JP3930885B2 - 銅および銅合金用のマイクロエッチング剤 - Google Patents

銅および銅合金用のマイクロエッチング剤 Download PDF

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Description

本発明は、銅および銅合金用のマイクロエッチング剤に関し、更に詳細には、パッケージ基板およびリードフレームの製造に使用される銅および銅合金の表面を粗化することのできる銅および銅合金用のマイクロエッチング剤並びにこれを用いる銅または銅合金表面の微細粗化方法に関する。
携帯機器やノートパソコンの小型軽量化に伴い、プリント配線板は近年ますます高密度化が要求されている。高密度化のための技術としては、回路上に絶縁樹脂層を塗布し、さらにその上に回路を形成するいわゆるビルドアップ法が現在主流となっている。
ビルドアップ法の技術的なポイントの一つとして、回路とその上に塗布される樹脂層との密着性が挙げられる。密着性を向上させる方法として、回路上に緻密な針状のめっきを施したり、回路表面を部分的に溶解して凹凸を形成するマイクロエッチングと呼ばれる粗化処理が行われている。
針状めっきは密着性が高くなるものの、針状めっき皮膜形成のコストは高く、また複雑な前処理等の操作が必要なため、配線幅50μm以下であるファインピッチのビルドアップ基板等の高密度・高品質製品への使用に限定されている。
一方、マイクロエッチングは針状めっきと比べて低コストであり操作も簡単である。このようなマイクロエッチングに使用されるマイクロエッチング剤については多数の報告がされている。
これまで、銅および銅合金のマイクロエッチング剤として、硫酸、過酸化水素、テトラゾール類からなるマイクロエッチング剤が特開平11−29883号公報に開示されているが、このマイクロエッチング剤では、銅および銅合金の表面は単に波打った形状となるだけで、その結果樹脂との密着性はほとんど得られないという問題があった。
また、硫酸、過酸化水素、テトラゾール類、アゾール類からなるマイクロエッチング剤も特開2000−64067号公報に開示されているが、これも銅および銅合金の表面の凸凹は深くなるものの、その形状が表面の平滑な針状であるため十分な密着性を得るためには深くエッチングをしなければならないという問題があった。
更に、これらのマイクロエッチング剤を配線後のファインピッチのビルドアップ基板に適用した場合、十分な密着性を得るためには深くエッチングしなければならないため、配線幅が細くなり、品質が低下するという問題があった。
また更に、樹脂との密着を目的とした銅表面の粗化は、プリント配線板の分野で行われることが多かったが、最近は他の分野でも検討されるようになってきた。その一つがIC等の半導体部品の製造に使用されるリードフレームに対する粗化である。電子部品の小型化・高密度化に伴い、シリコンチップは大きくなり逆にモールド樹脂は小さくなっているため、両者の大きさはほぼ同サイズになっている。モールド樹脂とリードフレームにわずかな隙間があるだけで樹脂内のチップにまで水分や湿気が到達し、チップに損傷を与える可能性が高くなっており、その対策として、リードフレームとモールド樹脂との密着性の向上が求められていた。
マイクロエッチングの粗化メカニズムは、金属結晶と結晶粒界の溶解の差を利用したもので、溶解性の高い粒界を優先的に溶解して金属結晶を残すことにより表面に凹凸が生じる。プリント配線板製造時に粗化処理が施される銅は、主に電解銅箔や光沢硫酸銅めっき皮膜など結晶粒が大きいものであるため、従来のマイクロエッチング処理でも表面の凹凸を大きくすることが可能であった。
しかし、リードフレームに使用されている銅合金を圧延したものは、結晶粒が小さいために、従来のマイクロエッチング剤では十分な粗化状態が得られないという問題があった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、銅および銅合金表面を効率よく粗化するため、深くエッチングしなくとも樹脂層との密着性が十分得られるだけでなく、これまで、粗化が困難とされていたリードフレームなどの銅合金の圧延品に対しても十分な粗化が可能となる銅および銅合金用のマイクロエッチング剤を提供することである。
本発明者は、上記実状に鑑み鋭意研究した結果、従来のマイクロエッチング剤に、銅よりも電位が貴である金属イオンを添加することで、銅および銅合金の表面を微細に粗化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D);
(A)硫酸、アルカンスルホン酸およびアルカノールスルホン酸ならびにそれら
の誘導体よりなる群から選ばれた化合物
(B)過酸化物
(C)テトラゾールおよびそれらの誘導体よりなる群から選ばれた化合物
(D)銅よりも電位が貴である金属イオン
を含有する銅および銅合金用のマイクロエッチング剤であって、
上記(C)のテトラゾールおよびその誘導体よりなる群から選ばれた化合物は2種以上組み合わせて使用し、かつ、組み合わせるテトラゾールおよびその誘導体よりなる群から選ばれた化合物の中で分子量が一番大きいものを、それ以外のものより高含有量で含むことを特徴とする銅および銅合金用のマイクロエッチング剤を提供するものである。
また本発明は、銅または銅合金を上記銅および銅合金用のマイクロエッチング剤で処理することを特徴とする銅または銅合金表面の微細粗化方法を提供するものである。
本発明によれば、銅および銅合金表面を効率よく粗化するため、深くエッチングしなくとも樹脂層との密着性が十分得られるだけでなく、これまで、粗化が困難とされていたリードフレームなどの銅合金の圧延品に対しても十分な粗化が可能となる銅および銅合金用のマイクロエッチング剤が得られる。
本明細書中において、本発明マイクロエッチング剤の対象となる「銅および銅合金」とは、プリント配線板やリードフレームに使用することのできる銅材料であれば特に限定されず、例えば、銅金属自体の他、電気めっきや無電解めっきにより形成される銅めっき皮膜、銅を主材として鉄、ニッケル、スズ、亜鉛、リン、クロム、ケイ素等を1種以上含む合金が含まれる。また、本明細書中において、「微細粗化」とは、単に表面や側面が針状あるいは樹枝状に粗化されているのみならず、その表面や側面に微細な溝等があり、更に粗化の程度が進んでいる状態をいい、例えばカリフラワー等の形状を有することを意味する。
本発明のマイクロエッチング剤において、成分(A)として用いられる、硫酸、アルカンスルホン酸およびアルカノールスルホン酸ならびにそれらの誘導体の例としては、硫酸、メタンスルホン酸、メタノールスルホン酸、プロパンスルホン酸、ヒドロキシメタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、ヒドロキシプロパンスルホン酸等を挙げることができる。この成分(A)の量は、マイクロエッチング剤の使用時の濃度として、10〜300g/Lが好ましく、特に20〜200g/Lがより好ましい。なお、含有量が10g/Lより少ないと十分な粗化をすることができず、300g/Lより多くても効果は変わらない。
また、本発明の成分(B)として用いられる、過酸化物の例としては、過酸化水素およびペルオキソ硫酸、ペルオキソ硫酸ナトリウム、ペルオキソ硫酸カリウム、ペルオキソ硫酸アンモニウム等のペルオキソ硫酸化合物を挙げることができる。本発明のマイクロエッチング剤における成分(B)の量は、マイクロエッチング剤の使用時の濃度として、2〜100g/Lが好ましく、特に5〜50g/Lがより好ましい。なお、含有量が2g/Lより少ないと十分な粗化をすることができず、100g/Lより多いと銅に対する溶解性が強くなりすぎ、均一な溶解が起こるため粗化状態が悪くなる。
更に、本発明の成分(C)として用いられる、テトラゾールおよびそれらの誘導体としては、水溶性のものであれば特に限定されるものではないが、具体的な例としては、テトラゾール、5−アミノテトラゾール、5−メチルテトラゾール、1−メチルー5−エチルテトラゾール、1−メチル−5−アミノテトラゾール、1−エチル−5−アミノテトラゾール等を挙げることができる。本発明のマイクロエッチング剤における成分(C)の量は、マイクロエッチング剤の使用量として、0.05〜10g/Lが好ましく、特に0.1〜8g/Lがより好ましい。なお、含有量が0.05g/Lより少ないと十分な粗化をすることができず、10g/Lより多くても効果は変わらない。
また特に、例えば、リードフレーム用の銅合金等を粗化する場合には、上記テトラゾールおよびその誘導体から選ばれた2種以上を組み合わせて使用することにより、さらに高い粗化能力を得ることができる。各成分の含有量は、0.05〜8g/Lが好ましく、組み合わせるテトラゾールおよびその誘導体の中で分子量が一番大きいものを、それ以外のものより高含有量とすることがより好ましい。具体的には、分子量が一番大きいものの含有量を0.2〜0.5g/L、それ以外のもの0.1〜2g/Lにするとよい。なお、各成分の含有量が0.05g/Lより少ないと、十分な粗化効果は得られず、8g/Lより多いと、不均一なムラのある粗化状態となる。
また更に、本発明の成分(D)として用いられる、銅よりも電位が貴である金属イオンの例としては、銀イオン、パラジウムイオン、金イオンなどが挙げられ、特に好ましいのは銀イオンである。これらの金属イオンを本発明のマイクロエッチング剤に含有させるには、例えば硝酸銀、メタンスルホン酸銀、硫酸銀、酸化銀、塩化パラジウム、水酸化パラジウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、酸化金等の金属塩を使用すればよい。なお、本発明のマイクロエッチング剤における成分(D)の量は、金属イオンとして0.1mg/L〜20mg/Lが好ましく、特に0.2〜5mg/Lがより好ましい。更に含有量が0.1mg/Lより少ないと十分な粗化をすることができず、20mg/Lより多くても効果は変わらない。
本発明のマイクロエッチング剤は、上記成分(A)から成分(D)を適当な担体と組み合わせることにより調製されるが、更に本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、界面活性剤や水溶性のアルコール・ジオール類等の添加剤を含有させても良い。
本発明のマイクロエッチング剤を使用して銅または銅合金を微細に粗化する方法としては、特に限定されるものではないが、上記のように調製されたマイクロエッチング剤を、必要により適当な溶媒、例えば水に溶解または希釈し、浸漬やスプレー噴霧等の処理を挙げることができる。具体的に、浸漬処理ならば、好ましくは20〜50℃、より好ましくは30〜45℃の液温にして、銅および銅合金からなる対象物を好ましくは30秒〜5分間、より好ましくは1分〜2分間浸漬すればよい。
なお、上記対象物の表面に酸化膜や腐食抑制剤などの有機皮膜が形成され、それら皮膜が本発明のマイクロエッチング剤による処理を阻害する場合は、有機皮膜の除去を目的として、硫酸、塩酸等の強酸の希薄溶液や、これら強酸に過酸化水素を添加した液体に浸漬またはこの液体をスプレー噴霧しても良い。
本発明のマイクロエッチング剤は、銅および銅合金の粗化に使用することができる。そして、本発明のマイクロエッチング剤で粗化された銅または銅合金の表面は、例えば硫酸銅めっき皮膜に対しては後記実施例で示すようにカリフラワー状に粗化されるので、その後めっき皮膜やビルドアップ基板に使用される絶縁樹脂やリードフレームのモールド樹脂を密着する場合、そのカリフラワー状の粗化部分が密着核になり、従来のように深くエッチングすることなく十分な密着性を得ることが可能である。また、リードフレームに使用されるような銅合金に対しては、従来のマイクロエッチング剤よりも大きな凹凸が得られるため、モールド樹脂との密着性が向上する。
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
実 施 例 1
銅めっき製品表面の粗化:
銅張積層板(FR−4)にキューブライトTHプロセス(荏原ユージライト株式会社製)により、30μmの厚みで電気めっきを施した後、24時間室温で放置した。このようにして作成された銅めっき製品を下記組成のマイクロエッチング剤に35℃で1分間浸漬して表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 90 g/L
過酸化水素 10 g/L
テトラゾール 1 g/L
銀イオン(硫酸銀を使用) 1mg/L
実 施 例 2
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例1と同様にして銅めっき製品表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
メタンスルホン酸 100 g/L
過酸化水素 20 g/L
5−アミノテトラゾール 5 g/L
パラジウムイオン(塩化パラジウムを使用)0.5mg/L
実 施 例 3
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例1と同様にして銅めっき製品表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 50 g/L
ペルオキソ硫酸カリウム 100 g/L
5−メチルテトラゾール 2 g/L
銀イオン(メタンスルホン酸銀を使用) 5mg/L
比 較 例 1
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例1と同様にして銅めっき製品表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 100 g/L
過酸化水素 10 g/L
5−アミノテトラゾール 1 g/L
比 較 例 2
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例1と同様にして銅めっき製品表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 150 g/L
過酸化水素 30 g/L
テトラゾール 1 g/L
ベンゾトリアゾール 2 g/L
試 験 例 1
上記の実施例1〜3および比較例1ならびに比較例2のマイクロエッチング剤により粗化を行った銅めっき製品について、下記の評価方法により、エッチング量、表面粗さおよび密着強度を測定した。なお、密着強度については、密着強度[1](テープ引き剥がし強度)及び密着強度[2](プリント基板多層板ピール強度)の2種類を測定した。その結果を表1に示す。
( 評 価 方 法 )
(1)エッチング量:
本発明のマイクロエッチング剤によるエッチング量は下記式1によって算出した。
[式1]
エッチング量(μm)=(ΔW×10000)/(S×d)
ΔW:エッチング処理前後の重量差(g)
S:試験片の表面積(cm
d:銅の密度(8.9g/cm
(2)表面粗さ:
本発明のマイクロエッチング剤による表面粗さはJIS B 0601−1982に準じ、レーザー顕微鏡(VF−7500:キーエンス社製)により測定した。
(3)密着強度[1](テープ引き剥がし強度):
本発明のマイクロエッチング剤における密着強度を測定するために、マイクロエッチング後の銅めっき製品を試験片とした。試験片にJIS Z 1522に準じた幅15mmのセロハンテープを圧着した後、引っ張り試験機に固定し、30mmの長さのテープの片端を50mm/分の速度で真上に引き剥がしたときの引っ張り強度を測定して、平均値を求めた。
(4)密着強度[2](プリント基板多層板ピール強度):
内層用銅張り積層板を、本発明のマイクロエッチング方法により粗化した後、プリプレグ(FR−4)を介して圧着、調製した多層板のピール強度を、JISC 6481.5.7に準じて測定した。
( 結 果 )
Figure 0003930885
表1から明らかなように、本発明のマイクロエッチング剤は、比較例の約2倍程度の密着強度が得られている。この原因としては、エッチング量および表面粗さが比較例と同程度でも表面がカリフラワー状に粗化されたため比表面積が大きく、そのため密着性が向上しているものと考えられる。
実 施 例 4
リードフレーム用銅合金のマイクロエッチング:
銅合金(EFTEC64T:古河電気工業(株)製;銅:99.25%、Cr:0.3%、Sn:0.25%、Zn:0.2%)を100mm角に切断して試験片を作成した。
この試験片を下記組成のマイクロエッチング剤に35℃で1分間浸漬して表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 90 g/L
過酸化水素 15 g/L
5−アミノテトラゾール 2 g/L
銀イオン(硫酸銀を使用) 2mg/L
実 施 例 5
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例4と同様にして銅合金表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 150 g/L
過酸化水素 40 g/L
テトラゾール 8 g/L
金イオン(酸化金を使用) 0.2mg/L
実 施 例 6
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例4と同様にして銅合金表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
メタンスルホン酸 200 g/L
ペルオキソ硫酸ナトリウム 80 g/L
5−エチルテトラゾール 0.5g/L
銀イオン(酸化銀を使用) 10mg/L
実 施 例 7
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例4と同様にして銅合金表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 90 g/L
過酸化水素 15 g/L
5−アミノテトラゾール 1 g/L
テトラゾール 0.5 g/L
銀イオン(硝酸銀を使用) 2mg/L
実 施 例 8
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例4と同様にして銅合金表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 90 g/L
過酸化水素 15 g/L
5−メチルテトラゾール 1 g/L
テトラゾール 0.5 g/L
パラジウム(硝酸パラジウムを使用) 1mg/L
比 較 例 3
マイクロエッチング剤を下記組成に変える以外は実施例4と同様にして銅合金表面の粗化を行った。
(成分) (重量部)
硫酸 90 g/L
過酸化水素 10 g/L
5−アミノテトラゾール 1 g/L
試 験 例 2
上記の実施例4〜8および比較例3のマイクロエッチング剤により粗化を行った銅合金についてエッチング量、表面粗さ、密着強度[1]を試験例1の方法と同様に測定した。また、以下に示す方法および評価基準により、密着強度[3]を評価した。この結果を表2に示す。
(5)密着強度[3](リードフレーム用銅合金表面に生成した酸化皮膜の密着強度
評価):
試験片の大きさを20mm角に変更した以外は実施例4と同様の方法で粗化処理したリードフレーム用銅合金を、ホットプレートにより250℃で3分加熱し、表面に酸化皮膜を生成させた。次いで、表面に密着強度[1]で使用したものと同様のセロハンテープを圧着し一気に引き剥がし、テープに転写した酸化皮膜の状態を、下記の評価基準を用いて評点A〜Eの5段階で評価した。
( 評価基準 )
評 点 内 容
A : まったく転写せず
B : わずかに転写あり
C : 半分程度転写
D : 大部分転写
E : ほぼ全面に転写
( 結 果 )
Figure 0003930885
表2から明らかなように、本発明のマイクロエッチング剤は比較例と比べて2倍以上の密着強度と表面粗さが得られている。これは本発明のマイクロエッチング剤が、比較例と同程度のエッチング量でも表面粗さが2倍以上になっていることから、銅合金の表面を微細に粗化したため密着強度が高いと考えられる。また、リードフレーム用銅合金に酸化皮膜が形成された場合の密着強度も、本発明のマイクロエッチング剤は比較例と比較して優れたものであった。
従って、本発明のマイクロエッチング剤をビルドアップ基板製造時に使用することにより、配線を細らせることなく、配線と絶縁樹脂層との密着性を向上させられるため、微細な配線のビルドアップ基板を、品質を損なうことなく短時間で製造することが可能となる。またリードフレームとモールド樹脂との密着性も向上させられるため、信頼性の高い高密度の電子部品の製造が可能となる。
実施例1のマイクロエッチング剤により粗化された銅めっき製品表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例2のマイクロエッチング剤により粗化された銅めっき製品表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例3のマイクロエッチング剤により粗化された銅めっき製品表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 比較例1のマイクロエッチング剤により粗化された銅めっき製品表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 比較例2のマイクロエッチング剤により粗化された銅めっき製品表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例4のマイクロエッチング剤により粗化された銅合金表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例5のマイクロエッチング剤により粗化された銅合金表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例6のマイクロエッチング剤により粗化された銅合金表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例7のマイクロエッチング剤により粗化された銅合金表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 実施例8のマイクロエッチング剤により粗化された銅合金表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 比較例3のマイクロエッチング剤により粗化された銅合金表面の電子顕微鏡写真(×5000)。 以 上

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)硫酸、アルカンスルホン酸およびアルカノールスルホン酸ならびにそれら
    の誘導体よりなる群から選ばれた化合物
    (B)過酸化物
    (C)テトラゾールおよびそれらの誘導体よりなる群から選ばれた化合物
    (D)銅よりも電位が貴である金属イオン
    を含有する銅および銅合金用のマイクロエッチング剤であって、
    上記(C)のテトラゾールおよびその誘導体よりなる群から選ばれた化合物は2種以上組み合わせて使用し、かつ2種以上組み合わせて使用するテトラゾールおよびその誘導体よりなる群から選ばれた化合物の中で分子量が一番大きいものを、それ以外のものより高含有量で含むことを特徴とする銅および銅合金用のマイクロエッチング剤。
  2. リードフレーム用の銅または銅合金を粗化するために用いるものである請求項第1項記載の銅および銅合金用のマイクロエッチング剤。
  3. 上記成分(D)の、銅よりも電位が貴である金属イオンが、銀イオン、パラジウムイオンまたは金イオンである請求項第1項または第2項記載の銅および銅合金用のマイクロエッチング剤。
  4. 上記成分(C)のテトラゾールおよびそれらの誘導体が、テトラゾール、5−アミノテトラゾール、5−メチルテトラゾール、1−メチルー5−エチルテトラゾール、1−メチル−5−アミノテトラゾール、1−エチル−5−アミノテトラゾールなる群から選ばれた2種またはそれ以上である請求項第1項ないし第項の何れかの項記載の銅および銅合金用のマイクロエッチング剤。
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