JP5062150B2 - イヤホン - Google Patents

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Description

本発明はイヤホンに関し、特に外耳道に挿入される挿入部を有するイヤホンに関する。
例えば、イヤーピースなどを外耳道に挿入して、音声出力部から出力される音声を聞くカナル型イヤホンが知られている。このようなカナル型イヤホンにおいて、外部への音漏れを抑制すべく、細長く構成されたイヤホンを防音性の弾性体で包み込んだ防音イヤホーンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、外耳道から外に配置される音響発生部分を小さくすべく、例えば外耳道に送入される挿入チューブ内に圧電音響体を配置した圧電式イヤホンが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−237786号公報 特開平09−252496号公報
近年、ポータブルミュージックプレーヤの普及に伴い、良好な音質で音声出力可能なカナル型イヤホンの開発が益々求められている。しかしながら、例えば上述の特許文献に記載されるように音声出力部を外耳道の内部に配置するためには、音声出力部を小さく設ける必要がある。一般的に音声出力部は、小さくするほど良好な音質で音声を出力することが困難となるため、音声出力部を外耳道の内部に配置するときは、出力される音声の音質低下の抑制が課題となる。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、音質低下を抑制しつつ音声出力部を外耳道に包含させたイヤホンを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のイヤホンは、外耳道に少なくとも一部が挿入される挿入部と、挿入部の一部を覆うイヤーピースと、外耳道の想定挿入位置まで挿入部の少なくとも一部が挿入されたときに外耳道に包含されると共に、供給された電気信号に応じた音声を出力する音声出力部と、を備える。挿入部は、音声出力部の外面のうち音声が出力される音声出力面の裏面に接する空隙部を有する。前記空隙部は、少なくとも前記イヤーピース後端位置まで空間を有する。
本発明によれば、音質低下を抑制しつつ音声出力部を外耳道に包含させたイヤホンを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は、第1の実施形態に係るイヤホン10の正面図であり、図1(b)は、第1の実施形態に係るイヤホン10の左側面図であり、図1(c)は、第1の実施形態に係るイヤホン10の上面図である。図2は、第1の実施形態に係るイヤホン10の分解斜視図である。図1(a)〜図1(c)、および図2は、左耳用のイヤホン10を示す。
イヤホン10は、ステレオ音声出力用のイヤホンユニット(図示せず)に含まれる。イヤホンユニットは、右耳用のイヤホン、接続プラグ、およびケーブルをさらに備える。右耳用のイヤホン(図示せず)は、イヤホン10と線対称に形成されている。ケーブルは途中から二股に分かれるように設けられる。二股に分かれていない端部に接続プラグが結合され、二股に分かれた端部の各々に左耳用のイヤホン10および右耳用のイヤホンがそれぞれ結合される。
接続プラグは、ポータブルミュージックプレーヤなどの音声出力機器のヘッドホン端子(図示せず)に挿入される。このとき接続プラグに音声出力に利用される電気信号が入力されると、ケーブルを介して、左側音声出力に利用される電気信号は左耳用のイヤホン10に伝達され、右側音声出力に利用される電気信号は右耳用のイヤホンに伝達される。なお、イヤホンユニットがモノラル音声出力用として設けられてもよい。また、イヤホンユニットが、2つのイヤホンを有しておらず片耳用の単一のイヤホンを有していてもよい。
以下、図1(a)〜図1(c)、および図2に関連してイヤホン10の構成について説明する。なお、左耳用のイヤホン10を説明することで、右耳用のイヤホンの説明は省略する。
イヤホン10は、本体16、イヤーピース18、クッション22、オーナメント24、ブッシング26、ドライバユニット30、ユニットホルダ32、および制振ジェル34を有する。本体16は樹脂によって形成され、筒部16aと筒部16aから径外向きに突出する傾斜部16bとによって構成される。筒部16aの軸方向がイヤホン10の外耳道への挿入方向D1となる。筒部16aの先端にはドライバユニット30を内包した状態のユニットホルダ32が取り付けられる。ユニットホルダ32の筒部16aへの取り付け方法については後述する。イヤーピース18は、このユニットホルダ32および筒部16a先端部を覆うように取り付けられる。また、傾斜部16bにおける筒部16aが延在する方の側面にクッション22が取り付けられる。本体16の内部に制振ジェル34が装着された後、本体16の前面にオーナメント24が取り付けられる。ドライバユニット30、ユニットホルダ32、および制振ジェル34の詳細については後述する。本体16の下面には、ブッシング26が下方に延在するよう取り付けられる。
以下、筒部16aおよびイヤーピース18など、イヤホン10の外耳道への挿入方向D1に延在するイヤホン10の構成要素を挿入部12という。また、傾斜部16bやクッション22など、挿入部12から径外向きに突出するイヤホン10の構成要素を挿入規制部14という。挿入部12は、使用時にユーザの外耳道に先端の一部が挿入される。挿入規制部14は、挿入部12が想定挿入位置まで挿入されたときに、耳介の一部に当接して想定挿入位置より奧への挿入部12の挿入を規制する。
図3(a)は、第1の実施形態に係るイヤホン10の下方向から見た断面図であり、図3(b)は、オーナメント24を取り外したときのイヤホン10を、図3(a)の視点Pから見た図である。以下、図3(a)および図3(b)の双方に関連してイヤホン10の構造について詳細に説明する。
ドライバユニット30は、筒部16aと同一の外径を有する、高さの低い円柱状に形成される。ドライバユニット30は、ボイスコイル(図示せず)に電気信号が供給されることにより駆動される振動板(図示せず)の振動音を外耳道内に出力する。したがって、ドライバユニット30は音声出力部として機能する。ドライバユニット30は、端面の一方が、振動板から発せられる音声が出力される音声出力面30aとなる。
ユニットホルダ32は、内径がドライバユニット30の外径と同一になるよう形成される。また、ユニットホルダ32の底部には、音声が良好に通過するよう、微小な円形の貫通孔が多数設けられている。ユニットホルダ32の開口部近傍には、径内向きに突出する係止突部32aが組み立て工程におけるカシメ作業により設けられる。一方、筒部16aの先端近傍には、径内向きに凹む第1係止溝16hが設けられている。ユニットホルダ32は、音声出力面30aが底部に突き当たるようドライバユニット30を内部に収容し、筒部16aの開口端部16a1がドライバユニット30の裏面30bに当接した状態で、第1係止溝16hに対応する位置のユニットホルダ32の外周面を内方に向けてカシメ加工することで、ユニットホルダ32に係止突部32aを形成する。この係止突部32aが第1係止溝16hに嵌入して係止されることにより、ドライバユニット30が本体16に固定される。
ユニットホルダ32は、金属によって有底の薄い円筒状に形成される。このようにユニットホルダ32を金属で形成することにより、ユニットホルダ32を薄く形成することができ、挿入部12の太さを抑制することができる。第1の実施形態では、ユニットホルダ32はアルミニウム材料によって形成される。なお、ユニットホルダ32を形成する材料はアルミニウム材料に限られないことは勿論であり、例えば銅合金や鉄系材料、ステンレス材料など他の金属材料が用いられてもよい。また、ユニットホルダ32の表面に、例えばクロムメッキなどの表面処理が施されても良い。
ここで、後述するように、ドライバユニット30は外耳道の想定挿入位置まで挿入部12が挿入されたときに、外耳道にその全体が包含される。このようにドライバユニット30を外耳道に包含可能とするためには、ドライバユニット30の径を小さくする必要がある。一方、ドライバユニット30の径を小さくすると、内蔵されたボイスコイルや永久磁石などのサイズも小さくする必要が生じる。したがって、ドライバユニット30を小型化していくと、出力される音声の音質低下を抑制するのは次第に困難となる。
このため、本体16の筒部16aには、先端部に開口部を有する空隙部であるバックキャビティ16cが設けられている。バックキャビティ16cは、筒部16aにおける開口部を有する開口端部16a1がドライバユニット30の裏面30bに当接することにより画定される。このようなバックキャビティ16cを設けることにより、ドライバユニット30を小型化することによる音質の低下を抑制できる。なお、バックキャビティ16cを設けることにより、ドライバユニット30を小型化することによる低音域の出力低下を特に補完する効果があることが発明者の研究開発の結果明らかになっている。
さらに、バックキャビティ16cは、外耳道の想定挿入位置まで挿入部12が挿入されたときに、その一部が外耳道に包含されるよう形成される。これにより、バックキャビティ16cを設けることに起因して耳介の外部に突出する部分の大きさを抑制することができる。
イヤーピース18は、ゴムなどの弾性材料によって形成される。イヤーピース18は有底の円筒部を有し、当該底部には円形の貫通孔である音声出力孔18aが設けられる。また、イヤーピース18には、当該筒状部の底部に一体的に結合する傘状部18bが設けられる。イヤーピース18の筒状部の開口部近傍には、径内向きに突出する係止突部18cが設けられている。一方、第1係止溝16hよりも開口部から微小に離間した筒部16aの表面には、径内向きに凹む第2係止溝16iが設けられている。この第2係止溝16iに係止突部18cが係止されることにより、筒状部によってユニットホルダ32の全体を包み込むようにイヤーピース18が本体16に取り付けられる。以上により、ドライバユニット30の音声出力面30aからの音声は、ユニットホルダ32の多数の貫通孔およびイヤーピース18の音声出力孔18aを通過して外部に出力される。
本体16には、バックキャビティ16cと底部16lを挟んで同軸に延在し、本体16の前面において開口するジェル挿入孔16fが設けられている。バックキャビティ16cとジェル挿入孔16fとに介在する底部16lには、貫通孔であるワイヤ挿通孔16dおよび同じく貫通孔である複数の通気孔16eが設けられている。ワイヤ挿通孔16dには、ドライバユニット30に接続されて電気信号を供給するワイヤが挿通される。通気孔16eは、ドライバユニット30に内蔵された振動板が円滑に振動できるよう、バックキャビティ16cと外気とを連通させる。
ジェル挿入孔16fには、ジェル挿入孔16fの内径と略同一の外径を有する円盤状の制振ジェル34が配置される。制振ジェル34は、例えばケーブルと衣服とがこすれて生じた音の鼓膜への伝達を抑制し、また、ドライバユニット30によって発生した振動を吸収して外部への音漏れを抑制する。このため制振ジェル34は、制振性能の高い材料によって形成されている。制振ジェル34は、それぞれワイヤ挿通孔16dおよび通気孔16eと同じ形状および同じ位置に形成されるワイヤ挿通孔34aおよび通気孔34bが設けられている。制振ジェル34は、底部に突き当たるまでジェル挿入孔16fに挿入される。また、ジェル挿入孔16fの側壁には、ブッシング26を取り付けるためのブッシング挿入孔16gが設けられている。
本体16の前面には、オーナメント24を取り付けるためのオーナメント取付部16kが設けられている。オーナメント取付部16kは、本体16の前面から一定の深さでくり抜かれたように形成される。このオーナメント取付部16kにオーナメント24が嵌め込まれて固定される。オーナメント24はアルミニウム材料によって形成される。なお、オーナメント24が他の材料によって形成されてもよいことは勿論である。
また、本体16の傾斜部16bには、オーナメント取付部16kとその裏面とに貫通するクッション取付孔16jが設けられている。クッション22は、耳介当接部22aおよび取付突部22bによって構成される。耳介当接部22aは、イヤホン10がユーザの耳に装着されたときに耳介に当接する。取付突部22bは、クッション22を本体16に取り付けるべく、耳介当接部22aから外部に突出するよう形成される。この取付突部22bがクッション取付孔16jに嵌め込まれることによりクッション22が本体16に固定される。
なお、第1の実施形態では、挿入規制部14は、挿入部12が外耳道に挿入されるときの挿入方向D1と垂直な面(以下、「垂直面PL1」という)に対して角度θをもって延在する。具体的には、開口部近傍における耳介と外耳道の延在方向とが成す角度を考慮し、挿入規制部14は、垂直面PL1に対してθ=23.5度を成す方向に延在する。このような角度に設定することで、イヤホン10がユーザの耳に装着されたときに、オーナメント24が前後方向に延在するよう配置することができ、装着時におけるイヤホン10の快適な装着感とイヤホン10の高いデザイン性の双方を実現することができる。なお、挿入規制部14は、垂直面PL1に対して例えば20度以上30度以下の角度を成す方向に延在してもよい。このような角度の範囲で挿入規制部14が延在しても、装着時におけるイヤホン10の装着感およびデザイン性を維持することができる。
図4は、ユーザの右耳に右耳用のイヤホン10が装着されたときの状態を示す外観図である。なお、図4に示すイヤホン10は、図1および図3に示す左耳用のイヤホン10に対して線対称に形成されたものである。耳介94は、外耳道の開口部周辺において椀状部94aを有する。傾斜部16bは、イヤホン10がユーザの耳に装着されたときに、この椀状部94aの内壁に先端部16mが当接する長さに形成されている。上述のように挿入規制部14は、垂直面PL1に対して角度θをもって延在している。したがって、傾斜部16bが椀状部94aの内壁に当接することで、挿入部12を外耳道の内部に挿入させる方向に反力が与えられる。このため、取れにくく良好な装着感をユーザに与えることができる。
図3に戻る。クッション22は、先端部16mの位置まで延在していてもよい。また、クッション22とは別の弾性部材が先端部16mの位置に設けられてもよい。このとき当該別の弾性部材はクッション22よりも柔らかい部材で形成されてもよい。これにより、イヤホン10の装着感をより向上させることができる。
さらに、挿入規制部14は、自身の延在方向および挿入部12が外耳道に挿入されるときの挿入方向D1の双方に直交する方向の幅、すなわち図3(b)における左右方向の第2幅W2が、挿入部12のうちユニットホルダ32の当該方向の第1幅W1と略同一に形成される。第1の実施形態では、ドライバユニット30を挿入部12に収容している。したがって、挿入規制部14にドライバユニット30を収容する必要がないため、挿入規制部14の幅を挿入部12の幅と容易に略同一にすることができる。
挿入規制部14の幅が大きくなると、挿入規制部14が椀状部94aに配置されたときに、挿入規制部14を着脱するための指のスペースが不足する可能性がある。このように挿入規制部14の幅を挿入部12の幅と略同一とすることにより、ユーザの耳にイヤホン10が装着されたときに、挿入規制部14の周辺に指のスペースを確保することができ、イヤホン10の耳への着脱を容易なものとすることができる。
図5は、第1の実施形態に係るイヤホン10がユーザの耳に装着された状態を示す図である。理解が容易になるよう、図5は外耳道周辺の断面図を示す。図5において、外耳道、および鼓膜を、それぞれ外耳道100および鼓膜102として示す。図5において、L1は外耳道開口部100aから鼓膜102までの、中心線に沿った外耳道100の長さを示す。また、L2はイヤホン10が想定挿入位置に挿入されたときの、外耳道開口部100aからイヤーピース18の先端までの想定挿入深さを示す。なお、外耳道開口部100aとは、外耳道100と椀状部94aとの境界をいう。外耳道長さL1はユーザによって変動するが、一般的に25mm以上30mm以下であることが知られている。第1の実施形態では、イヤホン10の想定挿入深さL2は6mmとされている。
図6(a)は、第1の実施形態に係るイヤホン10がユーザの耳に装着された状態を模式的に示す図であり、図6(b)は、イヤホン10との比較に用いたイヤホン120がユーザの耳に装着された状態を模式的に示す図である。以下、図6(a)および図6(b)の双方に関連して説明する。
一般にイヤホンにより鼓膜に与えられる音圧は、音源である振動板から鼓膜までの距離の2乗に反比例する。このため、振動板から鼓膜までの距離が短くなれば、最大出力が小さいドライバユニットを用いた場合においても、鼓膜に近い位置にドライバユニットを配置することによって、鼓膜における音圧の低下を抑制することができる。
一方、想定挿入位置に挿入部12が挿入されたときにドライバユニット30が外耳道100に包含されるようにするためには、ドライバユニット30を小型化する必要がある。しかし、このようにドライバユニット30を小型化すると、出力可能な最大音圧が低下するおそれがある。そこで本発明者は、このようにドライバユニット30を小型化することにより低下する最大音圧を補完すべく、振動板40を適度に鼓膜102に近づけることを想到するに至った。具体的には、振動板〜鼓膜間距離L3を、ユーザによって適切に知覚可能な適正音圧以上の音圧で鼓膜に伝わる距離とした。
図6(a)において、ドライバユニット30に含まれる振動板を振動板40として示す。L3は、振動板40から鼓膜102までの外耳道100の中心線に沿った距離を示す。イヤホン10では、振動板40からイヤーピース18の先端までの距離が1.9mmとなっている。このため、振動板〜鼓膜間距離L3は20.9mm以上25.9mm以下となる。また、外耳道開口部100aから振動板40までの距離L4は4.1mmとなっている。
発明者は、イヤホン10によって出力される音声がユーザに適切に知覚されるかを評価すべく、比較例であるイヤホン120との比較実験を実施した。イヤホン120は、出力される音声がユーザに適切に知覚されることが既に確認されている。イヤホン120は、本体部122、イヤーピース124、およびドライバユニット126を有する。本体部122は、互いに一体的に連結されたユニット収容部122aおよびイヤーピース取付部122bを有する。ユニット収容部122aは外耳道100よりも径が大きい円筒状に形成される。イヤーピース取付部122bは、外耳道100よりも径が小さい円筒状に形成される。ユニット収容部122aの内部には、ドライバユニット30よりも径が大きいドライバユニット126が収容される。イヤーピース取付部122bには、イヤーピース124が装着される。イヤホン120が仮想挿入位置まで挿入されたとき、ドライバユニット126は外耳道100の外部に配置される。なお、イヤホン120の想定挿入深さL2も同様に6mmとされている。
ドライバユニット126は、振動することにより音声が出力される振動板128を有する。図6(b)において、L5は振動板128から鼓膜102までの外耳道100の中心線に沿った距離を示す。イヤホン120では、振動板128からイヤーピース124先端までの距離が11.2mmとされている。このため、振動板〜鼓膜間距離L5は、30.2mm以上35.2mm以下となる。
以上より、同一人の比較においてL3/L5は0.69以上0.74以下となる。したがって、仮にドライバユニット30も振動板128も最大音圧が同一の場合、鼓膜102に到達する音声の音圧は、イヤホン120よりもイヤホン10の方が2.6dB以上3.2dB以下音圧が高くなる。逆に、鼓膜102に到達する音声の音圧がイヤホン120と同様にするためには、イヤホン10が出力可能な最大音圧は、イヤホン120より2.6dB以上3.2dB以下低くてもよいことになる。
発明者による確認の結果、このように振動板40を配置することにより、外耳道100に包含させるべくドライバユニット30を小型化したにもかかわらず、イヤホン120と同様に、ユーザによって適切に知覚可能な適正音圧以上の音圧で鼓膜に伝わることが確認された。なお、外耳道開口部100aから振動板40までの距離L4は3mm以上であれば、外耳道100に包含させるようドライバユニット30を小型化した場合であっても、振動板40から出力された音声がユーザによって適切に知覚可能な適正音圧以上の音圧で鼓膜に伝わることが確認されている。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るイヤーピース50の外観を示す斜視図である。なお、イヤーピース18に代えてイヤーピース50が採用される点以外は、第2の実施形態に係るイヤホンの構成は、第1の実施形態に係るイヤホン10と同様である。
ドライバユニット30の裏面30bは、通気孔16eおよび通気孔34bを介して外気に連通している。しかし、ドライバユニット30が外耳道に包含されているため、ドライバユニット30が外耳道の外部に配置される場合に比べ、ドライバユニット30の音声出力面30aを外気との連通が困難となる。
このため、イヤーピース50の傘状部50bには、傘状部50bの先端から後端に伸びる溝50cが設けられている。これにより、ユーザがイヤーピース50を外耳道に挿入したときに、溝50cを介して外耳道の内部と外気とを連通させることができる。このため、さらにイヤーピース50の先端に設けられた音声出力孔50aを介して音声出力面30aと外気とを連通させることができ、振動板40をさらに円滑に振動させることができる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態に係るイヤーピース52の外観を示す斜視図である。なお、イヤーピース18に代えてイヤーピース52が採用される点以外は、第3の実施形態に係るイヤホンの構成は、第1の実施形態に係るイヤホン10と同様である。
イヤーピース52の傘状部52bには、外面全域にわたって厚み方向に凹凸するシボが設けられる。これにより、ユーザがイヤーピース52を外耳道に挿入したときに、外耳道の壁面と傘状部52b外面との間に空気が流動する微小な経路が多数できるため、外耳道の内部と外気とを傘状部52bの外面を介して連通させることができる。このため、さらにイヤーピース52の先端に設けられた音声出力孔52aを介して音声出力面30aと外気とを連通させることができ、振動板40をさらに円滑に振動させることができる。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。
(a)は、第1の実施形態に係るイヤホンの正面図であり、(b)は、第1の実施形態に係るイヤホンの左側面図であり、(c)は、第1の実施形態に係るイヤホンの上面図である。 第1の実施形態に係るイヤホンの分解斜視図である。 (a)は、第1の実施形態に係るイヤホンの下方向から見た断面図であり、(b)は、オーナメントを取り外したときのイヤホンを、(a)の視点Pから見た図である。 ユーザの右耳に右耳用のイヤホンが装着されたときの状態を示す外観図である。 第1の実施形態に係るイヤホンがユーザの耳に装着された状態を示す図である。 (a)は、第1の実施形態に係るイヤホンがユーザの耳に装着された状態を模式的に示す図であり、(b)は、イヤホンとの比較に用いたイヤホンがユーザの耳に装着された状態を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係るイヤーピースの外観を示す斜視図である。 第3の実施形態に係るイヤーピースの外観を示す斜視図である。
符号の説明
10 イヤホン、 12 挿入部、 14 挿入規制部、 16 本体、 16a 筒部、 16b 傾斜部、 16c バックキャビティ、 18 イヤーピース、 30 ドライバユニット、 30a 音声出力面、 30b 裏面、 32 ユニットホルダ、 40 振動板。

Claims (8)

  1. 外耳道に少なくとも一部が挿入される挿入部と、
    前記挿入部の一部を覆うイヤーピースと、
    外耳道の想定挿入位置まで前記挿入部の少なくとも一部が挿入されたときに外耳道に包含されると共に、供給された電気信号に応じた音声を出力する音声出力部と、
    を備え、
    前記挿入部は、前記音声出力部の外面のうち音声が出力される音声出力面の裏面に接する空隙部を有し、
    前記空隙部は、少なくとも前記イヤーピース後端位置まで空間を有することを特徴とするイヤホン。
  2. 前記空隙部は、外耳道の想定挿入位置まで前記挿入部の少なくとも一部が挿入されたときに、少なくとも一部が外耳道に包含されるよう設けられることを特徴とする請求項1に記載のイヤホン。
  3. 前記音声出力部は、外耳道の想定挿入位置まで前記挿入部の少なくとも一部が挿入されたときに、ボイスコイルに電気信号が供給されることにより駆動される振動板の振動音を外耳道内に出力するよう設けられ、鼓膜から前記振動板までの外耳道に沿った距離が、出力可能な最大音圧で前記音声出力部から出力された音声がユーザによって適切に知覚可能な適正音圧以上の音圧で鼓膜に伝わる距離になるよう、前記挿入部に取り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載のイヤホン。
  4. 前記音声出力部は、外耳道の想定挿入位置まで前記挿入部の少なくとも一部が挿入されたときに、外耳道の開口部から前記振動板までの距離が3mm以上になるよう、前記挿入部に取り付けられることを特徴とする請求項3に記載のイヤホン。
  5. 外耳道の想定挿入位置まで前記挿入部の少なくとも一部が挿入されたときに、耳介の一部に当接して想定挿入位置より奧への前記挿入部の挿入を規制する挿入規制部をさらに備え、
    前記挿入規制部は、前記挿入部の少なくとも一部が外耳道に挿入されるときの挿入方向と垂直な面に対して角度をもって延在することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のイヤホン。
  6. 前記挿入規制部は、自身の延在方向および前記挿入部が外耳道に挿入されるときの挿入方向の双方に直交する方向の幅が、前記挿入部の当該方向の幅と略同一に形成されることを特徴とする請求項5に記載のイヤホン。
  7. 前記音声出力部を収容して前記挿入部に取り付けるユニットホルダをさらに備え、
    前記ユニットホルダは、金属によって形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のイヤホン。
  8. 前記挿入部は、筒状に形成された筒部を含み、
    前記空隙部は、前記筒部の開口部を有する端部が前記音声出力部の前記裏面に当接することにより画定されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のイヤホン。
JP2008302845A 2008-06-04 2008-11-27 イヤホン Active JP5062150B2 (ja)

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