JP6274600B2 - 中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法並びに中空糸膜モジュールを備えた中空糸膜ユニット - Google Patents

中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法並びに中空糸膜モジュールを備えた中空糸膜ユニット Download PDF

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Description

本発明は、中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法並びに中空糸膜モジュールを備えた中空糸膜ユニットに関する。
従来から、複数の中空糸膜モジュールを配列させた中空糸膜ユニットが知られている(例えば、特許文献1)。この中空糸膜モジュールは、中空糸膜をシート状にした中空糸膜シートを積層し、固定用樹脂(ポッティング樹脂)を用いてこの積層体を細長いケースに液密に固定して形成されている。そして中空糸膜の端部は開口しており、中空糸膜は、ケースの内部空間と連通している。
このような中空糸膜モジュールは、ケース内に負圧を作用させることで、中空糸膜の一次側(被処理水側)の被処理水を中空糸膜内部に吸引・ろ過し、処理水をケースに向けて流す。そして中空糸膜でろ過した処理水は、ケースに設けられた取水口を通じて、中空糸膜モジュールの二次側(処理水側)に設けられた装置に向けて排出される。
また、中空糸膜モジュールの下方には、中空糸膜を物理的に洗浄するための散気装置が設けられている。散気装置は、被処理水中に空気を吹き出し、その気泡を中空糸膜に当てて中空糸膜を物理的に洗浄する。そして複数の中空糸膜モジュールを配列させた中空糸膜ユニットでは、中空糸膜モジュールの間に隙間を設けることによって、散気装置からの気泡が中空糸膜モジュールの間に入り込めるようにしている。
また、従来から、シート状に配列された中空糸膜の端部に濾過した水を集めるための集水部材を連結した中空糸膜モジュールが知られている。この中空糸膜モジュールは、集水部材よりも下流側(濾過水側)から集水部材内及び中空糸膜内に負圧を発生させることにより、中空糸膜周囲の被処理水を中空糸膜内部に引き込み濾過するようになっている。また、このような中空糸膜モジュールを洗浄する際には、集水部材の濾過水側から集水部材内及び中空糸膜内に正圧を発生させて濾過水側から被処理水側に洗浄液を流すことにより中空糸膜の表面及び微細孔内に付着した濁質を中空糸膜から離脱させるようになっている。これらの文献に記載された中空糸膜モジュールでは、中空糸膜モジュールの濾過処理時、及び洗浄処理時には、中空糸膜モジュール内部、特に集水部材内部では数百kPaの圧力差が生じる場合があり、中空糸膜モジュールの濾過能力を高めるため、又は中空糸膜モジュールの用途によっては、集水部材の耐圧性能を高め、これにより製品寿命を延ばすことが望まれている。そして中空糸膜モジュールの耐圧性能を高めるための構造としては、基材強度に優れた材質を使用したり、封止剤との接着強度を高める構造を使用したり、機材と封止剤との界面に緩衝材を設けることが知られている(例えば特許文献2乃至4)。
また、従来から、中空糸膜を束にした集束体の端部を、固定用樹脂を用いてハウジングに固定した中空糸膜モジュールが知られている。この中空糸膜モジュールは、中空糸膜で濾過した水をハウジング内に流入させ、ハウジング内の集水流路を通して下流側に向けて集水するようになっている(例えば特許文献4)。この特許文献では、平型中空糸膜モジュールを製造するときに、中空糸膜の端部を切断して端面に開口を露出させ、中空糸膜の集束体をハウジング内に保持した状態でハウジング内に固定用樹脂を注入し、固化させることで中空糸膜の集束体(積層体)とハウジング(集水部材)とを固定している。
国際公開WO2010/098089号 特開2008−142583号公報 特開2009−195844号公報 特開2006−61816号公報
しかしながら、一般的に、中空糸膜ユニットの大型化を防ぐために、単位容積当たりの膜面積と被処理水の透過速度とによって決定される、中空糸膜ユニットを構成する中空糸膜モジュールの単位容積当たりの処理水量が多い方が好ましい。従って、単位容積当たりの膜面積と、透過速度を向上させることが良い。ところが、単位容積当たりの膜面積を向上させすぎると、中空糸膜が密になりすぎてしまい、散気装置によるエアレーションの洗浄効果が低下してしまう。そしてこれにより、中空糸膜の物理的な洗浄を十分に行えなくなり、結果として中空糸膜が詰まって被処理水の透過速度が低下する。従って、単に、単位容積当たりの膜面積を増やすだけでは、単位容積当たりの処理水量を増やすことができない、という問題があった。
そこで、本発明は、第一に、上述した問題点を解決するためになされたものであり、中空糸膜モジュールの洗浄効率を高めることにより、膜の透過速度を低下することを防ぎ、且つ単位容積当たりの膜面積を適切にすることによって、処理水量を増加させることができる中空糸膜ユニット、及びこのような中空糸膜ユニットに用いられる中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
また、特許文献2に記載された構造では、基材に補強剤を混入させ、または特別な材料を使用する必要があるので、被処理水に含まれる物質に対して耐性がない補強剤又は素材で形成された集水部材を用いることができず、中空糸膜モジュールの使用用途の自由度が低いという問題があった。また、特許文献3及び4に記載された構造では、強度改善のために構造が複雑であり、また補強構造を配置するためのスペースを確保するために中空糸膜モジュールが大型化してしまい、中空糸膜モジュールの構造設計に制約があった。また膜モジュールの構造によっては、耐圧性能の向上に限界があり、十分な機能を発揮できない場合があった。
そこで本発明は、第二に、上述した問題点を解決するためになされたものであり、使用用途の制限を受けることなく、且つ簡単な構造で中空糸膜モジュールの耐圧強度を向上させることができる中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
また、従来用いられていた平型中空糸膜モジュールの製造方法においては、集束体をハウジング内に保持したまま、ハウジング内に固定用樹脂(ポッティング樹脂)を注入している。このような方法を用いて平型中空糸膜モジュールを製造すると、集束体を構成する中空糸膜の間にある程度の間隔をあけないと固定用樹脂が十分に行き渡らず、中空糸膜の間でのシール不良が生じてしまう。従って、従来用いられていた平型中空糸膜モジュールの製造方法では、中空糸膜の充填密度が高い平型中空糸膜モジュールを製造することができないという問題があった。
また、従来用いられていた平型中空糸膜モジュールの製造方法においては、1つ又は複数の箇所から固定用樹脂を注入して中空糸膜の間に流れ込むまでは、固定用樹脂の流動性を十分に維持しておく必要がある為、比較的低粘度、且つ、硬化速度が遅い固定用樹脂を用いる必要があり、固定用樹脂の硬化速度アップ(即ち、ポッティング加工時間の短縮)には限界があった。
そこで本発明は、第三に、上述した問題点を解決するためになされたものであり、中空糸膜の充填密度を高くすることができ、且つ短時間で製造することができる中空糸膜モジュールの製造方法、及びこのような方法により製造された中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
発明者等の実験によれば、ケースの幅を20mm以下にし、且つ開口部が形成された一つの面における中空糸膜の断面の合計面積が占める割合が少なくとも45%とすることによって、単位容積当たりの膜面積を適切にして中空糸膜モジュールによる処理水量を増加させることができることが判明した。
従って、上述した第一の課題を解決するために、本発明は、中空糸膜をシート状に配列した中空糸膜シート又はその積層体と、中空糸膜シート又はその積層体を保持する筐体状の集水部材と、を備え、この集水部材の一つの面には、固定用樹脂(ポッティング樹脂)で充たされ、且つ中空糸膜シート積層体を固定するための開口部が形成されている、中空糸膜モジュールであって、ケースは、中空糸膜のシートの面外方向に沿って20mm以下の厚さを有しており、開口部が形成された一つの面における中空糸膜の断面の合計面積が占める割合が少なくとも45%である。
このように構成された本発明によれば、中空糸膜モジュールのケースの厚みを20mm以下とし、開口部が形成された一つの面における中空糸膜の断面の合計面積が占める割合が少なくとも45%とすることができ、これにより、単位容積当たりの膜面積を適切にして中空糸膜モジュールによる処理水量を増加させることができる。
この場合において、集水部材は、中空糸膜でろ過した処理水を集める集水路と、取水口とを有することが好ましい。
また、本発明において、好ましくは、集水部材は、中空糸膜をその径方向に圧縮変形させるための手段を備えている。
このように構成された本発明によれば、中空糸膜の断面を狭めることができる。そして中空糸膜の断面を狭めることによって、ケースの幅を小さくしたとしても、十分に中空糸膜の断面の合計面積が占める割合を確保することができる。
この場合において、圧縮変形させるための手段は、対向する集水部材の内壁に形成された一対の凸状部であることが好ましい。
また、本発明において、好ましくは、取水口は、中空糸膜のシートの面外方向に延びる短軸を有する楕円形状である、
このように構成された本発明によれば、集水部材(ケース)を薄くしたとしても十分な大きさの取水口を確保することができる。
また、本発明において、好ましくは、取水口は、集水部材の少なくとも一方の端面に形成されており、該取水口が形成された集水部材の少なくとも一方の端面には、集水部材の中空糸膜のシートの面外方向における厚み厚くした肉厚部を備えている。
このように構成された本発明によれば、取水口が形成されている端部の幅を広くすることにより、取水口を形成するための面積を確保することができる。
また、本発明において、好ましくは、集水部材は、中空糸膜のシートの面外方向における集水部材の側壁を厚くして形成された補強構造を有している。
このように構成された本発明によれば、ケースを薄くした場合においても補強構造によってケースの剛性を確保することができる。
また、発明者等の実験によれば、中空糸膜モジュールの幅方向におけるケースの側壁の厚みを2mm以下にすることにより、散気装置からの空気を大量に中空糸膜に当てることができ、洗浄効率を向上させられることが判明した。
従って、本発明において、好ましくは、中空糸膜のシートの面外方向における集水部材の側壁の厚みが2mm以下である。
このように構成された本発明によれば、散気装置からの空気を大量に中空糸膜に当てることができ、洗浄効率を向上させることができる。
また、発明者等の実験によれば、上述の中空糸膜モジュールを用いた中空糸膜ユニットにおいて、中空糸膜モジュールを3mm以上15mm以下の間隔をもって配列することにより、中空糸膜の物理的な洗浄効率をさらに高められることが判明した。
従って、本発明において、好ましくは、上述した中空糸膜モジュールを複数個配列した中空糸膜ユニットであって、複数の中空糸膜モジュールは、3mm以上15mm以下の間隔をもって配列されている。
このように構成された本発明によれば、中空糸膜の物理的な洗浄効率をさらに高めることができる。
この場合において、中空糸膜モジュールの肉厚部は、隣接する中空糸膜モジュールの肉厚部と接触するように寸法決めされており、中空糸膜モジュールの補強構造は、隣接する中空糸膜モジュールの補強構造と接触するように寸法決めされていることが好ましい。
このように構成された本発明によれば、肉厚部及び補強構造を、隣接する中空糸膜モジュールとの間のスペーサとして機能させることができ、中空糸膜モジュール間の幅を適切に保つことができる。
また、本発明において、好ましくは、隣接する2以上の中空糸膜モジュールを連結し、連結された2以上の中空糸膜モジュールの全ての取水口と連通する集合取水管を有している。
このように構成された本発明によれば、集合取水管によってろ過した処理水を集めることができ、これにより部品点数を減らすことができる。
また、本発明において、好ましくは、集合取水管と、中空糸膜モジュールとの間に配置され、取水口を囲むシール部材を備えている。
このように構成された本発明によれば、集合取水管と、中空糸膜モジュールの取水口との間を確実にシールすることができる。
この場合において、中空糸膜の体積あたりの膜面積が、100m2/m3〜1000m2/m3であることが好ましい。
また、上述した第二の課題を解決するために、本発明は、少なくとも一方の端部が開口した複数の中空糸膜をシート状に配列した中空糸膜シート又はその積層体と、中空糸膜シート又はその積層体を保持する集水部材と、を備え、固定用樹脂(ポッティング樹脂)を用いて中空糸膜シート又はその積層体を集水部材に液密に固定している中空糸膜モジュールであって、集水部材は、中空糸膜の開口と連通し中空糸膜の配列方向に延びる集水流路と、当該集水部材の長手方向に延びる一対の側壁と、集水流路内においてこの一対の側壁を互いに連結する柱状体を備えている。
このように構成された本発明によれば、集水部材の一対の側壁同士を柱状体によって連結して集水部材を補強することができる。そしてこれにより、集水部材内部で発生する正圧及び負圧に対して集水部材の耐圧強度を向上させることができる。この柱状体は、単純な構造を有しているので様々な材料で集水部材を形成することができる。また、補強剤(接着剤)等も必要がないためモジュールの使用用途の制限も受けずに採用することできる。
また、本発明において、好ましくは、柱状体の軸に対する直交断面形状が、流線形断面を有している。
このように構成された本発明によれば、柱状体は、流線形断面を有しているので、集水部材内を流れる濾過水が柱状体に当たったとしても、濾過水の流れに対する抵抗力を小さくすることができる。
また、本発明において、好ましくは、集水部材には、濾過水を当該中空糸膜モジュールから取り出すための取水口が形成されおり、前記柱状体を複数本備え、これら複数の柱状体は、集水部材の延伸長手方向に配列され、複数の柱状体を長手方向から見たときに軸に対する直交断面積は、取水口の近くにある柱状体のものほど小さい。
このように構成された本発明によれば、柱状体を集水部材の長手方向から見たときの投影面積を、取水口に近い柱状体ほど小さくすることができ、これにより、取水口の近くにおいて濾過水の流れに対する抵抗力を低くすることができる。
また、本発明において、好ましくは、柱状体は、集水部材と一体成型されている。
柱状体と、集水部材と一体成型する構成をとることにより、補強構造と集水部材との接合強度を強めることができることができるため、集水部材の耐圧強度をより高めることとなる。
また、本発明において、好ましくは、集水部材は、一対の側壁の内の一方を有する第1部材と、側壁の他方を有する第2部材とを接合して形成されており、柱状体は、第1部材又は第2部材の何れか一方に形成され、他方に溶着接合されている。
また、上述した第三の課題を解決するために、本発明は、多数の中空糸膜を配列して結合した中空糸膜シートを複数枚積層させて構成される中空糸膜シート積層体を有する中空糸膜モジュールの製造方法であって、中空糸膜シートにおける中空糸膜の先端が配列されている辺近傍に液状の樹脂組成物を塗布する工程及び液状の樹脂組成物の接着によりこの中空糸膜シートの上に中空糸膜シートを積層する工程を複数回行って中空糸膜シートの積層体を作り、この中空糸膜積層体を集水部材に取り付けるように構成されている。
このように構成された本発明によれば、中空糸膜シートにおける中空糸膜の先端が配列されている辺近傍に固定用樹脂を塗布し、ここに中空糸膜シートを積層する工程を行い、中空糸膜シートの間に固定用樹脂をしっかりと行き渡らせることができる。そして、中空糸膜シートに直接固定用樹脂を塗布することができるので中空糸膜シート同士の間隔を考慮する必要がなくなり、中空糸膜シート同士の間隔を最小限に抑えることができる。これにより、中空糸膜を高い充填密度で配列させた中空糸膜モジュールを製造することができる。また、固定用樹脂を塗布した中空糸膜シート上に中空糸膜シートを順次積層させていくことにより、固定用樹脂が中空糸膜間に行き渡る時間を考慮する必要がなくなるので、硬化速度が比較的早い固定用樹脂を用いることができる。これにより、中空糸膜積層体を作り上げる時間を短縮することができる。
また、本発明において、好ましくは、集水部材は、中空糸膜積層体を受け入れる開口部と、この開口部から延び、該開口部から受け入れた中空糸膜積層体が固定される一対の側壁と、この一対の側壁に対して開口部とは反対側に形成され中空糸膜シートによって浄化された水が集まる集水通路と、この集水通路と連通した集水口と、を備え、一対の側壁の少なくとも一方の側壁を含む第一部材と、少なくとも他方の側壁を含む第二部材とを接合することによって形成されるものであり、中空糸膜積層体を集水部材に取り付ける工程では、第一部材に中空糸膜積層体を取り付けた後、第二部材を第一部材及び中空糸膜積層体に取り付ける。
このように構成された本発明によれば、集水部材を第一部材と第二部材との二分割構造とすることができる。これにより、射出成形によって集水部材を形成した場合に、側壁に固定用樹脂との接着を補強するための突起部を容易に設けることができる。
また、上述した第三の課題を解決するために、本発明は、多数の中空糸膜を配列して結合しシート状にされた中空糸膜シートを、複数枚積層させて構成される中空糸膜積層体と、この中空糸膜積層体で浄化した水を集めるための集水部材とを備える中空糸膜モジュールの製造方法であって、集水部材は、中空糸膜積層体を受け入れる開口部と、この開口部から延び、該開口部から受け入れた中空糸膜積層体が固定される一対の側壁と、この一対の側壁に対して開口部とは反対側に形成され中空糸膜シートによって浄化された水が集まる集水通路と、この集水通路と連通した集水口とを有しており、一対の側壁の少なくとも一方の側壁を含む第一部材と、少なくとも他方の側壁を含む第二部材とを接合することによって形成されるものであり、第一部材の側壁に液状の樹脂組成物を塗布する工程と、中空糸膜シートにおける中空糸膜の端が配列されている辺近傍を液状の樹脂組成物が塗布された第一部材の側壁上に積層する工程と、第一部材の側壁上に積層された中空糸膜シートにおける中空糸膜の端が配列されている辺近傍に液状の樹脂組成物を塗布し、この中空糸膜シートの上にこれと同形状の中空糸膜シートを積層する工程と、既に積層されている中空糸膜シートにおける中空糸膜の端が配列されている辺近傍に液状の樹脂組成物を塗布し、この中空糸膜シートの上にこれと同形状の中空糸膜シートを積層する工程を1回以上行う工程と、既に積層されている中空糸膜シートにおける中空糸膜の端が配列されている辺近傍に液状の樹脂組成物を塗布する工程と、第一部材の側壁の上に配置された中空糸膜積層体を第一部材と第二部材とによって挟むように、第二部材を第一部材と接合し、且つ中空糸膜積層体に取り付ける工程とを備えている。
このように構成された本発明によれば、中空糸膜シートにおける中空糸膜の端が配列されている辺近傍に固定用樹脂を塗布し、ここに同形状の中空糸膜シートを重ねる工程を1回以上行うことにより、中空糸膜シートの間に固定用樹脂をしっかりと行き渡らせることができる。そして、中空糸膜シートに直接固定用樹脂を塗布することができるので中空糸膜シート同士の間隔を考慮する必要がなくなり、中空糸膜シート同士の間隔を最小限に抑えることができる。これにより、中空糸膜を高い充填密度で配列させた中空糸膜モジュールを製造することができる。また、固定用樹脂を塗布した中空糸膜シート上に中空糸膜シートを順次積層させていくことにより、固定用樹脂が中空糸膜間に行き渡る時間を考慮する必要がなくなるので、硬化速度が比較的早い固定用樹脂を用いることができる。加えて中空糸膜積層体の端部を切断する工程を不要とする事も可能となる。これにより、中空糸膜モジュールを作り上げる時間を短縮することができる。
また、本発明において、好ましくは、中空糸膜シートを積層して中空糸膜積層体を形成する工程を、少なくとも固定用樹脂を塗布する辺近傍の中空糸膜が水平方向に配列された状態で行う。
また、本発明において、好ましくは、第一部材と第二部材は、溶着による接合または接着用樹脂による接合のいずれかにより接合される。
また、本発明において、好ましくは、中空糸膜積層体を集水部材に取り付ける工程は、第一部材と第二部材との間にシール部材を配置する工程を含む。
また、本発明において、好ましくは、第二部材と第一部材との接合に際し、第二部材により第一部材の押圧により行う。
また、本発明において、好ましくは、液状の樹脂組成物の粘度は、10,000〜50,000 mPa・sである。
また、本発明において、好ましくは、液状の樹脂組成物は、ウレタン樹脂又はエポキシ樹脂を主成分とする。
また、本発明において、好ましくは、集水通路の少なくとも1箇所に、第一部材の側壁と第二部材の側壁同士を接合するための突起部が形成されており、突起部を介して第一部材の側壁と第二部材を接合する。
また、上述した第三の課題を解決するために、本発明は、多数の中空糸膜を配列して結合した1枚の中空糸膜シートを備える中空糸膜モジュールの製造方法であって、中空糸膜シートにおける中空糸膜の先端が配列されている辺近傍に液状の樹脂組成物を塗布する工程と、この中空糸膜積層体を集水部材に取り付ける工程とを備える。
以上のように本発明によれば、中空糸膜モジュールの洗浄効率を高めることにより、膜の透過速度を低下することを防ぎ、且つ単位容積当たりの膜面積を適切にすることによって、処理水量を増加させる、という第一の課題を解決することができる。
また、以上のように、本発明によれば、使用用途の制限を受けることなく、且つ簡単な構造で中空糸膜モジュールの耐圧強度を向上させる、という第二の課題を解決することができる。
また、以上のように、本発明によれば、中空糸膜の充填密度を高くすることができ、且つ短時間で中空糸膜モジュールを製造する、という第の課題を解決することができる。
本発明の実施形態による中空糸膜モジュールを備えた中空糸膜ユニットの斜視図である。 図1のII-II'断面の断面図である。 本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの三面図である。 本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの一部を拡大した斜視図である。 本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの水平方向断面の断面図である。 図4のVI-VI'断面の断面図である。 図6のVII-VII'断面の断面図である。 図6のVIII-VIII'断面の断面図である。 本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの集合取水管を示す斜視図である。 本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの一部を拡大した断面図であり、図9のX-X断面の断面図である。 本発明の実施例による中空糸膜モジュールの差圧試験を行った結果を示すグラフである。 比較例による中空糸膜モジュールの差圧試験を行った結果を示すグラフである。 本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの斜視図である。 図13に示す中空糸膜モジュールのXIV-XIV'断面の断面図である。 図13に示す中空糸膜モジュールのXV-XV'断面の断面図である。 本発明の実施形態による平型中空糸膜モジュールを示す斜視図である。 本発明の実施形態による集水部材の断面を示す断面図である。 本発明の実施形態による平型中空糸膜モジュールの中空糸膜シートを示す平面図である。 本発明の実施形態による平型中空糸膜モジュールの製造工程を示す斜視図である。 本発明の実施形態の変形例による平型中空糸膜モジュールの一部を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態による中空糸膜モジュールについて説明する。図1は、中空糸膜ユニットの斜視図であり、図2は、II-II'断面の断面図である。
まず、図1及び図2に示すように、中空糸膜ユニット101は、一定の方向に配列された複数個の中空糸膜モジュール103と、中空糸膜モジュール103の上部及び下部を保持して中空糸膜モジュール103を所定位置に保持するための保持構造105とを備えている。また、配列された中空糸膜モジュール103の下部には、エアレーションを行うための散気装置107が設けられている。
複数の中空糸膜モジュール103は、保持構造105によって、一定の間隔をもって配列されている。そして配列された中空糸膜モジュール103の間隔の下部には、散気装置107の散気管109が位置決めされており、散気管109から出た空気が上昇して中空糸膜モジュール103の間に入り込むようになっている。
図3は、中空糸膜モジュールの三面図である。中空糸膜モジュール103は、中空糸膜シート111を積層させた中空糸膜シート積層体113と、中空糸膜シート積層体113を固定する一対のケース115とを備えている。中空糸膜シート111は、例えば多数本のPVDF製の中空糸膜をシート状に配列させて形成されている。そして中空糸膜の少なくとも一方の端部は開口しており、中空糸膜を通過してろ過された処理水を開口した端部から排出できるようになっている。
中空糸膜シート積層体113を固定するためのケース115は、中空糸膜シート積層体113の上下において、中空糸膜シート積層体113を保持している。また、ケース115の端面には、ろ過された処理水をケースから取り出すための楕円形状の取水口117が形成されている。取水口117の形状を楕円形状とすることにより、取水口117の幅(ケースの幅方向の長さ)を小さくしながら、取水口117の開口面積を確保することができる。
図4は、中空糸膜モジュールの下部を示す拡大斜視図である。
図4に示すように、ケース115は、細長い箱型を有している。そしてケース115の上部には、中空糸膜シート積層体113を固定するための固定用開口119が形成されている。固定用開口119内は、中空糸膜シート積層体113をケース115に固定するための固定用樹脂(ポッティング樹脂)121で満たされており、この固定用樹脂(ポッティング樹脂)121によって液密に封止されている。中空糸膜モジュール103の配置効率を維持し、且つ変形に対する剛性を確保するために、固定用開口119の長さは、200mm〜1200mm、好ましくは300mm〜800mmであり、幅は、5〜20mmであることが好ましい。また、固定用開口119に沿って延びるケース115の側壁は、厚さが2mm以下であることが好ましい。この側壁を薄くすることにより、固定用開口119内に固定された中空糸膜シート積層体113と、中空糸膜モジュール間に形成された、散気管109からのエアの流路との距離を短くすることができ、これにより、より多くのエアを中空糸膜シート積層体113に当てることができ、エアレーションの効率を高めることができる。そしてより変形に対する剛性を高めるため、固定用開口119の長さ方向を複数に分割したり、所定の間隔で補強部材を設けたりすることが好ましい。
ケース115の基本的な幅D1(以下、「基本幅D1」という)は、15mm、好ましくは10mm以下である。これに加えてケース115は、その一端又は両端に、幅が基本幅D1よりも広くされた肉厚部115aを有している。肉厚部115aは、中空糸膜シート111の面外方向において、基本幅D1よりも厚くされた部分である。この肉厚部115aは、基本幅D1を有するケース115の一部と同一の壁厚を有しており、内部空間を中空糸膜シート111の面外方向に拡張することにより構成されている。肉厚部115aは、取水口117が設けられている側の端部に形成されている。この肉厚部115aは、取水口117の幅方向の面積を確保するためにケース115の幅を広げた部分である。そして肉厚部115aは、取水口117が設けられている側に形成されており、その内部空間は、他の部分よりも幅が広くなっている。これにより、取水口117の開口面積を大きくすることができ、ケース115からの水の取り出し効率を向上させることができる。また、肉厚部115aは、中空糸膜モジュール103を配列させたときに、隣接する中空糸膜モジュール103の肉厚部115aと接触するようにその厚みが決められている。これにより、中空糸膜モジュール103を配列させたときに、肉厚部115aが、中空糸膜モジュール103間のスペーサとして機能する。
また、ケース115は、その剛性を高めるための補強構造115bを有している。補強構造115bは、ケース115の側面に形成されており、薄くされたケース115の剛性を確保する。この補強構造115bは、ケース115の側面に固定されており、一定の厚みを有する比較的硬い材料によって構成されている。補強構造115bをケース115の側面に固定することにより、ケース115の壁厚を実質的に厚くし、その剛性を高めることができる。また、補強構造115bとしては、ケース115の壁厚を部分的に厚くしたものを用いてもよい。補強構造115bは、ケース115の延伸方向に沿って複数個配列されている。尚、ケース115の長さによっては、補強構造115bを設けないか、または1つだけ設けるようにしてもよい。
ケース115の固定用開口119には、上述したように中空糸膜シート積層体113が固定されており、中空糸膜シート積層体113の中空糸膜は、ケース115の上面から上方に延びるように配置される。そして、中空糸膜シート積層体113を水平方向に切断した場合、その切断面に中空糸膜の切断面が露出することとなるが、本発明者等の実験によれば、固定用開口が形成された一つの面における、中空糸膜の断面の合計面積が占める割合が少なくとも45%とすることによって単位容積当たりの膜面積を適切にして処理水量を増加させられることが判明した。すなわち、図5に示すように、上面視したときの固定用開口119の幅をWとし、長さをLとし、中空糸膜の半径をrとした場合、中空糸膜の断面積の和と、任意の位置での中空糸膜モジュール103の水平方向切断面の面積との割合は、式:nπr2/WL(n=中空糸膜の本数)で表され、この割合を45%以上、好ましくは50%以上とすることが好ましい。尚、ケース115が肉厚部115aを有している場合には、肉厚部115aによる中空糸膜モジュール103の水平方向切断面の面積の減少を考慮する必要はない。なお、当該割合の上限は、モジュールの大きさによって任意に設定されるが、中空糸膜の十分な接着固定を考えると、90%以下であることが好ましく、さらには85%以下であることが好ましい。
また、ケース115の壁の厚さを薄くすることにより、ケースの側壁と中空糸膜シート積層体113の表面との距離を、2mm以下と比較的短くすることができ、これにより、散気管109から上昇してきた空気が中空糸膜シート積層体113の表面に当り易くなる。なお、当該距離は短いほど好ましいが、隣り合うケース同士の接触を考慮すると0.5mm以上とすることが好ましい。
図6は、図4のVI-VI'断面の断面図であり、図7は、図6のVII-VII'断面の断面図であり、図8は、図6のVIII-VIII'断面の断面図である。
図6に示すように、ケース115の内部空間の上方は、固定用樹脂(ポッティング樹脂)121及び中空糸膜で実質的に閉じられており、内部空間の下方には、中空糸膜でろ過した水を集めるための集水路125が形成されている。中空糸膜でろ過された水は端部の開口から集水路125に流れ、集水路125から取水口117に流れる。
また、ケース115は、中空糸膜の一部を圧縮するための圧縮手段を有している。圧縮手段は、ケース115の内壁に沿ってケース115の延伸方向に延びる一対の凸状部127であり、対向する内壁に形成された一対の凸状部127は、内壁に沿って、互いに向かい合う位置に形成されている。凸状部127は、ケース115の内壁における、中空糸膜の端部が埋め込まれている固定用樹脂(ポッティング樹脂)121と接触する部分に形成されている。そして図7に示すように、凸状部127が形成されていない高さでの切断面では、中空糸膜が変形しておらず、一方で図8に示すように、凸状部127が形成されている高さでの切断面では、中空糸膜が凸状部127によって押圧され、変形している。
凸状部127の突出量は中空糸膜の径に応じて適宜設定され、突出量が多過ぎると中空糸膜の内部空間が潰れて通水量が減ってしまう。従って、凸状部127の突出量は、好ましくは向かい合う一対の凸状部127の間にある中空糸膜の部分の幅を30%減少させられる程度とすることが好ましい。このような凸状部127を設けてケース115内で中空糸膜を圧縮することによって、ケース115の幅を狭くした場合においても中空糸膜の半径を小さくしたり、本数を減らしたりする必要がなくなり、中空糸膜の密度を向上させることができる。また、ケース115の内壁に沿って凸状部127を設けることによって、ケース115の強度を向上させることができる。さらに、ケース115の内壁に凸状部127を設けて凸状部127を固定用樹脂(ポッティング樹脂)121に食い込ませることによって、固定用樹脂(ポッティング樹脂)121の引き抜き強度を増加させることができる。固定用樹脂(ポッティング樹脂)121の引き抜き強度を更に増加させるために、凸状部127を複数個形成することもできる。
また、中空糸膜ユニット101は、複数の中空糸膜モジュール103の取水口117と同時に連通する集合取水管を備えている。
図9は、集合取水管を示す斜視図であり、図10は、中空糸膜モジュールの一部を拡大した断面図であり、集合取水管の取り付け状態を説明するための図面である。
図9に示すように、集合取水管129は、複数の流入用開口131が形成された本体133と、この本体133から延びる取水管135とを備えている。複数の流入用開口131は、所定の間隔をもって配列されており、各々の流入用開口131の大きさ及び形状は、中空糸膜モジュール103の取水口117の大きさ及び形状に対応している。そして流入用開口131は、本133内部で取水管135と連通しており、複数の流入用開口131から本体内部に流入した処理水は取水管135に流れ、まとめて下流側(処理水側)に流れる。
また、図10に示すように、流入用開口131の周囲には、楕円リング形状のシール部材137が設けられており、これにより、流入用開口131と取水口117との間をシールするようになっている。このような集合取水管129を用いることにより、簡単な構造の部品で、比較的薄いケース115からまとめて処理水を取り出すことができ、中空糸膜モジュール103の数に応じて取水管を配設する必要がなくなる。
上述したように中空糸膜ユニット101は、このような構造を有する中空糸膜モジュール103を複数個備えており、各中空糸膜モジュール103は、保持構造105によって、互いに所定の間隔をもって配列されている。中空糸膜モジュール103間の隙間は、散気管109から上昇してきた空気を通すために設けられており、この隙間が狭すぎると散気管109からの気泡が十分に入り込めず、中空糸膜の物理的な洗浄を十分に行うことができず、反対に隙間が広すぎると、中空糸膜の密度が小さくなってしまう。従って、中空糸膜モジュール103の間の隙間は、3mm以上15mm以下に設定することが好ましい。
そして発明者等の実験によれば、中空糸膜モジュール103の配列向の厚みを20mm以下にし、且つ中空糸膜がケース115に固定されている箇所の水平断面において中空糸膜の断面の和が占める割合が少なくとも45%とすることによって、単位容積当たりの膜面積を適切にして中空糸膜ユニット101による処理水量を増加させることができ、さらにこのような中空糸膜モジュール103を3mm以上15mm以下の間隔をもって配列することにより、中空糸膜の物理的な洗浄を十分に行うことができることが判明した。
従って、上述した中空糸膜ユニット101によれば、単位容積当たりの膜面積と被処理水の透過速度とによって決定される、中空糸膜モジュールの処理水量を増加させることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例について詳述する。
(実施例1)
ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜(公称孔径:0.4μm、外径:2.8mm、三菱レイヨン社製)を、有効長:875mmで160本一方向に引き揃えた中空糸膜シートを2シート用意した。ケースとして、厚さ7.5mmのABS製ケースを用意した。上端及び下端が開口した2枚の中空糸膜シートを重ねた状態で、ウレタン樹脂からなる固定用樹脂(ポッティング樹脂)を用いてシートの上端及び下端を各々ケースに固定した。この時製作した中空糸膜モジュールの中空糸膜の断面積の和と水平方向切断面の面積との割合は、76%であった。そして、中空糸膜が鉛直方向に延びるように中空糸膜モジュールの上下を固定し、中空糸膜モジュールの隙間が6mmとなるように中空糸膜モジュールを配置して中空糸膜モジュールを製作した。
(実施例2)
ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜(公称孔径:0.4μm、外径:2.8mm、三菱レイヨン社製)を、有効長:875mmで160本一方向に引き揃えた中空糸膜シートを2シート用意した。ケースとして、厚さ7.5mmのABS製ケースを用意した。そしてケースの内壁に高さ0.3mmの凸状部を2段形成した。上端及び下端が開口した2枚の中空糸膜シートを重ねた状態で、ウレタン樹脂からなる固定用樹脂(ポッティング樹脂)を用いてシートの上端及び下端を各々ケースに固定した。この時製作した中空糸膜モジュールの中空糸膜の断面積の和と水平方向切断面の面積との割合は、76%であった。そして、中空糸膜が鉛直方向に延びるように中空糸膜モジュールの上下を固定し、中空糸膜モジュールの隙間が6mmとなるように中空糸膜モジュールを配置して中空糸膜モジュールを製作した。
(比較例1)
ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜(公称孔径:0.4μm、外径:2.8mm、三菱レイヨン社製)を、有効長:875mmで160本一方向に引き揃えた中空糸膜シートを5シート用意した。ケースとして、厚さ30mmのABS製ケースを用意した。上端及び下端が開口した5枚の中空糸膜のシートを重ねた状態で、ウレタン樹脂からなる固定用樹脂(ポッティング樹脂)を用いてシートの上端及び下端を各々ケースに固定した。この時製作した中空糸膜モジュールの中空糸膜の断面積の和と水平方向切断面の面積との割合は、38%であった。そして、中空糸膜が鉛直方向に延びるように中空糸膜モジュールの上下を固定し、中空糸膜モジュールの隙間が15mmとなるように中空糸膜モジュールを配置して中空糸膜モジュールを製作した。
(比較例2)
ポリフッ化ビニリデン製の中空糸膜(公称孔径:0.4μm、外径:2.8mm、三菱レイヨン社製)を、有効長:875mmで160本一方向に引き揃えた中空糸膜シートを2シート用意した。ケースとして、厚さ7.5mmのABS製ケースを用意した。上端及び下端が開口した2枚の中空糸膜のシートを重ねた状態で、ウレタン樹脂からなる固定用樹脂(ポッティング樹脂)を用いてシートの上端及び下端を各々ケースに固定した。この時製作した中空糸膜モジュールの中空糸膜の断面積の和と水平方向切断面の面積との割合は、76%であった。そして、中空糸膜が鉛直方向に延びるように中空糸膜モジュールの上下を固定し、中空糸膜モジュールの隙間が2mmとなるように中空糸膜モジュールを配置して中空糸膜モジュールを製作した。
実施例1及び2、並びに比較例1の試験条件をまとめると表1のようになった。
Figure 0006274600
(実施例1)と(実施例2)で製作した中空糸膜モジュールを、同じ条件で透水性能を評価したところ、透水性能に差異は無く、ケース内壁の凸形状における透水性能の変化や、中空糸膜の破損や不具合は確認されなかった。
(実施例1)と(比較例1)で製作した中空糸膜モジュールを同じ水槽内に配置して比較試験を実施した。この試験結果を図11及び図12に示す。
図11及び図12に示すように、中空糸膜モジュールの投影床面積当たりの散気線速度を230m/hとし、水槽内のMLSS濃度を8,000〜12,000mg/Lの範囲で制御した。水理学的な滞留時間はシステム全体で8時間とした。ろ過線速度を段階的に変化させて、その時の膜ろ過差圧の変化を比較した。また、(比較例1)で製作した中空糸膜ろ過装置を同じ水槽内に配置して比較試験を実施したところ、中空糸膜モジュール間に散気が効率的に行われなかった。
また、実施例2では、肉薄の膜固定部においてケース内壁に凸部を設けて中空糸を押し当て変形させても、中空糸膜の破損や、中空糸膜内部が狭塞されることによる圧力損失することなく、ケース肉薄部の強度を高めることが可能であった。
図11及び図12から分かるように、比較例1及び2では、ろ過線速度(LV)35LMHでは安定しているが、40LMH以上では差圧が上昇傾向にあった。一方で、実施例では、ろ過線速度(LV)85LMHでも差圧が安定しており、100LMHでは差圧が上昇傾向にあった。
以上のように上記実施例1では、比較例1と比較して、単位容積あたりの処理水量を大幅に向上することが可能であった。
次に、本発明の第2の実施形態による中空糸膜モジュールについて説明する。
図13は、本発明の実施形態による中空糸膜モジュールの斜視図であり、図14は、図13のXIV-XIV'断面の断面図であり、図15は、図13のXV-XV'断面の断面図である。
図13乃至図15に示すように、中空糸膜モジュール51は、中空糸膜シートを積層した中空糸膜積層体53と、中空糸膜積層体53で濾過した水を集めるための集水部材55とを備えている。中空糸膜積層体53は、固定樹脂57を用いて集水部材55に液密に固定されている。
中空糸膜シートは、多数の中空糸膜を配列させて結合し、シート状にされた中空糸膜シートであり、中空糸膜積層体53は、この中空糸膜シートを複数枚積層させて構成される。そして中空糸膜シートを構成する中空糸膜の少なくとも一方の端部は、中空糸膜の延伸方向に対して直交方向に切断されており、中空糸膜の端部が開口した状態となっている。
中空糸膜の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩素系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレートなどが挙げられる。また、これらの樹脂の共重合体や一部に置換基を導入したものであってもよい。さらに、2種以上の樹脂を混合したものであってもよい。なお、濾過膜として使用可能な中空糸膜であれば、その孔径、空孔率、膜厚、外径等は、特に限定されるものではないが、例えば、その外径は20〜4000μm、孔径は0.001〜5μm、空孔率は20〜90%、膜厚は5〜300μmの範囲がよい。
集水部材55は、中空糸膜積層体53を構成する中空糸膜シートの幅方向に沿って延びる長尺形状を有している。そして集水部材55の長手方向の端面には、浄化した水を集水するための取水口59が形成されている。また、集水部材55は、内部に通じる開口部61を有しており、この開口部61内に中空糸膜積層体53の一端が挿入されている。また、集水部材55は、集水部材55内部に通じる開口部61に加え、開口部61の両側において開口部61から延びる一対の側壁63,65と、側壁63,65の間に形成され中空糸膜の端部の開口と連通した集水流路67とを備えている。集水流路67内には、一対の側壁63,65同士を連結するための複数の柱状体69a,69b,69c,・・・で構成される補強構造69が設けられている。
集水部材55を形成するための材料としては、機械的強度及び耐久性を有するものであればよく、例えばポリカーボネート、ポリスルホン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリル樹脂、ABS樹脂、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、PET樹脂、PBT樹脂等のポリエステル樹脂を用いることができる。使用後に焼却処理が必要な場合には、燃焼により有毒ガスを出さずに、完全燃焼させることのできるポリオレフィン等の炭化水素系の樹脂が好ましい。
補強構造69は、複数の柱状体69a,69b,69c,・・・を用いて集水流路67内で側壁63,65同士を連結するようになっている。柱状体69a,69b,69c,・・・は、側壁63,65の面方向、即ち集水部材55の幅方向に延びている。そして複数の柱状体69a,69b,69c,・・・は、集水部材55の延伸方向に沿って配列されている。複数の柱状体69a,69b,69c,・・・は、集水部材55に正圧又は負圧が加えられたときに、最も変位が大きくなる位置、即ち集水流路67の高さ方向中央部に設けることが好ましい。また、集水部材55の構造上、例えば固定樹脂57と集部材55の側壁63,65との界面付近にも応力が加わり易いので、この位置に柱状体69a,69b,69c,・・・を設けてもよい。集水流路内での濾過水の流れに対する抵抗力を小さくするために、各柱状体69a,69b,69c,・・・は、円形断面や楕円形断面のような流線形状を有している。また、各柱状体の断面を非対称形状としたり、取水口59に向かう鋭角を有する鋭角形状としたりすることもできる。また、集水流路67の延伸方向に沿って並べられた複数の柱状体69a,69b,69c,・・・における、集水部材55の長手方向から見たときの投影面積は、取水口59の近くにある柱状体のものほど小さく、取水口から遠くにある柱状体のものほど大きくなっている。
このような集水部材5は、側壁63,65及び柱状体69a,69b,69c,・・・の接合強度を確保するために、一体成型品として形成してもよいし、又は二つの部品を組み合わせて形成してもよい。
二つの部品で集水部材を形成する場合、少なくとも一方の側壁及びそこから延びる柱状体を有する第1部品と、他方の側壁を有する第2部品とを準備し、これら第1部品と第2部品との接合部及び柱状体の先端と第2部品の側壁とを、それぞれ、例えば熱溶着、超音波溶着、振動溶着、レーザー溶着、接着等により接合することができる。
以下、中空糸膜モジュール51の作用について説明する。
中空糸膜モジュール51によって被処理水を濾過する場合、中空糸膜モジュール51を被処理水に含浸する。そして中空糸膜モジュール51の取水口59にポンプを連結して作動させ、中空糸膜モジュール51の集水流路67内及び中空糸膜内部に負圧を作用させる。これにより、中空糸膜の周囲にある被処理水は、中空糸膜内に向けて引き込まれ、中空糸膜によって濾過される。そして濾過された水は、中空糸膜内を通って集水流路67に集められた後、取水口59を通って中空糸膜モジュール51から取り出される。中空糸膜モジュール51の濾過処理時には、集水流路67内に負圧が作用して集水部材55を収縮させる力が加わるが、集水部材55の側壁63,65同士を補強構造69によって連結して補強することで側壁63,65の変形を緩和することができる。
また、中空糸膜モジュール51を洗浄する場合、取水口59を介して集水流路67内及び中空糸膜に洗浄液を流入させると共にこれらの内部に正圧を作用させる。これにより、中空糸膜の微細孔内に付着した濁質を離脱させることができる。中空糸膜モジュール51の洗浄時には、集水流路67内に正圧が作用して集水部材55を膨張させる力が加わるが、集水部材55の側壁63,65同士を補強構造69によって連結して補強することで側壁63,65の変形を緩和することができる。
以上のように、本発明の実施形態にかかる中空糸膜モジュール51によれば、集水通路67内に柱状体69a,69b,69c,・・・を設けるという簡単な構造で中空糸膜モジュール51の耐圧性能を向上させることができる。また、柱状体69a,69b,69c,・・・を有する補強構造69を用いることにより、集水部材55に補強剤を混入させ、または集水部材55として特別な材料を用いる必要がなくなるため、被処理水に含まれている物質によって中空糸膜モジュール51が使用できなくなることがなくなる。これにより中空糸膜モジュール51の使用用途の自由度を向上させることができる。
以下、本発明の実施例及び比較例について詳述する。
以下のケースの強度を限界まで評価するため、比較例・実施例では中空糸膜を使用せずに比較試験を行った。
(実施例3)
外寸L340mm×W6mm×H50mmの分割構造のケースを2つ準備し、これらを重ね合わせて溶着してL340mm×W12mm×H50mmのABS製の集水部材を製作した。集水部材には、L300mm×W6mm×20mmの開口部と、開口部に対応したL300mm×W6mm×H20mmの集水流路が形成されていた。また集水部材の両端部には内径φ6mmの取水口が形成されていた。また集水流路には、外径φ6mmの円形断面を有する柱状体を、左右上下均等に5本形成した。集水部材及び連結構造は、溶剤接着剤(エスロンNo.73)により溶着した。中空糸膜の固定樹脂として、ポリウレタン樹脂(4423/4426 日本ポリウレタン)を使用し、中空糸膜シートの積層体を集水部材に固着した。そして取水口を封止し、集水通路内を加圧して、加圧圧力と集水部材の最大変位を測定した。また加圧により集水部材が破壊される最大圧力を測定した。
(比較例3)
集水流路に、補強構造を有しない以外は、実施例と同じ評価用の集水部材を製作した。そして集水部材の取水口を封止して、集水部材を加圧して、加圧圧力とケースの最大変位を測定した。また加圧により集水部材が破壊される最大圧力を測定した。
上記実施例3及び比較例3における測定結果を表2に示す。
Figure 0006274600
以上のように集水流路内に柱状体を形成した実施例3の集水部材のほうが、比較例3の集水部材よりも変形量が少なく、且つ耐圧性が高いことが分かる。
図16は、本発明の実施形態による平型中空糸膜モジュールを示す斜視図である。
まず、図16に示すように、平型中空糸膜モジュール1は、中空糸膜を束ねた積層体3と、この中空糸膜積層体3が固定されている集水部材5とを備えている。
中空糸膜の積層体3は、多数の中空糸膜を配列させて結合し、シート状にされた中空糸膜シートを複数枚積層させて構成される。この中空糸膜積層体3は、固定用樹脂7を用いて集水部材5に固定されている。中空糸膜積層体3を構成するシートの枚数は、好ましくは1〜15枚、更に好ましくは2〜10枚である。
中空糸膜積層体3を構成する中空糸膜の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩素系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレートなどが挙げられる。また、これらの樹脂の共重合体や一部に置換基を導入したものであってもよい。さらに、2種以上の樹脂を混合したものであってもよい。なお、濾過膜として使用可能な中空糸膜であれば、その孔径、空孔率、膜厚、外径等は、特に限定されるものではないが、例えば、その外径は20〜4000μm、孔径は0.001〜5μm、空孔率は20〜90%、膜厚は5〜300μmの範囲がよい。
中空糸膜の配列方向は、特に限定されるものではないが、中空糸膜が、被処理液の流れ方向に対し、概ね平行に配列されることが好ましい。かかる場合には、例えば、被処理液が多くの夾雑物を含んでいるような高汚濁液の場合に、夾雑物が多数の中空糸膜間を通過する際、流れ方向と直行するような中空糸膜等の障害物がないことから、夾雑物の中空糸膜への堆積や絞絡を軽減する効果がある。
さらに、中空糸膜の配列方向は、中空糸膜の長さ方向が縦方向、即ち上下方向であることが好ましい。かかる場合、例えば、該夾雑物の洗浄に多く用いられるエアバブリング洗浄時に発生する被処理液の上昇流方向と、中空糸膜の延在方向とを、概ね平行とすることができるので、前述した夾雑物の堆積を防止する効果との相乗効果がある。
中空糸膜積層体3の固定用樹脂7には、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン系充填材、各種ホットメルト樹脂等を用いることができ、適宜選定することが可能である。また、固定用樹脂の初期の粘度は、3,000〜200,000mPa・s、好ましくは5,000〜100,000mPa・s、さらに好ましくは10,000〜50,000mPa・sである。中空糸膜の外径,中空糸膜積層体を構成するシート枚数等によって適宜選択する事が出来る。
集水部材5は、中空糸膜積層体3を構成する中空糸膜シートの幅方向に沿って延びる長尺形状を有している。そして集水部材5の長手方向の端面には、浄化した水を集水するための集水口9が形成されている。
図17は、集水部材の断面を示す断面図である。この断面図は、集水部材の長手方向に対して直交方向(集水部材の幅方向)の断面を示す。
図17に示すように、集水部材5は、内部に通じる開口部11を有しており、この開口部11内に中空糸膜積層体3の一端が挿入されている。また、集水部材5は、集水部材5内部に通じる開口部11に加え、開口部11の両側において開口部11から延びる一対の側壁13,15と、側壁13,15に対して開口部11とは反対側に形成された集水通路17とを備えている。集水部材5は、第一部材19及び第二部材21の二つの部材を接合させて形成されている。第一部材19及び第二部材21は、各々、集水部材5の幅方向の1箇所において、集水部材5を長手方向に分割したような形状を有している。集水部材5は、第一部材19及び第二部材21に各々形成された円柱状の接合部23,25、及び第一部材19及び第二部材21の長手方向両側に形成された接合面(図示せず)を互いに接合することで一体形成されている。
集水部材5の第一部材19と第二部材21を接合するための方法としては、熱溶着、超音波溶着、振動溶着、レーザー溶着、接着等を用いることができる。また、第一部材19と第二部材21との間に、例えばゴム製の平パッキン等のシール部材を挟み込むことによって第一部材19と第二部材21の接合部における気密の信頼性を向上させることができる。また、第一部材19と第二部材21との間に挟みこまれたシール部材を、機械的な締結手段(例えばボルト及びナット等)によって締め付ける方法を採っても良い。
集水部材5の開口部11は、中空糸膜積層体3を受け入れられる寸法を有している。また、開口部11よりも集水通路17側における、側壁13,15で挟まれている領域には、中空糸膜積層体3が固定用樹脂7によって固定されている。そして側壁13,15には、補強用の突起部27が設けられており、前記突起部27が固定用樹脂7部分に食い込むような形状を有している。中空糸膜積層体3における、集水通路17側では、中空糸膜の端部の開口が露出しており、中空糸膜で浄化された水が集水通路17に流れるようになっている。
ここで集水通路17とは、第一部材19、第二部材21、固定用樹脂7、中空糸膜積層体3に囲まれた空間の事であり、中空糸膜によってろ過された浄化水を受け入れるようになっている。そして集水通路17の長手方向の端部は、集水部材5の集水口9と連通している。
また、集水通路17内部に必要に応じて、集水部材5の幅方向に延びる円柱状の接合部23,25が配置する事が出来る。この接合部23,25は、平型中空糸膜モジュール1内に作用する正圧/負圧による側壁13、15の変形を抑制するための補強リブの機能を有しており、集水通路17が延びる方向と直交して延びている。そして接合部23,25を円柱状にすることにより、接合部23,25が集水通路17内での水流による圧力損失を低減させる上で好ましい。また、接合部23,25は、図20に示すような嵌合形状であっても良い。
集水部材5を構成する第一部材19と第二部材21の材質は、機械的強度及び耐久性を有するものであればよく、例えばポリカーボネート、ポリスルホン、ポリオレフィン、PVC(ポリ塩化ビニル)、アクリル樹脂、ABS樹脂、変成PPE(ポリフェニレンエーテル)、PET樹脂、PBT樹脂等を用いることができる。使用後に焼却処理が必要な場合には、燃焼により有毒ガスを出さずに、完全燃焼させることのできるポリオレフィン等の炭化水素系の樹脂が好ましい。
このような平型中空糸膜モジュール1では、平型中空糸膜モジュール1内に負圧を作用させることによって、中空糸膜で浄化された水を中空糸膜の端に形成された開口を通じて集水通路17に流し、さらに集水通路17に流れた水を、集水口9から下流側に向けて流すようになっている。
次に、上述した平型中空糸膜モジュール1の製造方法について詳述する。
図18は、平型中空糸膜モジュールの中空糸膜シートを示す平面図であり、図19は、平型中空糸膜モジュールの製造工程を示す斜視図である。
中空糸膜シート29は、多数の中空糸膜を横並びに配列して、中空糸膜の一端同士を互いに結合することによって構成されている。中空糸膜同士を結合する方法としては、テープ、接着剤、熱融着等を用いることができる。
そして平型中空糸膜モジュール1の製造方法においては、先ず、複数枚の中空糸膜シート29を準備し、一枚目の中空糸膜シート29aの一辺近傍の領域Rに固定用樹脂を塗布する。固定用樹脂を塗布する領域Rは、中空糸膜シート29における中空糸膜の延伸方向の端部の何れか一方近傍の領域である。
次に、一枚目の中空糸膜シート29aと同寸法を有する二枚目の中空糸膜シート29bを、一枚目の中空糸膜シート29aとぴったり重なるように、一枚目の中空糸膜シート29a上に積層する。これらの固定用樹脂を塗布する工程と、中空糸膜シートを重ねる工程とを、所定回数行うことによって中空糸膜積層体3を製造する。
固定用樹脂を塗布するための方法としては、定量性のある塗布を実施する観点からギアポンプ、ポジロードポンプ、モーノポンプ等の定量吐出が可能なポンプを搭載した吐出装置のノズルヘッド部を少なくとも1軸(水平)方向に定速移動させながら塗布するのが望ましい。また、シリンジ(例えばSS-20ESZ、テルモ(株)製)、刷毛、ヘラ等を用いて手動塗布してもよい。
固定用樹脂塗布形状としては、フィルム状、又は、少なくとも1本のビード状に塗布するのが望ましい。また、塗布した固定用樹脂をヘラ/刷毛等で薄く延ばす方法も取る事が出来る。
次に、中空糸膜積層体3の固定用樹脂が塗布されている側の端の一方の側面、及び/又は集水部材5の第一部材19の側壁13上に固定用樹脂を塗布する。その後、中空糸膜積層体3の固定用樹脂が塗布されている側の端を集水部材5の第一部材19の側壁13上に配置する。このとき、中空糸膜積層体3における固定用樹脂が塗布されている端の端面が、集水通路17の上部の開口から0.5〜15mm突出するような位置に中空糸膜積層体3を位置決めする。
次に、中空糸膜積層体3の固定用樹脂が塗布されている側の端の他方の側面、及び/又は集水部材5の第二部材21の側壁15上に固定用樹脂を塗布する。また、第一部材19の接合部23及び接合面30と、第二部材21の接合部25及び接合面31に接合用接着剤を塗布する。そして第二部材21を第一部材19及び中空糸膜積層体3に重ねるようにして接合する。このとき、接合用接着剤は、固定用樹脂と同一であっても異種であっても構わず、目的に応じて適宜選択する事が出来る。
このように中空糸膜シート29を所定回以上重ね合わせて互いに接着し、その後、分割形成された集水部材5によって挟み込むようにすることで、中空糸膜シート29間に固定用樹脂を容易に行き渡らせることができる。また、集水部材5を第一部材19及び第二部材21の二つの部材で形成することによって、第一部材19及び第二部材21を射出成形するときに、側壁に突起部27、及び、接合部23,25を容易に設けることができる。そしてこの突起部27を設けることによって、突起部27を中空糸膜積層体3の固定用樹脂7に食い込ませることができる為、アンカー効果による接着強度向上が可能である。これにより、固定用樹脂7を介して中空糸膜積層体3を確実に集水部材5に固定することができる。そしてこの突起部27によって中空糸膜積層体3を集水部材5に固定することによって、集水部材5内部に負圧が作用したとき、及び中空糸膜の洗浄時等に加圧された水や空気を平型中空糸膜モジュール1内に流入させて集水部材5内部に正圧が作用したときに、固定用樹脂7が集水部材5から外れるのを防止することができる。また、接合部23,25を設ける事によって、集水部材5内部に負圧が作用したとき、及び中空糸膜の洗浄時に加圧された水や空気を平型中空糸膜モジュール1内に流入させて集水部材5内部に正圧が作用したときに、固定用樹脂7と集水部材5、及び、集水部材19と21が外れるのを防止することができる。
なお、上述の実施形態では、複数の中空糸膜シート29aによって中空糸膜積層体3を形成することとしたが、1枚の中空糸膜シートを第1部材及び第2部材で挟み込むようにしてもよい。
次に、平型中空糸膜モジュールの製造方法の変形例について説明する。
変形例による平型中空糸膜モジュール1の製造方法においては、先ず、集水部材5の第一部材19の側壁13上に固定用樹脂を塗布し、一枚目の中空糸膜シート29aの一辺近傍の領域Rと前述固定用樹脂塗布部が重なるように置く。次いで、一枚目の中空糸膜シート29aの一辺近傍の領域Rに固定用樹脂を塗布する。
次に、一枚目の中空糸膜シート29aと同寸法を有する二枚目の中空糸膜シート29bを、一枚目の中空糸膜シート29aとぴったり重なるように、一枚目の中空糸膜シート29a上に積層する。以降、固定用樹脂を塗布する工程と、中空糸膜シートを重ねる工程とを、所定回数繰り返す。
次に、中空糸膜積層体3の一辺近傍の領域Rに固定用樹脂を、第一部材19の接合部23及び接合面30、及び/又は、第二部材21の接合部25及び接合面31に接合用接着剤をそれぞれ塗布する。そして第二部材21を第一部材19及び中空糸膜積層体3に重ねるようにして接合する。このとき、固定用樹脂と接合用接着剤は、同一であっても、異種であっても良い。目的に応じて適宜選択する事が出来る。
このような変形例によっても、上述の平型中空糸膜モジュールの製造方法と同様の効果を得ることができる。
また、このような製造方法を用いることによって、例えば中空糸膜の両端に集水部材を設ける場合に、中空糸膜を水平に配列させた状態で中空糸膜の両端において同時に集水部材を固定する作業を行うことができる。また、上述の製造方法では、固定用樹脂を中空糸膜シートに直接塗布するようになっているので、中空糸膜間に固定用樹脂が流れ込むまでの時間を考慮する必要がなく、比較的高粘度、且つ、硬化速度が速い固定用樹脂を用いることができる。即ち、従来用いられていた製造方法では、固定用樹脂が中空糸膜の間に行き渡るまで硬化しないような硬化速度の遅い固定用樹脂を用いる必要があったが、本発明の実施形態による製造方法では、固定用樹脂を行き渡らせる時間を考慮する必要がないため、硬化速度が比較的速い固定用樹脂を用いることができる。更に、上述の製造方法では、中空糸膜積層体の端部を切断する工程が不要となる。これにより、平型中空糸膜モジュールの製造に要する時間を大幅に短くすることができる。
また、中空糸膜シートを順次積層していく工程を採用することによって、中空糸膜間に固定用樹脂を行き渡らせる隙間を設ける必要がなくなるので中空糸膜シート間の隙間を少なくすることができる。これにより、平型中空糸膜モジュールにおける中空糸膜の充填密度を高めることができる。
本実施例では接着剤による接合を挙げたが、溶着による接合であっても良い。
また、集水部材を二つの部材で構成することによって、集水部材に補強構造、即ち突起部及び補強リブを射出成形時に容易に設けることができる。
1 中空糸膜モジュール
3 中空糸膜積層体
5 集水部材
7 固定用樹脂
17 集水通路
19 第一部材
21 第二部材
29 中空糸膜シート
51 中空糸膜モジュール
53 中空糸膜積層体
55 集水部材
57 固定樹脂
59 取水口
63,65 側壁
67 集水流路
69 補強構造
69a,69b,69c 柱状体
101 中空糸膜ユニット
103 中空糸膜モジュール
107 散気装置
111 中空糸膜シート
113 中空糸膜シート積層体
115 ケース
115a 幅広部
115b 補強構造
117 取水口
119 固定用開口
121 固定用樹脂(ポッティング樹脂)
125 集水路
127 凸状部
129 集合取水管
131 流入用開口
135 取水管

Claims (14)

  1. 中空糸膜をシート状に配列した中空糸膜シート又はその積層体と、
    前記中空糸膜シート又はその積層体を保持する筐体状の集水部材と、を備え、
    この集水部材の一つの面には、固定用樹脂で充たされ且つ前記中空糸膜シート又はその積層体が固定されている固定用開口部が形成されている、中空糸膜モジュールであって、
    前記集水部材は、前記中空糸膜のシートの面外方向に沿って20mm以下の厚さを有しており、前記固定用開口部の任意の位置での水平方向断面における中空糸膜の断面の合計面積が占める割合が少なくとも45%であり、
    前記集水部材は、前記開口部内で前記中空糸膜が前記固定用樹脂と接触する部分で前記中空糸膜シート又はその積層体を圧縮変形させるための手段を備え、
    前記開口部の少なくとも一部分の幅が、前記中空糸膜シート又はその積層体の面外方向の厚みより小さくされている、
    ことを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 前記集水部材の側壁の外面と、前記集水部材に保持されている中空糸膜シートの積層体の表面との水平方向における距離が、2mm以下に設定されている、
    請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記集水部材は、中空糸膜でろ過した処理水を集める集水路と、取水口とを有する、
    請求項1または2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記圧縮変形させるための手段は、対向する集水部材の内壁に形成された一対の凸状部である、
    請求項1または2に記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記取水口は、前記中空糸膜のシートの面外方向に延びる短軸を有する楕円形状である、
    請求項3または4に記載の中空糸膜モジュール。
  6. 前記取水口は、前記集水部材の少なくとも一方の端面に形成されており、該取水口が形成された集水部材の少なくとも一方の端面には、前記集水部材の前記中空糸膜のシートの面外方向における厚み厚くした肉厚部を備えている、
    請求項5に記載の中空糸膜モジュール。
  7. 前記集水部材は、前記中空糸膜のシートの面外方向における前記集水部材の側壁を厚くして形成された補強構造を有している、
    請求項6に記載の中空糸膜モジュール。
  8. 前記中空糸膜のシートの面外方向における前記集水部材の側壁の厚みが2mm以下である、
    請求項1乃至7に記載の中空糸膜モジュール。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載された中空糸膜モジュールを複数個配列した中空糸膜ユニットであって、
    前記複数の中空糸膜モジュールは、3mm以上15mm以下の間隔をもって配列されている、中空糸膜ユニット。
  10. 前記中空糸膜モジュールの肉厚部は、隣接する中空糸膜モジュールの肉厚部と接触するように寸法決めされている、
    請求項9に記載の中空糸膜ユニット。
  11. 請求項7に記載された中空糸膜モジュールを複数個配列した中空糸膜ユニットであって、
    前記中空糸膜モジュールの補強構造は、隣接する中空糸膜モジュールの補強構造と接触するように寸法決めされている、
    ことを特徴とする中空糸膜ユニット。
  12. 隣接する2以上の中空糸膜モジュールを連結し、連結された2以上の前記中空糸膜モジュールの全ての取水口と連通する集合取水管を有している、
    請求項9に記載の中空糸膜ユニット。
  13. 前記集合取水管と、前記中空糸膜モジュールとの間に配置され、前記取水口を囲むシール部材を備えている、
    請求項12に記載の中空糸膜ユニット。
  14. 前記中空糸膜の体積あたりの膜面積が、100m2/m3〜1000m2/m3である、
    請求項9乃至13に記載の中空糸膜ユニット。
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