JP6265420B2 - 車両用バンパー - Google Patents

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Description

本発明は、歩行者と車両前部との衝突を検出するとともに、衝突時の衝撃を緩和する車両用バンパーに関する。
自動車等の車両前部には、車両用バンパーに、前方又は後方からの衝撃荷重を緩和するための緩衝部材が設けられた技術が知られている(例えば、特許文献1(図6、図7)参照。)。
この特許文献1に示される車両用バンパーは、車体の後部に車幅方向に延びている剛性ビームが設けられ、この剛性ビームの外側に車幅方向に延びる発泡材が設けられている。さらに、発泡材の内部には、発泡材の長手方向に沿って圧力チューブが設けられており、車両衝突時に衝撃荷重が入力された場合、発泡材の変形に伴って圧力チューブが変形し、圧力チューブ内の圧力が上昇する。圧力チューブに接続された圧力センサーが、圧力の変化を検出することにより、衝突信号が検出される。
仮に、車両が歩行者に衝突した際、発泡材が変形することによって、歩行者への衝撃が緩和される。しかし、発泡材は衝撃を緩和するために比較的厚く構成されているため、発泡材内部の変形には時間がかかり、圧力チューブ内が所定の圧力まで上昇するには時間がかかる。このため、圧力センサーによる圧力変化の検出が遅れ、衝突信号の出力に遅れが生じる。衝突信号によって、歩行者用エアバッグ等を起動させる場合、衝突信号の出力はできるだけ速い方が好ましい。また、特許文献1の技術では、発泡材が変形し得る分の距離を確保しつつ、圧力チューブ及び圧力センサーを設けるため、大きなスペースを必要とする上、パンバーの構造も複雑になる。
特表2006−512245号公報
本発明は、衝突荷重を緩和することができ、圧力センサー自体の感度を変えずに、車両衝突時に圧力チューブ内の圧力を素速く上昇させて衝突信号の出力を速くするとともに、簡単な構造で小さなスペースに設けることができるレイアウトの自由度が高い車両用バンパーを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明によれば、歩行者との衝突時の衝撃を緩和するための車両用バンパーであって、車幅方向に延びたバンパービームと、このバンパービームを含む車体前面を覆うバンパーフェースと、前記バンパービームと前記バンパーフェースの間に設けられた緩衝部材とからなり、前記緩衝部材は、車幅方向の断面において、少なくとも1つの屈曲部を有し衝突荷重によって折り畳み可能な板状部材によって構成され、この板状部材には、前記屈曲部を介した少なくとも2つの面部の間に空間部が形成され、この空間部には、前記2つの面部間に挟まれることで変形可能な衝撃検出用の圧力チューブが設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、圧力チューブは、2つの面部の間に、屈曲部からの距離を任意に設定して取り付けられていることを特徴とする。
請求項3に記載のごとく、より好ましくは、板状部材は、屈曲部と2つの面部とにより、車幅方向から見て、V字状断面とU字状断面と半円の円弧状断面のいずれか1つの溝部に形成され、この溝部の開口の前縁から車体前方へ延びた前側平面部と、溝部の開口の後縁から車体後方へ延びた後側平面部とを有し、圧力チューブは、前縁と後縁との間に位置していることを特徴とする。
請求項4に記載のごとく、より好ましくは、屈曲部は、板状部材のなかの最下位に位置していることを特徴とする。
請求項5に記載のごとく、より好ましくは、板状部材は、屈曲部を複数有することで蛇腹状に形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載のごとく、より好ましくは、緩衝部材は、樹脂材料により成形され、2つの面部の一方は鉛直に形成された鉛直面部であり、2つの面部の他方は水平に形成された水平面部であり、鉛直面部と水平面部によって断面視L字状をなすことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、緩衝部材は、車幅方向の断面において、少なくとも1つの屈曲部を有し衝突荷重によって折り畳み可能な板状部材によって構成されているので、屈曲部が折り畳まれることによって衝突荷重を緩和することができる。
また、板状部材には、屈曲部を介した少なくとも2つの面部の間に空間部が形成されている。板状部材の空間部に、2つの面部間に挟まれることで変形可能な衝撃検出用の圧力チューブを設けただけであるので、簡単な構造で小さなスペースに設けることができ、レイアウトの自由度が高い車両用バンパーとすることができる。
また、板状部材は、面部が少し移動することで屈曲部から折れ曲がるので、面部によって圧力チューブを挟み込み、車両衝突時に圧力チューブ内の圧力を瞬時に高めることができ、圧力センサー自体の感度を変えずに衝突信号の出力を速くすることができる。
請求項2に係る発明では、圧力チューブは、2つの面部の間に、屈曲部から距離を任意に設定して取り付けられている。圧力チューブが屈曲部に近いほど、板状部材が屈曲部から折れ曲がった際、面部が圧力チューブに接触し易い。圧力チューブの位置を変えるだけであるので、圧力チューブの屈曲部からの距離によって、圧力チューブへの衝突荷重の入力感度を容易に調整することができる。
請求項3に係る発明では、板状部材は、屈曲部と2つの面部とにより、車幅方向から見て溝部が形成され、溝部の前縁から前側平面部が延び、溝部の後縁から後側平面部が延びている。圧力チューブは、溝部の開口の前縁と後縁との間に位置している。2つの面部と前側平面部及び後側平面部によりそれぞれ形成される2つの角部の近傍に圧力チューブを設けたので、衝突時、溝部が座屈の起点となるとともに、板状部材の2つの角部によって着実に圧力チューブをつぶして圧力を発生させることができる。
請求項4に係る発明では、屈曲部は、板状部材のなかの最下位に位置している。屈曲部は、上に凹状を形成するので、緩衝部材そのものによって圧力チューブを保持することができる。このため、圧力チューブの保持部材が不要となり、部品点数の削減を図ることができる。
請求項5に係る発明では、板状部材は、屈曲部を複数有することで蛇腹状に形成されている。このため、前面視の面積を小さくして面部と面部の間の空間部を小さくするとともに、衝突時の変形量が小さくても圧力チューブを潰すことができる。さらに、緩衝部材全体がコンパクトになり、緩衝部材のレイアウトの自由度を高めることができる。
請求項6に係る発明では、面部の一方は鉛直に形成された鉛直面部であり、面部の他方は水平に形成された水平面部である。鉛直面部と水平面部によって断面視L字状をなし、緩衝部材は樹脂材料により成形されているので、衝突荷重を受けた面部が潰れ易く、圧力チューブを確実に潰すことができる。
本発明の車両用バンパーを構成する圧力チューブの基本原理を説明する図である。 本発明の車両用バンパーを取り付けた車両前部を示す分解斜視図である。 図2の車両前部の車幅方向中央の断面図である。 図3の車両用バンパーの作用図である。 図3の車両用バンパーのバンパービーム移動時における作用図である。 図3の車両用バンパーの平面視における作用図である。 図3の車両用バンパーの第1変形例の断面図である。 図3の車両用バンパーの第2変形例の断面図である。 図3の車両用バンパーの第3変形例の断面図である。 図3の車両用バンパーの第4変形例の断面図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」、「上(Up)」、「下(Down)」は運転者から見た方向にしたがう。
先ず、本発明の実施例における圧力チューブの基本原理を図面に基づいて説明する。
図1(a)に示されるように、車両用バンパー20は、衝撃検出用の圧力チューブ31を有している。圧力チューブ31は可撓性を有し、この圧力チューブ31の一端に端部を塞ぐキャップ32が設けられ、圧力チューブ31の他端に端部を塞ぐとともに圧力チューブ31内の圧力を検出する圧力センサー33が設けられている。
圧力センサー33は、ハーネス34を介して制御部35に接続され、この制御部35に歩行者用安全装置36が接続されている。歩行者用安全装置36は、歩行者に自動車等の車両が衝突した際に作動する歩行者のための安全装置であり、例えば、自動車のフロンフード近傍に設けられる歩行者用エアバッグや、衝突時に持ち上がるフロントフード、いわゆるポップアップフード等である。
図1(b)に示されるように、車両衝突前においては、圧力チューブ31は実線で示すように円形断面を呈している。車両衝突時においては、可撓性の圧力チューブ31は矢印(1)のように衝突荷重を受けて変形し、想像線で示すように潰れた長丸断面となり、圧力チューブ31内の圧力が変化する。圧力チューブ31内の圧力変化を圧力センサー33によって検出し、衝突信号を出力する。そして、衝突信号を受けた制御部35が、歩行者用安全装置36を作動させる。
次に、実施例の車両10の前部について説明する。
図1及び図2に示されるように、自動車(以下、車両という)10の前部は、車体11の前部左右側に設けられた左右のフロントサイドフレーム12,13と、左フロントサイドフレーム12の前端部12aおよび右フロントサイドフレーム13の前端部13aに設けられたフロントバルクヘッド14とを有する。
さらに、車両10の前部には、車両用バンパー20が設けられている。車両用バンパー20は、左フロントサイドフレーム12の前端から右フロントサイドフレーム13の前端に掛け渡されたバンパービーム15と、このバンパービーム15を含む車体11の前面を覆うバンパーフェイス21と、バンパービーム15とバンパーフェース21の間に設けられた緩衝部材41と、この緩衝部材41に設けられた圧力チューブ31とを有する。
左右のフロントサイドフレーム12,13は、車体11の前部左右側に所定間隔をおいて設けられ、かつ、エンジン・トランスミッションユニット22の左右側に沿って車体前後方向に向けて延出されている。左右のフロントサイドフレーム12,13は、それぞれ略矩形状の閉断面状に形成されることにより車体11の骨格を構成する剛性・強度の高い部材である。
バンパービーム15は、左フロントサイドフレーム12の前端および右フロントサイドフレーム13の前端に略水平に掛け渡されている。よって、バンパービーム15は、フロントバルクヘッド14の車体前方で、かつ、バンパーフェイス21の車体後方に設けられている。バンパーフェイス21は、樹脂製の部材であり、仮に車両10が歩行者と衝突した際は、変形可能に設けられている。なお、バンパーフェイス21は、変形可能であれば、金属製等、他の材質であっても差し支えない。
フロントバルクヘッド14の内側には、冷却機器(ラジエータ23)が設けられており、このラジエータ23の車体前方にバンパービーム15が設けられている。ラジエータ23は、エンジン・トランスミッションユニット22の冷却水を外気(空気)で冷却するための熱交換器である。
フロントバルクヘッド14は、正面視略矩形状に形成され、バンパーフェイス21やバンパービーム15の車体後方に配置されている。フロントバルクヘッド14は、左フロントサイドフレーム12から上方に延在する左フロントバルクヘッドサイド(フロントバルクヘッドサイド)16と、右フロントサイドフレーム12から上方に延在する右フロントバルクヘッドサイド(フロントバルクヘッドサイド)17と、左右のフロントバルクヘッドサイド16,17の各上端を連接するフロントバルクヘッドアッパ18と、左右のフロントバルクヘッドサイド16,17の各下端を連接するフロントバルクヘッドロア19とが含まれている。
また、車体11は、左右のフロントサイドフレーム12,13の車幅方向外側で且つ上方で車体前後に延びた左右のアッパフレーム12b,13bを含む。左右のフロントバルクヘッドサイド16,17、左右のアッパフレーム12b,13bに囲まれるようにして、左右のヘッドライト24,25が配置されている。
図2及び図3に示されるように、緩衝部材41は、車幅方向の断面において、1つの屈曲部42を有し衝突荷重によって折り畳み可能な板状部材43によって構成されている。この板状部材43には、屈曲部42を介した2つの面部43a,43bの間に空間部44が形成されている。この空間部44には、2つの面部43a,43b間に挟まれることで変形可能な衝撃検出用の圧力チューブ31が設けられている。
板状部材43の車幅方向両端には、ステー45,45が設けられており、ステー45,45は、左右のフロントサイドフレーム12,13の前端にバンパービーム15の車幅方向両端部を介して取り付けられている。ステー45,45のバンパービーム15への取付は、締結部材による締結や、溶接であっても差し支えない。なお、実施例では、ステー45,45をバンパービーム45に取り付けたが、これに限定されず、ステー45,45を直接左右のフロントサイドフレーム12,13や、フロントバルクヘッド14に取り付けてもよく、車体11に取り付ければ他の場所であっても差し支えない。
また、実施例では、板状部材43をステー45,45を介して車体11に取り付けたが、これに限定されず、板状部材43のなかの面部43bの上端部を、バンパービーム15や車体11に直接取り付けても差し支えない。
緩衝部材41は、前方からの衝撃荷重を緩和するための衝撃緩和部材である。板状部材43は、屈曲部42と2つの面部43a,43bとにより、車幅方向からみて、V字状断面に形成されている。屈曲部42は板状部材43のなかの最下位に位置しており、板状部材43が上に凹状を呈している。このため、圧力チューブ31を、上から板状部材43の空間部43に投入するだけで、圧力チューブ31を板状部材43に保持することができる。結果、圧力チューブ31を保持するための部品が必要なく、部品点数を削減することができる。
車両10の前部は、フロントバルクヘッドロア19の下方がアンダーカバー26によって覆われ、車体11の前部がバンパーフェイス21及びフロントグリル27によって覆われ、車体11の上部がフロントフード28によって覆われている。
また、車両10の前部が歩行者70の脚部71に衝突した場合に、バンパーフェイス21の下部を下腿部72に接触させ、バンパーフェイス21の上部を大腿部73に接触させることができる。膝関節74は、緩衝部材41の前方に位置する。
以上の述べた車両用バンパー20の作用を次に述べる。
図4に示されるように、車両10が想像線で示す歩行者70に衝突すると、脚部71は、矢印(2)のように想像線で示す位置から実線で示す位置に移動する。脚部71によってバンパーフェイス21が押され、さらにバンパーフェイス21が緩衝部材41のなかの車両前側の面部43aに当接する。板状部材43は、屈曲部42を基点にして折り畳まれ、面部43aは矢印(3)のように移動する。
緩衝部材41が、屈曲部42を基点にして折り畳まれる過程で、脚部71への衝撃が緩和される。また、圧力チューブ31は、車両前側の面部43aと車両後側の面部43bとによって挟まれて変形し、圧力チューブ31内部の圧力が変化する。この圧力変化を圧力センサー33(図1参照)によって検出し、歩行者用安全装置36を作動させる。
車両衝突前の状態において、圧力チューブ31は、車両前側の面部43aと車両後側の面部43bの両方に当接している。このため、車両前側の面部43aが若干移動するだけで、圧力チューブ31は変形して圧力変化を検出し、瞬時に衝突信号を出力することができる。
次に図4に示した車両用バンパー20の別態様の作用を述べる。
図5(a)に示されるように、車両衝突時、バンパービーム15が移動しない場合、ステー45(図2参照)が固定されているため、板状部材43のみが変形する。板状部材43の変形に伴い、圧力チューブ31は想像線で示す2つの面部43a,43bに瞬時に挟まれるので、圧力チューブ31内の圧力発生の感度は良好である。
図5(b)に示されるように、車両衝突時、バンパービーム15が上端部を基点にして下端部が車両後方に回転する場合、想像線で示すバンパービーム15と圧力チューブ31の距離は大きくなる。しかし、ステー45が固定されているため、板状部材43の変形には影響がない。このため、板状部材43の変形に伴い、圧力チューブ31は想像線で示す2つの面部43a,43bに瞬時に挟まれるので、圧力チューブ31内の圧力発生の感度は(a)と同じで良好である。
図5(c)に示されるように、車両衝突時、バンパビーム15が車両後方へ平行移動する場合、想像線で示すバンパービーム15と圧力チューブ31の距離は大きくなる。しかし、(b)と同様に、ステー45が固定されているため、板状部材43の変形には影響がない。このため、板状部材43の変形に伴い、圧力チューブ31は想像線で示す2つの面部43a,43bに瞬時に挟まれるので、圧力チューブ31内の圧力発生の感度は(a)と同じで良好である。
このように、ステー45が固定点となるので、バンパービームの変形に影響されずに、圧力チューブ31内の圧力発生の感度を良好にすることができる。
次に車両用バンパー20の平面視における作用を述べる。
図6に示されるように、車幅方向中央において、車両10が脚部71aに衝突すると、バンパフェース21の変形に伴い、緩衝部材41も変形する。圧力チューブ31も変形し、瞬時に衝突信号を出力することができる。
車幅方向端部において、車両10が脚部71bに衝突すると、バンパフェース21の変形に伴い、緩衝部材41も変形する。圧力チューブ31も変形し、瞬時に衝突信号を出力することができる。このように、圧力チューブ31を車幅方向に延びるようにして緩衝部材41に沿って配置したので、脚部71a,71bの衝突位置に関わらず、圧力チューブ31は変形し、瞬時に衝突信号を出力することができる。
次に車両用バンパーの第1変形例について説明する。
図7(a)に示されるように、圧力チューブ31は、板状部材43のなかの屈曲部42の近傍に配置されている。この配置で車両衝突した場合、図7(b)に示されるように、板状部材43が屈曲部42から折れ曲がると同時に圧力チューブ31も変形し、圧力チューブ31内の圧力が変化する。すなわち、板状部材43の変形量が小さい段階で、圧力変化を検出することができ、検出感度を高感度に設定できる。
図7(c)に示されるように、圧力チューブ31は、板状部材43のなかの面部43aの中腹に配置されている。この配置で車両衝突した場合、図7(d)に示されるように、板状部材43が屈曲部42から折れ曲がり、少し変形が進んだ位置で圧力チューブ31が面部43aと面部43bに挟まれて変形し、圧力チューブ31内の圧力が変化する。すなわち、板状部材43の変形が少し進んだ段階で、圧力変化を検出することができ、検出感度を中感度に設定できる。
図7(e)に示されるように、圧力チューブ31は、面部43aの屈曲部42から離れた端部近傍に配置されている。この配置で車両衝突した場合、図7(f)に示されるように、板状部材43が屈曲部42から折れ曲がり、大きく変形が進んだ位置で圧力チューブ31が面部43aと面部43bに挟まれて変形し、圧力チューブ31内の圧力が変化する。すなわち、板状部材43の変形量が大きい段階で、圧力変化を検出することができ、検出感度を低感度に設定できる。
このように、圧力チューブ31を、屈曲部42からの距離を任意に設定して板状部材43に取り付けることで、検出感度の調整を行うことができる。
次に車両用バンパーの第2変形例を説明する。なお、図3に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図8(a)に示されるように、板状部材43は、屈曲部42と2つの面部43a,43bとにより、車幅方向から見て溝部46が形成されている。溝部46は、車幅方向から見て、V字状断面に形成されている。溝部46の前縁に位置する角部46aから前側平面部47aが延び、溝部46の後縁に位置する角部46bから後側平面部47bが延びている。
圧力チューブ31は、溝部46の開口の角部46a(前縁46a)と角部46b(後縁46b)との間に位置している。すなわち、2つの面部43a,43bと前側平面部47a及び後側平面部47bによりそれぞれ形成される2つの角部46a,46bの近傍に圧力チューブ31が設けられている。このため、衝突時、溝部46が座屈の起点となるとともに、板状部材43の2つの角部46a,46bによって着実に圧力チューブ31をつぶして圧力を発生させることができる。
次に図8(a)の別態様を説明する。
図8(b)に示されるように、溝部46は、車幅方向から見て、半円の円弧状断面に形成されている。溝部46を半円の円弧状断面にすることにより、圧力チューブ31を溝部46に配置するだけで、角部46a,46bが圧力チューブ31の近傍に位置する。
次に図8(a)のさらなる別態様を説明する。
図8(c)に示されるように、溝部46は、車幅方向から見て、U字状断面に形成されている。溝部46をU字状断面にすることにより、異なる直径の圧力チューブ31を2つの角部46a,46b間の距離を調整するだけで容易に保持することができる。
次に車両用バンパーの第3変形例を説明する。なお、図3に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図9に示されるように、板状部材43は、面部43a,43b,43c,43dによって構成され、屈曲部42を複数有することで、蛇腹状に形成されている。板状部材43を蛇腹状に形成することにより、面部43a,43b,43c,43dの上下幅を小さく設定しても、十分に衝撃吸収性能を発現することができるため、緩衝部材41がコンパクトになり、レイアウトの自由度を向上させることができる。
次に車両用バンパーの第4変形例を説明する。なお、図3に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図10に示されるように、車両後側の面部43bは鉛直に形成された鉛直面部43bであり、面部43aの他方は水平に形成された水平面部43aであり、鉛直面部43bと水平面部43aによって断面視L字状に形成されている。
また、緩衝部材41は、樹脂材料により成形されている。樹脂部材であれば、車両衝突時、容易に変形させることができる。さらにバンパーフェイス21の変形方向によっては、水平面部43aが矢印のように折れ曲がるとともに潰れ、確実に圧力チューブ31を潰すことができる。
なお、本発明の車両用バンパーは、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。例えば、車体、左右のフロントサイドフレーム、フロントバルクヘッド、左右の衝撃吸収部材、フロントグリル、バンパフェイス、左右のフロントバルクヘッドサイドおよび縦壁部などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、歩行者との衝突検出に関し、衝突時の衝撃を緩和する車両用バンパーへの適用に好適である。
10…自動車(車両)、11…車体、15…バンパービーム、20…車両用バンパー、21…バンパーフェイス、31…圧力チューブ、41…緩衝部材、42…屈曲部、43…板状部材、43a…面部(水平面部)、43b…面部(鉛直面部)、43c,43d…面部、44…空間部、46…溝部、46a…前縁(角部)、46b…後縁(角部)、47a…前側平面部、47b…後側平面部、70…歩行者、71…脚部。

Claims (6)

  1. 歩行者との衝突時の衝撃を緩和するための車両用バンパーであって、
    車幅方向に延びたバンパービームと、このバンパービームを含む車体前面を覆うバンパーフェースと、前記バンパービームと前記バンパーフェースの間に設けられた緩衝部材とからなり、
    前記緩衝部材は、車幅方向の断面において、少なくとも1つの屈曲部を有し衝突荷重によって折り畳み可能な板状部材によって構成され、
    この板状部材には、前記屈曲部を介した少なくとも2つの面部の間に空間部が形成され、
    この空間部には、前記2つの面部間に挟まれることで変形可能な衝撃検出用の圧力チューブが設けられていることを特徴とする車両用バンパー。
  2. 前記圧力チューブは、前記2つの面部の間に、前記屈曲部からの距離を任意に設定して取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用バンパー
  3. 前記板状部材は、前記屈曲部と前記2つの面部とにより、車幅方向から見て、V字状断面とU字状断面と半円の円弧状断面の、いずれか1つの溝部に形成され、
    この溝部の開口の前縁から車体前方へ延びた前側平面部と、前記溝部の開口の後縁から車体後方へ延びた後側平面部とを有し、
    前記圧力チューブは、前記前縁と前記後縁との間に位置していることを特徴とする請求項1記載の車両用バンパー
  4. 前記屈曲部は、前記板状部材のなかの最下位に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用バンパー。
  5. 前記板状部材は、前記屈曲部を複数有することで蛇腹状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用バンパー。
  6. 前記緩衝部材は、樹脂材料により成形され、
    前記2つの面部の一方は鉛直に形成された鉛直面部であり、前記2つの面部の他方は水平に形成された水平面部であり、前記鉛直面部と前記水平面部によって断面視L字状をなすことを特徴とする請求項1記載の車両用バンパー。
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