JP6257043B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関し、特に、音による演出を可能とする遊技機に関する。
パチンコ遊技機、スロット遊技機等の各種遊技機では、遊技状態に応じた各種演出を実行することで、遊技者に対して遊技状態を盛り上げることが行われている。このような演出には、液晶表示装置にアニメーション等の映像を表示する表示による演出の他、スピーカから音楽や音声等の演習音を放音する演出が用いられている。このような映像、音による演出を遊技状態に応じて実行することで、遊技状態を盛り上げることが可能である。
特許文献1には、音による演出を可能とする遊技機(遊技音響装置)において、パネル構造体の閉鎖空間をエンクロージャとして使用することで、音響特性の良好な低音を放出可能とすることが開示されている。
特開2008−237501号公報
ところで、聴取者に対して音楽等を聴取させる各種音響機器では、同じ位置から高音と低音を放音した場合、聴取者は、低音よりも高音が早く聞こえることがある。これは、聴取者自身の感覚等を原因とするものであって、このような場合、低音と高音の聴取タイミングがずれることとなり、聴取者にとっては違和感が生じることになる。特許文献1に開示する遊技音響装置では、低音スピーカから放出される低音を、閉鎖空間を通過させ、低音放音孔部から放出することとしている。したがって、低音スピーカから聴取者までの音の伝達路の長さは、高音スピーカから聴取者までの伝達路の長さよりも長くなる。この伝達路の差によって、低音と高音の聴取タイミングはさらにずれることが予想される。
本発明は、遊技機において、音による演出を行う際、このような低音成分と高音成分の聴取タイミングのずれを考慮したものであって、演出音の低音成分と高音成分を略同時に聴取者(遊技者)に聴取(知覚)させることで、自然な演出音を楽しむことを可能にすることを目的としている。
なお、本明細書では、遊技機の筐体の形状を考慮したスピーカの配置と、スピーカから放音される音の指向性の両立を図った遊技機についても合わせて開示する。
(手段1−2)また、本発明に係る遊技機(例えば、図1の遊技機1)は、
高音成分を含んだ音声を再生するための第1の音声データ(例えば、図17の右高音用データ)と、低音成分を含んだ音声を再生するための第2の音声データ(例えば、図17の低音用データ)を記憶する記憶手段(例えば、図16の音声データROM704)と、
演出状態に応じて第1の音声データを読み出し、読み出した第1の音声データを再生し、第1の音声信号(例えば、図16の右高音信号HR)を出力する処理と、演出状態に応じて第2の音声データを読み出し、読み出した第2の音声データを再生し、第2の音声信号(例えば、図16の低音信号LOW)を出力する処理を実行する再生手段(例えば、図16の音声合成用IC703)と、
前記再生手段で再生された第1の音声信号と第2の音声信号に基づいて放音する放音手段(例えば、図13の右スピーカ131Rと低音スピーカ23)と、を備え、
前記再生手段は、第2の音声データを再生する場合と比較して、第1の音声データを遅延して再生する(例えば、図18に示すように遅延時間Dを有して、右高音信号HRが再生される)ことを特徴とする。
手段1−2の構成によれば、第2の音声データを再生する場合と比較して、第1の音声データを遅延して再生することで、第1の音声信号と、低音成分を含んだ第2の音声信号を略同時に遊技者に聴取させ、遊技者は、自然な演出音を楽しむことが可能となる。
(手段1−3)さらに、本発明に係る遊技機(例えば、図1の遊技機1)は、手段1−1、または、手段1−2において、
前記放音手段は、前記第1の音声信号に基づいて放音する第1のスピーカ(例えば、図10に示す左スピーカ131L)と、前記第2の音声信号に基づいて放音する第2のスピーカ(例えば、図10に示す低音スピーカ23)と、を有し、
前記第1のスピーカは、前記遊技機の外側に向いた傾斜面(例えば、図9に示す左スピーカカバー117L)に、前記第1のスピーカの放音面が沿うように配置され、
前記傾斜面には、前記遊技機の内側に向いた放音孔(例えば、図9に示す放音孔117a)を有することを特徴とする。
手段1−3の構成によれば、第1のスピーカの背面に十分なスペースを確保すること(あるいは、遊技機の薄型化)と、第1のスピーカから放音される音の遊技者に対する良好な指向性の両立を図ることが可能である。
(手段1−)また、本発明に係る遊技機(例えば、図1の遊技機1)は、
演出状態に応じて、高音成分を含んだ第1の音声信号(例えば、図16に示す左高音信号HL)と、低音成分を含んだ第2の音声信号(例えば、図16に示す低音信号LOW)を再生出力する再生手段(例えば、図16に示す音声合成用IC)と、
前記再生手段で再生出力された第1の音声信号に基づいて放音する第1のスピーカ(例えば、図10に示す左スピーカ131L)と、
前記再生手段で再生出力された第2の音声信号に基づいて放音する第2のスピーカ(例えば、図10に示す低音スピーカ23)と、を備え、
前記第1のスピーカから聴取位置(例えば、図10の聴取位置Pa)までの距離(例えば、図10の距離LH)は、前記第2のスピーカから前記聴取位置までの距離(例えば、図10の距離LL)よりも長く、
前記第1のスピーカは、前記遊技機の外側に向いた傾斜面(例えば、図9に示す左スピーカカバー117L)に、前記第1のスピーカの放音面が沿うように配置され、
前記傾斜面には、前記遊技機の内側に向いた放音孔(例えば、図9に示す放音孔117a)を有することを特徴とする。
手段1−の構成によれば、第1のスピーカから聴取位置までの距離を、第2のスピーカから聴取位置までの距離よりも長く設定することで、第1の音声信号と、低音成分を含んだ第2の音声信号を略同時に遊技者に聴取させることで、遊技者は、自然な演出音を楽しむことが可能となる。
手段1−5の構成によれば、第1のスピーカの背面に十分なスペースを確保すること(あるいは、遊技機の薄型化)と、第1のスピーカから放音される音の遊技者に対する良好な指向性の両立を図ることが可能である。
(手段2−1)また、本発明に係る遊技機(例えば、図1の遊技機1)は、
演出状態に応じて、音声信号(例えば、図16に示す左高音信号)を出力する音声出力手段(例えば、図16に示す音声合成用IC703)と、
前記音声出力手段で出力された音声信号に基づいて放音するスピーカ(例えば、図9に示す左スピーカ131L)と、を備え
前記スピーカは、前記遊技機の外側に向いた傾斜面(例えば、図9に示す左スピーカカバー117L)に、前記スピーカの放音面が沿うように配置され、
前記傾斜面には、前記遊技機の内側に向いた放音孔(例えば、図9に示す放音孔117a)を有することを特徴とする。
手段2−1の構成によれば、スピーカの背面に十分なスペースを確保すること(あるいは、遊技機の薄型化)と、スピーカから放音される音の遊技者に対する良好な指向性の両立を図ることが可能である。
(手段2−2)さらに、本発明に係る遊技機は、手段2−1において、
前記放音孔の長さは、前記放音孔の直径以上の長さを有することを特徴とする。
手段2−2の構成によれば、スピーカから放音される音の遊技者に対する指向性を更に良好にすることが可能である。
遊技機を正面からみた正面図(遊技盤は記載せず) 左スピーカボックスの組立の様子を示す斜視図 スピーカユニットの組立の様子を示す斜視図 上部表ユニットの組立の様子を示す斜視図 上部ユニットの組立の様子を示す斜視図 右スピーカカバーを表側からみたときの斜視図 右スピーカカバーを裏側からみたときの斜視図 下部ユニットの組立の様子を示す斜視図 上部ユニットにおける放音の様子を説明するための横断面図 上部ユニット、下部ユニットにおける放音の様子を説明するための縦断面図 主基板、及び、その周囲の制御構成例を示すブロック図 演出制御基板、及び、その周囲の制御構成例を示すブロック図 音出力制御部の制御構成例を示すブロック図(第1実施例) 音声データのデータ構成例を示す図(第1実施例) 音信号の発生の様子を示すタイムチャート(第1実施例) 音出力制御部の制御構成例を示すブロック図(第2実施例) 音声データのデータ構成例を示す図(第2実施例) 音声信号の発生の様子を示すタイムチャート(第2実施例)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本実施形態では、遊技機1の一例としてパチンコ遊技機を例にとって説明を行うが、本発明の対象となる遊技機1としては、このようなパチンコ遊技機以外に、スロット遊技機等、各種遊技機を採用することが可能である。まず、遊技機1の構成について説明する。図1は遊技機1を正面からみた正面図である。なお、図1には、遊技球が投入される遊技盤(実際には、ガラス板2内に位置する)は、省略して記載している。また、図1の右下に、遊技機1に関する座標系を定義しておく。遊技機1を正面からみたとき、左方向をX軸正の方向、上方向をY軸正の方向、手前から奥に貫く方向をZ軸正の方向である。定義した座標系は、図3〜図5、図8〜図10で使用する座標系と同一である。
遊技機1は、中央部分にガラス板2が設けられており、ガラス板2の背後には遊技盤(図示せず)が設置されている。打球操作ハンドル3の操作に基づいて、発射された遊技球は、遊技盤とガラス板2の間を移動する。遊技盤上には、入賞口が設けられており、入賞口を遊技球が通過することで、遊技状態が遷移する。遊技盤には、液晶表示装置等を使用した演出表示装置9(破線でその位置を表示)が設けられており、遊技状態に応じた映像が演出表示装置9に表示される。
遊技者が操作可能な操作手段としては、遊技球を遊技盤上に発射するための打球操作ハンドル3の他、特定の演出において、操作をさせるための操作レバー4が設けられている。本実施形態の遊技機は、ユニット化されており、複数のユニットを組み合わせて構成されている。ここでは、スピーカを収容する上部ユニット10と、下部ユニット20の構成について説明する。上部ユニット10は、遊技機1の上部に位置するユニットであり、その表面(遊技者側)には、立体的な装飾が施されている。また、上部ユニット10の内部には、左右の音信号を放音する左スピーカ131Lと、右スピーカ131Rを収容している。収容された左スピーカ131Lの前面(音を放出する側)には、左スピーカカバー117Lが設けられている。この左スピーカカバー117Lには、放音孔が設けられており、左スピーカから放出された音を遊技者側に指向させる機能を有している。左スピーカカバー117Lの周囲には、装飾のための左スピーカ周囲カバー111Lが設けられている。右スピーカ131Rの前面には、右スピーカカバー117Rと、右スピーカ周囲カバー111Rが設けられている。
下部ユニット20は、遊技機1の下部に設けられるユニットであり、内部に低音スピーカ23を収容している。下部ユニット20には、左右対称に低音スピーカカバー211L、211Rが設けられている。左側の低音スピーカカバー211Lの背後に低音スピーカが配置されている。本実施形態では、両方の低音スピーカカバー211R、211Lに放音孔が設けられており、左側の低音スピーカカバー211Lからは、低音スピーカ23の直接音が放出され、右側の低音スピーカカバーからは、ダクトを介した間接音が放出される。低音スピーカから放出される低音は、指向性が低いため、このように左側に偏った配置としても音の定位に対する影響が少ない。
上部ユニット10、下部ユニット20の内部構成について、その組立の様子を用いて説明を行う。図2〜図7は、上部ユニット10の各種構成を説明するための図であり、図8は、下部ユニット20の組立の様子を説明するための図である。まず、上部ユニット10の構成について説明する。図2は、左スピーカボックス13Lの組立の様子を示した図である。ベース部132の前面開口には、4本の固定ネジ134を使用して左スピーカ131Lが固定される。ベース部132の背面には、4本の固定ネジ135を使用してカバー部133が固定される。
本実施形態では、このように、左スピーカ131Lをベース部132とカバー部133で構成されるボックス内に収容することで、左スピーカ131Lの背面に作用する背圧の影響を抑制が図られている。遊技機1の背面では、遊技球が搬送路を通過する際、あるいは、遊技球が互いに接触すること等による各種雑音が発生する。本実施形態では、このように左スピーカ131Lをボックス内に収容することで、左スピーカ131Lの背面で発生する各種雑音による背圧の影響の抑制が図られている。右スピーカボックス13Rは、左スピーカボックス13Lと左右対称の構成であるため、ここでの説明は省略する。
図3は、スピーカユニット12の組立の様子を示す斜視図である。図2のように組み立てられた左スピーカボックス13Lと、右スピーカボックス13Rは、それぞれ、3本の固定ネジ121を使用してスピーカベース14に固定され、スピーカユニット12を構成する。また、スピーカベース14には、右ハーネスカカバー16R、左ハーネスカバー16Lが固定ネジ122を使用して固定される。各スピーカボックス13R、13Lを構成しているカバー部133には、裏面の3箇所に固定用突起136a〜cが設けられている。この固定用突起136a〜136cの先端には、固定ネジ121を固定するためのネジ穴が設けられている。各スピーカボックス13R、13Lは、固定用突起136a〜136cをスピーカベース14の一面に対して突き当てた状態で、スピーカベース14の他面から固定ネジ121を締めることで固定される。固定用突起136a〜136cは、各スピーカボックス13R、13Lの裏面よりも突出しているため、各スピーカボックス13R、13Lは、固定用突起136a〜136cの先端を、スピーカベース14に当接した状態で固定される。すなわち、各スピーカボックス13R、13Lの裏面は、スピーカベース14に当接しない状態で固定される。このように、本実施形態では、固定用突起136a〜cの先端で、各スピーカボックス13R、13Lを固定しているため、各スピーカ131R、131Lを駆動した際、各スピーカボックス13R、13Lとスピーカベース14の間で、生じる異音(ビビリ音)の発生を抑制することが可能となる。また、固定用突起136a〜cは3箇所としたことで、各スピーカボックス13R、13Lを安定して固定することが可能となっている。
図4は、上部表ユニット11の組立の様子を示す斜視図である。上部表ユニット11は、上部ユニット10において、遊技者側(正面)に露出する側を構成するユニットである。正面に露出するフレーム113に対し、裏側からサブアッセンブリ114が固定ネジを使用して固定される。なお、図4では、固定ネジの符号を省略している。フレーム113の前面中央からは、サブアッセンブリ114の前面が露出する。このように、フレーム113とサブアッセンブリ114を組み合わせることで、立体感に富んだ上部ユニット10の前面を構成している。フレーム113には、裏面からセンターベース115が固定ネジを使用して固定される。さらに、フレーム113の裏面には、フレーム裏カバー116が固定ネジを使用して固定される。フレーム裏カバー116は、センターベース115とも固定ネジを介して固定されており、フレーム113とフレーム裏カバー116の間にはセンターベ−ス115が介在した形態となっており、センターベース115は、上部表ユニット11の強度向上に貢献している。
フレーム裏カバー116は、フレーム113の前面からも固定ネジを使用して固定されている。フレーム113の正面には、前面の装飾の一部となる右サブアッセンブリ112R、左サブアッセンブリ112Lが固定ネジ(Y軸上方から固定)を使用してフレームに固定される。この右サブアッセンブリ112R、左サブアッセンブリ112Lは、フレーム113の前面に露出した固定ネジの頭を隠す機能を有する。さらに、フレーム113の前面には、前面の一部装飾となる右スピーカ周囲カバー111R、左スピーカ周囲カバー111Lが固定ネジ(Y軸上方から固定)を使用してフレーム113に固定される。
フレーム裏カバー116の裏面には、右スピーカカバー117Rと右上中継基板118Rを介在させた状態で、右スピーカサブアッセンブリ119Rが、固定ネジを使用してフレーム裏カバー116に固定される。図6、図7には、右スピーカカバー117Rの斜視図が示されている。図6は、右スピーカカバー117Rを表側からみたときの斜視図である。右スピーカカバー117Rは、プラスチック等の材料で構成され、その表面には、裏面と連通する放音孔117aが設けられている。図7には、右スピーカカバー117Rを裏側から見たときの斜視図が示されている。図7からも分かるように放音孔117aは、裏面と連通しており、右スピーカ131Rから放出された音を遊技者側へと導く。本実施形態では、右スピーカ131Rから放出された音に指向性を持たせるよう、放音孔117aの中心軸は、所定の方向を向いた構成となっている。
また、音の指向性を高めることを目的として、放音孔117aの長さa(右スピーカカバー117Rの厚さに相当)は、放音孔117aの直径b以上としている。本実施形態では、放音孔117aの長さaが2.5[mm]であるのに対し、放音孔117aの直径bは1.95[mm]となっている。なお、放音孔117aの直径bとは、放音孔117aを、その中心軸に垂直な面で切断したときの断面の直径をいう。また、放音孔117aの形状は、本実施形態のように円形のみならず、四角形など他の形状を採用することも可能である。その場合、放音孔117aの直径bは、放音孔117aを、その中心軸に垂直な面で切断したときの断面において、最長部分の長さをいう。このような放音孔117aとすることで、放音孔117aの軸方向における音の指向性を高めることが可能となり、遊技者に対して演出音を効果的に聴取させることが可能となっている。放音孔117aの直径bに対する長さaの比(a/b)は、1.2以上とすることが、指向性の向上を図る上でより好ましい。なお、放音孔117aの直径bに対する長さaの比(a/b)を大きくした場合、放音孔117a部分での音の減衰が大きくなるため、比(a/b)は、2.0以下に抑えることが好ましい。
右スピーカカバー117Rの表面には、放音孔117aと同径の飾り孔117bが設けられている。この飾り孔117bは、右スピーカカバー117Rの裏面と連通しておらず、底部を有した構成となっている。右スピーカカバー117Rの表面は、放音孔117aと飾り孔117bによって均等に埋められている。このように、音を放出するために必要な箇所に放音孔117aを設け、それ以外の箇所に飾り孔117bを設けることで、メッシュ状のデザインを形成している。
以上、右スピーカカバー117R側の構成について説明したが、左スピーカカバー117L側の構成についても同様である。右スピーカサブアッセンブリ119Rは、左スピーカカバー117Lと左上中継基板118Lを介在させた状態で、固定ネジを使用してフレーム裏カバー116に固定される。また、フレーム裏カバー116の中央には、センター中継基板120が固定ネジを使用して固定される。
図5は、上部ユニット10の組立の様子を示す斜視図である。図3で説明したスピーカユニット12を、図4で説明した上部表ユニット11の裏面に嵌め込んで固定ネジ102で固定することで上部ユニット10が完成する。その際、スピーカユニット12の裏面には、ガラス板2と当接する右ガラス押さえ15R、左ガラス押さえ15Lが固定ネジ101を使用して固定される。
次に、下部ユニット20の構成について説明する。図8は、下部ユニット20の組立の様子を示す斜視図である。下部ユニット20は、前面パネル21と後部ケース24を、固定ネジ241を使用して固定することで構成される。前面パネル21の左右には、左右対称に低音スピーカカバー211R、211Lが設けられている。本実施形態では、左側の低音スピーカカバー211Lの背面に低音スピーカ23が配置され、低音スピーカ23から放出された直接音は、左側の低音スピーカカバー211Lの放音孔から外部に放出される。一方、右側の低音スピーカカバー211Rの背面には、ダクトを形成するための背面パネル22が、固定ネジ221を使用して前面パネル21に固定される。背面パネル22は、図中、右側に開口を有しており、低音スピーカ23から放出された音は背面パネル22の内部を通過し、右側の低音スピーカカバー211Rの放音孔から外部に放出される。このように背面パネル22の内部をダクトとして利用することで、低音の増強を図ることを可能としている。
後部ケース24の背面には、スピーカコネクタ25と、コネクタカバー26が固定ネジ261を使用して固定される。スピーカコネクタ25には、低音スピーカ23のケーブルが接続されており、スピーカコネクタ25に設けられた端子にて、外部の構成と電気的に接続することが可能となっている。
以上、上部ユニット10と下部ユニット20の構成について、組立の様子を示す図等を使用して説明を行ったが、組み立てられた上部ユニット10と、下部ユニット20を組み込むことにより、図1に示す遊技機1が完成する。次に、遊技機1における音の放出、並びに、遊技者Pによる音の聴取について説明を行う。図9は、上部ユニット10における放出の様子を説明するための横断面図であり、上部ユニット10をZX平面で切断したときの横断面図である。なお、参考のため、上部ユニット10以外の構成(ガラス板2、遊技盤5、演出表示装置9)の位置を破線で示している。本実施形態では、右スピーカ131R、左スピーカ131Lから放出される音を遊技者Pに向けること(遊技者Pに対する音の指向性を高めることに相当)と、右スピーカ131R、左スピーカ131Lの実装の両立を図った形態となっている。
図4や図5に示される上部表ユニット11の前面(遊技者側)構成から分かるように、本実施形態の上部ユニット10は、前面に向かって突出した形状となっている。このような形状とすることで、立体感のあるデザインを遊技者Pに対してアピールすることを可能としている。また、このような上部ユニット10の形状では、左右に配置される右スピーカカバー117R、左スピーカカバー117Lは、遊技機1の外側に傾いた傾斜面に配置された状態となる。
従来、このように中央が突出した遊技機1において左右にスピーカを組み込む場合、スピーカの放音軸は、遊技者側(遊技機1の内側)に向ける、あるいは、遊技盤5、ガラス板2に並行に配置していた。前面に向かって突出した形状の筐体において、このようなスピーカの配置形態を採用した場合、スピーカとスピーカカバーの間に余分な空間が形成されることになる。また、スピーカの背面にも空間を形成した場合、遊技機1自体の厚さが増加することが考えられる。
本実施形態では、このような状況を鑑み、右スピーカ131R(左スピーカ131L)の放音軸XR(XL)を遊技機1の外側に向けることで、右スピーカ131R(左スピーカ131L)の放音面、すなわち、放音軸に直交する平面を、右スピーカカバー117R(左スピーカカバー117L)の裏面に沿うように配置することで、右スピーカ131R(左スピーカ131L)の裏面に十分な空間を形成することを可能としている。したがって、右スピーカボックス13R(左スピーカボックス13L)の容量を十分に確保することで、上部ユニット10から放出される音の周波数特性を良好なものとすることを可能としている。このような形態以外に、右スピーカ131R(左スピーカ131L)の裏面の空間を利用して遊技機1の他の構成を配置すること、あるいは、裏面の空間を小さくすることで遊技機1の薄型化を図ることも可能である。
このように右スピーカ131R(左スピーカ131L)の放音軸を、遊技機1の外側に向けた場合、遊技者Pに音が指向しないこととなるが、本実施形態では、右スピーカカバー117R(左スピーカカバー117L)に設けた放音孔117aの軸を遊技者Pに向けることで、遊技者Pに対する指向性を確保している。なお、遊技者Pの位置は、予め定めた標準的な位置であって、右スピーカカバー117Rにおいては、その放音孔117aの軸方向が遊技者Pの左耳に向くように、また、左スピーカカバー117Lにおいては、その放音孔117aの軸方向が遊技者Pの右耳に向くように設定される。
図9には、右スピーカカバー117R(左スピーカカバー117L)から放出された音の方向が矢印で示されている。この矢印の方向は、放音孔117aの中心軸方向と一致している。本実施形態では、図6において説明したように、放音孔117aの直径bに対する長さaの比(a/b)を1.0以上(好ましくは1.2以上)とすることで、遊技者Pに対する音の指向性の更なる改善が図られている。このように本実施形態では、遊技機1の筐体形状(上部ユニット10の形状)を考慮した右スピーカ131R(左スピーカ131L)の配置と、遊技者Pに対する音の指向性の両立が図られている。
図10は、上部ユニット10、下部ユニット20における放音の様子を説明するための縦断面図である。図9で説明したように、上部ユニット10に収容する左スピーカ131L(右スピーカ131R)の放音軸は、遊技機1の外側を向くように配置し、左スピーカカバー117L(右スピーカカバー117R)に設けた放音孔117aの軸方向を、遊技機1の内側に向かせることで、遊技者Pに音を指向させることとしていた。本実施形態では、左スピーカカバー117L(右スピーカカバー117R)の放音孔117aの軸方向は、縦方向についても遊技者P(聴取位置Pa)を向かせている。このような構成とすることで、左スピーカカバー117L(右スピーカカバー117R)から放出された音は、図中矢印で示すように遊技者P側に向かって放出される。下部ユニット20には、低音スピーカ23が配置され、低音スピーカ23から放出された音は、低音スピーカカバー211Lの放音孔から遊技者P側に放出される。低音は指向性が低い特性であるため、低音スピーカカバー211Lの放音孔は、必ずしも遊技者P側に向ける必要は無い。
次に、遊技機1の制御構成について説明する。図11は、遊技機1に設けられる主基板30、及び、その周囲の制御構成例を示すブロック図である。なお、図11は、払出制御基板97および演出制御基板80等、主基板30の周囲構成も含めて示されている。主基板30には、プログラムに従って遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ32が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ32は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM33、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM34、プログラムに従って制御動作を行うCPU35およびI/Oポート部36を含む。この実施の形態では、ROM33およびRAM34は遊技制御用マイクロコンピュータ32に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ32は1チップマイクロコンピュータとして構成されている。なお、1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU35のほかRAM34が内蔵されていればよく、ROM33は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部36は外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ32には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路37が内蔵されている。
RAM34は、その一部または全部が電源基板(図示せず)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM34の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータはRAM34に保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM34の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ32においてCPU35がROM33に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ32(またはCPU35)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU35がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板30以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路37は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路37は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ48a、第1始動口スイッチ48b、第2始動口スイッチ48c、カウントスイッチ48d、入賞口スイッチ48e、48f、48g、48hからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ32に与える入力ドライバ回路31も主基板30に搭載されている。また、遊技盤5に設けられた可変入賞球装置を開閉するソレノイド47a、及び特別可変入賞球装置を開閉するソレノイド47bを遊技制御用マイクロコンピュータ32からの指令に従って駆動する出力回路38も主基板30に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ32は、遊技盤5上で特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器42、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器44、特別図柄保留記憶表示器43および普通図柄保留記憶表示器45の表示制御を行う。
本実施形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板41を介して遊技制御用マイクロコンピュータ32から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板51を介して、遊技盤5に設けられている装飾LED52や遊技機1の枠側に設けられている枠LED53等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介して右スピーカ131R、左スピーカ131L、低音スピーカ23に対する音出力の制御を行う。
また、主基板30には、ホール管理コンピュータと通信可能な通信部46が接続されている。通信部46は、ホール管理コンピュータと通信接続され、大当り遊技状態等、各種遊技状態を示す情報をホール管理コンピュータに送信することが可能である。
図12は、中継基板41、演出制御基板80、ランプドライバ基板51および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図12に示す例では、ランプドライバ基板51および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板51および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。演出制御基板80のみを設けた場合には、図12に示すランプドライバ基板51および音声出力基板70に搭載されている回路等も、演出制御基板80に搭載される。
演出制御基板80は、演出制御用CPU801、および演出制御プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ800を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ800におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU801は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板41を介して入力される主基板30からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ802および入力ポート803を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU801は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)809に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ800と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP809が演出制御基板80に搭載されている。VDP809は、演出制御用マイクロコンピュータ800とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP809は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU801は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP809に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP809は、演出制御用CPU801の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP809は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ802に入力する。入力ドライバ802は、中継基板41から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板41への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。なお、図12に示す出力ポート301は、図11に示されたI/Oポート部36の一部である。
さらに、演出制御用CPU801は、出力ポート805を介してランプドライバ基板51に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU801は、出力ポート804を介して音声出力基板70に対して音番号を含んだ音声信号発生指令(演出制御コマンドの一つ)を出力する。
ランプドライバ基板51において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED53などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED52に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号を含んだ音声信号発生指令は、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号に対応する音声データを音声データROM704から読み出し、音信号に変換して音出力制御部705に出力する。音番号に対応する音声データは、所定の期間内の効果音(音声および楽曲を含む。)のデジタルデータである。デジタルデータとして、例えばPCMデータが使用される。その場合には、1秒間の効果音が8ビット×8k(8000)=64kビットで表される。なお、ここでは、PCMデータを用いる場合を例にするが、ADPCMデータ等、他の形式の音声データを用いてもよい。音出力制御部705は、音声合成用IC703が読み出した音信号に基づいて、右スピーカ131R、左スピーカ131L、低音スピーカ23用の信号を形成して出力する。
では、音出力制御部705について、3つの実施例を例に取って説明する。各実施例は、聴取者の感覚等を原因として発生する、低音に対して高音が早く聞こえるという現象を考慮したものであって、遊技機1が放出する音(低音成分と高音成分を含む)が、聴取者(遊技者)にずれることなく聴取されることを可能とするものである。そのため、第1、第2実施例では、高音を遅延させることを採用した構成となっている。また、第3実施例では、スピーカの配置に考慮することで、高音と低音が同時に聴取できることを可能としている。以下に3つの実施例についてその詳細を説明する。
(第1実施例)
図13は、第1実施例の音出力制御部705について制御構成例を示したブロック図である。図14は、第1実施例で使用する音声データのデータ構成例を示す図である。また、図15は、音声信号の発生の様子を示すタイムチャートである。第1実施例の音出力制御部705は、帯域フィルタ707、遅延部708R、708L、増幅回路709(増幅回路709R、709L、709W)、ボリューム710を備えて構成されている。また、第1実施例で使用する音声データは、図14に示すように、音番号、右音声データ、左音声データの組を含んで構成されている。
演出制御基板80の出力ポート804から出力された音声信号発生指令は、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用ICは、音声信号発生指令に含まれる音番号を参照し、音声データROM704から音声データを読み出す。そして、音声合成用IC703は、読み出した音声データ中の右音声データをアナログ化して、右音声信号SRに変換するとともに、読み出した音声データ中の左音声データをアナログ化して、左音声信号SLに変換し、帯域フィルタ707に出力する。帯域フィルタ707は、入力された右音声信号SRから高音成分を抽出して右高音信号HRを出力し、入力された左音声信号SLから高音成分を抽出して左高音信号HLを出力する。また、帯域フィルタ707は、右音声信号SRと左音声信号SLの低音成分を抽出して低音信号LOWを出力する。本実施形態では、このように、帯域フィルタ707を使用して、右高音信号HR、左高音信号HL、低音信号LOWを形成しているが、右高音信号HR、左高音信号HLは、それぞれ右音声信号SR、左音声信号SLをそのまま使用する(帯域フィルタ707をスルーする)こととしてもよい。なお、本発明における低音成分、高音成分とは、特段、特定の周波数帯域を特定するものでは無く、低音成分と高音成分との比較において、高音成分の周波数帯域が低音成分よりも高い周波数帯域であればよい。また、低音成分を含む音声信号と、高音成分を含む音声信号は、同じ周波数帯域を含むものであってもよい。
例えば、周波数fa〜fb(fa<fb)の周波数帯域を低音成分、周波数fc〜fd(fc<fd)の周波数帯域を高域成分とした場合、低域成分の下限を規定する周波数faと、高域成分の上限を規定する周波数fdの関係が、fa<fdの関係にあればよい。
本実施形態では、帯域フィルタ707から出力された右高音信号HR、左高音信号HLに対し、それぞれ、遅延部708R、708Lで遅延時間Dの遅延をかけている。遅延のかかった右高音信号HR、左高音信号HLは、それぞれ増幅回路709R、709Lに入力されて増幅され、右スピーカ131R、左スピーカ131Lから放音される。一方、低音信号LOWは、増幅回路709Wで増幅され、低音スピーカ23から放音される。なお、各増幅回路709R、709L、709Wの増幅率は、ボリューム710からの制御値によって制御することが可能である。このような構成により、右スピーカ131R、左スピーカ131Lから放音される高音成分を含んだ音は、低音スピーカ23から放音される低音成分を含んだ音に対して遅延した音となる。このように、実施例1では、高音成分を含んだ音に対して遅延をかけることで、低音に対して高音が早く聴取されるという現象の抑制を図り、遊技者に対して低音と高音を略同時に聴取させ、良好な演出音を遊技者に提供することを可能としている。
図15は、音声信号の発生の様子を示すタイムチャートである。音声合成用ICは、音声信号発生指令に基づいて、音声データを読み出し、右音声信号SRと、左音声信号SLを再生する。なお、この例では、右音声信号SR、左音声信号SLの再生時間をTとしている。帯域フィルタ707を通過した右音声信号SRと、左音声信号SLは、右高音信号HR、左高音信号HL、低音信号LOWに変換される。帯域フィルタ707で遅延が発生しないと仮定した場合、低音信号LOWは、右音声信号SR、左音声信号SLの再生に同期して、低音スピーカ23に出力される。また、右音声信号SRと、左音声信号SLは、それぞれ、遅延部708R、708Lにて遅延時間Dだけ遅延して、それぞれ、右スピーカ131R、左スピーカ131Lに出力される。したがって、右スピーカ131R、左スピーカ131Lから、それぞれ放音される右高音信号HR、左高音信号HLは、低音信号LOWに対して遅延時間Dだけ遅延することになる。この遅延時間Dを、聴取者の感覚等を原因として発生する、低音に対して高音が早く聞こえる時間差に合わせることで、遊技者は、低音と高音を略同時に認識することが可能となる。
(第2実施例)
第1実施例では、アナログ化された右高音信号HR、左高音信号HLに遅延をかける構成としていたが、音声データの構成によっては、音声合成用IC703での音声データの再生時に遅延をかける、すなわち、デジタルデータの状態で遅延をかける構成としてもよい。以下に説明する第2実施例は、音声データを読み出す際に遅延をかける構成となっている。
図16は、第2実施例の音出力制御部705について制御構成例を示したブロック図である。図17は、第2実施例で使用する音声データのデータ構成例を示す図である。また、図18は、音声信号の発生の様子を示すタイムチャートである。第2実施例の音出力制御部705は、増幅回路709(増幅回路709R、709L、709W)、ボリューム710を備えて構成されている。また、第2実施例で使用する音声データは、図17に示すように、音番号、右高音用データ、左高音用データ、低音用データの組を含んで構成されている。このように、第2実施例では、音声データ中で高音用データと低音用データが分かれた構成となっている。
演出制御基板80の出力ポート804から出力された音声信号発生指令は、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用ICは、音声信号発生指令に含まれる音番号を参照し、音声データROM704から音声データを読み出す。そして、音声合成用IC703は、低音用データの再生に対して、右高音用データと左高音用データを遅延して再生する。図18は、音声信号の発生の様子を示すタイムチャートである。音声合成用IC703では、音声信号発生指令の入力タイミングで、音声データ(右高音用データ、左高音用データ、低音データ)の再生を開始するが、再生時、低音用データの再生に対して、右高音用データ、左高音用データを遅延時間Dだけ遅延して再生開始する。したがって、音声合成用IC703で再生された右高音信号HR、左高音信号HLは、低音信号LOWに対して遅延時間Dだけ遅れて出力されることになる。なお、この例では、右高音信号HR、左高音信号HL、低音信号LOWの再生時間をTとしている。
音声合成用IC703で再生された右高音信号HR、左高音信号HL、低音信号LOWは、それぞれ、増幅回路709R、709L、709Wに入力されて増幅され、右スピーカ131R、左スピーカ131L、低音スピーカ23からそれぞれ放音される。なお、各増幅回路709R、709L、709Wの増幅率は、ボリューム710からの制御値によって制御することが可能である。このような構成により、右スピーカ131R、左スピーカ131Lから放音される高音成分を含んだ音は、低音スピーカ23から放音される低音成分を含んだ音に対して遅延した音となる。このように、第2実施例では、高音成分を含んだ音に対して遅延をかけることで、低音に対して高音が早く聴取されるという現象の抑制を図り、遊技者に対して低音と高音を略同時に聴取させ、良好な演出音を遊技者に提供することを可能としている。
なお、第2実施例では、高音用データと低音用データの組で、音声データを構成しているが、音声データは、高音用データ、低音用データのどちらか一方を含んだ構成としてもよい。読み出した音声データが高音用データの場合には、遅延して再生し、低音用データの場合には、遅延させずに再生することとなる。このような音声データの形態は、例えば、複数の音声データを再生することで、複数の楽器音からなる楽曲音、効果音を再生する形態で使用される。
(第3実施例)
第1,第2実施例では、音出力制御部705において高音成分を含んだ音を遅延させる構成としているが、高音成分の遅延は、遊技者の聴取位置に対する左スピーカ131L(右スピーカ131R)と、低音スピーカ23の配置によって生成することも可能である。図10の上部ユニット10、下部ユニット20における放音の様子を説明するための縦断面図には、遊技機1に対峙する遊技者Pが記載されている。ここで、遊技者Pの聴取位置Paは、遊技者Pの体格、あるいは、遊技者Pの姿勢等によって異なることが予想されるが、ここでは遊技機1について予め定めた基準位置としている。
なお、遊技者Pに対して聴取位置が適切となるように通知する構成を取ることとしてもよい。通常、遊技機1に対峙して座る座席は固定であるため、遊技機1から遊技者Pまでの距離は一定となることが予想される。したがって、遊技者Pの頭の高さを移動させることで、適切な聴取位置Paに位置させることが可能である。遊技者Pの頭の高さを移動させるためには、例えば、遊技盤5に適切な基準高(例えば、目の高さ)を表示(印刷)しておくことが考えられる。遊技者Pは、遊技盤5に表示された目の高さに自分の目を合わせることで、聴取位置Paに合わせることが可能である。基準高は、遊技盤5に表示する形態ではなく、適宜タイミングで演出表示装置9に表示することとしてもよい。演出表示装置9に基準高を表示するとともに、それに合わせることで良好な聴取できる旨を伝えるメッセージを表示することで、遊技者Pを適切な聴取位置Paに位置させることが可能となる。演出表示装置9に対する基準高の表示は、常時行う、定期的に行うことが考えられる。あるいは、遊技者Pが、遊技機1の操作を開始したとき、あるいは、遊技機1に対峙したときをセンサ等で検出して行うこととしてもよい。
このように遊技者Pの聴取位置Paが特定できる場合、左スピーカ131L(右スピーカ131R)から聴取位置Paまでの距離LH、低音スピーカ23から聴取位置までの距離LLを規定することが可能である。本実施形態では、左スピーカ131L(右スピーカ131R)から聴取位置Paまでの距離LHが、低音スピーカ23から聴取位置Paまでの距離LLよりも長くすることで、聴取位置Paに対して、低音スピーカ23から届く低音成分を含む音に対して、左スピーカ131L(右スピーカ131R)から届く高音成分を含む音を遅延させている。距離LHと距離LLの行路差は僅かではあるが、聴取者(遊技者P)の感覚等を原因として発生すると考えられる、低音に対して高音が早く聞こえる時間差もほんの僅かであるため、このような行路差を利用した遅延も十分に有効である。
以上、第1〜第3実施例について、遊技者に対して高音成分を遅延させる各種構成について説明したが、各実施例を単独で使用する形態のみならず、各実施例を組み合わせることにより、低音に対して高音が早く聴取されるという現象の抑制を図ることも可能である。
1:遊技機 52:装飾LED
2:ガラス板 53:枠LED
3:打球操作ハンドル 70:音声出力基板
4:操作レバー 80:演出制御基板
5:遊技盤 97:払出制御基板
9:演出表示装置 101、102:固定ネジ
10:上部ユニット 111:スピーカ周囲カバー
11:上部表ユニット 112:サブアッセンブリ
12:スピーカユニット 113:フレーム
13:スピーカボックス 114:サブアッセンブリ
14:スピーカベース 115:センターベース
15:ガラス押さえ 116:フレーム裏カバー
16:ハーネスカバー 117:スピーカカバー
20:下部ユニット 117a:放音孔
21:前面パネル 117b:飾り孔
22:背面パネル 118:上中継基板
23:低音スピーカ 119:スピーカサブアッセンブリ
24:後部ケース 120:センター中継基板
25:スピーカコネクタ 121、122:固定ネジ
26:コネクタカバー 131:スピーカ
30:主基板 132:ベース部
31:入力ドライバ回路 133:カバー部
32:遊技制御用マイクロコンピュータ 134、135:固定ネジ
33:ROM 211:低音スピーカカバー
34:RAM 221、241、261:固定ネジ
35:CPU 301:出力ポート
36:I/Oポート部 351:入力ドライバ
37:乱数回路 352:LEDドライバ
38:出力回路 702:入力ドライバ
41:中継基板 703:音声合成用IC
42:特別図柄表示器 704:音声データROM
43:特別図柄保留記憶表示器 705:音出力制御部
44:普通図柄表示器 707:帯域フィルタ
45:普通図柄保留記憶表示器 708:遅延部
46:通信部 709:増幅回路
47a、b:ソレノイド 710:ボリューム
48a:ゲートスイッチ 800:演出制御用マイクロコンピュータ
48b:第1始動口スイッチ 801:演出制御用CPU
48c:第2始動口スイッチ 802:入力ドライバ
48d:カウントスイッチ 803:入力ポート
48e〜h:入賞口スイッチ 804、805:出力ポート
51:ランプドライバ基板
なお、符号の説明中、R(L):右(左)の表記については省略して掲載している。

Claims (2)

  1. 高音成分を含んだ音声を再生するための第1の音声データと、低音成分を含んだ音声を再生するための第2の音声データを記憶する記憶手段と、
    演出状態に応じて第1の音声データを読み出し、読み出した第1の音声データを再生し、第1の音声信号を出力する処理と、演出状態に応じて第2の音声データを読み出し、読み出した第2の音声データを再生し、第2の音声信号を出力する処理を実行する再生手段と、
    前記再生手段で再生された第1の音声信号と第2の音声信号に基づいて放音する放音手段と、を備え、
    前記再生手段は、第2の音声データを再生する場合と比較して、第1の音声データを遅延して再生し、
    前記放音手段は、前記第1の音声信号に基づいて放音する第1のスピーカと、前記第2の音声信号に基づいて放音する第2のスピーカと、を有し、
    前記第1のスピーカは、前記遊技機の外側に向いた傾斜面に、前記第1のスピーカの放音面が沿うように配置され、
    前記傾斜面には、前記遊技機の内側に向いた放音孔を有することを特徴とする
    遊技機。
  2. 演出状態に応じて、高音成分を含んだ第1の音声信号と、低音成分を含んだ第2の音声信号を再生出力する再生手段と、
    前記再生手段で再生出力された第1の音声信号に基づいて放音する第1のスピーカと、
    前記再生手段で再生出力された第2の音声信号に基づいて放音する第2のスピーカと、を備え、
    前記第1のスピーカから聴取位置までの距離は、前記第2のスピーカから前記聴取位置までの距離よりも長く、
    前記第1のスピーカは、前記遊技機の外側に向いた傾斜面に、前記第1のスピーカの放音面が沿うように配置され、
    前記傾斜面には、前記遊技機の内側に向いた放音孔を有することを特徴とする
    遊技機。
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