JP6251523B2 - 売り場行動評価システム、売り場行動評価プログラム及び売り場行動評価方法 - Google Patents

売り場行動評価システム、売り場行動評価プログラム及び売り場行動評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、売り場行動評価システム、売り場行動評価プログラム及び売り場行動評価方法に関する。
従来、店舗において、売上増加を目的とした商品レイアウト決めを支援すること等を目的として、店舗における顧客の行動を分析するシステムが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2005−309951号公報 特開2009−48229号公報
販売接客者が顧客と対話して商品を販売するような形態の店舗(デパートなど)では、商品レイアウトのほか、販売接客者の行動パターンも商品の売上に影響を与えると考えられる。しかしながら、上記特許文献1,2等においては、販売接客者の行動パターンの検討まではなされていなかった。
1つの側面では、本発明は、販売接客者の売り場内における行動パターンを適切に評価することが可能な売り場行動評価システム、売り場行動評価プログラム及び売り場行動評価方法を提供することを目的とする。
一つの態様では、売り場行動評価システムは、販売接客者の売り場内における位置を検出する販売接客者位置検出装置と;前記販売接客者位置検出装置から検出結果を取得する取得部と、前記検出結果に基づいて、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報を含む、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出する抽出部と、予め定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、前記抽出部により抽出された前記行動パターンの情報を評価する評価部と、を有する処理装置と;を備えている。
一つの態様では、売り場行動評価プログラムは、販売接客者の売り場内における位置の検出結果を取得し、前記検出結果に基づいて、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報を含む、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出し、予め定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、抽出された前記行動パターンの情報を評価する、処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
一つ態様では、売り場行動評価方法は、販売接客者の売り場内における位置の検出結果を取得する工程と、前記検出結果に基づいて、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報を含む、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出し、予め定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、抽出された前記行動パターンの情報を評価する工程と、をコンピュータが実行する売り場行動評価方法である。
販売接客者の売り場内における行動パターンを適切に評価することができる。
一実施形態に係る売り場行動評価システムの構成を概略的に示す図である。 図2(a)は、情報処理装置のハードウェア構成を示す図であり、図2(b)は、売り場内のブロックを説明するための図である。 情報処理装置の機能ブロック図である。 図4(a)は、売上実績テーブルのデータ構造を示す図であり、図4(b)は、販売接客者移動軌跡テーブルのデータ構造を示す図であり、図4(c)は、顧客移動軌跡テーブルのデータ構造を示す図である。 販売接客者の行動パターンを評価する処理を示すフローチャートである。 図6(a)〜図6(c)は、一実施形態における販売接客者の行動パターンの評価点を示す表である。 評価点と売上との関係を示す図である。 ブロック毎の度数分布を示すグラフである。 図5のステップS22(位置取り判定処理)を示すフローチャートである。 対象ブロック中心からの距離の推移の時系列データ(グラフ形式)を示す図である。 対象ブロック中心からの距離の推移の時系列データ(表形式)を示す図である。 図9の処理を説明するための図である。 位置取りテーブルの一例を示す図である。 販売接客者の実績算出処理を示すフローチャートである。 図15(a)は、販売接客者・顧客間距離テーブルを示す図であり、図15(b)は、販売接客者・顧客間距離の時間変化を示すグラフである。 接客時系列テーブルのデータ構造を示す図である。 図17(a)〜図17(d)は、ステップS112を説明するための図である。 出力部による出力例を示す図である。
以下、一実施形態にかかる売り場行動評価システムについて、図1〜図18に基づいて詳細に説明する。図1には、一実施形態にかかる売り場行動評価システム100の構成が概略的に示されている。なお、売り場行動評価システム100は、デパートなどの店舗の売り場内における販売接客者及び顧客の位置を検出し、当該検出結果や商品の売上の情報などに基づいて、販売接客者の評価を行うシステムである。
売り場行動評価システム100は、図1に示すように、販売接客者位置検出装置20と、顧客位置検出装置30と、レジ端末40と、処理装置としての情報処理装置10と、利用者端末50と、管理端末60とを備える。売り場行動評価システム100の各部は、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワーク80に接続されている。
販売接客者位置検出装置20は、売り場内における販売接客者の位置を検出する装置である。販売接客者位置検出装置20は、一例として、売り場内に複数設けられたWiFi基地局と、販売接客者それぞれが保持する端末と、を有し、WiFi基地局と端末との間の通信強度に基づいて、販売接客者の売り場内における位置を検出する。なお、販売接客者位置検出装置20による検出結果は情報処理装置10に送信される。
顧客位置検出装置30は、売り場内における顧客の位置を検出する装置であり、一例として複数のレーザセンサを有するものとする。顧客位置検出装置30は、ある顧客が売り場の領域に入ってから出るまでの位置の変化を追跡することができる。なお、顧客位置検出装置30による検出結果は、情報処理装置10に送信される。
なお、販売接客者位置検出装置20及び顧客位置検出装置30は、上記構成に限らず、その他の位置検出可能な装置(例えば、カメラを利用した装置など)を採用することとしてもよい。
レジ端末40は、商品の売上に関するデータを蓄積し、情報処理装置10に送信する。商品の売上に関するデータには、商品の情報(商品名や価格)の他、売上時刻や商品を販売した販売接客者の情報(氏名等)などが含まれる。
情報処理装置10は、販売接客者位置検出装置20、顧客位置検出装置30及びレジ端末40からデータを取得し、該データを処理して販売接客者の行動を評価するシステムである。
図2(a)には、情報処理装置10のハードウェア構成が概略的に示されている。この図2(a)に示すように、情報処理装置10は、CPU90、ROM92、RAM94、記憶部(ここではHDD(Hard Disk Drive))96、ネットワークインタフェース97及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えており、情報処理装置10の構成各部は、バス98に接続されている。情報処理装置10では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム(売り場行動評価プログラム)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラム(売り場行動評価プログラム)をCPU90が実行することにより、図3の各部の機能が実現される。
図3は、情報処理装置10の機能ブロック図を示している。図3に示すように、情報処理装置10においては、CPU90がプログラムを実行することで、取得部としてのデータ収集部12、行動解析部14、及び出力部16、としての機能が実現されている。なお、図3には、HDD96等に格納されている売上実績テーブル72、販売接客者移動軌跡テーブル74、顧客移動軌跡テーブル76、接客時系列テーブル78、位置取りテーブル82も図示されている。
データ収集部12は、販売接客者位置検出装置20、顧客位置検出装置30及びレジ端末40からデータを収集し、売上実績テーブル72、販売接客者移動軌跡テーブル74、及び顧客移動軌跡テーブル76に格納する。
ここで、売上実績テーブル72は、図4(a)に示すような、データ構造を有している。具体的には、売上実績テーブル72は、「領収書No.」、「レジNo.」、「商品分類」、「商品コード」、「商品名」、「売上時刻」、「売上金額」、「売上者」の各フィールドを有する。「領収書No.」のフィールドには、領収書の識別番号(通し番号)が格納され、「レジNo.」のフィールドには、レジの識別番号が格納される。「商品分類」のフィールドには、顧客が購入した商品の分類(Yシャツ、ネクタイなど)が格納され、「商品コード」のフィールドには、商品の識別コードが格納され、「商品名」のフィールドには、商品の名称が格納される。また、「売上時刻」のフィールドには、顧客が商品を購入した時刻(売上者が商品の情報を入力した時刻)が格納され、「売上金額」のフィールドには、売り上げた商品の金額が格納され、「売上者」のフィールドには、売り上げた販売接客者の氏名が格納される。
販売接客者移動軌跡テーブル74は、図4(b)に示すような、データ構造を有している。具体的には、図4(b)に示すように、販売接客者移動軌跡テーブル74は、「時刻」及び「位置」の各フィールドを有しており、各時刻における各販売接客者の位置(X,Y座標で表される位置)を格納する。なお、販売接客者移動軌跡テーブル74は、販売接客者ごとに用意されているものとする(図4(b)は、販売接客者Pのテーブルを示している)。
顧客移動軌跡テーブル76は、図4(c)に示すような、データ構造を有している。具体的には、図4(c)に示すように、顧客移動軌跡テーブル76は、「時刻」及び「位置」の各フィールドを有しており、各時刻における各顧客の位置(X,Y座標で表される位置)を格納する。なお、顧客移動軌跡テーブル76は、販売接客者ごとに用意されているものとする(図4(c)は、顧客Kのテーブルを示している)。
図3に戻り、行動解析部14は、売上実績テーブル72、販売接客者移動軌跡テーブル74、及び顧客移動軌跡テーブル76に格納されているデータを用いて、販売接客者の売り場内での行動を解析し、評価する。なお、行動解析部14の具体的な処理については、後述する。
出力部16は、行動解析部14の解析結果(販売接客者の売り場内での行動の評価結果)を利用者端末50に対して出力する。
利用者端末50は、例えば、店舗において販売接客者の管理を行っている人が利用するPC(Personal Computer)などの端末、あるいは販売接客者が利用する端末である。利用者端末50は、行動解析部14の解析結果を閲覧するために利用される。
管理端末60は、売り場行動評価システム100の管理者が利用する端末であり、行動解析部14の処理において用いる各種閾値などを設定する端末である。
次に、本実施形態の売り場行動評価システム100の処理について、図5〜図18に基づいて説明する。
(販売接客者の行動パターン評価処理)
図5には、販売接客者の行動パターンを評価する処理がフローチャートにて示されている。図5の処理は、図2(b)に示すように、店舗の売り場を複数のブロック(例えば、6m×6mの矩形領域)に分割し、販売接客者が特定のブロックに位置取りしているか否か等に基づいて、販売接客者の行動パターンを解析し、評価する処理である。
具体的には、本実施形態では、図6(a)〜図6(c)に示すような表に基づく評価を行う。本発明者は、販売接客者の行動パターンと売上との関係を分析した結果、売上の高い(優秀な)販売接客者は、特定のブロックに集中して位置していることが多く、売上の低い販売接客者は、特定のブロックに集中して位置せず、売り場内を移動し続けることが多いことを見出した。また、本発明者は、売上の高い(優秀な)販売接客者は、特定のブロックに位置取りした状態で、当該特定のブロックと周辺のブロックとの間を行き来していることが多いことを見出した。更に、本発明者は、売上の高い(優秀な)販売接客者は、時間帯ごとに特定のブロックを変更することが多いことを見出した。したがって、本実施形態では、これらの知見に基づいて、図6(a)〜図6(c)のような評価点を用いて各販売接客者の行動パターンを評価することとしている。なお、実際に図6(a)〜図6(c)の評価点を用いた評価を行った場合、図7に示すように、評価点が高いほど売上が高くなる傾向にあることが実証された。すなわち、本実施形態では、複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準である図6(a)〜図6(c)の評価点を用いることで、各販売接客者の行動パターンを適切に評価できる。
なお、図5の処理は、例えば、店舗が閉店している夜間において、1日の間に取得された販売接客者の位置検出結果を用いて実行される処理である。また、図5の処理は、全ての販売接客者を対象として実行される処理である。
図5の処理では、まず、ステップS10において、行動解析部14が、ブロック毎の度数分布のグラフを作成する。具体的には、行動解析部14は、図4(b)の販売接客者移動軌跡テーブル74に基づいて、販売実績者が売り場内のどのブロックに位置している度合い(頻度)が高いかを示す度数分布のグラフを作成する。図8には、度数分布のグラフの一例が示されている。
次いで、ステップS12では、行動解析部14は、頻度が全体プロット数(検出された位置の数)の20%を超えるブロックの数BNを求める。ここで、図8において、一点鎖線で示すラインが全体プロット数の20%であるとすると、ステップS12では、ブロック数BNとして、「2」が求められることになる。
次いで、ステップS14では、行動解析部14は、0<BN<閾値1であるか否かを判断する。ここで、閾値1は、例えば「4」であるとする。すなわち、ブロック数BNが1、2,3のいずれかであれば、ステップS14の判断は肯定される。なお、図8の例の場合には、BN=2であるので、ここでの判断は肯定され、ステップS16に移行する。ステップS16に移行した場合には、行動解析部14は、図6(a)の表の評価Aに基づいて、評価点を2点加点し、ステップS22に移行する。
一方、ステップS14の判断が否定された場合、すなわち、BNが0又は閾値1(=4)以上である場合には、ステップS18に移行し、行動解析部14は、閾値1≦BN<閾値2であるか否かを判断する。ここで、閾値2は、例えば「6」であるとする。すなわち、BNが4,5であれば、ステップS18の判断は肯定される。ステップS18の判断が肯定された場合、ステップS20に移行する。ステップS20に移行した場合、集中ブロックが分散しているので、図6(a)の表の評価Bに基づいて、評価点を1点加点し、図5の全処理を終了する。一方、ステップS18の判断が否定された場合、すなわちBNが0又は6以上であった場合には、行動解析部14は、図6(a)の表の評価Cに基づいて、評価点に加点を行わずに、図5の全処理を終了する。なお、本実施形態の場合、ステップS12において値20%を用いているので、BNが6以上になることはない。
ところで、ステップS14の判断が肯定され、ステップS16の処理が行われた後に行われるステップS22では、行動解析部14は、位置取り判定処理のサブルーチンを実行する。
図9には、位置取り判定処理の具体的処理がフローチャートにて示されている。図9の処理では、まず、ステップS50において、行動解析部14は、最初の対象ブロックの中心位置(図2(b)参照)を取得する。図8の場合、最初の対象ブロックとして、ブロックP01の中心位置(X座標、Y座標)を取得する。
次いで、ステップS52では、行動解析部14は、対象ブロック中心からの距離の推移の時系列データを作成する。具体的には、行動解析部14は、図10に示すようなグラフ形式のデータ又は図11に示すような表形式のデータを作成する。なお、以下においては、ステップS52において、図11のデータが作成されたものとして説明する。
次いで、ステップS54では、行動解析部14は、ブロック内外識別閾値をもとに対象ブロック内外滞在時間を算出する。なお、本実施形態では、ブロック内外識別閾値として、各ブロックの一辺の1/2の距離(本実施形態では3m)を採用するものとする。本実施形態では、図12に示すように、対象ブロック中心からの距離が3m以内の場合に販売接客者が対象ブロック内に滞在しているとし(図12の太線枠参照)、対象ブロック中心からの距離が3mを超えている場合に販売接客者が対象ブロック外に滞在しているとして、対象ブロック内外滞在時間を算出する。なお、対象ブロック内外滞在時間それぞれを以下においては、「要素」とも呼ぶものとする。
次いで、ステップS56では、行動解析部14は、「時間幅がT1以下の要素が連続した要素列データ」を取得する。ここで、一例として、T1が20分であるとすると、図12の場合には、経過時間0(分)から52(分)までの間の要素列データが取得されることになる。
次いで、ステップS58では、行動解析部14は、当該要素列の全体時間長を算出する。図12の場合、要素列データは、経過時間0(分)から52(分)までのデータであるので、全体時間長は52分となる。
次いで、ステップS60では、行動解析部14は、要素列全体時間長はT0以上か否かを判断する。ここで、一例として、T0が40分であるとすると、図12の場合(全体時間長=52分)、ステップS60の判断は肯定され、ステップS66に移行する。
ステップS66に移行した場合、行動解析部14は、対象ブロック(P01)で位置取り有りと位置取りテーブル82(図13参照)に記録する。その後は、ステップS68に移行する。
一方、ステップS60の判断が否定された場合には、ステップS62に移行し、行動解析部14は、未だ「時間幅がT1以下の要素が連続した要素列データ」が有るか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合には、ステップS64に移行し、行動解析部14は、次の「時間幅がT1以下の要素が連続した要素列データ」を取得した後、ステップS58に戻り、上述したのと同様の処理を実行する。これに対し、ステップS62の判断が否定された場合には、ステップS68に移行する。
ステップS68に移行すると、行動解析部14は、次の対象ブロックがあるか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、図8に示すように、次の対象ブロックP02がある場合には、ステップS70に移行する。ステップS70に移行した場合、行動解析部14は、次の対象ブロックの中心位置を取得した後、ステップS52に戻る。そして、ステップS52以降の処理を実行し、ステップS68の判断が否定された段階、すなわち、対象ブロックが無くなった段階で、図9の全処理を終了し、図5のステップS24に移行する。
なお、図13の位置取りテーブル82においては、図9の処理の結果、販売接客者Pが対象ブロック「P01」において位置取りを行っていたとともに、対象ブロック「P02」においても位置取りを行っていたことが記録されている。なお、図13の位置取りテーブル82からは、販売接客者Pが、時間帯で位置取り場所を変えていたということも読み取ることができる。
図5に戻り、ステップS24では、行動解析部14は、販売接客者が位置取りしていたか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合、すなわち、図13の位置取りテーブル82において位置取り有無が「有」の対象ブロックが無かった場合には、行動解析部14は、図5の全処理を終了する。一方、ステップS24の判断が肯定された場合には、図6(b)の表に基づいて、行動解析部14は、ステップS26に移行し、評価点に2点を加点する。
次いで、ステップS28では、行動解析部14は、時間帯で位置取り場所を変えていたか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、行動解析部14は、図5の全処理を終了するが、肯定された場合には、ステップS30に移行する。なお、ステップS28の判断が肯定される場合とは、図13の位置取りテーブル82のように、複数の対象ブロックにおいて位置決め有無が「有」となっている場合である。
ステップS28の判断が肯定されて、ステップS30に移行すると、行動解析部14は、評価点に1点を加点し、図5の全処理を終了する。
以上のように、図5、図9の処理を実行することにより、1人の販売接客者の行動パターンの評価点が0〜5点の範囲内で定まることになる。なお、図5、図9の処理は、全販売接客者について繰り返し実行されるため、全販売接客者についての処理が終了した段階では、全販売接客者の行動パターンに関する評価点が定まることになる。
(販売接客者の実績算出処理)
次に、図14のフローチャートに沿って、販売接客者の実績算出処理について詳細に説明する。なお、販売接客者の実績算出処理とは、販売接客者の行動パターンの評価値以外の評価項目を算出する処理である。なお、図14の処理は、処理対象の販売接客者を異ならせながら、全販売接客者の処理が終わるまで繰り返し実行される処理である。
図14の処理では、まず、ステップS102において、行動解析部14は、処理対象の販売接客者の売場在留時間(=「総作業時間」)を算出する。この場合、行動解析部14は、販売接客者移動軌跡テーブル74に処理対象の販売接客者の位置が記録されている間の時間を売場在留時間として算出する。
次いで、ステップS106では、行動解析部14は、接客時系列テーブル78を作成する。以下、接客時系列テーブル78の作成方法について説明する。
行動解析部14は、処理対象の販売接客者(P)と1人の顧客(K)に着目し、販売接客者移動軌跡テーブル74及び顧客移動軌跡テーブル76に基づいて、図15(a)に示すような販売接客者・顧客間距離テーブルを作成する。そして、行動解析部14は、図15(b)に示すように、販売接客者P・顧客K間距離の時間変化をグラフ化する。
この場合、販売接客者P・顧客K間距離が接客判定接近距離閾値よりも小さい時間が、接客判定時間閾値よりも長い場合に、販売接客者Pが顧客Kを接客していると考えられる。したがって、行動解析部14は、図15(b)のグラフから販売接客者が接客している時間(接客時間)を抽出し、図16に示す接客時系列テーブル78に接客開始時刻、接客終了時刻、及び接客した顧客の情報を格納する。
なお、ステップS106では、上記処理を全顧客に対して実行し、図16のような接客時系列テーブル78を作成する。
次いで、ステップS108では、行動解析部14は、接客時系列テーブル78に情報が格納されている顧客のうち、最初の顧客を選択する。次いで、ステップS110では、行動解析部14は、接客時系列テーブル78より選択した顧客の接客時間(=「販売時間」)を算出する。
次いで、ステップS112は、行動解析部14は、「接客回数」を1カウントアップする。なお、本ステップS112では、1人の顧客に対する接客が2回以上あった場合でも、「接客回数」としては、1回とカウントする。図17(a)〜図17(d)には、ステップS112を説明するための図が示されている。ステップS112では、図17(a)に示すように、ある顧客(甲)に対して2回接客していても、図17(d)に示すように、1回のみカウントし、図17(b)に示すように、顧客(乙)に対しては接客を行っていないため、図17(d)に示すように接客回数のカウントアップをせず、図17(c)に示すように、ある顧客(丙)に対して1回接客をしているので、図17(d)に示すように、接客回数を1カウントアップするようになっている。
次いで、ステップS114では、行動解析部14は、顧客は全て処理済か否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS116に移行し、行動解析部14は、次の顧客を選択し、ステップS110に戻る。
一方、ステップS114の判断が肯定された場合には、ステップS118に移行し、行動解析部14は、ステップS110で算出した販売時間の全てを合計して、「全販売時間」を算出する。また、行動解析部14は、ともに、処理対象の販売接客者の「売上金額」を集計する。売上金額の集計は、図4(a)の売上実績テーブル42から、処理対象の販売接客者がその日に売り上げた金額を集計することで行う。
次いで、ステップS120では、行動解析部14は、処理対象の販売接客者の実績を以下の式(1)〜(3)に基づいて算出する。
時間生産性=売上金額/全販売時間 …(1)
販売時間比率=全販売時間/総作業時間 …(2)
1顧客当りの販売時間=全販売時間/接客回数 …(3)
以上により、処理対象の販売接客者の実績算出処理が終了する。
本実施形態では、出力部16は、図5及び図9の処理により得られた販売接客者の行動パターンの評価値、及び図14の処理により得られた、時間生産性、販売時間比率、1顧客あたりの販売時間のそれぞれを、例えば、図18に示すようなレーダチャートに表して、利用者端末50に対して出力する。これにより、販売接客者は、利用者端末50上からレーダチャートを参照することで、自己の販売行動の良い点、悪い点を客観的に判断することができる。また、図18に示すように他の販売接客者(例えば売上の高い販売接客者)と比較できるようにレーダチャートを作成することで、自己の販売行動の良い点、悪い点を相対的に判断することも可能である。
これまでの説明から分かるように、本実施形態では、行動解析部14によって、販売接客者移動軌跡テーブル74の情報に基づいて、販売接客者の売り場内での行動パターンの情報を抽出する抽出部、及び複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準(図6(a)〜図6(c))に基づいて、抽出部により抽出された行動パターンの情報を評価する評価部、としての機能が実現されている。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、情報処理装置10は、販売接客者位置検出装置20の検出結果を取得し、該検出結果に基づいて、販売接客者が売り場内での行動パターンの情報(集中ブロックの有無、位置取りの有無、時間帯で位置取り場所を変えているか否か)を特定し、複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準(図6(a)〜図6(c))に基づいて、行動パターンの情報を評価する。これにより、本実施形態では、複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、各販売接客者の行動パターンの評価を適切に行うことができる。
また、本実施形態では、行動パターンの情報には、売り場内を区分けした複数のブロックのうち、販売接客者の滞在が集中しているブロックの個数の情報が含まれている。これにより、売上の多い販売接客者や売上の少ない販売接客者の存在位置の分布傾向を考慮した販売接客者の行動パターンの適切な評価が可能となる。
また、本実施形態では、行動パターンの情報には、売り場内を区分けした複数のブロックのうち販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報が含まれている。これにより、売上の多い販売接客者や売上の少ない販売接客者の位置取り傾向を考慮した販売接客者の行動パターンの適切な評価が可能となる。
また、本実施形態では、行動パターンの情報には、販売接客者の滞在が集中しているブロックの時間変化に関する情報(すなわち、時間帯で位置取り場所を変えているか否か)が含まれている。これにより、売上の多い販売接客者や売上の少ない販売接客者の位置取り傾向を考慮した販売接客者の行動パターンの適切な評価が可能となる。
また、本実施形態では、行動解析部14は、顧客位置検出装置30により検出された顧客の売り場内における位置と、販売接客者の前記売り場内における位置とに基づいて、販売接客者の接客に関する評価(時間生産性、販売時間比率、及び1顧客あたりの販売時間の算出)を行う。これにより、販売接客者は、様々な観点から、自己の売り場内での行動を省みることができる。
なお、上記実施形態では、出力部16は、販売接客者の行動パターンの評価値や、時間生産性、販売時間比率、1顧客あたりの販売時間のそれぞれを、レーダチャート(図18)上に表す場合について説明したが、これに限られるものではない。その他のグラフや表などを用いて、各値を表すこととしてもよい。
なお、上記実施形態で説明した評価点(図6(a)〜図6(c))や、図14のステップS120の各式は、一例である。すなわち、店舗の種別や売り場の態様などの種々の事情に応じて、評価点や各式を適宜変更してもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(ただし、搬送波は除く)に記録しておくことができる。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の一実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 販売接客者の売り場内における位置を検出する販売接客者位置検出装置と;
前記販売接客者位置検出装置から検出結果を取得する取得部と、
前記検出結果に基づいて、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出する抽出部と、
複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、前記抽出部により抽出された前記行動パターンの情報を評価する評価部と、を有する処理装置と;を備える売り場行動評価システム。
(付記2) 前記抽出部が抽出する行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの個数の情報が含まれることを特徴とする付記1に記載の売り場行動評価システム。
(付記3) 前記抽出部が抽出する行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報が含まれることを特徴とする付記1又は2に記載の売り場行動評価システム。
(付記4) 前記抽出部が抽出する行動パターンの情報には、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの時間変化に関する情報が含まれることを特徴とする付記1又は2に記載の売り場行動評価システム。
(付記5) 顧客の売り場内における位置を検出する顧客位置検出装置を更に備え、
前記評価部は、前記販売接客者の前記売り場内における位置と、前記顧客の前記売り場内における位置とに基づいて、前記販売接客者の接客に関する評価を更に実行することを特徴とする付記1〜4のいずれか一項に記載の売り場行動評価システム。
(付記6) 販売接客者の売り場内における位置の検出結果を取得し、
前記検出結果に基づいて、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出し、
複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、抽出された前記行動パターンの情報を評価する、
処理をコンピュータに実行させる売り場行動評価プログラム。
(付記7) 前記抽出する処理において抽出される行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの個数の情報が含まれることを特徴とする付記6に記載の売り場行動評価プログラム。
(付記8) 前記抽出する処理において抽出される行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報が含まれることを特徴とする付記6又は7に記載の売り場行動評価プログラム。
(付記9) 前記抽出する処理において抽出される行動パターンの情報には、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの時間変化に関する情報が含まれることを特徴とする付記6又は7に記載の売り場行動評価プログラム。
(付記10) 顧客の売り場内における位置の検出結果を取得する処理を前記コンピュータに更に実行させ、
前記評価する処理では、前記販売接客者の前記売り場内における位置と、前記顧客の前記売り場内における位置とに基づいて、前記販売接客者の接客に関する評価を更に実行することを特徴とする付記6〜9のいずれか一項に記載の売り場行動評価プログラム。
(付記11) 販売接客者の売り場内における位置の検出結果を取得する工程と、
前記検出結果に基づいて、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出する工程と、
複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、抽出された前記行動パターンの情報を評価する工程と、
をコンピュータが実行することを特徴とする売り場行動評価方法。
(付記12) 前記抽出する工程において抽出される行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの個数の情報が含まれることを特徴とする付記11に記載の売り場行動評価方法。
(付記13) 前記抽出する工程において抽出される行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報が含まれることを特徴とする付記11又は12に記載の売り場行動評価方法。
(付記14) 前記抽出する工程において抽出される行動パターンの情報には、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの時間変化に関する情報が含まれることを特徴とする付記11又は12に記載の売り場行動評価方法。
(付記15) 顧客の売り場内における位置の検出結果を取得する工程を前記コンピュータが更に実行し、
前記評価する工程では、前記販売接客者の前記売り場内における位置と、前記顧客の前記売り場内における位置とに基づいて、前記販売接客者の接客に関する評価を更に実行することを特徴とする付記11〜14のいずれか一項に記載の売り場行動評価方法。
10 情報処理装置(処理装置)
12 データ収集部(取得部)
14 行動解析部(抽出部、評価部)
20 販売接客者位置検出装置
30 顧客位置検出装置

Claims (6)

  1. 販売接客者の売り場内における位置を検出する販売接客者位置検出装置と;
    前記販売接客者位置検出装置から検出結果を取得する取得部と、
    前記検出結果に基づいて、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報を含む、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出する抽出部と、
    予め定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、前記抽出部により抽出された前記行動パターンの情報を評価する評価部と、を有する処理装置と;
    を備える売り場行動評価システム。
  2. 前記抽出部が抽出する行動パターンの情報には、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち、前記販売接客者の滞在が集中しているブロックの個数の情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の売り場行動評価システム。
  3. 前記行動パターン毎の評価基準は、複数の販売接客者の売上履歴と該複数の販売接客者の行動パターンとの関係から定められた評価基準であることを特徴とする請求項1又は2に記載の売り場行動評価システム。
  4. 顧客の売り場内における位置を検出する顧客位置検出装置を更に備え、
    前記評価部は、前記販売接客者の前記売り場内における位置と、前記顧客の前記売り場内における位置とに基づいて、前記販売接客者の接客に関する評価を更に実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の売り場行動評価システム。
  5. 販売接客者の売り場内における位置の検出結果を取得し、
    前記検出結果に基づいて、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報を含む、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出し、
    予め定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、抽出された前記行動パターンの情報を評価する、
    処理をコンピュータに実行させる売り場行動評価プログラム。
  6. 販売接客者の売り場内における位置の検出結果を取得する工程と、
    前記検出結果に基づいて、前記売り場内を区分けした複数のブロックのうち前記販売接客者の滞在が集中しているブロックを基準としたブロック間移動の頻度の情報を含む、前記販売接客者の前記売り場内での行動パターンの情報を抽出する工程と、
    予め定められた行動パターン毎の評価基準に基づいて、抽出された前記行動パターンの情報を評価する工程と、
    をコンピュータが実行することを特徴とする売り場行動評価方法。
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