JP6274638B2 - 周波数調整回路および周波数調整方法 - Google Patents

周波数調整回路および周波数調整方法 Download PDF

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本発明は、目標とする周波数を得るための周波数調整回路および周波数調整方法の改良に関する。
周波数偏差を調整する機能を備えた周波数調整回路としては、例えば、図9に示すように、水晶振動子Xtal,負性抵抗アンプとして機能するインバータINV1,帰還抵抗R1,振幅制限抵抗R2,バッファとして機能するインバータINV2,負荷容量Cgや負荷容量Cdを備えたものが一般的である。
周波数偏差を調整するための負荷容量調整部としては、複数のキャパシタC1,C2,・・・,Cnが利用されており、各キャパシタC1,C2,・・・,Cnに対応して設けられた切替スイッチSW1,SW2,・・・,SWnを操作して水晶振動子Xtalに対しての全体的な負荷容量を調整することにより、水晶振動子Xtalの周波数を調整できるようになっている。
しかし、負荷容量とするキャパシタC1,C2,・・・,Cnの選択操作によって周波数を調整する場合、数pFの負荷容量の変化で周波数偏差が目標値に対して±数ppmも変動してしまうため、目標とする周波数を的確に実現することが難しい。なお、キャパシタに代えて調整抵抗を利用するものが特許文献1に開示されているが、基本的な作用原理は前記と同様であり、やはり、周波数の調整を細かく行なうことができず、前記と同様の不都合がある。
特に、通信装置に制御クロックを提供するために周波数調整回路を利用するような場合にあっては、通信グループを形成する複数の通信装置の間で制御クロックのずれが生じて通信の同期に障害が発生し、クロック偏差の大小の個体差により、同じ通信グループの中でも通信が維持される通信装置と通信が断絶する通信装置が発生するといった問題が発生する。
そこで、特許文献2に開示されるように、発振装置における一次補正の処理において、目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器の周波数の偏差であるビート発生の周波数を求め、更に、第一の水晶発振器の周波数と第二の水晶発振器の周波数とに基いて、目標周波数を実現するために第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合とを求め、第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が、前述のようにして求められた時間割合となるように、第一の水晶発振器と第二の水晶発振器を制御クロックの発生器として排他的に切り替え使用するようにした発振装置が既に提案されている。
しかし、特許文献2に開示される発振装置は、第一の水晶発振器と第二の水晶発振器の出力を切り替えるために位相差検出回路,ビート分周回路,位相差極性判別回路といったものを利用しているため、装置の回路構成が複雑化し、生産コストが割高となる不都合があった。
また、出力周波数を調整された複数の発振回路を設け、それらの出力を切り替えて適切な基本動作クロック、つまり、目標とする周波数のクロックを得ようとしたものが特許文献3として公知である。
但し、特許文献3に開示されるものは単に複数の発振回路の組み合わせによって目標とする周波数のクロックを得ようとしているに過ぎず、前述の特許文献2に開示されるもののように各発振回路の動作時間を調整するとした技術思想を含むものではない。
なお、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振器を選択することによって単純に発振周波数を変更するようにした装置は例えば特許文献4によって既に公知である。
特開2000−307348号公報(図1,図2) 特公昭62−34161号公報(第3頁左欄第21行,第2頁右欄第27行〜第30行,第2頁右欄第37行,第3頁右欄第3行〜第9行) 特公昭60−57030号公報(第2頁右欄第2行〜第14行) 特開2004−221667号公報(段落0011)
本発明の目的は、目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器に加え、簡単な回路構成によって目標とする周波数を的確に実現することのできる周波数調整回路および周波数調整方法を提供することにある。
本発明に係る周波数調整回路は、前記目的を達成するため、目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と、目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器と、前記第一第二の水晶発振器の周波数を計測する周波数カウンタと、前記第一第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を相互に比較する位相比較器と、前記位相比較器によって1周期分の位相のずれが検出される度にカウントアップする位相差カウンタとを備えると共に、
前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合T1 と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合T2 とを求めると共に、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、前記使用すべき各時間割合が前記T1 及び前記T2 となるように、前記第一の水晶発振器からのクロック信号と前記第二の水晶発振器からのクロック信号とを制御クロックとして基準時間内で切り替え出力する制御部を備える、という構成を採っている。
また、本発明に係る周波数調整方法は、前記目的を達成するため、目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器とを同時に作動させて周波数カウンタによって前記第一,第二の水晶発振器の周波数を計測すると共に、
前記第一,第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を位相比較器により逐次比較し、
前記位相比較器によって1周期分の位相のずれが検出される度に位相差カウンタを稼働させると共に
前記周波数カウンタにより計測された前記第一,第二の水晶発振器の周波数の偏差で表されるビート周波数と,目標とする周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第一の水晶発振器の周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第二の水晶発振器の周波数とに基いて、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合を求め、
前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が前記時間割合となるように、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして基準時間内で切り替え出力する、という構成を採っている。
本発明の周波数調整回路および周波数調整方法は、第一,第二の水晶発振器の周波数を計測する周波数カウンタによって第一,第二の水晶発振器の周波数の偏差であるビート周波数を求め、更に、目標とする周波数と,第一の水晶発振器の周波数と,第二の水晶発振器の周波数とに基いて、第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合を求めると共に、第一,第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を相互に比較する位相比較器が1周期分の位相のずれを検出する度に位相差カウンタの値をカウントアップし、位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が前記時間割合となるように、第一の水晶発振器から出力されるクロック信号と第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして基準時間内で切り替え出力するようにしているで、位相差検出回路,ビート分周回路,位相差極性判別回路といった複雑な回路が不要となり、安価な回路構成によって目標とする周波数を的確に実現することができる。
また、特に、位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして第一の水晶発振器から第二の水晶発振器への切り替え、および、第二の水晶発振器から第一の水晶発振器への切り替えを行なうようにしているので、位相とびを防止して、パルス幅に変動を生じさせることなく、水晶発振器の切り替えを円滑に行なうことができる。
本発明を適用した一実施形態の周波数調整回路の構成について示した機能ブロック図である。 同実施形態の周波数調整回路における位相比較器の構成について示したブロック図である。 同実施形態の周波数調整回路における第一,第二の水晶発振器の出力11a,12aと、周波数調整回路の位相比較器内に設けられた2つのフリップフロップ回路の出力1,2と、周波数調整回路における位相比較器のOR回路から出力される位相差幅パルス14aとの対応関係について例示したタイミングチャートであり、このうち、図3(a)は第一の水晶発振器のクロック出力11aに比べて第二の水晶発振器のクロック出力12aが遅れている場合の状況について数周期分の信号変化について示したもの、また、図3(b)は第二の水晶発振器のクロック出力12aに比べて第一の水晶発振器のクロック出力11aが遅れている場合の状況について数周期分の信号変化について示したものである。 周波数が2047960Hzの第一の水晶発振器と周波数が2048060Hzの第二の水晶発振器から目標とする周波数2048000Hzを得る使用時間割合を比例分配によって求める場合の処理操作について示した概念図である。 目標とする周波数と現用クロックとして機能する第一の水晶発振器の周波数と予備クロックとして機能する第二の水晶発振器の周波数との関係を例示した概念図である。 第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合の対応関係を変化させることによって実現され得る幾つかの目標周波数について示した概念図である。 同実施形態の周波数調整回路における第一,第二の水晶発振器の出力11a,12aと、周波数調整回路の位相比較器から出力される位相差幅パルス14aと、周波数調整回路における位相差カウンタの値と、周波数調整回路の制御部から出力されるクロック選択信号8aと、周波数調整回路のマルチプレクサを介して出力される制御クロック10との対応関係を例示したタイミングチャートである。 本発明を適用した他の一実施形態の周波数調整回路の構成について示した機能ブロック図である。 周波数調整回路の一般的な構成例について示したブロック図である。
次に、図面を参照して本発明を実施するための形態について具体的に説明する。
図1は本発明を適用した一実施形態の周波数調整回路の構成について示した機能ブロック図である。
この実施形態の周波数調整回路1は、目標とする周波数fに対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器2、および、目標とする周波数fに対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器3と、GPS衛星に搭載されたセシウム周波数標準器に同期して作動するGPS標準周波数発信器4と、GPS標準周波数発信器4からの信号に基いて第一,第二の水晶発振器2,3の周波数を厳密な1秒を基準時間として計測する周波数カウンタ5と、第一,第二の水晶発振器2,3から出力されるクロック信号の位相を相互に比較する位相比較器6と、位相比較器6によって1周期分の位相のずれが検出される度にカウントアップする位相差カウンタ7を備える。
また、周波数調整回路1は、周波数カウンタ5により計測された第一,第二の水晶発振器2,3の周波数f,fの偏差で表されるビート周波数(f−f)と,目標とする周波数fと,周波数カウンタ5により求められる第一の水晶発振器2の周波数fと,周波数カウンタ5により求められる第二の水晶発振器3の周波数fとに基いて、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合 、即ち、〔(f−f)/(f−f)〕と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合 、即ち、〔1−(f−f)/(f−f)〕を求め、位相差カウンタ7のカウントアップタイミングに対応する時期、より具体的には、位相差カウンタ7のカウントアップタイミングに対応する第一,第二の水晶発振器2,3の矩形波の立ち下がりタイミングを切り替えタイミングとして、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合との比「T :T 〔(f−f)/(f−f)〕:〔1−(f−f)/(f−f)〕となるように、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号を制御クロック10として切り替え出力させるための制御部8を備える。
クロック信号の切り替え制御は、制御部8から出力されたクロック選択信号8aを受けたマルチプレクサ15が、第一の水晶発振器2からのクロック信号11aと第二の水晶発振器3からのクロック信号12aの何れか一方を選択し、選択したクロック信号をマルチプレクサ15から制御クロック10として出力することによって行われる。
なお、この制御クロック10は、例えば、この周波数調整回路1を実装したコンピュータや通信装置等を制御するためのシステムクロック等として利用されるものである。
第一の水晶発振器2および第二の水晶発振器3の構成は図9に示した周波数調整回路と同様であり、何れも、水晶振動子,負性抵抗アンプとして機能するインバータ,帰還抵抗,振幅制限抵抗,バッファとして機能するインバータ、および、固定的な負荷容量と、各水晶発振器の周波数偏差を調整するための負荷容量調整部として機能する複数のキャパシタと、各キャパシタに対応して設けられた切替スイッチによって構成されている(図示略)。
図1においては第一の水晶発振器2の負荷容量調整部と第二の水晶発振器3の負荷容量調整部を纏めて負荷容量調整部9として記載しているが、第一の水晶発振器2の負荷容量調整部と第二の水晶発振器3の負荷容量調整部は負荷容量調整部9内に各々独立して設けられ、第一の水晶発振器2と第二の水晶発振器3の周波数偏差を独立的に調整できるようになっている。
また、各々の負荷容量調整部を含めた第一の水晶発振器2と第二の水晶発振器3の規格は同一仕様であり、各々の水晶発振器の負荷容量調整部を調整することによって、第一の水晶発振器2の周波数fは目標とする周波数fよりも相対的に低くされ、かつ、第二の水晶発振器3の周波数fは目標とする周波数fよりも相対的に高くされている。
第一の水晶発振器2の負荷容量調整部も第二の水晶発振器3の負荷容量調整部も、各々の水晶発振器の周波数を目標とする周波数fよりも相対的に低い周波数たとえば周波数fに設定すること、および、目標とする周波数fよりも相対的に高い周波数たとえば周波数fに設定することが可能である。
つまり、周波数f,周波数fは、量産された多数の水晶発振器を選別して得たものではなく、第一の水晶発振器2の負荷容量調整部と第二の水晶発振器3の負荷容量調整部を独立して調整することによって得たものであり、第一の水晶発振器2と第二の水晶発振器3の規格それ自体は完全に同一であって構わない。
このように、水晶発振器の規格が単一でよいこと、および、製造過程で水晶発振器の周波数測定や選別といった作業を行なわなくてよいことから、製造コストの低減化が可能である。
また、第一の水晶発振器2の周波数fは単に目標とする周波数fを下回っていればよく、また、第二の水晶発振器3の周波数fも単に目標とする周波数fを上回っていれば構わないので、第一,第二の水晶発振器2,3の夫々の負荷容量調整部を利用した調整作業も極めて容易であり、製造過程の簡略化に貢献できる。
周波数調整回路1の位相比較器6は、図2に示されるように、第一の水晶発振器2の出力11aを受けるD−FF型のフリップフロップ回路d1と、第二の水晶発振器3の出力12aを受けるD−FF型のフリップフロップ回路d2と、フリップフロップ回路d1の出力1とフリップフロップ回路d2の出力2の論理積を取ってフリップフロップ回路d1,d2にリセット信号を入力するAND回路13と、リセット時におけるフリップフロップ回路d1の出力1とフリップフロップ回路d2の出力2の論理和を取って位相比較器6における最終的な出力信号、つまり、出力11aと出力12aの位相差に相当する位相差幅パルス14aを出力するOR回路14によって構成されている。
第一,第二の水晶発振器2,3の出力11a,12aと、位相比較器6におけるフリップフロップ回路d1,d2の出力1,2と、位相比較器6のOR回路14から出力される位相差幅パルス14aとの対応関係について図3のタイミングチャートに例示する。
このうち、図3(a)は現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2のクロック出力11aに比べて予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3のクロック出力12aが遅れている場合の状況について数周期分の信号変化について示したもの、また、図3(b)は予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3のクロック出力12aに比べて現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2のクロック出力11aが遅れている場合の状況について数周期分の信号変化について示したものである。
次に、本実施形態における周波数調整回路1の全体的な処理動作について具体的に説明する。
まず、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として使用すべき時間割合と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として使用すべき時間割合を求めるための校正処理について説明する。
周波数調整回路1を起動して校正処理を実行させると、まず、第一,第二の水晶発振器2,3が同時にクロック信号11a,12aの出力を開始する。
次いで、GPS標準周波数発信器4から厳密な1秒間隔で出力される基準時間信号が周波数カウンタ5に入力されると、周波数カウンタ5の値が0にリセットされ、周波数カウンタ5による第一,第二の水晶発振器2,3の周波数の計測、つまり、各水晶発振器2,3のクロック信号の立ち上がり回数(もしくは立ち下がり回数)を数える処理が開始される。
そして、GPS標準周波数発信器4から出力される次の基準時間信号が周波数カウンタ5に入力されると、周波数カウンタ5が其の現在値をラッチし、これらの値、つまり、基準時間を構成する厳密な1秒の間に求められた第一の水晶発振器2の周波数f(クロック信号の立ち上がり回数もしくは立ち下がり回数の実測値)と第二の水晶発振器3の周波数f(クロック信号の立ち上がり回数もしくは立ち下がり回数の実測値)を制御部8に転送し、制御部8が、第一の水晶発振器2の周波数fと第二の水晶発振器3の周波数fに基いて、ビート周波数(f−f)を求め、更に、目標とする周波数fと第一の水晶発振器2の周波数fと第二の水晶発振器3の周波数fに基いて、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として使用すべき時間割合 〔(f−f)/(f−f)〕と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として使用すべき時間割合 〔1−(f−f)/(f−f)〕を求める。
但し、目標とする周波数fの値は制御部8の不揮発性メモリ(図示略)に記憶されているものとする。
例えば、図4および図5に一例を示すように、目標とする周波数fが、2048000〔Hz〕であって、現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2の周波数fが2047960〔Hz〕(実測値)、また、予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3の周波数fが2048060〔Hz〕(実測値)であったとすれば、ビート周波数(f−f)は100〔Hz〕となり、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として使用すべき時間割合 ,即ち〔〔(f−f)/(f−f)〕は0.4、また、第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として使用すべき時間割合 ,即ち〔1−(f−f)/(f−f)〕は0.6となるから、結果的に、時間割合は2:3となる。
、図4に示される周期は各周波数の単純な逆数、また、ppmは目標とする周波数を2048000〔Hz〕とした場合における各周波数の周波数偏差の百万分率である。
図4および図5に示した例では、ビート周波数(f−f)の値は100Hz、つまり、厳密な1秒の間に第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aと第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aの位相、より具体的には、各クロック信号の立ち上がり(立ち下がりでも同じ)の瞬間が100回一致することになるので、基準時間を構成する厳密な1秒の間に、時間の割合が全体として2:3となるように第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aと第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として出力すればよいことになる。
例えば、初期値0の位相差カウンタ7のカウント値が1から2にインクリメントされるまで第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として選択し、位相差カウンタ7のカウント値が1から2にインクリメントされる瞬間に第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として選択し、位相差カウンタ7のカウント値が4から次の値にインクリメントされる瞬間に第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを改めて制御クロック10として選択して位相差カウンタ7のカウント値を0にリセットするといったシーケンスを繰り返すことによって基準時間を構成する厳密な1秒の間に2:3の時間割合を実現することが可能である。
あるいは、倍数系列を利用し、時間の割合が4:6となるように、つまり、初期値0の位相差カウンタ7のカウント値が3から4にインクリメントされるまで第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として選択し、位相差カウンタ7のカウント値が3から4にインクリメントされる瞬間に第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として選択し、位相差カウンタ7のカウント値が9から次の値にインクリメントされる瞬間に第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを改めて制御クロック10として選択して位相差カウンタ7のカウント値を0にリセットするといったシーケンスを繰り返すこと、・・・、更には、時間の割合が40:60となるように、つまり、初期値0の位相差カウンタ7のカウント値が39から40にインクリメントされるまで第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として選択し、位相差カウンタ7のカウント値が39から40にインクリメントされる瞬間に第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として選択し、位相差カウンタ7のカウント値が99から次の値にインクリメントされる瞬間に第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを改めて制御クロック10として選択して位相差カウンタ7のカウント値を0にリセットするといったシーケンスを繰り返すこと等によっても、基準時間を構成する厳密な1秒の間に2:3の時間割合を実現することが可能である。
但し、時間割合をA:Bとした場合において、AとBが整数であること、および、〔A+B〕の値がビート周波数(f−f)の約数となることが必須要件である。
上述の例で言えば、位相差カウンタ7のカウント値2と3は共に整数、かつ、2+3=5はビート周波数100の約数、また、位相差カウンタ7のカウント値4と6は共に整数、かつ、4+6=10はビート周波数100の約数、また、位相差カウンタ7のカウント値40と60は共に整数、かつ、40+60=100はビート周波数100の約数となることから、何れの値も要件を満たしている。
時間割合をA:Bとした場合、第一の水晶発振器2に替えて第二の水晶発振器3を選択する切り替えタイミングは位相差カウンタ7のカウント値が〔A−1〕からAに変化する瞬間、また、第二の水晶発振器3に替えて第一の水晶発振器2を選択する切り替えタイミングは位相差カウンタ7のカウント値が〔A+B−1〕から〔A+B〕に変化する瞬間であり、位相差カウンタ7のカウント値は〔A+B−1〕から〔A+B〕に変化しようとする瞬間に0にリセットされることになる。
制御部8は、求めた切り替えタイミングの値Aと切り替えタイミングの値〔A+B〕を制御部8の不揮発性メモリに記憶させる。
ここでは、一例として、目標とする周波数fが2048000Hzである場合について述べたが、実際には、目標とする周波数fは、第一の水晶発振器2の周波数f=2047960Hzと第二の水晶発振器3の周波数f=2048060Hzとの間にある限り、何段階かに分けて選択的に設定することが可能である。
第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11a(f=2047960Hz)を制御クロック10として使用すべき時間割合Aと第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12a(f=2048060Hz)を制御クロック10として使用すべき時間割合Bとの対応関係A:B、および、その対応関係A:Bによって実現される周波数fの値について幾つかの例を図6の概念図に示す。
例えば、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11a(f=2047960Hz)を制御クロック10として使用すべき時間割合を1、第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12a(f=2048060Hz)を制御クロック10として使用すべき時間割合を0、つまり、A;Bを1:0の時間割合とした場合に実現される周波数fは、図6の左端のブロックに示されるようにf=2047960Hzとなり、そのときの周波数偏差は−19.531ppmである。また、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11a(f=2047960Hz)を制御クロック10として使用すべき時間割合を0、第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12a(f=2048060Hz)を制御クロック10として使用すべき時間割合を1、つまり、A;Bを0:1の時間割合としたときに実現される周波数fは、図6の右端のブロックに示されるようにf=2048060Hzとなり、そのときの周波数偏差は29.297ppmである。
目標値として必要とする周波数fが複数ある場合には、各目標周波数fに対応させて前記と同様の校正処理を実施し、各目標周波数fを実現するために必要とされる第一の水晶発振器2の使用時間割合Aと第二の水晶発振器3の使用時間割合Bの対応関係A:Bを求め、切り替えタイミングの値Aと切り替えタイミングの値〔A+B〕を、各目標周波数fに対応させて制御部8の不揮発性メモリに記憶させておくようにする。
次に、前述の校正処理によって求められた時間割合A:Bに基いて第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aと第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを切り替えるシステムクロック調整処理について説明する。
このシステムクロック調整処理は、周波数調整回路1をコンピュータや通信装置等のシステムクロックとして利用する際に定常的に実行される処理である。
図7は、システムクロック調整処理において第一,第二の水晶発振器2,3から出力されるクロック出力11a,12aと、位相比較器6から出力される位相差幅パルス14aと、位相比較器6で1周期分の位相のずれが検出される度にカウントアップされる位相差カウンタ7の値と、制御部8から出力されるクロック選択信号8aと、マルチプレクサ15を介して出力される制御クロック10との対応関係を、位相差カウンタ7の値がnから〔n+1〕にインクリメントされる前後の数周期に亘って例示したタイミングチャートである(但し、0≦n<〔A+B〕)。
この段階では、既に、制御部8の不揮発性メモリに記憶された複数の目標周波数fの中から実際に使用される目標周波数fが選択され、この目標周波数fに対応する切り替えタイミングの値Aと切り替えタイミングの値〔A+B〕が選ばれているものとする。
この実施形態においては、周波数調整回路1の起動時点で、制御部8が、第一の水晶発振器2のクロック出力11aを選択するクロック選択信号8aをマルチプレクサ15に出力するようにしているので、周波数調整回路1の起動当初においては、まず、第一の水晶発振器2のクロック出力11aがマルチプレクサ15を介して制御クロック10として出力される。
また、位相差カウンタ7の値は周波数調整回路1の起動時点で一旦0にリセットされるようになっており、周波数調整回路1の起動と同時に現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2と予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3が同時に作動を開始し、位相比較器6が第一の水晶発振器2のクロック出力11aと第二の水晶発振器3のクロック出力12aの位相差の検出を開始する。
そして、周波数の異なる第一の水晶発振器2のクロック出力11aと第二の水晶発振器3のクロック出力12aの位相のずれが時間の経過に応じて徐々に増大し、その位相のずれが1周期分に達したこと、つまり、第一の水晶発振器2のクロック出力11aと第二の水晶発振器3のクロック出力12aの位相が改めて一致して2つのクロック信号の立ち上がりが合致したことが位相比較器6によって確認されると(図7の時点X1参照)、位相差カウンタ7のカウント値がnから〔n+1〕に、例えば、0から1にインクリメントされる。
周波数調整回路1の制御部8は、位相差カウンタ7のカウント値がインクリメントされたことを検知し、カウント値nからカウント値〔n+1〕への変化が、切り替えタイミングである〔A−1〕からAへの変化であるのか、それても、切り替えタイミングである〔A+B−1〕から〔A+B〕への変化であるのか、あるいは、その何れでもないのかを判定する。
ここで、カウント値nからカウント値〔n+1〕への変化が、切り替えタイミングである〔A−1〕からAへの変化ではなく、切り替えタイミングである〔A+B−1〕から〔A+B〕への変化でもないことが確認された場合には、周波数調整回路1の制御部8は、マルチプレクサ15を操作するクロック選択信号8aの出力状態をそのままに保持する。
従って、このような状況下では、第一の水晶発振器2から第二の水晶発振器3への切り替えも第二の水晶発振器3から第一の水晶発振器2への切り替えも行なわれない。
また、カウント値nからカウント値〔n+1〕への変化が、切り替えタイミングである〔A−1〕からAへの変化であった場合には、周波数調整回路1の制御部8は、第一の水晶発振器2のクロック出力11aの立ち下がりや第二の水晶発振器3のクロック出力12aの立ち下がりの時点で(図7の時点X2参照)、第二の水晶発振器3のクロック出力12aを選択するクロック選択信号8aをマルチプレクサ15に出力し、現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2のクロック出力11aに代えて予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3のクロック出力12aがマルチプレクサ15を介して制御クロック10として出力されるように、マルチプレクサ15の切り替え処理を実行する。
図7は、現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2のクロック出力11aから予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3のクロック出力12aへの切り替えが行われるときの動作に対応したものである。位相差カウンタ7の値がカウントアップされる位相一致時点X1に対応した第一,第二の水晶発振器2,3の矩形波の立ち下がり時点X2つまりクロック出力11a,12aの立ち下がり時点X2においては、第一の水晶発振器2のクロック出力11aの立ち下がりと第二の水晶発振器3のクロック出力12aの立ち下がりとが一致するので、制御クロック10として出力されていた第一の水晶発振器2のクロック出力11aと制御クロック10として出力されることになる第二の水晶発振器3のクロック出力12aとの間に位相とびを生じることなく、クロック信号10の引き継ぎが円滑に行われることがわかる。
また、カウント値nからカウント値〔n+1〕への変化が、切り替えタイミングである〔A+B−1〕から〔A+B〕への変化であった場合には、周波数調整回路1の制御部8は、第一の水晶発振器2のクロック出力11aの立ち下がりや第二の水晶発振器3のクロック出力12aの立ち下がりの時点で(図7の時点X2参照)、予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3のクロック出力12aに代えて現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2のクロック出力11aがマルチプレクサ15を介して制御クロック10として出力されるように、マルチプレクサ15の切り替え処理を実行し、位相差カウンタ7のカウント値nを0にリセットする。
この場合も、前段で説明した切り替え処理、つまり、現用クロックとして機能する第一の水晶発振器2のクロック出力11aから予備クロックとして機能する第二の水晶発振器3のクロック出力12aへの切り替えの場合と同様、位相差カウンタ7の値がカウントアップされようとする位相一致時点X1に対応した第一,第二の水晶発振器2,3の矩形波の立ち下がり時点X2つまりクロック出力11a,12aの立ち下がり時点X2においては、第一の水晶発振器2のクロック出力11aの立ち下がりと第二の水晶発振器3のクロック出力12aの立ち下がりとが一致するので、制御クロック10として出力されていた第二の水晶発振器3のクロック出力12aと制御クロック10として出力されることになる第一の水晶発振器2のクロック出力11aとの間に位相とびを生じることなく、クロック信号10の引き継ぎを円滑に行うことができる。
以上のシーケンスを繰り返し実行し、基準時間を構成する厳密な1秒の間に第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として使用すべき時間割合と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として使用すべき時間割合をA:Bとすることにより、目標とする周波数fよりも相対的に低い周波数fで動作する第一の水晶発振器2と目標とする周波数fよりも相対的に高い周波数fで動作する第二の水晶発振器3を併用した状況下で、目標とする周波数fが的確に実現される。
以上に述べた通り、この実施形態では、第一,第二の水晶発振器2,3の周波数f,fを計測する周波数カウンタ5によって第一,第二の水晶発振器2,3の周波数の偏差であるビート周波数(f−f)を求め、更に、目標とする周波数fと,第一の水晶発振器2の周波数fと,第二の水晶発振器3の周波数fとに基いて、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として使用すべき時間割合Aと第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として使用すべき時間割合Bを求めると共に、第一,第二の水晶発振器2,3から出力されるクロック信号11a,12aの位相を相互に比較する位相比較器6が1周期分の位相のずれを検出する度に位相差カウンタ7の値をカウントアップし、位相差カウンタ7のカウントアップタイミングX1に対応する時期X2、より具体的には、位相差カウンタ7のカウントアップタイミングに対応した第一,第二の水晶発振器2,3の矩形波の立ち下がり時点X2を切り替えのタイミングとして、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aを制御クロック10として使用すべき時間割合と第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として使用すべき時間割合が、基準時間となる1秒の間でA:Bの時間割合となるようにして、第一の水晶発振器2から出力されるクロック信号11aと第二の水晶発振器3から出力されるクロック信号12aを制御クロック10として出力するようにしている。
従って、位相差検出回路,ビート分周回路,位相差極性判別回路といった複雑な回路は不要であり、周波数カウンタ5,位相比較器6,位相差カウンタ7といった安価な回路構成で、目標とする周波数fを的確に実現することができる。
また、位相差カウンタ7のカウントアップタイミングに対応する時期つまり位相差カウンタ7のカウントアップタイミングX1に対応した第一,第二の水晶発振器2,3の矩形波の立ち下がり時点X2を切り替えタイミングとして第一の水晶発振器2から第二の水晶発振器3への切り替え、および、第二の水晶発振器3から第一の水晶発振器2への切り替えを行なうようにしているので、最終出力となる制御クロック10の位相とびを防止して、パルス幅に変動を生じさせることなく、水晶発振器2,3の切り替えを円滑に行なうことができる。
更に、この実施形態にあっては、特に、目標値として選択可能な複数の周波数fと各目標周波数fを実現するために必要とされる第一,第二の水晶発振器2,3の使用時間割合A:Bを各目標周波数fに対応させて校正処理の段階で制御部8の不揮発性メモリに記憶させ、システムクロック調整処理の実行に際して実際に使用すべき目標周波数fを選択し、この目標周波数fに対応する切り替えタイミングの値Aと切り替えタイミングの値〔A+B〕を選択するようにしているので(図6参照)、第一の水晶発振器2の周波数fと第二の水晶発振器3の周波数fの間にある幾つかの目標周波数fの中から任意の目標周波数fを選択して此の目標周波数fを制御クロック10として出力することができる。
目標周波数fを実現するために必要とされる時間割合A:Bを求める校正処理は、温度変化が生じた場合、あるいは、各部の回路に経年変化の予兆が認められたような場合に繰り返し実行することが望ましい。
この実施形態にあっては、第一の水晶発振器2の周波数fと第二の水晶発振器3の周波数fを周波数カウンタ5を利用して実測して求めるようにしているので(段落0026〜段落0028参照)、温度変化や経年変化等によって第一の水晶発振器2の周波数fや第二の水晶発振器3の周波数fに変動が生じたり各部のキャパシタの状況に変化が生じたりした場合であっても、その影響を受けることなく、目標周波数fを的確に実現することができる。
更に、校正処理のルーチンをシステムクロック調整処理のルーチンに組み込み、調整処理のルーチンの所定周期毎に校正処理を実施することで、急激な温度変化にも対処することができる。
また、第一の水晶発振器2の周波数fと第二の水晶発振器3の周波数fを周波数カウンタ5を利用して実測して求め、第一,第二の水晶発振器2,3を制御クロック10として利用する時間割合A:Bを調整することによって所望する目標周波数fを実現するようにしているので、第一,第二の水晶発振器2,3を構成する水晶振動子それ自体に高い精度は要求されない。
従って、廉価な水晶振動子を利用して周波数調整回路1を構成することが可能となる。
次に、図8を参照して本発明を適用した他の一実施形態の周波数調整回路について簡単に説明する。
この実施形態の周波数調整回路17は、目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器を組み合わせてなる1セットの水晶発振ユニットを複数組併設し、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振ユニットを選択するようにしたものである。
第一の水晶発振器2と第二の水晶発振器3は1セットの水晶発振ユニットを構成する水晶発振器であり、その共通規格は例えば周波数f(2048000Hz)であって、第一の水晶発振器2の周波数fは、この水晶発振器2に対応して設けられた負荷容量調整部に対する調整操作によって目標周波数fよりも低い値f(2047960Hz)に調整され、また、第二の水晶発振器3の周波数fは、この水晶発振器3に対応して設けられた負荷容量調整部に対する調整操作によって目標周波数fよりも高い値f(2048060Hz)に調整されている。
以下、第一の水晶発振器2と第二の水晶発振器3からなる水晶発振器のセットを第一の水晶発振ユニットと称する。
また、第一の水晶発振器Nと第二の水晶発振器N+1は他の1セットの水晶発振ユニットを構成する水晶発振器であり、その共通規格は例えば周波数f’(6000000Hz)であって、第一の水晶発振器Nの周波数f’は、この水晶発振器Nに対応して設けられた負荷容量調整部に対する調整操作によって目標周波数f’よりも低い値f’(たとえば5999960Hz)に調整され、また、第二の水晶発振器N+1の周波数f’は、この水晶発振器N+1に対応して設けられた負荷容量調整部に対する調整操作によって目標周波数f’よりも高い値f’(たとえば6000060Hz)に調整されている。
以下、第一の水晶発振器Nと第二の水晶発振器N+1からなる水晶発振器のセットを第二の水晶発振ユニットと称する。
第一の水晶発振器と第二の水晶発振器を組み合わせてなる水晶発振ユニットは、セット間で共通規格が異なる限り何組でも併設してよい。つまり、第三の水晶発振ユニット,第四の水晶発振ユニット,第五の水晶発振ユニット,・・・があっても構わない。
図8においては第一の水晶発振器2の負荷容量調整部,第二の水晶発振器3の負荷容量調整部,第一の水晶発振器Nの負荷容量調整部,第二の水晶発振器N+1の負荷容量調整部等を纏めて負荷容量調整部9として記載しているが、第一の水晶発振器2の負荷容量調整部と第二の水晶発振器3の負荷容量調整部と第一の水晶発振器Nの負荷容量調整部と第二の水晶発振器N+1の負荷容量調整部等は負荷容量調整部9内に各々独立して設けられ、各水晶発振器の周波数偏差を独立的に調整できるようになっている。
GPS標準周波数発信器4,周波数カウンタ5,位相比較器6,位相差カウンタ7,マルチプレクサ15等に関するハードウェア構成は最初に図1を参照して説明した実施形態と同様である。
但し、この実施形態では、前述した校正処理を第一の水晶発振ユニット,第二の水晶発振ユニット,・・・毎に実施し、第一の水晶発振ユニットを利用して目標周波数fを実現するために必要とされる第一の水晶発振器2の使用時間割合Aと第二の水晶発振器3の使用時間割合Bの対応関係A:Bを求め、切り替えタイミングの値Aと切り替えタイミングの値〔A+B〕を、第一の水晶発振ユニットおよび目標周波数fに対応させて制御部8の不揮発性メモリに記憶させ、更に、第二の水晶発振ユニットを利用して目標周波数f’を実現するために必要とされる第一の水晶発振器Nの使用時間割合A’と第二の水晶発振器N+1の使用時間割合B’の対応関係A’:B’を求め、切り替えタイミングの値A’と切り替えタイミングの値〔A’+B’〕を、第二の水晶発振ユニットおよび目標周波数f’に対応させて制御部8の不揮発性メモリに記憶させるようにしている。
前述した実施形態の場合と同様、第一の水晶発振ユニットにおいて目標値とすべき周波数fが複数ある場合には、第一の水晶発振ユニットを利用し、各目標周波数fに対応させて校正処理を実施し、各目標周波数fを実現するために必要とされる第一の水晶発振器2の使用時間割合Aと第二の水晶発振器3の使用時間割合Bの対応関係A:Bを求め、切り替えタイミングの値Aと切り替えタイミングの値〔A+B〕を、第一の水晶発振ユニットおよび各目標周波数fに対応させて制御部8の不揮発性メモリに記憶させる。
これと同様、第二の水晶発振ユニットにおいて目標値とすべき周波数f’が複数ある場合には、第二の水晶発振ユニットを利用し、各目標周波数f’に対応させて校正処理を実施し、各目標周波数f’を実現するために必要とされる第一の水晶発振器Nの使用時間割合A’と第二の水晶発振器N+1の使用時間割合B’の対応関係A’:B’を求め、切り替えタイミングの値A’と切り替えタイミングの値〔A’+B’〕を、第二の水晶発振ユニットおよび各目標周波数f’に対応させて制御部8の不揮発性メモリに記憶させる。
マルチプレクサ16は、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振ユニットを選択するためのスイッチング手段である。マルチプレクサ16は使用すべき水晶発振ユニットを指示するために外部から入力されるクロック制御信号16aを受け、クロック制御信号16aで指示された水晶発振ユニットが備える第一,第二の水晶発振器を周波数カウンタ5,位相比較器6,マルチプレクサ15に接続する。
従って、第一の水晶発振ユニットを選択するクロック制御信号16aが入力された場合には第一,第二の水晶発振器2,3がカウンタ5,位相比較器6,マルチプレクサ15に接続されることになり、その場合の回路構成の状況は図1と同様となる。
また、第二の水晶発振ユニットを選択するクロック制御信号16aが入力された場合には第一,第二の水晶発振器N,N+1がカウンタ5,位相比較器6,マルチプレクサ15に接続される。
そして、この実施形態では、クロック制御信号16aに加え、更に、選択した水晶発振ユニットを利用してどの目標周波数を実現するかを指定するための指令を制御部8に入力できるようになっている。
従って、例えば、第一の水晶発振ユニットを選択するクロック制御信号16aが入力されて第一の水晶発振ユニットが備える第一,第二の水晶発振器2,3が選択された状況下では、f系列の目標周波数、つまり、第一の水晶発振器2の周波数f=2047960Hzと第二の水晶発振器3の周波数f=2048060Hzとの間にある幾つかの目標周波数(図6参照)の内の1つを選択することができ、また、第二の水晶発振ユニットを選択するクロック制御信号16aが入力されて第二の水晶発振ユニットが備える第一,第二の水晶発振器N,N+1が選択された状況下では、f’系列の目標周波数、つまり、第一の水晶発振器Nの周波数f’(たとえば5999960Hz)と第二の水晶発振器N+1の周波数f’(たとえば6000060Hz)との間にある幾つかの目標周波数(特に図示せず)の内の1つを選択することができる。
この実施形態によれば、外部からのクロック制御信号16aによって使用する水晶発振ユニットを切り替えることができるので、例えば、制御クロック10を利用するコンピュータや通信装置等の稼働率が低い時に低い周波数の水晶発振ユニットを使用することによって消費電力を抑制することができる。
また、制御クロック10を利用するコンピュータや通信装置等の温度が上昇した際に低い周波数に切り替えて装置の過熱を抑制するといったこともできる。
しかも、水晶発振ユニットの選択に加え、各水晶発振ユニット毎に幾つかの目標周波数を選択できるようにしているので、水晶発振ユニットの選択するクロック制御信号16aと各水晶発振ユニット毎の目標周波数を指定する指令との組み合わせによって多数種の目標周波数を実現できるメリットがある。
その他の作用・効果については最初に述べた実施形態の其れと同様である。何れの実施形態においても位相差カウンタ7のカウントアップタイミングに対応する時期つまり位相差カウンタ7のカウントアップタイミングに対応した第一,第二の水晶発振器の矩形波の立ち下がり時点を切り替えタイミングとして第一の水晶発振器から第二の水晶発振器への切り替え、および、第二の水晶発振器から第一の水晶発振器への切り替えを行なうようにしているので、最終出力となる制御クロック10の位相とびを確実に防止することができるので、第一,第二の水晶発振器の切り替えのために制御クロック10を使用するコンピュータや通信装置等の処理を停止させる必要はない。
制御部8は各種の論理回路を組み合わせて構成してもよいし、マイクロプロセッサと其の制御プログラムを利用して構成してもよい。
以上に開示した実施形態の一部または全部は、以下の付記に示す記載によって適切に表現され得るが、発明を実施するための形態や発明の技術思想は、これらのものに制限されるものではない。
〔付記1〕
目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と、
目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器と、
前記第一,第二の水晶発振器の周波数を計測する周波数カウンタと、
前記第一,第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を相互に比較する位相比較器と、
前記位相比較器によって1周期分の位相のずれが検出される度にカウントアップする位相差カウンタと、
前記周波数カウンタにより計測された前記第一,第二の水晶発振器の周波数の偏差で表されるビート周波数と,目標とする周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第一の水晶発振器の周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第二の水晶発振器の周波数とに基いて、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合を求め、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が前記時間割合となるように、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして基準時間内で切り替え出力する制御部とを備えたことを特徴とする周波数調整回路。
〔付記2〕
前記第一,第二の水晶発振器の各々が、前記目標とする周波数を挟んでマイナスの周波数およびプラスの周波数の生成を可能とする負荷容量調整部を備えた同一規格の水晶発振器によって構成されていることを特徴とする付記1記載の周波数調整回路。
〔付記3〕
前記切り替えタイミングが、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する前記第一,第二の水晶発振器の矩形波の立ち下がりタイミングと一致することを特徴とした付記1または付記2のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
〔付記4〕
前記基準時間を規定するGPS標準周波数発信器を備えたことを特徴とする付記1,付記2または付記3のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
〔付記5〕
目標とする周波数を前記制御部に複数設定し、目標とする各周波数毎に、ビート周波数と,目標とする周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第一の水晶発振器の周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第二の水晶発振器の周波数とに基いて、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合を求め、選択された周波数に応じて、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が前記時間割合となるように、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして基準時間内で切り替え出力することを特徴とした付記1,付記2,付記3または付記4のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
〔付記6〕
前記第一,第二の水晶発振器を1セットとする複数組の水晶発振ユニットを併設し、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振ユニットを選択するようにしたことを特徴とする付記1,付記2,付記3,付記4または付記5のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
〔付記7〕
目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器とを同時に作動させて周波数カウンタによって前記第一,第二の水晶発振器の周波数を計測すると共に、
前記第一,第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を位相比較器により逐次比較し、
前記位相比較器によって1周期分の位相のずれが検出される度に位相差カウンタをカウントアップし、
前記周波数カウンタにより計測された前記第一,第二の水晶発振器の周波数の偏差で表されるビート周波数と,目標とする周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第一の水晶発振器の周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第二の水晶発振器の周波数とに基いて、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合を求め、
前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が前記時間割合となるように、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして基準時間内で切り替え出力することを特徴とした周波数調整方法。
〔付記8〕
目標とする周波数を挟んでマイナスの周波数およびプラスの周波数の生成を可能とする負荷容量調整部を備えた同一規格の水晶発振器を2つ使用し、各々の水晶発振器の負荷容量調整部を調整することにより、一方の水晶発振器を前記第一の水晶発振器として利用すると共に、他方の水晶発振器を前記第二の水晶発振器として利用するようにしたことを特徴とする付記7記載の周波数調整方法。
〔付記9〕
前記切り替えタイミングを、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する前記第一,第二の水晶発振器の矩形波の立ち下がりタイミングに一致させるようにしたことを特徴とする付記7または付記8のうち何れか一項に記載の周波数調整方法。
〔付記10〕
前記基準時間をGPS標準周波数発信器で規定するようにしたことを特徴とする付記7,付記8または付記9のうち何れか一項に記載の周波数調整方法。
〔付記11〕
前記第一,第二の水晶発振器を1セットとする複数組の水晶発振ユニットを併設し、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振ユニットを選択するようにしたことを特徴とする付記7,付記8,付記9または付記10のうち何れか一項に記載の周波数調整方法。
本発明は、長時間に亘って外部装置と通信を行う装置や高速インターフェースを具備する装置に制御クロックを提供する際に利用される周波数調整回路として適する。
1 周波数調整回路
2 第一の水晶発振器(現用クロック)
3 第二の水晶発振器(予備クロック)
4 GPS標準周波数発信器
5 周波数カウンタ
6 位相比較器
7 位相差カウンタ
8 制御部
8a クロック選択信号
9 負荷容量調整部
10 制御クロック
11a 第一の水晶発振器の出力(クロック信号)
12a 第二の水晶発振器の出力(クロック信号)
13 AND回路
14 OR回路
14a 位相差幅パルス
15 マルチプレクサ
16 マルチプレクサ
16a クロック制御信号
17 周波数調整回路
X1 位相一致時点
X2 信号切り替え時点
d1,d2 フリップフロップ回路
Xtal 水晶振動子
INV1 負性抵抗アンプ
R1 帰還抵抗
R2 振幅制限抵抗
INV2 バッファ
Cd,Cg 負荷容量
C1〜Cn キャパシタ
SW1〜SWn 切替スイッチ

Claims (10)

  1. 目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と、目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器と、前記第一第二
    の水晶発振器の周波数を計測する周波数カウンタと、前記第一第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を相互に比較する位相比較器と、前記位相比較器によって1周期分の位相のずれが検出される度にカウントアップする位相差カウンタとを備えると共に、
    前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合T1 と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合T2 とを求めると共に、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、前記使用すべき各時間割合が前記T1 及び前記T2 となるように、前記第一の水晶発振器からのクロック信号と前記第二の水晶発振器からのクロック信号とを制御クロックとして基準時間内で切り替え出力する制御部を備えたことを特徴とする周波数調整回路。
  2. 前記第一,第二の水晶発振器の各々が、前記目標とする周波数を挟んでマイナスの周波数およびプラスの周波数の生成を可能とする負荷容量調整部に接続されて成る同一規格の水晶発振器によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の周波数調整回路。
  3. 前記切り替えタイミングが、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する前記第一,第二の水晶発振器の矩形波の立ち下がりタイミングと一致するように構成したことを特徴とした請求項1または請求項2のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
  4. 前記基準時間を規定するGPS標準周波数発信器を備えたことを特徴とする請求項1,請求項2または請求項3のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
  5. 前記第一,第二の水晶発振器を1セットとする複数組の水晶発振ユニットを併設し、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振ユニットを選択するようにしたことを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3または請求項4のうち何れか一項に記載の周波数調整回路。
  6. 目標とする周波数に対してマイナスの周波数偏差を有する第一の水晶発振器と目標とする周波数に対してプラスの周波数偏差を有する第二の水晶発振器とを同時に作動させて周波数カウンタによって前記第一,第二の水晶発振器の周波数を計測すると共に、
    前記第一,第二の水晶発振器から出力されるクロック信号の位相を位相比較器により逐次比較し、
    前記位相比較器によって1周期分の位相のずれが検出される度に位相差カウンタを稼働させると共に
    前記周波数カウンタにより計測された前記第一,第二の水晶発振器の周波数の偏差で表されるビート周波数と,目標とする周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第一の水晶発振器の周波数と,前記周波数カウンタにより求められる前記第二の水晶発振器の周波数とに基いて、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合を求め、
    前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する時期を切り替えタイミングとして、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして使用すべき時間割合が前記時間割合となるように、前記第一の水晶発振器から出力されるクロック信号と前記第二の水晶発振器から出力されるクロック信号を制御クロックとして基準時間内で切り替え出力することを特徴とした周波数調整方法。
  7. 目標とする周波数を挟んでマイナスの周波数およびプラスの周波数の生成を可能とする負荷容量調整部を備えた同一規格の水晶発振器を2つ使用し、各々の水晶発振器の負荷容量調整部を調整することにより、一方の水晶発振器を前記第一の水晶発振器として利用すると共に、他方の水晶発振器を前記第二の水晶発振器として利用するようにしたことを特徴とする請求項6記載の周波数調整方法。
  8. 前記切り替えタイミングを、前記位相差カウンタのカウントアップタイミングに対応する前記第一,第二の水晶発振器の矩形波の立ち下がりタイミングに一致させるようにしたことを特徴とする請求項6または請求項7のうち何れか一項に記載の周波数調整方法。
  9. 前記基準時間をGPS標準周波数発信器で規定するようにしたことを特徴とする請求項6,請求項7または請求項8のうち何れか一項に記載の周波数調整方法。
  10. 前記第一,第二の水晶発振器を1セットとする複数組の水晶発振ユニットを併設し、外部からの指令に応じて使用対象とする水晶発振ユニットを選択するようにしたことを特徴とする請求項6,請求項7,請求項8または請求項9のうち何れか一項に記載の周波数調整方法。
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