JP5569410B2 - 熱交換器用チューブ及び熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用の、冷媒放熱器、冷媒蒸発器、又は暖房用ヒータコア等として用いられて好適な熱交換器に用いられるチューブ及び熱交換器に関するものである。
車両用の熱交換器の代表的なものは、水や冷媒等の流体が流れる内部空間を有し扁平な横断面形状を有する扁平チューブと、この扁平チューブの主要な広い平坦面である扁平面に接合されるフィンとにより熱交換コア部が構成されている。偏平チューブの内部空間へ突出する略半球状の突起を設けることにより偏平チューブの内部を流れる流体の流れの撹拌を促進することでその流体とチューブとの間の熱伝達率を高めることが例えば特許文献1及び2で提案されている。
また、偏平チューブから外側に突出する略半球状の突起を設けることにより、扁平チューブとその周囲を流れる空気との間の熱伝達率を高めることが例えば特許文献2で提案されている。
特開平11−223484号明細書 特開平5−340686号明細書
偏平チューブの外側及び内側に略半球状の突起を設けることによって熱交換効率を高めることが可能であるが、突起を設けることによって、製造段階における偏平チューブの取扱性が悪化するという問題が、以下に示すように生じていた。
偏平チューブが、板状の素材を折り曲げて、端面をろう付け等により接合することにより製造される場合、前述の半球状の凸部は板状の素材にプレス加工することにより効率的に形成することができる。また、このようにプレス加工により凸部を形成すると対応する凹部が素材の同一位置の反対面に形成され、したがって例えば内側への半球状の凸部を形成するとそれに対応した位置の外面側には半球状の凹部が形成される。ところで、製造段階において、偏平チューブは、運搬の効率を高めたりあるいは待機スペースを節減する等の目的のために、その複数が積み重ねられて取り扱われることが多いが、そうすると上のチューブの凹部に下のチューブの凸部が嵌入し、その結果、前記上下のチューブを分離しようとしたときに、凹部と凸部の嵌合が原因で分離が妨げられて、製造工程の進行が妨げられることがあった。
なお、前記半球状の外面凸部の半径は半球状凹部の半径よりも大であることも多く、そのような場合、半球状の外面凸部の先端側の一部が前記凹部に部分的に嵌合するが、このような部分的な嵌合の場合であっても凸部と凹部が噛み合った状態となるので偏平チューブの分離は妨げられる。
また、前記嵌合は、複数の凹部及び凸部のうちの一組に発生しても偏平チューブの分離に対する障害になることに変わりはないので、前記嵌合を防ぐためには一組の凹部と凸部の嵌合までも防ぐ必要があった。
本発明は上記点に鑑みて、高い伝熱性能を維持しつつ効率的に生産可能な熱交換器用チューブ及び熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する
請求項1に記載の発明は、略平坦面をなす第1壁部(11)と、前記第1壁部(11)と対向し、略平坦面をなす第2壁部(12)と、前記第1壁部(11)に形成され、前記第1壁部の外面(10)から外側に突出する複数の外面凸部(15)と、前記第2壁部(12)に形成され、前記第2壁部の内面から内側に突出する複数の内面凸部(17)と、前記第2壁部の前記複数の内面凸部(17)に対応する位置に形成され、前記第2壁部の外面から凹むように形成された複数の外面凹部(18)と、を有し、内部に流路が形成される断面扁平形状を有する熱交換器用チューブであって、前記複数の外面凸部(15)と前記複数の外面凹部(18)は、該熱交換器用チューブの長手方向での位置が互いに一致するように、予め定められたピッチ(FP)で前記長手方向に沿って配置されており、前記外面凹部(18)のうち最も短い箇所の幅が、前記外面凸部(15)のうち最も短い箇所の幅とほぼ等しい若しくは前記外面凸部(15)のうち最も短い箇所の幅よりも小さいか、又は前記外面凹部(18)のうち最も長い箇所の幅が、前記外面凸部(15)のうち最も長い箇所の幅とほぼ等しい若しくは前記外面凸部(15)のうち最も長い箇所の幅よりも小さい熱交換器用チューブ(1)を提供する。
これによると、主に外面凸部(15)及び内面凸部(17)を設けたことにより、及び付随的に外面凹部(18)が形成されることにより高い熱交換効率を得ることが可能になる一方で、製造段階において複数のチューブ(1)が積み重ねられたときでも、上に置かれたチューブ(1)の外面凹部(18)内に下に置かれたチューブ(1)の外面凸部(15)が嵌入することが発生せず、その結果積み重ねられたチューブ(1)の分離不調に関する工程トラブルの発生を皆無にすることが可能になる。
請求項2に記載の発明では、熱交換器用チューブ(1)が第2壁部(12)にも複数の外面凸部(15)をさらに有し、第1壁部(11)にも複数の内面凸部(17)及び複数の外面凹部(18)をさらに有する。これによると、熱交換効率を更に高めることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明による熱交換器用チューブ(1)を複数本と、流体と熱交換器用チューブ(1)の外側を流れる空気との間の熱交換効率を高めるために、複数本の熱交換器用チューブ(1)の第1壁部(11)及び第2壁部(12)のそれぞれの外面に接合された複数のフィン(2)と、を備える熱交換器を提供する。これにより、前述の発明におけるのと同様の効果を熱交換器において得ることができる。
請求項4に記載の発明では、熱交換器用チューブ(1)の外面凸部(15)が、チューブ(1)の外側を流れる空気の巨視的な流通方向(Ay)に沿って細長くされた長円形又は楕円形の平面形状を有している。これは、フィン(2)が、フィン表面を流れる空気の流れを乱してフィン(2)と空気との熱伝達率を増大させるために、空気の流通方向(Ay)と交差するように突出する複数の突起部又はルーバを有する場合に特に好適であり、流通方向(Ay)に沿って細長くされた外面凸部(15)によって、ルーバのない部分における空気流通路の閉塞性が高められ、その結果ルーバに対してより多くの空気が衝突することにより伝熱性を高めることが可能になる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1の実施形態における熱交換器の正面図である。 図1の熱交換器の要部の斜視図である。 図1の熱交換器の要部の正面図であり、第1の実施形態における2本のチューブとそれらの間に接合されたフィンを示す正面図である。 図3のA−A断面図、即ち第1の実施形態におけるチューブの横断面図である。 第2の実施形態による熱交換器の要部の正面図であり、第2の実施形態における2本のチューブとそれらの間に接合されたフィンを示す正面図である。 図5のB−B断面図、即ち第2の実施形態におけるチューブの横断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。なお、第1の実施形態は、熱交換器用チューブの実施形態とそのチューブを具備する熱交換器の実施形態の両方を含むものである。
本実施形態の熱交換器は車両用空調装置の暖房用ヒータコアに適用したものであり、図1は熱交換器、つまり暖房用ヒータコアの正面図であり、図2は熱交換器(暖房用ヒータコア)の要部斜視図である。また、図3は、熱交換器の要部の正面図であって、2本のチューブとそれらの間に接合されたフィンを示す正面図であり、図4が図3のA−A断面図、即ちチューブの横断面図である。
因みに、暖房用ヒータコアとは、車両のエンジンの発熱により温められたエンジン冷却水(温水)と、車室内に送風する空気とを熱交換させて、車室内に送風する空気を加熱する加熱用熱交換器である。そして、暖房用ヒータコアには、エンジン冷却水回路(図示略)に設けられた水ポンプ(図示略)によりエンジン冷却水が供給されるとともに、暖房用ヒータコアに対して車両後方側に配置される送風ファン(図示略)により空気が供給される。
本実施形態では、暖房用ヒータコア(以下、単に熱交換器とも呼ぶ)は、図1に示すように上下に所定の間隔をあけて平行に配置された複数本のチューブ1、チューブ1の外表面に接合されて空気との伝熱面積を増大させてエンジン冷却水と空気の熱交換を促進する複数のコルゲートフィン2等からなる熱交換コア部を備えている。また、チューブ1の長手方向両端側にて図1の上下Z方向に延びて各チューブ1と連通するヘッダタンク3、並びに熱交換コア部の上端部および下端部においてチューブ1と平行に延びて補強部材として働く2つのサイドプレート4等を備えている。また、エンジン冷却水は、例えば左側のヘッダタンク3から複数本のそれぞれのチューブ1に流入して右側のヘッダタンク3に流出する間に、複数のチューブの間のフィンが配置された隙間を流通する空気と熱交換する。
なお、本実施形態では、チューブ1、フィン2、ヘッダタンク3及びサイドプレート4は全てアルミニウム合金等の金属製のものであり、これらの部材はろう付けにて接合されている。
本実施形態のチューブ1は、図2に示すように、エンジン冷却水が流通する扁平な内部空間を有するものであって、内部空間が、扁平面10を含む第1壁部11と、それに平行に対向してやはり扁平面10を含む第2壁部12と、両側端部をなす湾曲した第3壁部13及び第4壁部14とにより形成されている。また、本実施形態のチューブ1は、板状の素材を折り曲げて第4壁部14においてろう付けにより接合することにより製造されたものであるが、図2では接合により生じる接合線の作図は省略されている。また、チューブ1は、図2のY軸に平行なその断面長径方向が空気の巨視的な流通方向Ayと一致するようにヘッダタンク3に接合されている。
チューブ1の第1壁部11の外面、即ち扁平面10、及び図示されないが第2壁部12の外面、即ち扁平面10には、フィン2がろう付けにて接合されている。フィン2は板面を有する平板部2a及び隣り合う平板部2aを繋ぐように湾曲した湾曲部2bを有するように波状に形成されたコルゲートフィンである。なお、フィン2の湾曲部2bがチューブ1の扁平面10にろう付けされている。
また本実施形態では、フィン2の平板部2aには、空気の流通方向Ayと交差するように突出する突起部として複数個の鎧窓状のルーバ2cが形成されている。具体的には、複数個のルーバ2cは、平板部2aの一部を切り起こすことで形成されている。このルーバ2cにフィン2の平板部2aの表面(フィン表面)を流れる空気が衝突し、フィン表面を流れる空気の流れが乱れることによりフィン2と空気との熱伝達率が増大する。
フィン2には、ルーバ2cが設けられた部分である切り起こし部2dと、切り起こし部2d以外の部分、つまりフィン2におけるルーバ2cの両端部とチューブ1の扁平面10との間におけるルーバ2cが形成されていない部分である非切れ部2eとが存在する。
ここで、ルーバ2cの両端部の位置とチューブ1の扁平面10との所定距離を非切れ部長さLとすると、非切れ部長さLは、一般にフィン2のフィン高さFHの5%〜8%程度の長さが好適である。本実施形態では、フィン高さFHは4mmで、非切れ部長さLは約0.2mmの長さとなっている。
この非切れ部2eにはルーバ2cが形成されていないので、フィン2のルーバ2cが形成されている切り起こし部2dに比べて、空気との熱伝達率が低くなってしまう。そのため、フィン2の伝熱性能(空気側の伝熱性能)を向上させるためには、非切れ部2eを通過する空気の風量等を低減し、切り起こし部2dを通過する空気の風量等を増大させる必要がある。
そこで、本実施形態では、隣り合う湾曲部2b同士の間となるチューブ1の第1壁部11に非切れ部2eを通過する空気の抵抗となる複数個(本実施例では3つ)の外面凸部15を形成している。なお、本実施形態では、外面凸部15を複数本のチューブ1のそれぞれに形成している。
本実施形態におけるチューブ1の外面凸部15は、その平面形状が前記Y軸方向、即ち空気の流通方向Ayに細長い長円形を呈しており、各外面凸部15がほぼ等間隔の隙間を空けて整列されている。また、1本のチューブ1の第1壁部11にはこの3つの外面凸部15からなる列が複数列、本実施形態ではフィン2の湾曲部2bの数の1/2にほぼ等しい複数列が設けられている。また、外面凸部15は、その基部の長円形の輪郭から突出する部分球面及び部分円柱面から形成されている。
図3に示すように、本実施形態では、3つの外面凸部15からなる複数の列は、チューブ1の縦軸線方向、即ちX軸方向にフィン2のピッチ寸法FPに等しい間隔を空けて配置されている。ここで、フィン2のピッチ寸法FPは、波形状に曲げ成形されたコルゲートフィン2においては、隣り合う湾曲部2b間の距離を表している。
また、本実施形態のチューブ1の外面凸部15は、チューブ1の第1壁部11の一部が突出するように、プレス加工またはローラ加工により形成されており、外面凸部15の内側、つまりチューブ1の第1壁部11の内面には、外面凸部15に相似形の内面凹部16が形成されている。
ところで、本実施形態のように、空気流を引き起こす送風ファン(図示せず)の動力を一定とした場合、外面凸部15の突出高さHが非切れ部長さLの1〜3.5倍の範囲であると、熱交換コア部の伝熱性をより高めることができ、より望ましい。また、本実施形態のように、通風方向Ayに細長い長円形の平面形状を有する外面凸部15であると、より多くの冷却風をルーバ2cに導くことができ、より高い伝熱性が得られる。
さらに、本実施形態におけるチューブ1は、図3及び図4に示されるように、第2壁部12の内面から内部空間に突出する複数の内面凸部17を有している。この内面凸部17は、本実施形態では、その平面形状又は基部輪郭が円形を有して半球状に内側に突出していて、前記円形の直径は、外面凸部15の基部輪郭の長円形の短径とほぼ等しい。また、内面凸部17の外面側、つまり内面凸部17に対応する位置の第2壁部12の外面には、内面凸部17にほぼ相似形の半球状であるが内面凸部17よりも小さな直径を有する外面凹部18が形成されている。
内面凸部17及び外面凹部18は、本実施形態では、チューブ1の第2壁部12において、前述の3つの外面凸部15からなる列と同一のX軸方向位置で平行に延びる複数の列上に複数個(本実施例では7個ずつ)配置されている。なお、外面凸部15は、チューブ1の断面短手方向において、少なくとも1つの内面凸部17と重なる位置に形成されている。ただし、上述した本実施形態における外面凸部15と内面凸部17との位置関係はあくまでも望ましい一実施形態である。
このように形成されたチューブ1の扁平面を通過する熱量は以下の数式F1及びF2によって導くことができる。
Q=K・Fa・ΔTm…(F1)
1/K=(1/αa)+{Fa/(αw・Fw)}+t/λ…(F2)
ここで、Kは熱通過率、ΔTmは対数平均温度、αaは空気側の熱伝達率、αwはエンジン冷却水側の熱伝達率、Faは空気側の放熱面積、Fwはエンジン冷却水側の放熱面積、tはチューブ1の板厚、λはチューブ1の熱伝導率を示している。
図3及び図4で示すチューブ1では、空気側の熱伝達率αaが増加するとともに、エンジン冷却水側の熱伝達率αw、およびエンジン冷却水側の放熱面積Fwも増加するので、熱通過率Kが増大して、外面凸部15が設けられた第1壁部11の扁平面10を通過する熱量Qが増大する。この結果、熱交換器の伝熱性能が向上する。
さらに、第2壁部12の内面に内面凸部17を設けることで、チューブ1内のエンジン冷却水の放熱面積が増大するとともに、チューブ1内のエンジン冷却水の流路が蛇行流路形状となるので、チューブ1内を流れるエンジン冷却水を充分に攪拌させることができる。これにより、チューブ1内を流れるエンジン冷却水側の伝熱性能(放熱性能)をより効果的に向上させることができる。
また外面凹部18も、それが形成されることによりチューブ1の外側の表面積が増えるので、伝熱性を向上させる作用を有する。
以上の如く、図3及び図4に示すチューブ1を採用した熱交換器では、従来のものに比べて、熱交換器の伝熱性能をより高めることができる。
また、本実施形態の外面凸部15と外面凹部18の大きさを比較すると、外面凸部15の平面形状をなす長円形の短径は外面凹部18の直径より大であり、外面凸部15の前記長円形の長径は外面凹部18の直径の約4倍の長さである。したがって、チューブ又は熱交換器の製造段階において、例えば運搬を効率的に行うために複数本のチューブ1が積み重ねられたとしても、外面凸部15が外面凹部18の周囲(チューブ1の第1壁部11の壁面)の少なくとも2箇所に接触するため、チューブ1の外面凸部15が、上に積み重ねられた他のチューブ1の外面凹部18内に部分的に侵入して嵌合することを防止できる。仮に、複数本のチューブ1の相互の位置及び角度を様々に変化させたとしても、チューブ1の外面凸部15が、上に積み重ねられた他のチューブ1の外面凹部18内に部分的に侵入して嵌合することを防止できる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態による熱交換器用チューブ1について以下に説明する。第1の実施形態におけるチューブ1は、その第1壁部11に外面凸部15が形成されまた第2壁部12に内面凸部17が形成されたが、第2の実施形態におけるチューブ1は、熱交換器の要部の正面図である図5及びそのB−B断面図である図6に示されるように、その第2壁部12にも外面凸部15がさらに形成され、第1壁部11にも内面凸部17がさらに形成されることにおいて第1の実施形態のチューブ1と異なっている。ただし、その他の点では第1の実施形態におけるチューブ1と同様である。このように第2の実施形態のチューブ1を形成することによって、第1の実施形態の場合と同等以上の伝熱性能を得ることが可能であるとともに、複数本のチューブ1の積み重ね時等において、やはり外面凸部15と外面凹部18との嵌合が防止される。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、チューブ1の外面凸部15は、空気の流通方向Ayに沿って3つずつ整列されていたが、この方向での整列個数は、3に限定されるわけでなく、1以上の任意の数が可能である。例えば、上述の実施形態の外面凸部15の約3倍の長さを有する1つの外面凸部を配置してもよい。
(2)本発明では、チューブ1の外面凸部15は外面凹部18内に侵入できない大きさ及び形状であればよく、したがって、外面凸部15の平面形状は例えば楕円形、矩形、円形等、及びそれらの組合せの任意の平面形状が可能であり、またその突出面は例えば複数の平面により台形状に形成されてもよい。外面凹部の形状も同様に任意のものが可能である。また、本発明では、外面凸部15の形状が、隣接するチューブ1どうしの外面凸部15と外面凹部18とを重ね合わせるように複数本のチューブ1を積層した際に外面凹部15の周囲(チューブ1の第1壁部11の壁面)の少なくとも2箇所に接触するような形状であればよく、外面凸部15は、最も短い箇所の幅が外面凹部18のうち最も短い箇所の幅とほぼ同じ、または外面凹部18のうち最も短い箇所の幅よりも長い形状を有していてもよい。また、外面凸部15は、最も長い箇所の幅が外面凹部18のうち最も長い箇所の幅とほぼ同じ、または外面凹部18のうち最も長い箇所の幅よりも長い形状を有していてもよい。
(3)上述の実施形態では、フィン2の平板部2aには、空気の流通方向Ayと交差するように突出する突起部として複数個の鎧窓状のルーバ2cが設けられていたが、熱交換器のフィン2がそのようなルーバ2cを有さない実施形態も本発明において可能である。
1 チューブ
2 フィン
2a 平板部
2b 湾曲部
2c 突起部(ルーバ)
2e 非切れ部
3 ヘッダタンク
10 扁平面
11 第1壁部
12 第2壁部
15 外面凸部
16 内面凹部
17 内面凸部
18 外面凹部

Claims (4)

  1. 略平坦面をなす第1壁部(11)と、
    前記第1壁部(11)と対向し、略平坦面をなす第2壁部(12)と、
    前記第1壁部(11)に形成され、前記第1壁部の外面(10)から外側に突出する複数の外面凸部(15)と、
    前記第2壁部(12)に形成され、前記第2壁部の内面から内側に突出する複数の内面凸部(17)と、
    前記第2壁部の前記複数の内面凸部(17)に対応する位置に形成され、前記第2壁部の外面から凹むように形成された複数の外面凹部(18)と、を有し、内部に流路が形成される断面扁平形状を有する熱交換器用チューブであって、
    前記複数の外面凸部(15)と前記複数の外面凹部(18)は、該熱交換器用チューブの長手方向での位置が互いに一致するように、予め定められたピッチ(FP)で前記長手方向に沿って配置されており、
    前記外面凹部(18)のうち最も短い箇所の幅が、前記外面凸部(15)のうち最も短い箇所の幅とほぼ等しい若しくは前記外面凸部(15)のうち最も短い箇所の幅よりも小さいか、又は
    前記外面凹部(18)のうち最も長い箇所の幅が、前記外面凸部(15)のうち最も長い箇所の幅とほぼ等しい若しくは前記外面凸部(15)のうち最も長い箇所の幅よりも小さいことを特徴とする熱交換器用チューブ(1)。
  2. 前記第2壁部(12)にも複数の前記外面凸部(15)をさらに有し、前記第1壁部(11)にも複数の前記内面凸部(17)及び複数の前記外面凹部(18)をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器用チューブ(1)。
  3. 請求項1又は2に記載の熱交換器用チューブ(1)を複数本と、
    前記流体と前記熱交換器用チューブ(1)の外側を流れる空気との間の熱交換効率を高めるために、前記複数本の熱交換器用チューブ(1)の前記第1壁部(11)及び前記第2壁部(12)のそれぞれの外面に接合された複数のフィン(2)と、を備える熱交換器。
  4. 前記熱交換器用チューブ(1)の前記外面凸部(15)が、前記熱交換器用チューブ(1)の外側を流れる空気の巨視的な流通方向(Ay)に沿って細長くされた長円形又は楕円形の平面形状を有することを特徴とする、請求項3に記載の熱交換器。
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