JP6260125B2 - 分析装置、分析方法、成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

分析装置、分析方法、成膜装置及び成膜方法 Download PDF

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Description

本発明は、分析装置、分析方法、成膜装置及び成膜方法に関するものである。
III−V化合物半導体は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等以外にも、パワーデバイス等の半導体装置にも用いることができる。このような、III−V化合物半導体を用いたパワーデバイスとしては、電子供給層/電子走行層からなる高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)がある。HEMTにおいては、電子供給層と電子走行層との界面近傍における電子走行層に、2次元電子ガス(2DEG:two dimensional electron gas)が発生している。このようなHEMTにおける動作は、電子走行層における2DEGの移動によりなされることから、電子走行層はエピタキシャル成長により形成された高品質な結晶膜が求められている。ここで、高品質な結晶膜とは、原子空孔が無く、結晶配列に乱れのない状態のものを意味している。電子走行層には、代表的なIII−V化合物半導体であるGaN膜が、よく用いられている。GaN膜を電子走行層に用いる場合には、GaN基板を用いて、エピタキシャル成長を行うことにより、容易に高品質な結晶膜を得ることができる。
しかしながら、GaN基板は非常に高価であるため、低コストでGaN等を用いたHEMTを供給することが困難である。このため、近年、炭化ケイ素(SiC)基板、サファイア(Al)基板、さらには、より安価なシリコン(Si)基板上にバッファ層を介して、高品質なGaN膜を形成する方法が試みられている。SiC基板やSi基板等は、GaN基板とは異なり、基板を形成している材料と膜を形成している材料の格子定数が異なっている。このため、格子不整合が大きい場合には、膜の原子位置の乱れが大きくなり、また、空孔が多く発生する場合がある。
GaN膜等において、原子位置の乱れを評価する方法としては、一般的に、X線回折(XRD)法が用いられている。例えば、対称回折ピークのロッキングカーブ測定の半値幅(チルト)から、基板面垂直方向の結晶方位の乱れを判定し、さらに、非対称回折ピークの面内回転測定の半値幅(ツイスト)から、面内方向の結晶方位の乱れを判定することが行われている。これらの値は、転位密度に相関することから、原子位置の乱れを評価する方法として、よく用いられている。しかしながら、XRD法は非常にマクロな測定法であることから、より原子レベルでの乱れの評価が求められる場合には、十分であるとは言い難い面がある。また、XRD法では、ガリウム(Ga)のようなIII族元素の乱れと、窒素(N)のようなV族元素の乱れを区別して、評価することもできない。
GaN膜等において、空孔を評価する方法としては、一般的に、フォトルミネッセンス(PL)法が用いられている。具体的には、波長570nm近傍に現れるイエロールミネッセンスの強度が、III族元素(Ga)の空孔量に敏感とされており、よく用いられている。さらに、空孔量に依存しないとされる365nm近傍に現れるバンド端発光の強度を基準として用いる場合も多く、イエロールミネッセンスの強度をバンド端発光の強度で規格化した値もよく用いられている。
また、PL法ほど一般的には用いられていないが、別の空孔評価法としては、陽電子消滅法が知られている。陽電子消滅法は、試料に陽電子を照射し、陽電子の消滅時に発生するガンマ線を検出することで、消滅するまでの時間を計測する方法である。陽電子の消滅時間は空孔に敏感とされており、その感度は空孔の電荷に大きく依存する。GaNの場合にはIII族元素であるGa空孔のみを反映する。前述した2つの空孔評価法、即ち、PL法と陽電子消滅法は、いずれもIII族元素の空孔に敏感であり、V族元素、即ち、GaNにおいては、N空孔における評価法は確立されていない。
特開2009−147271号公報 特開2012−89651号公報 特開2011−27528号公報 特開2002−280433号公報
従って、Ga空孔及びN空孔における空孔率、原子位置の乱れであるGa乱れ及びN乱れの大きさについて、各々独立して計測することのできる分析方法及び分析装置が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、試料に照射される4つの異なるエネルギの単色X線を発生させるX線発生部と、前記試料を設置する導電性材料により形成された導電性試料台と、前記4つの異なるエネルギの単色X線を前記試料に照射することにより流れる電流を検出する電極と、前記導電性試料台と前記電極との間に電圧を印加する電源と、を有し、前記4つの異なるエネルギの単色X線は、前記試料に含まれる化合物半導体の吸収端から高エネルギ側に300eVまでの範囲に含まれるX線であって、前記化合物半導体は、GaNを含むものであり、前記電極に流れる電流に基づき、前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさを算出する制御部を有し、前記4つの異なるエネルギの単色X線のうちの3つは、エネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線と、エネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線と、エネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線と、であって、残りの1つは、エネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線、または、エネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線であることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、化合物半導体を含む試料における分析方法であって、導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に、所定の電圧を印加した状態で、前記試料に4つの異なるエネルギの単色X線を照射する工程と、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、を含み、前記化合物半導体は、GaNを含むものであり、前記4つの異なるエネルギの単色X線は、前記試料に含まれる化合物半導体の吸収端から高エネルギ側に300eVまでの範囲に含まれるX線であって、前記4つの異なるエネルギの単色X線のうちの3つは、エネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線と、エネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線と、エネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線と、であって、残りの1つは、エネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線、または、エネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線であることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、GaNを含む試料における分析方法であって、導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に所定の電圧を印加する工程と、前記試料にエネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測する工程と、前記試料にエネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさに基づき、Nの原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、前記試料にエネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさと、前記算出されたNの原子位置の乱れの大きさに基づき、Ga空孔の空孔率を計測する工程と、前記試料にエネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、N空孔の空孔率を計測する工程と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、GaNを含む試料における分析方法であって、導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に所定の電圧を印加する工程と、前記試料にエネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、N空孔の空孔率を計測する工程と、前記試料にエネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたN空孔の空孔率に基づき、Nの原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、前記試料にエネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測する工程と、前記試料にエネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさと、前記算出されたN空孔の空孔率と、前記算出されたNの原子位置の乱れの大きさに基づき、Ga空孔の空孔率を計測する工程と、を有することを特徴とする。
開示の分析方法及び分析装置によれば、GaN等のIII−V化合物半導体において、各々の元素の空孔率及び原子位置の乱れを独立して計測することができる。
III−V化合物半導体の原子配置の説明図(1) III−V化合物半導体の原子配置の説明図(2) 第1の実施の形態における分析装置の構造図 照射されるX線のエネルギと検出される強度との相関図 X線のエネルギが10397eVの場合の空孔及び原子位置の乱れの説明図 X線のエネルギが10404eVの場合の空孔及び原子位置の乱れの説明図 X線のエネルギが10545eVの場合の空孔及び原子位置の乱れの説明図 X線のエネルギが10474eVの場合の空孔及び原子位置の乱れの説明図 X線のエネルギが10432eVの場合の空孔及び原子位置の乱れの説明図 第1の実施の形態における分析方法の説明図(1) 第1の実施の形態における分析方法の説明図(2) 第1の実施の形態における分析装置の説明図(1) 第1の実施の形態における分析装置の説明図(2) 第1の実施の形態における分析装置の説明図(3) 第2の実施の形態における成膜装置の構造図 第2の実施の形態における他の成膜装置の構造図 第2の実施の形態において作製される半導体装置の構造図
発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
(空孔及び原子位置の乱れ)
最初に、III−V化合物半導体における空孔及び原子位置の乱れについて説明する。図1は、GaN等のIII−V化合物半導体の結晶において、空孔及び原子位置の乱れがない状態を示す。図2は、III−V化合物半導体であるGaNの結晶において、空孔及び原子位置の乱れが生じている状態を示す。図2(a)は、III族元素のGa空孔が生じている状態を示し、図2(b)は、V族元素のN空孔が生じている状態を示す。図2(c)は、原子位置の乱れであってIII族元素のGa乱れが生じている状態を示し、図2(d)は、原子位置の乱れであってV族元素のN乱れが生じている状態を示す。
(分析装置)
次に、図3に基づき本実施の形態における分析装置について説明する。本実施の形態における分析装置は、例えば、SiC基板の上に厚さが30nmのAlN層、厚さが2μmのGaN層が積層して形成されている試料10の分析を行うことができる。本実施の形態における分析装置は、X線源20、単色器30、金属泊40、電流アンプ51及び52、V/Fコンバータ61及び62、電源70、電極71、導電性試料台72、スケーラ80、制御部81等を有している。尚、分析対象となる試料10、電極71、導電性試料台72等は、不図示のチャンバ内に設置されている。また、本実施の形態における分析装置は、X線源20及び単色器30により、X線発生部が形成されているものとする。
X線源20から出射された連続的なエネルギ分布を有する白色X線101は、単色器30により分光される。単色器30は、例えば、Ge結晶基板やSi結晶基板等を用いて形成されていてもよい。分光された単色X線102は、X線強度モニタ用の金属箔40を透過する。金属箔40は、酸化しにくい材料が好ましく、例えば、Ni等により形成されたNi箔等が好ましい。金属箔40は、酸化しにくい材料により形成する場合以外にも、金属箔の表面を酸化しにくい材料で被覆したものであってもよく、また、金属箔40を酸素等が除去されている雰囲気に設置することにより対応してもよい。
金属箔40の厚さは、X線の透過強度を考慮して決定される。Ga−K吸収端近傍のエネルギ(E〜10keV)の場合では、金属箔40の厚さは、0.5μm〜1.5μmが好ましい。尚、金属箔40の厚さが0.5μmの場合では、X線は約92%透過し、厚さが1.5μmの場合では、X線は約77%透過する。金属箔40に単色X線102を照射することにより、金属箔40から電子が飛び出し、これにより、金属箔40に電流が流れる。金属箔40に流れた電流は、電流アンプ51によって増幅され電圧に変換された後、V/Fコンバータ61によりパルス列に変換され、変換されたパルス列はスケーラ80により計数される。スケーラ80において計数された結果は、制御部81となる制御・解析用コンピュータ等における不図示の記憶部に記憶される。
分析対象となる試料10は、不図示のチャンバ内に設けられた電極を兼ねた金属等の導電性材料により形成された導電性試料台72の上に設置されている。金属箔40を透過した単色X線102は、導電性試料台72の上に設置されている試料10に照射され、これにより、試料10より電子110が飛び出す。尚、電源70により、電極71と電極を兼ねた導電性試料台72との間に電圧が印加されており、これにより、導電性試料台72の上に設置された試料10と電極71との間にも電圧が印加される。印加される電圧は、電極71と電極を兼ねた導電性試料台72との間の距離に依存して設定されており、例えば、電極71と導電性試料台72との間の距離が、数cmの場合には、印加される電圧は、1000V程度が好ましい。
不図示のチャンバ内が真空である場合には、試料10から飛び出した電子110は、電極71側に引き寄せられる。また、チャンバ内が大気、ヘリウム等の不活性ガス、GaN膜等を成膜する際に用いられるガス等で満たされている場合には、飛び出した電子110により電離されたイオンが、電極71側に引き寄せられる。このようにして流れる電流は、電流アンプ52により増幅され電圧に変換された後、V/Fコンバータ62によりパルス列に変換される。変換されたパルス列はスケーラ80により計数され、スケーラ80において計数された結果は、制御部81となる制御・解析用コンピュータ等における不図示の記憶部に記憶される。
尚、上記においては、試料10より飛び出した電子110または、試料10より飛び出した電子110により電離されたイオンを検出する場合について説明したが、金属箔40の場合と同様に、直接試料10に流れる電流を測定してもよい。
(X線のエネルギと強度の関係)
図4は、成膜条件の異なる4つのGaN膜が成膜されている試料10について、照射されるX線のエネルギを変化させた場合に、電極71において検出される強度を測定した結果である。図4の横軸の左端は、X線のエネルギの値が10379eVであり、右端は、X線のエネルギの値が10679eVであり、この300eVの間の強度を測定した結果である。尚、図4の横軸の左端における10379eVのエネルギの値は、GaNの吸収端のエネルギ(10368eV)から+11eVの値に相当する。また、図4には示されていないが、更に、X線のエネルギの高い領域まで測定を行ったところ、図4に示されるような強度の振動がなくなることは確認している。よって、このような強度の振幅は、X線のエネルギの値が10379eVから10679eVの範囲において顕著である。図4に示されるものは、このような強度の振動がない領域における情報に基づき、バックグラウンド曲線を求め、実際の測定データからバックグラウンドを取り除いたものである。このため、強度が0を中心として、強度の振動が確認される。尚、バックグラウンド曲線においては、試料10の違いによる相違はみられなかった。
図4に示されるように、試料10が異なる場合において、検出される強度の違いが大きいエネルギの値と、試料10が異なっていても、検出される強度の違いが殆どないエネルギの値とが存在している。尚、異なる試料10では、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れが異なっているものと考えられ、これらに起因して、特定のエネルギの値において、検出される強度の違いが大きくなるものと推察される。尚、本実施の形態においては、Gaの原子位置の乱れの大きさをGa乱れの大きさと、Nの原子位置の乱れの大きさをN乱れの大きさと記載する場合がある。尚、図4に示されるような結果を得るための測定は、1つの試料10につき約12時間を要するため、エネルギの値を変化させながら測定を行う分析装置は、実用性の観点からは、あまり現実的ではない。
ところで、後述するように、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れにおいて、敏感であるものと推察されるエネルギの値が存在している。よって、これらのエネルギの値の場合において、強度の違いが、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子の乱れのいずれによるものかを特定できれば、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れの状態を独立に知ることができる。即ち、4つの異なるエネルギの値のX線において得られる強度より、試料10におけるGa空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れを独立に求めることが可能である。
このため、第一原理計算の一種である非経験的自己無撞着実空間多重散乱計算コードFEFFを用いて、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れがあった場合に、各エネルギにおいて、どのような強度変化を示すかを計算した。計算には、ターゲットとなるGa原子から8Å内の距離にある、計182原子を解析に用い、散乱経路は3回散乱まで考慮した。結晶構造は、PDF#50−0792より、空間群P63mc(186)、a=3.1893Å、c=5.185Åを用いた。
最初に、図1に示されるように、空孔や原子位置の乱れの無いGaNの完全結晶の計算を行った。次に、図2に示されるように、空孔や乱れのある場合についての計算を行った。図2(a)に示されるGa空孔の場合には、まず、Ga原子が1つない状態のものについて計算を行った。最初に、8Å内にあるGa原子すべてについて、1つずつ空孔となったものを計算し、その平均値を算出した。次に、Ga原子が2つない状態のものについて計算した。ランダムに2つのGa原子を選択し、それらが空孔となったものを計算した。2つのGa原子が空孔となった状態について、繰り返し計算を行い、その平均値を算出した。平均値が収束するまで、原子の選択・計算・平均値の算出を繰り返し行った。同様にして、Ga原子が3つない状態、Ga原子が4つない状態と、さらに空孔の多い状態の計算を行い、空孔率と強度の関係を求めた。図2(b)に示されるN空孔の場合においても、Gaの場合と同様の計算を行った。
原子位置の乱れについては、デバイワラー因子の大きさを変えて計算を行った。Ga原子、N原子の各々について、デバイワラー因子の異なる場合を計算し、各々の原子位置の乱れと強度の関係を求めた。実測で、試料10が相違することにより、強度が大きく変化したエネルギについて、1eV毎に上記の関係を調べた。多くのエネルギでは、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れの4つのパラメータすべてに依存しており、依存の程度が異なるだけであった。もし依存性が、すべてのエネルギにおいて同じであれば、上記4つのパラメータを導出することはできない。
しかしながら、上記における測定結果と計算結果より、依存性に特徴を有している5つのエネルギの値、即ち、10397eV、10404eV、10545eV、10474eV、10432eVを見出すことができた。本実施の形態は、このように見出された知見に基づきなされたものである。
(分析方法)
次に、これらの依存性に特徴的な傾向を示す5つのエネルギの値、即ち、10397eV、10404eV、10545eV、10474eV、10432eVにおける空孔率及び原子位置の乱れと強度との関係について説明する。
図5は、X線のエネルギの値が10397eVの場合における空孔率及び原子位置の乱れと強度との関係を示す。図5(a)は空孔率と強度との関係を示し、図5(b)は原子位置の乱れと強度との関係を示す。図5に示されるように、X線のエネルギの値が10397eVの場合においては、Ga空孔では強度は殆ど変化しないが、N空孔では空孔率に依存して強度が変化している。また、原子位置の乱れについては、Ga乱れ及びN乱れについては、強度はともに殆ど変化しない。従って、X線のエネルギの値が10397eVの場合における測定を行うだけで、N空孔の空孔率を計測することが可能である。
図6は、X線のエネルギの値が10404eVの場合における空孔率及び原子位置の乱れと強度との関係を示す。図6(a)は空孔率と強度との関係を示し、図6(b)は原子位置の乱れと強度との関係を示す。図6に示されるように、X線のエネルギの値が10404eVの場合においては、Ga空孔では強度は殆ど変化しないが、N空孔では空孔率に依存して強度が変化する。また、原子位置の乱れについては、Ga乱れは、強度が殆ど変化しないが、N乱れは、原子位置の乱れの大きさに依存して強度が変化する。このように、X線のエネルギの値が10404eVの場合においては、N空孔の空孔率とN乱れの大きさに依存して強度が変化する。従って、X線のエネルギの値が10404eVの場合における測定を行い、X線のエネルギの値が10397eVの場合の測定結果、即ち、N空孔の空孔率を考慮することにより、N乱れの大きさを算出することが可能である。
図7は、X線のエネルギの値が10545eVの場合における空孔率及び原子位置の乱れと強度との関係を示す。図7(a)は空孔率と強度との関係を示し、図7(b)は原子位置の乱れと強度との関係を示す。図7に示されるように、X線のエネルギの値が10545eVの場合においては、Ga空孔及びN空孔における強度は殆ど変化しない。また、原子位置の乱れについては、Ga乱れは、原子位置の乱れの大きさに依存して強度が変化するが、N乱れは、強度が殆ど変化しない。従って、X線のエネルギの値が10545eVの場合における測定を行うだけで、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測することが可能である。
図8は、X線のエネルギの値が10474eVの場合における空孔率及び原子位置の乱れと強度との関係を示す。図8(a)は空孔率と強度との関係を示し、図8(b)は原子位置の乱れと強度との関係を示す。図8に示されるように、X線のエネルギの値が10474eVの場合においては、Ga空孔及びN空孔における強度は殆ど変化しない。また、原子位置の乱れについては、Ga乱れ及びN乱れは、原子位置の乱れの大きさに依存して強度が変化する。このように、X線のエネルギの値が10474eVの場合においては、Ga乱れ及びN乱れの大きさに依存して強度が変化する。従って、X線のエネルギの値が10474eVの場合における測定を行い、X線のエネルギの値が10545eVの場合の測定結果、即ち、Gaの原子位置の乱れの大きさを考慮することにより、N乱れの大きさを算出することが可能である。
図9は、X線のエネルギの値が10432eVの場合における空孔率及び原子位置の乱れと強度との関係を示す。図9(a)は空孔率と強度との関係を示し、図9(b)は原子位置の乱れと強度との関係を示す。図9に示されるように、X線のエネルギの値が10432eVの場合においては、Ga空孔では空孔率に依存して強度が変化するが、N空孔では強度は殆ど変化しない。また、原子位置の乱れについては、Ga乱れ及びN乱れは、原子位置の乱れの大きさに依存して強度が変化する。このように、X線のエネルギの値が10432eVの場合においては、Ga空孔の空孔率とGa乱れ及びN乱れの大きさに依存して強度が変化する。よって、X線のエネルギの値が10432eVの場合における測定を行い、X線のエネルギの値が10545eV、10474eVの場合の測定結果を考慮することにより、Ga空孔の空孔率を算出することが可能である。または、X線のエネルギの値が10432eVの場合における測定を行い、X線のエネルギの値が10545eV、10404eVの場合の測定結果を考慮することにより、Ga空孔の空孔率を算出することが可能である。
上記より、4つの異なるエネルギで測定を行うことにより、Ga空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れの4つのパラメータを導き出すことができる。
本実施の形態における分析方法におけるパターンとしては、図10に示すパターンと図11に示すパターンの2種類が考えられる。
図10に示すパターンでは、最初に、導電性試料台72に試料10を設置した後、電源70により、導電性試料台72と電極71との間に電圧を印加する。この後、ステップ102(S102)及びステップ104(S104)を行い、次に、ステップ106(S106)を行い、この後、ステップ108(S108)を行う。
S102は、X線のエネルギの値が10545eVの場合において測定された測定結果に基づき、Gaにおける原子位置の乱れの大きさを計測する。
S104は、X線のエネルギの値が10397eVの場合において測定された測定結果に基づき、N空孔の空孔率を計測する。
S106は、X線のエネルギの値が10474eVの場合において測定された測定結果と10545eVの場合において測定された測定結果に基づき、Nにおける原子位置の乱れの大きさを算出する。
S108は、X線のエネルギの値が10432eVの場合において測定された測定結果と、10545eV及び10474eVの場合において測定された測定結果に基づき、Ga空孔の空孔率を算出する。
図11に示すパターンでは、最初に、導電性試料台72に試料10を設置した後、電源70により、導電性試料台72と電極71との間に電圧を印加する。この後、ステップ102(S102)及びステップ104(S104)を行い、次に、ステップ116(S116)を行い、この後、ステップ118(S118)を行う。
S102は、X線のエネルギの値が10545eVの場合において測定された測定結果に基づき、Gaにおける原子位置の乱れの大きさを計測する。
S104は、X線のエネルギの値が10397eVの場合において測定された測定結果に基づき、N空孔の空孔率を計測する。
S116は、X線のエネルギの値が10404eVの場合において測定された測定結果と10397eVの場合において測定された測定結果に基づき、Nにおける原子位置の乱れの大きさを算出する。
S118は、X線のエネルギの値が10432eVの場合において測定された測定結果と、10545eV、10397eV及び10404eVの場合において測定された測定結果に基づき、Ga空孔の空孔率を算出する。
このように、図10に示すパターンまたは図11に示すパターンを行うことにより、より効率よく分析を行うことができる。
尚、上述したX線のエネルギの値が10397eVの場合には、X線のエネルギの値は、10392eV以上、10402eV以下であってもよく、より好ましくは、10394eV以上、10400eV以下であってもよい。更には、10396eV以上、10398eV以下がより好ましい。
また、上述したX線のエネルギの値が10404eVの場合には、X線のエネルギの値は、10399eV以上、10409eV以下であってもよく、より好ましくは、10401eV以上、10407eV以下であってもよい。更には、10403eV以上、10405eV以下がより好ましい。
また、上述したX線のエネルギの値が10545eVの場合には、X線のエネルギの値は、10540eV以上、10550eV以下であってもよく、より好ましくは、10542eV以上、10548eV以下であってもよい。更には、10544eV以上、10546eV以下がより好ましい。
また、上述したX線のエネルギの値が10474eVの場合には、X線のエネルギの値は、10469eV以上、10479eV以下であってもよく、より好ましくは、10471eV以上、10477eV以下であってもよい。更には、10473eV以上、10475eV以下がより好ましい。
また、上述したX線のエネルギの値が10432eVの場合には、X線のエネルギの値は、10427eV以上、10437eV以下であってもよく、より好ましくは、10429eV以上、10435eV以下であってもよい。更には、10431eV以上、10433eV以下がより好ましい。
(分析装置の構造)
本実施の形態における分析装置は、図12に示されるように、白色X線101は、単色器30により分光される。図13に示されるように、単色器30は、単色器本体部31を有しており、単色器本体部31において白色X線101が照射される側に、4つの独立した単色機能部を形成するための4つのGe基板32が設置されている。第1の単色機能部30a、第2の単色機能部30b、第3の単色機能部30c、第4の単色機能部30dの各々には、Ge基板32が設けられており、更に、Ge基板32の角度を微調整することのできるピエゾ素子33が搭載されている。尚、図13(a)は、白色X線101が照射される側からみた単色器30を示すものであり、図13(b)は、図13(a)における一点鎖線13A−13Bにおいて切断した断面図である。図13(b)は、第4の単色機能部30dの断面構造を示しているが、第1の単色機能部30a、第2の単色機能部30b、第3の単色機能部30cについても、同様の構造である。
また、単色器30は、回転軸34を中心に回転させることにより、所望のエネルギの値のX線を選択することができるように形成されている。例えば、GaNにおける分析を行いたい場合には、回転軸34を中心に回転させることにより、単色器30において反射されるX線をGa−K吸収端であるおおよそ10368eV近傍の値のエネルギに調整することができる。
ピエゾ素子33は、Pb(Zr,Ti)O等の強誘電体により形成されており、電圧を印加することにより伸縮し変位するものであり、印加する電圧により変位量を微調整することができる。単色器30における4つの単色機能部、即ち、第1の単色機能部30a、第2の単色機能部30b、第3の単色機能部30c、第4の単色機能部30dには、各々にこのようなピエゾ素子33が設けられている。これにより、単色器30における4つの単色機能部、即ち、第1の単色機能部30a、第2の単色機能部30b、第3の単色機能部30c、第4の単色機能部30dに入射する白色X線101の角度を独立して変化させることができる。即ち、第1の単色機能部30a、第2の単色機能部30b、第3の単色機能部30c、第4の単色機能部30dにより、10368eV近傍の4つの異なるエネルギの単色X線102a、102b、102c、102dを得ることができる。
従って、第1の単色機能部30aにより第1の単色X線102a、第2の単色機能部30bにより第2の単色X線102b、第3の単色機能部30cにより第3の単色X線102c、第4の単色機能部30dにより第4の単色X線102dを得ることができる。尚、第1の単色X線102a、第2の単色X線102b、第3の単色X線102c、第4の単色X線102dは相互に異なるエネルギの単色X線である。
これら4つの異なるエネルギの単色X線、即ち、第1の単色X線102a、第2の単色X線102b、第3の単色X線102c、第4の単色X線102dは、最初に、金属箔40に入射させる。金属箔40は、絶縁体により形成された基材41に4つの窓が形成されており、4つの窓の各々には、金属箔により、第1の金属箔部40a、第2の金属箔部40b、第3の金属箔部40c、第4の金属箔部40dが設けられている。第1の金属箔部40a、第2の金属箔部40b、第3の金属箔部40c、第4の金属箔部40dは、相互に電気的に絶縁されている。
第1の単色機能部30aにおいて単色化された第1の単色X線102aが、第1の金属箔部40aに入射することにより、第1の金属箔部40aに電流が流れる。第1の金属箔部40aに流れる電流は、電流アンプ51により増幅され、電圧に変換された後、V/Fコンバータ61によりパルス列に変換され、変換されたパルス列は、スケーラ80により計数される。
また、第2の単色機能部30bにおいて単色化された第2の単色X線102bが、第2の金属箔部40bに入射することにより、第2の金属箔部40bに電流が流れる。第2の金属箔部40bに流れる電流は、電流アンプ51により増幅され、電圧に変換された後、V/Fコンバータ61によりパルス列に変換され、変換されたパルス列は、スケーラ80により計数される。
また、第3の単色機能部30cにおいて単色化された第3の単色X線102cが、第3の金属箔部40cに入射することにより、第3の金属箔部40cに電流が流れる。第3の金属箔部40cに流れる電流は、電流アンプ51により増幅され、電圧に変換された後、V/Fコンバータ61によりパルス列に変換され、変換されたパルス列は、スケーラ80により計数される。
また、第4の単色機能部30dにおいて単色化された第4の単色X線102dが、第4の金属箔部40dに入射することにより、第4の金属箔部40dに電流が流れる。第4の金属箔部40dに流れる電流は、電流アンプ51により増幅され、電圧に変換された後、V/Fコンバータ61によりパルス列に変換され、変換されたパルス列は、スケーラ80により計数される。
このように、スケーラ80において計数された結果は、制御部81となる制御・解析用コンピュータ等における不図示の記憶部に記憶される。
第1の金属箔部40aを透過した第1の単色X線102a、第2の金属箔部40bを透過した第2の単色X線102b、第3の金属箔部40cを透過した第3の単色X線102c、第4の金属箔部40dを透過した第4の単色X線102dは、試料10に照射される。試料10に、第1の単色X線102a、第2の単色X線102b、第3の単色X線102c、第4の単色X線102dが照射されることにより、試料10より電子110が飛び出し、飛び出した電子110は電極71に引き寄せられる。
電極71は、図14に示されるように、絶縁体により形成された基材71eに4つの独立した電極、即ち、第1の電極71a、第2の電極71b、第3の電極71c、第4の電極71dが形成されている。第1の電極71a、第2の電極71b、第3の電極71c、第4の電極71dは相互に絶縁されている。尚、図14(a)は、試料10側から見た電極71の構造を示すものであり、図14(b)は、図14(a)における一点鎖線14A−14Bにおいて切断した断面図である。図14(b)は、第4の電極71dの断面構造を示しているが、第1の電極71a、第2の電極71b、第3の電極71cについても、同様の構造である。
本実施の形態においては、第1の単色X線102aが試料10に照射されたことにより流れる電流は、第1の電極71aにより検出することができる。第2の単色X線102bが試料10に照射されたことにより流れる電流は、第2の電極71bにより検出することができる。第3の単色X線102cが試料10に照射されたことにより流れる電流は、第3の電極71cにより検出することができる。第4の単色X線102dが試料10に照射されたことにより流れる電流は、第4の電極71dにより検出することができる。
このように、電極71では、第1の単色X線102a、第2の単色X線102b、第3の単色X線102c、第4の単色X線102dが試料10に照射されたことにより流れる電流を各々独立して測定することができる。従って、試料10より飛び出した電子110または陰イオンにより流れる電流は、電流アンプ52により増幅され電圧に変換された後、V/Fコンバータ62によりパルス列に変換され、変換されたパルス列は、各々独立してスケーラ80により計数される。スケーラ80において計数された結果は、制御部81となる制御・解析用コンピュータ等における不図示の記憶部に記憶される。制御部81では、不図示の記憶部に記憶されている情報に基づきGa空孔、N空孔、Gaの原子位置の乱れ、Nの原子位置の乱れを算出することができる。
〔第2の実施の形態〕
(成膜装置及び成膜方法)
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態における分析装置を含む成膜装置及び第1の実施の形態における分析方法を用いた成膜方法である。
図15に基づき本実施の形態における成膜装置について説明する。図15に示される成膜装置は、いわゆる縦型のMOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)成膜装置である。
本実施の形態における成膜装置においては、X線源20から出射された連続的なエネルギ分布を有する白色X線101は、単色器30により単色X線102に分光され、X線強度モニタ用の金属箔40を透過する。単色X線102が金属箔40を透過することにより、金属箔40から電子が飛び出し、これにより、金属箔40に電流が流れる。金属箔40を流れた電流は、図15には不図示の電流アンプにより増幅され、電圧に変換された後、V/Fコンバータによりパルス列に変換され、変換されたパルス列はスケーラにより計数される。スケーラにより計数された結果は、制御部となる制御・解析用コンピュータに記憶される。
本実施の形態における成膜装置においては、成膜チャンバ200内に、導電性試料台72及び電極71が設置されており、導電性試料台72と電極71との間には所定の値の電圧が印加されている。金属箔40を透過した単色X線102は、チャンバ200内に設置された電極を兼ねた導電性試料台72の上に設置されている成膜対象となる試料210に照射される。これにより、試料210より電子110が飛び出す。単色X線102の照射により試料210より電子110が飛び出すことにより、または、飛び出した電子110により成膜チャンバ200内におけるガスが電離され、電極71に電流が流れる。電極71に流れる電流は、電流アンプにより増幅され電圧に変換され、V/Fコンバータによりパルス列に変換され、変換されたパルス列は、スケーラにより計数される。スケーラにより係数された結果は、制御部となる制御・解析用コンピュータに記憶される。
制御部に記憶されている測定結果に基づき、例えば、図10に示すパターンまたは図11に示すパターンにおける分析を行うことにより、N空孔及びGa空孔における空孔率、N乱れ及びGa乱れの大きさを導き出す。このように導き出されたN空孔及びGa空孔における空孔率、N乱れ及びGa乱れの大きさに基づき、製造条件にフィードバックをかける。
尚、導電性試料台72の上に試料210を設置する際には、不図示のトランスファーロボットを用いて搬送する。電極を兼ねた導電性試料台72内には、試料210を加熱することが可能なヒータ機能を有する不図示のヒータ部が内蔵されており、いわゆる、サセプタとしての役割を果たしている。サセプタには、試料210に成膜される膜の均一性を高めるために、試料210を回転させることのできる不図示の自転機構部が設けられている。尚、図15では、導電性試料台72が1つの場合を示しているが、導電性試料台72は、複数であってもよい。また、導電性試料台72が複数の場合には、導電性試料台72の位置を入れ替えることのできる不図示の公転機構部を設けてもよい。
成膜チャンバ200内への原料ガス及びキャリアガスの導入は、ガス導入口部201より行い、排気は、ガス排気口202より行うことができる。本実施の形態における成膜装置においては、ガス導入口201aを用いてIII族原料ガスを導入し、ガス導入口201bを用いてV族原料ガスを導入することにより、III族原料ガスとV族原料ガスとを分離して成膜チャンバ200内に導入している。これにより、成膜チャンバ200内における気相反応を制御することが可能である。
本実施の形態においては、III族原料ガス及びV族原料ガスとともに導入されるキャリアガスには、N、H、N2とHの混合ガス等を用いることができる。また、導入される原料ガスは、GaN膜を成膜する場合には、III族原料ガスとしては、トリメチルガリウム(TMG)、トリエチルガリウム(TEG)等が用いられる。また、V族原料ガスとしては、アンモニア(NH)、ジメチルヒドラジン(DMHy)等が用いられる。
また、窒化アルミニウム(AlN)を成膜する場合には、III族原料ガスとしては、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリターシャリブチルアルミニウム(TTBA)等が用いられる。また、V族原料ガスとしては、アンモニア(NH)、ジメチルヒドラジン(DMHy)等が用いられる。
また、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を成膜する場合には、III族原料ガスとしては、上述したGaN及びAlNを成膜する際に用いられる原料ガスを用いることができる。
また、後述するHEMTにおいて、電子供給層をInGaN、InAlN、InAlGaN等により形成する場合には、上述したGaN及びAlNを成膜する際に用いられる原料ガスに加えて、Inの原料ガスを併せて供給する。Inの原料ガスとしては、トリメチルインジウム(TMI)、トリエチルインジウム(TEI)等が用いられる。
一般的には、通常の成膜装置では、あらかじめ決められた装置パラメータに基づき成膜が行われる。しかしながら、本実施の形態における成膜装置においては、Ga空孔及びN空孔における空孔率、Gaの原子位置の乱れ及びNの原子位置の乱れの大きさを導き出すことが可能な分析装置が搭載されている。よって、搭載されている分析装置により得られたGa空孔及びN空孔における空孔率、Gaの原子位置の乱れ及びNの原子位置の乱れの大きさに基づき、成膜装置における成膜条件にフィードバックをかけることができる。このように、フィードバックがかけられる成膜条件としては、成膜チャンバ200内の圧力、導電性試料台72のヒータ部における温度、成膜チャンバ200内に供給される原料ガスの供給量等が挙げられる。
また、本実施の形態における成膜装置には、成膜制御部220が設けられている。成膜制御部220においては、導き出されたN空孔及びGa空孔における空孔率、N乱れ及びGa乱れの大きさの情報に基づき、ガス導入口201a及びガス導入口201bより供給されるIII族原料ガス及びV族原料ガスの供給量等の成膜条件の制御を行う。これにより、より一層高品質な結晶膜を得ることができ、このような高品質な膜をHEMTにおける電子走行層に用いることにより、HEMTの特性を向上させることができ、また、歩留りを高めることができる。
尚、図15では、いわゆる縦型のMOCVD成膜装置について説明したが、本実施の形態における成膜装置は、図16に示すようないわゆる横型のMOCVD成膜装置であってもよい。
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施の形態における成膜装置及び成膜方法を用いて製造される半導体装置について、図17に基づき説明する。図17に示される半導体装置は、基板310の上に、窒化物半導体により、バッファ層311、電子走行層321、電子供給層322、キャップ層323が形成されている。キャップ層323の上には、ゲート電極341が形成されており、電子供給層322の上には、ソース電極342、ドレイン電極343が形成されており、窒化物半導体の表面が露出している領域にはパッシベーション膜330が形成されている。
次に、図17に示す構造の半導体装置の製造方法について説明する。
最初に、本実施の形態における成膜装置の成膜チャンバ200内に設けられている電極を兼ねた導電性試料台72の上に、不図示のトランスファーロボットにより、炭化ケイ素(SiC)により形成された基板310を搬送し設置する。
導電性試料台72の上に基板310を設置した後、成膜チャンバ200内にHガスを供給し、不図示の圧力コントロールバルブにより、成膜チャンバ200内の圧力が100Torrとなるように制御する。この後、基板温度が1150℃となるまで昇温し、成膜チャンバ200内を100TorrのH雰囲気にて、5分間、熱洗浄を行う。
この後、トリメチルアルミニウム(TMA)とアンモニア(NH)を成膜チャンバ200内に供給し、圧力が100Torr、基板温度が1150℃の成膜条件で、厚さが約30nmのAlNを基板310の上に成膜することによりバッファ層311を形成する。バッファ層311を成膜する際には、III族原料ガス及びV族原料ガスを成膜チャンバ200内に分離して供給するとともに、成膜チャンバ200の圧力を減圧し、III族原料ガス及びV族原料ガスの衝突確率を減らすことにより、気相反応を抑制することが好ましい。
また、III族であるAlと、V族であるNのモル比、即ち、V/III比は6000となるように制御した。バッファ層311を成膜する際の成膜速度は約6nm/分であり、厚さが30nmのバッファ層311の成膜には、5分間の時間を要した。AlNからなるバッファ層311は、厚さが30nmと薄いため、成膜速度を変えても、全体の成膜時間に与える影響は少ない。このため、バッファ層311において、空孔が少なく、乱れが小さくなるように、低い成膜速度により成膜することが好ましい。
次に、トリメチルガリウム(TMG)とアンモニア(NH)を成膜チャンバ200内に供給し、基板温度が1050℃の成膜条件で、厚さが3μmのGaNをバッファ層311の上に成膜することにより、電子走行層321を形成する。GaNにより形成される電子走行層321は、チャネル層となる層であり、電子が移動するため、高品質な膜であることが好ましい。一般的には、例えば、V/III比を大きくすることにより、成膜速度を低くすると、空孔が少なく、乱れが小さい膜が得られやすい。しかしながら、電子走行層321は、バッファ層311等の他の窒化物半導体層と比べて、膜厚が100倍〜1000倍と厚いため、成膜に時間を要する。このため、電子走行層321を成膜する際の成膜速度を必要以上に低下させると製造時間が長くなり製造コストも高くなるため好ましくない。よって、電子走行層321を成膜する際には、成膜速度と膜の品質の双方を考慮することが求められる。
一般的には、電子走行層321を成膜する際の成膜速度は、50nm/分程度であるため、電子走行層321を成膜するためには、成膜時間は1時間程度を要する。本実施の形態においては、電子走行層321における空孔率を計測しながら成膜を行うことにより、計測された空孔率に対応してV/III比を変化させている。これにより、成膜される電子走行層321の膜の品質を一定以上に保ったまま、成膜速度を可能な範囲で高くすることができる。本実施の形態においては、このようにして、電子走行層321を成膜する際の成膜速度と膜の品質との両立を図ることができる。
本実施の形態においては、電子走行層321を成膜する際の空孔率の確認は、Ga空孔により行い、Ga空孔密度が1×1017cm―3を超えないように制御した。最初は、10nm/分から開始し、徐々に成膜速度を上げて、最終的には、200nm/分まで上げることができた。これにより、通常1時間程度を要する電子走行層321の成膜時間を、20分程度に短縮することができた。尚、作製されるHEMTにおいて、Ga空孔密度が、1×1018cm―3でも問題ないのであれば、さらに電子走行層321の高速成膜が可能となる。
上記においては、Ga空孔密度を指標として制御を行う場合について説明したが、V/III比を高くすることにより、N空孔や、Ga乱れ、N乱れのいずれも良好となるため、4つのうちのいずれを指標にして制御を行うことも可能である。また、GaやNの空孔密度や原子位置の乱れの上限値を各々定めておき、いずれも満たすように制御することも可能である。
次に、電子走行層321の上に、厚さが約20nmのn−AlGaNを成膜することにより、電子供給層322を形成する。n−AlGaNを形成する際、n型となる不純物元素としてSiを不純物濃度が1×1018cm−3となるようにドープした。Siを添加するための原料ガスには、シラン(SiH)を用いた。
次に、電子供給層322の上に、厚さが約5nmのn−GaNを成膜することにより、キャップ層323を形成する。この後、ソース電極342及びドレイン電極343が形成される領域のキャップ層323をエッチングにより除去し、電子供給層322の表面を露出させる。この後、電子供給層322が露出している領域にソース電極342及びドレイン電極343を形成する。ソース電極342及びドレイン電極343は、Ti/Alの金属積層膜により形成されており、形成されるTi膜の膜厚は約15nmであり、Al膜の膜厚は約150nmである。この後、熱処理を行うことにより、オーミックコンタクトさせた。
次に、厚さ20nmのSiN膜をキャップ層323等の上に成膜することによりパッシベーション膜330を形成する。この後、ゲート電極341が形成される領域のパッシベーション膜330をエッチングにより除去し、キャップ層323の表面を露出させ、露出したキャップ層323の上に、ゲート電極341を形成する。ゲート電極341は、Ni/Auの金属積層膜により形成されており、形成されるNi膜の膜厚は約15nmであり、Au膜の膜厚は約200nmである。更に、素子分離領域、配線、保護膜等を形成することにより、半導体装置であるHEMTを作製した。
本実施の形態における成膜装置により、図17に示す構造の半導体装置を製造する際には、Ga空孔の計測を行うことにより、成膜速度を制御した。また、制御する成膜パラメータとしては、基板温度であってもよい。基板温度により制御する場合には、基板温度を高くするとGa空孔の密度が減少するのに対して、N空孔の密度は増加する。このため、Ga空孔における空孔率とN空孔における空孔率の双方を計測し、Ga空孔及びN空孔の少ない、均衡のとれた膜になるように制御することにより、高品質なGaNからなる電子走行層321を形成することが可能である。
また、GaNからなる電子走行層321は、気相反応を抑制するために、成膜チャンバ200内を減圧した状態で成膜する場合がある。しかしながら、電子走行層321を形成しているGaNの構成元素であるNは、蒸気圧が非常に高いことから、N空孔を抑制するためには、成膜チャンバ200内の圧力が高圧の状態で成長させることが好ましい。この場合においても、例えば、N空孔の空孔率を計測することができれば、N空孔の空孔率の上限値を設定し、この上限値に基づき、成膜チャンバ200内の圧力を制御することも可能である。
さらに、上記においては、GaNからなる電子走行層321を成膜した直後に、n−AlGaNからなる電子供給層322の成膜を行っている場合について説明したが、降温等させる場合には、降温過程において空孔が増加する場合が多い。しかしながら、本実施の形態における成膜装置の場合では、空孔における空孔率等を確認しながら降温させることができるため、例えば、降温時において成膜チャンバ200内の圧力を高くする等の対応を行うことが可能である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
試料に照射される4つの異なるエネルギの単色X線を発生させるX線発生部と、
前記試料を設置する導電性材料により形成された導電性試料台と、
前記4つの異なるエネルギの単色X線を前記試料に照射することにより流れる電流を検出する電極と、
前記導電性試料台と前記電極との間に電圧を印加する電源と、
を有し、
前記4つの異なるエネルギの単色X線は、前記試料に含まれる化合物半導体の吸収端から高エネルギ側に300eVまでの範囲に含まれるX線であることを特徴とする分析装置。
(付記2)
前記電極に流れる電流に基づき、前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさを算出する制御部を有することを特徴とする付記1に記載の分析装置。
(付記3)
前記4つの異なるエネルギの単色X線のうちの3つは、
エネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線と、
エネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線と、
エネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線と、
であって、
残りの1つは、
エネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線、または、エネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線であることを特徴とする付記1または2に記載の分析装置。
(付記4)
前記X線発生部は、
X線を出射するX線源と、
前記X線源より出射されたX線を前記4つの異なるエネルギの単色X線にする単色器と、
を含むものであることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の分析装置。
(付記5)
前記単色器には、前記4つの異なるエネルギの単色X線にする単色機能部が4つ設けられており、
各々の前記単色機能部により、前記4つの異なるエネルギの単色X線の各々が得られることを特徴とする付記4に記載の分析装置。
(付記6)
前記化合物半導体は、窒化物半導体であることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の分析装置。
(付記7)
前記化合物半導体は、GaNを含むものであることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載の分析装置。
(付記8)
化合物半導体を含む試料における分析方法であって、
導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に、所定の電圧を印加した状態で、前記試料に4つの異なるエネルギの単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、
を含み、
前記4つの異なるエネルギの単色X線は、前記試料に含まれる化合物半導体の吸収端から高エネルギ側に300eVまでの範囲に含まれるX線であることを特徴とする分析方法。
(付記9)
前記4つの異なるエネルギの単色X線のうちの3つは、
エネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線と、
エネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線と、
エネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線と、
であって、
残りの1つは、
エネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線、または、エネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線であることを特徴とする付記8に記載の分析方法。
(付記10)
GaNを含む試料における分析方法であって、
導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に所定の電圧を印加する工程と、
前記試料にエネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測する工程と、
を有することを特徴とする分析方法。
(付記11)
前記試料にエネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさに基づき、Nの原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、
を含むことを特徴とする付記10に記載の分析方法。
(付記12)
前記試料にエネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさと、前記算出されたNの原子位置の乱れの大きさに基づき、Ga空孔の空孔率を計測する工程と、
を含むことを特徴とする付記11に記載の分析方法。
(付記13)
前記試料にエネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、N空孔の空孔率を計測する工程と、
を含むことを特徴とする付記12に記載の分析方法。
(付記14)
GaNを含む試料における分析方法であって、
導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に所定の電圧を印加する工程と、
前記試料にエネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、N空孔の空孔率を計測する工程と、
を有することを特徴とする分析方法。
(付記15)
前記試料にエネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたN空孔の空孔率に基づき、Nの原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、
を含むことを特徴とする付記14に記載の分析方法。
(付記16)
前記試料にエネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測する工程と、
を有することを特徴とする付記15に記載の分析方法。
(付記17)
前記試料にエネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線を照射する工程と、
前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさと、前記算出されたN空孔の空孔率と、前記算出されたNの原子位置の乱れの大きさに基づき、Ga空孔の空孔率を計測する工程と、
を含むことを特徴とする付記16に記載の分析方法。
(付記18)
付記1から7のいずれかに記載の分析装置と、
化合物半導体を成膜するための原料ガスを供給するガス供給口と、
前記ガス供給口より供給される前記原料ガスの供給量を制御する成膜制御部と、
を有し、前記成膜制御部は、前記制御部において算出された前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさに基づき前記原料ガスの供給量を制御することを特徴とする成膜装置。
(付記19)
付記8または9に記載の分析方法と、
前記分析方法において得られた前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさに基づき、化合物半導体を成膜するための原料ガスの供給量を制御し成膜を行う工程と、
を含むことを特徴とする成膜方法。
(付記20)
付記10から17のいずれかに記載の分析方法と、
前記分析方法において得られたGaNを構成している元素の空孔率または原子位置の乱れの大きさに基づき、GaNを含む膜を成膜するための原料ガスの供給量を制御し成膜を行う工程と、
を含むことを特徴とする成膜方法。
10 試料
20 X線源
30 単色器
30a 第1の単色機能部
30b 第2の単色機能部
30c 第3の単色機能部
30d 第4の単色機能部
31 単色器本体部
32 Ge基板
33 ピエゾ素子
34 回転軸
40 金属泊
40a 第1の金属箔部
40b 第2の金属箔部
40c 第3の金属箔部
40d 第4の金属箔部
41 基材
51 電流アンプ
52 電流アンプ
61 V/Fコンバータ
62 V/Fコンバータ
70 電源
71 電極
71a 第1の電極
71b 第2の電極
71c 第3の電極
71d 第4の電極
71e 基材
72 導電性試料台
80 スケーラ
81 制御部
101 白色X線
102 単色X線
102a 第1の単色X線
102b 第2の単色X線
102c 第3の単色X線
102d 第4の単色X線
110 電子
200 成膜チャンバ
201 ガス導入口部
201a ガス導入口
201b ガス導入口
202 ガス排気口
210 試料
220 成膜制御部
310 基板
311 バッファ層
321 電子走行層
322 電子供給層
323 キャップ層
330 パッシベーション膜
341 ゲート電極
342 ソース電極
343 ドレイン電極

Claims (9)

  1. 試料に照射される4つの異なるエネルギの単色X線を発生させるX線発生部と、
    前記試料を設置する導電性材料により形成された導電性試料台と、
    前記4つの異なるエネルギの単色X線を前記試料に照射することにより流れる電流を検出する電極と、
    前記導電性試料台と前記電極との間に電圧を印加する電源と、
    を有し、
    前記4つの異なるエネルギの単色X線は、前記試料に含まれる化合物半導体の吸収端から高エネルギ側に300eVまでの範囲に含まれるX線であって、
    前記化合物半導体は、GaNを含むものであり、
    前記電極に流れる電流に基づき、前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさを算出する制御部を有し、
    前記4つの異なるエネルギの単色X線のうちの3つは、
    エネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線と、
    エネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線と、
    エネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線と、
    であって、
    残りの1つは、
    エネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線、または、エネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線であることを特徴とする分析装置。
  2. 前記X線発生部は、
    X線を出射するX線源と、
    前記X線源より出射されたX線を前記4つの異なるエネルギの単色X線にする単色器と、
    を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記単色器には、前記4つの異なるエネルギの単色X線にする単色機能部が4つ設けられており、
    各々の前記単色機能部により、前記4つの異なるエネルギの単色X線の各々が得られることを特徴とする請求項2に記載の分析装置。
  4. 化合物半導体を含む試料における分析方法であって、
    導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に、所定の電圧を印加した状態で、前記試料に4つの異なるエネルギの単色X線を照射する工程と、
    前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、
    を含み、
    前記化合物半導体は、GaNを含むものであり、
    前記4つの異なるエネルギの単色X線は、前記試料に含まれる化合物半導体の吸収端から高エネルギ側に300eVまでの範囲に含まれるX線であって、
    前記4つの異なるエネルギの単色X線のうちの3つは、
    エネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線と、
    エネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線と、
    エネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線と、
    であって、
    残りの1つは、
    エネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線、または、エネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線であることを特徴とする分析方法。
  5. GaNを含む試料における分析方法であって、
    導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に所定の電圧を印加する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10469eV以上、10479eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさに基づき、Nの原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさと、前記算出されたNの原子位置の乱れの大きさに基づき、Ga空孔の空孔率を計測する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、N空孔の空孔率を計測する工程と、
    を有することを特徴とする分析方法。
  6. GaNを含む試料における分析方法であって、
    導電性材料により形成された導電性試料台の上に前記試料を設置し、前記導電性試料台と電極との間に所定の電圧を印加する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10392eV以上、10402eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、N空孔の空孔率を計測する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10399eV以上、10409eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたN空孔の空孔率に基づき、Nの原子位置の乱れの大きさを算出する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10540eV以上、10550eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流に基づき、Gaの原子位置の乱れの大きさを計測する工程と、
    前記試料にエネルギの値が、10427eV以上、10437eV以下の単色X線を照射して、前記電極に流れる電流を検出し、前記検出された電流と、前記計測されたGaの原子位置の乱れの大きさと、前記算出されたN空孔の空孔率と、前記算出されたNの原子位置の乱れの大きさに基づき、Ga空孔の空孔率を計測する工程と、
    を有することを特徴とする分析方法。
  7. 請求項1からのいずれかに記載の分析装置と、
    化合物半導体を成膜するための原料ガスを供給するガス供給口と、
    前記ガス供給口より供給される前記原料ガスの供給量を制御する成膜制御部と、
    を有し、前記成膜制御部は、前記制御部において算出された前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさに基づき前記原料ガスの供給量を制御することを特徴とする成膜装置。
  8. 請求項に記載の分析方法と、
    前記分析方法において得られた前記化合物半導体を構成している元素の空孔率及び原子位置の乱れの大きさに基づき、化合物半導体を成膜するための原料ガスの供給量を制御し成膜を行う工程と、
    を含むことを特徴とする成膜方法。
  9. 請求項またはに記載の分析方法と、
    前記分析方法において得られたGaNを構成している元素の空孔率または原子位置の乱れの大きさに基づき、GaNを含む膜を成膜するための原料ガスの供給量を制御し成膜を行う工程と、
    を含むことを特徴とする成膜方法。
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