JP6273910B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷設定により使用する用紙の設定を行なうことができる、印刷装置に関する。
従来、FAX装置や印刷装置等の用紙に対して印刷を行う装置では、給紙部にセットされた用紙を装置内部に供給して、印刷を行う(例えば、特許文献1参照)。
また、印刷設定により用紙を設定して、印刷を行うことができる装置も知られている。ユーザは、装置に備えられた操作パネルや外部装置を操作して複数の給紙部の各々にセットする用紙の種別(用紙サイズ、紙種、等)を設定することで、装置は印刷データで設定された用紙の種別の紙がセットされた給紙部から給紙を行い、設定された用紙の種別に応じたパラメータで、印刷を行う。
特開2010−42893号公報
本発明は、ユーザが給紙部にセットする用紙の種別の設定を行なう場合の負担を軽減することができる印刷装置の提供を目的とする。
[適用例1]
上記課題を解決するために、本発明の一態様では、入力部と、給紙部と、印刷部と、制御部と、FAX通信部と、を備え、前記制御部は、前記給紙部に用紙がセットされたことを検出すると、セットされた前記用紙の種別をユーザに問い合わせ、ユーザにより印刷設定として前記入力部を介して受付けた用紙の種別を記録し、前記印刷設定として前記入力部を介してユーザから入力された用紙の種別に応じて、前記給紙部から用紙を給紙させ、給紙させた前記用紙に対して前記印刷部に印刷を行わせ、前記印刷設定中である第1の場合は前記問い合わせを行わず、前記印刷設定としてユーザから入力された用紙の種別を記録する。
上記のように構成された発明では、印刷設定が行なわれた場合(第1の場合)は、用紙がセットされても設定された用紙種別を記録するが、問い合わせを行わない。一方、印刷設定以外の場合(第2の場合)には問い合わせを行う。即ち、ユーザが印刷設定を行なった後に用紙がセットされた場合は印刷設定を確定させ、それ以外の場合で用紙のセットを行う場合にのみ初期値を問合せる。そのため、ユーザが印刷設定を行なう場合の負担を軽減することができる。
ここで、入力部は、FAX装置の一部として構成される操作部を通じてユーザからの操作を受け付ける部位以外にも、ユーザが外部装置を操作して入力を装置に送信する場合に、送信された入力を受付ける部位も含む。
また、問い合わせは、ユーザに用紙の種別を問い合わせるものであればどのようなものであってもよく、画面の表示の他、音声も含む概念である。
そして、印刷設定とは、用紙に対して印刷を行う場合の設定の総称であり、FAX受信や、コピーの際の設定を含む。
なお、「用紙がセットされたことを検出する」ということは、直接的に用紙をセンサーで検知することに限られず、用紙がセットされるトレイがセットされたことセンサー等で検知するというような、間接的に検知することも含む。このように間接的に検知する場合には、実際には用紙がトレイにセットされていない場合であっても、トレイがセットされたことで、用紙がセットされたものとして検出してもよい。
[適用例2]
本発明の一態様では、前記給紙部は、複数の紙置き場を有し、前記第1の場合に前記印刷設定として前記入力部を介してユーザが入力した対象である用紙に対しては、前記問い合わせを行わず、前記第1の場合に前記印刷設定として前記入力部を介してユーザが入力した対象でない用紙に対しては、前記問い合わせを行う。
上記のように構成された発明では、ユーザが印刷設定で設定していない用紙がセットされた場合にのみ、問い合わせを行うため、用紙の誤セットによる印刷ミスを抑制することができる。
ここで、紙置き場とは、給紙部の一部として構成され、給紙部により給紙される用紙をセットする場所を意味し、用紙トレイ、用紙カセット、を含む。
[適用例3]
本発明の一態様では、前記紙置き場は、ユーザが操作することで機構的に給紙元となる前記紙置き場を選択する切替え機構を備えた給紙カセットである。
上記のように構成された発明では、1つの給紙カセット内に異なる紙置き場を備える場合でも、本発明を適用することができる。
[適用例4]
本発明の一態様では、第1の用紙をセット可能な第1紙置き場と、前記第1の用紙をセット不可能な第2紙置き場と、をさらに備え、前記印刷設定において前記第1の用紙を入力した前記第1の場合、前記第1紙置き場に用紙がセットされると、前記問い合わせを行わず、前記第2紙置き場に用紙がセットされると、前記問合わせを行う。
上記のように構成された発明では、紙置き場ごとにセット可能な用紙の制限がある場合に、問い合わせの初期値を変化させるため、ユーザの用紙のセットミスを減らすことができる。
[適用例5]
本発明の一態様では、前記第1の場合に、向きの別がある用紙を前記印刷設定としてユーザが入力した場合、前記制御部は、ユーザに前記向きの別がある用紙のセット方法を案内し、または、向きの別がない用紙を前記印刷設定としてユーザが入力した場合、前記制御部は、ユーザに用紙のセット方法を案内しない。
上記のように構成された発明では、用紙のセット方法を案内するため、ユーザの用紙のセットミスを減らすことができる。
[適用例6]
本発明の一態様では、表示部を備え、前記問い合わせは、前記表示部が画像を表示することで行う。
上記のように構成された発明では、ユーザに初期値の問合せを視覚的に通知することができる。
また、本発明は、FAX装置として捉えるのみならず、印刷装置としても捉えることができる。
FAX装置の外観を示す外観図。 FAX装置のハードウェア構成図。 フラッシュメモリ54に記録されている設定テーブルを説明する図。 FAX装置の機能を説明する概念図。 FAX装置により実行される印刷設定を説明するフローチャート。 ディスプレイユニット40に表示されるUI画面の変化を示す状態転移図。 ディスプレイユニット40に表示されるUI画面の変化を示す状態転移図。 トレイに用紙がセットされた場合にメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャート。 図8のステップS11において実行される処理を示すフローチャート。 ディスプレイユニット40に表示される問い合わせ画面300を示す図。 一例としての印刷処理(コピー処理)を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る問い合わせ処理を説明する図。 第2の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャート。 第3の実施形態にかかる給紙カセットを説明する図。 各トレイと、各トレイにセット可能な用紙サイズと、の関係を示す図。 第4の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャート。 セットの別がある用紙を説明する図。 第5の実施形態において、メインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャート。 封筒用紙を設定している場合に、ステップS42において表示される説明画面400を示す図。 第6の実施形態において、メインコントローラ50が実行する問い合わせ処理を示すフローチャート。 第7の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャート。 第8の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャート。 FAX装置100と、携帯端末60とで構成されるシステム110の外観図である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
1.第1の実施形態:
(1)FAX装置の構成について
(2)印刷設定について
(3)問い合わせ処理について
2.第2の実施形態:
3.第3の実施形態:
4.第4の実施形態:
5.第5の実施形態:
6.第6の実施形態:
7.第7の実施形態:
8.第8の実施形態:
9.第9の実施形態:
10.第10の実施形態:
11.その他の実施形態:
1.第1の実施形態:
(1)FAX装置の構成について
図1は、FAX装置の外観を示す外観図である。また、図2は、FAX装置のハードウェア構成図である。
FAX装置100は、FAX機能、印刷機能、スキャナー機能を備える複合機である。FAX装置100は、筺体90と、筺体90の上部に備えられたスキャナーユニット30と、筺体90の前面から引出し可能に配置され給紙部10の一部であるトレイ(Aトレイ13、Bトレイ14)11、筺体90の後部に備えられ給紙部10の一部であるトレイ(手差しトレイ12)11、筺体90の前方に備えられ画面の表示やユーザからの入力操作を受け付けるディスプレイユニット40を備える。また、筺体90の内部には、図2に示すハードウェアが内蔵されている。
図2に示すように、FAX装置100は、給紙部10と、FAX通信部20と、スキャナーユニット30と、プリンターユニット(印刷部)35と、ディスプレイユニット40と、メインコントローラ(制御部)50と、を備える。上記した、各部はバス等を通じて電気的に接続されており、メインコントローラ50によりその駆動が制御される。
FAX通信部20は、ネットワークに接続された他の装置(図示しない)とFAX通信を行う。ネットワークは電話回線、インターネット回線、またはこられを組み合わせた回線網である。FAX通信部20は、ネットワークを通じて、FAXデータの送受信を行う。
スキャナーユニット30は、原稿台(図示しない)にセットされた原稿をスキャンして、データ化する。以下、スキャナーユニット30によりスキャンされたデータを原稿データとも記載する。スキャナーユニット30は、スキャナー機構31と、このスキャナー機構31を制御するスキャナーASIC32とを備える。スキャナー機構31は、周知の、フラットベッド式や、周知のADF(Auto Document Feeder)式の機構である。
給紙部10は、給紙ローラー(不図示)、搬送ローラー(不図示)、用紙をセットする紙置き場(トレイ11)、用紙検出センサー15、状態検出センサー16を備える。給紙部10は、紙置き場(トレイ11)にセットされた用紙を、給紙ローラー(不図示)、搬送ローラーを用いてプリンターユニット35に供給する。また、紙置き場は、手差しトレイ12と、カセット型のAトレイ13、Bトレイ14とを備える。以下、手差しトレイ12、Aトレイ13、Bトレイ14を総称する場合は、トレイ11と記載する。なお、ここではトレイを3つとしているが、カセット型のトレイを増設したり、取り外したりすることで、トレイの数を変更することができる。
手差しトレイ12は、『A4』、『B5』などの定形サイズの普通用紙、定形外サイズの用紙、さらにはOHPペーパー等の特殊用紙をセットすることができる。また、カセット型のAトレイ13とBトレイ14とは、A4やB5などの定型サイズの普通用紙や定型サイズの特殊用紙をセットすることができる。即ち、この実施形態では、カセット型のAトレイ13、Bトレイは定形外サイズの用紙をセットすることができない。
給紙部10には、手差しトレイ12に用紙がセットされたことを検出する用紙検出センサー15や、トレイ11に備えられた用紙ガイドの位置やAトレイ13、Bトレイ14が筺体90から引き出されたり送入されたりしたことを検出する状態検出センサー16を備える。ここで、用紙ガイドは、トレイ11にセットする用紙のサイズを規定する機構である。また、Aトレイ13およびBトレイ14に対して用紙がセットされたことは、Aトレイ13またはBトレイ14が筺体90から引き出された後、筺体90に送入された状態を状態検出センサー16が検出することで判断する。無論、Aトレイ13、Bトレイ14に用紙がセットされたことを検出する方法はこれに限定されず、Aトレイ13、Bトレイ14に用紙のセットを検出するセンサーを備えるものであってもよい。
プリンターユニット35は、FAX通信部20により受信された受信データ、ホストPCから送信された印刷データ、セットされたメモリカードやUSBメモリ等に記憶された写真データまたはスキャナーユニット30によりスキャンされた原稿データなどに基づいて用紙に印刷を行う。プリンターユニット35は、プリンター機構36と、このプリンター機構36を制御するプリンターASIC37とを備える。プリンター機構36は、給紙部10が給紙した用紙に対し、原稿データから生成された印刷用データに基づいて画像を形成する。
プリンター機構36は、周知のインクジェット方式や、レーザー方式の任意の機構である。
ディスプレイユニット40は、LCDモジュール42とタッチパネルモジュール44と、LCDモジュール42の表示を制御するLCDコントローラ41と、タッチパネルモジュール44の入力を制御するタッチパネルコントローラ43とを備える。ここでは、ユーザはタッチパネルで操作を行うことができるが、ディスプレイとは別に設けたボタンを用いて操作を行うことができるようにしてもよい。
メインコントローラ50は、CPU51、ROM52、RAM53、フラッシュメモリ54、インターフェース(I/F)55を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されている。そして、CPU51がROM52に記録された各種処理プログラムや各種データなどをRAM53に展開して実行することで、FAX装置100の駆動を統合的に制御する。
メインコントローラ50は、ボタン群56からの操作信号などがI/F55を介して受信し、給紙部10、FAX通信部20、スキャナーユニット30、プリンターユニット35,ディスプレイユニット40からの各種検知信号を受信する。また、メインコントローラ50は、スキャン指令(原稿の読み取り指令)をスキャナーユニット30(スキャナーASIC32)に出力し、印刷指令をプリンターユニット35(プリンターASIC37)に出力し、表示指令をディスプレイユニット40(LCDコントローラ41)に出力する。
図3は、フラッシュメモリ54に記録されている設定テーブル541を説明する図である。設定テーブル541は、給紙部10にセットされた用紙と、用紙の種別(用紙サイズ、紙種)との対応関係を記録する情報である。ここで用紙サイズは、A3・B4・A4・B5などであり、紙種は、普通紙・OHPペーパー・色つき紙・厚紙などである。手差しトレイ12ではユーザ設定サイズも用紙サイズとして記録可能である。この設定テーブル541には、トレイ11(手差しトレイ12、Aトレイ13、Bトレイ14)と、各トレイ11に対応付けられた用紙サイズと、紙種とが記録されている。メインコントローラ50は、この設定テーブル541を参照することで、各トレイ11から給紙される用紙の種別を判断し、どのトレイから給紙をするか決定し、プリンターユニット35において実行される印刷処理のパラメータを変化させる。印刷対象として設定されている用紙の種別がどのトレイにもセットされていなければ、その旨を報知し、用紙のセットを促す。また、本実施形態では、設定テーブル541に記録された用紙の種別は、ユーザがディスプレイユニット40を操作して、変更することもできる。
図4は、FAX装置の機能を説明する概念図である。ここでは、図4を用いて、本発明に特に関係があるFAX装置100の問い合わせ処理について説明を行う。図4では、一例として、手差しトレイ12に用紙をセットした場合の、問合せの変化を示している。
FAX装置100は、給紙部10(手差しトレイ12)に用紙がセットされたことを検知すると(図4(a))、ディスプレイユニット40に用紙の種別(用紙サイズ、紙種)を表示する問い合わせ処理を行う。この問い合わせ処理では、FAX装置100の状態に応じて、問合せの初期値となる用紙の種別が変化する。
ユーザが、印刷設定として、用紙サイズを『B5』に、紙種を『写真紙』に設定した印刷設定を行っている最中の場合(第1の場合)、ユーザが用紙を給紙部10にセットすると、ディスプレイユニット40に表示される画面(図4(b))には、初期値を印刷設定として設定された値、すなわち『B5』、『写真紙』とする問合わせ画面が表示される(図4(c))。ここで、印刷設定とは、FAX装置100に対して、印刷を行う用紙の用紙サイズや紙種を設定する処理である。一方、ユーザがFAX装置100の印刷設定を行っていなければ(第2の場合)、図4(d)に示すように、ユーザが用紙を給紙部10にセットすると、ディスプレイユニット40は初期値をそれまで記録していた用紙の種別とする問合せ画面を表示する。例えば、それまで記録していた用紙の種別は、前回そのトレイにセットされた用紙の種別として設定テーブル541に記録された用紙の種別である。図4(d)では、前回セットされていた用紙サイズと紙種である『A4』、『普通紙』がディスプレイユニット40に表示されている。
ユーザは、ディスプレイユニット40に表示された問い合わせの初期値を確認することで、給紙部10にセットした用紙が以後の処理(FAX受信、コピー、印刷)において適切なものであるか否かを判断することができる。無論、問い合わせ処理後においても、ユーザはディスプレイユニット40を操作して、用紙の種別を変更することもできる。
(2)印刷設定について
次に、印刷設定について説明を行う。
図5は、FAX装置により実行される印刷設定を説明するフローチャートである。また、図6、図7は、ディスプレイユニット40に表示されるUI画面の変化を示す状態転移図である。印刷設定において、ユーザが、用紙の種別を、『B5』、『写真紙』として設定する場合を例に説明を行う。
以下では、印刷設定の一例としてコピー設定を例に説明を行うが、他の設定(FAX受信をして記憶している受信データの印刷処理、セットされたメモリカードやUSBメモリ等に記憶された写真データの印刷処理等)においても、同様である。
ユーザがホーム画面200(図6(a))の『コピー』のアイコン201を操作すると、メインコントローラ50はこれを検知し、印刷設定を開始する。まず、ステップS1では、メインコントローラ50は、コピー設定を行なうためのコピー設定画面210を表示させる(図6(b))。このコピー設定画面210では、FAX装置100がコピーを行うための各種設定(印刷枚数、画質設定、トレイ、etc)を行うサブ設定画面(図7(a)(b))や、コピーを開始するコピーアイコン211や、前の画面に戻るバックアイコン212が表示される。
本実施形態の印刷設定は、用紙を給紙するトレイ(手差しトレイ12、Aトレイ13、Bトレイ14)を指定した後、指定したトレイ11から給紙させる用紙の種別を設定する場合や、用紙の種別のみを設定し、トレイ11の指定は行わない場合のいずれにも対応している。後者の場合では、メインコントローラ50が、設定された用紙の種別をもとにこの用紙の種別に対応するトレイ11を自動で選択することとなる。この第1の実施形態では、いずれの設定方法においても対応している。
コピー設定画面210において、バックアイコン212を操作することなく、サブ設定画面(後述する220、230)を表示させ用紙の種別等の設定を行なうと(ステップS2:YES)、ステップS3では、メインコントローラ50は、入力を受付ける。
例えば、ユーザが、コピー設定画面210で、用紙を給紙させるトレイ11として、手差しトレイ12を指定し、図7(a)に示す、用紙サイズを変更するためのサブ設定画面220を表示したとする。このサブ設定画面220では、手差しトレイ12に給紙させる用紙サイズとして、『A4』、『B5』、『L判』、『2L判』、『封筒サイズ』の各アイコンが表示される。
また、ユーザが、コピー設定画面210で、手差しトレイ12を指定し、紙種を設定するためのアイコン(図示しない)を選択し、図7(b)に示す、紙種を変更するためのサブ設定画面230を表示したとする。このサブ設定画面230では、例えば、手差しトレイ12に給紙させる紙種として、『普通紙』、『写真紙』、『写真紙ライト』、『フォト光沢紙』の各アイコンが表示される。
メインコントローラ50は、それぞれのサブ設定画面220、230において、用紙の種別を設定するためのユーザからの操作を受付ける(ステップS3)。そして、ユーザが設定を確定するOKアイコン221、231を操作すると(ステップS4:YES)、メインコントローラ50は、用紙を給紙するトレイ11(この例では、手差しトレイ12)にセットする用紙の用紙サイズ、紙種をRAM53に記録する(ステップS5)。
なお、ユーザが設定をキャンセルするコピーアイコン(図示しない)を操作すると、メインコントローラ50は、変更後の用紙サイズ、紙種等をRAM53に記録しない。
また、ステップS5で記録される用紙の種別の設定は、フラッシュメモリ54に記録された設定テーブル541の内容を更新するものではなく、設定テーブル541の内容とは別に記録される値である。
ステップS6では、メインコントローラ50は、状態フラグを印刷設定ありに変更する。状態フラグは、メインコントローラ50が、印刷設定が行われたか否かを判断するための情報である。例えば、印刷設定において、トレイ11(上記例では、手差しトレイ12)を指定している場合は、該当トレイ11に対応する状態フラグが印刷設定あり(以下では、印刷設定中とも記載する)を示す値に変化する。また、印刷設定において、トレイ11を指定していなければ、各トレイ12〜14に共通となる状態フラグが変化する。
さらに、別のサブ設定画面を通じて、拡大縮小設定や印刷品質設定などのその他の設定についても、ユーザからの操作を受付けることができる。すなわち、ユーザが、コピー設定画面210から各設定に対するサブ設定画面を表示させる操作を行うと(ステップS7:YES)、メインコントローラ50は、図示しないサブ設定画面を表示し、ユーザからの操作を受付ける(ステップS8)。
そして、ユーザがコピーアイコン211を操作すると(ステップS9:YES)、メインコントローラ50は、コピー処理(印刷処理)を開始する。一方、ユーザがコピーアイコン211を操作することなく、トレイ11に用紙をセットすると、メインコントローラ50は、問い合わせ処理を開始する。なお、この第1の実施形態では、いずれのトレイ11に対して用紙をセットした場合でも、問い合わせ処理は開始させる。
(3)問い合わせ処理について
次に、給紙部10に用紙をセットした場合に実行される問い合わせ処理について説明する。図8は、トレイに用紙がセットされた場合にメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャートである。また、図9は、図8のステップS11において実行される処理を示すフローチャートである。そして、図10は、ディスプレイユニット40に表示される問い合わせ画面300を示す図である。
ユーザが用紙をいずれかのトレイ11にセットすると、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことを検出し、問い合わせ処理を開始する。例えば、メインコントローラ50は、用紙検出センサー15から出力される検出信号の変化により、手差しトレイ12に用紙がセットされたことを検出する。また、メインコントローラ50は、Aトレイ13またはBトレイ14が筺体90から引き出されまたは送入されることで生じる状態検出センサー16からの検出信号の変化により、Aトレイ13またはBトレイ14に用紙がセットされたことを検出する。なお、この第1の実施形態では、ユーザがどのトレイ11に用紙をセットしても、メインコントローラ50は問い合わせ処理を開始する。
ステップS11では、メインコントローラ50は、問い合わせ表示の制御を行う。ステップS11で実施される問い合わせ表示の制御は、図10に示す問い合わせ画面300を表示するための処理である。
図9を用いて、図8のステップS11で行われる問い合わせ表示の制御を説明する。
ステップS111において、メインコントローラ50は、状態フラグを参照し、状態フラグが印刷設定中に変化していれば(ステップS111:YES)、ステップS112に進む。ステップS112では、メインコントローラ50は、RAM53に記録された(図5のステップS5で記録された)用紙の種別を問合せの初期値として設定する。
一方、状態フラグが変化していない(即ち、印刷設定中でない)ならば(ステップS111:NO)、メインコントローラ50は、ステップS113に進む。ステップS113では、メインコントローラ50は、用紙がセットされたトレイ11における設定テーブル541に設定されていた用紙の種別を初期値とする。無論、ステップS113における用紙の種別の初期値はこれに限定されない。
ステップS114では、メインコントローラ50は、ステップS112またはステップS113で設定した初期値(用紙サイズ、紙種)をもとに、ディスプレイユニット40に問い合わせ画面を表示させる。そのため、ディスプレイユニット40には、図10(a)に示した問い合わせ画面300が表示される。
図10(a)は、問い合わせ画面300を示す図である。この問い合わせ画面300には、用紙サイズの初期値301と、紙種の初期値302と、コピー処理を開始する確定アイコン303と、がそれぞれ表示されている。
図10(b)は、比較のため、状態フラグが変化していない場合(即ち、印刷設定中でない場合)の問い合わせ画面300を示す図である。図10(b)では、用紙サイズの初期値301として『A4』が、紙種の初期値302として『普通紙』が、それぞれ表示されている。例えば、『A4』、『普通紙』は、それまで(用紙がセットされるまで)設定テーブル541において設定されていた、手差しトレイ12に設定された用紙サイズ、紙種である。
図8に戻り、ステップS12では、ユーザが問い合わせ画面300の確定アイコン303を操作した場合(ステップS12:YES)、ステップS15では、メインコントローラ50は、問い合わせ画面300に表示した用紙の種別(図10(a)では、『B5』『写真紙』)を用紙がセットされたトレイの用紙として設定テーブル541に記録する。
一方、ユーザが、確定アイコン303を操作せず(ステップS12:NO)、用紙の種別を変更する操作を入力すると(ステップS13:YES)、ステップS14において、メインコントローラ50は、用紙の種別の変更入力を受付ける。ステップS14では、例えば、図7(a)及び(b)に示したコピー設定画面220及び230をディスプレイユニット40に表示させる。このコピー設定画面において、ユーザは、用紙の種別を変更することができる。
ステップS12に戻り、ユーザが確定アイコン303を操作した場合(ステップS12:YES)、ステップS15において、メインコントローラ50は、変更後の用紙の種別を用紙がセットされたトレイ11の用紙として設定テーブル341に記録する。そして、ステップS16では、メインコントローラ50は、状態フラグを印刷設定なしに設定する。
次に、印刷処理(コピー処理)について説明する。
図11は、一例としての印刷処理(コピー処理)を説明するフローチャートである。ユーザがコピーアイコン211を操作すると(例えば、図5のステップS9:YES)メインコントローラ50は、コピー処理に進む。
ステップS91では、メインコントローラ50は、スキャナーユニット30を制御して、原稿台にセットされた原稿のスキャンを開始する。そして、スキャナーユニット30により読み込まれた原稿データは、プリンターユニット35に出力される。ステップS92では、メインコントローラ50は、プリンターユニット35を制御し、入力された原稿データをもとに、印刷設定(用紙の種別やその他の設定)に応じたパラメータを適用した印刷データを生成する。
その後、印刷設定でトレイ11が指定されていれば(ステップS93:YES)、ステップS94では、メインコントローラ50は、指定されているトレイ11から用紙を給紙させる印刷を行う。このとき、メインコントローラ50は、指定されているトレイ11に印刷設定で設定された用紙の種別の用紙がセットされているか設定テーブル541を参照して確認する。設定された用紙がセットされていれば、メインコントローラ50は、そのトレイ11から給紙を行わせ、プリンターユニット35に印刷データを用いて印刷を行わせる。一方、設定された用紙がセットされていなければ、メインコントローラ50は、エラー表示を行い、ユーザに、設定された用紙を指定されているトレイにセットするように促す。
また、印刷設定でトレイ11が指定されていなければ(ステップS93:NO)、ステップS95では、メインコントローラ50は、いずれかのトレイ11にセットされている用紙を用いてプリンターユニット35に印刷を行わせる。このとき、メインコントローラ50は、いずれかのトレイ11に印刷設定で設定された用紙の種別の用紙がセットされているか設定テーブル541を参照して確認する。いずれかのトレイ11に設定された用紙がセットされていれば、メインコントローラ50は、設定された用紙がセットされているトレイ11から給紙を行い、プリンターユニット35に、印刷データを用いて印刷を行わせる。設定された用紙の種別の用紙がセットされていなければ、メインコントローラ50は、エラー表示を行い、ユーザに設定された用紙をいずれかのトレイ11にセットするように促す。
そして、ステップS96において、メインコントローラ50は、状態フラグを印刷設定なしに設定し、処理を終了する。
以上、説明したように、この第1の実施形態では、装置が、印刷設定中である場合、用紙をトレイ11にセットした際、装置は、印刷設定で設定した用紙の種別を初期値とする問い合わせを行う。即ち、問い合わせにおいて、印刷設定で時前に設定した用紙が初期値であれば、そのまま設定を確定することができる。一方、印刷設定を行なっていない場合は、それまでに記録していた用紙の種別を初期値とする。
そのため、印刷設定を行なう場合にのみ、設定した用紙の種別が初期値として反映されるため、ユーザが用紙をセットする際の負担を軽減することができる。
また、問い合わせ処理を行なうことで、ユーザはセットした用紙と初期値が異なる場合を、判断することができ、用紙のセットミスによる印刷を防ぐことができる。
2.第2の実施形態:
この第2の実施形態では、問い合わせ処理において、用紙がセットされたトレイ11に応じて、問い合わせ画面300に表示される用紙の種別の初期値が変化する構成が第1の実施形態と比べて異なる。特に、この第2の実施形態では、印刷設定において、用紙を給紙するトレイ(手差しトレイ12、Aトレイ13、Bトレイ14)を指定した場合が第1の実施形態と比べて異なる。
図12は、第2の実施形態に係る問い合わせ処理を説明する図である。図12(a)は、印刷設定処理で設定したトレイ11に用紙がセットされた場合に表示される問い合わせ画面300を示す。また、図12(b)は、印刷設定処理で設定したトレイ11以外のトレイ11に用紙がセットされた場合に表示される問い合わせ画面300を示す。
例えば、全てのトレイ11に対応して『A4』、『普通紙』が記録されていて、用紙がセットされていない状態で(図12(a))、ユーザが印刷設定において、手差しトレイ12と『B5』、『写真紙』を用いることを指定した場合について説明する。印刷設定中にユーザが用紙を手差しトレイ12(印刷設定において設定されたトレイ)にセットした場合(図12(b))、問い合わせは、印刷設定で設定した用紙の種別(『B5』、『写真紙』)を初期値とする。一方、印刷設定中にユーザが用紙をAトレイ13(印刷設定において設定しなかったトレイ)にセットした場合(図12(c))、問い合わせは、それまで記録していた用紙の種別(『A4』、『普通紙』)を初期値とする。
図13は、第2の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートでは、印刷設定において、用紙を給紙するトレイが指定されている場合に、図9のステップS112において実行される処理である。なお、図13に示す以外の処理は、第1の実施形態と同様であるため、図8〜図10を流用して説明を行う。
ユーザが用紙をトレイ11にセットすると、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことを検出し、図8のステップS11に示す問い合わせ表示の制御を開始する。そして、メインコントローラ50が状態フラグの変化を検出し(図9、ステップS111:YES)、ステップS112に進む。
図13のステップS1121では、メインコントローラ50は、用紙がセットされたトレイ11を判定する。コントローラ50がトレイ11に用紙がセットされたことを検出する手法は、第1の実施形態と同様の手法を用いることができる。
用紙がセットされたトレイ11が、印刷設定において指定したトレイ11であれば(ステップS1122:YES)、メインコントローラ50は、ステップS1123に進む。例えば、手差しトレイ12から用紙を給紙するよう指定しており、メインコントローラ50が手差しトレイ12に用紙がセットされたことを検出すれば、ステップS1123に進む。
ステップS1123では、メインコントローラ50は、RAM53に記録された(図5のステップS5で記録された)用紙の種別を問い合わせの初期値として設定する。
一方、用紙がセットされたトレイ11が、印刷設定において指定したトレイ11でなければ(ステップS1122:NO)、メインコントローラ50は、ステップS1124に進む。例えば、印刷設定において手差しトレイ12を指定しており、かつ、メインコントローラ50が、Aトレイ13またはBトレイ14に用紙がセットされたことを検出していれば、ステップS1124に進む。そして、ステップS1124において、メインコントローラ50は、設定テーブル541を参照し、該当トレイ(この例では、Aトレイ13またはBトレイ14)に設定された用紙の種別を初期値として設定する。
以下、図9のステップS114では、メインコントローラ50は、設定した用紙の種別の初期値をもとに、ディスプレイユニット40に問い合わせ画面300を表示させる。即ち、印刷設定において用紙を給紙するトレイに用紙がセットされたか否かに応じて、問い合わせにおける用紙の種別の初期値が変化する。
ユーザが問い合わせ画面300の確定アイコン303を操作した場合(図8、ステップS12:YES)、メインコントローラ50は、問い合わせ画面300に表示した用紙の種別を設定テーブル541に記録する(ステップS15)。そして、ステップS16において、メインコントローラ50は、状態フラグを印刷設定なしに設定する。
一方、ユーザが、用紙の種別の変更を操作すると(図8、ステップS13:YES)、メインコントローラ50は、用紙の種別の変更入力を受付ける(ステップS14)。
以上説明したように、この第2の実施形態では、用紙を給紙するトレイ11を指定しており、かつ、設定されたトレイ11に用紙がセットされた場合に、印刷設定で設定された用紙の種別を初期値とする問い合わせが行われる。そのため、印刷設定においてトレイ11を指定する場合にも、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
3.第3の実施形態:
この第3の実施形態では、内部の空間を切替え機構により切替えることで、別々のトレイとすることができるトレイ11(給紙カセット)を用いる場合に、切替えられた紙置き場ごとに、問い合わせ処理の初期値を変更する構成が他の実施形態と異なる。
図14は、第3の実施形態にかかる給紙カセットを説明する図である。例えば、このような給紙カセットの詳細な説明として、特開2010−42893号公報が存在する。
給紙カセット17は、本体171と、本体171の内部にスライド可能に固定された切替え機構172と、切替え機構172の状態変化を検出するセンサー(図示しない)とを備えている。そして、本体171内部には、切替え機構172を挟んで、上部側の上部紙置き場171aと、下部側の下部紙置き場171bとが形成されている。
切替え機構172を本体171に対して図中後方Dbにスライドさせた状態では、上部紙置き場171aにセットされた用紙が給紙される。また、切替え機構172を本体171に対して図中前方Dfにスライドさせた状態では、下部紙置き場171bにセットされた用紙が給紙される。そして、センサーは、切替え機構172の状態変化を検出し、切替え機構172の位置に応じた検出信号をメインコントローラ50に出力する。また、上部紙置き場171a、下部紙置き場171bには、それぞれ用紙検知用の用紙検出センサーが取り付けられておらず、給紙をしてみて、実際に給紙がされるかどうかで紙の有無を判断している。
FAX装置100がこのような給紙カセット17を備える場合にも、給紙可能な側の紙置き場に紙がセットされたものとして上記実施例同様に扱うことができる。例えば、印刷設定において上部紙置き場171aをトレイとして指定した場合に、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことに応じて、図13に示す問い合わせ処理を実行する。この問い合わせ処理では、切替え機構172を本体171に対して図中後方Dbにスライドさせた状態で給紙カセット17がセットされた場合(図13、ステップS1122:YES)は、RAMに記録された印刷設定の用紙の種別を問い合わせの初期値とする(図13、ステップS1123)。そして、ユーザが入力を終了したことに応じて、問い合わせ画面で示されていた用紙の種別を上部紙置き場171aにセットされている用紙の種別として設定テーブル541に記憶する。
一方、切替え機構172を本体171に対して図中前方Dfにスライドさせた状態で給紙カセット17がセットされた場合は(図13、ステップS1122:NO)、それまで設定テーブル541で下部紙置き場171bにセットされていた紙として記憶されている用紙の種別を問い合わせの初期値とする(図13、ステップS1124)。そして、ユーザが入力を終了したことに応じて、問い合わせ画面で示されていた用紙の種別を下部紙置き場171bにセットされている用紙の種別として設定テーブル541に記憶する。
以上説明したように、この第3の実施形態では、機構を変化させることで1つの給紙カセットで、別々の紙置き場を設定する場合でも、本発明を適用することができる。
4.第4の実施形態:
この第4の実施形態では、印刷設定においてトレイ11ごとにセットできる用紙の別がある場合に、印刷設定で設定された用紙に応じて、問い合わせの初期値を変化させる構成が他の実施形態と比べて異なる。また、この第4の実施形態では、印刷設定においてユーザが用紙を給紙するトレイ11を指定せず、メインコントローラ50がトレイ11を自動で選択する場合を対象としている。無論、ユーザが用紙を給紙するトレイを指定することも選択できてもよいし、ユーザが用紙を給紙するトレイを指定することができずにメインコントローラ50がトレイ11を自動で選択することしかできないものであってもよい。
図15は、トレイ11と、トレイ11にセット可能な用紙サイズと、の関係を示す図である。図15に示す例では、手差しトレイ12は、定形サイズ(A4、A5、B4、B5、ハガキサイズ、封筒サイズ)と不定形サイズ(ユーザー定義サイズ)をセット(給紙)可能である。また、Aトレイ13、Bトレイ14は、一部の定形サイズ(A4、A5、B4、B5)のみをセット(給紙)可能である。
図16は、第4の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャートである。図16に示すフローチャートでは、図9のステップS112において実行される処理である。以下の説明では、用紙サイズとして『封筒サイズ』が設定されているものとする。なお、図16に示す以外の処理は、第1の実施形態と同様であるため、図8〜図10を流用して説明を行う。
ユーザが用紙をトレイ11にセットすると、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことを検出し、図8のステップS11に示す問い合わせ表示の制御を開始する。そして、メインコントローラ50が状態フラグの変化を検出し(図9、ステップS111:YES)、ステップS112に進む。
図16のステップS1221では、メインコントローラ50は、用紙がセットされたトレイ11を判定する。例えば、メインコントローラ50は、用紙検出センサー15からの検出信号の変化に応じて、手差しトレイ12に用紙がセットされたことを検出する。また、メインコントローラ50は、状態検出センサー16からの検出信号の変化に応じてAトレイ13またはBトレイ14に用紙がセットされたことを検出する。
用紙がセットされたトレイ11が、印刷設定において設定した用紙の種別に対応していれば(ステップS1222:YES)、メインコントローラ50は、ステップS1223に進む。メインコントローラ50は、図15に示した各トレイ11と、用紙の種別との対応関係を記録している。そのため、例えば、印刷設定において、『封筒サイズ』の用紙を給紙するよう設定した場合、メインコントローラ50が手差しトレイ12に用紙がセットされたことを判定していれば(ステップS1221)、ステップS1223に進む。
ステップS1223では、メインコントローラ50は、RAM53に記録された(図5のステップS5で記録された)印刷設定での用紙の種別を問い合わせの初期値として設定する。
一方、用紙がセットされたトレイ11が、印刷設定において設定した用紙の種別に対応していなければ(ステップS1222:NO)、メインコントローラ50は、ステップS1224に進む。例えば、メインコントローラ50が、『封筒サイズ』に対応していないAトレイ13またはBトレイ14における用紙のセットを判定していれば(ステップS1221)、ステップS1224に進む。そして、ステップS1224において、メインコントローラ50は、設定テーブル541を参照し、該当トレイ(この例では、Aトレイ13またはBトレイ14)に設定された用紙の種別を初期値として設定する。
以下、図9のステップS114では、メインコントローラ50は、設定した用紙の種別の初期値をもとに、ディスプレイユニット40に問い合わせ画面300を表示させる。即ち、印刷設定で設定された用紙に対応しているトレイ11に用紙がセットされたか否かに応じて、問い合わせにおける用紙の種別の初期値が変化する。
以下、ユーザが問い合わせ画面300の確定アイコン303を操作した場合(図8、ステップS12:YES)、メインコントローラ50は、問い合わせ画面300での用紙の種別をトレイ11にセットされた用紙の種別として設定テーブル541に記録する(ステップS15)。一方、ユーザが、用紙の種別の変更を操作すると(図8、ステップS13:YES)、メインコントローラ50は、用紙の種別の変更入力を受付ける(ステップS14)。
以上説明したように、この第4の実施形態では、印刷設定で特定のトレイ11にのみセットすることができる用紙を設定した場合に、用紙がこの用紙を給紙できるトレイ11にセットされた場合と、給紙できないトレイ11にセットされた場合とで、問い合わせの初期値を変化させる。そのため、用紙のセットミスによる印刷ミスを抑制することができる。
5.第5の実施形態:
この第5の実施形態では、印刷設定で、セット方向の別がある用紙を設定した場合に、問い合わせ処理に先だって、用紙のセット方法を通知する構成が他の実施形態と比べて異なる。
図17は、セットの別がある用紙を説明する図である。図17(a)(b)では、セットの別がある用紙の一例として、封筒用紙を示す。また、図17(c)では、セットの別がある用紙の一例として、OHPペーパーを示す。
図17(a)(b)に示すように、封筒用紙は、長手方向の辺(長さL)と短手方向の辺(長さW)とが存在する。封筒用紙に対して長手方向の辺を上下にして文字を印刷する場合、印刷設定で、用紙サイズを『封筒サイズ』、印刷方向を『縦方向』に設定する。そして、手差しトレイ12に封筒用紙をセットする場合、長手方向の辺を手差しトレイ12の給紙方向に沿ってセットする。
また、封筒用紙に対して短手方向の辺を上下にして文字を印刷する場合、印刷設定で、用紙サイズを『封筒サイズ』、印刷方向を『横方向』に設定する。そして、手差しトレイ12に封筒用紙をセットする場合、短手方向の辺を手差しトレイ12の給紙方向に沿ってセットする。
また、図17(c)に示すように、OHPペーパー等の特殊用紙は印刷面(インク受容層)と非印刷面(基材)とが存在する。例えば、OHPペーパーを印刷する場合、印刷設定で、紙種を『OHPペーパー』に設定する。そして、手差しトレイ12にOHPペーパーをセットする場合、図17(c)に示すように、印刷面を表に向けて(装置によっては、裏に向けて)セットする。なお、ここでは説明を省略するが、セットの向きには、用紙の縦横と表裏との2つが組み合わさった場合も想定される。
この実施形態では、上記のように、セットの別が存在する用紙を印刷設定で設定した場合、問い合わせ処理に先立って、用紙のセット方向を説明する画面を表示する。
図18は、第5の実施形態において、メインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートでは、ユーザが用紙をセットしようとしていることをメインコントローラ50が検出した場合に実行される。例えば、トレイ11のガイド位置が変更された場合や、Aトレイ13、Bトレイ14が筺体90から引き出されて、状態検出センサー16からの検出信号が出力された場合である。
これ以外にも、メインコントローラ50は、用紙がトレイ11にセットされることなく状態フラグが印刷設定中に変化したことを検出した場合、用紙をセットしようとしているとして検出するものであってもよい。
ステップS21において、メインコントローラ50は、トレイ11の状態フラグを参照し、状態フラグが印刷設定中に変化していれば(ステップS21:YES)、ステップS22に進む。一方、状態フラグが変化していない(即ち、印刷設定中でない)ならば(ステップS21:NO)、メインコントローラ50は、ステップS25に進む。
ステップS22では、メインコントローラ50は、印刷設定で設定された用紙の種別を判断する。RAM53に記録された用紙の種別において、セットの別が存在する用紙が設定されていれば(ステップS23:YES)、ステップS24では、メインコントローラ50は、用紙のセット方向の向きを通知するための説明画面400をディスプレイユニット40に表示する。
図19は、封筒用紙を設定している場合に、ステップS24において表示される説明画面400を示す図である。
この説明画面400には、用紙の長手方向の辺を手差しトレイ12の給紙方向に沿ってセットするよう画面が表示される。無論、図18に示した説明画面は一例に過ぎず、用紙がセットされるトレイ11に応じて、その説明は適宜変更されるものである。また、図示しないが、OHPペーパーを印刷設定で設定している場合、トレイ11にセットする際のOHPペーパーの表裏を説明する説明画面が表示される。
一方、メインコントローラ50は、RAM53に記録された用紙の種別において、セットの別が存在しない用紙が設定されていれば(ステップS23:NO)、説明画面400を表示させることなく、ステップS25に進む。
その後、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことを検出すると(ステップS25:YES)、問い合わせ処理を開始する。問い合わせ処理では、他の実施形態に示したように、トレイ11にセットされている用紙を問い合せる問い合わせ画面が表示される。
以上説明したように、この第5の実施形態では、セット方向の別が存在する用紙を印刷設定において設定した場合に、問い合わせに先立って説明画面を表示させるため、ユーザが用紙をトレイ11にセットする際のミスを抑制することができる。
6.第6の実施形態:
印刷設定中の第1の場合に問い合わせ処理を行なわず、印刷設定が行なわれていない第2の場合にのみ問い合わせ処理を行っても良い。
図20は、第6の実施形態において、メインコントローラ50が実行する問い合わせ処理を示すフローチャートである。
なお、この第1の実施形態では、ユーザがどのトレイ12〜14に用紙をセットしても、メインコントローラ50は問い合わせ処理を開始する。
ユーザが用紙をいずれかのトレイ11にセットすると、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことを検出し、図20に示す問い合わせ処理を開始する。ステップS211において、メインコントローラ50は、トレイ11の状態フラグを参照し、状態フラグが印刷設定中に変化していれば(ステップS211:YES)、ステップS217に進む。即ち、印刷設定中であれば、メインコントローラ50は、問い合わせを行わない。ステップS217では、メインコントローラ50は、印刷設定により設定された用紙の種別を、トレイ11にセットされた用紙として設定テーブル541に記録する。ステップS218では、メインコントローラ50は、状態フラグを印刷設定なしに設定する。
一方、状態フラグが変化していない(即ち、印刷設定中でない)ならば(ステップS211:NO)、メインコントローラ50は、ステップS212に進む。ステップS212では、メインコントローラ50は、問い合わせの初期値を設定する。例えば、用紙がセットされたトレイ11における設定テーブル541に設定されている用紙の種別を初期値とする。無論、ステップS212における用紙の種別の設定はこれに限定されない。
ステップS213では、メインコントローラ50は、ステップS212で設定した初期値(用紙サイズ、紙種)をもとに、ディスプレイユニット40に問い合わせ画面を表示させる。即ち、印刷設定中でなければ、メインコントローラ50は、問い合わせ処理を行なう。例えば、ディスプレイユニット40には、図10(a)や図10(b)に示した問い合わせ画面が表示される。
ステップS214では、用紙の種別を確定するアイコンを操作すると(ステップS214:YES)、メインコントローラ50は、ステップS217に進む。ステップS217では、メインコントローラ50は、問い合わせ画面での用紙の種別をトレイ11にセットされた用紙の種別として設定テーブル541に記録する。そして、メインコントローラ50は、ステップS218において、状態フラグを印刷設定なしに設定する。
また、ユーザが、アイコンを操作せず(ステップS214:NO)、用紙の種別を変更するアイコンを操作すると(ステップS215:YES)、ステップS216において、メインコントローラ50は、用紙の種別の変更入力を受付ける。
以上説明したように、この第6の実施形態では、印刷設定が行なわれた場合(第1の場合)は、設定された用紙の種別を記録するが、問い合わせを行わない。一方、印刷設定以外の場合(第2の場合)には問い合わせを行う。即ち、ユーザが印刷設定を行なった後に用紙がセットされた場合は印刷設定で設定された用紙の種別をトレイ11にセットされた用紙として記録し、それ以外の場合で用紙のセットを行う場合にのみ初期値を問合せる。そのため、ユーザが印刷設定を行なう場合の負担を軽減することができる。
7.第7の実施形態:
上記した第6の実施形態において、用紙を給紙するトレイ11をメインコントローラ50に選択させる場合に、印刷設定において設定された用紙の種別に応じて問い合わせ処理の有無を変更するものであってもよい。
図21は、第7の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャートである。図21に示すフローチャートは、図20に示すフローチャートにおいて、ステップS211で印刷設定中であることが検出された場合に(ステップS211:YES)実行される処理である。以下の説明では、印刷設定において、用紙を給紙するトレイは、メインコントローラ50が選択するものとするが、ユーザが指定するものであってもよい。
なお、図21に示す以外の処理は、第6の実施形態と同様であるため、図20を流用して説明を行う。
ユーザが用紙をトレイ11にセットすると、メインコントローラ50は、用紙がセットされたこと検出し、図20に示す処理を開始する。そして、メインコントローラ50が状態フラグの変化を検出し(図20、ステップS211:YES)、図21のステップS220に進む。
図21のステップS220では、メインコントローラ50は、セットされた用紙を判定する。例えば、メインコントローラ50がセットされた用紙の種別を判断する方法として、状態検出センサー16からの検出信号によりガイドが所定の用紙サイズに設定されていることを検出した場合である。
そして、セットされた用紙が、印刷設定において設定した用紙であれば(ステップS221:YES)、メインコントローラ50は、図20のステップS217に進む。そして、ステップS217では、メインコントローラ50は、印刷設定で設定された用紙の種別をトレイ11にセットされた用紙として記録する。なお、コントローラ50は、印刷設定において設定した用紙の種別を初期値とした問い合わせ画面を用いて問い合わせを行うものであってもよい。
一方、セットされた用紙が、印刷設定において設定した用紙でなければ(ステップS221:NO)、メインコントローラ50は、ステップS222に進む。ステップS222では、メインコントローラ50は、問い合わせの初期値を設定する。このとき、問い合わせの初期値は、用紙がセットされたトレイ11における設定テーブル541に記録された用紙の種別であってもよい。
ステップS223では、メインコントローラ50は、設定した用紙の種別の初期値をもとに、ディスプレイユニット40に問い合わせ画面を表示させる。即ち、この実施形態では、印刷設定中であって、印刷設定において設定されていない用紙がトレイ11にセットされた場合にのみ、問い合わせ処理が行われる。
そして、図20のステップS214に進み、ユーザが用紙の種別を確定するアイコンを操作した場合(ステップS214:YES)、ステップS217では、メインコントローラ50は、問い合わせ画面300に表示した用紙の種別をトレイ11にセットされた用紙の種別として設定テーブル541に記録する。そして、メインコントローラ50は、ステップS218で状態フラグを印刷設定なしに設定する。また、ユーザが、アイコンを操作せず(ステップS214:NO)、用紙の種別を変更するアイコンを操作すると(ステップS215:YES)、ステップS216において、メインコントローラ50は、用紙の種別の変更入力を受付ける。
以上、説明したように、この第7の実施形態では、印刷設定中において、印刷設定で設定された用紙と異なる用紙の種別が設定された場合に、問い合わせ処理を行なうため、ユーザの用紙の誤セットに応じた印刷ミスを抑制することができる。
8.第8の実施形態:
第4の実施形態のように、トレイ11ごとにセットできる用紙(第1の用紙)の別があり、印刷設定で第1の用紙が設定される場合に、第6の実施形態に係る処理を行うものであってもよい。即ち、メインコントローラ50は、第1の用紙をセット(給紙)できるトレイ11に用紙がセットされた場合は、問い合わせを行わず、第1の用紙をセット(給紙)できないトレイ11に用紙がセットされた場合は、問い合わせを行う。この第8の実施形態では、印刷設定においてユーザが用紙を給紙するトレイを設定する場合と、メインコントローラ50が給紙トレイを自動で選択する場合とのいずれも対象としている。
図22は、第8の実施形態に係る問い合わせ処理においてメインコントローラ50が実行する処理を示すフローチャートである。図22に示すフローチャートでは、図20に示すフローチャートにおいて、ステップS211で印刷設定中であることが検出された場合に(ステップS211:YES)実行される処理である。以下の説明では、印刷設定において、用紙を給紙するトレイは、メインコントローラ50が設定するものとする。
なお、図22に示す以外の処理は、第6の実施形態と同様であるため、図20を流用して説明を行う。
ユーザが用紙をトレイ11にセットすると、メインコントローラ50は、用紙がセットされたことを検出し、図20の処理を開始する。そして、メインコントローラ50が状態フラグの変化を検出し(図20、ステップS211:YES)、図22のステップS224に進む。
図22のステップS224では、メインコントローラ50は、用紙がセットされたトレイ11を判定する。用紙がセットされたトレイ11が、印刷設定において設定した用紙の種別に対応していれば(ステップS225:YES)、メインコントローラ50は、図20のステップS217に進む。即ち、メインコントローラ50は問い合わせを行わない。
一方、用紙がセットされたトレイ11が、印刷設定において設定した用紙サイズに対応していなければ(ステップS225:NO)、メインコントローラ50は、ステップS226に進む。ステップS226では、メインコントローラ50は、問い合わせ処理の初期値を設定する。このとき、設定される初期値は、印刷設定において設定した用紙の種別であってもよいし、設定テーブル541に記録された用紙の種別であってもよい。
ステップS227では、メインコントローラ50は、設定した用紙の種別の初期値をもとに、ディスプレイユニット40に問い合わせ画面を表示させる。そして、図20のステップS214に進み、ユーザが用紙の種別を確定するアイコンを操作した場合(ステップS214:YES)、ステップS217では、メインコントローラ50は、問い合わせ画面300に表示した用紙の種別をトレイ11にセットされた用紙の種別として設定テーブル541に記録する。一方、ユーザが、アイコンを操作せず(ステップS214:NO)、用紙の種別を変更するアイコンを操作すると(ステップS215:YES)、ステップS216において、メインコントローラ50は、用紙の種別の変更入力を受付ける。
以上、説明したように、この第8の実施形態では、印刷設定中において、印刷設定で設定された用紙と異なる用紙の種別が設定された場合であって、第1の用紙をセット(給紙)できないトレイ11に用紙がセットされた場合に、問い合わせ処理を行なうため、ユーザの誤セットに応じた印刷ミスを抑制することができる。
9.第9の実施形態:
上記した第3の実施形態のように、内部の空間を切替え機構により切替えることで、1つのカセット内の別々の紙置き場から用紙を給紙する給紙カセットを用いる場合に、第6の実施形態を適用するものであってもよい。即ち、給紙カセットにおける印刷設定において設定された紙置き場に用紙がセットされた場合は、問い合わせを行わず、印刷設定において設定されていない紙置き場に用紙がセットされた場合に問い合わせを行う。
この第9の実施形態では、機構を切替えることで、トレイを変更できる給紙カセットにおいても、ユーザの用紙の誤セットに応じた印刷ミスを抑制することができる。
10.第10の実施形態:
上記した第6〜第9の実施形態に対して、第5の実施形態のように、印刷設定で、セット方向の別がある用紙を設定した場合に、問い合わせ処理に先だって、用紙のセット方法を通知する構成を加えるものであってもよい。
上記のように構成することで、セット方向の別が存在する用紙を印刷設定において設定した場合に、問い合わせに先立って説明画面を表示させるため、ユーザが用紙をトレイ11にセットする際のミスを抑制することができる。
11.その他の実施形態:
また、FAX装置100がスマートフォン等の携帯端末と通信を行うことができる場合に、携帯端末をリモコン装置として使用するものであってもよい。
図23は、FAX装置100と、携帯端末60とで構成されるシステム110の外観図である。例えば、FAX装置100と、携帯端末60とは、無線LANや近距離無線通信を介して接続されている。
携帯端末60は筺体61の全面にタッチパネルとしても機能するディスプレイ62を露出させて配置している。このシステム110では、ユーザがディスプレイ62を操作することで、FAX装置100に受信したFAXデータを出力(印刷)させることができる。
また、FAX装置100は、携帯端末60と通信可能な通信I/Fを備え、携帯端末60のディスプレイ62に、上記した第1〜第10の実施形態と同様の問い合わせ画面を表示させることができる。そのため、この実施形態では、通信I/Fがユーザからの入力を受付ける入力部となる。
上記構成とすることで、携帯端末60をFAX装置100のリモコン装置として用いる場合でも、本発明を適用することができる。
問い合わせとして画像を用いたことは一例であり、音声を用いてユーザに問い合わせを行うものであってもよい。この場合、FAX装置は、音声を出力するためのスピーカー等の音声出力部やユーザの声を取得するマイク等の音声入力部を備え、メインコントローラ50により制御される。
また、問い合わせ画面は、上記した実施形態のものに限定されず、様々なものが想定される。
また、状態フラグを変化させるのは上述の場合に限られない。例えば、ユーザがホーム画面200(図6(a))から、印刷設定を開始したことに応じて、状態フラグを印刷設定ありにしてもよい。この場合、用紙の種別がユーザによって変更されるまでは、印刷設定におけるデフォルト(例えば、設定テーブルに記録された)の用紙の種別を印刷設定の用紙の種別としてRAM53に記録してもよい。また例えば、印刷設定の用紙がセットされた用紙として確定されることで状態フラグを印刷設定なしにしてもよい。そして印刷設定の用紙以外の用紙がセットされた用紙として確定された場合には、状態フラグを変化させない。これによって、ユーザが最初にセットした用紙が印刷設定の用紙でなく、その後にセットした用紙が印刷設定の用紙である場合にも、ユーザの用紙の誤セットに応じた印刷ミスを抑制することができる。また例えば、印刷設定で指定されたトレイに用紙がセットされて用紙の種別が確定されることで状態フラグを印刷設定なしにしてもよい。そして印刷設定で指定されていないトレイに用紙がセットされた場合には、状態フラグを変化させない。さらに、印刷が完了するまでは状態フラグを印刷設定に維持し、印刷が完了することに応じて状態フラグを印刷設定なしにすることが望ましい。これらの、状態フラグを印刷設定ありにするタイミングから状態フラグを印刷設定なしにするタイミングまでを、「印刷設定中」であるとしてもよい。
さらに、本発明をFAX装置100により説明したことは一例であり、印刷装置として捉えるものであってもよい。

なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
10…給紙部、11…トレイ、12…手差しトレイ、13…Aトレイ、14…Bトレイ、15…用紙検出センサー、16…状態検出センサー、17…給紙カセット、20…FAX通信部、30…スキャナーユニット、31…スキャナー機構、32…スキャナーASIC、35…プリンターユニット、36…プリンター機構、37…プリンターASIC、40…ディスプレイユニット、41…LCDコントローラ、42…LCDモジュール、43…タッチパネルコントローラ、44…タッチパネルモジュール、50…メインコントローラ、51…CPU、52…ROM、53…RAM、54…フラッシュメモリ、55…I/F、56…ボタン群、60…携帯端末、90…筺体、100…FAX装置、110…システム

Claims (5)

  1. 入力部と、
    給紙部と、
    印刷部と、
    制御部と、を備え、
    前記給紙部は、複数の紙置き場を有し、
    前記制御部は、前記給紙部に用紙がセットされたことを検出すると、セットされた前記用紙の種別をユーザに問い合わせ、ユーザにより印刷設定として前記入力部を介して受付けた用紙の種別を記録し、
    前記印刷設定として前記入力部を介してユーザから入力された用紙の種別に応じて、前記給紙部から用紙を給紙させ、給紙させた前記用紙に対して前記印刷部に印刷を行わせ、
    前記印刷設定中である第1の場合に、前記印刷設定として前記入力部を介してユーザが入力した対象である用紙がセットされた場合には前記問い合わせを行わず、前記印刷設定としてユーザから入力された用紙の種別を記録し、前記第1の場合に、前記印刷設定として前記入力部を介してユーザが入力した対象ではない用紙がセットされた場合には前記問い合わせを行う、ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記紙置き場は、ユーザが操作することで機構的に給紙元となる前記紙置き場を選択する切替え機構を備えた給紙カセットである、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置
  3. 入力部と、
    給紙部と、
    印刷部と、
    制御部と、を備え、
    前記給紙部は、第1の用紙をセット可能な第1紙置き場と、前記第1の用紙をセット不可能な第2紙置き場と、を備え、
    前記制御部は、前記給紙部に用紙がセットされたことを検出すると、セットされた前記用紙の種別をユーザに問い合わせ、ユーザにより印刷設定として前記入力部を介して受付けた用紙の種別を記録し、
    前記印刷設定として前記入力部を介してユーザから入力された用紙の種別に応じて、前記給紙部から用紙を給紙させ、給紙させた前記用紙に対して前記印刷部に印刷を行わせ、
    前記印刷設定中である第1の場合に、前記印刷設定としてユーザから入力された用紙が前記第1の用紙であり、前記第1紙置き場に用紙がセットされると前記問い合わせを行わず、前記印刷設定としてユーザから入力された用紙の種別を記録し、前記第1の場合に、前記印刷設定としてユーザから入力された用紙が前記第1の用紙であり、前記第2紙置き場に用紙がセットされると、前記問い合わせを行う、ことを特徴とする印刷装置。
  4. 前記第1の場合に、向きの別がある用紙を前記印刷設定としてユーザが入力した場合、前記制御部は、ユーザに前記向きの別がある用紙のセット方法を案内し、または、向きの別がない用紙を前記印刷設定としてユーザが入力した場合、前記制御部は、ユーザに用紙のセット方法を案内しない、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷装置
  5. 表示部を備え、
    前記問い合わせは、前記表示部が画像を表示することで行う、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置
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