【0009】更に、放熱フィンの高さ方向においても温
度分布が存在し、ベース板材に熱的に接続している放熱
フィンの根本部が最も温度が高く、根本部から遠ざかる
につれて、放熱フィンの温度は低くなっている。これ
は、放熱フィン内の熱の移動が、個体熱伝導によって行
われていることによる。
【0010】しかしながら、放熱効率の観点からは、ヒ
ートシンクの各部分において温度差が出来る限り少ない
ことが望ましい。昨今、上述したように、半導体チップ
の発熱量が増大するとともに、半導体チップのサイズが
小型化し、結果的に、発熱密度が急激に増大する傾向に
あり、ヒートシンクの性能アップ(即ち、放熱フィンの
細密度を上げたり、ベース板材をヒートパイプ化するな
ど)が急務となっている状況では、とりわけ、上述した
ヒートシンクの各部分における温度差を少なくして、放
熱効率を高めることが強く要求されている。
【0011】
【発明が解決しょうとする課題】上述したように、アル
ミニウムの一体成型品として押出成形されたヒートシン
クは、成形が技術的に難しく、放熱フィンピッチの細密
化に限りがあり、放熱フィンの数が限定されて、十分な
放熱効果が得られないという問題点がある。更に、銅製
ベース板材はその優れた熱伝導性にもかかわらず、重量
が大きく、使用することが難しくなってきているという
問題点がある。従って、放熱フィン部をアルミニウム製
のベース板材の一方の面に機械接合することによって作
製されたヒートシンクにおいて、ヒートシンクの放熱効
率を一層高めなければならないという強い要求がある。
【0012】しかしながら、放熱フィン部をアルミニウ
ム製のベース板材の一方の面に機械接合することによっ
て作製されたヒートシンクにおいては、ベース板材にお
いても、放熱フィンにおいても、各部分において温度差
が存在し、放熱効率に問題点がある。
【0013】従って、この発明の目的は、従来の問題点
を克服して、高い密度で配置された多数枚の放熱フィン
部をアルミニウム製のベース板材の一方の面に接合する
ことによって作製された、放熱効率に優れたヒートシン
ク、特に、ベース板材および放熱フィンの各部分におけ
る温度差が小さい、且つ、軽量なヒートシンクを提供す
ることにある。更に、この発明の目的は、設計自由度が
高く、加工性に優れ、低コストなヒートシンクを提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、
金属製ベース板材に放熱フィンが接合されるフィン付ヒ
ートシンクにおいて、流入する冷却空気を、所定の方向
(例えば、発熱素子が位置する方向、発熱素子が複数の
場合は複数の方向)に誘導するように複数枚の放熱フィ
ンを組合わさせて、配置すると、冷却空気が所定の方向
により多く流れて、温度の高い発熱素子近傍の金属製ベ
ース板材および放熱フィンを冷却し、ベース板材および
放熱フィンにおいて、温度差を小さくし、熱効率を高め
ることができることを知見した。
【0015】具体的には、放熱フィンの、流入する冷却
空気の方向に沿った長さが、上述した発熱素子に向かっ
て漸減するように、複数枚の放熱フィンを組合わせて、
配置すると、冷却空気が発熱素子の方向により多く流れ
て、温度の高い発熱素子近傍の金属製ベース板材および
放熱フィンを冷却し、ベース板材および放熱フィンにお
いて、温度差を小さくし、熱効率を高めることができる
ことを知見した。
【0016】更に、上述したように配置された放熱フィ
ン群に熱伝導性の異なる2種類の金属を使用して放熱フ
ィンを作製し、半導体チップ等の発熱素子に近いところ
に熱伝導性の高い金属で作製した放熱フィンを配置し、
その他の部分に相対的に熱伝導性の低い金属で作製した
放熱フィンを配置することによって、更に、効果的にベ
ース板材における温度差を少なくし、半導体チップ等の
発熱素子に近いところに配置された放熱フィン自体にお
いても、熱伝導性の高い金属を使用することによって、
温度差を少なくすることが出来ることを知見した。
【0017】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、この発明のフィン付ヒートシンクの第1
の態様は、流入する冷却空気を少なくとも1つの所定の
方向に誘導するように複数枚の放熱フィンが組合わされ
て形成された放熱フィン群と、前記放熱フィン群が高い
密度で接合される金属製ベース板材とからなる、フィン
付ヒートシンクである。
【0018】この発明のフィン付ヒートシンクの第2の
態様は、前記少なくとも1つの所定の方向が、前記金属
製ベース板材に熱的に接続される少なくとも1つの発熱
素子の方向であることを特徴とする、フィン付ヒートシ
ンクである。
【0019】この発明のフィン付ヒートシンクの第3の
態様は、前記放熱フィンが少なくとも2種類の熱伝導性
の異なる金属材によって作製されていることを特徴とす
る、フィン付ヒートシンクである。
【0020】この発明のフィン付ヒートシンクの第4の
態様は、前記放熱フィンの、流入する冷却空気の方向に
沿った長さが、前記少なくとも1つの発熱素子に向かっ
て漸減していることを特徴とする、フィン付ヒートシン
クである。
【0021】この発明のフィン付ヒートシンクの第5の
態様は、前記放熱フィン群のうち、少なくとも発熱素子
に近い部位に配置された放熱フィンが銅材の放熱フィン
からなっていることを特徴とする、フィン付ヒートシン
クである。
【0022】この発明のフィン付ヒートシンクの第6の
態様は、一方の面に少なくとも1つの発熱素子が接続さ
れる金属製ベース板材と、前記金属製ベース板材の他の
面に設けられた複数個の溝部のそれぞれに挿入され、前
記溝部と溝部の間の前記金属製ベース板材の部分がプレ
スによって加圧変形され、両側からかしめられて前記金
属製ベース板材と一体的に形成される、少なくとも2種
類の形状からなる複数枚の薄板状の金属製フィンとから
なる、フィン付ヒートシンクである。
【0023】この発明のフィン付ヒートシンクの第7の
態様は、複数枚の薄板状の金属製フィンの前記形状が、
流入する空気を少なくとも1つの所定の方向に誘導する
ように形成されている、フィン付ヒートシンクである。
【0024】この発明のフィン付ヒートシンクの第8の
態様は、前記少なくとも1つの発熱素子が接続される部
分の近傍の前記放熱フィンの長さが、それ以外の部分の
放熱フィンの長さよりも短いことを特徴とする、フィン
付ヒートシンクである。
【0025】この発明のフィン付ヒートシンクの第9の
態様は、前記少なくとも1つの所定の方向が、前記金属
製ベース板材に熱的に接続される前記少なくとも1つの
発熱素子の方向であることを特徴とする、フィン付ヒー
トシンクである。
【0026】この発明のフィン付ヒートシンクの第10
の態様は、冷却空気が複数枚の放熱フィンと並行に流入
するとき、冷却空気の流入側における放熱フィンの端部
が前記少なくとも1つの発熱素子が接続される部分が最
も後退し、前記接続される部分から遠ざかるにつれてよ
り前面に位置し、そして、前記流入側と反対側における
放熱フィンの端部が同一面に位置するように、前記金属
製ベース部材に取り付けられていることを特徴とする、
フィン付ヒートシンクである。
【0027】この発明のフィン付ヒートシンクのその他
の態様は、前記金属製ベース板材がアルミニウム材から
なっていることを特徴とする、フィン付ヒートシンクで
ある。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明のフィン付ヒートシンクの
態様について図面を参照しながら詳細に説明する。この
発明のフィン付ヒートシンクは、流入する冷却空気を少
なくとも1つの所定の方向に誘導するように複数枚の放
熱フィンが組合わされて形成された放熱フィン群と、前
記放熱フィン群が高い密度で接合される金属製ベース板
材とからなる、フィン付ヒートシンクである。上述した
少なくとも1つの所定の方向が、金属製ベース板材に熱
的に接続される少なくとも1つの発熱素子の方向であ
る。放熱フィンが例えば、2種類の熱伝導性の異なる金
属材によって作製されていてもよい。具体的には、放熱
フィンの、流入する冷却空気の方向に沿った長さが、少
なくとも1つの発熱素子に向かって漸減している。
【0029】更に、この発明のフィン付ヒートシンク
は、一方の面に少なくとも1つの発熱素子が接続される
金属製ベース板材と、金属製ベース板材の他の面に設け
られた複数個の溝部のそれぞれに挿入され、溝部と溝部
の間の金属製ベース板材の部分がプレスによって加圧変
形され、両側からかしめられて金属製ベース板材と一体
的に形成される、少なくとも2種類の形状からなる複数
枚の薄板状の金属製フィンとからなる、フィン付ヒート
シンクである。上述した金属製ベース板材がアルミニウ
ム材からなっている。更に、冷却空気が複数枚の放熱フ
ィンと並行に流入するとき、冷却空気の流入側における
放熱フィンの端部が少なくとも1つの発熱素子が接続さ
れる部分が最も後退し、接続される部分から遠ざかるに
つれてより前面に位置し、そして、流入側と反対側にお
ける放熱フィンの端部が同一面に位置するように、金属
製ベース部材に取り付けられている。
【0030】図1は、この発明のフィン付ヒートシンク
の1つの態様を示す図である。図1(a)は、平面図
を、図1(b)は正面図をそれぞれ示す。この態様のヒ
ートシンクは、一方の面に1つの発熱素子1が接続され
る金属製ベース板材(例えば、アルミニウム製ベース板
材)2と、金属製ベース板材の他の面に一体的に形成さ
れる複数枚の薄板状の金属製放熱フィン(例えば、アル
ミニウム製フィン)3とからなっており、複数枚の放熱
フィン3は、流入する冷却空気を発熱素子の方向に誘導
するように組合わされている。
【0031】即ち、図1(a)に示すように、ヒートシ
ンクの放熱フィンと並行に冷却空気が流入する。放熱フ
ィン3の長さは、発熱素子1が接続されるベース板材2
の中央部において最も短く、中央部から両側方部に向か
って順次長くなっている。更に、複数枚の放熱フィン3
の端部は、冷却空気が流入する側においては、両側部か
ら発熱素子が接続された部分に向かって、ベース板材の
中央方向に漸減し、そして、冷却空気が流入する側と反
対側においては、同一平面内に位置している(即ち、揃
っている)。
【0032】図1に示す態様のフィン付ヒートシンクに
おいては、上述した放熱フィンの形状および配置によっ
て、放熱フィンと並行に流入する冷却空気は、発熱素子
が接続された中央部に相対的に多く流れて、発熱素子が
接続された付近の放熱フィンを相対的に強く冷却する。
図1(c)にベース部材の温度の分布を示す。縦軸にベ
ース部材の温度を示し、横軸にベース板材の位置を示
す。図1に示すように、ベース板材の温度は概ね各部に
おいて均一である。従って、ベース板材の各部分におい
て温度差を小さくし、更に、放熱フィン間において、温
度差を小さくして、熱効率を高めることができる。
【0033】なお、図1に示す態様において、更に、発
熱素子の発熱量が多いときには、図1(a)に示す放熱
フィン群の発熱素子の近傍の放熱フィンに銅製の放熱フ
ィンを用い、その他の部分の放熱フィンにアルミニウム
製の放熱フィンを用いることによって、より効果的に、
ベース板材および放熱フィンにおいて、温度差を小さく
して、熱効率を高めることができる。
【0034】図2は、この発明のフィン付ヒートシンク
の他の1つの態様を示す図である。図2(a)は、平面
図を、図2(b)は正面図をそれぞれ示す。この態様の
フィン付ヒートシンクにおいては、発熱素子が金属製ベ
ース板材の中央部ではなく、一方の側面側に偏って配置
されている。即ち、一方の面に1つの発熱素子1が接続
される金属製ベース板材2と、金属製ベース板材の他の
面に一体的に形成される複数枚の薄板状の金属製放熱フ
ィン3とからなる、この態様のフィン付ヒートシンクに
おいても、複数枚の放熱フィン群3は、流入する冷却空
気を、一方の側面側に偏って配置されている発熱素子の
方向に誘導するように組合わされている。
【0035】即ち、図2(a)に示すように、ヒートシ
ンクの放熱フィンと並行に冷却空気が流入する。放熱フ
ィン群3の長さは、発熱素子1が接続されるベース板材
2の一方の側面側に偏った部分において最も短く、その
部分から両側方部に向かって順次長くなっている。個々
の放熱フィンの長さの細部は、発熱素子が接続された部
分に最も効果的に冷却空気が誘導されるように決定され
る。更に、複数枚の放熱フィン3の端部は、冷却空気が
流入する側においては、両側部から発熱素子が接続され
た部分に向かって、ベース板材の中央方向に漸減し、そ
して、冷却空気が流入する側と反対側においては、同一
平面内に位置している(即ち、金属製ベース部材の一方
の側面部と並行に配置されている)。
【0036】図2に示す態様のフィン付ヒートシンクに
おいても、上述した放熱フィンの形状および配置によっ
て、放熱フィンと並行に流入する冷却空気は、発熱素子
が接続された、一方の側面側に偏った部分に相対的に多
く流れて、発熱素子が接続された付近の放熱フィンを相
対的に強く冷却する。従って、ベース板材の各部分にお
いて温度差を小さくし、更に、放熱フィン間において、
温度差を小さくして、熱効率を高めることができる。
【0037】図3は、この発明のフィン付ヒートシンク
の別の1つの態様を示す図である。図3(a)は、平面
図を、図3(b)は正面図をそれぞれ示す。この態様の
フィン付ヒートシンクにおいては、2個の発熱素子が金
属製ベース板材の中央部ではなく、両方の側面側に偏っ
てそれぞれ配置されている。即ち、一方の面に2つの発
熱素子1が接続される金属製ベース板材2と、金属製ベ
ース板材の他の面に一体的に形成される複数枚の薄板状
の金属製放熱フィン3とからなる、この態様のフィン付
ヒートシンクにおいても、複数枚の放熱フィン群3は、
流入する冷却空気を、金属製ベース板材の両方の側面側
に偏って配置されている2個の発熱素子の方向にそれぞ
れ誘導するように組合わされている。
【0038】即ち、図3(a)に示すように、ヒートシ
ンクの放熱フィンと並行に冷却空気が流入する。放熱フ
ィン群3の長さは、両側面側および中央部において最も
長く、発熱素子1が接続されるベース板材2の両方の側
面側に偏ったそれぞれの部分において最も短く、各発熱
素子が配置された部分から両側方部に向かって、それぞ
れ順次長くなっている。個々の放熱フィンの長さの細部
は、発熱素子が接続された部分に最も効果的に冷却空気
が誘導されるように決定される。更に、この態様の複数
枚の放熱フィン3の端部は、冷却空気が流入する側にお
いては、両側部および中央部からそれぞれ発熱素子が接
続された部分に向かって、ベース板材の中央方向に漸減
し、そして、冷却空気が流入する側と反対側において
は、同一平面内に位置している(即ち、金属製ベース部
材の一方の側面部と並行に配置されている)。
【0039】図3に示す態様のフィン付ヒートシンクに
おいても、上述した放熱フィンの形状および配置によっ
て、放熱フィンと並行に流入する冷却空気は、発熱素子
が接続された、両方の側面側に偏ったそれぞれの部分に
相対的に多く流れて、発熱素子が接続された付近の放熱
フィンを相対的に強く冷却する。従って、ベース板材の
各部分において温度差を小さくし、更に、放熱フィン間
において、温度差を小さくして、熱効率を高めることが
できる。なお、図2および図3に示す態様のフィン付ヒ
ートシンクにおいても、発熱素子の発熱量が多くなる
と、放熱フィン群の発熱素子の近傍の放熱フィンに銅製
の放熱フィンを用い、その他の部分の放熱フィンにアル
ミニウム製の放熱フィンを用いることによって、より効
果的に、ベース板材および放熱フィンにおいて、温度差
を小さくして、熱効率を高めることができる。更に、上
述した発熱素子に近い部位に上述した形状の放熱フィン
を配置する他、発熱素子に近い部位に配置される放熱フ
ィンの間隔を狭くして、金属製ベース板材および放熱フ
ィンにおける温度差が少なくなるように放熱フィンを配
置してもよい。
【0040】この発明のフィン付ヒートシンクは、アル
ミニウム材からなるベース板材2に多数の溝部を設け、
溝部の各々に、放熱フィンを挿入し、溝部と溝部との間
のベース板部分をプレスによって、加圧変形させて、そ
の両側からカシメて、ベース板材と放熱フィンとを機械
的に一体化している。
【0041】上述した態様においては、ベース板材と放
熱フィンとの接合は機械的接合によって行われている
が、その他に、はんだ付け、銀ろう付け、溶接等によっ
て接合してもよい。
【0042】この発明のヒートシンクのベース板材に使
用されるアルミニウム材として、A1050、A606
3、A5055があり、特に、純アルミニウム(A10
50)が好ましい。この発明の放熱フィンに2種類の金
属部材を用いる場合における、銅材として、C102
0、C1100があり、特に、C1020が好ましい。
なお、アルミニウム製の放熱フィンは、アルミニウム製
ベース板材と同一部材であることが好ましい。
【0043】
【実施例】以下に、実施例によってこの発明を更に詳細
に説明する。 実施例 図1に示すように、縦80mm、横65mm、厚さ5m
mのアルミニウム製のベース板材を調製した。その一方
の面の中央部に半導体チップが接続されるアルミニウム
製のベース板材の他方の面に放熱フィンを挿入するため
の多数の溝部を形成した。厚さ0.6mm、高さ30m
mのアルミニウム製放熱フィンを、中央部でその長さが
50mm、両側の最端部でその長さが78mm、端部と
中央部との間は徐々に長さを変化させて、両端部から中
央部にかけて漸減するように、上述した溝部のそれぞれ
に挿入し、放熱フィンのピッチが2mmになるように、
溝部と溝部との間のベース板材部分をプレスによって加
圧変形させ、カシメて、機械的に接合した。このように
形成した放熱フィンの端部は、図1(a)に示すよう
に、冷却空気が流入する側においては、両側部から発熱
素子が接続された中央部に向かって、ベース板材の中央
方向に後退し、そして、冷却空気が流入する側と反対側
においては、同一平面内に位置し、ベース部材の一方の
側面部と並行に配置されている。このように調製された
ヒートシンクのベース部材の放熱フィンが設けられた面
とは反対側の面の中央部に、20mm角の半導体チップ
を配置して放熱状態を調査した。
【0044】比較のために、図4に示すように、縦80
mm、横65mm、厚さ5mmのアルミニウム製のベー
ス板材を調製した。アルミニウム製のベース板材の一方
の面に放熱フィンを挿入するための多数の溝部を形成
し、溝部のそれぞれに厚さ0.6mm、高さ40mm、
長さが同一のアルミニウム製放熱フィンを挿入し、放熱
フィンのピッチが2mmになるように、溝部と溝部との
間のベース板材部分をプレスによって加圧変形させ、カ
シメて、機械的に接合した。このように調製されたヒー
トシンクのベース部材の放熱フィンが設けられた面とは
反対側の面の中央部に、20mm角の半導体チップを配
置して放熱状態を調査した。
【0045】その結果、両側端部から中央部にかけて放
熱フィンの長さを変化させたこの発明のフィン付ヒート
シンクは、比較用の同一長さの放熱フィンを配置したヒ
ートシンクに比較して、同一風速に対して、冷却空気温
度とチップ表面温度との間の熱抵抗が、0.02℃/W
低減した。上述したところから明らかなように、この発
明によると、重量を軽減し、製造コストを低下させなが
ら、熱効率に優れたヒートシンクが得られる。
【0046】上述した実施例においては、放熱フィンの
ピッチが2mmになるように等間隔に放熱フィンをベー
ス板材上に配置した例を示しているが、放熱フィンの間
隔を変化させて、ベース板材および放熱フィンにおける
温度差を小さくすることも可能である。
【0047】
【発明の効果】上述したように、この発明によると、流
入する空気を発熱素子が位置する方向に誘導するように
複数枚の放熱フィンを組合わせて形成された放熱フィン
群をベース板材に高い密度で接合することによって、放
熱効率に優れたヒートシンク、特に、ベース板材および
放熱フィンの各部分における温度差が小さく、且つ、軽
量なヒートシンクを提供することができる。また、ベー
ス板材および放熱フィン群の部材を適宜選定することに
より、設計自由度が高く、加工性に優れ、低コストなヒ
ートシンクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明のフィン付ヒートシンクの1
つの態様を示す図である。
【図2】図2は、この発明のフィン付ヒートシンクの他
の1つの態様を示す図である。
【図3】図3は、この発明のフィン付ヒートシンクの別
の1つの態様を示す図である。
【図4】図4は、従来のヒートシンクを示す図である。
【符号の説明】
1.発熱素子 2.アルミニウム製ベース板材 3.放熱フィン 10.発熱素子 20.ベース板材 30.放熱フィン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流入する空気を少なくとも1つの所定の方
    向に誘導するように複数枚の放熱フィンが組合わされて
    形成された放熱フィン群と、前記放熱フィン群が高い密
    度で接合されるベース板材とからなる、フィン付ヒート
    シンク。
  2. 【請求項2】前記少なくとも1つの所定の方向が、前記
    ベース板材に熱的に接続される少なくとも1つの発熱素
    子の方向であることを特徴とする、請求項1に記載のフ
    ィン付ヒートシンク。
  3. 【請求項3】前記放熱フィンが少なくとも2種類の熱伝
    導性の異なる部材によって作製されていることを特徴と
    する、請求項1または2に記載のフィン付ヒートシン
    ク。
  4. 【請求項4】前記放熱フィンの、流入する空気の方向に
    沿った長さが、前記少なくとも1つの発熱素子に向かっ
    て漸減していることを特徴とする、請求項2または3に
    記載のフィン付ヒートシンク。
  5. 【請求項5】前記放熱フィン群のうち、少なくとも発熱
    素子に近い部位に配置された放熱フィンが銅材の放熱フ
    ィンからなっていることを特徴とする、請求項3または
    4に記載のフィン付ヒートシンク。
  6. 【請求項6】一方の面に少なくとも1つの発熱素子が接
    続されるベース板材と、前記ベース板材の他の面に設け
    られた複数個の溝部のそれぞれに挿入され、前記溝部と
    溝部の間の前記ベース板材の部分が加圧変形され、両側
    からかしめられて前記ベース板材と一体的に形成され
    る、少なくとも2種類の形状からなる複数枚の薄板状の
    金属製フィンとからなる、フィン付ヒートシンク。
  7. 【請求項7】複数枚の薄板状の金属製フィンの前記形状
    が、流入する空気を少なくとも1つの所定の方向に誘導
    するように形成されている、請求項6に記載のフィン付
    ヒートシンク。
  8. 【請求項8】前記少なくとも1つの発熱素子が接続され
    る部分の近傍の前記放熱フィンの長さが、それ以外の部
    分の放熱フィンの長さよりも短いことを特徴とする、請
    求項7に記載のフィン付ヒートシンク。
  9. 【請求項9】前記少なくとも1つの所定の方向が、前記
    ベース板材に熱的に接続される前記少なくとも1つの発
    熱素子の方向であることを特徴とする、請求項7に記載
    のフィン付ヒートシンク。
  10. 【請求項10】空気が複数枚の放熱フィンと並行に流入
    するとき、空気の流入側における放熱フィンの端部が前
    記少なくとも1つの発熱素子が接続される部分が最も後
    退し、前記接続される部分から遠ざかるにつれてより前
    面に位置し、そして、前記流入側と反対側における放熱
    フィンの端部が同一面に位置するように、前記ベース部
    材に取り付けられていることを特徴とする、請求項6に
    記載のフィン付ヒートシンク。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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