JP6260391B2 - 共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法 - Google Patents

共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6260391B2
JP6260391B2 JP2014065650A JP2014065650A JP6260391B2 JP 6260391 B2 JP6260391 B2 JP 6260391B2 JP 2014065650 A JP2014065650 A JP 2014065650A JP 2014065650 A JP2014065650 A JP 2014065650A JP 6260391 B2 JP6260391 B2 JP 6260391B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pinhole
observation
image
sub
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014065650A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015190992A (ja
Inventor
星野 哲朗
哲朗 星野
洋紀 矢澤
洋紀 矢澤
中山 繁
繁 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2014065650A priority Critical patent/JP6260391B2/ja
Publication of JP2015190992A publication Critical patent/JP2015190992A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6260391B2 publication Critical patent/JP6260391B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Description

本発明は、共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法に関する。
従来、共焦点顕微鏡は、蛍光標本に励起光を集光し、励起光の集光点から射出する蛍光をピンホール越しに検出することで高分解能を達成している。この共焦点顕微鏡の分解能は基本的に、励起光の集光点のPSF(PSF:Point spread function)と、標本に投影されるピンホール像の強度分布との積の分布によって決まる。よって、共焦点顕微鏡の分解能は、顕微鏡の結像性能に依存する。
特許第5242148号公報
本発明は、顕微鏡の結像性能を超えた高い分解能で観察が可能な共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法を提供する。
本発明を例示する共焦点顕微鏡装置の一態様は、観察対象面に照明光を集光する照明光学系と、前記観察対象面における前記照明光の集光点から射出した観察光を集光する観察光学系と、前記観察光学系に関して前記集光点と共役な位置に主ピンホールを配置すると共に、前記共役な位置から外れた位置に副ピンホールを配置したマスク部と、前記主ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す主強度信号と、前記副ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す副強度信号とを個別に生成する検出部と、前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記主ピンホールの像である主ピンホール像と、前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記副ピンホールの像である副ピンホール像と、前記観察対象面に前記照明光学系が形成する前記照明光の集光点とからなるプローブで前記観察対象面を走査する走査部と、前記観察対象面の観察対象点に前記主ピンホール像が位置しているときに生成された前記主強度信号から、前記観察対象点に前記副ピンホール像が位置しているときに生成された前記副強度信号に応じた値を減算することにより、前記主ピンホール像より小さい領域を射出元とした前記観察光の強度信号を生成する演算部とを備える。
本発明を例示する共焦点観察方法の一態様は、観察対象面に照明光を照明光学系で集光し、前記観察対象面における前記照明光の集光点から射出した観察光を観察光学系で集光し、前記観察光学系に関して前記集光点と共役な位置に主ピンホールを配置すると共に、前記共役な位置から外れた位置に副ピンホールを配置し、前記主ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す主強度信号と、前記副ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す副強度信号とを個別に生成し、前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記主ピンホールの像である主ピンホール像と、前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記副ピンホールの像である副ピンホール像と、前記観察対象面に前記照明光学系が形成する前記照明光の集光点とからなるプローブで前記観察対象面を走査し、前記観察対象面の観察対象点に前記主ピンホール像が位置しているときに生成された前記主強度信号から、前記観察対象点に前記副ピンホール像が位置しているときに生成された前記副強度信号に応じた値を減算することにより、前記主ピンホール像より小さい領域を射出元とした前記観察光の強度信号を生成する。
本発明によれば、顕微鏡の結像性能を超えた高い分解能で観察が可能な共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法が実現する。
共焦点顕微鏡装置の構成図である。 ピンホールマスク21をz方向から見た図である。 ピンホール像の位置関係を示す図である。 励起光スポットとピンホール像との位置関係を示す図である。 複数のサンプリング座標の配列を説明する図である。 演算装置40による演算処理を説明する図である。 本実施形態の超解像効果を説明する図である。 飽和因子Sと放射PSFとの関係を示す図である。 実効PSFと減算係数αとの関係の一例である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態として共焦点顕微鏡装置を説明する。
図1は、本実施形態の共焦点顕微鏡装置の構成図である。図1に示すとおり共焦点顕微鏡装置には、レーザ光源11、光ファイバ7、コリメートレンズ12、フィルタ13、ダイクロイックミラー14、ガルバノスキャナ15、リレーレンズ16、対物レンズ17、試料18、フィルタ19、集光レンズ20、ピンホールマスク21、光ファイバ22−0〜22−6、光検出器23−0〜23−6、制御装置39、演算装置40などが配置される。演算装置40には、フレームメモリM〜Mが搭載される。
なお、図1では、光ファイバ22−0〜22−6を代表して3つの光ファイバ22−0、22−1、22−2のみを図示し、光検出器23−0〜23−6を代表して3つの光検出器23−0、23−1、23−2のみを図示し、フレームメモリM〜Mを代表して3つのフレームメモリM、M、Mのみを図示した。
試料18は、生体細胞などの観察対象物を含み、その観察対象物は所定の蛍光物質により予め染色されている。試料18の光軸方向(z方向)の位置は、試料18の観察対象面Pが対物レンズ17の焦点面に位置するよう不図示の上下動機構によって予め調整されている。ここでは、試料18のz方向の厚さが十分に薄いと仮定する。
レーザ光源11は、蛍光物質の励起波長と同じ波長のレーザ光(励起光)を出射する。レーザ光源11から射出した励起光は、光ファイバ7の内部を伝搬してからコリメートレンズ12により平行光束化された後、フィルタ13へ入射する。なお、フィルタ13には、励起光と同じ波長の光を透過し、かつ、蛍光物質から発せられる蛍光(後述)と同じ波長の光をカットする波長選択性が付与されている。
フィルタ13へ入射した励起光は、フィルタ13を透過してダイクロイックミラー14へ入射する。なお、ダイクロイックミラー14には、励起光と同じ波長の光を反射し、かつ蛍光と同じ波長の光を透過する反射/透過波長選択性が付与されている。
ダイクロイックミラー14へ入射した励起光は、ダイクロイックミラー14を反射した後、ガルバノスキャナ15の2つのミラーで順に反射すると、リレーレンズ16を介して対物レンズ17の瞳側へ入射する。なお、リレーレンズ16には、対物レンズ17の瞳面とガルバノスキャナ15の配置面とを共役に結ぶ働きがある。
対物レンズ17の瞳側へ入射した励起光は、対物レンズ17の先端側から射出するときに集光光となり、試料18の観察対象面Pの1点に向かって集光し、光スポット(励起光スポット)を形成する。観察対象面Pにおける励起光スポットでは蛍光物質が励起され、蛍光を発する。
励起光スポットで発生した蛍光は、励起光スポットを形成した励起光と同じ光路を逆に辿り、対物レンズ17、リレーレンズ16、ガルバノスキャナ15の2つのミラーを経て、ダイクロイックミラー14へ向かう。ダイクロイックミラー14へ入射した蛍光は、ダイクロイックミラー14を透過し、フィルタ19へ入射する。なお、フィルタ19には、励起光と同じ波長の光をカットし、かつ蛍光と同じ波長の光を透過する波長選択性が付与されている。
フィルタ19へ入射した蛍光は、フィルタ19を透過して集光レンズ20へ入射すると、集光レンズ20の集光作用を受け、ピンホールマスク21の配置面に向かって集光する。なお、ピンホールマスク21の配置面は、対物レンズ17、リレーレンズ16、集光レンズ20からなる観察光学系に関して試料18の観察対象面Pと共役である。
ここで、図2に示すとおり、ピンホールマスク21には、開口部として円形のピンホール21−0〜21−6が形成されており、開口部以外の領域はマスク部となっている。なお、図1では、ピンホール21−0〜21−6を代表するピンホール21−0、21−1、21−2のみを図示した。
図2において、ピンホール21−0の中心位置は、励起光スポットの中心と共役な位置であり、ピンホール21−1〜21−6の各々の中心位置は、励起光スポットの中心と共役な位置から外れている。よって、以下ではピンホール21−0を「主ピンホール21−0」と称し、ピンホール21−1〜21−6を「副ピンホール21−1〜21−6」と称す。
また、本実施形態では、副ピンホール21−1〜21−6の各々の径は、主ピンホール21−0の径と同じサイズに設定される。
また、本実施形態では、図3に示すとおり主ピンホール像18−0の中心から副ピンホール像18−1〜18−6の各々の中心までの距離は、エアリーディスク半径aに一致している。エアリーディスク半径aは、共焦点顕微鏡の光学系に固有の値である。
なお、図3では、主ピンホール像18−0のサイズと、副ピンホール像18−1〜18−6のサイズと、励起光スポット100のサイズとを、エアリーディスク半径aと比較して小さめに描いた。
ここで、「主ピンホール像18−0」とは、主ピンホール21−0に発光体を仮想的に配置したときに観察光学系が観察対象面Pに形成する仮想的な光強度分布のことであり、「副ピンホール像18−1〜18−6」とは、副ピンホール21−1〜21−6に発光体を仮想的に配置したときに観察光学系が観察対象面Pに形成する仮想的な光強度分布のことである。
また、図2に示すとおり副ピンホール21−1〜21−6は、主ピンホール21−0の周りに等間隔で配置される。よって、図3に示すとおり副ピンホール像18−1〜18−6は、主ピンホール像18−0の周りに等間隔で配置される。
以下、副ピンホール像18−2、18−5の配列方向をy方向(=後述する副走査方向)とし、y方向に垂直な方向をx方向(=後述する主走査方向)とする。
この場合に、ピンホール像のx方向の最小配列ピッチをΔxとおき、ピンホール像のy方向の最小配列ピッチをΔyとおくと、Δx=a(√3)/2、Δy=a/2が成り立つ。また、主ピンホール像18−0の中心座標を(x,y)とおくと、副ピンホール像18−1〜18−6の各々の中心座標は以下のとおり表される。
・副ピンホール18−1の中心座標:(x−Δx,y+Δy)、
・副ピンホール18−2の中心座標:(x,y+2Δy)、
・副ピンホール18−3の中心座標:(x+Δx,y+Δy)、
・副ピンホール18−4の中心座標:(x+Δx,y−Δy)、
・副ピンホール18−5の中心座標:(x,y−2Δy)、
・副ピンホール18−6の中心座標:(x−Δx,y−Δy)
図4は、主ピンホール像18−0の分布域と、副ピンホール像18−1〜18−6の各々の分布域と、励起光スポット100の分布域との関係を示す図である。ここでは、主ピンホール像18−0の半径、副ピンホール像18−1〜18−6の各々の半径、励起光スポット100の半径は、何れもエアリーディスク半径aにほぼ一致していると仮定した。
図4に示すとおり主ピンホール像18−0の分布域と励起光スポット100の分布域とはほぼ一致しており、副ピンホール像18−1〜18−6の各々の分布域は、主ピンホール像18−0及び励起光スポット100の分布域に対して部分的に重複している。これら主ピンホール像18−0、副ピンホール像18−1〜18−6、励起光スポット100の全体が、本実施形態のプローブ300として使用される。
図1に戻り、ピンホールマスク21の主ピンホール21−0及び副ピンホール21−1〜21−6を個別に通過した蛍光は、光ファイバ22−0〜22−6の入射端へ個別に入射する。光ファイバ22−0〜22−6へ個別に入射した蛍光は、光ファイバ22−0〜22−6の射出端から個別に射出し、光検出器23−0〜23−6へ個別に入射する。
光検出器23−0〜23−6へ個別に入射した蛍光は、光検出器23−0〜23−6において個別に蛍光信号I〜Iへと変換される。光検出器23−0〜23−6の生成した蛍光信号I〜Iは、制御装置39を介して演算装置40に取り込まれる。
演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。また、演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。また、演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。また、演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。また、演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。また、演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。また、演算装置40のフレームメモリMは制御装置39から送出される蛍光信号Iを蓄積する。
なお、以上の説明では、7つのピンホール21−0〜21−6を個別に通過した7つの蛍光を7つの光検出器23−0〜23−6へ個別に導光するために、7つの光ファイバ22−0〜22−6を使用したが、7つのピンホール21−0〜21−6の間隔が十分に広い場合は、光ファイバ22−0〜22−6を省略し、ピンホール21−0〜21−6の背後へ直接的に7つの光検出器23−0〜23−6を配置してもよい。
また、以上の説明では、7つのピンホール21−0〜21−6の形成されたピンホールマスク21を使用したが、このピンホールマスク21を省略し、7つの光ファイバ22−0〜22−6の各々の入射端を7つのピンホール21−0〜21−6の代わりに使用してもよい。但し、その場合、光ファイバ22−0〜22−6の入射端の径は、7つのピンホール21−0〜21−6の各々の径と同じサイズに設定される。
また、以上の説明では、7つのピンホール21−0〜21−6を個別に通過した7つの蛍光を個別に検出するために7つの光検出器23−0〜23−6を使用したが、7つのピンホール21−0〜21−6を個別に通過した7つの蛍光を個別に検出するために、単一の撮像素子の互いに異なる7つの画素領域を使用してもよい。また、7つの光検出器23−0〜23−6の代わりに単一の撮像素子を使用し、かつ、ピンホールマスク21を省略して7つの光ファイバ22−0〜22−6の各々の入射端をピンホール21−0〜21−6の代わりに使用することも、もちろん可能である。
さて、図1に示したガルバノスキャナ15の2つのミラーのうち不図示の主走査ミラーが駆動されると、観察対象面Pにおけるプローブ300の形成先が主走査方向(=x方向)にかけて移動(走査)する。また、ガルバノスキャナ15の2つのミラーのうち不図示の副走査ミラーが駆動されると、観察対象面Pにおけるプローブ300の形成先が副走査方向(=y方向)にかけて移動(走査)する。
そこで、制御装置39は、プローブ300の形成先が観察対象面Pの各座標にあるときに、レーザ光源11を点灯し、かつ光検出器23−0〜23−6を駆動することにより、各座標から蛍光信号I〜Iをサンプリングする。以下、蛍光信号I〜Iのサンプリングタイミングにおけるプローブ300の中心座標(すなわち励起光スポット100及び主ピンホール像18−0の中心座標)を「サンプリング座標」と称す。
したがって、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
また、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
また、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
また、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
また、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
また、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
また、演算装置40のフレームメモリMには、複数のサンプリング座標の各々に対応する蛍光信号Iが蓄積される。以下、フレームメモリMに蓄積された蛍光信号Iを座標順に並べてなる画像を、必要に応じて「蛍光画像I」と称す。
図5は、観察対象面Pにおけるサンプリング座標の配列を説明する図である。図5の横軸が主走査方向(=x方向)であり、図5の縦軸が副走査方向(=y方向)である。 図5に示すとおりサンプリング座標のx方向の配列ピッチ(すなわちx方向の走査ピッチ)は、x方向におけるプローブ300の幅(=2Δx)よりも細かく設定され、サンプリング座標のy方向の配列ピッチ(すなわちy方向の走査ピッチ)は、y方向におけるプローブ300の幅(=4Δy)よりも細かく設定される。
具体的に、x方向の走査ピッチは、プローブ300におけるx方向のピンホール像の最小配列ピッチΔxと同じに設定され、y方向の走査ピッチは、プローブ300におけるy方向のピンホール像の最小配列ピッチΔyと同じに設定される。
x方向及びy方向の走査ピッチをこのように設定すれば、サンプリング座標の各々に全てのピンホール像18−0〜18−6を互いに異なるタイミングで位置させることができる。この場合、超解像に必要な蛍光信号I〜Iをサンプリング座標の各々からサンプリングすることができる。
次に、本実施形態の励起光パワーについて説明する。
本実施形態の制御装置39は、レーザ光源11のパワー、つまり励起光のパワーを、励起光スポット100における蛍光発生量が飽和するよう十分に高く設定することにより、励起光スポット100による放射PSFのピークを平坦化する。
ここで、プローブ300の中心(=励起光スポット100の中心)を原点としたプローブ内座標(u,v)を導入する。なお、ここではプローブ内座標(u,v)を、観察対象面Pにおけるプローブ300の中心座標(=サンプリング座標(x,y))と使い分けている。
このプローブ内座標(u,v)を用いて放射PSFをPSFem(u,v)とおくと、PSFem(u,v)は以下の式(1)で表される。
PSFem(u,v)=(S−1・PSFill(u,v))/(S−1+PSFill(u,v)) …(1)
なお、ここでは励起光スポット100の強度分布(励起PSF)をPSFill(u,v)と表した。また、式(1)におけるSは励起光の強度と蛍光物質の特性とによって決まる因子であって、この因子Sが大きいときほど蛍光発生量の飽和度が高まり、放射PSFの平坦度も高まる。よって、以下ではこの因子Sを「飽和因子」と称す。
本実施形態では、励起光の強度を適度に高めることにより、飽和因子Sを適度に大きくし、放射PSFのピークを適度に平坦化する。これによって超解像観察が確実となる。
本装置では、ピンホール21−iでサンプリングされる蛍光信号Iの点応答関数をPSFdet (u,v)とおくと、PSFdet (u,v)は放射PSF(PSFem(u,v))にピンホール像18−iによるマスクI (u,v)がかかったものとなり、一般的に次式(2)で表される。
PSFdet (u,v)=PSFem(u,v)×I (u,v) …(2)
次に、本実施形態の超解像原理を説明する。
図6(A)、(B)は、プローブ300の中心座標(サンプリング座標)と、そのプローブ300でサンプリングされる蛍光信号Iとの関係を説明する図である。
図6(A)、(B)においてプローブ300を構成する3つのカーブは、主ピンホール像18−0の強度分布、副ピンホール像18−1の強度分布、励起光スポット100による放射PSFを模式的に表したものである。なお、図6(A)、(B)では、他の副ピンホール像18−2〜18−6の強度分布の図示を省略した。
先ず、図6(A)に示すとおり、観察対象面Pにおけるプローブ300の中心座標(=サンプリング座標)が(x,y)であるとき、主ピンホール21−0でサンプリングされる蛍光信号I(x,y)は、主ピンホール像18−0の強度分布と励起光スポット100による放射PSFとの積に相当する領域(斜線部)に感度を有する。
一方、図6(B)に示すとおり観察対象面Pにおけるプローブ300の中心座標(=サンプリング座標)が(x+Δx,y−Δy)であるとき、副ピンホール21−1でサンプリングされる蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)は、副ピンホール像18−1の強度分布と励起光スポット100による放射PSFとの積に相当する領域(斜線部)に感度を有する。
ここで、上述した蛍光信号I(x,y)から上述した蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)に応じた値を差し引いてできる以下の差分蛍光信号ΔI(x,y)を考える。
ΔI(x,y)=I(x,y)−α・I(x+Δx,y−Δy) …(3)
なお、αは減算係数であって0<α≦1である。
この差分蛍光信号ΔI(x,y)は、図6(A)斜線部から図6(B)斜線部に応じた値を差し引いた領域、すなわち、図6(C)に示すとおり、サンプリング座標(x,y)の近傍における小さな領域(斜線部)にのみ感度を有する。この差分蛍光信号ΔI(x,y)の点応答関数は、プローブ内座標(u,v)を用いて以下の式(4)で表される。
PSFeff (u,v)=PSFdet (u,v)−α・PSFdet (u,v) …(4)
なお、ここでは差分蛍光信号ΔI(x,y)の点応答関数をPSFeff (u,v)と表している。
また、以上の副ピンホール像18−1及び蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)に関する説明は、副ピンホール像18−2及び蛍光信号I(x,y−2Δy)にも同様に当てはまる。また、副ピンホール像18−1及び蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)に関する説明は、副ピンホール像18−3及び蛍光信号I(x−Δx,y−Δy)にも同様に当てはまる。また、副ピンホール像18−1及び蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)に関する説明は、副ピンホール像18−4及び蛍光信号I(x−Δx,y+Δy)にも同様に当てはまる。また、副ピンホール像18−1及び蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)に関する説明は、副ピンホール像18−5及び蛍光信号I(x,y+2Δy)にも同様に当てはまる。また、副ピンホール像18−1及び蛍光信号I(x+Δx,y−Δy)に関する説明は、副ピンホール像18−6及び蛍光信号I(x+Δx,y+Δy)にも同様に当てはまる(図6(D)を参照。)。
さらに、以上のサンプリング座標(x,y)についての説明は、他のサンプリング座標についても同様に当てはまる。
そこで、本実施形態の演算装置40は、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)、フレームメモリMの蛍光画像I(x,y)を以下の式(5)に当てはめることにより、差分蛍光画像ΔI(x,y)を生成し、その差分蛍光画像ΔI(x,y)を試料18の超解像画像として不図示の画像表示装置へ表示する。
ΔI(x,y)=I(x,y)−α・{I(x+Δx,y−Δy)+I(x,y−2Δy)+I(x−Δx,y−Δy)+I(x−Δx,y+Δy)+I(x,y+2Δy)+I(x+Δx,y+Δy)} …(5)
この差分蛍光画像ΔI(x,y)は、図6(D)に示すとおり、サンプリング座標(x,y)の近傍における極めて小さい領域(斜線部)にのみ感度を有する。この差分蛍光画像ΔI(x,y)の点応答関数は、プローブ内座標(u,v)を用いて以下の式(6)で表される。
PSFeff(u,v)=PSFdet (u,v)−α・{PSFdet (u,v)+PSFdet (u,v)+PSFdet (u,v)+PSFdet (u,v)+PSFdet (u,v)+PSFdet (u,v)} …(6)
なお、ここでは差分蛍光画像ΔI(x,y)の点応答関数をPSFeff(u,v)と表している。
この点応答関数PSFeff(u,v)は、本実施形態の実効PSFに相当する。この実効PSFと観察対象面Pにおける蛍光物質の密度分布とのコンボリューションが、本実施形態の超解像画像である。よって、本実施形態では、この実効PSFの分布域が狭いほど超解像効果が高まる。
次に、本実施形態の実効PSFを説明する。
図7において「方向A」は、主ピンホール像と副ピンホール像との配列方向(図4の符号Aを参照)における実効PSFであり、「方向B」は、主ピンホール像と副ピンホール像との非配列方向(図4の符号Bを参照)における実効PSFであり、「通常」は、従来(副ピンホールを有しない場合)の実効PSFである。なお、図7のデータはピンホール径を無限小と仮定した場合のシミュレーション結果である。
図7によると、本実施形態の方向Aにおける実効PSFの分布域が最も狭く、本実施形態の方向Bにおける実効PSFの分布域は次に狭く、何れの場合も従来の実効PSFの分布域よりも狭いことがわかる。つまり、本実施形態によれば、方向A、Bの何れに亘っても超解像効果が得られていることがわかる。
次に、飽和因子Sについて説明する。
図8は、飽和因子Sと放射PSFとの関係を示す図である。
図8に示すとおり、飽和因子Sが大きいときほど放射PSFのピークが平坦化される。この平坦化の程度が大きいほど本実施形態の超解像効果は高まる。
但し、飽和因子Sを大きくするためには励起光の強度を高める必要があるため、その分だけ試料18の退色は激しくなる。よって、本実施形態の制御装置39は、飽和因子Sの値をユーザに指定させ、その値に応じてレーザ光源11のパワーを設定する。
したがって、本実施形態のユーザは、解像度と試料ダメージとのバランスを任意に設定することができる。
次に、減算係数αについて説明する。
図9は、減算係数αと実効PSFとの関係を示す図である。図9に示すとおり減算係数αの値によっては、実効PSFの周辺部に負のリップルが発生する虞がある。仮に、実効PSFに負のリップルが発生すると、最終画像である超解像画像にアーティファクトの発生する虞がある。このため本実施形態では、実効PSFにおける負のリップルが抑えられ、かつ、実効PSFの分布域がなるべく狭くなるような値が、減算係数αの最適値である。図9の例では、減算係数αの最適値は0.25である。
また、前述したとおり放射PSFのカーブは、飽和因子Sの値に依存するので、減算係数αの最適値も、飽和因子Sの値に依存する。このため、本実施形態の演算装置40は、ユーザが指定した飽和因子Sの値に応じて減算係数αを設定する必要がある。但し、飽和因子Sの値が決まれば最適な減算係数αの値も一義的に決まる。
そこで、本実施形態の演算装置40は、様々な飽和因子Sの値と、それら値の各々に最適な減算係数αの値との対応関係を、テーブルなどの形式で予め記憶しておけばよい。この対応関係に基づけば、ユーザによる飽和因子Sの変更に依らず演算装置40が減算係数αを最適な値に維持できる。
[実施形態の補足]
なお、本実施形態では、ピンホールマスク21に形成される副ピンホールの個数を「6」としたが、6以外の数としてもよい。何れの場合も、副ピンホールが2以上である場合は、2以上の副ピンホールが主ピンホールの周りに均等に配置されることが望ましい。均等に配置すれば、観察対象面Pにおける実効PSFの分布を、等方的な分布に近づけることができる。
また、本実施形態では、透過型のピンホールマスク21を使用したが、透過型のピンホールマスク21の代わりに反射型のピンホールマスクを使用してもよい。反射型のピンホールマスクは、透過型ピンホール(微少孔)の代わりに反射型ピンホール(微少ミラー)が形成されたマスクである。
また、本実施形態では、「1種類の励起光で1種類の蛍光物質を励起する場合」を想定したが、「1種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を同時励起する場合」や、「波長の異なる複数種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を同時励起する場合」や、「波長の異なる複数種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を順次励起する場合」などにも本発明は適用が可能である。
なお、可視化すべき蛍光物質が複数種類である場合、すなわち「1種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を同時励起する場合」、「波長の異なる複数種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を同時励起する場合」、「波長の異なる複数種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を順次励起する場合」には、試料18で発生した波長の異なる複数の蛍光を個別に検出し、上述した蛍光画像I、…、Iを波長ごとに取得し、上述した差分蛍光画像ΔIを波長ごとに算出すればよい。
また、使用される励起光が1種類である場合、すなわち「1種類の励起光で1種類の蛍光物質を励起する場合」又は「1種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を同時励起する場合」には、図1のフィルタ13は非必須である。
一方、複数種類の励起光で順次励起を行う場合、すなわち「波長の異なる複数種類の励起光で蛍光波長の異なる複数種類の蛍光物質を順次励起する場合」には、図1のフィルタ13は必須となる。
また、本実施形態では、観察対象面Pをプローブ300で走査する方式として光スキャン方式を採用したが、光スキャン方式の代わりにステージスキャン方式を採用してもよい。
また、本実施形態では、反射型の共焦点顕微鏡装置を説明したが、透過型の共焦点顕微鏡にも本発明は適用可能である。因みに、透過型の場合は、試料18を挟み2つの対物レンズが対向して配置される。
また、本実施形態では、観察対象となる光を、励起光に応じて試料18で発生した蛍光(自然放出光)としたが、試料18で発生した他の光としてもよい。観察対象となる光は、例えば、照明光に応じて試料18で発生した散乱光や、励起光に応じて試料18で発生した誘導放出光などであってもよい。
また、本実施形態では、主ピンホールのサイズと副ピンホールのサイズとを同じにしたが、主ピンホールのサイズと副ピンホールのサイズとを異ならせたり、敢えて収差を与えたりすることで、例えば主ピンホール像のサイズを副ピンホール像のサイズより大きくしてもよい。このように、主ピンホール像と副ピンホール像とのサイズ関係を適切に調整すれば、実効PSFカーブに発生する負のリップルを抑えることも可能である。
また、本実施形態では、主ピンホール像の中心から副ピンホールの中心までの距離をエアリーディスク半径aに一致させたが、励起光スポットを点光源像とみなせない場合などには、主ピンホール像の中心から副ピンホールの中心までの距離をエアリーディスク半径aから敢えて外した方がよいこともある。
[実施形態の作用効果]
本実施形態の共焦点顕微鏡装置は、観察対象面(P)に照明光(励起光など)を集光する照明光学系(コリメートレンズ12、リレーレンズ16、対物レンズ17)と、前記観察対象面における前記照明光の集光点から射出した観察光(蛍光、散乱光、誘導放出光など)を集光する観察光学系(対物レンズ17、リレーレンズ16、集光レンズ20)と、前記観察光学系(対物レンズ17、リレーレンズ16、集光レンズ20)に関して前記集光点と共役な位置に主ピンホールを配置すると共に、前記共役な位置から外れた位置に副ピンホールを配置したマスク部(ピンホールマスク21)と、前記主ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す主強度信号(蛍光信号I)と、前記副ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す副強度信号(蛍光信号I〜I)とを個別に生成する検出部(光検出器23−0〜23−6)と、前記観察対象面(P)に前記観察光学系(対物レンズ17、リレーレンズ16、集光レンズ20)が形成する前記主ピンホールの像である主ピンホール像(18−0)と、前記観察対象面(P)に前記観察光学系が形成する前記副ピンホールの像である副ピンホール像(18−1〜18−6)と、前記観察対象面(P)に前記照明光学系(コリメートレンズ12、リレーレンズ16、対物レンズ17)が形成する前記照明光の集光点とからなるプローブ(300)で前記観察対象面(P)を走査する走査部(ガルバノスキャナ15)と、前記観察対象面(P)の観察対象点に前記主ピンホール像(18−0)が位置しているときに生成された前記主強度信号(蛍光信号I)から、前記観察対象点に前記副ピンホール像(18−1〜18−6)が位置しているときに生成された前記副強度信号(蛍光信号I〜I)に応じた値を減算することにより、前記主ピンホール像(18−0)より小さい領域を射出元とした前記観察光(蛍光)の強度信号(差分蛍光信号ΔI)を生成する演算部(演算装置40)とを備える。
したがって、本実施形態の共焦点顕微鏡装置は、前記主ピンホール像(18−0)より小さい領域に相当する解像度で前記観察対象面を観察すること(超解像観察すること)ができる。
なお、前記照明光(励起光など)の強度は、前記照明光の集光点における前記観察光(蛍光、散乱光、誘導放出光など)の発生量が飽和するような高さに設定される。
また、前記プローブ(300)における前記主ピンホール像(18−0)の中心から前記副ピンホール像(18−1〜18−6)の中心までの距離は、エアリーディスク半径(a)に一致する。
したがって、本実施形態の共焦点顕微鏡装置は、超解像効果を確実に得ることができる。
また、前記観察対象面(P)における前記プローブ(300)の走査ピッチは、前記プローブ(300)の幅よりも細かく設定される。
具体的に、前記観察対象面(P)における前記プローブ(300)の走査ピッチは、前記プローブにおける前記主ピンホール像から前記副ピンホール像までの配列ピッチ(Δx,Δy)と同じに設定される。
したがって、本実施形態の共焦点顕微鏡装置は、前記観察対象面(P)を前記プローブ(300)で効率的に走査することができる。
また、前記飽和の程度(飽和因子S)は、ユーザが決定することが可能であり、前記副強度信号(蛍光信号I〜I)と前記減算する値との比である減算係数(α)は、前記飽和の程度(飽和因子S)に応じた値に設定される。
したがって、本実施形態の共焦点顕微鏡装置は、超解像度の調整が可能であると共に、その調整に依らず実効PSFの形状を良好に維持することができる。因みに、実効PSFの形状が不適切であり、例えば負のリップルが発生していると、共焦点顕微鏡装置の生成する超解像画像にアーティファクトの発生する虞がある。
また、前記マスク部(ピンホールマスク21)には、複数の前記副ピンホール(21−1〜21−6)が前記主ピンホール(21−0)の周りに等間隔で配列されている。
したがって、本実施形態の共焦点顕微鏡は、実効PSFを等方的な分布に近づけることができる。
また、前記照明光(励起光)の波長は、前記観察対象面(P)に存在する蛍光物質の励起波長と同じであり、前記検出部(光検出器23−0〜23−6)の検出波長は、励起中の前記蛍光物質から発生する蛍光の波長と同じであってもよい。
この場合、前記観察対象面の蛍光観察を超解像度で行うことができる。
11…レーザ光源、7…光ファイバ、12…コリメートレンズ、13…フィルタ、14…ダイクロイックミラー、15…ガルバノスキャナ、16…リレーレンズ、17…対物レンズ、18…試料、19…フィルタ、20…集光レンズ、21…ピンホールマスク、22−0〜22−6…光ファイバ、光検出器23−0〜23−6、39…制御装置、40…演算装置

Claims (9)

  1. 観察対象面に照明光を集光する照明光学系と、
    前記観察対象面における前記照明光の集光点から射出した観察光を集光する観察光学系と、
    前記観察光学系に関して前記集光点と共役な位置に主ピンホールを配置すると共に、前記共役な位置から外れた位置に副ピンホールを配置したマスク部と、
    前記主ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す主強度信号と、前記副ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す副強度信号とを個別に生成する検出部と、
    前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記主ピンホールの像である主ピンホール像と、前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記副ピンホールの像である副ピンホール像と、前記観察対象面に前記照明光学系が形成する前記照明光の集光点とからなるプローブで前記観察対象面を走査する走査部と、
    前記観察対象面の観察対象点に前記主ピンホール像が位置しているときに生成された前記主強度信号から、前記観察対象点に前記副ピンホール像が位置しているときに生成された前記副強度信号に応じた値を減算することにより、前記主ピンホール像より小さい領域を射出元とした前記観察光の強度信号を生成する演算部と、
    を備えることを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  2. 請求項1に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記照明光の強度は、前記照明光の集光点における前記観察光の発生量が飽和するような高さに設定される
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記プローブにおける前記主ピンホール像の中心から前記副ピンホール像の中心までの距離は、エアリーディスク半径に一致する
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記観察対象面における前記プローブの走査ピッチは、前記プローブの幅よりも細かく設定される
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  5. 請求項4に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記観察対象面における前記プローブの走査ピッチは、前記プローブにおける前記主ピンホール像から前記副ピンホール像までの配列ピッチと同じに設定される
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  6. 請求項2に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記飽和の程度は、ユーザが決定することが可能であり、
    前記副強度信号と前記減算する値との比である減算係数は、前記飽和の程度に応じた値に設定される
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記マスク部には、複数の前記副ピンホールが前記主ピンホールの周りに等間隔で配列されている
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の共焦点顕微鏡装置において、
    前記照明光の波長は、
    前記観察対象面に存在する蛍光物質の励起波長と同じであり、
    前記検出部の検出波長は、
    励起中の前記蛍光物質から発生する蛍光の波長と同じである
    ことを特徴とする共焦点顕微鏡装置。
  9. 観察対象面に照明光を照明光学系で集光し、
    前記観察対象面における前記照明光の集光点から射出した観察光を観察光学系で集光し、
    前記観察光学系に関して前記集光点と共役な位置に主ピンホールを配置すると共に、前記共役な位置から外れた位置に副ピンホールを配置し、
    前記主ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す主強度信号と、前記副ピンホールを通過した前記観察光の強度を示す副強度信号とを個別に生成し、
    前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記主ピンホールの像である主ピンホール像と、前記観察対象面に前記観察光学系が形成する前記副ピンホールの像である副ピンホール像と、前記観察対象面に前記照明光学系が形成する前記照明光の集光点とからなるプローブで前記観察対象面を走査し、
    前記観察対象面の観察対象点に前記主ピンホール像が位置しているときに生成された前記主強度信号から、前記観察対象点に前記副ピンホール像が位置しているときに生成された前記副強度信号に応じた値を減算することにより、前記主ピンホール像より小さい領域を射出元とした前記観察光の強度信号を生成する
    ことを特徴とする共焦点観察方法。
JP2014065650A 2014-03-27 2014-03-27 共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法 Active JP6260391B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014065650A JP6260391B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014065650A JP6260391B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015190992A JP2015190992A (ja) 2015-11-02
JP6260391B2 true JP6260391B2 (ja) 2018-01-17

Family

ID=54425558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014065650A Active JP6260391B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6260391B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6511041B2 (ja) 2014-04-24 2019-05-08 オリンパス株式会社 顕微鏡および顕微鏡観察方法
WO2017046863A1 (ja) * 2015-09-15 2017-03-23 オリンパス株式会社 顕微鏡および顕微鏡観察方法
CN108254340B (zh) * 2017-12-28 2021-11-16 苏州国科医工科技发展(集团)有限公司 基于线偏振调制的扫描显微镜

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004106432A (ja) * 2002-09-20 2004-04-08 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置
JP4426763B2 (ja) * 2003-01-10 2010-03-03 株式会社ニコンエンジニアリング 共焦点顕微鏡
JP2008046361A (ja) * 2006-08-16 2008-02-28 Nikon Corp 光学システム及び光学システムの制御方法
US8275226B2 (en) * 2008-12-09 2012-09-25 Spectral Applied Research Ltd. Multi-mode fiber optically coupling a radiation source module to a multi-focal confocal microscope
JP2015064462A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 キヤノン株式会社 共焦点顕微鏡

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015190992A (ja) 2015-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20180074305A1 (en) Light-Field Microscope with Selective-Plane Illumination
JP5265070B2 (ja) 走査型顕微鏡検査における照明用光源装置、及び走査型顕微鏡
JP6408543B2 (ja) 走査型光学ユニットを用いた光照射野の画像化
EP3032312B1 (en) Confocal scanner and confocal microscope
WO2019097587A1 (ja) 定量位相画像生成方法、定量位相画像生成装置およびプログラム
JP2004170977A (ja) 分解能の深度で試料を光学的に把握する方法および配置
JP6358577B2 (ja) 走査型光学顕微鏡
JP5592108B2 (ja) 干渉共焦点顕微鏡および光源撮像方法
JP6260391B2 (ja) 共焦点顕微鏡装置及び共焦点観察方法
US20130250088A1 (en) Multi-color confocal microscope and imaging methods
JP7016361B2 (ja) 眼底の蛍光分析のための空間的超解像装置
JP5495740B2 (ja) 共焦点走査型顕微鏡
JP6768289B2 (ja) 走査型顕微鏡
JP6363477B2 (ja) 3次元形状測定装置
JP2004354937A (ja) レーザ顕微鏡
CN109073873B (zh) 图像取得装置以及图像取得方法
JP2013213695A (ja) 形状測定装置
JPWO2018190339A1 (ja) 収差補正方法及び光学装置
JP2007293210A (ja) イメージング装置
Sheppard Confocal microscopy–principles, practice and options
JPH10142507A (ja) レーザ走査顕微鏡
EP3853651B1 (en) Confocal laser scanning microscope configured for generating line foci
JP6539052B2 (ja) 画像取得装置および画像取得方法
JP5765569B2 (ja) 顕微鏡装置
US20230324661A1 (en) Light-field microscopy image capturing method and light-field microscope

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170209

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20170323

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170323

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170327

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171031

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6260391

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250