JP6253615B2 - 光学系及びそれを備える光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂から成る光学素子を有する光学系に関し、銀塩フィルム用カメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡、プロジェクター、デジタル複写機等の光学機器に好適なものである。
近年、デジタルカメラやビデオカメラ等の光学機器に用いられる光学系(撮影光学系)として、小型軽量でかつ高い光学性能を有するものが求められている。特許文献1及び2には、それぞれ回折光学素子や異常分散特性を有する光学素子を用いることにより、小型化を実現しつつ色収差を良好に補正することができる光学系が記載されている。
特開2006−317605号公報 特開2010−117472号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の光学系においては、樹脂から成る光学素子を採用しているため、紫外線が入射した場合にその光学素子の光学特性や形状が変化し、良好な光学性能が得られなくなってしまう可能性がある。なお、特許文献1に記載の光学系においては、最も物体側のレンズに多層膜から成る紫外線カットコートが設けられているが、この構成では入射角が大きい紫外線に対する遮蔽効果が小さく、耐環境性が必ずしも十分ではなかった。
本発明は、樹脂から成る光学素子を有し、かつ耐環境性に優れた光学系及びそれを備える光学機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための、本発明の一側面としての光学系は、樹脂から成る光学素子と、紫外線を反射する紫外線反射手段とを有する光学系であって、前記紫外線反射手段は、前記光学素子よりも物体側の光学面に設けられており、最も物体側の光学面における光軸からの最大高さをH0、前記最も物体側の光学面から前記紫外線反射手段及び前記光学素子までの距離を各々Lu及びLr、前記光学系の全長をL、前記紫外線反射手段が設けられた光学面の曲率半径をRu、前記光学素子のg線及びF線に対する異常分散性をΔθgFとするとき、0.10≦Lu/L≦0.90、|tan−1(H0/Lr)−tan−1{H0(Lr−Lu)/(Ru×Lr)}|≦25°、0.0272<|ΔθgF|なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明によれば、樹脂から成る光学素子を有し、かつ耐環境性に優れた光学系及びそれを備える光学機器を提供することができる。
本発明の実施例1に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における断面図 本発明の実施例1に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における収差図 本発明の実施例2に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における断面図 本発明の実施例2に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における収差図 本発明の実施例3に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における断面図 本発明の実施例3に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における収差図 本発明の実施例4に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における断面図 本発明の実施例4に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における収差図 本発明の実施例5に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における断面図 本発明の実施例5に係る光学系の無限遠物体への合焦状態における収差図 本発明の実施例5に係る紫外線反射手段の透過率特性を示す図 本発明の実施形態に係る光学機器の斜視図
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光学系100の光軸を含む断面内における要部概略図(要部断面図)である。本実施形態に係る光学系100は、樹脂から成る光学素子OE1と、紫外線を反射する紫外線反射手段Cu1と、を有している。紫外線反射手段Cu1は、光学素子OE1よりも物体側の光学面に設けられている。なお、図1において、OAは光軸を示し、IPは像面を示し、SPは開口絞りを示している。
ここで、最も物体側の光学面における光軸からの最大高さをH0、最も物体側の光学面から紫外線反射手段及び樹脂から成る光学素子までの距離を各々Lu及びLr、光学系の全長をL、紫外線反射手段が設けられた光学面の曲率半径をRu、とする。このとき、本実施形態に係る光学系100は、以下の条件式(1)及び(2)を満足している。
0.10≦Lu/L≦0.90 ・・・(1)
|tan−1(H0/Lr)−tan−1{H0(Lr−Lu)/(Ru×Lr)}|≦25° ・・・(2)
本実施形態に係る光学系100は、上記の構成により優れた耐環境性を実現している。光学系100について、以下に詳細に説明する。
本実施形態における光学素子とは、ガラス等の無機材料やプラスチック(樹脂)等の有機材料などから成り、屈折作用や回折作用を有する光学部材のことを示している。なお、複数の光学素子を接合するための接合部材(接着剤等)や、反射防止や接着性向上のための薄膜及び塗布材料など、実質的に屈折力を有さないものについては、本実施形態に係る光学素子には含まれない。
また、本実施形態における樹脂とは、樹脂材料を硬化させたものだけでなく、有機材料に無機微粒子を分散させて硬化させたもの(有機複合物)を含む。例えば、樹脂として、アクリル、ポリカーボネート、ポリビニルカルバゾールや、それらの混合物、あるいはそれらと他の有機物もしくは無機物を混合させたものなどを採用することができる。
なお、本実施形態における「光学面」とは、各光学素子において連続な曲面(曲率半径が一定の球面又は同一の定義式で定義される非球面)を有する部分のうち、結像に寄与する有効光線が通過する面(有効面)を示している。すなわち、各光学素子において、加工を容易にするため若しくはレンズ鏡筒により保持するために、有効面の外周部に設けられた余裕代は、鏡面であっても本実施形態における光学面には該当しない。よって、上記の条件式(2)における最大高さH0は、最も物体側の光学素子の有効光線が通過する面において、光軸から最も離れた位置までの距離(有効半径)を表している。
樹脂から成る光学素子OE1として、回折光学素子や、通常の硝子材料とは異なる光学特性(異常分散特性)を有する屈折光学素子を用いることにより、小型化を実現しつつ色収差を良好に補正することが可能になる。しかし、一般的に、樹脂が紫外線に曝された場合、樹脂が紫外線を吸収してポリマー鎖の切断などが生じ、樹脂の屈折率や透過率、吸収等の光学特性や形状が変化してしまう。そのため、樹脂から成る光学素子を有する光学系においては、その光学素子に紫外線が入射した場合に光学性能が変動してしまう可能性がある。
ここで、光学系において、樹脂から成る光学素子に紫外線が入射することを抑制するために、その光学素子よりも物体側に紫外線遮光手段を設ける方法が知られている。紫外線遮光手段としては、紫外線を吸収する特性を有する吸収タイプのもの(紫外線吸収手段)や、紫外線を反射する反射タイプのもの(紫外線反射手段)が用いられる。例えば、紫外線吸収手段は紫外線吸収材料により形成することができ、紫外線反射手段は複数の誘電体層を堆積させた多層膜により形成することができる。
紫外線吸収手段は、紫外線遮光効果の角度依存性が無いため、紫外線がどのような角度で入射してきたとしても、樹脂から成る光学素子に到達する紫外線を低減させることができる。例えば、紫外線吸収手段として、屈折作用を持たせたレンズ形状のもの、すなわち紫外線吸収材料から成るレンズを用いることができる。しかし、紫外線吸収手段の紫外線遮光効果はその厚さに依存するため、レンズ状の紫外線吸収手段を採用した場合は径方向において均一な紫外線遮光効果を得ることができない。
また、紫外線吸収材料の種類は限られているため、光学系の構成によっては、レンズ状の紫外線吸収材料を配置した場合に、良好な光学性能を得ることが困難になってしまう場合がある。なお、平板状の紫外線吸収手段を配置した場合は、レンズ状の紫外線吸収手段を配置した場合よりもレンズ枚数を増やす必要があるため、光学系の全長や重量が増大してしまう。
一方で、紫外線反射手段によれば、光学面に設ける反射防止コートとの兼用が可能であるため、平板フィルター等として光学系に別途配置したり、レンズ枚数を増やしたりする必要がなくなる。また、紫外線反射手段によれば、紫外線吸収手段と比較して透過率特性(波長に対する透過率の変化)を相対的に急峻にすることができるため、光学系全系のカラーバランスに与える影響を小さくしつつ、良好な紫外線遮光効果を得ることができる。
しかし、紫外線反射手段の透過率特性には、紫外線反射手段が設けられた光学面の面法線と入射光線との成す角度(入射角)が大きくなる程、短波長側にシフトしてしまうという角度依存性がある。そのため、紫外線反射手段に入射する紫外線の入射角が大きくなるに従い、紫外線遮光効果が小さくなってしまうことになる。
そこで、本実施形態に係る光学系100は、上記の条件式(1)及び(2)を満たすように、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面の位置と曲率半径とを適切に設定することで、紫外線の入射角の増大を抑制し、良好な紫外線遮光効果を得ている。
条件式(1)は光学系100における紫外線反射手段Cu1の配置を示している。紫外線反射手段Cu1を像側に近づけるに従い、入射角の大きい光線は、各光学素子を保持する鏡筒部材等によって遮蔽されるため、紫外線反射手段Cu1に到達し難くなる。よって、条件式(1)を満たすように、紫外線反射手段Cu1を最も物体側の面から離して配置することで、入射角の大きい光線を鏡筒部材等により十分に遮蔽することができ、紫外線遮光効果を十分に得ることができる。
条件式(1)の下限を下回ると、紫外線反射手段Cu1が物体側に近づき過ぎてしまい、入射角の大きい紫外線が紫外線反射手段Cu1を透過して光学素子OE1に到達してしまうため、紫外線遮光効果を十分に得ることができなくなる。また、条件式(1)の上限を上回ると、光学素子OE1よりも物体側に紫外線反射手段Cu1を配置することが困難になる。
条件式(2)は、光軸を含む断面内において、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置と光学素子OE1の光軸上の点とを結ぶ直線と、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面をその直線が通過する位置における面法線と、の成す角度を示している。なお、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面が非球面である場合、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置と光学素子OE1の光軸上の点とを結ぶ直線が、その非球面と交わる点における局所的な曲率半径をRuとする。
一般的に、条件式(1)を満たす領域においては、諸収差を低減するために極端に曲率が大きい光学面を配置することが無く、光線の屈折角が極端に大きくなることは無い。よって、条件式(1)を満たす領域では、最大高さH0の位置から入射し、各光学面にて屈折及び回折して光学素子OE1の光軸上の点に向かう光線(最軸外光線)を、最大高さH0の位置と光学素子OE1の光軸上の点とを結ぶ直線として近似することができる。すなわち、条件式(2)の左辺は、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面に対する最軸外光線の入射角に相当する。
条件式(2)を満たすことにより、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面に対する紫外線の入射角が小さくなるため、良好な紫外線遮光効果を得ることができる。条件式(2)の上限を上回ると、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面に対する紫外線の入射角が大きくなってしまい、紫外線遮光効果を十分に得ることができなくなる。
さらに、以下の条件式(1a)及び(2a)〜(1c)及び(2c)を順に満たしていくことがより好ましい。
0.14≦Lu/L≦0.85 ・・・(1a)
|tan−1(H0/Lr)−tan−1{H0(Lr−Lu)/(Ru×Lr)}|≦23° ・・・(2a)
0.18≦Lu/L≦0.80 ・・・(1b)
|tan−1(H0/Lr)−tan−1{H0(Lr−Lu)/(Ru×Lr)}|≦21° ・・・(2b)
0.22≦Lu/L≦0.75 ・・・(1c)
|tan−1(H0/Lr)−tan−1{H0(Lr−Lu)/(Ru×Lr)}|≦19° ・・・(2c)
また、本実施形態に係る光学系100は、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
0.20≦Lr/L≦0.95 ・・・(3)
条件式(3)を満たすように、光学素子OE1を十分に像側に配置することにより、光学系100を保持する鏡筒部材などによって入射角の大きい紫外線が遮蔽されるため、光学素子OE1に入射する紫外線を低減することができる。
さらに、以下の条件式(3a)〜(3c)を順に満たしていくことがより好ましい。
0.30≦Lr/L≦0.95 ・・・(3a)
0.40≦Lr/L≦0.90 ・・・(3b)
0.50≦Lr/L≦0.90 ・・・(3c)
また、本実施形態に係る光学系100は、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
0.04≦H0/(Lr×Lu)≦5 ・・・(4)
紫外線遮光効果を十分に得るためには、紫外線反射手段Cu1及び光学素子OE1を最も物体側の光学面より離して配置することにより、入射角の大きい光線を鏡筒部材などにより遮蔽することが好ましい。すなわち、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置と紫外線反射手段Cu1及び光学素子OE1における光軸上の位置とを結ぶ直線が、光軸OAとなす角度を小さくすることが好ましい。条件式(4)を満たすように、紫外線反射手段Cu1及び光学素子OE1を最も物体側の光学面より離して配置することで、紫外線が紫外線反射手段Cu1及び光学素子OE1に到達することを抑制することができる。
さらに、以下の条件式(4a)〜(4c)を順に満たしていくことがより好ましい。
0.08≦H0/(Lr×Lu)≦3 ・・・(4a)
0.12≦H0/(Lr×Lu)≦2 ・・・(4b)
0.16≦H0/(Lr×Lu)≦1.2 ・・・(4c)
また、本実施形態に係る光学系100は、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面における光軸からの最大高さをHuとするとき、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
Hu/Ru≦0.80 ・・・(5)
条件式(5)の上限を上回ると、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面の光軸からの最大高さの位置における接線と光軸との成す角度(開角)が大きくなり過ぎてしまい、膜厚が均一になるように紫外線反射手段Cu1を成膜することが困難になる。紫外線反射手段Cu1の膜厚が不均一になると、その透過率特性(透過率の波長特性)も不均一になってしまい、光学面内で均一な紫外線遮光効果を得ることが困難になる。
さらに、以下の条件式(5a)〜(5d)を順に満たしていくことがより好ましい。
Hu/Ru≦0.75 ・・・(5a)
Hu/Ru≦0.70 ・・・(5b)
Hu/Ru≦0.65 ・・・(5c)
Hu/Ru≦0.60 ・・・(5d)
紫外線反射手段Cu1としては、良好な紫外線遮光効果を得るために、波長360nmの光に対する透過率が20%以下であるものを用いることが望ましい。より好ましくは、紫外線反射手段Cu1の波長360nmの光に対する透過率を15%以下、さらに好ましくは10%以下、とすればよい。
また、紫外線反射手段Cu1の透過率が50%となるときの波長をλ50とするとき、光学系全系の可視光領域における透過率特性(カラーバランス)を損なわないようにするためには、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
365nm≦λ50≦430nm ・・・(6)
さらに、以下の条件式(6a)及び(6b)を順に満たしていくことがより好ましい。
370nm≦λ50≦415nm ・・・(6a)
375nm≦λ50≦405nm ・・・(6b)
さらに、光学系100の全系でのカラーバランスを損なわないようにするためには、紫外線反射手段Cu1の紫外線反射効果の透過率特性を急峻にすることが望ましい。そこで、紫外線反射手段Cu1の透過率が10%及び90%となるときの波長を各々λ10及びλ90とするとき、以下の条件式(7)を満足することが望ましい。
λ90−λ10≦30nm ・・・(7)
さらに、以下の条件式(7a)及び(7b)を順に満たしていくことがより好ましい。
λ90−λ10≦26nm ・・・(7a)
λ90−λ10≦22nm ・・・(7b)
また、可視光領域の光に対して良好な透過率特性を得るために、紫外線反射手段Cu1の透過率は波長480nm〜660nmの範囲において80%以上であることが望ましい。より好ましくは、紫外線反射手段Cu1の波長480nm〜660nmの範囲における透過率を85%以上、さらに好ましくは90%以上、とすればよい。
上述したように、本実施形態に係る光学素子OE1としては、異常分散性を有する樹脂から成る光学素子を用いてもよい。ここで、光学素子OE1のg線及びF線に対する異常分散性をΔθgFとするとき、光学系100における色収差を良好に補正するためには、以下の条件式(8)を満足することが望ましい。
0.0272<|ΔθgF| ・・・(8)
さらに、以下の条件式(8a)及び(8b)を順に満たしていくことがより好ましい。
0.05<|ΔθgF| ・・・(8a)
0.1<|ΔθgF| ・・・(8b)
なお、ここでは、フラウンホーファー線であるg線(435.8nm)、F線(486.1nm)、d線(587.6nm)、及びC線(656.3nm)に対する屈折率を各々ng、nF、nd、nCとしている。このとき、d線に対するアッベ数νd、g線及びF線に対する部分分散比θgF、g線及びF線に対する異常分散性ΔθgF、の夫々は、以下の式(9)〜(11)のように定義される。
νd=(nd−1)/(nF−nC) ・・・(9)
θgF=(ng−nF)/(nF−nC) ・・・(10)
ΔθgF=θgF−(−1.665×10−7νd+5.213×10−5νd−5.656×10−3νd+0.7278) ・・・(11)
なお、光学素子OE1の材料として、固体材料に無機酸化物(例えばTiOやITO:Indium−Tin−Oxideなど)の微粒子を混合した材料を用いる場合は、無機酸化物の微粒子によって光が散乱してしまうことを抑制する必要がある。そのためには、微粒子の粒径を2nmから50nmの範囲内に設定することが好ましい。また、固体材料に無機酸化物の微粒子を混合する際の凝集を抑制するために、分散剤等を添加してもよい。
ここで、固体材料(母材)に微粒子を分散させた混合体において、波長λに対する屈折率n(λ)は、Maxwell−Garnet理論に基づく関係式から導き出すことができる。具体的に、屈折率n(λ)は、固体材料の比誘電率をεm、微粒子の比誘電率をεp、固体材料の体積に対する微粒子の総体積の分率をη、とするとき、以下の式(12)で定義される混合体の比誘電率εavに基づいて、以下の式(13)のように表される。
Figure 0006253615
Figure 0006253615
以上、本実施形態に係る光学系100によれば、樹脂から成る光学素子を用いた場合にも、優れた耐環境性を確保することができる。なお、本実施形態に係る光学系100が、紫外線反射手段や樹脂から成る光学素子を複数有していてもよく、その場合、複数の紫外線反射手段及び複数の光学素子の夫々が、上述した各条件式を満足することが望ましい。
次に、本実施形態に係る光学系の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
以下、本発明の実施例1に係る光学系100について詳細に説明する。本実施例に係る光学系100は、上述の実施形態に係る光学系100(図1)と同様である。
図1に示すように、本実施例に係る光学系100は、物体側から像側へ順に、負の屈折力の第1レンズユニット(レンズ群)L1、正の屈折力の第2レンズユニットL2、正の屈折力の第3レンズユニットL3、から構成される。光学系100において、各レンズユニットの間隔は、フォーカシングに際して変化する。なお、図1では、光学系100が無限遠物体に合焦したときの断面を示しており、図中の矢印は、無限遠から近距離へのフォーカシングに際する、各レンズユニットの光軸方向における移動軌跡を示している。また、図2は、光学系100が無限遠物体に合焦したときの収差図である。
本実施例に係る紫外線反射手段Cu1は、多層膜で構成されており、光学系100における物体側から6番目の光学素子(第6レンズ)の物体側の光学面に設けられている。紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面は、物体側に向かって凸形状の曲面(凸面)である。なお、光学系100においては、紫外線反射手段Cu1を第4レンズの物体側の光学面に設けてもよく、その場合にも上述した各条件式を満足する。
また、本実施例に係る光学素子OE1は、(メタ)アクリルモノマーにTiO微粒子を体積比で25%分散させた混合体から成る、正の屈折力の屈折レンズである。光学素子OE1は、開口絞りSPよりも像側の第3レンズユニットL3中に配置されている。本実施例では、紫外線反射手段Cu1を光学素子OE1よりも物体側に配置し、夫々の間に開口絞りSPを配置することで、紫外線遮光効果を得ている。
光軸OAを含む断面において、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置から、光学素子OE1の物体側の光学面と光軸との交点に向かう光線が、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面に入射するときの光軸からの高さ(光線高さ)は17.43mmである。また、この光線が入射する位置での、紫外線反射手段Cu1が設けられた光学面の面法線の光軸に対する角度(面法線角度)は27.7度であるため、この光線と面法線との成す角度は9.1度となる。これより、紫外線反射手段Cu1に入射する光線の入射角が十分に小さくなっていることがわかる。
なお、この角度の値は、各光学面における光線の屈折等を考慮して算出したものであるため、条件式(2)により算出される角度の値とは若干の乖離があるものの、少なくとも条件式(2)を満足していれば本発明の効果を得ることができる。
[実施例2]
図3は、本発明の実施例2に係る光学系200の要部断面図であり、図4は、光学系200が無限遠物体に合焦したときの収差図である。本実施例に係る光学系200において、実施例1に係る光学系100と同等の構成については、説明を省略する。
本実施例に係る光学系200は、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズユニットL1、正の屈折力の第2レンズユニットL2、から構成される。光学系200においては、図中の矢印で示すように、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、第2レンズユニットL2が光軸方向へ移動する。
本実施例に係る紫外線反射手段Cu2は、多層膜で構成されており、光学系200における第3レンズの物体側の光学面に設けられている。紫外線反射手段Cu2が設けられた光学面は、物体側に向かって凸形状の曲面である。また、本実施例に係る光学素子OE2は、(メタ)アクリルモノマーから成る、正の屈折力の屈折レンズであり、第1レンズユニットL1中の開口絞りSPよりも像側に配置されている。なお、光学系200においては、紫外線反射手段Cu2を第2レンズの物体側の光学面に設けてもよく、その場合にも上述した各条件式を満足する。
光軸OAを含む断面において、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置から、光学素子OE2の物体側の光学面と光軸との交点に向かう光線が、紫外線反射手段Cu2が設けられた光学面に入射するときの光線高さは4.18mmである。また、この光線が入射する位置での、紫外線反射手段Cu2が設けられた光学面の面法線角度は6.1度であるため、この光線と面法線との成す角度は7.7度となる。これより、紫外線反射手段Cu2に入射する光線の入射角が十分に小さくなっていることがわかる。
[実施例3]
図5は、本発明の実施例3に係る光学系300の要部断面図であり、図6は、光学系300が無限遠物体に合焦したときの収差図である。本実施例に係る光学系300において、実施例1に係る光学系100と同等の構成については、説明を省略する。
本実施例に係る光学系300は、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズユニットL1、正の屈折力の第2レンズユニットL2、負の屈折力の第3レンズユニットL3、から構成される。光学系300においては、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、図中の矢印で示すように第1レンズユニットL1及び第2レンズユニットL2が光軸方向へ移動することにより、各レンズユニットの間隔が変化する。
本実施例に係る紫外線反射手段Cu3は、多層膜で構成されており、光学系300における第3レンズの像側の光学面に設けられている。紫外線反射手段Cu3が設けられた光学面は、物体側に向かって凸形状の曲面である。また、本実施例に係る光学素子OE3は、(メタ)アクリルモノマーから成る、正の屈折力の屈折レンズであり、開口絞りSPよりも像側の第2レンズユニットL2中に配置されている。なお、光学系300においては、紫外線反射手段Cu3を第4レンズと第5レンズとの接合面に設けてもよく、その場合にも上述した各条件式を満足する。
光軸OAを含む断面において、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置から、光学素子OE3の物体側の光学面と光軸との交点に向かう光線が、紫外線反射手段Cu3が設けられた光学面に入射するときの光線高さは7.54mmである。また、この光線が入射する位置での、紫外線反射手段Cu3が設けられた光学面の面法線角度は32度であるため、この光線と面法線との成す角度は1.1度となる。これより、紫外線反射手段Cu3に入射する光線の入射角が十分に小さくなっていることがわかる。
[実施例4]
図7は、本発明の実施例4に係る光学系400の要部断面図であり、図8は、光学系400が無限遠物体に合焦したときの収差図である。本実施例に係る光学系400において、実施例1に係る光学系100と同等の構成については、説明を省略する。
本実施例に係る光学系400は、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズユニットL1、正の屈折力の第2レンズユニットL2、正の屈折力の第3レンズユニットL3、から構成される。光学系400においては、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、図中の矢印で示すように第2レンズユニットL2及び第3レンズユニットL3が光軸方向へ移動することにより、各レンズユニットの間隔が変化する。
本実施例に係る紫外線反射手段Cu4は、多層膜で構成されており、光学系400における第5レンズの物体側の光学面に設けられている。紫外線反射手段Cu4が設けられた光学面は、物体側に向かって凸形状の曲面である。また、本実施例に係る光学素子OE4は、(メタ)アクリルモノマーから成る、正の屈折力の屈折レンズであり、開口絞りSPよりも物体側の第2レンズユニットL2中に配置されている。
光軸OAを含む断面において、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置から、光学素子OE4の物体側の光学面と光軸との交点に向かう光線が、紫外線反射手段Cu4が設けられた光学面に入射するときの光線高さは12.54mmである。また、この光線が入射する位置での、紫外線反射手段Cu4が設けられた光学面の面法線角度は11.6度であるため、この光線と面法線との成す角度は7.0度となる。これより、紫外線反射手段Cu4に入射する光線の入射角が十分に小さくなっていることがわかる。
[実施例5]
図9は、本発明の実施例5に係る光学系500の要部断面図であり、図10は、光学系500が無限遠物体に合焦したときの収差図である。本実施例に係る光学系500において、実施例1に係る光学系100と同等の構成については、説明を省略する。
本実施例に係る光学系500は、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズユニットL1、正の屈折力の第2レンズユニットL2、正の屈折力の第3レンズユニットL3、から構成される。光学系500においては、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、図中の矢印で示すように第2レンズユニットL2及び第3レンズユニットL3が光軸方向へ移動することにより、各レンズユニットの間隔が変化する。
本実施例に係る紫外線反射手段Cu5は、多層膜で構成されており、光学系500における第8レンズの像側の光学面に設けられている。紫外線反射手段Cu5が設けられた光学面は、物体側に向かって凸形状の曲面である。また、本実施例に係る光学素子OE5は、(メタ)アクリルモノマーにITO微粒子を体積比15%で分散させた混合体から成る、負の屈折力の屈折レンズであり、開口絞りSPよりも像側の第3レンズユニットL3中に配置されている。
光軸OAを含む断面において、最も物体側の光学面の最大高さH0の位置から、光学素子OE5の物体側の光学面と光軸との交点に向かう光線が、紫外線反射手段Cu5が設けられた光学面に入射するときの光線高さは7.53mmである。また、この光線が入射する位置での、紫外線反射手段Cu5が設けられた光学面の面法線角度は15.3度であるため、この光線と面法線との成す角度は8.1度となる。これより、紫外線反射手段Cu5に入射する光線の入射角が十分に小さくなっていることがわかる。
本実施例では、紫外線反射手段Cu5を、SiO(nd=1.46)及びTiO(nd=2.32)を含む多層膜によって構成し、その各界面を利用して紫外領域の光の通過を抑制している。表1に、本実施例に係る紫外線反射手段Cu5の構成を示す。なお、表1において、ndはd線(587.6nm)に対する屈折率を示している。また、本実施例において、基板の材料としては株式会社オハラのS−LAH55を用いている。
Figure 0006253615
また、図11に、本実施例に係る紫外線反射手段Cu5の透過率特性を示す。図11より、紫外線反射手段Cu5の透過率特性が紫外領域近傍(400nm近傍)で急峻になっており、良好な紫外線遮光効果が得られていることがわかる。具体的に、紫外線反射手段Cu5の透過率が10%、50%、90%となるのは、各々波長376nm、390nm、400nmの光に対してであり、λ90−λ10は24nmとなる。また、紫外線反射手段Cu5の波長360nmの光に対する透過率は3%以下であり、波長480nm〜660nmの範囲における光の透過率は95%以上である。
次に、上述した実施例1乃至5の夫々に対応する数値実施例1乃至5について、具体的な数値データを示す。ただし、各数値実施例において、面番号は光入射側から数えた面の番号(m)を示し、rは第m番目の光学面(第m面)の曲率半径を示し、dは第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)、を示す。また、nd及びνdの夫々は第m番目の光学部材のd線に対する屈折率及びアッベ数を示す。
なお、各数値実施例において、非球面形状の光学面については、面番号の後に*(アスタリスク)の符号を付加している。また、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。光学面の非球面形状は、光軸方向における面頂点からの変位量をX、光軸方向に垂直な方向における光軸からの高さをh、近軸曲率半径をr、円錐定数をk、非球面係数をB、C、D、E…、とするとき、以下の式(14)により表される。
Figure 0006253615
(数値実施例1)
面番号 r d nd vd 有効径
1 480.322 2.82 1.67270 32.1 55.79
2 36.983 6.74 47.80
3 119.552 2.46 1.51742 52.4 47.72
4 42.361 5.06 45.90
5 90.295 4.27 1.90366 31.3 46.24
6 -18601.026 0.15 46.10
7 93.603 3.43 1.58313 59.4 45.43
8* 39.044 4.01 43.41
9 62.996 5.50 1.91082 35.3 43.38
10 -756.556 (可変) 42.91
11 37.467 5.79 1.83481 42.7 34.86
12 779.999 3.27 34.14
13 72.301 2.99 1.59522 67.7 30.47
14 -1236.876 1.50 1.72825 28.5 29.64
15 28.912 (可変) 26.78
16(絞り) ∞ 7.36 25.30
17 -18.879 1.64 1.84666 23.8 24.50
18 197.444 1.21 1.69934 26.4 28.47
19 -209.968 3.90 1.91082 35.3 28.61
20 -42.029 0.27 29.63
21 92.376 7.48 1.59522 67.7 31.68
22 -33.657 0.15 32.00
23* -106.635 3.88 1.85400 40.4 33.05
24 -41.586 39.05 34.12
像面 ∞
非球面データ
第8面
K= 0.00000e+000 B=-3.29635e-006 C=-1.06088e-009 D=-8.09890e-012
E= 1.33588e-014 F=-9.49240e-018
第23面
K= 0.00000e+000 B=-6.98994e-006 C=-7.36799e-010 D=-7.33127e-012
E= 6.43354e-015
各種データ
焦点距離 34.30
Fナンバー 1.45
画角 32.24
像高 21.64
レンズ全長 127.48
BF 39.05
物体距離 無限遠 1750 1000 500 300
d10 5.93 5.48 5.09 3.97 1.70
d15 8.60 8.30 8.07 7.45 6.48
入射瞳位置 34.66
射出瞳位置 -43.12
前側主点位置 54.64
後側主点位置 4.75
レンズユニットデータ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -396.15 34.44 -96.68 -163.46
2 11 116.60 13.56 -20.89 -25.39
3 16 42.30 25.90 23.59 10.19
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -59.72
2 3 -128.19
3 5 99.45
4 7 -117.60
5 9 64.05
6 11 46.98
7 13 114.86
8 14 -38.77
9 17 -20.28
10 18 145.68
11 19 57.06
12 21 42.38
13 23 77.69
(数値実施例2)
面番号 r d nd vd 有効径
1 49.172 1.80 1.72916 54.7 29.18
2 7.731 8.54 15.12
3 11.844 1.83 1.74320 49.3 11.33
4 8.327 2.25 9.43
5 39.257 2.03 1.84666 23.8 8.62
6 -45.502 1.21 7.78
7 -13.730 3.85 1.72916 54.7 7.07
8 -10.941 0.69 8.22
9(絞り) ∞ 2.62 8.21
10 21.663 2.39 1.49700 81.5 8.18
11 -13.589 0.52 7.99
12 -15.907 0.64 1.72825 28.5 8.27
13 9.609 0.57 1.63556 22.7 9.69
14 13.950 3.25 1.65160 58.5 9.79
15 -27.106 (可変) 11.02
16* -52.965 2.04 1.58313 59.4 15.91
17 -19.867 (可変) 16.68
像面 ∞
非球面データ
第16面
K= 0.00000e+000 B=-6.57616e-005 C= 2.99433e-007 D=-4.07412e-009
E= 2.53079e-011 F=-2.25245e-014
各種データ
焦点距離 9.60
Fナンバー 2.80
画角 181.7
像高 13.66
レンズ全長 55.13
BF (可変)
物体距離 無限遠 480 90
d15 5.89 5.44 1.79
d17(BF) 15.00 15.46 19.11
入射瞳位置 8.62
射出瞳位置 -22.89
前側主点位置 15.79
後側主点位置 5.40
レンズユニットデータ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 13.10 32.19 16.93 14.25
2 16 53.31 2.04 2.02 0.76
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -12.82
2 3 -48.47
3 5 25.17
4 7 46.68
5 10 17.19
6 12 -8.14
7 13 46.21
8 14 14.59
9 16 53.31
(数値実施例3)
面番号 r d nd νd 有効径
1 39.433 2.83 1.72916 54.7 24.91
2 281.196 0.15 24.61
3 18.518 4.27 1.49700 81.5 22.99
4 42.242 0.17 21.69
5 42.828 1.18 1.51742 52.4 21.57
6 14.224 5.52 18.97
7(絞り) ∞ (可変) 18.37
8 -18.831 1.08 1.72047 34.7 17.61
9 21.511 6.53 1.80400 46.6 19.07
10 -23.161 2.06 19.50
11 -17.544 1.28 1.69895 30.1 18.92
12 46.103 1.27 1.63429 23.3 20.48
13 -3465.813 3.56 1.83481 42.7 20.51
14 -26.089 0.15 22.92
15* 131.720 2.63 1.80400 46.6 22.51
16 -55.435 (可変) 22.83
17 35.765 4.64 1.58313 59.4 23.85
18 -56.187 2.11 23.71
19 -42.552 1.15 1.56732 42.8 22.93
20 34.975 17.38 22.64
像面 ∞
非球面データ
第15面
K= 0.00000e+000 B=-3.48818e-006 C= 4.64092e-008 D=-5.55436e-010
E= 3.41931e-012 F=-8.48042e-015
各種データ
焦点距離 36.00
Fナンバー 1.45
半画角(度) 20.78
像高 13.66
レンズ全長 63.38
BF 17.38
無限遠 x0.25 x0.5
d 7 4.60 7.33 5.90
d16 0.80 11.86 23.62
入射瞳位置 15.94
射出瞳位置 -35.04
前側主点位置 27.22
後側主点位置 -18.62
レンズユニットデータ
群 始面 焦点距離
1 1 78.74 8.60 -11.84 -15.01
2 8 38.87 18.56 16.88 10.44
3 17 -6597.19 7.90 851.23 748.86
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 62.59
2 3 62.60
3 5 -41.75
4 8 -13.78
5 9 14.84
6 11 -18.03
7 12 71.74
8 13 31.47
9 15 48.83
10 17 38.19
11 19 -33.66
(数値実施例4)
面番号 r d nd vd 有効径
1 72.080 2.65 1.58313 59.4 50.00
2* 25.512 13.45 41.33
3 -96.609 2.50 1.48749 70.2 40.75
4 66.944 3.13 39.59
5 175.419 5.63 1.91082 35.3 39.68
6 -77.862 3.86 39.54
7 -44.606 2.30 1.69895 30.1 38.10
8 -178.782 0.15 38.34
9 62.257 8.11 1.59522 67.7 38.01
10 -59.637 (可変) 37.40
11 48.797 4.61 2.00100 29.1 35.03
12 9939.838 1.32 34.39
13 333.607 4.76 1.60311 60.6 32.67
14 -61.478 1.00 1.63556 22.4 31.18
15 -45.844 1.59 1.72825 28.5 30.99
16 32.360 (可変) 27.20
17(絞り) ∞ 7.17 26.60
18 -21.286 1.40 1.69895 30.1 25.93
19 177.619 4.21 1.59522 67.7 28.93
20 -52.749 0.15 29.70
21 97.355 7.19 1.59522 67.7 31.37
22 -35.549 0.15 32.12
23* -158.409 4.26 1.85400 40.4 33.44
24 -43.693 (可変) 34.50
像面 ∞
非球面データ
第2面
K=0.00000e+000 B=-1.26283e-006 C=-4.27073e-009 D= 5.04254e-012 E=-1.12945e-014
第23面
K=0.00000e+000 B=-6.35905e-006 C=-4.47403e-010 D=-4.21764e-012 E=2.36025e-015
各種データ
焦点距離 34.30
Fナンバー 1.45
画角 32.24
像高 21.64
レンズ全長 131.15
BF 39.00
物体距離 無限遠 1750 300
d10 7.06 6.32 0.80
d18 5.50 5.50 5.50
d26 39.00 39.74 45.26
入射瞳位置 35.71
射出瞳位置 -37.10
前側主点位置 54.55
後側主点位置 4.70
レンズユニットデータ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 170.03 41.79 78.71 82.50
2 11 783.13 13.28 -152.17 -134.21
3 17 44.42 24.52 22.40 8.09
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -69.17
2 3 -80.71
3 5 59.84
4 7 -85.64
5 9 52.48
6 11 48.98
7 13 86.47
8 14 276.77
9 15 -25.83
10 18 -27.12
11 19 68.80
12 21 44.65
13 23 69.46
(数値実施例5)
面番号 r d nd vd 有効径
1 55.052 1.39 1.58313 59.4 50.00
2* 25.148 13.72 42.43
3 -106.406 2.03 1.51633 64.1 42.14
4 50.816 3.68 40.61
5 113.354 6.23 1.91082 35.3 40.83
6 -89.012 7.06 40.66
7 -44.957 2.03 1.69895 30.1 37.20
8 -336.413 0.17 37.42
9 69.607 8.37 1.59522 67.7 37.46
10 -50.652 (可変) 37.88
11 43.189 5.19 2.00100 29.1 35.48
12 1039.705 0.14 34.68
13 78.829 5.45 1.59522 67.7 32.76
14 -62.807 1.54 1.85026 32.3 31.30
15 28.545 (可変) 27.08
16(絞り) ∞ 7.24 26.48
17 -20.859 1.40 1.71736 29.5 25.82
18 -526.799 0.05 1.54402 19.6 28.63
19 150.060 5.37 1.69680 55.5 29.15
20 -49.018 0.15 30.23
21 122.455 6.57 1.65160 58.5 31.49
22 -37.407 0.19 32.50
23* -82.464 3.70 1.85400 40.4 33.20
24 -40.578 (可変) 34.31
像面 ∞
非球面データ
第2面
K=0.00000e+000 B=-1.17609e-006 C=-3.67097e-009 D=4.77220e-012 E=-1.15057e-014
第24面
K=0.00000e+000 B=-6.57816e-006 C=-1.77654e-010 D=-5.21093e-012 E=4.55629e-015
各種データ
焦点距離 34.30
Fナンバー 1.45
画角 32.24
像高 21.64
レンズ全長 133.69
BF 39.00
物体距離 無限遠 1750 300
d10 7.10 6.36 0.80
d15 5.92 5.92 5.92
d24 39.00 39.74 45.30
入射瞳位置 36.86
射出瞳位置 -36.49
前側主点位置 55.58
後側主点位置 4.70
レンズユニットデータ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 185.01 44.67 86.61 92.68
2 11 594.71 12.33 -126.75 -110.20
3 16 44.66 24.67 22.33 8.15
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -80.78
2 3 -66.32
3 5 55.56
4 7 -74.46
5 9 50.57
6 11 44.90
7 13 59.58
8 14 -22.90
9 17 -30.31
10 18 -214.68
11 19 53.62
12 21 44.70
13 23 89.89
表2に、各数値実施例に係る光学系についての、条件式(1)乃至(5)における代数部分の数値を示し、表3に、各数値実施例に係る樹脂から成る光学素子の光学特性を示す。また、表4に、実施例3に係る樹脂から成る光学素子を構成する混合体のベース材料及び混合微粒子の光学特性を示す。
Figure 0006253615
Figure 0006253615
Figure 0006253615
[光学機器]
図12は、本発明の実施形態に係る光学機器としての撮像装置(デジタルスチルカメラ)の要部概略図である。本実施形態に係る撮像装置は、カメラ本体10と、上述した各実施例のいずれかに係る光学系(撮影光学系)11と、撮影光学系11からの光を受光し、撮影光学系11によって形成される被写体像を光電変換する受光素子(撮像素子)12と、を備える。
本実施形態に係る撮像装置によれば、上述した各実施例のいずれかに係る光学系を採用することにより、高い光学性能を得ることができ、高画質な画像を取得することが可能になる。なお、受光素子12としては、CCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(電子撮像素子)を用いることができる。このとき、受光素子12により取得された画像の歪曲収差や色収差等の諸収差を電気的に補正することにより、出力画像を高画質化することが可能になる。
なお、上述した各実施例に係る光学系は、図12に示したデジタルスチルカメラに限らず、銀塩フィルム用カメラやビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡、プロジェクター、デジタル複写機等の種々の光学機器に適用することができる。例えば、本発明をプロジェクターに適用する場合には、上述した実施形態における「物体側」を「光源側」と置き換えればよい。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
OE1 樹脂から成る光学素子
Cu1 紫外線反射手段
100 光学系
OA 光軸

Claims (11)

  1. 樹脂から成る光学素子と、紫外線を反射する紫外線反射手段とを有する光学系であって、
    前記紫外線反射手段は、前記光学素子よりも物体側の光学面に設けられており、
    最も物体側の光学面における光軸からの最大高さをH0、前記最も物体側の光学面から前記紫外線反射手段及び前記光学素子までの距離を各々Lu及びLr、前記光学系の全長をL、前記紫外線反射手段が設けられた光学面の曲率半径をRu、前記光学素子のg線及びF線に対する異常分散性をΔθgFとするとき、
    0.10≦Lu/L≦0.90
    |tan−1(H0/Lr)−tan−1{H0(Lr−Lu)/(Ru×Lr)}|≦25°
    0.0272<|ΔθgF|
    なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
  2. 0.20≦Lr/L≦0.95
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 0.04≦H0/(Lr×Lu)≦5
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系。
  4. 前記紫外線反射手段が設けられた光学面における光軸からの最大高さをHuとするとき、
    Hu/Ru≦0.80
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学系。
  5. 波長360nmの光に対する前記紫外線反射手段の透過率は、20%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学系。
  6. 前記紫外線反射手段の透過率が50%となるときの波長をλ50とするとき、
    365nm≦λ50≦430nm
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学系。
  7. 前記紫外線反射手段の透過率が10%及び90%となるときの波長を各々λ10及びλ90とするとき、
    λ90−λ10≦30nm
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学系。
  8. 前記紫外線反射手段の透過率は、波長480nm〜660nmの範囲において80%以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学系。
  9. 前記紫外線反射手段は、SiO及びTiOを含む多層膜から成ることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光学系。
  10. 前記紫外線反射手段よりも像側に配置される開口絞りを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光学系。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光学系と、該光学系からの光を受光する受光素子と、を備えることを特徴とする光学機器。
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