JP6270262B2 - 車両用内装部材 - Google Patents

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Description

本発明は、車体パネルへの対向面から延出した衝撃吸収用リブが一体形成された車両用内装部材に関する。
自動車には、ピラーパネル、ルーフパネル、ドアパネル、といった金属製の車体パネルが設けられている。車体パネルの車室側には、ピラートリム(ピラーガーニッシュ)、ルーフトリム、ドアトリム、といった各種の内装部材が配置される。これらの内装部材には、車両事故時等といった衝撃発生時に乗員が受ける衝撃エネルギーを吸収して乗員を保護することを目的とした衝撃吸収用リブが一体形成されることがある。衝撃吸収用リブは、内装部材に対して車体パネルに対向する面に設けられる。
特許文献1には、フロントピラーに対向する裏面に衝撃吸収体を一体形成したピラーガーニッシュが示されている。フロントピラーは、車両のフロントガラスとフロントドアガラスとの間に配置されるピラーパネルであり、Aピラーパネルとも呼ばれる。このAピラーパネルに組み付けられるピラーガーニッシュは、Aピラーガーニッシュとも呼ばれる。衝撃吸収体は、ピラーガーニッシュの長手方向へ向いた薄板状の第1リブ、及び、この第1リブに対して交差した複数の薄板状の第2リブを備えている。ピラーガーニッシュに乗員が接触したとき、フロントピラーに突き当たった衝撃吸収体が変形し場合により破断して衝撃を吸収する。第1リブと第2リブとが十字状に交差する部位には、フロントピラーに開口した孔部に挿入される挿入部が形成されている。挿入部では、第1リブからフロントピラー側へ延びた薄板状の第3リブと、第2リブからフロントピラー側へ延びた薄板状の第4リブと、が十字状に交差している。
特開2008−296762号公報
衝撃発生時、乗員の頭部からAピラーガーニッシュに前方への衝撃力が加わることがある。この場合、上記挿入部には該挿入部の突出方向と交差する方向へ力が加わる。この力の向きと挿入部の突出の向きとのなす角度が大きい場合、薄板状の第3リブと薄板状の第4リブとが十字状に交差した挿入部が変形してフロントピラーの孔部から脱落する可能性が考えられる。しかし、設計の都合上、この孔部にAピラーガーニッシュを取り付けるためのクリップを使用することができないことがある。そこで、クリップを使用せず、衝撃力の向きと挿入部の突出の向きとのなす角度が大きくてもフロントピラーの孔部からの挿入部の脱落を抑制することができれば、このような衝撃力が加わったときの衝撃吸収性能が向上する可能性がある。
なお、上述した可能性は、Aピラーガーニッシュ以外の車両用内装部材にも考えられる。
本発明は、挿入部の挿入方向と交差する方向へ衝撃力が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能な車両用内装部材を提供する目的を有する。
本発明は、車体パネルへの対向面から延出した衝撃吸収用リブと、前記車体パネルに形成された穴に挿入される挿入部と、を備え、一体形成された車両用内装部材であって、
前記衝撃吸収用リブよりも厚くされた厚肉部を有し、前記対向面から延出して先端部に前記挿入部が設けられた基部を備え
前記車体パネルに取り付けられたときに、前記挿入部と前記車体パネルの穴の縁部との間に空間が生じるようにされ、且つ、前記挿入部と前記車体パネルの穴の縁部との間に別の部材が無い、態様を有する。
一体形成された車両用内装部材は、車体パネルへの対向面から延出した基部に厚肉部があるので、車体パネルの穴に挿入される挿入部が先端部に設けられた基部の剛性が高められている。このため、車体パネルの穴に対する挿入部の挿入方向と交差する方向へ衝撃力が加わっても車体パネルの穴から挿入部が抜け難くなる。従って、上記態様は、挿入部の挿入方向と交差する方向へ衝撃力が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能な車両用内装部材を提供することができる。
本発明によれば、挿入部の挿入方向と交差する方向へ衝撃力が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能な車両用内装部材を提供することができる。
自動車100の内装の例を模式的に示す図。 内装部材1の車室CA1側を例示する斜視図。 内装部材1の裏面側を例示する斜視図。 内装部材1の裏面側の要部を拡大した例を示す斜視図。 基部30及びその周辺を拡大した例を示す斜視図。 図5とは別の方向から見て基部30及びその周辺を拡大した例を示す斜視図。 車体パネル2側から基部30及びその周辺を拡大した例を示す図。 前側へ移動するFMH(フリーモーションヘッドフォーム)80が内装部材1に接触した様子を模式的に例示する断面図。 車体パネル2に内装部材1を組み付けた自動車100の要部を第三の壁部33近傍で断面視した例を示す断面図。 車体パネル2に内装部材1を組み付けた自動車100の要部を第一の壁部31近傍で断面視した例を示す断面図。 基部30の開口OP1側を例示する図。 衝撃試験を模式的に例示する図。 荷重−変位曲線を例示する図。 比較例において前側へ移動するFMH80がピラーガーニッシュ901に接触した様子を模式的に示す断面図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本技術の概要:
まず、図1〜14を参照して本技術の概要を説明する。
車両用内装部材1は、車体パネル2への対向面11bから延出した衝撃吸収用リブ20と、車体パネル2に形成された穴3に挿入される挿入部40と、を備え、一体形成されている。この内装部材1は、衝撃吸収用リブ20よりも厚くされた厚肉部36を有し、対向面11bから延出して先端部に挿入部40が設けられた基部30を備えている。
図14は、比較例として車両のフロントガラスとフロントドアガラスとの間のAピラーパネル902に装着されるピラーガーニッシュ901を示している。ピラーガーニッシュ901の裏面からはAピラーパネル902に向かって衝撃吸収用リブ920が延出している。衝撃吸収用リブ920の端縁には、Aピラーパネル902に突き当たった係止部921が形成されている。図14は、また、比較例のサンプルに対して衝撃試験を行ったときに前側へ移動するFMH(フリーモーションヘッドフォーム)80がピラーガーニッシュ901に接触した様子を模式的に示している。FMH80は、乗員の頭部に相当する。衝撃吸収用リブ920があることにより、前側へ動く乗員の頭部が後方からピラーガーニッシュ901に接触しても、衝撃吸収用リブ920が乗員の頭部とAピラーパネル902との間で潰れて衝撃を吸収する。この種の内装部材は、乗員が内装部材に接触した際に衝撃吸収用リブが車体パネルに引っ掛かる等して移動が制限されて衝撃吸収用リブが衝撃荷重を受ける必要がある。
しかし、例えばAピラーパネルを細くするといった車両の外観意匠上の理由等により、Aピラーガーニッシュに形成した衝撃吸収用リブの引っ掛かり代を確保することができない場合がある。この場合、乗員の頭部がAピラーガーニッシュに接触すると、AピラーガーニッシュがAピラーパネルに対して滑るように前側へ動き、衝撃吸収用リブに荷重が十分には加わらず、所望の衝撃吸収性能が発揮されない。
一方、本技術の一体形成された車両用内装部材1は、車体パネル2への対向面11bから延出した基部30に厚肉部36があるので、車体パネル2の穴3に挿入される挿入部40が先端部(頭部34)に設けられた基部30の剛性が高められている。このため、車体パネル2の穴3に対する挿入部40の挿入方向D4と交差する方向D5へ衝撃力F1が加わっても車体パネル2の穴3から挿入部40が抜け難くなる。従って、上記態様は、クリップを使用せず、挿入部40の挿入方向D4と交差する方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能な車両用内装部材1を提供することができる。
前記基部30は、前記挿入部40が設けられた頭部34と、内部空間SP1を挟んで前記対向面11bから前記頭部34に繋がる第一及び第二の壁部31,32と、を有してもよい。前記厚肉部36は、前記第一及び第二の壁部31,32の少なくとも一方と前記頭部34とに跨って設けられてもよい。車体パネル2への対向面11bから延出した第一及び第二の壁部31,32の少なくとも一方と頭部34とに跨って厚肉部36が設けられているので、基部30の剛性が高くなり、交差方向D5へ衝撃力F1が加わっても車体パネル2の穴3から挿入部40が抜け難くなる。従って、本態様は、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能をさらに向上させることが可能となる。
前記頭部34に繋がる部分における前記第一の壁部31と前記第二の壁部32との間隔L1は、前記対向面11bに繋がる部分における前記第一の壁部31と前記第二の壁部32との間隔L2よりも狭くてもよい。これにより、基部30の剛性が高くなり、交差方向D5へ衝撃力F1が加わっても車体パネル2の穴3から挿入部40が抜け難くなる。従って、本態様は、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能となる。
前記頭部34は、前記第一の壁部31に繋がる第一の縁部34aと、前記第二の壁部32に繋がる第二の縁部34bと、前記第一の縁部34aと前記第二の縁部34bとに繋がり互いに離隔した第三及び第四の縁部34c,34dと、を有してもよい。前記基部30は、前記対向面11bから前記第三の縁部34cに繋がる第三の壁部33を有してもよい。第三の壁部33が設けられることにより、基部30の剛性が高くなり、交差方向D5へ衝撃力F1が加わっても車体パネル2の穴3から挿入部40が抜け難くなる。従って、本態様は、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能となる。
前記第一の壁部31と前記第二の壁部32の少なくとも一方の外側面(31o又は32o)が前記衝撃吸収用リブ20に繋がってもよい。この態様は、衝撃入力時に基部30と乗員の接触位置との間で衝撃吸収用リブ20が荷重を受けて変形するようにされ、場合により衝撃吸収用リブ20を介して伝わる荷重を受けて挿入部40が変形するようにされるため、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能をさらに向上させることが可能となる。
前記挿入部40における前記頭部34との接続部の外側面41o,42oは、前記車体パネル2の穴3への挿入方向D4に沿った仮想軸AX1を中心として該仮想軸AX1の外側(外方向D6)へ広がって前記頭部34における前記車体パネル2側の面34pに合わせられてもよい。この態様は、衝撃入力時に挿入部40が頭部34との接続部で折れ難くなるので、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能をさらに向上させることが可能となる。
前記挿入部40は、先細り状でもよい。この態様は、車両用内装部材1を車体パネル2へ組み付ける際に、車体パネル2の穴3に挿入部40を容易に挿入することができる。また、先細り形状により挿入部40が組み付け位置まで案内されるので、本態様は、作業者の組み付け作業性を向上させることができる。
前記挿入部40は、前記車体パネル2の穴3の縁部3eに向かうように分岐した複数の分割リブ41,42,43を有してもよい。この態様は、衝撃入力時に車体パネル2の穴3の縁部3eに挿入部40が引っ掛かり易くなるため、車体パネル2の穴3からの挿入部40の脱落がさらに抑制され、衝撃吸収性能を向上させることができる。
前記車体パネル2に取り付けられたときに前記挿入部40が前記車体パネル2の穴3の縁部3eから離隔するようにされてもよい。この態様は、車体パネル2への組み付けを容易にすることができる。
(2)具体例:
図1は、車両用内装部材1を有する自動車100の内装を模式的に例示している。図中、FRONT、REAR、UP、DOWNは、それぞれ、前、後、上、下を示す。左右の位置関係は、自動車の前を見る方向を基準とする。また、符号D1は前後方向、符号D2は上下方向、符号DL1はフロントピラーガーニッシュ1Aの主部11cの長手方向、を示す。分かり易く示すため、図1〜14に示す各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。
図1に示す自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備された路上走行自動車とされ、図示しない座席を囲む車室CA1が形成された乗用自動車とされている。自動車100の車体パネル2には、ピラーパネル、サイドルーフレール2C、ルーフパネル2D、ドアパネル、等が含まれる。ピラーパネルには、フロントガラスが設けられるフロントウィンドウ4Fとフロントドアガラスが設けられるフロントドアウィンドウ4Aとの間のフロントピラーパネル2A、フロントドアウィンドウ4Aとリアドアウィンドウ4Bとの間のセンターピラーパネル2B、リアドアウィンドウ4Bの後のリアピラーパネル(不図示)、が少なくとも含まれる。なお、フロントピラーパネル2AはAピラーパネルとも呼ばれ、センターピラーパネル2BはBピラーパネルとも呼ばれ、リアピラーパネルはCピラーパネルとも呼ばれる。これらのピラーパネル(2A,2B)は、車両の骨組みとして自動車100の天井部を支える。図1に示すフロントピラーパネル2Aは、二股状に分岐し、嵌め殺しの三角窓4Cが装着されている。従って、フロントドアガラスは、フロントドアウィンドウ4Aに設けられる開閉部と、窓4Cに設けられる嵌め殺し部とに分割されている。ドアパネルには、前席横のフロントドアパネル2E、後席横のリアドアパネル2F、が少なくとも含まれる。ドアウィンドウ4A,4Bを縁取る位置の車体パネル2には、ゴムといった弾性部材で形成されるオープニングトリム70が取り付けられている。
車体パネル2の車室CA1側には、ピラーガーニッシュ(ピラートリム)、サイドルーフレールガーニッシュ1C、ルーフトリム1D、ドアトリム、等の内装部材1が装着される。ピラーガーニッシュには、フロントピラーパネル2Aに取り付けられるフロントピラーガーニッシュ1A、センターピラーパネル2Bに取り付けられるセンターピラーガーニッシュ1B、リアピラーパネルに取り付けられるリアピラーガーニッシュ(不図示)、が少なくとも含まれる。なお、フロントピラーガーニッシュ1AはAピラーガーニッシュとも呼ばれ、センターピラーガーニッシュ1BはBピラーガーニッシュとも呼ばれ、リアピラーガーニッシュはCピラーガーニッシュとも呼ばれる。図1に示すフロントピラーガーニッシュ1Aは、二股状のフロントドアウィンドウ4Aの形状に合わせて主部11cから枝部11dが分岐した本体11を有する二股状に形成されている。サイドルーフレールガーニッシュ1Cは、サイドルーフレール2Cに取り付けられる。フロントピラーガーニッシュ1Aからサイドルーフレールガーニッシュ1Cにかけて、フロントピラーパネル2A及びサイドルーフレール2Cの車室CA1側にカーテンサイドエアバッグ60が取り付けられている。ルーフトリム1Dは、ルーフパネル2Dに取り付けられる。ドアトリムには、フロントドアパネル2Eに取り付けられるドアトリム1E、リアドアパネル2Fに取り付けられるドアトリム1F、が少なくとも含まれる。内装部材1は、車体パネル2の車室CA1側を覆って意匠性を高める機能を有するとともに、衝撃発生時に乗員への危害性を低減させて乗員を保護する機能を有する。
フロントピラーガーニッシュ1Aを含む内装部材1には、成形材料を成形した成形品等を用いることができる。前記成形は、射出成形やプレス成形等により行うことができ、内装部材を軽量化させるため成形材料を発泡させて成形してもよい。前記成形材料には、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂といった合成樹脂を含む樹脂成形材料等を用いることができる。前記樹脂成形材料には、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、エポキシ樹脂、これらの合成樹脂にエラストマーを添加した改質樹脂、これらの樹脂にタルク(充てん材)や着色剤といった添加剤を添加した材料、等を用いることができる。また、内装部材1の表面、特に、車室CA1側の面(11a)には、不織布等の表皮材が積層されてもよい。
図2は、フロントピラーガーニッシュ1Aの車室CA1側を例示している。図3は、ピラーガーニッシュ1Aの裏面(対向面11b)側を例示している。上述したように、ピラーガーニッシュ1Aの本体11は、主部11cと枝部11dを有する二股状に形成されている。本体11の下端部には、ロアガーニッシュといった他の内装部材である相手部材(不図示)に係止可能な係止爪12,13,14,15が形成されている。ロアガーニッシュといった相手部材には、係止爪12〜15を係止するための係止孔が形成されている。また、ピラーガーニッシュ1Aの裏面である対向面11bには、複数箇所のクリップ座16,17,18が形成されている。これらクリップ座16〜18には、別体のクリップ51,52,53が取り付けられている。ピラーパネル2Aには、クリップ51〜53をそれぞれ嵌合させる貫通孔(不図示)が形成されている。車両の組付ラインにおいて、作業者は、係止爪12〜15を相手部材の係止孔に挿入して相手部材に係止させると、ピラーガーニッシュ1Aを相手部材に対して位置決めすることができる。その後、クリップ51〜53をピラーパネルの貫通孔に嵌合させることによって、ピラーガーニッシュ1Aが車体に取り付けられて固定される。
図4は、ピラーガーニッシュ1Aの裏面(対向面11b)側の要部を拡大した例を示している。図5〜7は、基部30及びその周辺を拡大した例を示している。図8,9は、基部30の第三の壁部33側から見たときに第三の壁部33の直後の位置で自動車100の要部を断面視した例を示している。図10は、基部30の第一の壁部31側から見たときに第一の壁部31の直後の位置で自動車100の要部を断面視した例を示している。図11は、挿入部40を省略し主部11c及び補強リブ35を透視して基部30の開口OP1側を例示している。挿入部40は、基部30の頭部34に設けられ、ピラーパネル2Aに形成された貫通穴である四角形状の穴3に挿入される。なお、穴3の位置においてクリップを使用しないことにより、クリップ自体の部品代を削減することができ、クリップによる組み付けの作業工数も削減することができる。
主部11cの上部においてピラーパネル2Aに対向する面(11b)からは、頭部衝撃保護用の衝撃吸収用リブ20がピラーパネル2Aの方へ延出している。衝撃吸収用リブ20は、主部11cの長手方向DL1へ向いた薄板状の縦リブ21、及び、この縦リブ21に対して交差した複数の薄板状の横リブ22を備えている。従って、衝撃吸収用リブ20は、リブ21,22が格子状に配列するように本体11と一体形成されている。衝撃吸収用リブ20は、衝撃荷重を受けると変形し場合により根元から破断して衝撃を吸収する。リブ21,22の厚みは、衝撃入力時に変形して衝撃を吸収するように0.5〜1mm程度とされている。対向面11bからのリブ21,22の高さは、高いほど衝撃吸収性能が高められるが、ピラーガーニッシュ1Aとピラーパネル2Aとの間の空間SP2に配置されるカーテンサイドエアバッグ60等の他部品との兼ね合いで適宜設定される。
図3に示すように、ピラーガーニッシュ1Aの対向面11bからは、クリップ座16とクリップ座17との間で櫓状の基部30がピラーパネル2Aの方へ突出している。櫓状の基部30は、櫓部とも呼ぶことができる。
図5〜7,11に示すように、基部30は、対向面11bとの間に空間SP1を有し挿入部40が設けられた板状の頭部34、空間SP1を挟んで対向面11bから頭部34に繋がる板状の第一及び第二の壁部31,32、開口OP1の反対側で対向面11bから頭部34に繋がる板状の第三の壁部33、を有している。頭部34は、壁部31,32,33の先端を繋ぐ架橋部であり、ピラーパネル2A側の面34pに穴3への差し込み用の凸部である挿入部40が一体形成されている。図7等に示すように、頭部34は、第一の壁部31に繋がる第一の縁部34a、第二の壁部32に繋がる第二の縁部34b、第一の縁部34aと第二の縁部34bとに繋がり互いに離隔した第三及び第四の縁部34c,34d、を有している。第三の壁部33は、対向面11bから第三の縁部34cに繋がり、ピラーパネル2Aの穴3への挿入部40の挿入方向D4に交差する幅方向の両側縁部がそれぞれ第一の壁部31と第二の壁部32に繋がっている。従って、基部30の剛性が高い。射出成形といった成形の都合上、第四の縁部34dから対向面11bにかけては内部空間SP1に繋がる開口OP1が形成されている。
壁部31,32,33と頭部34には、リブ21,22(衝撃吸収用リブ20)よりも厚くされた厚肉部36が設けられている。厚肉部36の厚みは、強度や衝撃吸収性や軽量化などの観点を総合的に考慮すると、リブ21,22よりも厚い範囲で1〜3mm程度が好ましく、1.5〜2.5mm程度がより好ましい。図5,10,11に示すように、厚肉部36は、第一の壁部31と頭部34とに跨って設けられ、第二の壁部32と頭部34とに跨って設けられ、第三の壁部33と頭部34とに跨って設けられている。さらに、厚肉部36は、第一の壁部31と第三の壁部33とに跨って設けられ、第三の壁部33と第二の壁部32とに跨って設けられている。従って、基部30の剛性が高い。むろん、少なくとも壁部31〜33のいずれか一つに頭部34とに跨った厚肉部36があれば、壁部31〜33の一部に厚肉部が無くても基部30の剛性が高くなる。
図11に示すように、頭部34に繋がる部分における第一の壁部31と第二の壁部32との間隔L1は、対向面11bに繋がる部分における第一の壁部31と第二の壁部32との間隔L2よりも狭くされている。図11に示す壁部31,32は頭部34に向かうほど互いに近接するように傾斜しており、開口OP1が略台形に形成されている。従って、基部30の剛性が高い。
図5〜7等に示すように、壁部31,32,33における内部空間SP1とは反対側の外側面31o,32o,33oは、衝撃吸収用リブ20に繋がっている。図示の例では、第一の壁部31の外側面31oが複数の横リブ22に繋がり、第二の壁部32の外側面32oが横リブ22に繋がり、第三の壁部33の外側面33oが縦リブ21に繋がっている。従って、衝撃入力時に基部30と乗員の接触位置との間で衝撃吸収用リブ20が荷重を受けて変形し、場合により衝撃吸収用リブ20を介して伝わる荷重を受けて分割リブ41,42,43が変形する。むろん、少なくとも壁部31〜33の外側面31o〜33oのいずれか一つが衝撃吸収用リブ20に繋がっていれば、外側面31o〜33oの一部が衝撃吸収用リブ20に繋がっていなくても衝撃入力時に基部30と乗員の接触位置との間で衝撃吸収用リブ20が荷重を受けて変形し、場合により衝撃吸収用リブ20を介して伝わる荷重を受けて分割リブ41,42,43が変形する。
また、ピラーガーニッシュ1Aの主部11cの長手方向DL1に沿うように形成された縦リブ21の延出端21eは、第三の壁部の外側面33oとの接続部においてピラーパネル2Aに近付く向きに曲がって第三の壁部の外側面33oと一体化されている。主部11cの長手方向DL1と略直交する横リブ22の延出端22eは、壁部31,32の外側面31o,32oとの接続部においてピラーパネル2Aに近付く向きに曲がって壁部31,32の外側面31o,32oと一体化されている。衝撃吸収用リブ20の延出端21e,22eがピラーパネル2Aに近付く向きに曲がって壁部の外側面31o〜33oと繋がっていることにより、衝撃吸収用リブ20と壁部31〜33との結合力が高く、衝撃吸収性能が高められている。
図5,9,10等に示すように、対向面11bと頭部34との間には、空間SP1を仕切るように壁部31,32,33に繋がる板状の補強リブ35が形成されている。補強リブ35の厚みは、強度や衝撃吸収性や軽量化などの観点を総合的に考慮すると、リブ21,22よりも厚い範囲で1〜3mm程度が好ましく、1.5〜2.5mm程度がより好ましい。補強リブ35があることにより、基部30の強度がさらに高められている。
なお、壁部31,32,33において対向面11bに繋がる根元部には、それぞれ、厚肉部36よりも薄くされた薄肉部31a,32a,33aが形成されている。これにより、ピラーガーニッシュ1Aの車室側面11aに射出成形といった成形の冷却遅れによりヒケと呼ばれる凹凸が発生することを抑制することができる。
対向面11bから延出した基部30の頭部34に設けられる挿入部40は、図5,6等に示すように、先端部40a向かうに従って挿入方向D4に対して垂直な断面の面積が漸減するように先細り状に形成されている。挿入部40が先細り状であることにより、ピラーガーニッシュ1Aをピラーパネル2Aへ組み付ける際に、作業者はピラーパネル2Aの穴3に挿入部40を容易に挿入することができる。また、先細り形状により挿入部40が組み付け位置まで案内されるので、作業者の組み付け作業性が向上する。
図5〜10に示すように、挿入部40は、ピラーパネル2Aの穴3の縁部3eに向かうように分岐した複数の分割リブ41,42,43を有している。縁部3eに向かうとは、図7に示すようにピラーパネルの穴3への挿入方向D4に沿って穴3を通る仮想軸AX1を中心として仮想軸AX1の外側(外方向D6)へ向かうことを意味する。分割リブ41〜43があることにより、衝撃入力時にピラーパネルの穴3の縁部3eに挿入部40が引っ掛かり易くなるため、ピラーパネルの穴3からの挿入部40の脱落が抑制され、衝撃吸収用リブ20で衝撃荷重を受け止めることができる。図示の例では、壁部31〜33と繋がっている衝撃吸収用リブ20が変形し場合により破断して衝撃を吸収する。
分割リブ41,42,43の外側面41o,42o,43oは、先端部40aから頭部34に向かうに従って上記仮想軸AX1の外側(外方向D6)へ広がる傾斜面を有している。言い換えると、分割リブ41〜43にそれぞれ形成された傾斜面は、挿入部40の先端部40aに向かって互いに近接するように形成されている。
図5,6に示すように、分割リブ41,42における頭部34との接続部の外側面41o,42oは、頭部34に向かうに従って上記仮想軸AX1の外側(外方向D6)へ広がって頭部34におけるピラーパネル2A側の面34pに合わせられている。分割リブ41〜43における頭部34との接続部の外側面41o〜43oの少なくとも一部は、頭部34上に湾曲又は傾斜しながら接続しているとも言える。従って、衝撃入力時に挿入部40が頭部34との接続部で折れ難くなり、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能が向上する。
分割リブ41,42,43は、厚肉部36よりも厚くすることが好ましい。分割リブ41,42,43の厚みは、2.5〜10.0mm程度が好ましく、3.0〜5.0mm程度がより好ましい。分割リブの厚みが前記下限以上であれば、衝撃入力時に分割リブが折れたり変形したりすることを抑制することができる。分割リブの厚みが前記上限以下であれば、挿入部40の穴3への差し込み作業を容易に行うことができる。
図9,10は、挿入部40をピラーパネル2Aの穴3へと差し込んでピラーガーニッシュ1Aをピラーパネル2Aへ組み付けた状態の断面図を示している。符号70は、オープニングトリムである。図9,10に示すように、各分割リブ41〜43と穴3の縁部3eとは、組み付け時に互いに接触しないよう離隔するように設計され、互いに対向するように配置される。挿入部40が穴3の縁部3eから離隔していることにより、ピラーパネル2Aへの組み付けを容易にすることができる。組み付け時の挿入部40と穴3の縁部3eとの間隔L3は、0.5〜5.0mm程度が好ましく、1.5〜2.5mm程度がより好ましい。間隔L3が前記下限以上であれば、挿入部40の穴3への差し込み作業性が向上し、成形ばらつき等を吸収することができる遊びを持たせることも可能となる。また、間隔L3が前記上限以下であれば、衝撃試験における荷重−変位曲線における荷重の立ち上がりがさらに良好となり、衝撃吸収性能が向上する。
ピラーガーニッシュ1Aの組み付け時に穴3から車外側へ出る挿入部40の長さ(差し込み量H1)は、4.0〜8.0mm程度が好ましく、5.0〜6.0mm程度がより好ましい。差し込み量H1が前記下限以上であれば、衝撃入力時に挿入部40が穴3から脱落することが抑制される。差し込み量H1が前記上限以下であれば、ピラーガーニッシュ1Aのピラーパネル2Aへの組み付け作業性が向上する。
なお、ピラーパネル2Aの穴3は、縁部3eが四角形となるように形成されている。分割リブ41,42,43は、縁部3eの四辺のうちの少なくとも1辺に向かうように形成されている。これにより、衝撃入力時に乗員頭部からピラーガーニッシュ1Aへの衝撃力F1の向きによらず、挿入部40が直ちにピラーパネル2Aに係止して衝撃を吸収することができる。ここで、分割リブ43は、縁部3eの隣り合う2辺へそれぞれ向いた側壁が頭部34に向かうに従って縁部3eに近付くように傾斜しているため、挿入部40を十字状に形成する場合と比べて挿入部40の強度が高められている。また、分割リブ43は、衝撃入力時に乗員が接触してくる後側ではなく、前側に配置されているため、ピラーパネルの穴3の縁部3eに突き当たって係止する確率が高い。分割リブ43の強度が高いことにより、衝撃入力時の挿入部40の折れや破断が抑制される。
ピラーガーニッシュ1Aは、以上説明した挿入部40が設けられた基部30が本体11や衝撃吸収用リブ20等とともに一体形成されている。
なお、挿入部40の形状は、分割リブ41〜43を有する形状以外にも、円柱状、円筒状、円錐状、錐体状、角柱状、等でもよい。車体パネル2の穴3の形状も、四角形以外にも、円形状といった挿入部40の形状に合わせた形状等でもよい。
樹脂成形材料を射出成形してピラーガーニッシュ1Aを形成する場合、基部30の内部空間SP1に対応したスライド型を有する射出成形型を用いることができる。この射出成形型には、ピラーガーニッシュ1Aの形状に合わせたキャビティを形成する固定金型及び可動金型を用いることができる。スライド型を配置して射出成形型を閉じ、キャビティに溶融した樹脂成形材料といった液状の樹脂成形材料を射出して固化又は硬化させ、射出成形型を開くと、成形されたピラーガーニッシュ1Aを取り出すことができる。
(3)具体例の作用及び効果:
一体形成されたピラーガーニッシュ1Aは、ピラーパネル2Aへの対向面11bから延出した基部30に厚肉部36があるので、基部30の剛性が高められている。ピラーパネル2Aの穴3に挿入される挿入部40が高剛性の基部30の頭部34に設けられているため、図8,12に示すように、ピラーパネル2Aの穴3に対する挿入部40の挿入方向D4と交差する方向D5へ衝撃力F1が加わってもピラーパネル2Aの穴3から挿入部40が抜け難い。従って、本技術は、クリップを使用せず、挿入部40の挿入方向D4と交差する方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能である。
また、頭部34に繋がる部分における壁部31,32の間隔L1が対向面11bに繋がる部分における壁部31,32の間隔L2よりも狭く、基部30に第三の壁部33や補強リブ35があり、厚肉部36が壁部31〜33と頭部34とに跨って設けられることにより、基部30の剛性がさらに高められる。この場合、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときにピラーパネルの穴3から挿入部40がさらに抜け難く、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能がさらに向上する。
さらに、壁部の外側面31o〜33oが衝撃吸収用リブ20に繋がっていることにより、衝撃入力時に基部30と乗員の接触位置との間で衝撃吸収用リブ20が荷重を受けて変形するようにされ、場合により衝撃吸収用リブ20を介して伝わる荷重を受けて挿入部40が変形するようにされるため、交差方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能が向上する。特に、衝撃吸収用リブ20の延出方向に対して例えば90度近く異なる向きの衝撃力F1が入力される場合でも、高剛性の基部30から延在する挿入部40がピラーパネルの穴3の縁部3eに突き当たって係止することによって、ピラーガーニッシュ1Aがピラーパネル2Aに対して滑るように移動することが抑制される。このため、衝撃吸収用リブ20が衝撃荷重を受けて変形し場合により破断したり圧潰したりして衝撃荷重を吸収し、乗員に対する障害値が低減される。
(4)解析例:
上述した基部30及び挿入部40を備えるピラーガーニッシュをピラーパネルへ組み付けた実施例サンプル、及び、基部30及び挿入部40を備えていないピラーガーニッシュをピラーパネルへ組み付けた比較例サンプルを解析対象として、CAE(Computer Aided Engineering)による解析を行った。ここで、リブ21,22の厚みを1.0mm、厚肉部36及び補強リブ35の厚みを2.0mm、分割リブ41〜43の厚みを3.0mm、挿入部40の差し込み量H1を5.0mm、とした。解析は、図8,12に示すように、衝撃試験で用いられる乗員頭部を模したダミーであるFMH80を24km/hの速度でサンプルに衝突させるときにFMH80に加わる荷重をシミュレーションすることにより行った。得られた荷重−変位曲線を図13に示している。
図13に示すように、変位初期4〜18mmの荷重は、比較例よりも実施例の方が大きい。これにより、実施例は、比較例よりも衝撃吸収量が大きく、HIC(Head Injury Criteria:頭部傷害値)が低減される。また、底付き荷重(最大荷重)は、比較例よりも実施例の方が小さくなる。この点からも、実施例はHICが低減されることが分かる。
以上より、挿入部40が設けられた基部30を備える内装部材は挿入部の挿入方向と交差する方向へ衝撃力が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能であることが確認された。
(5)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、本発明は、センターピラーガーニッシュ1B、リアピラーガーニッシュ、サイドルーフレールガーニッシュ1C、ルーフトリム1D、ドアトリム、等のフロントピラーガーニッシュ1A以外の内装部材にも適用可能である。
挿入部40の形状は、円柱状など先細り状でない形状でもよい。
壁部31〜33は衝撃吸収用リブ20と繋がっている方が好ましいものの、いずれも衝撃吸収用リブ20から離隔していても本発明の基本的な効果が得られる。
補強リブ35や第三の壁部33は設けられる方が好ましいものの、無くても本発明の基本的な効果が得られる。
頭部34に繋がる部分における壁部31,32の間隔L1は、対向面11bに繋がる部分における壁部31,32の間隔L2よりも狭い方が好ましいものの、L2と同じでもよい。
また、基部30の形状は、円筒状といった筒状等、櫓状以外の形状でもよい。
なお、内装部材1に櫓状の基部30があれば、厚肉部36が無くても基部30の剛性が高められ、挿入部の挿入方向D4と交差する方向D5へ衝撃力F1が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能となる。従って、本発明は、車体パネル2への対向面11bから延出した衝撃吸収用リブ20と、前記車体パネル2に形成された穴3に挿入される挿入部40と、を備え、一体形成された車両用内装部材であって、
前記対向面11bとの間に空間SP1を有し、前記挿入部40が設けられた頭部34と、
前記空間SP1を挟んで前記対向面11bから前記頭部34に繋がる第一及び第二の壁部31,32と、を備えた、態様を有する。
(6)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、挿入部の挿入方向と交差する方向へ衝撃力が加わったときの衝撃吸収性能を向上させることが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項(実施形態に記載した態様を含む。)に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…車両用内装部材、1A,1B…ピラーガーニッシュ、
1C…サイドルーフレールガーニッシュ、1D…ルーフトリム、
1E,1F…ドアトリム、
2…車体パネル、2A,2B…ピラーパネル、
3…穴、3e…縁部、
11…本体、11a…車室側面、11b…対向面、11c…主部、11d…枝部、
12,13,14,15…係止爪、16,17,18…クリップ座、
20…衝撃吸収用リブ、21…縦リブ、22…横リブ、
30…基部、
31…第一の壁部、32…第二の壁部、33…第三の壁部、
31a,32a,33a…薄肉部、31o,32o,33o…外側面、
34…頭部、
34a…第一の縁部、34b…第二の縁部、34c…第三の縁部、34d…第四の縁部、
35…補強リブ、
36…厚肉部、
40…挿入部、40a…先端部、
41,42,43…分割リブ、41o,42o,43o…外側面、
51,52,53…クリップ、
60…エアバッグ、
100…自動車、
AX1…仮想軸、
D4…挿入方向、D5…交差方向、D6…仮想軸を中心とした外方向、
DL1…長手方向、
OP1…開口、SP1…空間。

Claims (8)

  1. 車体パネルへの対向面から延出した衝撃吸収用リブと、前記車体パネルに形成された穴に挿入される挿入部と、を備え、一体形成された車両用内装部材であって、
    前記衝撃吸収用リブよりも厚くされた厚肉部を有し、前記対向面から延出して先端部に前記挿入部が設けられた基部を備え
    前記車体パネルに取り付けられたときに、前記挿入部と前記車体パネルの穴の縁部との間に空間が生じるようにされ、且つ、前記挿入部と前記車体パネルの穴の縁部との間に別の部材が無い、車両用内装部材。
  2. 前記基部は、前記挿入部が設けられた頭部と、内部空間を挟んで前記対向面から前記頭部に繋がる第一及び第二の壁部と、を有し、
    前記厚肉部は、前記第一及び第二の壁部の少なくとも一方と前記頭部とに跨って設けられている、請求項1に記載の車両用内装部材。
  3. 前記頭部に繋がる部分における前記第一の壁部と前記第二の壁部との間隔は、前記対向面に繋がる部分における前記第一の壁部と前記第二の壁部との間隔よりも狭い、請求項2に記載の車両用内装部材。
  4. 前記頭部は、前記第一の壁部に繋がる第一の縁部と、前記第二の壁部に繋がる第二の縁部と、前記第一の縁部と前記第二の縁部とに繋がり互いに離隔した第三及び第四の縁部と、を有し、
    前記基部は、前記対向面から前記第三の縁部に繋がる第三の壁部を有する、請求項2又は請求項3に記載の車両用内装部材。
  5. 前記第一の壁部と前記第二の壁部の少なくとも一方の外側面が前記衝撃吸収用リブに繋がっている、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の車両用内装部材。
  6. 前記挿入部における前記頭部との接続部の外側面は、前記車体パネルの穴への挿入方向に沿った仮想軸を中心として該仮想軸の外側へ広がって前記頭部における前記車体パネル側の面に合わせられている、請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の車両用内装部材。
  7. 前記挿入部が先細り状である、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車両用内装部材。
  8. 前記挿入部は、前記車体パネルの穴の縁部に向かうように分岐した複数の分割リブを有する、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の車両用内装部材。
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