JP6265758B2 - 静電容量型トランスデューサ - Google Patents

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Description

本発明は、超音波変換素子などとして用いられる静電容量型トランスデューサに関する。
従来、マイクロマシニング技術によって製造される微小機械部材はマイクロメータオーダの加工が可能であり、これらを用いて様々な微小機能素子が実現されている。このような技術を用いた静電容量型トランスデューサは、圧電素子を用いるトランスデューサの代替品として研究されている。こうした静電容量型トランスデューサによると、振動膜の振動を用いて音響波(超音波で代表することもある)を送信または受信することができ、特に液中において優れた広帯域特性を容易に得ることができる。本明細書において、音響波とは、音波、超音波、光音響波と呼ばれるものなどを含む。例えば、被検体内部に可視光線や赤外線等の光(電磁波)を照射して被検体内部で発生する光音響波を含む。
上記技術に関して、2次元に等間隔で配置されたセルで構成される静電容量型トランスデューサが存在する。セルは、振動膜と、間隙を挟んで対向した2つの電極と、を有する。また、コルゲートを有するセルを2次元に配置したり、外周部に信号を遮断する手段を設けたりする静電容量型トランスデューサが存在する(特許文献1参照)。
国際公開第2008/136198号
静電容量型トランスデューサの出力は、信号取り出し電極が共通した複数のセルの電極間距離の時間変化の信号の合計で決まるため、複数の振動膜の振動速度の合計と相関する。無限大の大きさを持つ静電容量型トランスデューサの場合は、振動膜の振動速度は全てのセルで均一となり不要な信号は発生しない。しかし、有限な大きさを持つ静電容量型トランスデューサを構成するセルを2次元に配置した場合、静電容量型トランスデューサの外周部と中心部で各セルの境界条件が異なる。そのため、平面波が入射した場合、外周部のセルと中心部のセルで振動膜の振動速度の違いが生じる。前記振動膜の振動速度の違いが静電容量型トランスデューサ内の振動膜の振動速度の均一性を妨げる。前記振動膜の振動速度の不均一なセルの分布が、セル間の相互作用により、時間の経過とともに変化する。
図5を用いて前記時間経過による変化の様子を説明する。図5(a)は時間と出力の関係を示すグラフであり、図5(b)から図5(d)は静電容量型トランスデューサの振動膜の振動速度分布の断面図である。まず、静電容量型トランスデューサに平面波が入射すると、境界条件の違いにより、振動膜の振動速度分布の断面は図5(b)のようになる。次に、セル間の相互作用により図5(b)の振動膜の振動速度の大きいセルの位置が図5(c)のように対向する辺に向けて進行するように見える。このとき、同じ大きさの正負の振動膜の振動速度のセルが静電容量型トランスデューサ内に存在しているため、出力は小さくなる(図5(a)のt2付近を参照)。最後に、対向する辺に向かって進行するように見えていた振動速度の分布が、図5(d)のように、対向する辺に到達することで静電容量型トランスデューサ内の振動膜の振動速度の合計の絶対値が大きくなる(図5(a)のt3付近を参照)。振動膜の振動速度の合計の絶対値が大きくなることで、不要な信号が発生し、高品位の画像を得ることが困難となる。
上記特許文献1の技術では、静電容量型トランスデューサ内の振動膜の振動速度の不均一性を低減させるために、信号遮断部を有する静電容量型トランスデューサを用いている。しかし、信号遮断部を設けた場合、静電容量型トランスデューサにおいて出力を取り出すことができるセルが占める割合が低下し、送信または受信の感度が低下することになり易い。
前記課題に鑑みて、本発明の静電容量型トランスデューサは、第1の電極と、間隙を挟んで前記第1の電極と対向する第2の電極を含む振動膜と、を有するセルが2次元に配置され、電気的に接続された複数の前記セルより構成されるエレメントを有する。そして、複数の前記セルの中心部同士を全ての組み合わせについてそれぞれ直線で結んだときに、最外周となる直線の1つと他の最外周となる直線について、非平行なるように、若しくは、平行な部分の長さが異なるように前記セルが複数配置されている。
本発明の静電容量型トランスデューサは、上記構成を有することで、対向する最外周の直線間の距離が一定ではなくなるか、或いは、一定ではない部分が存在する。よって、振動膜の振動速度分布の変化が最外周のセル間で繰り返される時間が、少なくとも一部において不均一となる。これにより、不要な信号が発生するタイミングが少なくとも一部の最外周のセル間において異なるため、境界条件の違いに起因する不要な信号を低減することができる。
本発明の静電容量型トランスデューサの一例の上面図及びA−B断面図。 本発明の静電容量型トランスデューサの作製方法を例示する断面図。 本発明の静電容量型トランスデューサの他の例の上面図。 本発明の静電容量型トランスデューサを用いた情報取得装置の例の説明図。 平面波受信時の出力と時間の関係及び振動膜の振動速度分布の経時変化を示す図。
本発明の静電容量型トランスデューサでは、複数のセルの中心部同士を全ての組み合わせについてそれぞれ直線で結んだときに、最外周となる複数の直線同士は、非平行であるか、若しくは、平行な部分の長さが異なる。つまり、こうなる様に複数のセルが配置されている。典型的には、複数のセルは周波数特性が同じになるように構成される。こうすることで、不要な信号が発生するタイミングの異なりが発生するため、各セルの境界条件の違いに起因する不要な信号が低減する。また、静電容量型トランスデューサ内に信号遮断部を設けないため、静電容量型トランスデューサ内にセルを密に配列することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図1を用いて説明する。図1(a)は、一実施形態の静電容量型トランスデューサの1つのエレメント1の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−B断面図である。本実施形態の静電容量型トランスデューサのエレメント1は、最近で隣接するセル同士の距離が一定である。図1(a)では、複数のセル14が等間隔(すなわち、最も近い距離で隣接するセル同士の該距離の間隔が等しい)に2次元配置されている。なお、本明細書において「セル同士の距離が一定」及び「セル同士の距離の間隔が等しい」とは、セル同士の距離が厳密に全て同じ場合だけでなく、振動速度の変化がエレメント内部では同じとみなせる程度の誤差を有する場合も含む。セルの第1の電極或いは第2の電極同士は電気的に接続、すなわち共通に配線されている。図1(a)では256個のセルを有するが、セルが等間隔に2次元配置されていれば幾つであっても構わない。また、静電容量型トランスデューサのエレメント1内の全セルは同一とみなせる幅、厚さで構成されている。すなわち周波数特性が等しく作製されている。なお、本明細書において「周波数特性が等しい」とは、エレメント内のセルの周波数特性が厳密に同じ場合だけでなく、同じ超音波或いは同じ出力信号に対して同じ周波数依存の強度分布(同じ周波数特性)で反応しているとみなせる程度の、成膜ばらつき等の誤差を有する場合を含む。本実施形態では、セルは2次元配置されており、最外周の直線である直線20、直線21、直線22、直線23において、直線21は、直線20及び直線22と非平行であり、直線23とは平行ではあるが平行な部分の長さが異なる。つまり、複数のセルの中心部同士を全ての組み合わせについてそれぞれ直線で結んだときに、最外周となる直線の1つと他の最外周となる直線について、非平行なるように、若しくは、平行な部分の長さが異なるように、セル14が複数配置されている。特に、或る最外周となる直線とこの直線の垂線と交わる他の最外周となる直線について、非平行になるように、若しくは、平行な部分の長さが異なるようにセルが配置されている。例えば、直線23は、この直線23の垂線と交わる直線21と平行ではあるが、平行な部分の長さが異なる。直線23は直線21と非平行になっていてもよい。
本実施形態の静電容量型トランスデューサのエレメント1では、上記のように、或る最外周のセルの1つから対向する最外周のセルまでの距離が一定ではなくなるようにセルが配置されている。そのため、振動膜の振動速度分布の変化が、対向する辺に到達する時間(図5(d)参照)が、断面の位置によって異なるため、振動膜の振動速度の合計が徐々にしか変化しない。これにより、メイン信号に対する不要な信号が占める割合が低減する。
図1(b)に示すように、本実施形態のセル14では、第1の電極11は基板15上に形成されている第1の絶縁膜16上に形成されている。また、基板側の第1の電極11上の第2の絶縁膜17と間隙(キャビティ)13を挟んで設けられた第2の電極12を含む振動膜が振動膜支持部により振動可能に支持されている。基板15が絶縁性基板の場合、絶縁膜16はなくても構わない。また、図1(a)の振動膜は円形であるが、正方形、長方形などの形状でも構わない。第1の電極11(或いは第2の電極12)は、バイアス電圧を印加する電極、或いは、電気信号を加えるか又は電気信号を取り出すための電極として用いる。バイアス電圧を印加する電極は、複数のエレメント間で共通となる構成でも構わない。一方、電気信号を取り出すか又は電気信号を加える電極はエレメントごとに電気的に分離されてなければならない。
振動膜を構成するメンブレン層18、19は絶縁膜である。特に窒化シリコン膜は、低い引っ張り応力で形成することができるので、窒化シリコン膜の残留応力による振動膜の大きな変形を防止することができて望ましい。振動膜のメンブレン層18、19は絶縁膜でなくても構わない。メンブレン層が絶縁膜でない場合、メンブレン層を第2の電極として用いることもできる。
本発明の静電容量型トランスデューサの作製方法はどのような方法であっても構わない。図2を用いて、作製方法の一実施形態を説明する。図2は、静電容量型トランスデューサの製造過程ごとの断面図である。図2は、図1(a)のA−B断面図に相当する部分の断面図である。
図2(a)に示すように、基板31上に第1の絶縁膜32を形成する。基板31はシリコン基板であり、第1の絶縁膜32は、第1の電極33との絶縁を確立するためのものである。基板31は、表面粗さの小さな基板が望ましい。表面粗さが大きい場合、本工程の後工程での成膜過程において表面粗さが転写していくため、第1の電極33と第2の電極37との間の距離が各セル或いは各エレメントにおいてばらついてしまう。このばらつきは、送信及び受信感度のばらつきとなる。次に、第1の絶縁膜32上に第1の電極33を形成する。第1の電極33は、表面粗さが小さい導電材料が望ましい。基板31と同様に、第1の電極32の表面粗さが大きい場合、第1の電極32と第2の電極37との間の電極間距離が、各セル或いは各エレメントにおいてばらついてしまう。
次に、図2(b)に示すように、第1の電極33上に第2の絶縁膜34を形成する。第2の絶縁膜34は、第1の電極33と第2の電極37との間に電圧が印加された場合の電気的短絡或いは絶縁破壊を防止するために形成される。さらに、本工程の後工程で実施する犠牲層除去時に第1の電極33がエッチングされることを防止するために形成する。低電圧で駆動し、メンブレンが絶縁体であり、第1の電極が犠牲層除去時のエッチング液、エッチングガスによりエッチングされない場合は、第2の絶縁膜を形成しなくともよい。基板31と同様に、第2の絶縁膜34の表面粗さが大きい場合、第1の電極と第2の電極の電極との間の距離がセル間でばらついてしまうため、表面粗さが小さい絶縁膜が望ましい。例えば、窒化シリコン膜やシリコン酸化膜などである。
次に、図2(c)に示すように、犠牲層35を形成する。犠牲層35は、表面粗さが小さい材料が望ましい。基板31と同様に、犠牲層の表面粗さが大きい場合、第1の電極と第2の電極との間の距離が各セルでばらついてしまうため、表面粗さが小さい犠牲層が望ましい。また、犠牲層を除去するエッチングのエッチング時間を短くするために、犠牲層はエッチング速度が速い材料が望ましい。さらに、犠牲層35を除去するエッチング液或いはエッチングガスに対して、第2の絶縁膜34、後述の第1のメンブレン層36、後述の第2の電極37がほぼエッチングされないような犠牲層材料が求められる。犠牲層を除去するエッチング液或いはエッチングガスに対して、第2の絶縁膜、第1のメンブレン層、第2の電極がエッチングされる場合、振動膜の厚さ、第1の電極と第2の電極との間の距離がばらつき、各セルのばらつきとなる。犠牲層材料としては、第1のメンブレン層が窒化シリコン膜或いはシリコン酸化膜の場合、表面粗さが小さく、第2の電極と第1のメンブレン層がエッチングされないエッチング液を用いることができるクロムが望ましい。
次に図2(d)に示すように、犠牲層上に第1のメンブレン層36を形成する。第1のメンブレン層36は、低い引っ張り応力が望ましい。例えば、300MPa以下の引っ張り応力が良い。窒化シリコン膜は応力のコントロールが可能であり、300MPa以下の低い引っ張り応力にすることができる。第1のメンブレン層が圧縮応力を有する場合、第1のメンブレン層がスティッキング或いは座屈を引き起こし、後述の振動膜が大きく変形する。また、大きな引っ張り応力の場合、第1のメンブレン層が破壊されることがある。従って、第1のメンブレン層は低い引っ張り応力が望ましい。
次に図2(e)に示すように、第1のメンブレン層36上に第2の電極37を形成し、さらに図示しないエッチング孔を第1のメンブレン層に形成する。その後、エッチング孔を介して犠牲層35を除去する。第2の電極37は、残留応力が小さく、耐熱性を有する材料が望ましい。第2の電極の残留応力が大きい場合、振動膜の大きな変形を引き起こすため、残留応力の小さな第2の電極が望ましい。また、第2の電極が耐熱性を有さない場合、後述の第2のメンブレン層或いはエッチング孔を封止する封止部を形成するための封止層を成膜する際の温度などによって、変質、応力の増加を引き起こすことがあるので、これらを起こさない材料が望ましい。また、第2の電極が露出した状態で犠牲層を除去する場合、第2の電極を保護するフォトレジストなどを塗布したまま犠牲層を除去する必要が生じる。こうした場合、フォトレジストなどの応力によって、第1のメンブレン層がスティッキングしやすくなる。そのため、フォトレジストがなく、第2の電極が露出した状態で犠牲層除去ができるような、エッチング耐性を有する第2の電極が望ましい。例えば、チタン、アルミシリコン合金などである。スティッキングとは、犠牲層除去後に構造体である振動膜がキャビティの底部に付着してしまうことである。
次に図2(f)に示すように、第2のメンブレン層38を形成する。本工程では、第2のメンブレン層を形成するとともに、エッチング孔を封止する封止部を形成する。第2のメンブレン層を形成することで、所望のばね定数を有する振動膜を形成するとともに、封止部を形成することができる。本工程のように、エッチング孔の封止工程と第2のメンブレン層を形成する工程が同じである場合、振動膜は成膜工程だけで形成することができる。従って、振動膜の厚さを制御しやすく、厚さのばらつきによる、振動膜のばね定数のばらつき或いはたわみのばらつきを制御することができる。そのため、セル間或いはエレメント間の受信或いは送信感度のばらつきを低減することができる。
エッチング孔の封止工程と第2のメンブレン層を形成する工程を別工程とすることもできる。第2のメンブレン層を形成してから封止部を作製する、或いは、封止部を形成してから第2のメンブレン層を形成することもできる。また、第2のメンブレン層38は低い引っ張り応力を有する材料が望ましい。第1のメンブレン層と同様に、第2のメンブレン層が圧縮応力を有する場合、第1のメンブレン層がスティッキング或いは座屈を引き起こし、大きく変形することがある。また、大きな引っ張り応力の場合、第2のメンブレン層が破壊されることがある。従って、第2のメンブレン層は、低い引っ張り応力が望ましい。窒化シリコン膜は応力コントロールが可能であり、300MPa以下の低い引っ張り応力にすることができる。本工程ののち、図示しない工程により、第1の電極33と第2の電極37とをそれぞれ他の部分と接続する配線を形成する。配線材料はアルミ等でよい。
以下、より具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1について図1を用いて説明する。図1は、本実施例の静電容量型トランスデューサの上面図であり、本実施例は、セル同士の中心間の最短の距離が45μmである正方形状に配置された複数のセル14で構成されている。図1では256個のセルを有するが、セルが等間隔に2次元配置されていれば幾つであっても構わない。また、エレメント内の全セルは同一とみなせる幅、厚さ、膜厚、残留応力などで構成されている。すなわち、全セルの周波数特性が同じである。
さらに、最外周の直線20、直線21、直線22、直線23が台形を形成し、平行な対辺をなす直線21と直線23の長さが異なり(例えば、短い辺の長さが長い辺の長さに対して4割から5割)、直角を成す2辺の直線22と直線23の長さが同じである。本実施例の最外周の直線が描く形状は、台形であるが、三角形でも構わない。台形若しくは三角形の場合、複数のエレメントを隙間なく配置して静電容量型トランスデューサを構成することができる。そのため、決められた領域において密に複数のエレメントを配置することができ、高品位の画像を得ることができる。また、本実施例の振動膜の平面形状は円形であるが、振動膜の形状は四角形、六角形などでも構わない。円形の場合、不要な振動モードによる振動膜の振動を抑制できる。
また、静電容量型トランスデューサのエレメントを構成するセルはバイアス電圧を印加する電極、信号を取り出す電極がそれぞれ共通になっている。本構成とすることによって、最外周の直線上にあるセルの中心から、該直線の垂線が交わる他の直線上のセルの中心までの距離が不均一になるため、不要な信号を低減させることができる。例えば、同じ大きさのエレメントを構成するセルの構造、セル数、セルの中心間の距離が同じであり、正方形状に配置されたものと比較すると、メイン信号に対して不要な信号が占める割合を約30%低減することができる。
(実施例2)
実施例2の静電容量型トランスデューサの構成を図3を用いて説明する。図3は、同じエレメントを2つ並べたものの上面図である。実施例2のエレメント41は、セル同士の中心間の距離が45μmである正方形状に配置された複数のセル44で構成されている。また、エレメント内の全セルは同一とみなせる幅、厚さなどで構成されており、最外周の直線45が三角形を形成している。なお、42はセルの間隙、43は第2の電極である。
最外周の互いに非平行な直線が三角形を形成しているため、3つの辺からそれぞれ発生する振動膜の振動速度分布の変化が、対向する辺に到達する時間が異なり、不要な信号が小さくなる。また、隙間を小さくしてセルを配置することができるため、決められた領域において密にセルを配置することが可能となり、高品位の画像を得ることができる。エレメントの最外周の直線を三角形にしたものを図3に示す如く斜辺を合わせて2つ組み合わせることで、セルの周波数特性が同じであり、同じセルの数と密度をもち最外周の直線が長方形のものよりも、メイン信号に対して不要な信号が占める割合を低減することができる。
(実施例3)
図4(a)は、光音響効果を利用した被検体情報取得装置の実施例を示したものである。光源2010から発振したパルス光は、レンズ、ミラー、光ファイバー等の光学部材2012を介して、被検体2014に照射される。被検体2014の内部にある光吸収体2016は、パルス光のエネルギーを吸収し、音響波である光音響波2018を発生する。プローブ(探触子)2022内の本発明の静電容量型トランスデューサ2020は、光音響波2018を受信して電気信号に変換し、信号処理部2024に出力する。信号処理部2024は、入力された電気信号に対して、A/D変換や増幅等の信号処理を行い、データ処理部2026へ出力する。データ処理部2026は、入力された信号を用いて被検体情報(光吸収係数などの被検体の光学特性値を反映した特性情報)を画像データとして取得する。ここでは、信号処理部2024とデータ処理部2026を含めて、処理部という。表示部2028は、データ処理部2026から入力された画像データに基づいて、画像を表示する。以上のように、本例の被検体の情報取得装置は、本発明の静電容量型のトランスデューサと、光源と、データ処理装置と、を有する。そして、該トランスデューサは、光源から発振した光が被検体に照射されることにより発生する光音響波を受信して電気信号に変換し、データ処理装置は、電気信号を用いて被検体の情報を取得する。
図4(b)は、音響波の反射を利用した超音波エコー診断装置等の被検体情報取得装置を示したものである。プローブ(探触子)2122内の本発明の静電容量型トランスデューサ2120から被検体2114へ送信された音響波は、反射体2116により反射される。トランスデューサ2120は、反射された音響波(反射波)2118を受信して電気信号に変換し、信号処理部2124に出力する。信号処理部2124は、入力された電気信号に対して、A/D変換や増幅等の信号処理を行い、データ処理部2126へ出力する。データ処理部2126は、入力された信号を用いて被検体情報(音響インピーダンスの違いを反映した特性情報)を画像データとして取得する。ここでも、信号処理部2124とデータ処理部2126を含めて、処理部という。表示部2128は、データ処理部2126から入力された画像データに基づいて、画像を表示する。以上のように、本例の被検体の情報取得装置は、本発明の静電容量型のトランスデューサと、該トランスデューサが出力する電気信号を用いて被検体の情報を取得する処理部と、を有し、該トランスデューサは、被検体からの音響波を受信し、電気信号を出力する。
なお、プローブは、機械的に走査するものであっても、医師や技師等のユーザが被検体に対して移動させるもの(ハンドヘルド型)であってもよい。また、図4(b)のように反射波を用いる装置の場合、音響波を送信するプローブは受信するプローブと別に設けてもよい。さらに、図4(a)と図4(b)の装置の機能をどちらも兼ね備えた装置とし、被検体の光学特性値を反映した被検体情報と、音響インピーダンスの違いを反映した被検体情報と、をどちらも取得するようにしてもよい。この場合、図4(a)のトランスデューサ2020が光音響波の受信だけでなく、音響波の送信と反射波の受信を行うようにしてもよい。
1:静電容量型トランスデューサのエレメント、11:第1の電極、12:第2の電極、13:間隙、14:セル、15:基板、18:第1のメンブレン層、19:第2のメンブレン層、20、21、22、23:最外周の直線

Claims (9)

  1. 第1の電極と、間隙を挟んで前記第1の電極と対向する第2の電極を含む振動膜と、を有するセルが2次元に配置され、電気的に接続された複数の前記セルより構成されるエレメントを有する静電容量型トランスデューサであって、
    複数の前記セルの中心部同士を全ての組み合わせについてそれぞれ直線で結んだときに、最外周となる直線の1つと他の最外周となる直線について、非平行なるように、若しくは、平行な部分の長さが異なるように前記セルが複数配置されていることを特徴とする静電容量型トランスデューサ。
  2. 複数の前記セルは周波数特性が同じであることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型トランスデューサ。
  3. 前記セルは、基板と、前記基板の一方の表面側の前記第1の電極と、前記第1の電極と対向する前記第2の電極とメンブレンとを含む前記振動膜と、前記第1の電極と前記振動膜との間に間隙が形成されるように前記振動膜を支持する振動膜支持部と、で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の静電容量型トランスデューサ。
  4. 前記最外周の直線が台形を形成するエレメントを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  5. 前記台形は、前記最外周の直線において、直角を成す2辺の直線の長さが同じであり、平行な対辺の直線の短い辺の長さが長い辺の長さに対して4割から5割となる台形であることを特徴とする請求項4に記載の静電容量型トランスデューサ。
  6. 前記最外周の直線が三角形を形成するエレメントを含むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  7. 前記最外周の直線において、直角を形成する2つの直線があることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサ。
  8. 請求項1から7の何れか1項に記載の静電容量型トランスデューサと、該トランスデューサが出力する電気信号を用いて被検体の情報を取得する処理部と、を有し、
    前記トランスデューサは、被検体からの音響波を受信し、前記電気信号に変換することを特徴とする被検体情報取得装置。
  9. 光源をさらに有し、
    前記トランスデューサは、前記光源から発振した光が被検体に照射されることにより発生する光音響波を受信して電気信号に変換し、
    前記処理部は、前記電気信号を用いて被検体の情報を取得することを特徴とする請求項8に記載の被検体情報取得装置。
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