JP6268367B2 - 慣性センサ - Google Patents
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Description
本発明は、自動車、航空機、船舶、ロボット、その他各種電子機器等に用いられる慣性センサに関する。
図36Aは従来の慣性センサ1のブロック図である。慣性センサ1は、慣性力を検出するための3つの圧電素子2と、電界効果型トランジスを用いたスイッチ素子3と、オペアンプを用いた増幅回路4とを有する。慣性センサ1では、互いに直交する3方向の慣性力を検出するために、圧電素子2と増幅回路4の間に設けられたスイッチ素子3を切り替えることにより、3つの圧電素子2からの出力を1つの出力として取り出している。このように、スイッチ素子3を利用し、複数の圧電素子2からの出力を順次切り替えて取り出すことにより、1つの増幅回路4で多軸検出が可能な検出回路を構成することができる。
慣性センサ1ではその小型化に伴い、圧電素子2からの出力電流は非常に微弱になっている。このような微弱な出力電流に基づき所望の信号を検出するためには、低ノイズを維持しつつ、できるだけ大きなゲインで所望の信号を増幅できる増幅性能が増幅回路4に要求される。
図36Bは増幅回路4のブロック図である。上述の増幅性能を得るために、増幅回路4は電流を電圧に変換し、ローパスフィルタの周波数特性を有する。
増幅回路4は、入力端子5と、基準電位に接続された入力端子6と、帰還容量7及び帰還抵抗8介して入力端子5に接続されることにより帰還ループ9を構成する出力端子4aとを有している。
慣性センサ1に類似する従来の慣性センサが特許文献1に記載されている。
スイッチ素子3を利用した切替え構成を有する慣性センサ1からの出力を増幅する為に、図36Aに示す慣性センサ1では、センサの出力特性、あるいは、S/N比が悪化する場合がある。
慣性センサは、第1と第2の検出信号をそれぞれ出力する第1と第2の検出部と、第1と第2の検出信号とが選択的に入力される入力端とを有する増幅器と、増幅器の入力端と出力端とに並列に接続されるように構成された帰還回路部と、第1の検出部と増幅器の入力端との間に設けられた第1のスイッチ素子と、第1の検出部と帰還回路部の間に設けられた第2のスイッチ素子と、第2の検出部と増幅器の入力端との間に設けられた第3のスイッチ素子と、第2の検出部と帰還回路部の間に設けられた第4のスイッチ素子とを備える。
この慣性センサでは増幅回路の出力特性が安定し、更には、不要信号の発生が抑制される。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における慣性センサ10の構成図である。実施の形態1における慣性センサ10は慣性力である角速度を検出する角速度センサである。慣性センサ10は、センサ素子21と、センサ素子21を駆動する駆動回路12と、センサ素子21に与えられた角速度を検出する検出回路15とを備える。
図1は本発明の実施の形態1における慣性センサ10の構成図である。実施の形態1における慣性センサ10は慣性力である角速度を検出する角速度センサである。慣性センサ10は、センサ素子21と、センサ素子21を駆動する駆動回路12と、センサ素子21に与えられた角速度を検出する検出回路15とを備える。
センサ素子21は、振動子11と検出部11a、11bと駆動部31c、31dとモニタ部31e、31fとを有する。検出部11a、11bと駆動部31c、31dとモニタ部31e、31fは振動子11上に設けられている。駆動部31c、31dには振動子11を駆動振動させるための駆動信号S31c、S31dが駆動回路12よりそれぞれ入力される。モニタ部31e、31fは振動子11の駆動振動に基づいて生成されたモニタ信号S31e、S31fを駆動回路12に出力する。検出部11a、11bは振動子11に与えられた角速度に基づいてそれぞれ生成された検出信号S11a、S11bを検出回路15に出力する。信号配線14a、14bと信号配線34c、34dと信号配線34e、34fは検出部11a、11bと駆動部31c、31dとモニタ部31e、31fを駆動回路12と検出回路15とに電気的に接続する。
駆動回路12はモニタ部31e、31fから信号配線34e、34fを介して入力されるモ二タ信号S31e、S31fに基づいて駆動信号S31c、S31dを生成し、信号配線34c、34dを介して振動子11上の駆動部31c、31dへそれぞれ出力する。
検出回路15は、増幅回路15aと検波回路15cとローパスフィルタ(LPF)15dと出力端子15eとを備える。増幅回路15aは、検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bである電流値を電圧値に変換して検出信号S15aとして出力する。検波回路15cは、モニタ信号S12eを用いて増幅回路15aからの検出信号S15aを同期検波して検波信号S15cを出力する。ローパスフィルタ15dは、検波回路15cから出力された検波信号S15cを平滑化する。
図2は増幅回路15aの回路ブロック図である。増幅回路15aは、検出部11a、11bから出力された検出信号S11a、S11bを選択的に増幅する増幅器16と、増幅器16と並列に接続されるように構成された帰還回路部17と、検出部11aと増幅器16との間に設けられたスイッチ素子18aと、検出部11aと帰還回路部17との間に設けられたスイッチ素子18bと、検出部11bと増幅器16との間に設けられたスイッチ素子18cと、検出部11bと帰還回路部17との間に設けられたスイッチ素子18dとを備える。スイッチ素子18a〜18dを切替えることにより、検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bを増幅器16で選択的に増幅して検出信号S15aとして出力することができる。例えば、慣性センサ10が多軸の角速度を検出可能な角速度センサである場合には、増幅器16はX軸周りの角速度による検出信号とY軸周りの角速度による検出信号とを選択的に増幅する。帰還回路部17はスイッチ素子18a〜18dを介して増幅器16の入力端16aと出力端16cとの間に接続されて帰還ループ17fを構成する。
この構成では、スイッチ素子18a〜18dが増幅回路15aの帰還ループ17f内に配されるので、スイッチ素子18a〜18dがONの状態の抵抗値であるON抵抗値の変動に伴う増幅回路15aの出力電圧の変動を低減することができ、その結果、慣性センサ10のS/N比を改善することができる。
以下、増幅回路15aの各構成の詳細について説明する。
増幅器16は、反転入力端である入力端16aと、非反転入力端である入力端16bと、出力端16cとを有する。入力端16aはスイッチ素子18aを介して検出部11aに接続され、かつスイッチ素子18cを介して検出部11bに接続される。入力端16bは基準電位Vrefに接続されている。
帰還回路部17は、スイッチ素子18bを介して検出部11aに接続され、かつスイッチ素子18dを介して検出部11bに接続されている。帰還回路部17は、増幅器16の出力端16cに接続された端17cと、ノード19aでスイッチ素子18a、18cに接続された端17dとを有する。
帰還回路部17は、端17c、17dの間に接続された帰還抵抗17aと、帰還抵抗17aと並列に接続された帰還容量17bから形成されている。帰還回路部17の端17cが増幅器16の出力端16cに接続され、端17dがスイッチ素子18a〜18dを介して増幅器16の入力端16aに接続されることで、増幅器16と並列に接続されるように構成されている。帰還回路部17は増幅器16と並列に接続されることで、カットオフ周波数fcを有するローパスフィルタとして機能する。帰還容量17bの容量値Cfと帰還抵抗17aの抵抗値Rfによりカットオフ周波数fcは(数1)で表される。
帰還容量17bの容量値Cfと帰還抵抗17aの抵抗値Rfは、振動子11の共振周波数よりもカットオフ周波数fcが十分に大きくなるように設定されている。これにより、増幅回路15aは検出部11a、11bから出力される検出信号である電流を電圧に変換するI/V変換回路として機能する。
以上説明したように、増幅器16と帰還回路部17と検出部11a、11bは、スイッチ素子18a〜18dを切り替えることで、増幅器16が検出部11aからの検出信号を増幅する状態と、増幅器16が検出部11bからの検出信号を増幅する状態とを切り替えることができるように構成されている。具体的には、スイッチ素子18a、18bのみをONとしてスイッチ素子18c、18dをOFFとする状態から、スイッチ素子18c、18dのみをONとしてスイッチ素子18a、18bをOFFとする状態に切替えることで、増幅器16が検出部11aからの検出信号を増幅する状態から、増幅器16が検出部11bからの検出信号を増幅する状態に切り替えることができる。
スイッチ素子3を利用した切替え構成を有する図36Aと図36Bに示す従来の慣性センサ1では、センサの出力特性、あるいは、S/N比が悪化する。これは、スイッチ素子3のON抵抗値が、例えば慣性センサ1が使用される温度環境の変化に伴って変動し、これに起因して増幅回路4の出力が変動するためである。
より詳細には、増幅回路4において、圧電素子2からスイッチ素子3に入力される電流Iinと、増幅回路4の出力電圧Voutとの関係は、スイッチ素子3のON抵抗値RSWと圧電素子2の容量値Cにより以下の(数2)で表すことができる。
したがって、電流Iinの位相φ(Iin)と、電圧Voutの位相φ(Vout)との関係は、以下の(数3)で表される。
(数3)に示すように、電圧Voutの位相はスイッチ素子3のON抵抗値RSWに影響を受ける。したがって、スイッチ素子3のON抵抗値RSWが素子の温度変化、あるいは、スイッチ素子3を動作させるための電圧の変動に起因して変化すると、増幅回路4にから出力される電圧Voutの位相が変動する。このため、慣性センサの出力が変動する、あるいは、この位相ずれに起因して不要な信号が発生し、慣性センサ1のS/N比が悪化する。
図1に示す実施の形態1における慣性センサ10の図2に示す増幅回路15aでは、スイッチ素子18a、18bはノードNA1で検出部11aに接続され、スイッチ素子18c、18dはノードNB1で検出部11aに接続されている。増幅器16の入力端16aはノード19aでスイッチ素子18a、18cに接続されている。帰還回路部17の端17dはノード19bでスイッチ素子18b、18dに接続されている。すなわち、スイッチ素子18aはノードNA1、19aの間に接続されている。スイッチ素子18bはノードNA1、19bの間に接続されている。スイッチ素子18cはノードNB1、19aの間に接続されている。スイッチ素子18dはノードNB1、19bの間に接続されている。スイッチ素子18a、18bはノードNA1と増幅器16との間に形成される帰還ループ17fの中に設けられ、同時に、スイッチ素子18c、18dはノードNB1と増幅器16との間に形成される帰還ループ17fの中に設けられる。この構成により、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う増幅回路15aの出力電圧の変動を低減することができる。この動作について詳細に説明する。以下の説明では、スイッチ素子18a、18bがONでありスイッチ素子18c、18dがOFFであり、検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bのうち検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。
検出部11aに接続されている増幅器16の入力端16aの電位である入力電位Vinと、増幅器16の出力端16cの電位である出力電位V0と、検出部11aから増幅回路15aに入力される入力電流Iinの関係は、スイッチ素子18bのON抵抗値RSWと、帰還抵抗17aの抵抗値Rfと、帰還容量17bの容量値Cfとにより(数4)で表すことができる。
スイッチ素子18aにはほぼ電流が流れないので、入力電位Vinは基準電位Vrefと等しい。基準電位Vrefを0Vにすれば、入力電位Vinが0であり、出力電位V0の位相φ(V0)は(数5)で表される。
帰還抵抗17aの抵抗値Rfはスイッチ素子18aのON抵抗値RSWの数百倍程度なので、(数5)は下記の(数6)に近似することができる。
図36Bに示す従来の慣性センサ1の増幅回路4での(数3)の右辺の第四項と(数6)の右辺の第四項とに着目すると、従来の慣性センサ1の圧電素子2の容量値Cに比較して実施の形態1における慣性センサ10の帰還容量17bの容量値Cfは小さいので、実施の形態1における慣性センサ10の増幅器16の方が位相ずれを小さくすることができ、その結果、スイッチ素子18aの温度変化、あるいは電源電圧の変動などによりON抵抗RSWが変化したとしても、素子から入力される電流Iinに対する出力電圧Voutの位相変動を抑制することができ、その結果、センサの出力変動の発生を抑制することができる。
なお、実施の形態1における増幅回路15aは図2に示す構成に限定されない。すなわち、その構成の一部を追加、あるいは省略するなどの種々の変形を施してもよい。
なお、スイッチ素子18a〜18dは、例えばCMOSのトランジスタ等の半導体素子により実現される。
以下、増幅回路15aの動作について説明する。図3は増幅回路15aの信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18dにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18dを示す。図3において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18dのレベルを示す。制御信号S18a〜S18dのレベルはスイッチ素子18a〜18dをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18dをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2に検出部11a、11bからの検出信号をそれぞれ選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18dがOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出部11bから出力される検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されない。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11aを増幅する状態が停止する。その後、続いて、期間P2が始まる時点t2でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になる。これにより、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t2までの期間Pt1に、増幅回路15aは、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路15aの帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dを配した状態で、検出信号S11a、S11bの切り替えを行うことができる。
この構成により、帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されているので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができるので、増幅回路15aの出力特性が安定する、更には、不要信号の発生を抑制することができる。
なお、実施の形態1では、スイッチ素子18a〜18dを時点t1、t2の順に切り替えるが、この順番は限定されない。例えば、時点t1においてスイッチ素子18a〜18dを同時に切替えても良く、すなわち、時点t1でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態になりかつスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になってもよい。あるいは、時点t1においてスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になり、時点t2においてスイッチ素子18a、18bがON状態からOFFの状態になってもよい。この構成により、期間Pt1に増幅回路15aの帰還ループ17fを開状態にすることなく、切り替え動作を行うことができる。
なお、実施の形態1における慣性センサ10は慣性力として角速度を検出するが、検出される慣性力は角速度に限定されない。例えば、慣性センサ10は、互いに直交するX軸とY軸とZ軸により定義されるXYZ直交座標系における各軸の方向の加速度などの他の慣性力を検出しもよい。
なお、実施の形態1における慣性センサ10では検出信号S11a、S11bは全て角速度に対応する信号であるが、これに限定されない。すなわち、検出部11aからの検出信号S11aが角速度に対応し、検出部11bからの検出信号S11bが加速度等の他の慣性力に対応する信号であってもよい。この場合、センサ素子21として、加速度と角速度とを検出できる複合センサ素子を用いることができる。このような複合センサ素子は例えば特開2008−23070号公報に記載されている。あるいは、センサ素子21として、加速度を検出するセンサ素子と角速度を検出するセンサ素子とを別体で有するセンサ素子を用いることができる。このようなセンサ素子は、例えば、特開2010−24061号公報に記載されている。
図4は実施の形態1における慣性センサ10の他の増幅回路60の回路ブロック図である。図4において、図2に示す増幅回路15aと同じ部分には同じ参照番号を付す。増幅回路60は、図2に示す増幅回路15aに、スイッチ素子68aをさらに備える。
図4に示すように、スイッチ素子18a、18cはノード19aで増幅器16の入力端16aに接続されており、スイッチ素子18b、18dはノード19bで帰還回路部17の端17dに接続されている。スイッチ素子68aはノード19a、19bの間に接続されている。
以下に、増幅回路60の動作を説明する。図5は増幅回路60の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、68aにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S68aを示す。図5において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S68aのレベルを示す。制御信号S18a〜S18d、S68aのレベルはスイッチ素子18a〜18d、68aをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18d、68aをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2に検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bをそれぞれ選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18d、68aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11bは入力端16aには入力されない。すなわち、この状態で、増幅器16は検出信号S11aを選択的に増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11aの増幅は停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になり、その後、期間P2が始まる時点t4でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路60は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されているので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路60の出力特性が安定する。さらには、増幅回路60では期間Pt1に帰還ループ17fを開状態にすることなく、切り替え動作を行うことができる。帰還ループ17fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路60では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。
図6は実施の形態1におけるさらに他の増幅回路70の回路ブロック図である。図6において、図2に示す増幅回路15aと同じ部分には同じ参照番号を付す。増幅回路70は、図2に示す増幅回路15aに、スイッチ素子78a、78bをさらに備える。
スイッチ素子78aは、スイッチ素子18a、18bが検出部11aに接続されているノードNA1と基準電位Vrefとの間に接続されている。スイッチ素子78bは、スイッチ素子18c、18dが検出部11bに接続されているノードNB1と基準電位Vrefとの間に接続されている。すなわち、スイッチ素子18a、18bがONになることで、検出部78a、78bがそれぞれ基準電位Vrefに接続される。
図7Aは増幅回路70の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、78a、78bにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S78a、S78bを示す。図7Aにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S78a、S78bのレベルを示す。制御信号S18a〜S18d、S78a、S78bのレベルはスイッチ素子18a〜18d、S78a、S78bをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18d、S78a、S78bをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2に検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bをそれぞれ選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、78bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18d、78aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11bは入力端16aには入力されない。すなわち、増幅器16は検出部11aから出力される検出信号S11aを選択的に増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態になり、スイッチ素子78aがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11aの増幅は停止する。その後、続いて、期間P2が始まる時点t2でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になり、スイッチ素子78bがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t2までの期間Pt1に、増幅回路70は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路70の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配された状態で、検出信号S11a、S11bの切り替えを行うことができるので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路70の出力特性が安定する。
スイッチ素子78a、78bはON状態になることで検出部11a、11bに蓄積された電荷を放電させる。これにより、スイッチ素子18a〜18dの切替えの後で検出部11a、11bには不要な電荷が蓄積されない。不要な電荷が検出部11a、11bに蓄積されると、検出部11a、11bに不要な振動モードが誘起される場合がある。スイッチ素子78a、78bはON状態で不要な電荷を放電させることで、検出部11a、11bに不要な振動モードが誘起することを抑制でき、安定して慣性センサ10を動作させることができる。なお、増幅回路70は検出部11a、11bを基準電位Vrefに接続するためのスイッチ素子78a、78bを備えるが、これに限らない。例えば、増幅回路70はスイッチ素子78a、78bの代わりに、スイッチ素子18a〜18dがOFF状態であるときに検出部11a、11bを基準電位Vrefに接続する機能を有していてもよい。
図7Bは増幅回路70の他の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、78a、78bにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S78a、S78bを示す。図7Bにおいて、図7Aに示す部分と同じ部分には同じ参照番号を付す。
図7Aに示す動作では、期間P1が終了する時点t1でスイッチ18a、18bがOFFになると同時にスイッチ78aがONになり、期間P2が始まる時点t2でスイッチ18c、18dがONになると同時にスイッチ78bがOFFになる。スイッチ78a、78bは期間P1、P2で検出部11a、11bに蓄積した電荷を放電して、その電荷で誘起される不要な振動モードを抑制する効果を発揮する。よって、検出部11a、11bを切り替える期間Pt1に、電荷を放電すればその効果は得られる。したがって、例えば、図7Bに示すように、期間P1が終了するすなわち期間Pt1が始まりスイッチ18a、18bがOFFになる時点t1の後の時点t1aでスイッチ78aをONにして検出部11aに蓄積された電荷を放電することで、図7Aに示す動作と同じ効果が得られる。さらに、期間P1が始まる時点より前の時点でスイッチ78aをOFFにすることで、期間P1で検出部11aからの信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力される。
さらに、期間Pt1が終了し期間P2が始まる時点t2より前の時点t2aでスイッチ78bをOFFにすることで、期間P2で検出部11bからの信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力される。同様に、期間P2が終了してスイッチ18c、18dがOFFになる時点の後の時点でスイッチ78bをONにして検出部11bに蓄積された電荷を放電することで、図7Aに示す動作と同じ効果が得られる。時点t1a、t2aは共に期間Pt1内にあり、時点t1a、t2aのうちどちらが先でもよい。
図8は実施の形態1における慣性センサ10のさらに他の増幅回路71の回路ブロック図である。図8において、図2と図4と図6に示す増幅回路15a、60、70と同じ部分には同じ参照番号を付す。図8に示す増幅回路71は、図2に示す増幅回路15aに、図4に示す増幅回路60のスイッチ素子68aと、図6に示す増幅回路70のスイッチ素子78a、78bとをさらに備える。
以下に、増幅回路71の動作を説明する。図9は増幅回路71の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、68a、78a、78bにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S68a、S78a、S78bを示す。図9において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S68a、S78a、S78bのレベルを示す。制御信号S18a〜S18d、S68a、S78a、S78bのレベルはスイッチ素子18a〜18d、68a、78a、78bをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18d、68a、78a、78bをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2に検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bをそれぞれ選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、78bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18d、68a、78aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11bは入力端16aには入力されない。すなわち、この状態で、増幅器16は検出信号S11aを選択的に増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態となりかつスイッチ素子78aがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11aの増幅は停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になりスイッチ素子78bがONの状態からOFFの状態になる。その後、期間P2が始まる時点t4でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路71は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されているので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路71の出力特性が安定する。さらには、増幅回路71では期間Pt1に帰還ループ17fを開状態にすることなく、切り替え動作を行うことができる。帰還ループ17fが開状態になると出力変動(出力の急変)が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路71では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。さらには、スイッチ素子78a、78bはON状態で不要な電荷を放電させることで、検出部11a、11bに不要な振動モードが誘起することを抑制でき、安定して慣性センサ10を動作させることができる。なお、図7Bに示す動作と同様に、スイッチ78aを切り替える時点をスイッチ18a、18bを切り替える時点と異ならせてもよく、スイッチ78bを切り替える時点をスイッチ18c、18dを切り替える時点と異ならせてもよい。
図10は実施の形態1における慣性センサ10のさらに他の増幅回路61の回路ブロック図である。図10において、図4に示す増幅回路60と同じ部分には同じ参照番号を付す。増幅回路61は、図4に示す増幅回路60のスイッチ素子68aの代わりに、ノード19a、19bの間に接続された可変抵抗68bを備える。
図4に示す増幅回路60の電界効果トランジスタ(FET)等の半導体素子よりなるスイッチ素子68aは、ON状態では非常に小さい抵抗値を有し、OFF状態では非常に大きい抵抗値を有する可変抵抗と見なすことができる。図10に示す増幅回路61でスイッチ素子68aの代わりに設けられた可変抵抗68bの抵抗値は制御信号S68bにより、低抵抗値と、低抵抗値より高い高抵抗値とに切り替わる。可変抵抗68bの高抵抗値は、図4に示す増幅回路60のスイッチ素子68aがOFFのときの抵抗値以上である。これにより、増幅回路61は図4に示す増幅回路と同様に検出信号S11a、S11bを増幅することができる。
以下に、増幅回路61の動作を説明する。図11は増幅回路61の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18dにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18dと、可変抵抗68bに供給される制御信号S68bとを示す。図11において、図5に示す増幅回路60の信号波形図と同じ部分には同じ参照番号を付す。図11において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S68bのレベルを示す。制御信号S18a〜S18dのレベルはスイッチ素子18a〜18dをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18dをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。制御信号S68bのレベルは可変抵抗68bの抵抗値を高抵抗値に設定するHRレベルと、可変抵抗68bの抵抗値を低抵抗値に設定するLRレベルよりなる。
可変抵抗68bは、図4に示す増幅回路60のスイッチ素子68aがONである状態と同じタイミングで低抵抗値を有し、スイッチ素子68aがOFFである状態と同じタイミングで高抵抗値を有する。すなわち、検出信号S11a、S11bのうち検出信号S11aを選択的に増幅する期間P1においては、可変抵抗68bは高抵抗値を有する。同様に、検出信号S11a、S11bのうち検出信号S11bを選択的に増幅する期間P2においては、可変抵抗68bは高抵抗値を有する。以下に増幅回路61の動作を詳述する。
増幅器16は、期間P1、P2に検出部11a、11bからの検出信号S11a、S11bをそれぞれ選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18dはOFFの状態であり、かつ可変抵抗68bは高抵抗値を有する。この状態で、検出部11a、11bのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11bは入力端16aには入力されない。すなわち、この状態で、増幅器16は検出信号S11aを増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P1が終了する時点t1で可変抵抗68bの抵抗値が高抵抗値から低抵抗値に切り替わる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11aの増幅は停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になり、その後、期間P2が始まる時点t4で可変抵抗68bの抵抗値が低抵抗値から高抵抗値に切り替わる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路61は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。
図4と図5に示すスイッチ素子68aがONの状態である期間Pt1では、図10と図11に示す可変抵抗68bは低抵抗値を有する。帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されているので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路61の出力特性が安定する。さらには、増幅回路61では可変抵抗68bが低抵抗値を有することで図4に示すスイッチ素子68aと同様に期間Pt1に帰還ループ17fを開状態にすることなく、検出信号の切り替えを行うことができる。帰還ループ17fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路61では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。
可変抵抗68bの高抵抗値は、可変抵抗68bが図4に示すスイッチ素子68aの代わりにノード19a、19bの間を電気的に切断するので、スイッチ素子68aがOFFである時の抵抗値以上である。一方、可変抵抗68bの低抵抗値は、図4に示すスイッチ素子68aと同様に帰還ループ17fを開状態になることを防ぐために、帰還回路部17の帰還抵抗17aの抵抗値Rfよりある程度小さい値であればよく、特に導通状態と同等の低い値でなくてもよい。
可変抵抗68bは図4に示すスイッチ素子68aより狭い面積に設けることができるので、増幅回路61を小型化することができる。
以下、図1に示す慣性センサ10の動作を説明する。
センサ素子21のモニタ部31e、31fは振動子11の駆動振動に応じたモニタ信号S31e、S31fを出力する。駆動回路12は、モニタ部31e、31fから信号配線34e、34fを介してそれぞれ入力されるモニタ信号S31e、S31fを増幅してモニタ信号S12fを出力するモニタ信号増幅部12fを有する。モニタ信号増幅部12fは差動アンプ12aを有する。差動アンプ12aは、モニタ部31e、31fから入力されるモニタ信号S31e、S31fの差分を増幅してモニタ信号S12fを出力する。実施の形態1では、モニタ信号S31eは差動アンプ12aの非反転入力端に入力され、モニタ信号S31fは差動アンプ12aの反転入力端に入力されている。モニタ信号S31e、S31fは互いに逆の位相を有し、それらの差分を得ることで、位相ずれが平均化されてかつ大きい振幅を有するモニタ信号S12fが得られる。AGCアンプ12bはモニタ信号S12fを増幅してモニタ信号S12bを出力する。バンドパスフィルター(BPF)12cはモニタ信号S12bの所定の周波数帯の成分を濾波信号S12cとして出力する。濾波信号S12cは増幅器12dで増幅されて駆動信号S31c、S31dとして信号配線34c、34dを介してセンサ素子21の駆動部31c、31dに入力され、振動子11を駆動振動させる。このように、センサ素子21と駆動回路12は振動子11を駆動振動させる駆動ループを構成する。この駆動ループでは、AGCアンプ12bは、AGCアンプ12bに入力される濾波信号S12cのレベルが一定になるようにAGCアンプ12bのゲインを調整することで、モニタ部31e、31fから出力されるモニタ信号S31e、S31fの振幅が一定になるように制御する。この制御により、振動子11は一定の振幅で振動する。移相器12eはモニタ信号S12fの位相を90°だけずらしてモニタ信号S12eとして検出回路15に出力している。
振動子11は、駆動回路12から与えられた駆動信号S31c、S31dにより振動している状態で、外部から与えられた慣性力である角速度によってその振動の状態が変化する。例えば、振動子11を駆動振動させたときに角速度Ωが生じると、振動子11にはコリオリの力が与えられる。このコリオリの力により、振動子11には角速度Ωに比例した振幅の検出振動が生じる。この検出振動に基づいて得られる検出信号S11a、S11bが検出部11a、11bからそれぞれ出力される。
増幅回路15aは、検出部11a、11bからの検出信号S11a、11bを増幅する。検出信号S11a、S11bは振動子11に与えられたコリオリ力により発生する電荷の流れである電流であり、増幅回路15aは電流である検出信号S11a、S11bを電圧に変換して検出信号S15aとして出力するI/V変換を行う。
検波回路15cは、モニタ信号S12eを用いて増幅回路15aからの検出信号S15aを同期検波する。すなわち、検波回路15cは、モニタ信号S12fを用いて増幅回路15aからの検出信号S15aを同期検波する。検出信号S15aに含まれるコリオリ力すなわち角速度Ωに依存するセンス成分は、モニタ信号S12eと同じ周波数を有して90°だけずれた位相を有する。したがって、検波回路15cは、モニタ信号S12cを移相器12eで90°進めて得られたモニタ信号S12eに同期して検出信号S15aを同期検波することにより、検出信号S15aからセンス成分のみを抽出して、センス成分のみよりなる検波信号S15cを出力することができる。
ローパスフィルタ15dは、検波回路15cからの検波信号S15cを平滑化することにより、センス成分に対応した、すなわち、振動子11に与えられた角速度Ωに対応した出力信号S15dを得ることができる。
(実施の形態2)
図12は実施の形態2における慣性センサの増幅回路100の回路ブロック図である。図12において図2に示す実施の形態1における増幅回路15aと同じ部分には同じ参照番号を付す。図12に示すセンサ素子21は、振動子11上に設けられた検出部11cをさらに有する。図12に示す実施の形態2における増幅回路100は、図2に示す実施の形態1における増幅回路15aに、検出部11cと増幅器16の入力端16aとの間に設けられたスイッチ素子18eと、検出部11cと帰還回路部17の端17dとの間に設けられたスイッチ素子18fとをさらに備える。検出部11aはスイッチ素子18a、18bとノードNA1で接続されている。検出部11bはスイッチ素子18c、18dとノードNB1で接続されている。検出部11cはスイッチ素子18e、18fとノードNC1で接続されている。増幅器16は、検出部11a〜11cからそれぞれ出力された検出信号S11a〜S11cを選択的に増幅して出力端16cから出力する。増幅回路100では、スイッチ素子18a〜18fが切り替えられることで、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態と、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態と、検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態とを切り替えることができる。
図12は実施の形態2における慣性センサの増幅回路100の回路ブロック図である。図12において図2に示す実施の形態1における増幅回路15aと同じ部分には同じ参照番号を付す。図12に示すセンサ素子21は、振動子11上に設けられた検出部11cをさらに有する。図12に示す実施の形態2における増幅回路100は、図2に示す実施の形態1における増幅回路15aに、検出部11cと増幅器16の入力端16aとの間に設けられたスイッチ素子18eと、検出部11cと帰還回路部17の端17dとの間に設けられたスイッチ素子18fとをさらに備える。検出部11aはスイッチ素子18a、18bとノードNA1で接続されている。検出部11bはスイッチ素子18c、18dとノードNB1で接続されている。検出部11cはスイッチ素子18e、18fとノードNC1で接続されている。増幅器16は、検出部11a〜11cからそれぞれ出力された検出信号S11a〜S11cを選択的に増幅して出力端16cから出力する。増幅回路100では、スイッチ素子18a〜18fが切り替えられることで、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態と、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態と、検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態とを切り替えることができる。
図13は図12に示す実施の形態2におけるセンサ素子21の構成図である。センサ素子21は多軸の慣性力である多軸の周りの角速度を検出できる。図13において、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸を定義する。さらに、X軸とY軸とを含むXY平面を定義する。
センサ素子21は、振動子11と、振動子11に設けられた駆動部31c、31dと、振動子11に設けられたモニタ部31e、31fと、振動子11に設けられた検出部11a〜11cと、駆動部31c、31dと検出部11a〜11cとモニタ部31e、31fとに配線を介してそれぞれ電気的に接続された接続用電極35とを備える。振動子11は、基部25と、基部25に一端が支持されたアーム26、27、28、29と、アーム26、27、28、29の他端それぞれに接続された錘30とを有する。基部25は、固定部22と、固定部22に接続された2つの縦梁23と、2つの縦梁23間に接続された横梁24とを有する。駆動部31c、31dはアーム26、27、28、29上の錘30側に設けられ、アーム26、27、28、29をXY平面と平行に駆動し振動させる。検出部11aは、アーム26の基部25側に設けられている。検出部11b、11cは基部25上に設けられている。接続用電極35は、駆動部31c、31dと検出部11a〜11cに配線を介してそれぞれ電気的に接続されている。検出部11aはZ軸の周りの角速度により発生する慣性力を検出する。検出部11bは、Y軸周りの角速度により発生する慣性力を検出する。検出部11cは、X軸方向周りの角速度により発生する慣性力を検出する。
図14AはZ軸周りの角速度43zを検出する場合のセンサ素子21の平面図である。駆動回路12から駆動部31c、31dに駆動信号が与えられることにより、図14Aに示すように、錘30にはXY平面内で駆動振動41が発生する。錘30に駆動振動41が発生している状態でセンサ素子21にZ軸の周りの角速度43zが与えられると、慣性力(コリオリ力)がY軸の方向に発生し、錘30に検出振動42が発生する。検出振動42により検出部11aから検出信号S11aが発生する。検出信号S11aは、駆動振動と同じ周波数を有し、かつ、角速度43zに依存した振幅を有する。したがって、検出信号S11aの振幅を測定することにより、角速度43zの大きさを検出することができる。
図14BはY軸周りの角速度43yを検出する場合のセンサ素子21の平面図である。錘30に駆動振動41が発生している状態でセンサ素子21にY軸の周りの角速度43yが入力されると、慣性力により錘30にZ軸の方向の検出振動44が発生する。検出振動44により検出部11bから検出信号S11bが出力される。検出信号S11bは、駆動振動41と同じ周波数を有し、かつ、角速度43yに依存した振幅を有する。したがって、検出信号S11bの振幅を測定することにより、角速度43yの大きさを検出することができる。なお、X軸周りの角速度も、Y軸周りの角速度と同様にして検出できる。すなわち、錘30に駆動振動41が発生している状態でセンサ素子21にX軸周りの角速度が与えられた場合には、駆動振動と同じ周波数を有しかつその角速度に依存した振幅を有する検出信号S11cが検出部11cから出力される。したがって、検出信号S11cの振幅を測定することにより、X軸周りの角速度の大きさを検出することができる。
なお、センサ素子21は、検出部11aでZ軸周りの角速度43zにより発生する慣性力を検出し、検出部11bでY軸周りの角速度43yにより発生する慣性力を検出し、検出部11cでX軸周りの角速度により発生する慣性力を検出するがこれに限定されない。すなわち、検出部11aがX軸あるいはY軸周りの角速度により発生する慣性力を検出し、検出部11b、11cがZ軸あるいはX軸周りの角速度により発生する慣性力を検出してもよい。
なお、センサ素子21は、1つの振動子11上に設けられた検出部11a〜11cで多軸周りの角速度を検出するが、これに限定されない。すなわち、センサ素子21は、例えば1軸周りの角速度をそれぞれ検出できる複数のセンサ素子よりなっていてもよい。すなわち、センサ素子21は、3つの検出部11a〜11cがそれぞれ設けられた複数の振動子を有していてもよい。
なお、検出部11a〜11cと駆動部31c、31dとモニタ部31e、31fは圧電材料を用いて振動子11を駆動し、振動子11の振動を検出するが、これに限定されない。例えば、検出部11a〜11cと駆動部31c、31dとモニタ部31e、31fは振動子11の角速度センサとしては例えば静電容量を用いて振動子11を駆動し、振動子11の振動を検出してもよい。
図12に示す増幅回路100は、例えば、多軸周りの慣性力である角速度を検出可能な図13に示すセンサ素子21を備えた慣性センサ10に用いられて、X軸周りの慣性力である角速度に応じた検出信号と、Y軸周りの慣性力である角速度に応じた検出信号と、Z軸周りの慣性力である角速度に応じた検出信号とを選択的に増幅できる。
以下に、増幅回路100の動作を説明する。図15は増幅回路100の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18fにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18fを示す。図15において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18fのレベルを示す。制御信号S18a〜S18fのレベルはスイッチ素子18a〜18fをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18fをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。制御信号S18a、S18bがスイッチ素子18a、18bをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子18a、18bは検出部11aを基準電位Vrefに接続してもよい。また、制御信号S18c、S18dがスイッチ素子18c、18dをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子18c、18dは検出部11bを基準電位Vrefに接続してもよい。また、制御信号S18e、S18fがスイッチ素子18e、18fをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子18e、18fは検出部11cを基準電位Vrefに接続してもよい。
増幅器16は、期間P1、P2、P3に検出部11a、11b、11cからの検出信号S11a、S11b、S11cをそれぞれ選択的に増幅し、期間P3より後の期間P4で検出部11aからの検出信号S11aを再び選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18bがONの状態であり、スイッチ素子18c〜18fはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出部11b、11cから出力される検出信号S11b、S11cが増幅器16の入力端16aに入力されない。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11aは基準電位Vrefに接続される。これにより、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11aを増幅する状態が停止する。その後、続いて、期間P2が始まる時点t2でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になる。これにより、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t2までの期間Pt1に、増幅回路100は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路100の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配された状態で、検出信号S11a、S11bの切り替えを行うことができる。
期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P2の終了する時点t3でスイッチ素子18c、18dがONの状態からOFFとなる。これにより、検出部11bは基準電位Vrefに接続される。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11bを増幅する状態が停止する。続いて、期間P3が始まる時点t4でスイッチ素子18e、18fがOFFの状態からONの状態になる。これにより、期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t3から時点t4までの期間Pt2に、増幅回路100は、検出部11bからの検出信号S11bを増幅している状態から、検出部11cからの検出信号S11cを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路100の帰還ループ17f内にスイッチ素子18c〜18fが配された状態で、検出信号S11b、S11cの切り替えを行うことができる。
期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P4で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P3の終了する時点t5でスイッチ素子18e、18fがONの状態からOFFとなる。これにより、検出部11cは基準電位Vrefに接続される。これにより、検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11cを増幅する状態が停止する。続いて、期間P4が始まる時点t6でスイッチ素子18a、18bがOFFの状態からONの状態になる。これにより、期間P4で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t5から時点t6までの期間Pt3に、増幅回路100は、検出部11cからの検出信号S11cを増幅している状態から、検出部11aからの検出信号S11aを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路100の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a、18b、18e、18fが配された状態で、検出信号S11a、S11cの切り替えを行うことができる。
この構成により、帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18fが配されているので、スイッチ素子18a〜18fのON抵抗値の変動に伴う検出信号S11a〜S11cの位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路100の出力特性が安定し、不要信号の発生を抑制することができる。
図16は、実施の形態2における他の増幅回路200の回路ブロック図である。図16において、図12に示す増幅回路100さらには図4に示す実施の形態1における増幅回路60と同じ部分には同じ参照番号を付す。図16に示す増幅回路200は、図12に示す増幅回路100に、図4に示す実施の形態1における増幅回路60のスイッチ素子68aをさらに備える。
スイッチ素子18a、18c、18eはノード19aで増幅器16の入力端16aに接続されている。スイッチ素子18b、18d、18fはノード19bで帰還回路部17の端17dに接続されている。スイッチ素子68aはノード19a、19bの間に接続されている。
以下に、増幅回路200の動作を説明する。図17は増幅回路200の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18f、68aにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18f、S68aを示す。図17において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18f、S68aのレベルを示す。制御信号S18a〜S18f、S68aのレベルはスイッチ素子18a〜18f、68aをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18f、68aをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2、P3に検出信号S11a〜S11cのうち検出部11a、11b、11cからの検出信号S11a、S11b、S11cをそれぞれ選択的に増幅し、期間P4に検出信号S11a〜S11cのうち検出部11aからの検出信号S11aを再び選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18bがONの状態であり、スイッチ素子18c〜18f、68aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11b、11cのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11b、S11cは入力端16aには入力されない。この状態で、増幅器16は検出信号S11aを増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11aが基準電位Vrefに接続され、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11aを増幅する状態が停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、期間P2の始まりである時点t4でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路200は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替わる。このように、増幅回路200の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されていた状態で、検出信号S11a、S11bの切り替えを行うことができる。
期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P2の終了する時点t5でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、時点t6でスイッチ素子18c、18dがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11bが基準電位Vrefに接続される。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11bを増幅する状態が停止する。その後、続いて、時点t7でスイッチ素子18e、18fがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、期間P3の始まる時点t8でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t5から時点t8までの期間Pt2に、増幅回路200は、検出部11bからの検出信号S11bを増幅している状態から、検出部11cからの検出信号S11cを増幅する状態へ切り替わる。このように、増幅回路200の帰還ループ17f内にスイッチ素子18c〜18fが配された状態で、検出信号S11b、S11cの切り替えを行うことができる。
期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P4で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P3の終了する時点t9でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、時点t10でスイッチ素子18e、18fがONの状態からOFFとなる。これにより、検出部11cは基準電位Vrefに接続される。これにより、検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されなくなり検出信号S11cを増幅する状態が停止する。その後、続いて、時点t11でスイッチ素子18a、18bがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、期間P4が始まる時点t12でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、期間P4で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t9から時点t12までの期間Pt3に、増幅回路200は、検出部11cからの検出信号S11cを増幅している状態から、検出部11aからの検出信号S11aを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路100の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a、18b、18e、18fが配された状態で、検出信号S11a、S11cの切り替えを行うことができる。
この構成により、帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18fが配されているので、スイッチ素子18a〜18fのON抵抗値の変動に伴う検出信号S11a〜S11cである電流の位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路200の出力特性が安定し、不要信号の発生を抑制することができる。さらには、期間Pt1、Pt2、Pt3に帰還ループ17fが閉状態を保ったまま切り替え動作を行うことができる。ここで、帰還ループ17fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでの期間は正確な慣性力の検出ができなくなるが、増幅回路200はこのような出力精度が低下する期間を短縮することができる。
なお、スイッチ素子68aは、図10に示す実施の形態1における増幅回路61の可変抵抗68bに置き換えられてもよく、同様の効果を有する。
図18は、実施の形態2におけるさらに他の増幅回路300の回路ブロック図である。図18において、図12に示す増幅回路100さらには図6に示す実施の形態1における増幅回路70と同じ部分には同じ参照番号を付す。図18に示す増幅回路300は、図12に示す増幅回路100に、図6に示す実施の形態1における増幅回路70のスイッチ素子78a、78bと、スイッチ素子78cとをさらに備える。
検出部11aはスイッチ素子18a、18bとノードNA1で接続されている。スイッチ素子78aはノードNA1と基準電位Vrefとの間に接続されている。検出部11bはスイッチ素子18c、18dとノードNB1で接続されている。スイッチ素子78bはノードNB1と基準電位Vrefとの間に接続されている。検出部11cはスイッチ素子18e、18fとノードNC1で接続されている。スイッチ素子78cはノードNC1と基準電位Vrefとの間に接続されている。スイッチ素子78a、78b、78cがONになることで、検出部11a、11b、11cが基準電位Vrefにそれぞれ接続される。
図19は増幅回路300の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18f、78a〜78cにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18f、S78a〜S78cを示す。図19において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18f、S78a〜S78cのレベルを示す。制御信号S18a〜S18f、S78a〜S78cのレベルはスイッチ素子18a〜18f、78a〜78cをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18f、78a〜78cをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2、P3に検出部11a、11b、11cからの検出信号S11a、S11b、S11cをそれぞれ選択的に増幅し、期間P4に検出部11aからの検出信号S11aを再び選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、78b、78cがONの状態であり、スイッチ素子18c〜18f、78aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11b、11cのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11b、S11cは入力端16aには入力されない。すなわち、増幅器16は検出部11aから出力される検出信号S11aを選択的に増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態になり、スイッチ素子78aがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11aが基準電位Vrefに接続されて、検出部11aからの検出信号S11aは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11aの増幅は停止する。その後、続いて、期間P2が始まる時点t2でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になり、スイッチ素子78bがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t2までの期間Pt1に、増幅回路300は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路300の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配された状態で、検出信号S11a、S11bの切り替えを行うことができるので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う検出信号S11a、S11bの位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路300の出力特性が安定する。
期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P2の終了する時点t3でスイッチ素子18c、18dがONの状態からOFFの状態になり、スイッチ素子78bがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11bが基準電位Vrefに接続され、検出部11bからの検出信号S11bは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11bの増幅は停止する。その後、続いて、期間P3が始まる時点t4でスイッチ素子18e、18fがOFFの状態からONの状態になり、スイッチ素子78cがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t3から時点t4までの期間Pt2に、増幅回路300は、検出部11bからの検出信号S11bを増幅している状態から、検出部11cからの検出信号S11cを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路300の帰還ループ17f内にスイッチ素子18c〜18fが配された状態で、検出信号S11b、S11cの切り替えを行うことができるので、スイッチ素子18c〜18fのON抵抗値の変動に伴う検出信号S11b、S11cの位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路300の出力特性が安定する。
期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P4で検出部11aからの検出信号S11aが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合、まず、期間P3の終了する時点t5でスイッチ素子18e、18fがONの状態からOFFの状態になり、スイッチ素子78cがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11cが基準電位Vrefに接続され、検出部11cからの検出信号S11cは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11cの増幅は停止する。その後、続いて、期間P4が始まる時点t6でスイッチ素子18a、18bがOFFの状態からONの状態になり、スイッチ素子78aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t5から時点t6までの期間Pt3に、増幅回路300は、検出部11cからの検出信号S11cを増幅している状態から、検出部11aからの検出信号S11aを増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路300の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a、18b、18e、18fが配された状態で、検出信号S11a、S11cの切り替えを行うことができるので、スイッチ素子18a、18b、18e、18fのON抵抗値の変動に伴う検出信号S11a、S11cの位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路300の出力特性が安定する。
スイッチ素子78a〜78cはON状態になることで、スイッチ素子18a〜18fの切替えの後でも検出部11a〜11cに不要な電荷が蓄積することをそれぞれ防止する。不要な電荷が検出部11a〜11cに蓄積すると、検出部11a〜11cに不要な振動モードが誘起される場合がある。増幅回路300は検出部11a〜11cに不要な振動モードが誘起されることを抑制できるので、安定して慣性センサ10を動作させることができる。
実施の形態2では、期間P1、P2、P3、P4の順にスイッチ素子18a〜18fが切り替えられて検出信号S11a、S11b、S11c、S11aが選択的に増幅されるが、この順番に限定されない。
なお、図7Bに示す動作と同様に、スイッチ78aを切り替える時点をスイッチ18a、18bを切り替える時点と異ならせてもよく、スイッチ78bを切り替える時点をスイッチ18c、18dを切り替える時点と異ならせてもよく、スイッチ78cを切り替える時点をスイッチ18e、18fを切り替える時点と異ならせてもよい。
図20は実施の形態2における慣性センサ10のさらに他の増幅回路301の回路ブロック図である。図20において、図12と図16と図18に示す増幅回路100、200、300と同じ部分には同じ参照番号を付す。図20に示す増幅回路301は、図12に示す増幅回路100に、図16に示す増幅回路200のスイッチ素子68aと、図18に示す増幅回路300のスイッチ素子78a、78b、78cとをさらに備える。
以下に、増幅回路301の動作を説明する。図21は増幅回路301の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18f、68a、78a〜78cにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18f、S68a、S78a〜S78cを示す。図21において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18f、S68a、S78a〜S78cのレベルを示す。制御信号S18a〜S18f、S68a、S78a〜S78cのレベルは、スイッチ素子18a〜18f、68a、78a〜78cをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18f、68a、78a〜78cをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。
増幅器16は、期間P1、P2、P3に検出部11a、11b、11cからの検出信号S11a、S11b、S11cをそれぞれ選択的に増幅し、期間P4に検出部11aからの検出信号S11aを再び選択的に増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、78b、78cがONの状態であり、スイッチ素子18c〜18f、68a、78aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11b、11cのうち検出部11aから出力される検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅され、検出信号S11b、S11cは入力端16aには入力されない。すなわち、この状態で、増幅器16は検出信号S11aを選択的に増幅する。
期間P1で検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P1が終了する時点t1でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18bがONの状態からOFFの状態となりかつスイッチ素子78aがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11aの増幅は停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18dがOFFの状態からONの状態になりスイッチ素子78bがONの状態からOFFの状態になる。その後、期間P2が始まる時点t4でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路301は、検出部11aからの検出信号S11aを増幅している状態から、検出部11bからの検出信号S11bを増幅する状態へ切り替えられる。帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されているので、スイッチ素子18a〜18dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路60の出力特性が安定する。さらには、増幅回路301では期間Pt1に帰還ループ17fを開状態にすることなく、切り替え動作を行うことができる。帰還ループ17fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路301では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。
期間P2で検出部11bからの検出信号S11bが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P2が終了する時点t5でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t6でスイッチ素子18c、18dがONの状態からOFFの状態となりかつスイッチ素子78bがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11bからの検出信号S11bは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11bの増幅は停止する。その後、続いて、時点t7でスイッチ素子18e、18fがOFFの状態からONの状態になりスイッチ素子78cがONの状態からOFFの状態になる。その後、期間P3が始まる時点t8でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t5から時点t8までの期間Pt2に、増幅回路301は、検出部11bからの検出信号S11bを増幅している状態から、検出部11cからの検出信号S11cを増幅する状態へ切り替えられる。帰還ループ17f内にスイッチ素子18c〜18fが配されているので、スイッチ素子18c〜18fのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路301の出力特性が安定する。さらには、増幅回路301では期間Pt2に帰還ループ17fを開状態にすることなく、切り替え動作を行うことができる。帰還ループ17fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路301では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。
期間P3で検出部11cからの検出信号S11cが増幅器16の入力端16aに入力されて増幅されている状態から、期間P4で検出部11aからの検出信号S11aが入力端16aに入力されて増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P3が終了する時点t9でスイッチ素子68aがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t10でスイッチ素子18e、18fがONの状態からOFFの状態となりかつスイッチ素子78cがOFFの状態からONの状態になる。これにより、検出部11cからの検出信号S11cは入力端16aに入力されなくなり、検出信号S11cの増幅は停止する。その後、続いて、時点t11でスイッチ素子18a、18bがOFFの状態からONの状態になりスイッチ素子78aがONの状態からOFFの状態になる。その後、期間P4が始まる時点t12でスイッチ素子68aがONの状態からOFFの状態になる。これにより、検出部11aからの検出信号S11aが増幅器16の入力端16aに選択的に入力されて増幅される。すなわち、時点t9から時点t12までの期間Pt3に、増幅回路301は、検出部11cからの検出信号S11cを増幅している状態から、検出部11aからの検出信号S11aを増幅する状態へ切り替えられる。帰還ループ17f内にスイッチ素子18a、18b、18e、18fが配されているので、スイッチ素子18a、18b、18e、18fのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路301の出力特性が安定する。さらには、増幅回路301では期間Pt3に帰還ループ17fを開状態にすることなく、切り替え動作を行うことができる。帰還ループ17fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路301では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。
スイッチ素子78a〜78cはON状態で検出部11a〜11cに蓄積した不要な電荷を放電させることで、検出部11a〜11cに不要な振動モードが誘起することを抑制でき、安定して慣性センサ10を動作させることができる。
なお、スイッチ素子68aは、図10に示す実施の形態1における増幅回路61の可変抵抗68bに置き換えられてもよく、同様の効果を有する。
なお、図7Bに示す動作と同様に、スイッチ78aを切り替える時点をスイッチ18a、18bを切り替える時点と異ならせてもよく、スイッチ78bを切り替える時点をスイッチ18c、18dを切り替える時点と異ならせてもよく、スイッチ78cを切り替える時点をスイッチ18e、18fを切り替える時点と異ならせてもよい。
図22は、実施の形態2における増幅回路100、200、300、301の信号波形図である。図22において、図15と図17と図19と図21に示す増幅回路100、200、300、301の信号波形図と同じ部分には同じ参照番号を付す。増幅器16は、期間P1、P2、P3に検出部11a、11b、11cからの検出信号S11a、S11b、S11cをそれぞれ選択的に増幅し、期間P3より後の期間P4、P5、P6に検出部11a、11b、11cからの検出信号S11a、S11b、S11cをそれぞれ選択的に増幅する。これにより、慣性センサ10(図1)は、期間P1、P2、P3にセンサ素子21に与えられた慣性力の検出信号S11a、S11b、S11cに対応する成分の値に対応する信号をそれぞれ出力し、期間P4、P5、P6にセンサ素子21に与えられた慣性力の検出信号S11a、S11b、S11cに対応する成分の値に対応する信号をそれぞれ出力する。詳細には期間P1〜P6では、それぞれの期間の開始からある程度のセトリング時間が経過してから慣性力のそれぞれの成分の値に対応する信号が出力される。セトリング時間は、慣性センサ10の各回路を構成するA/Dコンバータのサンプリングに必要な時間やアナログ回路の応答時間等の遅延時間に依存する。期間P1〜P6は、セトリング時間や慣性センサ10に接続される機器の仕様により決定される。3つの検出信号S11a、S11b、S11cに対応する値の信号が出力されるまでには、期間P1〜P3の和と、検出部11a〜11cが切り替えられる期間Pt1〜Pt3の和との合計の期間Pdが必要である。慣性センサ10が1つの組の検出信号S11a〜S11cに対応する値を出力する出力レートF0が以下の式、
F0≦1/(P1+Pt1+P2+Pt2+P3+Pt3)=1/Pd
を満たす場合、すなわち、ある時点で1つの組の検出信号S11a〜S11cに対応する信号の組が出力されてから次の時点で1つの組の検出信号S11a〜S11cに対応する信号の組が出力されるまでの期間Prが以下の式、
Pr=1/F0≧Pd
を満たす場合、慣性センサ10から信号を出力しない期間Ph(=Pr−Pd)が発生する。慣性センサ10は期間Phに検出回路15と駆動回路12の移相器12eに供給される電力を低減するあるいは電力の供給を停止し、駆動回路12等のセンサ素子21の振動子11の駆動振動を維持するための回路のみに電力を供給してもよい。これにより、慣性センサ10の消費電力を低減することができる。
F0≦1/(P1+Pt1+P2+Pt2+P3+Pt3)=1/Pd
を満たす場合、すなわち、ある時点で1つの組の検出信号S11a〜S11cに対応する信号の組が出力されてから次の時点で1つの組の検出信号S11a〜S11cに対応する信号の組が出力されるまでの期間Prが以下の式、
Pr=1/F0≧Pd
を満たす場合、慣性センサ10から信号を出力しない期間Ph(=Pr−Pd)が発生する。慣性センサ10は期間Phに検出回路15と駆動回路12の移相器12eに供給される電力を低減するあるいは電力の供給を停止し、駆動回路12等のセンサ素子21の振動子11の駆動振動を維持するための回路のみに電力を供給してもよい。これにより、慣性センサ10の消費電力を低減することができる。
(実施の形態3)
図23は、本発明の実施の形態3における慣性センサ110の構成図である。図23において、図1に示す実施の形態1における慣性センサ10と同じ部分には同じ参照番号を付す。図23に示す慣性センサ110は、図1に示す慣性センサ10のセンサ素子21と増幅回路15aの代わりに、センサ素子121と増幅回路400を備える。実施の形態1における慣性センサ10と同様に、実施の形態3における慣性センサ110では検波回路15cは増幅回路400から出力された検出信号を同期検波して検波信号S15cを出力する。
図23は、本発明の実施の形態3における慣性センサ110の構成図である。図23において、図1に示す実施の形態1における慣性センサ10と同じ部分には同じ参照番号を付す。図23に示す慣性センサ110は、図1に示す慣性センサ10のセンサ素子21と増幅回路15aの代わりに、センサ素子121と増幅回路400を備える。実施の形態1における慣性センサ10と同様に、実施の形態3における慣性センサ110では検波回路15cは増幅回路400から出力された検出信号を同期検波して検波信号S15cを出力する。
センサ素子121は、図1に示すセンサ素子21に、振動子11に設けられた検出部11am、11bmをさらに有する。検出部11a、11amは振動子11の駆動振動の中立軸に対して互いに対称の位置に配されており、検出部11b、11bmはその中立軸に対して互いに対称の位置に配されている。振動子11は駆動振動により中立軸により区分される一方の部分は圧縮し、他方の部分は伸張する。振動子11の駆動振動により検出部11a、11amのうち、圧縮される部分に配された検出部には正の電荷が発生し、伸張する部分に配された検出部には負の電荷が発生するので、検出部11a、11amから出力される検出信号S11a、S11amは同じ振幅を有して逆の極性を有する。同様に、振動子11の駆動振動により、検出部11b、11bmから出力される検出信号S11b、S11bmは同じ振幅を有して逆の極性を有する。
図24は増幅回路400の回路ブロック図である。図24において、図2に示す実施の形態1における増幅回路15aと同じ部分には同じ参照番号を付す。増幅回路400は図2に示す増幅回路15aの増幅器16の代わりに増幅器401を有し、帰還回路部117をさらに有する。増幅器401は、反転入力端である入力端401aと、非反転入力端である入力端401bと、非反転出力端である出力端401cと、反転出力端である出力端401dとを有する全差動型の増幅器である。増幅器401の入力端401a、401bと出力端401cはそれぞれ図2に示す実施の形態1における増幅器16の入力端16a、16bと出力端16cとそれぞれ同じ機能を有する。増幅回路400は全差動型の増幅器401を用いることで、検出信号S11a、S11amの差分に基づいてセンサ素子121に与えられた角速度等の慣性力を検出し、検出信号S11b、S11bmの差分に基づいてセンサ素子121に与えられた角速度等の慣性力を検出する。
帰還回路部117は、帰還回路部17と同様に、端117c、117d間に直列に接続された帰還抵抗117aと、帰還抵抗117aに並列に接続された帰還容量117bとを有する。帰還回路部17、117は増幅器401と並列に接続されるように構成されている。帰還回路部17、117の端17c、117cは増幅器401の出力端401c、401dにそれぞれ接続されている。
増幅回路400はスイッチ素子118a〜118dをさらに有する。スイッチ素子18aは検出部11aと増幅器401の入力端401aとの間に設けられる。スイッチ素子18bは、検出部11aと帰還回路部17の端17dとの間に設けられる。スイッチ素子118aは検出部11amと増幅器401の入力端401bとの間に設けられる。スイッチ素子118bは検出部11amと帰還回路部117の端117dとの間に設けられる。スイッチ素子18cは検出部11bと増幅器401の入力端401aとの間に設けられる。スイッチ素子18dは検出部11bと帰還回路部17の端17dの間に設けられる。スイッチ素子118cは検出部11bmと増幅器401の入力端401bとの間に設けられる。スイッチ素子118dは検出部11bmと帰還回路部117の端117dとの間に設けられる。詳細には、検出部11aはノードNA1でスイッチ素子18a、18bに接続されている。検出部11bはノードNB1でスイッチ素子18c、18dに接続されている。検出部11amはノードNA2でスイッチ素子118a、118bに接続されている。検出部11bmはノードNB2でスイッチ素子118c、118dに接続されている。スイッチ素子18a、18cはノード19aで増幅器401の入力端401aに接続されている。スイッチ素子18b、18dはノード19bで帰還回路部17の端17dに接続されている。スイッチ素子118a、118cはノード119aで増幅器401の入力端401bに接続されている。スイッチ素子118b、118dはノード119bで帰還回路部117の端117dに接続されている。すなわち、スイッチ素子18aはノードNA1、19aの間に接続されている。スイッチ素子18bはノードNA1、19bの間に接続されている。スイッチ素子18cはノードNB1、19aの間に接続されている。スイッチ素子18dはノードNB1、19bの間に接続されている。スイッチ素子118aはノードNA2、119aの間に接続されている。スイッチ素子118bはノードNA2、119bの間に接続されている。スイッチ素子118cはノードNB2、119aの間に接続されている。スイッチ素子118dはノードNB2、119bの間に接続されている。帰還回路部17はスイッチ素子18a〜18dを介して増幅器401の入力端401aと出力端401cとの間に接続されて帰還ループ17fを構成する。帰還回路部117はスイッチ素子118a〜118dを介して増幅器401の入力端401bと出力端401dとの間に接続されて帰還ループ117fを構成する。
以下に、増幅回路400の動作を説明する。図25は増幅回路400の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118dを示す。図25において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118dのレベルを示す。制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118dのレベルはスイッチ素子18a〜18d、118a〜118dをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。制御信号S18a、S18bがスイッチ素子18a、18bをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子18a、18bは検出部11aを基準電位Vrefに接続してもよい。また、制御信号S18c、S18dがスイッチ素子18c、18dをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子18c、18dは検出部11bを基準電位Vrefに接続してもよい。また、制御信号S118a、S118bがスイッチ素子118a、118bをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子118a、118bは検出部11amを基準電位Vrefに接続してもよい。また、制御信号S118c、S118dがスイッチ素子118c、118dをOFFの状態にするOFFレベルであるときに、スイッチ素子118c、118dは検出部11bmを基準電位Vrefに接続してもよい。
増幅器401は、期間P1に検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅し、期間P2に検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、118a、118bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18d、118c、118dがOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうちの検出部11aから出力された検出信号S11aが増幅器401の入力端401aに選択的に入力され、検出部11am、11bmのうちの検出部11amから出力される検出信号S11amが増幅器401の入力端401bに選択的に入力され、増幅器401は検出信号S11a、S11amの差分の信号を増幅する。このとき、検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmは増幅器401の入力端401a、401bには入力されない。
期間P1で検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分が増幅されている状態から、期間P2で検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分が増幅される状態へと切り替える場合は、まず、期間P1の終了する時点t1でスイッチ素子18a、18b、118a、118bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amが増幅器401の入力端401a、401bにそれぞれ入力されなくなり検出信号S11a、S11amの差分を増幅する状態が停止する。その後、続いて、期間P1が始まる時点t2でスイッチ素子18c、18d、118c、118dがOFFの状態からONの状態となる。これにより、期間P2で検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmが増幅器401の入力端401a、401bにそれぞれ選択的に入力されて検出信号S11b、S11bmの差分が増幅される。すなわち、時点t1から時点t2までの期間Pt1に、増幅回路400は、検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅している状態から、検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する状態へ切り替えられる。このように、増幅回路400の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されてかつ帰還ループ117f内にスイッチ素子118a〜118dが配された状態で、検出信号S11a、S11am、S11b、S11bmの切り替えを行うことができる。
帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されかつ帰還ループ117f内にスイッチ素子118a〜118dが配されているので、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dのON抵抗値の変動に伴う検出信号の位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路400の出力特性が安定し、更には、不要信号の発生を抑制することができる。
図26は、実施の形態3における他の増幅回路500の回路ブロック図である。図26において、図24に示す増幅回路400さらには図4に示す実施の形態1における増幅回路60と同じ部分には同じ参照番号を付す。図26に示す増幅回路500は、図12に示す増幅回路100に、スイッチ素子68a、168aをさらに備える。スイッチ素子68aはノード19a、19bの間に接続されており、スイッチ素子168aはノード119a、119bの間に接続されている。
以下に、増幅回路500の動作を説明する。図27は増幅回路500の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118d、68a、168aにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118d、S68a、S168aを示す。図27において、横軸は時間であり、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118d、S68a、S168aのレベルを示す。制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118d、S68a、S168aのレベルはスイッチ素子18a〜18d、118a〜118d、68a、168aをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118d、68a、168aをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。スイッチ素子18a、18bはオフのときに検出部11aを基準電位Vrefに接続してもよい。スイッチ素子18c、18dはオフのときに検出部11bを基準電位Vrefに接続してもよい。スイッチ素子118a、118bはオフのときに検出部11amを基準電位Vrefに接続してもよい。スイッチ素子118c、118dはオフのときに検出部11bmを基準電位Vrefに接続してもよい。
増幅器401は、期間P1に検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅し、期間P2に検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、118a、118bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18d、68a、118c、118d、168aはOFFの状態である。この状態で、検出部11a、11bのうちの検出部11aから出力された検出信号S11aが増幅器401の入力端401aに選択的に入力され、検出部11am、11bmのうちの検出部11amから出力される検出信号S11amが増幅器401の入力端401bに選択的に入力され、増幅器401は検出信号S11a、S11amの差分を増幅する。このとき、検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmは増幅器401の入力端401a、401bには入力されない。
期間P1で検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅している状態から、期間P2で検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する状態へと切り替える場合は、まず、期間P1の終了する時点t1でスイッチ素子68a、168aがOFFの状態からONの状態になる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18b、118a、118bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11a、11amが基準電位Vrefに接続され、検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amが増幅器401の入力端401a、401bに入力されなくなり検出信号S11a、S11amの差分を増幅する状態が停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18d、118c、118dがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t4でスイッチ素子68a、168aがONの状態からOFFの状態となる。これにより、期間P2で検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmが増幅器401の入力端401a、401bにそれぞれ選択的に入力されて検出信号S11b、S11bmの差分が増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路500は、検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅している状態から、検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する状態へ切り替わる。このように、増幅回路500の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されかつ帰還ループ117f内にスイッチ素子118a〜118dが配された状態で、検出信号S11a、S11b、S11am、S11bmの切り替えを行うことができる。
この構成により、帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されかつ帰還ループ117f内にスイッチ素子118a〜118dが配されているので、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dのON抵抗値の変動に伴う検出信号S11a、S11b、S11am、S11bmである電流の位相ずれを抑制することができる。その結果、増幅回路500の出力特性が安定し、不要信号の発生を抑制することができる。さらには、期間Pt1に帰還ループ17f、117fが閉状態を保ったまま切り替え動作を行うことができる。ここで、帰還ループ17f、117fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでの期間は正確な慣性力の検出ができなくなるが、増幅回路500はこのような出力精度が低下する期間を短縮することができる。
図28は実施の形態3における慣性センサ110のさらに他の増幅回路501の回路ブロック図である。図28において、図26に示す増幅回路500さらには図10に示す実施の形態1における増幅回路61と同じ部分には同じ参照番号を付す。増幅回路501は、図26に示す増幅回路500のスイッチ素子68a、168aの代わりに、ノード19a、19bの間に接続された可変抵抗68bと、ノード119a、119bの間に接続された可変抵抗168bとを備える。
図26に示す増幅回路500のFET等の半導体素子よりなるスイッチ素子68a、168aは、ON状態では非常に小さい抵抗値を有し、OFF状態では非常に大きい抵抗値を有する可変抵抗と見なすことができる。図28に示す増幅回路501でスイッチ素子68a、168aの代わりに設けられた可変抵抗68b、168bの抵抗値は制御信号S68b、S168bにより、低抵抗値と、低抵抗値より高い高抵抗値とに切り替わる。可変抵抗68b、168bの高抵抗値は、図23に示す増幅回路500のOFFのときのスイッチ素子68a、168aの抵抗値以上である。これにより、増幅回路501は図26に示す増幅回路500と同様に検出信号S11a、S11amの差分と検出信号S11b、S11bmの差分とを増幅することができる。
以下に、増幅回路501の動作を説明する。図29は増幅回路501の信号波形図であり、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dにそれぞれ供給される制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118dと、可変抵抗68b、168bにそれぞれ供給される制御信号S68b、S168bとを示す。図29において、図27に示す増幅回路500の信号波形図と同じ部分には同じ参照番号を付す。図29において、横軸は時間を示し、縦軸は制御信号S18a〜S18d、S68b、S118a〜S118d、S168bのレベルを示す。制御信号S18a〜S18d、S118a〜S118dのレベルはスイッチ素子18a〜18d、118a〜118dをそれぞれONさせるONレベルと、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dをそれぞれOFFさせるOFFレベルよりなる。制御信号S68b、S168bのレベルは可変抵抗68b、168bの抵抗値を高抵抗値に設定するHRレベルと、可変抵抗68b、168bの抵抗値を低抵抗値に設定するLRレベルよりなる。
可変抵抗68b、168bは、図26に示す増幅回路500のスイッチ素子68a、168aがONである状態と同じタイミングでそれぞれ低抵抗値を有し、スイッチ素子68a、168aがOFFである状態と同じタイミングでそれぞれ高抵抗値を有する。すなわち、検出信号S11a、S11amの差分と検出信号S11b、S11bmの差分のうち検出信号S11a、S11amの差分を選択的に増幅する期間P1においては、可変抵抗68b、168bは高抵抗値を有する。同様に、検出信号S11a、S11amの差分と検出信号S11b、S11bmの差分のうち検出信号S11b、S11bmの差分を選択的に増幅する期間P2においては、可変抵抗68b、168bは高抵抗値を有する。以下に増幅回路501の動作を詳述する。
増幅器401は、期間P1に検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅し、期間P2に検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する。
期間P1においては、スイッチ素子18a、18b、118a、118bがONの状態であり、スイッチ素子18c、18d、118c、118dはOFFの状態であり、可変抵抗68b、168bの抵抗値は高抵抗値である。この状態で、検出部11a、11bのうちの検出部11aから出力された検出信号S11aが増幅器401の入力端401aに選択的に入力され、検出部11am、11bmのうちの検出部11amから出力される検出信号S11amが増幅器401の入力端401bに選択的に入力され、増幅器401は検出信号S11a、S11amの差分を増幅する。このとき、検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmは増幅器401の入力端401a、401bには入力されない。
期間P1で検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅している状態から、期間P2で検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する状態へと切り替える場合は、まず、期間P1の終了する時点t1で可変抵抗68b、168bの抵抗値が高抵抗値から低抵抗値に切り替わる。その後、続いて、時点t2でスイッチ素子18a、18b、118a、118bがONの状態からOFFの状態となる。これにより、検出部11a、11amが基準電位Vrefに接続され、検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amが増幅器401の入力端401a、401bに入力されなくなり検出信号S11a、S11amの差分を増幅する状態が停止する。その後、続いて、時点t3でスイッチ素子18c、18d、118c、118dがOFFの状態からONの状態となる。その後、続いて、時点t4で可変抵抗68b、168bの抵抗値が低抵抗値から高抵抗値に切り替わる。これにより、期間P2で検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmが増幅器401の入力端401a、401bに選択的にそれぞれ入力されて検出信号S11b、S11bmの差分が増幅される。すなわち、時点t1から時点t4までの期間Pt1に、増幅回路501は、検出部11a、11amからの検出信号S11a、S11amの差分を増幅している状態から、検出部11b、11bmからの検出信号S11b、S11bmの差分を増幅する状態へ切り替わる。このように、増幅回路500の帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されかつ帰還ループ117f内にスイッチ素子118a〜118dが配された状態で、検出信号S11a、S11b、S11am、S11bmの切り替えを行うことができる。
図26と図27に示すスイッチ素子68a、168aがONの状態である期間Pt1では、図28と図29に示す可変抵抗68b、168bは低抵抗値を有する。帰還ループ17f内にスイッチ素子18a〜18dが配されかつ帰還ループ117f内にスイッチ素子118a〜118dが配されているので、スイッチ素子18a〜18d、118a〜118dのON抵抗値の変動に伴う電流の位相ずれを抑制することができ、増幅回路501の出力特性が安定する。さらには、増幅回路501では可変抵抗68b、168bが低抵抗値を有することで図26に示すスイッチ素子68a、168aと同様に期間Pt1に帰還ループ17f、117fを開状態にすることなく、検出信号S11a、S11b、S11am、S11bmの切り替えを行うことができる。帰還ループ17f、117fが開状態になると出力の急激な変動が発生し、この変動が収束するまでは正確な慣性力の検出ができなくなる場合がある。増幅回路501では、出力精度が低下する期間を短縮することができる。
可変抵抗68b、168bの高抵抗値は、可変抵抗68b、168bが図26に示すスイッチ素子68a、168aの代わりにノード19a、19bの間を電気的に切断しかつノード119a、119bの間を電気的に切断するので、スイッチ素子68a、168aがOFFである時の抵抗値以上である。一方、可変抵抗68b、168bの低抵抗値は、図26に示すスイッチ素子68a、168aと同様に帰還ループ17f、117fを開状態になることを防ぐために、帰還回路部17、117の帰還抵抗17a、117aの抵抗値Rfよりある程度小さい値であればよく、特に導通状態と同等の低い値でなくてもよい。
可変抵抗68b、168bは図26に示すスイッチ素子68a、168aより狭い面積に設けることができるので、増幅回路501を小型化することができる。
(実施の形態4)
図30は本発明の実施の形態4における慣性センサ210の構成図である。図30において、図1に示す実施の形態1における慣性センサ10と同じ部分には同じ参照番号を付す。慣性センサ210の駆動回路12は、図1に示す慣性センサ10のモニタ信号増幅部12fの代わりに、モニタ部31e、31fから信号配線34e、34fを介してそれぞれ入力されるモニタ信号S31e、S31fを増幅してモニタ信号S211を出力するモニタ信号増幅部211を備える。モニタ信号増幅部211は、図1に示す差動アンプ12aに、モニタ信号S31e、S31fをそれぞれ増幅するモニタ信号増幅回路700a、700bをさらに備える。
図30は本発明の実施の形態4における慣性センサ210の構成図である。図30において、図1に示す実施の形態1における慣性センサ10と同じ部分には同じ参照番号を付す。慣性センサ210の駆動回路12は、図1に示す慣性センサ10のモニタ信号増幅部12fの代わりに、モニタ部31e、31fから信号配線34e、34fを介してそれぞれ入力されるモニタ信号S31e、S31fを増幅してモニタ信号S211を出力するモニタ信号増幅部211を備える。モニタ信号増幅部211は、図1に示す差動アンプ12aに、モニタ信号S31e、S31fをそれぞれ増幅するモニタ信号増幅回路700a、700bをさらに備える。
図31はモニタ信号増幅部211の回路ブロック図であり、モニタ信号増幅回路700a、700bの詳細を示す。
モニタ信号増幅回路700aは、モニタ部31eから出力されたモニタ信号S31eを増幅する増幅器216と、増幅器216と並列に接続された帰還回路部217と、モニタ部31eと増幅器216との間に設けられたスイッチ素子218aと、モニタ部31eと帰還回路部217との間に設けられたスイッチ素子218bとを備える。スイッチ素子218a、218bは常時ONの状態である。帰還回路部217はスイッチ素子218a、218bを介して増幅器216の入力端216aと出力端216cとの間に接続されて帰還ループ217fを構成する。
増幅器216は、反転入力端である入力端216aと、非反転入力端である入力端216bと、出力端216cとを有し、モニタ信号S31eを増幅してモニタ信号S700aとして出力端216cから出力する。入力端216aはスイッチ素子218aを介してモニタ部31eに接続されており、ノード219aでスイッチ素子218aに接続されている。入力端216bは基準電位Vrefに接続されている。
帰還回路部217は、スイッチ素子218bを介してモニタ部31eに接続されている。帰還回路部217は、増幅器216の出力端216cに接続された端217cと、ノード219bでスイッチ素子218bに接続された端217dとを有する。
帰還回路部217は、端217c、217dの間に接続された帰還抵抗217aと、帰還抵抗217aと並列に接続された帰還容量217bから形成されている。帰還回路部217の端217cが増幅器216の出力端216cに接続され、端217dがスイッチ素子218a、218bを介して増幅器216の入力端216aに接続されることで、増幅器216と並列に接続されている。
モニタ部31eはノードNA3でスイッチ素子218a、218bに接続されている。すなわち、スイッチ素子218aはノード219a、NA3の間に接続されており、スイッチ素子218bはノード219b、NA3の間に接続されている。
モニタ信号増幅回路700bは、モニタ部31fから出力されたモニタ信号S31fを増幅する増幅器316と、増幅器316と並列に接続された帰還回路部317と、モニタ部31fと増幅器316との間に設けられたスイッチ素子318aと、モニタ部31fと帰還回路部317との間に設けられたスイッチ素子318bとを備える。スイッチ素子318a、318bは常時ONの状態である。帰還回路部317はスイッチ素子318a、318bを介して増幅器316の入力端316aと出力端316cとの間に接続されて帰還ループ317fを構成する。
増幅器316は、反転入力端である入力端316aと、非反転入力端である入力端316bと、出力端316cとを有し、モニタ信号S31fを増幅してモニタ信号S700bとして出力端316cから出力する。入力端316aはスイッチ素子318aを介してモニタ部31fに接続されており、ノード319aでスイッチ素子318aに接続されている。入力端316bは基準電位Vrefに接続されている。
帰還回路部317は、スイッチ素子318bを介してモニタ部31fに接続されている。帰還回路部317は、増幅器316の出力端316cに接続された端317cと、ノード319bでスイッチ素子318aに接続された端317dとを有する。
帰還回路部317は、端317c、317dの間に接続された帰還抵抗317aと、帰還抵抗317aと並列に接続された帰還容量317bから形成されている。帰還回路部317の端317cが増幅器316の出力端316cに接続され、端317dがスイッチ素子318a、318bを介して増幅器316の入力端316aに接続されることで、増幅器316と並列に接続されている。
モニタ部31fはノードNB3でスイッチ素子318a、318bに接続されている。すなわち、スイッチ素子318aはノード319a、NB3の間に接続されており、スイッチ素子318bはノード319b、NB3の間に接続されている。
差動アンプ12aは、モニタ信号増幅回路700a、700bからそれぞれ入力されるモニタ信号S700a、S700bの差分を増幅してモニタ信号S211を出力する。実施の形態4では、モニタ信号S700aは差動アンプ12aの反転入力端に入力され、モニタ信号S700bは差動アンプ12aの非反転入力端に入力されている。モニタ信号S700a、S700bは互いに逆の位相を有し、それらの差分を得ることで、位相ずれが平均化されてかつ大きい振幅を有するモニタ信号S211が得られる。AGCアンプ12bはモニタ信号S211を増幅してモニタ信号S12bを出力する。移相器12eはモニタ信号S211の位相を90°だけずらしてモニタ信号S12eとして検出回路15に出力している。検波回路15cは、モニタ信号S12eを用いて増幅回路15aからの検出信号S15aを同期検波する。すなわち、検波回路15cは、モニタ信号S211を用いて増幅回路15aからの検出信号S15aを同期検波して検波信号S15cを出力する。
増幅回路15aから出力される検出信号S15aではスイッチ素子18a〜18dに起因して僅かながら位相ずれが発生する場合がある。モニタ信号増幅部211の増幅器216、316と帰還回路部217、317とスイッチ素子218a、218b、318a、318bは、増幅回路15aの増幅器16と帰還回路部17とスイッチ素子18a〜18dと同じ特性を有する。すなわち、モニタ信号増幅回路700a、700bは増幅回路15aと実質的に同じ回路である。したがって、スイッチ素子18a〜18dに起因して発生する検出信号S15aの位相ずれと同じ量の位相ずれがモニタ信号S211、S12eにも発生する。検波回路15cは、検出信号S15aと同じ量の位相ずれを有するモニタ信号S12eに同期して検出信号S15aを同期検波するので、検波回路15cから出力された検波信号S15cでの、検出信号S15aとモニタ信号S12eの位相のずれに起因するノイズの発生を抑制することができる。
図32は実施の形態4における他のモニタ信号増幅部212の回路ブロック図である。図32において、図31に示すモニタ信号増幅部211と同じ部分には同じ参照番号を付す。モニタ信号増幅部212は、図31に示すモニタ信号増幅部211のモニタ信号増幅回路700a、700bの代わりにモニタ信号増幅回路701a、701bを備える。
モニタ信号増幅回路701aは、図31に示すモニタ信号増幅回路700aのノード219a、219bの間に接続されたスイッチ素子268aをさらに備える。モニタ信号増幅回路701bは、図31に示すモニタ信号増幅回路700bのノード319a、319bの間に接続されたスイッチ素子368aをさらに備える。スイッチ素子268a、368aは常時OFFの状態である。モニタ信号増幅回路701a、701bの増幅器216、316はモニタ信号S701a、S701bをそれぞれ出力する。
差動アンプ12aは、モニタ信号増幅回路701a、701bからそれぞれ入力されるモニタ信号S701a、S701bの差分を増幅してモニタ信号S212を出力する。図30に示す慣性センサ210の増幅回路15aが図4に示す実施の形態1におけるスイッチ素子68aを有する増幅回路60である場合に、図30に示す慣性センサ210では図31に示すモニタ信号増幅部211の代わりに図32に示すモニタ信号増幅部212が設けられる。図32に示すモニタ信号増幅部212のスイッチ素子268a、368aは図4に示す増幅回路60のスイッチ素子68aと同じ特性を有する。すなわち、モニタ信号増幅回路701a、701bは増幅回路60と実質的に同じ回路である。したがって、スイッチ素子18a〜18d、68aに起因して発生する検出信号S15aの位相ずれと同じ量の位相ずれがモニタ信号S211、S12eにも発生する。検波回路15cは、検出信号S15aと同じ量の位相ずれを有するモニタ信号S12eに同期して検出信号S15aを同期検波するので、検波回路15cから出力された検波信号S15cでの、検出信号S15aとモニタ信号S12eの位相のずれに起因するノイズの発生を抑制することができる。
図33は実施の形態4における他の慣性センサ310の構成図である。図33において、図30に示す慣性センサ210と同じ部分には同じ参照番号を付す。慣性センサ210の駆動回路12は、図30に示す慣性センサ310のモニタ信号増幅部211の代わりに、モニタ部31eから信号配線34eを介して入力されるモニタ信号S31eを増幅してモニタ信号S311を出力するモニタ信号増幅部311を備える。モニタ信号増幅部311は、モニタ信号S31eを増幅するモニタ信号増幅回路700aを備えるが、差動アンプ12aとモニタ信号増幅回路700bを備えていない。図30に示す慣性センサ210では、モニタ部31e、31fから出力されたモニタ信号S31e、S31fの差分に基づき駆動信号S31c、31dとモニタ信号S12eを発生する。図33に示す慣性センサ310では、モニタ部31fからのモニタ信号S31fを用いずに、モニタ部31eからのモニタ信号S31eに基づき駆動信号S31c、S31dとモニタ信号S12eを発生する。
図34はモニタ信号増幅部311の回路ブロック図である。図34において、図31に示すモニタ信号増幅部211と同じ部分には同じ参照番号を付す。モニタ信号増幅回路700aの増幅器216は出力端216cからモニタ信号S311を出力する。AGCアンプ12bはモニタ信号S311を増幅してモニタ信号S12bを出力する。移相器12eはモニタ信号S311の位相を90°だけずらしてモニタ信号S12eとして検出回路15に出力している。
慣性センサ310は、図30に示す慣性センサ210と同様に、検波回路15cから出力された検波信号S15cでのノイズの発生を抑制することができる。
図35は慣性センサ310の他のモニタ信号増幅部312の回路ブロック図である。図35において、図34に示すモニタ信号増幅部311さらには図32に示すモニタ信号増幅部212と同じ部分には同じ参照番号を付す。モニタ信号増幅部312は、図34に示すモニタ信号増幅部311の代わりに、図32に示すモニタ信号増幅部212のモニタ信号増幅回路701aを備える。図33に示す慣性センサ310の増幅回路15aが図4に示す実施の形態1におけるスイッチ素子68aを有する増幅回路60である場合に、モニタ部31eにモニタ信号増幅部312が接続される。モニタ信号増幅回路701aの増幅器216は出力端216cからモニタ信号S312を出力する。AGCアンプ12bはモニタ信号S312を増幅してモニタ信号S12bを出力する。移相器12eはモニタ信号S312の位相を90°だけずらしてモニタ信号S12eとして検出回路15に出力している。
増幅回路60とモニタ信号増幅部312を用いた慣性センサ310は、図30に示す慣性センサ210と同様に、検波回路15cから出力された検波信号S15cでのノイズの発生を抑制することができる。
本発明における慣性センサは、S/Nを改善することができるので、自動車、航空機、船舶、ロボット、その他各種電子機器等において有用である。
11 振動子
11a 検出部(第1の検出部)
11b 検出部(第2の検出部)
11c 検出部(第3の検出部)
12 駆動回路
15 検出回路
15a,60,61,70,71,100,200,300,301,400,500,501 増幅回路
15c 検波回路
16 増幅器(第1の増幅器)
16a 入力端
16c 出力端
17 第1の帰還回路部
17a 帰還抵抗
17b 帰還容量
17c 端(第1の端)
17d 端(第1の端)
18a スイッチ素子(第1のスイッチ素子)
18b スイッチ素子(第2のスイッチ素子)
18c スイッチ素子(第3のスイッチ素子)
18d スイッチ素子(第4のスイッチ素子)
18e スイッチ素子(第5のスイッチ素子)
18f スイッチ素子(第6のスイッチ素子)
19a ノード(第1のノード)
19b ノード(第2のノード)
21 センサ素子
31e モニタ部
31f モニタ部
68a スイッチ素子(第5のスイッチ素子、第7のスイッチ素子)
68b 可変抵抗
216 増幅器(第2の増幅器)
216a 入力端
216c 出力端
217 帰還回路部(第2の帰還回路部)
217c 端(第1の端)
217d 端(第2の端)
218a スイッチ素子(第5のスイッチ素子)
218b スイッチ素子(第6のスイッチ素子)
219a ノード(第3のノード)
219b ノード(第4のノード)
268a スイッチ素子(第8のスイッチ素子)
401 増幅器(第1の増幅器)
S11a 検出信号(第1の検出信号)
S11b 検出信号(第2の検出信号)
S11c 検出信号(第3の検出信号)
11a 検出部(第1の検出部)
11b 検出部(第2の検出部)
11c 検出部(第3の検出部)
12 駆動回路
15 検出回路
15a,60,61,70,71,100,200,300,301,400,500,501 増幅回路
15c 検波回路
16 増幅器(第1の増幅器)
16a 入力端
16c 出力端
17 第1の帰還回路部
17a 帰還抵抗
17b 帰還容量
17c 端(第1の端)
17d 端(第1の端)
18a スイッチ素子(第1のスイッチ素子)
18b スイッチ素子(第2のスイッチ素子)
18c スイッチ素子(第3のスイッチ素子)
18d スイッチ素子(第4のスイッチ素子)
18e スイッチ素子(第5のスイッチ素子)
18f スイッチ素子(第6のスイッチ素子)
19a ノード(第1のノード)
19b ノード(第2のノード)
21 センサ素子
31e モニタ部
31f モニタ部
68a スイッチ素子(第5のスイッチ素子、第7のスイッチ素子)
68b 可変抵抗
216 増幅器(第2の増幅器)
216a 入力端
216c 出力端
217 帰還回路部(第2の帰還回路部)
217c 端(第1の端)
217d 端(第2の端)
218a スイッチ素子(第5のスイッチ素子)
218b スイッチ素子(第6のスイッチ素子)
219a ノード(第3のノード)
219b ノード(第4のノード)
268a スイッチ素子(第8のスイッチ素子)
401 増幅器(第1の増幅器)
S11a 検出信号(第1の検出信号)
S11b 検出信号(第2の検出信号)
S11c 検出信号(第3の検出信号)
Claims (17)
- 慣性力に応じた第1の検出信号を出力する第1の検出部と、
慣性力に応じた第2の検出信号を出力する第2の検出部と、
を有するセンサ素子と、
出力端と、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号とが選択的に入力される入力端とを有する第1の増幅器と、
前記第1の増幅器の前記入力端と前記出力端とに並列に接続されるように構成された第1の帰還回路部と、
前記第1の検出部と前記第1の増幅器の前記入力端との間に設けられた第1のスイッチ素子と、
前記第1の検出部と前記第1の帰還回路部の間に設けられた第2のスイッチ素子と、
前記第2の検出部と前記第1の増幅器の前記入力端との間に設けられた第3のスイッチ素子と、
前記第2の検出部と前記第1の帰還回路部の間に設けられた第4のスイッチ素子と、
を備えた慣性センサ。 - 前記第1の増幅器と前記第1の帰還回路部との間に接続された第5のスイッチ素子をさらに備え、
前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とは第1のノードで前記第1の増幅器の前記入力端に接続されており、
前記第1の帰還回路部は、前記第1の増幅器の前記出力端に接続された第1の端と、第2のノードで前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とに接続された第2の端とを有し、
前記第5のスイッチ素子は前記第1のノードと前記第2のノードとの間に接続されている、請求項1に記載の慣性センサ。 - 前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態であり、かつ前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子と前記第5のスイッチ素子とがOFF状態であることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号のうちの前記第1の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力され、
前記第5のスイッチ素子がOFF状態からON状態になり、その後、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態からOFF状態になってかつ前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とがOFF状態からON状態になり、その後、前記第5のスイッチ素子がON状態からOFF状態になることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号のうちの前記第1の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態から、前記第2の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態へと切り替わる、請求項2に記載の慣性センサ。 - 前記第5のスイッチ素子がOFF状態からON状態になり、その後、前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とがOFF状態からON状態になり、その後、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態からOFF状態になり、その後、前記第5のスイッチ素子がON状態からOFF状態になることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号のうちの前記第1の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態から、前記第2の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態へと切り替わる、請求項3に記載の慣性センサ。
- 前記第1の増幅器と前記第1の帰還回路部との間に接続された可変抵抗をさらに備え、
前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とは第1のノードで前記第1の増幅器の前記入力端に接続されており、
前記第1の帰還回路部は、前記第1の増幅器の前記出力端に接続された第1の端と、第2のノードで前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とに接続された第2の端とを有し、
前記可変抵抗は前記第1のノードと前記第2のノードとの間に接続されている、請求項1に記載の慣性センサ。 - 前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態であり、かつ前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とがOFF状態であり、かつ前記可変抵抗の抵抗値が高抵抗値となることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号のうちの前記第1の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力され、
前記可変抵抗の前記抵抗値が前記高抵抗値から前記高抵抗値より低い低抵抗値に切り替わり、その後、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態からOFF状態になってかつ前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とがOFF状態からON状態になり、その後、前記可変抵抗の前記抵抗値が前記低抵抗値から前記高抵抗値に切り替わることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号のうちの前記第1の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態から、前記第2の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態へと切り替わる、請求項5に記載の慣性センサ。 - 前記可変抵抗の前記抵抗値が前記高抵抗値から前記低抵抗値に切り替わり、その後、前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とがOFF状態からON状態になり、その後、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態からOFF状態になり、その後、前記可変抵抗の前記抵抗値が前記低抵抗値から前記高抵抗値に切り替わることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号のうちの前記第1の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態から、前記第2の検出信号が前記第1の増幅器の前記入力端に選択的に入力される状態へと切り替わる、請求項6に記載の慣性センサ。
- 慣性力を検出し、第3の検出信号を出力する第3の検出部と、
前記第3の検出部と前記第1の増幅器の前記入力端との間に設けられた第5のスイッチ素子と、
前記第3の検出部と前記第1の帰還回路部との間に設けられた第6のスイッチ素子と、
をさらに備えた、請求項1に記載の慣性センサ。 - 前記第1の増幅器と前記第1の帰還回路部との間に接続された第7のスイッチ素子をさらに備え、
前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子と前記第5のスイッチ素子とは第1のノードで前記第1の増幅器の前記入力端に接続されており、
前記第1の帰還回路部は、前記第1の増幅器の前記出力端に接続された第1の端と、第2のノードで前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子と前記第6のスイッチ素子とに接続された第2の端とを有し、
前記第7のスイッチは前記第1のノードと前記第2のノードとの間に接続されている、請求項8に記載の慣性センサ。 - 前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態であり、かつ前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子と前記第5のスイッチ素子と前記第6のスイッチ素子と前記第7のスイッチ素子がOFF状態であることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号と前記第3の検出信号のうちの前記第1の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力され、
前記第7のスイッチ素子がOFF状態からON状態になり、その後、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とがON状態からOFF状態になりかつ前記第5のスイッチ素子と前記第6のスイッチ素子とがOFF状態からON状態になり、その後、前記第7のスイッチ素子がON状態からOFF状態になることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号と前記第3の検出信号のうちの前記第1の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力される状態から、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号と前記第3の検出信号のうちの前記第3の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力される状態へと切り替わる、請求項9に記載の慣性センサ。 - 前記第7のスイッチ素子がOFF状態からON状態になり、その後、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子がON状態からOFF状態になり、その後、前記第5のスイッチ素子と前記第6のスイッチ素子とがOFF状態からON状態になり、その後、前記第7のスイッチ素子がON状態からOFF状態になることで、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号と前記第3の検出信号のうちの前記第1の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力される状態から、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号と前記第3の検出信号のうちの前記第3の検出信号が選択的に前記第1の増幅器の前記入力端に入力される状態へと切り替わる、請求項10に記載の慣性センサ。
- 前記センサ素子に駆動信号を供給する駆動回路と、
前記第1の増幅器の前記出力端から出力される信号から前記慣性力に対応する検波信号を出力する検波回路をさらに備え、
前記センサ素子は、前記駆動信号により振動する振動子と、前記振動子の振動に対応するモニタ信号を出力するモニタ部とをさらに有し、
前記第1の検出部と前記第2の検出部とは前記振動子に設けられており、かつ前記振動子が振動しているときに前記慣性力に応じた前記第1の検出信号と前記第2の検出信号とをそれぞれ出力し、
前記駆動回路は、
出力端と、前記モニタ信号が入力される入力端とを有する第2の増幅器と、
前記第2の増幅器の前記入力端と前記出力端とに並列に接続されるように構成された第2の帰還回路部と、
前記モニタ部と前記第2の増幅器の前記入力端との間に設けられたON状態である第5のスイッチ素子と、
前記モニタ部と前記第2の帰還回路部の間に設けられたON状態である第6のスイッチ素子と、
を有し、
前記検波回路は、前記第2の増幅器が出力する信号を用いて前記第1の増幅器の前記出力端から出力される信号を検波することで前記検波信号を出力する、請求項1に記載の慣性センサ。 - 前記第1の増幅器と前記第1の帰還回路部との間に接続された第7のスイッチ素子をさらに備え、
前記第1のスイッチ素子と前記第3のスイッチ素子とは第1のノードで前記第1の増幅器の前記入力端に接続されており、
前記第1の帰還回路部は、前記第1の増幅器の前記出力端に接続された第1の端と、第2のノードで前記第2のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子とに接続された第2の端とを有し、
前記第7のスイッチ素子は前記第1のノードと前記第2のノードとの間に接続されており、
前記駆動回路は、前記第2の増幅器と前記第2の帰還回路部との間に接続されたOFF状態である第8のスイッチ素子をさらに有し、
前記第5のスイッチ素子は第3のノードで前記第2の増幅器の前記入力端に接続されており、
前記第2の帰還回路部は、前記第2の増幅器の前記出力端に接続された第1の端と、第4のノードで前記第6のスイッチ素子に接続された第2の端とを有し、
前記第8のスイッチ素子は前記第3のノードと前記第4のノードとの間に接続されている、請求項12に記載の慣性センサ。 - 前記第1の帰還回路部は帰還抵抗と帰還容量とからなる、請求項1に記載の慣性センサ。
- 前記慣性力はコリオリ力である、請求項1に記載の慣性センサ。
- 前記慣性力は角速度である、請求項1に記載の慣性センサ。
- 前記第1の増幅器は全差動型である、請求項1に記載の慣性センサ。
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