JP2016220157A - 基準信号発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度なタイミング信号を発生することができる基準信号発生装置を提供する。
【解決手段】本発明の基準信号発生装置1は、リファレンス信号を入力する受信部としてのGPS受信機10と、基準信号を発生する発振器30と、発振器30を含んでいてPLL処理を行うPLL回路と、発振器30の温度を検知する温度センサー50と、リファレンス信号に基準信号がロックしている状態において、発振器30の温度補正を制御する温度補正制御部25と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、基準信号発生装置に関する。
携帯電話やスマートフォン等の広範囲なエリアで無線システムを提供する場合には、末端の機器にデータを送信するために複数の基地局が必要となる。これらの基地局では、仕様上、高精度な基準信号すなわち基準周波数信号やタイミング信号が必要となる。そのため、このような基地局で用いられる基準信号発生装置は、人工衛星を利用したGPS(Global Positioning System)システムから得られる1PPS(1 Pulse Per Second)のような高精度なリファレンス信号に自装置が発生する基準信号を同期させる(以下では、ロック状態と称す)ように、発振器に対して制御電圧信号を与えることで、高精度なタイミング信号を発生している。つまり、基準信号発生装置では、GPSシステムから得られる1PPSと発振器の出力信号とを比較して、その差からGPSシステムの1PPSに常に同期するように発振器の発振周波数制御を行っている。
ところで、このようにGPSシステムから得られる1PPSのリファレンス信号を利用する場合、GPSシステムの人工衛星からのGPS信号を確実、且つ正確に受信し続けなければならない。しかしながら、GPSアンテナの設置位置や設置方向によりGPS信号が受信できなかったり、妨害波等によりGPS信号を正確に受信できなかったり、人工衛星からGPS信号が送信されなかったりした場合には、同期のための1PPS信号を得ることができない。そのため、このような1PPS信号の入力断の状態(以下では、ホールドオーバー状態と称す)になると、1PPS信号に同期している時に発振器に与えられている制御電圧信号を記憶し、その制御電圧信号に基づいて、自走用の制御電圧信号を発振器に与えることで、GPSの1PPS信号に代わる高精度なタイミング信号を発生させている。
しかし、発振器は、外周の温度変化に伴い基準信号となる発振周波数が変化してしまう周波数温度特性を有している。そのため、予め温度毎に制御電圧信号レベルの補正値を設定しておき、ホールドオーバー状態で自走する際には、検出した温度に応じて制御電圧信号を補正して発振器に与えることで、高精度なタイミング信号を発生させている。
特許文献1では、発振器に与える制御電圧信号への補正データを、温度と当該温度の時間変化状態、すなわち昇温過程か降温過程かで識別される温度遷移方向および温度の時間変化率に基づいて決定することで、ホールドオーバー状態になると、発振器の温度補正を行いより高精度なタイミング信号を発生させることができる基準信号発生装置が開示されている。
特開2010−68065号公報
しかしながら、特許文献1に記載の基準信号発生装置は、特に、ロック状態からホールドオーバー状態となり自走する際に、急峻な温度変動があった場合、温度変化が大きいので制御電圧信号の補正値も大きい。そのため、発振器に制御電圧信号が印加されて発振器が補正され安定するまでに、時間を要し瞬時に発振器の温度補正が行われず、GPSの1PPS信号に代わるタイミング信号の精度が劣化するという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る基準信号発生装置は、リファレンス信号を入力する受信部と、基準信号を発生する発振器と、前記発振器を含んでいてPLL処理を行うPLL回路と、前記発振器の温度を検知する温度センサーと、前記リファレンス信号に前記基準信号がロックしている状態において、前記発振器の温度補正を制御する温度補正制御部と、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、PLL処理を制御する制御部と共に温度補正制御部を備えているため、ロック状態において、温度補正制御部から発振器の温度補正を行うことができる。特に、急峻な温度変動があっても、瞬時に発振器の温度補正とPLL処理とを行うことができる。そのため、補正や調整に伴う誤差が小さくなり自走時であってもGPSの1PPS信号に代わる高精度のタイミング信号を発生することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の基準信号発生装置において、前記温度補正を行うタイミングの間隔は、前記PLL処理を行うタイミングの間隔よりも小さいことが好ましい。
本適用例によれば、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔よりも小さくすることで、温度変化に伴う発振器の温度補正を行うことができる。そのため、PLL処理において温度の影響を低減でき、GPS信号との同期を安定に行うことができる。従って、高精度のタイミング信号を発生することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の基準信号発生装置において、前記温度補正を行うタイミングの間隔は、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10以上1/5以下の範囲内にあることが好ましい。
本適用例によれば、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10より小さくすると、温度補正を行う処理回数が多くなり、つまり、発振器への制御電圧信号の印加が多くなるため、発振器の短期安定度が劣化してしまう虞がある。また、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/5より大きくすると、発振器の温度補正を行うタイミングが少なくなるため、温度補正精度が劣化してしまいタイミング信号の精度が劣化するという虞がある。従って、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの1/10以上1/5以下の範囲内とすることで、高精度のタイミング信号を発生することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の基準信号発生装置において、前記温度補正を行うタイミングの間隔は1秒以上2秒以下の範囲内にあり、前記PLL処理を行うタイミングの間隔は2秒以上10秒以下の範囲内であることが好ましい。
本適用例によれば、温度補正を行うタイミングの間隔を1秒より小さくすると、温度補正を行う処理回数が多くなり、つまり、発振器への制御電圧信号の印加が多くなるため、発振器の短期安定度が劣化してしまう虞がある。また、PLL処理を行うタイミングの間隔を10秒より大きくすると、PLL処理を行う間隔が大きくなるため、PLL処理精度が劣化してしまいタイミング信号の精度が劣化するという虞がある。
[適用例5]上記適用例に記載の基準信号発生装置において、前記受信部が、GPS受信機であることが好ましい。
本適用例によれば、GPS受信機は、人工衛星を利用したGPS(Global Positioning System)システムから得られる1PPSのような高精度なリファレンス信号を生成することができるため、この1PPSと、自装置の発振器が発振する基準信号と、を同期させることで、発振器に対して正確な制御電圧信号を与えることができ、高精度なタイミング信号を発生させることができる。
[適用例6]上記適用例に記載の基準信号発生装置において、前記発振器が、恒温槽付き水晶発振器であることが好ましい。
本適用例によれば、恒温槽付き水晶発振器は、周囲温度の変化の影響を受け難いため、精度よく温度補正を行うことができ、ホールドオーバー状態においても高精度のタイミング信号を発生することができる。
[適用例7]上記適用例に記載の基準信号発生装置において、前記発振器が、原子発振器であることが好ましい。
本適用例によれば、原子発振器は非常に安定した周波数を出力することができるため、ホールドオーバー状態においても高精度のタイミング信号を発生することができる。
本発明の実施形態に係る基準信号発生装置の概略構成を示す図。 温度変化に伴う基準信号発生装置の制御電圧の動作を説明する図。 本発明の実施形態に係る基準信号発生装置の温度補正を説明する図。 本発明の実施形態に係る基準信号発生装置のPLL処理を説明する図。 本発明の実施形態に係る基準信号発生装置の温度補正タイミングとPLL処理タイミングとの関係を説明する図。 発振器の温度と周波数変化量△f/fとの関係を示すグラフ。 発振器の温度と制御電圧Vcontとの関係を示すグラフ。 発振器の各温度における経過時間と制御電圧Vcontとの関係を示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る基準信号発生装置の概略構成を示す図である。なお、以下の説明では、受信部としてGPS受信機10を用いてリファレンス信号を取得する例を示すが、外部装置からリファレンス信号を取得してもよい。
本実施形態の基準信号発生装置1は、図1に示すように、処理部(CPU)20、発振器30、分周器40、および温度センサー50などを備えている。
処理部20は、位相比較器21、ループフィルター22、ロック状態において位相調整用の制御電圧Vpllが記憶される記憶部24と接続されているPLL制御部23、加算器27、および温度補正用の制御電圧Vtempが記憶されている記憶部26と接続されている温度補正制御部25などを含み構成されている。
リファレンス信号と同期をとるためのPLL処理を行うPLL回路は、処理部20に含まれる位相比較器21およびループフィルター22と、発振器30と、分周器40と、により構成されている。
温度センサー50は、発振器30の周辺に配置され、発振器30の温度を検知している。
基準信号発生装置1には、リファレンス信号を入力する受信部としてのGPS受信機10が接続されており、GPS受信機10にはGPSアンテナ12が接続されている。GPS受信機10は、GPSアンテナ12で受信したGPS衛星から送信された測位用信号に基づいて航法メッセージ等の測位関連情報を取得するとともに、リファレンス信号である1PPSを発生し、基準信号発生装置1の位相比較器21へ出力する。
位相比較器21は、GPS受信機10が出力するリファレンス信号である1PPSと、分周器40が出力する1Hzの分周クロック信号である基準信号(タイミング信号)との位相差を検出し、その位相差に基づく電圧レベルの位相差信号を発生してループフィルター22へ出力する。
ループフィルター22は、ローパスフィルター等により構成され、高周波ノイズを除去した位相差信号を、処理部20を介してPLL制御部23へ出力する。
PLL制御部23は、ロック状態において、位相差信号の電圧レベルを時間軸上で平均化することで、リファレンス信号である1PPSと同期させるための位相調整用の制御電圧Vpllを発生して加算器27へ出力する。
温度補正制御部25は、ロック状態およびホールドオーバー状態において、温度変化に伴い周波数が変化する発振器30の温度を常に温度センサー50で検知し、温度変化が生じた場合に、その温度変化に対応する温度補正用の制御電圧Vtempを記憶部26から抽出して加算器27へ出力する。
加算器27は、PLL制御部23から出力される位相調整用の制御電圧Vpllと、温度補正制御部25から出力された温度補正用の制御電圧Vtempと、を加算した制御電圧信号(制御電圧Vcont)を発振器30へ出力する。
発振器30は、電圧制御型水晶発振器(VCXO)等により構成され、入力された制御電圧信号(制御電圧Vcont)を受け、リファレンス信号と同期し、温度補正された基準信号であるクロック信号(周波数F)を発生し分周器40へ出力する。
分周器40は、発振器30が出力するクロック信号(周波数F)をF分周し、1Hzの分周クロック信号であるタイミング信号を位相比較器21へ出力する。
このように、基準信号発生装置1では、GPSシステムから得られる1PPSと発振器30のタイミング信号とを比較して、その差からGPSシステムの1PPSに常に同期するように発振器30のクロック信号(周波数F)を制御して高精度なタイミング信号を発生している。
次に、GPSアンテナ12の設置位置や設置方向によりGPS信号が受信できなかったり、妨害波等によりGPS信号を正確に受信できなかったり、GPS衛星からGPS信号が送信されなかったりした場合には、同期のための1PPS信号を得ることができない。所謂、ホールドオーバー状態における基準信号発生装置1の動作について説明する。
ホールドオーバー状態となると、位相比較器21にリファレンス信号が入力されないので、リファレンス信号が遮断されていると処理部20が判断し、処理部20から自走を開始する信号がPLL制御部23に入力される。
PLL制御部23では、自走を開始してからPLL処理を行うタイミングになると、記憶部24に記憶されているロック状態時の制御電圧Vpll値の中からホールドオーバー直前の制御電圧Vpll値を抽出し、一定値として加算器27へ出力する。
また、発振器30の温度補正については、ロック状態時と同様に、温度変化に対応する温度補正用の制御電圧Vtempを温度補正制御部25が記憶部26から抽出して加算器27へ出力する。
その後、加算器27では、一定値としての位相調整用の制御電圧Vpllと温度補正用の制御電圧Vtempとを加算した制御電圧信号(制御電圧Vcont)を発振器30に出力する。従って、ホールドオーバー中はPLL処理を行わず、温度変化に伴い変化する周波数の温度補正のみを行う。
以上の動作を繰り返すことで、ホールドオーバー状態においても、高精度のタイミング信号を発生することができる。
次に、基準信号発生装置1におけるPLL処理を行うタイミングと、温度補正を行うタイミングと、の関係について説明する。
先ず、PLL処理を行うタイミングと温度補正を行うタイミングとが同時である場合について、図2を参照して説明する。
図2は、温度変化に伴う基準信号発生装置の制御電圧の動作を説明する図であり、上段の図2(a)は時間と温度との関係を示し、下段の図2(b)は時間と制御電圧Vcontとの関係を示している。
温度がT1からT2へと変化すると、温度センサー50からの温度情報に伴い温度補正制御部25は記憶部26から温度補正用の制御電圧Vtempを抽出して加算器27へ出力する。また、PLL処理を行うためPLL制御部23から位相調整用の制御電圧Vpllを加算器27へ出力する。その後、加算器27において温度補正用の制御電圧Vtempと位相調整用の制御電圧Vpllとが加算され、制御電圧信号(制御電圧Vcont)として発振器30に入力される。そのため、発振器30からは温度補正と位相調整とを同時に調整した後に、基準信号となるクロック信号(周波数F)が出力される。
しかし、急峻な温度変動があった場合、温度変化量が大きいため、温度補正用の制御電圧Vtempも大きくなり、位相調整用の制御電圧Vpllと温度補正用の制御電圧Vtempとが加算された制御電圧VcontがV1からV2へと変化量が大きくなる。そのため、発振器30に大きな制御電圧Vcontが入力されるため、発振器30の発振周波数が温度補正および位相調整されて安定するまでに、時間を要してしまい瞬時に発振器30の温度補正および位相調整が行われず、GPSの1PPS信号に代わるタイミング信号の精度が劣化してしまう。
従って、本発明の実施形態に係る基準信号発生装置1は、PLL処理を制御するPLL制御部23と温度補正を制御する温度補正制御部25とを分離させ、温度補正を行うタイミングの間隔をPLL処理を行うタイミングの間隔よりも小さくなるように設定してある。基準信号発生装置1におけるPLL処理を行うタイミングと温度補正を行うタイミングとの動作について、図3および図4を参照して説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る基準信号発生装置の温度補正を説明する図であり、上段の図3(a)は時間と温度との関係を示し、下段の図3(b)は時間と温度補正用の制御電圧Vcontとの関係を示している。図4は、本発明の実施形態に係る基準信号発生装置のPLL処理を説明する図であり、上段の図4(a)は時間と温度との関係を示し、下段の図4(b)は時間と位相調整用の制御電圧Vcontとの関係を示している。
図3に示すように、温度がT1からT2へと変化する際に、つまり、PLL処理を行うタイミングの間で、温度補正を行うタイミングを複数回とすると、発振器30への制御電圧Vcontである温度補正用の制御電圧Vtempは小さい値を複数回に分けて発振器30へ出力することとなり、温度補正し安定するまでを短時間とすることができる。
そのため、PLL処理を行うタイミングでは、図4(b)に示すように、温度補正用の制御電圧Vtempが小さく、位相調整用の制御電圧Vpllを加算した制御電圧VcontがV1”からV2”と変化量が小さくなる。従って、発振器30に小さな制御電圧Vcontが入力されるため、発振器30の発振周波数が温度補正および位相調整されて安定するまでを短時間とすることができ、温度変化の影響を低減して、基準信号となる高精度なクロック信号(周波数F)を出力することができる。
次に、基準信号発生装置1において、温度補正を行うタイミングとPLL処理を行うタイミングとについて、具体的な例を図5に示す。
図5は、本発明の実施形態に係る基準信号発生装置の温度補正タイミングとPLL処理タイミングとの関係を説明する図であり、それぞれの直性上の丸印において温度補正又はPLL処理が行われる。
図5に示すように、温度補正を行うタイミングの間隔は、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/5であり、つまり、PLL処理を1回行う間に温度補正を5回行うので、PLL処理を行う間に、急峻な温度変動が生じても、PLL処理を行うタイミングでは発振器30に入力する温度補正用の制御電圧Vtempと位相調整用の制御電圧Vpllが加算された制御電圧Vcontの値を小さくすることができる。
なお、温度補正を行うタイミングの間隔は、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10以上1/5以下の範囲内であることが好ましい。
温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10より小さくすると、温度補正を行う処理回数が多くなり、つまり、発振器30への制御電圧Vcontの入力回数が多くなるため、発振器の短期安定度が劣化してしまう虞がある。また、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/5より大きくすると、発振器30の温度補正を行うタイミングが少なくなるため、温度補正する制御電圧Vtempの値が大きくなり、温度補正し安定するまでに時間を要し、補正精度が劣化してしまいタイミング信号の精度が劣化するという虞がある。従って、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10以上1/5以下の範囲内とすることで、高精度のタイミング信号を発生させることができる。
また、図5においては、温度補正を行うタイミングが1秒間隔であるのに対しPLL処理を行うタイミングは5秒間隔としているが、温度補正を行うタイミングの間隔は1秒以上2秒以下の範囲内で、PLL処理を行うタイミングの間隔は2秒以上10秒以下の範囲内であることが好ましい。
温度補正を行うタイミングの間隔を1秒より小さくすると、温度補正を行う処理回数が多くなり、発振器30の短期安定度が劣化してしまう虞がある。また、PLL処理を行うタイミングの間隔を10秒より大きくすると、PLL処理を行う間隔が大きくなるため、PLL処理精度が劣化してしまいタイミング信号の精度が劣化するという虞がある。
次に、GPS信号が再び受信できる状態に復帰、つまり、ホールドオーバー状態が解除されロック状態となる際の動作について、図6から図8を参照して説明する。
図6は、発振器の温度と周波数変化量△f/fとの関係を示すグラフである。図7は、発振器の温度と制御電圧Vcontとの関係を示すグラフである。図8は、発振器の各温度における経過時間と制御電圧Vcontとの関係を示すグラフである。
ホールドオーバー状態では、PLL処理(位相調整)用の制御電圧Vpllはホールドオーバー状態開始直前のロック状態時における値もしくは任意時間の平均値で一定に保持されている。その時に発振器30の温度が変化すると、発振器30の周波数は、図6に示すように、発振器30の有する周波数温度特性によって周波数変化量△f/f=0からプラス側又はマイナス側へ変化する。
そのため、発振器30の周波数が周波数変化量△f/f=0となるように、制御電圧Vcont(温度補正用の制御電圧Vtemp)を制御する必要がある。図7に示すように、例えば、温度T1の時には制御電圧Vcontが0.5V、温度T2の時には制御電圧Vcontが1V、温度T3の時には制御電圧Vcontが1.5V、発振器30に入力されるように、事前に発振器30の有する周波数温度特性から算出された制御電圧Vcont(温度補正用の制御電圧Vtemp)値が記憶されている記憶部26から選択される。
従って、GPS信号が再び受信できる状態に復帰した場合、ホールドオーバー状態中に常に温度補正が行われていたため、温度の影響によってPLL処理における復帰時間が遅くならず、図8に示すように、各温度において位相が安定する時間Tlockを略一定とすることができる。
以上で述べたように、本実施形態の基準信号発生装置1は、発振器30から出力される基準信号のPLL処理を制御するPLL制御部23と、発振器30の温度補正を制御する温度補正制御部25と、を備えているため、ロック状態において、温度補正制御部25から発振器30の温度補正を行うことができる。特に、ロック状態からホールドオーバー状態となり自走する際やホールドオーバー状態からロック状態に復帰する際に、急峻な温度変動があっても、温度補正する補正値が小さいため瞬時に発振器30の温度補正とPLL処理とを同時に行うことができる。そのため、補正や調整に伴う誤差が小さくなり自走時には、GPSの1PPS信号に代わる高精度のタイミング信号を発生することができる。また、ホールドオーバー状態からロック状態に復帰する場合も温度の影響を低減し、高精度のタイミング信号を発生することができる。
また、本実施形態の基準信号発生装置1は、温度補正を行うタイミングの間隔がPLL処理を行うタイミングの間隔よりも小さいので、温度変化に伴う発振器30の温度補正を多く行うことができる。そのため、PLL処理の際に温度の影響を低減でき、GPS信号との同期を安定に行うことができる。従って、高精度のタイミング信号を発生することができる。
また、本実施形態の基準信号発生装置1は、温度補正を行うタイミングの間隔を、PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10以上1/5以下の範囲内としているため、発振器30の短期安定度とPLL処理精度との劣化を低減し、高精度のタイミング信号を発生することができる。
また、本実施形態の基準信号発生装置1は、温度補正を行うタイミングの間隔を1秒以上2秒以下の範囲内とし、PLL処理を行うタイミングの間隔を2秒以上10秒以下の範囲内としているため、発振器30の短期安定度と温度補正精度との劣化を低減し、高精度のタイミング信号を発生することができる。
本実施形態では、受信部としてGPS受信機10を用いているが、GPS受信機10は、人工衛星を利用したGPS(Global Positioning System)システムから得られる1PPSのような高精度なリファレンス信号を生成することができる。そのため、この1PPSと、基準信号発生装置1の発振器30が発振する基準信号と、を同期させることで、発振器30に対して正確な制御電圧信号を与えることができ、高精度なタイミング信号を発生させることができる。
なお、発振器30は、電圧制御型水晶発振器(VCXO)に代えて、ダブルオーブンもしくはシングルオーブンの恒温槽付き水晶発振器(OCXO)を用いてもよい。恒温槽付き水晶発振器(OCXO)は、周囲温度の変化の影響を受け難いため、精度よく温度補正を行うことができ、ホールドオーバー状態における自走時にも高精度のタイミング信号を発生することができる。
また、発振器30として原子発振器を用いてもよく、原子発振器は、非常に安定した周波数を出力することができるため、ホールドオーバー状態における自走時にも高精度のタイミング信号を発生することができる。
更に、以上の説明では、GPSを用いてリファレンス信号を取得する例を示したが、GPS以外にも準天頂衛星QZSSやその他のGNSS(例えば、Glonass、Galileo、Beidou)等であってもよい。
1…基準信号発生装置、10…GPS受信機、12…GPSアンテナ、20…処理部、21…位相比較器、22…ループフィルター、23…PLL制御部、24…記憶部、25…温度補正制御部、26…記憶部、27…加算器、30…発振器、40…分周器、50…温度センサー。

Claims (7)

  1. リファレンス信号を入力する受信部と、
    基準信号を発生する発振器と、
    前記発振器を含んでいてPLL処理を行うPLL回路と、
    前記発振器の温度を検知する温度センサーと、
    前記リファレンス信号に前記基準信号がロックしている状態において、前記発振器の温度補正を制御する温度補正制御部と、
    を備えていることを特徴とする基準信号発生装置。
  2. 前記温度補正を行うタイミングの間隔は、前記PLL処理を行うタイミングの間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の基準信号発生装置。
  3. 前記温度補正を行うタイミングの間隔は、前記PLL処理を行うタイミングの間隔の1/10以上1/5以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基準信号発生装置。
  4. 前記温度補正を行うタイミングの間隔は1秒以上2秒以下の範囲内にあり、前記PLL処理を行うタイミングの間隔は2秒以上10秒以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の基準信号発生装置。
  5. 前記受信部が、GPS受信機であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の基準信号発生装置。
  6. 前記発振器が、恒温槽付き水晶発振器であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の基準信号発生装置。
  7. 前記発振器が、原子発振器であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の基準信号発生装置。
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