JP2002131059A - ジャイロ装置 - Google Patents

ジャイロ装置

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JP2002131059A
JP2002131059A JP2000323809A JP2000323809A JP2002131059A JP 2002131059 A JP2002131059 A JP 2002131059A JP 2000323809 A JP2000323809 A JP 2000323809A JP 2000323809 A JP2000323809 A JP 2000323809A JP 2002131059 A JP2002131059 A JP 2002131059A
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capacitance
circuit
voltage
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voltage conversion
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JP2000323809A
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Kaneo Yachi
兼雄 矢地
Shiyougo Yoshino
彰悟 吉野
Tomoyasu Hasegawa
友保 長谷川
Yoshitaka Kato
良隆 加藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジャイロ装置の容量電圧変換回路を高抵抗を
用いて構成すると、回路ブロック全体を半導体基板に集
積して構成することが難しくなる。 【解決手段】 角速度検出素子1は、コリオリ力に基づ
く振動体2の振動を静電容量の変化として検出する検出
電極部5,6を有する。検出電極部5,6に於ける容量
変化を、容量電圧変換回路8,9を用いて電圧変化に変
換する。この場合、容量電圧変換回路8,9は、高入力
インピーダンス増幅回路60,80と、この増幅回路6
0,80の入力側に基準電圧源70から基準電圧を印可
するダイオード64,74,84,85とから構成し、
角速度検出素子1と共に回路ブロック全体を1枚の半導
体基板に集積化して形成可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロ装置、特
に、半導体加工技術を用いて構成した振動型のジャイロ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラの手ぶれ防止装置、カーナ
ビゲーション装置、自動車の転倒検出装置、自動車の姿
勢制御装置等のセンサとしてジャイロ装置が使用されて
いる。これら諸装置に使用されるジャイロ装置は、接地
空間が極めて狭いことから、体積の少ない小型のジャイ
ロ装置が要求される。このため、ジャイロ装置は、角速
度検出素子を半導体基板、例えば、シリコン基板を加工
して作り、また、角速度検出素子の駆動回路や出力信号
処理回路を可能な限り半導体基板に集積化して回路基板
の使用を極力小さく構成することが望まれる。
【0003】このような要求に応えるため、従来、図9
に示すようなジャイロ装置の回路ブロックが提案されて
いる。図9に於いて、角速度検出素子1は、振動体2
と、この振動体2を静電力で駆動する駆動電極部3,4
と、コリオリ力が加わったときの振動体2の振動を静電
的に検出する検出電極部5,6とから構成されている。
検出電極部5,6は、それぞれ容量電圧変換回路8,9
の入力側に接続されている。また、振動体2は接地され
ている。
【0004】容量電圧変換回路8,9は、検出電極部
5,6が検出したコリオリ力による容量変化を、電圧変
化に変換し電圧信号として出力する。容量電圧変換回路
8,9から出力された電圧信号は、増幅器10,11で
増幅されて差動増幅器12に入力される。差動増幅器1
2の出力は、同期検波回路13を通して感度調整増幅器
14に入力される。この感度調整増幅器14は、オフセ
ット調整回路15からのオフセット信号を受けてオフセ
ット電圧を調整した角速度信号を出力する。
【0005】また、上述の増幅器10,11の出力は、
加算増幅器17に入力される。この加算増幅器17の出
力は、振動体2の振動状態を示す振動振幅信号として、
駆動信号形成回路18に入力される。駆動信号形成回路
18から出力された駆動信号は、駆動電極部4に直接印
加されると共に反転増幅器19を介して駆動電極部3に
印加される。
【0006】上述の回路ブロックに於いて、容量電圧変
換回路8,9は、同じ回路構成であり、接合型電界効果
トランジスタ(以下「JFET」という)20を用いた
ソースホロア回路として構成され、ゲート21が入力側
となり、ソース22が出力側となっている。JFETの
ゲート21は、ゲート抵抗24を介してソース22に接
続されている。また、JFET20のソース22は、ソ
ース抵抗26を介して接地されると共に、JFET20
のドレインは直流電源、例えば、5V電源の直流電源端
子27に接続されている。
【0007】上述の回路ブロックの動作について説明す
る。駆動信号形成回路18は、三角波形成回路と振幅調
整回路から構成され、一定の周波数及び一定の振幅を有
する三角波の駆動信号を出力する。この駆動信号は角速
度検出素子1の駆動電極部3,4に供給される。これに
より、振動体2は、相互に180度位相の異なる駆動信
号による静電駆動力で付勢され、駆動電極部3,4の配
置方向(図面の上下方向)に、一定の振幅で且つ固有の
機械共振周波数で振動する。駆動信号の周波数は、通
常、振動体2の固有の機械共振周波数に一致する周波
数、例えば、10KHz程度に定められる。
【0008】角速度検出素子1の振動体2が一定の振幅
で振動している状態に於いて、振動体2の中心を垂直に
貫く(図面に対する垂直方向の)回転軸の周りに角速度
が加わると、振動体2は、検出電極部5,6の配置方向
のコリオリ力を受け、コリオリ力と静電駆動力を合成し
た振動ベクトル方向に振動する。
【0009】角速度検出素子1の検出電極部5,6に
は、互いに180度位相の異なる容量変化が現れ、容量
電圧変換回路8,9を構成するJFET20のゲート2
1に伝達される。この容量変化(容量信号)は、振動体
2の振動周波数を持ち、駆動信号の位相に対して90度
遅れの位相となっている。また、振動体2が上述の振動
ベクトル方向に振動していることに起因して、容量信号
には、振動振幅信号成分とコリオリ力による角速度信号
成分が含まれている。
【0010】容量電圧変換回路8,9は、検出電極部
5,6の検出した容量信号を電圧信号に変換して出力す
る。容量電圧変換回路8,9は、上述の如く、JFET
20で構成されており、ゲート21は高い入力インピー
ダンスとなっている。また、ゲート抵抗24は、高い抵
抗値に設定されているため、JFET20のゲート21
の電位は、ソース22とほぼ同電位になる。
【0011】この構成により、検出電極部5,6に蓄積
された電荷を放電する時定数が大きくなり、角速度検出
素子1の検出電極部5,6に於ける微少な容量変化を減
衰することなく効率よく電圧変化に変換することができ
る。
【0012】容量電圧変換回路5,6から出力された電
圧信号は、交流増幅器10,11で増幅されて加算増幅
器17に入力され、振動振幅信号成分が抽出される。こ
の振動振幅信号は、駆動信号形成回路18に帰還され
る。この帰還回路は自励発振回路を構成しており、角速
度検出素子1の励振駆動が継続される。
【0013】また、交流増幅器10,11の出力は、差
動増幅器12に入力される。この差動増幅器12では、
上述した振動振幅信号成分が除かれ、角速度信号成分が
抽出される。差動増幅器12から出力された角速度信号
成分は、同期検波回路13により駆動信号を参照信号と
して同期検波され、感度調整増幅器14に入力される。
感度調整増幅器14は、オフセット調整回路15からの
調整信号により、オフセット電圧を調整した角速度信号
を出力する。
【0014】上述したジャイロ装置に用いる角速度検出
素子1の一例を図10を用いて説明する。図10では、
角速度検出素子1のみを図示しているが、シリコン基板
をエッチング加工して構成されるものであり、シリコン
基板には、上述した回路ブロックに於ける角速度検出素
子1の駆動回路や出力信号処理回路を形成する領域が設
けられている。
【0015】図10に於いて、支持枠30の内側には、
振動体2を構成する外振動枠31及び内振動枠32が設
けられている。即ち、外振動枠31は、支持枠30の内
側に対向して設けた支持部33,34の外梁35,36
により支持され、支持部33,34の配置方向(図面の
左右方向)に振動可能となっている。また、内振動枠3
2は、外振動枠31の内側に配置され、外振動枠31の
内側に対向して設けた突出部37,38に取付けた内梁
39,40により図面の上下方向に振動可能である。
【0016】外振動枠31の外側には、内振動枠32の
振動方向に駆動電極部3,4が設けられている。この駆
動電極部3,4は、板状の可動駆動櫛歯電極41,42
と固定駆動櫛歯電極43,44が微少空間を介して対向
配置されており、可動駆動櫛歯電極41,42は外振動
枠31の外側面に固定され、固定駆動櫛歯電極43,4
4は駆動固定電極45,46により支持されている。
【0017】また、内振動枠32の内側には、支持部3
3と34を結ぶ方向に延びた質量部50が設けられ、振
動体2の重量を大きくしている。質量部50の両側に於
ける内振動枠32の内側空間には、検出電極部5,6が
設けられている。この検出電極部5,6も、上述同様
に、板状の可動検出櫛歯電極51,52と固定検出櫛歯
電極53,54が微少空間を介して多数対向配置されて
おり、可動検出櫛歯電極51,52は質量部50の両側
面に固定され、固定検出櫛歯電極53,54は検出固定
電極55,56により支持されている。
【0018】上述した構成の角速度検出素子1は、支持
枠30が接地されており、駆動固定電極45,46に駆
動信号を印加すると、可動駆動櫛歯電極41,42と固
定駆動櫛歯電極43,44間に静電力が働き、振動体2
全体を図面の左右方向に一定の振幅で駆動振動させる。
【0019】振動体2の振動状態に於いて、振動体2の
中心を通る回転軸の回りに角速度が加わると、振動体2
には図面の上下方向にコリオリ力が働き、内振動枠32
のみが図面の上下方向にコリオリ力の大きさに応じて変
位する。これにより、検出固定電極55,56には、駆
動振動とコリオリ力による変位の大きさを含んだ容量変
化が現れる。この容量変化には、角速度信号成分と振動
振幅信号成分が含まれている。
【0020】上述の如く、角速度検出素子1の検出電極
部5,6には、容量変化が現れるが、容量変化前の静電
容量Cs及び容量変化に伴う静電容量の変化分ΔC共に
極めて小さく、容量電圧変換回路8,9に於けるJFE
T20のゲート電位をVgとしたときのゲート電位の変
化分ΔVは、ΔV=ΔC・Vg/Csで与えられる。
【0021】即ち、容量電圧変換回路8,9に於いて、
検出電極部5,6に出現した容量変化を電圧変化に変換
したときの電圧変化分ΔVは、ゲート電位Vgの大きさ
に比例する。このため、容量電圧変換回路8,9では、
図9に示したように、JFET20のゲート21とソー
ス22との間に高抵抗値のゲート抵抗24を接続してゲ
ート電位Vgを所定の電位に保持している。
【0022】また、容量電圧変換回路8,9の入力側は
高インピーダンスとなっているため、ゲート抵抗24
は、検出電極部5,6に蓄えられた電荷の放電路となる
が、ゲート抵抗24の高い抵抗値により時定数が大きく
なる。このため、容量変化前後の電荷は近似的に等しく
なるので、容量電圧変換感度(ΔV/ΔC)は安定した
値となると共に、ゲート抵抗24の抵抗値を容量電圧変
換回路8,9毎に設定してJFET20のゲート電位を
調整すれば、JFET20のバラ付き吸収して容量電圧
変換回路8,9の容量電圧変換感度を揃え、出力信号の
絶対値を等しくすることができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、角速度
検出素子1は、半導体基板を加工して作られているの
で、ジャイロ装置の回路ブロック全体を半導体基板に集
積して構成することが考察されているが、高抵抗値のゲ
ート抵抗24を半導体基板の狭い面積上に構成すること
は極めて困難であり、実現には高額な費用の投資が必要
になり、容量電圧変換回路20を半導体基板とは別に回
路基板に実装すると、ジャイロ装置全体が大きくなる等
の課題がある。
【0024】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、回路ブロック全体を半導体
基板に集積して構成することの可能なジャイロ装置を提
供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は次に示す構成をもって課題を解決する手
段としている。すなわち、第1の発明のジャイロ装置
は、振動体と、この振動体を振動可能に支持する支持部
と、振動体を静電力で振動させる駆動電極部と、コリオ
リ力に基づく振動体の振動を静電容量の変化として検出
する検出電極部とを含む角速度検出素子を備え、検出電
極部に於ける容量変化を電圧変化に変換する容量電圧変
換回路を有するものであり、その特徴として、容量電圧
変換回路は、高入力インピーダンス増幅回路と、この増
幅回路の入力側に基準電圧源から基準電圧を印加するダ
イオードとから構成することである。
【0026】この発明に於いて、高入力インピーダンス
増幅回路の入力側には、等価的に微少静電容量Csのコ
ンデンサが接続されていると考えることができ、ダイオ
ードを通って基準電圧源から電流は殆ど流れないが、高
入力インピーダンス増幅回路の入力側は、基準電圧源の
基準電位Vgに維持される。従って、コリオリ力により
検出電極部の静電容量Csが変化したときには、基準電
圧源の基準電圧Vgに比例した電圧変化分ΔVが得ら
れ、容量電圧変換回路の出力側から基準電圧Vgに電圧
変化分ΔVが重畳した電圧信号が出力される。
【0027】基準電圧源の基準電圧Vgは、高入力イン
ピーダンス増幅回路を動作させる直流電源の電圧Vcc
よりも低く、接地電位と直流電源の電位Vccとの間の
電位(Vcc>Vg>0)に定められる。通常、基準電圧
Vgは、直流電源の直流電圧Vccのほぼ2分の1に定
められる。
【0028】また、ダイオードは、半導体基板を用いて
構成できるため、角速度検出素子と共にジャイロ装置の
回路ブロック全体が1枚の半導体基板に集積化して形成
される。
【0029】第2の発明のジャイロ装置では、上述の発
明に於いて、高入力インピーダンス増幅回路は、電界効
果トランジスタを用いると共に、ダイオードは、その一
端を電界効果トランジスタのゲートに接続して構成した
ことを特徴としている。
【0030】電界効果トランジスタのゲートは、高い入
力インピーダンスとなっており、ゲート電位はダイオー
ドにより基準電位に維持される。このことから、コリオ
リ力に基づく検出電極部に於ける静電容量の変化分ΔC
は、ゲート電位の変化分ΔVとして与えられる。
【0031】第3の発明のジャイロ装置は、第1の発明
に於いて、高入力インピーダンス増幅回路は、演算増幅
器を用いた高入力インピーダンスの回路で構成すると共
に、ダイオードは、その一端を演算増幅器の信号入力側
に接続して構成したことを特徴としている。
【0032】演算増幅器を用いた回路では、信号入力側
が高入力インピーダンスに構成されており、信号入力側
はダイオードを介して基準電位に維持される。このこと
から、基準電位に比例した電圧信号が得られる。
【0033】第4の発明のジャイロ装置は、上述の何れ
かの発明に於いて、振動体の振動状態を検出するモニタ
電極部と、このモニタ電極部に於ける容量変化を電圧変
化に変換する第2の容量電圧変換回路とを備え、容量電
圧変換回路は、高入力インピーダンス増幅回路と、高入
力インピーダンス増増幅回路の入力側を基準電圧源の基
準電位に維持するダイオードとから構成することを特徴
としている。
【0034】この発明に於いて、モニタ電極部は、振動
体の駆動振動に於ける振動周波数、位相及び振幅を含む
静電容量の変化分ΔCを振動振幅信号成分として直接的
に検出する。この静電容量変化分ΔCは、高入力インピ
ーダンス増増幅回路を用いて電圧信号ΔVに変換され
る。この変換に際して、高入力インピーダンス増増幅回
路の入力側はダイオードにより基準電位に維持されてい
るから、安定した容量電圧変換が行われる。高入力イン
ピーダンス増増幅回路の出力側から出力される振動振幅
信号成分は、自励発振の帰還信号となり、また、他励発
振の振幅、位相を制御する帰還信号となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、この発明に係る実施形態
例を図面に基いて説明する。なお、ジャイロ装置の回路
ブロックは、容量電圧変換回路を除き、図9に示した回
路ブロックと同じであるため、回路ブロックの重複説明
を省略し、容量電圧変換回路の実施形態例についてのみ
詳述する。
【0036】図1に於いて、第1実施形態例の容量電圧
変換回路8,9は、JFET60を用いてソースホロワ
回路として構成されている。JFET60のドレイン6
3は、直流電源、例えば、5V電源の直流電源端子67
に接続され、ソース62は、ソース抵抗66を介して接
地されると共に出力端子68に接続されている。この出
力端子68は、容量電圧変換回路8,9の出力側とな
る。
【0037】また、JFET60のゲート61は、容量
電圧変換回路8,9の入力側となる入力端子69に接続
されており、ゲート61と基準電源70の基準電圧端子
65の間には、ダイオード64がカソードをゲート61
に接続してゲート61に向けて順方向となる如く接続さ
れている。この場合、ゲート61から見た基準電源70
は、高インピーダンスとなる。基準電源70は、2.5
Vの直流電源である。また、容量電圧変換回路8,9の
入力端子69は、角速度検出素子1の静電容量Csを等
価的に示す可変コンデンサ71を介して接地されてい
る。
【0038】上述の容量電圧変換回路8,9に於いて、
JFET60のゲート61は高い入力インピーダンスで
あり、また、可変コンデンサ71は、板状の櫛歯電極を
微少空間を介して対向配置して形成した微少な静電容量
Csを有するため、高インピーダンスとなる。従って、
基準電源70からダイオード64を通って電流は殆ど流
れないが、JFET60のゲート61は、基準電源70
の基準電位(2.5V)となり、ゲート電位は一定電位
になる。
【0039】これにより、JFET60のドレイン63
とソース62間が導通される。このとき、角速度検出素
子1から検出する静電容量Csが振動体2の振動周波数
で変化すると、入力端子69には容量変化分ΔCに応じ
た電圧変化ΔVが発生し、出力端子68には、振動体2
の振動周波数で変化する電圧信号が現れる。このときの
容量電圧変換感度(ΔV/ΔC)は、JFET60のゲ
ート電位を一定電位(2.5V)に維持したことにより
安定したものとなる。
【0040】図2を用いて第2実施形態例を説明する。
なお、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付
し、その共通部分の重複説明は省略する。第1実施形態
例とはダイオードの向きを逆に接続した点で相違する。
即ち、ダイオード74のアノードがJFET60のゲー
ト61に接続され、カソードが基準電源端子65に接続
されている。
【0041】この回路に於いても、上述同様に、JFE
T60のゲート61は高い入力インピーダンスであり、
また、入力端子69に接続されている可変コンデンサ7
1のインピーダンスは大きい。このため、ダイオード7
4は、電圧に対する電流特性に於いて、殆ど電流の流れ
ない領域での使用となる。このことから、ダイオード7
4の両端は、ほぼ等電位となるから、JFET60のゲ
ート61は基準電圧となる。ここに効率よく容量電圧変
換を行うことができる。
【0042】第3実施形態例を図3を用いて説明する。
なお、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付
し、その共通部分の重複説明は省略する。第1実施形態
例との相違点は、JFET60をソースホロワ回路とし
て構成するのではなく、JFET60のドレイン63と
直流電源端子67の間にドレイン抵抗75を接続すると
共に、ドレイン63に出力端子68を設けることであ
る。
【0043】この回路の場合にも、上述同様に、JFE
T60のゲート61は高い入力インピーダンスとなり、
動作は図1に示す第1実施形態例と同じである。
【0044】第4実施形態例を図4を用いて説明する。
なお、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付
し、その共通部分の重複説明は省略する。この実施形態
例は、ソースホロワ回路を採用しない点で図2に示す第
2実施形態例と相違する。JFET60のドレイン63
には、図3と同様に、ドレイン抵抗75が接続され、ま
た、出力端子68が設けられている。
【0045】この回路の場合にも、上述同様に、JFE
T60のゲート電位は、基準電位に維持され、好ましい
容量電圧変換感度が得られる。
【0046】図5に示す第5実施形態例は、容量電圧変
換回路8,9を演算増幅器80を用いた非反転増幅回路
として構成している。演算増幅器80の反転入力端子は
入力抵抗81を介して接地されると共に帰還抵抗82を
介して出力端子88に接続されている。そして、演算増
幅器80の非反転入力端子89は、ダイオード84を介
して基準電圧端子65に接続されている。ダイオード8
4は、そのカソードを非反転入力端子89に接続され、
非反転入力端子89に向けて順方向接続となっている。
また、図示していないが、非反転入力端子89には、図
1の第1実施形態例で説明した可変コンデンサ71が接
続されている。
【0047】この回路では、演算増幅器80の非反転入
力端子89は、高い入力インピーダンスとなり、非反転
入力端子89は、ダイオード84を介して基準電位に維
持される。このとき、可変コンデンサ71の容量変化
は、非反転入力端子89に於いて電圧変化に変換され、
演算増幅器80の入力抵抗81の抵抗値Riと帰還抵抗
82の抵抗値Rfで決まる増幅度で増幅されて出力端子
88から出力される。
【0048】図6に示す第6実施形態例は、ダイオード
85の向きが逆接続である点で第5実施形態例と相違す
る。この場合にも、非反転入力端子89は、図示しない
可変コンデンサを介して接地されているので、非反転入
力端子89は、基準電位に維持される。
【0049】図7に示す第7実施形態例は、容量電圧変
換回路8,9を演算増幅器80を用いたボルテージホロ
ワ回路として構成している。演算増幅器80の出力端子
は直接的に反転入力端子に接続されている。演算増幅器
80の非反転入力端子89には、図5で示す第5実施形
態例と同様に、基準電圧端子65との間にダイオード8
4が接続されている。
【0050】この回路の場合も、演算増幅器80の非反
転入力端子89側に於ける入力インピーダンスは高く、
可変コンデンサの容量変化分ΔCに応じて基準電圧Vg
に比例した電圧変化分ΔVが得られる。そして、この電
圧変化分ΔVと同じ電圧変化分を出力端子88から電圧
信号として得ることができる。
【0051】図8に示す第8実施形態例は、ダイオード
85の向きが図7に示すダイオード84とは逆向きであ
る点で第7実施形態例と相違する。この回路でも、増幅
器80の非反転入力側は高インピーダンスとなり、非反
転入力端子89は基準電位となる。非反転入力側に現れ
た電圧変化分ΔVは、増幅されることなく出力端子88
に出力される。
【0052】なお、容量電圧変換回路8,9は、上述の
実施形態例に限られるものではなく、入力側が高インピ
ーダンスに構成できる回路であれば、種々の回路で構成
することができる。
【0053】また、本発明の更に他の実施形態例を示
す。角速度検出素子1には、駆動電極部3,4に隣接し
て駆動振動方向にモニタ電極部を設ける。このモニタ電
極部で検出した振動振幅信号成分は、上述した各実施形
態例で示した何れかの容量電圧変換回路で電圧信号に変
換する。この電圧信号を増幅して駆動信号形成回路18
に帰還することにより、ジャイロ装置の駆動回路系を自
励発振回路に構成する。この場合でも、上述の各実施形
態例と同様に、角速度検出素子1と共に回路ブロック全
体を1枚の半導体基板上に構成することができる。
【0054】
【発明の効果】第1の発明のジャイロ装置によれば、高
入力インピーダンス増幅回路の入力側をダイオードを用
いて安定した基準電位に維持するから、容量電圧変換回
路の容量電圧変換感度を揃えることができると共に、従
来の高抵抗値の抵抗器を用いた場合とは異なり、ダイオ
ードは半導体基板に構成できるため、角速度検出素子を
含めたジャイロ装置の回路ブロック全体を1枚の半導体
基板に集積化でき、ジャイロ装置を安価に且つ小型に作
製することができる。
【0055】第2の発明のジャイロ装置によれば、高入
力インピーダンス増幅回路として電界効果トランジスタ
が用いられるから、入力側は高インピーダンスとなり、
ダイオードにより安定したゲート電圧を得ることができ
る。また、ダイオードは、電界効果トランジスタと一緒
に半導体基板に形成することができるので、容量電圧変
換回路を角速度検出素子と共に同じ半導体基板に構成す
ることができる。
【0056】第3の発明のジャイロ装置によれば、汎用
の演算増幅器を用いた場合であっても信号の入力側を高
インピーダンスの回路に構成すれば、容量電圧変換回路
として用いることができ、しかも、入力側をダイオード
で基準電位に維持することにより、変換効率の良い容量
電圧変換回路を得ることができる。
【0057】また、演算増幅器及びダイオードは、半導
体基板に集積化が可能であることから、従来のような高
抵抗値の抵抗器を実装する広い回路基板は必要がなく、
低コスト且つ小型化したジャイロ装置を実現することが
できる。
【0058】第4の発明のジャイロ装置によれば、モニ
タ電極部で直接的に検出した振動振幅信号成分を高入力
インピーダンス増幅回路で電圧変換して、角速度検出素
子を自励発振駆動又は他励発振駆動する帰還信号として
利用できる。この場合でも、高入力インピーダンス増幅
回路の入力側は、ダイオードにより基準電圧源の基準電
位に維持されるから、安定した容量電圧変換感度が得ら
れる。
【0059】高入力インピーダンス増幅回路とダイオー
ドからなる第2の容量電圧変換回路は、上述同様に、半
導体基板に構成することができるから、1枚の半導体基
板を用いて角速度検出素子を加工すると共に、角速度検
出素子の周囲にジャイロ装置の回路ブロック全体を集積
化して形成し、微少なジャイロ装置とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジャイロ装置の回路ブロックで用
いる容量電圧変換回路のJFETを使用した結線図であ
る。
【図2】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路のJFETを使用した他の構成を示す結線
図である。
【図3】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路のJFETを使用した更に他の構成を示す
結線図である。
【図4】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路のJFETを使用した更に他の構成を示す
結線図である。
【図5】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路の演算増幅器を使用した結線図である。
【図6】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路の演算増幅器を使用した他の構成を示す結
線図である。
【図7】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路の演算増幅器を使用した更に他の構成を示
す結線図である。
【図8】本発明に係るジャイロ装置に於いて用いる容量
電圧変換回路の演算増幅器を使用した更に他の構成を示
す結線図である。
【図9】従来のジャイロ装置の回路ブロックである。
【図10】従来のジャイロ装置で用いる角速度検出素子
の平面図である。
【符号の説明】
60 JFET 61 ゲート 62 ソース 63 ドレイン 64,74,84,85 ダイオード 65 基準電圧端子 66 ソース抵抗 67 直流電源端子 68,88 出力端子 69 入力端子 70 基準電圧源 71 可変コンデンサ 75 ドレイン抵抗 80 演算増幅器 81 入力抵抗 82 帰還抵抗 89 非反転入力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 友保 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 加藤 良隆 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 2F105 AA02 AA08 BB13 BB15 CD03 CD05 CD11 CD13 4M112 AA02 BA07 CA24 CA26 CA32 GA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体と、該振動体を振動可能に支持す
    る支持部と、前記振動体を静電力で振動させる駆動電極
    部と、コリオリ力に基づく前記振動体の振動を静電容量
    の変化として検出する検出電極部とを含む角速度検出素
    子を備え、前記検出電極部に於ける容量変化を電圧変化
    に変換する容量電圧変換回路を有するジャイロ装置に於
    いて、前記容量電圧変換回路は、高入力インピーダンス
    増幅回路と、該増幅回路の入力側に基準電圧源から基準
    電圧を印加するダイオードとから構成することを特徴と
    するジャイロ装置。
  2. 【請求項2】 前記高入力インピーダンス増幅回路は、
    電界効果トランジスタを用いると共に、前記ダイオード
    は、その一端を前記電界効果トランジスタのゲートに接
    続して構成したことを特徴とする請求項1に記載のジャ
    イロ装置。
  3. 【請求項3】 前記高入力インピーダンス増幅回路は、
    演算増幅器を用いた高入力インピーダンスの回路で構成
    すると共に、前記ダイオードは、その一端を前記演算増
    幅器の信号入力側に接続して構成したことを特徴とする
    請求項1に記載のジャイロ装置。
  4. 【請求項4】 前記振動体の振動状態を検出するモニタ
    電極部と、該モニタ電極部に於ける容量変化を電圧変化
    に変換する第2の容量電圧変換回路とを備え、該容量電
    圧変換回路は、高入力インピーダンス増幅回路と、該増
    幅回路の入力側を基準電圧源の基準電位に維持するダイ
    オードとから構成することを特徴とする請求項1又は請
    求項2又は請求項3に記載のジャイロ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7205173B2 (en) 2002-03-20 2007-04-17 Qinetiq Limited Method of fabricating micro-electromechanical systems

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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