JP6255958B2 - フォーミング鎮静方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、本実施形態に用いる転炉型の精錬容器1には、精錬容器1の内部を上下移動可能な、上吹きランス2が設置され、酸素ガス及び上吹き精錬剤が溶銑3に向けて吹き付けられる構造となっている。
実施例1では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.0mの時点で、ランスの左右各1箇所にて内径25mm、長さ5.0mの炭素鋼管を用いて、スラグ表面から500mm程度の位置からプロパンガスを吹きつけた。ガスが吹きつけられたスラグ表面近傍は溶融して、ガス気泡抜気孔を形成し、スラグ中に滞留していた気泡が抜け、フォーミング高さの拡大を抑制した。この結果、スラグスロッピングは発生しなかった。
(実施例2)
実施例2では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.0mの時点で、ランスの左右各1箇所にて実施例1と同様の方法でコークス炉ガスを吹きつけた。ガスが吹きつけられたスラグ表面近傍は溶融して、ガス気泡抜気孔を形成し、スラグ中に滞留していた気泡が抜け、フォーミング高さの拡大を抑制した。この結果、スラグスロッピングは発生しなかった。
(実施例3)
実施例3では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.5mの時点で、ランスの左右各1箇所にて上吹きランスの側面に設けた側孔から酸素ガスをスラグに吹きつけた。炉内のCOガスの燃焼により発生した熱でスラグ表面が溶融し、ガス気泡抜気孔を形成し、スラグ中に滞留した気泡が抜けてフォーミング高さの拡大を抑制した。この結果、スラグスロッピングは発生しなかった。
(実施例4)
実施例4では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.3mの時点で、ランスの左右各1箇所にて内径25mm、長さ5.0mの炭素鋼管を用いて、スラグ表面から500mm程度の位置からプロパンガスを吹きつけた。ガスが吹きつけられたスラグ表面近傍は溶融して、ガス気泡抜気孔を形成し、スラグ中に滞留していた気泡が十分に抜け、フォーミングが沈静した。この結果、スラグスロッピングは発生しなかった。
(実施例5)
実施例5では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.4mの時点で、ランスの左右各1箇所にて実施例1と同様の方法でコークス炉ガスを吹きつけた。ガスが吹きつけられたスラグ表面近傍は溶融して、ガス気泡抜気孔を形成し、スラグ中に滞留していた気泡が十分に抜け、フォーミングが沈静した。この結果、スラグスロッピングは発生しなかった。
(実施例6)
実施例6では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.2mの時点で、ランスの左右各1箇所にて上吹きランスの側面に設けた側孔から酸素ガスをスラグに吹きつけた。炉内のCOガスの燃焼により発生した熱でスラグ表面が溶融し、ガス気泡抜気孔を形成し、スラグ中に滞留した気泡が十分に抜けてフォーミングが鎮静した。この結果、スラグスロッピングは発生しなかった。
(比較例1)
比較例1では、吹錬中にスラグ表面にガス気泡抜気孔を形成するための加熱溶解用ガスの吹きつけは行わなかった。フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.2mの時点(投入開始タイミング19%)で、乾燥したパルプ屑を原料とする市販の鎮静剤500kgを「皮」部分が集中する箇所(「炉口の中心〜半径×2/3」の範囲より外周側)であって、炉口の中心を挟んで、各々、反対方向の1箇所からスラグ表面に向けて投入したが、スラグ表面が皮張りしているため、鎮静剤は表面でスラグ加熱に寄与せずに燃焼消失してしまい、スラグ内部に届かず、フォーミング鎮静効果は得られなかった。最終的にスロッピングに至り、送酸速度を低下させて操業を終了した。
(比較例2)
比較例2では、フォーミングしたスラグの高さが溶銑面から4.2m(ガス吹きつけ開始タイミング19%)の時点で、実施例1と同様の炭素鋼管を用いて窒素ガスを単位時間・単位面積当たりのガス流量10m/sで、「皮」部分が集中する箇所(「炉口の中心〜半径×2/3」の範囲より外周側)であって、炉口の中心を挟んで、各々、反対方向の1箇所からスラグ表面に向けて吹きつけた。窒素ガスを吹きつけた近傍のスラグ表面は皮張りしたままで変化しなかった。フォーミングは鎮静せず、最終的にスロッピングに到ったので、送酸速度を低下させて操業を終了した。
図2に示すように、本実施形態に用いる転炉型の精錬容器1には、精錬容器1の内部を上下移動可能な、上吹きランス2が設置され、酸素ガス及び上吹き精錬剤が溶銑3に向けて吹き付けられる構造となっている。
実施例では、スラグフォーミングが表2に示すタイミングになった時点で、燃焼により発熱する物質を含有する鎮静剤を転炉上方のランス左右各1箇所から投入した。この場合、発熱によりスラグ表面の皮張りが溶解しガス気泡抜気孔が形成され、スラグ中に滞留した気泡が放出されてフォーミングが鎮静した。スロッピングは発生しなかった。
(比較例3)
比較例3では、市販の乾燥したパルプ屑を原料とする鎮静剤をフォーミングしたスラグ表層に転炉上方のランス左右各1箇所から500kg添加した。スラグの表面が皮張りを生じていたため、スラグ内部に鎮静剤成分を添加することができず、フォーミングは鎮静せず、スロッピングに到った。
2 上吹きランス
3 溶銑
4 スラグ
5 表層部分
6 COガス
7 炉口
8 ガスバーナー
9 ガス気泡抜気孔
10 鎮静剤
Claims (1)
- 溶銑の酸化精錬工程において発生するガス気泡がスラグ中に滞留し、スラグの体積を膨張させて生じるフォーミングを鎮静するフォーミング鎮静方法であって、
フォーミングによりスラグの表面から炉口までの高さが、溶銑の表面から炉口までの高さの15%〜20%となったタイミングで、ガスバーナーで炉口の中心から炉口半径×2/3の範囲より外周側のスラグ表面を局部的に溶解して、スラグの表層部分にガス気泡抜気孔を形成し、前記スラグ中に滞留したガス気泡を抜気することを特徴とするフォーミング鎮静方法。
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JP2013252185A JP6255958B2 (ja) | 2013-12-05 | 2013-12-05 | フォーミング鎮静方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013252185A JP6255958B2 (ja) | 2013-12-05 | 2013-12-05 | フォーミング鎮静方法 |
Publications (2)
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JP2015108179A JP2015108179A (ja) | 2015-06-11 |
JP6255958B2 true JP6255958B2 (ja) | 2018-01-10 |
Family
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Family Applications (1)
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- 2013-12-05 JP JP2013252185A patent/JP6255958B2/ja active Active
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