JP6258788B2 - ハンドドライヤー - Google Patents
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Description
このようなハンドドライヤーはHEPAフィルターの有無によって2種類に大別される。吹出気流の流路にHEPAフィルターが無い場合には、周囲の必ずしも清浄でない空気を手指に吹き付けるため手指が再度汚染される可能性がある。これらの解決方法としてHEPAフィルターを取り付け、清浄空気を吹き付ける手法が望ましい。
これらを防止するため吹出気流を循環(リサイクル気流)させる方法もある(例えば特許文献1参照)。
ところがオールフレッシュ気流方式はリサイクル気流方式より周囲に漏洩させるリスクがある。すなわち、図6に示すように、吹出しノズル3から高速気流を手指挿入口1cの付近で吹き付けると、乾燥槽2の内壁(例えば前壁部2a)での跳ね返り気流(図6に矢印で示す)が手指挿入口1cより外側に広範囲に飛散するリスクがあるため、周囲への漏洩気流を抑える方法が必要になる。
前記乾燥槽に、漏洩防止板が前記吹出しノズルから吹き出される空気に対向して設けられ、
前記漏洩防止板は前記吹出しノズルから吹き出される空気が通過可能な開口部を有し、
前記漏洩防止板と前記乾燥槽を形成する壁部との間には、前記開口部を通過して、前記壁部に衝突した空気を前記手指挿入口以外の排気口側へ流す隙間が設けられていることを特徴とする。
図1および図2は実施の形態に係るハンドドライヤーを示すもので、図1はハンドドライヤーの斜視図、図2はハンドドライヤーの要部を示す断面図である。
本実施の形態のハンドドライヤーは、ケース1と、乾燥槽2と、吹出しノズル3と、漏洩防止板4とを備えている。
上部カバー1bには、乾燥槽2の上方において開口する手指挿入口1cが設けられている。この手指挿入口1cは、図1に示すように、横長の長円状の開口となっている。また、上部カバー1bの後部(図2において右側部)には、上方に膨出している膨出部1dが設けられている。
乾燥槽2は前壁部2a、後壁部2b、左右側壁部2cおよび底壁部2dによって矩形箱状に形成され、その上部に前記開口5が設けられている。この開口5の上方に手指挿入口1cが配置されており、乾燥槽2は、開口5と手指挿入口1cにより外部と連通している。前壁部2a、後壁部2bおよび左右側壁部2cはケース本体1aの上端開口より上方に突出している。
底壁部2dは後側(図2において右側)に向かうにしたがって、漸次下方に傾斜しており、当該底壁部2dの最も後側(図2において右側)の壁面は略水平になっている。そして、この略水平の壁面に排水口6が垂設され、この排水口6には、ケース本体1aの下部に設けられる図示しない下部ドレンパンに向けて延びる排水管7が接続されている。
吹出しノズル3は、左右側壁部2c間に延在して設けられており、その先端縁に設けられた先端開口から空気を乾燥槽2の内部に向けて吹き出すようになっている。吹出しノズル3の先端部は、乾燥槽2の前壁部2aの下端部近傍に向けて水平面に対して50°〜60°程度傾斜している。また、吹出しノズル3は上部カバー1bの膨出部1dの内側に配置され、上部カバー1bをケース本体1aに取り付けた状態において、吹出しノズル3および乾燥槽2は当該上部カバー1bによって覆われている。また、上部カバー1bをケース本体1aに取り付けた状態において、上部カバー1bの手指挿入口1cは乾燥槽2の開口5の上方に位置しており、手指挿入口1cおよび開口5から乾燥槽2に手指を挿入することができるようになっている。
漏洩防止板4は、乾燥槽2の内部に設けられるもので、当該乾燥槽2の左右側壁部2c,2c間とほぼ等しい長さを有する長辺部(横辺部)と、この長辺部と直交する短辺部(縦辺部)とを有する矩形板状の金属製の板である。
漏洩防止板4の短辺部は裏側に向けてほぼ直角に折り曲げられている。また、漏洩防止板4は、その短辺部(縦辺部)に沿う左右の下端部4d,4dが長辺部に沿う下端縁4eより下方に突出している。したがって、図5に示すように、漏洩防止板4を乾燥槽2内に、当該漏洩防止板4の下端部4dを底壁部2dに当接した状態で設けた場合、当該底壁部2dと漏洩防止板4の下端縁4eとの間には、空気が流れる隙間が形成される。
また、漏洩防止板4の短辺部(縦辺部)の長さは、漏洩防止板4の下端部4dを底壁部2dの所定の位置に当接した状態で、乾燥槽2の前壁部2aより上方に突出するような長さに設定されている。
この係合部10は、漏洩防止板4の裏面に設けられたブラケット10aと、このブラケット10aに形成されたスリット10bとを備えている。
ブラケット10aは、漏洩防止板4の両縦辺部にそれぞれ設けられた折曲部4cの上端部に当該折曲部4cと一体的に形成されている。ブラケット10aは、折曲部4cから図3において左方に突出する板状に形成されており、このブラケット10aの下端縁部にスリット10b形成されている。
このスリット10bは、前壁部2aの上縁部に上方から係脱可能に係合可能な細い溝状のものであり、ブラケット10aの表裏面と下端面にそれぞれ開口している。スリット10bの幅は前記前壁部2aの厚さとほぼ等しいか若干大きくなっている。したがって、このスリット10bには前壁部2aがほぼ隙間なく嵌り込むようになっている。
この状態において、漏洩防止板4は、前壁部2aに対して15°〜30°の間で傾斜している。
そして、このような角度で設置された漏洩防止板4では、図5に示すように、吹出しノズル3からの空気(吹出気流)は、開口部4bを通って前壁部2aに衝突して跳ね返るが、この跳ね返った空気は、漏洩防止板4によって手指挿入口1c側に飛散するのを防止される。
また、図2(b)に示すように、漏洩防止板4を持って上方に引き上げて、前壁部2aからスリット10bを引き抜くことによって、漏洩防止板4を前壁部2aから容易に取り外すことができる。
したがって、漏洩防止板4が取り外された乾燥槽2内はほぼ矩形の箱状体となり、内部に凹凸等がないので、乾燥槽2内を隅々まで容易に清掃できる。
また、清掃後も、上述のように、漏洩防止板4を前壁部2aに取り付け、上部カバー1bをケース本体1aに取り付けることによって、ハンドドライヤーを元の状態に容易に組み立てることができる。
また、漏洩防止板4を乾燥槽2から容易に取り外すことがきるので、乾燥槽内の清掃を容易に行うことができる。
1c 手指挿入口
2 乾燥槽
2a 前壁部(壁部)
3 吹出しノズル
4 漏洩防止板
4b 開口部
S 隙間
Claims (3)
- 上部に手指挿入口を有するケースに設けられ、前記手指挿入口により外部と連通する乾燥槽と、この乾燥槽に向けて空気を吹き出す吹出しノズルとを備えたハンドドライヤーにおいて、
前記乾燥槽に、漏洩防止板が前記吹出しノズルから吹き出される空気に対向して設けられ、
前記漏洩防止板は前記吹出しノズルから吹き出される空気が通過可能な開口部を有し、
前記漏洩防止板と前記乾燥槽を形成する壁部との間には、前記開口部を通過して、前記壁部に衝突した空気を前記手指挿入口以外の排気口側へ流す隙間が設けられていることを特徴とするハンドドライヤー - 前記漏洩防止板に、前記乾燥槽を形成する壁部に係脱可能に係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のハンドドライヤー。
- 前記係合部は、前記漏洩防止板の裏面に設けられたブラケットと、このブラケットに形成され、前記壁部の上縁部に上方から係合可能なスリットとを備えていることを特徴とする請求項2に記載のハンドドライヤー。
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