JP6257290B2 - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍、空調用の冷媒圧縮機や、空気、その他のガス圧縮機として使用される密閉型電動圧縮機に関する。
従来の密閉型電動圧縮機としては、一定速型のものや、インバータを用いた可変速型のものがある。一定速型のものでは、可変速型のものにおいて必要なインバータが不要な反面、インバータのソフトやハードで設定可能な過電流停止等の保護制御を設定することができない。
このため、一定速型のものでは、電圧降下や欠相などの異常条件が発生すると、電流が急上昇して、モータの温度上昇が起こり、モータ焼損などを引き起こす可能性がある。そこで、従来の一定速型の密閉型電動圧縮機においては、異常電流や異常な巻線温度上昇を捉えて、安全に停止させるようにする対策をしたり、或いは、電圧降下や欠相などの異常条件が発生しても、通常運転と同様な運転ができるようにする対策が必要となる。
前記対策の一つとしては、モータの温度と電流に応じてモータを保護するモータプロテクタを電動機の中性点に取付けて、異常条件発生時には密閉型電動圧縮機を停止させるように対応している。この対策をすることで、インバータで検出可能な電流に加え、インバータでは検出不可能な温度によっても密閉型電動圧縮機の保護を可能にしている。このように構成することにより、電圧降下や欠相などの異常条件が発生すると、電流や巻線温度の急激な上昇が起こるので、モータプロテクタが作動して、密閉型電動圧縮機を安全に停止させることができる。しかし、密閉型電動圧縮機が停止してしまうことにより、通常運転時に確保できている圧力運転範囲が確保できなくなるという問題が生じる。
一方、他の対策としては、電圧降下や欠相などの異常条件が発生しても、通常運転と同様な運転を可能にするために、モータの出力を大きくするという対策もある。具体的には、モータ巻線の巻数を少なくする、若しくはモータの体格を大きくする等が考えられる。しかし、このような対策をした場合、モータ出力を増強する分、軽負荷運転時の効率低下等の問題を招く。
なお、運転範囲を確保するための方法としては、一般に、モータ固定子の巻線切替えが広く行われている。この手法は、インバータを用いる永久磁石式三相モータにおいて行われており、低回転領域においては、巻数を多くし、インバータの通電電流を抑制することにより、高い効率で運転できるようにしている。一方、高回転領域においては、回転子の永久磁石によって発生する起電力が、固定子巻線への通電によって発生する起電力よりも大きくなるため、電流を多く流す必要がある。つまり、弱め界磁制御を行う必要がある。そのため、高回転領域においては、巻線巻数を減らし、固定子巻線への通電による発生磁束を増加させることで、可変速運転範囲を拡大するようにしている。
この種、従来技術としては、特許文献1(特開2008−22665号公報)に記載のものがある。しかし、密閉型電動圧縮機において、特許文献1に記載されたような巻線切替えを行うためには、密閉容器の外部に端子を6つ取出す必要がある。このため、製造工程が増加し、コスト増加を引き起こす。また、端子数の増加に伴い、密閉容器の強度が低下し、信頼性を損なうという問題もある。
この問題に対して、特許文献2(特開2012−67722号公報)のものでは、密閉容器(圧力容器)外部に引き出す巻線端子の数を低減するために、密閉容器内に、複数の巻線を、直列接続と並列接続の何れかに切り替える切替装置を設置し、この切替装置は電磁石で巻線切替可能に構成して、密閉容器外側の操作電源により、オンオフさせる構造としている。このように構成することにより、密閉容器から外に取出す端子の数を5つに減らすようにしている。
特開2008−22665号公報 特開2012−67722号公報
上記特許文献1や特許文献2に記載されている巻線切替えの構造は、一定速型の密閉型電動圧縮機においても、その運転範囲拡大のための有効な手段となる。
即ち、一定速型の電動圧縮機のモータおいては、インバータを使用した可変速型のモータと異なり、次の数1及び数2に示すような関係式が成り立つ。
トルクT ∝ 磁束φ …(数1)
磁束φ ∝ 電圧V/(周波数f×巻線巻数N) …(数2)
この数1及び数2から、巻線巻数Nを減らせばトルクTを増加させることが可能となり、巻線巻数Nを増加させるとトルクTを減少させることができる。この性質を利用し、圧縮機の軽負荷運転時は、巻線巻数Nを多くして固定子に発生する磁束φを抑え、その結果、回転子であるかご型導体に渦電流が流れることで発生する2次銅損を減少させることができる。一方、圧縮機の過負荷運転時には、巻線巻数Nを少なくすることで、固定子に発生する磁束を増加させて必要なトルクTを確保することが可能となる。その結果、軽負荷運転時の効率を向上できると共に、欠相や電圧降下などの異常条件が過負荷運転時に発生しても、密閉型電動圧縮機の圧力運転範囲を確保することが可能となる。
しかし、上記特許文献1や特許文献2に記載の巻線切替構造を一定速型の密閉型電動圧縮機に適用する場合、密閉容器から取り出す端子数は少なくとも5つ必要となる。
また、一定速型電動圧縮機では不要なインバータや、電磁石で構成された切替装置を切替操作するための制御装置を設ける必要がある。
更に、高温高負荷条件での運転時に、巻線巻数を切替えるためには、温度のみの検出ではなく電流も同時に検出する必要がある。この理由としては、温度のみの検出では、負荷や電圧等の急激な変化を捉えることができない。即ち、電圧が変動して、電流が変動し、その結果として温度が変化するためである。そのため、温度検出と共に、温度変化の前段階の電流も同時に検出して、運転状態を確認する必要がある。前記温度検出のための手段としては、従来、サーミスタなどの温度検出素子をモータの固定子に設置し、その検出値を圧力容器の外部に取出すようにしている。一方、前記電流検出の手段としては、電流検出器を別途設ける必要があった。この結果、部品点数の増加によるコスト増加、及び密閉容器の信頼性を損なう等の課題があった。
本発明の目的は、部品点数の増加を抑制して安価に製作でき、しかも密閉容器の信頼性を低下させることなく、負荷条件や温度条件に対応した巻線巻数の設定が可能な密閉型電動圧縮機を得ることにある。
上記目的を達成するために本発明は、密閉容器内に、圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動するための電動機部とを収容している密閉型電動圧縮機において、前記電動機部の固定子巻線は、三相交流電源の各相に対応する巻線が、それぞれ複数に分割され、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用と、分割された巻線を直列接続しての使用の何れかに切り替える切替スイッチを前記密閉容器内に備え、前記切替スイッチは、温度に応じて機械的に作動するバイメタルを用いたバイメタルスイッチであり、且つ前記バイメタルスイッチは、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流の上昇を感知して、分割された前記固定子巻線の直列接続状態での使用と、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用の何れかに切替える構成であって、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流の上昇を感知して動作する前記バイメタルスイッチは、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流により変化する前記バイメタルの温度が一定の温度以下の場合には、分割された前記固定子巻線を直列接続状態で使用し、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流の上昇により前記バイメタルの温度が一定の温度を超えた場合には、分割された前記固定子巻線の直列接続状態での使用から、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用に切替える構成としていることを特徴とする。
本発明によれば、部品点数の増加を抑制して安価に製作でき、しかも密閉容器の信頼性を低下させることなく、負荷条件や温度条件に対応した巻線巻数の設定が可能な密閉型電動圧縮機を得ることができる効果が得られる。
本発明の密閉型電動圧縮機の実施例1を示す縦断面図。 図1のII−II線における断面図。 本発明の実施例1における電動機駆動装置の構成を説明する構成図。 図3に示す電動機駆動装置の動作を説明する構成図。 本発明の密閉型電動圧縮機の実施例2における電動機駆動装置の構成を説明する構成図。
以下、本発明の密閉型電動圧縮機の具体的実施例を図面に基づいて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
本発明の密閉型電動圧縮機の実施例1を図1〜図4を用いて説明する。
図1は本発明の密閉型電動圧縮機の実施例1を示す縦断面図、図2は図1のII−II線における断面図である。これらの図を用いて、本実施例1の密閉型電動圧縮機の全体構成を説明する。
図1に示す密閉型電動圧縮機は、空調用の冷媒圧縮機として使用されている縦型の密閉型スクロール圧縮機である。
密閉型スクロール圧縮機(密閉型電動圧縮機)1は、円筒状の密閉容器6内に、固定スクロール10、旋回スクロール20及びフレーム30等から構成される圧縮機構部2と、この圧縮機構部2を、回転軸7を介して駆動する電動機部(モータ)3等を収容して構成されている。具体的には、上から圧縮機構部2、電動機部3及び油溜り4の順に配設されている。前記圧縮機構部2と前記電動機部3を連結している前記回転軸7は、その上部側(電動機部3の上側)を前記フレームに設けた主軸受(ころ軸受)42で支持され、その下部側(電動機部3の下側)を副軸受(玉軸受)43により支持されている。
前記副軸受43は、密閉容器6に取り付けた下フレーム40にボルトで取り付けられた軸受ハウジング41内に設けられている。詳しくは、軸受ハウジング41内に前記副軸受43が上方から挿入され、更に該副軸受43の上方にはハウジングカバー41aが取付けられている。
前記旋回スクロール20を旋回駆動させる前記電動機部3は誘導電動機で構成されており、固定子31及び回転子32を有している。前記回転軸7は、電動機部3を構成する前記回転子32と一体化されて回転するように構成されている。この回転軸7は、偏心軸部7a、主軸部7b及び副軸部7cを有しており、前記主軸部7bと前記副軸部7cとは、同一軸心に形成されて主軸部分を構成している。
前記回転軸7の上端部側に設けられた前記偏心軸部7aは、前記旋回スクロール20の背面に形成された旋回ボス部20cに設けた旋回軸受20dに挿入されている。前記旋回軸受20dは、前記旋回ボス部20cの内面に圧入して設けられており、回転軸7の前記偏心軸部7aを、スラスト方向(軸方向)に移動可能且つ回転自在に係合している。
前記回転軸7の下端部には、給油ポンプ44が圧入して装着されている。この給油ポンプ44は遠心形ポンプであり、前記油溜り4に貯留された潤滑用の油を給油穴44aから強制的に吸込み、前記回転軸7内の軸方向に形成した油通路7dを介して前記副軸受43、旋回軸受20d及び前記主軸受42などに供給するように構成されている。
前記油通路7dは、回転軸7を軸方向に貫通するように設けられ、回転軸7の軸心に対して同心の下部給油穴と、回転軸7の軸心に対して偏心した上部給油穴とで構成されている。前記回転軸7の前記副軸受43上部には、前記下部給油穴に連通する横給油穴7eが設けられおり、この横給油穴7eを介して、前記下部給油穴を流れる油の一部が前記副軸受43に給油されるように構成されている。
前記油通路7dから前記旋回軸受20dに供給された油は、その後前記旋回スクロール20と固定スクロール10との摺動部にも供給される。また、この油は、前記旋回スクロール20が自転するのを防止して旋回運動させるためのオルダム継手45の摺動部にも供給される。
前記密閉容器6は、筒状の胴部6a、この胴部の上部を塞ぐ上キャップ6b及び前記胴部の下部を塞ぐ下キャップ6cにより構成されている。前記上キャップ6b及び下キャップ6cは、密閉容器6の中央の胴部6aに対して外側に被せるように嵌合され、その嵌合端部が溶接トーチにより斜め下方及び斜め上方から加熱されて溶着されている。また、この密閉容器6の底面には脚部17が取付けられている。前記下キャップ6cの内側(内面)には、マグネット18が取付けられていて、密閉容器6内の粉塵を回収する役目を果たしている。
前記フレーム30は密閉容器6に固定され、前記主軸受42を支持する部材を構成している。このフレーム30は、主軸受42を支持する支持部30aと、この支持部30aの上部から外径方向に延び前記固定スクロール10を支持する支持部30bとを有する。このフレーム30は、密閉容器6を貫通するように設けられた吐出管8より上方に位置され、その外周面は前記密閉容器6の内周面に、周方向の複数箇所で溶接されている。
作動流体である冷媒ガスは、前記密閉容器6に取り付けた吸入管5から前記固定スクロール10の吸入口10cに吸入され、その後前記固定スクロール10と旋回スクロール20との噛み合いで形成される圧縮室12に導入されて圧縮され、密閉容器6内上方の吐出室16に吐出される。前記吐出室16に吐出された圧縮ガス(冷媒ガス)は、その後前記密閉容器6と前記フレーム30との間に形成された通路(図示せず)を通って、前記フレーム30下部と前記電動機部3上部の空間に流れ、油を分離した作動ガスは前記吐出管8から冷凍サイクルに送られる。
前記密閉容器6の側面にはハーメ端子21及び端子カバー22が設けられ、前記電動機部(モータ)3に電力を供給できるようになっている。前記ハーメ端子21は、密閉容器6を貫通して設けられ、固定子31のコイルエンド部31cと、前記圧縮機構部2を構成しているフレーム30との間に位置している。なお、前記ハーメ端子21は、U相,V相,W相の各相に対応する3つの端子で構成されている。
前記固定スクロール10は、台板10a、渦巻体であるスクロールラップ10b、吸込口10c、吐出口10d等により構成され、前記フレーム30に複数のボルト11により固定されている。この複数のボルト11は周方向に均等に配置されている。前記スクロールラップ10bは台板10aの下側に垂直に立設されている。
前記旋回スクロール20は、台板20a、スクロールラップ20b、前記旋回ボス部20c、旋回軸受(すべり軸受)20d、背圧穴(図示せず)等により構成されている。前記スクロールラップ20bは台板20aの上側に垂直に立設されている。前記旋回ボス部20cは台板20aの下側(反ラップ側)に垂直に突出して形成されている。また、旋回スクロール20は、鋳鉄やアルミニュームなどを材料とする鋳物から各構成部分を加工することにより製作されている。
前記旋回スクロール20の台板20aには、固定スクロール10と旋回スクロール20との噛み合いで形成される圧縮室12と、旋回スクロールの背面側に形成されている背圧室13とを連通させる背圧穴(図示せず)が形成されており、前記背圧室13の圧力を、吸入圧力と吐出圧力の中間の圧力(中間圧力)に保っている。前記背圧室13は、前記旋回スクロール20、前記フレーム30及び前記固定スクロール10とで囲まれて形成されている。従って、フレーム30は背圧室13を形成する部材を兼ねている。
14は、前記主軸受42より電動機部(モータ)側の回転軸7に設けられたバランスウェイトである。本実施例では、前記バランスウェイト14は、前記回転軸7とは別体に形成されて回転軸7に圧入されて固着されているが、前記バランスウェイト14を回転軸7と一体に形成するようにしても良い。また、前記バランスウェイト14の最大外径部14aは前記固定子31のコイルエンド部31cの端面側に突出して設けられており、前記コイルエンド部31cの内径より大径となっている。これにより、回転軸7の回転バランスを十分に確保することができる。
15は、フレーム30の上面の溝に設けられたシールリングであり、このシールリング15は前記背圧室13に、吐出圧力状態の冷媒ガスや油が流入するのを抑制している。前記旋回スクロール20は、背圧室13における中間圧力と前記シールリング15の内側に作用する吐出圧力との合力で、前記固定スクロール10に押し付けられている。なお、前記シールリング15の内径は主軸受42の外径より小さく構成されている。
前記主軸受42は、フレーム30の前記電動機部3側から該フレーム30へ挿入され、挿入した主軸受42をフレームカバー46で固定する構成となっている。フレームカバー46にはスラスト軸受47が設けられている。フレームカバー46はフレーム30と別体に形成されている。フレームカバー46はフレーム30にボルト48により固定されている。このようにボルト固定とすることで、フレームカバー46とフレーム30との間隙を的確にシールできることから、給油経路からの油漏れを抑制することができる。
なお、フレームカバー46は、フレーム30の内側に挿入されて前記主軸受42を押さえる部分と、フレーム30の電動機部3側端面に当接して、これに固定される部分とから構成されている。
前記オルダム継手45は、前記旋回スクロール20の台板20aの背面に配設されている。このオルダム継手45には直交する2組のキーが設けられており、その1組は前記フレーム30に形成したキー溝を滑動し、残りの1組は前記旋回スクロール20の台板20aの背面側に構成したキー溝を滑動する。これにより、前記旋回スクロール20は軸線方向に垂直な面内を固定スクロール10に対して自転せずに旋回運動するように構成されている。
前記圧縮機構部2は、前記電動機部3の回転子32に連結した回転軸7の回転により、その偏心軸部7aが偏心回転すると、前記旋回スクロール20はオルダム継手45の作用により、前記固定スクロール10に対し自転せずに旋回運動を行う。これにより、冷媒ガスを、前記吸入管5及び吸入口10cを介して吸入し、固定スクロールラップ10bと旋回スクロールラップ20bにより形成される前記圧縮室12に導入され、この圧縮室12は、旋回スクロール20が旋回運動することにより中央部へ移動しながらその容積を減少させることにより、冷媒ガスの圧縮動作が行われる。
この圧縮動作により圧縮された冷媒ガスは、前記固定スクロール10の台板中央部に形成された前記吐出口10dから密閉容器6内の吐出室16に吐出され、その後この圧縮された冷媒ガスは、密閉容器6内の電動機室側に流れ、これにより、密閉容器6内の空間は吐出圧力に保たれる。前記圧縮された冷媒ガスは前記圧縮機構部2及び電動機部3の周囲を流れた後、前記吐出管8から密閉容器6外の冷凍サイクルへ送り出される。
なお、前記圧縮機構部2で圧縮される作動ガス(冷媒ガス)としては、R407C、R134a、R410A,R32等の冷媒が用いられている。
次に、本実施例の密閉型電動圧縮機における給油経路について説明する。前記電動機部3が駆動されて、回転軸7が回転すると、前記給油ポンプ44により油溜り4の油が昇圧されて、回転軸7内の油通路7dに供給される。この油通路7dに送られた油の一部は前記横穴7eを通って副軸受43に供給された後、前記油溜り4に戻る。油通路7dを通って偏心軸部7a上部の旋回ボス部20c内に到達した油は、旋回軸受20dを通ってこれを潤滑した後、更に前記主軸受42へ流れてこの主軸受42も潤滑し、その後、油はその殆どが排油パイプ23を介して、前記油溜り4に戻される。
前記旋回スクロール20の前記旋回ボス部20c下端面には給油ポケット24が形成されており、この給油ポケット24は、旋回スクロール20が旋回運動することにより、前記シールリング15を跨いで、その外側と内側を往復する。これにより、前記旋回軸受20dと主軸受42との間にある油の一部を前記背圧室13に搬送する。この背圧室13に搬送された油は、背圧室13に設けられている前記オルダム継手45の摺動部を潤滑する。また、背圧室13の油は、その後、固定スクロール10の台板鏡板面10a´と旋回スクロール20の台板20aとの摺動面に給油されて、この摺動面を潤滑する。
また、前記背圧室13に搬送された油は、旋回スクロール20の台板20aなどに形成された背圧穴(図示せず)を通って、または固定スクロール10の台板鏡板面10a´の微小隙間を通って圧縮室12に流入する。圧縮室12に流入した油は圧縮された冷媒ガスと共に吐出口10dから吐出され、密閉容器6内で冷媒ガスと分離されて前記油溜り4に戻る。
前記電動機部3の回転子32は、回転子鉄心32aと、この回転子鉄心に埋設された導体バー32bと、回転子32の上端と下端に設けられ前記導体バー32bを短絡させるエンドリング32cで構成されている。即ち、回転子32はかご型導体に構成されている。このような構造にすることにより、電動機部3の固定子31に通電すると、固定子31から発生する磁束の変化により、前記導体バー32bに誘導起電力が発生し、磁束が発生する。その結果、導体バー32bによる発生磁束と固定子31による発生磁束との吸引力によって、回転子32が回転するように構成されている。つまり、電動機部3は、三相かご型誘導電動機として構成されている。
前記固定子31は、固定子鉄心31aと固定子巻線31bで構成され、前記固定子巻線31bのコイルエンド部31c上にはモータプロテクタ25が設置され、また前記コイルエンド部31c上の前記吐出管8近くにはバイメタルスイッチ(切替スイッチ)26が、密閉容器6内面或いは固定子巻線31b上部に設置されている。なお、前記固定子巻線21は、本実施例では分布巻方式であり、U相,V相,W相の三相の巻線を備えている。
更に、各相の前記固定子巻線21は、後述するように、それぞれ複数の巻線に分割されて構成されており、分割された複数の巻線を直列に接続して使用するか、或いは分割された巻線の一部のみを使用するかを、切替スイッチにより切り替えて使用するように構成されている。
即ち、各相の前記固定子巻線21には、前記バイメタルスイッチ(切替スイッチ)26が設けられており、このバイメタルスイッチ26は、熱膨張率が異なる2枚の金属板を貼り合わせたバイメタルにより構成されているスイッチで、所定の温度、電流の関係が成り立つ時に、前記バイメタルが反ることで自動的にスイッチ接点を変更するように動作する構造になっている。
前記バイメタルスイッチ26の設置位置について、図1及び図2を用いて説明する。図2は、図1のII−II線における断面図である。これらの図に示すように、前記バイメタルスイッチ26は、前記吐出管8の下部付近の密閉容器6内面に設置されており、これにより冷媒ガスの吐出温度や固定子巻線温度などに応じて変化する密閉容器内温度や、固定子巻線に流れる電流(バイメタルに流れる電流)に応じてバイメタルの温度が変化し、バイメタルスイッチ26が作動する。この結果、前記複数に分割(本実施例では2分割)された固定子巻線31bを、分割された複数の巻線を直列に接続するか、分割された巻線の一部のみを使用するかが切替えられる構成となっている。
なお、前記バイメタルスイッチ26は、密閉容器6内のスペース制約を考慮して、吐出管8付近に設置する構成としたが、コイルエンド部31c等、スペース制約や検出したい温度を考慮して、他の箇所に設置しても良い。
また、図2は図1のII−II線断面図であり、前記バイメタルスイッチ26、吐出管8及び端子カバー22は前記II−II線よりも上方に設置されているため、これらの部品については想像線で図示している。
次に、上述した密閉型電動圧縮機における、固定子巻線切替のための具体的構成及びその動作原理を図3及び図4を用いて詳細に説明する。図3は本実施例1における電動機駆動装置50の構成を説明する構成図、図4は図3に示す電動機駆動装置50の動作を説明する構成図である。なお、これらの図において、上述した図1、図2と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
図3、図4は、密閉容器6内に電動機部3とバイメタルスイッチ(切替スイッチ)26が設けられ、前記電動機部3は固定子31と回転子32を備えている様子を示している。また、前記電動機部3は商用電源(三相交流電源)51が印加されることで回転動作を行う三相かご型誘導電動機で構成されている。前記固定子31は、前記商用電源51からのU〜W相の電圧が印加される固定子巻線31bを有しており、本実施例では、U〜W相の各相に対応するそれぞれの巻線を2分割して、第1の巻線U1〜W1及び第2の巻線U2〜W2としている。なお、25は電動機の中性点に取付けられているモータプロテクタで、このモータプロテクタ25は、モータ(電動機部)3の温度と電流に応じて、設定されている条件になるとモータ3を停止させてモータ3を保護するものである。即ち、このモータプロテクタ25もバイメタルを備えていて、冷媒ガスの吐出温度や固定子巻線温度などに応じて変化する密閉容器内温度や、固定子巻線に流れる電流(バイメタルに流れる電流)に応じてバイメタルの温度が変化することで作動するものである。
前記バイメタルスイッチ26は前記U〜W相の各相に対応する3つの切替え部(バイメタルスイッチ)SW1,SW2,SW3で構成されている。それぞれの切替え部SW1、SW2、SW3は、それぞれ端子A又はB又はCと、接点a及び接点bが設けられていて、バイメタルの動作により前記接点aと接点bとを切替える切替スイッチとして構成されている。
前記切替え部SW1は、U相の電圧が印加される導線Uが端子Aに接続され、前記切替え部SW2は、V相の電圧が印加される導線Vが端子Bに接続され、更に前記切替え部SW3は、W相の電圧が印加される導線Wが端子Cに接続されている。
前記切替え部SW1,SW2,SW3において、端子A又はB又はCが前記接点aに接続されると、商用電源51からの各相の電流は、前記第1の巻線U1〜W1及び前記第2の巻線U2〜W2の両方に直列に流れ、前記接点bに接続されると商用電源51からの各相の電流が、前記第1の巻線U1〜W1にのみ流れるように構成されている。
前記切替え部SW1〜SW3は、それぞれ所定の動作温度、動作電流の関係に達したときに、バイメタルが動作することで、端子A〜Cの接続先(接点a又は接点b)が切り替えられる。前記U,V,Wの各相に流れる電流はほぼ同じであり、また各切替え部SW1〜SW3における温度もほぼ同じ温度となることから、全ての切替え部SW1〜SW3のバイメタルはほぼ同時に作動し、接点a又は接点bへの接続先がほぼ同時に切替わる。
従って、全ての切替え部SW1〜SW3が、それぞれの接点aに接続する場合と、それぞれの接点bに接続する場合の二つのケースが存在する。そこで、切替え部SW1〜SW3が、それぞれの接点aに接続したときを「aの状態」、それぞれの接点bに接続したときを「bの状態」として、本実施例における電動機駆動装置50の動作を以下説明する。
図3は、前記切替え部SW1〜SW3がそれぞれの接点aに接続しているaの状態を示している図であり、図4は前記切替え部SW1〜SW3がそれぞれの接点bに接続しているbの状態を示している図である。
図3に示すaの状態では、商用電源51から電圧が印加される巻線は、U相に対しては巻線U1と巻線U2、V相に対しては巻線V1と巻線V2、W相に対しては巻線W1と巻線W2となる。
また、図4に示すbの状態では、商用電源51から電圧が印加される巻線は、U相に対しては巻線U1、V相に対しては巻線V1、W相に対しては巻線W1だけとなる。
また、図3に示すaの状態と図4に示すbの状態を比較すると、bの状態はaの状態と比較して、巻線U2,V2,W2のそれぞれに電圧が印加されず、これらの巻線U2〜W2の分だけ巻線巻数が少ないことになる。
そこで、本実施例では、前記バイメタルスイッチ26を、圧縮機の軽負荷運転時(又は低温軽負荷運転時)にはaの状態になるように設定し、圧縮機の過負荷運転時(又は高温高負荷運転時)にはbの状態になるように設定している。このように設定することにより、軽負荷運転時には、巻線巻数Nを多くして、回転子側で発生する磁束φを抑制することが可能となる。その結果、回転子32であるかご型導体に発生する2次銅損を減少させることができるから、効率向上を図ることが可能となる。
一方、過負荷運転時には、前記bの状態とすることで巻線巻数Nを減らすことができ、aの状態と比較して回転子32に発生する磁束φを増加させることが可能となる。この結果、回転子32のかご型導体に発生する磁束φを増加させて、トルクを増加させることが可能となり、圧力運転範囲を拡大することが可能となる。
従って、このように構成することにより、軽負荷運転時の効率を向上できると共に、欠相や電圧降下などの異常条件が過負荷運転時などに発生しても、密閉型電動圧縮機の圧力運転範囲を確保することが可能となる。
また、本実施例では、前記バイメタルスイッチ26の動作温度(密閉容器内温度と流れる電流大きさによって決まる)が、前記モータプロテクタ25の動作温度(密閉容器内温度と流れる電流大きさによって決まる)よりも低い温度で作動して、分割された前記固定子巻線の一部にのみ通電しての使用に切替えるようにしている。
このように構成にすることにより、欠相や電圧降下などの異常条件が過負荷運転時などに発生しても、モータプロテクタ25が作動する前に、バイメタルスイッチ26が作動し、モータ3の固定子巻線31bの巻数Nを減らすことができる。この結果、過負荷運転時(高温高負荷運転時)に不足する出力トルクを確保することが可能となり、圧縮機の圧力運転範囲を確保することができる。
モータプロテクタ25が作動すると、圧縮機が停止してしまい、一端停止すると再起動までに長時間を要するが、上記のように構成することにより、圧縮機が停止する機会を大幅に低減することができ、空気調和機などを停止させることなく連続した効率の良い運転が可能となる。
更に、本実施例によれば、固定子巻線31bの巻線巻数を切替えるバイメタルスイッチ26を密閉容器6内に設けているので、図3に示すように、密閉容器6の外部に取出す端子の数を、U相、V相、W相に対応する3つの端子だけにすることができる。この結果、上記特許文献1や2に記載されている従来のものに比較して、端子数を大幅に減らすことができ、密閉容器6の強度面での信頼性も向上できると共に、部品点数の削減に伴うコスト削減も可能となる。
なお、固定子巻線31bの巻線切替端子部(バイメタルスイッチ26の部分)に、サージキラー、スパークキラー、及びバリスタのうちの少なくとも何れか一つを取付けたるようにすることが好ましい。このような構成とすることにより、バイメタルスイッチ26の切替え時に起こる、急峻なサージなどの問題を回避することが可能となり、信頼性をより向上させることができる。
本実施例によれば、密閉容器6内に固定子巻線31bの切替スイッチであるバイメタルスイッチ26を設けることにより、密閉容器6内の温度と、固定子巻線31bに流れる電流に応じて、即ち圧縮機の負荷や電流条件に応じて、固定子巻線31bの巻数Nを切替えることが可能となり、圧力運転範囲の拡大を図ることができる効果がある。この結果、欠相や電圧降下などの異常条件が発生しても、圧縮機の圧力運転範囲を確保できる効果が得られる。
本発明の密閉型電動圧縮機の実施例2を図5により説明する。図5は本実施例2における電動機駆動装置50の構成を説明する構成図であり、上記実施例1における図3に相当する図である。また、図1〜図4と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図5に示すように、本実施例2においては、電源を、上記実施例1における商用電源に代えて、インバータ52に変更している点が異なっており、他の構成は上記実施例1と同様である。この図5に示す構成とすることにより、インバータを用いた可変速型の密閉型電動圧縮機においても、一定速型のものと同様に、本発明を適用することができ、固定子巻線の巻数変更が可能となる。
本実施例によれば、上述した特許文献1や2に記載のインバータを用いた可変速型の密閉型電動圧縮機のように、インバータのソフトやハードで設定可能な過電流制御等の保護制御に加え、密閉容器6内に固定子巻線31bの切替スイッチであるバイメタルスイッチ26を設けているので、密閉容器6内の温度と、固定子巻線31bに流れる電流に応じて、固定子巻線31bの巻数Nを切替えることも可能となり、圧力運転範囲の拡大を図ることができる。
また、上述した特許文献1や2に記載のものとは異なり、密閉容器6から外部に取出す端子の数を3つだけにすることができるので、密閉容器6の信頼性が低下するのを防止することも可能となる。
更に、インバータを用いた可変速型の場合も上述した数1及び数2が成立するが、高速運転条件時に、回転数が大きくなる分、磁束が不足することになる。そこで、高速運転条件においても上記数1の「トルクT∝磁束φ」を必要とするとき、巻線巻数Nを減らす巻線切替を行うことにより、上記数2で示すように、磁束φを増加させることができるから、圧力運転範囲の確保と共に、高速域での運転範囲拡大を図ることも可能となる。
以上説明したように、本発明の各実施例によれば、圧縮機内部の温度や電流の条件によって巻線切替を行うようにしているので、負荷条件や温度条件に対応した巻線巻数の設定が可能な密閉型電動圧縮機を得ることができる効果が得られる。即ち、軽負荷運転時と過負荷運転時において、巻線巻数Nを切替えることにより、欠相や電圧降下などの異常条件が過負荷運転時に発生しても、密閉型電動圧縮機の圧力運転範囲の制限を改善することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記実施例では電動機部の固定子巻線を2分割した例を示したが、3分割以上の複数分割として、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用と、分割された巻線を直列接続しての使用の何れかに切り替えて使用するようにしても良い。
また、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1:スクロール圧縮機、2:圧縮機構部、3:電動機部(モータ)、4:油溜り、
5:吸入管、6:密閉容器、6a:胴部、6b:上キャップ、6c:下キャップ、
7:回転軸、7a:偏心軸部、7b:主軸部、7c:副軸部、7d:油通路、
7e:横給油穴、8:吐出管、
10:固定スクロール、10a:台板、10a´:台板鏡板面、
10b:スクロールラップ、10c:吸入口、10d:吐出口、
11:ボルト、12:圧縮室、13:背圧室、
14:バランスウエイト、14a:最外径部、15:シールリング、
16:吐出室、17:脚部、18:マグネット、
20:旋回スクロール、20a:台板、20b:スクロールラップ、
20c:旋回ボス部、20d:旋回軸受、
21:ハーメ端子、22:端子カバー、23:排油パイプ、24:給油ポケット、
25:モータプロテクタ、26:バイメタルスイッチ(切替スイッチ)、
30:フレーム、30a,30b:支持部、
31:固定子、31a:固定子鉄心、31b:固定子巻線、31c:コイルエンド部、
32:回転子、32a:回転子鉄心、32b:導体バー、32c:エンドリング、
40:下フレーム、41軸受ハウジング、41a:ハウジングカバー、
42:主軸受(ころ軸受)、43:副軸受(玉軸受)、
44:給油ポンプ、44a:給油穴、45:オルダム継手、
46:フレームカバー、47:スラスト軸受、48:ボルト、
50:電動機駆動装置、
51:商用電源(三相交流電源)、52:インバータ(三相交流電源)、
SW1,SW2,SW3:切替え部、A,B,C:端子、a,b:接点、
U1:U相に対応する第1の巻線、U2:U相に対応する第2の巻線、
V1:V相に対応する第1巻線、V2:V相に対応する第2の巻線、
W1:W相に対応する第1の巻線、W2:W相に対応する第2の巻線。

Claims (8)

  1. 密閉容器内に、圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動するための電動機部とを収容している密閉型電動圧縮機において、
    前記電動機部の固定子巻線は、三相交流電源の各相に対応する巻線が、それぞれ複数に分割され、
    分割された巻線の一部にのみ通電しての使用と、分割された巻線を直列接続しての使用の何れかに切り替える切替スイッチを前記密閉容器内に備え、
    前記切替スイッチは、温度に応じて機械的に作動するバイメタルを用いたバイメタルスイッチであり、且つ
    前記バイメタルスイッチは、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流の上昇を感知して、分割された前記固定子巻線の直列接続状態での使用と、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用の何れかに切替える構成であって、
    密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流の上昇を感知して動作する前記バイメタルスイッチは、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流により変化する前記バイメタルの温度が一定の温度以下の場合には、分割された前記固定子巻線を直列接続状態で使用し、密閉容器内の温度とバイメタルを流れる電流の上昇により前記バイメタルの温度が一定の温度を超えた場合には、分割された前記固定子巻線の直列接続状態での使用から、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用に切替える構成としていることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  2. 請求項1に記載の密閉型電動圧縮機において、前記密閉容器の外部には、前記三相交流電源のU,V,W相の配線に接続される3つの端子だけが設けられる構成にすると共に、前記バイメタルスイッチは前記U,V,W相のそれぞれに対応して設けられ、これら各相のバイメタルスイッチが、前記密閉容器の外部に設けられた前記3つの端子のうちのそれぞれの相に対応する端子に接続されていることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  3. 請求項に記載の密閉型電動圧縮機において、前記バイメタルスイッチは密閉容器内の電動機部固定子の上部に設置されていることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  4. 請求項1に記載の密閉型電動圧縮機において、前記切替スイッチの端子接続部には、サージキラー、スパークキラー或いはバリスタのうちの少なくとも一つが接続されていることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  5. 請求項に記載の密閉型電動圧縮機において、電動機部固定子の中性点に接続されたモータプロテクタを備え、該モータプロテクタが作動する温度と電流の値よりも、前記バイメタルスイッチが、分割された巻線の一部にのみ通電しての使用に切替えるように作動する温度と電流の値の方を小さくしていることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  6. 請求項1に記載の密閉型電動圧縮機において、前記電動機部の固定子巻線は、三相交流電源の各相に対応する巻線が、それぞれ2分割されていることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  7. 請求項1に記載の密閉型電動圧縮機において、三相交流電源は商用電源であり、前記電動機部は一定速で回転する一定速型であることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
  8. 請求項1に記載の密閉型電動圧縮機において、三相交流電源はインバータであり、前記電動機部は回転数制御が可能な可変速型であることを特徴とする密閉型電動圧縮機。
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