JP6277830B2 - 合成樹脂製プーリの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製プーリの製造方法に関する。
従来、自動車エンジンの補機あるいはカムシャフトを駆動するためのベルトあるいはタイミングベルトに所望の張力を付与するためのプーリとしては、軸受一体型合成樹脂製プーリが広く使用されている。合成樹脂製プーリは金属製プーリに比べて軽量化およびコストの低減化を図ることができる。
このような合成樹脂製プーリは、射出成形用金型内の所定位置に軸受を配置し、この軸受の外輪外周部と射出成形用金型との間に形成されるキャビティに、1つないし複数のゲートから熱可塑性樹脂、もしくは熱可塑性樹脂に強化繊維を配合した樹脂組成物の溶融物を注入し、冷却固化させる射出成形法により製造される。
しかしながら、射出成形法では、ゲートから注入された溶融物が金型のキャビティ内で合流し、この部分にウエルド部が生じる。このウエルド部は、溶融物が融着一体化しただけであるため、溶融物の均一な混合が起こらず、他の部位よりも強度が低くなる。特に、強化繊維を配合した樹脂組成物を用いた場合は、ウエルド部において強化繊維が流動方向に対し垂直に配向するため、補強効果が発現しない。さらに、他の部位では強化繊維が流動方向に対し平行に配向しているため、ウエルド部の強度は他の部位と比較して大きく低下する。このため、従来、以下に示すような合成樹脂製プーリの製造方法が考案されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
特許文献1に記載の合成樹脂製プーリには、内外円筒部の隣接するリブの内端部間および外端部間と対向する位置にゲートを交互に配置することにより、ゲートから充填された溶融樹脂が低温化しない状態で合流し、合成樹脂製プーリの各部の強度を均一化するという技術が示されている。
また、特許文献2に記載の樹脂プーリ付き軸受には、内径円筒部の片端面の、補強リブとの隣接部と、この補強リブに順次隣り合う2本の補強リブの間に、それぞれ形成した一対のゲートを周方向に順次配置することにより、補強リブ部分にウエルドを生じさせ、クラック発生を抑制するという技術が示されている。
さらに、特許文献3に記載の樹脂プーリ付き軸受には、片端面にゲートが配置された内径円筒部の径方向肉厚を円板部の軸方向肉厚より大きくすることにより、溶融樹脂が素早く充填され、ウエルド部の接合強度低下を抑制するという技術が示されている。
また、特許文献4に記載の合成樹脂製プーリには、外径円筒部と内径円筒部を連結する環状円板部に円周等配にゲートを設け、各ゲート位置を含んで外径側の少なくとも背面側に樹脂溜まり部を設けることにより、ゲートから注入された溶融樹脂が同心円状に外径円筒部側へ拡がり、外径円筒部におけるウエルド形成を回避するという技術が示されている。
さらに、特許文献5に記載の樹脂プーリの射出成形方法では、樹脂プーリに埋設されたインサート金具の外周部にリングゲートを有し、かつこのリングゲートを遮断するためのゲートカットスリーブを有する金型を用いて射出成形することによって、ウエルドが形成されない樹脂プーリを製造するものである。
また、特許文献6に記載の樹脂部品の成形方法は、外部から溶融樹脂が送入されるメインスプールと、メインスプールから放射状に分岐してキャビティ内に溶融樹脂を圧送する複数のメインゲートと、メインゲートから分岐してキャビティ内に溶融樹脂を圧送するサブゲートとで構成される樹脂流路を有する成形装置で樹脂プーリを成形することで、溶融樹脂の合流部を乱してウエルド強度向上を図るものである。
特許第3506735号公報 特許第4186205号公報 特許第4269530号公報 特許第3730704号公報 特開2006−264208号公報 特開2002−292678号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の方法は、一旦形成されたウエルド部に溶融樹脂の流動を起こすものではないため、溶融樹脂の均一な混合が起こりにくく、使用条件によっては強度が不十分になるという課題がある。また、特許文献4に記載の構成では、内径円筒部にウエルドが形成され、使用条件によっては強度が不十分になるという課題がある。
さらに、特許文献5に記載の樹脂プーリの射出成形方法によれば、上記の問題を解決する一方、金型にゲートカットスリーブを設けたことで、金型構造が複雑になり、製造コストがかかるという課題がある。
また、特許文献6に記載の成形方法では、溶融樹脂がメインスプールを通ってメインゲートに到達する時間と、サブゲートに到達する時間に差があるため、最初に到達したゲート部において一時的に流動停止状態となるヘジテーションが生じ、ショートショットなどの成形不良になりやすいという課題がある。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的単純な金型構成で、成形不良を生じることなく製造することができ、且つ、ウエルド強度を向上させることができる合成樹脂製プーリの製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 互いに同心に設けられた内径側円筒部及び外径側円筒部と、
前記内径側円筒部と前記外径側円筒部との間に設けられた環状円板部と、
前記環状円板部の両側面に等間隔で放射状に配置されて前記内径側円筒部と前記外径側円筒部とを連結する複数の補強リブと、
を備え、強化繊維を添加した溶融樹脂を射出成形することによって形成され、前記内径側円筒部が転がり軸受の外輪に固着されることで、前記転がり軸受と一体に成形される合成樹脂製プーリの製造方法であって、
複数のゲートが前記外径側円筒部の軸方向一端面に、所定の角度で、円周方向等間隔に配置されると共に、前記外径側円筒部の周囲で、隣接する前記ゲート間において、前記外径側円筒部の軸方向一端面に形成されるウエルド部の近傍に複数の樹脂溜まり部が設けられる成形金型を用い、前記転がり軸受を前記成形金型内に収容した状態で、前記成形金型内に前記溶融樹脂を射出して、前記ウエルド部が形成された後で前記樹脂溜まり部に前記溶融樹脂が流入することで製造されることを特徴とする合成樹脂製プーリの製造方法
(2) 互いに同心に設けられた内径側円筒部及び外径側円筒部と、
前記内径側円筒部と前記外径側円筒部との間に設けられた環状円板部と、
前記環状円板部の両側面に等間隔で放射状に配置されて前記内径側円筒部と前記外径側円筒部とを連結する複数の補強リブと、
を備え、強化繊維を添加した溶融樹脂を射出成形することによって形成され、前記内径側円筒部が転がり軸受の外輪に固着されることで、前記転がり軸受と一体に成形される合成樹脂製プーリの製造方法であって、
複数のゲートが1つおきの隣接する前記補強リブ間の前記環状円板部の軸方向一側面に、所定の角度で、円周方向等間隔に配置されると共に、前記外径側円筒部の周囲で、隣接する前記ゲート間において、前記外径側円筒部と前記環状円板部との連接部及びその近傍に形成されるウエルド部の近傍に複数の樹脂溜まり部が設けられる成形金型を用い、前記転がり軸受を前記成形金型内に収容した状態で、前記成形金型内に前記溶融樹脂を射出して、前記ウエルド部が形成された後で前記樹脂溜まり部に前記溶融樹脂が流入することで製造されることを特徴とする合成樹脂製プーリの製造方法。
記樹脂溜まり部は、前記ウエルド部と円周方向においてオーバーラップせず、且つ、前記樹脂溜まり部と前記ウエルド部との間の角度が前記所定の角度の1/4以下となるように設けられることを特徴とする(1)又は(2)に記載の合成樹脂製プーリの製造方法
) 前記樹脂溜まり部と前記成形金型のキャビティとの連通部分の断面積は、前記ウエルド部が形成された後で前記樹脂溜まり部に前記溶融樹脂が流入するように設定されることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の合成樹脂製プーリの製造方法
) 前記樹脂溜まり部と前記成形金型のキャビティとの連通部分の断面積は、ゲートの断面積よりも小さいことを特徴とする()に記載の合成樹脂製プーリの製造方法
本発明の合成樹脂製プーリの製造方法によれば、複数のゲートが前記外径側円筒部の軸方向一端面に、所定の角度で、円周方向等間隔に配置されると共に、前記外径側円筒部の周囲で、隣接する前記ゲート間において、前記外径側円筒部の軸方向一端面に形成されるウエルド部の近傍に複数の樹脂溜まり部が設けられる成形金型、又は、複数のゲートが1つおきの隣接する前記補強リブ間の前記環状円板部の軸方向一側面に、所定の角度で、円周方向等間隔に配置されると共に、前記外径側円筒部の周囲で、隣接する前記ゲート間において、前記外径側円筒部と前記環状円板部との連接部及びその近傍に形成されるウエルド部の近傍に複数の樹脂溜まり部が設けられる成形金型を用い、転がり軸受を成形金型内に収容した状態で、成形金型内に溶融樹脂を射出して、ウエルド部が形成された後で樹脂溜まり部に溶融樹脂が流入することで製造される。これにより、合成樹脂製プーリは、比較的単純な金型構成で、成形不良を生じることなく製造することができ、且つ、ウエルド強度を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る合成樹脂製プーリの断面図である。 図1の合成樹脂製プーリを、成形金型のゲート及び樹脂溜まり部と共に示す斜視図である。 図1の合成樹脂製プーリを、成形金型のゲート及び樹脂溜まり部と共に示す正面図である。 合成樹脂製プーリを射出成形する際の成形金型の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る合成樹脂製プーリを、成形金型のゲート及び樹脂溜まり部と共に示す斜視図である。 図5の合成樹脂製プーリを、成形金型のゲート及び樹脂溜まり部と共に示す正面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る合成樹脂製プーリについて、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る転がり軸受と一体に成形された合成樹脂製プーリを示す断面図である。合成樹脂製プーリ10は、互いに同心に設けられた内径側円筒部11及び外径側円筒部12と、内径側円筒部11と外径側円筒部12との間に設けられた環状円板部13と、環状円板部13の両側面に等間隔で放射状に配置されて内径側円筒部11と外径側円筒部12とを連結する複数の補強リブ14と、を備える。
一方、合成樹脂製プーリ10と一体に成形される転がり軸受1は、外周面に内輪軌道2aを有する内輪2と、内周面に外輪軌道3aを有する外輪3と、内輪軌道2aと外輪軌道3aの間に転動自在に設けられた複数個の転動体(玉)4と、玉4を円周方向に所定の間隔で保持する保持器5と、を有する。
合成樹脂製プーリ10は、後述する成形金型20内に転がり軸受1を収容した状態で、成形金型20内に強化繊維を添加した溶融樹脂を射出成形することによって形成され、これにより、内径側円筒部11が転がり軸受1の外輪3に固着されることで、転がり軸受1と一体に成形される。
溶融樹脂としては、例えば、ポリアミド66やポリアミド46、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等に、補強のための強化繊維(例えば、ガラス繊維や炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカー)を添加した樹脂組成物が用いられる。また、樹脂組成物には、成形時及び使用時の熱劣化を抑えるために、ヨウ化物系熱安定剤及び/又はアミン系熱安定剤を添加してもよい。さらに、樹脂組成物には、耐衝撃性を改善するために、エチレンプロビレン非共役ジエン(EPDM)等のゴム材料を配合してもよい。
図2〜図4に示すように、合成樹脂製プーリ10を製造する成形金型20では、複数のゲート21が外径側円筒部12の軸方向一端面で、補強リブ14が連結される位置と、隣接する補強リブ14が連結される2つの位置の中間位置とに、所定の角度αの間隔で交互に設けられている。なお、本実施形態では、この所定の角度αは、隣接する補強リブ14が形成される間隔の約1.5倍となる。
また、成形金型20では、外径側円筒部12の周囲で、隣接するゲート21間に、キャビティ22と連通する複数の樹脂溜まり部23がそれぞれ設けられている。
そして、本実施形態では、複数のゲート21から溶融樹脂を流入すると、転がり軸受1と成形金型20によって画成されるキャビティ22内に溶融樹脂が充填され、合成樹脂製プーリ10が製造される。その際、隣接するゲート21間で、外径側円筒部12の軸方向一端面から軸方向中間部に亘って、隣接するゲート21からの溶融樹脂が合流する複数のウエルド部Wがそれぞれ生じる。
このため、各樹脂溜まり部23は、各ウエルド部Wの近傍、つまり、射出成形した際に各ゲート21からの溶融樹脂が合流すると想定されるキャビティ部分の近傍にそれぞれ設けられる。具体的には、ウエルド部Wと樹脂溜まり部23は円周方向にオーバーラップはせず、ウエルド部Wと樹脂溜まり部23間の角度βは、各ゲート21間の角度αの1/4以下となるように設けられる。
これは、ウエルド部Wと樹脂溜まり部23が円周方向にオーバーラップしていると、ウエルド部形成時にウエルド部Wで流動方向に対し垂直に配向した強化繊維は、ウエルド部形成後に樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入しても、配向の乱され方が少なくウエルド部Wの強度向上が少ないからである。
一方、樹脂だまり部23を、ウエルド部Wと円周方向にオーバーラップせず、上記角度βの範囲に設定することで、ウエルド部形成後に樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入すると、ウエルド部形成時にウエルド部Wで流動方向に対し垂直に配向した強化繊維は、配向の乱され方が良好となり、ウエルド部Wの強度向上を大きくすることができる。この結果、ウエルド部Wでの強化繊維は、溶融樹脂が充填されていく方向に沿って繊維の長手方向が揃う傾向となり、ウエルド部W以外の部分と同様の強化繊維の配向に近づく。
また、樹脂溜まり部23と成形金型20のキャビティ22との連通部分23aの断面積は、ウエルド部Wが形成された後で樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入するように設定される。具体的には、連通部分23aの断面積をゲート21の断面積より小さく設定することで、ウエルド部Wが形成された後に樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入するようにできる。
このようにして合成樹脂製プーリ10が射出成形されると、ウエルド部Wが形成された後、さらに樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入することで、ウエルド部Wにおける強化繊維の配向が乱されてばらつき、ウエルド部Wの強度を向上することができる。
以上説明したように、本実施形態の合成樹脂製プーリ10によれば、ウエルド部Wの近傍に樹脂溜まり部23が設けられる成形金型20を用い、転がり軸受1を成形金型20内に収容した状態で、成形金型20内に溶融樹脂を射出して、ウエルド部Wが形成された後で樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入することで、該プーリ10が製造される。これにより、ウエルド部Wにおいて強化繊維の配向が乱されてウエルド強度を向上することができる。また、成形金型にゲートカットスリーブを有しないため、金型構造が単純になり、製造コストを抑制することができる。さらに、メインゲートからサブゲートを分岐させる必要がないため、ヘジテーションを生じることがなく、ショートショットのような成形不良を抑制することができる。
なお、成形金型は、本実施形態のようなキャビティを画成し、ゲート、及び樹脂溜まり部の位置を規定するものであれば、本実施形態のものに限定されるものでなく、任意に構成することができる。
また、樹脂溜まり部23は、各ウエルド部Wの近傍に1つずつ設けられているが、複数設けられてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る合成樹脂製プーリ、及び合成樹脂製プーリの製造方法について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、同一符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態は、合成樹脂製プーリの製造方法において第1実施形態と異なり、製造される合成樹脂製プーリ自体は、第1実施形態と同様である。図5及び図6に示すように、本実施形態の成形金型20では、複数のゲート21が環状円板部13の軸方向一側面で、隣接する補強リブ14の間に1つおきに、所定の角度αで設けられている。
また、キャビティ22と連通する複数の樹脂溜まり部23が、外径側円筒部12の周囲で、隣接するゲート21間、即ち、ゲート21が設けられていない隣接する補強リブ14間にそれぞれ設けられている。
本実施形態の場合、複数のゲート21から溶融樹脂を流入すると、隣接するゲート21間、即ち、ゲート21が設けられていない隣接する補強リブ14間で、外径側円筒部12と環状円板部13との連接部及びその近傍に、複数のウエルド部Wが生じる。
このため、本実施形態においても、各樹脂溜まり部23は、各ウエルド部Wの近傍にそれぞれ設けられている。具体的には、ウエルド部Wと樹脂溜まり部23は円周方向にオーバーラップはせず、ウエルド部Wと樹脂溜まり部23間の角度βは、各ゲート21間の角度αの1/4以下となるように設けられる。
また、第1実施形態と同様に、樹脂溜まり部23と成形金型20のキャビティ22との連通部分23aの断面積は、ウエルド部Wが形成された後で樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入するように設定される。具体的には、連通部分23aの断面積をゲート21の断面積より小さく設定することで、ウエルド部Wが形成された後に樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入するようにできる。
このようにして合成樹脂製プーリが射出成形されると、ウエルド部Wが形成された後、さらに樹脂溜まり部23に溶融樹脂が流入することで、ウエルド部Wにおける強化繊維の配向が乱されて、ウエルド部Wの強度を向上することができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
尚、本発明は、前述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
1 転がり軸受
2 内輪
3 外輪
4 玉(転動体)
5 保持器
10 合成樹脂製プーリ
11 内径側円筒部
12 外径側円筒部
13 環状円板部
14 補強リブ
20 成形金型
21 ゲート
23 樹脂溜まり部
W ウエルド部

Claims (5)

  1. 互いに同心に設けられた内径側円筒部及び外径側円筒部と、
    前記内径側円筒部と前記外径側円筒部との間に設けられた環状円板部と、
    前記環状円板部の両側面に等間隔で放射状に配置されて前記内径側円筒部と前記外径側円筒部とを連結する複数の補強リブと、
    を備え、強化繊維を添加した溶融樹脂を射出成形することによって形成され、前記内径側円筒部が転がり軸受の外輪に固着されることで、前記転がり軸受と一体に成形される合成樹脂製プーリの製造方法であって、
    複数のゲートが前記外径側円筒部の軸方向一端面に、所定の角度で、円周方向等間隔に配置されると共に、前記外径側円筒部の周囲で、隣接する前記ゲート間において、前記外径側円筒部の軸方向一端面に形成されるウエルド部の近傍に複数の樹脂溜まり部が設けられる成形金型を用い、前記転がり軸受を前記成形金型内に収容した状態で、前記成形金型内に前記溶融樹脂を射出して、前記ウエルド部が形成された後で前記樹脂溜まり部に前記溶融樹脂が流入することで製造されることを特徴とする合成樹脂製プーリの製造方法
  2. 互いに同心に設けられた内径側円筒部及び外径側円筒部と、
    前記内径側円筒部と前記外径側円筒部との間に設けられた環状円板部と、
    前記環状円板部の両側面に等間隔で放射状に配置されて前記内径側円筒部と前記外径側円筒部とを連結する複数の補強リブと、
    を備え、強化繊維を添加した溶融樹脂を射出成形することによって形成され、前記内径側円筒部が転がり軸受の外輪に固着されることで、前記転がり軸受と一体に成形される合成樹脂製プーリの製造方法であって、
    複数のゲートが1つおきの隣接する前記補強リブ間の前記環状円板部の軸方向一側面に、所定の角度で、円周方向等間隔に配置されると共に、前記外径側円筒部の周囲で、隣接する前記ゲート間において、前記外径側円筒部と前記環状円板部との連接部及びその近傍に形成されるウエルド部の近傍に複数の樹脂溜まり部が設けられる成形金型を用い、前記転がり軸受を前記成形金型内に収容した状態で、前記成形金型内に前記溶融樹脂を射出して、前記ウエルド部が形成された後で前記樹脂溜まり部に前記溶融樹脂が流入することで製造されることを特徴とする合成樹脂製プーリの製造方法。
  3. 記樹脂溜まり部は、前記ウエルド部と円周方向においてオーバーラップせず、且つ、前記樹脂溜まり部と前記ウエルド部との間の角度が前記所定の角度の1/4以下となるように設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成樹脂製プーリの製造方法
  4. 前記樹脂溜まり部と前記成形金型のキャビティとの連通部分の断面積は、前記ウエルド部が形成された後で前記樹脂溜まり部に前記溶融樹脂が流入するように設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の合成樹脂製プーリの製造方法
  5. 前記樹脂溜まり部と前記成形金型のキャビティとの連通部分の断面積は、ゲートの断面積よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の合成樹脂製プーリの製造方法
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