JP5114218B2 - 周波数補正回路及びこれを用いた時計装置 - Google Patents
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Description
この図15において、秒カウンタは、可変分周回路から出力される1Hz(1秒)信号をカウントする回路であり、00秒〜59秒までカウントアップし、更に、00秒〜59秒までのカウントアップを繰り返す。そして、秒カウンタが59秒を示す最中に60秒に一度の周波数補正が実行され、可変分周回路がリセットされる。4.096kHz〜1.024kHzの各周波数信号だけでなく、その他の周波数信号においても60秒に一度、各周波数信号がリセットされる。
図1(a)、(b)は、本発明の実施例1の周波数補正回路を有する時計装置を示す概略の構成図であり、同図(a)は、時計装置の構成図、及び同図(b)は、同図(a)中の周波数補正回の構成図である。
このカウンタ10は、クロック信号CKのクロックパルス数をカウントしてそのクロック信号CKをそれぞれ分周することにより複数(例えば、2つ)の第1の分周結果Q0,Q1を出力する第1の分周部11と、この出力側に接続され、補正信号Scp[0],Scp[1]に基づき、第1の分周結果Q0,Q1を選択して選択結果Q10を出力する選択部12と、この出力側に接続され、クロック信号CKのクロックパルス数をカウントして選択結果Q10を分周することにより周波数fi(例えば、8.192KHz)の第1の分周信号Daを出力する第2の分周部13とにより構成されている。
この分周回路20は、複数(m)のフリップフロップ回路(例えば、入力パルスの立ち下がりエッジで動作するDFF)21−1〜21−m(例えば、m=18)が縦続接続された非同期型バイナリカウンタにより構成されている。入力される周波数fa(例えば、8.192KHz)の第1の分周信号Daは、各段のDFF21−1〜21−mにより順次1/21,1/22,1/23,・・・,1/216分周され、初段のDFF21−1から4.096KHz、2段目のDFF21−2から2.048KHz、3段目のDFF21−3から1.024KHz、・・・、(m−1)段目のDFF21−(m−1)から1/16Hz(16秒)、及び最終段のDFF21−mから1/32Hz(32秒)の第2の分周信号Dbがそれぞれ出力される構成になっている。
この補正タイミング生成回路30は、周波数fa(例えば、約8.192KHz)の第1の分周信号Daと、周波数fb(例えば、4.096KHZ〜1/32Hz)の第2の分周信号Dbとの論理を求めて(即ち、デコードして)、jビット(例えば、7ビット)の補正タイミング信号TMG[6]〜TMG[0]を生成する論理回路(例えば、ANDゲート31,32−1〜32−j)により構成されている。この論理回路では、周波数8.192KHz〜4Hzの信号から、ANDゲート31により論理積が求められ、このANDゲート31の論理結果と各周波数2Hz(0.5秒)〜1/32Hz(32秒)の信号とから、各ANDゲート32−1〜32−jにより論理積が求められ、時刻の異なる7ビットの補正タイミング信号TMG[6](0.5秒毎)〜TMG[0](32秒毎)が出力される構成になっている。各補正タイミング信号TMG[6]〜TMG[0]は、“1”になるタイミングが重ならないようになっている。
この補正信号生成回路40は、jビット(例えば、7ビット)の補正タイミング信号TMG[6]〜TMG[0]とkビット(例えば、8ビット)の補正値Vcp[7]〜Vcp[0]との論理を求めてhビット(例えば、2ビット)の補正信号Scp[1],Scp[0]を生成する論理回路により構成されている。
図6は、図1(a)の時計装置の動作を示す概要の波形図である。
基準時刻データINとして例えば午前0時の時報が入力ポート1に入力されると、その基準時刻データINがCPU2へ転送される。CPU2では、演算により、基準時刻データINの午前0時の時報の24時間と、時計カウンタ3の時刻データTDの24時間との誤差xを求め、この誤差xに対する周波数補正率(=106×誤差x/24時間)[ppm]と、補正値Vcp[7:0](=Vcp[7]〜Vcp[0])とを求め、この補正値Vcp[7:0]を補正値用レジスタ4に設定する。周波数補正回路5は、補正値Vcpにより分周比が変わり、この分周比に基づき、発振回路6から出力されるクロック周波数fi(=32.768kHz)のクロック信号CKを分周し、所定のクロック周波数f0(例えば、1Hz)の単位時間信号So(例えば、1秒)を生成して時計カウンタ3に与える。時計カウンタ3では、単位時間信号So(1秒)を分周して時・分・秒等の時刻データTDを生成し、CPU2に与える。これにより、例えば、CPU2の制御によって図示しない表示装置等に時刻データTDが表示される。24時間後の翌日、午前0時の時報があると、時計装置は、前述した動作を繰り返す。
図7−1は、図2のカウンタ10の動作を示す波形図(補正信号Scp[1:0]=“00”の時)である。この図では、補正信号Scp[1:0]=00の時には、カウンタ10において、クロックパルスの補正が行われない(クロック補正値=±0)状態が示されている。
図8は、図3の分周回路20と図4の補正タイミング生成回路30の動作を示す波形図である。
図5の補正信号生成回路40では、補正タイミング生成回路30で生成された補正タイミング信号TMG[6:0]と補正値[7:0]の値を基に、補正信号Scp[1:0]を生成してカウンタ10へ出力する。
補正値[7:0]欄において、符号bit(+/−)は、7ビット目の補正値Vcp[7]を示す。bit6〜bit0は、6ビット目の補正値Vcp[6]〜0ビット目の補正値Vcp[0]を示す。16進数欄において、例えば、FFHは、補正値Vcp[7]〜Vcp[0](Vcp[7:0])が全て“1”を示す。この時の周波数補正率[ppm]が、−0.95であることを示す。
補正値Vcp[0]が“1”で、補正値Vcp[7]の符号が+(“0”)の場合は、補正タイミング信号TMG[0]の発生タイミングで、補正信号Scp[1:0]に“01”が出力され、カウンタ10では8.192kHz信号が32.768kHzのクロック信号CKの1クロックパルス分だけ早まる。補正タイミング信号TMG[0]は32秒に1度発生する信号であるため、32.768kHzのクロック信号CKの1,048,575クロックパルス分が32秒となり、結果的には周波数補正率が約+0.95ppm(≒30.518μs/32s×106)で周波数が補正されたことになる。又、補正値Vcp[0]が“0”の場合は、補正信号Scp[1:0]に“00”が出力されるため、カウンタ10では補正が行われない。
補正値Vcp[7](符号)が+(“0”)で、0ビット目の補正値Vcp[0]のみが“1”となっているため、補正タイミング信号TMG[0]の場合のみ(32秒毎)に、カウンタ10において、8.192kHz信号が約32.768kHzのクロック信号CKの1クロックパルス分(周期約30.5μs)早まるため、周波数補正率で約+0.95ppm[≒(30.518μs×1クロック×1回)/32s×106]周波数が早まることになる。
補正値Vcp[7](符号)が+(“0”)で、2ビット目の補正値Vcp[2]と0ビット目の補正値Vcp[0]が“1”となっているため、8秒毎の補正タイミング信号TMG[2]と32秒毎の補正タイミング信号TMG[0]とが発生する度に、カウンタ10において、8.192kHz信号が約32.768kHzのクロック信号CKの1クロックパルス分(周期約30.5μs)早まる。そのため、補正タイミング信号TMG[2]は4(=32秒/8秒)回、及び補正タイミング信号TMG[0]は1(=32秒/32秒)回、それぞれ発生するので、周波数補正率で約+4.77ppm[≒(30.518μs×1クロック×(4+1)回)/32s×106]周波数が早まることになる。
補正値Vcp[7](符号)が−(“1”)で、3ビット目の補正値Vcp[3]と0ビット目の補正値Vcp[0]とが“0”となっているため、4秒毎の補正タイミング信号TMG[3]が発生する度に、カウンタ10において、8.192kHz信号が32.768kHzのクロック信号CKの1クロックパルス分(周期約30.5μs)遅くなる。又、32秒毎の補正タイミング信号TMG[0]が発生する度に、カウンタ10において、8.192kHz信号が32.768kHzのクロック信号CKの2クロックパルス分(周期約61μs)遅くなるので、補正タイミング信号TMG[3]は8(=32秒/4秒)回、及び補正タイミング信号TMG[0]は1回、それぞれ発生するため、周波数補正率で約−9.54ppm[≒((−30.518μs×1クロック×8回)+(−30.518μs×2クロック×1回))/32s×106]周波数が遅れることになる。
本実施例1によれば、周波数補正を行う補正タイミング信号TMG[6]〜TMG[0]の出力タイミングを重ならないように構成し、2ビットの補正信号Scp[1:0]によりカウンタ10にて周波数補正を行って周波数fa(=約8.192kHz)の分周信号Daを生成しているので、次の(a)〜(d)のような効果がある。
図11は、本発明の実施例2を示す時計装置の概略の構成図であり、実施例1を示す図1(a)中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
図12は、図11の時計装置における動作の概要を示す波形図である。
電波時計受信装置7による時刻合わせのために、基準時刻データINを含む標準電波が電波時計受信装置7により受信されると、この受信信号中の基準時刻データINが入力ポート1に入力されてCPU2へ送られる。CPU2が基準時刻データINを受け取ると、時計カウンタ3及び時刻データレジスタ8に対して前回の時刻設定が行われる。特定時間が経過して、再度、基準時刻データINを含む標準電波が電波時計受信装置7により受信されると、この受信信号中の基準時刻データINが入力ポート1に入力されてCPU2へ送られ、このCPU2により、時計カウンタ3及び時刻データレジスタ8に対して今回の時刻設定が行われる。
誤差x=TD−IN
TD;時計カウンタ3から出力される今回の時刻設定直前の時刻データ
IN;時刻データレジスタ8から出力される前回の基準時刻データ
周波数補正率[ppm]=106×[誤差x/(実際の経過時間)]
本実施例2によれば、実施例1とほぼ同様の効果がある上に、前回の基準時刻データIN(−)を時刻データレジスタ8に記憶する構成にしたので、次の(a)〜(c)のような効果がある。
図13は、本発明の実施例3を示す時計装置の概略の構成図であり、実施例2を示す図11中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
図14は、図13の時計装置における動作の概要を示す波形図である。
ユーザが時刻合わせのために図示しないスイッチ等を操作して時刻設定をすると、基準時刻データINが入力ポート1Aに入力されてCPU2へ送られる。CPU2が基準時刻データINを受け取ると、時計カウンタ3及び時刻データレジスタ8に対して前回の時刻設定が行われる。特定時間が経過してユーザが再度、スイッチ等を操作して時刻設定を行うと、基準時刻データINが入力ポート1に入力されてCPU2へ送られ、このCPU2により、時計カウンタ3及び時刻データレジスタ8に対して今回の時刻設定が行われる。
誤差x=TD−IN
TD;時計カウンタ3から出力される今回の時刻設定直前の時刻データ
IN;時刻データレジスタ8から出力される前回の基準時刻データ
周波数補正率[ppm]=106×[誤差x/(実際の経過時間)]
本実施例3によれば、ユーザが基準時刻データINを入力する構成にしたので、実施例1とほぼ同様の効果がある上に、次の(a)、(b)のような効果がある。
(b) 電波時計受信装置等の基準時刻データINの入力手段を用いることなく、高精度の単位時間信号Soを得ることができる。
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(1)〜(9)のようなものがある。
(9a) 7FHを+121.1ppm、・・・01Hを+0.95ppm、00Hを±0ppm、FFHを±0ppm、FEHを−0.95ppm、・・・80Hを−121.1ppmとする場合
(9b) 00Hを−121.1ppm、・・・7FHを−0.95ppm、80Hを±0ppm、81Hを+0.95ppm、・・・FFHを+121.1ppmとする場合
3 時計カウンタ
4 補正値用レジスタ
5 周波数補正回路
8 時刻データレジスタ
10 カウンタ
11,13 第1、第2の分周部
12 選択部
20 分周回路
30 補正タイミング生成回路
40 補正信号生成回路
Claims (8)
- 第1のクロック周波数のクロック信号を入力し、前記クロック信号のクロックパルス数をカウントして前記クロック信号を1/i(但し、i;2以上の整数)分周することにより第2のクロック周波数の信号を生成し、且つ、補正信号により前記第2のクロック周波数の信号のクロックパルス数を補正して第1の分周信号を出力するカウンタと、
前記第1の分周信号を分周して所定のクロック周波数の単位時間信号と複数のクロック周波数からなる第2の分周信号とを出力する分周回路と、
前記第1の分周信号及び前記第2の分周信号をデコードして前記第1の分周信号の補正タイミングを検出し、タイミングの異なる複数の補正タイミング信号を生成して出力する補正タイミング生成回路と、
前記補正タイミング信号と補正値とに基づき、前記補正信号を生成して前記カウンタに与える補正信号生成回路と、
を有することを特徴とする周波数補正回路。 - 前記カウンタは、
前記クロック信号のクロックパルス数をカウントして前記クロック信号をそれぞれ分周することにより複数の第1の分周結果を出力する第1の分周部と、
前記補正信号に基づき、前記複数の第1の分周結果を選択して選択結果を出力する選択部と、
前記クロック信号のクロックパルス数をカウントして前記選択結果を分周することにより前記第1の分周信号を出力する第2の分周部と、
を有することを特徴とする請求項1記載の周波数補正回路。 - 前記第1の分周部は、前記クロック信号のクロックパルス数をカウントして前記クロック信号をそれぞれ1/2分周することにより2つの前記第1の分周結果を出力する第1及び第2のフリップフロップ回路を有し、
前記選択部は、2ビットの前記補正信号に基づき、前記2つの第1の分周結果を選択して前記選択結果を出力する論理回路により構成され、
前記第2の分周部は、前記クロック信号により前記選択結果を1/2分周して前記第1の分周信号を出力する第3のフリッププロップ回路を有することを特徴とする請求項2記載の周波数補正回路。 - 前記分周回路は、縦続接続された複数のフリップフロップ回路により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の周波数補正回路。
- 前記補正タイミング生成回路は、前記第1の分周信号と前記第2の分周信号との論理を求めて前記補正タイミング信号を生成する論理回路により構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の周波数補正回路。
- 前記補正信号生成回路は、前記補正タイミング信号と前記補正値との論理を求めて前記補正信号を生成する論理回路により構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の周波数補正回路。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の周波数補正回路と、
前記周波数補正回路中の前記分周回路から出力される前記単位時間信号に基づき時刻データを生成して出力する時計カウンタと、
所定の時間間隔における演算によって基準時刻データと前記時刻データとの誤差を求め、前記誤差及び前記所定の時間間隔に基づき、前記補正値を算出して前記周波数補正回路中の前記補正信号生成回路に与える演算手段と、
を有することを特徴とする時計装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の周波数補正回路と、
前記周波数補正回路中の前記分周回路から出力される前記単位時間信号に基づき、時刻データを生成して出力する時計カウンタと、
新たな基準時刻データから前回の基準時刻データを引いた特定の時間間隔における演算によって前記新たな基準時刻データと前記時刻データとの誤差を求め、前記誤差及び前記特定の時間間隔に基づき、前記補正値を算出して前記周波数補正回路中の前記補正信号生成回路に与える演算手段と、
前記演算手段が前記誤差及び前記補正値を算出する度に前記新たな基準時刻データを記憶すると共に、記憶した前記前回の基準時刻データを前記演算手段に与える時刻データ記憶手段と、
を有することを特徴とする時計装置。
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