JP2001165851A - 拡散材料の表面反応過程分析方法及びその装置 - Google Patents

拡散材料の表面反応過程分析方法及びその装置

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JP2001165851A
JP2001165851A JP35082899A JP35082899A JP2001165851A JP 2001165851 A JP2001165851 A JP 2001165851A JP 35082899 A JP35082899 A JP 35082899A JP 35082899 A JP35082899 A JP 35082899A JP 2001165851 A JP2001165851 A JP 2001165851A
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chamber
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gas
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analyzing
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Takehiko Ito
岳彦 伊藤
Mitsuru Sakano
充 坂野
Yasuhiro Iwamura
康弘 岩村
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物混入のおそれなく、拡散材料の反応状
態を正確に解析する。 【解決手段】 吸蔵室2での試料1の反応前後の状態
と、放出室3での反応前後の状態とをそれぞれ計測し、
かつ分析するので、試料1に如何なる反応が起き、また
この反応により如何なる物質が生成され、さらに反応の
前後で試料が如何なる状態に変化したかを分析でき、し
かも吸蔵室2と試料1と放出室3間は真空状態に気密保
持され続けるので、不純物が混入するおそれが何等な
く、試料における反応前後の状況を正確に計測・分析で
き、正確な計測・分析データを得ることができ、反応過
程を明確に解析できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素あるいは重水
素が拡散材料中に拡散しながら透過したとき、その拡散
試料の反応状態を観察して解析する拡散材料の表面反応
過程分析方法と、それを実施するための表面反応過程分
析装置とに係り、特に拡散材料の反応分析能力を飛躍的
に高めるのに好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】水素あるいは重水素を用いて試料に反応
させる従来技術として、特開平8−166476号公
報,同8−166477号公報に示される技術がある。
上記特開平8−166476号公報(以下、第一の従来
技術という)には、パラジウムなどの金属やその合金等
の固体に、軽水素と重水素との何れか一方を含ませて作
成した試料を、真空容器内でヒータにより加熱して、試
料中で前記何れか一方のガスを移動させ、人為的に核融
合反応を引き起こす技術が開示されている。
【0003】また、上記特開平8−166477号公報
(以下、第二の従来技術という)には、電解溶液側の電
気分解セルと、真空容器と、パラジウム等からなる試料
としての陰極電極との間が気密的に閉じられるように装
置を構成し、陰極電極と陽極電極とにより電解溶液の電
気分解を行うことにより、その際の核反応によって生成
された、電解溶液内を通過できない荷電粒子やX線を検
出できるようにした技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第一の
従来技術では、真空容器を用いその中で核融合反応を誘
発するものの、水素或いは重水素を長時間連続的に拡散
させることが出来ない。また、この従来技術は、核融合
反応の結果発生する放射線を計測するものであり、各反
応生成物質(元素変換)を計測するものではない。他
方、第二の従来技術では、電解吸蔵を用いているため、
核反応生成物が大量に生成される場合を除いて、不純物
混入のおそれがあり、計測の正確性に欠けるという問題
がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、水素あるいは重水素が一
方の真空室内から拡散材料中へ拡散して他方の真空室に
放出した際、不純物が何等混入することなく、拡散材料
の反応状態を正確に解析することができ、しかも長時間
連続的に拡散させることができる水素拡散材料の表面反
応過程分析方法を提供すること、及び該方法を的確に実
施し得る水素拡散材料の表面反応過程分析装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、以下の手段を採用した。すなわ
ち、本発明に係る拡散材料の表面反応過程分析方法は、
吸蔵室及び放出室を真空引きする工程と、真空状態の吸
蔵室内に前記ガスを充填する工程と、放出室内のガス状
核反応生成物を検出する工程、又は/及び、拡散材料の
ガス吸蔵側表面を分析する工程とを有することを特徴と
するものである。
【0007】この構成では、一方の真空室(吸蔵室)に
充填された水素あるいは重水素が、拡散材料中を拡散し
て他方の真空室(放出室)に放出されるから、不純物混
入のおそれがなく、拡散材料の反応状態を正確に解析す
ることが可能となる。また、水素あるいは重水素を長時
間連続的に拡散させることも可能となる。しかるに、拡
散材料表面での水素の吸着状態や電子状態,拡散材料表
面から放出される放射線,拡散材料表面に微量生成され
る反応生成物質やその同位体比等を計測して分析すれ
ば、拡散材料表面で誘起される反応の状態を高精度に解
析することが可能となる。
【0008】また、本発明に係る拡散材料の表面反応過
程分析方法は、吸蔵室及び放出室を真空引きする工程
と、吸蔵室及び放出室が真空状態にある時に、拡散材料
の表面を分析する工程と、真空状態の吸蔵室内に前記ガ
スを充填する工程と、拡散材料のガス吸蔵側表面を分析
する工程とを有することを特徴とするものである。
【0009】この構成では、不純物混入のおそれがない
こと、水素あるいは重水素を長時間連続的に拡散させ得
る他、一方のガスが透過する前の拡散材料表面の状態
と、透過した後の拡散材料表面の状態とを計測すること
により、拡散材料の反応前後の状態を分析し得て、拡散
材料表面で誘起される反応前後の状態をも解析すること
が可能となる。
【0010】さらに、本発明に係る拡散材料の表面反応
過程分析方法は、吸蔵室及び放出室を真空引きする工程
Aと、吸蔵室及び放出室が真空状態にある時に、拡散材
料の表面を分析する工程Bと、真空状態の吸蔵室内に前
記ガスを充填する工程Cと、拡散材料のガス吸蔵側表面
を分析する工程Dと、これら工程C),D)を所定回数
繰り返し行う工程Eとを有することを特徴とするもので
ある。
【0011】この構成では、時間経過に伴い、拡散材料
表面に物質が種々生成されることがわかり、しかも、導
入時間を何回かに区切ることで、拡散材料表面反応生成
過程をより一層正確に解析することが可能となる。
【0012】本発明の拡散材料の表面反応過程分析装置
は、水素又は重水素の何れか一方のガスを拡散し得る拡
散材料を互いに気密状態で挟んで配置する吸蔵室及び放
出室と、吸蔵室及び放出室をそれぞれ真空にする真空排
気系と、吸蔵室に前記ガスを充填する水素供給系と、放
出室内のガス状核反応生成物を検出する検出手段とを備
えることを特徴とするものであり、この検出手段として
は、例えば、質量分析器が用いられる。
【0013】また、本発明の拡散材料の表面反応過程分
析装置は、水素又は重水素の何れか一方を拡散し得る拡
散材料を互いに気密状態で挟んで配置する吸蔵室及び放
出室と、吸蔵室及び放出室をそれぞれ真空にする真空排
気系と、吸蔵室に前記ガスを充填する水素供給系と、拡
散材料のガス吸蔵側表面を分析する分析手段とを備える
ことを特徴とするものである。
【0014】分析手段は、ガス吸蔵側表面に生成される
元素,同位体比,化学結合状態,吸着状態等を計測する
表面分析器を備えてなり、この表面分析器は、少なくと
も、拡散材料より放出される電子・イオンを計測するエ
ネルギー分析器、又は、拡散材料より反射される反射
光,散乱光を取り込んで計測する分光分析器の何れか一
方を備えることを特徴とするものである。
【0015】さらに、本発明の拡散材料の表面反応過程
分析装置は、上記の構成に加えて、X線,中性子,ガン
マ線,荷電粒子等の放射線を計測する核反応計測機器を
更に備えることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図14に基づいて説明する。まず、本発明の実施の
形態を述べる前に、本発明の原理を説明する。図1に示
すように、水素拡散材料としての試料1と、二つの真空
チャンバー2,3を用意し、これら二つの真空チャンバ
ー2,3の境界位置に試料1を気密保持された状態で配
置する。
【0017】そして、一方の真空チャンバー2内に重水
素ガスを充填し、その状態で他方の真空チャンバー3内
を真空排気すると、真空チャンバー2に充填された重水
素が試料1中を拡散しながら真空チャンバー3側へ透過
することとなり、一方の真空チャンバー2内の重水素が
試料1中を経て他方の真空チャンバー3に連続的に拡散
放出される。
【0018】上記重水素の拡散過程においては、重水素
はまず試料1の表面に吸着され、その後試料内部へと吸
蔵され、さらにその後試料を透過し続けることによって
連続的に拡散することとなるが、そのとき試料表面での
水素の吸着状態や電子状態,また試料表面から放出され
る放射線,試料表面に微量生成される反応生成物質やそ
の同位体比等を計測して分析すれば、試料表面で誘起さ
れる反応の状態を解析することが可能となる。
【0019】なお、図1では重水素ガスを用いている
が、これに限らず水素ガスで代用しても同様の作用効果
を得ることができることは勿論である。そこで、以降の
説明では、全て重水素ガスを用いることとしている。
【0020】次に、本発明の第一の実施形態による表面
反応過程分析装置について、図2に基づき説明する。同
図では、図1と同一符号のものはそれぞれ同じもの若し
くは相当するものを表している。図2において、符号1
は水素拡散材料である試料、2は一方の真空チャンバー
である吸蔵室、3は他方の真空チャンバーである放出室
であり、吸蔵室2と放出室3との境界位置には試料1が
配置され、両室2,3間は不純物等が混入しないよう気
密保持されている。
【0021】ここで、気密保持するための構成として
は、例えば図3に示すように、吸蔵室2と放出室3との
境界位置に透過窓4aを有する真空フランジ4が設けら
れ、該フランジ4の透過窓4aの位置に試料ホルダー5
を介して試料1が取付けられると共に、試料1の外周部
と真空フランジ4との間にOリング6が介設されること
により、吸蔵室2,放出室3間が気密保持されている。
【0022】なお、試料1としては、水素を拡散しなが
ら透過させる材料であるなら何でもよく、例えばパラジ
ウム,チタン,バナジウム等があるが、ここでは主とし
てパラジウムを用いる。また、吸蔵室2及び放出室3の
構成材料,真空フランジ4,Oリング6等の構成材料
は、重水素や拡散材料と触れても何等悪影響を受けるこ
とのない材質で構成されている。
【0023】吸蔵室2には、真空排気系7,水素供給系
8がそれぞれ接続され、放出室3には真空排気系9が接
続されている。真空排気系7は、重水素ガスの供給に際
し、予め吸蔵室2を高真空状態に保つためのものであ
る。また、水素供給系8は、真空状態にある吸蔵室2に
重水素ガスを充填するものであり、重水素ガスボンベ8
a,バリアブルリークバルブ8bからなっている。真空
排気系9は、放出室3を常に真空状態に保つためのもの
である。
【0024】吸蔵室2には、試料1の吸蔵室側表面に生
成される元素,その同位体比,水素の吸着状態,及び化
学結合状態等をそれぞれ計測し、かつ分析する表面分析
手段が設けられている。この表面分析手段は、大別する
と、エネルギー分析部と分光分析部とからなっている。
【0025】エネルギー分析部は、試料1に向かって照
射し、該試料表面上に存在する物質のX線,電子線,粒
子線などを励起させる表面分析用光源11と、試料より
放出される電子・イオンのエネルギーを計測する表面分
析用アナライザー12とを有し、試料表面の元素及びそ
の同位体比をそれぞれ分析して特定すると共に、試料表
面への吸着物の種類,吸着状態の分布をも判別・分析で
きるようにしている。
【0026】なお、表面の元素分析としては、例えばX
線光電子分光(XPS),オージェ電子分光(AES)
法があり、同位体比分析法としては、二次イオン質量分
析(SIMS),飛行時間型質量分析(TOF−SIM
S)等があり、表面吸着種・吸着状態分析法としては、
エネルギー損失分光(EELS)があるが、何れにし
ろ、対象物及び所期の目的を考慮し、適した手法を採用
すればよい。
【0027】一方、分光分析部は、試料1の表面に向か
って赤外光,可視光を照射する分光計測用光源10と、
その試料1から反射される反射光,散乱高を取り込んで
計測する分光計測用検出器15とを有し、これによって
も試料表面への吸着種類,吸着状態を判別・分析できる
ようにしている。この分光分析としては、赤外線反射分
布(FTIR),ラマン散乱分光を採用している。
【0028】吸蔵室2,放出室3の両室には、X線,中
性子,ガンマ線,荷電粒子線等の放射線を計測する放射
線計測器14,17と、試料1から生成されるガス状生
成物を検出する質量分析器13,16とがそれぞれ備え
られている。質量分析器13,16は、ガス状生成物を
検出すると共に、両室2,3内の重水素量を計測するこ
とにより、試料1を透過する重水素の透過量をも評価す
るようにしている。
【0029】放出室3には試料1の下方位置に、所期の
データが得られるよう試料1を加熱励起する加熱用ヒー
ター18をも備えられている。
【0030】上記の如き構成された表面反応過程分析装
置においては、吸蔵室2と放出室3との境界位置に試料
1がセットされると、まず、真空排気系7,9により吸
蔵室2,放出室3を真空状態に保ち、それぞれ所定圧の
真空状態になった時点で、真空排気系7の真空バルブを
閉じ、その後、水素供給系8より吸蔵室2内に重水素ガ
スを導入し、所定時間充填される。
【0031】このとき、吸蔵室2内に充填された重水素
は、まず試料1の表面に付着し、次いで試料1中を次第
に拡散しながら透過して放出室3に放出される。そし
て、その過程において試料1表面が重水素により反応す
るが、その反応前後の状態を上記表面検出手段及び放射
線計測器14,17並びに質量分析器13,16によっ
て計測し、かつ分析する。
【0032】このように、本実施の形態による分析装置
によれば、吸蔵室2での試料1の反応状態と、放出室3
での反応状態とをそれぞれ計測し、かつ分析できるの
で、上記第一,第二の従来技術では実現し得なかった、
試料1に如何なる反応が起き、またこの反応により如何
なる物質が生成され、さらに反応の前後で試料が如何な
る状態に変化したかということを分析することができ
る。
【0033】しかも、吸蔵室2と試料1と放出室3間が
真空状態に気密保持され続けるので、電解溶液を用いた
上記第二の従来技術では実現し得なかった、不純物混入
のおそれがなく、試料における反応前後の状況を正確に
計測・分析できる結果、信頼性の高い正確な計測・分析
データを得ることができる。従って、試料表面での重水
素の吸着状態や電子状態、試料表面上で生成される物質
やその同位体比と、試料より放出される放射線をそれぞ
れ正確に計測,分析できるので、試料表面で誘起される
反応過程を明確に解析することができる。
【0034】また本分析装置においては、真空排気系
7,9と、水素供給系8と、放射線計測器14,17
と、質量分析器13,16と、表面分析用光源11及び
表面分析用アナライザー12を有するエネルギー分析
部,分光用光源及び分光計測用検出器15を有する分光
分析部と、加熱用ヒーター18とを備えて構成されてい
るので、試料1に如何なる反応が起き、またこの反応に
より如何なる物質が生成され、さらに反応の前後で試料
1が如何なる状態に変化したかを確実に分析することが
でき、上記分析方法を的確に実施することができる。
【0035】さらに、表面分析手段が、エネルギー分析
部と分光分析部とからなっており、それら二系統でそれ
ぞれ独立的に計測し、かつ分析するので、試料表面に生
成される元素,その同位体比,重水素の吸着状態,及び
化学結合状態等を検出することができるばかりでなく、
試料1表面に生成される種々のものの分析を的確に行う
こともできる。
【0036】次に、本発明の第二の実施形態による表面
反応過程分析装置について、図4〜図8に基づき説明す
る。本実施の形態で取り扱う試料としては、パラジウム
単結晶(Φ16mm,厚さ10mm,111面の面方
位)を用いる。但し、この単結晶をこのまま使用するの
ではなく、実験に際しては、重王水で100秒間エッチ
ング処理することにより単結晶表面の不純物を除去す
る。以下、不純物の除去されたパラジウム単結晶を以下
にPd基板101と称す。
【0037】次いで、このPd基板101上に、図4に
示すように、CaO−Pd層102を成膜装置により1
000Åの厚さで成膜する。このCaO−Pd層102
は、CaがPd中約10%の比率であり、CaOとPd
とがアルゴンイオンビームで同時スパッターすることに
より成膜される。その後、CaO−Pd層102の上
に、上記と同様アルゴンイオンビーム照射することによ
りPd層103を100Åの厚さで成膜する。このよう
にして得られた三層構造の試料1を本分析装置にセット
する。
【0038】本分析装置は、実際に実験を行う規模の構
成であり、図5に示すように、吸蔵室2にはロータリポ
ンプ7a,真空バルブ7bを有する真空排気系7と、重
水素ガスボンベ8a,バリアブルリークバルブ8bから
なる水素供給系8が接続されている。この場合、水素供
給系8の下流部と真空排気系7の上流部とが共通管23
の一端に接続され、かつ該供給管23の他端が吸蔵室2
に連絡されている。また、吸蔵室2には、その室内用の
圧力計19が設置されている。
【0039】一方、放出室3にはロータリポンプ9a,
ターボ分子ポンプ9aを有する真空排気系9が接続され
る他、放射線計測器としてのX線検出器17と、質量分
析器16と、真空ゲージ20とが設置されている。質量
分析器16は、試料1を通過する重水素のガス量を計測
すると共に、例えばヘリウムなどのようなガス状の核反
応生成物質をも計測して分析するようにしている。
【0040】本実施の形態では、まず試料1が吸蔵室2
と放出室3間にセットされる。その際、試料1は図6に
示すように、成膜されたPd層103側が吸蔵室2、P
d基板101側が放出室3となるように配置される。な
お、吸蔵室2と放出室3間の境界位置は図3にて前述し
た気密構造と同様であるので、ここではその説明を省略
する。
【0041】試料1がセットされた後、吸蔵室2及び放
出室3の両室がそれぞれ真空排気系7,9により所定圧
に真空排気される。この場合、放出室3の到達真空度
は、1.33×10-9Kpaである。また、吸蔵室2は
所定圧に真空排気された後、真空バルブ7bを閉じてお
く。次いで、水素供給系8のバリアブルリークバルブ8
bを開き、前記ボンベ8a中の重水素ガスを吸蔵室2に
導入し続け、該吸蔵室2を1気圧に保つ。このときの吸
蔵室2内の圧力は圧力計19によりモニタする。そし
て、この状態を100時間維持する。
【0042】この経過時間中、放出室2では質量分析器
16が試料1から拡散しながら透過する重水素量,及び
ガス状生成物を計測し、またX線検出器17がX線を計
測し続ける。質量分析器16の計測結果を図7に、X線
検出器17の計測結果を図8に示す。
【0043】図7は質量数4からなる重水素分子のイオ
ン電流の時系列変化を表しており、重水素分子量に相当
するイオン電流が時間経過とともに増大してることがわ
かる。同図によれば、質量分析器16の計測結果によ
り、吸蔵室2内の重水素が試料1中を拡散して透過した
ことを意味する。また、この重水素は実験中の長時間に
わたり放出室3内に放出し続けているので、試料1中に
連続的に重水素を拡散させていることが実現できた。
【0044】図8はX線カウント数の時系列変化を表し
ており、同図によれば、吸蔵室2に重水素ガスを導入
後、50時間の経過後、X線カウント数が標準偏差の三
倍(3σ)を越えた数値となり、試料1よりX線が放出
されたことを意味する結果が得られた。従って、放出室
3側に質量分析器16,X線検出器17を設け、これら
によって計測することにより、試料1に対し長時間に渡
り連続的に重水素が拡散させていることがわかる。
【0045】また、X線のような放射線が発生している
ことも確実に検出することができるので、試料1の反応
状態を分析することができ、試料表面で誘起される反応
の解析を行うことができる。しかも、吸蔵室2と試料1
と放出室3とが気密保持状態であるので、不純物が何等
混入することがなく、それによる悪影響が存在しないの
で、正確な解析を行うことができる。
【0046】本発明の第三の実施形態による表面反応過
程分析装置を、図9〜図11に基づき説明する。この場
合の試料1は図示していないが、Pd基板101とし
て、□25mm×1mmt,純度99.9%のものを用
いた。そして、このPd基板101をアセトンで10分
間超音波洗浄することにより脱脂する。次いで、真空中
(1.33×10-8kpa以下)において、900℃の
温度で10時間加熱処理する。その後、重王水によりP
d基板101を100秒間エッチング処理することによ
り、表面の不純物を除去する。
【0047】次に、そのPd基板101上にアルゴンイ
オンビームスパッタリングし、CaOの含有率が原子数
比にして約10%となるCaOとPdとの混合膜102
を、1000Å厚で形成した後、さらにその上にPd層
103を400Åで成膜することにより、試料1を形成
した(図4参照)。その後、上記試料1を用い、本分析
装置にセットすることとなる。
【0048】本分析装置も上述の分析装置と同様、実験
室規模で使用されるものであり、図9に示すように、上
記試料1が吸蔵室2と放出室3間の境界位置に互いに気
密状態のままで配置される。その際、図10に示すよう
に試料1の成膜面側が吸蔵室2を向き、Pd基板101
が放出室3を向くようにセットされる。
【0049】本分析装置において、吸蔵室2には前述し
た実施の形態と同様、ロータリポンプ7a,真空バルブ
7bを有する真空排気系7と、重水素ガスボンベ8a,
バリアブルリークバルブ8bからなる水素供給系8と、
圧力計19とが備えられ、また放出室3にはロータリポ
ンプ9a,ターボ分子ポンプ9bからなる真空排気系9
と、真空ゲージ20とが備えられている。
【0050】そして、前述した図5の分析装置と異なる
のは、吸蔵室2には、表面分析手段として静電アナライ
ザー21及びX線銃22からなるXPS計測装置と、放
射線計測器としてのX線検出器14とが備えられている
点にある。XPS計測装置は、試料1より放出される光
電子のエネルギーを分析する静電アナライザー21と、
試料表面にX線を照射するX線銃22とからなり、試料
1の表面から深さ100Åまでに存在する元素の同定が
可能となるように設定されている。
【0051】X線検出器14は、大気中に設置している
ため、真空と大気を仕切り、しかもX線を透過させるこ
とができるよう、X線源と吸蔵室2との間にベリリウム
窓14aが設けられている。なお、吸蔵室2側の真空排
気系として、ロータリポンプ7aと真空バルブ7bとの
間にターボ分子ポンプ7cが設けられると共に、真空バ
ルブ7bと吸蔵室2間に吸蔵室用の真空ゲージ7dが接
続されている。
【0052】本実施の形態においては、まず試料1が吸
蔵室2と放出室3間にセットされる。この場合も試料1
は図10に示すように、成膜されたPd層103側が吸
蔵室2、Pd基板101側が放出室3となるように配置
される。試料1のセット後、吸蔵室2側の真空排気系7
及び放出室3側の真空排気系9をそれぞれ駆動し、両室
を所定圧の高真空状態とする。このとき、吸蔵室2と放
出室3との両室は真空ゲージ7c,20で計測し、1.
33×10-9kpaとする。
【0053】次いで、所定の高真空状態となったところ
で、XPS計測装置により吸蔵室2内の試料表面の状態
を計測し、試料表面に存在する物質を計測する。かかる
計測後、吸蔵室2内の真空排気系の真空バルブ7bを閉
じる一方、水素供給系のバリアブルリークバルブ8bを
開けることにより、吸蔵室2に重水素ガスを導入し続け
る。このとき、吸蔵室2内の圧力は圧力計19によりモ
ニタし、1気圧に保ち、この状態で240時間維持する
ことにより反応状態を監視する。
【0054】但し、XPS計測装置は高真空でのみ計測
可能な装置であるので、この時間内では動作させないで
おき、X線検出器14を動作させ、該X線検出器14に
より試料1から放出されるX線量を検出可能としてい
る。しかる後、上記所定時間が経過した後は、バリアブ
ルリークバルブ8bを閉じると共に、真空排気系7の真
空バルブを7bを開くことにより、吸蔵室2を再び真空
排気する。そして、吸蔵室2内が1.33×10-8kp
a以下になったとき、再度XPS計測装置を駆動し、試
料表面側の元素分析を行う。その分析結果を図11に示
す。
【0055】図11は、XPS計測装置により重水素が
試料を透過する前と後とによる表面元素分析結果を表
し、図中、破線が重水素透過前の状態、実線が重水素透
過後の曲線である。この図によれば、重水素透過後のス
ペクトルには、イオウ(S),珪素(Si)の結合エネ
ルギーに相当する位置にピークが存在し、従って、試料
1に重水素が透過することにより、試料1の表面にイオ
ウ,珪素が生成されたことを意味している。
【0056】このように、重水素を透過する前の試料表
面の状態と、重水素透過した後の試料表面の状態とを計
測するので、試料の反応前後の状態を分析することがで
き、また試料表面1に物質が生成されたことを確実に解
明することができる。しかも、長時間に渡り、吸蔵室
2,試料1,放出室3間が気密に保持され、またその間
で試料1が取り出すことをしていないので、実験中に外
部から不純物が混入するというおそれがなく、そのた
め、試料表面で生成された物質を正確かつ的確に分析す
ることができる。
【0057】図12〜図14は、本発明の第四の実施形
態による分析結果を示している。この実施形態において
は、上述した図9に示す分析装置と同様の構成のものを
用いると共に(図9参照)、試料1としても同様のもの
を用いた。但し、作業工程は、以下の通りである。
【0058】試料1のセット後、吸蔵室2及び放出室3
の両室ともそれぞれ1.33×10 -9kpaとなるよう
に真空排気し、その値に達した時点で、加熱ヒータ18
により試料1を70℃に加熱する。試料1がその温度に
達したとき、静電アナライザー21とX線銃22とから
なるXPS計測装置により、試料1より放出される高電
子のエネルギーを計測する。これにより、試料1の反応
前の状態を分析することができる。
【0059】そして、上記計測後、以下の作業を実行す
る。 イ)吸蔵室2側の真空排気系の真空バルブ7bを閉じる
と共に、水素供給系のバリアブルリークバルブ8bを開
き、ボンベ8aの重水素ガスを吸蔵室2に導入して該吸
蔵室2を1気圧に保ち、この状態を一定時間維持する。
これにより、その間は、吸蔵室2内の重水素が吸蔵室2
から試料1中を透過して放出室3に拡散することとな
る。
【0060】ロ)上記一定時間の経過後、吸蔵室2にお
いて水素供給系のバリアブルリークバルブ8bを閉じる
と共に、真空排気系の真空バルブ7bを開くことによ
り、再び真空排気する。このとき、吸蔵室2が1.33
×10-8kpa以下になったとき、XPS計測装置によ
り再度計測を行うことにより試料表面を再び分析する。 ハ)上記イ)及びロ)を順次所定回数繰り返して行い、
試料表面元素の時系列変化を評価する。本実施の形態で
は、上記ロ)の作業の場合、吸蔵室2に最初の重水素ガ
スの導入後、24時間後,76時間後、116時間後に
それぞれ行っている。
【0061】図12はXPS計測装置により重水素が試
料1を透過する前(破線で示す)と、透過後116時間
後(実線で示す)の炭素(C)のXPSスペクトルであ
る。同図によれば、ガス導入前には試料表面に不純物元
素として炭素(C)が存在しており、重水素導入後11
6時間経過後にはそのスペクトル強度が下がっているこ
とから、重水素透過により、試料表面の炭素(C)が減
少していることがわかる。
【0062】一方、図13は図12と同様、XPS計測
装置による透過前(破線で示す)と、透過後116時間
後(実線で示す)のイオウ(S),珪素(Si)のXP
Sスペクトルである。これによれば、破線に比べ、実線
の部分的なところが上昇しているので、実験前では試料
表面に存在しなかったイオウ(S)と、珪素(Si)が
重水素の透過により生成されていることがわかる。
【0063】また本実施の形態では、XPS計測装置に
よりガス導入前と、導入後24時間の経過後と、76時
間の経過後にもXPS計測を行い、そのときの炭素
(C),イオウ(S),珪素(Si)の検出信号強度に
より、試料表面に存在する原子数を算出すると共に、そ
の時系列的変化をとるようにしており、その結果を図1
4に示す。図14によれば、ガス導入時では炭素(C)
量が多く、またイオウ(S),珪素(Si)が存在しな
かったのに対し、炭素量が時間経過と共に次第に減少す
ると共に、イオウ,珪素量のそれぞれがそれとは逆に増
大している。
【0064】これによれば、図12及び図13の結果と
同様、導入前では試料表面に炭素量が大きく、イオウ,
珪素が存在しなかったのに対し、導入後時間が経過する
に伴い、炭素量が漸減している反面、イオウ,珪素の量
が増大し、イオウと珪素とが生成されたことが明白であ
る。
【0065】従って、試料表面での水素の吸着状態や電
子状態、試料表面上で生成される物質やその同位体比
と、試料より放出される放射線をそれぞれ正確に計測,
分析できるので、しかも重水素ガスの充填前にも、試料
表面を計測して分析するので、試料1に如何なる反応が
起き、またこの反応により如何なる物質が生成され、さ
らに反応の前後で試料が如何なる状態に変化したかを明
確に解析することができる。その結果、この実施の形態
によれば、時間経過に伴い試料表面に物質が種々生成さ
れることがわかり、しかも導入時間を何回に区切ること
で試料表面反応生成過程をいっそう正確に解析すること
ができる。
【0066】なお、これまでの図示実施の形態では、吸
蔵室2と放出室3との両室、あるいは何れか一方の室に
放射線検出器14,17が設置された構成を示したが、
また両室2,3や放出室3のみに質量分析器6,16を
設けた構成を示したが、これらは図2に示す実施の形態
の如く予め設置しておき、解析目的に応じて使用すれ
ば、種々の解析目的を実現することができるものであ
り、従って、少なくとも解析すべき内容に応じたものを
設置し、使用すれば所期の機能を得られることができ
る。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、不
純物混入のおそれなく、拡散材料表面での重水素の吸着
状態や電子状態,また拡散材料表面から放出される放射
線,拡散材料表面に微量生成される反応生成物質やその
同位体比等を計測して分析することが可能になるから、
拡散材料表面で誘起される反応の状態を高精度に解析す
ることができるという効果が得られる。
【0068】また、拡散材料の反応前後の状態を分析す
ることができるので、拡散材料表面に物質が生成された
ことを確実に解明することができるという効果が得られ
る。さらに、時間経過に伴い拡散材料表面に物質が種々
生成されることがわかり、しかも導入時間を何回に区切
ることで拡散材料表面反応生成過程をいっそう正確に解
析することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図である。
【図2】 本発明の第一の実施形態による表面反応過程
分析装置を示す構成図である。
【図3】 図2における吸蔵室と試料と放出室間の機密
保持構造を示す拡大断面図である。
【図4】 成膜処理された試料を示す拡大断面図であ
る。
【図5】 本発明の第二の実施形態による表面反応過程
分析装置を示す構成図である。
【図6】 図5における吸蔵室と成膜処理された試料と
放出室間の機密保持構造を示す断面図である。
【図7】 放出室に放出された重水素分子のイオン電流
の時系列変化を示す説明図である。
【図8】 試料から放出されたX線の時系列変化を示す
説明図である。
【図9】 本発明の第三の実施形態による表面反応過程
分析装置を示す構成図である。
【図10】 図9における吸蔵室と試料と放出室間の機
密保持構造を示す断面図である。
【図11】 試料表面におけるガス導入前と導入後とで
の元素の分析結果を示す説明図である。
【図12】 同じく試料表面におけるガス導入前と導入
後とでの不純物(C)の分析結果を示す説明図である。
【図13】 同じく試料表面におけるガス導入前と導入
後とでの元素の分析結果を示す説明図である。
【図14】 試料表面における生成物の時系列変化を統
計化した説明図である。
【符号の説明】
1 試料 2 吸蔵室(真空チャンバー) 3 放出室(真空チャンバー) 7、9 真空排気系 8 水素供給系 10 分光計測用光源 11 表面分析用光源 12 表面分析用アナライザー 13、16 質量分析器 14、17 放射線計測器(X線検出器) 15 分光計測用検出器 21 静電アナライザー 22 X線銃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩村 康弘 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 Fターム(参考) 2G001 AA01 AA03 AA10 BA06 BA08 BA09 BA12 BA16 BA28 BA30 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 DA02 DA06 EA04 GA03 GA16 JA14 KA02 KA13 KA20 NA01 NA03 NA07 NA08 PA07 QA01 RA03 RA04 RA05 RA20 SA10 2G059 AA05 BB08 DD16 EE02 EE12 FF06 GG00 HH01 HH02 KK01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸蔵室と放出室との境界位置に、水素又
    は重水素の何れか一方のガスを拡散し得る拡散材料を互
    いに気密状態で挟んで配置し、前記ガスを吸蔵室から拡
    散材料中を経て放出室に放出させる拡散材料の表面反応
    過程分析方法であって、 吸蔵室及び放出室を真空引きする工程と、 真空状態の吸蔵室内に前記ガスを充填する工程と、 放出室内のガス状核反応生成物を検出する工程、又は/
    及び、拡散材料のガス吸蔵側表面を分析する工程とを有
    することを特徴とする拡散材料の表面反応過程分析方
    法。
  2. 【請求項2】 吸蔵室と放出室との境界位置に、水素又
    は重水素の何れか一方のガスを拡散し得る拡散材料を互
    いに気密状態で挟んで配置し、前記ガスを吸蔵室から拡
    散材料中を経て放出室に放出させる拡散材料の表面反応
    過程分析方法であって、 吸蔵室及び放出室を真空引きする工程と、 吸蔵室及び放出室が真空状態にある時に、拡散材料の表
    面を分析する工程と、 真空状態の吸蔵室内に前記ガスを充填する工程と、 拡散材料のガス吸蔵側表面を分析する工程とを有するこ
    とを特徴とする拡散材料の表面反応過程分析方法。
  3. 【請求項3】 吸蔵室と放出室との境界位置に、水素又
    は重水素の何れか一方のガスを拡散し得る拡散材料を互
    いに気密状態で挟んで配置し、前記ガスを吸蔵室から拡
    散材料中を経て放出室に放出させる拡散材料の表面反応
    過程分析方法であって、 吸蔵室及び放出室を真空引きする工程Aと、 吸蔵室及び放出室が真空状態にある時に、拡散材料の表
    面を分析する工程Bと、 真空状態の吸蔵室内に前記ガスを充填する工程Cと、 拡散材料のガス吸蔵側表面を分析する工程Dと、 これら工程C),D)を所定回数繰り返し行う工程Eと
    を有することを特徴とする拡散材料の表面反応過程分析
    方法。
  4. 【請求項4】 水素又は重水素の何れか一方のガスを拡
    散し得る拡散材料を互いに気密状態で挟んで配置する吸
    蔵室及び放出室と、 吸蔵室及び放出室をそれぞれ真空にする真空排気系と、 吸蔵室に前記ガスを充填する水素供給系と、 放出室内のガス状核反応生成物を検出する検出手段とを
    備えることを特徴とする拡散材料の表面反応過程分析装
    置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段として、質量分析器が用い
    られることを特徴とする請求項4記載の拡散材料の表面
    反応過程分析装置。
  6. 【請求項6】 水素又は重水素の何れか一方を拡散し得
    る拡散材料を互いに気密状態で挟んで配置する吸蔵室及
    び放出室と、 吸蔵室及び放出室をそれぞれ真空にする真空排気系と、 吸蔵室に前記ガスを充填する水素供給系と、 拡散材料のガス吸蔵側表面を分析する分析手段とを備え
    ることを特徴とする拡散材料の表面反応過程分析装置。
  7. 【請求項7】 前記分析手段は、ガス吸蔵側表面に生成
    される元素,同位体比,化学結合状態,吸着状態等を計
    測する表面分析器を備えてなり、 この表面分析器は、少なくとも、拡散材料より放出され
    る電子・イオンを計測するエネルギー分析器、又は、拡
    散材料より反射される反射光,散乱光を取り込んで計測
    する分光分析器の何れか一方を備えることを特徴とする
    請求項6記載の拡散材料の表面反応過程分析装置。
  8. 【請求項8】 X線,中性子,ガンマ線,荷電粒子等の
    放射線を計測する核反応計測機器を更に備えることを特
    徴とする請求項4〜請求項7のいずれかに記載の拡散材
    料の表面反応過程分析装置。
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