JP5732309B2 - 容積形圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明はHFC等の冷媒、空気や二酸化炭素等の自然系冷媒及びその他の圧縮性ガスを取扱う容積形圧縮機において、軸受電食による軸受損傷を軽減し、軸受信頼性を高めるのに好適なものである。
容積形圧縮機は一般的に知られており、これは、永久磁石用の磁石溝を有するロータと、ステータとで構成されるモータと、前記ロータの中心に配設された孔に挿入通されるモータの回転軸と、前記回転軸を前記モータの一方で軸受けする第一の軸受と、前記第一の軸受を保持するフレームと、前記回転軸を前記モータの他方で軸受けする第二の軸受と、前記第二の軸受を保持する下フレームと、を密閉容器内に備えている。
この容積形圧縮機は冷凍空調用としても様々な分野で広く活用されている。その中で、電動機の高効率化が求められているため、インバータを用いた可変速運転が増加している。可変速運転を行えると、従来のオンオフ運転と異なり必要に応じた負荷及び回転数で運転することができることから、高効率な運転が可能となっている。
〔非特許文献1〕
インバータでは、IGBT適用が進みスイッチングの立上りが急峻になることで、電動機巻線における中性点電位の上下変動(コモンモード電圧と呼称)が急峻になり、軸受電食に至る事例が増えている。特に、37kW以下の電動機においては、従来は問題にならないと考えられていたが、電動機の出力に関係なく軸受電食が発生している。
〔特許文献1〕
圧縮機を構成する電動機の回転子において、回転子内径側軸方向にガス通路を設けることで冷媒ガスを流し、回転子外径側の軸方向に油通路を設けることで油を流す。そして、周方向にガス通路から油通路に至る油通路を設けることで、ガス通路から染み出した油を油通路を通じて所定の油溜りに戻すことが可能となる。したがって、油上りや油切れを防止できる。
〔特許文献2〕
冷凍機油が封入された密閉容器内に、HFC冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と圧縮機構部を駆動する電動要素部とが組込まれた高圧シェルタイプの密閉型回転圧縮機において、圧縮機構部を構成するクランク軸の内部に形成された冷凍機油の流路に、クランク軸に同軸に固着された、電動要素部の回転子のカウンタボア内に開口を有するガス抜孔を連通形成させており、カウンタボアの内壁面に油分離作用を奏させるとの記載がある。
〔特許文献3〕
回転型圧縮機において、ロータの鉄心に備える軸孔に、一側に旋回軸を有するクランク軸を焼嵌してなる電動機部と、前記クランク軸の回転により旋回する前記旋回軸により駆動される圧縮部とからなる回転型圧縮機において、前記ロータの前記旋回軸と反対側の鉄心端面には前記クランク軸の軸径より小さい径の嵌合孔を有するストッパを設ける一方、前記クランク軸の他側に前記ストッパに対応する段差面と、同段差面より軸方向に延出され前記嵌合孔に焼嵌される嵌合軸と、同嵌合軸より軸方向に延出される副軸とを設けることで、前記段差面が前記ストッパに当って軸方向の位置決めが正確に行える。
また、前記ストッパの嵌合孔がD字状に形成される一方、前記嵌合軸を、前記D字状の嵌合孔に対応するDカット面を有するDカット軸としたので、回転方向の位置決めが正確に行え、クランク軸にロータを位置決め精度よく焼嵌することができる、との記載がある。
〔特許文献4〕
ブラシレスDCモータにおいて、回転軸が高い体積抵抗率と低い体積抵抗率の絶縁物(例えば、フッ素系樹脂)で形成されているため、軸受けに電流が流れても、回転軸が高い体積抵抗率と低い誘電体で形成されているため電流が流れることがなく、軸受け,回転軸,鋼板製のモータフレームによる回路を形成することがなく、電食が発生しない、との記載がある。つまり、クランク軸を絶縁物で構成しているため、軸受に電流が流れることがなく電食が発生しない。
特開2008−199843号公報 特開2002−89476号公報 特開2003−206881号公報 特開2006−115672号公報
日本電機工業会資料 JEM−TR 169 一般用低圧三相かご形誘導電動機をインバータ駆動する場合の適用指針に関する補足説明資料 誘導電動機をインバータ駆動する場合の軸受電食について 2004年2月
上記特許文献に挙げたように軸受電食対策として、クランク軸を絶縁物で構成する例があるが、クランク軸を非導電性の電流が流れにくい物質に変更する内容となっている。
しかし、通常のクランク軸は導電性の金属でできているケースが多い。また、インバータへのIGBT適用が進み、高速スイッチングによる立ち上がりの急峻な電動機巻線における中性点電位の上下変動(コモンモード電圧)が発生して、従来、37kW以下の電動機においては問題にならないと考えられていた軸受電食が、電動機の出力に関係なく発生する状況となっている。この軸受電食とは、つまり軸受損傷である。
また、冷凍空調機器において、従来はCOP(Coefficient Of Performance:成績係数)の向上が求められていたが、近年、省エネルギの観点から実際の使用実態に即した評価方法である、APF(Annual Performance Factor:通年エネルギ消費効率)やIPLV(Integrated Part Load Value:期間成績係数)の向上が求められるようになった。APFやIPLVの向上のためには低速低負荷時のエネルギ効率向上が求められているが、それに加えて、相反する高速過負荷条件での運転(急速暖房や急速冷房/急速冷凍)の要求を満足することも必要となっている。
対応策として、低速低負荷条件での効率向上のため電動機固定子巻線の巻数を増やす対策を実施したが、高速過負荷条件で併用するインバータの弱め界磁制御の領域においてトルク不足が顕著となるため、駆動電流(インバータからモータへの入力電流)が従来より大きな値となった。そのため、従来よりも大きな磁束変動が回転子よりクランク軸に伝わることとなり、クランク軸に従来よりも大きな軸電圧が発生した。そして、軸電圧発生が原因で電流が、クランク軸,軸受内輪,軸受外輪,軸受支持部,密閉容器,軸受,クランク軸の経路を流れる(サーキュレーティングカレントと呼ばれる)現象が発生した。
以上のことより、駆動電流(インバータからモータへの入力電流)の増大により軸受部に流れる電流の増大を引き起こすという問題を発見した。つまり、上記の軸受電食が発生し、軸受損傷が起こるという問題である。
そこで本発明は、軸受の信頼性の高い容積形圧縮機を提供することを目的とする。
上記本発明の目的は、圧縮作用を行う圧縮機構部と、該圧縮機構部を駆動するための駆動手段と、該駆動手段の主要部品である電動機と、該電動機を駆動するインバータ制御装置と、該電動機によって回転駆動されるクランク軸と、該クランク軸を回転自在に係合するクランク軸支持部と、該圧縮機構部と該駆動手段と、を備えた容積形圧縮機において、
前記クランク軸は、前記電動機の回転子内径側であって前記回転子の各磁極に対向する位置にそれぞれカット部が設けられることで透磁率が低い空間を構成し、各カット部の周方向の間に前記回転子と直接固定される固定部を備えるとによって達成される。
または、前記電動機の回転子は、軸方向における中央部に前記クランク軸と直接固定される固定部を有し、前記固定部よりも上部および下部であって前記クランク軸に面する内径側にカウンタボアが構成されることによって達成される。
または、前記クランク軸は、軸方向における中央部に前記電動機の回転子と直接固定される固定部を有し、前記固定部よりも上部および下部であって前記回転子に面する外径側にカウンタボアが構成されることによって達成される。
または、前記電動機の回転子の各磁極に対向した位置にそれぞれスリットを設け、前記各スリットと異なる周方向位置の前記クランク軸にそれぞれカット部を設けることで、透磁率が低い空間をクランク軸と回転子の間に連続的に配置し、前記クランク軸は前記各カット部の周方向の間に前記回転子と直接固定される固定部を備えることによって達成される。
本発明によれば、軸受の信頼性を高めることができる。
本発明の一実施形態である容積形圧縮機の縦断面図である。 図1のスクロール圧縮機の第1実施形態における電動機でスリットを備えた構成の説明図である。 図1のスクロール圧縮機の第1実施形態における電動機における改善前後の磁束の流れを示した説明図である。 図1のスクロール圧縮機の第2実施形態におけるクランク軸にカット部を設けた構成の説明図である。 図1のスクロール圧縮機の第3実施形態における回転子にカウンタボアを備えた構成の説明図である。 図1のスクロール圧縮機の第4実施形態におけるクランク軸にカウンタボアを備えた構成の説明図である。 図1のスクロール圧縮機の第5実施形態においてクランク軸にDカットおよび回転子内径側にスリットを備えた構成の説明図である。
以下、図面を用いて実施例を説明する。
[第1実施形態]
以下に、本発明を実施するための第1実施形態の構造を備えた容積形圧縮機の構成に関して図1,図2を用いて説明する。
はじめに、図1を用いて、第1の形態を示す容積形圧縮機の全体構造に関して説明する。容積形圧縮機1は縦型スクロール圧縮機であり、圧縮機構部2と駆動部3とを密閉容器700内に収納して構成する。なお、図示した容積形圧縮機1の圧縮方式は、スクロール方式であるが、ロータリ方式,レシプロ方式あるいはスクリュー方式の圧縮方式でも良い。
容積形圧縮機の一例を示す。図1の容積形圧縮機1は、作動流体である冷媒ガスを圧縮して上方へ吐出する圧縮機構部2と、圧縮機構部をクランク軸を介して駆動する駆動部3とを円筒状の密閉容器700内に収納して構成されている。本実施形態では、上から圧縮機構部2,駆動部3及び油溜り730の順に配設され、クランク軸300を介して圧縮機構部2と駆動部3が連結されている。圧縮機構部2は、固定スクロール100と旋回スクロール200とを基本要素として構成されている。
フレーム400は密閉容器700に固定され、転がり軸受401を支持する部材を構成している。このフレーム400は、転がり軸受401を支持する軸受支持部401aと、この軸受支持部401aの上部から外方に延び圧縮機構部2を支持する圧縮機構支持部401bとを有する。圧縮機構支持部401bは、その下面全体が平坦状に形成されて吐出管701より上方に位置され、その外周面が密閉容器700の内周面に周方向の複数箇所で溶接740されている。
固定スクロール100は、台板101とスクロールラップ102と吸込口103と吐出口104とを有して構成され、フレーム400に複数のボルト405により固定されている。この複数のボルト405は周方向に均等に配置されている。スクロールラップ102は台板101の下側に垂直に立設されている。
旋回スクロール200は、台板201とスクロールラップ202と旋回スクロール軸受部203と、旋回スクロール軸受部203に配設されたすべり軸受210と背圧穴とを基本構成部分として構成されている。スクロールラップ202は台板201の上側に垂直に立設されている。旋回スクロール軸受部203は台板201の下側(反ラップ側)に垂直に突出して形成されている。旋回スクロール200は、鋳鉄やアルミニュームなどを材料とする鋳物から各構成部分を加工することにより形成されている。
固定スクロール100と旋回スクロール200を噛み合わせて構成した圧縮室130は、旋回スクロール200が旋回運動することにより、その容積が減少する圧縮動作が行われる。この圧縮動作では、旋回スクロール200の旋回運動に伴って、冷媒ガスが吸入管711および吸入口103を経由して圧縮室130へ吸込まれ、吸込まれた冷媒ガスが圧縮行程を経て固定スクロール100の吐出口104から密閉容器700内に吐出され、さらに吐出管701を経由して密閉容器700から吐出される。これによって、密閉容器700内の空間は吐出圧力に保たれる。圧縮機構部2で圧縮する冷媒ガスとして、地球環境に優しいR410Aなどの冷媒が用いられている。
密閉容器700は、上キャップ710及び下キャップ720を有している。上キャップ710及び下キャップ720は密閉容器700の中央筒部に対して外側に被せるように嵌合され、その嵌合端部が溶接トーチにより斜め下方および斜め上方から加熱されて溶着される。密閉容器700の底面には脚部721が取付けられている。下キャップ720の内側には、マグネット722が取付けられていて、圧縮機内の粉塵を回収する役目を果たしている。
また、密閉容器700の側面にはハーメ端子702及び端子カバー703が設けられ、電動機600に電力を供給できるようになっている。ハーメ端子702は、密閉容器700を貫通して設けられ、ステータ601のコイルエンド601aとフレーム400との間に位置している。
旋回スクロール200を旋回駆動する駆動部3は、ステータ601及びロータ602からなる電動機600と、クランク軸300と、給油ポンプ900と、旋回スクロール200の自転防止機構の主要部品であるオルダム継手500と、転がり軸受401,803と、旋回スクロール軸受部203と、旋回スクロール軸受部203に配設されたすべり軸受210とを備えて構成されている。
クランク軸300は、主軸部302とクランクピン301と副軸受支持部303とを一体に備えて構成されている。主軸部302と副軸受支持部303とは、同一軸心に形成され、主軸部分を構成している。さらに、クランク軸300の下端部には、給油ポンプ900が圧入されている。転がり軸受401,803はクランク軸300の主軸部302および副軸受支持部303を回転自在に係合するクランク軸支持部を構成する。旋回スクロール軸受部203は、その内径にすべり軸受210が圧入され、クランク軸300のクランクピン301をクランク軸方向であるスラスト方向に移動可能かつ回転自在に係合するように、旋回スクロール200に備えられている。
転がり軸受(主軸受)401は電動機600の上側に配置され、転がり軸受(副軸受)803は電動機600の下側に配置されている。転がり軸受401,803は、電動機600の両側で主軸部分を支持する主軸用軸受を構成する。密閉容器700に固定された下フレーム801にハウジング802がボルト805を介して固定されている。ハウジング802に転がり軸受803が上方から挿入され、その上方からさらにハウジングカバー804が取付けられている。
続いて、図2を用いて電動機600の構成に関して説明する。図2は、図1に示した電動機600の断面(A−A部)を表示したものである。図示した電動機600は、クランク軸300に固定された回転子602と、この回転子602に周方向の空隙を介して対向する固定子601とを備える。回転子602は、回転子鉄心603と、クランク軸300と、平行に形成した6つの磁石溝604内に各々装着した永久磁石605と、を備えている。これら永久磁石605の装着により、回転子鉄心603には6つの磁極が形成される。
固定子601は、固定子鉄心606と固定子巻線21とを有する。固定子鉄心606は、内径側に周方向に等間隔で形成した9つの固定子スロット7bと、9つのティース部7cと、このティース部7cの外周側を一体に連結したコアバック7dとを有している。固定子巻線21は、前記ティース部7cを取り囲むように巻線された集中巻方式であり、3相の巻線を備えている。このようにして、電動機600は、6極9スロットの集中巻永久磁石式電動機を構成している。そして、電動機の駆動には、インバータ駆動装置を用いて、高速域では弱め界磁制御を適用する。
このような容積形圧縮機を構成する電動機600において、回転子内径側の永久磁石605に対向する位置にスリット30を備えることにより、回転子602よりクランク軸300に流れる磁束を抑制している。
その効果に関して図3を用いて説明する。
図3は、図2の電動機600における改善前後の磁束の流れを説明している図である。この図は、1枚の永久磁石605(但し図の左側の磁石)より流れる磁束の流れに着目して書かれた図である。
改善前の(A)においては、クランク軸300に多くの磁束が流れている。一方、改善後の(B)においては、スリット30を有している。このスリット30は一つの例として回転子に設けられたものである。スリット30はロータに設けられており、クランク軸300が挿通される孔と磁石溝604との間に設けられ、磁石溝604と同等の幅を有し、長手方向の長さは磁石溝604よりも短い。図に示すようにクランク軸300の中心Oと永久磁石605の端点を結んで仮想的な二等辺三角形を想像した際に、中心Oとスリット30の端点とで相似な二等辺三角形が想像できる。
このスリット30によって形成される空間は、冷媒或いは油の混合ガスで満たされることとなる。この混合ガスはロータを構成する材質よりも透磁率が低く、磁束を通しにくい。このように透磁率の低い空間を構成し、磁束を通しにくくしているため、クランク軸300へ磁束が伝わることを抑制している。クランク軸300へ流れる磁束自体が減少した結果、磁束の変動も減少する。従って、磁束変動による電位差がクランク軸に生じるのを抑制することが可能となるため、クランク軸,軸受,ハウジング,下フレーム,密閉容器,フレーム,クランク軸の経路で電流が流れることを防ぐことが可能となる。この結果、クランク軸の軸受に生じる電食を抑制することができる。
結果として、APFやIPLVの向上のために、低速低負荷時のエネルギ効率向上策が講じられた容積形圧縮機において、高負荷時の駆動電流が増大するが、軸受部に流れる電流を抑制して軸受電食を抑制することができる。なお、本実施形態における電動機600は、6極9スロットの集中巻永久磁石式電動機を示したものであるが、例えば4極6スロットのような異なるスロット数,極数の組合わせによる永久磁石式電動機(集中巻方式,分布巻方式双方)においても、同様の効果があると考える。
また、本実施形態おいては、打抜き型の改造により構成することが可能である。そのため、打抜き型を使用して回転子鉄心を構成するような大量生産に適する特徴を有する。
[第2実施形態]
本発明を実施するための第2実施形態を示す容積形圧縮機について図4を用いて説明する。なお、図4には図1のA−A断面に関して変更箇所である回転子602及びクランク軸300のみを示す。
回転子602は、回転子鉄心603とクランク軸300と平行に形成した6つの磁石溝604内に各々装着した永久磁石605を備え、これら永久磁石605の装着により、回転子鉄心603には6つの磁極が形成される構成は、第1実施形態と同じである。ここで、透磁率の低い空間の例として、永久磁石605に対向する位置にクランク軸300にカット部31を設けたことが特徴となる。
このように構成することで、第1実施形態と同様に回転子からクランク軸に変動磁束が伝わるのを抑制することができることから軸受電食を抑制することが可能となる。
また、第1の実施形態と比較して、製作時に、打抜き型改造を実施しなくても、クランク軸の機械加工内容の変更で済むため、型投資を省略することができる特徴を有する。
[第3実施形態]
本発明を実施するための第3実施形態を示す容積形圧縮機について図5を用いて説明する。なお、図5には図1のA−A断面に関して変更箇所である回転子602及びクランク軸300のみを示し、軸方向の断面図を示す。
回転子602は、回転子鉄心603とクランク軸300と平行に形成した6つの磁石溝604(図1参照。)内に各々装着した永久磁石605(図1参照。)を備え、これら永久磁石605(図1参照。)の装着により、回転子鉄心603には6つの磁極が形成される構成は、第1実施形態と同じである。ここで、透磁率の低い空間の例として、回転子内径側にカウンタボア32を設けたことが特徴となる。
このような構成にすることで、軸方向の一部領域において、回転子からクランク軸に伝わる磁束を抑制できるので、回転子からクランク軸へ伝わる磁束の総和を減少させることが可能となる。その結果として、第1実施形態と同様に軸受電食を抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、第1の実施形態と同様に打抜き型の改造により構成することが可能である。そのため、打抜き型を使用して回転子鉄心を構成するような大量生産に適する特徴を有する。
[第4実施形態]
本発明を実施するための第4実施形態を示す容積形圧縮機について図6を用いて説明する。なお、図6には図1のA−A断面に関して変更箇所である回転子602及びクランク軸300のみを示す。
回転子602は、回転子鉄心603とクランク軸300と平行に形成した6つの磁石溝604内に各々装着した永久磁石605を備え、これら永久磁石605の装着により、回転子鉄心603には6つの磁極が形成される構成は、第1実施形態と同じである。ここで、透磁率の低い空間として、クランク軸300に永久磁石605に対向する周方向位置のクランク軸300にカウンタボア33を設けたことが特徴となる。
このような構成にすることで、第3実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。
また、本実施形態においては、打抜き型の改造を実施しなくても、クランク軸の機械加工内容の変更で済むため、型投資を省略することができることが特徴となる。
[第5実施形態]
本発明を実施するための第5実施形態を示す容積形圧縮機について図7を用いて説明する。なお、図7には図1のA−A断面における変更箇所である回転子602及びクランク軸300のみを示す。
回転子602は、回転子鉄心603とクランク軸300と平行に形成した6つの磁石溝604内に各々装着した永久磁石605を備え、これら永久磁石605の装着により、回転子鉄心603には6つの磁極が形成される構成は、第1実施形態と同じである。ここで、透磁率の低い空間の例として、回転子内径側の永久磁石605に対向する位置にスリット30を設けるとともに、スリット30とスリット30の間のクランク軸300にカット部31を設けたことが特徴となる。
以上に述べた構成とすることで、回転子とクランク軸の間に透磁率の低い空間を連続的に設けることができるので、回転子からクランク軸へ伝わる磁束をより効果的に抑制することが可能となる。
以上、各実施例のように、クランク軸、延いては軸受部に流れる電流を低減させるために、回転子からクランク軸に通る磁束量を減少させ、クランク軸に発生する軸電圧の発生を抑制する。その結果、軸受電流を抑制することで軸受電食による軸受損傷を低減し、容積形圧縮機の軸受信頼性を高める。
1 容積形圧縮機
2 圧縮機構部
3 駆動部
7b 固定子スロット
7c ティース部
7d コアバック
21 固定子巻線
30 スリット
31 カット部
32 カウンタボア(回転子)
33 カウンタボア(クランク軸)
100 固定スクロール
101,201 台板
102,202 スクロールラップ
103 吸入口
104 吐出口
105 鏡板面
130 圧縮室
200 旋回スクロール
203 旋回スクロール軸受
205 給油ポケット
210 すべり軸受
300 クランク軸
301 クランクピン
302 主軸部
303 副軸受支持部
311 油通路
312 横穴
400 フレーム
401 転がり軸受(主軸受)
402 スラスト軸受
403 フレームカバー
405,406,805 ボルト
407 バランスウエイト
408 排油パイプ
410 シールリング
411 背圧室
500 オルダム継手
600 電動機
601 固定子
601a コイルエンド
602 回転子
603 回転子鉄心
604 磁石溝
605 永久磁石
606 固定子鉄心
700 密閉容器
701 吐出管
702 ハーメ端子
703 端子カバー
710 上キャップ
711 吸入管
720 下キャップ
721 脚部
722 マグネット
730 油溜り
801 下フレーム
802 ハウジング
803 転がり軸受(副軸受)
804 ハウジングカバー
900 ポンプ部

Claims (5)

  1. 圧縮作用を行う圧縮機構部と、該圧縮機構部を駆動するための駆動手段と、該駆動手段の主要部品である電動機と、該電動機を駆動するインバータ制御装置と、該電動機によって回転駆動されるクランク軸と、該クランク軸を回転自在に係合するクランク軸支持部と、該圧縮機構部と該駆動手段と、を備えた容積形圧縮機において、
    前記クランク軸は、前記電動機の回転子内径側であって前記回転子の各磁極に対向する位置にそれぞれカット部が設けられることで透磁率が低い空間を構成し、各カット部の周方向の間に前記回転子と直接固定される固定部を備えることを特徴とする容積形圧縮機。
  2. 圧縮作用を行う圧縮機構部と、該圧縮機構部を駆動するための駆動手段と、該駆動手段の主要部品である電動機と、該電動機を駆動するインバータ制御装置と、該電動機によって回転駆動されるクランク軸と、該クランク軸を回転自在に係合するクランク軸支持部と、該圧縮機構部と該駆動手段と、を備えた容積形圧縮機において、
    前記電動機の回転子は、軸方向における中央部に前記クランク軸と直接固定される固定部を有し、前記固定部よりも上部および下部であって前記クランク軸に面する内径側にカウンタボアが構成されることで透磁率が低い空間を構成したことを特徴とする容積形圧縮機。
  3. 圧縮作用を行う圧縮機構部と、該圧縮機構部を駆動するための駆動手段と、該駆動手段の主要部品である電動機と、該電動機を駆動するインバータ制御装置と、該電動機によって回転駆動されるクランク軸と、該クランク軸を回転自在に係合するクランク軸支持部と、該圧縮機構部と該駆動手段と、を備えた容積形圧縮機において、
    前記クランク軸は、軸方向における中央部に前記電動機の回転子と直接固定される固定部を有し、前記固定部よりも上部および下部であって前記回転子に面する外径側にカウンタボアが構成されることで透磁率が低い空間を構成したことを特徴とする容積形圧縮機。
  4. 圧縮作用を行う圧縮機構部と、該圧縮機構部を駆動するための駆動手段と、該駆動手段の主要部品である電動機と、該電動機を駆動するインバータ制御装置と、該電動機によって回転駆動されるクランク軸と、該クランク軸を回転自在に係合するクランク軸支持部と、該圧縮機構部と該駆動手段と、を備えた容積形圧縮機において、
    前記電動機の回転子の各磁極に対向した位置にそれぞれスリットを設け、前記各スリットと異なる周方向位置の前記クランク軸にそれぞれカット部を設けることで、透磁率が低い空間をクランク軸と回転子の間に連続的に配置し、前記クランク軸は前記各カット部の周方向の間に前記回転子と直接固定される固定部を備えることを特徴とする容積形圧縮機。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、
    前記電動機を駆動する前記インバータ制御として、弱め界磁制御を用いることを特徴とする容積形圧縮機。
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