一例として示す反転装置10の概略斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる反転装置の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、図1の反転装置10のA−A線矢視断面図である。図1では、ワーク搬送機構22のワーク供給装置96を概念図で示す。図2は、第1回転部材18のワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向した状態にある。図1では、上下方向を矢印Lで示す。図2では、軸方向を矢印Mで示し、径方向を矢印Nで示す。
反転装置10は、ワーク引取動作、ワーク受渡動作、ワーク返戻動作を繰り返し、平板状に成型されて略平坦な第1面103およびその反対側の第2面104を有するワーク102をその第1面103から第2面104に反転させる。ワーク102は、その平面形上が四角形を呈し、所定の厚み寸法を有する。なお、ワーク102の平面形状が四角形である必要はなく、吸着面を確保することができれば、平板状のみならず、多少の凹凸を有する形状であってもよい。
反転装置10は、内歯歯車11と、駆動軸12および連結部材13と、第1従動軸14および第2従動軸15と、第1遊星歯車16および第2遊星歯車17と、第1回転部材18および第2回転部材19と、移動機構20および吸着保持機構21と、第1サーボモータ(図示せず)および第2サーボモータ(図示せず)と、コントローラ(制御装置)(図示せず)とを備えている。反転装置10にはワーク搬送位置100にワーク102を1つずつ順番に搬送するワーク搬送機構22が実装され、搬送機構22と同期してワーク102の反転を行う。
内歯歯車11は、内歯歯車ユニット23に設置されている。内歯歯車ユニット23は、内歯歯車11の他に、歯車固定プレート24およびケーシング25を有する。内歯歯車ユニット23は、歯車固定プレート24を介して取付ステージ26に着脱可能に固定されている。ケーシング26は、環状の周壁27とその周壁27と一体になった固定フランジ28とから形成され、周壁27に囲繞された収容スペース29を有する。ケーシング26は、固定フランジ28がボルトおよびナットによって歯車固定プレート24に着脱可能に固定されることで、取付ステージ26に取り付けられている。
取付ステージ26は、その平面形状が略四角形の台座30と、台座30の角部から下方へ延びる円柱状の支持脚31と、隠しカバー32とから形成されている。それら支持脚31の上端部には、螺子が作られている。支持脚32は、その上端部が台座30の貫通孔を貫通し、台座30から上方へ延びる部分にナットが螺着されることで、台座30に固定されている。隠しカバー32は、台座30の上に載せられている。
駆動軸12は、内歯歯車11の回転中心軸線上に配置され、その回転中心軸線上を軸方向へ延びている。駆動軸12は、前端部および後端部(図示せず)と、前後端部の間に延びる中間部(図示せず)とを有する。駆動軸12は、その前端部が内歯歯車ユニット23の側に位置し、その中間部が軸受けユニット33に回転可能に挿通されているとともに、その後端部が図示しない第1サーボモータの回転軸に連結されている。駆動軸12は、第1サーボモータの回転によって図2に矢印Yで示すように時計回り方向(第2回転方向)と反時計回り方向(第1回転方向)とへ回転する。なお、時計回り方向を第1回転方向と定義し、反時計回り方向を第2回転方向と定義してもよい。
軸受けユニット33は、ボルトおよびナットによって取付ステージ26の台座30に着脱可能に固定されている。軸受けユニット33の内部には、駆動軸12の外周面に当接する複数個のボールベアリングが設置されている。軸受けユニット33に挿通された駆動軸12の中間部は、ボールベアリングの介在下にユニット33の内部を時計回り方向と反時計回り方向とへ回転する。駆動軸12の後端部には、図示はしていないが、回転角センサ(ロータリーエンコーダ等)が設置されている。回転角センサは、インターフェイスを介してコントローラに接続され、駆動軸12の回転の差分を検出し、その差分をコントローラに出力する。
駆動軸12の後端部と第1サーボモータの回転軸とは、カップリングによって連結されている。第1サーボモータは、モータケース34の内部に収容され、インターフェイスを介してコントローラに接続されている。
駆動軸12の前端部には、内歯歯車11の径方向へ直状に延びる連結部材13がつながっている。連結部材13は、駆動軸12と一体成型されている。連結部材13は、駆動軸12の前端部から内歯歯車11の一方の径方向へ延びる一端部35と、駆動軸12の前端部から内歯歯車11の他方の径方向へ延びる他端部36とを有する。
連結部材13の一端部35および他端部36は、その形状が対称であって、径方向への長さ寸法が同一である。一端部35および他端部36は、駆動軸12が回転すると、それによって時計回り方向と反時計回り方向とへ旋回する。連結部材13の一端部35には、軸孔が形成され、その軸孔に第1従動軸14が挿通されている。連結部材13の他端部36には、軸孔が形成され、その軸孔に第2従動軸15が挿通されている。
第1従動軸14は、連結部材13の一端部35に支持されて軸方向へ延びている。第1従動軸14は、連結部材13の一端部35から軸方向前方へ延びる前部37と、連結部材13の一端部35に位置する中央部38と、連結部材13の一端部35から軸方向後方へ延びる後部39とを有する。第1従動軸14の前部37および中央部38の外周面には、軸方向へ並ぶ複数個のリニアベアリング40が設置されている。
第1従動軸14は、リニアベアリング40の介在下に軸方向前方と軸方向後方とへ進退可能である。第1従動軸14の前部37は、内歯歯車11の内部に挿通されている。第1従動軸14の後部39には、ワッシャ41を介して第1コイルバネ42が嵌め込まれている。
第2従動軸15は、連結部材13の他端部36に支持されて軸方向へ延びている。第2従動軸15は、連結部材13の他端部36から軸方向前方へ延びる前部43と、連結部材13の他端部36に位置する中央部44と、連結部材13の他端部36から軸方向後方へ延びる後部45とを有する。第2従動軸15の前部43および中央部44の外周面には、軸方向へ並ぶ複数個のリニアベアリング46が設置されている。
第2従動軸15は、リニアベアリング46の介在下に軸方向前方と軸方向後方とへ進退可能である。第2従動軸15の前部43は、内歯歯車11の内部に挿通されている。第2従動軸15の後部45には、ワッシャ47を介して第2コイルバネ48が嵌め込まれている。なお、駆動軸12の中心から第1従動軸14の中心までの寸法は、駆動軸12の中心から第2従動軸15の中心までの寸法と同一である。また、第1従動軸14と第2従動軸15とは、軸方向の長さ寸法が同一であり、それらの直径が同一である。
第1遊星歯車16は、内歯歯車ユニット23の収容スペース29に収容されている。第1遊星歯車16は、第1従動軸14の前部37に設置され、第1従動軸14に支持されている。第1遊星歯車16と第1従動軸14との間には、ボールベアリング49が設置されている。第1遊星歯車16は、ボールベアリング49の介在下に第1従動軸14を中心に時計回り方向と反時計回り方向とへ回転する。第1遊星歯車16は、内歯歯車11に内接し、駆動軸12を中心に内歯歯車11の内部を時計回り方向と反時計回り方向とへ公転するとともに、第1従動軸14を中心に内歯歯車11の内部において時計回り方向と反時計回り方向とへ自転する。第1遊星歯車16が内歯歯車11の内部を反時計回り方向へ公転した場合、第1遊星歯車16は時計回り方向へ自転する。
第2遊星歯車17は、内歯歯車ユニット23の収容スペース29に収容されている。第2遊星歯車17は、第2従動軸15の前部43に設置され、第2従動軸15に支持されている。第2遊星歯車17と第2従動軸15との間には、ボールベアリング50が設置されている。第2遊星歯車17は、ボールベアリング59の介在下に第2従動軸15を中心に時計回り方向と反時計回り方向とへ回転する。第2遊星歯車17は、内歯歯車11に内接し、駆動軸12を中心に内歯歯車11の内部を時計回り方向と反時計回り方向とへ公転するとともに、第2従動軸15を中心に内歯歯車11の内部において時計回り方向と反時計回り方向とへ自転する。第2遊星歯車17が内歯歯車11の内部を反時計回り方向へ公転した場合、第2遊星歯車17は時計回り方向へ自転する。
第1遊星歯車16と第2遊星歯車17とは、一方の歯が軸方向前方に位置し、他方の歯が軸方向後方に位置することを除き、略同形同大であり、それらの直径が同一である。第1遊星歯車16と第2遊星歯車17とは、駆動軸12を中心に内歯歯車11の周り方向へ互いに180度離間して配置されている。第1遊星歯車16と第2遊星歯車17とは、駆動軸12の回転に連動し、互いに同期して公転かつ自転する。
なお、内歯歯車11のピッチ円直径をDとし、内歯歯車11の内部に配置された第1および第2遊星歯車16,17のピッチ円直径をdとすると、内歯歯車11と各遊星歯車16,17とがD/2≧dの関係(条件)を有することが必要である。また、内歯歯車11の中心点をO1とし、第1遊星歯車16の中心点をO2とするとともに、第2遊星歯車17の中心点をO3とすると、各遊星歯車16,17の中心点O2、O3が内歯歯車11の中心点O1を中心に仮想の公転軌跡を移動する。
第1回転部材18は、第1遊星歯車16の軸方向前方に取り付けられ、内歯歯車ユニット23の収容スペース29から前方へ露出している。第1回転部材18は、第1遊星歯車16の前端に位置する第1固定治具51と、その固定治具51の前方に位置する第1保持部材52と、後記するコイルバネ89の一端を支持するコイル第1支持板53とを有する。第1固定治具51は、ボルトによって第1遊星歯車16の前端に固定されている。第1固定治具51は、その前部に直動軸受け54を備えた第1軸受け座55を備えている。コイル第1支持板53は、ボルトによって第1固定治具51に固定されている。
第1保持部材52は、内歯歯車11の径方向へ延びる筒状に成型されている。第1保持部材52は、ワーク第1保持端部56と、保持端部56の反対側に位置する第1連結端部58と、それら端部56,58の間に延びる中間部57とを有する。中間部57には後記する第1吸引チューブ93を接続するための第1接続口59が作られ、その接続口59にニップル60が嵌め込まれている。第1保持部材52には、第1接続口59からワーク第1保持端部56に達する第1吸引孔61が作られている。ワーク第1保持端部56には、第1吸引孔61につながる所定面積の第1吸引口62が作られている。
第1回転部材18は、第1遊星歯車16の公転にともなって時計回り方向と反時計回り方向とへ公転し、第1遊星歯車16の自転にともなって時計回り方向と反時計回り方向とへ自転する。したがって、第1保持部材52(ワーク第1保持端部56)が第1遊星歯車16とともに時計回り方向と反時計回り方向とへ公転し、第1遊星歯車16とともに時計回り方向と反時計回り方向とへ自転する。
第2回転部材19は、第2遊星歯車17の軸方向前方に取り付けられ、内歯歯車ユニット23の収容スペース29から前方へ露出している。第2回転部材19は、第2遊星歯車17の前端に位置する第2固定治具63と、その固定治具63の前方に位置する第2保持部材64と、後記するコイルバネ92の一端を支持するコイル第2支持板65とを有する。第2固定治具63は、ボルトによって第2遊星歯車17の前端に固定されている。第2固定治具64は、その前部に直動軸受け66を備えた第2軸受け座67を備えている。コイル第2支持板66は、ボルトによって第2固定治具63に固定されている。
第2保持部材64は、内歯歯車11の径方向へ延びる筒状に成型されている。第2保持部材64は、ワーク第2保持端部68と、保持端部68の反対側に位置する第2連結端部70と、それら端部68,70の間に延びる中間部69とを有する。中間部69には後記する第2吸引チューブを接続するための第2接続口71が作られ、その接続口71にニップル72が嵌め込まれている。第2保持部材64には、第2接続口71からワーク第2保持端部68に達する第2吸引孔73が作られている。ワーク第2保持端部68には、第2吸引孔73につながる所定面積の第2吸引口74が作られている。
第2回転部材19は、第2遊星歯車17の公転にともなって時計回り方向と反時計回り方向とへ公転し、第2遊星歯車17の自転にともなって時計回り方向と反時計回り方向とへ自転する。したがって、第2保持部材19(ワーク第2保持端部68)が第2遊星歯車17とともに時計回り方向と反時計回り方向とへ公転し、第2遊星歯車17とともに時計回り方向と反時計回り方向とへ自転する。
移動機構20は、ワーク第1保持端部56を第1遊星歯車16の径方向内方と径方向外方とへ移動させるとともに、ワーク第2保持端部68を第2遊星歯車17の径方向内方と径方向外方とへ移動させる。移動機構20は、第1および第2従動軸14,15を軸方向前方と軸方向後方とへ進退させる進退手段と、第1従動軸14の前方に配置された第1セクター75と、第1固定治具51の前方に配置された第1支持部材76と、第2従動軸15の前方に配置された第2セクター77と、第2固定治具63の前方に配置された第2支持部材78とから形成されている。
進退手段は、第1および第2従動軸14,15の後部39,45を固定する固定金具79と、固定金具79につながって上下方向へ延びる第1移動板80と、第1移動板80につながる第2移動板81と、偏心カム(図示せず)および第2サーボモータとから形成されている。それら固定金具79には第1および第2従動軸14,15の後部39,45が挿通され、固定金具79に螺着されたボルトによってそれら従動軸14,15の後部39,45が固定金具79に固定されている。固定金具79は、第1移動板80に固定されている。第1移動板80にはそれを貫通する軸孔82が作られ、その軸孔82に駆動軸12が挿通されている。第2移動板81は、その前端部が第1移動板80の上端部にボルトによって連結され、軸受けユニット33の上方に位置して軸方向へ延びている。第2移動板81の後端部には、カム穴(図示せず)が作られている。
偏心カムは、第2サーボモータの回転軸に連結され、第2移動板81に作られたカム穴に配置されている。偏心カムは、第2サーボモータの回転によって時計回り方向または反時計回り方向へ回転する。第2サーボモータは、モーターケース83の内部に収容され、時計回り方向または反時計回り方向へ回転する。第2サーボモータは、インターフェイスを介してコントローラに接続されている。モーターケース83には、隠しカバー32に取り付けられた連結金具84がビスおよびナットによって固定されている。
進退手段では、たとえば、偏心カムが180度回転することにより、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧し、その押圧力によって第1移動板80および第2移動板81が軸方向前方へ移動(前進)する。偏心カムがさらに180度回転すると、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向後方へ押圧し、その押圧力によって第1移動板80および第2移動板81が軸方向後方へ移動(後退)する。
なお、進退手段では、第1および第2従動軸14,15の後部39,45に嵌め込まれてワッシャ41,47と固定金具79との間に介在する第1および第2コイルバネ42,48の付勢力により、第1移動板80および第2移動板81が軸方向後方へ付勢され、その結果、第1および第2従動軸14,15が軸方向後方へ付勢(バネ付勢)されている。
第1セクター75は、第1遊星歯車16の前端に配置されたセクター第1受け座85に旋回可能に支持されている。セクター第1受け座85は、第1固定治具51にボルトによって固定されている。第1セクター75は、第1従動軸14の移動(進退)によって旋回する。第2セクター77は、第2遊星歯車17の前端に配置されたセクター第2受け座86に旋回可能に支持されている。セクター第2受け座86は、第2固定治具63にボルトによって固定されている。第2セクター77は、第2従動軸15の移動(進退)によって旋回する。
第1支持部材76は、軸方向へ延びる第1支持プレート87と、第1軸受け座55に支持された第1ガイドピン88と、コイルバネ89(図3参照)とを有する。第1支持プレート87は、その前端部がボルトによって第1回転部材18の第1連結端部58に連結され、その後端部が第1セクター75に当接している。第1支持プレート87の中間部には、ピン孔が作られている。第1ガイドピン88は、その一端部がピン孔に挿通固定され、その他端部が第1軸受け座55に移動可能に挿通されている。コイルバネ89は、コイル第1支持板53と第1支持プレート87との間に設置されている。
第1支持部材76では、コイルバネ89の付勢力によって第1支持プレート87が第1遊星歯車16の径方向内方へ付勢(バネ付勢)され、その結果、第1回転部材18のワーク第1保持端部56が第1遊星歯車16の径方向外方へ付勢されている。第1支持部材76では、第1ガイドピン88が第1軸受け座55に設置された直動軸受け54の介在下に第1遊星歯車16の径方向へ移動可能であり、それによって第1支持プレート87が第1遊星歯車16の径方向へ移動する。なお、第1支持プレート87が径方向へ移動すると、第1回転部材18のワーク第1保持部材56が第1遊星歯車16の径方向へ移動する。
第2支持部材78は、軸方向へ延びる第2支持プレート90と、第2軸受け座67に支持された第2ガイドピン91と、コイルバネ92(図3参照)とを有する。第2支持プレート90は、その前端部がボルトによって第2回転部材19の第2連結端部70に連結され、その後端部が第2セクター77に当接している。第2支持プレート90の中間部には、ピン孔が作られている。第2ガイドピン91は、その一端部がピン孔に挿通固定され、その他端部が第2軸受け座70に移動可能に挿通されている。コイルバネ92は、コイル第2支持板65と第2支持プレート90との間に設置されている。
第2支持部材78では、コイルバネ92の付勢力によって第2支持プレート90が第2遊星歯車17の径方向内方へ付勢され、その結果、第2回転部材19のワーク第2保持端部68が第2遊星歯車17の径方向外方へ付勢されている。第2支持部材78では、第2ガイドピン91が第2軸受け座67に設置された直動軸受け66の介在下に第2遊星歯車17の径方向へ移動可能であり、それによって第2支持プレート90が第2遊星歯車17の径方向へ移動する。なお、第2支持プレート90が径方向へ移動すると、第2回転部材19の第2保持部材68が第2遊星歯車17の径方向へ移動する。
吸着保持機構21は、第1保持部材52のワーク第1保持端部56(第1吸引口62)にワーク102を吸着保持させるとともに、第2保持部材64のワーク第2保持端部68(第2吸引口74)にワーク102を吸着保持させる。吸着保持機構21は、ワーク第1保持端部56(第1回転部材18)の第1接続口59(ニップル60)に接続された第1吸引チューブ93と、第1接続口59からワーク第1保持端部56の第1吸引口62に達する第1吸引孔61と、ワーク第2保持端部64(第2回転部材19)の第2接続口71(ニップル72)に接続された第2吸引チューブ94と、第2接続口71からワーク第2保持端部68の第2吸引口74に達する第2吸引孔73と、吸引手段(吸引ポンプ)(図示せず)とから形成されている。吸引手段は、インターフェイスを介してコントローラに接続されている。吸引手段は、第1吸引チューブ93を介して第1接続口59から空気を吸引するとともに、第2吸引チューブ94を介して第2接続口71から空気を吸引する。
ワーク搬送機構22は、ワーク搬送装置95とワーク供給装置96とを有する。ワーク搬送装置95およびワーク供給装置96は、インターフェイスを介してコントローラに接続されている。ワーク搬送装置95は、回転ドラム97とその頂部に設置された円盤テーブル98とを有する。回転ドラム97は、サーボモータ(図示せず)によって反時計回り方向に間欠的に回転する。なお、回転ドラム97が時計回り方向に間欠的に回転してもよい。
円盤テーブル98には、ワーク供給装置96から供給されたワークが入る複数のワーク載置凹部99が作られている。ワーク載置凹部99は、円盤テーブル98の周り方向へ等間隔離間して並んでいる。ワーク載置凹部99はワーク102よりもわずかに大きく、そこにワーク102が入ると、ワーク102全体が収容される。円盤テーブル98は、回転ドラム97の回転によって図1に矢印Xで示す反時計回り方向へ間欠的に回転する。その結果、ワーク載置凹部99が反時計回り方向へ間欠的に移動する。
ワーク搬送装置96は、第1および第2面103,104が反転されたワーク102をワーク搬送位置100から搬出するとともに、反転対象の次のワーク102をワーク搬送位置100に搬入する。ワーク供給装置96は、そのワーク供給管101にワーク載置凹部99が対向すると、反転装置10によって反転されたワーク102を引き取った後、ワーク102の第1面103を上にした状態で、ワーク102をワーク載置凹部99に1つずつ供給する。
コントローラは、中央処理装置(CPUまたはMPU)とメモリ(メインメモリおよびキャッシュメモリ)とを有して独立したオペレーティングシステム(OS)によって動作する物理的なコンピュータを内蔵し、タッチパネルを実装している。タッチパネルには、反転装置10(ワーク搬送機構22)のON/OFFスイッチ、駆動軸12の回転速度や第1サーボモータの一時停止時間、駆動軸12の回転速度変更ボタン、第1サーボモータの一時停止時間変更ボタンが表示される。
コントローラのメモリには、第1サーボモータの時計回り方向や反時計回り方向への回転速度、第1サーボモータの回転角度(たとえば、駆動軸12が時計回り方向および反時計回り方向への回転を繰り返す場合は、時計回り方向への回転が180度および反時計回り方向への回転が180度、また、駆動軸12が時計回り方向または反時計回り方向の一方へ回転する場合は、時計回り方向または反時計回り方向への回転が360度)、第1サーボモータの一時停止角度(90度)、第1サーボモータの一時停止時間、第2サーボモータの時計回り方向または反時計回り方向への回転角度(180度)、第1サーボモータの回転に連動する第2サーボモータの起動のタイミングや回転速度、吸引手段(吸引ポンプ)の起動のタイミング、ワーク搬送機構22におけるワークの搬送のタイミングが格納されている。
コントローラは、回転角センサから出力された回転角度の差分に基づいて駆動軸12の回転角度を計測しつつ、駆動軸12の回転が180度(第1サーボモータの時計回り方向および反時計回り方向への回転が180度)となるようにコントロールし、または、駆動軸12の回転が360度(第1サーボモータの時計回り方向および反時計回り方向への回転が360度)となるようにコントロールする。コントローラは、駆動軸12の回転角度を計測しつつ、駆動軸12の回転中、駆動軸12が90度回転する度毎に駆動軸12が一時停止(第1サーボモータを一時停止)するようにコントロールする。
コントローラは、反転装置10によって第1および第2面103,104が反転されたワーク102がワーク搬送位置100においてワーク載置凹部99に戻された後、ワーク搬送装置95の回転ドラム97を回転させ、次の反転対象のワーク102を収容したワーク載置凹部99をワーク搬送位置100に移動させるようにワーク搬送装置95をコントロールする。コントローラは、反転装置10によって第1および第2面103,104が反転されたワーク102をワーク供給装置96に引き取らせるとともに、ワーク供給装置96にワーク102をワーク載置凹部99に1つずつ供給させるようにワーク供給装置96をコントロールする。
図3は、ワーク引取動作を説明する図であり、図4は、図3のワーク引取動作における第1および第2支持プレート87,90の位置を示す図である。図4では、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動した状態を示し、その径方向内方を矢印N1で示す。それら図(図2を含む)に基づいて反転装置10におけるワーク引取動作を説明すると、以下のとおりである。ワーク引取動作では、第1面103を上にした状態でワーク搬送機構22のワーク搬送装置95によってワーク搬送位置100に搬送されたワーク102を第1回転部材18のワーク第1保持端部56が引き取る。
ワーク引取動作では、図3に示すように、第1回転部材18のワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向した後、第1回転部材18のワーク第1保持端部56によるワーク102の引き取りが行われる。ワーク引取動作においてコントローラは、第1回転部材18のワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向した直後(ワーク第1保持端部56が後記する図24の状態になった直後)、駆動軸12の回転を一時停止させ、進退手段の第2サーボモータによって偏心カムを180度回転させる。なお、第2回転部材19のワーク第2保持端部68は、第1回転部材18のワーク第1保持端部56から180度離間した位置に移動(公転および自転)している。
進退手段の偏心カムが180度回転すると、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向後方へ押圧し、その押圧力と第1および第2コイルバネ42,48の付勢力とによって第1移動板80および第2移動板81が軸方向後方へ瞬時に移動(後退)するとともに、第1および第2従動軸14,15が軸方向後方へ瞬時に移動(後退)する。さらに、コイルバネ89,92の付勢力によってワーク第1および第2保持端部56,68(第1および第2吸引口62,74)が第1および第2遊星歯車16,17の径方向外方へ瞬時に移動するとともに、図4に矢印N1で示すように、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動し、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2セクター75,77を旋回させる。
ワーク第1保持端部56(第1吸引口62)が第1遊星歯車16の径方向外方へ移動することで、図2,3に示すように、ワーク第1保持端部56(第1吸引口62)がワーク102の第1面103に速やかに当接する。コントローラは、ワーク引取動作の直前(第1回転部材18のワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向する直前、または、ワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向した直後、あるいは、ワーク第1保持端部56がワーク102の第1面103に当接する直前)に吸引手段(吸引ポンプ)を起動させ、第1吸引チューブ93に空気を吸引させる。それによって第1吸引チューブ93を介して第1接続口59から空気が吸引され、ワーク102の第1面103がワーク第1保持端部56の第1吸引口62に吸着保持される。
なお、ワーク引取動作では、第2吸引チューブ94における空気の吸引が停止している。第1吸引チューブ93と第2吸引チューブ94とによる空気の吸引の切換は、コントローラに接続された電磁弁(図示せず)を利用して行われる。コントローラは、ワーク引取動作の直前からワーク受渡動作の直前まで、第1吸引チューブ93を介して第1接続口59からの空気の吸引を継続する。
図5は、図3から続くワーク引取動作を説明する図であり、図6は、図5のワーク引取動作における第1および第2支持プレート87,90の位置を示す図である。図7は、図5のワーク引取動作における図2と同様の反転装置10の断面図である。図6では、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向外方へ移動した状態を示し、その径方向外方を矢印N2で示す。
ワーク第1保持端部56の第1吸引口62がワーク102を吸着保持した直後(ワーク第1保持端部56が第1遊星歯車16の径方向外方へ移動した直後)、コントローラは、進退手段の第2サーボモータによって偏心カムをさらに180度回転させる。偏心カムが180度回転すると、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧し、図7に矢印M1で示すように、第1および第2コイルバネ42,48の付勢力に抗して第1移動板80および第2移動板81が軸方向前方へ瞬時に移動(前進)するとともに、固定金具79を介して第1移動板80に連結された第1および第2従動軸14,15が軸方向前方へ瞬時に移動(前進)する。
第1従動軸14が軸方向前方へ移動すると、第1従動軸14がセクター第1受け座85に支持された第1セクター75を旋回させる。第1セクター75が旋回すると、図6,7に矢印N2で示すように、コイルバネ89の付勢力に抗して第1セクター75が第1支持プレート87の後端部を第1遊星歯車16の径方向外方へ移動させるとともに、第1回転部材18のワーク第1保持端部56を第1遊星歯車16の径方向内方へ瞬時に移動させる。
なお、吸引手段(吸引ポンプ)が起動し、第1吸引チューブ93を介して第1接続口59からの空気の吸引が維持されており、ワーク第1保持端部56が第1遊星歯車16の径方向内方へ移動すると、図5,7に示すように、ワーク102の第1面103がワーク第1保持端部56の第1吸引口62に吸着保持された状態で、ワーク102がワーク載置凹部99から取り出される。
第1従動軸14と同様に、第2従動軸15が軸方向前方へ移動すると、第2従動軸15がセクター第2受け座86に支持された第2セクター77を旋回させる。第2セクター77が旋回すると、コイルバネ92の付勢力に抗して第2セクター77が第2支持プレート90の後端部を第2遊星歯車17の径方向外方へ移動させるとともに、第2回転部材19のワーク第2保持端部68を第2遊星歯車17の径方向内方へ瞬時に移動させる。
反転装置10は、ワーク引取動作時に駆動軸12の回転が一時停止することでワーク第1保持端部56の動き(回転)が一時停止するとともに、コイルバネ89,92の付勢力によって保持端部56が第1遊星歯車16の径方向外方へ瞬時に移動するから、保持端部56を静止させた状態で保持端部56をワーク102の第1面103に速やかに当接させることができ、第1保持端部56がワーク搬送位置100においてワーク102を確実に引き取ることができる。
図8は、ワーク受渡動作を説明する図であり、図9は、図8から続くワーク受渡動作を説明する図である。図10は、図9のワーク受渡動作における第1および第2支持プレート87,90の位置を示す図である。図11は、図9のワーク受渡動作における反転装置10の断面図である。図8は、ワーク引取動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ45度回転した状態を示し、図9は、ワーク引取動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ90度回転した状態を示す。図10では、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動した状態を示し、その径方向内方を矢印N1で示す。
それら図に基づいて反転装置10におけるワーク受渡動作を説明すると、以下のとおりである。ワーク受渡動作では、ワーク第1保持端部56によってワーク受渡位置105に移動したワーク102をワーク第2保持端部68がワーク第1保持端部56から受け取る。コントローラは、第1保持部材52のワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100においてワーク102を引き取ったワーク引取動作の直後、第1サーボモータを起動させ、駆動軸12の反時計回り方向(第1回転方向)への回転を開始する。
駆動軸12が反時計回り方向へ回転すると、図8,9に矢印Y1で示すように、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向(第1回転方向)へ公転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向(第1回転方向)へ公転する。さらに、図8,9に矢印Y2で示すように、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において第1従動軸14を中心に時計回り方向(第2回転方向)へ自転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において第2従動軸15を中心に時計回り方向(第2回転方向)へ自転する。
図8に示す駆動軸12の回転中(第1および第2遊星歯車16,17の公転中および自転中)では、進退手段の偏心カムの回転が停止し、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧した状態が維持され、第1および第2コイルバネ42,48の付勢力に抗して第1および第2従動軸14,15が軸方向前方へ移動(前進)した状態にあり、コイルバネ89,92の付勢力に抗してワーク第1および第2保持端部56,68が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動した状態が維持されている。さらに、第1吸引チューブ93を介して第1接続口59からの空気の吸引が維持され、ワーク102の第1面103がワーク第1保持端部56の第1吸引口62に吸着保持された状態が維持されている。
コントローラは、回転角センサから出力された回転角度の差分に基づいて駆動軸12の回転角度を計測し、ワーク引取動作の後、駆動軸12の回転を開始してから軸12の回転が90度に達するまで軸12の回転を継続する。コントローラは、駆動軸12の回転が90度に達した後、軸12の回転を一時停止させる。なお、駆動軸12が反時計回り方向へ90度回転すると、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向へ90度公転しつつ第1従動軸14を中心に時計回り方向へ90度自転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向へ90度公転しつつ第2従動軸15を中心に時計回り方向へ90度自転する。
ワーク引取動作の直前からワーク受渡動作の直前まで、第1接続口59からの空気の吸引が維持されており、第1および第2回転部材52,64が時計回り方向へ90度自転すると、図9に示すように、ワーク第1保持端部56がワーク102の第1面103を吸着保持した状態でワーク受渡位置105に移動するとともに、ワーク第2保持端部68がワーク受渡位置105に移動し、ワーク第1保持端部56とワーク第2保持端部68とが互いに対向する。
第1および第2回転部材52,64が時計回り方向へ90度自転した直後(ワーク第1保持端部56とワーク第2保持端部68とが対向した直後)、コントローラは、進退手段の第2サーボモータによって偏心カムを180度回転させ、電磁弁によって第1吸引チューブ93における空気の吸引を停止させるとともに、第2吸引チューブ94に空気を吸引させる。コントローラは、ワーク受渡動作の直前からワーク返戻動作の直前まで、第2吸引チューブ94を介して第2接続口71からの空気の吸引を継続する。
進退手段の偏心カムが180度回転すると、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向後方へ押圧し、その押圧力と第1および第2コイルバネ42,48の付勢力とによって、図11に矢印M2で示すように、第1移動板80および第2移動板81が軸方向後方へ瞬時に移動(後退)するとともに、第1および第2従動軸14,15が軸方向後方へ瞬時に移動(後退)する。さらに、コイルバネ89,92の付勢力によってワーク第1および第2保持端部56,68(第1および第2吸引口62,74)が第1および第2遊星歯車16,17の径方向外方へ瞬時に移動するとともに、図10,11に矢印N1で示すように、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動し、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2セクター75,77を旋回させる。
ワーク第1保持端部56(第1吸引口62)が第1遊星歯車16の径方向外方へ移動するとともに、ワーク第2保持端部68(第2吸引口74)が第2遊星歯車17の径方向外方へ移動すると、ワーク第2保持端部68(第2吸引口74)がワーク102の第2面104に瞬時に当接する。ワーク102は、図9,11に示すように、ワーク第1保持端部56の第1吸引口62とワーク第2保持端部68の第2吸引口74とに挟まれた状態になる。第1吸引チューブ93による空気の吸引が停止しており、第2吸引チューブ94による空気の吸引が開始されているから、ワーク第1保持端部56の第1吸引口62によるワーク102の吸着が解除され、ワーク102の第2面104がワーク第2保持端部68の第2吸引口74に吸着保持される。
図12は、図9から続くワーク受渡動作を説明する図であり、図13は、図12のワーク受渡動作における第1および第2支持プレート87,90の位置を示す図である。図14は、図12のワーク受渡動作における反転装置10の断面図である。図13では、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向外方へ移動した状態を示し、その径方向外方を矢印N2で示す。
ワーク第2保持端部68がワーク102の第2面104に当接した直後(ワーク第2保持端部68の第2吸引口74がワーク102を吸着保持した直後)、コントローラは、進退手段の第2サーボモータによって偏心カムを180度回転させる。偏心カムが180度回転すると、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧し、図14に矢印M1で示すように、第1および第2コイルバネ42,48の付勢力に抗して第1移動板80および第2移動板81が軸方向前方へ瞬時に移動(前進)するとともに、第1および第2従動軸14,15が軸方向前方へ瞬時に移動(前進)する。
第2従動軸15が軸方向前方へ移動すると、第2従動軸15がセクター第2受け座86に支持された第2セクター77を旋回させる。第2セクター77が旋回すると、図13,14に矢印N2で示すように、コイルバネ92の付勢力に抗して第2セクター77が第2支持プレート90の後端部を第2遊星歯車17の径方向外方へ移動させるとともに、第2回転部材19のワーク第2保持端部68を第2遊星歯車17の径方向内方へ瞬時に移動させる。
なお、吸引手段(吸引ポンプ)が起動し、第2吸引チューブ94を介して第2接続口72からの空気の吸引が維持されており、ワーク第2保持端部68が第2遊星歯車17の径方向内方へ移動すると、図12,14に示すように、ワーク102の第2面104がワーク第2保持端部68の第2吸引口74に吸着保持された状態で、ワーク第2保持端部68がワーク第1保持端部56からワーク102を受け取り、ワーク第1保持端部56からワーク第2保持端部68へのワーク102の受け渡しが行われる。
第2従動軸15と同様に、第1従動軸14が軸方向前方へ移動すると、第1従動軸14がセクター第1受け座85に支持された第1セクター75を旋回させる。第1セクター75が旋回すると、コイルバネ89の付勢力に抗して第1セクター75が第1支持プレート87の後端部を第1遊星歯車16の径方向外方へ移動させるとともに、第1回転部材18のワーク第1保持端部56を第1遊星歯車16の径方向内方へ瞬時に移動させる。なお、第1接続口62からの空気の吸引が解除されており、ワーク第1保持端部56が第1遊星歯車16の径方向内方へ移動すると、ワーク第1保持端部56の第1吸引口62がワーク102の第1面103から離間する。
反転装置10は、ワーク引取動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ90度回転し、第1および第2遊星歯車16,17が反時計回り方向へ90度公転しつつ時計回り方向へ90度自転するだけで、ワーク第1および第2保持端部56,68がワーク受渡位置105に移動してワーク第2保持端部68がワーク第1保持端部56からワーク102を受け取るから、遊星歯車機構を利用してワーク102の受け渡しを円滑に行うことができるとともに、ワーク102の受け渡しを短時間に高速で行うことができる。
反転装置10は、第1および第2遊星歯車16,17の反時計回り方向への90度の公転と時計回り方向への90度の自転とにともなって、ワーク第1および第2保持端部56,68が駆動軸12の軸周りを90度公転かつ自転し、それによってワーク102の受け渡しが行われるから、ワーク102の移動を最小限にしつつワーク102の受け渡しを行うことができ、少ない動きでワーク第1保持端部56からワーク第2保持端部68にワーク102を引き渡すことができる。
反転装置10は、ワーク受渡動作時(ワーク引取動作から駆動軸12が90度回転した後)に、駆動軸12の回転が一時停止することでワーク第1および第2保持端部56,68の動き(回転)が一時停止するとともに、コイルバネ89,92の付勢力によってそれら保持端部56,68が第1および第2遊星歯車16,17の径方向外方へ瞬時に移動するから、保持端部56,68を静止させた状態で保持端部68をワーク102の第2面104に速やかに当接させることができ、ワーク受渡位置105においてワーク第2保持端部68がワーク第1保持端部56からワーク102を確実に受け取ることができる。
反転装置10は、ワーク引取動作の直後からワーク受渡動作の直前までの間、ワーク第1および第2保持端部56,68を第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動させるから、ワーク引取動作からワーク受渡動作へ移るときのワーク第2保持端部68のワーク102への接触を防ぐことができ、ワーク第1保持端部56とワーク第2保持端部68とを互いに対向させることができるとともに、ワーク第1および第2保持端部56,68のワーク受渡位置105におけるワーク102の受渡動作を円滑かつ確実に行うことができる。
図15は、ワーク返戻動作を説明する図であり、図16は、図15から続くワーク返戻動作を説明する図である。図17は、図16から続くワーク返戻動作を説明する図であり、図18は、図17のワーク返戻動作における反転装置10の断面図である。図15は、ワーク受渡動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ45度回転した状態を示し、図16,17は、ワーク受渡動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ90度回転した状態を示す。
それら図に基づいて反転装置10のワーク返戻動作を説明すると、以下のとおりである。反転装置10におけるワーク返戻動作では、第2保持部材64のワーク第2保持端部68が第2面104を上にした状態でワーク102をワーク搬送位置100のワーク載置凹部99に戻す。コントローラは、第2保持部材64のワーク第2保持端部68が第1保持部材52のワーク第1保持端部56からワーク102を受け取ったワーク受渡動作の直後、第1サーボモータを起動させ、駆動軸12の反時計回り方向(第1回転方向)への回転を開始する。
駆動軸12が反時計回り方向へ回転すると、図15,16に矢印Y1で示すように、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向(第1回転方向)へ公転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向(第1回転方向)へ公転する。さらに、図15,16に矢印Y2で示すように、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において第1従動軸14を中心に時計回り方向(第2回転方向)へ自転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において第2従動軸15を中心に時計回り方向(第2回転方向)へ自転する。
図15に示す駆動軸12の回転中(第1および第2遊星歯車16,17の公転中および自転中)では、進退手段の偏心カムの回転が停止し、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧した状態が維持され、第1および第2コイルバネ42,48の付勢力に抗して第1および第2従動軸14,15が軸方向前方へ移動(前進)した状態にあり、コイルバネ89,92の付勢力に抗してワーク第1および第2保持端部56,68が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動した状態が維持されている。さらに、第2吸引チューブ94を介して第2接続口71からの空気の吸引が維持され、ワーク102の第2面104がワーク第2保持端部68の第2吸引口74に吸着保持された状態が維持されている。
コントローラは、回転角センサから出力された回転角度の差分に基づいて駆動軸12の回転角度を計測し、ワーク受渡動作の後、駆動軸12の回転を開始してから軸12の回転が90度に達するまで軸12の回転を継続する。コントローラは、駆動軸12の回転が90度に達した後、軸12の回転を一時停止させる。なお、駆動軸12が反時計回り方向へ90度回転すると、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向へ90度公転しつつ第1従動軸14を中心に時計回り方向へ90度自転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向へ90度公転しつつ第2従動軸15を中心に時計回り方向へ90度自転する。
ワーク受渡動作の直前からワーク返戻動作の直前まで、第2接続口71からの空気の吸引が維持されており、第1および第2回転部材52,64が時計回り方向へ90度自転すると、図16に示すように、ワーク第2保持端部68がワーク102の第2面104を吸着保持した状態でワーク搬送位置100に移動する。第2回転部材64のワーク第2保持端部68がワーク搬送位置100に対向した直後、コントローラが進退手段の第2サーボモータによって偏心カムを180度回転させる。なお、第1回転部材52のワーク第1保持端部56は、ワーク第2保持端部68から180度離間した位置に移動(公転および自転)している。
進退手段の偏心カムが180度回転すると、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向後方へ押圧し、その押圧力と第1および第2コイルバネ42,48の付勢力とによって、図18に矢印M2で示すように、第1移動板80および第2移動板81が軸方向後方へ瞬時に移動するとともに、第1および第2従動軸14,15が軸方向後方へ瞬時に移動する。さらに、コイルバネ89,92の付勢力によってワーク第1および第2保持端部56,68が第1および第2遊星歯車16,17の径方向外方へ瞬時に移動するとともに、図18に矢印N1で示すように、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動し、第1および第2支持プレート87,90が第1および第2セクター75,77を旋回させる。
ワーク第2保持端部68(第2吸引口74)が第2遊星歯車17の径方向外方へ移動すると、図17,18に示すように、第2面を上にした状態でワーク102がワーク搬送位置100の載置凹部99に進入する。コントローラは、ワーク返戻動作の直前(第2回転部材19のワーク第2保持端部68がワーク搬送位置100に対向した直後、または、ワーク第2保持端部68が第2遊星歯車17の径方向外方へ移動した直後)に吸引手段(吸引ポンプ)を停止させ、第2接続口71からの空気の吸引を停止する。
図19は、図17から続くワーク返戻動作を説明する図であり、図20は、図19のワーク返戻動作における反転装置10の断面図である。ワーク第2保持端部68が第2遊星歯車17の径方向外方へ移動した直後(ワーク102がワーク搬送位置100の載置凹部99に進入した直後)、コントローラは、進退手段の第2サーボモータによって偏心カムを180度回転させる。偏心カムが180度回転すると、図20に矢印M1で示すように、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧し、第1および第2コイルバネ42,48の付勢力に抗して第1移動板80および第2移動板81が軸方向前方へ瞬時に移動するとともに、固定金具79を介して第1移動板80に連結された第1および第2従動軸14,15が軸方向前方へ瞬時に移動する。
第2従動軸15が軸方向前方へ移動すると、第2従動軸15がセクター第1受け座86に支持された第2セクター77を旋回させる。第2セクター77が旋回すると、図20に矢印N2で示すように、コイルバネ89の付勢力に抗して第2セクター77が第2支持プレート90の後端部を第2遊星歯車17の径方向外方へ移動させるとともに、第2回転部材19のワーク第2保持端部68を第2遊星歯車17の径方向内方へ瞬時に移動させる。第2接続口71からの空気の吸引が停止されており、ワーク第2保持端部68が第2遊星歯車17の径方向内方へ移動すると、ワーク第2保持端部68の第2吸引口74がワーク102の第2面104から離間し、第1面103から第2面104に反転されたワーク102が載置凹部99に戻される。
反転装置10は、ワーク受渡動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ90度回転し、第2遊星歯車17が反時計回り方向へ90度公転しつつ時計回り方向へ90度自転するだけで、ワーク第2保持端部68がワーク搬送位置100に移動し、保持端部68がワーク102の第2面104を上にした状態でワーク搬送位置100にワーク102を戻すから、遊星歯車機構を利用してワーク102の返戻を円滑に行うことができるとともに、ワーク搬送位置100へのワーク102の返戻を短時間に高速で行うことができる。
反転装置10は、第2遊星歯車17の反時計回り方向への90度の公転と時計回り方向への90度の自転とにともなって、ワーク第2保持端部68が駆動軸12の軸周りを90度公転かつ自転し、それによってワーク102の返戻が行われるから、ワーク102の移動を最小限にしつつワーク102の返戻を行うことができ、少ない動きで保持端部68からワーク搬送位置100にワーク102を戻すことができる。
反転装置10は、ワーク返戻動作時に駆動軸12の回転が一時停止することでワーク第2保持端部68の動き(回転)が一時停止するとともに、コイルバネ89,92の付勢力によって保持端部68が第2遊星歯車17の径方向外方へ瞬時に移動するから、保持端部68をワーク搬送位置105に静止させた状態で保持端部68に返戻動作を速やかに行わせることができ、ワーク搬送位置105にワーク102を確実に戻すことができる。
反転装置10は、ワーク受渡動作の直後からワーク返戻動作の直前までの間、ワーク第1および第2保持端部56,68を第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動させるから、ワーク受渡動作からワーク返戻動作へ移るときのワーク第2保持端部68に保持されたワーク102へのワーク第1保持端部56の接触を防ぐことができるとともに、ワーク返戻動作を行うときのワーク102のワーク搬送位置100への接触を防ぐことができ、保持端部56のワーク搬送位置100におけるワーク102の返戻動作を円滑かつ確実に行うことができる。
図21は、ワーク返戻動作の後、ワーク引取動作を行うまでのワーク第1および第2保持端部56,68の公転および自転を説明する図であり、図22は、図21から続くワーク第1および第2保持端部56,68の公転および自転を説明する図である。図23は、図22から続くワーク第1および第2保持端部56,68の公転および自転を説明する図であり、図24は、ワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向した直後の図22から続く図である。
ワーク返戻動作の後(ワーク第2保持端部68が第2遊星歯車17の径方向内方へ移動した直後、ワーク102が載置凹部99に戻された直後)、コントローラは、第1サーボモータを起動させ、駆動軸12の時計回り方向(第2回転方向)への回転を開始する。コントローラは、駆動軸12の回転方向を反転させ、駆動軸12を時計回り方向へ回転させる。したがって、ワーク引取動作からワーク返戻動作までは駆動軸12を反時計回り方向へ180度回転させ、ワーク返戻動作からワーク引取動作までは駆動軸12を時計回り方向へ180度回転させる。駆動軸12は、反時計回り方向へ180度回転した後、時計回り方向へ180度回転する正逆回転を繰り返す。なお、駆動軸12を反時計回り方向または時計回り方向の一方向へ回転させると、第1および第2吸引チューブ93,94が絡まってしまうが、駆動軸12を180度毎に反時計回り方向と時計回り方向とへ回転させることで、それらチューブ93,94の絡まりを防ぐことができる。
駆動軸12が時計回り方向へ回転すると、図21〜23に矢印Y3で示すように、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に時計回り方向(第2回転方向)へ公転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に時計回り方向(第2回転方向)へ公転する。さらに、図21〜23に矢印Y4で示すように、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において第1従動軸14を中心に反時計回り方向(第1回転方向)へ自転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において第2従動軸15を中心に時計回り方向(第1回転方向)へ自転する。
図21〜23に示す駆動軸12の回転中(第1および第2遊星歯車16,17の公転中および自転中)では、進退手段の偏心カムの回転が停止し、偏心カムが第2移動板81のカム穴の剣先を軸方向前方へ押圧した状態が維持され、第1および第2コイルバネ42,48の付勢力に抗して第1および第2従動軸14,15が軸方向前方へ移動した状態にあり、コイルバネ89,92の付勢力に抗してワーク第1および第2保持端部56,68が第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動した状態が維持されている。なお、第1接続口59や第2接続口71からの空気の吸引が停止している。
コントローラは、回転角センサから出力された回転角度の差分に基づいて駆動軸12の回転角度を計測し、ワーク返戻動作の後、駆動軸12の回転を開始してから軸12の回転が90度に達するまで軸12の回転を継続する。コントローラは、図22に示すように、駆動軸12の回転が90度に達した後、軸12の回転を一時停止させる。コントローラは、駆動軸12の回転を停止させてから所定時間経過後に再び軸12の回転を開始し、駆動軸12の回転がさらに90度に達するまで軸12の回転を継続する。コントローラは、図24に示すように、駆動軸12の回転が90度に達した後、軸12の回転を一時停止させる。コントローラは、駆動軸12を90度+90度=180度回転させる。なお、コントローラは、駆動軸12の回転を開始してから軸12の回転が180度に達した後、軸12の回転を一時停止させてもよい。
駆動軸12が反時計回り方向へ180度回転すると、第1遊星歯車16および第1保持部材52が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向へ180度公転しつつ第1従動軸14を中心に時計回り方向へ180度自転するとともに、第2遊星歯車17および第2保持部材64が内歯歯車11の内部において駆動軸12を中心に反時計回り方向へ180度公転しつつ第2従動軸15を中心に時計回り方向へ180度自転する。
駆動軸12が反時計回り方向へ180度回転する間、回転ドラム97が反時計回り方向へ間欠的に回転するとともに円盤テーブル98が反時計回り方向へ間欠的に回転する。円盤テーブル98が反時計回り方向へ間欠的に回転すると、図21〜23に矢印Xで示すように、ワーク載置凹部99が移動し、第1面103から第2面104に反転されたワーク102がワーク搬送位置100から搬出されるとともに、反転対象の次のワーク102が第1面103を上にした状態でワーク搬送位置100に搬入される。
ワーク返戻動作の後、駆動軸12が反時計回り方向へ180度回転すると、図24に示すように、第1回転部材18のワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に対向し、ワーク搬送位置100に搬入された反転対象の次のワーク102のワーク引取動作を開始する。このように、反転装置10は、ワーク引取動作、ワーク受渡動作、ワーク返戻動作を繰り返すことで、複数個のワーク102を1つずつ順番に反転させる。
反転装置10は、ワーク返戻動作が行われた後であってワーク引取動作を行う前に、反転されたワーク102がワーク搬送機構22によってワーク搬送位置100から搬出されるとともに、次のワーク102がワーク搬送位置100に搬入されるから、複数のワーク102を次々に反転させることができ、複数のワーク102を連続して反転させる連続反転を行うことができる。
反転装置10は、ワーク返戻動作の後、駆動軸12が180度回転し、第1遊星歯車16が180度公転しつつ自転するだけで、ワーク第1保持端部56がワーク搬送位置100に移動し、保持端部56がワーク102の第1面103を上にした状態でワーク搬送位置100からワーク102を引き取るから、遊星歯車機構を利用してワーク102の引き取りを円滑に行うことができるとともに、ワーク102の引き取りを短時間に高速で行うことができる。反転装置10は、第1遊星歯車16の180度の公転と自転とにともなって、ワーク第1保持端部56が駆動軸12の軸周りを180度公転かつ自転し、それによってワーク102の引き取りが行われるから、保持端部56の移動を最小限にしつつワーク102の引き取りを行うことができ、少ない動きで保持端部56がワーク搬送位置100からワーク102を引き取ることができる。
反転装置10は、ワーク返戻動作の直後からワーク引取動作の直前までの間、ワーク第1および第2保持端部56,68を第1および第2遊星歯車16,17の径方向内方へ移動させるから、ワーク返戻動作からワーク引取動作へ移るときのワーク第1保持端部56のワーク102への接触を防ぐことができ、保持端部56をワーク102の第1面103に確実に対向させることができるとともに、第1保持端部56のワーク搬送位置100におけるワーク102の引取動作を円滑かつ確実に行うことができる。
反転装置10は、駆動軸12の回転によって第1遊星歯車16と第2遊星歯車17とが内歯歯車11の内部で同時に公転かつ自転するから、それら遊星歯車16,17を独自に公転かつ自転させるための複雑な機構を設ける必要はなく、駆動軸12の回転だけでそれら遊星歯車16,17を公転かつ自転させることができる。反転装置10は、駆動軸12の回転による第1および第2遊星歯車16,17の公転と自転とを利用し、ワーク第1保持端部56がワーク102の第1面103を上にした状態でワーク搬送位置100においてワーク102を引き取る引取動作、ワーク受渡位置105においてワーク第2保持端部68がワーク102の第2面104を保持した状態でワーク第1保持端部56からワーク102を受け取る受渡動作、ワーク第2保持端部68がワーク102の第2面104を上にした状態でワーク102をワーク搬送位置100に戻す返戻動作の各動作を繰り返すことができ、内歯歯車11や駆動軸12、それら遊星歯車16,17から形成された遊星歯車機構を利用してワーク102を短時間に高速で反転させることができる。
反転装置10は、第1および第2遊星歯車16,17の公転と自転とにともなって、ワーク第1および第2保持端部56,68が駆動軸12の軸周りを公転かつ自転し、それによってワーク第1および第2保持端部56、68がワーク搬送位置100やワーク受渡位置105を往復動することができるとともに、ワーク引取動作やワーク受渡動作、ワーク返戻動作を繰り返すことができるから、無駄な動作がなく、最小限の動きでワーク102を反転させることができる。