JP6147138B2 - 静電容量型トランスデューサおよびその製造方法 - Google Patents

静電容量型トランスデューサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波電気機械変換素子などとして用いられる静電容量型トランスデューサ、その製造方法等に関する。
従来、マイクロマシニング技術によって製造される微小機械部材はマイクロメータオーダの加工が可能であり、これらを用いて様々な微小機能素子が実現されている。このような技術を用いた静電容量型トランスデューサは、圧電素子の代替品として研究されている。こうした静電容量型トランスデューサによると、振動膜の振動を用いて超音波などの音響波(以下、超音波で代表することがある)を送信、受信することができ、特に、液中において優れた広帯域特性を容易に得ることができる。尚、本明細書において、音響波とは、音波、超音波、光音響波と呼ばれるものを含む。例えば、被検体内部に可視光線や赤外線等の光(電磁波)を照射して被検体内部で発生する光音響波を含む。
上記技術に関して、エッチング孔を介したウェットエッチングにより犠牲層除去を行い、エッチング孔を絶縁膜により埋め込み封止を行うことで作製される静電容量型トランスデューサの提案がある(特許文献1参照)。また、特許文献2は次の如き静電容量型トランスデューサを開示する。これは、エッチング孔を介したウェットエッチングにより犠牲層除去を行い、エッチング孔を絶縁膜で埋め込み封止を行った後に、封止した絶縁膜をエッチングすることで、振動膜の厚さを調整して、所望の共振周波数にすることができる。
特開2008−98697号公報 特表2007−528153号公報
上記特許文献2の技術によれば、薄い振動膜を形成することで、広い周波数帯域を有する静電容量型トランスデューサを作製できる。しかし、振動膜をエッチングにより薄化する場合、基板内でのエッチングレートのばらつきにより振動膜の厚さばらつきが発生することがあるため、静電容量型トランスデューサの周波数特性、送受信感度がばらつくことがある。
また、薄化した振動膜は、応力や膜厚により、振動膜たわみが大きくなりやすく、狭い空隙ないし間隙を作製しにくいため、静電容量型トランスデューサの感度を向上することが容易とは言い難い。
上記課題に鑑み、第一の電極と間隙を挟んで設けられた第二の電極を含む振動膜が振動可能に支持された構造のセルを有する静電容量型トランスデューサの本発明の作製方法は、次の如き工程を有する。前記第一の電極上に犠牲層を形成する工程。前記犠牲層上に前記振動膜の少なくとも一部をなす層を形成する工程。エッチング孔を形成して前記犠牲層を除去する工程。前記エッチング孔を封止する封止層を形成する工程。前記封止層をエッチングする工程。そして、前記封止層形成工程の前に、前記振動膜の少なくとも一部をなす層上にエッチングストップ層を形成し、前記封止層をエッチングする工程では、前記エッチングストップ層まで前記封止層を除去する。
また、上記課題に鑑み、本発明の静電容量型トランスデューサは、第一の電極と間隙を挟んで設けられた第二の電極を含む振動膜が振動可能に支持された構造のセルを有し、前記振動膜は、前記第二の電極を挟むように配置された第一のメンブレンと第二のメンブレンとを有する。そして、前記第一のメンブレン、前記第二のメンブレン、前記第二の電極のうち、応力が最も大きい層の中心面((厚さ方向の中心面であり、以下、同様の意味で用いる)が前記振動膜の中心面より前記間隙の側にある。
本発明の静電容量型トランスデューサの作製方法では、封止層を除去することで、薄化した振動膜などを形成することができる。封止層形成工程の前に、振動膜の少なくとも一部をなす層上にエッチングストップ層を形成することで、成膜工程で振動膜厚さを高い歩留まりで容易に規定できる。従って、振動膜上に堆積した封止層を除去する時に発生する、基板内でのエッチングレートばらつきにより振動膜の厚さばらつきを抑制することができ、静電容量型トランスデューサの周波数特性、送受信感度のばらつきを低減できる。
また、本発明の静電容量型トランスデューサでは、第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極のうち、応力が最も大きい層の中心面が振動膜の中心面より間隙側(すなわち第一の電極側)になる構成としているため、振動膜たわみが小さい。従って、振動膜を構成する第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極の厚さ、応力ばらつきによる振動膜ごとのたわみ量の差を低減することができるため、静電容量型トランスデューサの周波数特性、送受信感度のばらつきを低減できる。
本発明の実施例1の静電容量型トランスデューサの上面図とA−B断面図。 本発明の実施例2の静電容量型トランスデューサの作製方法の説明図。 本発明の静電容量型トランスデューサを用いる情報取得装置を示す図。
本発明の静電容量型トランスデューサの作製方法では、第一の電極と間隙を挟んで設けられた第二の電極を含む振動膜が振動可能に支持された構造のセルを有する静電容量型トランスデューサを容易且つ振動膜厚さばらつきを抑制して作製できる。この作製方法では、第一の電極上の犠牲層上に振動膜の少なくとも一部をなす層を形成してエッチングストップ層を形成し、エッチング孔を形成して犠牲層を除去し、エッチング孔を封止する封止層を形成後、エッチングストップ層まで封止層を除去する。この考え方に基づいて、以下、本発明の実施形態及び実施例について説明するが、本発明はこれらの実施形態や実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
以下に、本発明の実施の形態について図1、図2を用いて説明する。図1(a)は、本発明の作製方法により作製した静電容量型トランスデューサに係る一実施形態の上面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−B断面図である。図2は、本発明の静電容量型トランスデューサの作製方法に係る一実施形態を説明する各段階のA−B断面図である。
本実施形態の作製方法で作製される静電容量型トランスデューサは、複数のセル15で構成されるエレメント17を有している。図1(a)では、エレメント17に含まれるセル数は9個であるが、幾つであっても構わない。また、図1(a)の静電容量型トランスデューサでは、4個のエレメントを有するが、エレメントは幾つであっても構わない。
各セルでは、第一の電極3と間隙12(空隙など)を挟んで設けられた第二の電極7を含む振動膜9が振動可能に支持されている。図1では、振動膜は第一のメンブレン6と第二のメンブレン8とで第二の電極7が挟まれた構成となっているが、振動膜は振動可能で第二の電極を有していればよく、第二の電極だけ、或いは、1つのメンブレンと第二の電極だけの構成でも構わない。第一の電極と第二の電極のうちの一方は、バイアス電圧を印加する電極、或いは、電気信号を加える又は電気信号を取り出すための電極として用いる。図1では、バイアス電圧を印加する電極として、第一の電極3を用いており、信号取り出し電極として第二の電極7を用いているが、逆でも構わない。バイアス電圧を印加する電極はエレメント内で共通となっている。バイアス電圧はエレメント間で共通となる構成としても構わない一方、信号取り出し電極はエレメント毎に電気的に分離されていなければならない。
本実施形態の駆動原理を説明する。静電容量型トランスデューサは、信号引き出し配線16を用いることで、第二の電極7から電気信号を引き出すことができる。本実施形態では、引き出し配線により電気信号を引き出しているが、貫通配線等を用いてもよい。また、本実施形態では、第二の電極から電気信号を引き出しているが、第一の電極から引き出してもよい。静電容量型トランスデューサで超音波を受信する場合、図示しない電圧印加手段で、直流電圧を第一の電極3に印加しておく。超音波を受信すると、第二の電極7を有する振動膜9が変形するため、第二の電極7と第一の電極3との間の間隙12の距離が変わり、静電容量が変化する。この静電容量変化によって、引き出し配線に電流が流れる。この電流を図示しない電流−電圧変換素子によって電圧として超音波を受信できる。上述したように、引き出し配線の構成を変更することによって、直流電圧を第二の電極に印加し、第一の電極から電気信号を引き出してもよい。また、第二の電極7に交流電圧を印加し、静電気力によって振動膜9を振動させることができる。これによって、超音波を送信することができる。送信する場合も、引き出し配線の構成を変更することによって、交流電圧を第一の電極に印加し、振動膜9を振動させてもよい。
本実施形態の作製方法を説明する。図2は、図1(a)のA−B断面図である。図2(a)に示すように、基板21(図1の基板1に相当)上に絶縁膜22(図1の絶縁膜2に相当)を形成する。基板21はシリコン基板であり、基板上の絶縁膜22は、シリコン基板と第一の電極間の絶縁を形成するためである。基板21がガラス基板のような絶縁性基板の場合、基板上の絶縁膜22は形成しなくともよい。また、基板21は、表面粗さの小さな基板が望ましい。表面粗さが大きい場合、本工程の後工程での成膜工程でも、表面粗さが転写されていくとともに、表面粗さによる第一の電極と第二の電極間の距離が、各セル間、各エレメント間でばらついてしまう。このばらつきは、送信および受信の感度のばらつきとなる。従って、基板21は、表面粗さの小さな基板が望ましい。
次に、第一の電極23(図1の第一の電極3に相当)を形成する。第一の電極23は、表面粗さが小さい導電材料が望ましく、例えば、チタン、アルミ等である。基板と同様に、第一の電極の表面粗さが大きい場合、表面粗さによる第一の電極と第二の電極間の距離が、各セル間、各エレメント間でばらついてしまうため、表面粗さが小さい導電材料が望ましい。次に、第一の電極上の絶縁膜24(図1の絶縁膜4に相当)を形成する。第一の電極上の絶縁膜24は、表面粗さが小さい絶縁材料が望ましく、第一の電極と第二の電極との間に電圧が印加された場合の第一の電極と第二の電極間の電気的短絡或いは絶縁破壊を防止するために形成する。低電圧で駆動する場合は、後述する第一のメンブレン層が絶縁体である場合、第二の絶縁膜24を形成しなくともよい。また、後述する犠牲層のエッチング工程において、第一の電極がエッチングされる場合、エッチングされないように電極上の絶縁膜を形成する。基板と同様に、第二の絶縁膜の表面粗さが大きい場合、表面粗さによる第一の電極と第二の電極間の距離が、各セル間、各エレメント間でばらついてしまうため、表面粗さが小さい第二の絶縁膜が望ましい。例えば、窒化シリコン膜、シリコン酸化膜等である。
次に、図2(b)に示すように、犠牲層25を形成する。犠牲層25は、表面粗さが小さい材料が望ましい。基板と同様に、犠牲層の表面粗さが大きい場合、表面粗さによる第一の電極と第二の電極間の距離が、各セル間、各エレメント間でばらついてしまうため、表面粗さが小さい犠牲層が望ましい。また、犠牲層を除去するエッチングのエッチング時間を短くするために、エッチング速度の速い材料が望ましい。また、犠牲層を除去するエッチング液或いはガスが接触する層が、犠牲層のエッチング液或いはガスによりほぼエッチングされないエッチング液或いはガスを用いることができる犠牲層材料が望ましい。エッチング液或いはエッチングガスが接触する層とは、図2では、第一の電極上の絶縁膜24、第一のメンブレン層26(図1の第一のメンブレン層6に相当)、エッチング孔、エッチングストップ層30である。犠牲層を除去するエッチング液或いはエッチングガスに対して、第一の電極上の絶縁膜、第一のメンブレン層がほぼエッチングされる場合、振動膜の厚さばらつき、第一の電極と第二の電極との間の距離ばらつきが発生する。振動膜の厚さばらつき、第一の電極と第二の電極との間の距離ばらつきは、各セル間、各エレメント間の感度ばらつきとなる。第一の電極上の絶縁膜、第一のメンブレン層が窒化シリコン膜或いはシリコン酸化膜の場合、表面粗さが小さく、第一の電極上の絶縁膜、第一のメンブレン層がエッチングされないエッチング液を用いることができるクロムが望ましい。
図2(c)に示すように、第一のメンブレンを含む第一の絶縁層26を形成する。第一の絶縁層26は、低い引っ張り応力が望ましい。例えば、300MPa以下の引っ張り応力がよい。窒化シリコン膜は応力コントロールが可能であり、300MPa以下の低い引っ張り応力にすることができる。第一のメンブレンが圧縮応力を有する場合、第一のメンブレンがスティッキング或いは座屈を引き起こし、大きく変形することがある。スティッキングとは、犠牲層除去後に構造体である振動膜が付着してしまうことである。また、大きな引っ張り応力の場合、第一のメンブレンが破壊されることがある。従って、第一の絶縁層26は、低い引っ張り応力が望ましい。
次に、第二の電極27(図1の第二の電極7に相当)を形成する。第二の電極27は、残留応力が小さく、耐熱性を有する材料が望ましい。第二の電極の残留応力が大きい場合、振動膜の大きな変形を引き起こすため、残留応力の小さな第二の電極が望ましい。また、第二のメンブレンを含む第二の絶縁層或いは封止部を形成するための封止層を成膜する際の温度等によって、変質、応力の増加を引き起こさない材料が望ましい。第二の電極として、例えば、チタン、アルミシリコン合金等が望ましい。
次に、第二のメンブレンを含む第二の絶縁層28を形成する。第二の絶縁層28は、低い引っ張り応力を有する材料が望ましい。第一の絶縁層と同様に、第二の絶縁層が圧縮応力を有する場合、振動膜がスティッキング或いは座屈を引き起こし、大きく変形する。また、大きな引っ張り応力の場合、振動膜が破壊されることがある。従って、第二の絶縁層28は、低い引っ張り応力が望ましい。窒化シリコン膜は応力コントロールが可能であり、300MPa以下の低い引っ張り応力にすることができる。図2(c)では、振動膜は第一のメンブレン、第二の電極および第二のメンブレンで構成されているが、第二の電極を含めば何層で構成されてもよい。第二の電極がメンブレンを兼ねて、振動膜が第二の電極だけで構成されても構わない。
次に、図2(d)に示すように、成膜で形成した振動膜9上に、エッチングストップ層30を形成する。エッチングストップ層は振動膜厚さを所望の厚さに規定するために形成する。エッチングストップ層は、図2(g)の封止層除去工程で封止材料がエッチングされる間に振動膜がエッチングされないように該エッチングストップ層が残っていればよい。後述する図2(e)の犠牲層除去工程において、エッチングストップ層が犠牲層のエッチング液或いはガスに接触する場合、エッチングストップ層が残っていなければならない。従って、エッチングストップ層の材料は、封止材料のエッチング液或いはガスに対して、封止材料よりエッチング速度が遅い材料が望ましい。犠牲層除去工程において、エッチングストップ層が犠牲層のエッチング液或いはガスに接触する場合、犠牲層材料のエッチング液或いはガスに対して、犠牲層材料よりエッチング速度が遅いエッチングストップ層の材料が望ましい。或いは、エッチング時間中にエッチングストップ層が残るように、振動膜材料と異なる材料を厚く形成しておくこともできる。振動膜材料が窒化シリコンであって、犠牲層材料がクロムの場合、エッチングストップ層として酸化シリコン膜などの絶縁膜が可能である。振動膜材料が窒化シリコンであって、犠牲層材料がポリシリコンやアモルファスシリコンなどのシリコン材料の場合は、酸化シリコン膜などの絶縁膜或いは金属膜でも構わない。また、振動膜材料が窒化シリコンであって、犠牲層材料が酸化シリコンの場合、エッチングストップ層としてシリコン膜或いは金属膜で構わない。また、エッチングストップ層は、振動膜の厚さを規定するために形成するため、少なくとも振動膜上に形成されればよい。
次に、図2(e)に示すように、エッチング孔31を形成する。エッチング孔は、犠牲層を除去するために、エッチング液或いはエッチングガスを導入するための孔である。エッチングストップ層を、振動膜を含む薄膜上の全面に形成している場合は、エッチングストップ層と該薄膜層を貫通させる。次に、犠牲層25を除去して間隙32(図1の間隙12に相当)を形成する。犠牲層除去方法はウェットエッチング、ドライエッチングで構わない。
次に、図2(f)に示すように、エッチング孔31を封止する封止部34(図1の封止部14に相当)を形成するために、封止層33を形成する。封止部は間隙内に液体や外気が浸入しないようにすればよい。特に、減圧化で封止する場合、大気圧によって振動膜が変形し、第一の電極と第二の電極との距離が短くなる。送信或いは受信の感度は、第一の電極と第二の電極との実効距離の1.5乗に反比例するため、減圧下で封止して、間隙を大気圧より低い圧力にしておくと、送信或いは受信の感度を向上できる。また、封止することによって、静電容量型トランスデューサを液体中で使用することができる。封止材料として、振動膜と同じ材料であれば、密着性が高いため望ましい。また、Prasma−Enhanced−Chemical−Vapor−Deposition(PE−CVD)では、コンフォーマルに成膜されにくいため、薄い封止層で良好な封止部を形成できる。振動膜が窒化シリコンの場合、PE−CVDによる窒化シリコンが望ましい。
次に、図2(g)に示すように、封止層33をエッチングストップ層30まで除去する。エッチングストップ層は、十分に厚い、或いは、封止層のエッチング液或いはエッチングガスに対して封止層よりエッチング速度が遅い。従って、エッチングストップ層まで封止層を除去するための所定のエッチング時間より長くエッチングする場合でも、振動膜がエッチングされることなく、封止層を除去できる。よって、エッチングストップ層がない場合と比較して、封止層を除去する場合の基板内でのエッチング速度ばらつきが発生しても、振動膜厚さのばらつきを低減できる。こうして、振動膜の厚さを制御しやすく、厚さばらつきによる、振動膜のばね定数のばらつき或いはたわみのばらつきを抑制できる。そのため、セル間或いはエレメント間の受信或いは送信感度のばらつきを低減できる。封止部上にはエッチングストップ層が存在していないが、封止部の大きさは数マイクロメートルと非常に小さいため、封止部のエッチング速度は非常に遅く、所定のエッチング時間より長くエッチングする場合でも、封止部がリークすることはない。
次に、図2(h)に示すように、エッチングストップ層30を除去する。こうして、第一の絶縁層26、第二の電極27、第二の絶縁層28を含む振動膜29が形成される。エッチングストップ層を残して、振動膜として用いることもできる。また、図示しない工程により、第一の電極、第二の電極と接続する配線を形成する。配線材料はアルミ等でよい。
本作製方法によれば、封止層を除去できるので、薄い振動膜を形成することができる。薄い振動膜を有する静電容量型トランスデューサの周波数特性は、非常に広い周波数帯域を有することができる。さらに、振動膜は成膜工程だけで形成することができる。従って、振動膜の厚さを制御しやすく、厚さばらつきによる、振動膜のばね定数のばらつき或いはたわみのばらつきを抑制できるため、セル間或いはエレメント間の受信或いは送信感度のばらつきを低減できる。
さらに、本作製方法は、振動膜を第二の電極を挟むように配置された第一のメンブレンと第二のメンブレンとを有する静電容量型トランスデューサの作製方法として好適に用いることができる。そこで、第一の絶縁層、第二の絶縁層、金属層のうち、応力が最も大きい層の中心面が前記振動膜の中心面より間隙側(すなわち第一の電極側)になるように作製することもできる。応力が最も大きい層の中心面が前記振動膜の中心面より間隙側に存在することによって、振動膜の固定部(振動膜の支持部)にかかる曲げモーメントを小さくできるため、振動膜のたわみを小さくできる。従って、エッチング液で犠牲層を除去する場合に、スティッキングを防止することができる。スティッキングとは、前述した様に、犠牲層除去後に構造体である振動膜が付着してしまうことである。スティッキングは、エッチング液などの、間隙にある液体の表面張力と間隙距離に依存するため、振動膜のたわみが大きいほどスティッキングが起こりやすい。また、振動膜応力が圧縮応力の場合、振動膜が大きな凸形状(第一の電極側とは反対の方向に凸な形状)になることがある。送信或いは受信の感度は、第一の電極と第二の電極との実効距離の1.5乗に反比例するため、大きな凸形状では、送信或いは受信の感度が低下することがある。本作製方法では、振動膜のたわみを小さくできるので、送信或いは受信の感度の低下を防止することができる。
さらに、振動膜は引っ張り応力であって、かつ、エッチングストップ層が圧縮応力である作製方法とすることもできる。本構成では、引っ張り応力の振動膜と圧縮応力のエッチングストップ層により、犠牲層除去時の振動膜とエッチングストップ層から構成される構造体のたわみを小さくできる。従って、犠牲層除去時の振動膜とエッチングストップ層から構成される構造体がスティッキングすることを防止することができる。
また、本実施形態の静電容量型トランスデューサは、第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極のうち、応力が最も大きい層の中心面が前記振動膜の中心面より間隙側にある。本構成によって、振動膜を構成する第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極の厚さ、応力ばらつきによる振動膜ごとのたわみ量の差を低減できる。従って、静電容量型トランスデューサの周波数特性、送受信感度のばらつきを低減できる。
以下、より具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1について図1を用いて説明する。本実施例の静電容量型トランスデューサは、複数のセル15で構成されるエレメント17を有している。図1(a)では、エレメント17に含まれるセル数は9個であるが、幾つであっても構わない。また、4個のエレメントを有するが、エレメントは幾つであっても構わない。
セルは、第一の電極3と間隙12を挟んで設けられた第二の電極7を含む振動膜9が振動可能に支持されている。振動膜は、第一のメンブレン6と第二のメンブレン8とで第二の電極7が挟まれた構成となっている。第一の電極3を、バイアス電圧を印加する電極、第二の電極7を、信号取り出し電極としている。本実施例の振動膜形状は、円形であるが、形状は四角形、六角形等でも構わない。円形の場合、振動モードが軸対称となるため、不要な振動モードによる振動膜の振動を抑制できる。
シリコン基板1上の基板上の絶縁膜2は、熱酸化により形成した厚さ1μmのシリコン酸化膜である。第一の電極上の絶縁膜4は、PE−CVDにより形成したシリコン酸化膜である。第一の電極3は厚さが0.05μmのチタンであり、第二の電極7は厚さが0.1μmのチタンである。第一のメンブレン6、第二のメンブレン8はPE−CVDにより作製した窒化シリコン膜であり、100MPaの引っ張り応力で形成する。また、第一のメンブレン6、第二のメンブレン8の直径は、25μmであり、それぞれの厚さは、0.3μm、0.5μmである。間隙12の深さは、0.2μmである。第二の電極の直径は21μmであり、第一のメンブレンおよび第二のメンブレンの直径より小さくしている。また、第二の電極の応力は400MPaである。本構成では、超音波を送受信するときに振動膜の変位量が大きい部分にのみ第二の電極が構成されており、振動膜の振動を電気信号に変換する効率が高い。振動膜全面に第二の電極が形成されている場合、振動膜の辺縁の電極は寄生容量となりノイズを増大させる。第二の電極7の直径を、第一のメンブレン6および第二のメンブレン8の直径より小さくすることによって、送信或いは受信感度を向上することができる。
エレメント17は複数のセルで構成されている。エレメント17は、これを構成するセル15の間隙12を形成するためのエッチング孔は封止部14で封止されている。封止部14を形成して間隙12を200Paに保つことができる。また、封止部の厚さは間隙の深さの2.7倍以上が望ましく、2.7倍以上で外気が間隙に侵入することを防止できる。特に、PE−CVDは、Low−Pressure−Chemical−Vapor−Deposition(LPCVD)と比較して、コンフォーマルに成膜されにくく、成膜の均一性が低く、封止部の厚みは間隙の深さの2.7倍以上が望ましい。封止部はPE−CVDの窒化シリコンで形成し、封止部を形成する封止層の厚みは0.6μmである。封止層を除去しているため、封止部14の厚みは0.8μmである。
本実施例の静電容量型トランスデューサでは、第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極のうち、応力(引っ張りまたは圧縮)が最も大きいのは、第二の電極である。第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極で構成される振動膜の中心面は厚みの中心であり、応力が最も大きい第二の電極の中心面は、第二の電極の厚さの中心にある。従って、第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極のうち、応力が最も大きい層の中心面が振動膜の中心面より間隙側になる。こうした場合、振動膜の最大のたわみ量は8nmである。例えば、第一のメンブレン、第二のメンブレンの直径が25μmであり、それぞれの厚さを0.5μm、0.35μmに変更した場合、振動膜の最大のたわみ量は15nmとなる。本構成とすることによって、振動膜を構成する第一のメンブレン、第二のメンブレン、第二の電極の厚さ、応力ばらつきによる振動膜ごとのたわみ量の差を低減できる。従って、静電容量型トランスデューサの周波数特性、送受信感度のばらつきを低減できる。
(実施例2)
実施例2の静電容量型トランスデューサの作製方法を図2を用いて説明する。実施例2の静電容量型トランスデューサの構成は、実施例1とほぼ同様である。図2(a)に示すように、基板21上に絶縁膜22を形成する。基板21はシリコン基板であり、基板上の絶縁膜22は、シリコン基板と第一の電極間の絶縁を形成するために、熱酸化により形成した厚さ1μmのシリコン酸化膜である。次に、第一の電極23を形成する。第一の電極23は、厚さ0.05μmのチタンである。さらに、第一の電極上の絶縁膜24を形成する。第一の電極上の絶縁膜24は、PE−CVDにより形成した酸化シリコンである。
次に、図2(b)に示すように、犠牲層25を形成する。犠牲層25は、厚さ0.2μmのクロムである。クロムのエッチング液によるクロムのエッチング速度に対して、窒化シリコンの振動膜、酸化シリコンの第一の電極上の絶縁膜のエッチング速度は非常に小さい。従って、犠牲層クロムを除去するときに、振動膜、絶縁膜が薄くなることが防止され、成膜のみによって所望の厚さにできる。
次に、図2(c)に示すように、第一のメンブレンを含む第一の絶縁層26を形成する。第一の絶縁層26は、PE−CVDで形成した100MPa以下の引っ張り応力の窒化シリコンである。次に、第二の電極27を形成する。第二の電極27は、400MPaの引っ張り応力を有するチタンである。次に、第二のメンブレンを含む第二の絶縁層28を形成する。第二の絶縁層28は、PE−CVDで形成した100MPa以下の引っ張り応力の窒化シリコンである。
次に、図2(d)に示すように、成膜で形成した振動膜29上に、エッチングストップ層30を形成する。エッチングストップ層はPE−CVDで形成した酸化シリコンである。厚さは0.1μmである。
次に、図2(e)に示すように、エッチング孔31を形成する。エッチング孔は、犠牲層を除去するために、エッチング液或いはエッチングガスを導入するための孔であり、フッ素系ガスによるRIEで容易に形成できる。ウェットエッチングでも構わない。エッチング孔の直径は4μmである。次に、犠牲層を除去して間隙32を形成する。犠牲層除去方法はクロムのエッチング液を用いる。エッチングストップ層30に圧縮応力の膜を用いており、さらに、第一の絶縁層、第二の絶縁層、金属層のうち、応力が最も大きい金属層の中心面が振動膜の中心面より間隙側になっている。従って、振動膜とエッチングストップ層から構成される構造物のたわみ量が小さいため、スティッキングが発生しにくい。
次に、図2(f)に示すように、エッチング孔31を封止する封止部34を形成するために、封止層33を形成する。封止層は、PE−CVDにより窒化シリコンを成膜する。圧力200Paで成膜するため、間隙32を減圧することができる。また、振動膜が窒化シリコンであるため、振動膜との密着性も高く、間隙内の気密性を高くできる。
次に、図2(g)に示すように、封止層33をエッチングストップ層まで除去する。封止層は、Reactive−Ion−Etching(RIE)やChemical−Dry−Etching(CDE)を用いたドライエッチングで除去できる。CDEによるフッ素系ガスによるドライエッチングでは、封止層を形成する窒化シリコンのエッチング速度に対するエッチングストップ層の酸化シリコンのエッチング速度が約100分の1と小さい。そのため、封止層33を除去するために必要な時間より長くエッチングしても、エッチングストップ層でエッチングを止めることができる。
次に、図2(h)に示すように、エッチングストップ層30を除去する。酸化シリコンのフッ酸によるエッチングを行うことで、エッチングストップ層のみを除去できる。また、図示しない工程により、第一の電極、第二の電極と接続する配線を形成する。配線材料はアルミ等でよい。
本作製方法により、封止層を除去できるので、薄い振動膜を形成することができる。薄い振動膜を有する静電容量型トランスデューサの周波数特性は、非常に広い周波数帯域を有することができる。さらに、振動膜は成膜工程だけで形成できる。従って、振動膜の厚さを制御しやすく、厚さばらつきによる、振動膜のばね定数のばらつき或いはたわみのばらつきを抑制できるため、セル間或いはエレメント間の受信或いは送信感度のばらつきを低減できる。
(他の実施形態)
上記静電容量型トランスデューサは、超音波診断装置などの被検体情報取得装置に適用することができる。被検体からの音響波をトランスデューサで受信し、出力される電気信号を用い、光吸収係数などの被検体の光学特性値を反映した被検体情報や音響インピーダンスの違いを反映した被検体情報を取得できる。
より詳しくは、情報取得装置の一例は、被検体に光(可視光線や赤外線を含む電磁波)を照射する。このことにより被検体内の複数の位置(部位)で発生した光音響波を受信し、被検体内の複数の位置に夫々対応する特性情報の分布を示す特性分布を取得する。光音響波により取得される特性情報とは、光の吸収に関わる特性情報を示し、光照射によって生じた光音響波の初期音圧、或いは初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度や、吸収係数、組織を構成する物質の濃度、等を反映した特性情報を含む。物質の濃度とは、例えば、酸素飽和度やトータルヘモグロビン濃度や、オキシヘモグロビン或いはデオキシヘモグロビン濃度などである。また、情報取得装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを目的とすることもできる。よって、被検体としては生体、具体的には人や動物の乳房、頸部、腹部などの診断対象が想定される。被検体内部にある光吸収体としては、被検体内部で相対的に吸収係数が高い組織を示す。例えば、人体の一部が被検体であれば、オキシヘモグロビン或いはデオキシヘモグロビンやそれらを多く含む血管、或いは新生血管を多く含む腫瘍、頸動脈壁のプラークなどがある。さらには、金粒子やグラファイトなどを利用して、悪性腫瘍などと特異的に結合する分子プローブや、薬剤を伝達するカプセルなども光吸収体となる。
また、光音響波の受信だけでなく、トランスデューサを含むプローブから送信される超音波が被検体内で反射した超音波エコーによる反射波を受信することにより、被検体内の音響特性に関する分布を取得することもできる。この音響特性に関する分布は、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した分布を含む。
図3(a)は、光音響効果を利用した情報取得装置を示したものである。光源2010が発振したパルス光は、レンズ、ミラー、光ファイバー等の光学部材2012を介して、被検体2014に照射される。被検体2014の内部にある光吸収体2016は、パルス光のエネルギーを吸収し、音響波である光音響波2018を発生する。探触子部105内の本発明のトランスデューサ2020は、光音響波2018を受信して電気信号に変換し、探触子部のフロントエンド回路に出力する。フロントエンド回路ではプリアンプ等の信号処理を行い、接続部106を介してこれを本体部107の信号処理部2024に送る。信号処理部2024では、入力された電気信号に対して、A/D変換や増幅等の信号処理を行い、同じく本体部のデータ処理部2026へ出力する。データ処理部2026は、入力された信号を用いて被検体情報(光吸収係数などの被検体の光学特性値を反映した特性情報)を画像データとして取得する。ここでは、信号処理部2024とデータ処理部2026を含めて、画像処理部という。表示部2028は、データ処理部2026から入力された画像データに基づいて、画像を表示する。
図3(b)は、音響波の反射を利用した超音波エコー診断装置などの情報取得装置を示したものである。探触子部105内の本発明のトランスデューサ2120から被検体2114へ送信された音響波は、反射体2116により反射される。トランスデューサ2120は、反射された音響波(反射波)2118を受信して電気信号に変換し、探触子部内のフロントエンド回路に出力する。フロントエンド回路ではプリアンプ等の信号処理を行い、接続部106を介してこれを本体部107の信号処理部2124に送る。信号処理部2124は、入力された電気信号に対して、A/D変換や増幅等の信号処理を行い、同じく本体部のデータ処理部2126へ出力する。データ処理部2126は、入力された信号を用いて被検体情報(音響インピーダンスの違いを反映した特性情報)を画像データとして取得する。ここでも、信号処理部2124とデータ処理部2126を含めて、画像処理部という。表示部2128は、データ処理部2126から入力された画像データに基づいて、画像を表示する。
探触子部は、機械的に走査するものであっても、医師や技師等のユーザが被検体に対して移動させるもの(ハンドヘルド型)であってもよい。また、図3(b)のように反射波を用いる装置の場合、音響波を送信する探触子は受信する探触子と別に設けても良い。さらに、図3(a)と図3(b)の装置の機能をどちらも兼ね備えた装置とし、被検体の光学特性値を反映した被検体情報と、音響インピーダンスの違いを反映した被検体情報と、をどちらも取得するようにしてもよい。この場合、図3(a)のトランスデューサ2020が光音響波の受信だけでなく、音響波の送信と反射波の受信を行うようにしてもよい。
3、23・・第一の電極、6、26・・第一のメンブレン(振動膜)、7、27・・第二の電極(振動膜)、8、28・・第二のメンブレン(振動膜)、12、32・・間隙、14、34・・封止部、15・・セル、17・・エレメント、25・・犠牲層、30・・エッチングストップ層、31・・エッチング孔、33・・封止層

Claims (11)

  1. 第一の電極と間隙を挟んで設けられた第二の電極を含む振動膜が振動可能に支持された構造のセルを有する静電容量型トランスデューサの作製方法であって、
    前記第一の電極上に犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層上に前記振動膜の少なくとも一部をなす層を形成する工程と、
    エッチング孔を形成して前記犠牲層を除去する工程と、
    前記エッチング孔を封止する封止層を形成する工程と、
    前記封止層をエッチングする工程と、を有し、
    前記封止層を形成する工程の前に、前記振動膜の少なくとも一部をなす層上にエッチングストップ層を形成し、
    前記封止層をエッチングする工程では、前記エッチングストップ層まで前記封止層を除去することを特徴とする作製方法。
  2. 前記振動膜は、前記第二の電極を挟むように配置された第一のメンブレンと第二のメンブレンとを有し、
    前記振動膜の少なくとも一部をなす層を形成する工程は、前記犠牲層上に、前記第一のメンブレンを含む第一の絶縁層を形成する工程と、前記第二の電極を含む金属層を形成する工程と、前記第二のメンブレンを含む第二の絶縁層を形成する工程と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の作製方法。
  3. 前記振動膜の少なくとも一部をなす層を形成する工程において、前記第一の絶縁層、前記第二の絶縁層、前記金属層のうち、応力が最も大きい層の中心面が前記振動膜の中心面より前記間隙の側に来るようにすることを特徴とする請求項2に記載の作製方法。
  4. 前記振動膜は引っ張り応力を有し、かつ、前記エッチングストップ層は圧縮応力を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の作製方法。
  5. 前記封止層をエッチングする工程では、前記エッチングストップ層をも除去することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の作製方法。
  6. 前記封止層をエッチングする工程では、前記エッチングストップ層は除去しないことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の作製方法。
  7. 前記エッチング孔を封止する封止層を形成する工程では、PE−CVDにより封止層を形成することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の作製方法。
  8. 第一の電極と間隙を挟んで設けられた第二の電極を含む振動膜が振動可能に支持された構造のセルを有する静電容量型トランスデューサであって、
    前記振動膜は、前記第二の電極を挟むように配置された第一のメンブレンと第二のメンブレンとを有し、
    前記第一のメンブレン、前記第二のメンブレン、前記第二の電極のうち、応力が最も大きい層の中心面が前記振動膜の中心面より前記間隙の側にあることを特徴とする静電容量型トランスデューサ。
  9. 前記第二の電極の中心面が前記振動膜の中心面より前記間隙の側にあることを特徴とする請求項8に記載の静電容量型トランスデューサ。
  10. 請求項8または9に記載の静電容量型トランスデューサと、前記静電容量型トランスデューサが出力する電気信号を用いて被検体の情報を取得して処理する処理部と、を有し、
    前記静電容量型トランスデューサは、被検体からの音響波を受信し、前記電気信号を出力することを特徴とする被検体情報取得装置。
  11. 光を発生する光源をさらに有し、
    前記静電容量型トランスデューサは、前記光源からの光が被検体に照射されることにより発生する音響波を受信することを特徴とする請求項10に記載の被検体情報取得装置。
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