JP6255946B2 - 復調装置、音響伝送システム、プログラム及び復調方法 - Google Patents

復調装置、音響伝送システム、プログラム及び復調方法 Download PDF

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Description

本発明は、音(音波)を伝送媒体に利用してデータを伝送する技術に関する。
音響信号又は音(音波)を伝送媒体に利用してデータを伝送する技術として、特許文献1、2に記載されたものがある。特許文献1に記載された技術では、音を放音する側の変調装置は、データ符号で拡散符号を変調し、この変調された拡散符号を差動符号化してから、キャリア信号と乗算して周波数シフトし、変調信号として出力する。一方、音を収音する側の復調装置は、入力された変調信号を差動符号化1チップ分の遅延時間で遅延検波し、この遅延検波された信号波形と拡散符号との同期を検出し、検出された同期点のピーク極性に基づきデータ符号を復調する。また、特許文献2に記載された技術では、振幅変調を用いて音響信号に電子透かしを埋め込んでおき、振幅変動の時間的及び強度的特徴に基づいて音響信号から電子透かしを取り出すようになっている。
特開2010−288246号公報 特開2006−251676号公報
ところで、音を利用してデータを伝送する場合、特定の周波数帯域に属する音にデータを重畳するような仕組みがある。このような仕組みにおいては、次のような問題が考えられる。例えば、データ伝送の環境が残響音(反射音)の多い空間であるとか、放音手段としてのスピーカと受信手段としてマイクとが互いに正対していないというような場合には、反射音の影響、いわゆるマルチパスフェージングが発生し、データ伝送に使用している周波数帯域の音が消滅するとか、又はその音量レベルが小さくなり、重畳されたデータを抽出できないことがある。また、データ伝送に使用している周波数帯域に一致する周波数のノイズ(例えば車のブレーキ音や設備の騒音等)が外部から混入した場合にも、重畳されたデータを抽出できないことがある。このように特定の周波数帯域に属する音にデータを重畳するような仕組みにおいては、マルチパスフェージングやノイズ混入などの事象が発生することにより、音からデータを取り出せなくなる可能性がある。
そこで、本発明は、音を伝送媒体に利用してデータを伝送する仕組みにおいて、その音からデータを取り出せる可能性を高くすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る変調装置は、伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段とを有する変調装置によって生成された変調信号に応じて放音された音の音響信号を、各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段と、前記分離手段によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段とを備え、前記フレーム生成手段は、複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない
前記変調信号生成手段によって変調される搬送波の周波数帯域は、n個(nは正の整数)の周波数帯域であり、前記フレーム生成手段は、1つの前記フレームがn個の前記周波数帯域のいずれかにおいて重畳された期間の1/nの期間ごとに、前記各信号成分に基づいて前記ブロックを復調するようにしてもよい。
前記周波数帯域の各々は、当該周波数帯域よりも帯域幅が狭い複数の狭帯域周波数を含み、前記変調信号生成手段は、前記フレームを構成する各ビットの値に応じて、当該フレームに対応する2つの前記狭帯域周波数に属する信号の出力の各々を互いに反転させることで、前記変調信号を生成し、前記分離手段は、前記音響信号を、前記周波数帯域の各々に含まれる2つの前記狭帯域周波数に属する信号にそれぞれ分離し、前記フレーム生成手段は、2つの前記狭帯域周波数にそれぞれ属する信号の差分と閾値とを比較して前記ビットの値を復号することで前記ブロックを復調するようにしてもよい。
前記フレーム生成手段は、前記分離手段によって分離された各信号成分の上部エンベロープ及び下部エンベロープを算出し、算出した当該上部エンベロープと当該下部エンベロープとの間の時間的に変動する値を前記閾値として用いるようにしてもよい。
また、本発明に係る音響伝送システムは、伝送対象となる伝送データを重畳した音響信号を音として放音する送信装置と、前記送信装置から放音された音から前記伝送データを抽出する受信装置とを備えた音響通信システムであって、前記送信装置は、伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、 前記遅延手段によって送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段と、前記変調信号生成手段によって生成された変調信号に応じた音を放音する放音手段とを有し、前記受信装置は、前記放音手段から放音された音を収音して音響信号を出力する収音手段と、前記収音手段によって出力される音響信号を各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段と、前記分離手段によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段とを有し、前記フレーム生成手段は、複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段とを有する変調装置によって生成された変調信号に応じて放音された音の音響信号を、各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段と、前記分離手段によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段として機能させ、前記フレーム生成手段は、複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない
また、本発明に係る復調方法は、伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段とを有する変調装置によって生成された変調信号に応じて放音された音の音響信号を、各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離ステップと、前記分離ステップにおいて分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成ステップとを備え、前記フレーム生成ステップにおいて、複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない
本発明によれば、音を伝送媒体に利用してデータを伝送する仕組みにおいて、その音からデータを取り出せる可能性を高くすることができる。
本発明の一実施形態に係る音響伝送システムの構成例を示すブロック図 送信装置の変調部の構成例を示すブロック図 (a)データのフレーム構造の一例を示す図、(b)フレームとブロックの関係を概念的に示す図 フレームの送信タイミングを説明するための概念図 差動信号を説明するための概念図 受信装置の復調部の構成例を示すブロック図 エンベロープ処理の手順例を示すフローチャート エンベロープ処理の結果を示すグラフ データ検出トリガ発生部の構成例を示すブロック図 データ検出処理の手順例を示すフローチャート 同期シンボルの検出手順を説明するための概念図 ブロックを抽出してフレームを構成するときのルールを説明するための概念図 送信装置の変調部の別の構成例を示すブロック図 受信装置の復調部の別の構成例を示すブロック図
[1.音響伝送システムの概要]
本発明の一実施形態に係る音響伝送システムは、音(音波)を伝送媒体として、伝送対象となる情報を送受信するシステムである。音響伝送システムは、情報を音響信号に重畳して音を放音する送信装置と、その音を収音して情報を抽出する受信装置を、少なくとも備えている。なお、情報が重畳された音の放音は、情報の送信に相当するから、以下では必要に応じて、送信装置が情報を送信する、と表現する。また、情報が重畳された音の収音は、情報の受信に相当するから、以下では必要に応じて、受信装置が情報を受信する、と表現する。
この音響伝送システムは、例えば以下の(1)〜(3)の場面において利用されるが、必ずしもこれらの例に限るものではない。
(1)道路や店舗などといった複数のユーザが居る場所に設置された送信装置から、ユーザが所持するスマートホンなどの受信装置に対して、例えば商品・サービスを宣伝するための情報を音に重畳して送信する
(2)宅内のテレビジョン装置が送信装置として機能し、このテレビジョン装置からユーザが利用するスマートホンやパーソナルコンピュータなどの受信装置に対して、例えばテレビ番組に関する情報を音に重畳して送信する
(3)複数のユーザがそれぞれ所持するスマートホンなどの携帯機器の一方が送信装置として他方が受信装置として機能し、その送信装置からその受信装置に対して、例えばユーザの連絡先などの個人情報を音に重畳して送信する
なお、本実施形態においては、伝送対象となる情報は時系列に繰り返し伝送されることとする。例えば上記(1)の例の場合、商品・サービスを宣伝するための同一情報が繰り返し送信装置から受信装置へと送信される。受信装置は、その情報を正常に受信できたときに、その情報を表示するなどの処理を行う。もちろん、伝送対象となる情報は、繰り返し伝送されるのではなく、1回だけ伝送されてもよい。
また、上記の(1)〜(3)の場面では、伝送対象となる情報が非可聴域の音に重畳され、さらにこれがバックグラウンドミュージックなどの可聴域に属する音楽や音声に重畳されていてもよい。或いは、これらの可聴域の音楽や音声が存在せず、伝送対象となる情報が非可聴域の音にのみ重畳されていてもよい。
[2.音響伝送システムの全体構成]
図1は、音響伝送システムの構成例を示すブロック図である。ここでは説明を簡単にするため、送信装置1と受信装置2が備える最小限の構成を図示しているが、送信装置1と受信装置2はそれぞれ、図示したもの以外の構成を備えていてもよい。
送信装置1は、変調部10、出力部11およびスピーカ12を備える。変調部10は、本発明に係る変調装置の一例であり、周波数が高帯域に属する搬送波を、伝送対象となる伝送データDで変調し、音響データSに重畳する手段である。ここでいう高帯域とは、人間が聞き取ることができる音の周波数帯域の上限値(十数kHzから20kHz程度)よりも高い周波数帯域である。例えば上記(1)の例の場合、音響データSは、道路や店舗など流れるバックグラウンドミュージックなどの音楽や音声であり、伝送データDは、商品・サービスを宣伝するための情報である。音響データS及び伝送データDは、例えば送信装置1内の記憶媒体に記憶されているものであってもよいし、送信装置1の外部からこの送信装置1に供給されるものであってもよい。出力部11は、変調部10から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータと、D/Aコンバータから出力されるアナログ信号を増幅してスピーカ12に供給するアンプとを備える。スピーカ12は、出力部11から入力されたアナログ信号に応じた音を放音する放音手段である。放音された音は空間(大気)を伝搬して、受信装置2のマイク20によって収音される。
受信装置2は、マイク20、入力部21及び復調部22を備える。マイク20は、スピーカ12から放音された音を収音し、その音に応じた音響信号を出力する収音手段である。入力部21は、マイク20から出力される音響信号を増幅するアンプと、アンプから出力されるアナログの音響信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータとを備える。復調部22は、本発明に係る復調装置の一例であり、A/Dコンバータから出力されるデジタル信号から伝送データDを復調する。この伝送データDは、「1」又は「0」で構成されるビット列であり、受信装置2に接続された図示せぬ表示装置に供給されてこの表示装置で情報として表示されたり、又は、受信装置2に接続された図示せぬ通信装置に供給されてこの通信装置から外部へ送信されたりするなど、所定の目的のために利用される。
[3.送信装置における変調部の構成]
図2は、送信装置1の変調部10の構成例を示す図である。変調部10は、音響データSに対する処理系として、LPF101を備え、伝送データDに対する処理系として、LPF1021〜1023と、VCO(Voltage-controlled oscillator)1031〜1033と、遅延器1041,1042と、加算器105とを備える。LPF101は加算器105に接続されている。LPF1021〜1023はそれぞれVCO1031〜1033を介して加算器105に接続されている。LPF1021とLPF1022は遅延器1041を介して互いに接続され、LPF1022とLPF1023は遅延器1042を介して互いに接続されている。これら各部の詳細は後述する。
[3−1.伝送データの構造]
送信装置1の各部の具体的な処理内容の説明に入る前に、まず、送信装置1が送信する伝送データの構造について説明する。前述したように、伝送対象となる伝送データは、送信装置1から時系列に繰り返し送信される。この繰り返し送信される一単位を、フレームと呼ぶ。図3(a)は、このフレームの構造の一例を示す図である。1つのフレームFは、その先頭から順に、フレームの先頭を見つけるための同期シンボル、フレーム長などのフレームの属性に関する情報が含まれるヘッダ、実データが含まれるペイロード、及び、フレームの後端に相当するフッタで構成される。同期シンボルのデータ長及びヘッダのデータ長はそれぞれ例えば数ビット程度の、所定ビット数である。
受信装置2においては、1つのフレームはn(nは正の整数、本実施形態では一例としてn=3とする)個の単位に分割されて、この分割された単位で復調される。この分割された一つの単位をブロックと呼ぶ。図3(b)は、フレームとブロックの関係を概念的に示す図である。1つのフレームは、そのデータ長が均等な3つのブロックa,b,cで構成される。フレームの先頭であるブロックaには、同期シンボル及びヘッダが必ず含まれる。フレームの後尾であるブロックcには、フッタが必ず含まれる。つまり、同期シンボル及びヘッダのデータ長と、フッタのデータ長はそれぞれ、1つのブロックのデータ長に比べて短い。
[3−2.フレームの送信に用いる周波数帯域とその送信タイミング]
送信装置1は、異なる周波数帯域を用い、それぞれの周波数帯域において1つのフレームを繰り返し送信する。このとき、送信装置1は、各周波数帯域における各フレームの送信開始タイミングを、後述する所定の期間ずつ遅延させて、送信開始タイミングが各フレームで相異なるように制御する。図4は、フレームの送信開始タイミングを説明するための概念図である。なお、この図において、「a」という表記はブロックaを意味し、「b」という表記はブロックbを意味し、「c」という表記はブロックcを意味する。また、F1、F2、F3は、伝送データの搬送波の周波数帯域を意味する。
図4に示すように、送信装置1は、異なる周波数帯域F1、F2、F3の各々において、所定の期間、すなわち1つのフレームを送信するために要する期間(或る周波数帯域において1つのフレームが重畳された期間)の1/n(本実施形態では1/3)に相当する期間だけ遅延させながら、各フレームの送信を開始する。例えば周波数帯域Fにおいては時刻t1にフレームの先頭のブロックaの送信を開始し、周波数帯域F2においては時刻t2にブロックaの送信を開始し、周波数帯域Fにおいては時刻t3にブロックaの送信を開始している。従って、上記フレームの次のフレームの送信開始タイミングも、周波数帯域Fにおいては時刻t4、周波数帯域F2においては時刻t5、周波数帯域Fにおいては時刻t6というように、常時、1つのフレームの送信期間の1/3に相当する期間だけ遅延する。従って、上述した「1つのフレームを送信するために要する期間の1/3」とは、1つのブロックを送信するために要する期間の長さに相当する。
[3−3.伝送データに対する処理系]
図2の説明に戻り、変調部10の伝送データDに対する処理系について説明する。LPF1021〜1023はいずれも、ベースバンド信号の帯域を制限するべく、高帯域に相当する周波数成分を除去するためのフィルタであり、ナイキストフィルタと呼ばれるものである。ナイキストフィルタは、一般的にコサイン・ロールオフ・フィルタと呼ばれるFIRフィルタで構成されているが、フィルタの次数やロールオフ率等は適用条件に応じて決定される。なお、受信装置2においても、受信した信号に対してLPFによるフィルタリングを行うため、このLPF1021〜1023と受信装置2のLPF2241〜2243(後述する図6参照)で完全なナイキストフィルタとなるように、それぞれが、ルートレイズド・コサイン・ロールオフ・フィルタで構成される。
伝送データDは、LPF1021によってフィルタリングされたのち、VCO1031に入力される。VCO1031〜1033は、制御信号(ここではVCOに入力される伝送データを構成するビット値)に応じて周波数が変化する発信器である。VCO1031は、伝送データのビット値が1のときには周波数帯域fの信号を加算器105に出力し、伝送データのビット値が0のときに周波数帯域f'の信号を加算器105に出力する。従って、周波数帯域fと周波数帯域f'は1つのペアとして利用される。本実施形態では、ペアを構成する2つの周波数帯域に属する信号の値の差を差動信号と呼ぶことにする。
図5は、差動信号を説明するための概念図である。前述したように、伝送データのビット値が1のときに周波数帯域fの信号が出力され、ビット値が0のときに周波数帯域f'の信号が出力される。従って、伝送データのビット値が1のときには、図5(a)に示すように、周波数帯域fの信号が所定値で出力され(実線で表現)、周波数帯域f'の信号は出力されない(点線で表現)。一方、伝送データのビット値が0のときには、図5(b)に示すように、周波数帯域fの信号は出力されずに(点線で表現)、周波数帯域f'の信号が所定値で出力される(実線で表現)。このように、周波数帯域fの信号と周波数帯域f'の信号とは、ビット値に応じて、お互いの信号の値の大小関係が逆、つまり互いに反転した出力になる。
そして、fの信号とf'の信号との差(f―f')が閾値を超える場合にはビット値が1であると判断され、fの信号とf'の信号との差(f―f')がその閾値以下の場合にはビット値が0であると判断される。閾値の決め方については、受信装置2の説明において詳述するが、予め決められた固定の値ではなく、マルチパスフェージングなどの影響に応じて動的に変動するようになっている。なお、図4で説明した周波数帯域F1は、周波数帯域f1とf1'とを合わせた帯域を意味し、周波数帯域F2は、周波数帯域f2とf2'とを合わせた帯域を意味し、周波数帯域3は、周波数帯域f3とf3'とを合わせた帯域を意味している。つまり、周波数帯域F1は、より帯域幅の狭い周波数帯域f1、f1'を含んでおり、周波数帯域F2は、より帯域幅の狭い周波数帯域f2、f2'を含んでおり、周波数帯域F3は、より帯域幅の狭い周波数帯域f3、f3'を含んでいる。本発明において、周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'は、周波数帯域F1,F2,F3よりも帯域幅が狭いことから、狭帯域周波数と呼ぶこととする。なお、本実施形態では、例えば周波数帯域f1=18000Hz、f1'=18400Hz、f2=18800Hz、f2'=19200Hz、f3=19600Hz、f3'=20000Hzというように、お互いに近い周波数どうしをペアにしている。また、1つのペアのうち、低いほうの周波数帯域f1、f2、f3に属する信号成分の時間変化波形を正信号と呼び、高いほうの周波数帯域f1'、f2'、f3'に属する信号成分の時間変化波形を反転信号と呼ぶこととする。
図2の説明に戻る。遅延器1041,1042はそれぞれ、1つのフレーム分の伝送データ(以下、フレームデータという)が入力されると、1つのフレームの送信期間の1/3に相当する期間、つまり1つのブロックの送信に要する期間(以下、1/3フレーム送信期間という)だけ遅延させて出力する。従って、遅延器1041は、LPF1021にフレームデータが入力されるタイミングより、1/3フレーム送信期間だけ遅延したフレームデータをLPF1022に出力する。VCO1032は、LPF1022が出力したフレームデータのビット値が1のときに周波数帯域f2の信号を加算器105に出力し、フレームデータのビット値が0のときに周波数帯域f2'の信号を加算器105に出力する。同様にして、遅延器1042は、LPF1022にフレームデータが入力されるタイミングより、1/3フレーム送信期間だけ遅延したフレームデータをLPF1023に出力するVCO1033は、LPF1023が出力したフレームデータのビット値が1のときに周波数帯域fの信号を加算器105に出力し、フレームデータのビット値が0のときに周波数帯域f'の信号を加算器105に出力する。
[3−4.音響データに対する処理系]
次に、変調部10の音響データSに対する処理系について説明する。LPF101は、音響データSにおいて高帯域の周波数成分を除去する。LPF101のカットオフ周波数は、聴取者による音響データSの聴感上の音質を確保し且つ変調に用いる帯域(変調帯域という)を確保できるよう、例えば可聴周波数帯域の上限値(十数kHzから20kHz程度)程度に設定される。このカットオフ周波数が、変調帯域の下限周波数になる。これは、例えばLPF101のカットオフ周波数を低くしすぎると音響データSの放音時の音質が劣化し、また、その低いカットオフ周波数に合わせて変調帯域の周波数を低くすると、この変調帯域に属する変調信号の放音時の音が聴取者の耳に付きやすくなるためである
。逆に、LPF101のカットオフ周波数を高くしすぎると、変調帯域を広くすることができず、伝送データの伝送速度が低下するためである。LPF101から出力された信号は加算器105に入力される。
加算器105においては、伝送データDに基づく変調信号及び音響データSに基づく音響信号が加算される。加算された変調信号及び音響信号は出力部11に供給され、スピーカ12からこの変調信号及び音響信号に基づく音が放音される。
以上説明した変調部10の構成のうち、遅延器1041,1042は、伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段として機能する。また、LPF1021〜1023、VCO1031〜1033及び加算器105は、送信開始タイミングが遅延させられたフレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段として機能する。
[4.受信装置における復調部の構成]
図6は、受信装置2の復調部22の構成例を示すブロック図である。復調部22は、ビット復号部220と、データ検出部230と、データ検出トリガ発生部240とを備える。ビット復号部220には、マイク20で収音されて入力部21でA/D変換された音響信号が入力される。このとき入力される音響信号には、送信装置1で変調された伝送データDに対応する音響信号が含まれるから、ビット復号部220に入力される音響信号を変調音響信号Aと呼ぶこととする。ビット復号部220は、入力された変調音響信号Aのうち、伝送データDに対応する音響信号を「1」又は「0」の2値データに変換してビット値を復号し、データ検出部230へと出力する。データ検出部230は、データ検出トリガ発生部240からトリガ信号が供給されたタイミングで、ビット復号部220から出力された2値データから伝送データDを取り出す。以下、これら各部の詳細を説明する。
[4−1.ビット復号部]
ビット復号部220は、HPF221と、STFT部222と、減算器2231〜2233と、DCカット部2251〜2253と、2値化部2261〜2263とを備える。
[4−1−1.HPF]
HPF221は、入力された変調音響信号Aから、音響データSに対応する低帯域の信号成分を除去し、伝送データDに対応する高帯域の信号成分を抽出する。つまり、HPF221のカットオフ周波数は、変調帯域の下限周波数に設定される。
[4−1−2.STFT部]
STFT部222は、HPF221から出力される信号を、送信時に用いた周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'に属する信号成分に分離する分離手段である。具体的には、STFT部222は、HPF221から出力される信号に対して短時間フーリエ変換(STFT:Short-Time Fourier Transform)を施し、前述した周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'にそれぞれ属する信号成分に分離して、各信号成分の時間変化波形を出力する。このときの短時間フーリエ変換におけるオーバラップ率は50%、つまりSTFT部222はハーフオーバラップでSTFTを行う。また、例えばFFT長は1024サンプルであり、1シンボルサンプル長は1536サンプルであり、STFT後のサンプリング周波数は86.1328125Hzである。なお、1シンボルサンプル長はFFT長の例えば1倍、1.5倍、2倍などであるが、本実施形態では1.5倍である。STFT後のサンプリング周波数は、FFT長とオーバラップ率から算出される。
[4−1−3.減算器]
各減算器2231〜2233は、周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'の各ペアに対応して設けられており、対応する周波数帯域の正信号と反転信号の差分を算出する。例えば減算器2231は、周波数帯域f1に属する正信号の信号値ch1から、周波数帯域f1'に属する反転信号の信号値ch1'を減算し、減算器2232は、周波数帯域f2に属する正信号の信号値ch2から、周波数帯域f2'に属する反転信号の信号値ch2'を減算し、減算器2233は、周波数帯域f3に属する正信号の信号値ch3から、周波数帯域f3'に属する反転信号の信号値ch3'を減算する。これにより、周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'の各ペアに対応した差動信号ch1―ch1'、ch2―ch2'、ch3―ch3'が得られる。
[4−1−4.LPF]
LPF2241〜2243は、周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'の各ペアに対応して設けられており、減算器2231〜2233から入力される差動信号から、高帯域に相当する信号成分を除去して、ベースバンド信号が属する周波数帯域の信号成分を抽出する。なお、前述したように、送信装置1のLPF1021〜1023及び受信装置2のLPF2241〜2243は、完全なナイキストフィルタとなるように構成されている。
[4−1−5.DCカット部]
DCカット部2251〜2253は、周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'の各ペアに対応して設けられており、各LPF2241〜2243から出力された信号からベースバンド信号を抽出する。具体的には、DCカット部2251〜2253は、各LPF2241〜2243から出力された信号に対しエンベロープ処理を行うことで、DCオフセットを除去してベースバンド信号を抽出する。
図7は、エンベロープ処理の手順を示すフローチャートである。図7において、
In:LPF2241からDCカット部2251に入力される入力信号
Out:DCカット部2251から出力される出力信号
Kp:エンベロープ処理におけるP制御係数(例えば0.1)
Td:エンベロープ処理におけるD制御係数(例えば1.0)
Out'、Ed':それぞれ前回の処理の値(初期値はいずれも0.0)
である。
まず、DCカット部2251は、
Ep=In―Out'、
ベースバンド信号の上部エンベロープHi Side=−abs(Ep−Ed')、
ベースバンド信号の下部エンベロープLow Side=abs(Ep−Ed')、
Out=Out'+Kp(Ep+Td×Ed)
という計算式に従い、Ep、Hi Side、Low Side、Outをそれぞれ求め
る(ステップS10)。
次に、DCカット部2251は、ベースバンド信号の上部エンベロープHi SideにおいてIn>Outであり、且つ、ベースバンド信号の下部エンベロープLow SideにおいてOut>Inであれば(ステップS20;YES)、Out=In、Ed=0とする(ステップS30)。一方、上記の判断が否定的なら(ステップS20;NO)、DCカット部2251は、Ed=Epとする(ステップS40)。
このとき、DCカット部2251は、Hi Sideにおいては、入力信号Inの立ち上がりでは入力信号Inに追従したエンベロープとし、入力信号Inの立ち下がりではエンベロープをマイナス方向に減衰させていく。このような処理を行うことで、収音した音響の音量の変化やバーストノイズへの追従性が向上する。一方、Low Sideにおいては、DCカット部2251は、上記とは逆の処理、つまり入力信号Inの立下がりでは入力信号Inに追従したエンベロープとし、立ち上がりにおいてはエンベロープをプラス方向に減衰させていく。DCカット部2252、2253も、上記と同様の手順に従い、LPF2242,2243から入力される入力信号を用いてエンベロープ処理を行う。
図8は、DCカット部2251から出力される信号(ベースバンド信号)の波形Out(実線)と、上部エンベロープenvp(一点鎖線)と、下部エンベロープenvm(点線)と、差動信号に基づいて2値化を行うときに用いられる閾値th(2点鎖線)との関係の一例を示すグラフである。閾値thは、上部エンベロープenvpと下部エンベロープenvmとの間にある値であればよいが、典型的には両者の中間の値が用いられる。従って、閾値thは、上部エンベロープenvp及び下部エンベロープenvmの時間変化に伴って、上部エンベロープenvpと下部エンベロープenvmとの間で時間的に変動する値になる。
[4−1−6.2値化部]
2値化部2261〜2263は、上記のように時間的に変動する閾値thを利用してベースバンド信号(ここでは上述した差動信号)を2値化し、ビット値を復号してデータ検出部230へと出力する。具体的には、2値化部2261〜2263は、差動信号の信号値がそのときの閾値thよりも大きい場合には、ビット値「1」を出力し、差動信号の信号値がそのときの閾値th以下の場合には、ビット値「0」を出力する。閾値thは前述したとおり上部エンベロープenvp及び下部のエンベロープenvmの時間変化に伴って変動する。ここで、例えば、周波数帯域f1又はf1'のうちいずれか一方の信号受信強度がマルチパスフェージングやノイズ混入などの影響によって低下した場合、上部エンベロープenvp又は下部のエンベロープenvmのいずれかが変動して、両エンベロープの差が小さくなる。従って、閾値を予め決められた値に固定している場合には、上部エンベロープenvp及び下部のエンベロープenvmの差が小さくなり、差動信号が上部又は下部に偏って平坦な波形に近くなるために、ビット判定に誤りが発生しやすくなる。これに対し、本実施形態では、上部エンベロープenvp及び下部のエンベロープenvmの差が小さくなって、閾値を用いたビット判定に要求される精度が高くなった場合でも、上部及び下部のエンベロープの中間の値として閾値thが時変動で調整されるから、ビット判定に誤りが発生しにくくなる。これにより、マルチパスフェージングやノイズ混入への耐性が向上し、ビット判定の精度が高くなる。
[4−2.データ検出トリガ発生部]
上述のようにして、音響データSには伝送データDが重畳されるようになっているが、例えば伝送データDを一時的又は間欠的に送信するような場合には、伝送データDが音響データSに重畳されていないこともある。このような場合、データ検出部230は、伝送データDが音響データSに重畳されている期間においてのみデータ検出を行うほうが効率的である。そこで、データ検出トリガ発生部240は、データ検出を開始するタイミングをデータ検出部230に通知する。図9は、データ検出トリガ発生部240の構成を示すブロック図である。データ検出トリガ発生部240は、FFT部2411〜2413と、正規化部2421〜2423と、乗算器243と、信号レベル計算部244とを備える。
FFT部2411〜2413は、周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'の各ペアに対応して設けられており、各減算器2231〜2233から入力される差動信号ch1―ch1'、ch2―ch2'、ch3―ch3'に対し、FFT(Fast Fourier Transform)を施し、その結果得られたスペクトルを出力する。このときのFFTにおけるオーバラップ率は、例えば25%、50%、75%又はオーバラップ無しのいずれかである。よって、FFT長が例えば512サンプルでオーバラップ率が25%だとすると、128サンプル間隔でFFTを行うことになる。
次に、正規化部2421〜2423は、FFT部2411〜2413からそれぞれ出力されるスペクトルを正規化する。乗算器243は、正規化部2421〜2423から得られたスペクトルの要素毎の積を算出する。これにより、いわゆるランニングスペクトルが得られる。
伝送データDが音響データSに重畳されている期間においては、各減算器2231〜2233から入力される差動信号ch1―ch1'、ch2―ch2'、ch3―ch3'がベースバンド信号に相当する。例えばFFT長512サンプルのFFTにおいて、最大周波数は約29.06Hz(FFT:高速フーリエ変換における次数N=43)となるが、復調されたベースバンド信号は矩形波に近いから高調波に相当し、これを考慮すると最大周波数は約33.64Hz(N≒50)となることが実験的に分かっている。これに対し、伝送データDが音響データSに重畳されていない期間においては、各減算器2231〜2233から入力される信号はノイズに相当するから、スペクトルは、伝送データDが音響データSに重畳されている場合よりも広い周波数帯域に分布する。
そこで、信号レベル計算部244は、矩形波に近いベースバンド信号が含まれると想定されるN=50以下の周波数成分が全体のスペクトルに占める割合を計算することで、信号レベルを推定することが可能となる。つまり、N=50以下の周波数成分が全体のスペクトルに占める割合が大きいほど、伝送データDが音響に重畳されている可能性が高い、つまり信号レベルが大きいということになる。信号レベル計算部244は、その推定値が閾値を超えたときに、データ検出部230に対してデータ検出を開始することを指示するトリガ信号を出力する。このように、信号レベル計算部244はLPF2241〜2243を施す前の各周波数帯域f1、f1'、f2、f2'、f3、f3'の差動信号のランニングスペクトルを測定することで、伝送データDが音響データSに重畳されているか否かを判定し、重畳されていると判定された場合のみデータ検出が行われる。
[4−3.データ検出部]
データ検出部230は、2値化部2261〜2263から出力されてくるビットデータから伝送データを抽出する。ここで、図10は、データ検出部230の動作を示すフローチャートである。図10において、まず、データ検出部230は、2値化部2261〜2263から出力されてくるビットデータを取得する(ステップS21)。
次に、データ検出部230は、同期シンボルを探索する(ステップS22)。このステップにおいては、データ検出部230は、例えば周波数帯域F1のCH1ビットデータにおける最初のビットをスタート位置(以下、探索スタートビットとする)として、2ビットおきにビット列を取得する(図11(a)参照)。ここで、前述したようにSTFT部222がSTFTを行うときにはハーフオーバラップで処理しており、かつ、1シンボルサンプル長(1536サンプル)がFFT長(1024サンプル)の1.5倍であるため、ベースバンド信号は3倍に伸張された状態となっている。このため、データ検出部230は、2ビットおきにビット列を取得する。
前述したように同期シンボルのデータ長は所定ビット数であるから、データ検出部230は、探索スタートビットから所定ビット数のビット列を取得した時点で、このビット列が予め決められた同期シンボルのビット列と一致するか否かを判断する。取得したビット列が同期シンボルと一致すれば、データ検出部230は、次の処理へ移る。一方、一致しなかった場合は、データ検出部230は、それまでとは異なる周波数帯域F2のCH2ビットデータに対して、上記の探索スタートビットから所定ビット数のビット列が同期シンボルのビット列と一致するか否かという判断を行う(図11(b)参照)。そして、データ検出部230は、CH1ビットデータ、CH2ビットデータ及びCH3ビットデータのいずれにおいても同期シンボルが見つからなかった場合は、最初の周波数帯域(F1)のCH1ビットデータに戻り、探索スタートビットの位置を前回から1ビット分ずらし、その探索スタートビットから所定ビット数のビット列が同期シンボルのビット列と一致するか否かを判断することで、同期シンボルの再探索を行う(図11(c)参照)。データ検出部230は、これらの処理を同期シンボルが見つかるまで繰り返す。
同期シンボルが見つかったら、データ検出部230は、その同期シンボルが見つかったビットデータにおいて、その同期シンボルの後端に相当するビットの位置から、さらに2ビットおきに所定ビット数のビット列を取得する。このビット列は、フレームのヘッダに相当する。ヘッダにはフレーム長が記述されているから、データ検出部230は、ヘッダについてのみ復号及び誤り検出を行い、フレーム長を検出する(ステップS23)。
次に、データ検出部230は、フレーム長を、1フレーム内のブロック数(ここでは3)で除算して、1ブロックのデータ長を求める。そして、データ検出部230は、次に説明する条件に従って、2値化部2261〜2263から出力されてくるビットデータからブロックa,b,cを抜き出し、これらを結合してフレームを生成する(ステップS24)。
図12は、ブロックを抽出してフレームを生成するときの条件を説明するための概念図である。なお、図12において、a1,b1,b2,c1,c2は、それぞれ同じアルファベットで表記されるa,b,cと同じブロックであるが、選択するブロックの説明を分かりやすくするために1又は2の番号を付記して区別した。また、t1〜t7の各時刻の間隔は、1つのブロックの受信に要する期間(前述した、1つのフレームの送信に要する期間の1/3であり、以下、1ブロック送信期間という)とする。また、現在時刻はt7とし、時刻t7までに受信装置2が各周波数帯域F1,F2,F3において受信したブロックは、受信装置2(復調部22)の図示せぬ記憶部に記憶されているものとする。
データ検出部230は、時刻t7において受信を完了したブロックa、つまり1つのフレームの先頭のブロック(図ではブロックa1)を起点にして、フレームを構成するのに必要な残りのブロックb及びブロックcを予め決められた選択方法に従って選択する。予め決められた選択方法とは、以下に説明する4つの手順を含む。データ検出部230は、手順1から手順4の順に、フレームの復号及び誤り検出を試みて、或る手順において1フレーム分の伝送データを正しく復調できた場合には、それ以降の手順については処理を行わない。
手順1:ブロックa1の受信が完了した現在時刻t7の時点で、ブロックa1とは異なる周波数帯域F2,Fにおいて受信が完了したブロックb1およびブロックc1を選択する(図の実線で囲んだブロックa1、ブロックb1、ブロックc1)。つまり、この手順1では、1ブロック送信期間において全周波数帯域のそれぞれから各ブロックを1つずつ選択する。従って、1フレーム分の伝送データが重畳された音を受信装置2が収音するのに要する期間は、1ブロック送信期間で済む。
手順2:ブロックa1の受信が完了した現在時刻t7の時点で、ブロックa1とは異なる周波数帯域F2において受信が完了したブロックb1と、現在時刻t7よりも1ブロック分前の時刻t6の時点で、ブロックa1と同じ周波数帯域Fにおいて受信が完了したブロックc2とを選択する。つまり、この手順2では、1ブロック送信期間より長く、且つ、1つのフレームの送信に要する期間より短い期間で、複数の周波数帯域から各ブロックを任意の組み合わせで選択する。
手順3:現在時刻t7よりも2ブロック分前の時刻t5の時点で、ブロックa1と同じ周波数帯域Fにおいて受信が完了したブロックb2と、現在時刻t7よりも1ブロック分前の時刻t6の時点で、ブロックa1と同じ周波数帯域Fにおいて受信が完了したブロックc2とを選択する(図の点線で囲んだブロックa1、ブロックb2、ブロックc2)。つまり、この手順3では、1つのフレームの送信に要する期間で1つの周波数帯域から各ブロックを選択する。
手順4:現在時刻t7よりも2ブロック分前の時刻t5の時点で、ブロックa1と同じ周波数帯域Fにおいて受信が完了したブロックb2と、ブロックa1の受信が完了した現在時刻t7の時点で、ブロックa1とは異なる周波数帯域Fにおいて受信が完了したブロックc1とを選択する。つまり、この手順4では、1つのフレームの送信に要する期間で複数の周波数帯域から各ブロックを任意の組み合わせで選択する。手順4は、手順3の場合よりも、マルチパスフェージングやいずれかの周波数帯域に対するノイズ混入などの影響が大きい場合に採用されることになる。
データ検出を開始した後の現在時刻t7の時点で、ブロックa,b,cが全て揃ったとすると、手順1でデータ検出に要した実質的な所要時間はt7−t6(つまり、1つのフレームの送信に要する期間の1/3)である。よって、手順1で、1フレームを構成する全ブロックの検出に成功した場合には、手順1〜4のうち、実質的な伝送速度が最も大きい。つまり、これらのブロックが重畳された音響をマイク20が収音するのに要した期間が最も短い。
次に、手順2でデータ検出に成功した場合には、データ検出に要した実質的な所要時間はt7−t5(つまり、1つのフレームの送信に要する期間の2/3)となる。よって、手順2は、手順1の次に、実質的な伝送速度が大きい。
そして、手順3,4でデータ検出に成功した場合には、データ検出に要した実質的な所要時間はt7−t4(つまり、1つのフレームの送信に要する期間と同じ期間)となる。よって、手順3,4でデータ検出に成功した場合は、実質的な伝送速度が最も低い。つまり、これらのブロックが重畳された音響をマイク20が収音するのに要した期間が最も長い。手順3,4は、マルチパスフェージングやノイズ混入などの影響を抑制することはできるが、単一の周波数帯域を用いた場合と比べて伝送速度は変わらない。
従って、伝送品質に悪影響を及ぼすようなマルチパスフェージングなどがなければ、本実施形態において1フレームを伝送するのに要する期間は、最短で1つのフレームを周波数帯域で分割せずに送信するのに要する期間の1/3の期間ですむことになる。また、そのような悪影響により伝送品質の低下が見込まれる場合であっても、本実施形態においては、長くとも、1つのフレームを周波数帯域で分割せずに送信するのに要する期間をかければ、1つのフレームを伝送することができる可能性が高い。
手順1から手順4の順にブロックを選択してフレームの復号及び誤り検出を試みるということは、要するに、選択対象となるブロックが重畳された音をマイク20が収音するのに要した期間をより短くすることを優先しているということである。つまり、データ検出部230は、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるようなアルゴリズムに従ってブロックを選択している。
そして、データ検出部230は、復号及び誤り検出を経て生成したフレームを伝送データとして出力する(ステップS25)。もし、上記処理の過程でエラーが起きた場合は、データ検出部230は、最初のステップS21の処理に戻って、次のビットから再度データ検出を試みる。
以上説明した復調部22の構成のうち、STFT部222は、マイク20によって出力される音響信号を各々の周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段として機能する。また、減算器2231〜2233、DCカット部2251〜2253、2値化部2261〜2263、及びデータ検出部230は、STFT部222によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとにフレームの一部に相当するブロックを復調し、復調した当該ブロック群から選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段として機能する。このフレーム生成手段は、予め決められた選択方法に従って選択した方法、例えば選択したブロックが重畳された音をマイク20が収音するのに要した期間がより短くなるような選択方法に従って、ブロックを選択するようになっている。また、データ検出トリガ発生部240は、マイク20によって収音される音に伝送データDが重畳されているか否かを判定する判定手段として機能する。
以上説明した実施形態によれば、異なる周波数帯域を利用した差動信号を用いることにより、これを用いない場合に比べて、SN比が向上する。また、この差動信号に基づいてベースバンド信号を2値化するときの閾値を、これらの周波数帯域に属する音のそれぞれの収音状況に応じて動的に制御することで、ビット判定の精度が向上する。さらに、複数の周波数帯域間でフレームの送信タイミングを互いにずらして送信することで、マルチパスフェージングやノイズ混入への耐性が得られる。さらに、このようなマルチパスフェージングやノイズ混入などの事象の影響を受ける周波数帯域が時間的に変動することもあるが、上記実施形態によれば、複数の周波数帯域間でフレームの送信タイミングを互いにずらして送信するので、フレームを構成するブロックを選択する際の選択肢が増え、上記のような事象の影響が小さい周波数帯域の音からデータを抽出することが可能となる。また、1フレームを1つの周波数帯域だけを用いて送信する場合に比べて、フレームを構成するブロックを選択する際の選択肢となり得るブロックが多いので、予め決められた選択方法に従ってブロックを選択すれば、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要した期間をより短くすることが可能となる。よって、1フレームを1つの周波数帯域だけを用いて送信する場合に比べて実質的な伝送速度の向上が期待でき、また、例えばマルチパスフェージングやノイズ混入などの、データ伝送速度を低下させるような事象が発生したとしても、その実質的な伝送速度の低下を抑制することが可能となる。
[変形例]
[変形例1:変調部の構成例]
図2に示した変調部10を図13に示すような構成にしてもよい。この変形例1に係る変調部10aは、音響データSに対する処理系として、図2と同じくLPF101を備え、伝送データDに対する処理系として、図2と同じく遅延器1041,1042と、6つの発信器1061〜1063、1061'〜1063'と、可変抵抗器1071〜1073と、加算器108とを備える。つまり、変調部10aが発信器1061〜1063、1061'〜1063'、可変抵抗器1071〜1073および加算器108を備える点で、上記実施形態とは異なる。可変抵抗器1071は、一端が発信器1061に、他端が発信器1061'に接続されており、両端の端子間を移動する出力端子である可動端子が、加算器108に接続される。可変抵抗器1072は、一端が発信器1062に、他端が発信器1062'に接続されており、両端の端子間を移動する出力端子である可動端子が、加算器108に接続される。可変抵抗器1073は、一端が発信器1063に、他端が発信器1063'に接続されており、両端の端子間を移動する出力端子である可動端子が、加算器108に接続される。本変形例においては、これらの発信器1061〜1063、1061'〜1063'、可変抵抗器1071〜1073および加算器108が、変調信号生成手段として機能する。
発信器1061は、周波数帯域f1の信号を出力し、発信器1061'は、周波数帯域f1'の信号を出力する。発信器1062は、周波数帯域f2の信号を出力し、発信器1062'は、周波数帯域f2'の信号を出力する。発信器1063は、周波数帯域f3の信号を出力し、発信器1063'は、周波数帯域f3'の信号を出力する。伝送データが可変抵抗器1071に入力されると、可変抵抗器1071は、その伝送データのビット値が「1」の場合は、発信器1061から加算器108に至るまでの抵抗値が小さくなるとともに、発信器1061'から加算器108に至るまでの抵抗値が大きくなるように可動端子を移動させる。従って、可動端子の移動に伴って、発信器1061から出力される周波数帯域f1の信号の強度が徐々に大きくなるとともに、発信器1061'から出力される周波数帯域f1'の信号の強度が徐々に小さくなる。一方、伝送データのビット値が「0」の場合は、可変抵抗器1071は、発信器1061'から加算器108に至るまでの抵抗値が小さくなるとともに、発信器1061から加算器108に至るまでの抵抗値が大きくなるように可動端子を移動させる。従って、可動端子の移動に伴って、発信器1061'から出力される周波数帯域f1'の信号の強度が徐々に大きくなるとともに、発信器1061から出力される周波数帯域f1の信号の強度が徐々に小さくなる。
同様に、可変抵抗器1072は、伝送データのビット値が「1」の場合は、発信器1062から加算器108に至るまでの抵抗値が小さくなるとともに、発信器1062'から加算器108に至るまでの抵抗値が大きくなるように可動端子を移動させ、その伝送データのビット値が「0」の場合は、発信器1062'から加算器108に至るまでの抵抗値が小さくなるとともに、発信器1062から加算器108に至るまでの抵抗値が大きくなるように可動端子を移動させる。また、可変抵抗器1073は、伝送データのビット値が「1」の場合は、発信器1063から加算器108に至るまでの抵抗値が小さくなるとともに、発信器1063'から加算器108に至るまでの抵抗値が大きくなるように可動端子を移動させ、その伝送データのビット値が「0」の場合は、発信器1063'から加算器108に至るまでの抵抗値が小さくなるとともに、発信器1063から加算器108に至るまでの抵抗値が大きくなるように可動端子を移動させる。
実施形態においては、差動信号が例えば周波数帯域f1から周波数帯域f1'に切り替わるときには、周波数帯域f1の信号が瞬間的に消滅するとほぼ同時に、周波数帯域f1'の信号が瞬間的に発生していた。これに対し、この変形例において差動信号が周波数帯域f1から周波数帯域f1'に切り替わるときには、実施形態で周波数帯域f1から周波数帯域f1'への瞬間的な切り替えに要する期間よりも長い期間にわたって、周波数帯域f1の信号の強度が徐々に小さくなるとともに、周波数帯域f1'の信号の強度が徐々に大きくなる。つまり、これらの狭帯域周波数に属する信号成分の出力を互いに反転させるときに、この反転が上記のような比較的長い期間をかけて徐々に行われることになる。実施形態のように差動信号が例えば周波数帯域f1から周波数帯域f1'に瞬間的に切り替わると、放音される音響のスペクトルが急激に変わるので、聴取者の聴感上で違和感が発生する可能性がある。そこで、本変形例のように、徐々に周波数帯域f1から周波数帯域f1'へと切り替えるようにすれば、その違和感が少なくなるよう制御できる。なお、上述した可変抵抗器1071〜1073は、機械的な構成で実現してもよいし、電気的な構成で実現してもよい。
[変形例2:復調部において閾値を固定する場合]
実施形態においては、2値化を行うための閾値を動的に変更していたが、ビット判定の精度をさらに向上させるため、受信装置2における復調部22を図14に示すような構成として、固定の閾値を併用するようにしてもよい。この変形例2に係る復調部22aが、図6に示した復調部22と異なるのは、LPF2241〜2243からの各出力が、それぞれDCカット部2251〜2253を経ずに直接入力される2値化部2261−1〜2263−1を備えている点である。本変形例において、減算器2231〜2233、DCカット部2251〜2253、2値化部2261〜2263、2値化部2261−1〜2263−1及びデータ検出部230は、フレーム生成手段として機能する。
データ検出部230には、図6と同じくDCカット部2251〜2253を経たビットデータ(CH1ビットデータd、CH2ビットデータd、CH3ビットデータd)が入力されるとともに、DCカット部2251〜2253を経ないビットデータ(CH1ビットデータz、CH2ビットデータz、CH3ビットデータz)が入力される。データ検出部230は、CH1ビットデータd、CH2ビットデータd、CH3ビットデータdについては、実施形態と同様に閾値thを動的に変動させて2値化を行うが、CH1ビットデータz、CH2ビットデータz、CH3ビットデータzについては、固定の閾値(ここでは0とする)を用いて2値化を行う。そして、データ検出部230は、このような2種類の閾値を用いて復調したブロックのうち、その結果が良好なほう(復調過程でエラーなどが生じなかったほうの結果)を用いてフレームを生成する。
[変形例3:各種フィルタの省略]
図6や図14に示した復調部22,22aの構成において、HPF221を用いていたが、変調帯域以外の帯域に属する信号が変調音響信号Aにあまり含まれていない場合、又はその影響が無視できる場合には、HPFによるフィルタリングを行わなくてもよい。同様に、変調部10や復調部22で用いられているLPFについても、これを備えていない場合の影響を無視できる場合には、不要である。
[変形例4:ブロックの数及び周波数帯域の数]
実施形態においてフレームを構成するブロックの数は3であったが、必ずしもこれに限らない。また、変調に用いる周波数帯域F1,F2,F3の数も3であったが、必ずしもこれに限らない。
また、ブロックの数が周波数帯域の数よりも多いときには、伝送データの実質的な伝送速度が低下する。他方、周波数帯域の数がブロックの数よりも多いときには、周波数帯域が余ってしまい冗長な構成になる。このような伝送速度の低下や冗長な構成を許容するのであれば、ブロックの数と周波数帯域の数は同じでなくてもよい。例えば、1フレームを構成するブロックの数が6で、変調に用いる周波数帯域の数が3であってもよい。1フレームを構成するブロックの数と変調に用いる周波数帯域の数とをどのように決めるかは任意である。
なお、フレームを構成するブロックの数がn個(nは正の整数、以下同じ)で、変調に用いる周波数帯域F1,F2,F3の数がn個というように、フレームを構成するブロックの数と変調に用いる周波数帯域の数がいずれも共通のnである場合には、復調部22は、マイク20によって出力される音響信号をn個の周波数帯域に属する信号成分に分離し、1つのフレームが重畳された、n個の周波数帯域のうちのいずれかに属する音を収音するのに要する期間の1/nの期間ごとに、上記の各信号成分に基づいてブロックを復調する。このとき、復調部22は、復調したブロック群から選択したブロックを連結してフレームを生成するが、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間が、1つのフレームが重畳された音を収音するのに要する期間の1/nの期間に近づくようにして、ブロックを選択する。このように、フレームを構成するブロックの数と変調に用いる周波数帯域の数が同じである場合には、周波数帯域を効率的に利用できる。
また、実施形態においては、送信装置1が、ブロックという単位に分けずにフレーム単位で繰り返し送信し、受信装置2が、受信した変調音響信号から上述したブロックという単位で切り出し、このブロックを連結してフレームを生成していたが、必ずしもそうである必要はなく、送信装置1が、ブロックという単位に分けてフレーム相当のデータを送信し、受信装置2が、このブロックを連結してフレームを生成するようにしてもよい。この場合、送信される各ブロックにヘッダなどが付加され、このヘッダ内に各ブロックの識別子などを記述できるから、受信装置2は、この識別子を参照すれば、各ブロックの識別が容易となる。
[変形例5:データ検出の手順]
実施形態では、手順1から手順4までの4とおりの手順を含む、予め決められたブロック選択方法を想定していたが、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要した期間がより短くなるようにしてブロックを選択するという条件にさえ合致すれば、ブロック選択方法は上記の4通り以外の方法も考えられる。例えばマルチパスフェージングが発生し且つ変調に用いる各周波数帯域の信号にノイズが含まれやすい環境下では、1フレームを伝送するのに、1つのフレームを送信するために要する期間よりも長い期間がかかることもある。上記の4通りの手順を含むブロック選択方法を採用しているのは、同期シンボルの抽出に成功した或るブロックa(図12のブロックa1に対応)と同じ時刻、又は同じ周波数帯域の伝送品質は高いと考えられることと、ブロック選択方法を多くしすぎるとデータ検出部230の計算負荷が増加したり、誤検出の増加を招くからである。
[変形例6:ペアとして利用する周波数帯域]
実施形態では、周波数帯域f1=18000Hz、f1'=18400Hz、f2=18800Hz、f2'=19200Hz、f3=19600Hz、f3'=20000Hzというように、お互いに近い周波数どうしをペアにしていたが、これを例えば、周波数帯域f1=18000Hz、f2=18400Hz、f3=18800Hz、f1'=19200Hz、f2'=19600Hz、f3'=20000Hzというように、お互いに遠い周波数どうしをペアにしてもよい。例えば或る周波数帯域においてマルチパスフェージングやノイズ混入などの事象が生じたときには、その周波数に比較的近い周波数帯域も影響を受ける。そこで、本変形例のように、お互いに遠い周波数どうしをペアにすれば、上記のような事象への耐性の向上が期待できる。
また、実施形態では、2つの狭域周波数帯域を用い、例えばビット「1」を送るときは周波数帯域f1に属する信号が所定値で出力され、周波数帯域f1'に属する信号が出力されない一方、ビット「0」を送るときは周波数帯域f1に属する信号が出力されずに、周波数帯域f1'に属する信号が所定値で出力される。さらにこれの2倍の伝送速度を実現しようとすると、周波数帯域F1に属する狭帯域周波数を4つ用意し(周波数帯域f1、f1'、f01、f01')、例えばビット「1,0」を送るときは、周波数帯域f1に属する信号が所定値で出力され、周波数帯域f1'に属する信号が出力されない。さらに、周波数帯域f01に属する信号が出力されずに、周波数帯域f01'に属する信号が
所定値で出力される。また、例えばビット「0,1」を送るときは、周波数帯域f1に属する信号が出力されずに、周波数帯域f1'に属する信号が所定値で出力される。さらに、周波数帯域f01に属する信号が所定値で出力され、周波数帯域f01'に属する信号が出力されない。ただし、これらの場合も、周波数帯域f1、f1'だけに注目すれば、フレームを構成する各ビットの値に応じて、当該フレームに対応する2つの狭帯域周波数に属する信号の出力を互いに反転させることで変調信号を生成するようになっている。
なお、変調される搬送波の周波数帯域を、実施形態では、人間が聞き取ることができる周波数帯域よりも高い周波数帯域としていたが、必ずしもこれに限らない。
[変形例7:音の伝搬媒体]
上記の実施形態では、音が伝搬する媒体として大気を想定していたが、大気以外の気体のほか、例えば建物、構造物、家具などの固体や、水などの液体であってもよい。音が伝搬する媒体が固体の場合、送信装置1は、スピーカ12に代えて、出力部11から出力される信号に応じた振動を発生する加振手段を備える一方、受信装置2はマイク20に代えて、固体の振動を検知する加速度センサなどの振動検知手段を備える。また、送信装置1の加振手段により振動する固体から音を発する場合には、受信装置2は実施形態と同様にマイク20を備えていればよい。
[変形例8:送信開始タイミング]
本発明に係る「送信開始タイミング」とは、伝送データが重畳された音響信号が出力部11からスピーカ12に供給されて放音そのものが開始されるタイミングを含むほか、その放音のために音響データが変調部10に供給される処理が開始されるタイミングや、変調部10において音響データに伝送データが重畳される処理が開始されるタイミングなど、実質的に、フレームの送信が開始されるタイミングにみなせるタイミングを含む。
[変形例9:ビット判定に用いる閾値]
差動信号に基づいてビット判定を行うときの閾値は、実施形態のように時変動する閾値thではなく、固定の閾値を用いてもよい。
[変形例10:プログラム]
本発明は、送信装置1や受信装置2と同等の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムや、かかるプログラムを記憶させた光ディスク等の記録媒体としても特定され得る。本発明に係るプログラムは、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、これをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供され得る。
1 送信装置、2 受信装置、10,10a 変調部、11 出力部、12 スピーカ、20 マイク、21 入力部、22,22a,22b,22c,22d 復調部、101,1021〜1023,2241〜2243 LPF、1031〜1033 VCO、1041〜1042 遅延器、105,2231〜2233 加算器、220 ビット復号部、221 HPF、222 STFT部、2251〜2253 DCカット部、2261〜2263,2261−1〜2263−1 2値化部、230 データ検出部、240 データ検出トリガ発生部、2411〜2413 FFT部、2421〜2423 正規化部、243 乗算器、244 信号レベル計算部。

Claims (7)

  1. 伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段とを有する変調装置によって生成された変調信号に応じて放音された音の音響信号を、各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段と、
    前記分離手段によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段とを備え
    前記フレーム生成手段は、
    複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、
    複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない復調装置。
  2. 記変調信号生成手段によって変調される搬送波の周波数帯域は、n個(nは正の整数)の周波数帯域であり、
    前記フレーム生成手段は、
    1つの前記フレームがn個の前記周波数帯域のいずれかにおいて重畳された期間の1/nの期間ごとに、前記各信号成分に基づいて前記ブロックを復調する
    請求項記載の復調装置。
  3. 記周波数帯域の各々は、当該周波数帯域よりも帯域幅が狭い複数の狭帯域周波数を含み、
    前記変調信号生成手段は、前記フレームを構成する各ビットの値に応じて、当該フレームに対応する2つの前記狭帯域周波数に属する信号の出力の各々を互いに反転させることで、前記変調信号を生成し、
    前記分離手段は、前記音響信号を、前記周波数帯域の各々に含まれる2つの前記狭帯域周波数に属する信号にそれぞれ分離し、
    前記フレーム生成手段は、2つの前記狭帯域周波数にそれぞれ属する信号の差分と閾値とを比較して前記ビットの値を復号することで前記ブロックを復調する
    請求項又はに記載の復調装置。
  4. 記フレーム生成手段は、前記分離手段によって分離された各信号成分の上部エンベロープ及び下部エンベロープを算出し、算出した当該上部エンベロープと当該下部エンベロープとの間の時間的に変動する値を前記閾値として用いる
    請求項に記載の復調装置。
  5. 送対象となる伝送データを重畳した音響信号を音として放音する送信装置と、前記送信装置から放音された音から前記伝送データを抽出する受信装置とを備えた音響通信システムであって、
    前記送信装置は、
    伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、
    前記遅延手段によって送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段と、
    前記変調信号生成手段によって生成された変調信号に応じた音を放音する放音手段と
    を有し、
    前記受信装置は、
    前記放音手段から放音された音を収音して音響信号を出力する収音手段と、
    前記収音手段によって出力される音響信号を各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段と、
    前記分離手段によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段とを有し、
    前記フレーム生成手段は、
    複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、
    複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない
    音響伝送システム。
  6. ンピュータを、
    伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段とを有する変調装置によって生成された変調信号に応じて放音された音の音響信号を、各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離手段と、
    前記分離手段によって分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成手段として機能させ
    前記フレーム生成手段は、
    複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、
    複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わないプログラム。
  7. 伝送データの一単位に相当するフレームの送信開始タイミングを所定の期間ずつ遅延させる遅延手段と、送信開始タイミングが遅延させられた前記フレームを用いて、当該送信開始タイミングに応じて異なる周波数帯域の搬送波を変調した変調信号を生成する変調信号生成手段とを有する変調装置によって生成された変調信号に応じて放音された音の音響信号を、各々の前記周波数帯域に属する信号成分に分離する分離ステップと、
    前記分離ステップにおいて分離された各信号成分に基づいて、所定の期間ごとに前記フレームの一部に相当するブロックを復調し、復調したブロック群から予め決められた選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成するフレーム生成ステップとを備え
    前記フレーム生成ステップにおいて、
    複数の前記選択方法のうち、選択したブロックが重畳された音を収音するのに要する期間がより短くなるような選択方法から順に処理を行い、
    複数の前記選択方法のうち或る選択方法に従って選択したブロックを連結して前記フレームを生成することで当該1フレームの前記変調信号を復調できた場合には、当該変調信号についてそれ以降の前記選択方法に関する処理を行わない復調方法。
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