JP5202004B2 - 接合レンズ及びそれを有する光学系並びに接合レンズの製造方法 - Google Patents

接合レンズ及びそれを有する光学系並びに接合レンズの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、接合レンズ及びそれを有する光学系並びに接合レンズの製造方法に関し、例えば銀塩フィルム用カメラ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、望遠鏡、双眼鏡、プロジェクター、複写機等の光学系に用いられるのに好適なものである。
近年のデジタルカメラやビデオカメラ等の光学機器に用いられる光学系は高性能であり、全体が小型軽量であることが求められている。一般的に、光学系は小型化を図るほど諸収差、特に軸上色収差及び倍率色収差に代表される色収差が多く発生し、光学性能が低下する傾向にある。
既存のガラス等の光学材料のみを用いた光学系では、高性能化と小型軽量化を同時に満足することが難しい。このような課題を解決する手段として、光学系の一部のレンズの材料に異常分散材料を用いて色消し(色収差の補正)をする方法が知られている。
近年、異常分散特性を持つ固体材料(光学材料)として、透明媒体にIndium-Tin Oxide(ITO)微粒子やTiO微粒子を分散させた混合体や、樹脂から成る固体材料を組み合わせて使用したものが提案されている。そして、これらの材料より成るレンズを用いて色消しを行った光学系が知られている(特許文献1)。
特開2007−163964号
異常分散特性を有する固体材料より成る光学素子を光学系中に複数用いると、光学系全体の色収差の補正がより容易になり、光学系全体の小型化を図りつつ高い光学性能を得るのが容易となる。
従来、異常分散特性を有する固体材料より成る光学素子を複数用いるとき、それらを接合せず、独立して光学系の複数位置に用いていた。
このような構成の場合、異常分散性を有する固体材料より成る光学素子を一連の工程によって連続して製造することが困難となる。
すなわち、これらを製造するための手段を複数用いる必要があり、製造プロセス及び製造装置が複雑になってくる。
また、光学系中の異なる位置に、異常分散性を有する固体材料より成る複数の光学素子を分離して配置すると、環境の変動があったときに、個々の光学素子が受ける影響が各々異なってくる。
そうすると、個々の光学素子で光学性能の変化が異なってきて、全体として光学性能が大きく変化してしまう。このように異常分散特性を有する固体材料より成る光学素子を複数に分離して配置すると、耐環境特性が低下する場合がある。
又、異常分散特性を有する固体材料より成る光学素子を複数配置すれば、1つの場合に比べて色収差の補正が容易になる。しかしながら光学系中に異常分散性を有する固体材料より成る光学素子を単に複数配置しても、異常分散特性の値や屈折力等を適切に設定しないと色収差を良好に補正し、高い光学性能を得るのは難しい。
本発明は、色収差をはじめとする諸収差を良好に補正することができる、製造が容易で、耐環境性に優れた接合レンズ及びそれを有する光学系並びに接合レンズの製造方法の提供を目的とする。
本発明の接合レンズは、互いに異なる固体材料で構成された第1、第2、第3光学素子を有し、前記第3光学素子と前記第1光学素子とが接合されており、前記第1光学素子と前記第2光学素子が接合されている接合レンズであって、
前記第1、第2光学素子の光入射面と光出射面は共に屈折面であり、
前記第1、第2光学素子の材料のg線とF線に関する異常分散性を各々ΔθgF1、ΔθgF2、前記第1、第2光学素子の光入射面と光出射面が共に空気に接する面としたときの前記第1、第2光学素子の屈折力を各々φ1、φ2とするとき、
|ΔθgF1|>0.0272
|ΔθgF2|>0.0272
ΔθgF1×ΔθgF2<0
φ1×φ2<0
なる条件式を満足することを特徴としている。
本発明によれば、色収差の補正が良好に行われ、かつ製造が容易で、耐環境性に優れた、高い光学性能を有する接合レンズ及びそれを有する光学系並びに接合レンズの製造方法を提供できる
以下、本発明の接合レンズおよびそれを有する光学系について説明する。
本発明の接合レンズは、互いに異なる固体材料(部分分散比が異なる)で構成された第1、第2、第3光学素子を有し、透明板等の光学素子(第3光学素子)と第1光学素子が接合されており、第1光学素子と第2光学素子が接合されている。
接合された第1、第2光学素子の光入射面と光出射面は共に屈折面であり、屈折作用するように第3光学素子の少なくとも一方の面に接合されている。
そして本発明の接合レンズは、デジタルカメラ・銀塩フィルム用カメラ・デジタルビデオカメラ・ビデオカメラ・望遠鏡・双眼鏡・複写機・プロジェクター等の光学機器の光学系として、又は光学系の一部に用いられる。
尚、第1、第2、第3光学素子を構成する各固体材料は、光学系に適用して使用する状態で固体の材料を指し、製造時などの光学系を使用する前での状態は、どのような状態であっても良い。例えば、製造時には液体材料であっても、それを硬化させて固体材料としたものも、ここでいう固体材料に該当する。
また、第1、第2光学素子は、屈折作用でパワー(屈折力)を生じる、例えば屈折レンズ等を意味し、回折作用でパワーが生じる回折光学素子を含まない。
本発明の接合レンズの一部を構成する第1、第2光学素子の材料のg線とF線に関する異常分散性を各々ΔθgF1、ΔθgF2とする。又第1、第2光学素子の光入射面と光出射面が共に空気に接する面としたときの該第1、第2光学素子の屈折力を各々φ1、φ2とする。
このとき
|ΔθgF1|>0.0272 ‥‥‥(1)
|ΔθgF2|>0.0272 ‥‥‥(2)
ΔθgF1×ΔθgF2<0 ‥‥‥(3)
φ1×φ2<0 ‥‥‥(4)
なる条件式を満足している。
尚、本発明の接合レンズの一部を構成する第1、第2光学素子は次の諸条件のうち、1以上を満足するのが良く、これによれば各条件の対応した効果が得られる。
第1、第2光学素子の材料のd線に関するアッベ数を各々νd1、νd2とする。
第1、第2光学素子の材料のg線とd線に関する異常分散特性を各々Δθgd1、Δθgd2とする。このとき
νd1<60 ‥‥‥(5)
νd2<60 ‥‥‥(6)
ΔθgF1×φ1>0 ‥‥‥(7)
ΔθgF2×φ2>0 ‥‥‥(8)
|Δθgd1|>0.038 ‥‥‥(9)
|Δθgd2|>0.038 ‥‥‥(10)
Δθgd1×Δθgd2<0 ‥‥‥(11)
ΔθgF1×Δθgd1>0 ‥‥‥(12)
なる条件式のうち1以上を満足するのが良い。
尚、本発明における固体材料の異常分散性ΔθgF、Δθgd及びアッベ数νdは次のとおりである。
フラウンフォーファ線のg線(435.8nm)、F線(486.1nm)、d線(587.6nm)、C線(656.3nm)に対する屈折率をそれぞれNg、NF、Nd、NCとする。このときアッベ数νd、g線とd線に関する部分分散比θgd、g線とF線に関する部分分散比θgFは次のとおりである。
νd =(Nd−1)/(NF−NC)
θgd =(Ng−Nd)/(NF−NC)
θgF =(Ng−NF)/(NF−NC)
g線とd線に関する異常分散性Δθgd、及びg線とF線に関する異常分散性ΔθgFは次のとおりである。一般的な光学材料の部分分散比は、アッベ数の変化に対してほぼ同傾向に変化する。このときの部分分散比の標準値θgd0、θgF0をd線に関するアッベ数νdの関数として以下のように表す。
θgd0=−1.687×10−7νd+5.702×10−5νd
−6.603×10−3νd+1.462
θgF0=−1.665×10−7νd+5.213×10−5νd
−5.656×10−3νd+0.7278
このとき、異常分散性とはこの標準値からの差分を指す。すなわち異常分散性Δθgd、ΔθgFは各々
Δθgd=θgd−θgd0
ΔθgF=θgF−θgF0
と表される。
本発明の接合レンズの一部を構成する第1、第2光学素子が第3光学素子(レンズ)の凸面上に形成されるときは、
φ1<0 ‥‥‥(13)
0<φ2 ‥‥‥(13)
なる条件を満足する形状より成っていることが好ましい。
逆に第1、第2光学素子が、第3光学素子(レンズ)の凹面上に形成されるときは、
0<φ1 ‥‥‥(14)
φ2<0 ‥‥‥(14)
なる条件を満足する形状より成っていることが好ましい。
次に、前述の各条件式の技術的意味について説明する。
本発明の接合レンズを構成する第1、第2光学素子は、条件式(1)から(3)を満足する固体材料から成り、かつ条件式(4)を満足する屈折力より成る形状(レンズ形状)をとっている。
換言すれば、第1、第2光学素子を構成する固体材料には、一般的な光学材料と比べて部分分散比が大きい固体材料と小さい固体材料を用いている。更に、第1、第2光学素子の屈折力の符号は互いに異なっている。このような構成をとることで光学系の色収差を良好に補正することが容易にしている。
更に好ましくは第1、第2光学素子には、条件式(5)、(6)を満足する固体材料を用いるのが良い。これによれば色収差の補正をより容易に行うことができる。
また、条件式(7)、(8)を満足する屈折力とするのが良い。これによれば、更に色収差を良好に補正するのが容易となる。
条件式(1)、(2)を満足する固体材料(以下、「光学材料」ともいう)の具体例としては、例えば樹脂がある。
さまざまな樹脂の中でも特にUV硬化樹脂1やUV硬化樹脂2、及びN−ポリビニルカルバゾール等は条件式(1)、(2)を満足する光学材料である。
尚、条件式(1)、(2)を満足すれば、これらの材料に限定するものではない。
また、下記の無機酸化物ナノ微粒子を合成樹脂中に分散させた混合体も条件式(1)、(2)を満足する光学材料である。無機酸化物としては、例えばTiO(Nd=2.304,νd=13.8)、Nb(Nd=2.367,νd=14.0)、ITO(Nd=1.8571,νd=5.69)がある。更に、CrO(Nd=2.2178,νd=13.4)、BaTiO(Nd=2.4362,νd=11.3)等が挙げられる。
これらの無機酸化物の中では、TiO微粒子を合成樹脂中に適切なる体積比で分散させた場合、上記条件式(1)または(2)を満足する光学材料が得られる。
また、ITO(Indium−Tin−Oxide)微粒子を合成樹脂中に適切なる体積比で分散させた場合、上記条件式(1)または(2)を満足する光学材料が得られる。尚、条件式(1)、(2)を満足すれば、これらの材料に限定するものではない。
表1に上記材料の各波長における屈折率、d線に対するアッベ数νd、g線とF線に関する部分分散比θgF及びg線とd線に関する部分分散比θgdを示す。
尚、表1中のベース合成樹脂1とは、TiOやITO等の無機酸化物微粒子を分散させる透明媒質を表している。
各実施例では、一般的な光学材料に比べて部分分散比の大きい光学材料と、部分分散比の小さい光学材料より成る2つの光学素子を接合した接合素子を用いることにより、色収差の補正を良好に行っている。
光学材料の屈折率の波長特性(分散特性)において、アッベ数は分散特性曲線の傾きを表し、部分分散比は分散特性曲線の曲がり具合を表すものである。
一般的に光学材料は、短波長側の屈折率が長波長側の屈折率よりも高く、d線におけるアッベ数νd、g線とF線に関する部分分散比θgF、g線とd線に関する部分分散比θgdは各々正の値をとる。
このため、分散特性曲線(波長に対する屈折率の特性)は下に凸の曲線となる。さらに短波長側になるにつれて波長の変化に対する屈折率の変化は大きくなる。
例えば、(株)OHARA社の商品名S−BSL7(Nd=1.516、νd=64.1)、商品名S−TIH53(Nd=1.847、νd=23.8)の屈折率の波長特性は図1のようになる。
アッベ数νdが小さく高分散な商品名S−TIH53の方が屈折率の波長特性曲線の傾きが大きく、かつ短波長領域での変化量も大きい。このように、アッベ数νdの小さい高分散な光学材料ほど、g線とF線に関する部分分散比θgFの値は大きくなる傾向がある。
また、一般の光学材料において、部分分散比はアッベ数に対して低分散領域ではほぼ直線的な変化をし、高分散になるにつれて変化の度合いは大きくなる傾向にある。このような分布から外れたものが異常分散性を有する光学材料である。
このような異常分散性を有する光学材料では、一般的な光学材料と比べて透過率が比較的低いことや、厚さが増すほど成形の難易度が上がること、環境変化による性能変動が生じやすくなること等の理由から、各々の厚みを薄くして使用することが重要である。
そこで部分分散比の大きな光学材料に加えて、部分分散比の小さな光学材料とを併せて用いることで、各々の厚みの増大を抑えつつ、良好な色消し効果を得ている。
以下では、部分分散比が大きな光学材料を用いた屈折光学系部分GNLと、部分分散比が小さな光学材料を用いた屈折光学系部分GLと、部分分散比が一般的な値である光学材料を用いた屈折光学系部分Gより構成される光学系の色収差の補正について説明する。
図2において、屈折光学系部分Gが部分系としてある程度、色収差が補正された状態の色収差係数の波長特性曲線(以下、色収差係数曲線とも記載する)を破線Gで示す。曲線GNL及びGLは各々屈折光学系部分GNL及びGLにおける色収差係数曲線を表している。また、色収差の補正後の曲線は屈折光学系部分Gに、屈折光学系部分GNLおよびGLを導入し、色収差を補正した場合の色収差係数曲線を示している。
一般的に色収差が補正された光学系における色収差係数曲線は、破線Gのように短波長側に曲がりを残した状態で、色収差のバランスをとっていることが多い。一般的な光学材料のみを使用して、色収差をより良好に補正するのは困難である。
このような屈折光学系部分Gに対して、屈折光学系部分GNLを導入し適当なパワーを与えると、設計基準波長を中心にして色収差係数の傾きが変化する。このとき、屈折光学系部分GNLは一般の光学材料に比べて部分分散比が大きいため、短波長側での色収差係数曲線の変化がより大きくなる。
このとき、屈折光学系部分GNLで発生している色収差係数曲線の傾きのみを補正すれば、屈折光学系部分Gの短波長領域における曲がりを打ち消し、色収差を良好に補正することができる。色収差係数曲線の傾きを補正するとき、一般的な光学材料を用いると部分分散比の値に応じて短波長側に曲がりを持つ。これは、屈折光学系部分GNLによる短波長領域の色補正効果と打ち消し合い、結果として光学系全系の色補正効果が小さくなる。この場合に十分な色補正効果を得るためには、屈折光学系部分GNLのパワーを大きくして、短波長領域における色補正効果を増加する必要がある。しかし、屈折光学系部分GNLのパワーを大きくすると、レンズとしての厚みが増してくる。
そこで、屈折光学系部分GNLにおける色収差係数曲線の傾きを補正するのに、屈折光学系部分GLを利用すれば色収差の補正が容易となる。
屈折光学系部分GLは一般的な光学材料と比較して部分分散比が小さい光学系で構成されている。このため、色収差係数曲線は比較的線形性を示す。
つまり、一般的な光学材料で屈折光学系部分GNLの色収差係数曲線の傾きを補正する場合と比較して、短波長領域での色収差の補正を打ち消す効果を抑えることができる。
すなわち、屈折光学系部分GNL及びGLのパワーを大きくすること無く、色収差を良好に補正することが可能となる。
このように、本発明の接合レンズでは、屈折光学系部分GNL及びGLの厚みを抑えつつ、比較的容易に色収差係数曲線の傾き成分と曲がり成分を同時に補正することができる。これより、本実施例では可視域の波長全域で色収差を良好に補正している。
ここで、屈折レンズ(屈折光学素子)の面におけるパワー変化をΔψ、材料のアッベ数をνd、近軸軸上光線及び瞳近軸光線がレンズ面を通過する光軸からの高さをそれぞれh、Hとする。
尚、近軸軸上光線とは、光学系全系の焦点距離を1に正規化し、光学系の光軸と平行に、光軸から高さ1の光を入射させたときの近軸光線である。また、瞳近軸光線とは光学系全系の焦点距離を1に正規化し、光軸に対して−45°で入射する光線の内、光学系の入射瞳と光軸との交点を通過する近軸光線である。ここで、光学系への入射角度は、光軸から測って時計回りを正、反時計回りを負とする。
このとき、レンズ面での軸上色収差係数の変化ΔLと倍率色収差係数の変化ΔTは、以下のように表すことができる。
ΔL = h・Δψ/νd ‥‥‥(a)
ΔT = h・H・Δψ/νd ‥‥‥(b)
式(a)及び式(b)から明らかなとおり、レンズ面のパワー変化に対する各収差係数の変化ΔL、ΔTは、アッベ数νdの絶対値が小さい(すなわち分散が大きい)ほど大きくなる。
アッベ数νdの絶対値が小さい高分散材料を用いれば、必要な色収差を得るためのパワー変化量Δψは小さくて済む。このことは収差論上、球面収差、コマ収差、非点収差などに大きな影響を及ぼすことなく色収差をコントロールできるため、色収差補正の独立性が高まることを意味する。
逆に、低分散材料(アッベ数が大きい)を用いると、必要な色収差を得るためのパワー変化量Δψは大きくなり、それに伴って球面収差などの諸収差が大きく変化し、色収差補正の独立性が弱まることになる。したがって、本発明の接合レンズを構成する第1、第2光学素子は、高分散な材料により構成することが望ましい。
また、式(a)及び式(b)から、軸上色収差係数の変化量ΔL、倍率色収差係数の変化量ΔTは高さh及び高さHの値によって決まることが分かる。
このことから、光学系の色収差を良好に補正するためには高さhと高さHの値が適切な箇所に本発明の接合レンズを導入することが望ましい。
収差係数ΔLとΔTの符号について考えると、式(a)及び(b)より高さhと高さHの符号によって決まることが分かる。一般的に高さhは常に正であり、高さHは瞳近軸光線が光軸と交わる点より物体側で負、像側で正となる。
残存する色収差は光学系によって異なるため、本発明の接合レンズを光学系中のどの位置に配置させるかは、各光学系により個別に判断する必要がある。
例えば望遠レンズ等に採用されるテレフォトタイプの光学系においては、開口絞りよりも物体側の高さhが比較的大きい箇所に本発明の接合レンズを用いれば、色収差を良好に補正することができる。また、広角レンズ等に採用されるレトロフォーカスタイプの光学系においては、開口絞りよりも像側の箇所に本発明の接合レンズを用いれば、色収差を良好に補正することができる。
本発明の接合レンズを構成する第1、第2光学素子は互いに接合されていることが望ましい。
これは、第1、第2光学素子が接合させていることによって前記高さh、高さHがほぼ同程度の値をとるということが挙げられる。
第1、第2光学素子のパワーφ1、φ2は条件式(4)より互いに符号が異なるため、これらのパワーは打ち消しあい、第1、第2光学素子との総合的なパワーは小さくなる。このときの諸収差を考えると、第1光学素子と第2光学素子の各々の収差は互いに打ち消しあう関係にあり、結果として諸収差に与える影響を小さく抑えることができる。
このとき、色収差は分散特性の違いにより良好に補正することができる。このような色収差の補正の独立性は第1、第2光学素子が密着接合されていることによって前記高さh、高さHが第1、第2光学素子でほぼ同程度の値を持つことで成立する。つまり、第1、第2光学素子が離れて配置されている場合には諸収差をうまく打ち消すことが比較的困難である。
また、環境変動に対する性能変化の点で第1、第2光学素子は密着接合していることが望ましい。第1、第2光学素子を構成する固体材料のような異常分散性を有する材料の線膨張係数や温度変化による屈折率変動等の物性値は、高分子材料であるPCやPMMAのように、一般的な硝材と比較して異なる傾向を示すことが多い。
表2に光学材料の線膨張係数、温度による屈折率変化の物性値を示した。表2中には一般硝材としてOHARA社の商品名S−FSL5及びS−LAH58、高分子材料としてPMMA及びPCの物性値を記載した。
表2から分かるように、条件式(1)、(2)を満足するような光学材料の温度変化に対する屈折率変化dn/dTの絶対値は一般的な硝材と比較して大きく、温度変化によって性能変動が生じやすい。また、線膨張係数も一般硝材とは大きく異なることが多く、温度変化によって面変形や歪を生じることがある。
本発明の接合レンズは、条件式(4)を満足するように第1光学素子と第2光学素子の各パワーが異符号であるため、温度による屈折率変化に伴う性能変動を小さく抑えることが容易である。
これは、互いのパワーが異符号となっているため、性能変動が打ち消しあう関係にあるためである。
特に第1、第2光学素子が密着接合しているならば、高さhと高さHがほぼ同程度の値をとり、諸収差の変動が同程度となることから、変動をより小さく抑えることができる。
また、第1、第2光学素子は大きな色収差の補正効果を持つために、組み立て誤差等による色収差敏感度が比較的高くなる。
そのため、前述した屈折力より成る形状を取ることで、組み立て等による色収差敏感度を小さく抑えることができ、製造が容易となる。
第1、第2光学素子を構成する材料のd線における屈折率差を小さくすることで、独立的な色収差の補正をすることも容易である。d線の屈折率差が小さいとき、第1、第2光学素子の接合界面におけるd線の屈折は小さくなる。
このとき、他波長の光線では分散特性の違いにより屈折率差を有するため、境界面で屈折が生じる。つまり、d線以外の波長においてのみ屈折をコントロールし、色収差を独立して補正することができる効果が得られる。
第1、第2光学素子を構成する固体材料が樹脂等の場合には、密着接合形状をとることで連続成形することが可能となる。
例えば、第3光学素子上に第1、第2光学素子を形成して接合レンズを製造する場合には次の工程を用いる。まず第3光学素子の透過面に第1光学素子を構成する材料を滴下し、成形型を用いて所望の形状に成形する。
その後、第2光学素子を構成する材料を成形した第1光学素子上に滴下し、成形型を用いて所望の形状に成形する。
これにより、接合レンズを製造することができる。このとき、第1光学素子の成形に用いる成形型を非球面形状とすることで、第2光学素子との境界面を容易に非球面形状とすることができる。
第1、第2光学素子が接合されていない場合、各光学素子の成形時に光学素子を固定する治具は各形状が異なれば複数用意する必要がある。また、第1光学素子を成形する工程と第2光学素子を成形する工程は別となるため、工程自体が複雑になりやすい。このため、成形するための装置の簡易化も困難となるので、結果として成形が困難となる。
これに対して第1、第2光学素子が接合されている場合、連続成形によって光学素子を固定する治具は専用のものを1種類用意するだけでよい。
また、これらの成型工程を行う成形機についても複数台用意する必要は無く、工程も単純化できるため複雑な処理を行う機器を必要としない。これらのことから、成形が容易となる。
更に、連続成形することにより、第1、第2光学素子の偏心調整を同時に行うことも容易となるため、簡易なプロセスで成形できる。
また、各実施例において接合レンズの一部を構成する第1、第2光学素子の一方を部分分散比の大きな固体材料で構成し、他方を部分分散比の小さな固体材料で構成するかは、固体材料の物性値や、導入する光学系の特性によって選択すればよい。
例えば、導入する光学系において、曲率変化に対する性能敏感度によって好ましい光学素子の構成を決定することができる。
図3は第3光学素子GPの凸面上に第1、第2光学素子GP1、GP2を配置させる場合の接合レンズGPa、GPbの形状の説明図である。
図3(a)の接合レンズGPaは第3光学素子GPの凸面上に、正のパワー(屈折力)を有する第1光学素子GP1を配置させ、その第1光学素子GP1に接合させて負のパワーを有する第2光学素子GP2を配置させた例である。
図3(b)の接合レンズGPbは第3光学素子GPの凸面上に、負のパワーを有する第1光学素子GP1を配置させ、その第1光学素子GP1に接合させて正のパワーを有する第2光学素子GP2を配置させた例である。
図4は光学素子GNの凹面上に第1、第2光学素子GN1、GN2を配置させる場合の接合レンズGNa、GNbの形状の説明図である。
図4(a)の接合レンズGNaは第3光学素子GNの凹面上に、正のパワーを有する第1光学素子GN1を配置させ、第1光学素子GN1に接合させて負のパワーを有する第2光学素子GN2を配置させた例である。
図4(b)の接合レンズGNbは第3光学素子GNの凹面上に、負のパワーを有する第1光学素子GN1を配置させ、第1光学素子GN1に接合させて正のパワーを有する第2光学素子GN2を配置させた例である。
図3(a)、(b)で第1光学素子GP1と第2光学素子GP2との境界面の曲率を比較すると、図3(b)の方が小さくなることが分かる。
図4(a)、(b)で第1光学素子GN1と第2光学素子GN2との境界面の曲率を比較すると、図4(a)の方が小さくなることが分かる。
曲率変化に対する性能敏感度が高い光学系に本発明の接合レンズを用いる場合には、各面の曲率が小さいほうが好ましい。このときには、本発明の接合レンズの構成としては例えば図3(b)や図4(a)のような構成をとることが好ましい。即ち条件式(13)又は(14)を満足するのが好ましい。
また、レンズ面の反射によってゴーストが発生しやすい光学系に用いるときには、そのゴーストが低減するような曲率をとるように、光学素子の構成を決定することが好ましい。
光学素子の構成を決定するその他の要因としては、固体材料の吸水率や線膨張係数等が挙げられる。例えば図3(a)の接合レンズGPaのように、第1光学素子GP1の両境界面が光学素子と密着接合されていて、第2光学素子GP2の一方の境界面が空気と接している場合を考える。
このとき、第1、第2光学素子GP1、GP2に外界雰囲気から吸水が起こるとすれば、外界と接する表面積のより大きくなる第2光学素子GP2の方が影響を受けやすい。逆に、第1光学素子GP1は外界雰囲気からの吸水の影響を受けにくい。
固体材料による吸水が光学性能に影響を与えやすい光学系に本発明の接合レンズを用いる場合には、例えば固体材料の吸水率が大きい方を、外界と接する表面積が小さくなるように配置させるのがよい。すなわち、図3(a)のような接合レンズGPaの場合であれば、外界雰囲気と接する表面積の大きい第2光学素子GP2を構成する固体材料に吸水率がより小さいものを用いることが好ましい。このような構成をとることで、第1光学素子GP1を第2光学素子GP2で封止することが容易となる。
一般に密着接合された固体材料の線膨張係数は、その差分値が大きいほど昇温等によるレンズ面の歪が大きくなったり、剥がれが発生したりする。逆にその差分値が小さいほど昇温等の環境変動によるレンズ面の歪や剥がれの発生を抑制できる。つまり、本発明の接合レンズにおいては、互いに隣接する固体材料に線膨張係数の差分値が小さくなるような材料を用いることで、耐環境性を向上させることができる。
本発明の接合レンズは一般の光学材料と組み合わせて、色収差をはじめとする諸収差を補正する。このため、それらの材料の部分分散比は異常分散性を持つことが収差補正上必要ではあるが、異常分散性が大きすぎると色収差の補正が困難となる。
一般の光学材料とかけ離れた特性を持つ材料から成るレンズを用いた場合、そのレンズ面での色収差係数の波長依存特性の変化は特に大きくなる。その大きな変化を補正し色収差補正をするには、他のレンズのパワーも大きく変化させる必要がある。このとき、パワーを大きく変化させると球面収差やコマ収差や非点収差などに大きな影響を及ぼすため、収差補正が困難となる。
このため第1光学素子を構成する固体材料に関する条件式(1)の異常分散性ΔθgF1の数値範囲を、以下の範囲とすれば更に良好に色収差を補正することができる。
0.0272 < ΔθgF1 < 0.2832 、又は
−0.4278 < ΔθgF1 < −0.0528 …(1a)
また収差補正上の観点から、更に望ましくは、(1a)の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
0.0320 < ΔθgF1 < 0.2832 、又は
−0.4278 < ΔθgF1 < −0.0778 …(1b)
第2光学素子を構成する固体材料に関する条件式(2)の異常分散性ΔθgF2の数値範囲を、以下の範囲とすれば更に良好に色収差を補正することができる。
0.0272 < ΔθgF2 < 0.2832 、又は
−0.4278 < ΔθgF2 < −0.0528 …(2a)
また収差補正上の観点から、更に望ましくは、(2a)の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
0.0320 < ΔθgF2 < 0.2832 、又は
−0.4278 < ΔθgF2 < −0.0778 …(2b)
条件式(5)、(6)の第1、第2の光学素子に関するアッベ数νd1、νd2の数値範囲は、以下の範囲とすれば更に良好に色収差を補正することができる。
νd1 < 50 …(5a)
νd2 < 50 …(6a)
更に望ましくは、(5a)、(6a)の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
νd1 < 45 …(5b)
νd2 < 45 …(6b)
更に望ましくは、(5b)、(6b)条件式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
νd1 < 40 …(5c)
νd2 < 40 …(6c)
また、条件式(1)〜(4)を満足する第1、第2光学素子の光学材料において、g線とd線に関する異常部分分散特性が条件式(9)〜(12)を満足する。このとき、可視光領域において短波長から中間波長までの間の波長域において色収差を良好に補正することが容易となる。
第1光学素子に関する上記条件式(9)の異常部分分散性Δθgd1の数値範囲は、以下の範囲とすることで、更に良好に色収差を補正することが容易となる。
0.038 < Δθgd1 < 0.347 、又は
−0.562 < Δθgd1 < −0.062 …(9a)
更に望ましくは、(9a)式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
0.043 < Δθgd1 < 0.347 、又は
−0.562 < Δθgd1 < −0.112 …(9b)
第2光学素子を構成する固体材料に関して、条件式(10)の異常分散性Δθgd2の数値範囲は、以下の範囲とすることで、更に色収差を良好に補正することが容易となる。
0.038 < Δθgd2 < 0.347 、
−0.562 < Δθgd2 < −0.062 …(10a)
更に望ましくは、(10a)式の数値範囲を以下に示す範囲とするのが良い。
0.043 < Δθgd2 < 0.347
−0.562 < Δθgd2 < −0.112 …(10b)
各実施例では、条件式(1)、(2)を満足する光学材料より成る第1、第2光学素子を第3光学素子(光学素子)のレンズ表面に屈折力を有する層として設けて接合レンズを構成し、それを光学系中に適用している。
これらの光学素子で構成された屈折面を非球面形状としても良く、これによれば色の球面収差などの色収差フレアを補正することが容易となる。また、これらの光学素子と空気などの雰囲気や、屈折率差が大きい光学材料とで境界面を形成すれば、境界面の僅かな曲率変化で色収差を比較的大きく変化させることができて、色収差の補正が容易となる。
以下、本発明の接合レンズを用いた光学系の具体的な実施例について説明する。
図5は実施例1の光学系のレンズ断面図である。図6は実施例1の光学系が無限遠物体に合焦したときの収差図である。
図7は実施例2の光学系のレンズ断面図である。図8は実施例2の光学系が無限遠物体に合焦したときの収差図である。
図9は実施例3の光学系のレンズ断面図である。図10は実施例3の光学系が無限遠物体に合焦したときの収差図である。
図11は実施例4の光学系のレンズ断面図である。図12は実施例4の光学系が無限遠物体に合焦したときの収差図である。
図13は実施例5の光学系のレンズ断面図である。図14は実施例5の光学系が無限遠物体に合焦したときの収差図である。
図15は実施例6の光学系のレンズ断面図である。実施例6の光学系はズーム光学系であり、図15は広角端(短焦点距離)におけるレンズ断面図を示している。
図16(a)、(b)、(c)はそれぞれ実施例6のズーム光学系の広角端、中間ズーム位置、望遠端(長焦点距離)におけて無限遠物体に合焦したときの収差図である。
図17は本発明の光学系を備えるカメラ(撮像装置)の要部概略図である。
各実施例の光学系は、ビデオカメラやデジタルカメラそして銀塩フィルムカメラ等の撮像装置に用いられる撮影レンズ系である。レンズ断面図において、左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。
尚、各実施例の光学系をプロジェクター等の投射レンズとして用いるときは、左方がスクリーン、右方が被投射画像となる。
レンズ断面図において、OLは光学系である。iは物体側からのレンズ群の順番を示し、Liは第iレンズ群である。
SPは開口絞りである。IPは像面であり、ビデオカメラやデジタルスチルカメラの撮影レンズとして使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に、銀塩フィルム用カメラのときはフィルム面に相当する感光面が置かれる。G1jは第1光学素子、G2jは第2光学素子である(j=1〜3)。
各実施例の光学系は、前述した接合レンズを1以上備えている。
G1〜G3は接合レンズの一部を構成する光学素子(レンズ)である。収差図においてd、gは各々d線及びg線である。ΔM、ΔSはメリディオナル像面、サジタル像面である。倍率色収差はg線によって表している。ωは半画角、FnoはFナンバーである。
図5の実施例1の光学系OLは、フォーカスに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群とL1、フォーカスのために光軸方向に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2、フォーカスに際して不動の負の屈折力の第3レンズ群L3より構成されている。
この光学系OLの焦点距離は294mm、望遠比(光学全長(第1レンズ面から像面までの長さ)を焦点距離で割った値)0.748のコンパクトな望遠レンズである。
本実施例では、第1レンズ群L1の光学素子G1の一部にUV硬化樹脂1より成る第1光学素子G11及びG12、ベース合成樹脂1にITO微粒子を体積比で14.2%分散させた混合体から成る第2光学素子G21及びG22を用いている。
また、それに加えて光学素子G2にベース合成樹脂1にITO微粒子を体積比で5%分散させた混合体から成る第1光学素子G13、ベース合成樹脂1にTiO微粒子を体積比で3%分散させた混合体から成る第2光学素子G23とを用いている。
図5中の第1光学素子G11及びG12はUV硬化樹脂1で形成した正の屈折力(パワー)のレンズであり、第2光学素子G21及びG22はITOの混合物で形成した負の屈折力のレンズである。
第1、第2光学素子G11、G21、G12、G22は全て密着接合されている。第1光学素子G11と第2光学素子G21の境界面(R3)は非球面形状である。また、第1光学素子G13はITOの混合物で形成した負の屈折力のレンズ、第2光学素子G23はTiOの混合物で形成した正の屈折力のレンズであり、第1光学素子G13と第2光学素子G23は密着接合されている。以上のように本実施例の接合レンズは第1、第2光学素子が接合されて構成されている。これは以下の各実施例においても同様である。
実施例1の光学系では、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる、開口絞りSPよりも前方の第1レンズ群L1に本発明の接合レンズを導入して色収差の補正を良好に行っている。実施例1のテレフォトタイプ(望遠型)の光学系においては、開口絞りSPよりも物体側に条件式(12)を満足する接合レンズを導入するのが良い。これによれば色収差を良好に補正することが容易となる。
また、本発明の接合レンズを複数箇所に導入することで、第1、第2光学素子のパワーを小さく抑えている。
図7の実施例2の光学系OLは、フォーカスに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群L1、フォーカスのために光軸方向に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2、フォーカスに際して不動の負の屈折力の第3レンズ群L3より構成されている。この光学系の焦点距離は392mm、望遠比は0.764のコンパクトな望遠レンズである。
実施例2では、第1レンズ群L1の光学素子G1、G2の間にUV硬化樹脂1より成る第1光学素子G11、ベース合成樹脂1にITO微粒子を体積比で14.2%分散させた混合体から成る第2光学素子G21を用いている。
図7中の第1光学素子G11はUV硬化樹脂1で形成した正の屈折力(パワー)のレンズであり、第2光学素子G21はITOの混合物で形成した負の屈折力のレンズである。第1光学素子G11と第2光学素子G21は密着接合され、その境界面(R3)は非球面形状である。
また、第1光学素子G11と第2光学素子G21はガラスG1とガラスG2の間に挟まれているため、外界と接する表面積は小さい。このような構成をとるとき、外界雰囲気の温度や湿度等の変化による性能変動は比較的小さくなり、耐環境性のよい光学系を実現できる。
実施例2の光学系OLでは、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる、開口絞りSPよりも前方の第1レンズ群L1に本発明の接合レンズを導入して色収差を良好に補正している。
実施例2のテレフォトタイプの光学系においては、開口絞りSPよりも物体側に条件式(12)を満足する本発明の接合レンズを導入するのが良い。これによれば色収差を良好に補正することが容易となる。また、非球面形状を用いることにより色の球面収差も良好に補正している。
図9の実施例3の光学系OLは、正の屈折力の第1レンズ群L1、正の屈折力の第2レンズ群L2から構成される、焦点距離51mmのガウスタイプの撮影レンズである。
実施例3では、開口絞りSPよりも物体側の第1レンズ群L1の光学素子G1にN−ポリビニルカルバゾールより成る第1光学素子G11及びN−ポリビニルカルバゾールにITOを体積比で15%分散させた混合体より成る第2光学素子G21とを配置させている。
また、開口絞りSPよりも像側の第2レンズ群L2の光学素子G2、G3との間にN−ポリビニルカルバゾールにITOを体積比で10%分散させた混合体より成る第1光学素子G12、UV硬化樹脂2から成る第2光学素子G22を配置させている。
図9中の第1光学素子G11はN−ポリビニルカルバゾールで形成した正の屈折力のレンズ、第2光学素子G21はITOの混合物で形成した負の屈折力のレンズであり、第2光学素子G11と第2光学素子G21は密着接合されている。
また、第1光学素子G12はITOの混合物で形成した負の屈折力のレンズであり、第2光学素子G22はUV硬化樹脂で形成した正の屈折力のレンズである。第1光学素子G21と第2光学素子G22は密着接合されていて、光学素子(ガラス)G2と光学素子(ガラス)G3の間に挟まれている。
このとき、第1光学素子G12は開口絞りSPよりも後方の負のメニスカスレンズである光学素子G2の凸面側と密着している。このような配置となるとき、第1光学素子G12と第2光学素子G22の境界面の曲率は比較的緩やかになる。このため、曲率に対する敏感度は下がり、成形も容易となる。
実施例3の光学系OLでは、瞳近軸光線の通過する光軸からの高さが比較的低い開口絞りSP近傍で、開口絞りSPの前方と後方の双方に本発明の接合レンズを導入している。実施例3のようなガウスタイプもしくは略対称型の光学系においては、開口絞りSPよりも物体側と像側の両方に、条件式(12)を満足するような本発明の接合レンズを配置させるのが良い。これによれば色収差を良好に補正することが可能になる。これにより実施例3では軸上色収差と倍率色収差を同時に良好に補正している。
図11の実施例4の光学系OLは、負の屈折力の第1レンズ群L1,フォーカスのために光軸方向に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2、フォーカスのために光軸方向に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3より構成されている。この光学系の焦点距離は24mmの広角レンズ(レトロフォーカス型の光学系)でフローティングを利用している。
実施例4では、第3レンズ群L3の光学素子G1にベース合成樹脂1にITOを体積比で20%分散させた混合体より成る第1光学素子G11と、ベース合成樹脂1にTiOを体積比で20%分散させた混合体より成る第2光学素子G21とを用いている。
図11中の第1光学素子G11はITO混合物で形成した負の屈折力のレンズであり、第2光学素子G21はTiOの混合物で形成した正の屈折力のレンズであり、第1光学素子G11と第2光学素子G21は密着接合されている。
実施例4の光学系OLでは、開口絞りSPよりも像側の第3レンズ群L3に本発明の接合レンズを配置させている。実施例4のレトロフォーカスタイプの光学系において、開口絞りSPよりも像側に本発明の接合レンズを導入することにより、色収差を良好に補正することが容易となる。これにより、実施例4では色収差を良好に補正している。
尚、本発明の接合レンズを開口絞りSPよりも物体側の第1レンズ群L1又は第2レンズ群L2の少なくとも一方に設けても良い。
図13の実施例5の光学系OLは、負の屈折力の第1レンズ群L1,フォーカスのために光軸方向に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2、フォーカスのために光軸方向に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3より構成されている。この光学系OLの焦点距離は14mmの広角レンズでフローティングを利用している。
実施例5では、開口絞りSPよりも物体側の第1レンズ群L1の光学素子G1にN−ポリビニルカルバゾールにITOを体積比で10%分散させた混合体より成る第1光学素子G11、N−ポリビニルカルバゾールより成る第2光学素子G21を用いている。また、開口絞りSPよりも像側の第3レンズ群L3の光学素子G2、G3の間にUV硬化樹脂1より成る第1光学素子G12と、ベース合成樹脂1にITOを体積比で5%分散させた混合体より成る第2光学素子G22とを用いている。
図13中の第1光学素子G11はITO混合物で形成した正の屈折力のレンズであり、第2光学素子G21はN−ポリビニルカルバゾールで形成した負の屈折力のレンズであり、第1光学素子G11と第2光学素子G21は密着接合されている。
また、第1光学素子G12はUV硬化樹脂で成形した正の屈折力のレンズであり、第2光学素子G22はITO混合物で形成した負の屈折力のレンズであり、第1光学素子G12と第2光学素子G22は密着接合されている。
実施例5の光学系OLでは、本発明の接合レンズを複数箇所に配置させている。これによれば、色収差を良好に補正することが容易となる。
図15の実施例6の光学系OLは、物体側から像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4から成るズーム比約12倍の4群構成のズームレンズである。
図15中の矢印は広角端から望遠端へのズーミングに際して各レンズ群の移動軌跡を示している。ズーミングに際して各レンズ群は、各レンズ群間隔が変化するように移動している。
実施例6では、第1レンズ群L1の光学素子G1、G2の間にUV硬化樹脂より成る第1光学素子G11とITO微粒子の混合体より成る第2光学素子G21を用いている。図15中の第1光学素子G11は、UV硬化樹脂1で形成した正の屈折力のレンズである。第2光学素子G21はベース合成樹脂1にITO微粒子を体積比で14.2%分散させた混合体で形成した負の屈折力のレンズである。第1光学素子G11と第2光学素子G21は密着接合されていて、光学素子(ガラス)G1と光学素子(ガラス)G2の間に挟まれている。
実施例6では、ズームレンズを構成する各レンズ群のうち、近軸軸上光線の光軸からの通過位置が比較的高くなる物体側の第1レンズ群L1に、条件式(12)を満足するような本発明の接合レンズを導入するのが良い。これによれば、広角端から望遠端までのズーム範囲において、軸上色収差及び倍率色収差を良好に補正し、かつ光学系全体のコンパクト化が容易になる。
尚、本発明の接合レンズを有する光学系は、前述した光学系に限らず、どのようなタイプの光学系にも適用することができる。
以下、実施例1から6の対応する数値実施例1〜6について具体的な数値データを示す。各数値実施例において、iは物体側から数えた面の番号を示し、例えばRiは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径であり、Diは第i面と第(i+1)面との間の軸上間隔である。
Ni、νiはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材料の屈折率、アッベ数を表す。
また、非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、rを近軸曲率半径、kを円錐定数、B,C,D,E…を各次数の非球面係数とするとき、
で表す。
なお、表−4及び各非球面係数における「E±XX」は「×10±XX」を意味している。
各数値実施例に用いた第1光学素子G1j、第2光学素子G2jのd線、g線、C線、及びF線に対する屈折率、及びアッベ数、部分分散比、パワー等の数値を表−3に示す。
また、表−4に条件式(3)、(4)及び(7)、(8)、(11)、(12)に対応する数値を示す。
数値実施例1

面番号 r d nd νd
1 160.972 8.58 1.4887 70.2
2 -222.609 0.60 1.6356 22.7
3* -187.606 0.10 1.5648 20.0
4 -207.717 0.60 1.6356 22.7
5 -178.648 0.10 1.5648 20.0
6 -189.590 0.15
7 112.991 6.40 1.4870 70.4
8 818.071 0.10 1.5425 29.0
9 560.358 0.40 1.5532 39.8
10 812.156 7.61
11 -220.209 3.40 1.7534 27.5
12 422.242 0.15
13 55.406 7.65 1.4870 70.4
14 158.441 11.28
15 50.781 3.00 1.6660 47.0
16 36.905 10.79
17(絞り) ∞ 0.00
18 ∞ 4.00
19 193.990 3.72 1.7473 26.3
20 -119.286 2.00 1.8850 41.0
21 81.708 30.56
22 82.180 1.60 1.8500 23.0
23 32.099 6.12 1.7304 52.4
24 -108.969 0.15
25 ∞ 0.00
26 69.749 3.65 1.8720 33.5
27 -114.699 1.50 1.7735 50.3
28 28.660 9.92
29 -39.991 1.50 1.7043 53.8
30 792.944 0.82
31 67.681 7.81 1.6192 34.7
32 -27.416 1.80 1.8207 45.8
33 -61.207 83.95

焦点距離 293.99
Fナンバー 4.14
画角 4.21
像高 21.64
レンズ全長 220.00
BF 83.95

非球面データ
k B C D E
第3面 -4.2536E-01 7.8768E-092.2046E-12 2.8013E-15 -5.8089E-19

各種データ
ズーム比 1.41
広角 中間 望遠
焦点距離 293.99 208.99 285.05
Fナンバー 4.14 2.95 4.02
画角 4.21 0 0
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 220 169.5 214.18
BF 83.95 33.46 78.14

d18 4.00 25.67 5.66
d21 30.56 8.89 28.90
d33 83.95 33.46 78.14

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 18 137.4
2 21 -124.93
3 33 -3045.72

数値実施例2

焦点距離 392.00
Fナンバー 2.88
画角 3.16
像高 21.64
レンズ全長 299.32
BF 64.82

面番号 r d nd νd
1 117.835 9.16 1.4875 70.2
2 171.288 2.00 1.6356 22.7
3* 198.370 0.05 1.5648 20.0
4 174.689 20.00 1.4875 70.2
5 -629.325 9.39
6 99.381 15.59 1.4875 70.2
7 441.881 5.48
8 -727.900 4.00 1.8340 37.2
9 184.723 20.80
10 87.849 9.00 1.4875 70.2
11 251.334 0.15
12 54.908 4.00 1.8052 25.4
13 43.350 37.71
14 244.772 2.80 1.6583 57.3
15 63.310 25.00
16 ∞ 2.27
17 -141.572 4.00 1.8467 23.8
18 -117.763 0.15
19(絞り)65.966 5.52 1.5400 59.5
20 -105.637 3.00 1.8340 37.2
21 76.891 28.89
22 183.461 8.46 1.6700 39.3
23 -44.575 2.50 1.5400 59.5
24 62.415 8.57
25 71.860 6.00 1.5927 35.3
26 710.477 64.82
27
28
29


非球面データ
k B C D E
第3面 1.8877E-01 6.4274E-09 -1.1579E-12 4.9144E-17 1.1708E-20



各種データ
ズーム比 1.16
広角 中間 望遠
焦点距離 392 338.5 383.9
Fナンバー 2.88 2.49 2.82
画角 3.16 3.66 3.23
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 299.32 257.95 292.21
BF 64.82 23.65 57.91

d13 37.71 55.51 40.2
d15 25 7 22.31
d26 64.82 23.65 57.91

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 16 200.34
2 18 -130.53
3 29 403.8

数値実施例3

焦点距離 51.00
Fナンバー 1.96
画角 22.95
像高 21.60
レンズ全長 71.96
BF 37.50

面番号 r d nd νd
1 39.017 2.99 1.7944 48.4
2 176.987 0.15
3 24.200 2.85 1.8730 32.5
4 32.413 2.31
5 48.762 2.93 1.7574 25.9
6 17.976 0.23 1.6959 17.7
7 18.616 0.10 1.7211 12.6
8* 17.092 4.89
9(絞り) ∞ 6.03
10 -17.925 2.50 1.6228 34.3
11 -89.962 0.10 1.7127 13.8
12* -492.068 0.25 1.6296 25.3
13 -168.744 4.00 1.8724 41.8
14 -28.988 1.92
15 1580.028 3.21 1.8046 47.3
16 -38.406


非球面データ
k B C D E
第8面 3.9753E-02 1.7974E-06 2.5985E-09 -1.4979E-10 1.8400E-12
第12面 -5.0275E+02 2.2109E-06 1.0109E-08 -1.8172E-10 -1.3764E-12


各種データ
ズーム比 1

焦点距離 51 51
Fナンバー 1.96 1.96
画角 22.95 22.95
像高 21.6 21.6
レンズ全長 71.96 71.96
BF 37.5 37.5

d16 37.5 37.5

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 16 51

数値実施例4

焦点距離 24.48
Fナンバー 2.86
画角 41.47
像高 21.64
レンズ全長 92.00
BF 38.00

面番号 r d nd νd
1 72.998 3.78 1.5959 61.6
2 300.555 0.15
3 44.538 1.00 1.8850 41.0
4 16.752 6.89
5 18.821 2.85 1.8500 23.0
6 28.023 4.09
7 22.808 0.90 1.8628 27.5
8 11.104 2.76
9 65.695 1.98 1.8551 24.6
10 -74.883 0.25
11 -102.304 7.35 1.5283 66.3
12 52.340 3.42
13(絞り)∞ 0.15
14 37.044 4.55 1.8313 38.1
15 -20.625 2.34
16 -21.355 5.02 1.8500 23.0
17 30.815 0.10 1.5963 13.9
18 27.846 0.30 1.7088 21.6
19 39.990 1.18
20 -56.730 2.18 1.4870 70.4
21 -17.915 0.15
22 10923.846 2.60 1.7375 52.0
23 -26.864 38.00

各種データ
ズーム比 1.03
広角 中間 望遠
焦点距離 24.48 24.57 25.13
Fナンバー 2.86 2.86 2.87
画角 41.47 41.37 40.73
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 92 91.47 88.18
BF 38 38.02 38.13

d6 4.09 3.55 0.15
d23 38 38.02 38.13

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 6 -138.68
2 23 26.98

数値実施例5

焦点距離 14.35
Fナンバー 2.89
画角 56.40
像高 21.60
レンズ全長 135.01
BF 38.48

面データ
面番号 r d nd νd
1 54.598 3.00 1.7800 50.0
2 31.238 12.29
3* 63.674 7.47 1.6406 58.4
4 68.032 0.80 1.7127 13.8
5 79.476 0.05 1.6959 17.7
6 68.330 0.15
7 39.761 1.80 1.7800 50.0
8 16.943 7.75
9 70.105 1.80 1.7800 50.0
10 18.934 9.57
11 43.123 2.00 1.8294 45.0
12 15.497 7.00 1.7549 26.0
13 -225.113 2.65
14 105.224 9.81 1.4892 70.2
15 -13.547 1.20 1.8500 23.0
16 -17.952 4.55
17 -21.783 1.20 1.8850 41.0
18 -44.163 1.00
19(絞り)∞ 1.00
20 25.752 8.64 1.6062 40.5
21 423.392 1.26 1.9230 20.8
22 34.571 0.98
23 -354.070 1.20 1.8821 38.6
24 20.618 0.64 1.6355 22.7
25 33.760 0.05 1.5425 29.0
26 27.565 3.81 1.4870 70.4
27 -23.397 0.20
28 53.779 4.67 1.6532 57.4
29 -33.909 38.48
30
31

非球面データ
k B C D E
第3面 0.0000E+00 7.9984E-06 1.1075E-09 -4.1259E-12 8.5543E-15

各種データ
ズーム比 1.05
広角 中間 望遠
焦点距離 14.35 15.05 14.5
Fナンバー 2.89 2.94 2.9
画角 56.4 55.14 56.13
像高 21.6 21.6 21.6
レンズ全長 135.01 133.41 134.65
BF 38.48 39.38 38.66

d13 2.65 0.15 2.11
d29 38.48 39.38 38.66

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 14 -24.48
2 31 31.74

数値実施例6
広角端 中間 望遠端
焦点距離 6.15 20.45 71.28
Fナンバ 2.88 3.78 3.64
画角 30.09 9.89 2.86
像高 3.56 3.56 3.56
レンズ全長 81.98 85.58 86.56
BF 11.56 14.75 9.34
d7 0.80 18.23 31.76
d13 25.61 13.43 1.29
d14 9.13 1.20 2.48
d20 1.10 2.19 4.98
d21 3.00 4.99 5.92
d24 11.56 14.75 9.34

面番号 r d nd νd
1 71.850 2.00 1.8500 23.0
2 31.416 0.99 1.6356 22.7
3 40.451 0.05 1.5648 20.0
4 37.918 4.41 1.4932 69.7
5 -323.443 0.15
6 33.430 3.10 1.7498 51.4
7 151.878 (可変)
8 57.767 0.90 1.8582 42.8
9 8.856 3.82
10 -30.420 0.75 1.6017 61.3
11 24.070 0.79
12 16.552 1.89 1.9152 20.6
13 50.082 (可変)
14(絞り)∞ (可変)
15* 7.672 2.81 1.5604 63.9
16 262.567 2.30
17 20.630 0.70 1.8167 31.9
18 7.094 0.98
19 36.555 1.70 1.6129 60.7
20 -67.789 (可変)
21 ∞ (可変)
22 16.043 2.65 1.7753 50.2
23 -12.932 0.80 1.7103 29.1
24 116.489 (可変)

非球面データ
k B C D E
第15面 -4.1923E-01 -6.0718E-05 7.5575E-08 -2.3825E-08 4.7278E-10

各種データ
ズーム比 11.59

焦点距離 6.15 20.45 71.28 38.3 9.65
Fナンバ 2.88 3.78 3.64 3.76 3.67
画角 30.09 9.89 2.86 5.32 20.27
像高 3.56 3.56 3.56 3.56 3.56
レンズ全 81.98 85.58 86.56 86.56 79.56
BF 11.56 14.75 9.34 14.83 13.24
広角端 中間 望遠端
d7 0.80 18.23 31.76 25.73 5.3
d13 25.61 13.43 1.29 6.56 22.18
d14 9.13 1.20 2.48 1.29 1.2
d20 1.10 2.19 4.98 1.87 2.1
d21 3.00 4.99 5.92 5.49 4.75
d24 11.56 14.75 9.34 14.83 13.24

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 7 49.14
2 13 -11.38
3 14 ∞
4 20 25.87
5 21 ∞
6 24 21.06
次に各実施例に示した光学系を撮影光学系として用いたデジタルスチルカメラ(光学機器)の実施形態を図17を用いて説明する。
図17において、20はカメラ本体である。21は実施例1〜5で説明したいずれかの光学系によって構成された撮影光学系である。22はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系21によって形成された被写体像を受光するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。
23は固体撮像素子22によって光電変換された被写体像に対応する情報を記録するメモリである。24は液晶ディスプレイパネル等によって構成され、固体撮像素子22上に形成された被写体像を観察するためのファインダである。
このように本発明の光学系をデジタルスチルカメラに適用することにより、小型で高い光学性能を有する光学機器が実現できる。
一般的な硝子材料における屈折率の波長特性の説明図 本発明における色収差係数の波長特性に関する説明図 光学素子の凸面上に本発明の接合レンズを接合させた場合の断面図 光学素子の凸面上に本発明の接合レンズを接合させた場合の断面図 数値実施例1の光学系断面図 数値実施例1の収差図 数値実施例2の光学系断面図 数値実施例2の収差図 数値実施例3の光学系断面図 数値実施例3の収差図 数値実施例4の光学系断面図 数値実施例4の収差図 数値実施例5の光学系断面図 数値実施例5の収差図 数値実施例6の広角端における光学系断面図 数値実施例6の広角端における収差図 数値実施例6の中間位置における収差図 数値実施例6の望遠端における収差図 本発明の撮像装置の要部概略図
符号の説明
G1i 第1光学素子
G2i 第2光学素子
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
SP 開口絞り
IP 像面
d d線
g g線
ΔM メリディオナル像面
ΔS サジタル像面

Claims (12)

  1. 互いに異なる固体材料で構成された第1、第2、第3光学素子を有し、前記第3光学素子と前記第1光学素子とが接合されており、前記第1光学素子と前記第2光学素子とが接合されている接合レンズであって、
    前記第1、第2光学素子の光入射面と光出射面は共に屈折面であり、
    前記第1、第2光学素子の材料のg線とF線に関する異常分散性を各々ΔθgF1、ΔθgF2、前記第1、第2光学素子の光入射面と光出射面が共に空気に接する面としたときの前記第1、第2光学素子の屈折力を各々φ1、φ2とするとき、
    |ΔθgF1|>0.0272
    |ΔθgF2|>0.0272
    ΔθgF1×ΔθgF2<0
    φ1×φ2<0
    なる条件式を満足することを特徴とする接合レンズ。
  2. 前記第1、第2光学素子は前記第3光学素子の凸面上に形成されており、
    φ1<0
    0<φ2
    なる条件を満足する形状より成っていることを特徴とする請求項1に記載の接合レンズ。
  3. 前記第1、第2光学素子は、前記第3光学素子の凹面上に形成されており、
    0<φ1
    φ2<0
    なる条件を満足する形状より成っていることを特徴とする請求項1に記載の接合レンズ。
  4. 前記第1、第2光学素子の材料のd線に関するアッベ数を各々νd1、νd2とするとき、
    νd1<60
    νd2<60
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  5. 前記第1、第2光学素子は、
    ΔθgF1×φ1>0
    ΔθgF2×φ2>0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  6. 前記第1、第2光学素子の材料のg線とd線に関する異常分散特性を各々Δθgd1、Δθgd2とするとき
    |Δθgd1|>0.038
    |Δθgd2|>0.038
    Δθgd1×Δθgd2<0
    ΔθgF1×Δθgd1>0
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の接合レンズ。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項の接合レンズを少なくとも1つ備えていることを特徴とする光学系。
  8. 前記光学系は、物体側より像側へ順に、フォーカスの際に不動の正の屈折力の第1レンズ群、フォーカスのために光軸方向へ移動する負の屈折力の第2レンズ群、フォーカスの際に不動の第3レンズ群より構成され、前記接合レンズは、該第1レンズ群に含まれることを特徴とする請求項の光学系。
  9. 前記光学系は、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、開口絞り、正の屈折力の第2レンズ群を有し、前記接合レンズは該第1レンズ群と該第2レンズ群の双方に含まれることを特徴とする請求項の光学系。
  10. 前記光学系は、物体側より像側へ順に、フォーカスの際に不動の負の屈折力の第1レンズ群、フォーカスのために光軸方向へ移動する負の屈折力の第2レンズ群、フォーカスのために光軸方向に移動する正の屈折力の第3レンズ群より構成され、前記接合レンズは該第1レンズ群又は該第3レンズ群の少なくとも一方に含まれることを特徴とする請求項の光学系。
  11. 前記光学系は、物体側より像側へ順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群より構成され、ズーミングに際して各レンズ群間隔が変化するズームレンズであり、前記接合レンズは該第1レンズ群に含まれることを特徴とする請求項の光学系。
  12. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の接合レンズの製造方法であって、前記第3光学素子上に前記第1光学素子を形成する工程と、前記第1光学素子上に前記第2光学素子を形成する工程とを含むことを特徴とする接合レンズの製造方法。
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