JP6256547B2 - 湯切り孔付き蓋材 - Google Patents

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本発明は、カップ入り焼きそば、スパゲッティ等の即席食品のように、麺に熱湯を注いで一定時間放置した後、湯切りを行う容器に使用する湯切り孔付き蓋材に関する。
従来、カップ入り焼きそば等の即席食品は、ポリプロピレン、発泡ポリスチレン等からなる容器に焼きそば等を収納し、湯切り孔となる切込が形成されたプラスチック成形蓋が被せられ、全体を収縮フィルムにて収縮包装した包装形態のものや、発泡ポリスチレン等からなる容器に焼きそば等を収納し、湯切り孔形成手段を備えた紙とプラスチックフィルムとの積層体ないしは紙とアルミニウム箔の積層体からなる蓋材を容器に熱接着して取り付け、全体を収縮フィルムにて収縮包装した包装形態のもの等が広く知られている。後者の蓋材としては、例えば、図7(a)の断面図、図7(b)の蓋の使用方法を示す断面図に示すように湯切り孔付き蓋材101の周縁部に摘み部102、107を突設した形状の外蓋110の下面に、摘み部102及びそれに連続する湯切り孔付き蓋材101の一部領域に、摘み部102の先端部及び湯切り孔109に相対する部分に設けられた非剥離部105を残して、部分的に形成された離型層112を設け、外蓋110の離型層112の形成された面に接着樹脂層130、中間基材としてアルミニウム箔層122、及び熱接着性樹脂層121が順次積層され、摘み部102を横断する湯切り孔形成用切目線103及び湯切り孔109に相当する線に沿った湯切り孔切目104が、熱接着性樹脂層121から部分的に形成された離型層112に至り刻設されているもので、図7(b)に示すように容器140を密封した湯切り孔付き蓋材101の摘み部102を引き起こし、外蓋110を部分的に内蓋120から剥離することにより湯切り孔109を形成し湯切りを行うことできる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の湯切り孔付き蓋材101の構造においては、図7(a)、図7(b)に示すように、湯切り孔切目104と、部分的に形成された離型層112を設けない非剥離部105との位置関係において、湯切り孔切目104が非剥離部105に重ならないように非剥離部105の外周より大きな外周として部分的に形成された離型層112に重なるように設定されている。また、湯切り孔付き蓋材101の製造工程において、部分的に形成された離型層の形成工程時に湯切り孔切目104の形成予定位置と非剥離部105を形成する部分的に形成された離型層112との見当合せに高精度を要求されるために手間がかかり、湯切り孔切目を形成するハーフカット工程時に湯切り孔切目104の形成位置と非剥離部105を形成する部分的に形成された離型層112との見当合せに手間がかかるためにそれぞれの工程の準備時間が長くなり、また、見当ずれにより湯切り孔切目104が非剥離部105に重なり湯切り孔109がうまく形成できないという不良がときどき発生し良品率が低下するという問題があった。
そのために、非剥離部105の外周を小さくして湯切り孔切目104の形成位置と非剥離部105を形成する部分的に形成された離型層112との見当合せの許容範囲を大きくしていた。しかし、許容範囲を大きくすると、摘み部102を引き起こし、外蓋110を部分的に内蓋120から剥離して湯切り孔109を形成した際に湯切り孔切目104に囲まれた部分が湯切り孔形成片108となって外蓋110に接着した状態となっていなければならないのであるが、該湯切り孔形成片108が外蓋110より剥離して湯切り孔109から容器140内に脱落し、内容物に異物混入するということが時偶あり、品質不良となる場合がある。
実公昭60−9171号公報
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑み、焼きそば、スパゲッティ等の即席食品のように、麺に熱湯を注いで一定時間放置した後、湯切りを行う容器に使用する湯切り孔付き蓋材において、離型層の部分的な形成における見当精度、および湯切り孔切目の形成における見当精度の許容範囲を大きくすることにより、製造を容易にし、外蓋を部分的に蓋から剥離して湯切り孔を形成した際に湯切り孔形成片が剥離することのない湯切り孔付き蓋材を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、外方に突出する摘み部を備えた少なくとも紙層を有する外蓋と少なくとも最内層に熱接着性樹脂層を有する内蓋とが所定の形状の領域に離型層が形成された易剥離領域と該易剥離領域に隣接して配置された非剥離領域とに区画され、前記易剥離領域で剥離可能に積層された構成からなり、前記内蓋の前記易剥離領域内には、前記摘み部の内側に湯切り孔形成用切目線が形成され、該湯切り孔形成用切目線の内側に閉じられた形状の湯切り孔切目が形成された蓋材であって、前記外蓋の内面には、前記易剥離領域内に前記離型層が形成されると共に、前記内蓋の前記湯切り孔切目で囲まれた領域に対向する領域内に非剥離部が形成され、前記湯切り孔切目の形状は、角のない形状であって、長孔形状、円形状、楕円形状のいずれかであり、該非剥離部が外方に突出した複数の角部を有し、且つ、該角部の尖端が対向する前記湯切り孔切目に囲まれた領域内乃至前記湯切り孔切目に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されていることを特徴とする湯切り孔付き蓋材である。
請求項1に記載の発明によれば、外方に突出する摘み部を備えた少なくとも紙層を有する外蓋と少なくとも最内層に熱接着性樹脂層を有する内蓋とが所定の形状の領域に離型層が形成された易剥離領域と該易剥離領域に隣接して配置された非剥離領域とに区画され、前記易剥離領域で剥離可能に積層された構成からなり、前記内蓋の前記易剥離領域内には、前記摘み部の内側に湯切り孔形成用切目線が形成され、該湯切り孔形成用切目線の内側に閉じられた形状の湯切り孔切目が形成された蓋材であって、前記外蓋の内面には、前記易剥離領域内に前記離型層が形成されると共に、前記内蓋の前記湯切り孔切目で囲まれた領域に対向する領域内に非剥離部が形成され、前記湯切り孔切目の形状は、角のない形状であって、長孔形状、円形状、楕円形状のいずれかであり、該非剥離部が外方に突出した複数の角部を有し、且つ、該角部の尖端が対向する前記湯切り孔切目に囲まれた領域内乃至前記湯切り孔切目に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されている構成の湯切り孔付き蓋材とすることにより、離型層の部分的な形成における見当精度、および湯切り孔切目の形成における見当精度が従来の見当精度より許容範囲を大きくすることが可能となり、離型層の部分的な形成における見当合せ作業、および湯切り孔の形成における見当合せ作業が容易となり、準備時間が短縮でき、しかも良品率が低下することもなく優れた生産性が得られるという効果がある。
また、該非剥離部が外方に突出した複数の角部を有し、且つ、該角部の尖端が対向する前記湯切り孔切目に囲まれた領域内乃至前記湯切り孔切目に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されている構成とすることにより非剥離部の面積を広くすることができ、外蓋を摘み部より剥離して内蓋に湯切り孔を形成した際に湯切り孔形成片が剥離することがないので容器内に脱落することがない。さらに角部の尖端が対向する湯切り孔切目に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されても角部としているために該領域外にはみだす非剥離部を僅かなものとでき湯切り孔を形成する妨げになることがなく容易に湯切り孔を形成できる。
本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態を示し、(a)はその透視底面図、(b)はその断面図である。 本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態を容器に熱接着して閉蓋した状態を示す断面図である。 本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態の湯切り孔を形成した状態を説明する部分拡大断面図である。 本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の非剥離部のその他のパターンを示す平面図である。 本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第二実施形態を示し、(a)はその透視底面図、(b)はその断面図である。 本発明の第二実施形態の湯切り孔付き蓋材を容器に熱接着した後、摘み部を摘んで外蓋を剥離した状態を示す断面図である。 従来の湯切り孔付き蓋材を示し、(a)はその断面図、(b)は容器に熱接着された湯切り孔付き蓋材を開封して湯切り孔を形成した状態を説明する断面図である。
以下図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態を示し、(a)はその透視底面図、(b)はその断面図、図2は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態を容器に熱接着して閉蓋した状態を示す断面図、図3は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態の湯切り孔を形成した状態を説明する部分拡大断面図、図4は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の非剥離部のその他のパターンを示す平面図、図5は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第二実施形態を示し、(a)はその透視底面図、(b)はその断面図、図6は本発明の第二実施形態の湯切り孔付き蓋材を容器に熱接着した後、摘み部を摘んで外蓋を剥離した状態を示す断面図、図7は従来の湯切り孔付き蓋材を示し、(a)はその断面図、(b)は容器に熱接着された湯切り孔付き蓋材を開封して湯切り孔を形成した状態を説明する断面図である。
図中の符号1、1’、101は湯切り孔付き蓋材、2、2’、102は摘み部、3、3’、103は湯切り孔形成用切目線、4、104は湯切り孔切目、5、105は非剥離部、5aは角部、5bは強接着部、6は内蓋切目、6aは突出部、7、107は摘み部、8、108は湯切り孔形成片、9、109は湯切り孔、10、10’、110は外蓋、11は紙層、12、112は離型層、20、20’、120は内蓋、21、121は熱接着性樹脂層、22、122はアルミニウム箔層、30は接着樹脂層、40、40’、140は容器、41はフランジ部、Bは境界、Eは取出し口、Nは非剥離領域、Pは易剥離領域をそれぞれ示す。
本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態は図1に示すとおりである。図1(a)は本発明の湯切り孔付き蓋材の要部を透視した底面図であって、円内には非剥離部5の拡大図を示す。図1(b)はX−X線断面図を示す。本発明にかかる湯切り孔付き蓋材1の第一実施形態は、図1に示すように例えば四角形状の外周縁の一対の対向する角部に外方に突出する摘み部2、7を備えた外蓋10と内蓋20とが略三角形の形状の領域に離型層が形成された易剥離領域Pと該易剥離領域Pに隣接して配置された非剥離領域Nとに区画され、易剥離領域Pで外蓋10と内蓋20が剥離可能に積層された構成である。図1に示すように易剥離領域P内における内蓋20には、摘み部2の内側に湯切り孔形成用切目線3が形成され、湯切り孔形成用切目線3の内側に閉じられた形状の湯切り孔切目4が形成されている。外蓋10の内面には、易剥離領域P内に離型層12が形成されると共に、易剥離領域P内に内蓋20の湯切り孔切目4で囲まれた領域に対向する領域内に非剥離部5が形成されている。図1(a)の円内に示すように非剥離部5は、例えば外方に突出した複数の角部5aを有し、且つ、該角部5aの尖端が対向する湯切り孔切目4に囲まれた領域内乃至湯切り孔切目4に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されている。さらに、非剥離部5の形成された領域内に着色されたアンカー剤が塗布された強接着部5bが形成されている。非剥離部5に角部5aを設けることにより、非剥離部5の面積を広くすることができ、外蓋10を摘み部2より剥離して内蓋20に湯切り孔を形成した際に湯切り孔形成片が外蓋10から剥離することを防止できる。しかも角部5aとすることにより該角部5aが湯切り孔切目4に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されても湯切り孔切目4に囲まれた領域の外側にはみだした角部5aの面積は僅かであり、湯切り孔9(図3参照)を形成する妨げになることなく、容易に湯切り孔9を形成できる。強接着部5bは必ずしも形成しなくてもよいが、本発明の趣旨から設けるほうがより好ましい。また、アンカー剤を顔料、染料等の着色剤で着色することにより、非剥離部5が形成された離型層12と強接着部5bとの見当合せ作業が容易になるので好ましい。
第一実施形態の湯切り孔付き蓋材1の積層構成は、図1(b)に示すとおりである。紙層11の内面の易剥離領域Pには非剥離部5を除き離型層12が形成され、該易剥離領域Pの境界Bを介して隣接して配置された離型層が非形成とされた非剥離領域Nとに区画された外蓋10と、アルミニウム箔層22と熱接着性樹脂層21が積層された内蓋20が接着樹脂層30により外蓋10の離型層12が形成された側の面と内蓋20のアルミニウム箔層22面とが接着された積層構成からなり、外蓋10の離型層12と接着樹脂層30との間で剥離可能とされている。内蓋20には湯切り孔形成用切目線3と複数の湯切り孔切目4が形成されており、湯切り孔形成用切目線3及び湯切り孔切目4は内蓋20と接着樹脂層30を貫通する状態で形成されている。なお、内蓋20に使用されるアルミニウム箔を遮光印刷を施した二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)若しくはアルミニウム等の金属や酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物を蒸着した蒸着PETとすることもでき、この場合には金属検知器を使用することができる。また、遮光印刷としては、酸化チタン等を主成分とするホワイトインキやカーボンブラック等を主成分とするブラックインキ、アルミペーストを主成分とするグレーインキまたはこれらの混合したインキ等が用いられる。
また、本発明の閉じられた形状の湯切り孔切目4は、摘み部7側から摘み部2側に向かい孔の幅が狭くなった長孔状を例示したが、湯切り時に麺の外部への流出、湯切り時間の冗長を防止できる形状であればよい。また、湯切り孔9を形成するための湯切り孔切目4の個数、大きさ、形状、位置は任意であり、湯切りに適したものであればよい。
また、湯切り孔切目4は摘み部2を中心点として放射状に配設したが、麺の流出防止、湯切り時間の短縮が可能となり好ましい形態である。
図2は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の第一実施形態を容器に熱接着して閉蓋した状態を示す断面図である。図2に示すように本発明の湯切り孔付き蓋材1は、例えば四角形状の開口部を有する即席食品を収容したプラスチック製や紙製の容器40のフランジ部41に内蓋20の面を重ねて容器40の開口部を被覆し周縁を熱接着して密封包装することにより即席食品包装容器となるものである。
次に、第一実施形態の湯切り孔付き蓋材1が容器40の開口部に熱接着された包装容器に湯切り孔を形成する方法について図2、図3を参照しながら説明する。まず、図2に示す状態から、摘み部2を指で摘んで蓋材を剥離すると、湯切り孔形成用切目線3の部分にて外蓋10の紙層11の内面に形成された離型層12と接着樹脂層30との間で剥離して外蓋10のみが剥離する。さらに剥離が進み、内蓋20と接着樹脂層30を貫通する湯切り孔切目4に達すると、湯切り孔切目4で囲まれた領域内の内蓋20の部分が湯切り孔形成片8となって外蓋10に接着した状態で抜き取られ、内蓋20には湯切り孔9が形成され、境界Bに達すると剥離は停止し、境界Bで折り曲げられ図3に示すように、容器40の開口部に熱接着された内蓋20に湯切り孔9が形成される。さらに外蓋10を摘み部7側(図3の矢印方向)に折り曲げられる。なお、外蓋10の境界Bに切目線を設け、内蓋20から剥離された外蓋10の部分を切取る構成としてもよい。
図4は本発明にかかる湯切り孔付き蓋材の非剥離部のその他のパターンを示す平面図である。図4に示すように非剥離部5は外方に突出した複数の角部を有する構成であればよい。(イ)は3個の角部5aを有する三角形、(ロ)は4個の角部5aを有する菱形、(ハ)は4個の角部5aを有する手裏剣形、(ニ)は円形と5個の角部5aを組合わせた形、(ホ)は、6個の角部5aを有する星形、(ヘ)は楕円形と8個の角部5aを組合わせた形である。非剥離部5に外接する曲線は湯切り孔切目4を示す。非剥離部5の形状は、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で角部を有する形状であれば限定されるものではない。なお、図4には湯切り孔切目4を非剥離部5に外接させて例示したが、角部は、尖端が湯切り孔切目に囲まれた領域内乃至湯切り孔切目に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されていてもよいことはいうまでもない。
つぎに、本発明の湯切り孔付き蓋材1を構成する各層に使用される材料や形成方法について説明する。
まず、本発明の湯切り孔付き蓋材1の外蓋10を構成する紙層11としては、印刷適性の優れた片面コート紙、両面コート紙が好ましい。外蓋10の構成としては、表面層にプラスチックフィルムを用いた紙との積層体、紙層の単体とすることができる。外蓋をプラスチックフィルムと紙の積層体とする場合、紙の厚さは40〜130g/m2 程度であり、外蓋を紙の単体とする場合は、紙の厚さは70〜130g/m2 程度とするのが好ましい。また、表面層のプラスチックフィルムとしては、二軸延伸されたフィルムが好ましく、その中でも二軸延伸ポリエステルフィルムが耐熱性を有する点でより好ましい。二軸延伸フィルムの厚さは経済性を考慮して決めればよく、通常9〜40μm程度とするのがよい。
離型層12を形成する離型剤としては、例えば、硝化綿系、ポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、アルキッド系の樹脂が挙げられ、これらを単独若しくは組合わせて混合して溶液としてグラビア印刷、フレキソ印刷等の加工法でパートコートして離型層12とすることができる。離型剤にはワックスやシリコンなどを添加剤として混合して易剥離性を調整することもできる。また、離型層12と紙層11との間には例えば硝化綿系、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、アルキッド系等の樹脂を単独若しくは混合した目止め剤を用いてアンダーコート層を設けてもよい。特に、片面コート紙の非コート面に離型層12を設ける場合には好ましい。
また、強接着部5bを形成するアンカー剤としては、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、有機チタネート系、ブタジエン系等のアンカーコート剤を用いることができ、グラビア印刷、フレキソ印刷法により、離型層12とインライン工程で形成すれば高い見当合せ精度が得られるので好ましい方法である。
外蓋10と内蓋20を接着させる接着樹脂層30としては、ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタアクリル酸共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いることができ、これらを熱溶融押出しして外蓋10と内蓋20とを押出しラミネーション法により積層される。これ以外にエマルジョン接着剤やドライラミ接着剤を用いてロールコート、グラビアコート、キスコート等により接着樹脂層30としウエットラミネーション、ドライラミネーション法により積層することもできるが、生産性の高い押出しラミネーション法が好ましい。
内蓋20の最内層を積層される熱接着性樹脂層21としては、熱溶融して押出しラミネーションすることのできるエチレン/アクリル酸共重合体やエチレン−メタアクリル酸共重合体を主成分とする樹脂が好ましく使用できる。熱接着性樹脂層21はアルミニウム箔面に直接押出ラミネーションにより積層してもよいし、押出ポリエチレン層を介して積層してもよい。また、熱接着性樹脂層21には、ポリエチレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、あるいは上記の樹脂にポリスチレンやポリブデン等を混合した樹脂も使用できる。これらの樹脂は容器40と易剥離性を有しており、容器の材質により、適宜選択される。
外蓋の構成の具体例としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート12μm/ウレタン系接着剤/印刷層/紙60/m2 /部分的に形成した離型層、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート12μm/ポリエチレン20μm/印刷層/紙60/m2 /部分的に形成した離型層、印刷層/紙80/m2 /部分的に形成した離型層等が挙げられる。
内蓋の構成の具体例としては、ポリエチレン20μm/アルミニウム箔7〜15μm/熱接着性樹脂25μm、ポリエチレン20μm/アルミニウム箔7〜15μm/ポリエチレン20μm/熱接着性樹脂20μm等が挙げられる。なお、下線部を施したポリエチレンは接着樹脂層30に相当する層を示し、本発明において、外蓋と内蓋とは離型層と接着樹脂層との間で剥離するので接着樹脂層は内蓋の層に含めることとする。
第一実施形態においては、湯切り孔付き蓋材1の形状を4角形状として説明したが、形状は任意であり円形状、楕円形状等としてもかまわない。湯切り孔形成用切目線3、湯切り孔切目4は、紙層11に離型層12が形成された外蓋10と、アルミニウム箔層22と熱接着性樹脂層21とが積層された内蓋20を、接着樹脂層30を介して積層して蓋材用の積層体を作製した後に、内蓋20の熱接着性樹脂層21の面からハーフカットを行うことにより形成されるものである。
本発明の湯切り孔付き蓋材の第二実施形態は図5、図6に示すとおりである。図5の(a)の要部透視底面図に示すように第二実施形態の湯切り孔付き蓋材1’は、蓋材の形状は略円形状であって周縁の1か所に外方に突出する摘み部2’が形成されており、内蓋20’には、摘み部2’の内側に湯切り孔形成用切目線3’が形成され、湯切り孔形成用切目線3’より容器の中央側に複数の湯切り孔切目4が形成され、湯切り孔付き蓋材1’の略中央部に摘み部2’と湯切り孔付き蓋材1’の中心を結ぶ線と直交方向の摘み部2’の側に膨出する円弧状の内蓋切目6が形成され、内蓋切目6の両端部に内方に突出する突出部6aがそれぞれ形成されている。外蓋10’の内面には、対向する内蓋20’の湯切り孔形成用切目線3’と内蓋切目6と蓋材周縁に囲まれた領域の非剥離部5を除いた領域に離型層12が形成されて外蓋10’と内蓋20’が剥離可能とされている構成である。
第二実施形態の断面構成は、図5(b)に示すとおりであり、紙層11の内面の易剥離領域Pには非剥離部5を除き離型層12が形成され、該易剥離領域Pの境界Bを介して隣接して配置された離型層12が非形成とされた非剥離領域Nとに区画された外蓋10’と、アルミニウム箔層22と熱接着性樹脂層21が積層された内蓋20’が接着樹脂層30により外蓋10’の離型層12が形成された側の面と内蓋20’のアルミニウム箔層22面とが接着された積層構成で外蓋10’の離型層12と接着樹脂層30間で外蓋10’と内蓋20’が部分的に剥離可能に積層されている。内蓋20’には湯切り孔形成用切目線3’と複数の湯切り孔切目4と内蓋切目6が形成されており、接着樹脂層30、アルミニウム箔層22および熱接着性樹脂層21とを貫通する状態で形成されている。
第二実施形態の湯切り孔付き蓋材は発泡ポリスチレン等を用いた成形容器の開口部に熱接着して密封包装された後、図6に示すように湯切り孔付き蓋材1’の摘み部2’を摘んで容器40’から剥離すると、湯切り孔形成用切目線3’の部分にて外蓋10’の紙層11の内面に形成された離型層12と接着樹脂層30との間で剥離して外蓋10’のみが剥離する。さらに剥離が進み、接着樹脂層30、アルミニウム箔層22および熱接着性樹脂層21を貫通する湯切り孔切目4に達すると、湯切り孔切目4で囲まれた領域内の内蓋20’の部分が湯切り孔形成片8となって外蓋10’に接着した状態で抜き取られ、内蓋20’には湯切り孔9が形成され、内蓋切目6に達すると内蓋20’が切り離されて湯切り孔付き蓋材1’が容器40’から剥離し大きい取出し口Eが形成される。その後、大きい取出し口Eより容器40’に収納されている袋入り生めんや具材等を取り出し、袋を開封して包装された中身を容器40’に入れて容器40’内に熱湯を注いでめんを箸等でほぐした後、湯切り孔9から湯切りすることができるので生めん等の容器に使用できる。第二実施形態の外蓋10’、内蓋20’の積層構成および非剥離部5の構成は第一実施形態と同じであり説明を省略する。
1、1’、101 湯切り孔付き蓋材
2、2’、102 摘み部
3、3’、103 湯切り孔形成用切目線
4、104 湯切り孔切目
5、105 非剥離部
5a 角部
5b 強接着部
6 内蓋切目
6a 突出部
7、107 摘み部
8、108 湯切り孔形成片
9、109 湯切り孔
10、10’、110 外蓋
11 紙層
12、112 離型層
20、20’、120 内蓋
21、121 熱接着性樹脂層
22、122 アルミニウム箔層
30 接着樹脂層
40、40’、140 容器
41 フランジ部
B 境界
E 取出し口
N 非剥離領域
P 易剥離領域

Claims (1)

  1. 外方に突出する摘み部を備えた少なくとも紙層を有する外蓋と少なくとも最内層に熱接着性樹脂層を有する内蓋とが所定の形状の領域に離型層が形成された易剥離領域と該易剥離領域に隣接して配置された非剥離領域とに区画され、前記易剥離領域で剥離可能に積層された構成からなり、前記内蓋の前記易剥離領域内には、前記摘み部の内側に湯切り孔形成用切目線が形成され、該湯切り孔形成用切目線の内側に閉じられた形状の湯切り孔切目が形成された蓋材であって、前記外蓋の内面には、前記易剥離領域内に前記離型層が形成されると共に、前記内蓋の前記湯切り孔切目で囲まれた領域に対向する領域内に非剥離部が形成され、
    前記湯切り孔切目の形状は、角のない形状であって、長孔形状、円形状、楕円形状のいずれかであり、
    該非剥離部が外方に突出した複数の角部を有し、且つ、該角部の尖端が対向する前記湯切り孔切目に囲まれた領域内乃至前記湯切り孔切目に囲まれた領域の僅か外側に亘り形成されていることを特徴とする湯切り孔付き蓋材。
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