JP2009216350A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のフィンに形成される挿通孔に、複数のヒートパイプを容易に挿通させることができる熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器1は、積層方向Zに間隔をあけて積層される複数のフィン3と、積層方向に沿って複数のフィン3に挿通して設けられる複数のヒートパイプ2と、を含み、各フィンには、ヒートパイプがそれぞれ挿通する挿通孔5が形成され、隣接する挿通孔5間を結ぶ隣接仮想線Lに交差する交差部分10を有し、下流端部7がフィン3の下流側外縁部8にて開放し、上流端部9が閉塞するスリットが形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層される複数のプレートフィンに伝熱管が挿通されて構成される熱交換器に関する。
従来技術として、複数のプレートフィンが厚み方向に積層され、その厚み方向に沿って複数の伝熱管が挿通されて構成される熱交換器が開示されている(たとえば特許文献1参照)。このような熱交換器の製造工程では、先ずプレートフィンに伝熱管が挿通する挿通孔が2列にわたって複数形成され、さらに挿通孔の列の間に、挿通孔の列に沿って延びるスリットが形成される。次に製造工程では、プレートフィンの挿通孔に伝熱管を挿通し、プレートフィンをスリットに沿って分離して、1列ずつの伝熱管が挿通された熱交換器を2つ製造する。
特開2006−110694号公報
前述の従来技術の熱交換器を製造する場合、プレートフィンにおいて各挿通孔が形成される位置の寸法精度が低いときには、各プレートフィンの積層方向に対応する挿通孔の位置がずれてしまい伝熱管の挿入性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、複数のフィンに形成される挿通孔に、複数の伝熱管を容易に挿通させることができる熱交換器を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、外気が流通する空間に設けられる熱交換器であって、
外気が流通する流通方向(R)に略直交する積層方向(Z)に間隔をあけて積層される平板状の複数のフィン(3)と、
内部を冷媒が流れ、積層方向に沿って複数のフィンに挿通して設けられる複数の伝熱管(2)と、を含み、
各フィンには、
各伝熱管がそれぞれ挿通される挿通孔(5)と、
スリット(6)とが形成され、
スリットは、隣接する挿通孔間を結ぶ仮想線(L)に交差する交差部分(10)を有し、交差部分の下流側の端部(7)がフィンの下流側の外縁部(8)にて開放し、交差部分の流通方向の上流側の端部(9)が閉塞することを特徴とする熱交換器である。
本発明に従えば、フィンに形成されるスリットは、交差部分を有するので、隣接する挿通孔はスリットによって相対的な変位が許容される。換言すると隣接する挿通孔間に交差部分があるので、交差部分によって挿通孔間の部分が容易に変形することができる。これによって積層される複数のフィンの対応する挿通孔に伝熱管を挿入するときに、多少の寸法誤差があったとしても、挿通孔の位置を変位させて伝熱管が挿入することができる。これによって伝熱管の挿入性を向上することができる。
またスリットは、下流側の端部がフィンの下流側の端部にて開放する。外気は、フィンの上流側の部分を通過しながら伝熱管内の冷媒と熱交換されるので、下流側の部分では上流側の部分と比較して外気が暖められており、流速も遅いため熱交換の効果は劣るが、本発明ではそのような部分にスリットを設けているので、スリットを上流側に形成する場合よりも熱交換性が低下することを抑制することができる。またスリットを下流側にて開放するので、外気の風抜けがよくなり、下流側の対流を防ぐことができ、また熱交換性の高い上流側の流速が高まり放熱性能を向上することができる。従来の技術のフィンにもスリットが形成されているが、スリットは分離するために形成されるので、熱交換器を製造後にはスリットは熱交換性能にはなんら寄与しない。
本発明では、スリットが前述したような構成であるので、伝熱管の挿入性を向上することがき、かつ放熱性を向上することができ、これら2つの効果を同時に達成することができる。
また本発明は、スリットの幅は、上流側の端部より下流側の端部が大きいことを特徴とする。
本発明に従えば、スリットの幅は、上流側の端部から下流側の端部に向かって大きくなるので、外気の風抜けがさらによくなる。したがって熱交換性をさらに向上することができる。
また本発明は、スリットは、流通方向に交差する方向に延びることを特徴とする。
本発明に従えば、スリットは、流通方向に交差する方向に延びるので、挿通孔間を結ぶ仮想線が流通方向に沿っている場合であっても、スリットを形成することができる。このような流通方向に交差するスリットであって、前述の2つの効果を達成することができる。
また本発明は、スリットは、交差部分と下流側の端部との間に位置する中間部分(14)を有し、
中間部分の幅は、交差部分の幅および下流側の端部の幅より大きいことを特徴とする。
本発明に従えば、スリットは幅が大きい中間部分を有する。このような幅が大きい中間部分を有するので、中間部分に積層方向に沿って工具などを挿入することによって、フィンを積層方向に投影した領域にて作業などをすることができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図4を用いて説明する。図1は、本実施の形態の熱交換器1を示す平面図である。図2は、図1の切断面線II−IIから見て示す熱交換器1の断面図である。熱交換器1は、冷媒と外気とを熱交換させるための機器である。本実施の形態の熱交換器1は、冷却装置として機能し、冷却対象物(図示せず)の冷却に用いられる。冷却対象物は、たとえば液晶表示装置および処理装置などの電子装置、ならびにモータなどの駆動装置である。熱交換器1は、外気が冷却風として予め定める流通方向Rの下流側に向かって流れる設置空間に設けられる。設置空間は、たとえば送風手段の下流側の空間、および車両の走行風が発生する車両の前方側の空間である。熱交換器1は、複数のヒートパイプ2、複数のフィン3および台座4を含む。
各フィン3は、ヒートパイプ2に接触して設けられ、ヒートパイプ2の熱を放熱する放熱手段として機能する。各フィン3は、予め定める長手方向Yに沿って延びる平板状に形成される。長手方向Yは、流通方向Rに略直交(用語「略直交」は直交を含む)する方向である。フィン3は、流通方向Rに略直交する積層方向Zに間隔をあけて積層される。積層方向Zは、平板状のフィン3の厚み方向に略平行(用語「略平行」は平行を含む)である。したがってフィン3は、それぞれの厚み方向が互いに略平行であって、厚み方向に離間して設けられる。積層方向Zに隣接する各フィン3間の空間は、外気が流れる通路を形成する。各フィン3には、複数のヒートパイプ2、本実施の形態では3本のヒートパイプ2が積層方向Zに貫通する挿通孔5が形成される。フィン3は、伝熱性に優れる材料、たとえば、銅、アルミニウムおよびアルミニウム合金から成る。
各フィン3の積層方向Zは、好ましくは鉛直方向と略平行となるように選択される。また各フィン3は、冷却対象物より上方側となるように配置される。これによって各フィン3から放熱される熱によって加熱される周囲空気がフィン3の上方から抜け易くなる。したがってフィン3自体および冷却対象物が空気の対流を妨げることを抑制できるので、効果的にフィン3から冷却対象物にて発生した熱を放熱することができる。
各ヒートパイプ2は、伝熱に優れた熱伝導率の高い伝熱管として機能する。各ヒートパイプ2は、たとえば銅および銅合金からなるパイプ(図示せず)と、パイプの内部空間に収容される作動流体(図示せず)とを含む。各ヒートパイプ2は、内部が真空状態となるように真空引きされた後に作動媒体としての冷媒が所定量封入される。作動媒体としては、たとえば水、アルコール、フロロカーボン、およびフロンを用いることができる。
ヒートパイプ2は、一端部である下端部に冷却対象物にて発生した熱が伝わると、ヒートパイプ2内の水が蒸発し、水蒸気となる。その水蒸気は、ヒートパイプ2内で上方に移動し、つまり、水蒸気が、フィン3が固定されている部位に移動し、フィン3にて冷却対象物の熱が放熱される。フィン3での放熱によって水蒸気が冷やされるとそれが凝縮して水に戻り、再び下方に移動する。下方に移動した水が再度ヒートパイプ2に伝えられた熱によって蒸発させられる。このように冷却対象物にて発生した熱は、水蒸気を媒体とし、フィン3まで移動するので、短時間で熱をフィン3に伝達させることができる。
各ヒートパイプ2は、断面形状が円状に形成され、全体として円管状に形成される。各ヒートパイプ2の軸線方向一方側は、フィン3の挿通孔5に挿通される。したがって各ヒートパイプ2の軸線は、積層方向Zに略平行となる。またヒートパイプ2の軸線方向他方側は、台座4に挿通される。各ヒートパイプ2は、軸線方向が略平行であり、半径方向に離間して配置される。各ヒートパイプ2の軸線方向他方側は、冷却対象物の熱が伝達するように構成される。各ヒートパイプ2は、たとえば冷却対象物に接触するように設けられ、または、台座4と冷却対象物とが一体である場合、台座4に接触するように設けられる。
次に、各フィン3と各ヒートパイプ2との接触部分に関して説明する。各フィン3に形成される挿通孔5の開口縁には、たとえばバーリング加工によって挿通孔5を形成すると同時に起立片(図示せず)を形成する。起立片は先端側に向けて、挿通孔5の内側に傾斜するように形成される。このような挿通孔5にヒートパイプ2を挿通し、起立片の先端側を押し広げることで、起立片とヒートパイプ2とが密着し、密着性が確保される。フィン3とヒートパイプ2とが密着するので、ヒートパイプ2の熱がフィン3に伝わる。また挿通孔5に挿通されるヒートパイプ2を起立片に密着させて、両者間をろう付けしてろう材によってさらに固定してもよい。また両者をろう付けする場合、ヒートパイプ2を高温に曝す必要があるので、ヒートパイプ2の内圧の上昇による変形などを避けるため、ろう付け後にヒートパイプ2に作動媒体の封入を行ってもよい。
台座4は、各ヒートパイプ2を固定するための固定手段である。台座4は、冷却対象物と一体または近接するように設けられる。台座4は、前述のように配置されるヒートパイプ2の軸線方向他方側をたとえば溶接などによって固定する。したがって台座4は、ヒートパイプ2が軸線方向および半径方向に変位しないように、ヒートパイプ2を固定する。台座4は、伝熱性に優れる材料、たとえば銅、アルミニウムおよびアルミニウム合金から成る。
次に、図1を参照して、各プレートフィン3の形状に関して、さらに詳細に説明する。フィン3には、幅方向Xの中央付近であって、長手方向Yに並ぶように3つの挿通孔5が形成される。幅方向Xは、長手方向Yおよび積層方向Zに直交する方向である。挿通孔5は、ヒートパイプ2の断面形状に対応するように円状に形成される。挿通孔5の内径は、ヒートパイプ2が変形することなく挿通できるように形成される。フィン3の長手方向Yは、流通方向Rに略直交となるようにフィン3が設置空間に配置される。したがってフィン3の幅方向Xは、流通方向Rと略平行となる。
フィン3には、さらにスリット6が複数形成され、本実施の形態では2つ形成される。各スリット6は、変形許容部として機能し、隣接する挿通孔5が互いに変位可能となるように形成される。また各スリット6は、放熱促進部として機能し、隣接するフィン3間を通過する空気の流速および流量が大きくなるように形成される。各スリット6は、隣接する挿通孔5間にそれぞれ形成される。各スリット6は、流通方向R下流側の端部(以下、「下流端部」ということがある)7がフィン3の流通方向R下流側の外縁部(以下、「下流側外縁部」ということがある)8にて開放し、流通方向R上流側の端部(以下、「上流端部」ということがある)9が閉塞する。また各スリット6は、隣接する挿通孔5間を結ぶ仮想線(以下、単に「隣接仮想線」ということがある)Lに交差する交差部分10を有する。換言すると、各スリット6は、上流端部9が隣接仮想線Lより流通方向R上流側に突き出て、かつフィン3の下流側外縁部8まで延びる。さらに上流端部9と下流端部7と間には、交差部分10が含まれる。各スリット6は、帯状に形成され、上流端部9が隣接仮想線Lより幅方向X一方側に位置する。各スリット6は、幅方向Xに沿って延びる。
次に、本実施の形態のフィン3と比較例のフィン11との冷却性能の比較に関して説明する。図3は、本実施の形態のフィン3の放熱量に関するシミュレーション結果を簡略化して示す平面図である。図4は、比較例のフィン11の放熱量に関するシミュレーション結果を簡略化して示す平面図である。比較例のフィン11は、図4に示すようにフィン3にスリット6を形成せずに、挿通孔5だけ形成している構成である。図3および図4では、3本のヒートパイプ2にフィン3を複数枚積層し、積層方向Z中央付近に位置するフィン3の放熱量に関するシミュレーションの結果を示している。図3および図4にて、斜線を施して示す領域S1は放熱量が最も低い領域であり、横縞を施して示す領域S2は放熱量が2番目に低い領域であり、無地の領域S3は放熱量が最も高い領域である。図4に示すように、フィン3の下流側には上流側と比較して温かい風が当たり、流速およびフィン3の間隔等の条件によっては、下流側のフィン3が伝熱にほとんど寄与しない斜線の領域S1が多く存在する。
図3および図4を比較すると、本実施の形態のフィン3は、比較例のフィン11より無地の領域S3が大きく、斜線の領域S1が小さい。比較例のフィン11の斜線の領域S1、換言すると放熱への寄与が極めて低い領域に、スリット6を形成することによって、単純にフィン3の面積が小さくなるが、その分、風抜けが良くなる。風抜けがよくなるので、隣接するフィン3間を通過する空気の流量および流速が大きくなる。これによって本実施の形態のフィン3では、比較例のフィン11より斜線の領域S1が小さくなる。したがってスリット6を形成することによって、冷却性能が向上することが解る。
以上説明したように本実施の形態の熱交換器1は、冷却対象物の熱は複数のヒートパイプ2を介して複数のフィン3に伝わり、複数のフィン3によって放熱される。したがって冷却対象物は冷却される。
本実施の形態では、各フィン3には、スリット6が形成される。スリット6は、隣接仮想線Lに交差する交差部分10を有するので、隣接する挿通孔5はスリット6によって相対的な変位が許容される。換言すると隣接する挿通孔5間に交差部分10があるので、交差部分10によって挿通孔5間の周囲の部分が容易に変形することができる。これによって積層される複数のフィン3の対応する挿通孔5にヒートパイプ2を挿入するときに、多少の寸法誤差があったとしても、挿通孔5の位置を変位させてヒートパイプ2を挿入することができる。これによってヒートパイプ2の挿入性を向上することができる。
また本実施の形態では、挿通孔5はバーリング加工によって形成され、ヒートパイプ2が圧入されるように構成される。このようにヒートパイプ2を挿通孔5に圧入するので、挿通孔5の寸法誤差による位置ずれがある場合、およびヒートパイプ2が湾曲している場合、ヒートパイプ2を圧入することが困難であり、これを無理に行った場合フィンに積層方向Zの撓み等が発生し、伝熱性能に悪影響を及ぼすが、本実施の形態ではスリット6が形成されるので、挿通孔5の位置を多少変位させることができる。これによって複数積層されるフィン3であっても、積層方向Zに対応する挿通孔5にヒートパイプ2を容易に圧入することができる。
またスリット6は、下流端部7がフィン3の下流側外縁部8にて開放する。外気は、フィン3の上流側の部分を通過しながらヒートパイプ2内の冷媒と熱交換されるので、図3および図4に示すように下流側の部分では上流側の部分と比較して外気が暖められており、流速も遅いため熱交換の効果は劣るが、本実施の形態ではそのような部分にスリット6を設けているので、スリット6を上流側に形成する場合よりも熱交換性が低下することを抑制することができる。またスリット6を下流側にて開放するので、外気の風抜けがよくなり、下流側の対流を防ぐことができ、また熱交換性の高い上流側の流速が高まり放熱性能を向上することができる。
本実施の形態では、スリット6が前述したような構成であるので、ヒートパイプ2の挿入性を向上することがき、かつ放熱性を向上することができ、これら2つの効果を同時に達成することができる。
また本実施の形態では、各フィン3にはスリット6が形成されフィン3自体の強度は低下するが、挿通孔5にヒートパイプ2が挿入された後は、フィン3は複数のヒートパイプ2によって保持される。したがって熱交換器1を構成した後、フィン3に不所望な外力が作用してスリット6に応力が集中してスリット6からフィン3が損傷するようなことはヒートパイプ2によって防止される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に関して、図5を用いて説明する。本実施の形態では、フィン3Aに形成されるスリット6Aの形状に特徴を有する。図5は、本実施の形態のフィン3Aを示す平面図である。フィン3Aに形成されるスリット6Aの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって大きくなるように形成される。換言するとスリット6Aの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって、長手方向Yの寸法が大きくなるように形成される。したがってスリット6Aは、下流側に向かって広がる形状である。スリット6Aは、二等辺三角形状に形成され、その頂点が上流端部9となる。
このような本実施の形態では、スリット6Aの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって大きくなる。これによって前述の図4を用いて説明したように、放熱に寄与しない下流側に幅の大きいスリット6Aを形成するので、外気の風抜けがさらによくなる。したがって熱交換性をさらに向上することができる。
また本実施の形態では、スリット6Aは二等辺三角形状であるので、その頂点である上流端部9が変位の起点となり、隣接する挿通孔5の位置を変位させやすい。したがってヒートパイプ2の挿入性をさらに向上することができる。またスリット6Aは、二等辺三角形状であるので、2つの切り込みを形成するだけで、本実施の形態のスリット6Aが形成でき、形成が容易である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に関して、図6を用いて説明する。本実施の形態では、フィン3Bに形成されるスリット6Bの形状に特徴を有する。図6は、本実施の形態のフィン3Bを示す平面図である。フィン3Bに形成されるスリット6Bの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって大きくなるように形成される。スリット6Bは、幅が小さい交差部分10Bと、幅が大きい残余の部分12とを有する。換言するとスリット6Bは、上流端部9の幅が下流端部7の幅より小さい。スリット6Bの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって、段階的に大きくなる。
このような本実施の形態では、スリット6Bの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって大きくなるので、前述した第2実施形態と同様の作用および効果を有する。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に関して、図7を用いて説明する。本実施の形態では、フィン3Cの配置方向およびスリット6Cの形状に特徴を有する。図7は、本実施の形態のフィン3Cを示す平面図である。フィン3Cは、長手方向Yが流通方向Rと略平行となるように配置される。したがって3つの挿通孔5は、流通方向Rに並ぶように配置される。
スリット6Cは、隣接仮想線Lと交差する交差部分10を有し、上流端部9から下流端部7に向かって、流通方向R下流側に傾斜するように延びる。したがってスリット6Cの上流端部9は、下流端部7より流通方向R上流側に位置する。換言すると、スリット6Cの延びる方向は、流通方向Rに交差し、流通方向R下流側に向かっている。
またスリット6Cの幅は、上流端部9から下流端部7に向かって大きくなるように形成される。したがってスリット6Cは、下流側に向かって広がる形状である。スリット6Cは、二等辺三角形状に形成され、その頂点が上流端部9となる。
このような本実施の形態では、スリット6Cは、交差部分10を有するので前述の各実施形態と同様に作用および効果を達成し、ヒートパイプ2の挿入性を向上させることができる。またスリット6Cは、下流端部7がフィン3Cの下流側外縁部8にて開放するので前述の各実施形態と同様に作用および効果を達成し、放熱性能を向上することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に関して、図8を用いて説明する。本実施の形態では、フィン3Dの形状におよびスリット6Da,6Dbの形状に特徴を有する。図8は、本実施の形態のフィン3Dを示す平面図である。フィン3Dは、略円板状であって、同心円状の貫通孔13が形成される点に特徴を有する。したがってフィン3Dは、ドーナッツ状に形成される。
貫通孔13は、厚み方向に貫通し、たとえば冷却対象物を配置可能な空間を形成する。挿通孔5は、同心円状に等間隔に複数形成され、本実施の形態では4つ形成される。フィン3Dの半径方向と、外気の流通方向Rとは略平行となるように配置される。
スリット6Da,6Dbは、隣接する挿通孔5間にそれぞれ形成され、4つ形成される。上流側に位置するスリット(以下、「上流側のスリット」ということがある)6Daと下流側に位置するスリット(以下、「下流側のスリット」ということがある)6Dbとは、形状が異なる。上流側に位置する2つのスリット6Daは、互いに略同一の形状であり、下流側に位置する2つのスリット6Dbは、互いに略同一の形状である。
4つのスリット6Da,6Dbは、それぞれ隣接仮想線Lと交差する交差部分10を有し、上流端部9から下流端部7に向かって、流通方向R下流側に傾斜するように延びる。したがって各スリット6Da,6Dbの上流端部9は、下流端部7より流通方向R上流側に位置する。換言すると、各スリット6Da,6Dbの延びる方向は、流通方向R下流側に向かっている。
上流側のスリット6Daの幅は、前述の第4実施形態と同様に、上流端部9から下流端部7に向かって大きくなるように形成される。したがって上流側のスリット6Daは、下流側に向かって広がる形状である。スリット6Dは、二等辺三角形状に形成され、その頂点が上流端部9となる。
下流側のスリット6Dbは、交差部分10と下流端部7との間に位置する中間部分14をさらに有する。下流側のスリット6Dbは、幅が最も小さい交差部分10と、幅が最も大きい中間部分14と、幅が2番目に大きい下流側部分15とを有する。換言するとスリット6Dbは、交差部分10の幅が下流側部分15の幅より小さく、中間部分14の幅が最も大きい。このような中間部分14は、他の部材の配置、および工具の挿入などに用いられる。
このように本実施の形態では、フィン3Dはドーナッツ状に形成されるので、貫通孔13の配置空間に他の部材を配置することができる。また下流側のスリット6Dbには、中間部分14が形成されるので、このような中間部分14を用いて工具を挿入することによって、台座4などフィン3Dの積層によって隠れる部分にてねじ止めなどの所望の作業をすることができる。
また本実施の形態では、各スリット6Da,6Dbは、交差部分10を有するので前述の各実施形態と同様に作用および効果を達成し、ヒートパイプ2の挿入性を向上させることができる。また各スリット6Da,6Dbは、下流端部7がフィン3Dの下流側外縁部8にて開放するので前述の各実施形態と同様に作用および効果を達成し、放熱性能を向上することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の実施の各形態では、伝熱管はヒートパイプ2によって実現されているが、このような密閉空間に冷媒が封入される構成に限ることはなく、内部に冷媒を通過する冷媒通路を形成する構成であればよい。したがって前述の実施の各形態では熱交換器1を冷却装置として用いた場合を説明したが、このような用途に限ることはなく、ヒートポンプサイクルに使用される蒸発器に適用してもよく、ラジエータ、コンデンサ、ヒータコアなど、種々の熱交換器に適用することができる。
また前述の第1〜第4実施形態では、フィン3に形成される挿通孔5は、1列に3つであったが、このような配置に限ることはなく、2列であってもよく、いわゆる千鳥状に互いに違いに配置してもよい。
また前述の実施の各形態では、隣接仮想線Lは隣接する挿通孔の中心を結ぶ仮想線であった、これに限るものではなく、隣接する挿通孔の内方空間を直線で結ぶ仮想線であればよい。換言すると、隣接仮想線は、挿通孔に挿通される挿通物同士をフィンの表面に沿って結ぶ直線であればよい。
またスリット6の形状は、前述の各実施形態の形状に限るものではなく、部分的に屈曲するクランク状およびL字状であってもよく、複数のスリット6が合流するY字状などの樹木状であってもよくよい。また挿通孔が2列など複数列の場合は、各挿通孔5間にスリット6の交差部分10が形成されるように、たとえばT字状、X字状、およびこれらの組み合わせなどであってもよい。またスリット6は、隣接する挿通孔5間に1つに限らず、複数形成してもよい。またスリット6は、全ての隣接する挿通孔5間に形成する必要が無く、必要に応じて、たとえば成形上寸法誤差が生じやすいような位置に形成してもよい。
また前述の実施の各形態では、フィンおよび台座は、アルミニウムおよびアルミニウム合金から成るが、このような金属材料に限ることはなく、金属以外の他の材料であってもよい。また伝熱管も同様に、アルミニウムおよびアルミニウム合金、銅、およびその他金属以外の材料でもよい。
第1実施形態の熱交換器1を示す平面図である。 図1の切断面線II−IIから見て示す熱交換器1の断面図である。 第1実施形態のフィン3の放熱量に関するシミュレーション結果を簡略化して示す平面図である。 比較例のフィン11の放熱量に関するシミュレーション結果を簡略化して示す平面図である。 第2実施形態のフィン3Aを示す平面図である。 第3実施形態のフィン3Bを示す平面図である。 第4実施形態のフィン3Cを示す平面図である。 第5実施形態のフィン3Dを示す平面図である。
符号の説明
1…熱交換器
2…ヒートパイプ(伝熱管)
3,3A,3B,3C,3D…フィン
4…台座
5…挿通孔
6…スリット
7…スリットの下流端部
8…フィンの下流側外縁部
9…スリットの上流端部
10…交差部分
14…中間部分

Claims (4)

  1. 外気が流通する空間に設けられる熱交換器であって、
    外気が流通する流通方向(R)に略直交する積層方向(Z)に間隔をあけて積層される平板状の複数のフィン(3)と、
    内部を冷媒が流れ、前記積層方向に沿って複数の前記フィンに挿通して設けられる複数の伝熱管(2)と、を含み、
    前記各フィンには、
    前記各伝熱管がそれぞれ挿通される挿通孔(5)と、
    スリット(6)とが形成され、
    前記スリットは、隣接する前記挿通孔間を結ぶ仮想線(L)に交差する交差部分(10)を有し、前記交差部分の下流側の端部(7)が前記フィンの前記下流側の外縁部(8)にて開放し、前記交差部分の前記流通方向の上流側の端部(9)が閉塞することを特徴とする熱交換器。
  2. 前記スリットの幅は、前記上流側の端部より前記下流側の端部が大きいことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記スリットは、前記流通方向に交差する方向に延びることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記スリットは、交差部分と下流側の端部との間に位置する中間部分(14)を有し、
    前記中間部分の幅は、交差部分の幅および下流側の端部の幅より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱交換器。
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