JP6256733B2 - セラミックス回路基板の製造方法およびセラミックス回路基板 - Google Patents
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本発明は、セラミックス基板の一面に銅を主体とした回路板がろう材を介して接合されたセラミックス回路基板の製造方法およびセラミックス回路基板に係る発明である。
かかる技術分野に関連する先行技術が、下記特許文献1〜3に開示されている。特許文献1に開示されたセラミックス回路基板は、「セラミックス基板の表面に金属回路板をろう材を介して取着するとともに、該金属回路基板の表面にニッケルめっき層を被着させて成るセラミックス回路基板であって、前記ニッケルめっき層の表面粗さを十点平均粗さ(Rz)で10μm以下としたことを特徴とする」セラミックス回路基板である。また、特許文献1には、そのようなセラミックス回路基板の製造方法として、セラミックス基板にろう材を介して接合された金属回路板を過酸化水素が5〜15%添加された3〜7%硫酸浴に5〜10分間(室温)で酸洗いし、当該金属回路板の表面を十点平均粗さ(Rz)で10μm以下となし、その後無電解めっき法や電界めっき法でニッケルめっき層を金属回路板の表面に形成する製造方法が記載されている。
また、特許文献2に開示されたセラミックス回路基板は、「セラミックス基板の一方の面には金属回路、他方の面には金属放熱板がそれぞれめっきが施されて形成せれてなり、しかもその表面粗さがRmax≦5μmで光沢度が40以上であることを特徴とする」セラミックス回路基板である。また、特許文献2には、そのようなセラミックス回路基板の製造方法として、セラミックス基板にろう材を介して金属回路板および金属放熱板を接合し、金属回路板および金属放熱板を硫酸および過酸化水素を含む溶液を用いて化学的研磨を施し、無電解めっきでめっきを施す製造方法が記載されている。
さらに、本願出願人の出願に係る特許文献3には、「セラミックス基板の一面に回路基板、他方の面に金属放熱板が設けられた回路基板の製造方法であって、前記セラミックス基板の一面に前記金属回路を形成し、他方の面に前記金属放熱板を形成した後に化学研磨を行い、前記化学研磨を行った後に防錆剤を付与することを特徴とする」セラミックス回路基板の製造方法、およびその製造方法により製造された回路基板であって、「前記金属回路または前記金属放熱板の表面粗さがRaにして0.1〜10μm、またはRmaxにして1.0〜5.0μmである」セラミックス回路基板が、開示されている。
上記特許文献1〜3は、いずれも金属回路板に半導体素子等を実装する場合に、両者を接合する溶融半田の濡れ性や形成された半田層の健全性を確保するためになされており、各々一定の効果を奏することができるものの、回路板に半導体素子等を接合する工程における回路板表面における溶融半田の濡れ広がり性の点で改善できる余地があった。
本発明は、上記従来技術に鑑みなされたものであり、溶融半田の濡れ性が改善されたNiめっき層を有する回路板を形成可能なセラミックス回路基板の製造方法および溶融半田の濡れ広がり性が改善されたNiめっき層を有する回路板が形成されたセラミックス回路基板を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明者らは鋭意検討し、上記したとおり、表面の粗さが異なる二の相、すなわち平滑相と粒状相とがNiめっき層に形成されており、その二の相の境界が障害となり溶融半田の濡れ広がり性を阻害していること、およびその二の相の境界の状態を制御することにより溶融半田の濡れ広がり性を改善できることを知見し、本発明を完成させたものである。
かかる知見に基づき構成された本発明の一態様は、セラミックス基板と、前記セラミックス基板の一面にろう材層を介し接合された銅を主体とした回路板と、前記回路板の表面に被着されたNiめっき層を有するセラミックス回路基板の製造方法であって、ろう材を介しセラミックス基板の一面に回路原板を配置する配置工程と、セラミックス基板の一面に回路原板を加熱し接合する接合工程と、接合工程で形成されてなる回路板を化学研磨する化学研磨工程と、化学研磨工程の後に回路板の表面にNiめっき層を被着するめっき工程と、を含み、前記回路原板は、調質記号1/2H〜H相当の銅または銅合金からなる銅板であり、前記接合工程は、その温度プロファイルにおいて、第1の温度域と、前記第1の温度域の後に配置された、ろう材の溶融温度で加熱する第2の温度域とを有し、前記第1の温度域の温度が400〜750℃であることを特徴するセラミックス回路基板の製造方法である。
かかるセラミックス回路基板(以下、単に回路基板と言う場合がある。)の製造方法によれば、配置工程においてセラミックス基板の一面にろう材を介して配置された回路原板は、接合工程において、加熱されてろう材を介しセラミックス基板に接合される。そして、接合工程において加熱されてなる回路板は、化学工程において化学研磨され回路板の表面が清浄化され、その後、めっき工程において回路板の表面にはNiメッキ層が形成される。
ここで、上記配置工程において配置される回路原板は、配置工程の後行われる接合工程において回路原板に付加される熱により再結晶して組織が変化し、回路基板を構成する回路板となる回路板の出発材料である。この回路原板としては、定義される調質記号1/2H〜H相当の銅または銅合金からなる銅板を選択する。
さらに、上記態様の回路基板の製造方法において、図3(a)に示すように、接合工程の温度プロファイルPAは、ろう材が溶融する温度で加熱する第2の温度域P5の前に、400〜750℃の温度で加熱する第1の温度域P3が配置されている。その結果、図4(a)に示すように、接合工程を経て回路原板が加熱することにより形成された接合体3の回路板1aは、成長方位が回路板1aの表面の垂直方向に対して±30°以内である結晶子S1からなり当該結晶子S1の長軸長L1の平均値が100〜400μmである第1再結晶相Q1と、成長方位が回路板1aの表面の平行方向に対して±30°以内である結晶子S2からなり当該結晶子S2の長軸長の平均値L2が100〜400μmである第2再結晶相Q2とを有することとなる。なお、回路板1aは、図示するように、成長方位が回路板1aの表面に対して傾斜した結晶子S3からなる第3再結晶相Q3も含み、当該結晶子S3の長軸長の平均値も100〜400μm程度となっている。
このように、特に、それぞれ第1再結晶相Q1および第2再結晶相Q2を構成する結晶子S1,S2の長軸長L1,L2は所定範囲に制御されて結晶子が微細化されるため、その後の化学研磨工程において、図4(b)に示すように、第1再結晶相Q1と第2再結晶相Q2との境界部Kに形成される段差T1および凹部U1は従来の段差O1および凹部D1に比べて非常に小さい。そして、化学研磨工程後、めっき工程を行うことにより、図4(c)に示すように、回路基板1のNiめっき層1iには、上記第1再結晶相Q1の表面上に粒状相R1が、上記第2再結晶相Q2の表面上に平滑相R2が形成される。ここで、上記したように回路板1aの第1再結晶相Q1および第2再結晶相Q2との境界部Kには過大な大きさの段差や凹部が形成されていないので、Niめっき層1iの粒状相R1および平滑相R2の境界部に形成される段差T2および凹部U2は従来の段差O2および凹部D2に比べて非常に小さいので、当該境界部に、溶融半田の濡れ広がりを阻害する酸化層が形成されることが抑制され、もって所望の溶融半田の濡れ広がり性を確保することができる。なお、第1の温度域の温度が400℃未満の場合、および750℃を超える場合、いずれにおいても第1再結晶相および第2再結晶相を構成する結晶子が粗粒化し、その長軸長が400μmを超えるので好ましくない。さらに、第1の温度域の温度域は、500℃〜600℃であればより好適である。
上記第1の温度域までの昇温速度が、2.0〜20.0℃/分であることが望ましい。昇温速度が2.0℃/分未満の場合および20.0℃/分を超える場合には、結晶成長方向が回路板の表面の垂直方向に対して±30°以内の結晶子から構成され、化学研磨のためにその粒界が侵食された第1再結晶相の表面状態が反映された、表面粗さの粗いNiめっき層の粒状相の面積が多く、その結果、溶融半田の濡れ広がり性がやや低下する。
さらに、上記化学研磨工程において、硫酸5.0〜30.0重量%、過酸化水素2.0〜10.0重量%を含む混合溶液を使用することが望ましい。硫酸が5.0%未満の場合には、回路板表面の清浄化が十分に行われないため溶融半田の濡れ広がり性が低下する。また、硫酸が30.0%を超える場合または過酸化水素が2.0%未満の場合には、第1再結晶相と第2再結晶相の境界に過大な大きさの段差や凹部が形成されやすく、当該段差や凹部のため物理的に溶融半田の濡れ広がり性が低下する。さらに、過酸化水素が10.0%を超える場合には、回路板の表面が平滑となりすぎるため溶融半田の濡れ広がりが過剰となる。
本発明の別の態様は、セラミックス基板と、前記セラミックス基板の一面にろう材層を介し接合された銅または銅合金からなる回路板と、前記回路板の表面に被着されたNiめっき層を有するセラミックス回路基板であって、前記回路板は下記で定義される第1再結晶相および第2再結晶相を含み、前記Niめっき層は、前記第1再結晶相の表面上に形成された粒状相および前記第2再結晶相の表面上に形成された平滑相を含み、前記粒状相と平滑相との境界部における酸素濃度が25.0原子%以下であるセラミックス回路基板である。但し、酸素濃度が低すぎると、Niめっき表面に極微量の不動態膜を形成して過剰の酸化を防止することができにくくなる。このため、前記粒状相と平滑相との境界部における酸素濃度が2原子%以上となることが好ましい。一方、酸素濃度が25原子%超となると、半導体素子の実装過程で用いるはんだを酸化させてしまい、所望のはんだ濡れ性が確保できず、半導体素子と回路基板との接合を介するはんだ相内においてボイドが散在する不具合が生じることがある。
第1再結晶相:成長方位が回路板の表面の垂直方向に対して±30°以内である結晶子からなり、当該結晶子の長軸長の平均値が100〜400μmである相
第2再結晶相:成長方位が回路板の表面の平行方向に対して±30°以内である結晶子からなり、当該結晶子の長軸長の平均値が100〜400μmである相
かかる回路基板によれば、図4(b)に示すように、銅または銅合金からなる回路板1aは、成長方位が回路板1aの表面の垂直方向に対して±30°以内である結晶子S1からなり当該結晶子S1の長軸長L1の平均値が100〜400μmである第1再結晶相Q1と、成長方位が回路板1aの表面の平行方向に対して±30°以内である結晶子S2からなり当該結晶子S2の長軸長の平均値L2が100〜400μmである第2再結晶相Q2とを有している。なお、回路板1aは、図示するように、成長方位が回路板1aの表面に対して傾斜した結晶子S3からなる第3再結晶相Q3も含み、当該結晶子S3の長軸長の平均値も100〜400μm程度となっている。
ここで、第1再結晶相Q1および第2結晶Q2相を構成する結晶子S1・S2の長軸長は、いずれも100〜400μmの範囲に制御されて結晶子が微細化されている。かかる微細な結晶子S1・S2で構成された第1再結晶相Q1および第2再結晶相Q2からなる回路板1aは、化学研磨工程においての当該第1再結晶相Q1と第2再結晶相Q2との境界部Kに過大な段差T1や凹部U1が発生することが抑制される。そして、図4(c)および図4(d)に示すように、回路板1aの表面に被着されたNiめっき層1iは、第1再結晶相Q1の表面上に形成された粒状相R1、第2再結晶相Q2の表面上に形成された平滑相R2を含んでいる。上記のように微細化された結晶子S1・S2からなる回路板1aの第1再結晶相Q1および第2再結晶相Q2の境界部Kには、化学研磨による過大な段差や凹部が形成されておらず、その結果、回路板1aの表面、すなわち第1再結晶相Q1および第2再結晶相Q2の表面に被着されたNiめっき層1iの粒状部R1および平滑部R2の境界部にも過大な段差や凹部が形成されていない。したがって、上記回路基板1は、そのNiめっき層1iの粒状相R1と平滑相R2との境界部に、溶融半田の濡れ広がりを阻害する酸素濃度の高い酸化層が形成され難く、当該境界部の酸素濃度が25%以下となり、所望の溶融半田の濡れ広がり性を確保することができる。
さらに、Niめっき層の表面における任意の10mm×10mmの領域における前記粒状相の面積率が40%以下であることが好ましい。粒状相の面積率が40%を超えると、当該粒状相は、結晶成長方向が回路板の表面の垂直方向に対して±30°以内の結晶子から構成され、化学研磨のためにその粒界が侵食された第1再結晶相の表面状態が反映され、その表面粗さが粗いため、溶融半田の濡れ広がり性が低下する
さらに加えて、Niめっき層の表面における任意の10mm×10mmの領域における全ての相の境界長をS1前記粒状相と平滑相との境界長をS2としたとき、S2/S1≦30%であることが望ましい。粒状相と平滑相との境界部の割合を上記範囲とすることで、溶融半田の濡れ広がり性をより高めることができる。
加えて、粒状相と平滑相との境界部に形成された段差が1.0〜10.0μmであるか、前記粒状相と平滑相との境界部に形成された凹部の深さが5.0〜25.0μmであることが望ましい。境界部に形成された段差や凹部の大きさが上位範囲とすることにより、境界部に形成された酸化層による障壁のみならず、境界部に形成された該段差や凹部が物理的な障壁となり溶融半田の濡れ広がりを阻害することを効果的に抑制でき、溶融半田の濡れ広がり性をさらに高めることができる。
上記説明したように、本発明によればその目的を達成することができる。
以下、本発明の実施態様に係るセラミックス回路基板の製造方法およびセラミックス回路基板について、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、下記説明するその実施態様に限定されることなく、その同一性の範囲内において適宜変形して実施することができる。
まず、本発明に係る回路基板の基本的構成について、その正断面図である図1(a)および平面図である図1(b)を参照して説明する。なお、図1(a)は、図1(b)のA−A断面図である。回路基板1は、セラミックス基板1eと、セラミックス基板1eの一面に配置されたろう材層1dを介してセラミックス基板1eに接合された銅または銅合金からなる回路板1aと、セラミックス基板1eの他面に配置されたろう材層1fを介してセラミックス基板1eに接合された金属製の放熱板1hと、回路板1aおよび金属製の放熱板1hの表面に形成されたNiめっき層1i,1kとを、その基本的な構成として有している。
図1(b)に示すように、回路板1aは、平面方向において形成された間隙1gを介し配置された第1の回路板1bおよび第2の回路板1cの二の銅板で構成されており、これらにより回路パターンが形成されている。なお、回路板1aは、1枚であってもよく、3枚以上であってもよい。ここで、放熱板1hおよびろう材層1fは任意に配置される要素であるが、以下の説明では、ろう材層1dと同一構成のろう材層1fを介して銅またはそ銅合金からなる放熱板1hがセラミックス基板1eに接合された構成の回路基板1の製造方法について説明する。さらに、回路基板の製造工程において、回路板1aおよび放熱板1hに係る各工程の内容は同一であるので、回路板1aに係る内容のみ詳述し、放熱板1hに係る内容の説明は省略する。
回路板1aの表面に形成されたNiめっき層の構成をその要旨とする本発明で使用されるセラミックス基板1eの材質は特に限定されず、酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体等、基本的に電気絶縁材料からなる焼結体で構成すればよい。しかしながら、回路基板に実装される半導体素子は、近年、発熱量が増大しかつその動作速度も高速化しているため、強度および破壊靭性など機械的強度が高く、高い熱伝導率を有する窒化珪素質焼結体でセラミックス基板1eを構成することが望ましい。
窒化珪素質焼結体でセラミックス基板1eを構成する場合には、例えば窒化珪素90〜97質量%、MgまたはYその他希土類元素を含む焼結助剤3〜10質量%を含む原料粉末に、適量の有機バインダ、可塑剤、分散剤および有機溶剤を添加し、ボールミル等で混合し、スラリーを形成し、当該スラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法で成形し、薄板状の成形体であるセラミックスグリーンシートを形成し、しかる後に、セラミックスグリーンシートを所望の形状となるよう打ち抜きまたは裁断をし、1700〜1900℃の温度で焼成することにより、窒化珪素質焼結体からなるセラミックス基板1eを得ることができる。なお、以下の実施例・比較例では、セラミックス基板1eとして、全原料粉100重量部においてSi3N4を93質量%、Mgを酸化物換算で4質量%、Yを酸化物換算で3質量%含む、縦横の大きさが其々30mmおよび40mm、厚みが0.32mmの窒化珪素基板を使用した。
以下、上記窒化珪素基板を使用した回路基板の製造方法について説明する。
まず、配置工程を行う。図2(a)に示すように、上記セラミックス基板1eの一面にろう材2dを塗布しておく。次いで、ろう材2dを介しセラミックス基板1eの一面に回路原板2aを配置し、被接合体2を形成する。この回路原板2aは、配置工程後に引き続き行われる、回路原板2aとセラミックス基板1eとの接合工程において回路原板2aに付加される熱によりその組織が変化し、回路基板1を構成する回路板1a(図1参照)となる回路板1aの出発材料であり、上記したように調質記号1/2H〜H相当の銅または銅合金からなる銅板を使用する。以下の実施例では、回路原板2aとして2種、厚みが0.5mmの無酸素銅基板C1020H材(JIS規格 H3100)で調質記号1/2H相当の回路原板2aおよび同材質で調質記号H相当の回路原板2aを使用した。回路原板2の縦横の大きさは、接合工程における熱膨張を考慮し、各々29.5mmおよび39.5mmとセラミックス基板1eの大きさより小さいものを使用した。また、比較例としては、同材質および同寸法で調質記号のみO相当および1/4H相当の回路原板を使用した。
接合工程を経た後にろう材層1d(図1(a)参照)となるろう材2dの材質は、特段限定されないが、代表的には、高強度・高封着性等が得られる、共晶組成であるAgとCuを主体としTi,Zr,Hf等の活性金属を添加したAg−Cu系活性ろう材、さらにセラミックス基板Sと回路板の接合強度の観点から好ましくはこれにInが添加された三元系のAg−Cu−In系活性ろう材を使用することが好ましい。以下の実施例では、表1に示す、溶解温度が異なる3種のろう材としてA〜Cの組成となるよう調整されたろう材粉末100質量部に対し、有機バインダとしてアクリル系樹脂を5.3質量部、有機溶剤としてα-テルピネオール19.1質量部、界面活性剤および分散剤0.5質量部を混合したろう材ペーストを使用した。なお、表1には、図3(a)に示す温度プロファイルPAにおいて、ろう材を溶融させる温度である第2の温度域P5の温度を、「第2の温度域 加熱温度」の欄に示している。
上記配置工程の後、図2(b)に示すように、セラミックス基板1eと回路原板2aとの接合工程を行う。接合工程では、上記配置工程により形成されたセラミックス基板1eおよび回路原板2aからなる被接合体2は、加熱炉に挿入され、両者が接合された接合体3が形成される。なお、接合工程に関する詳細な説明は、後述する。
次いで、接合体3を構成する回路板1aの表面に所望のパターンで二のレジスト膜を形成し、その後エッチング処理を施して回路板1aを分割し、図1(b)に示すように、平面方向において間隙1gを挟む状態で回路パターンである二の回路板1b,1cを形成した。具体的には、回路板1aの表面に、紫外線硬化型エッチングレジストをスクリーン印刷法で、下記の第1の回路板お1aよび第2の回路板1bの寸法に対応したパターンで塗布し、その後、液温を50℃に設定したエッチング液である塩化第2鉄(FeCl3)溶液(46.5Be)に接合体を浸漬し、回路板1b,1cを形成した。第1の回路板1bの縦横の大きさは各々28mmおよび12mm、第2の回路板1cの縦横の大きさは各々28mmおよび24mmとした。なお、エッチング工程は必ずしも必要な工程ではなく、予め上記の寸法となるようパターンニングされた回路原板を使用した場合には不要となる。
必要に応じ行うエッチング工程の後、化学研磨工程において、接合工程において形成された接合体の回路板の表面を化学研磨する。なお、この回路板は、上記したように加熱プロセスである接合工程を経て回路原板の組織が再結晶化したものである。化学研磨工程は、接合工程等で荒れた回路板の表面を清浄化し、その平滑性を回復させるために行われるプロセスであり、例えば、接合体を50℃程度の温度で管理された化学研磨液に3〜10分程度浸漬して行う。この化学研磨液としては、例えば、硫酸(H2SO4)と過酸化水素水(H2O2)からなる混合溶液を用いることができる。そして、第1再結晶相および第2再結晶相の境界部に過大な大きさの段部や凹部を形成させないという点からは、好ましくは硫酸5.0〜30.0重量%、過酸化水素2.0〜10.0重量%を含む混合溶液を使用することが望ましい。下記の実施例・比較例の化学研磨工程では、硫酸および過酸化水素の組成範囲を変化させつつ、50℃に管理された化学研磨液に接合体を5分間浸漬する条件で化学研磨を行った。
化学研磨工程の後、図2(c)に示すめっき工程において、回路板1dの表面にNiめっき層1iを被着する。ここで、Niめっき層1iは、電界めっき法・無電解めっき法いずれで形成してもよいが、以下の実施例・比較例では無電解めっき法でNiめっき層1iを形成した。具体的には、化学研磨工程を経た接合体3を、ニッケル(Ni)を主成分としリン(P)の濃度が8重量%に調整された無電解メッキ液を85℃に管理し、その無電解メッキ液中に25分間浸漬し、厚みが5μmのNiめっき層1iが回路板1aの表面に形成された回路基板1を得た。
Niめっき工程の後、洗浄工程において、回路板を水洗浄する。洗浄工程は、形成されたNiめっき層に付着する余分なめっき液を除去する工程である。下記の実施例・比較例では、Niめっき工程を経た接合体を、30℃程度の温度で管理された純水中に2分間浸漬して行った。
上記概説した回路原板とセラミックス基板との接合工程では、図3(a)に示す温度プロファイルPAで温度を制御しつつ加熱し、回路原板とセラミックス基板とをろう材を介して接合する。そして、当該温度プロファイルPAにおいて、最初に現れる温度の温度域P1は、上記説明したように、好ましくはスクリーン印刷法でセラミックス基板の一面に印刷されたろう材ペーストの添加物である有機バインダを除去するための温度パターンである。その温度は、例えば熱示差分析において有機バインダが初期重量の0.05%となる温度に対し±25℃程度の温度域に設定し、その保持時間は0.5〜5時間程度とすればよい。なお、この温度域P1は、ろう材ペーストが有機バインダを含むために設けられているのであり、有機バインダが添加されずろう材が単体としてセラミックス基板の一面に配置されている場合には、もちろん不要である。
有機バインダを除去するための温度域P1の後には、図3(a)に示すように、第1の昇温部P2を介し、400〜750℃の範囲で温度が制御される第1の温度域P3が配置され、第1の保持帯P3の後には、第2の昇温部P4を介し、ろう材が溶融する温度、具体的にはろう材の融点に対し25〜75℃高い温度範囲から選択される所望の温度で制御される第2の温度域P5が配置されている。ここで、第1の温度域P3は、400〜750℃の範囲で温度制御されていればよく、例えば図3(a)に示す温度プロファイルPAの第1の温度域P3のように400〜750℃の範囲から選択された一の温度で保持するようにしてもよく、図3(b)に示す温度プロファイルPBの第1の温度域P3のように当該温度範囲の中で序々に昇温するようにしてもよい。また、図3(c)に示す温度プロファイルPCの第1の温度域P3のように、400〜750℃の温度の中から選択された一の温度P31を前段で一定に保持し、その後昇温部P32を介し、当該温度範囲の中で選択された前記温度P31よりも高い温度P33で一定に保持するよう、第1の温度域P3の中に二の温度域P31およびP33を設けてもよい。なお、以下の実施例・比較例では、図3(a)に示す温度プロファイルで温度を制御した。
第1の昇温部P2の昇温速度は、上記したように2.0〜20.0℃/分とすることが好ましい。昇温速度をこの範囲にすることにより、Niめっき層を構成する粒状相および平滑相のうち、Niめっき層の表面における任意の10mm×10mmの領域における粒状相の面積率が40%以下となる。すなわち、理由は不明であるが、第1の昇温部P2の昇温速度を上記範囲にすることにより、回路板を構成する第1再結晶相および第2再結晶相のうち、回路板の表面における任意の10mm×10mmの領域における第1再結晶相の面積率は40%以下となる。ここで、第1再結晶相は、結晶成長方向が回路板の表面の垂直方向に対して±30°以内の結晶子から構成され、その表面に露出した結晶子の粒界が化学研磨工程において侵食されやすい。その結果、Niめっき層のうち上記第1再結晶相の表面上に形成された粒状相は、当該第1再結晶相の表面において結晶子の粒界が腐食した状態が反映され、平滑相の表面粗さ(Ra)が0.1〜0.3μm程度であるのに対し、粒状相の表面粗さ(Ra)は1.0〜2.0μmと粗い。このため、Niめっき層の表面から選択された10mm×10mmの領域における粒状相の面積率が40%を超えると、溶融半田の濡れ広がり性が低下する。このため、第1の昇温部P2の昇温速度は、2.0〜20.0℃/分とすることが好ましい。
また、第1の昇温部P2の昇温温度を上記範囲とすることで、Niめっき層の表面10mm×10mmの領域における全ての相の境界長をS1、粒状相と平滑相との境界長をS2としたとき、S2/S1≦30%となり、溶融半田の濡れ広がり性を高めることができ望ましい。
なお、ろう材が溶融する温度で加熱する第2の温度域P5の温度は、上記したとおりろう材の融点に対し25〜75℃高い範囲の中から選択されるが、以下の実施例・比較例では、表1に示す温度で1時間保持する温度パターンとした。さらに、第2の温度域P5の後の冷却速度は、いずれの実施例・比較例でも2℃/分とした。
以下、本発明について、その実施例に基づき説明する。
各実施例・比較例ともに表2に示す回路原板を用い、表2に示す接合条件および化学研磨条件で処理して回路基板を作製した。なお、表2に示す以外の製造条件については、上記したとおりである。ここで、接合条件のうち第1の温度域は、実施例は500〜750℃とし、比較例は480℃および780℃とした。また、第1の昇温部の昇温速度は、実施例および比較例ともに1.5〜32℃/分とした。化学研磨条件のうち硫酸の濃度は、実施例および比較例ともに4〜32質量%とし、過酸化水素の濃度は1.2〜12質量%とした。
各実施例および比較例で得られた回路基板の特性を表3に示す。なお、回路板を構成する第1再結晶相および第2再結晶相の各々の結晶子の長軸長の平均値は、回路基板を厚み方向に切断し、その回路板の切断面を500番および1000番のエメリー紙で粗研磨、粒径0.1μmのダイヤモンド砥粒で仕上げ研磨、硫酸20質量%および過酸化水素5.5質量%の化学研磨液で化学研磨(エッチング)し、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)で撮像して得られた切断面の画像から各々第1再結晶相および第2再結晶相を確認した。そして、第1再結晶相および第2再結晶相各々の相の中から選択した任意の10区画の1mm×1mmの領域にある結晶子の長軸長を確認し、その平均値を求めた。
Niめっき層の粒状相と平滑相の境界部の酸素濃度は、Niめっき層を表面から観察して確認された境界部から選択した任意の10点について、オージェ電子分光装置(AES)で測定し、その平均値を求めた。なお、粒状相および平滑相の境界部の確認方法は、下記粒状相の面積比の説明にて詳述する。
表3に示す粒状相の面積比については以下のようにして求めた。まず、回路板の表面、すなわちNiめっき層を硫酸20質量%および過酸化水素5.5質量%の化学研磨液で化学研磨(エッチング)する。すると、SEMで観察した場合に、図4(d)に示すように、表面に凹凸のある粒状相R1は白色の像として、平滑相R2は黒色の像として、その境界部を明確に分離して確認することができる。上記粒状相の面積比は、化学研磨後のNiめっき層の表面をSEMで撮像し、得られた画像の任意の位置に設定した10mm×10mmの領域の中の白色の像の面積を求め、その率より算出した。
表3に示す境界比は、Niめっき層の表面における任意の10mm×10mmの領域における全ての相の境界長をS1、粒状相と平滑相との境界長をS2としたときのS2/S1である。この境界比は、化学研磨後のNiめっき層の表面をSEMで撮像し、得られた画像の任意の位置に設定した10mm×10mmの領域において、白色の像(粒状相)と黒色の像(平滑相)の境界の長さ(S2)および全ての境界の長さ(S1)を求め、S2をS1で除して算出した。
Niめっき層の粒状相と平滑相の境界部に形成された段差または凹部の深さは、当該境界部から選択した任意の10点について、レーザー式3次元評価装置(オリンパス株式会社製、OLS3000)で測定し、その平均値を求めた。
溶融半田の濡れ広がり性の指標である濡れ広がり率には次のようにして求めた。Sn3.5質量%、Ag0.5質量%、残部Cuの組成で、縦横が各々10mm、厚みが0.15mmの半田シートを準備し、この半田シートを回路板の表面にセットし、50%H2−50%N2に混合ガス雰囲気中において、270℃×5分間の条件にて加熱し、その後冷却した。そして、回路板の表面において溶融凝固した後の半田面積のA1、半田シート面積をA0とし、(A1/A0)×100を濡れ広がり率とし、溶融前の半田シートに対し、溶融後の半田シートがどの程度濡れ広がったかを評価した。なお、回路板に接続される半導体素子との接合強度の面から、濡れ広がり率は85%以上であることが望ましく、より好ましくは90%以上である。また、回路板への接続時に半導体素子の接続端子同士を短絡させないという点から、濡れ広がり率は120%以下であることが望ましく、より好ましくは110%以下である。
表3に示す実施例1〜27および比較例1〜4によれば、次のことが確認された。回路原板として調質記号が1/2H〜H相当の銅または銅合金からなる銅板を用い、第1の温度域が400〜750℃である実施例1〜27によれば、いずれも回路板を構成する第1再結晶相および第2再結晶相の結晶子の長軸長は100〜400μmとなり、Niめっき層の粒状相と平滑相の境界部に形成された段差の深さは10μm以下、凹部の深さは20μmいずれとも小さく、当該境界部における酸素濃度は25%以下となり、その結果濡れ広がり率も85%以上となった。なお、実施例7および8はろう材組成が他の実施例と異なり、ろう材を溶融させる第2の温度域の設定温度が異なるが、同様な結果であった。一方で、第1の温度域が480℃の比較例1、780℃の比較例2、回路原板が調質記号O相当である比較例3、調質記号1/4相当である比較例4においては、いずれも第1再結晶相および第2再結晶相の結晶子の長軸長が400μmを超え、そのためNiめっき層の粒状相と平滑相の境界部に形成された段差の深さは10μmを超えるとともに凹部の深さも25μmを超え、当該境界部における酸素濃度は25%を超え、その結果濡れ広がり率も85%以下となった。
次に、第1の昇温部の昇温速度の点では以下のことが確認された。回路原板の材質、ろう材種別その他条件を実施例2と同一とし昇温速度のみ変化させた実施例9〜12および実施例2によれば、昇温速度が1.5℃/分および22℃/分の場合には、いずれも粒状相の面積比が40%以上、境界比が30%以上となり、濡れ広がり率が90%以下とやや低い。もって、第1の昇温部の昇温速度は、2.5〜20℃/分とすることが望ましい。
次に、化学研磨工程で用いる混合溶液に含まれる硫酸の濃度の点では以下のことが確認された。回路原板の材質、ろう材種別その他条件を実施例2と同一とし硫酸濃度のみ変化させた実施例13〜17および実施例2によれば、硫酸の濃度が4質量%の場合には、回路板の表面が十分に清浄化されず、その結果、回路板の表面に被着したNiめっき層の表面に凹凸が多く、濡れ広がり率が90%以下とやや低い。一方で、硫酸濃度が32%の場合には、回路板の第1再結晶相と第2再結晶相の境界部の腐食が進み過度な段差や凹部が形成され、もってNiめっき層の粒状相および平滑相の境界部の酸素濃度も高く、さらにNiめっき層に転写された段差や凹部も溶融半田の濡れ広がりを阻害するため、濡れ広がり率が90%以下とやや低くなる。もって、硫酸の濃度は、5〜30質量%とすることが望ましい。
次に、化学研磨工程で用いる混合溶液に含まれる過酸化水素の点では以下のことが確認された。回路原板の材質、ろう材種別その他条件を実施例2と同一とし硫酸濃度のみ変化させた実施例19〜23および実施例2によれば、過酸化水素の濃度が1.2質量%の場合には、回路板の第1再結晶相と第2再結晶相の境界部の腐食が進み過度な段差や凹部が形成され、もってNiめっき層の粒状相および平滑相の境界部の酸素濃度も高く、さらにNiめっき層に転写された段差や凹部も溶融半田の濡れ広がりを阻害するため、濡れ広がり率が90%以下とやや低い。一方で、過酸化水素の濃度が12%の場合には、回路板の表面が過度に平滑化されたために、回路板の表面に被着されたNiめっき層の表面も過度に平滑となり、溶融半田がより濡れ広がりやすい状態となった。その結果、濡れ広がり率が140%以上と好ましくない結果となった。もって、過酸化水素の濃度は、2〜10質量%とすることが望ましい。
1 セラミックス回路基板
1a
回路板
1d
ろう材層
1e
セラミックス基板
1f
ろう材層
1g
間隙
1h
放熱板
1i
Niめっき層
1k
Niめっき層
2 被接合体
2a
回路原板
2d
ろう材
3 接合体
N1
第1再結晶相
N2
第2再結晶相
M1
粒状相
M2
平滑相
Claims (6)
- セラミックス基板と、前記セラミックス基板の一面にろう材層を介し接合された銅を主体とした回路板と、前記回路板の表面に被着されたNiめっき層を有するセラミックス回路基板の製造方法であって、
ろう材を介しセラミックス基板の一面に回路原板を配置する配置工程と、セラミックス基板の一面に回路原板を加熱し接合する接合工程と、接合工程で形成されてなる回路板を化学研磨する化学研磨工程と、化学研磨工程の後に回路板の表面にNiめっき層を被着するめっき工程と、を含み、
前記回路原板は、調質記号1/2H〜H相当の銅または銅合金からなる銅板であり、
前記接合工程は、その温度プロファイルにおいて、第1の温度域と、前記第1の温度域の後に配置された、ろう材が溶融する温度で加熱する第2の温度域とを有し、前記第1の温度域の温度が500〜750℃であり、
前記化学研磨工程において、硫酸5.0〜30.0重量%、過酸化水素2.0〜10.0重量%を含む混合溶液を使用することを特徴するセラミックス回路基板の製造方法。 - 前記第1の温度域までの昇温速度が、2.0〜20.0℃/分である請求項1に記載のセラミックス回路基板の製造方法。
- セラミックス基板と、前記セラミックス基板の一面にろう材層を介し接合された銅または銅合金からなる回路板と、前記回路板の表面に被着されたNiめっき層を有するセラミックス回路基板であって、前記回路板は下記で定義される第1再結晶相および第2再結晶相を含み、前記Niめっき層は、前記第1再結晶相の表面上に形成された粒状相および前記第2再結晶相の表面上に形成された平滑相を含み、前記粒状相と平滑相との境界部における酸素濃度が25.0原子%以下であり、
前記Niめっき層の表面における任意の10mm×10mmの領域における全ての相の境界長をS1、前記粒状相と平滑相との境界長をS2としたとき、S2/S1≦26.5%であるセラミックス回路基板。
第1再結晶相:回路基板の厚み方向と回路基板の辺とに平行な切断面における成長方位及び結晶子は、成長方位が回路板の表面の垂直方向に対して±30°以内である結晶子からなり、当該結晶子の長軸長の平均値が100〜400μmである相
第2再結晶相:回路基板の厚み方向と回路基板の辺とに平行な切断面における成長方位及び結晶子は、成長方位が回路板の表面の平行方向に対して±30°以内である結晶子からなり、当該結晶子の長軸長の平均値が100〜400μmである相 - 前記Niめっき層の表面における任意の10mm×10mmの領域における前記粒状相の面積率が40%以下である請求項3に記載のセラミックス回路基板。
- 前記粒状相と平滑相との境界部に形成された段差が1.0〜10.0μmである請求項3または4に記載のセラミックス回路基板。
- 前記粒状相と平滑相との境界部に形成された凹部の深さが5.0〜25.0μmである請求項3または4に記載のセラミックス回路基板。
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