以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施の形態に係る部品実装装置を概略的に示している。
図1に示すように、部品実装装置10は、部品を基板Wに実装するための移載ヘッド12と、移載ヘッド12をX軸方向(基準方向)に移動させるX軸ビーム14と、X軸ビーム14をY軸方向に移動させるY軸ビーム16とを有する。X軸ビーム14およびY軸ビーム16とにより、移載ヘッド12は水平方向に移動することができる。
図2は、移載ヘッド12の概略的斜視図である。なお、図2は、移載ヘッド12の全ての構成要素を示しているわけではなく、本発明の実施の形態に関連する移載ヘッド12の構成要素の一部を示している。
図2に示すように、本実施の形態の場合、部品実装装置10の移載ヘッド12は、2基のノズルドラムユニット20を搭載している。なお、移載ヘッド12へのノズルドラムユニット20の搭載数は、2基に限らず、例えば1基、また例えば2基以上であってもよい。
ノズルドラムユニット20は、部品を吸着してリリース可能に保持する複数のノズルユニット(特許請求の範囲の「ノズル部」に対応)22と、複数のノズルユニット22を昇降可能に支持するノズルドラム24とを有する。本実施の形態の場合、各ノズルドラムユニット20は、12基のノズルユニット22を有する。なお、1つのノズルドラムユニット20に搭載されるノズルユニット22の数は、12基に限らず、また偶数基に限らない。
図3に示すように、ノズルドラムユニット20に搭載された複数のノズルユニット22それぞれは、部品を吸着してリリース可能に保持するノズル26と、図示しないノズルホルダを介して、ノズル26が着脱可能に下方側の端に取り付けられているノズルシャフト28とを有する。本実施の形態の場合、ノズルシャフト26は鉛直方向(Z軸方向)に延在する。
本実施の形態の場合、ノズルドラムユニット20は、鉛直方向(Z軸方向)に延在する中心軸CLを備える略円柱形状であって、その中心軸CLを回転中心線として回転する回転体である。また、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24は、複数のノズルユニット22をZ軸方向に昇降可能に支持する。具体的には、ノズルユニット22のノズルシャフト28がノズルドラム24をZ軸方向に貫通して延在するように、ノズルドラム24はノズルユニット22のノズルシャフト28を間接的または直接的に支持する。さらに、ノズルドラム24は、複数のノズルユニット22をノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心として環状に配置した状態で支持している。すなわち、複数のノズルユニット22の環状配置の中心をノズルドラムユニット20の回転中心線CLが通過する。
なお、本実施の形態の場合、ノズルドラム24は、ノズルユニット22のノズルシャフト28を、鉛直方向(Z軸方向)に延在する筒状のアウタシャフト30を介して支持している。すなわち、ノズルユニット22のノズルシャフト28がアウタシャフト30内に摺動可能に挿通され、そのアウタシャフト30をノズルドラム24が支持している。これに代わって、アウタシャフト30を用いることなく、ノズルドラム24が直接的にノズルユニット22のノズルシャフト26を支持してもよい。
また、ノズルドラムユニット20に昇降可能に支持されたノズルユニット22は、ばねなどの付勢部材(図示せず)によって上方に向かって付勢されている。さらに、ノズルドラムユニット20の上方に配置された例えばエアシリンダやモータなどの直動機構(図示せず)によってノズル26が取り付けられていない側のノズルシャフト28の端が下方に向かって押されることにより、ノズルユニット22は下方向に移動する。
図2に戻り、ノズルドラムユニット20は、移載ヘッド12のブロック状のベース部40(特許請求の範囲の「ノズルドラムユニット収容部」に対応)に回転可能に収容されている。本実施の形態の場合、2基のノズルドラムユニット20をX軸方向に並べた状態でベース部40は収容する。
図4は、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLに沿った(Z−X平面と平行な)移載ヘッド12の断面図である。
図4に示すように、移載ヘッド12のベース部40は、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24を収容可能な、鉛直方向(Z軸方向)に貫通するノズルドラム収容孔40aを備える。ベース部40のノズルドラム収容孔40aは、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aと対向する内周面40bを備える。
なお、本実施の形態の場合、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aと移載ヘッド12のベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bはノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心とする円筒状の面であるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。例えば、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLに対して傾斜する周面(例えばテ―パー面)を少なくとも部分的に、ノズルドラム24の外周面24aとベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bとが含んでもよい。
また、本実施の形態の場合、ノズルドラムユニット20は、2つの軸受け42、44を介して移載ヘッド12のベース部40に支持されている。これにより、ノズルドラムユニット20は、ベース部40に回転可能に支持されている。
さらに、本実施の形態の場合、ノズルドラムユニット20は、ノズルドラム24の鉛直方向(Z軸方向)の一方側の端部から上方に向かって延在する駆動シャフト46によって回転駆動される。この駆動シャフト46には、モータ(図示せず)が連結されている。モータが駆動シャフト46を回転させることにより、ノズルドラムユニット20が回転する。その結果、ノズルドラムユニット20に支持されている複数のノズルユニット22が、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心としてその周方向に周回する。すなわち、駆動シャフト46とそれを回転駆動するモータが、ノズルドラムユニット20を回転させることによって複数のノズルユニット22を該ノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心として周回させるノズルドラムユニット回転機構として機能する。
ここからは、回転中心線CLを中心として回転するノズルドラムユニット20に支持されている複数のノズルユニット22それぞれに空圧を供給するための構成について説明する。
図2において二点鎖線によって示すように、移載ヘッド12のベース部40には、ノズルドラムユニット22の複数のノズルユニット22それぞれに空圧を供給するための空圧供給ユニット50が取り付けられている。
空圧供給ユニット50は、移載ヘッド12の外部に位置する負圧源(例えば真空源)および正圧源から供給された部品を吸着するための負圧(例えば真空圧)および部品を実装するための正圧を複数のノズルユニット22それぞれに対して選択的に供給するように構成されている。例えば、空圧供給ユニット50は、詳細は後述するが、電磁弁、流量センサ、フィルタなどから構成される。
図5は、空圧供給ユニット50の構成要素を含む、複数のノズルユニット22に空圧を供給するための空圧回路を示している。図5に示すように、複数のノズルユニット22に空圧を供給するための空圧回路は、部品を吸着する動作または部品を実装する動作を実行するノズルユニット22に対して負圧または正圧を選択的に供給するための構成要素として、一次フィルタ52、流量センサ54、二次フィルタ56、電磁弁58、60、負圧源62、および正圧源64を含んでいる。一方、残りのノズルユニット22に対して負圧を連続的に供給するための構成要素として、一次フィルタ52、流量センサ66、二次フィルタ68、電磁弁70、および負圧源62を含んでいる。
ノズルユニット22が部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作を実行するときまたは部品をリリースして該部品を実装する動作を実行するとき、そのノズルユニット22は、ノズルドラムユニット20の回転によってノズルドラムユニット20の回転中心線CLに対する所定の角度位置に配置される。すなわち、ノズルユニット22は、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心としてその周方向に周回する複数のノズルユニット22の周回軌道上の所定の位置に配置される。以下、このノズルユニット22が部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作および部品をリリースして該部品を実装する動作の少なくとも一方を実行する位置を、「ノズル動作位置」と称する。
なお、本実施の形態の場合、ノズルユニット22が部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作を実行するノズル動作位置と部品をリリースして該部品を実装する動作を実行するノズル動作位置は共通の1つのノズル動作位置Pである。これに代わって、ノズルユニット22が部品の吸着を開始してリリース可能に保持する動作を実行するノズル動作位置と、部品をリリースして該部品を実装する動作を実行するノズル動作位置とが異なる位置であってもよい。また、部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作を実行するノズル動作位置が複数あってもよいし、部品をリリースして該部品を実装する動作を実行するノズル動作位置が複数あってもよい。
本実施の形態の場合、ノズルユニット22が部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作を実行するとともに部品をリリースして該部品を実装する動作を実行する共通の1つのノズル動作位置Pは、図1に示すように、ノズルドラムユニット20の回転によって該ノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心として周回するノズルユニット22の周回軌道上において最もX軸ビーム14から離れた位置、すなわち部品実装装置10の正面側に設定されている。
ノズルドラムユニット20の回転によってノズル動作位置Pに配置されたノズルユニット22には、図5に示すように、移載ヘッド12の外部に配置された負圧源(例えば真空圧源)62または正圧源(例えばコンプレッサ)64から、負圧(例えば真空圧)または正圧が選択的に供給される。
具体的には、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に対して負圧源62からの負圧または正圧源64からの正圧を選択的に供給するために、2基の電磁弁58、60が設けられている。電磁弁58は、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に対して供給する空圧を、負圧源62からの負圧Vpと電磁弁60を介する正圧源64からの正圧Cとの間で切り替えるように構成されている。電磁弁60は、電磁弁58に対して供給する空圧を正圧源64からの正圧Cと大気圧Apとの間で切り替えるように構成されている。
この2基の電磁弁58、60を介してノズル動作位置P上のノズルユニット22に対して負圧または正圧が選択的に供給されることにより、ノズル動作位置Pでノズルユニット22は部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持することができるまたは部品をリリースして該部品を実装することができる。
図5に示すように、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に供給する空圧を負圧と正圧との間で切り替える電磁弁58とそのノズルユニット22との間には、ノズルユニット22に流れる空気の流量を検出する流量センサ54が設けられている。この流量センサ54の検出結果に基づいて、ノズルユニット22が部品を正常に吸着していることを確認することができる。例えば、ノズルユニット22が部品を吸着した後において流量センサ54によって検出される流量がゼロあるいは所定の値以下であれば、部品がノズル26の吸引孔26aを閉じるように、ノズルユニット22が正常に部品を吸着して保持していることがわかる。
流量センサ54とノズルユニット22との間には一次フィルタ52が配置され、流量センサ54や電磁弁に対しては二次フィルタ54が配置されている。一次フィルタ52および二次フィルタ54は、ノズル26の吸引孔26aを介する空圧回路内への異物の侵入を抑制する。
なお、流量センサ54、二次フィルタ56、電磁弁58、および電磁弁60は、移載ヘッド12のベース部40に取り付けられた空圧供給ユニット50に組み込まれている。一次フィルタ52は、図4に示すように、ノズルユニット22それぞれのノズル26とノズルシャフト28との間に位置するように、ノズルユニット22に内蔵されている。
一方、ノズルドラムユニット20の回転によってノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22、すなわちノズル動作位置Pで部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持した後にまたはノズル動作位置Pで部品をリリースして該部品を実装した後にノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した複数のノズルユニット(本実施の形態の場合、11基のノズルユニット)22には、移載ヘッド12の外部に配置された負圧源(例えば真空圧源)62から負圧が連続的に供給される。これにより、ノズル動作位置Pで部品の吸着を開始してリリース可能に保持し、その後にノズルドラムユニット20の回転によってノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22は、部品を保持し続けることができる。
なお、本実施の形態の場合、図5に示すように、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に負圧を供給する負圧源と、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に負圧を供給する負圧源は、共通の負圧源62であるが、異なる別の負圧源であってもよい。
図5に示すように、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22と負圧源62との間には電磁弁70が配置されている。この電磁弁70は、ノズルユニット22への負圧の供給を一時的に停止するために設けられている。これにより、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に対して共通の負圧源62から負圧を供給しつつ、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に対する共通の負圧源62からの負圧の供給を停止することができる。例えば、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22の全てが部品を保持していない場合、これらのノズルユニット22への負圧の供給を電磁弁70によって一時的に停止することができる。
図5に示すように、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した複数のノズルユニット22に対して負圧を連続的に供給する電磁弁70とそれらの複数のノズルユニット22との間には、共通の流量センサ66が設けられている。流量センサ54と同様に、流量センサ66の検出結果に基づいて、ノズルユニット22が部品を正常に吸着していることを確認することができる。
流量センサ66とノズルユニット22との間には二次フィルタ68および各ノズルユニット22用の一次フィルタ52が配置されている。一次フィルタ52および二次フィルタ68は、ノズル26の吸引孔26aを介する空圧回路内への異物の侵入を多重的に抑制する。
なお、流量センサ66、二次フィルタ68、電磁弁70、および電磁弁60は、移載ヘッド12のベース部40に取り付けられた空圧供給ユニット50に組み込まれている。
次に、ノズルドラムユニット20に搭載された複数のノズルユニット22に対して、移載ヘッド12のベース部40に取り付けられた空圧供給ユニット50が空圧を供給するための構成について説明する。
図3および図4に示すように、ノズルドラムユニット20は、各ノズルユニット22のノズル26の吸引孔26aにそれぞれ連通する複数の第1の開口24bを備える。この複数の第1の開口24bは、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心として環状に配置されている。また、本実施の形態の場合、複数の第1の開口24bは、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに形成されている。
また、図4に示すように、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに形成された複数の第1の開口24bは、ノズルユニット22のノズルシャフト28が摺動可能に挿通されているアウタシャフト30の縮径部30aとノズルドラム24との間の空間に連通している。アウタシャフト30の縮径部30aは、他の部分に比べて外径が小さい(延在方向(Z軸方向)に直交する断面積が小さい)部分であって、ノズルドラム24とアウタシャフト30との間に空間を形成するために設けられている。
このアウタシャフト30の縮径部30aには、ノズルシャフト28の縮径部28bとアウタシャフト30との間の空間に連通する連通孔30bが形成されている。ノズルシャフト28の縮径部28bは、他の部分に比べて外径が小さい(延在方向(Z軸方向)に直交する断面積が小さい)部分であって、アウタシャフト30とノズルシャフト28との間に空間を形成するために設けられている。
このノズルシャフト28の縮径部28bには、ノズルシャフト28内に鉛直方向(Z軸方向)に延在するように形成されてノズル26の吸引孔26aに接続する内部流路28aに連通する連通孔28cが形成されている。
したがって、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに形成された複数の第1の開口24bそれぞれは、アウタシャフト30の縮径部30aとノズルドラム24との間に形成された空間、アウタシャフト30の縮径部30aに形成された連通孔30b、ノズルシャフト28の縮径部28bとアウタシャフト30との間に形成された空間、ノズルシャフト28の縮径部28bに形成された連通孔28c、およびノズルシャフト28の内部流路28aを介して、ノズルユニット22(ノズル26)吸引孔26aに連通する。
図4に示すように、また図4のA−A線に沿って且つノズルドラムユニット20の回転中心線CLと直交する断面(X−Y平面と平行な断面)を表す図6に示すように、ノズルドラムユニット20(ノズルドラム24)に形成された複数の第1の開口24b中において、ノズル動作位置P上のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第1の開口24bは、接続プラグ(特許請求の範囲の「接続部」に対応)80に接続されている。
接続プラグ80は、ノズルドラムユニット20に弾性的に接触し、ノズル動作位置P上のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通するノズルドラムユニット20(ノズルドラム24)の第1の開口24bに対して接続し、その第1の開口24bに負圧または正圧を選択的に供給する。本実施の形態の場合、接続プラグ80は、図6に示すように、移載ヘッド12のベース部40に設けられ、ノズル動作位置P上のノズルユニット20(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第1の開口24bと空圧供給ユニット50とを連通するように接続する。
また、本実施の形態の場合、図4に示すように、接続プラグ80は、筒状の部材であって、例えばジュラコン(登録商標)などの樹脂材料から作製されている。さらに、空圧供給ユニット50が取り付けられた移載ヘッド12のベース部40の面40hに対して形成されてノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに連通するプラグ収容孔40c内に、接続プラグ80は摺動可能に収容されている。
さらにまた、本実施の形態の場合、接続プラグ80は、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aとの接触を維持するために、すなわちノズル動作位置P上のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第1の開口24bとの接続を維持するために、例えばばねなどの付勢部材82によってノズルドラムユニット20に向かって付勢されている。この付勢部材82は、接続プラグ80内に収容されている。なお、付勢部材82は、接続プラグ80と接触した状態のノズルドラムユニット20がスムーズに回転できる付勢力で接続プラグ80をノズルドラムユニット20に向かって付勢している。加えて、接続プラグ80は、ノズル動作位置P上のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通するノズルドラムユニット20(ノズルドラム24)の第1の開口24bに対して空圧供給ユニット50を接続するための内部流路80aを備える。
このような接続プラグ80によれば、図5に示すように、ノズル動作位置Pに配置されたノズルユニット22に対して、負圧源62からの負圧または正圧源64からの正圧を空気圧供給ユニット50の2基の電磁弁58、60を介して選択的に供給することができる。また、接続プラグ80が付勢部材82に付勢されることによってノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに弾性的に接触しているため、接続プラグ80とノズルドラム24との間から負圧または正圧が漏れることが抑制される。その結果、ノズル動作位置Pに配置されたノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aは、十分な負圧または正圧の供給を受けて、部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作または部品をリリースして該部品を実装する動作を確実に実行することができる。
なお、空圧供給ユニット50から接続プラグ80に供給される負圧または正圧が空圧供給ユニット50と移載ヘッド12のベース部40との間から漏れないように、図2に示すように、接続プラグ80を囲むリング状のシール部材84がベース部40と空圧供給ユニット50との間に設けられている。
また、樹脂製の接続プラグ80とその接続プラグ80を付勢するばねなどの付勢部材82とに代わって、例えばゴムなどの弾性材料から作製されてノズルドラムユニット20と空圧供給ユニット50とに弾性的に接触する筒状の接続プラグを、移載ヘッド12のベース部40のプラグ収容孔40c内に設けてもよい。すなわち、接続プラグ80は、広義には、接続プラグ80とノズルドラムユニット20との間をシールして負圧または正圧の漏れを抑制できるシール材料から作製され、ノズルドラムユニット20と弾性的に接触することができればよい。
一方、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通するノズルドラムユニット20(ノズルドラム24)の第1の開口24bは、図6に示すように、移載ヘッド12のベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bと対向する。
図5に示すようにノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルドラムユニット20の各ノズルユニット22(ノズル26)に負圧源62からの負圧を連続的に供給するために、図3に示すように、ノズルドラムユニット20は、各ノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aにそれぞれ連通する複数の第2の開口24cを備える。複数の第2の開口24cは、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心として環状に配置されている。具体的には、複数の第2の開口24cは、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aにおける、第1の開口24bと異なるノズルドラムユニット20の回転中心線CLの延在方向の位置(Z軸方向の位置)に形成されている。
複数の第2の開口24cは、図4に示すように、ノズルユニット22のノズルシャフト28が摺動可能に挿通されているアウタシャフト30の縮径部30aとノズルドラム24との間の空間に対して連通している。これにより、複数の第1の開口24bと同様に、複数の第2の開口24cは、ノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通している。
また、図4のB−B線に沿って且つノズルドラムユニット20の回転中心線CLと直交する断面(X―Y平面と平行な断面)を表す図7に示すように、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した複数のノズルユニット22それぞれのノズル26の吸引孔26aに連通する複数の第2の開口24cに対して負圧源62からの負圧を連続的に供給するマニホールド流路(特許請求の範囲の「流路」に対応)40eを移載ヘッド12は備える。
具体的には、図7に示すように、マニホールド流路40eは、ノズルドラムユニット20の回転によって周回する第2の開口24cの周回軌道に沿って延在し、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLの延在方向視(Z軸方向視)で円弧状の流路である。本実施の形態の場合、マニホールド流路40eは、移載ヘッド12に設けられているベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bに第2の開口24cの周回方向に延在するように形成された有端状の溝によって構成されている。
図5および図7に示すように、移載ヘッド12のベース部40に形成されたマニホールド流路40eは、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22に対応する第2の開口24cに対して対向せず(接続せず)、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に対応する第2の開口24cに対向する(接続する)。また、空圧供給ユニット50が取り付けられたベース部40における面40hから延在してマニホールド流路40eに連通する連通孔40fを介して、空圧供給ユニット50とマニホールド流路40eとが接続されている。
このような移載ヘッド12のベース部40に形成されたマニホールド流路40eにより、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した複数のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する複数の第2の開口24cに対して、負圧源62からの負圧を空圧供給ユニット50の電磁弁70を介して連続的に供給することができる。その結果、ノズル動作位置Pで部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持し、その後にノズルドラムユニット20の回転によってノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22は、部品を確実に保持し続けることができる。
なお、本実施の形態の場合、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した複数のノズルユニット22に対応する複数の第2の開口24cと接続するマニホールド流路40eは、移載ヘッド12のベース部40に形成されているが、これに代わって、ノズルドラムユニット20に設けることも可能である。例えば、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aにノズルドラムユニット20の回転中心線CLを中心として周回する無端状の溝を形成し、その溝の底に第2の開口24cを形成する。このようなノズルドラムユニット20の無端状の溝に負圧を連続的に供給することにより、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した複数のノズルユニット22に負圧を供給することができる。
図7に示すように、マニホールド流路40eに接続されておらず、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通し、第1の開口24bと異なる第2の開口24cは、閉塞プラグ(特許請求の範囲の「閉栓部」に対応)86によって閉塞されている。
閉塞プラグ86は、ノズルドラムユニット20に弾性的に接触し、ノズル動作位置P上のノズルユニット22のノズル26の吸引孔26aに連通する第2の開口を閉塞する。
本実施の形態の場合、閉塞プラグ86は、有底筒状の部材であって、例えばジュラコン(登録商標)などの樹脂材料から作製されている。また、空圧供給ユニット50が取り付けられた移載ヘッド12のベース部40における面40hに対して形成されてノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに連通するプラグ収容孔40d内に、閉塞プラグ86は摺動可能に収容されている。
さらに、本実施の形態の場合、閉塞プラグ86は、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aとの接触を維持するために、すなわちノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第2の開口24cを閉塞し続けるために、例えば、ばねなどの付勢部材88によってノズルドラムユニット20に向かって付勢されている。この付勢部材88は、閉塞プラグ86内に収容されている。なお、付勢部材88は、閉塞プラグ86と接触した状態のノズルドラムユニット20がスムーズに回転できる付勢力で閉塞プラグ86をノズルドラムユニット20に向かって付勢している。
このような閉塞プラグ86によれば、ノズル動作位置P上のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第2の開口24cを閉塞することできる。これにより、図4に示すようにノズル動作位置Pに配置されたノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第1の開口24bに対して供給された負圧または正圧が、ノズル26の吸引孔26aに十分に供給されずに、第2の開口24cから漏れることが抑制される。その結果、ノズル動作位置P上のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aは、十分な正圧または負圧の供給を受けて、部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作または部品をリリースして該部品を実装する動作を確実に実行することができる。
また、図7に示すように、閉塞プラグ86により、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に対応する第2の開口24cに接続されたマニホールド流路40eに対して供給された負圧が、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24と移載ヘッド12のベース部40との間の隙間を介して、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に対応する第2の開口24c内に流入することが抑制される。その結果、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22は、十分な負圧の供給を受けて、部品を確実に保持し続けることができる。
なお、空圧供給ユニット50とマニホールド流路40eとを接続する連通孔40f(図7参照)に供給される負圧が空圧供給ユニット50と移載ヘッド12のベース部40との間から漏れないように、図2に示すように、連通孔40fと閉塞プラグ86とを囲むリング状のシール部材90がベース部40と空圧供給部50との間に設けられている。
また、樹脂製の閉塞プラグ86とその閉塞プラグ86を付勢するばねなどの付勢部材88とに代わって、例えばゴムなどの弾性材料から作製されてノズルドラムユニット20と空圧供給ユニット50とに弾性的に接触する閉塞プラグを、移載ヘッド12のベース部40のプラグ収容孔40d内に設けてもよい。すなわち、閉塞プラグ86は、広義には、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第2の開口24bを閉塞することができればよい。
図4に示すように、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aと移載ヘッド12のベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bとの間には、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24を周回するリング状の第1および第2のシール部材92、94が圧入されている。具体的には、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLの延在方向(Z軸方向)における第1のシール部材92と第2のシール部材94との間に該ノズルドラムユニット20の第1の開口24bおよび第2の開口24cが位置するように、第1および第2のシール部材92、94は配置されている。
これらの第1および第2のシール部材92、94によれば、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aとベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bとの間に対して外気が侵入することが抑制される。
具体的には、第1および第2のシール部材92、94により、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する第1の開口24bに外気が侵入することが抑制される。
説明すると、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に対応する第2の開口24cに対して負圧が供給されているために、対応する第1の開口24cは空気を吸い込む。そのため、第1および第2のシール部材92、94が存在しない場合、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に対応する第1の開口24cは外気を吸い込み続ける。その結果、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aが、十分な負圧の供給を受けずに、部品をリリースする可能性がある。
したがって、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22(ノズル26)に対応する第1の開口24bが外気を吸い込むことを抑制するために、第1および第2のシール部材92、94が設けられている。その結果、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22は、部品をより確実に保持し続けることができる。
なお、第1および第2のシール部材92、94がなくてもノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22が部品をリリースすることなく保持し続けることができるのであれば、すなわちノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aとベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bとの間の距離(隙間)が十分に小さい場合には、第1および第2のシール部材92、94を省略することができる。
また、図4に示すように、第1および第2のシール部材92、94とは別の第3のシール部材96が、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aと移載ヘッド12のベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bとの間に圧入されている。第3のシール部材96は、第1および第2のシール部材92、94と同様にノズルドラムユニット20を周回するリング状であって、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLの延在方向(本実施の形態の場合、Z軸方向)における該ノズルドラムユニット20の第1の開口24bと第2の開口24cとの間に配置されている。
この第3のシール部材96を設ける理由を説明する。例えば、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22に対応する第1の開口24bに対して接続プラグ80(すなわち空圧供給ユニット50)が正圧を供給しているときに、当該ノズルユニット22に対応し、閉塞プラグ86によって閉塞されている第2の開口24cから正圧が漏れた場合、その漏れた正圧が、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した他のノズルユニット22に対応する第1の開口24bに対して進入する可能性が考えられる。その結果、ノズル動作位置Pから離間している他のノズルユニット22が真空吸着保持している部品をリリースする可能性がある。
したがって、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aとベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bとの間におけるノズルドラムユニット20の第1の開口24bと第2の開口24cとの間での空気の往来を抑制するために、ノズルドラムユニット20の回転中心線CLの延在方向(Z軸方向)における第1の開口24bと第2の開口24cとの間に第3のシール部材96が配置されている。
なお、閉塞プラグ86によって閉塞されている第2の開口24cから漏れる正圧がごくわずかの量であれば、すなわちノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22による部品の実装動作に影響を与えず、また漏れたごくわずかな量の正圧の影響が少なく、部品動作位置Pから周回方向Rに離間した他のノズルユニット22が真空吸着保持している部品をリリースせずに保持できるのであれば、第3のシール部材96は省略可能である。
また、図4に示すように、第1、第2、および第3のシール部材92、94、および96は、ベース部40のノズルドラム収容孔40aの内周面40bに形成された周溝40gに収容されている。これに代わって、ノズルドラムユニット20のノズルドラム24の外周面24aに形成された周溝に、第1、第2、および第3のシール部材92、94、および96が収容されてもよい。
本実施の形態によれば、部品を吸着してリリース可能に保持する複数のノズルユニット22それぞれに対して負圧または正圧を供給するための空圧回路が簡素化される。
具体的に説明すると、本実施の形態の場合、1つのノズルドラムユニット20に12基のノズルユニット22が搭載されている。また、図5に示すように、1つのノズルドラムユニット20において、3基のバルブ(電磁弁)58、60、および70によって各ノズルユニット22に負圧または正圧を選択的に供給することができる。したがって、各ノズルユニット22のそれぞれに対して負圧または正圧を選択的に供給するバルブ(電磁弁)を設ける場合に比べて、すなわち12基の電磁弁を設ける場合に比べて、本実施の形態の場合、ノズルドラムユニット22に空圧を供給するための空圧回路を簡素化することができる。
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施の形態によって限定されない。
例えば図3および図4に示すように、上述実施の形態のノズルドラムユニット20は、1つのノズルユニット22に対して第1および第2の開口24b、24cを備える。第1の開口24bは、ノズルユニット22がノズル動作位置Pに位置するときに負圧または正圧を該ノズルユニット22に選択的に供給するために使用される。一方、第2の開口24cは、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したときに負圧を該ノズルユニット22に連続的に供給するために使用される。これに代わって、共通の1つの開口が、1つのノズルユニット22に対して、ノズル動作位置Pに位置するときは負圧または正圧を選択的に供給するために使用され、一方、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したときは負圧を連続的に供給するために使用されてもよい。
図8は別の実施の形態に係る部品実装装置の移載ヘッド112の断面図を示し、図9は図8のC−C線に沿って且つノズルドラムユニット120の回転中心線CLと直交する移載ヘッド112の断面図である。なお、図8および図9においては、図1〜図7に示す上述の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
図8および図9に示すように、別の実施の形態に係る部品実装装置のノズルドラムユニット120のノズルドラム124は、ノズルドラムユニット120の回転中心線CLを中心として環状に配置され、ノズルドラム124の外周面124aに形成された複数の開口124bを備える。それぞれの開口124bは、それぞれのノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通している。
図9に示すように、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22に対応するノズルドラムユニット120の開口124bに対して接続プラグ80が接続される。これにより、ノズル動作位置P上のノズルユニット22に対して、ノズルドラムユニット120のノズルドラム124の開口124bと接続プラグ80の内部流路80aとを介して、空圧供給ユニット150から負圧または正圧が選択的に供給される。
また、図9に示すように、ノズルドラムユニット120の回転によって周回するノズルドラムユニット120の複数の開口124bの周回軌道に沿って延在し、ノズルドラムユニット120の回転中心線CLの延在方向視(Z軸方向視)で円弧状のマニホールド流路140eが、ノズルドラムユニット120のノズルドラム124の外周面124aと対向するベース部140のノズルドラム収容孔140aの内周面140bに形成されている。マニホールド流路140eは、連通孔140fを介して空圧供給ユニット150に接続されている。これにより、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間したノズルユニット22に対して、ノズルドラムユニット120のノズルドラム124の開口124b、ベース部140のマニホールド流路140e、および連通孔140fを介して、空圧供給ユニット150から負圧が連続的に供給される。
図8および図9に示す実施の形態の場合、図1〜図7に示す実施の形態に比べて、閉塞プラグ86が必要がなくなるなどの理由から、移載ヘッドの構成がシンプル化される。しかしながら、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通して接続プラグ80を介して負圧または正圧が選択的に供給される開口124bと、ノズル動作位置Pから周回方向Rに離間した他のノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通してマニホールド流路140eを介して負圧を連続的に供給される開口124bとが近い(図1〜図7に示す実施の形態に比べて)。したがって、ノズルドラムユニット120とベース部140との間において、ノズル動作位置P上に位置するノズルユニット22に対応する開口124bとノズル動作位置Pから離間した他のノズルユニット22に対応する開口124bとの間で空気の往来がないように、接続プラグ80をノズルドラムユニット120に対してより隙間なく接触させる必要がある。
また例えば、上述の実施の形態の場合、例えば図4に示すようにノズルドラムユニット20の回転中心線CLの延在方向とそのノズルドラムユニット22に支持されたノズルユニット22の昇降方向は同一方向(Z軸方向)であるが、本発明の実施の形態はこれに限らない。
別の実施の形態のノズルドラムユニットは、例えば、底面に対して45度傾いた外周面を備える円錐台形状であって、その中心軸が水平方向に対して45度傾き、その45度傾いた中心軸を回転中心線として回転する。このような円錐台形状のノズルドラムユニットの外周面に対して昇降方向が平行になるように、複数のノズルユニットがノズルドラムユニットの回転中心線を中心として環状に配置されて支持されている。そして、ノズルユニットの昇降方向が鉛直方向に一致するノズルユニットの周回軌道上の位置が、ノズルユニットが部品の吸着を開始して該部品をリリース可能に保持する動作および部品をリリースして該部品を実装する動作を実行するノズル動作位置に設定されている。
また、上述の実施の形態の場合、図4、図6、図8、および図9に示すように、接続プラグ80は、ノズルドラムユニット20(120)のノズルドラム24(124)の外周面24a(124a)と弾性的に接触する。これに代わって、例えば、ノズルユニット22が摺動可能に挿通されたアウタシャフト30に弾性的に接触させることも可能である。広義には、ノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する開口24b(124b)は、接続プラグ80と接触できるノズルドラムユニット20(120)の部分にあればよい。したがって、接続プラグ80は、ノズルユニット22(ノズル26)の吸引孔26aに連通する開口24b(124b)が形成されたノズルドラムユニット20(120)の部分に弾性的に接触する。