JP3661998B2 - X線を用いた半導体装置の評価方法および評価装置 - Google Patents

X線を用いた半導体装置の評価方法および評価装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の電気的性質、構造的特徴、および電子状態の相関関係を、例えば放射光X線を用いて測定および解析して評価する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の電気的性質、例えば半導体装置が備える半導体部分の電気的性質を評価する最も精度の高い方法としては、半導体のパルス状の電気的な刺激に対する半導体接合の容量や、あるいは半導体中を流れる電流の過渡応答を測定して解析する、DLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)法や、あるいはICTS(Isothermal Capacitance Transient Spectroscopy)法が知られている。これら両評価方法は共に、半導体の接合容量の過渡現象を利用した過渡容量分光法(capacitance transient spectroscopy)の一種であり、半導体装置(半導体デバイス)の特性を決定する重要な要素である半導体禁制帯内の深い準位を測定および解析して評価できる。両評価方法の主な違いは、DLTS法が温度変化を伴う測定を行うのに対して、ICTS法は一定の温度下で測定を行う、という点である。
【0003】
DLTS法およびICTS法においては、不純物や欠陥の電気的な性質を求めることはできるが、それらの構造に関する情報や、例えば欠陥近傍の伝導帯の電子状態などに関する情報を得ることはできない。また、半導体中の多種多数の原子(元素)の中から、ある特定の種類の原子を選び、その内殻を励起して、その情報を得ることもできない。このため、半導体中の不純物や欠陥、およびそれらの周辺の局所(微細)構造(構造的特徴)と、それらの電気的性質との相関関係を明らかにすることは殆どできなかった。
【0004】
電気的な手段を用いて被測定試料の原子レベルでの微細な構造や電子状態などを観察する手段としては、例えばSTM(Scanning Tunneling Microscope)、いわゆる走査型トンネル顕微鏡がある。ところが、このSTMは被測定試料の表層(表面)の構造や電子状態などを観察することはできるが、被測定試料の内部を観察することは殆ど不可能である。また、STMが観察できる被測定試料は、STMの測定原理から導電性のものに限られる。STMを用いて絶縁性の被測定試料を観察する場合には、被測定試料の表面に導電性の物質をコーティングしなければならず、被測定試料本来の表面形状が損なわれてしまう。したがって、STMは、被測定試料としての半導体装置が備える絶縁膜などの構造や電子状態などを、原子レベルで微細に観察することは殆ど不可能である。
【0005】
また、電気的手段によることなく被測定試料の内部構造や電子状態を原子レベルで微細に、かつ高精度に解析する実績がある方法としては、例えばX線を用いて構造解析を行うXAFS(X-ray Absorption Fine Structure)法、いわゆるX線吸収微細構造法が知られている。このXAFS法は吸収スペクトル法の一種であり、X線エネルギーの吸収係数が急激に増加する吸収端からのエネルギー範囲に応じて、XANES(X-ray Absorption Near-Edge Structure)法、いわゆるX線吸収端微細構造法、およびEXAFS(Extended X-ray Absorption Fine Structure)法、いわゆる広域X線吸収微細構造法の2種類に大別される。これらXANES法およびEXAFS法を組み合わせて用いることにより、被測定試料に含まれる様々な物質の構造や電子状態を原子レベルで微細に解析できる。
【0006】
ところが、学会あるいは産業界を問わず、半導体装置の研究および開発分野においては、半導体のX線構造解析を行っている研究者達や、あるいはそのX線構造解析に用いる装置を開発している開発者達は、半導体装置の構造的特徴にのみ注目し、電気的性質などには殆ど注意を払わなかった。このため、前述した研究者達や開発者達の間には、半導体装置の電気的性質をX線を用いて評価する装置を開発しようとするアイデアはもちろんのこと、半導体装置の電気的性質をX線を用いて評価しようとする方法のアイデアすらなかった。したがって、半導体中の不純物や欠陥の構造的特徴と、半導体の電気的性質とを関連付けて測定および解析して評価し、それら両者の関係を明らかにすることは実質的に不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来のDLTS法またはICTS法による半導体装置の評価、あるいはSTMを用いた試料観察など、電気的手段によって半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態との両方を測定および解析して評価し、それら両者の相関関係を明らかにすることは殆ど不可能であるか、あるいは可能であるとしても半導体装置の一部の箇所または材料に限られる。また、構造解析に実績のあるX線を用いて、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態との両方を評価して、これら両者の関係を明らかにすることも実質的に不可能であった。
【0008】
よって、本発明の目的は、半導体装置の被測定箇所や被測定材料に拘らず、X線を用いて、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とを高い精度で測定および解析して評価し、それら両者の相関関係を明らかにできる半導体装置の評価方法および評価装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法は、評価すべき半導体装置にX線を断続的に照射することにより、前記半導体装置が具備する半導体の接合容量の過渡的変化を測定および解析して前記半導体の電気的性質を評価するとともに、前記半導体装置に対する前記X線の照射状態を切り替えて、前記半導体装置にX線を連続的に照射することにより、前記半導体中の所定の元素に吸収された前記連続X線のエネルギーのスペクトルを測定および解析して前記半導体の構造および電子状態を評価することを特徴とするものである。
【0010】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価方法においては、評価すべき半導体装置が具備する半導体の電気的性質と、構造および電子状態とを、半導体装置に対するX線の照射状態を適宜、適正に切り替えることにより、それぞれ測定および解析して評価できる。
【0011】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法を実施するにあたり、前記X線は、前記半導体装置への断続的な照射または連続的な照射を選択的に切り替えることができるとともに、その照射時間を調節自在とするとよい。
【0012】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価方法においては、X線の照射時間を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。
【0013】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法を実施するにあたり、前記X線は、その波長、エネルギー、および前記半導体装置に照射する線束の太さが可変とするとよい。
【0014】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価方法においては、照射するX線の状態を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。
【0015】
さらに、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法を実施するにあたり、前記半導体装置は、その被測定温度が可変であるとともに、前記過渡的変化が測定および解析される際には、所定の温度に保持されるとするとよい。
【0016】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価方法においては、評価すべき半導体装置の被測定温度を、半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。
【0017】
また、前記課題を解決するために、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置は、評価すべき半導体装置にX線を照射するX線照射手段と、このX線照射手段から前記半導体装置に向かう前記X線の進路上に配置されており、前記半導体装置への前記X線の断続的な照射または連続的な照射を選択的に切り替えるとともに、前記X線の照射時間を所定の値に設定するX線照射時間設定手段と、前記X線が断続的に照射された際の前記半導体装置が具備する半導体の接合容量とその過渡的変化を検知する接合容量検知手段と、この接合容量検知手段が検知した前記半導体の接合容量とその過渡的変化過渡的変化を測定する接合容量測定手段と、この接合容量測定手段が測定した前記半導体の接合容量とその過渡的変化を解析して前記半導体装置の電気的性質を評価する第1半導体評価手段と、前記X線が連続的に照射された際の前記半導体中の所定の元素に吸収された該連続X線のエネルギーのスペクトルを検知するX線スペクトル検知手段と、このX線スペクトル検知手段が検知した前記スペクトルを測定するX線スペクトル測定手段と、このX線スペクトル測定手段が測定した前記スペクトルを解析して前記半導体装置の構造および電子状態を評価する第2半導体評価手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0018】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価装置においては、X線照射手段から評価すべき半導体装置に向かうX線の進路上に配置されたX線照射時間設定手段を用いて、半導体装置に対するX線の照射状態を適宜、適性かつ選択的に切り替えることにより、半導体装置が具備する半導体の電気的性質と、構造および電子状態とを、それぞれX線を使用して、かつ、1台の装置で測定および解析して評価できる。
【0019】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置を実施するにあたり、前記X線照射時間設定手段は、前記半導体装置への前記X線の断続的な照射または連続的な照射の選択的な切り替え、および前記X線の照射時間の長さを、前記半導体の接合容量とその過渡的変化の検知および測定、または前記半導体中の所定の元素に吸収された前記連続X線のエネルギーのスペクトルの検知および測定と、それぞれ互いに同期するように制御されるとよい。
【0020】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価装置においては、X線の照射時間を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。
【0021】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置を実施するにあたり、前記X線照射手段は、前記X線の波長、エネルギー、および前記半導体装置に照射する線束の太さを、それぞれ互いに独立に所定の値に設定可能とするとよい。
【0022】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価装置においては、照射するX線の状態を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。
【0023】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置を実施するにあたり、前記半導体装置の温度を所定の値に設定可能な温度調節手段が設けられているとよい。
【0024】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価装置においては、温度調節手段によって、評価される半導体装置の被測定温度を、半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。
【0025】
さらに、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置を実施するにあたり、前記半導体の接合容量とその過渡的変化を検知して測定する際のノイズ、および前記半導体中の所定の元素に吸収された前記連続X線のエネルギーのスペクトルを検知して測定する際のノイズを、それぞれ低減するノイズ低減手段が設けられているとよい。
【0026】
この発明のX線を用いた半導体装置の評価装置においては、ノイズ低減手段によって、半導体の電気的性質、構造、および電子状態を、適正な状態で測定して解析できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一つの実施の形態に係るX線を用いた半導体装置の評価方法および評価装置1を、図1〜図17に基づいて説明する。
【0028】
まず、本実施形態のX線を用いた半導体装置の評価装置1(以下、評価装置1と略称する。)について説明する。この評価装置1は、図1に示すように、評価すべき半導体装置2にX線3を照射するX線照射手段4、X線3の断続的な照射または連続的な照射を選択的に切り替えるとともに、X線3の照射時間を所定の値に設定するX線照射時間設定手段5、半導体装置2が具備する半導体6の接合容量とその過渡的変化を検知する接合容量検知手段7、半導体6の接合容量とその過渡的変化を測定する接合容量測定手段8、半導体装置2の電気的性質を評価する第1半導体評価手段9、半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルを検知するX線スペクトル検知手段10、スペクトルを測定するX線スペクトル測定手段11、および半導体装置2の構造および電子状態を評価する第2半導体評価手段12、などを具備している。
【0029】
X線照射手段としてのX線照射装置4は、本実施形態においては、評価すべき半導体装置2に照射するX線3を発生するX線発生手段(X線源)としてのX線発生装置13と一体に構成されている。また、X線照射装置4は、X線発生装置13と併せて、これらが発生および照射するX線3の波長、エネルギー、および半導体装置2に照射する線束の太さ(X線ビームの断面積)を、それぞれ互いに独立に所定の値に設定可能となっていることが好ましい。具体的には、X線照射装置4はX線発生装置13などとともに、大出力(大強度)の連続X線3を発生および照射可能な放射光装置(施設)として、例えばシンクロトロン14を構成しているものとする。シンクロトロン14は、これが発生する放射(synchrotron (orbital) radiation,SOR,SR)光を大強度の連続X線3として取り出すことができる。シンクロトロン14は、これが有するX線照射装置4の一部に図示しないXAFS測定用のビームラインを有しているものが好ましく、日本国内にある具体的な装置としては、例えばPhoton Factory Ring BL12Cや、あるいはSpring8などが適している。
【0030】
また、シンクロトロン14は、少なくともそのX線照射装置4およびX線発生装置13が、後述する第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12に、接続ケーブル26を介して制御可能に接続されていることが好ましい。すなわち、X線照射装置4およびX線発生装置13は、それぞれの作動状態および非作動状態などを、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12のそれぞれが半導体装置2を適正な状態で評価できるように、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12によって制御される設定となっていることが好ましい。このような設定により、X線照射装置4およびX線発生装置13、ひいてはシンクロトロン14は、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12のそれぞれが半導体装置2を適正な状態で評価できるように、半導体装置2の測定および解析に適した、適正な状態のX線3を発生させて半導体装置2に向けて照射できる。
【0031】
X線照射時間設定手段としてのX線照射時間設定装置5は、図1に示すように、X線照射装置4と半導体装置2との間において、図1中白抜き矢印で示す、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射されるX線3の進路上に位置するように配置されている。本実施形態においては、X線照射時間設定装置5として、X線チョッパー5aが用いられる。X線チョッパー5aは、シンクロトロン14が発生させた連続X線3の半導体装置2への断続的な照射、または連続的な照射を選択的に切り替えることができるとともに、その照射時間を調節自在に設定されている。具体的には、X線チョッパー5aは、その作動状態および非作動状態を、図1に示すように、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12に接続ケーブル26を介して制御可能に接続されている。このような設定により、X線チョッパー5aは、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12が、後述する本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法に基づいて、半導体装置2の電気的性質、ならびに局所構造(微細構造)および電子状態などを、それぞれ適正な状態で評価できるように、半導体装置2へのX線3の断続的な照射、または連続的な照射を選択的に切り替えることができるとともに、その照射時間を所定の値に調節できる。
【0032】
以下、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12により制御されるX線チョッパー5aの作動状態および非作動状態について、図2(a),(b)を参照しつつ詳しく説明する。
【0033】
X線チョッパー5aは、図2(a),(b)に示すように、シンクロトロン14が発生させた連続X線3の半導体装置2への断続的な照射、または連続的な照射を選択的に切り替えることができるとともに、その照射時間を調節できる回転板15を備えている。X線チョッパー5aは、その回転板15の両端面が、例えば、図2(a),(b)中白抜き矢印で示すX線3の進行方向と直角に交わるように配置される。
【0034】
回転板15には、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射されるX線3が通過可能な大きさおよび形状に形成されたX線通過孔15aが複数個、回転板15をその厚み方向に沿って貫通して、かつ、回転板15の周方向に沿って互いに等間隔に離間されて設けられている。本実施形態の回転板15には、4個のX線通過孔15aが設けられている。各X線通過孔15aは、この評価装置1を用いた本発明の半導体装置の評価方法に基づいて、半導体装置2の電気的性質、ならびに半導体装置2の微細構造および電子状態のいずれをも適正かつ高精度に評価できるように、それらを通過したX線3が半導体装置2に適正な状態で十分な量照射可能に、適当な大きさおよび形状に予め形成されている。また、各X線通過孔15a同士の間は、X線3が通過不可能なX線遮断部15bとして形成されている。本実施形態の回転板15には、X線遮断部15bが4箇所に設けられている。回転板15を回転させて、各X線通過孔15aおよび各X線遮断部15bを適当な位置に設定することにより、X線3の半導体装置2への断続的な照射、または連続的な照射を選択的に切り替えることができる。以下、X線3の半導体装置2への断続的な照射、または連続的な照射を個別に説明する。
【0035】
この評価装置1を用いた本発明の半導体装置の評価方法に基づいて、不純物の同定、濃度、準位のエネルギー、捕獲準位の深さ、密度、および捕獲断面積などの半導体装置2の電気的性質を評価する場合には、半導体装置2にパルス状の断続X線3を照射する。具体的には、X線チョッパー5aが備えている駆動モータ16を作動させることにより、例えば図2(a),(b)中実線矢印で示す向きに回転板15を回転駆動させる。この際、例えば、回転板15の単位時間あたりの回転数が一定となるように駆動モータ16を作動させる。すると、図2(a)に示すように、X線3が各X線通過孔15aを通過して半導体装置2に届く照射状態と、図2(b)に示すように、X線3が各X線遮断部15bに遮断されて半導体装置2に届かない非照射状態とが、それぞれ一定の時間間隔で交互に繰り返される。すなわち、シンクロトロン14が発生させたX線3は、一定の周期で断続的に半導体装置2に照射される。つまり、本実施形態の評価装置1によれば、シンクロトロン14が発生させた連続X線3を、X線チョッパー5aを用いてパルス状の断続X線3に設定(加工)して半導体装置2に照射できる。この断続X線3および第1半導体評価手段9を用いるとともに、本発明の半導体装置の評価方法に基づくことによって、半導体装置2の半導体6の接合部分の容量や、あるいは半導体6中を流れる電流の過渡応答を測定および解析して、半導体装置2の電気的性質を評価できる。
【0036】
また、各X線通過孔15aおよび各X線遮断部15bの大きさ、形状、および個数などは、シンクロトロン14が発生させた連続X線3がX線チョッパー5aの回転板15を通過することにより、断続X線3に加工されて半導体装置2に断続的に照射された際に、評価装置1が半導体装置2の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を適正な状態で評価できる範囲内であれば、それぞれ適宜様々な状態に設定して構わない。X線通過孔15aおよび各X線遮断部15bが、それぞれ様々な状態に設定された回転板15を予め複数枚準備しておく。これにより、回転板15の単位時間あたりの回転数が一定となるように駆動モータ16を作動させる場合においても、複数枚の回転板15を適宜交換することにより、半導体装置2に照射するX線3の照射時間と非照射時間との組み合わせ、すなわち断続X線3のパルス状態を様々な異なる状態に変化させて設定することができる。あるいは、1枚(1種類)の回転板15のみを用いる場合には、各X線通過孔15aおよび各X線遮断部15bのそれぞれが、X線3の進路上に位置している時間が可変であるように駆動モータ16の作動を制御する。これによっても、シンクロトロン14が発生させた連続X線3を、様々な異なるパルス状の断続X線3に加工して半導体装置2に照射できる。
【0037】
以上説明したように、本実施形態の評価装置1においては、シンクロトロン14が発生させた連続X線3を、X線チョッパー5aを用いることによって、評価すべき半導体装置2の装置構成や、あるいはその半導体6の構成成分などに応じて、半導体装置2の電気的性質の適正な評価に適したパルス状の断続X線3に加工して半導体装置2に照射できる。これにより、第1半導体評価手段9は、半導体装置2の電気的性質を適正かつ高精度に評価できる。
【0038】
また、この評価装置1および本発明の半導体装置の評価方法を用いることよって半導体装置2の半導体6中の不純物や欠陥、およびそれらの周辺の局所構造(微細構造)、ならびに電子状態を評価する場合には、半導体装置2に連続X線3を照射する。具体的には、4個のX線通過孔15aのうちのいずれか1個が、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射される連続X線3の進路上に位置している状態に回転板15の姿勢を設定して保持すればよい。これにより、シンクロトロン14が発生させて、予め半導体装置2の微細構造および電子状態を適正に評価するのに適した状態に設定された連続X線3を、そのまま連続的に半導体装置2に照射できる。したがって、第2半導体評価手段12は、半導体装置2の微細構造および電子状態を適正かつ高精度に評価できる。
【0039】
なお、本実施形態の評価装置1においては、X線照射時間設定装置5として、X線チョッパー5aを用いたが、前述したように、シンクロトロン14が発生した連続X線3を半導体装置2の適正な評価に適したパルス状の断続X線3に加工できるものであれば、必ずしもX線チョッパー5aを用いる必要はない。例えば、図3(a),(b)に示すように、一対の第1バルブ体17aおよび第2バルブ体17bなどから構成されるゲートバルブ5bを用いても構わない。このゲートバルブ5bを前述したX線チョッパー5aと同様に、X線照射装置4と半導体装置2との間においてX線3の進路上に配置する。それとともに、ゲートバルブ5bが有する一対の第1バルブ体17aおよび第2バルブ体17bのそれぞれを、例えば図3(a),(b)中実線矢印で示すように、図示しない駆動装置によって上下動可能に設定する。このゲートバルブ5bも、前述したX線チョッパー5aと同様に、その第1バルブ体17aおよび第2バルブ体17bのそれぞれの駆動は、図示しない接続ケーブル26を介して制御可能に接続された第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12によって制御される設定とする。
【0040】
半導体装置2にX線3を照射する場合には、駆動装置を作動させて、第1バルブ体17aと第2バルブ体17bとの間隔を、図3(a)に示すように、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射される連続X線3が通過可能な大きさに設定する。すなわち、ゲートバルブ5bを開状態に設定する。これにより、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射された連続X線3は、第1バルブ体17aと第2バルブ体17bとの間を通過して、半導体装置2に到達できる。あるいは、半導体装置2にX線3を照射しない場合には、駆動装置を作動させて、図3(b)に示すように、第1バルブ体17aと第2バルブ体17bとを密着させて、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射される連続X線3が、第1バルブ体17aと第2バルブ体17bとの間を通過不可能に設定する。すなわち、ゲートバルブ5bを閉状態に設定する。これにより、X線照射装置4から半導体装置2に向けて照射された連続X線3は、その進路をゲートバルブ5bによって遮断されて半導体装置2に到達することはない。
【0041】
半導体装置2の電気的性質を評価するために、半導体装置2に断続X線3を照射する場合には、ゲートバルブ5bが開状態あるいは閉状態となっている時間をそれぞれ所定の値に設定する。これにより、前述したX線チョッパー5aと同様に、シンクロトロン14が発生させた連続X線3を、評価すべき半導体装置2の装置構成や、あるいはその半導体6の構成成分などに応じて、半導体装置2の電気的性質を適正に評価するのに適したパルス状の断続X線3に加工して半導体装置2に照射できる。また、半導体装置2の微細構造および電子状態を適正に評価するために、半導体装置2に連続X線3を照射する場合には、ゲートバルブ5bを開状態に設定してその状態を保持すればよい。これにより、前述したX線チョッパー5aと同様に、シンクロトロン14が発生させて、予め半導体装置2の微細構造および電子状態を適正に評価するのに適した状態に設定された連続X線3を、そのまま連続的に半導体装置2に照射できる。このように、一対の第1バルブ体17aおよび第2バルブ体17bなどから構成されるゲートバルブ5bを用いても、前述したX線チョッパー5aと同様に、半導体装置2の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を適正な状態で高精度に評価できる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の評価装置1においては、X線照射時間設定装置5として用いられるX線チョッパー5aおよびゲートバルブ5bは、それらを介した半導体装置2への断続的または連続的なX線3の照射の選択的な切り替え、およびX線3の照射時間の設定を、半導体装置2が有する半導体6の接合容量の過渡的変化の検知および測定、または半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルの検知および測定と、それぞれ互いに適正な状態で同期するように、それらの作動状態および非作動状態を第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12によって制御される設定となっていることが好ましい。具体的には、X線チョッパー5aおよびゲートバルブ5bは、半導体6の接合容量の過渡的変化の検知および測定する際には、断続X線3が半導体装置2に照射されるように、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12によって、予めそれらの作動を制御される設定となっていることが好ましい。また、半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルの検知および測定する際には、連続X線3が半導体装置2に照射されるように、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12によって、予めそれらの作動を制御される設定となっていることが好ましい。
【0043】
また、前記各検知および測定を行う際、例えばX線チョッパー5aおよびゲートバルブ5bの作動の制御が適正な状態で行われているか否かを、図示しないセンサなどを併用して検知するとともに、不適正な状態になった際には評価装置1の作動部分の一部もしくは全体を、安全かつ速やかに停止する設定にしても構わない。
【0044】
具体的には、例えば、半導体6の接合容量の過渡的変化の検知および測定する際に、X線チョッパー5aの回転板15が静止した状態のまま保持されたり、あるいはゲートバルブ5bが開状態または閉状態のまま保持されたりした場合には、これをX線チョッパー5aあるいはゲートバルブ5bに設けられたセンサが不適正な状態として検知する。そのような状態を検知したセンサは、これを電気信号として接続ケーブル26を介して第1半導体評価手段9に出力する。センサからの信号を受けた第1半導体評価手段9は、連続X線3の照射を停止する命令を、電気信号として接続ケーブル26を介してX線照射装置4に出力する。これにより、不適正な状態における半導体6の接合容量の過渡的変化の検知および測定を殆ど未然に防ぐことができる。
【0045】
同様に、半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルの検知および測定する際に、X線チョッパー5aの回転板15が回転した状態のまま保持されたり、あるいはゲートバルブ5bが開状態と閉状態とを繰り返す状態に保持されたりした場合には、これをX線チョッパー5aあるいはゲートバルブ5bに設けられたセンサが不適正な状態として検知する。そのような状態を検知したセンサは、これを電気信号として接続ケーブル26を介して第2半導体評価手段12に出力する。センサからの信号を受けた第2半導体評価手段12は、連続X線3の照射を停止する命令を、電気信号として接続ケーブル26を介してX線照射装置4に出力する。これにより、不適正な状態における半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルの検知および測定を殆ど未然に防ぐことができる。
【0046】
以上説明したように、X線チョッパー5aあるいはゲートバルブ5bの作動が適正な状態で行われるように、それらを第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12によって制御することにより、半導体装置2の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を不適正な状態で評価するおそれを抑制できる。したがって、この評価装置1によれば、半導体装置2の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を略適正な状態で評価できる。また、シンクロトロン14や、第1半導体評価手段9および第2半導体評価手段12などの精密機器の故障なども略未然に防ぐことができる。これにより、評価装置1全体の寿命を長寿化できる。
【0047】
半導体装置2が具備する半導体6の接合容量の過渡的変化を検知する接合容量検知手段としての接合容量検知装置には、本実施形態においては一対の第1ニードル7aおよび第2ニードル7bなどからなるプローブ7が用いられる。これら第1ニードル7aおよび第2ニードル7bはともに純金属で形成されている。それとともに、これら第1ニードル7aおよび第2ニードル7bはそれぞれ、ノイズ低減手段としてのシールドケーブル18を介して、後述する半導体6の接合容量の過渡的変化を測定する接合容量測定手段8と接続されている。これらのシールドケーブル18は、例えば銅や金などの抵抗率が低い金属によって形成されている芯線18a、およびこの芯線18aをその外側から覆うように設けられ、芯線18aをその外部の電磁波、熱、および光などのいわゆるノイズから保護するシールド線18bなどから構成されている。
【0048】
このような構成により、例えば被評価材料としての半導体装置2を含めた評価装置1が設置されている実験室などが非常に狭い空間である場合においても、プローブ7は、これと接合容量測定手段8などから構成されている、半導体装置2の電気的性質を測定する測定系は、その外部からのノイズの干渉を殆ど受けることなく、略適正な状態で半導体6の接合容量の過渡的変化などを検知できる。また、プローブ7によって検知された半導体6の接合容量の過渡的変化などは、前述したノイズの低減を図った構成により、アナログの電気信号として殆ど劣化することなく接合容量測定手段8に出力される。
【0049】
半導体6の接合容量の過渡的変化を測定する接合容量測定手段としての接合容量測定装置には、プローブ7が検知した接合容量の過渡的変化(過渡容量C)や、半導体6の図示しない接合部を流れる電流(過渡電流応答I)を測定可能な装置として、本実施形態においてはIV/CVメータ8が用いられる。IV/CVメータ8は、プローブ7が検知したアナログ信号としての接合容量の過渡的変化や、半導体6の接合部を流れる電流を、第1半導体評価手段9が評価し易いように、デジタル信号に変換する第1A/Dコンバータ19aにシールドケーブル18を介して接続されている。これにより、プローブ7、IV/CVメータ8、および第1A/Dコンバータ19aなどから構成されている半導体装置2の電気的性質の測定系は、前述したように、その外部からのノイズの干渉を殆ど受けることなく、半導体6の接合容量の過渡的変化などを高い精度で容易に測定できる。
【0050】
半導体装置2の電気的性質を評価する第1半導体評価手段としての第1半導体評価装置には、第1A/Dコンバータ19aによってデジタル信号に変換されたプローブ7からの電気信号を高い精度で容易に評価可能な装置として、本実施形態においては、所定の解析ソフト(評価ソフト)などを備えたワークステーションあるいはパーソナルコンピュータなどのコンピュータ9が用いられる。コンピュータ9は、前述した第1A/Dコンバータ19aとシールドケーブル18を介して接続されている。これにより、コンピュータ9は、半導体6の接合容量の過渡的変化を検知して測定する際の前述した様々なノイズの干渉を殆ど受けることなく、半導体装置2の電気的性質を高い精度で容易に評価できる。
【0051】
半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルを検知するX線スペクトル検知手段としてのX線スペクトル検知装置には、X線検出器10が用いられる。このX線検出器10は、図1中白抜き矢印で示されるX線照射装置4から半導体装置2に向けて照射されたX線3が、図1中破線矢印で示されるように、半導体装置2によって反射および散乱された反射(散乱)X線3aを様々な位置で検出可能なように、移動自在に配置されている。X線検出器10は、直接的には反射X線3aのエネルギーのスペクトルを検知することにより、間接的に半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルを検知する。X線検出器10によって検知された反射X線3aのエネルギーのスペクトルは、アナログの電気信号としてX線スペクトル測定手段11に出力される。
【0052】
X線検出器10が検知した反射X線3aのエネルギーのスペクトルを測定するX線スペクトル測定手段としてのX線スペクトル測定装置11は、前述したプローブ7およびIV/CVメータ8と同様に、シールドケーブル18を介してX線検出器10と接続されている。また、このX線スペクトル測定装置11は、前述したIV/CVメータ8および第1A/Dコンバータ19aと同様に、X線検出器10が検知したアナログ信号としての反射X線3aのエネルギーのスペクトルを、第2半導体評価手段12が評価し易いように、デジタル信号に変換する第2A/Dコンバータ19bにシールドケーブル18を介して接続されている。これらX線検出器10、X線スペクトル測定装置11、および第2A/Dコンバータ19bは、いわゆるゴニオメータの一部を構成している。
【0053】
さらに、半導体装置2の微細構造および電子状態を評価する第2半導体評価手段としての第2半導体評価装置12には、本実施形態においては、前述した第1半導体評価手段9と同様に、第2A/Dコンバータ19bによってデジタル信号に変換されたX線検出器10からの電気信号を高い精度で容易に評価可能な装置として、所定の解析ソフト(評価ソフト)などを備えたワークステーションあるいはパーソナルコンピュータなどのコンピュータ12が用いられる。本実施形態の第2半導体評価装置として用いられるコンピュータ12には、前述した第1半導体評価装置に用いられるコンピュータ9を併用するものとし、以下の説明において、コンピュータ9(12)と記述する。コンピュータ9(12)は、前述した第2A/Dコンバータ19bとシールドケーブル18を介して接続されている。このような構成により、コンピュータ9(12)は、半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルを検知して測定する際の前述した様々なノイズの干渉を受けるおそれが殆どない状態で、半導体装置2の微細構造および電子状態を高い精度で容易に評価できる。
【0054】
また、本実施形態においては、第1半導体評価装置および第2半導体評価装置としてコンピュータ9(12)を用いることにより、第1半導体評価装置および第2半導体評価装置をコンパクトに一体化できた。プローブ7が検知してIV/CVメータ8にアナログ信号として出力し、第1A/Dコンバータ19aによってデジタル信号化された電気信号を解析することにより、半導体装置2の電気的性質を評価するソフト、およびX線検出器10が検出してX線スペクトル測定装置11にアナログ信号として出力し、第2A/Dコンバータ19bによってデジタル信号化された電気信号を解析することにより、半導体装置2の微細構造および電子状態を評価するソフト、の両方をともに1台のコンピュータ9(12)に導入する。それら両ソフトを同時に、あるいは逐次起動させることにより、半導体装置2の電気的性質、ならびに半導体装置2の微細構造および電子状態を、1台のコンピュータ9(12)を用いて高い精度で容易に評価できる。
【0055】
また、本実施形態の評価装置1は、図1に示すように、被評価材料としての半導体装置2の温度を、所定の値に設定可能な温度調節手段として、例えば電流の流れる向きを変えることによって加熱および冷却の両方を容易に実行可能な図示しないペルチェ素子などを有する温度調節装置20を備えている。また、この温度調節装置20は、これに取り付けられる半導体装置2の温度を高い精度で測定可能とするために、図示しない熱電対を有している。これらペルチェ素子および熱電対などは、温度調節装置20全体として、まとめて第3A/Dコンバータ19cにシールドケーブル18を介して接続されている。また、第3A/Dコンバータ19cは、シールドケーブル18を介してコンピュータ9(12)に接続されている。これにより、アナログ信号であるペルチェ素子に流れる電流の向きや流量、ペルチェ素子の温度、および熱電対によって検知される半導体装置2の温度のそれぞれを、コンピュータ9(12)が認識して制御し易いデジタル信号に変換できる。
【0056】
ペルチェ素子および半導体装置2のそれぞれの温度をデジタル化することにより、それらの微妙な温度差をコンピュータ9(12)を用いて高い精度で検知できる。また、ペルチェ素子に流す電流の向きや流量をデジタル化するとともに、それらをコンピュータ9(12)を用いて微妙に制御可能とすることによって、半導体装置2の温度を、半導体装置2の電気的性質や、あるいは微細構造および電子状態を測定および評価する際の、それぞれの所望される温度に略一致するように、容易に設定して保持できる。これにより、半導体装置2の電気的性質や、微細構造および電子状態をより高い精度で容易に測定して評価できる。
【0057】
また、本実施形態の評価装置1は、図1に示すように、半導体装置2に対する振動などのノイズの干渉を排除するために、半導体装置2を温度調節装置20に取り付けた状態で保持できるノイズ低減手段としての除震台21を備えている。これにより、測定時の半導体装置2の姿勢をより安定させることができるので、半導体装置2の電気的性質や、微細構造および電子状態をさらに高い精度で容易に測定して評価できる。
【0058】
さらに、本実施形態の評価装置1は、図1中一点鎖線で示すように、そのX線光学系のうち、少なくともシンクロトロン14のX線照射装置4、X線チョッパー5aまたはゲートバルブ5bからなるX線照射時間設定装置5、プローブ7、X線検出器10、温度調節装置20、除震台21、および評価される半導体装置2などを含む測定環境22を、所定の真空状態に設定できる構成となっている。具体的には、それら各装置を含む測定環境22は、図示しない気密保持性の高いチャンバーなどに収納されている。このチャンバーには、開閉弁23および通気管24を介して真空状態設定手段としての真空ポンプ25が接続されている。開閉弁23および真空ポンプ25は、接続ケーブル26を介してコンピュータ9(12)に接続されている。
【0059】
開閉弁23の開閉状態、ならびに真空ポンプ25の作動状態および非作動状態を、コンピュータ9(12)によって制御しつつ適宜調節して組み合わせることにより、測定環境22を所定の真空状態に設定する。具体的には、例えば大気圧下の測定環境22内の圧力を下げる場合には、開閉弁23を開いた状態に保持しつつ真空ポンプ25を作動させ、測定環境22内の空気などの気体を通気管24を通して測定環境22の外部に排出する。これにより、測定環境22内の圧力は低下する。測定環境22内の圧力が所定の値に達した後、開状態の開閉弁23を閉じるとともに、真空ポンプ25の作動を停止させる。これにより、測定環境22内の圧力を、大気圧よりも低圧の所定の圧力下に設定して保持できる。あるいは、前述したように、大気圧よりも低圧の状態に保持された測定環境22内の圧力を大気圧と同圧に戻す場合には、真空ポンプ25を非作動状態に保持したまま閉状態の開閉弁23を開く。これにより、測定環境22の外部の空気が通気管24を通って測定環境22内に流入する。測定環境22内の圧力が大気圧と同圧になると、通気管24を介した測定環境22内への空気の流入は自然に止まる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態の評価装置1は、開閉弁23の開閉状態、ならびに真空ポンプ25の作動状態および非作動状態を、コンピュータ9(12)によって制御することにより、そのX線光学系の主要な部分である測定環境22内の圧力を所定の大きさに設定できる。半導体装置2に照射するX線3のエネルギーが、例えば1000(eV)程度の場合、測定環境22中に少量の気体が存在していると、X線3は測定環境22中の気体によって吸収あるいは散乱などされてしまう。これにより、X線3は、X線照射装置4から半導体装置2に到達する前に、そのエネルギーの殆どを失って減衰してしまう。したがって、半導体装置2の微細構造や電子状態などを、エネルギーの低いX線3を用いて解析して評価する場合には、測定環境22の内部は、一般には高真空状態に設定されている必要がある。
【0061】
本実施形態の評価装置1は、前述したようにコンピュータ9(12)によって高精度に制御される開閉弁23および真空ポンプ25を用いて、そのX線光学系の主要な部分である測定環境22内の圧力を所定の大きさに設定できる。これにより、評価装置1は、エネルギーの低いX線3を用いる場合でも、測定環境22内を高真空状態に設定して、半導体装置2の電気的性質や、微細構造、および電子状態などを適正な状態でかつ高い精度で解析して評価できる。すなわち、評価装置1は、半導体装置2に照射されるX線3のエネルギーを、半導体装置2の大きさや形状、あるいは半導体6の構成成分などに応じて、半導体装置2の電気的性質、微細構造、および電子状態などの解析および評価を適正に行うことができる所定の大きさに設定した場合でも、測定環境22の内部の雰囲気を、測定環境22内の気体によってX線3が干渉を受けるおそれが殆どない状態に設定できる。これにより、評価装置1は、半導体装置2に照射されるX線3のエネルギーの高低に拘らず、半導体装置2の電気的性質の測定および評価、あるいは半導体装置2の微細構造や電子状態などの解析および評価などを、コンピュータ9(12)を用いて適正な状態で、かつ、高い精度で行うことができる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態の評価装置1は、半導体装置2の電気的性質を適正な状態で高精度に検知して測定できるプローブ7やIV/CVメータ8を具備しているとともに、半導体装置2の微細構造や電子状態を適正な状態で高精度に検知して測定できるX線検出器10やX線スペクトル測定装置11を具備している。また、評価装置1は、これが具備している1台のコンピュータ9(12)によって、半導体装置2の電気的性質、ならびに半導体装置2の微細構造や電子状態を高い精度で容易に解析して評価できる。この1台のコンピュータ9(12)は、シンクロトロン14やX線チョッパー5aなどを緻密に制御して、シンクロトロン14によって発生されて半導体装置2に向けて照射されるX線3を、半導体装置2の測定および評価目的に応じて適正な状態に設定できる。それとともに、コンピュータ9(12)は、半導体装置2の測定および評価目的、ならびにX線3のエネルギー状態に応じて、評価装置1のX線光学系の主要部分である測定環境22内の圧力を適正な状態に設定できる。
【0063】
また、この評価装置1は、プローブ7やIV/CVメータ8などから構成される半導体装置2の電気的性質を測定して評価するための電気的性質の測定系、ならびにX線検出器10やX線スペクトル測定装置11などから構成される半導体装置2の微細構造および電子状態を測定して評価するための微細構造および電子状態の測定系の両方に、ノイズ低減手段としてのシールドケーブル18が使用されている。さらに、評価装置1が測定して評価すべき半導体装置2は、その測定時などにおける温度を、温度調節装置20によって測定に適正な状態に設定されて保持されるとともに、温度調節装置20ごとノイズ低減手段としての除震台21に保持される。
【0064】
したがって、本実施形態の評価装置1によれば、半導体装置2の電気的性質、ならびに微細構造(構造的特徴)および電子状態などを、ともにX線3を用いて、かつ、1台のコンピュータ9(12)によって、適正な状態で、かつ高い精度で、しかも容易に測定および解析して評価できる。
【0065】
次に、前述した評価装置1を用いた、本発明の一実施形態に係るX線を用いた半導体装置の評価方法(以下、評価方法と略称する。)について説明する。
【0066】
この評価方法は、評価すべき半導体装置2にX線3を断続的に照射することにより、半導体装置2が具備する半導体6の接合容量の過渡的変化を測定および解析して半導体6の電気的性質を評価するとともに、半導体装置2にX線3を連続的に照射することにより、半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルを測定および解析して半導体6の構造および電子状態を評価するものである。
【0067】
以下、本発明の評価方法を、前述した評価装置1およびこの評価方法の発明者らが実際に行った実験に基づいて、主に図4〜図17を参照しつつ説明する。まず、実験に使用した被評価材料(サンプル)としての半導体装置2について説明する。この半導体装置2は、図4に示すように、サファイア(Al23)基板27上に、シリコン(Si)をドープした窒化ガリウム(GaN)からなる半導体6をMOCVD法によって成膜し、その上にさらに金(Au)からなる第1電極としてのショットキー電極28aと、アルミニウム(Al)からなる第2電極としてのオーミック電極28bとをそれぞれ真空蒸着法を用いて形成した、いわゆるAu/n型GaNショットキーダイオード2(以下、ダイオード2と略称する。)である。
【0068】
ダイオード2の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を評価するのに先立って、このダイオード2が適正な状態で作動するか否かを検査する。具体的には、評価装置1のプローブ7の第1ニードル7aをショットキー電極28aに接触させるとともに、第2ニードル7bをオーミック電極28bに接触させる。この状態において、ダイオード2が備える半導体6に正逆両方の向きの電流を流すように、第1ニードル7aおよび第2ニードル7bのそれぞれに、−2(V)〜+2(V)の電圧を印可する。この検査結果を、電流と電圧との相関関係としてグラフに示すと、図5(a)に示すような電流・電圧特性曲線を得ることができた。この電流・電圧特性曲線から、ダイオード2は逆方向電流が微小である良好な状態のショットキーダイオードであることが分かる。
【0069】
また、先程の検査結果を、1/C2と電圧との相関関係としてプロットすると、図5(b)に示すようなグラフを得ることができた。この図5(b)に示されるグラフから、ダイオード2は良好な状態のショットキーダイオードであるとともに、均一な濃度プロファイルをもったステップジャンクションを有していることが分かった。なお、図5(b)中一点鎖線で示す部分Aは、図5(b)中実線で示す部分に連続するように近似曲線を外挿して得られたものである。この図5(b)に示される結果などから、ダイオード2のサファイア基板27の不純物濃度およびショットキー障壁は、それぞれ4.57×1017(個/cm3)および1.60(eV)であることが分かる。
【0070】
次に、ダイオード2の半導体6の容量(空乏層容量、接合容量)を、ショットキー電極28aに100(kHz)の交流信号を重畳したバイアス電圧を印加することによって測定するとともに、その容量の放射光(X線)波長依存を調べた。半導体6の容量のX線波長依存の測定は、具体的には、半導体6中のGa原子のK吸収端近傍での励起X線3の波長およびエネルギーなどを変化させて、容量の変化と時間依存を測定して解析した。すると、図6中実線で示すように、明瞭な容量XAFSシグナルを観測できた。
【0071】
また、その容量XAFSシグナルの信頼性を検証するために、先程の励起X線3と同様の励起源によって発生させた蛍光X線3を用いて同様の測定および解析をしたところ、図6中破線で示すような蛍光XAFSシグナルを得ることができた。それら両XAFSシグナルを比較したところ、図6に示すように、Ga原子のK吸収端近傍において略一致することが確認された。この結果より、本評価方法が含むXAFS法によって得ることができるダイオード2の構造に関する情報は、従来技術のXAFS法によって得ることができる結果と同様に、一般に信頼できる精度を有していることが分かる。また、この結果より、Ga原子のK吸収端近傍においてシフトがないことが分かる。すなわち、このダイオード2においては、その半導体6の欠陥にGa原子が関与していないことが分かる。
【0072】
さらに、パルス状の断続X線3に対する半導体6の過渡反応(応答)を調べるために、エネルギーの大きさが10.49(keV)の断続X線3を半導体6に照射して、その容量の時間変化を測定したところ、図7に示すように、室温で時定数が数十秒オーダーの過渡容量の変化を観測できた。このような接合容量の過渡現象は、X線3の照射により半導体6中の深いレベルで励起されたキャリア(ホール)の価電子帯から捕獲準位(トラップレベル)への捕獲(トラップ現象)、および熱励起などによる捕獲準位から価電子帯への放出(デトラップ現象)に対応している。
【0073】
一般に、X線3は、これが有するエネルギーによって、その波長に応じた所定の原子の内殻の軌道に存在する電子、例えば深い準位である1s軌道に存在する電子を伝導帯の空軌道まで励起させて(たたき上げて)、1s軌道に電子の抜けた状態(穴)を作り出すことが可能である。この現象(作用)は、深い準位のキャリアの励起と呼ばれる現象の一つである。したがって、ダイオード2の半導体6に断続X線3を照射した結果として観測された半導体6の過渡容量の変化は、断続X線3による深い準位のキャリアの励起作用に因るものであることが分かる。すなわち、前記観測結果より、半導体6中に含まれるGa原子が有する活性化エネルギーが深い準位のキャリアを、パルス状の断続X線3を用いて励起できることが分かる。したがって、本発明の評価方法によれば、前記評価装置1を用いて断続X線3を発生および照射することにより、半導体6の禁制帯内の活性化エネルギーが深い準位をもつ不純物や欠陥を検出して、不純物の同定、濃度、準位のエネルギー、捕獲準位の深さ、密度、および捕獲断面積などの半導体装置2の電気的性質に関する情報を得ることができる。
【0074】
このように、前記評価装置1を用いた本発明の評価方法によれば、従来、物質の構造情報を得るための一方法であったXAFS法などに用いる連続X線3を、パルス状の断続X線3に加工してダイオード2に照射することにより、ダイオード2が有している半導体6の容量や、その接合部を流れる電流の流量を変化させて、それらの変化量などをDLTS信号あるいはICTS信号などとして検知できる。また、それらDLTS信号あるいはICTS信号を測定および解析することにより、ダイオード2の電気的性質を評価できる。すなわち、本発明の本評価方法によれば、放射光(SR光、SOR光)としての断続X線3を用いたDLTS法あるいはICTS法として、SR(SOR)−DLTS(ICTS)法を実行できる。したがって、本発明の評価方法によれば、前述した1台の評価装置1を用いて、従来、殆ど不可能とされていたダイオード2の電気的性質と、半導体6中の不純物や欠陥、およびそれらの周辺の局所構造(微細構造)、ならびに電子状態との相関関係を解明できる。
【0075】
ここで、従来のDLTS法について、その概略を、図8〜図10を参照しつつ説明する。
【0076】
DLTS法とは、所定の範囲で温度を掃引しつつ、バイアス電圧などの電気的励起手段を用いたパルス励起に対する半導体6の過渡容量変化を解析する信号処理の方法である。各測定温度における半導体6の容量の過渡応答は、例えば図8(a)中各実線で示されるようなグラフとなって表される。これらの各グラフにおいて、測定時間中の所定の時刻t,tにおける容量の差をS(T)とすると、このS(T)は以下に示す(1)式で表すことができる。
【0077】
S(T)={C(t,T)−C(t,T)}…(1)
このS(T)を各測定温度に対してプロットすると、図8(b)に示されるようなグラフとなる。このグラフが以下に示す式(2)で表される各測定温度におけるDLTSスペクトル、すなわちDLTSシグナル(信号)Sを表す。
【0078】
S=C(t)−C(t)…(2)
この図8(b)に示されるグラフによって表されるDLTSシグナルSは、以下に示す(3)式で表される時定数τの温度で極値を有する。
【0079】
τ=(t−t)/ln(t/t)…(3)
すなわち、各測定温度における容量の差S(T)は、それぞれの時定数τで表される温度において極値を有しており、それら各極値が半導体6の各測定温度における一つの深い準位に対応している。
【0080】
また、測定時間に対する半導体6の過渡容量変化は、図9(a)中実線で示すようなグラフで表すことができる。このグラフにおいて、図9(a)中B〜Cで示される時間範囲、すなわちグラフの起ち上がり部分は、図9(b)に示すように、基底状態の価電子帯から励起されたキャリアが、価電子帯と伝導帯との間に存在する所定のエネルギー準位の捕獲準位(トラップレベル)に捕獲されることにより、半導体6の接合容量が一時的に増大している状態を表している。また、図9(a)のグラフは、図9(a)中Cで示される時刻において、半導体6の接合容量が最大値に達した状態を表している。すなわち、半導体6中に生成されたホールおよび電子の単位体積あたりの密度が最大になったことを表している。そして、図9(a)のグラフにおいて、図9(a)中C〜Dで示される時間範囲、すなわちグラフの減衰部分は、図9(c)に示すように、捕獲準位に捕獲されていたキャリアが、熱励起などによって捕獲準位から放出されて、捕獲準位よりエネルギー準位の低い価電子帯に戻ることにより、半導体6の接合容量が減少している状態を表している。
【0081】
以下、前述した従来技術のDLTS法における電気的励起手段を、放射光としてのパルス状の断続X線3に代えた、評価装置1を用いた本発明のSR−DLTS法に基づくダイオード2の電気的性質を評価する実験について説明する。
【0082】
SR−DLTS法の具体的な手順の概略を図10に示す。この図10のフローチャートに示されるように、本発明のSR−DLTS法の特徴は、断続X線3の波長および測定温度を、所定の範囲内で変化させつつ、ダイオード2の半導体6の過渡応答を測定することにある。まず、過渡応答の測定の際に用いる断続X線3の波長の範囲、およびその測定を行う際の測定温度の範囲をそれぞれ設定する。測定に用いる断続X線3の波長の範囲については、例えば、その測定開始波長としての最小波長のλmin、刻み幅(ステップ幅)Δλ、および測定終了波長としての最大波長のλmaxをそれぞれ設定する。同様に、測定温度の範囲については、例えば、その測定開始温度としての最低温度のTmin、刻み幅(ステップ幅)ΔT、および測定終了温度としての最高温度のTmaxをそれぞれ設定する。その後、測定開始波長λminおよび測定開始温度Tminを入力して、半導体6の過渡応答の測定を開始する。
【0083】
この際、断続X線3を、その波長をλminに保持しつつ、1回の測定につき所定の時間、本実験においては例えば20秒間、ダイオード2に向けて照射する。それとともに、1回の測定が終わるごとに、測定温度を刻み幅ΔTずつ上げていき、測定温度Tが測定終了温度Tmaxに到達するか、あるいは測定終了温度Tmaxを超えた時点で測定波長λminにおける半導体6の過渡応答の測定を終了する。その後、測定波長λを刻み幅Δλだけ大きくした状態で、測定開始温度Tminから測定終了温度Tmaxまで、刻み幅ΔTずつ、先程と同様の測定を行う。以後、同様に測定温度Tおよび測定波長λをそれぞれ順次設定し直しつつ半導体6の過渡応答の測定を行い、測定波長λが測定終了波長λmaxに到達するか、あるいは測定終了波長λmaxを超えた時点で半導体6の過渡応答の測定を全て終了する。すなわち、本発明のSR−DLTS法を終了する。
【0084】
なお、SR−DLTS法を行う時間的余裕がない場合、図11のフローチャートに示されるように、測定温度Tを所定の一定温度に保持した状態で、先程のSR−DLTS法と同様に、測定波長λだけをλminからλmaxまでΔλずつ大きくしていって半導体6の過渡応答の測定を行えばよい。すなわち、従来技術のICTS法における電気的励起手段を放射光としてのパルス状の断続X線3に代えた、いわゆるSR−ICTS法を行えばよい。
【0085】
以上説明したSR−DLTS法に基づいて、前述したAu/n型GaNショットキーダイオード2の電気的性質を測定して解析した結果を、図12〜図16に示す。Ga原子のK吸収端近傍において、ダイオード2が有する半導体6の過渡容量変化の各測定温度における時間依存性は、図12中の各グラフのように表される。これら図12中の各グラフから、測定温度を上げていくことによって、半導体6過渡容量の変化の時定数τが速くなっていくことが分かる。また、半導体6の過渡容量変化を示すDLTSシグナルの温度依存性は、図13中の各グラフのように表される。これら図13中の各グラフにピークフィッティング(図面を見易くするために、その図示を省略する。)を行うと、半導体6の過渡応答が、室温付近における深い準位からの一個のホールの放出に対応していることが分かる。
【0086】
また、図13中の各グラフのピークから半導体6のキャリアであるホールの放出速度(エミッション・レート)を計算し、その温度依存性をプロットすると、図14のように示すことができる。その結果、励起状態において半導体6のホールが捕獲されている捕獲準位(トラップレベル、Trap Level)の深さは、価電子帯(Valence Band)のエネルギー準位が最も浅い(高い)頂上部から、エネルギー準位が約0.9(eV)だけ高い位置であることが分かった。この捕獲準位の位置(深さ)は、図15に示すように、半導体6の価電子帯と伝導帯(Conduction Band)との間に存在する約3.4(eV)の幅を有する、一般にイエロー・バンド(Yellow Luminescence Band)と呼ばれるGa空孔の関与した不純物レベルと略一致している。以上の結果を一つの図にまとめると、図16のように示すことができる。この結果は、従来技術におけるDLTS法を用いて、Au/n型GaNショットキーダイオード2の電気的性質を測定して解析した結果(その説明および図示は省略する。)と極めてよく一致する。
【0087】
このように、評価装置1を用いた本発明のSR−DLTS法に基づくダイオード2の電気的性質を評価する実験の結果は、十分に信頼できることが判明した。すなわち、従来技術のDLTS法における電気的励起手段を放射光としてのパルス状の断続X線3に代えた、評価装置1を用いた本発明のSR−DLTS法に基づく半導体装置の評価方法の評価精度が高いことが確認できた。したがって、SR−DLTS法を含む本発明の半導体装置の評価方法に基づいて、評価すべきダイオード2にX線3を断続的に照射することにより、ダイオード2が具備する半導体6の接合容量の過渡的変化を測定および解析して半導体6の電気的性質を高い精度で評価できることが分かる。
【0088】
また、本発明のX線を用いた半導体装置の評価方法のうち、ダイオード2にX線3を連続的に照射することにより、半導体6中の所定の元素に吸収された連続X線3のエネルギーのスペクトルを測定および解析して半導体6の構造および電子状態を評価する方法については、従来技術のXAFS法(XANES法やEXAFS法などを含む。)と同様なので、その方法の詳しい図示および説明は省略して、その結果だけを図示して説明する。評価装置1を用いて本発明の評価方法が含むX線構造解析を行う場合、前述したX線照射装置4から半導体装置2に向けて照射されるX線3が断続X線3ではなく連続X線3となるように、また、半導体6の構造解析を行うのに十分な量の連続X線3が半導体装置2に向けて照射されるように、X線チョッパー5aの作動状態または非作動状態を制御すればよい。また、その連続X線3の波長、エネルギー、および線束の太さなども、半導体6の構造解析を行うのに適正な状態となるように、X線発生装置13や、X線照射装置4、およびX線チョッパー5aを適宜制御して調節して設定する。
【0089】
Au/n型GaNショットキーダイオード2の結晶中のGa原子の局所構造は、図17(a)のように示すことができる。ところが、先程のSR−DLTS法の実験に先立って行った、XAFS法によるダイオード2の構造解析の結果を示す容量XAFSシグナルは、図6中実線で示すように、半導体6中の欠陥にGa原子が関与していないことを明瞭に表している。これは、図17(b)中破線で示すように、欠陥の起源となるGa原子が空孔のため、容量XAFS(Capacitance XAFS)のシグナルと、蛍光XAFSのシグナルとの間で、K−吸収端付近においては殆ど差が表れなかったと考えることができる。また、この推論は、前述したSR−DLTS法による半導体6の電気的性質を評価する実験結果である、半導体6のホールが捕獲される準位の深さが、イエロー・バンドと呼ばれるGa空孔の関与した不純物レベルと略一致していることと整合性がとれる。
【0090】
このように、本発明の評価装置1を用いた本発明の評価方法に基づいて、この評価方法に含まれるSR−DLTS法(SR−ICTS法)およびXAFS法を行うことにより、半導体6のホールが捕獲される準位が、VGaに起因する説を支持する結果を得ることができた。また、SR−DLTS法をAu/n型GaNショットキーダイオード2に適用して、イエロー・バンドと呼ばれる深い準位を検出できた。この検出感度は、前述した結果から、従来技術の電気的励起源によるDLTS法と同程度であり、半導体6の接合容量の1/100程度の変化は容易に検出可能である。この際、ドナー、あるいはアクセプターの濃度を1E15とすれば、1E13の濃度の深い準位の検出は容易であり、1E12の濃度の深い準位の検出も十分に可能である。さらに、X線3は半導体6の構造中の十分に深い位置まで侵入できるので、ダイオード2の内部の埋もれた構造も高精度かつ容易に解析できる。
【0091】
また、以上説明したように、本発明のX線を用いた半導体装置の評価方法は、温度と、X線3の波長およびエネルギーの大きさ等のX線3が有する各種状態量との2つのパラメータを主に利用する。前述した本発明の評価方法に基づいた実験においては、電気的性質や構造情報および電子状態が既知であるAu/n型GaNショットキーダイオード2を評価対象としたため、始めにXAFS法によって、その構造情報および電子状態を測定および解析したが、通常は始めにSR−DLTS法によって、その電気的性質を測定および解析する。この際、半導体6中に存在する、ある特定の欠陥などに関する信号が発生する温度を求める。次に、その温度でX線3の波長およびエネルギーの大きさ等を変化させて、半導体6の構造情報および電子状態を測定する。これにより、半導体6中のある特定の欠陥などに関する電気的性質や構造情報および電子状態に関する情報を得る。さらに続けて、X線3の波長およびエネルギーの大きさ等を変化させつつ、半導体6の電気的性質の測定および解析を繰り返し行うことによって、欠陥などのより詳細な電気的性質を知ることができる。
【0092】
このように、本発明のX線を用いた半導体装置の評価方法は、半導体装置(ダイオード)2の電気的性質の測定および解析と、半導体装置(ダイオード)2の構造情報および電子状態の測定および解析とを、交互に繰り返し行う。したがって、本発明のX線を用いた半導体装置の評価方法に行う際に使用する評価装置1は、SR−DLTS法およびXAFS法を1台の装置で実行できる、前述した本発明のX線を用いた半導体装置の評価装置1のような一体型のものであることが実用上好ましく、また前記測定および解析を迅速かつ正確に、さらには容易に実行するために、一体型であることが実質的に必要不可欠である。
【0093】
以上説明したように、本発明のX線を用いた半導体装置の評価装置1、およびこの評価装置1を用いた本発明のX線を用いた半導体装置の評価方法によれば、ダイオードを始めとする半導体装置2の過渡容量応答測定の励起源として断続X線3などのパルス放射光を利用できるとともに、半導体6中の深い準位のエネルギー、濃度、捕獲断面積などの電気的性質の情報と、欠陥周辺の構造情報および電子状態とを原子レベルの高い精度で微視的(サイト選択的)に、かつ容易に得ることができる。すなわち、本発明の評価装置1を用いた評価方法によれば、半導体装置2の被測定箇所や被測定材料に拘らず、半導体装置2の構造的特徴と電気的性質とを、X線3を用いて高い精度で容易に測定および解析して評価し、それら両者の関係を明らかにできる。
【0094】
なお、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法および評価装置は、前述した一実施形態には制約されない。例えば、X線検出器10の感度を向上させることにより、シンクロトロン14ではなく、小型のX線構造解析装置を用いても本発明の評価方法のXAFS法を実行可能である。また、本発明の評価装置1の一層のノイズ低減効果を向上させるために、コンピュータ9(12)とシンクロトロン14やX線チョッパー5aとを接続する接続ケーブル26の代わりに、シールドケーブル18を用いても構わない。また、第1A/Dコンバータ19a〜第3A/Dコンバータ19cは、それぞれコンピュータ9(12)と一体のものでも構わない。また、X線光学系全体の雰囲気温度を調節可能な温度調節装置を設けても構わない。また、本発明の評価方法においては、半導体装置2は、その電気的性質、あるいは構造および電子状態のどちらを先に測定および解析しても構わない。また、本発明の評価装置1によれば、半導体装置2の半導体6だけではなく、絶縁体などの電気的性質、あるいは構造および電子状態も測定および解析して評価可能である。また、本発明の評価装置1を用いた評価方法によれば、半導体装置2の製造プロセスの各過程において、どの段階で半導体中に欠陥や空孔が生じたのか、その起源も容易に検出できる。さらに、X線3の波長を短くするとともに、その線束を絞ることにより、本発明の評価装置1を、可視光線を利用した一般の光学顕微鏡よりも分解能の高いX線顕微鏡として使用することもできる。
【0095】
【発明の効果】
本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法によれば、評価すべき半導体装置が具備する半導体の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を、半導体装置に対するX線の照射状態を適宜、適正に切り替えることにより、それぞれX線を使用して測定および解析して評価できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれ高い精度で解析して評価し、それら両者の関係を明らかにできる。
【0096】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法によれば、X線の照射時間を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれより高い精度で解析して評価できる。
【0097】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法によれば、照射するX線の状態を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれさらに高い精度で解析して評価できる。
【0098】
さらに、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価方法によれば、評価すべき半導体装置の被測定温度を、半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれ極めて高い精度で解析して評価できる。
【0099】
本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置によれば、X線照射手段から評価すべき半導体装置に向かうX線の進路上に配置されたX線照射時間設定手段を用いて、半導体装置に対するX線の照射状態を適宜、適性かつ選択的に切り替えることにより、半導体装置が具備する半導体の電気的性質、ならびに微細構造および電子状態を、それぞれX線を使用して、かつ、1台の装置で測定および解析して評価できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれ高い精度で解析して評価し、それら両者の関係を明らかにできる。
【0100】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置によれば、X線の照射時間を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれより高い精度で解析して評価できる。
【0101】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置によれば、照射するX線の状態を半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれさらに高い精度で解析して評価できる。
【0102】
また、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置によれば、温度調節手段によって、評価される半導体装置の被測定温度を、半導体の成分や測定目的などに応じて適正な状態に設定できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれ極めて高い精度で解析して評価できる。
【0103】
さらに、本発明に係るX線を用いた半導体装置の評価装置によれば、ノイズ低減手段によって、半導体の電気的性質、微細構造、および電子状態を、適正な状態で測定して解析できる。したがって、半導体装置の電気的性質と、構造的特徴および電子状態とをそれぞれ極めて高い精度で解析して評価できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態に係るX線を用いた半導体装置の評価装置の概略を示す図。
【図2】図1の評価装置が具備するX線照射時間設定装置としてのX線チョッパーを示す斜視図であり、(a)は半導体装置にX線を照射している場合を示し、(b)は半導体装置に照射するX線を遮断している場合を示すものである。
【図3】図1の評価装置が具備する他のX線照射時間設定装置としてのゲートバルブを示す斜視図であり、(a)は半導体装置にX線を照射している場合を示す図であり、(b)は半導体装置に照射するX線を遮断している場合を示す図である。
【図4】図1に示す評価装置が評価する半導体装置としてのAu/n型GaNショットキーダイオードを示す斜視図。
【図5】図4に示すダイオードの電気的性質を示すグラフであり、(a)は電流・電圧特性を示し、(b)は電圧に対する1/C2をプロットして示すものである。
【図6】図4に示すダイオードの構造情報を表す容量XAFSシグナルおよび蛍光XAFSシグナルを示すグラフ。
【図7】図4に示すダイオードが有する半導体に断続X線を照射した場合の室温における接合容量の時間変化を示すグラフ。
【図8】従来技術に係るDLTS法の原理を示すグラフであり、(a)は半導体の容量の過渡応答を示し、(b)は半導体のDLTSシグナルを示すものである。
【図9】従来技術に係るDLTS法による半導体の過渡容量変化を示すグラフであり、(a)は半導体の過渡容量変化の時間依存性を示し、(b)は(a)のグラフの起ち上がり部分のキャリアの様子を示す図であり、(c)は(a)のグラフの減衰部分のキャリアの様子を示す図である。
【図10】本発明の一つの実施形態に係るX線を用いた半導体装置の評価方法が実行するSR−DLTS法の作業の流れを示すフローチャート。
【図11】本発明の一つの実施形態に係るX線を用いた半導体装置の評価方法が実行するSR−ICTS法の作業の流れを示すフローチャート。
【図12】本発明のSR−DLTS法による半導体の過渡容量変化の各温度における時間依存性を示すグラフ。
【図13】本発明のSR−DLTS法による半導体の過渡容量変化を表すDLTSシグナルの温度依存性を示すグラフ。
【図14】本発明のSR−DLTS法による半導体のエミッション・レートの温度依存性を示すグラフ。
【図15】本発明のSR−DLTS法による半導体のキャリアの捕獲準位を示す図。
【図16】本発明のSR−DLTS法による半導体の過渡容量変化を表すDLTSシグナルの温度依存性と半導体のキャリアの捕獲準位とをまとめて示す図。
【図17】本発明の評価方法が実行するXAFS法によるAu/n型GaNショットキーダイオードの半導体中のGa原子付近の局所構造を示し、(a)は通常の結晶中における場合を示す図であり、(b)はGa空孔の場合を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体評価装置
2…Au/n型GaNショットキーダイオード(半導体装置)
3…X線
4…X線照射装置(X線照射手段)
5…X線照射時間設定装置(X線照射時間設定手段)
5a…X線チョッパー(X線照射時間設定手段)
5b…ゲートバルブ(X線照射時間設定手段)
6…半導体
7…プローブ(接合容量検知手段)
8…IV/CVメータ(接合容量検知手段)
9…コンピュータ(第1半導体評価手段)
10…X線検出器(X線スペクトル検知手段)
11…X線スペクトル測定装置(X線スペクトル測定手段)
12…コンピュータ(第2半導体評価手段)
18…シールドケーブル(ノイズ低減手段)
20…温度調節装置(温度調節手段)
21…除震台(ノイズ低減手段)

Claims (9)

  1. 評価すべき半導体装置にX線を断続的に照射することにより、前記半導体装置が具備する半導体の接合容量の過渡的変化を測定および解析して前記半導体の電気的性質を評価するとともに、前記半導体装置に対する前記X線の照射状態を切り替えて、前記半導体装置にX線を連続的に照射することにより、前記半導体中の所定の元素に吸収された前記連続X線のエネルギーのスペクトルを測定および解析して前記半導体の構造および電子状態を評価することを特徴とするX線を用いた半導体装置の評価方法。
  2. 前記X線は、前記半導体装置への断続的な照射または連続的な照射を選択的に切り替えることができるとともに、その照射時間を調節自在であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の評価方法。
  3. 前記X線は、その波長、エネルギー、および前記半導体装置に照射する線束の太さが可変であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の評価方法。
  4. 前記半導体装置は、その被測定温度が可変であるとともに、前記過渡的変化が測定および解析される際には、所定の温度に保持されることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の評価方法。
  5. 評価すべき半導体装置にX線を照射するX線照射手段と、
    このX線照射手段から前記半導体装置に向かう前記X線の進路上に配置されており、前記半導体装置への前記X線の断続的な照射または連続的な照射を選択的に切り替えるとともに、前記X線の照射時間を所定の値に設定するX線照射時間設定手段と、
    前記X線が断続的に照射された際の前記半導体装置が具備する半導体の接合容量とその過渡的変化を検知する接合容量検知手段と、
    この接合容量検知手段が検知した前記半導体の接合容量とその過渡的変化過渡的変化を測定する接合容量測定手段と、
    この接合容量測定手段が測定した前記半導体の接合容量とその過渡的変化を解析して前記半導体装置の電気的性質を評価する第1半導体評価手段と、
    前記X線が連続的に照射された際の前記半導体中の所定の元素に吸収された該連続X線のエネルギーのスペクトルを検知するX線スペクトル検知手段と、
    このX線スペクトル検知手段が検知した前記スペクトルを測定するX線スペクトル測定手段と、
    このX線スペクトル測定手段が測定した前記スペクトルを解析して前記半導体装置の構造および電子状態を評価する第2半導体評価手段と、
    を具備することを特徴とするX線を用いた半導体装置の評価装置。
  6. 前記X線照射時間設定手段は、前記半導体装置への前記X線の断続的な照射または連続的な照射の選択的な切り替え、および前記X線の照射時間の長さを、前記半導体の接合容量とその過渡的変化の検知および測定、または前記半導体中の所定の元素に吸収された前記連続X線のエネルギーのスペクトルの検知および測定と、それぞれ互いに同期するように制御されることを特徴とする請求項5に記載のX線を用いた半導体装置の評価装置。
  7. 前記X線照射手段は、前記X線の波長、エネルギー、および前記半導体装置に照射する線束の太さを、それぞれ互いに独立に所定の値に設定可能であることを特徴とする請求項5または6に記載のX線を用いた半導体装置の評価装置。
  8. 前記半導体装置の温度を所定の値に設定可能な温度調節手段が設けられていることを特徴とする請求項5〜7のうちのいずれか1項に記載のX線を用いた半導体装置の評価装置。
  9. 前記半導体の接合容量とその過渡的変化を検知して測定する際のノイズ、および前記半導体中の所定の元素に吸収された前記連続X線のエネルギーのスペクトルを検知して測定する際のノイズを、それぞれ低減するノイズ低減手段が設けられていることを特徴とする請求項5〜8のうちのいずれか1項に記載のX線を用いた半導体装置の評価装置。
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