JP6271097B2 - デジタルサブトラクション血管造影 - Google Patents

デジタルサブトラクション血管造影 Download PDF

Info

Publication number
JP6271097B2
JP6271097B2 JP2017535779A JP2017535779A JP6271097B2 JP 6271097 B2 JP6271097 B2 JP 6271097B2 JP 2017535779 A JP2017535779 A JP 2017535779A JP 2017535779 A JP2017535779 A JP 2017535779A JP 6271097 B2 JP6271097 B2 JP 6271097B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
contrast
layer
interest
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017535779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018501008A (ja
Inventor
ルーエ,ローランス
フロラン,ラウル
ローラン,パトリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2018501008A publication Critical patent/JP2018501008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6271097B2 publication Critical patent/JP6271097B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/50Image enhancement or restoration by the use of more than one image, e.g. averaging, subtraction
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/48Diagnostic techniques
    • A61B6/481Diagnostic techniques involving the use of contrast agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/50Clinical applications
    • A61B6/504Clinical applications involving diagnosis of blood vessels, e.g. by angiography
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5258Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise
    • A61B6/5264Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise due to motion
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • G06T7/254Analysis of motion involving subtraction of images
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/44Constructional features of apparatus for radiation diagnosis
    • A61B6/4429Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units
    • A61B6/4435Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units the source unit and the detector unit being coupled by a rigid structure
    • A61B6/4441Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units the source unit and the detector unit being coupled by a rigid structure the rigid structure being a C-arm or U-arm
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10116X-ray image
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20212Image combination
    • G06T2207/20224Image subtraction
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30101Blood vessel; Artery; Vein; Vascular

Description

本発明は、デジタルサブトラクション血管造影(digital subtraction angiogram)を提供する装置、デジタルサブトラクション血管造影を提供する方法、X線撮像装置、コンピュータプログラム要素、およびコンピュータ可読媒体に関する。
デジタルサブトラクション血管造影(DSA)は、X線撮像法であり、X線画像から背景構造を取り除くものである。背景構造を含む非造影画像(マスク画像)が患者から取得される。次に、造影剤が患者に注入され、造影剤を含む血管のX線画像が形成される。非造影画像は、造影剤が注入された血管のX線画像から減算される。このようにして、血管とその背景との間のコントラストが改善される。
米国特許第4,729,379号 特許文献1は、デジタルサブトラクション血管造影について記載している。しかし、DSA法は、撮像された患者の関心領域に独立した複数の運動がある場合、あまり有用でないことが示されている。したがって、DSAを提供する技術はさらに改善することができる。
デジタルサブトラクション血管造影を提供するための改良された技術を有することは有益であろう。
この目的のため、本発明の第1の態様は、デジタルサブトラクション血管造影を提供する装置を提供する。該装置は、
− インターフェースユニットと、
− 処理ユニットとを有する。
インターフェースユニットは、マスク画像として使用するための非造影フレームを提供し、造影フレームを提供するように構成される。非造影フレームおよび造影フレームは、患者の関心領域のフレームシーケンスから取得される。
前記処理ユニットは、前記非造影フレームの前記関心領域の第1レイヤに生じる運動を補償することによって、第1補償マスクフレームを生成し、前記造影フレームItから前記第1補償マスクフレームを減算し、前記第1補償マスクフレームの前記関心領域の第2レイヤに生じる運動を補償することによって、第2補償マスクフレームを生成し、前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算した結果から、前記第2補償マスクフレームを減算することによって後の画像を生成するように構成される。
本発明の第2の態様によると、デジタルサブトラクション血管造影を提供する方法が提供される。
本発明の一態様では、デジタルサブトラクション血管造影を提供する方法が提供される。
a) マスク画像として使用する非造影フレームを提供し、造影フレームを提供するステップであって、前記非造影フレームと造影フレームは、患者の関心領域のフレームシーケンスから取得されるステップと、
b) 前記非造影フレームの前記関心領域の第1レイヤに生じる運動を補償することによって、第1補償マスクフレームを生成するステップと、
c) 前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算するステップと、
d) 前記第1補償マスクフレームの前記関心領域の第2レイヤに生じる運動を補償することによって、第2補償マスクフレームを生成するステップと、
e) 前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算した結果から、前記第2補償マスクフレームを減算することによって後の画像を生成するステップとを含む。
本発明の第3の態様によると、
提供されるX線イメージング装置は、
− X線源とX線検出器とを有するX線撮像装置と、
− 前記請求項のいずれか一項に記載のデジタルサブトラクションアルゴリズムを提供する装置と、
− ディスプレイ装置とを有し、
前記X線撮像装置は、患者の関心領域のX線画像データを取得し、デジタルサブトラクション血管造影を提供する装置のインターフェースに前記X線画像データを提供し、デジタルサブトラクション血管造影図を前記表示装置に表示するように構成される。
本発明の第4の態様によると、第1の態様による装置を制御するためのコンピュータプログラム要素が提供され、コンピュータプログラム要素が処理ユニットによって形成されると、第2の態様による方法ステップを実行するように適合される。
本発明の第5の態様によると、第4の態様のコンピュータプログラム要素を格納したコンピュータ可読媒体が提供される。
有利なことに、前述の態様による装置、方法、X線システム、コンピュータプログラム要素、および/またはコンピュータ可読媒体により、X線画像が患者の内部の少なくとも2つの透過レイヤを通して取得され、これらのレイヤはある程度互いに独立して動く状態で、デジタルサブトラクション血管造影画像に残っているアーティファクトが低減または除去される。
留意点として、X線画像は透過画像であり、少なくとも2つのレイヤの重なった運動は、様々な特性を有する様々な運動レイヤの重ね合わせから生じる複雑な関数である。したがって、すべての運動の源を正確に補償することは困難である。2つの運動レイヤの重ね合わせによって引き起こされる複合運動は、異なる透明性および生体力学的特性を有する異なる変形の混合があるため、修正することが困難である。
例えば、肋骨の堅い変形、および肺葉の非剛性変形が、同じ造影画像内で混合される可能性がある。
異なる構造に対して可変の運動振幅が存在してもよい。硬い背景構造、例えば脊椎は、通常、運動の振幅が非常に小さい。呼吸または心臓の運動に関連する構造は、より大きな運動の振幅を有し得る。本発明の態様によれば、たとえそれらが最初に重ね合わされた運動レイヤとして現れたとしても、DSA画像またはシーケンスにおいて、そのような別個の運動の源を補償することが可能である。
好都合なことに、このアルゴリズムはまた、様々な適切なレジストレーションアルゴリズムを異なる運動レイヤに適用することを可能にする。
本発明において、「X線画像シーケンス」という用語は、検査中の患者の関心領域のX線画像をそれぞれ含む複数のフレームを意味する。フレームは、X線画像または複数の造影画像を含むシーケンスの取得を可能にする露出モードで取得することができる。このシーケンスは、造影剤の注入前に取得されたフレームを含むことができ、非造影フレーム(マスクフレーム)と呼ばれる。造影剤が関心領域に注入された後の、X線画像シーケンス内のフレームは、造影フレームを形成し、関心領域内の血管の存在をより明確に示す。もちろん、一定期間後、造影剤が血管系中に拡散し、非造影フレームを再び得ることが可能になる。
「関心領域の第1のレイヤ」または「関心領域の第2のレイヤ」という用語は、患者の体内の異なるエンティティ(entities)または運動領域を指す。例えば、関心領域の第1のレイヤは、患者の胸郭または脊椎の場合には骨から形成され得る。関心領域の第2のレイヤは、肺を含むレイヤから形成され得る。多くの他の変形例が当業者に思い浮かぶであろう。言うまでもなく、第1のレイヤおよび第2のレイヤという用語は体内の異なる器官または構造に適用されるため、第1のレイヤの運動は、しばしば第2のレイヤの運動とは異なり、これはそれらの間の生体力学的な相違のためである。また、それらはX線画像において異なる外観を有するように見える可能性がある。
「幾何学変換」との用語は、X線画像シーケンスのフレームに適用される数学的演算を指す。数学的演算は、並進、回転、アフィン変換、弾性ワーピング(elastic warping)、ストレッチング、または別の形態の変換であってもよい。
「レイヤ画像内容が類似(similar in layer image content)」という用語は、2つのX線フレームまたは画像、またはそれらの任意の領域が、強度、勾配、パターン、テクスチャ、輪郭、雑音指数の分布、または形状の位置において類似性を有することを意味する。言い換えれば、類似したレイヤ画像内容を有する2つのフレームは、互いにほぼ同一である。
したがって、本発明の一態様は、患者の関心領域内の複数の運動レイヤが複数回の減算アプローチを使用して分離されることである。第1の減算は、第1の構造、例えば骨のような静的構造を除去するために、第1の運動補償と組み合わせて実行される。次に、例えば、呼吸構造(例えば、横隔膜)を最小化または補償するように適合された可変マスクを用いて、第1の減算の結果に第2の減算が適用される。したがって、たとえそれらが重なった運動レイヤであるように見えるとしても、別々の運動のソースが補償されてもよい。この技法は、必要な後続の減算およびマスク推定ステップが提供されれば、3つ、4つまたはそれより多くの運動レイヤが存在する状況に拡張することができる。
言うまでもなく、本発明は、2つの運動レイヤに対する補償に限定されない。上述の方法では、表示ステップが実行される前に、さらなる異なる運動レイヤを補償するアルゴリズムのさらなるステージを適用することができる。
本発明のこれらの態様等は、以下に説明する実施形態から明らかであり、これらの実施形態を参照して説明する。
添付図面を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。
本発明の一態様による方法を示す。 フレームの処理を示す概略図である。 アルゴリズムアーキテクチャを示す図である。 アルゴリズムを適用した場合の典型的な結果を示す図である。 本発明の一態様によるデバイスを示す。 本発明の一態様によるX線撮像装置を示す図である。
デジタルサブトラクション血管造影(DSA)はX線撮像モダリティであり、例えば、血流に関する問題を研究するために使用することができる。DSA手順中、造影剤が患者の血管系に注入される。同時に、X線源は、患者の関心領域を介してX線放射を送る。X線検出器は、造影剤が注入された領域の血管造影(X線)画像シーケンスを、造影剤が患者の血管系全体に伝播する前に、及び伝搬と同時に記録する。そのような診断血管造影により、血管疾患の診断を可能になる。
X線撮像は、患者の組織のX線に対する透明性に依存する。患者のX線トランスミッタとは反対側のX線検出器で受信されるX線の強度は、X線が伝播する患者の構造の密度に依存して空間分布的に変化する。人体は骨と、骨とは異なるタイプの組織で構成されており、すべて密度と生化学的特性が異なる。
患者体内の様々な構造および組織形成は、静止しているか、または実質的に静止しており、その一方、他のものは互いに独立して動くことができる。例えば、脊椎は実質的に静止しているように見えるが、脊椎の上にある肺組織に対応する領域は、患者が呼吸すると動くように見える。したがって、患者の検出器側のX線検出器によって生成されるX線画像は、実際には、患者の画像化される関心領域の状態の複雑な関数である。それは、例えば、患者の心臓位相、呼吸位相、腸の運動、または患者が支持されている撮像台の回転などの外部的に患者に加えられるその他の運動、または患者の無意識的な運動に依存する。言うまでもなく、呼吸および心臓のプロセスに起因する運動は、DSA撮像サイクルの時間フレーム内では弱い相関しかない。
この事実は、デジタルサブトラクション血管造影(DSA)の適用にとって有害である。DSAは、造影剤が注射される前に、患者の関心領域の非造影フレームをキャプチャすることによって動作する。キャプチャされた非造影フレームは、患者の背景構造の痕跡、例えば骨および他の組織を含むが、患者の脈管構造の有意な痕跡を含まない。次に、DSAプロトコルの適用は、関心領域に造影剤を注射した後、一連の造影フレームをキャプチャする。患者の血管系は、患者の血流中の造影剤によるX線の吸収のために、造影画像において幾分見える。しかし、造影画像は不明瞭であることが多い。
したがって、非造影フレーム(マスクフレーム)は、連続する造影フレームから減算(subtract)される。骨および軟部組織に起因するX線画像中の痕跡(traces)は、連続する造影フレームから除去される。血管系は、非造影フレームに存在しない造影剤を含むので、非造影フレームが造影画像フレームから減算された後、血管系の痕跡は造影画像シーケンスに残る。したがって、DSAは不要な背景構造をX線画像フレームから削除する。
造影画像シーケンス中の骨および軟組織構造が、非造影フレーム内の同じ骨および軟組織構造に対してオフセットされている場合、非造影フレームの減算により、DSA画像にアーティファクトが現れることになる。これは、アーティファクトが患者についての実際の構造情報を表さないので、DSA画像シーケンスの診断用途に有害である。この状況は、患者の関心領域の様々な部分が異なる速度で動く場合により複雑になる。例えば、患者の胸郭を画像化する場合、脊椎構造は比較的固く、動かないと考えることができる。肺は比較的弾性があり、より高い振幅で動く。脊椎構造の運動と肺との間には、非常に弱い相関しかない。
このような状況でDSAが適用されると、造影画像に残っているアーティファクトは複雑である。造影画像における脊椎および肺組織の独立した運動が非造影フレームとはさらに異なるためである。したがって、DSA画像からアーティファクトを除去する改善された方法が必要とされる。
本発明の一態様による方法は、デジタルサブトラクション血管造影を提供する方法であって、
a) マスク画像として使用する非造影フレームを提供し、造影フレームを提供するステップであって、前記非造影フレームと造影フレームは、患者の関心領域のフレームシーケンスから取得されるステップと、
b) 前記非造影フレームの前記関心領域の第1レイヤに生じる運動を補償することによって、第1補償マスクフレームを生成するステップと、
c) 前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算するステップと、
d) 前記第1補償マスクフレームの前記関心領域の第2レイヤに生じる運動を補償することによって、第2補償マスクフレームを生成するステップと、
e) 前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算した結果から、前記第2補償マスクフレームを減算することによって後の画像を生成するステップとを含む。
図1は、本発明の一態様による方法を示す。上述の方法によるアルゴリズムは、少なくとも2つの減算を使用する。ステップc)における第1の減算は、複数の非造影フレームIMと複数の造影フレームICの撮像の間の時間に生じる関心領域の第1レイヤにおける運動を除去する。ステップc)における第2の減算は、複数の非造影フレームIMと複数の造影フレームICの撮像の間の時間に生じる関心領域の第2レイヤにおける運動を除去する。
従って、X線透過媒体中の少なくとも2つの独立して動く運動レイヤの運動に起因するX線画像におけるアーティファクトを除去することが可能である。もちろん、「独立して動く」とは、運動レイヤ間の相対的な運動を指し、ある運動レイヤ(例えば、脊椎を表す)は静止、または実質的に静止していてもよい。
典型的な臨床プロトコルは、関心領域に造影剤が注入されていないときに、関心領域の短いX線シーケンスを取得し、複数の非造影フレームIMを提供することを含む。次いで、臨床医は、関心領域に造影剤を注入する。造影剤注入段階の間に、例えば蛍光透視装置などのX線検出器によって関心領域の取得された画像シーケンスは、造影フレームICと呼ばれる。
プロトコルの典型的な適用の間に、非造影フレームおよび造影フレームのシーケンスが迅速に連続して得られる。以下では、X線画像シーケンスをIと示す。X線画像シーケンスは、複数の非造影フレームIMと、複数の造影フレームICとを有する。X線画像シーケンスのこれらのセクションは、画像処理技術によって、または直接的なユーザ入力によって、自動的に識別することができる。任意的に、造影剤の注入後に、残存造影剤が血管系から除去されると、複数の非造影フレームがさらに取得され得る。
アルゴリズムの全体的なアーキテクチャは、X線画像シーケンスIの各造影フレームに対して、現在の造影フレームと非造影フレームとの間の推定運動ベクトル場を用いて、補償された第1のマスクフレームMAt0を生成することにより、関心領域内の第1レイヤの運動を補償することである。次に、補償された第1のマスクフレームが、現在の非造影フレームから減算される。これは、第1の減算を形成し、中間画像シーケンスの中間フレームAtをもたらす。第2の減算では、関心領域の第2のレイヤの運動に起因する運動が、減算された領域において補償される。減算された補償された第2のマスクフレームMBt1は、関心領域の第2のレイヤにおける推定された運動を使用してワープ(warp)される。再び、関心領域の第2のレイヤにおける推定された運動は、現在の「第1の減算された(first−subtracted)」造影フレームと、第2の減算のマスクとして使用される非造影フレームとの間の推定運動ベクトル場を使用することによって提供される。次に、減算されたマスクは、現在の減算されたフレームから減算される。最後に、DSA結果が表示される。
留意点として、第1の減算に使用される非造影フレームが、第2の減算に使用される減算された非造影フレームと同一のフレームインデックスを有することは必須ではない。異なるレイヤの運動特性の違いのために、第2の運動レイヤを修正するとき、以前または以後の非造影フレームは、最初の減算に使用されたのと同じインデックスを有するものよりも、マスク画像の基礎として作用するのに適していることがある。
ステップb)において、第1の補償マスクフレームMAt0は、計算されている造影フレームItと非造影フレームIMt0との間の運動を補償することによって生成される。マスクフレームに関する第1の造影フレームの第1のレイヤの運動ベクトル場が推定される。次に、マスクフレームIMt0は、第1の造影フレームItと非造影フレームIMt0との間で推定された推定運動ベクトル場を使用してワープ(warp)される。これにより、第1の補償されたマスクフレームMAt0が生成される。
一例では、関心領域の第1のレイヤにおける運動は、患者の胸郭または背骨のような堅い構造の小さな運動に起因する。
ステップc)において、前に生成された第1の補償されたマスクフレームMAt0は、複数の造影フレームICの第1の造影フレームから減算される(換言すれば、現在のフレームがDSAアルゴリズムによって処理される)。
一例では、減算は対数減算である。
換言すれば、この第1の減算は、中間画像シーケンスAの中間フレームAtを導出する。中間フレームは、関心領域の第1レイヤの運動が除去されたフレームである。
ステップd)では、関心領域の第2レイヤの構造が除去される。中間画像シーケンスAの中間フレームAtが選択される。これは関心領域の第2のレイヤと類似のレイヤ画像内容を有する。
この中間フレームAt1は、第1の補償されたマスクフレームのものと同じX線画像シーケンスインデックスを有してもよいし、異なるインデックスを有してもよい。これは、第1の補償されたマスクフレームを生成するプロセスが、第2の補償されたマスクフレームを生成するプロセスとは独立だからである。第1の補償されたマスクフレームは、X線画像シーケンスIのフレームから得られ、第2の補償されたマスクフレームは、中間画像シーケンスAのフレームから組み立てられる。
言うまでもなく、この方法は、中間画像シーケンスの1つのフレームを導出するが、フレームごとに連続的に方法を適用することにより、連続した中間画像シーケンスフレームAが導出される。
中間画像シーケンスAの中間フレームAt1を選択した後、減算マスクフレームAMは、中間フレームAt1の関心領域の第2のレイヤと、減算マスクフレームAMとの間の推定運動ベクトル場を使用してワープ(warp)される。
それによって、第2の補償されたマスクフレームMBt1が生成される。第2の補償されたマスクフレームMBt1は、関心領域の第2のレイヤで生じる運動を補償する。第2のレイヤにおける運動は、複数の非造影フレームIMと、様々な造影フレームICとの取得の間の時間に生じる。
ステップe)では、中間画像シーケンスAの中間フレームAt1から第2の補償されたマスクフレームMBt1が減算される。これにより、後の画像Btが得られる。後の画像Btは、第1の減算で除去された第1のレイヤの運動と、第2の減算で除去された第2のレイヤの運動とを有する画像である。
本発明の一実施形態によれば、さらなるステップf)において、後の画像Btが表示される。
言うまでもなく、後の画像の表示は、コンピュータスクリーン、テレビモニタを介することができ、あるいは、画像の表示は、コンピュータネットワークまたは視聴覚配信システムを介して別のディスプレイまたは手段に送信することができる。
本発明の一実施形態によれば、後の画像Btを表示する代わりに、第3の減算処理を提供することができる。換言すれば、導出された後画像Btは、第2の中間画像シーケンスBのフレームを形成する。第2の中間画像シーケンスからフレームを選択した後、第3の補償されたマスクフレームが生成される。第3の補償されたマスクフレームは、関心領域の第3のレイヤの運動を補償する。第3のレイヤの運動は、複数の非造影フレームIMと複数の造影フレームICの取得の間の時間に生じる。
同様に、本アルゴリズムは、除去されるべき運動レイヤの数に応じて、関心領域の第4、第5、第6およびそれ以上のレイヤに拡張することができる。
換言すれば、本アルゴリズムは関心領域内の異なる運動レイヤ(運動ドメイン)を再帰的に除去する。
言うまでもなく、そのような再帰は、上記のステップe)とf)の間に行われる。
特に、ステップb)において第1の補償されたマスクフレームを生成するプロセス、およびステップc)において第2の補償されたマスクフレームを生成するステップは、同じマスクフレーム生成アルゴリズムを使用する必要はない。したがって、本アルゴリズムの各再帰におけるマスクフレームの生成は、関心領域の各レイヤにおいて予想される組織のタイプに最適化され得る。これは、3番目、4番目、5番目、6番目、およびそれ以上のレイヤに拡張することができる。
一例では、関心領域の第1のレイヤは、脊椎のような比較的硬いものであってもよい。第2のレイヤの運動は、呼吸中の肺の運動に起因する可能性がある。脊椎の比較的硬い構造と、第1の補償されたマスクフレームの生成は、恒等変換(identity transformation)を必要とするだけである。脊椎の運動はほぼゼロになるので、非造影フレームと第1の造影フレームItとの間には実質的に位置合わせ(registration)は必要ない。呼吸運動によって引き起こされる第2のレイヤにおける運動は、弾力的な位置合わせアルゴリズムまたは垂直並進(vertical translation)により良好に捕捉される。
したがって、本発明の一実施形態によれば、第1の補償されたマスクフレームMAt0の生成と、第2の補償されたマスクフレームMBt1の生成とはそれぞれ異なるアルゴリズムを使用し、各アルゴリズムは第1または第2のレイヤに特有である。
本発明の一実施形態では、前述の方法であって、関心領域の第1のレイヤは硬いレイヤである、方法が提供される。硬いレイヤは、胸郭、脊椎、頭蓋骨、骨盤、および骨を含む他の領域などの骨構造を指してもよい。
本発明の一実施形態では、前述の方法であって、関心領域の第2のレイヤは、組織レイヤであり、これは患者の呼吸、患者の心臓の運動または患者の腸の運動と同期して動く。
図2は、この方法の動作を図式的に示す。関心領域の入力X線画像シーケンスのフレームは、矩形フレームの一番上の行に示されている。下のフレーム行は、動作中のアルゴリズムを示す。
フレーム200には、フレーム200の矩形を斜めに横切る実線202と、水平に交差する点線204とがある。斜めの実線202は、関心領域の第1のレイヤの運動を表す。水平の点線204は、関心領域の第2のレイヤの運動を表す。レイヤが独立していることを示すために、行Iの後続のフレームにおいて、斜めの実線202が水平の点線204とは独立に動くことが分かる。対角線の実線202は横隔膜位置を表すことができ、水平の点線204は心臓の周りの組織の位置を表すことができる。例えば、そのようなレイヤはDSA撮像シーケンスの持続時間にわたって比較的独立しているからである。
参照IMで示される左上のフレームは、複数の非造影フレームの非造影フレームを表す。したがって、これには造影剤の痕跡(traces)が含まれないであろう。シーケンスI1、I2、I3およびI4は、造影フレームを表し、これには造影剤が注入されているが、図面の明瞭化を助けるために造影剤は示されていない。
図2は、DSAシーケンスの1つのフレームの変換を示す。言うまでもなく、本アルゴリズムは、I2、I3、およびI4、ならびに連続フレームに連続して適用され、DSA画像シーケンスを提供する。
参照Itで示される複数の造影フレームの第1の造影フレームが、同一のサブトラクション血管造影への変換のために選択される。図2の残りの説明は、このフレームの処理に関して説明する。フレームI1(It)における横隔膜線206と心臓線208とは、非造影フレーム画像IMにおける横隔膜の位置(実線202である)と、心臓線(水平の点線204である)と異なる。
X線画像シーケンスから第1の補償されたマスクフレームMAt0を生成する場合、造影フレームI1、I2、I3、I4のシーケンス中の1つの造影フレームが特定される。その造影フレームでは、関心領域の第1のレイヤは、非造影フレーム(マスク画像)に最も近い、または類似の形態を有する。したがって、図2では、フレームI1が最も類似したフレームとして選択されている。210とフレーム200との間の第1のレイヤの運動ベクトル場215が生成される。次に、第1の運動ベクトル場を使用して、フレームI1の第1の運動レイヤにワーピング操作が適用される。
フレーム212に示すように、非造影フレーム内の横隔膜位置は、対角の点線214によって示されるその元の位置から対角の実線216によって示される最終位置に動いている。図から分かるように、したがって、ワープされたマスクフレームが有する横隔膜位置は、フレームI1の横隔膜206の位置と同じである。したがって、第1の補償マスクフレーム212(参照MAt0とも呼ばれる)が生成された。
第1の補償されたマスクフレームMAt0は、複数の造影フレームの第1の造影フレーム(すなわち、デジタルサブトラクション血管造影の現在の造影フレーム)から減算される。
この結果はフレーム213に示されている。フレーム217は中間画像シーケンスAの中間フレームAtであり、そのうちのA2、A3およびA4もメンバーである。図から分かるように、関心領域の第1のレイヤにおける運動が第1の減算によって除去されたので、フレームA1 216は対角の横隔膜線を有しない。水平線219(208に対応する)は、A1、A2、A3およびA4における心臓線の残存アーティファクトである。さらに処理されない場合、これは依然として最終的な(後の)画像Btにモーションアーティファクトが現れる原因となる。
便宜上、中間画像シーケンスAにおけるフレーム218−220(A2、A3およびA4)も、その元の対角の横隔膜線が除去された状態で示されているが、言うまでもなく、3つの残りのX線入力シーケンスのフレームに対する本アルゴリズムの連続的作用により、これを達成される。
関心領域の第2のレイヤの除去に移ると、第2の補償されたマスクフレームMBt1は、中間画像シーケンスAを中間フレームAt1について検索することによって生成される。中間フレームは、現在のフレームと類似のレイヤ画像内容を有する。
このフレームが識別されると、At1とMAt0との間の第2の動きベクトル場217が特定される。第1の減算されたマスクフレーム中の第2のレイヤは、第2の動きベクトル場217を使用してワープされる。
図2から分かるように、参照符号224でも示されるフレームMBt1において、参照符号226で示される水平点線の初期位置は、上方に位置228に位置合わせされ、中間画像シーケンスフレームA1中の第2動きレイヤ218の位置を反映する。この例では、フレーム224内の関心領域の第2のレイヤの位置合わせは、本アルゴリズムの第1の繰り返しと同じフレームインデックスに基づいているが、言うまでもなく、2つの繰り返しは独立している。例えば、画像A2、A3、またはA4において、(MAt0と比較して)関心領域の第2のレイヤのより適切な位置が見出されれば、これは、中間マスクフレーム212の第2の位置合わせのために使用することもできる。
第2の補償されたマスクフレームMBt1、すなわちフレーム224を生成した後、それは中間フレームA1から減算され、230と表示される後の画像フレームB1を生じる。B1は、内部に線を持たないものとして示され、これは、関心領域の第1のレイヤにおける動き、および関心領域の第2のレイヤにおける動きの独立した動きの結果生じるモーションアーティファクトが完全に除去されていることを示す。したがって、造影剤を含む脈管構造の痕跡のみがこの画像に残る。言うまでもなく、Iのフレームに本アルゴリズムを連続して適用することにより、フレームB2、B3、およびB4の計算が可能になる。
アルゴリズムのこの概略的説明は、本アルゴリズムの2回の反復を扱っているが、関心領域内に削除すべき別の独立した動きレイヤがある場合、3回、4回、5回、6回またはそれ以上の反復を提供してもよい。
異なるレジストレーションアルゴリズムを異なる段階で使用することができる。この例では、横隔膜の動き、すなわち横隔膜線206は比較的予測可能であり、したがってパラメトリックレジストレーションアルゴリズムを適用することができる。心臓組織の動きに起因する第2のレイヤの動きは、より拡散している可能性があり、弾性(非剛性)レジストレーションアルゴリズムを使用して、その反復における動きベクトル場を推定することができる。
図3は、本発明の一態様による方法のアルゴリズム表現を示す図である。X線画像シーケンスIは入力300に入力される。第1の補償されたマスクフレームのシーケンスMAは、第1のレジストレーション変換F(・)を適用する補償ユニット302(または第1の補償器)を使用して生成される。
結果として、第1の減算ユニット304(または減算器)は、第1の補償されたマスクフレームMAをX線画像シーケンスIから減算する。これの結果は、第2の補償ユニット306(または第2の補償器)への入力でもある中間画像シーケンスAとして使用される。
第2の補償ユニットは、第2のレジストレーション変換J(・)を適用する。
留意点として、一実施形態では、第1の補償ユニット302と第2の補償ユニット306におけるレジストレーション変換は異なるが、別の実施形態では、それらは同じであってもよい。
第1の補償されたマスクフレームは、さらに別の減算ユニット307(またはさらに別の減算器)への入力として使用される。この減算の出力は、後の画像Bを生じる。
数学的には、X線画像のシーケンスIの入力を考えると、Itは現在のフレームであり、It0は最初のレジストレーション前の非造影フレームであり、F(・)およびJ(・)は第1と第2のレジストレーション変換を示す演算子であり、ATは中間画像シーケンスであり、At1は中間画像シーケンスの独立フレームであり、BTは次の画像フレームであり、実装される動作は、
AT=It−F(It0) (1)
BT=At−J(At1) (2)
可変インデックスt0およびt1によって示されるように、FおよびJ演算子における検索は、互いに異なるフレームインデックスを使用して、アルゴリズムの各段階について最良のレジストレーション一致を達成することができる。
図4は、患者の胸郭のX線データに適用される、アルゴリズムの段階を表す5つの画像を示す。フレーム400は、患者の関心領域に造影剤を注入する前に得られた非造影フレーム画像である。フレーム402は、患者の関心領域に造影剤を注入した後に得られた造影フレーム画像である。この注入は胸郭領域で行われ、フレーム400および402では、脊椎および肺頂部の痕跡(trace)が見える。注入後の造影剤の存在は、フレーム402においてわずかに見えるだけである。
中間フレーム406は、改善された領域または造影剤を含む血管系を既に示している。この実験例では、アルゴリズムの最初の反復により脊椎が削除される。これは、背骨によって不明瞭となっていた領域に造影剤が注入されるので有利である。図から分かるように、第1段階からの減算されたマスク及び減算されたフレームは、参照番号410及び412で示される大きな黒色領域を有する。これは、マスクフレームと造影フレームの撮像間の肺組織の動きによって引き起こされる動きのアーティファクトである。
肺組織は、関心領域の第2レイヤにある。したがって、本アルゴリズムの第2段階は補償されたマスクフレーム404を生成し、これが中間フレーム406から差し引かれると、次の画像408が得られる。この画像では、静止した堅い脊椎412および動く肺組織のアーティファクト414がフレームから実質的に除去され、416で造影剤を含む血管系のみが残されている。
したがって、この結果から、2つ以上の動き(または静止)レイヤが存在する場合、このアルゴリズムを適用すると優れたデジタルサブトラクション血管造影が得られることが分かる。
本発明の一実施形態によれば、上記の方法の一例が提供され、この方法は、
b1) 第1の複数の幾何学変換を生成するステップと、
b2) 複数の非造影フレームIMおよび/または造影フレームICを、第1の複数の幾何学変換のうちの幾何学変換に従って変換された追加の非造影フレームおよび/または造影フレームと連結するステップとを含む。
この実施形態では、第1の様々な幾何学変換の生成は、X線画像シーケンスのフレームの可能な変換空間内の任意の剛性または非剛性幾何変換を含んでもよい。
一実施形態では、計算上の複雑さを低減するために、潜在的な幾何学変換空間をサンプリングしてもよい。
ステップb2)において、元のX線画像シーケンスは、第1の様々な幾何学変換のうちの幾何学変換に従って変換されたフレームを追加することによって拡張される。
一実施形態では、すべての幾何学変換によってすべてのX線画像シーケンスフレームを変換し、元の様々なマスクフレームおよび/または造影フレームに連結することができる。
計算の複雑さを低減するための様々な技術である、例えばX線画像シーケンスフレームの2次元空間および幾何学変換をランダムにサンプリングすることなどを適用することができることは、上述の通りである。あるいは、レジストレーションのための適切なコントラストおよび/またはマスクフレームの特定において無視できる程度の有用性しかもたらさない可能性のある幾何学変換は、レジストレーションの前にフィルタリングされてもよい(例えば、X線画像シーケンスの幾何学変換が傾斜又は膨張し過ぎている場合)。
複数のマスクフレームおよび/または造影フレームをこのような1組の変換と連結する目的は、マスクフレームと比較して、動きベクトル場推定に使用される造影フレームのレイヤ画像内容の類似性を最適化することが可能であることである。したがって、関心領域の第1のレイヤまたは第2のレイヤの動きを補償する第1の補償されたマスクフレームをより正確に生成することができる。
本発明の一実施形態では、前述の方法の一例を提供する。ここで、ステップb)において、第1の補償されたマスクフレームMAt0の生成は、
b3) 複数の非造影フレームIMを検索して、第1の造影フレームItと類似のレイヤ画像内容を有する第1のレイヤを有する第1の非造影フレームIM1を検索するステップと、
b4) 第1の非造影フレームIM1と第1の造影フレームItとの間に第1のレジストレーションを適用して、第1の補償されたマスクフレームを生成するステップとを含む。
この実施形態では、第1の補償されたマスクフレームが生成されると、第1の造影フレームItの画像内容と最も類似する関心領域の第1のレイヤが検索される。特定されたフレームは最も類似しているため、第1の非造影フレームと第1の造影フレームとの間にはあまり大きなレジストレーションを必要とせず、画質が向上し、計算の複雑さが軽減される。
言うまでもなく、前の実施形態は、X線画像シーケンス中の複数の非造影フレームの検索を順次入力としてのみ適用することができ、または前述のように、連結された複数の非造影フレーム及び/又は造影フレームに適用することができる。
本発明の一実施形態では、複数の造影フレームを検索して、第1の造影フレームと類似の画像内容を有する第1のレイヤを有する第1の造影フレームを検索するステップb3)の間に、類似レイヤ画像内容を特定するためにアクセスされる造影フレームの領域は、造影剤が注入された領域の外側にあるフレームの一部分である。好都合なことに、これは、造影剤自体が検索プロセスと干渉するという事実に起因する位置ずれ(misragistration)を回避する。
この実施形態では、余分な画像処理ステージ(例えば、コントラストの高い領域の認識など)が造影フレームICに適用され、造影剤による影響を受けた造影フレームの領域が、造影フレームの領域として用いるのに有用ではないと示される。造影フレームICには、類似のレイヤ画像内容を特定するためにアクセスされる、造影フレームの領域として使用するのに有用でないと示されるようにする。
本発明の一実施形態では、提供される前述の方法はさらに、
d1) 第2の複数の幾何学変換を生成するステップと、
d2) 造影フレーム(It)からの第1の補償されたマスクフレーム(MAt0)の減算の結果のシーケンスを、前記シーケンスの追加のフレームと連結するステップであって、前記中間画像シーケンスの前記追加のフレームは、前記複数の幾何学変換のうちの幾何学変換に従って変換されるステップを含む。
アルゴリズムの第1段階に関して上述したように、関心領域の第2のレイヤにおける動きを除去することに関するアルゴリズムの第2段階は、第2の補償されたマスクフレームの生成中に検索空間を増加させることから利益を得ることもできるが、これは複数の幾何学変換を中間画像シーケンスAに適用することによって、および元の中間画像シーケンスを変換された中間画像に連結することにより行われ得る。
本発明の一実施形態では、提供される前述の方法において、ステップd)において、第2の補償されたマスクフレームMBt1の生成は、
d3) 中間フレーム(At)のレイヤ画像内容と類似のレイヤ画像内容を有する第2レイヤを有する第2非造影フレームAt1を、中間画像シーケンスAを検索するステップと、
d4) 第2の非造影フレームAt1と中間フレームAtとの間に第2のレジストレーションを適用して、第2の補償されたマスクフレームを生成するステップとを含む。
本発明の一実施形態では、提供される前述の方法において、レイヤ画像内容は、強度、勾配、パターン、テクスチャ、輪郭、雑音指数、または形状のうちの1つまたはそれらの組み合わせである。
この実施形態では、レジストレーションプロセス中の画像の特定において、多くの異なるパラメータを適用することができる。図4の画像の簡単に調べることにより、レジストレーションプロセス中に多くの異なる画像属性を使用できることが分かる。例えば、肺アーティファクト410の上側ローブを用いて、パラメトリックにX線フレーム404および/または406内の肺の形状を識別することができる。フレーム404および406の中間画像シーケンス内のレイヤ画像内容は、上部がよりテクスチャ付けされており、これを用いてレジストレーションを改善することもできる。
本発明の一実施形態では、提供される前述の方法において、ステップb)および/またはd)において、複数の非造影フレームIMおよび/または中間画像シーケンスAにおける検索は、パラメトリックサーチを使用して実行される。このような方法は、補償のために使用される動きモデルの正確な仕様を可能にする。想定されるクラスが現実に適合している場合は、推定ロバストネスを改善するために、補償に使用される動きのクラスを制限することが重要であることが多い。例えば、呼吸補償のために、脊椎の方向(図4の画像における垂直方向)に沿った並進運動モデルが良い選択であることが多く、ロバストネスと精度との間の有用な妥協を達成する。
したがって、図から分かるように、関心領域内の2つ以上の独立した動きレイヤの除去を可能にするデジタルサブトラクション血管造影法が提供される。
異なる運動レイヤの除去に適用されるレジストレーションアルゴリズムは、あるレイヤの運動特性に依存して変化してもよい。除去すべきレイヤが脊椎または骨である場合、このような構造は比較的硬い(rigid)。したがって、恒等レジストレーション(identity registration)を適用することができる。これは可能であるが、検査中に患者がX線蛍光透視台上で動かされない限り、フレーム間の脊椎の運動はゼロまたは実質的にゼロであるからである。胸郭の骨は、呼吸中の胸部の運動のために、わずかに大きい運動を経験することがある。
パラメトリックレジストレーションアルゴリズムを、関心領域内の特徴的な形状に適用することができる。例えば、横隔膜および肺葉は比較的予測可能な輪郭を有し、これは呼吸中に予測可能に変化する。したがって、パラメトリック方程式を導出して、単純に肺位置の横隔膜を表すことができる。
上述したように、呼吸レイヤ(例えば、肺および接続された組織)の除去のために、画像通りの垂直並進アルゴリズム(例えば、左の画像境界に平行な方向の並進)を適用することができる。呼吸の間に、肺組織は実質的に脊椎に沿って移動するからである。
胃または腸領域における運動などの複雑な運動の場合、レイヤの運動は、弾性(非剛性)レジストレーションアルゴリズムなどのより複雑なアルゴリズムを使用して表すことができる。
本発明の一実施形態では、ステップb3)またはステップd3)において、レイヤ画像内容の類似性の検出は、(i)グレースケール範囲検索メトリック、(ii)勾配メトリック、(iii)テクスチャ形状メトリック、および(iv)輪郭類似性レイヤ画像メトリックよりなるグループから選択された方法を用いて実行される。あるいは、メトリックは対数変換された類似性であってもよい。
有利にも、これは、アルゴリズムのX線フレームまたは中間フレームにおけるレイヤ運動の検出が、アルゴリズムが適用される各レイヤに対してカスタマイズされ得ることを意味する。これにより、各レイヤのレジストレーションに使用するフレームのより効果的な選択が可能になり、レジストレーションの有効性が向上する。
例えば、骨レイヤを除去する場合、グレースケール範囲検索メトリックまたはグラジエントメトリックを画像フレームに適用することが適切であり得る。テクスチャ形状または輪郭類似性レイヤ画像メトリックは、組織レイヤの運動を推測するためにより有効であり得る。
したがって、前述の通り、複数の独立したレイヤが特定され、これらのレイヤの光学的および/または生体力学的特性に基づいて、他のレイヤとは独立して、デジタルサブトラクション血管造影から除去され得る。
本発明の一実施形態では、提供される上記の方法において、関心領域の第1のレイヤは硬いレイヤである。
本発明の一実施形態では、提供される上記の方法において、前記第1補償マスクフレームと前記第2補償マスクフレームとの生成は、それぞれ異なるアルゴリズムを使用し、各アルゴリズムは前記第1のレイヤまたは前記第2のレイヤに特有である。
上述したように、異なる運動レイヤに対して、異なるレジストレーションアルゴリズムおよび/またはレイヤ画像内容の類似性の異なるアルゴリズム検出を使用することにより、異なるレイヤから生じるアーティファクトをより良好に除去することができる。
本発明の一実施形態では、提供される方法において、ステップb)において、第1レイヤは硬いレイヤであり、及び/又はステップd)において、第2レイヤは患者の呼吸運動に関連するレイヤである。
本発明の一実施形態では、提供されるデジタルサブトラクション血管造影を提供する方法は、
a) (i)関心領域に造影剤を注入することなく取得された複数の非造影フレーム(IM)と、(ii)関心領域に造影剤を注入した後に得られた複数の造影フレームICを含むX線画像シーケンスIを取得するステップ100と、
b) 第1の補償されたマスクフレームMAt0を生成するステップ102であって、前記第1の補償されたマスクフレームは、関心領域の第1のレイヤの運動を補償し、
第1のレイヤの運動は、複数の非造影フレームIMと複数の造影フレームICの取得の間の時間に生じる。
c) 複数の造影フレームItの第1の造影フレームから第1の補償されたマスクフレームMAt0を減算し、中間画像シーケンスAの中間フレームAtを導出するステップ104と、
d) 中間画像シーケンスAの中間フレームAt1から選択された第2の補償されたマスクフレームMBt1を生成するステップ106であって、
第2の補償されたマスクフレームは、関心領域の第2のレイヤの運動を補償し、
第2のレイヤの運動は、複数の非造影フレームIMと複数の造影フレームICの取得の間の時間に生じる、ステップと、
e) 中間画像シーケンスAの中間フレームAt1から第2の補償されたマスクフレームMBt1を減算して、後の画像(Bt)を求めるステップ108と、
f) 後の画像Btを表示するステップ110とを含む。
本発明の一態様によれば、デジタルサブトラクション血管造影を提供する装置502が提供され、この装置は、
− インターフェースユニット504と、
− 処理ユニット506とを有する。
前記インターフェースユニットは、マスク画像として使用するための非造影フレームIMを提供し、造影フレームItを提供するように構成され、前記非造影フレームおよび前記造影フレームは患者の関心領域のフレームシーケンスから取得される。
前記処理ユニットは、前記非造影フレームIMの前記関心領域の第1レイヤに生じる運動を補償することによって、第1補償マスクフレームMAt0を生成し、前記造影フレームItから前記第1補償マスクフレームを減算し、前記第1補償マスクフレームMAt0の前記関心領域の第2レイヤに生じる運動を補償することによって、第2補償マスクフレームMBt1を生成し、前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算した結果から、前記第2補償マスクフレームを減算することによって後の画像Btを生成するように構成される。
本発明の一実施形態によれば、出力ユニット508はさらに、後続の画像を表示するように構成される。
図5は、デジタルサブトラクション血管造影を提供する例示的な装置502を示す。言うまでもなく、このようなデバイスを提供する多くの実装方法が存在する。例えば、パーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータのグラフィックアクセラレータ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイまたはその他のプログラマブルロジック、マイクロプロセッサ、特定用途集積回路、これらの任意の組み合わせ、または等価物を含む。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、第1レイヤは硬いレイヤであり、第2レイヤは患者の呼吸運動を伴うレイヤである。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、前記処理ユニットは、異なるアルゴリズムを使用して前記第1補償マスクフレームおよび前記第2補償マスクフレームを生成するように構成され、各アルゴリズムは前記第1レイヤ又は前記第2レイヤに特有である。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、前記処理ユニット506はさらに、第1の複数の幾何学変換を生成し、複数の非造影フレームIMおよび/または造影フレームICを追加の非造影フレームおよび/または造影フレームと連結するように構成され、追加の非造影フレームおよび/または造影フレームは、第1の複数の幾何学変換における幾何学変換に従って変換される。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、前記処理ユニット506はさらに、前記複数の非造影フレームIMを、前記第1造影フレームItのレイヤ画像と類似のレイヤ画像を有する第1のレイヤを有する第1の非造影フレームIM1を検索することによって、及び第1の非造影フレームIM1と第1の造影フレームItとの間に第1のレジストレーションを適用することにより、前記第1補償マスクフレームMAt0を生成するように構成される。
本発明の一実施形態では、前記処理ユニット506はさらに、第2の複数の幾何学変換を生成し、前記造影フレームItからの第1補償マスクフレームMAt0の減算の結果のシーケンスをシーケンスの追加フレームと連結するように構成される。前記中間画像シーケンスの前記追加のフレームは、前記複数の幾何学変換のうちの幾何学変換に従って変換される。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、処理ユニット506はさらに、造影フレームItからの第1の補償されたマスクフレームMAt0の減算の結果のシーケンスを検索し、造影フレームItからの第1の補償されたマスクフレームMAt0の減算結果のものと類似のレイヤ画像内容を含む第2のレイヤを有する第2の中間フレームAt1を検索するように構成されている。処理ユニットは、造影フレームItフレームからの第1の補償されたマスクフレームMAt0の第2の減算結果と、造影フレームItからの第1の補償されたマスクフレームMAt0の減算結果との間に、第2のレジストレーションを適用するように構成される。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、前記レイヤ画像内容は、強度、勾配、パターン、テクスチャ、輪郭、雑音指数、前記レイヤの運動内容、または前記第1または第2レイヤの形状のうちの1つまたはその組合せである。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、前記第1補償マスクフレームと前記第2補償マスクフレームとの生成は、それぞれ異なるアルゴリズムを使用し、各アルゴリズムは前記第1のレイヤまたは前記第2のレイヤに特有である。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、関心領域の第1のレイヤは硬いレイヤである。
本発明の一実施形態では、提供される上記の装置において、関心領域の第2のレイヤが、患者の呼吸または患者の心臓の運動と同期して動く組織レイヤである。
本発明の一実施形態では、提供される前述の装置において、複数の非造影フレームIMおよび/または中間画像シーケンスAにおける検索は、パラメトリックサーチを使用して実行される。
本発明の一態様では、図6に示すように、X線撮像装置600が提供される。この装置は、X線源602とX線検出器604とを有するX線撮像装置608と、前述したデジタルサブトラクションアルゴリズム606を提供する装置とを備える。
X線画像取得装置608は、患者の胸部の画像データをX線検出器604から取得し、デジタルサブトラクション血管造影を提供する装置のインターフェースに画像データを提供するように構成される。
本発明の一態様では、前述したような装置を制御するためのコンピュータプログラム要素が提供され、コンピュータプログラム要素が処理ユニットによって実行されると、前述の方法ステップを実行するように適合される。
本発明の一態様によれば、前述したプログラム要素を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。
コンピュータプログラム要素は、コンピュータユニットに記憶されてもよい。コンピュータユニットも本発明の一実施形態の一部であってもよい。このコンピューティングユニットは、上記の方法のステップを実行するまたは実行を誘起するように構成され得る。
さらに、上記の装置のコンポーネントを動作させるように構成されていてもよい。コンピューティングユニットは、自動的に動作し、及び/またはユーザの命令を実行するように構成されている。コンピュータプログラムはデータプロセッサのワーキングメモリにロードされる。データプロセッサは、本発明の方法を実行するように構成されている。
本発明のこの例示的な実施形態は、初めから本発明を実装したコンピュータプログラムと、アップデートにより本発明を用いるプログラムになる既存のプログラムとの両方をカバーする。
コンピュータプログラムは、光記憶媒体や他のハードウェアとともに、またはその一部として供給される固体媒体などの適切な媒体に記憶及び/または配布することができ、インターネットや有線または無線の電気通信システムなどを介して他の形式で配信することもできる。
しかし、コンピュータプログラムは、ワールドワイドウェブ等のネットワーク上で提供されてもよく、そのようなネットワークからデータプロセッサのワーキングメモリにダウンロードされてもよい。本発明のさらにべつの実施形態では、コンピュータプログラム要素をダウンロードできるようにする媒体が提供され、そのコンピュータプログラム要素は本発明の上記の実施形態の一つによる方法を実行するように構成されている。
留意すべき点として、本発明の実施形態を、異なる主題を参照して説明する。具体的に、一部の実施形態を方法の請求項を参照して説明し、他の一部の実施形態を装置の請求項を参照して説明する。しかし、本技術分野の当業者は、上記の説明と以下の説明から、特に断らないかぎり、一種類の主題に属する特徴の任意の組み合わせに加えて、異なる複数の主題に関係する特徴の間の任意の組み合わせも本出願で開示されていると考えられることが分かるであろう。
すべての特徴は組み合わせて、特徴の単なる和以上のシナジー効果を提供することができる。
図面と上記の説明に詳しく示し本発明を説明したが、かかる例示と説明は例であり限定ではない。本発明は開示した実施形態には限定されない。
請求項に記載した発明を実施する際、図面、本開示、及び従属項を研究して、開示した実施形態のその他のバリエーションを、当業者は理解して実施することができるであろう。
請求項において、「有する(comprising)」という用語は他の要素やステップを排除するものではなく、「1つの(「a」または「an」)」という表現は複数ある場合を排除するものではない。単一のプロセッサまたはその他のアイテムが請求項に記載した複数のユニットの機能を満たすこともできる。相異なる従属クレームに手段が記載されているからといって、その手段を組み合わせて有利に使用することができないということではない。請求項に含まれる参照符号は、その請求項の範囲を限定するものと解してはならない。

Claims (15)

  1. デジタルサブトラクション血管造影を提供する装置であって、
    インターフェースユニットと、
    処理ユニットとを有し、
    前記インターフェースユニットは、マスク画像として使用するための非造影フレームを提供し、造影フレームを提供するように構成され、前記非造影フレームおよび前記造影フレームは患者の関心領域のフレームシーケンスから取得され、
    前記処理ユニットは、前記非造影フレームの前記関心領域の第1レイヤに生じる運動を補償することによって、第1補償マスクフレームを生成し、前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算し、前記第1補償マスクフレームの前記関心領域の第2レイヤに生じる運動を補償することによって、第2補償マスクフレームを生成し、前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算した結果から、前記第2補償マスクフレームを減算することによって後の画像を生成するように構成される、
    装置。
  2. 第1レイヤは硬いレイヤであり、第2レイヤは患者の呼吸運動を伴うレイヤである、請求項1に記載の装置。
  3. 前記処理ユニットは、異なるアルゴリズムを使用して前記第1補償マスクフレームおよび前記第2補償マスクフレームを生成するように構成され、各アルゴリズムは前記第1レイヤ又は前記第2レイヤに特有である、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記処理ユニットはさらに、第1の複数の幾何学変換を生成し、複数の非造影フレームおよび/または造影フレームを追加の非造影フレームおよび/または造影フレームと連結するように構成され、追加の非造影フレームおよび/または造影フレームは、第1の複数の幾何学変換における幾何学変換に従って変換される、
    請求項1ないし3いずれか一項に記載の装置。
  5. 前記処理ユニットはさらに、前記複数の非造影フレームを、第1造影フレームのレイヤ画像と類似のレイヤ画像を有する第1のレイヤを有する第1の非造影フレームを検索することによって、及び第1の非造影フレームと第1の造影フレームとの間に第1のレジストレーションを適用することにより、前記第1補償マスクフレームを生成するように構成される、請求項4に記載の装置。
  6. 前記処理ユニットはさらに、第2の複数の幾何学変換を生成し、前記造影フレームからの第1補償マスクフレームの減算の結果のシーケンスをシーケンスの追加フレームと連結するように構成された、
    中間画像シーケンスの追加のフレームは、複数の幾何学変換のうちの幾何学変換に従って変換される、
    請求項1ないし5いずれか一項に記載の装置。
  7. 前記処理ユニットはさらに、造影フレームからの第1補償マスクフレームの減算結果のシーケンスを検索し、造影フレームからの第1補償マスクフレームの減算結果のレイヤ画像内容と類似のレイヤ画像内容を有する第2のレイヤを有する第2の中間フレームを検索し、造影フレームからの第1補償マスクフレームの減算の第2の結果と造影フレームからの第1補償マスクフレームの減算結果との間に第2のレジストレーションを適用するように構成された、
    請求項1ないし6いずれか一項に記載の装置。
  8. レイヤ画像内容は、強度、勾配、パターン、テクスチャ、輪郭、雑音指数、レイヤの運動内容、または前記第1または第2レイヤの形状のうちの1つまたはその組合せである、
    請求項1ないし7いずれか一項に記載の装置。
  9. 関心領域の第1のレイヤは硬いレイヤであり、および/または関心領域の第2のレイヤは患者の呼吸運動に関連する組織レイヤである、
    請求項1ないし8いずれか一項に記載の装置。
  10. X線源とX線検出器とを有するX線撮像装置と、
    請求項1ないし9いずれか一項に記載のデジタルサブトラクションアルゴリズムを提供する装置と、
    表示装置とを有し、
    前記X線撮像装置は、患者の関心領域のX線画像データを取得し、デジタルサブトラクション血管造影を提供する装置のインターフェースに前記X線画像データを提供し、デジタルサブトラクション血管造影図を前記表示装置に表示するように構成される、
    X線イメージングシステム。
  11. デジタルサブトラクション血管造影を提供する方法であって、
    a) マスク画像として使用する非造影フレームを提供し、造影フレームを提供するステップであって、前記非造影フレームと造影フレームは、患者の関心領域のフレームシーケンスから取得されるステップと、
    b) 前記非造影フレームの前記関心領域の第1レイヤに生じる運動を補償することによって、第1補償マスクフレームを生成するステップと、
    c) 前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算するステップと、
    d) 前記第1補償マスクフレームの前記関心領域の第2レイヤに生じる運動を補償することによって、第2補償マスクフレームを生成するステップと、
    e) 前記造影フレームから前記第1補償マスクフレームを減算した結果から、前記第2補償マスクフレームを減算することによって後の画像を生成するステップとを含む、
    方法。
  12. ステップb)において、第1レイヤは硬いレイヤであり、及び/又は第2レイヤは患者の呼吸運動に関連するレイヤである、
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1補償マスクフレームと前記第2補償マスクフレームとの生成は、それぞれ異なるアルゴリズムを使用し、各アルゴリズムは前記第1レイヤまたは前記第2レイヤに特有である。
    請求項11に記載の方法。
  14. 請求項1ないし9いずれか一項に記載の装置を制御するコンピュータプログラム要素であって、処理ユニットにより実行された時、請求項11ないし13いずれか一項に記載の方法のステップを実行するように構成された、コンピュータプログラム要素。
  15. 請求項14に記載のプログラム要素を記憶したコンピュータ読み取り可能媒体。
JP2017535779A 2015-01-05 2015-12-24 デジタルサブトラクション血管造影 Active JP6271097B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15305003.4 2015-01-05
EP15305003 2015-01-05
PCT/EP2015/081226 WO2016110420A1 (en) 2015-01-05 2015-12-24 Digital subtraction angiography

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018501008A JP2018501008A (ja) 2018-01-18
JP6271097B2 true JP6271097B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=52358727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017535779A Active JP6271097B2 (ja) 2015-01-05 2015-12-24 デジタルサブトラクション血管造影

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10258301B2 (ja)
EP (1) EP3242597B1 (ja)
JP (1) JP6271097B2 (ja)
CN (1) CN107106102B (ja)
RU (1) RU2017127716A (ja)
WO (1) WO2016110420A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3554371B1 (en) * 2016-12-15 2021-07-21 Koninklijke Philips N.V. Visualizing vascular structures
WO2018165025A1 (en) * 2017-03-05 2018-09-13 The Charles Stark Draper Laboratory, Inc. System and method for image guided tracking to enhance radiation therapy
TW201903708A (zh) * 2017-06-06 2019-01-16 國立陽明大學 數位減影血管攝影圖像的分析方法與系統
CN109166097B (zh) * 2018-07-18 2021-04-20 北京理工大学 从造影图像序列中提取血管的方法及装置
EP3616621B1 (de) * 2018-08-31 2023-03-15 Siemens Healthcare GmbH Verfahren zur 3d dsa und vorrichtung
CN110197496A (zh) * 2019-05-31 2019-09-03 上海联影医疗科技有限公司 一种医疗系统控制方法、装置、设备及介质
CN112712003B (zh) * 2020-12-25 2022-07-26 华南理工大学 一种用于骨骼动作序列识别的联合标签数据增强方法
EP4062835A1 (en) * 2021-03-23 2022-09-28 Koninklijke Philips N.V. Subtraction imaging
CN113538419B (zh) * 2021-08-30 2023-04-21 上海联影医疗科技股份有限公司 一种图像处理方法和系统
WO2023030344A1 (en) * 2021-08-30 2023-03-09 Shanghai United Imaging Healthcare Co., Ltd. Systems and methods for medical image processing

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58216038A (ja) * 1982-06-08 1983-12-15 日本電気株式会社 デジタルサブトラクシヨンアンギオグラフ装置
JPS61172537A (ja) * 1985-01-25 1986-08-04 株式会社島津製作所 デイジタルサブトラクシヨン装置
JPH0657208B2 (ja) 1985-12-27 1994-08-03 株式会社東芝 デイジタル・フルオログラフイ−装置
US5848121A (en) 1996-10-28 1998-12-08 General Electric Company Method and apparatus for digital subtraction angiography
DE10139708A1 (de) * 2001-08-11 2003-02-20 Philips Corp Intellectual Pty Vorrichtung und Verfahren zur Verarbeitung von Digitalbildern
DE10231061A1 (de) * 2002-07-10 2004-01-22 Philips Intellectual Property & Standards Gmbh Verfahren und System zur Verbesserung des Informationsgehaltes in einem Bild
FR2884340B1 (fr) 2005-04-11 2012-03-02 Gen Electric Procede et dispositif de traitement d'images en angiographie soustraite
JP4745080B2 (ja) * 2006-02-20 2011-08-10 猛 中浦 X線診断装置、画像処理装置及びプログラム
US8077952B2 (en) 2006-08-14 2011-12-13 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Precomputed automatic pixel shift for review of digital subtracted angiography
US20080051648A1 (en) * 2006-08-25 2008-02-28 Suri Jasjit S Medical image enhancement system
DE102006047719A1 (de) 2006-10-09 2008-04-10 Siemens Ag Verfahren und Bildgebungssystem zur Kompensation von Patientenbewegungen bei Serienaufnahmen in der medizinischen Bildgebung
US8094903B2 (en) * 2007-06-28 2012-01-10 Siemens Aktiengesellschaft System and method for coronary digital subtraction angiography
DE102008006362A1 (de) * 2008-01-28 2009-07-30 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur Reduktion von Bewegungsartefakten
US8345944B2 (en) * 2008-08-06 2013-01-01 Siemens Aktiengesellschaft System and method for coronary digital subtraction angiography
RU2519353C2 (ru) * 2008-08-13 2014-06-10 Конинклейке Филипс Электроникс Н.В. Создание маски для кардиосубстракции
JP5229496B2 (ja) * 2009-05-19 2013-07-03 株式会社島津製作所 画像処理装置
US9025840B2 (en) * 2010-03-12 2015-05-05 Koninklijke Philips N.V. Motion visualisation in angiographic images
DE102010013360B4 (de) * 2010-03-30 2017-01-19 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren zur Rekonstruktion von Bilddaten eines zyklisch sich bewegenden Untersuchungsobjektes
US8526694B2 (en) * 2010-05-25 2013-09-03 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Medical image processing and registration system
US8553963B2 (en) * 2011-02-09 2013-10-08 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Digital subtraction angiography (DSA) motion compensated imaging system
US8463012B2 (en) * 2011-10-14 2013-06-11 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. System for comparison of medical images
EA024855B1 (ru) * 2012-07-10 2016-10-31 Закрытое Акционерное Общество "Импульс" Способ получения субтракционного ангиографического изображения
EP2709059B1 (en) * 2012-09-17 2014-11-05 Pie Medical Imaging BV Method and apparatus for quantitative measurements on sequences of images, particularly angiographic images
US9082158B2 (en) * 2012-09-19 2015-07-14 Siemens Aktiengesellschaft Method and system for real time stent enhancement on live 2D fluoroscopic scene

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018501008A (ja) 2018-01-18
WO2016110420A1 (en) 2016-07-14
CN107106102A (zh) 2017-08-29
CN107106102B (zh) 2020-11-17
EP3242597B1 (en) 2018-07-11
US10258301B2 (en) 2019-04-16
RU2017127716A (ru) 2019-02-07
US20170347982A1 (en) 2017-12-07
EP3242597A1 (en) 2017-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6271097B2 (ja) デジタルサブトラクション血管造影
JP6353044B2 (ja) 医療画像表示装置、x線画像ナビゲーション情報提供方法、コンピュータプログラム要素及び記憶媒体
US20210030374A1 (en) Image creation device
US10410347B2 (en) Digital subtraction angiography
JP2013521849A (ja) 血管造影画像内の動きの視覚化
Xia et al. Vessel segmentation of X-ray coronary angiographic image sequence
US9367904B2 (en) Spatial-temporal warping of different pre-captured medical images
WO2013121312A1 (en) Image resolution enhancement
JP2007512070A (ja) 投影撮影像からのオブジェクトの三次元再構築方法及び装置
Zhang et al. A novel structural features-based approach to automatically extract multiple motion parameters from single-arm X-ray angiography
Song et al. Spatio-temporal constrained online layer separation for vascular enhancement in X-ray angiographic image sequence
CN113538419B (zh) 一种图像处理方法和系统
JP2004188196A (ja) 心臓サイクルの検出の方法及び装置
JP2010005109A (ja) 画像生成装置、プログラム、および画像生成方法
JP6846758B2 (ja) 画像処理装置
JP7300285B2 (ja) 医用画像処理装置、x線診断装置および医用画像処理プログラム
JP6991357B2 (ja) 断層撮影x線画像再構成
JP7159160B2 (ja) 血管構造の可視化
Chenbing et al. Inter/intra-constraints optimization for fast vessel enhancement in x-ray angiographic image sequence
Dinescu et al. XCAE: Deep Neural Network for X-ray Coronary Angiograms Quality Enhancement
Su Inter-frame motion correction for small animal PET imaging
Stevo et al. Animated 3D lung surface reconstruction from asynchronous MR image sequences based on multiple registration

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170728

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170728

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20171128

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6271097

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250