JP6263434B2 - 1,3−プロパンジオールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、1,3−プロパンジオールの製造方法、より詳しくはグリセリンと水素とを反応させることにより、グリセリンの水素化分解物としての1,3−プロパンジオールを製造する方法に関する。
天然油脂から誘導されるグリセリンは、バイオディーゼル燃料を製造する際に大量に副生する。現在ではこの副生グリセリンは燃料として使用されるか、多くは廃棄処分されている。そのような背景の中で資源の有効利用の観点から、グリセリンを有用化合物へ変換する技術の開発が広く行われている。変換技術には大きく分けて微生物を用いるバイオ法と貴金属触媒などを用いる触媒法の2つに分けられる。このうち貴金属触媒などを用いる方法では、グリセリンを水素化反応することでプロパンジオールやプロパノールなどの有用なアルコール化合物に変換することができる。
特許文献1には、グリセロール含有流を得て、そのグリセロール含有流を銅−含有不均一触媒の存在下で、100〜320℃の温度及び100〜325バールの圧力で水素添加させる1,2−プロパンジオールの製造方法が開示されている。この文献には、前記グリセロール含有流は、その起源によって硫黄含有化合物等の触媒毒を含むことが記載されている。そして、実施例では、バイオディーゼル燃料を製造する際に副生するグリセリンを、そのまま銅−含有触媒の存在下で水素と反応させ、1,2−プロパンジオールを高い選択率で得たことが示されおり、触媒は安定していて触媒損失は起きなかったと記載されている。
特表2009−528392号公報
しかしながら、上記文献には、バイオディーゼル燃料を製造する際に副生するグリセリンから、1,2−プロパンジオールではなく1,3−プロパンジオールを良好な選択率で効率よく製造する方法については記載されていない。
本発明者らは、天然油脂(バイオマス)由来のグリセリンを原料とし、これを水素化反応用触媒の存在下で水素と反応させることによって、1,3−プロパンジオールを製造できることを見出している。しかしながら、この反応において使用される触媒は、上記原料に含まれる硫黄成分により被毒されて失活し、使用を重ねると目的とする生成物が得られなくなってしまうという問題が生じることが判明した。
従って、本発明の目的は、硫黄成分の多い天然油脂由来のグリセリンを用いる場合であっても、該グリセリンの水素化により1,3−プロパンジオールを高い選択率で効率よく製造する方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、硫黄成分の多い天然油脂由来のグリセリンを用いる場合であっても、水素化触媒の活性を長時間持続させ、該グリセリンから1,3−プロパンジオールを工業的に効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、原料グリセリンを、金属成分を含む吸着剤に接触させて硫黄成分を低減させた後、改めて別の工程で、前記硫黄成分を低減させたグリセリンを水素化触媒を用いた水素化反応に供すると、水素化触媒の失活を防止しつつ、1,3−プロパンジオールを良好な選択率で効率よく製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1)原料グリセリンを、金属成分を含む吸着剤に接触させて該グリセリン中の硫黄成分を低減する吸着工程、及び前記工程で得られたグリセリンを水素化触媒の存在下で水素と反応させて1,3−プロパンジオールを生成させる水素化工程を含むことを特徴とする1,3−プロパンジオールの製造方法。
(2)原料グリセリンが天然油脂由来のグリセリンである前記(1)記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(3)前記金属成分を含む吸着剤が、コバルト、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択された少なくとも1種の金属成分を含む吸着剤である前記(1)又は(2)記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(4)前記金属成分を含む吸着剤が0価の金属を含む吸着剤である前記(1)〜(3)の何れか1に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(5)前記金属成分を含む吸着剤が0価のニッケルを含む吸着剤である前記(1)〜(4)の何れか1に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(6)前記吸着工程において原料グリセリンと吸着剤とを接触させる際の温度が10〜150℃である前記(1)〜(5)の何れか1に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(7)原料グリセリン中の硫黄分濃度が0.05〜10重量ppmである前記(1)〜(6)の何れか1に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(8)前記吸着工程においてグリセリン中の硫黄分濃度を1重量ppm以下に低減した後、得られたグリセリンを水素化工程に供する前記(1)〜(7)の何れか1に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
(9)前記水素化触媒が、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属、並びに、モリブデン、タングステン、及びレニウムからなる群より選択される少なくとも一種の金属の2群の金属のうちいずれか一方の金属又は両方の金属を含む固体触媒である前記(1)〜(8)の何れか1に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
本発明の製造方法によれば、吸着剤により原料グリセリン中の硫黄成分を低減する吸着工程を経た後、改めて別の工程で、該グリセリンを水素化触媒を用いた水素化反応に供するので、硫黄成分の多い天然油脂から誘導されるグリセリンを用いる場合であっても、その水素化により1,3−プロパンジオールを高い選択率で効率よく製造することができる。また、硫黄成分の多い天然油脂から誘導されるグリセリンを用いる場合であっても、水素化触媒の失活を抑制し、触媒活性を長時間持続させることができる。
本発明の1,3−プロパンジオールの製造方法は、原料グリセリンを、金属成分を含む吸着剤に接触させて該グリセリン中の硫黄成分を低減する吸着工程と、前記工程で得られたグリセリンを水素化触媒の存在下で水素と反応させて1,3−プロパンジオールを生成させる水素化工程とを含んでいる。
[吸着工程]
本発明において、原料グリセリンは、特に限定されず、精製グリセリンであってもよいし、粗製グリセリンであってもよい。また、上記グリセリンの原料についても特に限定されず、上記グリセリンは、例えば、エチレン、プロピレンなどから化学合成されたグリセリンであってもよいし、バイオディーゼルの製造における植物油などのエステル交換反応で生じるような天然資源由来のグリセリンであってもよい。さらに、上記グリセリンとしては、本発明のプロパンジオールの製造方法により得られる反応結果物(通常、プロパンジオールを含む組成物である)から回収した未反応のグリセリンを利用(再利用)することもできる。本発明では、特に、硫黄成分を多く含有する、バイオディーゼルの製造における植物油などのエステル交換反応で生じるような天然資源由来のグリセリン、すなわち、天然油脂(バイオマス)由来のグリセリンを用いる場合に大きな利益が得られる。とりわけ、原料グリセリン中の硫黄分濃度が0.05〜10重量ppm(特に、0.1重量ppmを超え且つ10重量ppm以下)であるようなグリセリンを原料として用いる場合に有利である。なお、上記硫黄成分としては、例えば、チオール化合物、チオエーテル化合物(スルフィド化合物)、チオフェンなどが挙げられる。
上記原料グリセリンの純度は、特に限定されないが、触媒の失活を抑制する観点で、90重量%以上(例えば、90〜100重量%)が好ましく、より好ましくは95重量%以上、さらに好ましくは98重量%以上である。
本発明において、吸着剤としては、金属成分を含み、被処理物(原料グリセリン)中の硫黄成分の含有量を低減する作用を有するものであればよい。好ましい吸着剤には、コバルト、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択された少なくとも1種の金属成分を含む吸着剤が含まれる。この吸着剤において、コバルト、ニッケル、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択された少なくとも1種の金属成分の総含有量(金属換算)は、吸着剤中の金属成分の全量(金属換算)に対して、例えば20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
中でも、グリセリンとの反応性が低い吸着剤が好ましく、コバルト、ニッケル、及び亜鉛からなる群より選択された少なくとも1種の金属成分を含む吸着剤がより好ましい。この吸着剤において、コバルト、ニッケル、及び亜鉛からなる群より選択された少なくとも1種の金属成分の総含有量(金属換算)は、吸着剤中の金属成分の全量(金属換算)に対して、例えば20重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
本発明では、特に、前記吸着剤として、0価の金属を含む吸着剤が好ましい。0価の金属として、0価のコバルト、0価のニッケル、0価の亜鉛、0価のルテニウム、0価のロジウム、0価のパラジウム、0価のイリジウム、0価の白金などが挙げられる。
これらの中でも、0価のコバルト、0価のニッケル、0価の亜鉛が好ましく、特に、0価のニッケルが好ましい。0価のニッケルを含む吸着剤として、例えば、ラネーニッケル等のラネータイプのニッケル含有合金、還元ニッケルなどを使用できる。ラネーニッケルとしては、特に限定されず、公知のラネーニッケル、例えば、ニッケル−アルミニウム合金をアルカリ又は酸を用いて展開したものを使用できる。ラネーニッケル中のニッケル含量は、例えば、60重量%以上(60〜85重量%程度)である。還元ニッケルとしては、特に限定されず、公知の還元ニッケル、例えば、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ等の担体に、金属ニッケルが担持されたものなどを使用できる。金属ニッケルの担持量は、担持触媒全体に対して、例えば、5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%である。
原料グリセリンを金属成分を含む吸着剤に接触させる際の温度(接触温度)は、例えば、10〜150℃である。また、その際の圧力は、例えば、0.1〜50MPa、好ましくは0.2〜25MPaである。
前記吸着工程における吸着処理は、回分式、半回分式、連続式等の何れの方式で行うこともできる。また、吸着処理は、粉末状の吸着剤を用いた流動床式で行ってもよく、成型体とした吸着剤を固定床に充填し、そこに原料グリセリンを供給する固定床流通式で行ってもよい。
吸着処理は、水素雰囲気下で行ってもよく、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。また、0価の金属を含む吸着剤を用いる場合、予め0価の状態にした金属を含む吸着剤を用いてもよく、また、水素が存在する又は水素を流通させた吸着処理装置内で金属成分を含む吸着剤を水素で還元しながら、原料グリセリンの吸着処理を行ってもよい。
吸着処理の後、必要に応じて、遠心分離、濾過等の分離手段により、硫黄成分含量の低減されたグリセリンと吸着剤とを分離することができる。
この吸着工程で、グリセリン中の硫黄分濃度を、例えば、1重量ppm以下、好ましくは0.1重量ppm以下にまで低減できる。
[水素化工程]
水素化工程では、前記吸着工程で得られたグリセリンを水素化触媒の存在下で水素と反応させて1,3−プロパンジオールを生成させる。
上記水素化触媒としては、グリセリンと水素との反応(水素化反応)に使用可能な触媒が挙げられ、特に限定されないが、例えば、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属(「金属(1)」と称する場合がある)、並びに、モリブデン、タングステン、及びレニウムからなる群より選択される少なくとも一種の金属(「金属(2)」と称する場合がある)の2群の金属のうちいずれか一方の金属又は両方の金属を含む固体触媒などが挙げられる。上記固体触媒においては、通常、上記金属(1)が水素を活性化させる機能を発揮し、上記金属(2)がグリセリンを活性化させる機能を発揮する。このような観点から、上記固体触媒としては、特に、金属(1)及び金属(2)を含む固体触媒が好ましい。上記金属(1)、金属(2)は、それぞれ、一種単独で又は二種以上を組み合わせて使用できる。
また、本発明では、上記水素化触媒として、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属を含む固体触媒を少なくとも用いるのがより好ましい。
さらに、本発明では、水素化触媒として、特に、上記水素化反応における反応性と選択性に優れるという点で、金属(1)としてイリジウムと、金属(2)としてレニウムとを少なくとも含む固体触媒が好ましく、より好ましくは、担体に担持されたイリジウム及び担体に担持されたレニウムとを少なくとも含む触媒(固体触媒)である。
固体触媒としては、上記の金属(金属単体)又は該金属を含む金属化合物(例えば、塩、酸化物、水酸化物、錯体等)をそのまま使用してもよく、上記の金属(金属単体)又は該金属を含む金属化合物(例えば、塩、酸化物、水酸化物、錯体等)を担体に担持させた形態で使用してもよい。以下、担体に担持させる金属又は該金属を含む金属化合物を、「金属(触媒成分)」と称する場合がある。
担体としては、触媒の担体として使用される公知乃至慣用の担体を使用することができ、特に限定されないが、例えば、無機酸化物や活性炭等の無機物担体;イオン交換樹脂等の有機物担体などが挙げられる。上記担体としては、中でも、触媒活性に優れる点で、無機酸化物が好ましい。上記無機酸化物としては、例えば、シリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、アルミナ(Al23)、マグネシア(MgO)、これら無機酸化物の二種以上の複合体(例えば、ゼオライト等)等が挙げられる。上記無機酸化物の中でも、特に、触媒活性に優れる点で、シリカ(SiO2)、ゼオライトが好ましい。なお、担体は、一種を単独で使用することもできるし、二種以上を組み合わせて使用することもできる。
二種以上の金属を組み合わせて用いる場合[例えば、上記金属(1)(例えば、イリジウム)と金属(2)(例えば、レニウム)とを組み合わせて使用する場合]、それぞれの金属が別々の担体に担持されていてもよく、二種以上の金属が同じ担体に担持されていてもよい。中でも、金属(1)(例えば、イリジウム)と金属(2)(例えば、レニウム)とは、同じ担体に担持されていることが好ましい。
上記担体の比表面積は、特に限定されないが、金属を高分散に配置でき、また、上記金属の凝集を抑制することができ、単位重量当たりの触媒活性を向上させることができる点で、50m2/g以上(例えば、50〜1500m2/g、好ましくは100〜1000m2/g)が好ましい。上記担体の比表面積が上記範囲を下回ると、単位重量当たりの触媒活性が低下する傾向がある。
上記担体の細孔径は、特に限定されないが、金属を高分散に配置でき、また、上記金属の凝集を抑制することができ、単位重量当たりの触媒活性を向上させることができる点で、1〜100nmが好ましく、より好ましくは5〜70nmである。
上記担体の平均粒径は、特に限定されないが、反応性の点や、連続流通形式で反応を実施する場合の過剰な圧力損失を伴わない点で、100〜10000μmが好ましく、より好ましくは1000〜10000μmである。また、上記担体の形状は、粉末状、粒状、成型(成型体状)などのいずれであってもよく、特に限定されない。
金属[例えば、前記金属(1)及び/又は金属(2)]の担体への担持量は、特に限定されないが、金属(触媒成分)と担体の総量(100重量%)に対して、0.01〜50重量%程度が好ましく、より好ましくは0.01〜20重量%程度、さらに好ましくは0.5〜15重量%程度、特に好ましくは1.0〜10重量%程度である。
金属(触媒成分)の担体への担持方法は、特に限定されず、公知乃至慣用の担持方法により各金属(触媒成分)を担体に担持することができる。具体的には、例えば、金属(触媒成分)を含有する溶液(例えば、塩化イリジウム酸の水溶液等)を担体に含浸させた後、乾燥させ、次いで焼成する方法等により担持することができる。
前記金属(1)(例えば、イリジウム)と金属(2)(例えば、レニウム)とを組み合わせて使用する場合、それらの割合(モル比、金属換算)[金属(1)/金属(2)]は、特に限定されないが、グリセリンの転化率等の観点で、50/1〜1/6が好ましく、より好ましくは4/1〜1/4、さらに好ましくは3/1〜1/3である。
上記水素化触媒の平均粒径は、特に限定されないが、反応性の点や、連続流通形式で反応を実施する場合の過剰な圧力損失を伴わない点で、100〜10000μmが好ましく、より好ましくは1000〜10000μmである。また、上記水素化触媒の形状は、特に限定されないが、例えば、粉末状、粒状、成型(成型体状)などが挙げられる。
反応に使用する水素(水素ガス)は、そのままで(実質的に水素のみの状態で)用いてもよいし、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス等により希釈した状態で用いてもよい。また、さらに、水素としては、本発明の製造方法により得られる反応結果物から回収した水素を利用(再利用)することもできる。
前記吸着工程で得られたグリセリンと水素との反応は、特に限定されず、液状グリセリンと水素ガスと上記水素化触媒との三相系(気液固三相系)で進行させてもよいし、グリセリンガスと水素ガスと上記水素化触媒との二相系(気固二相系)で進行させてもよい。中でも、グリセリンの炭素−炭素結合が切断されてエチレングリコール、エタノール、メタノール、メタン等が生成する副反応の進行を抑制する観点からは、上記反応を三相系(気液固三相系)で進行させることが好ましい。
なお、上記反応を三相系(気液固三相系)で進行させる場合には、グリセリンを水や有機溶媒などに溶解させたグリセリン溶液を原料として好ましく使用することができる。上記有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどが使用できる。上記の中でも、反応性の観点で、上記グリセリン溶液としてグリセリンの水溶液を使用することが好ましい。
上記グリセリン溶液(特に、グリセリン水溶液)におけるグリセリンの濃度(グリセリン溶液100重量%に対する濃度)は、特に限定されないが、5〜98重量%が好ましく、より好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは15〜90重量%、特に好ましくは20〜80重量%である。グリセリンの濃度が5重量%未満であると、グリセリンの反応率(転化率)が低下する場合がある。一方、グリセリンの濃度が98重量%を超えると、グリセリン溶液の粘度が高くなり、操作が煩雑になる場合がある。
水素化反応は、回分式(バッチ式)、半回分式、連続式(連続流通方式)のいずれの方式によっても実施することができる。
反応を回分式で実施する場合には、例えば、回分式の反応器に、グリセリン(又はグリセリン溶液)、上記水素化触媒、並びに水素(水素ガス)を仕込み、必要に応じて加熱し、攪拌下で反応させることによって実施することができる。
反応を回分式で実施する場合、反応器へのグリセリンと水素の仕込み量は、特に限定されないが、グリセリンと水素のモル比[水素(mol)/グリセリン(mol)]が、1以上であることが好ましく、より好ましくは4以上、さらに好ましくは10以上である。上記モル比が1未満であると、グリセリンの反応率(転化率)が低下する場合がある。
反応を回分式で実施する場合、上記水素化触媒の使用量(仕込み量)は、特に限定されないが、グリセリン100重量部に対し、0.01〜50重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量部である。上記使用量が0.01重量部未満であると、グリセリンの反応率(転化率)が低下する場合がある。一方、上記使用量が50重量部を超えると、コスト面で不利となる場合がある。
一方、上記水素化反応を連続式(連続流通方式)で実施する場合には、例えば、内部に上記水素化触媒を滞留させた流通式反応器の一端に、グリセリン(又はグリセリン溶液)及び水素(水素ガス)を連続的に供給し、他端から上記水素化触媒を含まない反応液を連続的に排出させる方法により、グリセリンと水素の反応を行うことができる。なお、上記流通式反応器における反応は、移動床、懸濁床、固定床など、いずれによっても行うことができる。
上記の中でも、上記水素化反応は、連続式(連続流通方式)で実施することが好ましく1,3−プロパンジオールの選択率及び収率が高く、触媒の分離プロセスが不要である点で、流通式反応器としてトリクルベッド反応器を用いることがより好ましい。なお、上記トリクルベッド反応器とは、固体触媒が充填された触媒充填層を内部に有し、該触媒充填層に対して液体(本発明では、例えば、グリセリン溶液)と気体(本発明では、水素)とを共に、反応器の上方から下向流(気液下向並流)で流通する形式の反応器(固定床連続反応装置)である。
上記グリセリンと水素の反応における温度(反応温度)は、特に限定されないが、80〜350℃が好ましく、より好ましくは90〜300℃、さらに好ましくは100〜200℃である。反応温度が80℃未満であると、グリセリンの反応率(転化率)が低下する場合がある。一方、反応温度が350℃を超えると、グリセリンの分解(例えば、炭素−炭素結合の開裂など)が生じやすく、1,3−プロパンジオールの選択率が低下する場合がある。
上記グリセリンと水素の反応における水素の圧力(反応圧力、グリセリンと水素の反応における水素圧)は、特に限定されないが、1〜50MPaが好ましく、より好ましくは3〜40MPa、さらに好ましくは5〜30MPaである。反応圧力が1MPa未満であると、グリセリンの反応率(転化率)が低下する場合がある。一方、反応圧力が50MPaを超えると、高度な耐圧性を有する反応器が必要となるため、製造コストが高くなってしまう場合がある。
本発明の1,3−プロパンジオールの製造方法には、上述の工程のほか、必要に応じてその他の工程が含まれていてもよい。具体的には、例えば、反応により得られた反応結果物(例えば、グリセリン、水素、及びグリセリンの水素化分解物等を含む溶液)を分離したり、生成した1,3−プロパンジオールを精製する工程、触媒を回収する工程等を含んでいてもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、グリセリン中の硫黄分の分析は、三菱化学アナリテック社製の微量硫黄分析装置TS−2100V及びTRU−210を用いて行った。また、反応液の分析は、ガスクロマトグラフィー(ガスクロマトグラフ装置:「GC−2010」、島津製作所製)にて行った。
製造例1(触媒の調製)
二酸化ケイ素(SiO2)(商品名「キャリアクトQ−15」、富士シリシア化学(株)製、細孔径:15nm)を触媒の担体として使用した。上記担体に、イリジウム(Ir)濃度が4.47重量%となるように調製した塩化イリジウム酸(H2IrCl6)水溶液を滴下して、上記担体全体を湿潤させた後、該担体を110℃で3時間乾燥させた。そして、このような塩化イリジウム酸水溶液の滴下と乾燥を繰り返して、イリジウムがSiO2に対して4重量%となるように担持させた。
次に、上記担体(イリジウムを担持させた担体)に、レニウム(Re)濃度が3重量%となるように調製した過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4)水溶液の滴下と乾燥を、先の塩化イリジウム酸水溶液の滴下と乾燥と同様に繰り返して、イリジウムとレニウムのモル比が1/2[イリジウム/レニウム]となるようにレニウムを担持させた。その後、乾燥後の担体(イリジウムとレニウムを担持させた担体)を、空気雰囲気下(大気中)、500℃、3時間の条件で焼成して、Ir−Re触媒[Ir−ReOx/SiO2]を調製した。
実施例1
(硫黄成分の除去)
テフロン(登録商標)製の内筒容器を備えたチタン製オートクレーブ(内容量980ml)を用いた。上記のテフロン(登録商標)容器の中にスポンジニッケル触媒(日揮触媒化成(株)製、商品名「N−154D」)16g及び天然油脂由来のグリセリン(和光純薬工業社製の特級試薬)160g(硫黄分濃度:8.5重量ppm)を入れて、オートクレーブを密閉し、オートクレーブ内を水素置換後、40℃まで昇温し、0.5MPaで3時間撹拌した。その後、オートクレーブを冷却、開放し、遠心分離によってグリセリンとスポンジニッケル触媒を分離した。得られたグリセリン中の硫黄分濃度は0.04重量ppmであった。
(水素化反応)
上記で得られたグリセリンを用いて水素化反応を行った。SUS316製オートクレーブとガラス製の内筒から構成される反応器内に、製造例1で調製したIr−Re触媒0.075g及び水2.0gを充填し、反応器内を水素置換後、200℃まで昇温し、8MPaで1時間触媒を還元した。還元後、オートクレーブを冷却、開放し、上記で得られたグリセリン8.0gを仕込み、再度反応器を密閉した。反応器内を水素置換後、120℃まで昇温し、8MPaまで水素を張り込み、96時間反応を行った。
反応終了後の反応液を分析した結果、グリセリンの転化率は7.4%で、各生成物の選択率は1,3−プロパンジオール40.5%、1,2−プロパンジオール45.8%、1−プロパノール7.4%、2−プロパノール5.9%であり、1,3−プロパンジオールの収率は3.0%であった。
実施例2
(硫黄成分の除去)
テフロン(登録商標)製の内筒容器を備えたチタン製オートクレーブ(内容量980ml)を用いた。上記のテフロン(登録商標)容器の中にスポンジニッケル触媒(日揮触媒化成(株)製、商品名「N−154D」)16g及び天然油脂由来のグリセリン(和光純薬工業社製の特級試薬)160g(硫黄分濃度:8.5重量ppm)を入れて、オートクレーブを密閉し、オートクレーブ内を窒素置換後、100℃まで昇温し、12MPaで3時間撹拌した。その後、オートクレーブを冷却、開放し、遠心分離によってグリセリンとスポンジニッケル触媒を分離した。得られたグリセリン中の硫黄分濃度は0.10重量ppmであった。
(水素化反応)
上記で得られたグリセリンを用いて実施例1と同様の方法で水素化反応を行った。反応終了後の反応液を分析した結果、グリセリンの転化率は7.6%で、各生成物の選択率は1,3−プロパンジオール42.3%、1,2−プロパンジオール45.0%、1−プロパノール7.0%、2−プロパノール5.5%であり、1,3−プロパンジオールの収率は3.2%であった。
比較例1
天然油脂由来のグリセリン(和光純薬工業社製の特級試薬)160g(硫黄分濃度:8.5重量ppm)を用いて、実施例1と同様の方法で水素化反応を行った。反応終了後の反応液を分析した結果、グリセリンの転化率は0.1%で、各生成物の選択率は1,3−プロパンジオール42.0%、1,2−プロパンジオール43.0%、1−プロパノール10.0%、2−プロパノール5.0%であり、1,3−プロパンジオールの収率は0.0%であった。
実施例3
(硫黄成分の除去)
テフロン(登録商標)製の内筒容器を備えたチタン製オートクレーブ(内容量980ml)を用いた。上記のテフロン(登録商標)容器の中にスポンジニッケル触媒(日揮触媒化成(株)製、商品名「N−154D」)16g及びグリセリン(Vance Bioenergy社製の精製グレード品)160g(硫黄分濃度:8.5重量ppm)を入れて、オートクレーブを密閉し、オートクレーブ内を水素置換後、40℃まで昇温し、0.5MPaで3時間撹拌した。その後、オートクレーブを冷却、開放し、遠心分離によってグリセリンとスポンジニッケル触媒を分離した。得られたグリセリン中の硫黄分濃度は0.09重量ppmであった。
実施例4
(硫黄成分の除去)
テフロン(登録商標)製の内筒容器を備えたチタン製オートクレーブ(内容量980ml)を用いた。上記のテフロン(登録商標)容器の中にスポンジニッケル触媒(日揮触媒化成(株)製、商品名「N−154D」)16g及びグリセリン(Vance Bioenergy社製の精製グレード品)160g(硫黄分濃度:0.30重量ppm)を入れて、オートクレーブを密閉し、オートクレーブ内を窒素置換後、100℃まで昇温し、12MPaで3時間撹拌した。その後、オートクレーブを冷却、開放し、遠心分離によってグリセリンとスポンジニッケル触媒を分離した。得られたグリセリン中の硫黄分濃度は0.05重量ppm以下であった。

Claims (4)

  1. 原料グリセリンを、金属成分を含む吸着剤に接触させて該グリセリン中の硫黄成分を低減する吸着工程、及び前記工程で得られたグリセリンを水素化触媒の存在下で水素と反応させて1,3−プロパンジオールを生成させる水素化工程を含む1,3−プロパンジオールの製造方法であって、
    前記金属成分を含む吸着剤が、ラネータイプのニッケル含有合金を含む吸着剤であって、ニッケルの総含有量(金属換算)が吸着剤中の金属成分の全量(金属換算)に対して20重量%以上であり、
    前記水素化触媒が、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、及び白金からなる群より選択される少なくとも一種の金属と、レニウムとを含む固体触媒であり、
    前記吸着工程においてグリセリン中の硫黄分濃度を0.1重量ppm以下に低減した後、得られたグリセリンを水素化工程に供することを特徴とする1,3−プロパンジオールの製造方法。
  2. 原料グリセリンが天然油脂由来のグリセリンである請求項1記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  3. 前記吸着工程において原料グリセリンと吸着剤とを接触させる際の温度が10〜150℃である請求項1又は2に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
  4. 原料グリセリン中の硫黄分濃度が0.05〜10重量ppmである請求項1〜の何れか1項に記載の1,3−プロパンジオールの製造方法。
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