JP6275049B2 - 登山者及び木登り者用の保護ヘルメット - Google Patents

登山者及び木登り者用の保護ヘルメット Download PDF

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Description

本発明は、ヘルメットシェルと、ヘルメット装着者の頭部に装着されるサブアセンブリを含む内装構造体とを備えた保護ヘルメット、特に、登山者または木登り者用の保護ヘルメットに関する。前記内装構造体の前記サブアセンブリは、少なくとも1つの支持ケージ、1つのヘッドバンド、1つのネックバンド及び該サブアセンブリを前記ヘルメットシェルに固定する固定手段を含む。
このタイプの保護ヘルメットは、特許文献1から公知である。この公知の保護ヘルメットは基本的なヘルメットであり、付属品を交換することにより、様々な作業条件下で様々な目的に適用可能である。この保護ヘルメットは、ヘルメットシェルと最低限の内装構造体とから構成されている。前記内装構造体は、ヘルメットを着用者の頭部に装着させ、かつヘルメット着用者の頭部とヘルメットシェルとの間に衝撃吸収空間を確保するための交差ストラップから構成されている。このヘルメットシェルは、その外周部に設けられた、ヘルメットシェルの側部及び後部に延在する突出部と、その下側縁部に設けられた、前記交差ストラップを結合させるための4つの凹部と、追加の付属品を取り付けるためのさらなる凹部とを有している。このヘルメットの基本バージョンは、付属品を用いない単純な一般的なヘルメットとして使用される。付属品は、必要に応じて取り付けたり取り外したりすることができる。ヘルメットシェルの最も幅が広い部分で延在する前記突出部の外側に、凹部が設けられている。これが、顔面保護具及び耳保護具の取付位置である。前記顔面保護具及び耳保護具は、バイザーと、ワイヤブラケット及び耳覆い部材を各々有する2つの耳保護具とから構成されている。前記顔面保護具及び耳保護具は、前記突出部に設けられた前記凹部に挿入される一般的な取付手段によって、ヘルメットの外面に取り付けられる。このような保護具を備えたヘルメットの欠点は、現場作業時に、ヘルメットに衝突した障害物が前記耳保護具及び/またはバイザーのブラケットに引っ掛かり、それにより、ヘルメット着用者の作業を妨げたり、ヘルメットを剥ぎ取ってヘルメット着用者を危険にさらしたりする恐れがあることである。
顔面保護具及び/または耳保護具などのヘルメット付属品を保護ヘルメットの外面に取り付けることが、特許文献2〜7に開示されている。これらの特許文献から公知の保護ヘルメットもまた、障害物が耳保護具及び/または顔面保護具のブラケットに引っ掛かった場合は、ヘルメット着用者の作業を妨げたり、ヘルメット着用者を危険にさらしたりする恐れがある。
ヘルメット付属品がヘルメットシェルの外側に取り付けられないタイプの保護ヘルメットについての、内装構造体サブアセンブリとヘルメットシェルとの相互固定が、下記の特許文献に記載されている。
特許文献8には、支持ケージ、ヘッドバンド及びネックバンドから構成されヘルメット着用者の頭部に装着されるサブアセンブリを含む内装構造体を備えた保護ヘルメットが開示されている。この保護ヘルメットは、ヘルメットシェルの下側縁部に取り付けられるシールドをさらに備えており、前記内装構造体サブアセンブリは、該アセンブリを前記シールドに結合させるための結合要素を有している。
特許文献9には、支持ケージ、ヘッドバンド及びネックバンドから構成されヘルメット着用者の頭部に装着されるサブアセンブリを含む内装構造体を備えた保護ヘルメットが開示されている。この内装構造体は、二重壁構造のヘルメットシェルの下側縁部の4カ所に形成された溝部に挿入される結合用突起部を有しており、それによってヘルメットシェルに固定される。前記ヘッドバンドは、ヘルメット着用者の頭部のサイズ及び形状に容易に適合可能なフレキシブルな材料から形成されている。
特許文献10には、支持ケージ、ヘッドバンド及びネックバンドから構成されヘルメット着用者の頭部に装着される内装構造体サブアセンブリと、前記内装構造体サブアセンブリを取り囲む衝撃吸収ユニットとが、ヘルメットシェル内に配置された安全ヘルメットが開示されている。ヘルメットシェルの内面には、衝撃吸収ユニット及び内装構造体アブアセンブリをねじで取り付けるための突出部が設けられている。この公知の安全ヘルメットでは、ヘルメットシェルの内面に面する衝撃吸収ユニットの外面に、外部に引き出される接続線を有する送受信器を収容可能な凹部を設けることができるように、衝撃吸収ユニットは十分な厚さを有して形成されている。
DE 87 14 490U1(ドイツ国実用新案公報) DE 28 26 636C2(ドイツ国特許公報) DE 29 07 056A1(ドイツ国特許公報) DE 33 14 595C2(ドイツ国特許公報) DE 35 90 667C2(ドイツ国特許公報) DE 97 10 596U1(ドイツ国実用新案公報) DE 297 08 134U1(ドイツ国実用新案公報) DE 10 2004 004044B4(ドイツ国特許公報) DE 69 81 1738T2(ドイツ国の欧州特許翻訳公開) PCT国際特許公開第WO 2005/027671 A1号 DE 10 2010 027 012.1.(ドイツ国特許公報) DE 1 797 962 U1(ドイツ国実用新案公報)
上述した全ての公知の保護ヘルメットは、上方からヘルメットに作用した力が、内装構造体、特に交差ストラップで形成された支持ケージを介して、ヘルメット着用者の頭部に実質的に完全に伝達される点で共通している。すなわち、交差ストラップは、ヘルメット着用者の頭部にヘルメットを密着させて保持するための機能を有しているので、衝撃吸収機能はある程度までしか果たすことができない。そのため、向上した衝撃吸収能力を有する保護ヘルメットが求められている。
また、上述した全ての公知の保護ヘルメットは、側方からヘルメットに作用する力も、ヘルメット着用者の頭部に実質的に完全に伝達される点で共通している。全ての公知の保護ヘルメットでは、内装構造体は少なくともヘルメットの下側縁部に直接的に沿ってヘルメットシェルまで延在しており、せいぜい、いくらかの衝撃吸収能力を提供するためにヘルメットの下側縁部に沿って内装構造体及びヘルメットシェル間にパッド部材が配置されるくらいである。
そして、登山者及び木登り者用の保護ヘルメットはあご紐を備える必要があるという問題が存在する。あご紐は、ヘルメットシェルの内面及び内装構造体アセンブリに固定しなければならない。例えば保護ヘルメットの認定のために必要とされる引張試験時などに、あご紐に引張力が加えられたとき、保護ヘルメットにおけるあご紐の締結部分の位置は安定した状態を保つ必要がある。そのため、内装構造体は、引張試験時にヘルメットシェルから分離されることはない。保護ヘルメットは、その使用時には、外力または衝撃に対する暴露に関係なく、あご紐によってヘルメット着用者の頭部に安全に保持されなければならない。
本発明の目的は、前述したタイプまたは上述した特許文献1〜10から公知のタイプの保護ヘルメットであって、上方から作用する力及び側方から作用する力の両方に対する衝撃吸収能力を大幅に向上させることができる保護ヘルメットを提供することにある。
衝撃吸収能力は、事前発行されていない特許文献11の主題である保護ヘルメットにおいて向上させられている。本出願人のこの事前の示唆では、内装構造体アセンブリの周囲全体に、内装構造体とヘルメットシェルの内面との間に最大で約4cmの自由空間を提供する間隙が形成されている。側方から力が作用する場合、前記間隙の存在によりヘルメットシェル及び内装構造体アセンブリの変形が可能となり、それにより衝撃エネルギーを吸収することができる。この規格は、さらに、内装構造体アセンブリの上面と、その上に配置されるヘルメットシェルの内面との間にも間隙を必要とする。そのため、この公知の保護ヘルメットは、全ての面から衝撃を受けた場合でも、上方から受けた衝撃に対する保護しか提供することができない。
本発明によれば、上記課題は、左右のこめかみ領域において支持ケージからそれぞれ側方下向きに延出する側方支持アーム及び後頭部領域において前記支持ケージから後方下向きに延出する後方支持アームを含む、スペーサとして形成された少なくとも3つの支持アームを含む固定手段を設けることによって、内装構造体サブアセンブリの外周全体に沿って前記内装構造体サブアセンブリ及び前記ヘルメットシェル間に、少なくとも耳保護具の耳覆い部材、耳保護具の支持ブラケット、耳保護具の取付具及びネックバンドの締結ユニットを含むヘルメット付属品並びに少なくとも顔面保護具、あご紐及びその取付手段を含む別のヘルメット付属品を収容するための間隙が形成されるような寸法に形成され配置されたヘルメットシェル及び支持アームによって、前記側方及び後方支持アームを、それらの各遊端部で、前記ヘルメットシェルにそれぞれ着脱自在に固定されるように構成することによって、及び、前記後方支持アームの前記着脱自在な固定手段(前記遊端部)を、ヘルメットシェルに設けられた後側固定点に着脱自在に固定可能かつその長手方向において有効な、即ち前記後方支持アームの前記長手方向の動きを規制するように前記後側固定点に固定されるラッチロック及び、ヘルメットシェルの内面に前記ラッチロックから所定距離隔てて設けられた追加的な固定点に着脱自在に固定可能かつ前記長手方向と直交する方向において有効な、即ち前記後方支持アームの横方向の動きを規制するように前記追加的な固定点に固定される固定支持体を含むように構成することによって解決される。
本発明の保護ヘルメットによれば、顔面保護具及び耳保護具の支持アームまたは支持ブラケットが木の枝などの障害物に引っ掛からないようにするために前記支持アームまたは支持ブラケットを保護ヘルメットの周縁部の内側に配置するために、ネックバンドの締結ユニット、耳保護具の取付具及び耳保護具の耳覆い部材等はヘルメットシェルの内側に配置される。耳保護具が不要な場合は、保護ヘルメットの周縁部の内側、すなわち内装構造体サブアセンブリ及びヘルメットシェル間に形成された間隙内で、耳保護具を後方へ回動変位させる。このことにより、保護ヘルメットが障害物に引っ掛かる恐れがさらに低くなる。顔面保護具の取付具も前記間隙内に配置されるので、バイザーは、それを上げた状態のときでも下げた状態のときでも、木の枝などの障害物に引っ掛かる部分を提供しないように設計することができる。支持アームは内装構造体サブアセンブリ及びヘルメットシェル間のスペーサとして構成されており、該スペーサによって、内装構造体サブアセンブリの外周全体に沿って内装構造体サブアセンブリとヘルメットシェルの内面との間に最大4cmの間隙が形成される。前記間隙の存在により、外側からヘルメットに作用する力を、ヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリが変形することによって吸収することが可能となる。そのため、本発明による保護ヘルメットは、全体として、ヘルメット着用者の頭部に伝達される力がより小さくなるので、より良好な衝撃吸収能力を有する。すでに上述したように、力はヘルメットに上方及び側方から加わる可能性がある。側方からヘルメットに力が加わった場合、衝撃吸収能力は、ヘルメットシェルが内装構造体サブアセンブリに対して回動及び変位することによって達成することができる。本発明によれば、このことは、内装構造体サブアセンブリ及びヘルメットシェル間に、従来技術よりも幅広い間隙が形成されるによって可能となる。前記幅広い間隙は、ヘルメットシェル付属品を収容することができるだけでなく、スペーサとしてヘルメットシェルに固定された支持アームの助けを借りて、ヘルメットに上方または側方から力が作用しそれによりヘルメットシェルに引張荷重が加わったときに、前記支持アーム及びそれらに固定された支持ケージが変形して衝撃エネルギーを吸収することにより、ヘルメット着用者の頭部を衝撃の影響から保護する。
本明細書による保護ヘルメットによれば、内装構造体の周縁部において、ヘルメット及び内装構造体間に形成された前記幅広い間隙は、少なくとも耳保護具の耳覆い部材及びネックバンドの締結ユニットを含むヘルメットシェル付属品を収容することができる。本発明による保護ヘルメットでは、硬くて弾性的にフレキシブルな材料から形成された支持ケージと、少なくともその長手方向において所定の弾性可塑性を有するヘルメットシェルとの協働によって、支持機能及び衝撃吸収機能が果たされる。衝撃吸収機能を果たすために、支持ケージは側方支持アームの遊端部によってヘルメットシェルに支持されている。そのため、上方からヘルメットシェルに外圧が作用した場合、ヘルメットシェルにより側方支持アームに引張荷重が加えられ、それにより、側方支持アームは前記ヘルメットシェルを内側下向きに変形させようとする。側方からヘルメットシェルに力が作用した場合、衝撃吸収機能は、内装構造体に三点でのみ固定されかつ内装構造体の全周にわたって内装構造体から所定の距離を隔てて配置されたヘルメットシェルが前記内装構造体に対して変位することによってさらにサポートされる。前記変位の結果、並びに、引張力及び圧縮力がヘルメットシェルを介して内装構造体サブアセンブリの側方支持アームへ伝達された結果、前記支持アームは変形し、それにより、保護ヘルメットに作用した衝撃は吸収される。
本発明によれば、後方支持アームの前記着脱自在な固定手段(前記遊端部)は、ヘルメットシェルに設けられた後側固定点に着脱自在に固定可能なかつその長手方向において有効なラッチロックと、ヘルメットシェルの内面に前記後側固定点から所定距離隔てて設けられた追加的な固定点に着脱自在に固定可能なかつ前記長手方向と直交する方向において有効な固定懸架体または固定支持体とを含む。このことにより、後方支持アームは、ヘルメットシェルとの係合結合の解除が防止され、ヘルメットシェルを変形させる力よりも強い力に耐えることができる。したがって、ヘルメットシェルは、横方向の力が加えられたときに、制御された態様で変位または回動し、それにより衝撃エネルギーを吸収することができる。この衝撃吸収機能は、主に、支持ケージ及び該支持ケージに固定された側方支持アームが変位及び回動して弾性変形することによって果たされる。前記追加的な固定点は、前記ラッチロックの上方または下方に設けられる。
後方支持アームと、ヘルメットに設けられた後方支持アーム固定手段は、重要な機能を有している(詳細については後述する)。ヘルメットシェルは、実質的に楕円形の断面を有している。この楕円の長手方向軸線は、前側から後側(または後側から前側)に向かって延びている。したがって、この楕円における曲率半径が小さい部分は、ヘルメットシェルの前側端部及び後側端部に存在している。外側から作用する外力または内装構造体サブアセンブリの変形により内側から作用する力によってヘルメットシェルが変形する場合、曲率半径が小さい部分、すなわちヘルメットシェルの前側部分及び後側部分を変形させるためには、曲率半径が大きい部分、すなわちヘルメットシェルの長手方向の両側部分を変形させるときよりも大きな力が必要となる。楕円における曲率半径がより小さい部分、すなわち例えばヘルメットシェルの後側部分では、ヘルメットシェルはより大きな引張力に耐えることができる。思考実験として、ヘルメットシェルの全領域(すなわち、両側部分、後側部分及び前側部分)に同一の引張力が作用するとした場合、両側部分はより小さい引張力で変形可能なので、左右両側部分の内向きへの変形は、後側部分及び前側部分よりも大きくなる。後方支持アームがヘルメットシェルに対してなす角度は、側方支持アームがヘルメットシェルに対してなす角度よりも小さい。そのため、ヘルメットシェルの後側部分には、両側部分よりもより大きな変形力が加えられ、後側部分に変形力の50%が加えられ、両側部分に変形力の25%がそれぞれ加えられることになる。このこと、全ての従来のヘルメットに対する、本発明のヘルメットの大きな違いである。従来のヘルメットに上方から衝撃が加わった場合、従来のヘルメットはその頂部のみが変形する。しかし、本発明の保護ヘルメットに同じ衝撃が加わった場合、本発明の保護ヘルメットシェルは、その全体が、すなわちその頂部だけでなくその両側部分も変形する。たとえ理論上だとしても、後方支持アームの傾斜角度が側方支持アームの傾斜角度よりも小さいことにより、変形エネルギーが本発明の保護ヘルメットのヘルメットシェル全体に伝達される。また、ヘルメットシェルの後側部分の曲率半径が両側部分よりも小さいことに起因して、後方支持アームをヘルメットシェルに固定する部分であるヘルメットシェルの後側固定点において、ヘルメットシェルの両側部分よりも大きな力伝達が行われる。その結果、ヘルメットシェル全体として、安定的な力効果が実現される。
後方支持アームの固定懸架体は、上方から衝撃が加わった場合に、ヘルメットシェルに追加的なサポートを提供する。さらに、この追加的な固定懸架体は、あご紐に引張力が加わったときに、あご紐により内装構造体サブアセンブリに作用する引張力を吸収する。
そして、本発明の保護ヘルメットの、好ましい、内装構造体サブアセンブリ及びヘルメットシェル間の三点固定は、ヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリ間の必要とされる自由度を提供する。これらの相互変位は、少なくとも2つの側方支持アームの変形を可能にし、それにより、ヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリの変形を可能にする。したがって、本発明の保護ヘルメットは、横方向の衝撃に関しても、優れた衝撃吸収能力を有する。
この本発明の上記の特別な利点は、ヘルメットシェル内での力伝達に関しても適用される。これは、この目的のためには、内装構造体サブアセンブリ及びヘルメットシェル間の三点固定が最適だという知見に基づくものである。本発明のように、ヘルメットシェルへの内装構造体サブアセンブリの固定懸架が、4つ以上の固定点で実施された場合、ヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリ間の固定はより安定的になる。ヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリは、互いに対して回動または変位することはほとんどできないので、衝撃吸収の一因となる両者の変形はほとんど生じない。
後方支持アームが追加的な固定懸架体または固定支持体を備えることにより、ヘルメットシェルに外力が作用し、それにより、後方支持アームに引張力が加わった場合に、後方支持アームは、ヘルメットシェルとの係合結合の解除が防止され、ヘルメットシェルを変形させる力よりも強い力に耐えることができる。そのため、横方向の力が加わった場合に、ヘルメットシェルは、制御された態様で、内装構造体サブアセンブリに対して変位または回動して衝撃エネルギーを吸収する。
ヘルメットシェルの後方支持アームに設けられた追加的な固定懸架体または固定支持体は、このような保護ヘルメットの販売が認可される前に合格する必要がある認定試験に必要とされる引張強度試験において追加的な利点を提供する。この引張強度試験は、例えば登山用ヘルメットや木登り者用ヘルメットシェルなどのいくつかのヘルメットでは必須とされるあご紐が、規定の引張強度のときに、ヘルメット着用者の頭部に装着されたヘルメット全体から分離することが可能かどうかを試験する。前記固定懸架体は、ヘルメットシェルへの後方支持アームの固定を安定化させる役割だけでなく、引張強度試験時に加えられる力の大部分を吸収し、それにより、引張負荷によって後方支持アームがヘルメットシェルとの係合結合が解除されるようになるまで引っ張られる(負荷がかかる)ことを防止する役割も果たす。後方支持アームがヘルメットシェルの長手方向軸線となす角度は非常に小さいので、上方からヘルメットに力が作用した場合は後方支持アームにより大きな引張力が加えられる。そのため、上方から引張力が加えられた場合、それに対応する十分な衝撃吸収が提供される。固定懸架体による安定化のおかげで、後方支持アームの引張力吸収能力は大幅に向上する。前述した従来技術、例えば、特許文献12には、支持ケージに設けられた支持ストラップとヘルメットの内面とがなす角度は非常に鋭角であり、上方から力が加わった場合、前記力は、支持ストラップを介して、ヘルメットシェルに実質的に伝達される。ヘルメットシェルはその長縁領域において内向きに変形することができないので、ヘルメットシェルに伝達された力は、当然、衝撃吸収機能によって吸収することができない。この従来技術は、下側縁部において内装構造体サブアセンブリ及びヘルメットシェル間に最大で約4cmの幅広い間隙が形成されている本発明の保護ヘルメットヘルメットシェルとは異なり、初期状態ではヘルメットシェルはヘルメット着用者の頭部に近接して配置されるので、ヘルメットシェルの内側向きの大幅な変形は逆効果である。前記間隙は、ヘルメットシェルがヘルメット着用者の頭部に接触するリスクを負うことなく、ヘルメットシェルが内側に向かって大幅に変形することを可能にする。ヘルメットシェルが変形することにより、衝撃エネルギーの大部分を吸収することが確実になる。このことは、本発明の保護ヘルメットにおけるヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリ間の好適な三点固定及び前記幅広い間隙により実現される。
従来公知の保護ヘルメットでは、ヘルメットシェルに横方向の負荷が作用した場合は、上方から負荷が加わった場合よりも衝撃吸収に関する条件は悪くなる。前述したような従来公知の保護ヘルメットでは、一般的に、内装構造体はヘルメットシェルの縁部の下側に直接取り付けられている。ヘルメットシェルに横方向からの衝撃が作用した場合、この衝撃は頭部に直接的に伝達されることになる。例えば、前述した特許文献12のヘルメットのように、ヘルメットシェルの下縁部においてヘルメットシェルと内装構造体との間にパッド部材が配置されている場合でも、そのようなパッド部材はわずかな厚さしか有していないため、ヘルメットシェルが内側に向かって変位した場合はほぼ無抵抗で圧縮されることになる。
特許請求の範囲のサブクレームに記載されている内容は、本発明の保護ヘルメットの好適な実施形態である。
本発明の保護ヘルメットの一実施形態では、前記後方支持アームは、前記間隙に配置され、前記ヘルメットシェルに設けられた中間部分であって、前記後方支持アームの上方または下方に前記後方支持アームに対して所定距離を隔てて配置された追加的な固定点に前記後方支持アームを固定することができる前記固定懸架体または固定支持体を含む、該中間部分をさらに含む。このことにより、後方支持アームは、最も不利な力作用条件下でヘルメットシェルに力が作用した場合でも、ヘルメットシェルとの係合結合の解除が防止され、ヘルメットシェルを変形させる力よりも強い力に耐えることができる。前記間隙に配置された後方支持アームの中間部分の、該中間部分の上方に所定の距離を隔てて配置されたヘルメットシェルの追加的な固定点への追加的な固定は、例えば、前記中間部分に一体的に形成されたアーム延出部材、延出部材または同様のものによって実現され、それにより、前記中間部分と、前記中間部分の上方に位置する前記ヘルメットシェルに設けられた前記固定点との非常に強固な固定結合が得られる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、支持ケージは、硬くて、弾性的にフレキシブルな材料から形成されている。本発明の保護ヘルメットでは、支持機能及び衝撃吸収機能は、硬くて弾性的にフレキシブルな材料から形成された支持ケージと、該支持ケージから延出する支持アームとの協働によって提供される。この実施形態では、支持ケージと支持アームは同一材料から形成されている。衝撃吸収機能を果たすために、支持ケージは、該支持ケージから側方下向きまたは後方下向きに上方から側方または後方支持アームの遊端部でヘルメットシェルに支持されている。そのため、上方からヘルメットシェルに外圧が作用した場合、ヘルメットシェルにより少なくとも側方支持アームに引張荷重が加えられ、それにより、側方支持アームはヘルメットシェルをその長辺において下側縁部に向けて内側下向きに変形させようとする。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記あご紐の取付手段は、前記ヘルメットシェルの内面に設けられ、あご紐の前側あご紐取付具をそれぞれ取り付けることができるように構成された2つの前側あご紐取付部分と、前記内装構造体サブアセンブリに設けられた後側あご紐取付部分とを含む。これらのあご紐取付部分の位置は、あご紐の安全な取り付けを確実にする。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記後側あご紐取付部分は、前記後方支持アーム内に形成され、あご紐の後側あご紐取付具を取り付けることができる取付孔を含む。このことにより、内装構造体サブアセンブリをヘルメットシェルに固定した後に、あご紐を内装構造体サブアセンブリに簡単な方法で取り付けることができる。前側及び後側あご紐取付具を用いてあご紐を前側及び後側あご紐取付部分に取り付けるように構成したことにより、例えばクリーニング目的のための、あご紐の簡便な交換が可能となる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記支持ケージは、その下側縁部に、周縁が閉じた形状の環状支持ストリップを含み、前記環状支持ストリップに前記支持アームが一体的に形成されている。この実施形態では、前記支持アーム及び前記環状支持ストリップは、要求される剛性を有する1つの一体部品として構成されており、前記支持ケージの他の部分と協働して十分な衝撃吸収能力を提供する。特に、前記環状支持ストリップ及び前記ヘルメットシェル間の領域において、前記ヘルメットシェルは、その全周に沿って、前記支持ケージから少なくとも約4cm離間している。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記ネックバンドは、前記支持ケージに結合されており、2つの遊端部を有しており、かつネック領域において前記2つの遊端部を互いに着脱自在に締結するための締結ユニットを備えている。前記締結ユニットは、前記別のヘルメットシェル付属品として前記間隙内に収容されている。このことにより、前記ネックバンドは、障害物との衝突から保護され、かつヘルメット着用者が容易に操作することができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記締結ユニットは、前記ネックバンドの前記2つの遊端部を互いに締結するためのロック用フラップと、前記ネックバンドの前記2つの遊端部を前記ロック用フラップによって締結したときに、ヘルメット着用者の後頭部を当接支持する支持シェルとを備えている。この実施形態は、ヘルメット着用者が前記締結ユニットを片手で確実に操作することを可能にし、さらには、内装構造体サブアセンブリをヘルメット着用者の頭部に簡単な方法で装着することを可能にする。あご紐を使用することにより、さらなる安全性を提供することができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記あご紐を、前記2つの前側あご紐取付部分からその後側に位置する前記締結ユニットへ導き、前記支持シェルにその左右両側から通し、そして、前記後側あご紐取付部分に取り付けるように構成されている。あご紐に引張負荷が加えられたとき、あご紐の後方支持アームに取り付けられた端部は、支持ケージを下向きに引っ張る。後方支持アームの真上または真下に、後方支持アームを懸架または支持するための追加的な固定点が配置されている。前記追加的な固定点は、ヘルメットシェルの内面に設けられている。このことにより、下向きに作用するあご紐の引張力は、ヘルメットシェルによって吸収される。前記あご紐が締結ユニットを介して後側あご紐取付部分に導かれるように構成することにより、前記あご紐に下方向に作用する引張力が加えられることになる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記左右のこめかみ領域において側方下向きに延出する前記側方支持アームは、該側方支持アームを前記ヘルメットシェルの内面に着脱自在に固定するための側方固定手段を有している。したがって、前記内装構造体サブアセンブリを前記ヘルメットシェルに着脱自在にかつ容易に取り付けることができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記各側方支持アームの前記側方固定手段は、前記側方支持アームを前記ヘルメットシェルの内面にそれぞれ確実に固定することができるように構成されている。このことにより、前記内装構造体サブアセンブリを前記ヘルメットシェルの内面に固定する位置(固定点)を介して、前記ヘルメットシェルに加えられた力を前記内装構造体サブアセンブリに単純な方法で伝達させることができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記後方支持アームは、その遊端部に、該後方支持アームを前記ヘルメットシェルに固定するための固定機構を有している。この実施形態では、前記ヘルメットシェルは、単純に、前記支持アームの前記遊端部を挿入して係合結合させることができる係合孔を有しており、この固定機構を介して、前記ヘルメットシェルに加えられた外力を前記内装構造体サブアセンブリに伝達することができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記ヘルメットシェルの内面に棒状突出体が形成されており、前記側方支持アームの前記側方固定手段が、前記棒状突出体とそれぞれ係合可能な貫通孔を有しており、前記貫通孔が、前記棒状突出体における前記貫通孔の内側幅以上の幅を有する部分と係合するように構成されており、かつ前記ヘルメットシェルに作用する負荷に起因して上方から前記側方支持アームに加えられた力により、前記側方支持アームにおいて、前記ヘルメットシェルをその下側縁部まで内向きに変形させるモーメントが生成されるように構成されている。したがって、この実施形態では、前記内装構造体サブアセンブリの衝撃吸収能力は、前記ヘルメットシェルの弾性変形によって単純な方法で提供することができる。前記側方支持アームの前記遊端部に設けられた前記貫通孔は、前記ヘルメットシェルに力が作用したときに、前記棒状突出体にてこの作用が作用することができるように、前記棒状突出体に応じて調節される。衝撃吸収能力は、上方からヘルメットに力が作用した場合だけでなく、横方向からヘルメットに力が作用した場合にも発揮される。横方向からヘルメットに力が作用した場合、ヘルメットシェルが内装構造体サブアセンブリに対して制御された態様で変位または回動し、それにより、衝撃吸収に大きく貢献する支持アーム及び支持ケージの変形が生じる。支持アームは、非常に幅広く構成されている。そのため、ヘルメットシェル及び支持アームが内装構造体サブアセンブリに対して変位または回動したときに、ヘルメットシェルによって支持アームを容易に変形させることができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記支持ケージは、下向きに延出して形成され、かつ前記ネックバンドと選択された高さで各々連結可能な2つの連結アームを有する。このことにより、使用者の頭部への本発明の保護ヘルメットの装着(適用)を、単純な方法で向上させることができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記側方支持アーム、前記後方支持アーム及び前記連結アームは、それらと一体的に形成されたリブによって補強されている。このことにより、前記固定点を介しての力の伝達を、単純な方法で向上させることができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記間隙内に配置された前記後方支持アームの前記中間部分は、上向きまたは下向きに延出する少なくとも1つの延出部材を備えており、前記延出部材により、前記中間部分を前記ヘルメットシェルに設けられた前記追加的な固定点に固定し懸架または支持するように構成されている。前記延出部材は、上方からの力がヘルメットシェルを介して後方支持アームに作用した場合に、前記力が、後方支持アームの前記ラッチロックだけに作用するのではなく、前記間隙に配置された後方支持アームの中間部分にも作用することを確実にする。横方向の力がヘルメットに作用した場合、前記延出部材は、ヘルメットシェルの内装構造体サブアセンブリに対する変位または回動を可能にし、それにより、安定化装置(スタビライザ)としての役割を果たし、かつ、後方支持アーム及びヘルメットシェル間の係合結合が解除されたり、緩んだりまたははっきりと変位したりすることを防ぐ。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記延出部材は、前記後方支持アームと一体的に形成されている。支持ケージは好ましくはプラスチック材料製であり、かつ後方支持アームは支持ケージと一体形成されているので、前記延出部材を支持ケージと単純な方法で一体的に形成することができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記延出部材は、その遊端部で、前記ヘルメットシェルの前記追加的な固定点に確実に固定されるように形成されている。これは、前記ヘルメットシェルの内面に固定した前記延出部材をヘルメットシェルの様に用いるための最も効果的な方法であり、両者の相互結合は、例えば内装構造体サブアセンブリをヘルメットシェルから取り外すときに簡単に解除することができるように容易に構成することができる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記後方支持アームは、前記ヘルメットシェルに各々固定される二股に分岐したラッチロックと、前記後方支持アームの前記中間部分に互いに平行に配置されかつ前記後方支持アームの幅だけ互いに離間している一対の延出部材とを備えている。このことにより、後方支持アームのフォーク状のラッチロックをヘルメットシェルに形成された係合孔に簡単な方法で係合結合させること、並びに、後方支持アームに設けられた一対の延出部材をヘルメットシェルの内面に設けられた一対の追加的な固定点に容易に固定することが可能になる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記側方支持アームは、前記支持ケージの長手方向軸線と直交しかつ前記側方支持アームの前記遊端部を通る直線に対して約30〜50°の範囲の角度αをなしている。上記の範囲内で、所望の衝撃吸収能力を得るための最適な値を選択することができる。好適な値は約45°である。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記後方支持アームは、前記支持ケージの長手方向軸線に対して約15〜25°の範囲の角度βをなしている。好適な値は約20°である。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記側方支持アームは、前側方向に向かって延びる矢印状の形状を有しており、前記長手方向軸線と直交しかつ前記支持ケージの長手方向中央も前側の位置に形成されている。そのため、この実施形態では、前記側方支持アームは、真横に向かってではなく、斜め前方に向かって延出している。このことにより、力を、固定点を介してヘルメットシェルへより好適に分配させることができる。力をヘルメットシェルへ好適に分配することにより、ヘルメットシェルの全周に沿って、ヘルメットシェルを実質的に均一に変形させることが可能となる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記ヘルメットシェルは、その少なくとも前記後方支持アーム用の前記後側固定点よりも前側の領域に、通気口と、通気スライド部材に設けられた取付要素を係合結合させるためのガイドスロットとを有している。前記通気口は、ヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリ間に形成された前記間隙の良好な通気を可能にする。前記ガイドスロットは、通気スライド部材の底部に設けられた取付要素によって、通気スライド部材をヘルメットシェルに着脱自在かつスライド変位可能に取り付けることを可能にする。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記通気スライド部材の前記取付要素は、該取付要素の前側部分に設けられた一対の角度付けされた要素と、該取付要素の後側部分に設けられ、前記ガイドスロットにスライド変位可能かつ着脱自在に取り付けられる一対の弾性可撓性取付アームとを含む。このことにより、通気スライド部材のヘルメットシェルへの着脱自在な取り付けが、単純な方法で可能になる。
本発明の保護ヘルメットの別の実施形態では、前記通気スライド部材は、前記ヘルメットシェルの前記後方支持アームが固定される部分を外部からの衝撃の影響から保護するように形成されている。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照してより詳細に説明する。
本願出願人が以前提唱した保護ヘルメットの内装構造体サブアセンブリを斜め下方向から見た斜視図である。 図1の内装構造体サブアセンブリを斜め上方向から見た斜視図である。 図1の内装構造体サブアセンブリを、本願出願人が以前提唱した保護ヘルメットのヘルメットシェルに挿入された状態で示した長手方向断面図である。 図3のヘルメットシェルの底面図であり、内装構造体サブアセンブリが外された状態で示されている。 図4のヘルメットシェルを斜め下方向から見た斜視図である。 本願出願人が以前提唱した、顔面保護具及び耳保護具を備えた保護ヘルメットの一実施形態の分解部分断面図である。 図6の保護ヘルメットの底面図であり、顔面保護具、締結ユニット、耳保護具が保護ヘルメットから離れた位置に示されている。 本願出願人が以前提唱した、耳保護具を備えた保護ヘルメットの一実施形態を示す図であり、ヘルメットシェルは断面図で示され、耳保護具は着用者の耳から外された状態で示されている。 図8の保護ヘルメットにおいて、耳保護具が着用者の耳に当接した状態を示す図である。 図9の保護ヘルメットの側面図である。 図10の保護ヘルメットにおいて、耳保護具を待機位置まで回動させてヘルメットシェルの下に収容した状態で示している。 本願出願人が以前提唱した保護ヘルメットの内装構造体サブアセンブリを示す図であり、ネックバンドの2つの端部はネック領域において締結ユニットによって着脱自在に結合されている。 本願出願人が以前提唱した保護ヘルメットの側面図であり、図12の内装構造体サブアセンブリをヘルメットシェルに挿入した状態を示している。 図13の保護ヘルメットの底面図である。 図13の保護ヘルメットを前方から見た断面図である。 図13の保護ヘルメットを後方から見た断面図であり、一部を破線で示している。 図13の保護ヘルメットにおいて、顔面保護具としてバイザーが取り付けられた状態を示す図である(バイザーは開状態)。 図17の保護ヘルメットを前方から見た断面図である。 図17の保護ヘルメットを後方から見た断面図であり、一部を破線で示している。 本願出願人が以前提唱した、顔面保護具と、耳保護具と、後頭部領域においてネックバンドに取り付けられた締結ユニットとを備えた保護ヘルメットの一実施形態の側面図である。 本発明の保護ヘルメットの一実施形態の詳細として、ヘルメットシェルに支持ケージを追加的に固定するための係合部を備えたヘルメットシェルの後方部分の拡大図である。 支持ケージの後方下向きに延出した支持アームのスナップ結合と、支持アームに一体形成され、係合部から懸架されているかまたは係合部に支持されている延出部分とを介しての、ヘルメットシェルへの支持ケージの取付けを、図21と同じ方向から見た図である。 本発明の保護ヘルメットの内装構造体サブアセンブリを後方から見た図である。 図23の内装構造体サブアセンブリを側方から見た図である。 図23及び図24の内装構造体サブアセンブリを後方斜め上方向から見た斜視図である。 本発明の別の実施形態の保護ヘルメットの正面図である。ここでは登山用または木登り用ヘルメットとして形成されているため、あご紐をさらに備えている。 図26の保護ヘルメットを下方向から見た斜視図である。 図26の保護ヘルメットを後方から見た図である。 図26の保護ヘルメットを側方から見た図である。 図21及び図22に部分的にしか示さなかった保護ヘルメットのヘルメットシェルを通気スライド部とともに全部を示す上面図である。 通気スライド部を含むヘルメットシェルの後方部分を詳細に示す底面図である。 図30の通気スライド部を詳細に示す底面図である。 本発明の保護ヘルメットのヘルメットシェルの上面図であり、通気スライド部を取り外して図23〜図25の内装構造体サブアセンブリを取り付けた状態で示されている。 図33の内装構造体サブアセンブリを取り付けたヘルメットシェルを示す底面図である。 図30及び図31に部分的にしか示さなかった保護ヘルメットのヘルメットシェルを通気スライド部とともに全部を示す底面図である(通気スライド部は換気位置)。
本願出願人が以前提唱した、特に林業用の保護ヘルメット(全体として符号30で表す)の一実施形態を、図20に側面図で、図6に分解部分断面図で示す。保護ヘルメット30は、顔面保護具(全体として符号32で表す)及び耳保護具(聴力保護具)(全体として符号34で表す)を含む。保護ヘルメット30は、ヘルメットシェル36及び内装構造体サブアセンブリ(全体として符号40で表す)をさらに含み、内装構造体サブアセンブリ40は、支持ケージ42、ヘッドバンド44、及びネックバンド46を含む。ネックバンド46には、締結ユニット(全体として符号48で表す)が設けられている。ヘルメットシェル36には外側に通気スライド部50が設けられており、それによって、ヘルメットシェルに形成された通気口52を開閉することができる。
スペーサとして形成された3つの支持アーム54、55、56(そのうち、支持アーム55は図6では見えない)は、ヘルメットシェル36に内装構造体または内装構造体サブアセンブリ40を好適には三点で取り付けるための手段として働く。ヘルメットシェル36の寸法は、そのように決定され(すなわち、内側の長さ及び幅が上記に合うように決定され)、支持アーム54、55、56の寸法及び配置は、耳保護具34の耳覆い部材(イヤーマフ)35a、35bと、他のヘルメット付属品と、少なくとも、顔面保護具32、耳保護具34、あご紐300の取付具(図26〜図29)とを収容するための間隙60が、内装構造体サブアセンブリ40とヘルメットシェル36との間に確保されるように決定される。他のヘルメット付属品には、上記のネックバンド46の締結ユニット48が含まれる。
以下に、ヘルメットシェル36、内装構造体サブアセンブリ40、ヘルメットシェル36への内装構造体サブアセンブリ40の取付け、そしてヘルメット付属品(耳保護具34、顔面保護具32、保護具の取付具、締結ユニット48、あご紐300及びその取付手段380を含む)について、上記した順に、詳細に説明する。
以下に、図面、特に図3〜図7及び図15を参照しながら、ヘルメットシェル36についてより詳細に説明する。
ヘルメットシェル36は、一体成形のプラスチック成形品として形成されている。ヘルメットシェル36のための適切なプラスチック材料としては、例えばABSが挙げられる。図3には、内装構造体サブアセンブリ40を取り付けた状態のヘルメットシェル36の長手方向断面図が示されている。図4は、内装構造体サブアセンブリ40を取り外した状態の、図3のヘルメットシェル36の底面図である。図5は、図4のヘルメットシェルを斜め下方向から見た斜視図である。図6は、保護ヘルメット30の分解部分断面図であり、ヘルメットシェル36と、その上に通気スライド部50とが見られる。図7は、図6の保護ヘルメット30を組み立てた状態の底面図であり、顔面保護具32、締結ユニット48、耳保護具34がヘルメットから離れた位置に示されている。ヘルメットシェル36は、ヘルメット着用者の両目の上側に位置するヘルメットのつばの機能を果たすように、ある程度前方へ引き出して形成されていることが好ましい。このようにして、ヘルメットシェル36の前側部分の外面は、木の枝などの障害物に引っ掛かる部分が存在しないように、後側に向かって所定の均等な傾斜角度に立ち上がる斜面となるように形成されている(すなわち外面に大きな段差が存在しない)。ヘルメットシェル36の内面の前側部分及び中央部分には、保護ヘルメット30の幅方向に延在する補強リブ62が一体的に形成されている。また、この補強リブ62を横断するように、かつヘルメットシェル36の内面の中央部分を通るように、保護ヘルメット30の長手方向に延在する補強リブ64が形成されている。補強リブ62及び64は、図3及び図4に最もよく示されている。ヘルメットシェル36の内面の中央部分において、補強リブ62、64は、若干凹んでおりかつ通気口52が6つ形成されている領域とつながっている。この凹んだ領域において、通気スライド部50の2つの前側係合突起68(ヘルメットの内側に向かって下向きに突出している)がヘルメットシェル36の2つの前側ガイドスロット66にそれぞれ係合し、かつ通気スライド部50の2つの後側係合突起70がヘルメットシェル36の2つの後側ガイドスロット72にそれぞれ係合することによって、通気スライド部50がヘルメットシェル36の外面にスライド変位可能に配置されている。通気スライド部50は、対応する通気口53(図6)を有する。通気口53は、通気スライド部50を通気位置に位置させたときに通気口52の上側に位置する。通気スライド部50を閉鎖位置に位置させたときは、通気スライド部50の通気口53の位置が変位し、ヘルメットシェルの通気口52は通気スライド部50によって塞がれる。図5及び11に見ることができるように、ヘルメット30の下側縁部は、こめかみ領域及び後頭部領域においてそれぞれ側方及び下向きに引き出して形成されている。このようにして、内装構造体サブアセンブリ40とヘルメットシェル36との間の上述した間隙60は、こめかみ領域及び後頭部領域においては下向きに拡がっている。このことにより、顔面及び/または耳保護具の取付具をヘルメットシェル36の内側に配置することや、耳覆い部材35a、35bを間隙60に収容することが容易になる(図11参照。詳細については後述する)。
上述したこめかみ領域においては、ヘルメットシェル36の内面の左右両側にそれぞれ3つの棒状突出体74aまたは74bが一体形成されており、棒状突出体74aまたは74bには、内装構造体サブアセンブリ40を支持アーム54または55により確実に着脱自在に取り付けることができる。棒状突出体74a、74bは、図5の側面図、図4の底面図(右側)、図15の断面図において見ることができる。棒状突出体74a、74bは、四角形中空断面を有し、棒状突出体の基端部はヘルメットシェル36の内面と一体的に形成されている。棒状突出体74a、74bの先端部は、自由端となるように、ヘルメットシェル36の内面から突出している。棒状突出体74a、74bとヘルメットシェル36の内面との結合、及びそれぞれ三角のナックルの形態をなす連結点に隣接した領域におけるヘルメットシェルへのそれらの結合部は、棒状突出体74a、74bとヘルメットシェル36との間に一体的に形成された追加のリブによって補強され、これにより棒状突出体74a、74bがヘルメットシェル36に実質的に強固に結合される。棒状突出体74a、74bに対して、その長手方向に対して横方向から、該棒状突出体を曲げようとする力が加えられた場合、棒状突出体74a、74bは、それに応じてヘルメットシェル36を変形させようとする。このような構造の目的は、後述する内装構造体サブアセンブリ40のヘルメットシェル36への取り付けについての説明に関連してより詳細に説明する。
ヘルメットシェル36は、後部中央の下側縁部付近に凹部76を有している。凹部76にはネックバンド46の締結ユニット48が配置され、それによって、ヘルメット30が完全に組み立てられたときにネックバンド46を手動で締結または締結解除するために締結ユニット48に手が届くようになっている。
支持アーム56をヘルメットシェル36にロックするために、ヘルメットシェル36の後頭部領域に少なくとも1つのスロット78が設けられており、スロット78は、支持アーム56の対応する遊端(図2)と着脱自在に係合可能であるように適切に形成されている(図7及び図15)。支持アーム56をスロット78に係合させたとき、支持アーム56に形成された突起56a、56bは、ヘルメットシェル36の外面に位置し、その外面に隣接することとなる。そのため、ヘルメットシェル36に上から力が作用したとき、支持アーム56に引張荷重が加わる。
耳保護具34の取付具80は、ヘルメットシェル36の内側に2つの耳保護具支持部80a、80bを有する。耳保護具支持部80a、80bはピボットベアリングであり、ヘルメットシェル36の内面に一体形成されているかまたは、好適には追加部品として取り外し不能に固定されている。耳保護具支持部80a、80bでは、耳覆い部材35aまたは35bを含む支持ブラケット37a、37bが回動可能に支持されている(詳細については後述する)。
顔面保護具32の取付具84には、ヘルメットシェル36の内側に2つの顔面保護具支持部84a、84bが設けられている。顔面保護具支持部84a、84bでは、バイザー132の2本の保持アーム132a、132bが回動可能に取り付けられている。顔面保護具支持部84a、84bは、ヘルメットシェル36の内面と一体形成されておらず、それぞれコネクタ136aまたは136bに設けられている。コネクタ136aまたは136bはそれぞれ棒状突出体74aまたは74bと結合され(スナップ結合)、それによって、同時に、支持アーム54、55のそれぞれの遊端が棒状突出体に固定される。対応するコネクタ136aまたは136bを含む顔面保護具支持部84a、84bは、取付状態において、間隙60(すなわち、既に説明したように、ヘルメットシェル36の下側縁部を下向きに引き出して形成された領域)に配置される。
以下に、図面、特に図1〜図3、図6及び図12を参照しながら、保護ヘルメット30用の内装構造体についてより詳細に説明する。内装構造体サブアセンブリ40は、頭部と接触する保護ヘルメット30の一部分であり、支持ケージ42と、ヘッドバンド44と、締結ユニット48を備えたネックバンド46とを含む。ヘルメット30を着用者の頭部に装着して固定するために、サブアセンブリ40を、図3及び図6に示されているようにヘルメットシェル36に取り付けることができる。
図1は、本発明の保護ヘルメット30の内装構造体サブアセンブリ40を斜め下方向から見た斜視図である。図2は、図1の内装構造体サブアセンブリを斜め上方向から見た斜視図である。図3は、図1の内装構造体サブアセンブリを、保護ヘルメット30のヘルメットシェル36に取り付けた状態で示した長手方向断面図である。図6は、顔面保護具32及び耳保護具34を備えた保護ヘルメットの一実施形態の分解部分断面図である。図12は、保護ヘルメット30の内装構造体サブアセンブリ40を示す図であり、ネックバンド46の2つの端部がネック領域において締結ユニット48によって着脱自在に締結されている。
支持ケージ42は、硬くて、弾性的でフレキシブルな材料、好適にはポリアミドなどのプラスチック材料から形成される。支持ケージ42には、左右のこめかみ領域及び後頭部領域において斜め下向きまたは後方下向きに延出して形成された剛性体の支持アーム54、55、56を有しており、これらのアームにより、内装構造体はヘルメットシェル30に三点で取り付けられる。また、これらのアームにより、耳覆い部材35a、35b及び他のヘルメット付属品、並びに顔面保護具32の取付具80及び耳保護具34の取付具84を収容することができる間隙60が、ヘルメットシェル36と内装構造体との間に形成される。本明細書に記載の実施形態においては、支持ケージ42は、一体成形のプラスチック成形品として製造される。支持ケージ42は、図2に示したように、互いに離間配置された1対の帯状の支持ストリップ142と、互いに離間配置された1対の帯状の支持ストリップ144とを中央部分において互いに交差させ、各支持ストリップの端部を4箇所の接続点146a、146b、146c、146dにおいて、周縁が閉じた形状の一個構造の環状支持ストリップ148と一体化させることにより形成されている。図1では、支持ストリップ142、144は、十字形の当て物材料の部材149に隠れている。
支持アーム54、55、56はそれぞれ、接続点146a、146b、146cにおいて支持ケージ42から下向きに延出している。支持ストリップ142及び144が湾曲して延在しており、好ましくは接続点146a、146b間、または146c、146d間で実質的に円弧を描くように延在していると仮定すると、支持アーム54、55、56は、図15または図2に見られるように、それぞれ支持ケージ142から側方下向きに、または後方下向きに、それに関連する円弧の実質的に接線方向に延出する。本明細書に記載の実施形態においては、支持アーム54、55、56は、周縁が閉じた形状の環状支持ストリップ148と一体成形されている。ヘッドバンド44は、図2に示したように、支持ケージ42と一体成形されている。2つのネックバンド46は、ヘッドバンド44の後側遊端に対して、詳細には図示していないが例えばスナップ結合(スナップフィット)によって、着脱自在に結合される前側端部を有している。ネックバンド46は、図1〜図3に示したように、ネック領域において互いに着脱自在に接続される。すなわち、2つのネックバンド46は、図12に見られるように締結ユニット48により締結可能な遊端を有する。ネックバンド46は、支持ケージ42と同じ材料で形成することができる。ネックバンド46は、例えば図1及び図2に示したように、ヘッドバンド44との結合部分と前記遊端との間で、高さを調節できるようにして、支持ケージ42にそれぞれ結合される。この目的のために、支持ケージ42は、下向きに延出する2つの連結アーム47a、47bを有しており、連結アーム47a、47b上にネックバンド46を選択された高さで固定することができる。図1及び図2に示したように、ネックバンド46は、上下方向に配置された3つの孔51を各々に有しており、各連結アーム47a、47bに突設された弾性ボルト(スプリングボルト)49(図6)と係合させることができる。
上記の実施形態では、支持アーム54、55は、実際には、支持アーム56とは異なる方式でヘルメットシェル36に固定されているが、このことは必須ではない。支持アーム54、55を、支持アーム56と同じようにヘルメットシェルに固定することもできる。必要なのは、支持アーム54、55が、支持アーム56と同じように、支持アーム54、55をヘルメットシェル36に確実に固定することができる固定手段を備えていることだけである。この場合、支持アーム54、55の固定手段は、例えば、支持アーム56と同様の、ヘルメットシェル36のスロットに挿入し、スナップ結合(スナップフィット)によって支持アーム54、55をヘルメットシェルに固定させるロック手段であってもよい。
ヘッドバンド44は、周縁が閉じた形状の環状支持ストリップ148に対して、互いに離間しかつ接続ストリップ150を介して一体成形されている。支持アーム54、55、56及び連結アーム47a、47bは、それらと一体成形されたリブ152または154によってさらに補強されている。
左右2つのこめかみ領域において側方下向きに延出した支持アーム54、55は、ヘルメットシェル36の内面に固定させるための固定手段を有する。固定手段は、各支持アーム54、55に設けられた3つの貫通孔156または158を含み、これらの貫通孔は、ヘルメットシェル36に設けられた棒状突出体74a、74bとの確実な係合を可能にする。後頭部領域において後方へ延出した支持ケージ42の支持アーム56は、突起56a、56bを有しており、突起56a、56bは、既に説明したように、内装構造体サブアセンブリ40をヘルメットシェル36に着脱自在に取り付けるためのロック機構を形成する。
産業用及び林業用ヘルメットにおいて、あご紐は通常、ヘルメットシェルまたは支持ケージに取り付けられる。本発明の保護ヘルメット30'では、特に登山用または木登り用ヘルメットとして用いるために、あご紐300(図26〜図29)は、ヘルメットシェル36及び支持ケージ42に取り付けられている。そのような取付けについて、以下でより詳細に説明する。
ヘルメットシェル36と内装構造体サブアセンブリ40との相互固定については、すでに部分的に説明したが、ここでは、図2、図3及び図15を参照しながら概要を補足的に説明する。図2は、内装構造体サブアセンブリ40を斜め上方向から見た斜視図である。図3は、内装構造体サブアセンブリ40を保護ヘルメット30のヘルメットシェル36内に取り付けられた状態で示した長手方向断面図であるが、ネックバンド46上に締結ユニット48は図示していない。
図15は、図3の保護ヘルメット30のXV−XV断面図であり、締結ユニット48も示している。図2には、スペーサとして形成された支持アーム55及び56が見える。下向きに延出した第2の支持アーム55は、図2では見ることができない。支持アーム55は、図3の内面図に示されている。図15には、支持アーム54及び55の断面図が示されている。ヘルメットシェル36に内装構造体サブアセンブリ40を三点で取り付けるために、後方下向きに延出した支持アーム56を、突起56a、56bがヘルメットシェルの外面と係合するまで、ヘルメットシェルのスロット78に挿入する。次に、内装構造体サブアセンブリ40をヘルメットシェル36の内面にさらに接近させて、支持アーム54、55の貫通孔156、158にヘルメットシェルの棒状突出体74a、74bを挿入させる。このことにより、図15に示すように、貫通孔156、158に棒状突出体74a、74が確実に係合される。ヘルメットシェル36と棒状突出体74a、74bとの間のナックル部において支持アーム54、55をヘルメットシェルの内面に隣接させると、棒状突出体74a、74bにコネクタ136a、136b(図4及び図5)が嵌まり込み、これにより支持アーム54及び55が所定の位置に固定される。このようにして、内装構造体サブアセンブリ40及びヘルメットシェル36は、三点で互いにしっかりと固定される。保護ヘルメット30を頭部に被り、締結ユニット48によって頭部に固定したら、必要に応じて、さらにあご紐(図示せず)を顎の下で結んで固定することもできる。支持アーム54、55の貫通孔156、158は、棒状突出体74a、74bにおける貫通孔156、158の内側幅以上の幅を有する部分と係合する。上側からヘルメット30に作用する負荷に起因して支持アーム54、55、56に力が加わったとき、支持アームの遊端で支持されたヘルメットシェル36によって、支持アームに引張荷重が加わる。支持アーム54、55、56に作用するこの力によって、ヘルメットシェル36をその下側縁部まで内向きに変形させようとするモーメントが、前記三点(ヘルメットシェルと支持アームの固定点)のそれぞれにおいて生成される。このようにして、ヘルメットシェル36はそれに作用する力の一部を変形エネルギーに変換し、これによりヘルメットの着用者に作用する力の影響を低減させることができる。支持アーム54、55、56からヘルメットシェル36への前記モーメントの伝達は、支持アームをそれと一体的に形成されたリブ152によって補強することによって、さらに向上させることができる。
以下で、図面、特に図4〜図11を参照しながら、耳保護具34について耳保護具の取付具80を含めてより詳細に説明する。図4は、内装構造体サブアセンブリ40が外された状態のヘルメットシェル36の底面図であり、特に、ヘルメットシェル36の内側に設けられた耳保護具支持部80a、80bの位置が識別可能であるように示されている。図5は、図4のヘルメットシェル36を斜め下方向から見た斜視図である。図6は、保護ヘルメット30の分解部分断面図であり、耳保護具34を他のヘルメット付属品と関連させて示している。図7は、保護ヘルメット30の底面図であり、耳保護具34がヘルメットから離れた位置に示されている。分かりやすくするために、ヘルメット30の反対側に位置する鏡像対称な耳保護具34は、図7では省略されている。図8は、両側に耳保護具34を含む保護ヘルメット30を示しており、ヘルメットシェル36は断面図で示され、耳保護具34は耳から離れた位置に回動させてある。図9は、図8の保護ヘルメットを示しているが、耳保護具34は耳を覆う位置に回動させてある。図10は、図9の保護ヘルメットの側面図である。図11は、図10の保護ヘルメットを示しているが、耳保護具34は後方へ待機位置(退避位置)まで回動させてヘルメットシェルの下に収容された状態で示されている。
耳保護具34は2つの耳覆い部材35a、35bを含み、各耳覆い部材は、フォーク状の支持ブラケット37aまたは37bに回動可能に支持されている。図4に見られるように、ヘルメットシェル36の内面には、耳保護具支持部80a、80bが固く取り付けられている。図6では、耳保護具支持部80bが支持ケージ42とともに示されているが、この支持部は、実際には支持ケージ42ではなく、ヘルメットシェル36の内面に設けられる(耳保護具支持部80aも同様である)。図6は、単に、間隙内における内装構造体サブアセンブリ40の支持ケージ42に対する耳保護具支持部80bの位置を示すことを目的としている。図10及び図11に見られるように、支持部80a、80bにおいて、耳覆い部材35aまたは35bを備えた支持ブラケット37a、37bが回動可能に支持されている。耳保護具支持部80a、80b及び支持ブラケット37a、37bは、間隙60内の2つの位置間において回動可能であるように配置され、形成されている。2つの位置とは、耳覆い部材35a、35bが耳を覆う使用位置(図9及び図10)と、耳覆い部材35a、35bがヘルメットシェル36内の間隙60に収容される待機位置(図11)である。
各支持ブラケット37a、37bは、ばね付勢され、かつ間隙60内に延在するその両端間の領域で屈曲可能であるように構成されている。耳覆い部材35a、35bを耳から離れる方向に回動させるときは、各支持ブラケット37a、37bは非屈曲姿勢をとり(図8)、耳覆い部材35a、35bを耳に近づける方向に回動させるときは、各支持ブラケット37a、37bは屈曲姿勢をとる(図9)。保護ヘルメット30を頭部に着用していない状態では、2つの耳覆い部材35a、35bは後者の位置においてそれぞれ耳覆い部材35a、35bが隣接すべき耳よりも実質的に内側の位置まで届く。換言すると、耳覆い部材の相互距離は、この場合、両耳間の距離よりも実質的に短くなる。このように、ヘルメット30を着用したときに、耳覆い部材35a、35bは確実に、予め力が加えられたばねによって耳に押し付けられ続ける。2つ所定の位置(両方とも安定)の間で支持ブラケット37a、37bの各々を曲げるために用いられる、予め力が加えられたばねは、環状に曲げられたヨークばね(yoke spring)92a、92b(後者は図6に見られる)によってもたらされる。各々の支持ブラケット37a、37bは、屈曲姿勢(隣接位置)と非屈曲姿勢(離間位置)との間において手動で動かすことができる。これらの位置の各々に、ヨークばね92aまたは92bは、それぞれ、後述のストッパと協働して、端位ロックをもたらす。ヘルメットが着用され、各々の耳覆い部材35a、35bが弾力をもって耳に押し付けられ続けるべき場合は、支持ブラケット37a、37bは端位ロックに達するべきではない。
さらに、各耳保護具支持部80a、80b及び各支持ブラケット37a、37bは、図8に示した位置から後方へのみ支持ブラケットを回動させることができるように形成されている。このようにして、耳覆い部材35a、35bを、耳及びヘルメットシェル36の下側縁部と衝突することなく耳の後ろ側の間隙に確実に収容することができる。
以下に、図面、特に図6、図7及び図17〜図20を参照しながら、顔面保護具32についてより詳細に説明する。図6は、保護ヘルメット30の分解部分断面図であり、顔面保護具32が他のヘルメット付属品と関連付けて示されている。図7は、保護ヘルメット30の底面図であり、顔面保護具32のバイザー132がヘルメットから離れた位置に示されている。図17は、バイザー132が開いた状態の保護ヘルメット30を示している。図18は、図17の保護ヘルメットを前方から見た断面図である。図19は、図17の保護ヘルメットを後方から見た断面図であり、一部を破線で示している。図20は、顔面保護具32に加えて、耳保護具34と、後頭部領域においてネックバンド46に取り付けられた締結ユニット48とを備えた保護ヘルメット30の一実施形態の側面図である。
顔面保護具32はバイザー132を含み、バイザー132は、2本の保持アーム32a、32bと、2つのコネクタ136a、136bとを含み、コネクタ136a、136bにはそれぞれ顔面保護具32の取付具84としての顔面保護具支持部84aまたは84bが一体形成されている。コネクタ136a、136bは、棒状突出体74aまたは74bに嵌め込まれ、このことにより、顔面保護具支持部84a、84bがヘルメットシェル36の内面の左右の各こめかみ領域に配置されることとなる。顔面保護具支持部84bを含むコネクタ136bが、図4に見られる。反対側に位置し、顔面保護具支持部84aを含むコネクタ136aは、図4には示されていない。各顔面保護具支持部84a、84bは、軸線方向に突出させた弾性的でフレキシブルな3つのタペット85aまたは85bを有しており、それらを介して、リング状ベアリングブシュ134a、134bを有する保持アーム132a、132bが、顔面保護具支持部84a、84bにおいて保持アーム132a、132bを着脱自在かつ回動可能に取り付けられる。顔面保護具支持部84a、84b及び保持アーム132a、132bは、各保持アーム132a、132bを間隙60内で2つの位置間で回動させることができるように構成され配置されている。2つの位置とは、バイザー132を閉じて顔面を保護する使用位置(図20)と、バイザー132を開いてヘルメットシェル36の外面に密接に隣接する待機位置(図17及び図19)である。顔面保護具の取付具84は、各保持アーム132a、132bのための自己保持マウント部を有している。この目的のために、各コネクタ136a、136bは、保持アーム132a、132bに取り付けられたリング状ベアリングブシュ134aまたは134bを使用位置または待機位置において弾性的に付勢された状態で保持するばね付勢ボルトを含む。
バイザー132は、各保持アーム132a、132bとともにフォーク状部材(図6)を形成し、そこには、バイザーを開いた(図17)ときにヘルメットシェル36の周縁部を密接に収容することができる。バイザー132を閉じたときには、バイザー132の上側縁部はヘルメットシェル36の前側縁部に隣接し、バイザー132の側方縁部はヘルメットシェルの外面に隣接する。したがって、ヘルメットを例えば森林作業において使用する時には、バイザーを閉じた場合でも開いた場合でも、枝が保持アーム132a、132bまたはバイザー132そのものに引っかかってヘルメットの着用者を危険にさらす恐れはない。
以下で、締結ユニット48について、より詳細に説明する。締結ユニット48は、耳保護具34と同様にヘルメット付属品であって、耳保護具34とともにヘルメットシェル36の周縁部の内側に常に位置するので、締結ユニット48の領域においても、障害物が引っかかりそうな突出部分は存在しない。図面、特に図12〜図16を参照しながら、締結ユニット48について説明する。図12は、保護ヘルメット30の内装構造体サブアセンブリ40の側面図であり、ネックバンド46の2つの端部はネック領域において締結ユニット48によって着脱自在に接続されている。図13は、保護ヘルメット30の側面図であり、図12の内装構造体サブアセンブリがヘルメットシェル36内に取り付けられており、締結ユニット48が図12の如く締結された状態で示されている。図14は、図13の保護ヘルメットの底面図である。図15は、保護ヘルメット30を前方から見た断面図である。図16は、図13の保護ヘルメットを後方から見た断面図であり、一部を破線で示している。
締結ユニット48はマウント部168を備え、マウント部168には両側からネックバンド46の遊端が挿入される。マウント部168は、ネックバンド46の矩形の開口部176と係合可能な矩形の係合突起を有する。このようにして、頭部の大きさに合わせてネックバンド46の長さを大まかに調整することができる。この調整は、締結ユニットが操作されていないときに、保護ヘルメット30を簡単に着用することができるように適切に行われる。ヘルメット30を着用した後、以下に説明するように、締結ユニット48を用いてネックバンド46の締結を行うことになる。
図14に示したように、支持シェル172とマウント部168とは、伝達レバー169によって互いにジョイント結合されている。図14によれば、伝達レバー169の一端が、ジョイント170によって支持シェル172の下端(図12)に結合されている。図16によれば、伝達レバー169の他端が、ジョイント171によってマウント部168の上端に結合されている。
締結ユニット48は、マウント部168にジョイント173によって結合されたロック用フラップ174(図12)によって操作される。ロック用フラップ174には、伝達レバー169に隣接する側において、ジョイント173の下にタペット(図示せず)が設けられている。ロック用フラップ174を閉じると、図12に示したように、マウント部168の下端は、タペットが伝達レバー169に与える影響によって、後方へ回動されてジョイント170から遠ざかる。この回動により、ネックバンド46が締結される。この過程では、締結ユニット48は、頭部後方のネック領域において支持シェル172によって支持されている。ジョイント171にはばね(図示せず)が設けられており、このばねは、ロック用フラップ174を開いたときに伝達レバー169がマウント部168の下端のジョイント170の方向に付勢されるように、マウント部168と伝達レバー169との間に配置されている。ジョイント170の領域においては、別のばね(同様に図示せず)が設けられており、このばねは、支持シェル172の上端がマウント部168の上端から離れる方向に回動変位したストッパ位置に支持シェル172を付勢されるように、支持シェル172と伝達レバー169との間に配置されている。
締結ユニット48の操作は、ロック用フラップ174によって行われる。図12に示したようにロック用フラップ174を時計回り方向に回動させて閉じると、マウント部168はジョイント171を中心に回動されるので、図12に示したように、支持シェル172の下側縁部がマウント部168の下側縁部から離れる。これは、締結ユニットの締結位置であり、図12〜図14に見られる。ロック用フラップ174を反時計回り方向に回動させて開くと、締結ユニット48も締結解除される。その結果、マウント部168の下側縁部を支持シェル172のジョイント170の方向へ変位させることができ、それによりネックバンド46が締結解除され、保護ヘルメット30の着脱が可能になる。保護ヘルメット30を被った状態で、ヘルメット30を頭部に固定するには、ロック用フラップ174を下向きに回動しさえすればよい。この操作は、片手で、グローブを付けた状態で、簡単に行うことができる。支持シェル172は、前側において、当て物材料の部材180によって覆われている。
ここからは、図21〜図25及び図33、図34を参照しながら、本発明の保護ヘルメット30'の実施形態について説明する。本発明の保護ヘルメット30'の実施形態は、内装構造体サブアセンブリ40の後方下向きに延出した後方支持アーム56をヘルメットシェルに固定する方式を変更した点と、それにより固定点の安定性を向上させた点において、本願出願人が以前提唱した保護ヘルメット30の実施形態とは異なっている。
また、本発明の保護ヘルメット30'は、図26〜図29に示すように、あご紐300を取り付けるようにした点と、あご紐300をヘルメットシェル36及び内装構造体サブアセンブリ40に取り付ける方式を変更した点においても、以前提唱した保護ヘルメット30とは異なっている。
さらには、本発明の保護ヘルメット30'は、図30〜図32及び図35に示すように、後方支持アーム56をヘルメットシェル36に固定する方式を変更したことに伴い、そのような固定方式に適合する通気スライド部50'の取付けに関しても、以前提唱した保護ヘルメット30とは異なっている。
本願出願人が以前提唱した保護ヘルメット30に対して、上述の相違に合わせて改変したヘルメットシェル及び内装構造体サブアセンブリを取り付けることができる。そのように構成した保護ヘルメットは、本発明の保護ヘルメット30'に相当するものとなり、本明細書において既に示した保護ヘルメット30に関するすべての実施形態と同様に、必要に応じて、顔面保護具、耳保護具、及び/またはヘッドバンド用締結ユニットを取り付けることができる。このヘルメット付属品の取付方法は、本願出願人が以前提唱した保護ヘルメット30に関しての取付方法と異ならないので、便宜上、本発明の保護ヘルメット30'及び当該ヘルメットの付属品の図面及び説明の追加、並びにそれに伴う関連する繰り返しを避けるために、ここでは、本願出願人が以前提唱した保護ヘルメット30の図面及び説明を用いる。本願出願人が以前提唱した保護ヘルメット30は、上記の相違を加味すると保護ヘルメット30'であり、したがって、本発明の一部である。
図21は、本発明の保護ヘルメット(全体として符号30'で表す)の一実施形態の詳細を示す拡大図であり、図21に見られるように、ヘルメットシェル36に支持ケージ42を追加的に固定するための追加的な固定点210が、ヘルメットシェル36の後側部分に設けられている。追加的な固定点210は、係合突起として形成されている。追加的な固定点210は、ヘルメットシェル36の内面と一体形成された第1の壁220(図31)に形成されている。ヘルメットシェル36は、ヘルメットシェルの長手方向中心軸線を挟んで第1の壁220と反対側に、中心軸線から等距離離間して、第1の壁220に対応する第2の壁222(図31)を有する。第2の壁222は固定点211を有し、第1の壁220の追加的な固定点210と第2の壁222の固定点211は、互いに対向している。ヘルメットシェル36はさらに、後方支持アーム56の二股に分岐した2つのラッチロック157a、157b(図33)を挿入係合するための2つの係合スロット178、179を2つの壁220、222間に有しており、係合スロット178、179は、ヘルメットシェル36の中心軸線に対して横方向に配置されかつ矩形の断面形状を有している。ヘルメットシェル36への後方支持アーム56の着脱自在な固定は、後側固定点及び追加的な固定点において行われる。後側固定点では、ヘルメットシェル上またはヘルメットシェル内(図の実施形態ではヘルメットシェル内)でヘルメットシェルの長手方向において有効なラッチロックを用いて前記固定を行う。追加的な固定点では、ヘルメットシェル36の内側に配置されたラッチロックの上側(図示のように)または下側(図示せず)に設けられた後方支持アーム56の固定懸架体または固定支持体を、ヘルメットシェル36の長手方向中心軸線の両側に配置され、互いに対向しかつ係合突起として形成された2つの追加的な固定点210、211に結合させることによって、前記固定を行う。図の実施形態では、後方支持アーム56を追加的な固定点に固定させるために、後方支持アーム56の中間部分200を間隙60内に配置し、後方支持アーム56がその上方に所定距離隔てて設けられたヘルメットシェル36上の追加的な固定点210、211に固定されるように構成されている。
内装構造体サブアセンブリ40を取り付けたヘルメットシェル36の全体を、図33に上面図で、図34に底面図でそれぞれ示す。内装構造体サブアセンブリ40には実際にはネックバンド46も含まれるが、分かりやすくするために、図22〜図25、図33及び図34にはネックバンド46は図示していない。
後方支持アーム56は、ヘルメットシェル36に固定するための固定機構を有しており、固定機構は、後方支持アーム56の遊端に設けられた二又フォーク状の2つのラッチロック157a、157bと、対応するヘルメットシェル36の係合スロット178、179とによって構成されている。二又フォーク状の各ラッチロック157a、157bは係合突起56a、56bを有しており、係合突起56a、56bは、遊端に向かって肉薄となるようテーパをなしている。テーパの肉厚側と延出部分212、214との間には係合溝159a、159bが形成されており、ヘルメットシェル36に内装構造体サブアセンブリ40を固定させたとき、ヘルメットシェル36は、係合溝159a、159bに確実に係合される。その後、内装構造体サブアセンブリ40をヘルメットシェルに係合させたとき、後方支持アーム56の中間部分200は、ヘルメットシェル36の内面と支持ケージ42との間に形成された間隙60内に配置される。
間隙60内に配置される後方支持アーム56の中間部分200(図24)は、ヘルメットシェル36の追加的な固定点に固定し懸架または支持するための、上向きに延出させた2つの延出部分212、214(図25)を有する。延出部分212、214は、後方支持アーム56と一体形成されている。ヘルメットシェル36に設けられた追加的な固定点210または211と確実に係合することができるように、各延出部分212、214の遊端には、係合孔228または230が設けられている。上記したように、追加的な固定点210、211は、係合突起として形成されている。
後方支持アーム56のフォーク状の2つのラッチロック157a、157bは、ヘルメットシェル36に形成された係合スロット178、179に、上記した方法で係合結合される。延出部分212、214は、互いに対して平行に、かつ後方支持アーム56の幅だけ離間して配置されている。後方支持アーム56は、支持ケージ42の長手方向軸線242に対して、約15〜25°の角度βをなして後方下向きに延出している(図24)。
内装構造体サブアセンブリ40は、側方下向きに延出した側方支持アーム54、55にそれぞれ側方固定手段(貫通孔156、158を含む)を有しており、それらを介してヘルメットシェル36に形成された棒状突出体74a、74bに係合されるように構成されている。ヘルメットシェル36の内面に内装構造体サブアセンブリ40を固定させるには、先ず、後方支持アーム56のフォーク状の2つのラッチロック157a、157bを、ヘルメットシェル36に形成された係合スロット178、179に、係止されるまで挿入する。次に、側方支持アーム54、55の側方固定手段を介して、側方支持アーム54、55にヘルメットシェル36の棒状突出体74a、74bを係合させる(側方支持アーム54、55を棒状突出体74a、74bの基端部に隣接させる)。このとき、図22に示されているように延出部分212、214に形成された係合孔228、230に追加的な固定点210、211が係止されるまで、2つの延出部分212、214は壁220、222に沿ってスライド変位される。
既に説明したように、側方支持アーム54、55及び後方支持アーム56と、水平面または当該水平面に位置する軸線とのなす傾斜角度は、本発明の重要な実施形態を構成する。側方支持アーム54、56と、支持ケージ42の長手方向軸線242に対して垂直でかつ支持アーム54、55の各遊端を通過して延在する直線244とは、約30〜50°の角度αをなす。後方支持アーム56と、支持ケージ42の長手方向軸線242とは、約15〜25°の角度βをなす。これらの角度は、ヘルメットシェル36への力伝達に重要であり、上方から負荷が加えられたときだけでなく、側方から負荷が加えられたときも、ヘルメットシェル36を変形させることができ、保護ヘルメット30'の全衝撃吸収能力に最適に寄与することになる。さらに、本発明の保護ヘルメット30'の重要な実施形態は、支持ケージに形成された側方支持アーム54、55が、支持ケージ42の長手方向中央よりも前側に配置されていることである。それによって、側方支持アーム54、55が支持ケージ42と一体形成されている点すなわち力伝達点が前側に設定されるので、ヘルメットシェル36への力伝達の向上、ひいてはヘルメットシェル36の変形容易性の向上がなされる。冒頭で説明した保護ヘルメット30と同様に、支持ケージ42は、硬くて、弾性的でフレキシブルな材料から形成されている。この支持ケージにおいて、側方支持アーム54、55及び後方支持アーム56は一体形成されており、すなわち、これらは同じ材料からなる。支持ケージ42には、支持アーム54、55、56が一体形成されている下側縁部において、周縁が閉じた形状の環状支持ストリップ148が設けられている。また、図23〜図25の支持ケージ42にはネックバンド46も取り付けられており、ネックバンド46は、ネック領域において、締結ユニット48によって着脱自在に結合される2つの端部を有する。締結ユニット48は、別のヘルメット付属品として間隙60内に受容される。締結ユニット48は支持シェル172を含み、支持シェル172は、ネックバンド46の締結時にロック用フラップ174を用いてヘルメット30'の着用者の後頭部を当接支持することができる。
あご紐300は、本発明の保護ヘルメット30'のヘルメット付属品の一部を構成する。登山用または木登り用ヘルメットとして用いられる保護ヘルメットには、あご紐300が装着されていなければならない。あご紐300を取り付けるための2つの前側あご紐取付部310、311が、ヘルメットシェル36の内面において、こめかみ領域の前側に設けられている(図26)。2つの前側あご紐取付部310、311は、あご紐300の取付手段380の一部をなす。あご紐300は、前側取付具314、316によって、前側あご紐取付部310、311に取り付けられる。あご紐300の取付手段380は、後側あご紐取付部312をさらに含む。後側あご紐取付部312は、内装構造体サブアセンブリ40に設けられている。後側あご紐取付部312は、後方支持アーム56に形成された係止孔を含んでおり、そこにあご紐300の別の取付具(後側取付具)318を係止することができる。取付具314、316、318はそれぞれ、キノコ型の突出ピンを備えている。各取付具を係止させる係止孔は、鍵穴形状を有する。すなわち、係止孔は、幅広の一端から他端に向かって先細になるテーパ状開口部と、その先細端側に位置する円形開口部とを組み合わせた形状を有する。取付具のキノコ型のピンは、鍵穴形状係止孔のテーパ状開口部に挿入され、テーパ状開口部を案内されて、最終的に、テーパ状部分に隣接する円形開口部内に配置される。
あご紐300は、ヘルメットの左右両側において、2つの前側あご紐取付部310、311から後方へ導かれ、締結ユニット48の支持シェル172を通って、後側あご紐取付部312に取り付けられる。各こめかみ領域の下方では、あご紐は、輪形の方向変更具320または330に通されている。あご紐300は、方向変更具320からあごの下を通って他方の方向変更具330まで延在する。あご紐300は、このあご下領域においてサイズ調整機構をさらに有する。
あご紐300の後端部は、支持シェル172を通されて後方支持アーム56に取り付けられており、あご紐300に引張力が加えられると斜め前方へ引っ張られる。このことにより、頭部へのヘルメットの固定が安定する。後方支持アーム56の上側で延出部分212、214を介してヘルメットシェル36の内面に対する後方支持アーム56の追加的な固定を行ったことで、あご紐300の引張力は、あご紐300の後端部において最適に吸収されることとなった。これにより、後方支持アーム56の遊端における、後方支持アーム56とヘルメットシェル36との係合結合の解除が防止される。したがって、後方支持アーム56とヘルメットシェル36との係合結合のみならず、後側あご紐取付部312の位置も安定性が向上する。このことにより、後方支持アーム56は、加えられた負荷全体の約50%を吸収することができ、側方支持アーム54、55はそれぞれ約25%を吸収することができる。
保護ヘルメットのヘルメットシェル36は、少なくとも、後方支持アーム56のラッチロックに隣接するラッチロックより前側の領域において、通気口53と、通気スライド部50'の取付要素すなわち係合突起と係合可能なガイドスロット250、252、260、262とを有する。通気スライド部50'の取付要素は、前側部分に1対の角度付けされた要素(アングル材)258、259を含み、後側部分に1対の弾性的に撓ませることができる係合アーム254、256を含む。角度付けされた要素258、259及び係合アーム254、256は、図31及び図35に示されているように、それぞれの対応するガイドスロット260、262または250、252においてスライド変位可能であるように、かつ着脱自在に、通気スライド部50'に取り付けられる。取り付けのとき、通気スライド部50'の角度付けされた要素258、259がガイドスロット260、262に外側から挿入される(図30)。同時に、係合アーム254、256がそれぞれ対応するガイドスロット250または252に挿入される。係合アーム254、256は、互いから離れる方向に弾性的に付勢されており、対応するガイドスロット内を通って所定の位置まで挿入されたら、そこで弾性復元力によってそれぞれ係合突起270、272により壁280または282に接して支持される。通気スライド部50'は、本発明の保護ヘルメット30'において2つの重要な機能を果たす。通気スライド部50'の重要な機能の1つは、ヘルメットシェル36に設けられた、内装構造体サブアセンブリ40を固定する後側固定点を、外部からの衝撃から保護する機能である。さらにもう1つの機能は、交換容易であることによる、交換可能なスライダとしての機能である。すなわち、保護ヘルメットを着用者に合わせて独自のものにするために、異なる色の通気スライド部を用意しておくことができる。例えば、現場監督の保護ヘルメットには赤色の通気スライド部50'を提供し、掘削機オペレータの保護ヘルメットには緑色の通気スライド部50'を提供することができる。このことは、本発明の保護ヘルメット30'の通気スライド部50'が別の色の通気スライド部50'に容易に交換可能であることにより実現される。
30、30' 保護ヘルメット
32 顔面保護具
34 耳保護具(聴力保護具)
35a 耳覆い部材(イヤーマフ)
35b 耳覆い部材(イヤーマフ)
36 ヘルメットシェル
37a 支持ブラケット
37b 支持ブラケット
40 内装構造体サブアセンブリ
42 支持ケージ
44 ヘッドバンド
46 ネックバンド
47a 連結アーム
47b 連結アーム
48 締結ユニット
49 ボルト
50、50' 通気スライド部
51 孔
52 通気口
53 通気口
54 側方支持アーム
55 側方支持アーム
56 後方支持アーム
56a 突起
56b 突起
60 間隙
62 補強リブ
64 補強リブ
66 ガイドスロット
68 前側係合突起
70 後側係合突起
72 後側ガイドスロット
74a 棒状突出体
74b 棒状突出体
76 凹部
78 スロット
80 耳保護具の取付具
80a 耳保護具支持部
80b 耳保護具支持部
84 顔面保護具の取付具
84a 顔面保護具支持部
84b 顔面保護具支持部
85a 突起
85b 突起
92a ヨークばね
92b ヨークばね
132 バイザー
132a 保持アーム
132b 保持アーム
134a リング状ベアリングブシュ
134b リング状ベアリングブシュ
136a コネクタ
136b コネクタ
142 支持ストリップ
144 支持ストリップ
146a 接続点
146b 接続点
146c 接続点
146d 接続点
148 支持ストリップ
149 当て物材料の部材(緩衝材)
150 接続ストリップ
152 リブ
154 リブ
156 貫通孔
157a 二又フォーク状の先端部
157b 二又フォーク状の先端部
158 貫通孔
168 支持シェル用マウント部
169 伝達レバー
170 ジョイント
171 ジョイント
172 支持シェル
173 ジョイント
174 ロック用フラップ
176 開口部
178 係合スロット
179 係合スロット
180 当て物材料の部材(緩衝材片)
200 中間部分
210 固定点
211 固定点
212 延出部分
214 延出部分
220 第1の壁
222 第2の壁
228 係合孔
230 係合孔
242 長手方向軸線
244 直線
250 ガイドスロット
252 ガイドスロット
254 係合アーム
256 係合アーム
258 角度付けされた要素
259 角度付けされた要素
260 ガイドスロット
262 ガイドスロット
270 係合突起
272 係合突起
280 壁
282 壁
300 あご紐
310 前側あご紐取付部
311 前側あご紐取付部
312 後側あご紐取付部
314 前側取付具
316 前側取付具
318 後側取付具
320 方向変更具
330 方向変更具
340 係止孔
380 取付手段
α 角度
β 角度

Claims (25)

  1. 保護ヘルメットであって、
    ヘルメットシェルと、
    少なくとも支持ケージ、ヘッドバンド及びネックバンドを含み、着用者の頭部に装着される内装構造体サブアセンブリと、
    前記内装構造体サブアセンブリを前記ヘルメットシェルに固定するための固定手段とを含んでおり、
    前記固定手段が、左右のこめかみ領域において前記支持ケージからそれぞれ側方下向きに延出する側方支持アーム及び後頭部領域において前記支持ケージから後方下向きに延出する後方支持アームを含む、スペーサとして形成された少なくとも3つの支持アームを含み、
    前記ヘルメットシェル及び前記支持アームが、前記内装構造体サブアセンブリの外周全体に沿って前記内装構造体サブアセンブリ及び前記ヘルメットシェル間に、少なくとも耳保護具の耳覆い部材、耳保護具の支持ブラケット、耳保護具の取付具及びネックバンドの締結ユニットを含むヘルメット付属品並びに少なくとも顔面保護具、あご紐及びその取付手段を含む別のヘルメット付属品を収容するための間隙が形成されるような寸法に形成され配置されており、
    前記側方及び後方支持アームが、それらの各遊端部で、前記ヘルメットシェルにそれぞれ着脱自在に固定されるように構成されており、
    前記後方支持アームの前記遊端部が、前記ヘルメットシェルに設けられた後側固定点に着脱自在に固定可能で、かつ前記後方支持アームの長手方向の動きを規制するように前記後側固定点に固定されるラッチロック及び、前記ヘルメットシェルの内面に前記ラッチロックから所定距離隔てて設けられた追加的な固定点に着脱自在に固定可能で、かつ前記後方支持アームの横方向の動きを規制するように前記追加的な固定点に固定される固定懸架体または固定支持体を含むことを特徴とする保護ヘルメット。
  2. 請求項1に記載の保護ヘルメットであって、
    前記後方支持アームが、前記間隙に配置され、前記ヘルメットシェルに設けられた中間部分であって、前記後方支持アームの上方または下方に前記後方支持アームに対して所定距離を隔てて配置された前記追加的な固定点に前記後方支持アームを固定することができる前記固定懸架体または固定支持体を含む、該中間部分をさらに含むことを特徴とする保護ヘルメット。
  3. 請求項1または2に記載の保護ヘルメットであって、
    前記支持ケージが、硬くて、弾性的にフレキシブルな材料から形成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記あご紐の取付手段が、
    前記ヘルメットシェルの内面に設けられ、あご紐の前側あご紐取付具をそれぞれ取り付けることができるように構成された2つの前側あご紐取付部分と、
    前記内装構造体サブアセンブリに設けられた後側あご紐取付部分とを含むことを特徴とする保護ヘルメット。
  5. 請求項4に記載の保護ヘルメットであって、
    前記後側あご紐取付部分が、前記後方支持アームに形成され、あご紐の後側あご紐取付具を取り付けることができる取付孔を含むことを特徴とする保護ヘルメット。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記支持ケージが、その下側縁部に、周縁が閉じた形状の環状支持ストリップを含み、
    前記環状支持ストリップに前記側方支持アーム及び前記後方支持アームが一体的に形成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記ネックバンドが、前記支持ケージに結合されており、2つの遊端部を有しており、かつネック領域において前記2つの遊端部を互いに着脱自在に締結するための締結ユニットを備えており、
    前記締結ユニットが、前記別のヘルメットシェル付属品として前記間隙内に収容されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  8. 請求項7に記載の保護ヘルメットであって、
    前記締結ユニットが、
    前記ネックバンドの前記2つの遊端部を互いに締結するためのロック用フラップと、
    前記ネックバンドの前記2つの遊端部を前記ロック用フラップによって締結したときに、ヘルメット着用者の後頭部を当接支持する支持シェルとを備えていることを特徴とする保護ヘルメット。
  9. 請求項8に記載の保護ヘルメットであって、
    前記あご紐を、前記2つの前側あご紐取付部分からその後側に位置する前記締結ユニットへ導き、前記支持シェルに通し、前記後側あご紐取付部分に取り付けるように構成したことを特徴とする保護ヘルメット。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記左右のこめかみ領域において側方下向きに延出する前記側方支持アームが、該側方支持アームを前記ヘルメットシェルの内面に着脱自在に固定するための側方固定手段を有していることを特徴とする保護ヘルメット。
  11. 請求項10に記載の保護ヘルメットであって、
    前記各側方支持アームの前記側方固定手段が、前記各側方支持アームを前記ヘルメットシェルの内面にそれぞれ確実に固定することができるように構成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  12. 請求項1ないし11のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記ラッチロックが、前記後方支持アームの前記遊端部において後方に二股に分岐したフォーク状のラッチロックを含み、前記後側固定点が、前記二股に分岐したフォーク状のラッチロックが挿入され係合するための、前記ヘルメットシェルに形成された係合孔を含むことを特徴とする保護ヘルメット。
  13. 請求項11に記載の保護ヘルメットであって、
    前記ヘルメットシェルの内面に棒状突出体が形成されており、
    前記側方支持アームの前記側方固定手段が、前記棒状突出体とそれぞれ係合可能な貫通孔を有しており、
    前記貫通孔が、前記棒状突出体における前記貫通孔の内側幅以上の幅を有する部分と係合するように構成されており、かつ
    前記ヘルメットシェルに作用する負荷に起因して上方から前記側方支持アームに加えられた力により、前記側方支持アームにおいて、前記ヘルメットシェルをその下側縁部まで内向きに変形させるモーメントが生成されるように構成したことを特徴とする保護ヘルメット。
  14. 請求項1ないし13のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記支持ケージが、下向きに延出して形成され、かつ前記ネックバンドと選択された高さで各々連結可能な2つの連結アームを有していることを特徴とする保護ヘルメット。
  15. 請求項14に記載の保護ヘルメットであって、
    前記側方支持アーム、前記後方支持アーム及び前記連結アームが、それらと一体的に形成されたリブによって補強されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  16. 請求項2に記載の保護ヘルメットであって、
    前記間隙内に配置された前記後方支持アームの前記中間部分が、上向きまたは下向きに延出する少なくとも1つの延出部材を備えており、
    前記延出部材により、前記中間部分を前記ヘルメットシェルに設けられた前記追加的な固定点に固定し懸架または支持するように構成したことを特徴とする保護ヘルメット。
  17. 請求項16に記載の保護ヘルメットであって、
    前記延出部材が、前記後方支持アームと一体的に形成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  18. 請求項16または17のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記延出部材が、その遊端部で、前記ヘルメットシェルの前記追加的な固定点に確実に固定されるように構成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  19. 請求項17または18に記載の保護ヘルメットであって、
    前記後方支持アームが、
    前記ヘルメットシェルに各々固定される二股に分岐したラッチロックと、
    前記後方支持アームの前記中間部分に互いに平行に配置されかつ前記後方支持アームの幅だけ互いに離間している一対の延出部材とを備えていることを特徴とする保護ヘルメット。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記側方支持アームが、前記支持ケージの長手方向軸線と直交しかつ前記側方支持アームの前記遊端部を通る直線に対して約30〜50°の範囲の角度αをなしていることを特徴とする保護ヘルメット。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記後方支持アームが、前記支持ケージの長手方向軸線に対して約15〜25°の範囲の角度βなしていることを特徴とする保護ヘルメット。
  22. 請求項20または21に記載の保護ヘルメットであって、
    前記側方支持アームが、前側方向に向かって延びる矢印状の形状を有しており、前記支持ケージの長手方向中央よりも前側の位置に形成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
  23. 請求項1〜22のいずれか一項に記載の保護ヘルメットであって、
    前記ヘルメットシェルが、その少なくとも前記後方支持アーム用の前記後側固定点よりも前側の領域に、通気口と、通気スライド部材に設けられた取付要素を係合結合させるためのガイドスロットとを有することを特徴とする保護ヘルメット。
  24. 請求項23に記載の保護ヘルメットであって、
    前記通気スライド部材の前記取付要素が、
    該取付要素の前側部分に設けられた一対の角度付けされた要素と、
    該取付要素の後側部分に設けられ、前記ガイドスロットにスライド変位可能かつ着脱自在に取り付けられる一対の弾性可撓性取付アームとを含むことを特徴とする保護ヘルメット。
  25. 請求項23または24に記載の保護ヘルメットであって、
    前記通気スライド部材が、前記ヘルメットシェルの前記後方支持アームが固定される部分を外部からの衝撃から保護するように形成されていることを特徴とする保護ヘルメット。
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