JP6253943B2 - 破砕機 - Google Patents
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Description
以下、本発明の第1の実施形態による破砕機について、図1乃至図6(a)〜(d)を参照して説明する。
図1は、破砕機10を示す正面図である。なお図1においては、破砕機10の主軸18の軸方向に直交する面で破砕機10を切断した場合の断面が示されている。破砕機10は、ケーシング11に形成された投入口12からケーシング11の内部の破砕空間14内に投入される対象物13に衝撃力を加え、これによって対象物13を破砕するものである。
次に、図2乃至図4Aを参照して、ロータディスク20に取り付けられている一対のプロテクタ31,32および打撃板40についてさらに詳細に説明する。図2は、図1の矢印IIに沿って図1の一対のプロテクタ31,32および打撃板40を見た場合を示す図である。図2においては、図が煩雑になるのを防ぐため、ロータディスク20は簡略化され、かつ点線で示されている。また図3Aは、図1に示すロータディスク20を拡大して示す平面図である。また図4Aは、一対のプロテクタ31,32と、一対のプロテクタ31,32によって挟持される打撃板40との間の嵌合関係を説明するための図である。なお図2においては、図面の明確化のため、図1において上部に位置する一対のプロテクタ31,32および打撃板40を省略している。
なお上述の打撃板側突起は、遠心力に対応する力を各プロテクタ31,32のプロテクタ側突起から受けるものであるため、打撃板側突起には所定の強度が求められる。これに対して、外周側突起にそのような大きな力が作用することはない。一方、打撃板側突起43,44および外周側突起45は通常、同一の材料から一体的に構成されている。すなわち打撃板側突起43,44と外周側突起45とは同一の硬度を有している。また通常は、打撃板40を構成する材料は、プロテクタ31,32を構成する材料よりも高い硬度を有している。すなわち、プロテクタ31,32は打撃板40よりも脆くなっている。ここで本実施の形態によれば、プロテクタ31,32の第1のプロテクタ側突起33よりも外周側に打撃板40の外周側突起45が配置される。このため、破砕機10の動作時に対象物13の破砕片などが各プロテクタ31,32に衝突して各プロテクタ31,32が損傷することを防ぐという機能を外周側突起45が果たすことができる。外周側突起45の高さが特に限られることはなく、その機能に応じて適宜設定される。なお各プロテクタ31,32のうち打撃板40の外周側突起45に対応する部分には、外周側突起45を受け入れるための切り欠き35が形成されていてもよい。
はじめに、各ロータディスク20に新品の打撃板40を、一対のプロテクタ31,32を介して固定する。図5A(a)は、一対のプロテクタ31,32によって挟持された新品の打撃板40を示す図である。図5A(a)に示すように、打撃板40は、第1の打撃板側突起43が軸心側突起34よりも軸心側の場所に配置され、第2の打撃板側突起44が第1のプロテクタ側突起33と軸心側突起34との間の場所に配置されるよう、一対のプロテクタ31,32によって挟持されている。図5A(a)に示すように、新品の打撃板40の外周側の端部40bはハンマー状の形状を有していてもよい。
次に、打撃板40を外周側に一段階だけ繰り出すための方法について、図6(a)〜(d)を参照して説明する。
その後、チェーンブロックやホイストクレーンなどの吊り上げ手段を用いることによって、打撃板40が各プロテクタ31,32から浮いている状態を実現する。次に図6(b)に示すように、主軸18の軸方向において、打撃板40を、ロータディスクの半径方向に沿って見た場合に打撃板40の各突起43,44,45と各プロテクタ31,32の第1のプロテクタ側突起33とが重ならないようになる場所まで、移動させる。移動距離は、一般には、打撃板40の各突起43,44,45の長さから各プロテクタ31,32の第1のプロテクタ側突起33の長さを引いた値を2で割った値に、第1のプロテクタ側突起33の長さの値を足すことによって得られる値になる。その後、図6(c)に示すように、吊り上げ手段を用いて打撃板40を外周側に一段階だけ繰り出す。次に図6(d)に示すように、主軸18の軸方向において、打撃板40を、各プロテクタ31,32の第1のプロテクタ側突起33と軸心側突起34との間に打撃板40の第1の打撃板側突起43が配置されるようになるまで、移動させる。
その後、変位防止機構37の支持体37cを打撃板40の穴40cと嵌合させ、また支持体37cの孔37eに固定ピン37dを挿入する。これによって、主軸18の軸方向において打撃板40を固定する。
このようにして、打撃板40を外周側に一段階だけ繰り出すことができる。
次に図7および図8(a)〜(d)を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
次に図9および図10(a)〜(d)を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した第1の実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の第1の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
例えば図9に示すように、本実施の形態において、打撃板40の両長手側面41,42には、第2の打撃板側突起44よりも外周側に位置し、主軸18の軸方向に沿って延びる第3の打撃板側突起46がさらに設けられている。この場合、打撃板40の第3の打撃板側突起46は、第2の打撃板側突起44が各プロテクタ31,32の軸心側突起34よりも軸心側の場所に配置されるとき、各プロテクタ31,32の第1のプロテクタ側突起33と軸心側突起34との間に配置され得るよう、構成されている。
また上述の各実施の形態においては、打撃板40および各プロテクタ31,32が、打撃板40を外周側に繰り出すことによって打撃板40の突き出し長さを回復することができるよう構成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、打撃板40および各プロテクタ31,32は、打撃板40の上下を反転させることによって打撃板40の突き出し長さを回復することができるよう構成されていてもよい。この場合も、上述の各実施の形態の場合と同様に、主軸18の軸方向において隣接する2つのプロテクタ側突起間の隙間がいずれも、主軸18の軸方向における打撃板40の打撃板側突起の長さWよりも大きくなるよう、各プロテクタ31,32および打撃板40が構成されている。このため、主軸18の軸方向において打撃板40を移動させることにより、ロータディスク20の半径方向における、各プロテクタ31,32のプロテクタ側突起と打撃板40の打撃板側突起との間の係合を、各プロテクタ31,32を移動させることなく、かつ、打撃板40の厚み方向において打撃板40を移動させることなく、解除することができる。このことにより、打撃板40を外周側に移動させて打撃板40を外部に取り出し、そして打撃板40の上下を反転させるという作業を、容易に実施することができる。
18 主軸
20 ロータディスク
21 溝
31 第1プロテクタ
32 第2プロテクタ
33 第1のプロテクタ側突起
34 軸心側突起
36 第2のプロテクタ側突起
37 変位防止機構
40 打撃板
43 第1の打撃板側突起
44 第2の打撃板側突起
45 外周側突起
46 第3の打撃板側突起
Claims (3)
- 対象物を破砕する破砕機であって、
主軸と、
前記主軸に固定され、前記主軸を回転軸として回転する複数のロータディスクであって、その外周に複数の溝が形成されている、複数のロータディスクと、
前記ロータディスクの前記溝に取り付けられ、互いに対向する一対のプロテクタと、
前記対象物に衝突する打撃板であって、その両長手側面が前記一対のプロテクタによって挟持される、打撃板と、を備え、
前記一対のプロテクタは各々、前記主軸の軸方向に沿って延びる少なくとも1つのプロテクタ側突起と、前記プロテクタ側突起よりも軸心側に設けられ、前記主軸の軸方向に沿って延びる軸心側突起と、を有し、
前記打撃板の両長手側面には、前記主軸の軸方向に沿って延び、前記プロテクタの前記プロテクタ側突起と前記軸心側突起との間の場所に配置され得る少なくとも1つの打撃板側突起が設けられており、
前記主軸には、前記主軸の軸方向に沿って複数の前記ロータディスクが固定されており、
各ロータディスクの前記溝には、前記一対のプロテクタが取り付けられており、
前記主軸の軸方向における前記打撃板の前記打撃板側突起のうち前記プロテクタ側突起よりも軸心側に位置する全ての前記打撃板側突起の長さは、1つのロータディスクに取り付けられている前記プロテクタの前記プロテクタ側突起と、前記1つのロータディスクに隣り合う他のロータディスクに取り付けられている前記プロテクタの前記プロテクタ側突起との間の、前記主軸の軸方向における隙間よりも小さくなっており、このため、前記打撃板を前記主軸の軸方向において移動させることにより、前記ロータディスクの半径方向における前記打撃板と前記プロテクタとの間の係合を、前記一対のプロテクタを移動させることなく解除することができる、破砕機。 - 前記プロテクタには、前記主軸の軸方向において前記打撃板が変位することを防止するための変位防止機構が設けられている、請求項1に記載の破砕機。
- 前記変位防止機構は、前記主軸に水平な方向において前記プロテクタから突出した突出片と、前記突出片に形成された孔と、前記孔に挿入される棒状の支持体と、を含み、
前記打撃板の表面には、前記変位防止機構の前記支持体が挿入される穴が形成されている、請求項2に記載の破砕機。
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