JP6269125B2 - インサート成形用防眩性フィルム - Google Patents

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本発明は、インサート成形に適した防眩性フィルムであって、防汚性に優れた防眩性フィルムに関する。
自動車部品や携帯電話等の意匠付けにおいて、ハードコート処理や印刷が施された加飾フィルムを熱融着法により成形品に付与するインサート成形が一部用いられている。カーナビや携帯電話の普及に伴い、それらのディスプレイのカバーにインサート成形が用いられる機会が増加しており、視認性を良好とするためにディスプレイ表面における外光の反射を防止できるインサート成形用防眩性フィルムが求められていた。
現在はそのような要求に応える防眩性フィルムが提供されており、例えば特許文献1においては、熱可塑性樹脂からなる透明基材フィルムの片面に防眩コート層を有する防眩性フィルムを、インサート成形により表面に貼着した物品が提案されている。
特開2008−105420号公報
しかし、さらに近年になってマルチタッチ機能を有する静電容量式タッチパネルを搭載したカーナビや携帯電話が普及したため、インサート成形に用いられる加飾フィルムに対する要求性能のトレンドが変化し、防眩性(反射防止機能)の要求だけでなく、タッチパネル表面への指紋の付着を抑えるニーズが高まっている。しかし、従来の防眩性フィルムは、防眩性の機能に特化しており、指紋付着に関する対策がなんら施されていないため、指紋の付着を抑えるニーズに応えることができていない。
そこで、本発明の目的とするところは、インサート成形用の防眩性フィルムであって、防汚性に優れる防眩性フィルムを提供することにある。
本発明は、熱可塑性樹脂からなる透明基材フィルムの一方面に、防眩性ハードコート層を備えるインサート成形用防眩性フィルムであって、前記防眩性ハードコート層は、(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂0.2〜15.0質量%、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン0.1〜8.0質量%、(c)(a)及び(b)と共重合可能なバインダー40.0〜85.0質量%、(d)透光性有機微粒子10.0〜50.0質量%、(e)光重合開始剤1.0〜10.0質量%からなる防眩性ハードコート層形成用組成物(但し、(a)(b)(c)(d)(e)の合計は、100質量%である)を硬化させてなり、前記(b)の質量%が、前記(a)の質量%より少ないことを特徴とする。
このとき、前記熱可塑性透明基材フィルムを、ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層構造とし、前記防眩性ハードコート層は前記ポリメチルメタクリレート層上に形成することが好ましい。
また、上記インサート成形用防眩性フィルムを表面に備える、樹脂成形品を提供することもできる。
なお、本発明において数値範囲を示す「○○〜××」とは、特に明示しない限り「○○以上××以下」を意味する。
本発明によれば、防眩性ハードコート層中に(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂と、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとを所定量含有することで、防汚性に優れるインサート成形に適した防眩性フィルムを提供することができる。
加えて、熱可塑性透明基材フィルムを、ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層構造としたうえで、前記防眩性ハードコート層をポリメチルメタクリレート層上に形成していれば、ポリカーボネート層はポリメチルメタクリレート層に比べてガラス転移点(Tg)が高いため、防眩性フィルムに加飾印刷した後、インサート成形する際にインク流れが生じ難くなる。
本発明の防眩性フィルムは、インサート成形用として供されるフィルムであって、透明基材フィルムの一方面に、防眩性ハードコート層のみが積層された構成である。以下に、このインサート成形に適した防眩性フィルムの構成要素について順に説明する。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルムは透明な熱可塑性樹脂からなり、例えばポリカーボネート樹脂、又はポリメチルメタクリレート樹脂からなるフィルムを使用できる。特に、ポリカーボネート層及びポリメチルメタクリレート層とを積層した二層構造からなるフィルムが好ましい。この場合、ポリメチルメタクリレート層を防眩性ハードコート層側とすることが好ましい。
透明基材フィルムの膜厚は、従来からこの種のインサート成形用防眩性フィルムにおいて使用されている一般的な基材フィルムと同程度でよく、通常30〜300μm、好ましくは125〜200μmである。
<防眩性ハードコート層>
防眩性ハードコート層は、その表面に凹凸を有し、係る凹凸によって反射光が拡散され(表面拡散性)、防眩性を発現することができる機能を備えている。この防眩性ハードコート層は、防眩性ハードコート層形成用組成物を硬化させることにより形成され、ハードコート層として所要の強度及び硬度、インサート成形における金型追随性を有している。防眩性ハードコート層の乾燥硬化後の膜厚は、1〜20μmが好ましい。膜厚が1μmより薄い場合は、十分な表面硬度が得られないため好ましくない。膜厚が20μmより厚い場合は、屈曲性の低下等の問題が生じるため好ましくない。
<防眩性ハードコート層形成用組成物>
防眩性ハードコート層形成用組成物は、(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂0.2〜15.0質量%、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン0.1〜8.0質量%、(c)(a)及び(b)と共重合可能なバインダー40.0〜85.0質量%、(d)透光性有機微粒子10.0〜50.0質量%、(e)光重合開始剤1.0〜10.0質量%からなり、(b)の質量%が、(a)の質量%より少なく、更に、(a)(b)(c)(d)(e)の合計は、100質量%である。
(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂
フッ素含有紫外線硬化型樹脂は、防汚機能を発現するためのものであり、防眩性ハードコート層表面を触った際に付着する指紋の付着性を弱めることができる。フッ素含有紫外線硬化型樹脂の例としては、C2〜C7のパーフルオロアルキル鎖を含有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
具体的には、下記化学式(1)や化学式(2)で示されるものなどが挙げられる。
Figure 0006269125

(式中、nは0〜100の整数である。また、XはH又はFである。)
Figure 0006269125

(式中、Xはパーフルオロアルキル基又はパーフルオロポリエーテルを表す。)
フッ素含有紫外線硬化型樹脂は、ハードコート用樹脂組成物中に0.2〜15.0質量%含まれる。含有量が5.0質量%未満では、防眩性ハードコート層表面を触った際に付着する指紋の付着性を弱めることが出来ない。一方、15.0質量%を超えると、反って指紋の拭取り性が悪化する。
(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン
アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンは、防眩性ハードコート層表面に付着した指紋の拭取り性を向上するためのものである。
アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの基本骨格(ポリジオルガノシロキサン)は、下記に示す一般式(3)で表され、重合性反応基を1分子中に少なくとも2つ、好ましくは2〜8つ有する化合物である。
Figure 0006269125
一般式(3)中のA及びBは、直鎖状又は分岐状の有機基であり、アルキル鎖(炭素数1〜30)、パーフルオロアルキル鎖(炭素数1〜10)、アリールアルキル鎖、脂肪族乃至芳香族(ポリ)エステル鎖(該有機鎖の部分的な分子量100〜3000)、脂肪族乃至芳香族(ポリ)エーテル鎖(該有機鎖の部分的な分子量100〜3000)及び脂肪族乃至芳香族(ポリ)ウレタン鎖(該有機鎖の部分的な分子量100〜3000)からなる群より選ばれる少なくとも1種の骨格を有しており、該有機基中には重合性反応基が導入されており、分子内においてAとBは同一でも異なっていてもよく、A同士又はB同士においても同一でも異なっていてもよい。但し、A及びBに導入されている重合性反応基の数は、1分子当り2つ、好ましくは2〜8つ有する化合物である。さらに、重合性反応基は、合成の簡便さからBに導入されている方がより好ましい。一般式(3)中のcは、ポリシロキサン骨格の長さをc+1の形で表すものであり、好ましくは3〜250、より好ましくは6〜100の整数である。
重合性反応基であるアクリル基としては、反応性に優れる点でアクリロイルオキシ基が好ましい。また、アクリロイルオキシ基と共に、(メタ)アクリロイルオキシ基やα−フルオロアクリロイルオキシ基等を導入することもできる。重合性反応基とポリシロキサン骨格との間の結合方式としては、従来公知の結合方式、例えば(ポリ)エーテル型、(ポリ)エステル型、(ポリ)エステル型と(ポリ)ウレタン型とを組み合わせた結合方式、(ポリ)エーテル型と(ポリ)ウレタン型とを組み合わせた結合方式、(ポリ)エステル型と(ポリ)エーテル型とを組み合わせた結合方式等の全てを採用することができる。
例えば、ポリエステル型とポリウレタン型とを組み合わせた結合方式の場合、ポリジオルガノシロキサン分子の構造は、下記の一般式(4)に示されているような基本骨格を有し、ポリシロキサン部位から延びる側鎖のうち、3つ以上の側鎖の末端には、重合性反応基が結合している。
Figure 0006269125
一般式(4)中のXは3〜250の整数、好ましくは6〜100の整数であり、Y及びZはY+Zが3以上、好ましくは4〜20であることを満たすような整数であり、m及びnはいずれも1〜10の整数である。mとnは同じでも異なっていてもよいが、同じである方がアクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを簡便に調製できる点で好ましい。
一般式(4)中のR1は、直鎖状アルキル基(炭素数1〜30)、パーフルオロアルキル基(炭素数1〜10)、アリールアルキル基、ポリエステル基(該側鎖の部分的な分子量200〜2000であり、Si原子にはアルキル鎖を介して結合している)、ポリエーテル基(該側鎖の部分的な分子量200〜2000であり、Si原子にアルキル鎖を介して結合している)のいずれかである。分子内においてR1は同一でも異なっていてもよいが、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの調製が簡便であることから同一である方がより好ましい。また、使用時における樹脂との相溶性等の観点から、R1はメチル基である場合が最も汎用的で好ましい。
一般式(4)中のR2は炭素数3〜30、好ましくは3〜15の直鎖又は分岐鎖であり、該鎖上にはウレタン結合を少なくとも2つ有し、該ウレタン結合を介してポリシロキサン骨格及びR3と結合されている(但し、R3はポリジオルガノシロキサン1分子中に3つ以上含まれるように結合している)。分子内においてR2は同一でも異なっていてもよいが、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの調製が簡便であることから同一である方がより好ましい。
一般式(4)中のR3は、ポリエステル骨格、好ましくは3つ以上のエステル結合を含むポリエステル骨格を有する部位であり、末端には前述のような重合性反応基、好ましくは(メタ)アクリロイル基が結合されている。分子内においてR3は同一でも異なっていてもよいが、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの調製が簡便であることから同一である方がより好ましい。また、使用時における樹脂との相溶性等の観点から、R3は3以上のカプロラクトンからなるポリカプロラクトン骨格を有する場合が最も汎用的で好ましい。
一般式(4)中のR4は、水素、フッ素及びメチル基のいずれかであり、分子内においてR4は同一でも異なっていてもよいが、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの調製が簡便であることから同一である方がより好ましい。
次に、上記のようなポリエステル型とポリウレタン型とを組み合わせた結合方式を用いた場合のより具体的な例を、その製造方法の一例と共にいくつか記載する。但し、下記の製造方法についての例は、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンが下記の例に限定されることを意味するものではない。
例えば、従来公知の方法により得られる平均式(5)で表されるポリジメチルシロキサン、一般式(6)で表されるトリイソシアネート、及びエチレングリコールモノメタクリレートを用いたε−カプロラクトンの開環重合により調製される、一般式(7)で表される重合性反応基含有ポリエステルを1:2:4のモル比で用い、従来公知のウレタン結合形成反応により、平均式(8)で表されるポリジメチルシロキサン化合物が得られる。このとき、トリイソシアネート(6)中へポリジメチルシロキサン(5)を加えていきポリジメチルシロキサン(5)の両末端にウレタン結合を形成させた後に、重合性反応基含有ポリエステル(7)とのウレタン結合形成を行なうことで、副生成物〔例えばポリジメチルシロキサン(5)とトリイソシアネート(6)のみからなる副生成物や、重合性反応基含有ポリエステル(7)とトリイソシアネート(6)のみからなる副生成物等〕の生成を抑え、高収率で目的とするポリジメチルシロキサン(8)を得ることができる。
ここで、平均式(5)・(8)中のdは15〜20の整数、eは1〜5の整数、一般式(6)中のfは4〜8の整数、一般式(7)及び平均式(8)中のgは3〜5の整数である。また、平均式(5)・(8)において、Meはメチル基を表す。
Figure 0006269125
Figure 0006269125
Figure 0006269125
Figure 0006269125
この他にも、例えば従来公知の方法により得られた平均式(9)で表されるポリジメチルシロキサン、一般式(10)で表されるジイソシアネート、及びペンタエリスリトールトリアクリレートを用いたε−カプロラクトンの開環重合により調製される、一般式(11)で表される重合性反応基含有ポリエステルを1:2:2のモル比で用いて、従来公知のウレタン結合形成反応により、平均式(12)で表されるポリジメチルシロキサン化合物が得られる。このとき、ジイソシアネート(10)中へポリジメチルシロキサン(9)を加えていきポリジメチルシロキサン(9)の両末端にウレタン結合を形成させた後に、重合性反応基含有ポリエステル(11)とのウレタン結合形成を行なうことで、副生成物〔例えばポリジメチルシロキサン(9)とジイソシアネート(10)のみからなる副生成物や、重合性反応基含有ポリエステル(11)とジイソシアネート(10)のみからなる副生成物等〕の生成を抑え、高収率で目的とするポリジメチルシロキサン(12)を得ることができる。
ここで、平均式(9)中のhは25〜35の整数、iは1〜5の整数、一般式(10)中のjは5〜10の整数、及び一般式(11)中のkは3〜5の整数である。なお、平均式(12)において、hは29、iは5、jは6、及びkは5である。
Figure 0006269125
Figure 0006269125
Figure 0006269125
Figure 0006269125
さらに、例えば上記の2例を組み合わせて平均式(9)で表されるポリジメチルシロキサン、トリイソシアネート(6)、及び重合性反応基含有ポリエステル(11)を1:2:4のモル比で反応させ、12のアクリロイロキシ基を有するポリジメチルシロキサンを得ることもできる。
なお、この他にも、重合性反応基を有するポリエステル部分とポリウレタン部分を結合させた後にシロキサン骨格へ導入する方法や、重合性反応基の導入を最後に行なう方法等によりポリジメチルシロキサンを合成することも可能である。通常、一般式(3)で表される化合物は、単独乃至2種以上組み合わせで使用することができる。
また、重合性反応基を1分子中に1つ有するオルガノポリシロキサン、例えば、片末端(メタ)アクリロイロキシ変性ポリジメチルシロキサン、パーフルオロアルキル基及び片末端に(メタ)アクリロイロキシ基を有するポリシロキサンやと、前記の特定構造を有するポリジオルガノシロキサン(アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン)とを組み合わせて使用することもできる。
(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンは、ハードコート用樹脂組成物中に、0.1〜8.0質量%含まれる。含有量が0.1質量%未満では、防眩性ハードコート層表面に付着した指紋の拭取り性が向上しない。一方、8.0質量%を超えると、防眩性ハードコート層表面を触った際に付着する指紋の付着性を弱めることが出来ない。
(c)(a)及び(b)と共重合可能なバインダー
(a)及び(b)と共重合可能なバインダーは、防眩性ハードコート層へ硬度とインサート成形における金型への追随性を付与する事が出来る。(a)及び(b)と共重合可能な(c)バインダーとしては、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)と、紫外線硬化型樹脂(β)とを含有してなるものである。アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)を含有することにより、基材に対して優れた密着性を発揮することができ、紫外線硬化型樹脂(β)を含有することにより、適度な流動性を付与することができる。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)は、ポリオレフィン由来の構造単位と、不飽和ジカルボン酸(無水物)由来の構造単位と、アクリル由来の構造単位とからなるものであり、ポリオレフィン成分と、不飽和ジカルボン酸(無水物)成分と、アクリル成分とから得ることができる。なお、以下に説明するこれら各成分(ポリオレフィン成分、不飽和ジカルボン酸(無水物)成分、アクリル成分)は、それぞれ1種のみであってもよいし2種以上であってよい。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)を構成するポリオレフィン成分としては、例えば、炭素数4〜12のα−オレフィンの1種以上とプロピレンとを必須構成単位とする共重合体が好ましく挙げられる。ここで、炭素数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、中でも、1−ブテン、1−ペンテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンが好ましく、1−ブテンが最も好ましい。これら炭素数4〜12のα−オレフィンが前記ポリオレフィン成分中に占める割合は、15〜70モル%であることが好ましい。ただし、前記炭素数4〜12のα−オレフィンおよびプロピレン以外のオレフィンをも構成単位とする共重合体においては、例えばエチレンをも構成単位とする場合(例えば、プロピレン/1−ブテン/エチレン共重合体のような場合)には、前記ポリオレフィン成分中に占めるエチレンの割合は1モル%以下であるのが好ましく、0.5モル%以下であるのがより好ましく、0.1モル%以下であるのがさらに好ましい。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)を構成するポリオレフィン成分は、高分子ポリオレフィンからの熱減成ポリオレフィン、すなわち高分子ポリオレフィンを高温で熱分解して得られる低分子ポリオレフィンであることが好ましい。高分子ポリオレフィンからの熱減成ポリオレフィンは、末端や分子内に比較的多くの二重結合が均一に存在するものであり、不飽和ジカルボン酸(無水物)のグラフト化が容易であるので、一般には上げることが難しいと考えられている後述の不飽和ジカルボン酸(無水物)付加率を後述する比較的高い範囲にまで向上させることができる。熱減成ポリオレフィンを得る方法としては、例えば、数平均分子量15000〜150000の高分子ポリオレフィンを、有機過酸化物の存在下では180〜300℃、有機過酸化物の非存在下では300〜450℃で、0.5〜1時間加熱するようにすればよい。好ましくは有機過酸化物の非存在下で加熱する方法が好ましい。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)を構成するポリオレフィン成分の数平均分子量は、500〜40000であるのが好ましく、1500〜30000であるのがより好ましい。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)を構成する不飽和ジカルボン酸(無水物)成分としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、シクロヘプテンジカルボン酸、アコニット酸等の不飽和ジカルボン酸;無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物や、前記不飽和ジカルボン酸無水物と炭素数1〜5のアルキルアルコールとのエステル化物等が挙げられる。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)を構成するアクリル成分としては、例えば4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレート等のような活性水素を有するアクリル成分や、例えば2−アクリロイルエチルイソシアネート等のようなイソシアナート基を含有するアクリル成分が挙げられ、さらには、メチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル等もアクリル成分として用いることができる。
前記ポリオレフィン成分と前記不飽和ジカルボン酸(無水物)成分と前記アクリル成分とから前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)得る方法は、特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン成分に不飽和ジカルボン酸(無水物)成分をグラフト付加したのち、アクリル成分を反応させる方法等により得ることができる。なお、上記各方法における具体的な反応条件等については、通常の有機合成の手法に従い、適宜設定すればよい。例えば、アクリル成分を反応させる際に、(メタ)アクリル酸エステルをアクリル成分とする場合には、例えばジクミルパーオキサイド等の水素引き抜き能を有する有機過酸化物を用いればよい。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)は、融点が92〜112℃であることが重要である。これにより、高温においても優れた密着性を発現し、塗膜に剥離を生じさせることなく金型温度が高い状態で冷却することなく直ちに型開きすることができるようになる。好ましくは、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)の融点は95〜110℃であるのがよい。アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)の融点が92℃未満であると、高温での密着性が不充分となり、金型温度が高い状態で冷却することなく直ちに型開きすると、塗膜に剥離を生じることとなる。一方、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)の融点が112℃を超えると、得られる塗膜に濁りが生じやすくなるとともに、耐水性が低下することになる。なお、融点は、示差走査熱分析(DSC)により測定される。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)は、その構造中に占める不飽和ジカルボン酸(無水物)由来の構造単位の割合(すなわち、不飽和ジカルボン酸(無水物)の付加率)が5〜15質量%であることが重要である。これにより、一般に極性が高い紫外線硬化型樹脂(β)との相溶性が向上することとなり、その結果、濁りのない塗膜を得ることができるのである。好ましくは、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)における不飽和ジカルボン酸(無水物)の付加率は、6〜13質量%であるのがよい。アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)における不飽和ジカルボン酸(無水物)の付加率が5質量%未満であると、得られる塗膜に濁りが生じるとともに、耐水性も低下することとなる。一方、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)における不飽和ジカルボン酸(無水物)の付加率が15質量%を超えると、耐水性が低下することになる。なお、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)における不飽和ジカルボン酸(無水物)の付加率は、例えば、赤外線分析(IR)におけるカルボニル基のピーク比から算出すればよい。
前記アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(α)の数平均分子量は、特に制限されないが、例えば、600〜50100であるのが好ましく、1600〜30100であるのがより好ましい。数平均分子量が小さすぎると、塗膜物性が低下する傾向があり、一方、大きすぎると、得られる塗膜に濁りが生じることがあると同時に、流動性が低下してコーティング時の作業性を損なう恐れがある。
前記紫外線硬化型樹脂(β)の具体例としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート(オリゴマー)、エポキシ(メタ)アクリレート(オリゴマー)、ポリエステル(メタ)アクリレート(オリゴマー)、ポリエーテル(メタ)アクリレート(オリゴマー)、(メタ)アクリレート(オリゴマー)等が挙げられる。なお、本明細書では、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを指す。
前記紫外線硬化型樹脂(β)は、従来公知の方法によって得ることができる。前記紫外線硬化型樹脂(β)の重量平均分子量は、100〜50000であるのが好ましい。重量平均分子量が100未満であると、塗膜物性が低下する傾向があり、一方、50000を超えると、流動性が低下する傾向がありコーティング時の作業性を損なう恐れがある。
(a)及び(b)と共重合可能なバインダーは、防眩性ハードコート層形成用組成物中に40.0〜85.0質量%含まれる。含有量が40.0質量%未満では、防眩性ハードコート層の硬度不足や、透過率の低下が生じる。一方、85.0質量%を超えると、指紋の拭取り性が向上しない。
(d)透光性有機微粒子
透光性有機微粒子は、防眩性ハードコート層における光拡散機能、表面の凹凸形成による防眩機能等を発現するためのものである。この透光性有機微粒子(d)は、例えば塩化ビニル、(メタ)アクリル単量体、スチレン、及びエチレンから選択される少なくとも1種の単量体を重合した樹脂から形成される。そのような透光性樹脂微粒子としては、屈折率の調整が容易な点から(メタ)アクリル樹脂、スチレン−アクリル単量体共重合樹脂(スチレン−アクリル共重合樹脂という)、又はそれらの架橋物により形成されることが好ましい。スチレン−アクリル共重合樹脂の場合には、両単量体の共重合組成を変化させることにより、屈折率を任意に調整することができる点で、より好ましい。ここで、スチレン−アクリル共重合樹脂又は(メタ)アクリル樹脂(屈折率1.49)のほか、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂(屈折率1.54)、ポリエチレン樹脂、メラミン樹脂(屈折率1.57)、ポリカーボネート樹脂等を含む樹脂より透光性有機微粒子(d)を形成することも可能である。
透光性有機微粒子(d)は、防眩性ハードコート層中及びその表面における光の拡散又は散乱を均一に行うために、粒子径の揃った単分散なものであることが好ましい。透光性有機微粒子(d)の平均粒子径は、その機能を十分に発揮させるために好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μm、特に好ましくは1〜10μmである。この平均粒子径が0.1μm未満の場合、防眩性ハードコート層表面における防眩性が不十分となる傾向がある。その一方、20μmを超える場合、防眩性ハードコート層のヘイズ値が高くなり過ぎ、透明性が損なわれる傾向にある。ここで、前記平均粒子径はコールターカウンター法により測定し、測定された分布を粒子数分布に換算し、得られた粒子数分布から算出される値である。なお、コールターカウンター法は、電気抵抗を利用した粒子径測定法であり、粒子が細孔を通過する際に生じる2電極間の電気抵抗の変化を測定して平均粒子径を測定する方法である。
防眩性ハードコート層の膜厚(Y)に対する透光性有機微粒子(d)の平均粒子径(X)の比X/Yは、0.3〜1.5であることが好ましく、0.5〜1.5がより好ましい。この比X/Yが0.3未満であるときには、防眩性ハードコート層表面に所望の凹凸を形成するために添加する透光性有機微粒子(d)の量が増加し、ヘイズ値が上昇するために像鮮明度が低下する傾向にある。その一方、1.5を超えるときには、防眩性ハードコート層表面の凹凸が大きくなり過ぎるために、ヘイズ値が大きくなって像鮮明度が悪化し、ぎらつきも強くなって好ましくない。
透光性有機微粒子(d)の含有量は、防眩性ハードコート層形成用組成物中に10.0〜50.0質量%含まれる。透光性有機微粒子(d)の含有量が10質量%より少ない場合には、透光性有機微粒子(d)の機能を十分に発揮することができず、満足できる防眩性が得られなくなる。その一方、50質量%より多い場合には、防眩性ハードコート層のヘイズ値が高くなり過ぎ、防眩性フィルムをディスプレイ表面等に設置した際、白化等が生じて画像認識性が低下する。
(e)光重合開始剤
光重合開始剤は、紫外線(UV)等の活性エネルギー線により防眩性ハードコート層形成用組成物を硬化させて塗膜を形成する際の重合開始剤として用いられる。光重合開始剤としては、活性エネルギー線照射により重合を開始するものであれば特に限定されず、公知の化合物を使用できる。例えば、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。
光重合開始剤は、防眩性ハードコート層形成用組成物中に1.0〜10.0質量%含まれる。光重合開始剤の含有量が1.0質量%未満では、防眩性ハードコート層の硬化が不十分となる。一方、含有量が10.0質量%を超えると、光重合開始剤が不必要に多くなり好ましくない。
本発明の防眩性ハードコート層用樹脂組成物には、必要に応じて、表面調製剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、消泡剤等の従来公知の添加物を、本発明の効果を損なわない範囲(例えば前記(a)〜(e)の合計100質量部に対して0.01〜5質量部程度)で含有していても良い。
さらに、防眩性ハードコート層の表面を欠陥がなく均一な塗布面とするために、透光性有機微粒子(d)の非膨潤性溶剤を使用することが好ましい。非膨潤性溶剤とは、透光性有機微粒子(d)を膨潤させない溶剤のことを意味する。この非膨潤性溶剤としてはアルコール系溶剤が好ましく、その添加量は、後述の希釈剤を含む全溶剤量中10〜60質量%であることが好ましい。この添加量が10質量%未満である場合、均一な防眩性ハードコート層を形成することが困難な状況となる。一方、60質量%を超える場合、透光性有機微粒子(d)の分散性が悪化し、均一な防眩性ハードコート層を形成することが困難となる。
前記バインダー及び防眩性ハードコート層形成用組成物の調製に用いられる希釈溶剤は、粘度を調整するために用いられ、非重合性のものであれば特に制限されない。係る希釈溶剤により、主に防眩性ハードコート層形成用組成物を透明基材上に容易に塗布することができる。
希釈溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、エチルセルソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシブタノール等が挙げられる。
<防眩性ハードコート層の形成>
防眩性ハードコート層は、上記防眩性ハードコート層形成用組成物を透明基材上に塗布した後、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより形成することができる。防眩性ハードコート層形成用組成物を透明基材上に塗布する方法としては、ロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、ハケ塗り法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、グラビアコート法、カーテンフローコート法、リバースコート法、キスコート法、コンマコート法等公知のいかなる方法も採用される。塗布に際しては、密着性を向上させるために、予め透明基材表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことが好ましい。
活性エネルギー線の照射に用いられる活性エネルギー線源としては、例えば高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、窒素レーザ、電子線加速装置、放射性元素等の線源が使用される。活性エネルギー線の照射量は、紫外線の波長365nmでの積算光量として、50〜5000mJ/cmであることが好ましい。照射量が50mJ/cm未満のときには、防眩性ハードコート層形成用組成物の硬化が不十分となるため好ましくない。一方、5000mJ/cmを超えるときには、活性エネルギー線硬化型樹脂が着色する傾向を示すため好ましくない。
<樹脂成形品の成形>
樹脂成形品は、インサート成形により得られる。すなわち、インサート成形用防眩性フィルムを射出成形用金型のキャビティ内に予め保持した状態にて溶融樹脂を射出することにより、防眩性フィルムを表面に備える樹脂成形品を得ることができる。なお、防眩性フィルムは、防眩性ハードコート層が外側、透明基材フィルムが内側となる方向でキャビティ内へ保持しておく。これにより、インサート成形時には透明基材フィルムが熱融着することで、樹脂成形品表面へ貼着される。
溶融樹脂の温度は100〜400℃が好ましい。溶融樹脂の温度が100℃よりも低い場合には、インサート成形用防眩性フィルムを形成する加熱溶融可能な樹脂を十分に溶融させることができず、好ましくない。一方、400℃より高い場合には、熱可塑性樹脂の分解温度を超え、成形物に発泡が見られるなどの問題が生じるため好ましくない。
樹脂成形品の形態は特に制限されるものではなく、種々のものが対象となる。例えば、均一厚さの塗布層を形成しにくい板材または曲面構造を有する筐体や、可撓性に乏しい物体又は支持体、ガラスやセラミックスのような物体等が含まれる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。
〔熱可塑性透明基材フィルム〕
各実施例及び比較例において、透明基材フィルムとしては、以下のものを使用した。
ポリカーボネートフィルム(PC):
住友化学(株)製「C000」 厚み188μm
ポリメチルメタクリレートフィルム(PMMA):
住友化学(株)製「S014G」 厚み188μm
ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との2層構造からなるフィルム(PC/PMMA):
住友化学(株)製「C001」 厚み200μm
〔防眩性ハードコート層形成用組成物〕
防眩性ハードコート層形成用組成物として次の原料を使用し、各原料を下記表1,2に記載した組成にて、(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂と、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンと、(c)(a)及び(b)と共重合可能なバインダーと、(d)透光性有機微粒子と、(e)光重合開始剤とを混合し、実施例用の防眩性ハードコート層形成用組成物AG1−1〜AG1−17と、比較例用のAG2−1〜AG2−16を調製した。尚、各材料の配合量は、固形分の質量%を記載している。
防眩性ハードコート層形成用組成物の各原料としては、以下の通りである。
(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂
ダイキン工業(株)製「オプツールDAC−HP」
DIC(株)製「メガファックRS−75」
(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン
ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK−UV 3500,BYK−UV 3530,BYK−UV 3570」
(c)(a)及び(b)と共重合可能なバインダー
下記製造例1で合成した水酸基含有メタクリレート変性無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(α1)
ダイセル・サイテック(株)製「EBECRYL8402」(β1)
日本化薬(株)製「KAYARAD DPCA−20」(β2)
共栄社化学(株)製「ライトアクリレート1.9ND−A」(β3)
(d)透光性有機微粒子
架橋アクリル−スチレン共重合樹脂の微粒子〔積水化成品(株)製、SSX1055QXE、粒子径の揃った単分散な微粒子、平均粒子径(a)は5.0μm〕
(e)光重合開始剤
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「IRGACURE184(I−184)」
(f)フッ素を含有し紫外線硬化しない樹脂
DIC(株)製「メガファックF−558」
(g)アクリル基を含有しないポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK−331,BYK−333」
〔製造例1:アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィンの合成〕
高分子ポリオレフィン(プロピレンと1−ブテンとの共重合体:三井化学社製「タフマーXR110T」)を攪拌機および温度計を備えた反応容器に入れ、360℃まで昇温して溶融させ、窒素気流下で80分間加熱することにより、熱減成による低分子ポリオレフィン(1)を得た。
次に、攪拌機、温度計および冷却管を備えた反応容器に、前記低分子ポリオレフィン(1)160部を入れ、窒素気流下で180℃まで昇温して溶融させたのち、無水マレイン酸25部と1−ドデセン20部を加え、均一に混合した。次いで、あらかじめ調製したキシレン20部にジクミルパーオキサイド1部を溶解させた溶液を180℃を維持しながら2時間かけて滴下し、滴下後さらに180℃で2時間攪拌し、無水マレイン酸のグラフト化反応を行なった。その後、減圧下でキシレンおよび1−ドデセンを留去して、無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(2)を得た。
次に、攪拌機、温度計および冷却管を備えた反応容器に、前記無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(2)450部を入れ、窒素気流下で105℃まで昇温し、該温度を維持するようにしながらトルエン300部を攪拌下で徐々に滴下した。次いで、水酸基含有メタクリレート(ダイセル化学工業社製「プラクセルFM4:CH2=C(CH3)COO(CH2)2O[CO(CH2)5O]nH」)135部を添加し、攪拌しながら同温度で3時間反応させたのち、冷却し、水酸基含有メタクリレート変性無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(α1)の溶液を得た。得られた溶液の固形分濃度は66.1%であった。
Figure 0006269125

Figure 0006269125
(実施例1−1)
住友化学(株)製ポリメチルメタクリレートフィルム「S014G、188μm」の一面に、ハードコート用樹脂組成物(AG1−1)及び溶媒(メチルイソブチルケトン)を1:1の割合で混合した防眩性ハードコート層用塗液をバーコーターにて硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより防眩性ハードコート層を形成し防眩性フィルムを作製した。得られた防眩性フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、ヘイズ、像鮮明度、防眩性を下記方法で測定した。その結果を下記表3に示す。
(実施例1−2〜1−17)
熱可塑性透明基材フィルム、ハードコート用樹脂組成物、防眩性ハードコート層形成用組成物を下記表3に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、実施例1−1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。得られた防眩性フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、ヘイズ、像鮮明度、防眩性を下記方法で測定した。その結果を下記表3に示す。なお、熱可塑性透明基材フィルムとして「PC/PMMA」を用いた際は、ポリメチルメタクリレート層(PMMA層)上に各種層を形成した。
Figure 0006269125
<指紋拭取り性>
人工指脂液(尿素1g、乳酸4.6g、ピロリン酸ナトリウム8g、食塩7g、エタノール20mLを蒸留水で1Lに希釈したもの)1滴を防眩性フィルム表面(防眩性ハードコート層表面)に滴下する。その後、日本製紙クレシア(株)製キムワイプを用い、人工指脂液を馴染ませる。続いて、東レ(株)製トレシーを用いて5往復拭取りを実施した後、表面の跡を目視で観察し下記の3段階で評価した。
○:人工指脂液の跡が無い場合
△:人工指脂液の跡が一部残る場合
×:人工指脂液の跡が残る場合
<耐擦傷性>
防眩性フィルム表面を#0000のスチールウールに250gfの荷重をかけて、ストローク幅25mm、速度30mm/secで10往復摩擦したあとの表面を目視で観察し、以下の○、×で評価した。
スチールウールは約10mmφにまとめ、表面が均一になるようにカット、摩擦して均したものを使用した。
○:傷が0〜10本
×:傷が11本以上
<ヘイズ値>
ヘイズメーター〔日本電色工業(株)製、NDH2000〕を使用し、光学特性としてのヘイズ値(%)を測定した。
<像鮮明度>
JIS K 7105−1981に基づく像鮮明度測定装置〔スガ試験機(株)製の写像性測定器、ICM−1T〕を用いて1mmの幅を有する光学くしを通して像鮮明度の値(透過像鮮明度)(%)及び45°反射で測定される像鮮明度の値(反射像鮮明度)(%)を測定した。
透過像鮮明度100%〜90%:防眩性なし
透過像鮮明度90%未満15%以上:防眩効果が良好
透過像鮮明度15%未満0%以上:防眩効果が強すぎる
反射像鮮明度100%〜80%:防眩性なし
反射像鮮明度80%未満5%以上:防眩効果が良好
反射像鮮明度5%未満0%以上:防眩効果が強すぎる
<防眩性>
AG処理面に蛍光灯距離3m、入射角10°となるように蛍光灯の灯りを映り込ませた場合、10°で正反射した蛍光灯の輪郭がどれほどぼけるかを下記に示す評価基準に従って評価した。蛍光灯はパナソニック(株)製FHF32EXNHを使用した。
○:輪郭が確認できないほどぼけている
×:輪郭はぼけていない、または、輪郭が確認できないほどぼけているが、画像の視認性が悪い
<成形物の曲面形状におけるクラックの有無>
成形物の曲面部分を目視にて確認し、クラック等の亀裂の有無を確認した。
○:クラック等の亀裂なし
×:クラック等の亀裂なし
(実施例2−1〜2−17)
インサート成形用防眩性フィルムの樹脂成形品への融着:インサート成形用防眩性フィルムを透明基材フィルムが溶融したポリカーボネート樹脂に接するように(曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状を有する)射出成形金型内のキャビティに保持し、360℃程度の温度で溶融させたポリカーボネート樹脂を、29400kPaの圧力にて金型内に注入し、放冷した。すなわち、成形と同時に融着するインサート成形融着法にて防眩性フィルムの融着を行うことで、樹脂成形品上に防眩性反射防止機能が付与された。
得られた防眩性フィルムを備える樹脂成形品について、指紋拭取り性、耐擦傷性、ヘイズ、像鮮明度、防眩性、曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状におけるクラックの有無を上記方法で測定した。その結果を下記表4に示す。
Figure 0006269125
(比較例1−1〜比較例1−16)
熱可塑性透明基材フィルム、防眩性ハードコート層形成用組成物を下記表5に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、実施例1−1と同様にして、防眩性フィルムを作製した。得られた防眩性フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、ヘイズ、像鮮明度、防眩性を上記方法で測定した。その結果を下記表5に示す。
Figure 0006269125
(比較例2−1〜2−16)
インサート成形用防眩性フィルムの樹脂成形品への融着:インサート成形用防眩性フィルムを透明基材フィルムが溶融したポリカーボネート樹脂に接するように(曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状を有する)射出成形金型内のキャビティに保持し、360℃程度の温度で溶融させたポリカーボネート樹脂を、29400kPaの圧力にて(曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状を有する)金型内に注入し、放冷した。すなわち、成形と同時に融着するインサート成形融着法にて防眩性フィルムの融着を行うことで、樹脂成形品上に防眩性反射防止機能が付与された。
得られた防眩性フィルムを備える融着成形物について、指紋拭取り性、耐擦傷性、ヘイズ、像鮮明度、防眩性、曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状におけるクラックの有無を上記方法で測定した。結果を下記表6に示す。
Figure 0006269125
表3の結果から、実施例1−1〜1−17では、透明基材フィルムをベース基材に用い、防眩性ハードコート層を形成する防眩性ハードコート層形成用組成物が適切な配合バランスであることから、防汚性に優れるインサート成形に適した防眩性フィルムを作製することが出来た。
更に、表4の結果から、実施例2−1〜2−17では、曲率半径R=0.5mmの曲面を有するインサート成形加工においてもクラックが入ることなく、防汚性に優れたインサート成形物を作製することが出来た。
その一方、表5の結果から、比較例1−1〜1−9は、(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂と、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの配合が適切でないことから、指紋拭取り性が悪い結果となった。比較例1−10は光開始剤の配合量が過少であることから、耐擦傷性が低く、硬度に劣る結果となった。比較例1−11はフッ素含有紫外線硬化型樹脂でなく、フッ素を含有し紫外線硬化しない樹脂を用いたことから、耐擦傷性が弱い結果となった。比較例1−12〜1−13では、アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンでなく、アクリル基を含有しないポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを用いたことから、耐擦傷性が弱い結果となった。比較例1-14は、配合する(d)透光性有機微粒子の配合量が少ないため、防眩性が弱い結果となった。比較例1−15は、配合する(d)透光性有機微粒子の配合量が多すぎるため、防眩性が強すぎる結果となった。比較例1−16は、(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂と、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサンの配合が適切でないことから、指紋拭取り性が悪い結果となった。また、表6の結果から、比較例2−16は水酸基含有メタクリレート変性無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィンが配合されていないため、曲率半径R=0.5mmの曲面を有するインサート成形加工において、クラックが発生する結果となった。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂からなる透明基材フィルムの一方面に、防眩性ハードコート層を備えるイ
    ンサート成形用防眩性フィルムであって、
    前記防眩性ハードコート層は、
    (a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂0.2〜15.0質量%、
    (b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を
    有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン0.1〜8.0質量%、
    (c)(a)及び(b)と共重合可能なバインダー40.0〜85.0質量%、
    (d)塩化ビニル、(メタ)アクリル単量体、スチレン、及びエチレンから選択される少なくとも一種の単量体を重合した樹脂から形成される透光性有機微粒子10.0〜50.0質量%、
    (e)光重合開始剤1.0〜10.0質量%、
    からなる防眩性ハードコート層形成用組成物(但し、(a)(b)(c)(d)(e)
    の合計は、100質量%である)を硬化させてなり、前記(b)の質量%が、前記(a)
    の質量%より少ないことを特徴とする、インサート成形用防眩性フィルム。
  2. 前記透明基材フィルムが、ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層
    構造からなり、
    前記防眩性ハードコート層は、前記ポリメチルメタクリレート層上に形成されている、
    請求項1に記載のインサート成形用防眩性フィルム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインサート成形用防眩性フィルムを表面に備える、樹
    脂成形品。
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