JP6276700B2 - 基準信号発生装置及び基準信号発生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として、湿度を考慮して発振器を制御する基準信号発生装置に関する。
従来から、携帯電話の基地局やデジタル放送の送信局等では、信号を送信するタイミングや周波数の同期を行うために、基準信号発生装置が発生させた基準信号が用いられる。基準信号発生装置は、発振器が出力した信号と、GNSS受信機等から得られる高精度なリファレンス信号と、を比較して位相差を求める。基準信号発生装置は、この位相差をゼロに近づけるように発振器を制御することで高精度な信号を発生させる。
基準信号発生装置には、通常は電圧制御発振器が用いられる。電圧制御発振器は、入力される制御電圧に応じて異なる周波数を発生するように構成されている。電圧制御発振器の制御電圧対発振周波数特性(以下、F−V特性と称する)は、電圧制御発振器の周囲の温度や時間の経過等に伴って、ごく僅かではあるが変化する。
特許文献1は、発振器のF−V特性の変化を補正する特性自動補償装置を開示する。特許文献1では、主として温度変化に基づくF−V特性の変化を補正する方法が示されている。また、温度以外にも、圧力や湿度に応じて補正を行うこともできる旨が記載されている。
特許文献2は、発振器を備えた通信端末等において、温度、湿度、及び経過時間に基づいて発振器が出力する周波数(発振周波数)を補正する構成を開示する。特許文献2では、湿度に基づく補正値の算出方法として、以下の方法が示されている。即ち、湿度センサが検出した湿度と、この湿度がどれだけの期間続いているかを示す湿度継続時間と、に基づいて湿度に基づく補正値を算出する。そして、基準信号発生装置は、この湿度に基づく補正値と、温度及び時間に基づく補正値と、を加味することで発振器の補正値を算出する。
特許第4513742号公報 特開2000−341044号公報
ところで、上述した基準信号発生装置は、GNSS衛星の位置、障害物、妨害電波等の様々な原因により、GNSS受信機がGNSS衛星からの信号を受信できず、適切なリファレンス信号を利用できなくなることがある。そこで、リファレンス信号を利用できなくなっても基準信号を継続して出力するために自走制御を行う基準信号発生器が知られている。
しかし、特許文献1及び2は、発振器等を基準信号発生装置に適用する構成が記載されていない。従って、湿度を考慮して自走制御を行う構成は記載も示唆もされていない。
また、特許文献1では、湿度を用いることができる旨だけが記載されており、湿度を用いて具体的にどのような補正を行うかが記載されていない。特許文献2では、湿度と湿度継続時間のみから補正値を算出する構成であるが、湿度が変化した場合にどのように補正値を算出するかが記載されていない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、適切なリファレンス信号が取得できない場合であっても湿度を考慮した補正を行うことで適切な基準信号の出力を維持できる基準信号発生装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の基準信号発生装置が提供される。即ち、この基準信号発生装置は、同期回路と、湿度取得部と、自走制御部と、を備える。前記同期回路は、リファレンス信号に基づいて得られた第1制御信号によって発振器を制御する。前記湿度取得部は、前記発振器の周囲の湿度を取得する。前記自走制御部は、前記リファレンス信号が取得できなくなると、前記湿度取得部が取得した湿度に基づいて、湿度が前記発振器に与える影響を考慮した第2制御信号を生成し、当該第2制御信号によって前記発振器を制御する。
これにより、自走制御中に発振器の周囲の湿度が変化した場合であっても、高精度な基準信号を出力し続けることができる。また、既存の温度特性や経時変化特性を考慮した補正と組み合わせることで、より高精度な基準信号を出力し続けることができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記自走制御部は、湿度が前記発振器に与える影響を補正するための補正値を、湿度補正式を用いて求め、当該補正値を用いて前記第2制御信号を生成することが好ましい。
これにより、的確な補正値を容易に求めることができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記湿度補正式には、前記湿度取得部が取得した湿度を変数とした関数が含まれることが好ましい。
これにより、現在の湿度に基づいて求めた補正値を用いて第2制御信号を生成することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記湿度補正式には、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で微分した値を変数とした関数が含まれることが好ましい。
これにより、湿度勾配に基づいて求めた補正値を用いて第2制御信号を生成することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記湿度補正式には、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で2階微分した値を変数とした関数が含まれることが好ましい。
これにより、湿度の2階微分値(湿度加速度)に基づいて求めた補正値を用いて第2制御信号を生成することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記湿度補正式には、時間を変数とした関数が含まれることが好ましい。
これにより、ベーキング効果等によって時間の経過とともに補正量が小さくなる場合に適した補正式を利用することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記湿度補正式は、前記湿度取得部が取得した湿度を変数とした関数と、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で微分した値を変数とした関数と、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で2階微分した値及び時間を変数とした関数と、の和であることが好ましい。
これにより、湿度、湿度勾配、湿度加速度及び時間に基づいて求めた補正値を用いて第2制御信号を生成することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記自走制御部は、(基準信号発生装置の)稼動中に得られた値に基づいて、前記湿度補正式を更新することが好ましい。
これにより、新しい情報に基づいて湿度補正式を更新できるので、より的確な補正値を算出することができる。
前記の基準信号発生装置においては、前記湿度取得部は、絶対湿度を取得することが好ましい。
これにより、相対湿度よりも補正値との関連性が高いと考えられる絶対湿度に基づいて発振器を制御できるので、より的確な第2制御信号を生成することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の基準信号発生方法が提供される。即ち、この基準信号発生方法は、同期工程と、湿度取得工程と、自走制御工程と、を含む。前記同期工程では、リファレンス信号に基づいて得られた第1制御信号によって発振器を制御する。前記湿度取得工程では、前記発振器の周囲の湿度を取得する。前記自走制御工程では、前記リファレンス信号が取得できなくなると、湿度取得工程で取得した湿度に基づいて、湿度が前記発振器に与える影響を考慮した第2制御信号を生成し、当該第2制御信号によって前記発振器を制御する。
これにより、自走制御中に発振器の周囲の湿度が変化した場合であっても、高精度な基準信号を出力し続けることができる。
本発明の一実施形態に係る基準信号発生装置を示すブロック図。 湿度と周波数の変化量との関係を概略的に示すグラフ。 基準信号発生装置が行う制御の一例を示すフローチャート。
次に発明の実施の形態について説明する。初めに、図1を参照して、基準信号発生装置10の全体構成について説明する。図1は、本実施形態の基準信号発生装置10を概略的に示したブロック図である。
本実施形態の基準信号発生装置10は、携帯電話の基地局、地上デジタル放送の送信局及びWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の通信設備等に用いられるものであり、接続されるユーザ側の機器に基準タイミング信号や基準周波数信号を提供するものである。以下に、基準信号発生装置10の各部の構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の基準信号発生装置10は、GPS受信部21と、PLL制御部22と、スイッチ23と、電圧制御発振器(発振器)24と、分周部25と、を備える。また、PLL制御部22、電圧制御発振器24、及び分周部25は、PLL回路(同期回路)44を構成している。
基準信号発生装置10の入力部41には、GPSアンテナ(GNSSアンテナ)11が接続されている。GPSアンテナ11がGPS衛星(GNSS衛星)から受信した測位用信号は、この入力部41を介して、GPS受信部21へ入力される。GPS受信部21は、この測位用信号に基づいて測位計算を行うことで、リファレンス信号(1秒に1回のパルス信号)を生成する。このリファレンス信号は、協定世界時(UTC)の1秒に正確に同期するように適宜較正されている。
電圧制御発振器24は、外部から印加される電圧のレベルによって出力する周波数を変更可能に構成されている。電圧制御発振器24としては、例えば水晶振動子を共振器として使用したTCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator、温度補償型水晶発振器)を用いることができる。この電圧制御発振器24によって出力された信号は、基準周波数信号として出力部42から外部のユーザ側のシステムへ出力されるとともに、分周部25へ出力される。
分周部25は、電圧制御発振器24から入力される基準周波数信号を分周して高い周波数から低い周波数に変換し、得られた位相比較用信号をPLL制御部22へ出力するように構成されている。また、この位相比較用信号は、基準タイミング信号(1PPS信号)として出力部43から外部のユーザ側のシステムに対しても出力される。例えば、電圧制御発振器24が出力する基準周波数が10MHzである場合、分周部25は、電圧制御発振器24が出力する10MHzの信号を分周比1/10000000で分周して、1Hzの位相比較用信号を生成する。
PLL制御部22には、前記リファレンス信号と、この位相比較用信号と、が入力される。PLL制御部22は、これらの信号の位相を比較して位相差を求め、その位相差に基づく信号(第1制御信号)を生成する。
また、PLL制御部22は、この位相差信号の高周波成分の遮断及び雑音の除去を行った後に、スイッチ23を介して、第1制御信号を電圧制御発振器24へ出力する。このようにして、PLL制御部22は、位相差をゼロに近づけるように電圧制御発振器24を制御する。なお、PLL制御部22は、電圧制御発振器24の出力信号又はそれに基づく信号とリファレンス信号の比較結果を第1制御信号として出力する構成であれば良く、信号の処理方法は任意である。
以上に説明した構成によって、PLL回路44のループが構成され、リファレンス信号としての1PPS信号に出力信号が同期するように電圧制御発振器24が制御される。従って、GPS受信部21が1PPS信号を生成して基準信号発生装置10に供給し、当該1PPS信号に対してPLLロックしている限り、経時変化や周囲の温度変化等に起因して電圧制御発振器24の特性の変動が生じたとしても、基準信号発生装置10の基準信号を高精度に保つことができる。
また、基準信号発生装置10は、自走制御を行うための構成として、スイッチ23と、温度センサ26と、湿度センサ(湿度取得部)27と、自走制御部28と、を備える。
なお、自走制御とは、マルチパス、妨害電波、及び障害物等によって適切なリファレンス信号を取得できない場合に、PLL制御部22が出力した第1制御信号を自走制御部28が補正することで第2制御信号を生成して、当該第2制御信号によって電圧制御発振器24が制御されることである。
スイッチ23は、PLL制御部22から第1制御信号が入力されるとともに、自走制御部28から第2制御信号が入力される。スイッチ23は、入力された2つの制御信号のうち何れか一方を電圧制御発振器24へ出力する。
温度センサ26は、電圧制御発振器24の周囲の温度を取得する。湿度センサ27は、電圧制御発振器24の周囲の絶対湿度(空気中に含まれる水蒸気量)を取得する。なお、湿度センサ27は、湿度を直接的に取得する構成であるが、これに代えて、湿度に関連する値を検知することで湿度を間接的に取得する構成であっても良い。
また、温度センサ26についても、直接的ではなく、例えばOCXOのヒータの電流値等から取得する構成でも良い。温度センサ26及び湿度センサ27は、取得した温度及び湿度を自走制御部28へ出力する。
自走制御部28には、GPS受信部21からリファレンス信号が入力されている。自走制御部28は、受信したリファレンス信号が適切か否か(正常か否か)を判定し、適切でないと判断した場合は、第2制御信号が電圧制御発振器24に出力されるようにスイッチ23を切り替える。
また、自走制御部28には、PLL制御部22から第1制御信号が入力されるとともに、温度センサ26から温度、湿度センサ27から湿度が入力されている。自走制御部28は、温度、湿度、及び経過時間等に基づいて、電圧制御発振器24の周波数のズレ(即ち補正値)を算出する。そして、自走制御部28は、第1制御信号と補正値とに基づいて第2制御信号を生成して、スイッチ23に出力する。
以上の制御を行うことにより、基準信号発生装置10は、適切なリファレンス信号が取得できない場合であっても、高精度な基準信号を出力し続けることができる。
次に、図2を参照して、電圧制御発振器24の周囲の湿度と、周波数の変化量と、の関係性について説明する。出願人の実験によると、電圧制御発振器24の周波数の変化量は、湿度、湿度を時間で微分した値(湿度勾配)、及び湿度を時間で2階微分した値(湿度加速度)及び時間に関係することが判明している。
図2(a)は、湿度と周波数の変化量との関係を概略的に示すグラフである。図2(a)に示すように、湿度が上昇するほど周波数の変化量も増加し、湿度が下降するほど周波数の変化量も減少する。なお、その変化割合は略一定であると考えられる。
図2(b)は、湿度勾配と周波数の変化量との関係を概略的に示すグラフである。湿度が上昇又は下降している場合は、図2(b)に示すように、その勾配(傾き)によって、周波数の変化量が異なる。例えば、同じ湿度であっても、湿度が上昇している場合(湿度勾配が正の場合)は周波数の変化量が比較的低くなるのに対し、湿度が下降している場合(湿度勾配が負の場合)は周波数の変化量が比較的高くなる。
図2(c)は、横軸を時間とし、縦軸に湿度と周波数の変化量とを表示するグラフである。図2(c)に示すように、湿度(破線)の傾きが変化した後に周波数が変動し、時間の経過とともに周波数が安定していくことが分かる。これは、電圧制御発振器24を通電することによって内部が高温となり、内部の基板がベーキングされて乾燥するために、周波数が安定すると考えられる。つまり、周波数の変化量は、湿度加速度の値をトリガとして時間の経過とともに補正量を小さくすることが好ましい。
以上から、電圧制御発振器24の周波数の変化量は、少なくとも、湿度、湿度勾配、及び湿度加速度に依存すると考えられる。従って、本実施形態では、湿度が前記発振器に与える影響を補正するための補正値を求める式(湿度補正式)として以下の式が用いられる。
Figure 0006276700
ここで、Hは湿度を示している。つまり、右辺の第1項は、湿度を変数とした関数である。右辺の第2項は、湿度を時間で微分した値(湿度勾配)を変数とした関数である。右辺の第3項は、湿度を時間で2階微分した値(湿度加速度)及び時間を変数とした関数である。
なお、式(1)のそれぞれの項には幾つかの係数を含んでいるが、この係数は、基準信号発生装置10の出荷前等に求められる。具体的には、温度を一定にして湿度を変化させて、湿度の影響による周波数の変化量が求められる。また、本実施形態の基準信号発生装置10は、稼動中(基準信号を外部に供給している間)にも湿度特性を求めて、この係数を更新する(詳細は後述)。
上記の式(1)に対し、特許文献2では、湿度の継続時間にのみ基づいて補正値を算出する構成なので、湿度の影響をあまり正確に求めることができない。また、湿度が変化した場合等に対応できない。
次に、図3を参照して、定常状態において自走制御部28が行っている処理について説明する。図3は、基準信号発生装置10が行う制御の一例を示すフローチャートである。
自走制御部28は適切なリファレンス信号が取得できているか否かを判断している(S101)。適切なリファレンス信号が取得できている場合、そのリファレンス信号に基づいてPLL制御部22が第1制御信号を生成して電圧制御発振器24を制御する(S102)。
また、自走制御部28は、この定常状態の間に、自走制御に必要な各種データを算出している。以下では、このデータの例として発振器の周囲の湿度と第1制御信号(制御電圧信号)のレベル値(DAC値)の取扱いについて説明する。なお、温度の取扱いは湿度と略同等であるため説明を省略する。
定常状態において、自走制御部28は、所定の更新タイミングになると(S103)、上記の湿度補正式を更新する(S104)。
具体的には、自走制御部28には、湿度と、当該湿度におけるDAC値と、が入力されている。また、定常状態では電圧制御発振器24は、目標とする周波数に限りなく近い高精度な周波数の信号を出力する。
従って、自走制御部28は、温度特性や経時変化特性等を考慮することで、湿度と周波数の関係を求めることができる。なお、湿度と周波数の関係は、例えば計測時から過去に遡るにつれて重みが小さくなる重み付け最小二乗法等を利用することができる。これにより、上記の式(1)の各項の係数等を更新することで、最新の電圧制御発振器24の特性に合致するように湿度補正式を更新することができる。
また、自走制御部28はDAC値に対しても所定の更新タイミング毎に演算を行っている。具体的には、前回までのDAC値に基づいて次回のDAC値を推定している(S105)。なお、以下の説明では、この推定したDAC値を「推定DAC値」と称することがある。推定DAC値の推定には適宜の方法を用いることができる。例えば、DAC値の挙動のうち基準信号発生装置10の経時変化特性に基づいた挙動のみを算出して、この経時変化特性に基づいて次回のDAC値を推定する方法を用いることができる。このときに、前述の重み付け最小二乗法等を用いて推定DAC値を推定することもできる。
なお、推定DAC値として直近のDAC値をそのまま用いることもできる。この場合、経時変化特性等を考慮して自走制御を行うことができないが、自走制御部28が行う演算処理を簡単にすることができる。この方法は、経時変化特性よりも他の特性の影響が大きく、経時変化特性の影響をほぼ無視できるときは有効である。
そして、自走制御部28は自走状態になったときに、この推定DAC値と、推定DAC値を補正するための補正式と、に基づいて、電圧制御発振器24に出力する第2制御信号を決定する。
次に、自走状態において自走制御部28が行う制御について説明する。
自走制御部28は、リファレンス信号の入力断を検出すると、当該自走制御部28と電圧制御発振器24とを接続させるための切換制御信号をスイッチ23に送信し、自走制御に移行する。この自走制御では、前述のように、自走制御部28が生成する第2制御信号が電圧制御発振器24に送信される。なお、前記入力断とは、リファレンス信号のパルスがHi側あるいはLow側に固定される現象と、リファレンスが正確でないタイミングで信号を出し続ける現象と、の両方を意味している。
自走制御部28は、上述の温度特性、湿度特性(湿度補正式)、経時変化特性に基づいて周波数の変化量(補正値)を算出する(S106)。そして、この補正値と、前記推定DAC値とに基づいて、自走制御に用いるためのDAC値(自走DAC値)を得ることができる。そして、自走制御部28は、自走DAC値を信号レベルとした第2制御信号を電圧制御発振器24に出力する(S107)。
基準信号発生装置10は、自走状態において以上のような制御を行うことで、精度の高い基準周波数信号を継続して出力することができる。そして、リファレンス信号が取得できない限り、上記のような自走制御を行い続けるように構成されている。
以上に説明したように、本実施形態の基準信号発生装置10は、PLL回路44と、湿度センサ27と、自走制御部28と、を備える。PLL回路44は、リファレンス信号に基づいて得られた第1制御信号によって電圧制御発振器24を制御する。湿度センサ27は、電圧制御発振器24の周囲の湿度を取得する。自走制御部28は、リファレンス信号が取得できなくなると、湿度センサ27が取得した湿度を考慮した第2制御信号を生成し、当該第2制御信号によって電圧制御発振器24を制御する。
これにより、自走制御中に電圧制御発振器24の周囲の湿度が変化した場合であっても、高精度な基準信号を出力し続けることができる。また、既存の温度特性や経時変化特性を考慮した補正と組み合わせることで、より高精度な基準信号を出力し続けることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
基準信号発生装置10を構成する発振器は上記で挙げたTCXOに限られず、OCXOや水晶以外の原子発振器(ルビジウム発振器)等を用いることもできる。しかし、本願では湿度を考慮した補正を行うため、封止されていない発振器や、発振器が取り付けられた基板が外気に触れる構成(表面実装タイプ)の発振器を用いる方が本願の効果を有効に発揮することができる。
絶対湿度に代えて相対湿度(飽和水蒸気量に対する空気中の水蒸気量の比率)を取得する構成であっても良い。ただし、絶対湿度を用いた方が、湿度の影響による周波数の変化量を正確に見積もることができると考えられる。
上記実施形態では、湿度、湿度勾配、湿度加速度及び時間を変数とした3つの関数を含む湿度補正式を用いているが、少なくとも1つを含む湿度補正式を用いることもできる。
上記実施形態では、湿度補正式のそれぞれの項は、関数に検出値等を代入して値を求める構成であるが、これに代えて、予めテーブルを用意しておき、測定値等からテーブルを参照することで各項の値を求める構成であっても良い。
上記実施形態及び変形例は、GPS衛星からの信号に基づいてリファレンス信号を生成する構成であるが、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用する構成であれば、適宜変更することができる。例えば、GLONASS衛星やGALILEO衛星からの信号に基づいてリファレンス信号を生成する構成に変更することができる。また、外部装置からのリファレンス信号を取得する構成としても良い。
上記実施形態では、位相差を比較するPLL回路を用いているが、周波数差を比較するFLL回路を用いることもできる。
GPS受信部21は、1PPSに代えて、PP2S等の1Hz以外の信号をリファレンス信号として生成する構成に変更することができる。また、GPS受信部21は、基準信号発生装置10の内部ではなく外部に配置されていても良い。
基準信号発生装置10が備える各部は、ハードウェアとして構成することに代えて、ソフトウェアにより構成することもできる。
10 基準信号発生装置
21 GPS受信部
22 PLL制御部
23 スイッチ
24 電圧制御発振器(発振器)
25 分周部
26 温度センサ
27 湿度センサ(湿度取得部)
28 自走制御部
44 PLL回路(同期回路)

Claims (9)

  1. リファレンス信号に基づいて得られた第1制御信号によって発振器を制御する同期回路と、前記発振器の周囲の湿度を取得する湿度取得部と、前記リファレンス信号が取得できなくなると、前記湿度取得部が取得した湿度に基づいて、湿度が前記発振器に与える影響を考慮した第2制御信号を生成し、当該第2制御信号によって前記発振器を制御する自走制御部と、を備え、前記自走制御部は、湿度が前記発振器に与える影響を補正するための補正値を、湿度補正式を用いて求め、当該補正値を用いて前記第2制御信号を生成することを特徴とする基準信号発生装置。
  2. 請求項1に記載の基準信号発生装置であって、前記湿度補正式には、前記湿度取得部が取得した湿度を変数とした関数が含まれることを特徴とする基準信号発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載の基準信号発生装置であって、前記湿度補正式には、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で微分した値を変数とした関数が含まれることを特徴とする基準信号発生装置。
  4. 請求項2からまでの何れか一項に記載の基準信号発生装置であって、前記湿度補正式には、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で2階微分した値を変数とした関数が含まれることを特徴とする基準信号発生装置。
  5. 請求項2からまでの何れか一項に記載の基準信号発生装置であって、前記湿度補正式には、時間を変数とした関数が含まれることを特徴とする基準信号発生装置。
  6. 請求項1に記載の基準信号発生装置であって、前記湿度補正式は、前記湿度取得部が取得した湿度を変数とした関数と、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で微分した値を変数とした関数と、前記湿度取得部が取得した湿度を時間で2階微分した値及び時間を変数とした関数と、の和であることを特徴とする基準信号発生装置。
  7. 請求項2からまでの何れか一項に記載の基準信号発生装置であって、前記自走制御部は、稼動中に得られた値に基づいて、前記湿度補正式を更新することを特徴とする基準信号発生装置。
  8. 請求項1からまでの何れか一項に記載の基準信号発生装置であって、前記湿度取得部は、絶対湿度を取得することを特徴とする基準信号発生装置。
  9. リファレンス信号に基づいて得られた第1制御信号によって発振器を制御する同期工程と、前記発振器の周囲の湿度を取得する湿度取得工程と、前記リファレンス信号が取得できなくなると、前記湿度取得工程で取得した湿度に基づいて、湿度が前記発振器に与える影響を考慮した第2制御信号を生成し、当該第2制御信号によって前記発振器を制御する自走制御工程と、を含み、前記自走制御工程は、湿度が前記発振器に与える影響を補正するための補正値を、湿度補正式を用いて求め、当該補正値を用いて前記第2制御信号を生成する工程を含むことを特徴とする基準信号発生方法。
JP2014545698A 2012-11-08 2013-11-05 基準信号発生装置及び基準信号発生方法 Expired - Fee Related JP6276700B2 (ja)

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