JP6260370B2 - 印刷制御装置および印刷制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、1バンド幅を分割印刷する印刷制御装置および印刷制御方法に関する。
本来、1パスで印刷できるにもかかわらず、複数回の走査(マルチパス)で印刷する分割印刷の技術が開示されている。特許文献1の開示によると、インク残量がしきい値よりも減ったときに、マルチパス回数を大きくしてインク流量を低減させている。
特開2006−326939号公報
特許文献1の開示によれば、インク残量が減ってきたときに常にマルチパスの回数を増やしてしまい、必要以上にマルチパスで印刷して印刷時間が増大する可能性があった。また、分割の仕方によっては、Bi−dずれのような現象が起こる。
本発明は、単位時間あたりの吐出可能量に応じて分割印刷する際でも、Bi−dずれ(双方向印刷ずれ)のような現象を起こさない印刷制御装置および印刷制御方法を提供する。
本発明は、所定のピッチで複数のノズルが列状に配置された記録ヘッドを使用し、インクカートリッジからインクの供給を受けて各ノズルからインク滴を吐出させて印刷を行う際、前記ピッチに基づく解像度以上の解像度となるように往路と復路でインターレース印刷を行う印刷制御装置であって、所定の分割回数に応じて、1バンドで印刷可能な領域を複数に分割し、各分割領域を往路と復路とでインターレース印刷させる分割印刷制御手段を備え、前記分割印刷制御手段は、分割回数を偶数回に設定した場合における各分割領域の印刷データに基づいて、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットを付すデータが存在するか判定し、存在する場合に前記分割回数を奇数回に変更して印刷する構成としてある。
前記構成において、所定のピッチで複数のノズルが列状に配置された記録ヘッドを使用し、前記ピッチに基づく解像度以上の解像度となるように往路と復路でインターレース印刷を行う。各ノズルへはインクカートリッジからインクの供給を行ない、各ノズルからインク滴を吐出させて印刷を行う。
また、吐出可能量取得手段は前記インクカートリッジのインク残量に応じて単位時間吐出可能量を求め、この単位時間吐出可能量に応じて、分割印刷制御手段は、1バンド内の所定領域を奇数回に分割し、各分割領域を往路と復路とでインターレース印刷させる。
また、分割印刷制御手段は、所定の分割回数に応じて、1バンドで印刷可能な領域を複数に分割し、各分割領域を往路と復路とでインターレース印刷させる。
各分割領域を往路と復路とでインターレース印刷させる場合、本来であれば、往路と復路での印刷でノズル間にインク滴を吐出する。しかし、偶数回に分割すると、各分割領域を共に往路、または共に復路での印刷となる。往路と復路とでは着弾位置にずれが生じることが知られており、往路だけで印刷した領域と、復路だけで印刷した領域とが、交互に並んだ場合にこのずれが目立ってしまう。なお、着弾位置のずれは往路と復路とで生じるものに限られない。
これに対して、奇数回に分割すると、各分割領域を往路と復路とで埋めながら印刷していくので、偶数回の分割のように、往路だけで印刷した領域と、復路だけで印刷した領域とが、交互に並んでずれが目立ってしまうことを防げる。
交互に並ぶずれを目立たせないために奇数回に分割すると、1パス余分に印刷するので、時間がかかる。一方、往路だけで印刷した領域と、復路だけで印刷した領域とが、交互に並ぶとしても、領域の境界に近い位置にドットが付されない場合は、ずれ自体が目立たない。
このため、領域の境界に近い位置にドットが付されない場合は、ずれ自体が目立たないので、分割印刷制御手段は、分割回数を偶数回に設定した場合における各分割領域の印刷データに基づいて、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットを付すデータが存在するか判定し、存在する場合に前記分割回数を奇数回に変更して印刷する。
むろん、上述した近傍領域にドットを付すデータが存在しないとしても、他の条件によって奇数回とすることは自由である。他の条件によって分割数が偶数回とすることを避ける。
本発明の態様の一つとして、前記分割印刷制御手段は、前記近傍領域として、前記記録ヘッドにおける主走査方向の端の領域でドットを付すデータが存在するか判定する構成としても良い。
記録ヘッドは、主走査方向において往路と復路とで往復駆動されているが、駆動開始直後と、駆動終了直前の区間は加速領域および減速領域と呼ばれ、駆動速度が変動する不安定な期間である。この区間では往路と復路とで特に着弾位置ずれが生じやすいので、往路だけあるいは復路だけでのインターレース印刷では上述したずれが目立ちやすい。
このため、奇数回とするか否かについての判断にあたり、前記近傍領域として、前記記録ヘッドにおける主走査方向の端の領域を対象とする。それ以外の領域ではずれが目立ちにくいためである。
本発明の態様の一つとして、前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域で、副走査方向に並ぶ画素位置を対象としてドットを付すデータが存在するか判定する。
ずれが最も顕著に生じるのは境界を挟んでドットが配置される状況であるが、副走査方向にドットが付されている状況であるのか否かも影響を与える要素である。例えば、境界を挟む二画素だけにドットが付されていれば、ずれ自体が目立ちにくい。これに対し、副走査方向に直線が引かれているような状況だと目立ちやすい。このため、境界の近傍領域を判定対象とするときに、副走査方向に並ぶ画素位置を対象とすることで現実的に目立つものであるのかを考慮した判定を実施することになる。
本発明の態様の一つとして、前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域で、主走査方向と副走査方向に並ぶ複数の画素で囲まれる領域を対象としてドットを付すデータが存在するか判定する。
ドットの着弾位置のずれは、単に二画素が並ぶ状況だけでは目立つとは言えない状況が多い。従って、着弾位置のずれを含め、画素の集まりを対象とすると有効である。このため、主走査方向と副走査方向に並ぶ複数の画素で囲まれる領域を対象としている。
本発明の態様の一つとして、前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域に、ドットを付すデータが存在する画素の個数が所定値以上であるときに、ドットを付すデータが存在すると判定する。
ずれが目立つとしても、その数の多少によっては余分に1パス分だけ時間をかける価値があるか判断が分かれるといえるため、あるしきい値を設けることが有意義である。このため、前記境界の近傍領域に、ドットを付すデータが存在する画素の個数が所定値以上であるときに限るようにしている。
本発明の態様の一つとして、前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域に沿って罫線のデータが存在するときに、ドットを付すデータが存在すると判定する。
罫線があると多数のドットが付されるので、ずれが多くなり、目立ちやすくなる。このため、前記境界の近傍領域に沿って罫線のデータが存在するときに、ドットを付すデータが存在すると判定し、分割回数を奇数回とするようにしている。
本発明の態様の一つとして、前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域の画素を対象として、フィルタ演算でドットを付すデータが存在するか判定する
ドットを付すデータが所定位置に判定する手法は各種のものがある。前記境界の近傍領域は、印刷媒体の幅方向(主走査方向)に連続しており、連続的な領域にドットを付すデータが存在するかを個別に判定するのは煩雑である。また、目立ちやすいずれと、そうでないずれの判定も同時に行えることが好ましい。このため、フィルタ演算で境界の近傍領域の画素のデータを演算し、ドットを付すデータが存在するか判定する。
本発明にかかる技術的思想は印刷制御装置という形態のみで実現されるものではなく、例えば、上述した印刷制御装置が実行する処理工程を有する印刷制御方法の発明や、上述した印刷制御装置において実現される処理をハードウェア(コンピューター)に実行させるプログラムの発明なども、把握することが可能である。また、印刷制御装置は、単独の装置によって実現されてもよいし、複数の装置からなるシステムとして実現されてもよいし、ある製品(例えば印刷装置)に組み込まれてもよい。
本発明によれば、分割印刷する際でも、着弾位置ずれを目立たなくしつつ、印刷時間も短縮することが可能な印刷制御装置および印刷制御方法を提供できる。
本発明の印刷制御装置が適用される印刷システムを示すブロック図である。 記録ヘッドに形成される列状のノズルを示す底面図である。 記録ヘッドとインクカートリッジの一部断面とした模式図である。 インク残量とデューティ制限の関係を示す図である。 デューティ制限と分割印刷の概念を示す図である インターレース印刷を分割印刷する説明を示す図である。 パス分解を示す図である。 Bi−dずれを示す図である。 加減速領域と奇数分割と偶数分割によるドットの付着位置を示す図である。 印刷制御装置が実施する印刷制御を示すフローチャートである。 互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットが付されるパターンとフィルタとの対応を示す図である。 印刷媒体と印刷領域と加減速領域を示す図である。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
(1)装置構成の概略の説明
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷制御装置をブロック図により示している。
本システムは、例えば、コンピューター10およびプリンター20を有する。コンピューター10及び/又はプリンター20は、本発明の印刷制御装置の例に該当する。印刷制御装置は、印刷制御方法の実行主体となる。コンピューター10では、演算処理の中枢をなすCPU11がシステムバスを介してコンピューター10全体を制御する。当該バスには、ROM12、RAM13、各種インターフェイス(I/F18等)が接続され、またハードディスクドライブ(HDDRV)15を介して記憶手段としてのハードディスク(HD)14が接続されている。HD14にはオペレーティングシステムやアプリケーションプログラム、プリンタードライバー14d等が記憶され、これらはCPU11によって適宜RAM13に読み出され実行される。
また、HD14には、所定の入力表色系における複数の格子点に所定の出力表色系における色情報を対応付けた色変換ルックアップテーブル(LUT)としての標準LUT14a、インク量を表す階調データをインク量の異なる複数種類のドットの形成量を表す階調データに変換するドット振分テーブルとしての標準SLテーブル14b等が格納されている。プリンタードライバー14dおよびこれらLUTやテーブルについては後述する。さらにコンピューター10は、例えば液晶ディスプレイ によって構成される表示部16や、例えばキーボードやマウスやタッチパッドやタッチパネルによって構成される操作部17等を備える。
プリンター20は、コンピューター10によって制御される印刷装置の一例である。むろん、プリンター20は、コンピューター10の制御に依らず自機の機能によって印刷処理を実現できるものであってもよい。プリンター20では、I/F24がコンピューター10側のI/F18と有線あるは無線により通信可能に接続し、かつ、プリンターコントロールIC25等がシステムバスを介して接続されている。プリンターコントロールIC25においては、CPU21が、ROM22等に記憶されたソフトウェア(ファームウェア)を適宜RAM23に読み出して所定の制御を実行する。プリンターコントロールIC25は、主に印刷処理のための制御を実行するICであり、記録ヘッド26、ヘッド駆動部27、キャリッジ機構28、媒体送り機構29の各部と接続して各部を制御する。記録ヘッド26については後述する。
キャリッジ機構28は、プリンターコントロールIC25に制御されて、プリンター20が備える図示しないガイドレールに沿って不図示のキャリッジを往復動させる駆動装置である。キャリッジには記録ヘッド26が搭載され、記録ヘッド26は、ドットの吐出とともにガイドレールに沿って往復動(主走査)する。媒体送り機構29は、プリンターコントロールIC25によって制御されることにより、不図示のローラー等によって印刷媒体を搬送方向に搬送する。また、プリンター20は、例えば液晶ディスプレイ によって構成される表示部32や、例えばボタンやタッチパネル等によって構成される操作部33を備える。なお、プリンター20としては、インクジェット式による機種だけでなくサーマル式の機種を採用してもよい。
(2)記録ヘッドの説明
記録ヘッド26は、各種インク(例えば、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、ブラック(K)インク、ライトシアン(Lc)インク、ライトマゼンダ(Lm)インク)毎のインクカートリッジから各種インクの供給を受け、各種インクに対応して設けられた複数のノズルからインク滴(ドット)を噴射(吐出)することで印刷媒体に画像を形成する。プリンターコントロールIC25は、ヘッド駆動部27に対して、印刷対象の画像を表現したラスタデータに対応する印加電圧データを出力する。ヘッド駆動部27は、印加電圧データから、記録ヘッド26の各ノズルに対応して形成された圧電素子への印加電圧パターン(駆動波形)を生成して出力し、記録ヘッド26の各ノズルにインク種類毎のドットを吐出させる。本実施形態では、記録ヘッド26は、各ノズルから、1ドットあたりのインク量が異なる複数種類のドットを吐出可能である。一例として、各ノズルは、インク量が異なる2種類のドットを吐出するものとし、インク量が多いドットを大ドット、インク量が少ないドットを小ドットと呼ぶ。このようなインク量が異なる複数種類のドットを吐出する印刷をマルチドット印刷と呼ぶが、本実施例にマルチドット印刷が必須なわけではない。
図2は、記録ヘッドに形成される列状のノズルを底面図により示しており、図3は、記録ヘッドとインクカートリッジの一部断面とした模式図である。
多数のノズル26aが記録ヘッド26の底面に一列に一定の間隔(ピッチ)で配置されて形成されている。なお、ノズル26aは一列ではなく二列であったり、直線状ではなく千鳥配列状であったりしても良い。記録ヘッド26には、一つのノズル26a毎にアクチュエータ26bが配設されている。所定の容積を有する圧力室26cには吐出口としてのノズル26aに加え、インクカートリッジ26fへと連通するリザーバー26dが備えられている。インクカートリッジ26fからノズル26aに至る経路がインク流路26eを構成している。インクカートリッジ26f内にはスポンジ26f1が挿入されており、インク液を吸収して保持している。なお、内部のスポンジ26f1は複数の種類のものが使用されている。アクチュエータ26bは圧電素子で形成され、個別に前記印加電圧パターンを印加されることで圧力室26cの容積を変化させてインク滴を吐出する。
(インク残量とデューティ制限)
図4は、インク残量とデューティ制限の関係を図により示している。同図では横軸にインク残量を示し、縦軸にデューティ制限を示している。横軸の%は、インクカートリッジ26f内にインク液がフルに充填されている状態を100%としている。縦軸の%は、記録ヘッド26が全てのノズル26aからインク滴を吐出する際に必要となる吐出量を100%として、どれだけまかなえるかを単位時間吐出可能量あるいはデューティ制限として表すものである。言い換えるとこの単位時間吐出可能量(デューティ制限)を超える印刷は行えない。
インクカートリッジ26f内にはスポンジあるいはフォームが封入され、これにインク液を含浸させて保持させている。スポンジを使用するメリットがある反面、スポンジがあることによって単位時間あたりのインクの流量の制限が大きくなる。スポンジがある場合でも、インク残量が50%以上の場合には、記録ヘッド26が単位時間に最大に吐出できるインク量を100%まかなえる。すなわち、デューティ制限は100%(実質的に制限を受けていない)と呼ぶ。しかし、インク残量が50%を割るとデューティ制限は34%となり、フルで使用する際に必要となるインク量の34%までしかまかなえない。また、インク残量が12.5%を割るとデューティ制限は15%となり、フルで使用する際に必要となるインク量の15%までしかまかなえない。
デューティ制限を超える量の印刷は短時間的には可能であるが、このような使い方をすると、スポンジを通過できるインク量を超え、インクカートリッジ26f内にインクが残っているうちにインク切れの症状が現れる。
(デューティ制限と分割印刷)
図5は、デューティ制限と分割印刷の概念を図で示している。
デューティ制限が生じる状態、すなわちデューティ制限が100%を割る状態でのフルの印刷は行えない。このため、図5の(i)に示すように、本来であれば記録ヘッド26の全てのノズル26aを使用して1パスで印刷可能とするところを、同図の(ii)で示すように往路の1パス目では全てのノズル26aのうちの半分のノズル26aだけを使用して1バンドの半分の領域を印刷し、復路の2パス目で残りの半分のノズル26aだけを使用して1バンドの残りの半分の領域を印刷する。このような印刷制御を分割印刷またはパス分解と呼ぶ。
分割印刷する分割数は、デューティ制限に依存する。単純にデューティ制限だけに基づいてフルの印刷を前提として分割回数を決定しても良い。例えば、99%〜50%であれば分割数を2回とし、49%〜34%であれば分割数を3回とする。また、1バンド毎に必要な吐出量を考慮して分割数を決定しても良い。
(インターレース印刷と分割印刷)
図6は、インターレース印刷を分割印刷する説明を図で示している。
本発明でいうインターレース印刷とは、所定のピッチで複数のノズル26aが列状に配置された記録ヘッド26を使用し、インクカートリッジ26fからインクの供給を受けて各ノズル26aからインク滴を吐出させて印刷を行う際、前記ピッチに基づく解像度以上の解像度となるように往路と復路で交互に印刷行うことをいう。なお、往路での印刷後、1/2ピッチだけ印刷媒体を送ると、復路での印刷は、往路で印刷したインク滴の間にインク滴が位置するので、物理的なノズル26a間のピッチに基づく解像度の2倍の解像度となる。この例では2倍であるが、パス数を増やすことで3倍以上の解像度を得ることも可能である。
分割印刷しない図6の(i)のインターレース印刷では、1バンド分の高さの領域(厳密には、1/2ノズルピッチ分が加わる)を往路(本来の往路分)と復路(本来の復路分)の2パスで印刷する。復路では、往路で印刷したノズル26a間にドットが付されるように印刷媒体を1/2ピッチだけ送ってから印刷する。
インターレース印刷の場合でも分割印刷は可能であり、図6の(ii)に示すように往路の1パス目では全てのノズル26aのうちの上半分のノズル26aだけを使用して1バンドの上半分の領域の本来の往路分を印刷し、復路の2パス目で残り下半分のノズル26aだけを使用して本来の往路分について1バンドの残りの下半分の領域の印刷を行い、印刷媒体を1/2ピッチだけ送る。次に、3パス目と4パス目で本来の復路分についてインターレース印刷を行なう。この場合も、往路の3パス目では最初の1バンドの上半分の領域のインターレース印刷を行い、復路の4パス目では1バンドの残りの下半分の領域について印刷を行う。
インターレース印刷では往路分の印刷を完了してから印刷媒体を1/2ピッチだけ送らないといけないという制約があるので、上のような順番になる(図6の(ii))。この場合、1バンド分の上半分は往路だけで印刷され、下半分は復路だけで印刷されることになる。
一方、分割数が3回の場合は、図6の(iii)で示すように、上1/3を往路、中1/3を復路、下1/3を往路で印刷後、印刷媒体を1/2ピッチだけ送り、上1/3を復路、中1/3を往路、下1/3を復路でそれぞれインターレース印刷する。この結果、上中下のどの領域も往路と復路とでインターレース印刷されることになる。
すなわち、インターレース印刷をするときに分割印刷しなければならない状況では、偶数回の分割とすると、領域毎に往路だけあるいは復路だけによる印刷が行われてしまうが、奇数回の分割とすると、全ての領域で往路と復路でのインターレース印刷を行えることが分かる。
(奇数回の分割印刷)
図7は、パス分解を図で示している。同図は、2バンドの印刷を行う過程でのパス分解を示している。(i)は分割印刷せず、(ii)は分割回数が2回の場合を示し、(iii)は分割回数が3回の場合を示している。パス数が1,2,3,4・・となっていくとき、記録ヘッド26は、往路、復路、往路・・の繰り返しで印刷する。
図8は、Bi−dずれを図で示している。同図の(i)〜(iii)は、図8のパス分解の(i)〜(iii)に対応している。図8の(i)で示すように、1バンド分を一回のインターレース印刷で行なう場合、(i)の右欄に示すように、往路と復路とで着弾位置ずれが生じるものとする。着弾位置ずれは生じているが、全ての領域で現れており、印刷媒体の滲みもあるので、均等に表れることが幸いして視認できないことが多い。これに対して、(ii)の右欄に示すように、2回(偶数回)の分割回数のインターレース印刷では、分割した領域毎に往路だけ、または、復路だけの着弾位置ずれが生じている。このように、領域毎に交互に表れると、印刷媒体の滲みがあったとしても、不均等であるが故に視認できてしまう。これに対して、(iii)の右欄に示すように、3回(奇数回)の分割回数のインターレース印刷では、分割した領域の全てで必ず往路と復路とで印刷され、それぞれの着弾位置ずれが生じていても全領域で均等に表れる。すると、(i)の場合と同様で、印刷媒体の滲みもあるので、均等に表れることが幸いして視認できないことが多い。
(加減速領域での画質劣化)
キャリッジを往復動させる際、ガイドレールの両端で加速領域と減速領域が生じ、中央部分が定速領域となる。この加速領域と減速領域では、着弾位置ずれが生じることが知られている。
図9は、加減速領域と奇数分割と偶数分割によるドットの付着位置を図で示している。同図において、(i)加速域と減速域での位置ズレ、(ii)偶数分割した場合、(iii)奇数分割した場合を示している。本来、分割印刷する場合、1パスで印刷する領域は減っていく。しかし、同図においては、加減速領域での画質劣化の傾向を分かりやすく示すため、全ての場合で5ドットずつが1パス分の印刷に相当するように描いている。
インターレース印刷では、分割印刷しない場合は、加速領域での印刷されるドットの間に減速領域で印刷されるドットが挟まれるので、加減速領域で画質劣化は目立ちにくい。Bi−d印刷の場合と同様のことが生じる。
しかし、分割印刷するときに、(ii)偶数分割する場合は、加速領域で印刷されるドットの間に加速領域で印刷されるドットが挟まれ、減速領域で印刷されるドットの間に減速領域で印刷されるドットが挟まれることになり、領域毎にこれを繰り返すので、画質劣化が目立ってしまう。しかし、分割印刷するときに、(iii)奇数分割する場合は、分割しない場合と同様に、加速領域で印刷されるドットの間に減速領域で印刷されるドットが挟まれるので、画質劣化は目立ちにくい。
(印刷制御の説明)
図10は、印刷制御装置が実施する印刷制御をフローチャートで示している。
ステップS100では、CPU11は、印刷対象としてユーザにより選択された画像データなどを、HD14等の所定の記憶領域から読み出して取得する。ユーザは、表示部16に表示された所定のUI画面を視認しながら操作部17を操作することにより、印刷対象とする画像データを任意に選択することができる。なお、CPU11は、画像データに対して、解像度変換処理や画質補正処理などを適宜施すことができる。
ステップS110では、CPU11は、色変換LUTを参照して、前記印刷対象の画像データを色変換する。この結果、画素毎にCMYKLcLmのインク量セットを有する画像データが生成される。ステップS120では、CPU11は、ドット振分テーブルを参照して、画像データの画素毎のインク量セットを構成する各インク量(階調値)を、小、大ドットの形成量(階調値)に変換する(ドット振分処理)。
ステップS130では、CPU11は、ドット振分処理後の画像データを対象としていわゆるハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理では、ディザ法や誤差拡散法など公知の手法を用い、画像データを構成する画素毎かつインク種類毎に、ドットの非吐出/小ドット吐出/大ドット吐出のいずれかを規定したハーフトーンデータを生成する。なお、マルチドット印刷は必須ではない。ステップS140では、CPU11は、ハーフトーンデータに対して所定のラスタライズ処理を施し、記録ヘッド26がインクを吐出する順番にデータを並べ替えたインク種類毎のラスタデータを生成する。ステップS150では、CPU11は、ラスタデータを含む印刷コマンドを、I/F18を介してプリンター20へ出力する。コンピューター10の側の処理は以上で終わり、プリンター20がステップS200以下の処理を実施する。
プリンター側のCPU21は、ステップS200にて、インク残量を検出する。通常、プリンター20はインクカートリッジ26fの交換時からのショット数(インク滴を吐出した回数および必要であればサイズ)をカウントしており、ショット数から使用量を積算してインク残量を管理している。このため、ステップS200にて、インク残量を検出する処理は、単に別の不揮発性の記憶領域から読み込めばよい。なお、インクカートリッジ26fに残量センサーが備えられているのであれば、インク残量は同残量センサーによる検出値を用いればよい。インク残量とデューティ制限(単位時間吐出可能量)との対応関係は予め決めてあり、テーブルなどに記憶してある。従って、インク残量を求めればデューティ制限も分かるようにしてある。従って、このステップS200の処理が吐出可能量取得手段(工程)を構成する。
次に、CPU21は、ステップS210にて、インクデューティ(IkD)を演算する。ここでのインクデューティとは、ラスタデータを参照し、いわゆる1バンド分で印刷するのに必要となるインクの吐出量を表している。ラスタデータに基づいて記録ヘッド26の全ノズル26aを使用し、往路と復路とで1バンド分をインターレース印刷するのに必要なインクの吐出量である。マルチドット印刷であれば、小ドットと大ドットの総量である。また、全てのインクについて、インク毎に総量を求める。
ステップS220では、CPU21は、このようにして求めたインクデューティと、インク残量に対応するデューティ制限によって分割印刷が必要かを判断する。デューティ制限が今回のインクの吐出量をまかなえなければ分割印刷が必要になる。例えば、デューティ制限がかかっている状態で、ベタ領域の印刷が必要であれば、分割印刷が必要となる可能性が高い。もっとも、上述したようにデューティ制限だけに基づいて単純に分割回数を求めるのであれば、ステップS210で必要なインクの吐出量を求めるまでもなく、分割印刷が必要であると決定しても良い。
続いて、CPU21は、ステップS230において、分割印刷が必要なインクが濃色であるか否かを判断する。濃色であるか判断するのは、明るい淡色、例えば黄色であれば、多少の位置ずれがあってもほとんど視認できないので、淡色については上述したような分割回数が偶数回となっても構わないとするためである。明るい淡色にライトシアンやライトマゼンタを加えることも可能である。ただし、色ごとに検討をして決定すればよい。
濃色である場合は、ステップS240にて、最小分割回数を決定する。インク残量に対応するデューティ制限の吐出量をIkSとし、ステップS210で求めたインクデューティをIkDとして、分割回数Ndの最小値は、(IkD/IkS)の切り上げで求められる。
仮に、IkD=50、IkS=100ならば、IkD/IkS=0.5なので、切り上げた1回が分割回数Ndの最小値となる。この場合は分割印刷の必要はない。
次に、IkD=50、IkS=34ならば、IkD/IkS=1.47なので、切り上げた2回が分割回数Ndの最小値となる。
次に、IkD=50、IkS=15ならば、IkD/IkS=3.33なので、切り上げた4回が分割回数Ndの最小値となる。
次に、CPU21は、ステップS250にて、最小分割回数が偶数であるか判定する。上述したように偶数回のインターレース印刷では、Bi−dずれや、加減速領域での着弾位置ずれが目立つケースある。
しかし、偶数回でも、分割領域の境界近傍領域のドットの配置によっては着弾位置ずれが目立たないケースもある。CPU21は、ステップS260にて、境界近傍領域のドット判定をフィルタ演算で行なう。具体的には、境界近傍領域の画素データを対象として、フィルタ演算を行う。
図11は、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットが付されるパターンとフィルタとの対応を図により示している。
図11(i) は、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットが付されるパターン(配置)の一例で、このようにドットが並ぶと上述した着弾位置ずれが目立つ例である。上段にはドットのパターン、下段には検出するのに有用なフィルタの例を示している。ラスタデータとして入力されている印刷データは、ドットを付す位置と、ドットを付さない位置とを表す二値データとなっている。マルチドットの場合は、小ドットであっても大ドットであってもドットを付すか否かの判定が必要になるので、二値データに変換することが好ましい。
二値データを前提として、下段に示すフィルタを掛け合わせる。図11(i) で(x,y)の座標の画素を着目画素として、図で示す枠の画素位置の二値データに対して、下段のフィルタの各升目の値を個別に乗算し、それぞれの積を積算する。すると、上段の画素と完全に一致するドットパターンの場合は、積算値は最大値の「6」となり、逆にドットのオンとオフとが完全に反対のドットパターンの場合は、積算値は最小値の「−6」となる。この積算値次第でドットパターンが予想されるものと一致しているか否かが判定できるので、積算値を判定値とも呼ぶ。二値の印刷データに対して、「+1」または「−1」を要素とするフィルタを演算すれば、最大値において完全に一致したと判断でき、最小値において完全に反転していると判断できる。
偶数回の分割印刷で着弾位置ずれが目立つパターンとして、a)境界をまたいでドットが(副走査方向)続く、b)境界に沿って(主走査方向)数ドットが続く、c)境界でドットが途切れてはいるがその前後(副走査方向)で続いている、ことが上げられる。a)の条件は実線が副走査方向に連続して形成されていることに対応し、b)の条件は1画素だけの細線だと目立ちにくいことに対応し、c)の条件は破線が描かれている場合に対応している。
a)の条件は、副走査方向に並ぶ画素位置を対象としてドットを付すデータが存在するか判定することに相当している。また、b)の条件は、「主走査方向に並ぶ画素位置を対象としてドットを付すデータが存在するか判定する」ことに相当している。両者を含む条件は、「主走査方向と副走査方向に並ぶ複数の画素で囲まれる領域を対象としてドットを付すデータが存在するか判定する」ことに相当している。
図11に示すフィルタの例では、(ii)はa)の典型例であり、かつ、b)の要素も兼ね備えている。(iii) と(iv)はc)の例であり、かつ、b)の要素も兼ね備えている。副走査方向に連続する罫線や文字で着弾位置ずれが目立ちやすいことを考慮して、これらのフィルタを用意している。また、(v) のフィルタ例は境界に沿って連続するドットの並びを検出できるので、いわゆる罫線の検出に有効である。それぞれのフィルタでの演算結果は、(ii)で「−12〜18」、(iii) で「−22〜18」、(iv)では「−22〜18」、(v) で「0〜12」となる。
(v) のフィルタを使用することで、「境界の近傍領域に沿って罫線のデータが存在するときに、ドットを付すデータが存在すると」判定することができるようになる。
なお、これらはあくまでも一例であり、他の条件を考慮することは当然に可能である。また、(ii)〜(iv)の例では、主走査方向に3画素分のドットに対応しているが、理解の簡易のために3画素を例にしているに過ぎない。360dpiのドット密度の場合、1ドットあたり約0.07mmとなるので、3画素では0.2mmの細線に相当する。従って、より太い罫線、例えば0.5mm幅の罫線とすれば7ドット程度となる。一方、1mmの罫線では50ドットとなるが、50ドットの両端で1ドット分の着弾位置ずれが生じたとしても目立ちにくいともいえる。従って、フィルターの設計は着弾位置ずれと目立ちやすさの状況を考慮して決定する。
次に、以上のフィルタ演算を実施する範囲について説明する。
図12は、印刷媒体と印刷領域と加減速領域を図により示している。
図に示すように、キャリッジの移動範囲で記録ヘッド26は往復動可能であり、印刷媒体の中の印刷領域上を記録ヘッド26は往復動される。なお、印刷領域が印刷媒体の中の一部であれば、それを挟む範囲で記録ヘッド26は往復動される。印刷領域の外側からキャリッジは記録ヘッド26とともに駆動され、印刷領域を挟んだ反対側へと移動する。このとき、駆動開始直後と停止直前の領域は加減速領域と呼ばれ、その間が定速領域と呼ばれている。加減速領域では、速度が一定ではないので着弾位置ずれが生じやすい。一方、Bi−dずれは印刷領域の全幅で生じやすい。
このため、ステップS260で実施するフィルタ演算は、印刷領域の全幅でやればBi−dずれの影響を防げるし、加減速領域だけで実施しても加減速領域での着弾位置ずれの影響を防げる。なお、後者は「記録ヘッドにおける主走査方向の端の領域でドットを付すデータが存在するか判定する」ことに相当する。なお、必ずしも両端で行う必要はない。
ステップS260については、印刷領域の全幅で実施するのか、加減速領域だけで実施するのかを決めておく。CPU21は、決められた範囲で分割領域の境界の画素列に対してフィルタ演算を実施し、演算結果であるフィルタ毎の判定値を各画素に対応させて保存する。
ステップS280では、CPU21は、判定値がしきい値を超えているか判断する。決められた範囲で分割領域の境界の画素列に対してフィルタ演算を実施した演算結果が保存されているので、その値をしきい値と比較する。(ii)〜(iv)のフィルタは最大値が「18」で共通であるが、保存されている演算結果(判定値)が「18」であれば(しきい値を17としてしきい値を超えていると判定)、着目画素の近辺の画素が着弾位置ずれを目立たせやすいドットパターンであると判定できる。各フィルタ毎にこの判定を行う。いずれかのフィルタで、判定値がしきい値を超えていると判断されるということは、「各分割領域の印刷データに基づいて、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットを付すデータが存在する」と判定されたことに相当する。
このように判定された場合は、分割数を奇数回にするべきなので、CPU21は、ステップS290にて、分割回数を1だけ増やす(+1)。偶数回に1を加えるので奇数回となる。奇数回とすることで、目立ちやすかった着弾位置ずれを含む境界を偶数回のインターレース印刷で印刷してしまうことが無くなる。また、ステップS280にて、Noと判断される場合、偶数回のままであったとしても、この境界の近傍には着弾位置ずれが目立つ状況ではなかったので、そのままの分割でインターレース印刷を実施して構わない。
ここで、奇数回にすべきとの判定が印刷領域の全幅において1ヶ所だけでも成立したら、奇数回とすることとしても良いが、このような判定がされた数を考慮しても良い。すなわち、「境界の近傍領域にドットを付すデータが存在する画素の個数」をカウントし、「所定値以上であるときに、ドットを付すデータが存在すると判定する」と判断するのも有効である。言い換えると目立つ着弾位置ずれがあったとしても、1〜2ヶ所であれば無視し、数カ所存在しているときにだけ偶数回から奇数回へと変更する。
なお、偶数回を奇数回に変更することで分割領域が変化し、境界も変化することになるが、奇数回にしたことで着弾位置ずれの問題が全て解消するので、新たな境界においてフィルタ演算等を実施する必要もない。
以上のようにして、インク残量に伴うデューティ制限により、分割印刷が必要となった場合に、最小分割数が偶数回となったとしても、実際に着弾位置ずれが目立つようなドットパターンになっているか判断した上で、必要な場合にだけ分割回数を奇数回とすることで、分割数を増やす機会を最小限とし、また、着弾位置ずれが目立つまま、往路だけまたは復路だけで印刷してしまうことが無くなり、印刷品質も保持できる。
一方、ステップS220で分割は必要であると判断されつつもステップS230で濃色でないと判断された場合は、CPU21は、ステップS300にて、奇数回という限定をせずに分割回数を決定する。
分割回数を決定したら、CPU21は、ステップS310にて1バンド幅を分割回数の領域に分けて分割印刷を行なう。なお、分割印刷が必要ない場合は、ステップS320にて、分割せずに全ノズル26aを使用した印刷(ただし、インターレース印刷)を行なう。
以上の処理は、バンド単位での処理となるので、CPU21は、ステップS330にて全てのバンドを終了したか判断し、未処理のバンドがある間は続ける。なお、ステップS200〜ステップS310の処理が、分割印刷制御手段(工程)を構成している。
(消費電力の制限による分割印刷)
分割印刷が有効な理由の一例として、消費電力の制限がある。インク滴の吐出には、各ノズル26a毎に通電する必要があるから、消費電力はノズルの数に関連している。1バンド内の全てのノズル26aを使用すると消費電力の制限を超える場合は、分割印刷することで使用するノズル26aを減らし、消費電力を減らすことができる。
本発明によれば、このような場合に分割領域の境界で生じる上述した弊害を避けることができる。
(印刷媒体のインクデューティの制限による分割印刷)
印刷媒体によって、単位面積あたりの単位時間あたりのインク吸着可能量、インクデューティの制限が知られている。短時間に多くの水分を吸着すると印刷媒体が波打ってしまうなどの弊害が生じる。その程度は印刷媒体によって異なるものの、印刷時、プリンター20の側では指定された印刷媒体に対応づけられているインクデューティ制限(上述した弊害が生じないようにするための単位面積あたりの単位時間あたりのインク吸着可能量の最大値)を超えないで印刷させる必要がある。このような場合に分割印刷が有効である。分割印刷することで、本来であれば1パスで印刷するはずの吐出量を2パス、3パスと分割して印刷媒体上に吐出すると、時間差の分だけ乾燥時間を確保でき、単位時間あたりの吐出量の制限を緩和できる。
本発明によれば、このような場合に分割領域の境界で生じる上述した弊害を避けることができる。
なお、本発明は前記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
10…コンピューター、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…ハードディスク(HD)、14a…標準LUT、14b…標準SLテーブル、14d…プリンタードライバー、15…ハードディスクドライブ(HDDRV)、16…表示部、17…操作部、18…各種インターフェイス(I/F)、20…プリンター、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…I/F、25…プリンターコントロールIC、26…記録ヘッド、26a…ノズル、26b…アクチュエータ、26c…圧力室、26d…リザーバー、26e…インク流路、26f…インクカートリッジ、26f1…スポンジ、27…ヘッド駆動部、28…キャリッジ機構、29…媒体送り機構、32…表示部、33…操作部。

Claims (8)

  1. 所定のピッチで複数のノズルが列状に配置された記録ヘッドを使用し、インクカートリッジからインクの供給を受けて各ノズルからインク滴を吐出させて印刷を行う際、前記ピッチに基づく解像度以上の解像度となるように往路と復路でインターレース印刷を行う印刷制御装置であって、
    所定の分割回数に応じて、1バンドで印刷可能な領域を複数に分割し、各分割領域を往路と復路とでインターレース印刷させる分割印刷制御手段を備え、
    前記分割印刷制御手段は、分割回数を偶数回に設定した場合における各分割領域の印刷データに基づいて、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットを付すデータが存在するか判定し、存在する場合に前記分割回数を奇数回に変更して印刷することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記分割印刷制御手段は、前記近傍領域として、前記記録ヘッドにおける主走査方向の端の領域でドットを付すデータが存在するか判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域で、副走査方向に並ぶ画素位置を対象としてドットを付すデータが存在するか判定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域で、主走査方向と副走査方向に並ぶ複数の画素で囲まれる領域を対象としてドットを付すデータが存在するか判定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置。
  5. 前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域に、ドットを付すデータが存在する画素の個数が所定値以上であるときに、ドットを付すデータが存在すると判定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
  6. 前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域に沿って罫線のデータが存在するときに、ドットを付すデータが存在すると判定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置。
  7. 前記分割印刷制御手段は、前記境界の近傍領域の画素を対象として、フィルタ演算でドットを付すデータが存在するか判定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の印刷制御装置。
  8. 所定のピッチで複数のノズルが列状に配置された記録ヘッドを使用し、インクカートリッジからインクの供給を受けて各ノズルからインク滴を吐出させて印刷を行う際、前記ピッチに基づく解像度以上の解像度となるように往路と復路でインターレース印刷を行う印刷制御方法であって、
    所定の分割回数に応じて、1バンドで印刷可能な領域を複数に分割し、各分割領域を往路と復路とでインターレース印刷させるときに、
    分割回数を偶数回に設定した場合における各分割領域の印刷データに基づいて、互いに隣接する2つの分割領域のそれぞれの少なくとも一方を含む当該2つの分割領域の境界の近傍領域にドットを付すデータが存在するか判定し、存在する場合に前記分割回数を奇数回に変更して印刷することを特徴とする印刷制御方法。
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