JP6250620B2 - 切替装置 - Google Patents

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Description

本発明は切替装置に関する。
光ファイバケーブルを用いた光ファイバ通信網が広く普及し、その通信網を構成する光ファイバ伝送路の末端は利用者宅に引き込まれている1本の光ファイバである。現在の光通信網では、周知のごとく基地局から利用者宅までは、まず多数の光ファイバを束ねた光ファイバケーブルからなる光伝送路が利用者宅の至近の電柱に設置されている端子函(クロージャー)まで敷設され、そのクロージャー内で1本ずつに分岐された光ファイバが各利用者宅に配線されている。
ところで基地局など利用者宅の至近にあるクロージャーよりも上流側にある光ファイバ伝送路の途上でメンテナンスや工事を実施するような場合、その光ファイバ伝送路中の利用者宅に引き込まれている1本の光ファイバ(以下、現用光ファイバ)が辿る経路の途上で他の光ファイバ(以下、迂回用光ファイバ)の経路に切り替え、利用者が支障なく光通信を行えるようにする必要がある。すなわちその切替作業を極めて短い時間で行う「短瞬断切替」が必要である。そしてその短瞬断切替を行うための装置は「光ファイバ短瞬断切替装置」などと呼ばれている。なお光ファイバ短瞬断切替装置の動作原理などについては、例えば以下の特許文献1などに記載されている。当該特許文献1には、遮断したい部分において光伝送路である光ファイバ(ここで言う現用光ファイバ)に対して所定量以上の「曲げ」を強制的に付与し、光ファイバ(現用光ファイバ)の曲げ部から漏洩した光を迂回用の伝送路(ここで言う迂回用光ファイバ)の開口端に導入させ、若しくは光ファイバ(現用光ファイバ)の曲げ部へ迂回用の伝送路の開口端から光を導入させることによって、短瞬断切替動作を行う装置が開示されている。
特開2014−081491号公報
光ファイバ短瞬断切替装置は、現用光ファイバに曲げ付与し、その曲げた位置から漏洩した光を迂回用光ファイバに導くように構成されている。例えば特許文献1に記載の装置では、現用光ファイバを円柱状の曲げ部と、この曲げ部の外径に合った形状の凹部を有する光学ブロックで挟み込むことで現用光ファイバを屈曲させている。なお光ファイバ短瞬断切替装置では屈曲された現用光ファイバと迂回用光ファイバの開口端との間で光信号を入出射させる必要がある。すなわち現用光ファイバと迂回用光ファイバを正確に位置合わせした状態で維持する必要がある。迂回用光ファイバについては事前に光ファイバ短瞬断切替装置内に固定されていることから位置ずれを考慮する必要はないが、敷設状態にある現用光ファイバについては、作業者が光ファイバ短瞬断切替装置内に案内し、装置内の所定の位置に装着することになる。そのため実際の光ファイバ短瞬断切替装置では現用光ファイバが光ファイバ短瞬断切替装置内での装着位置からずれないように、屈曲状態にある現用光ファイバを押さえ込むクランプガイドを備えている。ここで光ファイバ短瞬断切替装置内における現用光ファイバの延長方向と屈曲方向をそれぞれ前後方向と上下方向とするとともに、前後方向と上下方向とに直交する方向を左右方向とすると、クランプガイドは左右方向に開閉可能に構成されており、現用光ファイバを光ファイバ短瞬断切替装置に装着する際にはクランプガイドを開いた状態にする。そして所定の位置に装着したのを確認したならばクランプガイドを閉じて現用光ファイバを固定する。このように現用光ファイバを光ファイバ短瞬断切替装置に装着する際にはクランプガイドを開閉する煩雑な作業が必要となる。
さらに一つのクロージャー内にある複数本の現用光ファイバに対して短瞬断切替作業を並行して行う場合もある。この場合、クロージャー内には複数台の光ファイバ短瞬断切替装置が左右方向に並列に配置されることになり、作業者は複数本の現用光ファイバのそれぞれを各光ファイバ短瞬断切替装置に個別に装着することになる。しかし狭いクロージャー内では複数台の短瞬断切替装置同士を広い間隔で並列配置させることができない。その一方で上述のクランプガイドが左右方向に開閉するため、隣接する光ファイバ短瞬断切替装置同士はその開閉に要する距離だけ離間させる必要もある。光ファイバ短瞬断切替装置の設置場所によっては、クランプガイドを開く方向に障害物がある場合もある。いずれにしても隣光ファイバ短瞬断切替装置がクランプガイドを十分に開けない状態で設定されていれば、現用光ファイバを正確な位置に装着することが困難となる。現用光ファイバを光ファイバ短瞬断切替装置内に装着する作業自体も難しく作業者に高い技量が求められる。
そこで本発明は、クランプガイドを大きく開閉させなくても現用伝送路の光ファイバを正確かつ迅速に装着できる切替装置を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、光伝送路における現用光ファイバに曲げを付与することで当該曲げ部分と迂回用光ファイバとの間で光信号を入出力させる切替装置であって、前記現用光ファイバに曲げを付与するための曲げ部及び曲げガイドと、前記現用光ファイバを挟持するクランプ台及びクランプガイドと、操作者が押圧する押圧部材と、前記押圧部材が押圧されるのに連動して前記クランプガイドを開状態にするクランプガイド解除機構とを備え、前記クランプガイドは、スプリングによって付勢されることによって、前記クランプ台に当接しており、前記クランプガイドの上端から前記クランプ台と前記クランプガイドとの間に前記現用光ファイバを割り込ませると、前記クランプガイドが前記クランプ台から前記現用光ファイバの太さ分だけ開くとともに、前記曲げ部と前記曲げガイドとの間において前記スプリングの付勢力によって前記現用光ファイバが前記クランプ台と前記クランプガイドとの間に挟持され、前記曲げ部と前記曲げガイドとの間で前記現用光ファイバに曲げが付与された状態で前記押圧部材が所定位置まで押圧されると、前記曲げ部が前記曲げガイドから離間して前記現用光ファイバが前記曲げ部から解放されるとともに、前記所定位置よりも前記押圧部材が押圧されると、前記クランプガイド解除機構によって前記クランプガイドが開状態になり、前記現用光ファイバが前記クランプ台と前記クランプガイドとの間で挟持された状態から解放されることを特徴とする切替装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明に係る切替装置によれば、切替対象となる現用の光ファイバを正確かつ迅速に装着することができる。なおその他の効果については以下の記載で明らかにする。
本発明の実施例に係る切替装置(光ファイバ短瞬断切替装置1)における短瞬断切替動作を説明するための図である。 光ファイバ短瞬断切替装置1の外観図である。 光ファイバ短瞬断切替装置1の内部構造を示す図である。 光ファイバ短瞬断切替装置1に現用光ファイバ200を装着する際のクランプガイド50の動作を前方から見たときの図である。 光ファイバ短瞬断切替装置1に現用光ファイバ200が装着された状態を上方から見たときの図である。 光ファイバ短瞬断切替装置1に装着された現用光ファイバ200を屈曲する際の操作手順を示す図である。 光ファイバ短瞬断切替装置1に装着された屈曲状態にある現用光ファイバ200を直線状態に復帰させる際の操作手順を示す図である。 光ファイバ短瞬断装置1におけるクランプガイド解除機構の構成を説明するための図である。 クランプガイド解除機構の動作を説明するための図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
光伝送路における現用光ファイバに曲げを付与することで当該曲げ部分と迂回用光ファイバとの間で光信号を入出力させる切替装置であって、
前記現用光ファイバに曲げを付与するための曲げ部及び曲げガイドと、前記現用光ファイバを挟持するクランプ台及びクランプガイドとを備え、前記クランプガイドは、スプリングによって付勢されることによって、前記クランプ台に当接しており、前記クランプガイドの上端から前記クランプ台と前記クランプガイドとの間に前記現用光ファイバを割り込ませると、前記クランプガイドが前記クランプ台から前記現用光ファイバの太さ分だけ開くとともに、前記曲げ部と前記曲げガイドとの間において前記スプリングの付勢力によって前記現用光ファイバが前記クランプ台と前記クランプガイドとの間に挟持されることを特徴とする切替装置が明らかとなる。上記切替装置によれば、切替作業に要するスペースが限られていても、現用光ファイバを正確かつ迅速に所定の位置に容易に装着することができる。
前記クランプガイドの裏面には少なくとも2つのリブが設けられており、前記現用光ファイバは、前記クランプ台と前記リブとの間に挟持されており、前記曲げ部は、前記2つのリブによって挟持された2点間において前記現用光ファイバに曲げを付与することが望ましい。これにより、現用光ファイバが曲げ部から外れにくくなる。
操作者が押圧する押圧部材と、前記押圧部材が押圧されるのに連動して前記クランプガイドを開状態にするクランプガイド解除機構とを備え、前記曲げ部と前記曲げガイドとの間で前記現用光ファイバに曲げが付与された状態で前記押圧部材が所定位置まで押圧されると、前記曲げ部が前記曲げガイドから離間して前記現用光ファイバが前記曲げ部から解放されるとともに、前記所定位置よりも前記押圧部材が押圧されると、前記クランプガイド解除機構によって前記クランプガイドが開状態になり、前記現用光ファイバが前記クランプ台と前記クランプガイドとの間で挟持された状態から解放されることが望ましい。これにより、曲げ部が曲げガイドから離間する前に現用光ファイバが曲げ部から脱落することを抑制できる。
前記クランプガイド解除機構は、前記マグネット支持部と当接する第1当接部と、前記クランプガイドと当接する第2当接部とを有しており、前記押圧部材が前記所定位置よりも押圧されると、前記マグネット支持部が前記第1当接部を押圧することによって前記クランプガイド解除機構が回動し、前記第2当接部が前記クランプガイドを開状態にする方向に付勢することが望ましい。これにより、クランプガイドを閉方向に付勢するスプリングの付勢力に抗してクランプガイドを開くことができる。
===光ファイバ短瞬断切替装置の構成と構造===
本発明に係る切替装置の実施例として光ファイバ短瞬断切替装置(以下、短瞬断切替装置)を挙げ、添付図面を参照しつつ当該短瞬断切替装置について説明する。なお以下の説明に用いた図面において、同一または類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。ある図面において符号を付した部分について、不要であれば他の図面ではその部分に符号を付さない場合もある。
<短瞬断切替の原理>
図1は本発明の実施例に係る短瞬断切替装置1による現用光ファイバ200の曲げ動作を示す概略図である。図1の(A)と(B)はそれぞれ現用光ファイバ200を曲げる前と曲げた後の状態を示している。ここで短瞬断切替装置1から下流側に利用者宅側に引き込まれる1本の光ファイバが敷設されていることとする。また図中に示したように短瞬断切替装置1内において上下流方向に延長する現用光ファイバ200について、下流側を後方、上流側を前方として前後方向を規定することとし、この現用光ファイバ200を下方向に屈曲させることとして上下方向を規定することとする。また図1における紙面表裏方向を左右方向とするとともに、紙面手前側を右方とする。すなわち図1では前後上下方向を含む面を右方から見た図が示されている。なお図1および以下に示す各図においても上記の前後左右上下の各方向、上下流の関係を採用することとする。
短瞬断切替装置1は、現用光ファイバ200の一部を下方に押圧して現用光ファイバ200を屈曲させる機構(以下、曲げ機構10)と、曲げ機構10によって下方に押圧された現用光ファイバ200が所定の屈曲形状になるように案内する機構(以下、曲げガイド機構20)とを有している。本実施例では、曲げ機構10は、左端を基部として右方に向かって突出しつつ、その先端側が円柱状に形成されている迂回用曲げ部11と、この迂回用曲げ部11の上流側に当該迂回用曲げ部11と同様に先端側が円柱状に突出する損失印加用曲げ部12と、上下方向に延長しつつ上端側に迂回用曲げ部と損失印加用曲げ部が前後方向に並んで取り付けられる曲げ機構支持部13とを含んで構成されている。曲げガイド機構20は、底面が迂回用曲げ部11の円柱部分の側面円周形状に係合する円弧状に形成された凹部23を有する迂回用曲げガイド部21と、損失印加用曲げ部12の円柱部分の側面円周形状に係合する円弧状の底面を有する凹部24を有する損失印加用曲げガイド部22とを含んで構成されている。そして曲げガイド機構20は左右方向を厚さ方向とする厚板状で、この曲げガイド機構20に対して曲げ機構10が上方から下方に移動するように構成されている。なお迂回用曲げガイド部21は透明な樹脂によって形成されており、その上端前方から円弧状の底面に連続する曲線の接線25上には迂回用光ファイバ210の下流側の末端(以下、開口端211)が開口している。迂回用光ファイバ210は短瞬断切替装置1内にて上記接線25の延長線に沿いつつ、途上で緩やかに後方に向かって屈曲して短瞬断切替装置1の外部に導出される。
本実施例に係る短瞬断切替装置1による現用光ファイバ200の曲げ動作としては、まず図1(A)に示したように迂回用曲げガイド部21および損失印加用曲げガイド部22の凹部(23,24)を跨ぐように現用光ファイバ200を架け渡しておく。迂回用曲げ部11と損失印加用曲げ部12(以下、一括して「曲げ部(11,12)」とも称する場合もある)は、図1(B)に示したように、曲げ機構支持部13を下方に移動させるのに伴って前後方向に延長する現用光ファイバ200の上縁に当接してこれを下方に押し下げる。それによって現用光ファイバ200が迂回用曲げ部11と迂回用曲げガイド部21、および損失印加用曲げ部12と損失印加用曲げガイド部22との間に狭持された状態で屈曲する。このように現用光ファイバ200が屈曲すると、現用光ファイバ200中を下流側から伝搬してきた光が迂回用曲げ部11と迂回用曲げガイド部21とによって屈曲された部位201から漏洩し、その漏洩光が迂回用光ファイバ210の開口端211に入射する。また迂回用光ファイバ210中を上流から下流に向かって伝搬してきた光は当該迂回用光ファイバ210の開口端211から出射して現用光ファイバ200の屈曲部位201から侵入して当該現用光ファイバ200の下流側へと伝搬していく。それによって現用光ファイバ200の下流側末端と迂回用光ファイバ210の上流側に接続された光伝送路との間に光通信経路が形成される。なお損失印加用曲げ部12と損失印加用曲げガイド部22は、現用光ファイバ200を伝播する光の全てが下流側の迂回用曲げ部11と迂回用曲げガイド部21によって漏洩せずに、僅かに漏出して上流に向けて伝播した場合に、現用光ファイバ200を再度屈曲させることでその漏出光を遮断して上流側に光を一切伝播させないようにしている。
<外観>
図2は本実施例に係る短瞬断切替装置1の外観を示す図である。この図では同型の4台の短瞬断切替装置1を左右方向に並列配置する場合を例に挙げている。この例では4台の短瞬断切替装置1は、下端面31がクロージャー内に固定されている基台300に取り付けられることで並列配置されるようになっている。ここで主に左右両端に配置されている短瞬断切替装置1に付した符号を用いて短瞬断切替装置1の外観について説明すると、短瞬断切替装置1は左右方向に扁平な箱状の外観形状を有し、短瞬断切替装置1の外装を構成する筐体30の内部には上述した曲げ機構10、曲げガイド機構(図1、符号20)、および曲げ機構を上下方向に移動させるための機構が収容されている。また前端面32の下端には、筐体30の内部にて現用光ファイバ(図1、符号200)から迂回用光ファイバ(図1、符号210)に入射させた漏洩光を集光して迂回用の伝送路へと導くための光ファイバプローブ220が接続されている。
筐体30は概して左右に扁平な箱状であるが、下方側の前後幅が上方側の前後幅に対して広くなっている。そして前後両端面(32,33)には、前後に拡幅された扁平箱状の下部領域と上方の前後に縮幅された上部領域とを連続させる斜面(34,35)が形成されている。なお前端面32と後端面33とでは内部構造の形状に依拠してその斜面(34,35)の形成位置が上下方向でずれている。また筐体30の上部領域の右側面36側には矩形状の開口37が形成されている。さらに上部領域の上端側と下端側とではその左右幅が異なっており、下端側の幅Wに対して上端側の幅wの方が小さく、開口37の右縁辺は上方から下方に向かう途上で右方にL字状に屈曲したのち下方に屈曲して開口37の下縁辺の前後両端に至る。筐体30の左側面38はその前後両縁端で前後両端面(32,33)に連続している。そして筐体30の上端面39は、筐体30の本来の左右幅Wを有して曲げ機構10の上方を覆い、その上端面39の前後両端が下方に向かって徐々に前後方向に拡幅しつつ幅wに縮幅された前後両端面(32,33)の上端部分が滑らかな連続面40を介して接続している。それによってこの連続面40と上端面39とによって筐体30の上端側が庇状に形成されている。
上記筐体30の右側面36における上記開口37の形成領域には矩形平板状のクランプガイド50が配置されている。クランプガイド50は、筐体30の開口37の前後幅を維持して当該開口37の下縁から上記連続面40の下端、すなわち前後両端面(32,33)上端位置までを覆い、上記の庇状の領域では開口37がクランプガイド50によって閉鎖されず、曲げ機構10が上方の移動位置にあるときは、曲げ部(11,12)が開口37の上部に露出する。またクランプガイド50の上端51は前後方向から見ると上方に凸となるように滑らかな曲面に形成されて、当該上端51は曲げ部(11,12)の右端と離間している(図4も参照)。そしてクランプガイド50の上端51は上記曲面形状により、筐体30内の内部構造とも離間し、それによって当該内部構造と上端51との間には上方に開口しつつ前後方向に延長する溝状の間隙41が形成されている。
また本実施例の短瞬断切替装置1は左右方向に並列位置されることを想定していることから、短瞬断切替作業に要する操作系を前後両端面(32,33)に設ける必要がある。本実施例では後端面33において上方と下方を連続させる斜面35部分に上方に延長するレバー60が導出されており、レバー60の上端にはノブ61が取り付けられている。筐体30の後端面33において、レバー60が導出されている斜面35の下方に連続する領域には前後方向を軸とした円柱状の部材(以下、押圧部材70)が後方に向けて突出している。そして短瞬断切替装置1は、筐体30の後端面33や右側面36に記載された「CLANMP」の文字に付された矢印の方向(右方向)にレバー60を倒したり、「OPEN」の文字に付された矢印の方向(前方向)に押圧部材70を押圧したりすることで筐体30の内部に収容されている曲げ機構10を上下動させることができるようになっている。
<内部構造>
図3は本実施例の短瞬断切替装置における筐体内部の構造1iを示す図である。図3(A)はその内部構造1iを右上後方から見たときの斜視図であり、図3(B)は(A)に示した内部構造1iからクランプガイド50などの一部の部材を分解した状態を示す斜視図である。また図3(C)にクランプガイド50の左面(以下、裏面)を示した。以下では図3の(A)〜(C)を参照しつつ、本実施例の短瞬断切替装置の内部構造1iについて説明する。筐体の内部構造1iに含まれる各種可動機構は、基台80や筐体の内面などに取り付けられている。曲げ機構10は、上下方向に移動可能な曲げ機構支持部13と、当該曲げ機構支持部13の上端に取り付けられた曲げ部(11,12)を備えている。曲げ機構支持部13はその下端に右方にブロック状に突出する領域14を有し、この突出領域14には上下方向に互いに異なる磁極を有する永久磁石(以下、曲げ機構側マグネット15)が埋め込まれている。また基台80の下端は下方に開放するように矩形状に切りかかれており、曲げ機構支持部13は基台80の左面81に沿いつつ、下端の突出領域(以下、曲げ機構側マグネット支持部14)が基台80の下端に形成された切欠部を介して右方に露出している。そしてこの基台80の切欠部の形成領域内で曲げ機構側マグネット支持部14が上下方向に移動可能となっている。それによって曲げ機構10全体が上下方向に移動できるようになっている。上述したように曲げ部(11,12)は、曲げ機構支持部13の上端にて右方に突設して形成されて、右端側が円柱状となっている。またその円柱状の部分には側面を周回する溝14が形成されている。そして曲げ部(11,12)の右端面は迂回用曲げガイド部21と損失印加用曲げガイド部22(以下、一括して「曲げガイド部(21,22)」と称する場合もある)の右端面26よりもさらに右方に突出している。
曲げガイド機構20は、基台80における右面に取り付けられた板状の曲げガイド部(21,22)と、基台80と一体的に形成されて右方に突出しつつ前後方向に並んで形成されている第1〜第3のクランプ台(82〜84)とから構成されている。第1〜第3のクランプ台(82〜84)は、それぞれが前後方向に離間し、前後方向で隣接するクランプ台間(82−83,83−84)に上下両端と右方が開放するスリット86が形成されて、そのスリット86内を曲げ部(11,12)が上下方向に移動する。また第1〜第3のクランプ台(82〜84)の右端面85は曲げガイド部(21,22)の右端面26よりも左方に後退しており、短瞬断切替装置内に装着される現用光ファイバは、この第1〜第3のクランプ台(82〜84)の右端面85に当接することで左方への移動が規制される。
筐体内には曲げ機構側マグネット15に他の永久磁石(91,92)からの磁力を作用させて曲げ機構10を上下方向に移動させるためのマグネット動作機構も内蔵されている。マグネット動作機構には図2において筐体30外に後方に向けて導出されていた円柱状の押圧部材70やレバー60が含まれており、押圧部材70は後端側に周方向に沿う溝71を備えるとともに、前方に延長して筐体内部にて前端がブロック状の部材90に接続している。押圧部材70の前端に接続されているブロック状の部材90には上下方向を磁極方向とした二つの永久磁石(91,92)が前後方向に並んで埋め込まれている。二つの永久磁石(91,92)はそれぞれの一方の磁極がブロック状の部材(以下、マグネット支持部90)の上端面93に露出しており、この上端面93に露出する二つの永久磁石(91,92)の磁極は互いに逆方向となっている。後方の磁石(以下、第1動作機構側マグネット91)については上述した曲げ機構側マグネット15の下面側の磁極と同極であり、双方のマグネット(15,91)が対面しているときは斥力によって曲げ機構10は上方に押し上げられた状態を維持する。前方の磁石(以下、第2動作機構側マグネット92)については曲げ機構側マグネット15の下面側の磁極と異極となっており、双方のマグネット(15,92)が対面しているときは引力によって曲げ機構10が下方に引き下げられた状態を維持する。すなわち押圧部材70の前後方向への移動に伴って曲げ機構側マグネット15に第1動作機構側マグネット91と第2動作機構側マグネット92のいずれかを対面させることで曲げ機構10を上下方向に移動させて短瞬断切替装置内に装着されている現用光ファイバを屈曲させたり、その屈曲状態から直線状態に復帰させたりすることで短瞬断切替動作を実行する。
短瞬断切替動作に関わる機構について,より具体的に説明すると、マグネット支持部90の後端には前後方向を軸としたコイルスプリング(以下、マグネット動作用スプリング94)の後端が当接している。マグネット動作用スプリング94の前端は筐体に固定されている。図2において筐体30の後端面33から上方に向けて導出されていたレバー60は、筐体30の後端面33と平行な面を有して上下方向に延長する板状で、その上下中央近傍が前後方向に延長する軸(以下、レバー軸62)を支点として上端側と下端側が左右反対方向に揺動する。なお軸受けは筐体の内面に形成されている。レバー軸62から下方の右縁辺には押圧部材70の溝71に係合する切欠部63が形成されている。さらにレバー60の下端は、前方に屈曲しつつ左右方向に表裏両面を有する平板状に形成されており、この平板部分64の左面に左右方向を軸としたコイルスプリング(以下、レバー用スプリング65)の右端が当接し、当該レバー用スプリング65がレバー60の下端側を右方に付勢している。それによってレバー60の切欠部63を押圧部材70の溝71に係合させると、レバー60はその状態を維持し、それに伴って押圧部材70が前方に押し込まれた状態を維持する。このときマグネット動作用スプリング94が圧縮状態となる。またこの状態では曲げ機構側マグネット15と第1動作機構側マグネット91とが同極同士で対面しており、曲げ機構10は上方に移動した状態を維持する。
一方レバー60のノブ61を操作してレバー60を右方に倒すと、当該レバー60の切欠部63と押圧部材70の溝71との係合状態が解除され、圧縮状態にあったマグネット動作用スプリング94がマグネット支持部90を後方に押し出す。それに伴って曲げ機構側マグネット15と第2動作機構側マグネット92とが異極同士で対面し、曲げ機構10が下方に移動する。このとき現用光ファイバが装着されていれば、現用光ファイバは、曲げ部(11,12)と曲げガイド部(21,22)との間に狭持されて屈曲し、現用光ファイバと迂回用光ファイバとの間に光通信経路が形成される。
基台80にはクランプガイド50も取り付けられている。クランプガイド50の前後両端面52の上下中央よりやや下方には、当該端面52の一部を共有しつつ左方に向けて舌片状に突出するとともに、前後に貫通する軸孔53を備えた軸受部54が形成されている。そして基台80の前後両端面にはこの軸孔53に挿通される軸(以下、クランプガイド軸87)が前方および後方に突出するように形成されている。またクランプガイド50の左面(以下、裏面56)で軸孔53よりも下方の領域55には、左右方向を軸として基台80の右端面に取り付けられたコイルスプリング(以下、クランプガイド用スプリング57)の右端面が当接して、当該軸孔よりも下方の領域を右方に付勢している。すなわち外力が加わっていない定常状態にあるクランプガイド50は、裏面56において軸53よりも上方の領域58が左方に付勢されている。したがって短瞬断切替装置内に現用光ファイバが装着されていれば、その現用光ファイバはクランプガイド50の裏面56と第1〜第3のクランプ台(82〜84)の右端面85との間に挟持されて所定の位置からの逸脱が抑制される。さらにクランプガイド50は、図3(C)に示したように、その前後両端面52が軸受部54に連続する前後に薄い板状に形成されて、裏面56には上端から下方に向けて三つの短いリブ59も形成されている。前後方向から見たときのリブ59の形状はクランプガイド50の前後両端面52の上端左側の形状と同様であり、上方から下方に向かって徐々に左方に向かって滑らかに拡幅した後下方に向けて延長している。またリブ59における前後方向の形成位置は、曲げ部(11,12)における前後方向の形成領域と重複しないようになっている。そしてクランプガイド50が定常状態にあるときは、このリブ59と前後両端面52の左縁端が、クランプガイド用スプリング57の付勢力によって第1〜第3のクランプ台(82〜84)の右端面85に当接している。なお本実施例ではクランプガイド50の下端前方側に矩形状に下方に突出する領域(以下、クランプガイド突片部101)が形成されており、このクランプガイド突片部101は後述するクランプガイド解除機構の構成要素となっている。
===短瞬断切替作業の手順と短瞬断切替装置の動作===
次に本実施例に係る短瞬断切替装置を用いた段瞬断切替作業の手順を追いながら当該装置の動作を説明する。
<現用光ファイバの装着>
上述したように本実施例の短瞬断切替装置は、複数台を左右方向に狭い間隔で並列に配置されることを想定している。そのため右端に配置されている短瞬断切替装置以外では、現用光ファイバを左右方向から短瞬断切替装置内に装着することが難しい。そこで本実施例の短瞬断切替装置ではクランプガイドの形状や開閉構造、および筐体の主に上端面の形状に特徴を有して前後方向に延長する現用光ファイバを上方から短瞬断切替装置内に案内して自然に所定の位置に装着されるようになっている。
図4と図5に短瞬断切替装置1の上方部分を拡大した図を示した。図4は短瞬断切替装置1の上方部分を前方から見たときの図であり、図4の(A)と(B)に、現用光ファイバ200を短瞬断切替装置1に装着する前と装着した後を示した。また図5は短瞬断切替装置1の内部構造1iを上方から見たときの図であり、現用光ファイバ200が装着されている状態を示している。以下、図4と図5を参照しながら現用光ファイバ200の装着手順について説明する。
図4(A)に示したように現用光ファイバ200を装着する前の定常状態ではクランプガイド50の前後両端面52の左縁端およびリブ59の左縁端が、第1〜第3のクランプ台(以下、「クランプ台(82〜84)」とも称する)の右端面85に当接している。上述したようにクランプガイド50の上端51は滑らかな曲面で形成されて、現用光ファイバ200を上方から下方に向けて短瞬断切替装置1内に導く際に現用光ファイバ200を傷付けることがない。また筐体30の上端面39は右方に突出している曲げ部(11,12)を覆う庇状に形成されている。また上端面39とその前後両端に下方に向かって延長する斜面40とによって形成される庇状の領域の右縁端42は、前後方向から見ると上端面 39の左右幅Wが下方に向かって滑らかに幅wに縮幅されるように連続している。それによって現用光ファイバ200を前後方向に延長するように維持しながら上方から下方に向けて短瞬断切替装置1内に挿入する際にこれらの曲げ部(11,12)に現用光ファイバ200が引っ掛かることがない。
現用光ファイバ200を短瞬断切替装置1内の所定の位置に装着するために、現用光ファイバ200をさらに下方に向けて移動させて、当該現用光ファイバ200を、クランプガイド50の上端51と筐体30の開口37の上端部分を形成する上記の庇状領域の右縁端42との間に形成される溝状の間隙41から短瞬断切替装置内に挿入していくと、筐体30の上端面39から前後両端面(32,33)に連続する斜面40の右縁端42における滑らかな形状によって、現用光ファイバ200が短瞬断切替装置1内に円滑に導かれる。溝状の間隙42内に挿入された現用ファイバ200は、クランプガイド50の上端からクランプ台(82〜84)とクランプガイド50との間に割り込み、クランプガイド50の上端51側が現用光ファイバ200の太さ分だけ僅かに右方に開くことになる。このとき、クランプガイド50の上端51側が当該クランプガイド50の下方領域55の裏面56に当接しているクランプガイド用スプリング57によって左方に付勢されているため、クランプガイド50の前後両端面52やリブ59とクランプ台(82〜84)との間に挟持される。また、クランプガイド50がクランプガイド用スプリング57によって左方に付勢されているため、現用光ファイバ200は、クランプガイド50とクランプ台(82〜84)との間に狭持された状態を維持しつつ、曲げガイド部(21,22)の上端位置まで挿入される。これにより、図4(B)および図5に示したように、現用光ファイバ200は、曲げ部(11,12)と曲げガイド部(21,22)との間において、クランプガイド用スプリング57の付勢力によってクランプガイド50の裏面56とクランプ台(82〜84)との間に狭持された状態になる。
なお短瞬断切替装置1内で装着されている現用光ファイバ200が屈曲されずに直線状になっている状態であれば、クランプガイド50とクランプ台(82〜84)との間に現用光ファイバ200を狭持させた状態を維持しつつ、その現用光ファイバ200を上方に移動させることができ、現用光ファイバ200を容易に取り出すことができる。
このように本実施例の短瞬断切替装置1によれば、現用光ファイバ200を装着する際にクランプガイド50を左右方向に大きく開く必要がなく、現用光ファイバ200をその延長方向を前後方向に一致させながら下方に移動させるだけで自然に所定の位置に装着させることができる。また装着済みの現用光ファイバ200をその延長方向を前後方向に一致させながら上方に移動させるだけで、現用光ファイバ200を各短瞬断切替装置1から取り出すことができる。とくに図2に示したように、複数台の短瞬断切替装置1を左右方向に並列配置した場合には、現用光ファイバ200の装着と取り出し作業が従来よりも各段に容易になる。もちろん本実施例の短瞬断切替装置1では現用光ファイバ200の装着や取出に際して高い技量を必要とない。
<短瞬断切替作業>
次に短瞬断切替装置内の所定位置に装着した現用光ファイバを屈曲させるための操作手順とその手順に伴う短瞬断切替装置の動作について説明する。図6は直線状態にある現用光ファイバを屈曲させる際の短瞬断切替装置内の動作状態を示している。図6(A)〜(C)の順に現用光ファイバを屈曲させるための操作手順と各手順における短瞬断切替装置内の各種機構の状態とを示した。なおここでは、基台を省略した内部構造1iを示した。まず図6(A)に示したように、まず用ファイバ200が曲げガイド部(21,22)の上端に架け渡された状態になっている。またレバー60は下端に形成された切欠部63が押圧部材70の溝71に係合することで押圧部材70がラッチされている。すなわち押圧部材70およびその前端に接続されているマグネット支持部90は、マグネット動作用スプリング94による後方への移動が規制されている。またこの状態ではマグネット支持部90に埋設されている第1動作機構側マグネット91が曲げ機構側マグネット15に対面して、双方のマグネット間(92−15)の斥力によって曲げ機構10は上方に移動した状態で保持されている。
つぎに図6(B)に示したようにレバー60を右方に倒してラッチを解除すると、マグネット支持部90がマグネット動作用スプリング94の復元力によって後方へ押し出される。そして図6(C)に示したようにマグネット支持部90はラッチの解除にともなって瞬時に後方に移動し、第2動作機構側マグネット92が曲げ機構側マグネット15と対面する。それによって双方のマグネット間(93−15)に引力が作用し曲げ機構10が下方に移動し、曲げ部(11,12)が現用光ファイバ200を下方に押し下げる。このとき曲げ部(11,12)の右端側の円柱部分の側面に形成された溝14内に現用光ファイバ200の上面側が内接するため、現用光ファイバ200は、極めて速い速度で下方に押し下げられても右方に逸脱することがない。そして現用光ファイバ200が曲げ部(11,12)と曲げガイド部(21,22)との間に狭持され、現用光ファイバ200と迂回用光ファイバ210との間に光伝送路が形成される。
つぎに現用光ファイバ200と迂回用光ファイバとの間の光伝送路を遮断し、当初の現用光ファイバのみの光伝送路に復帰させる際には、図6(A)〜(C)の順に示した動作と逆になるようにして屈曲状態にある現用光ファイバ200を直線状態に復帰されればよい。図7に短瞬断切替装置における現用光ファイバ200の復帰動作を示した。図7(A)〜(C)の順に現用光ファイバ200を復帰させるための操作手順と各手順における短瞬断切替装置内の各種機構の状態とを示した。図7(A)に示したように、押圧部材70のラッチが解除されて当該押圧部材70が後方に突出して状態にあるときには、曲げ機構(11,12)が下方位置にあって現用光ファイバ200が屈曲している。つぎに図7(B)に示したように、押圧部材70を前方に向けて押圧してマグネット支持部90を前方に移動させると、第1動作機構側マグネット91と曲げ機構側マグネット15とが対面して双方のマグネット(92―15)に斥力が生じる。またレバー60は下端の平板部分64がレバー用スプリングによる付勢力によってレバー軸62より下方の切欠部63を含む領域が右方に付勢されていることから、押圧部材70が所定の位置まで押圧されるとレバー60の切欠部63が押圧部材70の溝71に係合し、押圧部材70がラッチされる。そして図7(C)に示したように、第1動作機構側マグネット91と曲げ機構側マグネット15との間の斥力によって曲げ機構10が上方に押し上げられ、曲げ部(11,12)と曲げガイド部(21,22)との係合が解除されて現用光ファイバ200が当初の直線状態に復帰する。
このように本実施例の短瞬断切替装置によれば、レバー60の操作に連動して押圧部材70のラッチを解除したり、レバー60の付勢力を利用して押し込まれた押圧部材70を自動的にラッチさせたりするだけの簡単な操作のみで短瞬断切替動作が瞬間的かつ正確に実行される。もちろんこれらの操作には高い技量は必要ない。
<現用光ファイバの取り出し>
本実施例の短瞬断切替装置では、直線状態で装着されている現用光ファイバを上方に移動するだけで取り出すことができる。しかし本実施例の短瞬断切替装置には、この取り出し作業をさらに容易にするために、押圧部材を前方に押圧する操作に連動してクランプガイドの下端に形成されたクランプガイド突片部(図3、符号101)を左方に付勢することでクランプガイドを開状態に維持できる専用の機構を備えている。そしてこの機構が前出のクランプガイド解除機構である。図8はクランプガイド解除機構の構造を説明するための図であり、ここでは基台を省略した短瞬断切替装置の内部構造1iを右上前方から見たときの斜視図を示した。図8に示したように、内部構造1iの前端側には上下方向に延長する軸(以下、クランプガイド解除機構軸102)に軸支されて回動する板状の部材(以下、クランプガイド解除板100)が取り付けられている。クランプガイド解除板100は、クランプガイド解除機構軸102に対して左方の板状部分(以下、解除作用板103)が下方に延長し、この解除作用板103がマグネット支持部90の前端に当接するように構成されている。クランプガイド解除機構軸102に対して右方の板状部分(以下、クランプガイド押圧板104)はマグネット支持部90の上方に離間しつつ解除作用板103の板面と直交するように後方に向けて屈曲し、その左面がクランプガイド突片部101の右面に当接している。
図9にクランプガイド解除機構の主要部分を上方から見たときの図を示した。そして図9(A)と(B)に現用光ファイバ200を取り出す前と後におけるクランプガイド解除板100の状態を示した。以下図8を参照しつつ図9(A)、図9(B)の順に従ってクランプガイド解除機構の動作について説明する。
まず図9(A)に示したように、押圧部材70を押し込んで当該押圧部材70がラッチされた時点ではクランプガイド50は定常状態にあり、クランプガイド押圧板104はその前後方向に延長した状態に維持されている。押圧部材70を前方に深く押し込むと、マグネット支持部90の前端が解除作用板103を後方に押圧し、図9(B)に示したようにクランプガイド解除板100が上方から見てクランプガイド解除機構軸102を中心にして時計回りに回動する。それに伴ってクランプ押圧板104がクランプガイド50におけるクランプガイド突片部101を左方に向けて押圧し、クランプガイド50の上方領域58が右方に開く。
なお曲げ状態にある現用光ファイバは、自身を曲げるための規制力が瞬時に消失すると同時に直線状態に復帰するとともに、その復帰に伴う反動によって上方に付勢される。そのため押圧部材70のラッチが外れている状態から押圧部材70をラッチ位置P1で停止させずにクランプガイド解除板100を回動させる位置P2まで一気に押し込めば、現用光ファイバが直線状態に復帰するのとほぼ同時にクランプガイド50が開くため、現用光ファイバが上方への付勢力によって短瞬断切替装置の上方外方に飛び出し、現用光ファイバを自動的に取り出すことができる。
<小括>
上記の実施形態では、クランプガイド50は、クランプガイド用スプリング57(スプリング)によって付勢されることによって、クランプ台(82〜84)に当接している。そして、クランプガイド50の上端からクランプ台(82〜84)とクランプガイド50との間に現用光ファイバ200を割り込ませると、クランプガイド50がクランプ台(82〜84)から現用光ファイバ200の太さ分だけ開くとともに、曲げ部11と曲げガイド23との間においてクランプガイド用スプリング57の付勢力によって現用光ファイバ200がクランプ台(82〜84)とクランプガイド50との間に挟持されることになる。これにより、クランプガイド50を大きく開閉させなくても現用光ファイバを正確かつ迅速に装着できる。
また、上記の実施形態では、クランプガイド50の裏面には少なくとも2つのリブ59が設けられており(図3(C)参照)、現用光ファイバは、クランプ台(82、83)とリブ59との間に挟持されており、図5に示すように上方から見ると、曲げ部11は、2つのリブ59によって挟持された2点間に位置している。そして、本実施形態では、短瞬断切替の際に、曲げ部11は、2つのリブ59によって挟持された2点間において現用光ファイバ200に曲げを付与している。これにより、現用光ファイバ200の姿勢を安定させながら現用光ファイバ200に曲げを付与することができ、現用光ファイバ200が曲げ部11から外れにくくなる。
また、上記の実施形態では、曲げ部11と曲げガイド21との間で現用光ファイバ200に曲げが付与された状態で押圧部材70が所定位置まで押圧されると(図7(B)参照)、曲げ部11が曲げガイド21から離間して現用光ファイバ200が曲げ部11から解放される(図7(C)参照)。また、この所定位置よりも押圧部材70が更に押圧されると、クランプガイド解除板100によってクランプガイド50が開状態になり、現用光ファイバ200がクランプ台(82、83)とクランプガイド50との間で挟持された状態から解放される(図8参照)。これにより、押圧部材70の操作だけで、曲げ部11による曲げ状態の解放作業と、クランプガイド50による挟持状態の解放作業とを行うことができる。なお、仮に現用光ファイバ200に曲げが付与された状態でクランプガイド50が開状態になってしまうと、現用光ファイバ200が曲げ部11から脱落するおそれが生じてしまうが、本実施形態では、曲げ部11が曲げガイド21から離間した後にクランプガイド50が開状態になるため、曲げ部11が曲げガイド21から離間する前に現用光ファイバ200が曲げ部11から脱落することを抑制できる。
また、上記の実施形態では、クランプガイド解除板100が、押圧部材70と当接する解除作用板103(第1当接部)と、クランプガイド50と当接するクランプガイド押圧板104(第2当接部)とを有している。そして、曲げ部11が曲げガイド21から離間する位置(所定位置)よりも押圧部材70が更に押圧されると、押圧部材70が解除作用板103を押圧することによってクランプガイド解除板100が回動し、クランプガイド50が開状態になる方向にクランプガイド押圧板104がクランプガイド50を付勢する(図9参照)。これにより、クランプガイド50を閉方向に付勢するクランプガイド用スプリング57の付勢力に抗してクランプガイド50を開くことができる。
===その他の実施形態===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。例えば、上記実施例に係る短瞬断切替装置の構成、あるいは各部位の形状や構造は適宜に変更可能である。また用途も短瞬断切替に限らない。例えば、迂回用光ファイバを光伝送路に接続せず、光信号の検出装置や測定装置に接続するなど,各種検査装置として利用することができる。いずれにしても、曲げが付与された光ファイバから漏洩した光を利用する用途であればよい。
損失印加用曲げ部とそれに対応する損失印加用曲げガイド部が無くてもよい。またクランプガイド用スプリングなど、上記実施例に係る短瞬断切替装置の各種機構に用いられていたスプリングはコイルスプリングであったが、ねじりばねや板ばねなど、所定の部材を所定の方向に付勢させることができれば、スプリングの種類はどのようなものであってもよい。さらに上記実施例では圧縮状態にあるコイルスプリングの復元力を用いて各部材を付勢していたが、伸張状態にあるコイルスプリングの復元力を用いて付勢する構成としてもよい。
上記実施例におけるクランプガイド解除機構は、押圧部材を深く押し込む動作によってクランプガイド解除板を上方から見て時計回りに回転させることで、右方に付勢されているクランプガイドの下方をクランプガイド押圧板が左方に押圧し、クランプガイドの上方を右方に開く構成としていたが、押圧部材を深く押し込む動作によってクランプガイド解除板を反時計回りに回転させてもよい。そしてこの場合には、例えば、クランプガイドの上方領域にクランプガイド押圧板が左方から当接する部位を形成しておけばよい。それによってクランプガイド解除板の回動に伴って左方に付勢されているクランプガイドの上方領域が右方に付勢させる。いずれにしても押圧部材を押圧することで所定のリンク機構を介してクランプガイドを開状態にある方向に付勢する機構であればよい。
1 短瞬断切替装置、1i 短瞬断切替装置の内部構造、10 曲げ機構、
11 迂回用曲げ部、12 損失印加用曲げ部、13 曲げ機構支持部、
15 曲げ機構側マグネット、20 曲げガイド機構、21 迂回用曲げガイド部、
22 損失印加用曲げガイド部、30 筐体、32 筐体の前面、33 筐体の後面、
35 筐体後面の斜面、50 クランプガイド、51 クランプガイドの上端、
52 クランプガイドの前後両端面、53 クランプガイドの軸孔、
54 クランプガイドの軸受け部、57 クランプガイド用スプリング、60 レバー、
62 レバー軸、63 レバーの切欠部、64 レバー下端の平板部分、
65 レバー用スプリング、70 押圧部材、71 押圧部材の溝、80 基台、
82 第1クランプ台、83 第2クランプ台、84 第3クランプ台、
87 クランプガイド軸、90 マグネット支持部、91 第1動作機構側マグネット、92 第2動作機構側マグネット、94 マグネット動作用スプリング、
100 クランプガイド解除板、101 クランプガイド突片部、
102 クランプガイド解除機構軸、103 解除作用板、
104 クランプガイド押圧板、200 現用光ファイバ、210 迂回用光ファイバ、220 光ファイバプローブ

Claims (3)

  1. 光伝送路における現用光ファイバに曲げを付与することで当該曲げ部分と迂回用光ファイバとの間で光信号を入出力させる切替装置であって、
    前記現用光ファイバに曲げを付与するための曲げ部及び曲げガイドと、
    前記現用光ファイバを挟持するクランプ台及びクランプガイドと
    操作者が押圧する押圧部材と、
    前記押圧部材が押圧されるのに連動して前記クランプガイドを開状態にするクランプガイド解除機構と
    を備え、
    前記クランプガイドは、スプリングによって付勢されることによって、前記クランプ台に当接しており、
    前記クランプガイドの上端から前記クランプ台と前記クランプガイドとの間に前記現用光ファイバを割り込ませると、前記クランプガイドが前記クランプ台から前記現用光ファイバの太さ分だけ開くとともに、前記曲げ部と前記曲げガイドとの間において前記スプリングの付勢力によって前記現用光ファイバが前記クランプ台と前記クランプガイドとの間に挟持され
    前記曲げ部と前記曲げガイドとの間で前記現用光ファイバに曲げが付与された状態で前記押圧部材が所定位置まで押圧されると、前記曲げ部が前記曲げガイドから離間して前記現用光ファイバが前記曲げ部から解放されるとともに、
    前記所定位置よりも前記押圧部材が押圧されると、前記クランプガイド解除機構によって前記クランプガイドが開状態になり、前記現用光ファイバが前記クランプ台と前記クランプガイドとの間で挟持された状態から解放される
    ことを特徴とする切替装置。
  2. 請求項1に記載の切替装置において、
    前記クランプガイドの裏面には少なくとも2つのリブが設けられており、
    前記現用光ファイバは、前記クランプ台と前記リブとの間に挟持されており、
    前記曲げ部は、前記2つのリブによって挟持された2点間において前記現用光ファイバに曲げを付与する
    ことを特徴とする切替装置。
  3. 請求項1又は2に記載の切替装置において、
    前記クランプガイド解除機構は、前記押圧部材と当接する第1当接部と、前記クランプガイドと当接する第2当接部とを有しており、
    前記押圧部材が前記所定位置よりも押圧されると、前記押圧部材が前記第1当接部を押圧することによって前記クランプガイド解除機構が回動し、前記第2当接部が前記クランプガイドを開状態にする方向に付勢する
    ことを特徴とする切替装置。
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