JP6265818B2 - メディア再生装置 - Google Patents
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Description
しかし、メカニカルスイッチは機械的な機構で構成されるため、その寿命によりメディア再生装置の操作ができなくなる場合があるなどの欠点があった。また、飲料水をこぼすなどしてメカニカルスイッチの取付部の隙間から水分が侵入することにより、メディア再生装置の操作ができなくなるなどの欠点もあった。
しかし、タッチスイッチは、ユーザの手指が接触した瞬間に検知してしまうという性質上、車載等のメディア再生装置に配置して、ユーザがブラインドタッチ操作を行うのには適さない。
なお、ブラインドタッチ操作を目的としたものではないものの、例えば特許文献1には、タッチパネル面の視認性が悪い場合にもタッチパネルに配置されたタッチスイッチを確実に操作できるように、タッチパネル面を分割して所定のタッチスイッチとして割り当て、ユーザが円滑に所望のタッチスイッチを操作できるようにした構成が開示されている。
図1に、この発明の実施の形態1に係るメディア再生装置の構成を示す。メディア再生装置は、車両に搭載されるものとして説明する。
メディア再生装置は、CD(Compact Disc)等のディスクについての挿入、排出、再生、停止、早送り等の各機能を電気制御により実行するメディア再生ユニット(メディア再生部)1と、メディア再生ユニット1に対する電源供給及び動作制御を行うメディア再生ユニット制御回路2と、ディスク挿入面パネル3に設けられてユーザ操作を受付ける2個のタッチスイッチ3a,3b等とで構成される。
メディア再生ユニット制御回路2は、CPU(Central Processing Unit、制御部)21、ロジック化回路22、インタフェース(以下、I/F)コネクタ23、I/F回路24、電源コネクタ25、電源回路26とで構成される。電源コネクタ25は、不図示の外部電源に接続されて電源回路26へ電源供給する。車載のメディア再生装置の場合、車載バッテリのバッテリ電圧が電源コネクタ25を介して電源回路26へ供給される。電源回路26は、当該バッテリ電圧からメディア再生ユニット1およびCPU21を作動させる電源を生成して出力する。
図2には、メディア再生装置の斜視図を示す。メディア再生ユニット1及びメディア再生ユニット制御回路2は、略直方体の筐体内部に収納されている。
タッチスイッチ3a,3bは、透明な導電性フィルム等の電極から成り、ディスク挿入面パネル3の外観からはその位置を視認できないため、図2では破線で示しているが、ディスク挿入面パネル3にその外枠を印刷するなどして位置を視認できるようにしてもよい。
なお、タッチスイッチ3a,3b間は、後述するなぞる操作に支障がなければ、若干の隙間が空いていても構わない。
ロジック化回路22は、タッチスイッチ3a,3bへの接触が有る状況ではHIレベルのロジック信号を、タッチスイッチ3a,3bへの接触が無い状況ではLOWレベルのロジック信号をCPU21に出力する。このロジック信号は、タッチスイッチ3aとタッチスイッチ3bとで系統が別になっており、CPU21には、タッチスイッチ3a,3bのどちらのタッチスイッチへの接触が有るのか無いのかが判定可能なように入力される。
一回目に接触が検出されたタッチスイッチが、タッチスイッチ3a又はタッチスイッチ3bであり、その際の接触時間が500ms未満であれば、一時停止/再生が実行される(操作パターン♯1)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチが、タッチスイッチ3a又はタッチスイッチ3bであり、その際の接触時間が500ms以上2s未満であれば、停止/再生が実行される(操作パターン♯2)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチが、タッチスイッチ3a又はタッチスイッチ3bであり、その際の接触時間が2s以上であれば、メディアの排出が実行される(操作パターン♯3)。
なお、連続しての接触とは、あるタッチスイッチへの接触を解除してから設定時間内に別のタッチスイッチへ接触したときに該当する。この設定時間は、タッチスイッチ3a,3b間をなぞる操作を検出するためのものであり、あるタッチスイッチから別のタッチスイッチへなぞるように移動する際に、あるタッチスイッチを離れた瞬間から別のタッチスイッチに接触する瞬間までに掛かると考えられる時間を考慮して設定され、例えば500msとされる。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3aでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3bでありその際の接触時間が1s以上であれば、早送りが実行される(操作パターン♯6)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3bでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3aでありその際の接触時間が1s以上であれば、早戻しが実行される(操作パターン♯7)。
このように、一時停止、停止、再生、排出についてはタッチスイッチ3a,3bへの点接触、送り、戻しについてはタッチスイッチ3a,3b間をなぞる接触での操作という直感的な操作性を実現できる。
メディア再生装置の動作時、CPU21は、ディスク挿入口4にディスクが挿入されているか否かを判定する(ステップST1)。これは例えば、ディスクが挿入されている場合にディスクが存在する可能性のある領域に向けて光を投射し、その反射光を捉えることでディスクの有無を検出する光センサを設置して、この光センサからの出力信号をCPU21に入力すること等により判定可能である。
ディスク挿入口4にディスクが挿入されていない場合(ステップST1;NO)、CPU21はユーザ操作の判定処理を終了する。
タッチスイッチ3aへの接触が無い場合(ステップST2;NO)、後述する図5(b)のステップST32の処理に移る。
一方、タッチスイッチ3aへの接触がある場合(ステップST2;YES)、続いて、CPU21は、ロジック化回路22が出力するロジック信号を基に、ステップST2で検出されたタッチスイッチ3aへの接触時間が500ms未満であるか否かを判定する(ステップST3)。
一方、ステップST2で検出されたタッチスイッチ3aへの接触時間が500ms未満である場合(ステップST3;YES)、続いて、CPU21は、ディスクの再生処理中であるか否かを判定する(ステップST4)。
一方、ディスクの再生処理中である場合(ステップST4;YES)、続いて、CPU21は、ロジック化回路22が出力するロジック信号を基に、ステップST2で検出されたタッチスイッチ3aへの接触が解除されてから500ms以内にタッチスイッチ3bへの接触があるか否かを判定する(ステップST6)。
一方、ステップST2で検出されたタッチスイッチ3aへの接触が解除されてから500ms以内にタッチスイッチ3bへの接触がある場合(ステップST6;YES)、続いて、CPU21は、ロジック化回路22が出力するロジック信号を基に、ステップST6で検出されたタッチスイッチ3bへの接触時間が1s未満であるか否かを判定する(ステップST8)。
一方、ステップST6で検出されたタッチスイッチ3bへの接触時間が1s未満である場合(ステップST8;YES)、CPU21は、メディア再生ユニット1を制御して、一曲送り処理を実行させる(ステップST10)。
ステップST2で検出されたタッチスイッチ3aへの接触時間が2s未満でない場合(ステップST20;NO)、CPU21は、メディア再生ユニット1を制御して、排出処理を実行させる(ステップST21)。
一方、ステップST2で検出されたタッチスイッチ3aへの接触時間が2s未満である場合(ステップST20;YES)、続いて、CPU21は、ディスクの再生処理中であるか否かを判定する(ステップST22)。
一方、ディスクの再生処理中である場合(ステップST22;YES)、CPU21は、メディア再生ユニット1を制御して、停止処理を実行させる(ステップST24)。
タッチスイッチ3bへの接触がない場合(ステップST32;NO)、CPU21はユーザ操作の判定処理を終了する。
なお、タッチスイッチ3bへの接触時間を基に判定するステップST8に対応する、タッチスイッチ3aへの接触時間を基に判定するステップST38では、タッチスイッチ3aへの接触時間が1s未満でない場合(ステップST38;NO)は早戻し処理(ステップST39)に移り、タッチスイッチ3aへの接触時間が1s未満である場合(ステップST38;YES)は一曲戻し処理(ステップST40)に移る。
また、ユーザがタッチスイッチ3a,3bに接触したときに音を発生するように構成してもよい。タッチスイッチ3aとタッチスイッチ3bとで異なる音とすることで、どちらのタッチスイッチにどれ程の時間だけ接触しているかを容易にユーザは知ることができるので、ブラインドタッチ操作がより快適に行える。
また、タッチスイッチ3a,3bの間に凹部又は凸部を設けてもよい。このようにすることで、ユーザがタッチスイッチ3a,3b間をなぞる操作を認識できるので、ブラインドタッチ操作がより快適に行える。
例えば一時停止/再生、停止/再生、排出は、タッチスイッチ3a,3bへの接触時間の長短で判定されることを示すため、接触時間の長さに比例した大きさの円で表現する。
また、一曲送り、一曲戻しは、タッチスイッチ3a,3b間をなぞって移動させることを表現し、早送り、早戻しはさらに、なぞって移動した先のタッチスイッチ3a,3bで接触時間を確保する必要があることを円を付けて表現する。
図6(a),(b)は、操作アイコンの配置例であり、ディスク挿入面パネル3の任意の位置に印刷する。
このようにすることで、メディア再生装置の操作に慣れていないユーザであっても、停車時等に操作アイコンを見て感覚的に機能と必要な操作の対応付けが分かるようになるため、操作性が良くなる。
さらに、各タッチスイッチへの接触有無とその接触時間の組合せに加え、複数のタッチスイッチの接触順番とその接触時間の組合せを考慮することにより、ユーザが選択可能な機能の数を増やすことができる。
実施の形態1では、タッチスイッチが2個の場合を示したが、実施の形態2では、タッチスイッチが3個の場合について説明する。
図7に、実施の形態2に係るメディア再生装置のディスク挿入面パネル3の平面図を示す。ディスク挿入面パネル3には、ユーザ操作を受付けるために設けられてその面積の大部分を占める操作領域S2がある。操作領域S2は3分割されており、ディスク挿入口4の下部に位置する分割された2つのエリアのうちの一方のエリア全面にタッチスイッチ3aが、また同様に、他方のエリア全面にタッチスイッチ3bが配置されている。そして、ディスク挿入口4の上部に位置する残りの分割されたエリア全面に、タッチスイッチ3cが配置されている。タッチスイッチ3cが追加される点以外は、実施の形態1に係るメディア再生装置の構成と差異はない。
または、図8に示すように、ディスク挿入口4の下部に位置する操作領域S1をT字状の分割線で3分割して、分割したエリアそれぞれの全面にタッチスイッチ3a〜3cを配置してもよい。
いずれにせよ、図7及び図8のようにして操作領域S1,S2を分割したエリアそれぞれの全面を用いてタッチスイッチ3a〜3cを大きく配置することで、ユーザはタッチスイッチ3a〜3cの位置を目視せずともタッチスイッチ3a〜3cに触れることが容易となり、タッチスイッチ3a〜3cのブラインドタッチ操作が容易になる。
なお、タッチスイッチ3a〜3c間は、なぞる操作に支障がなければ、若干の隙間が空いていても構わない。図7では更に、タッチスイッチ3a〜3cとディスク挿入口4との間に若干の隙間が空いていても構わない。
図9(a)に、タッチスイッチ3a〜3cへの接触順番及び接触時間の組合せと、メディア再生ユニット1が実行する機能との対応例を表形式でまとめたものを示す。この対応例は、再生対象のメディアがCDである場合の一例である。
一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3aでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3cでありその際の接触時間が1s未満であれば、消音が実行される(操作パターン♯8)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3cでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3aでありその際の接触時間が1s未満であれば、消音解除が実行される(操作パターン♯9)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3cでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3aでありその際の接触時間が1s以上であれば、通常再生モードの指定が実行される(操作パターン♯11)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3cでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3bでありその際の接触時間が1s未満であれば、前フォルダ指定又は10曲戻しが実行される(操作パターン♯13)。
また、一回目に接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3cでありその際の接触時間が2s未満、かつ、連続して次の接触が検出されたタッチスイッチがタッチスイッチ3bでありその際の接触時間が1s以上であれば、再生逆方向に各曲を10秒ずつ再生する処理が実行される(操作パターン♯15)。
操作パターン♯8〜♯15に対応する操作アイコンでは、タッチスイッチ3a,3c間又はタッチスイッチ3b,3c間を上下になぞる操作が必要であることを表現している。
Claims (11)
- 一面にディスク挿入口が設けられたディスク挿入面パネルを有し、このディスク挿入面パネルにユーザ操作を受付けるための操作領域が設けられる筐体と、
前記筐体の操作領域が分割された複数のエリアそれぞれの全面に配置され、それぞれが接触の有無を示す信号を出力する複数のタッチスイッチと、
前記筐体の内部に収納され、前記複数のタッチスイッチからの接触の有無を示す信号を受け、ユーザの接触及び接触時間の組合せに基づき動作指令を出力する制御部と、
前記筐体の内部に収納され、前記制御部が出力する前記動作指令に対応した機能を実行するメディア再生部とを具備したことを特徴とするメディア再生装置。 - 前記制御部は、前記複数のタッチスイッチへのユーザの接触の順番及び接触時間の組合せに基づき前記動作指令を出力することを特徴とする請求項1記載のメディア再生装置。
- 前記タッチスイッチは、前記操作領域内に2個配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のメディア再生装置。
- 車両に搭載されることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
- 前記タッチスイッチは透明な導電性フィルム等の電極から成り、静電容量の変化をアナログ信号として出力するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
- 前記筐体の操作領域の横幅は、当該操作領域の縁から前記ディスク挿入面パネルの縁までの距離が指の太さより小さいことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
- 前記操作領域は、前記ディスク挿入面パネルのディスク挿入口の上下に位置し、前記ディスク挿入口の上に位置する操作領域と下に位置する操作領域には異なったタッチスイッチが配置されたことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
- 前記制御部からの動作指令を受け、受けた動作指令の機能を表すアイコンを表示する表示部が前記ディスク挿入面パネルに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
- 前記タッチスイッチからの接触有りの信号を受けると音を発生する接触音発生部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
- 前記接触音発生部は複数のタッチスイッチのそれぞれに対応して異なった音を発生することを特徴とする請求項9記載のメディア再生装置。
- 前記筐体のパネルに、操作方法を表した操作アイコンが表示されていることを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のメディア再生装置。
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