JP6019092B2 - 電線コネクタ - Google Patents
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Description
更に、電線コネクタから電線が引き抜かれた後、芯線の先端はばらけた状態のままであるので、端子本体への芯線の再挿通には芯線の撚り直しが要求され、芯線の取り扱いが容易ではない。
一方、請求項1の電気接点は、センタボア内に配置された接点板と、該接点板の間にて通路軸線を挟んで配置され、接点板と協働して芯線を弾性的に挟持可能な挟持片と含む。
上述の請求項1の電線コネクタによれば、操作子を介して接続端子の電気接点が開操作された状態で、電線の芯線が端子ホルダの前記通路に挿通され、芯線は第1挿通孔及び接点板のガイド溝を経て第2挿通孔のストレート孔部までに導かれる。
例えば、上述の第1挿通孔もまた、電線挿入口からセンタボアに向けて先細状をなすテーパ穴部と、テーパ穴部とセンタボアに開口する第1挿通孔の内端との間を接続し、芯線が嵌合可能なストレート穴部とを有することができる(請求項2)。
一方、前述の操作子は、該操作子とセンタボアの内周縁とを接続し、電気接点に向けて操作子の押し込みを可能にするヒンジと、操作子の押し込みに伴い、接点板と挟持片との間に食い込んで接点板と挟持片との間の間隔を拡開させる楔とを有する(請求項3)。この場合、ヒンジは、楔が接点板と挟持片との間に食い込む際に接点板を不動とし、該接点板ら挟持片を離間させるべく操作子の傾動を許容するヒンジ軸線を有しているのが好ましい(請求項4)。
更に、ホルダ本体は、第1挿通孔を有する第1ホルダ半体と、第2挿通孔を有する第2ホルダ半体とから形成され、これら第1及び第2ホルダ半体が互いに組み合わされてセンタボアを規定するのが望ましい(請求項5)。
なお、本発明の他の特徴については後述の説明から明らかとなる。
端子ホルダ10はホルダ本体12を含み、本実施形態の場合、ホルダ本体12はホルダ半体14,16を組み合わせて形成されている。
図2に示す状態からホルダ半体14,16が互いに近接する方向に移動されると、結合アーム20は対応する側のガイドアーム18上を案内され、その先端の係止爪22がホルダ半体14側の係合穴(図示せず)に嵌り込むことで、ホルダ半体14,16は互いに結合し、ホルダ本体12を形成する。このようにして形成されたホルダ本体12はその中央にセンタボア24(図1参照)を有し、このセンタボア24はホルダ半体14,16間にて形成され、図1でみてホルダ本体12を上下方向に貫通する。ここで、上下方向とは、電線コネクタがプリント配線基板上に実装されたとき、プリント配線基板の基板面と直交する方向である。
詳しくは、接点板56と長手軸線Aとの間には所定の間隔が確保され、接点板56は長手軸線A側の面にガイド溝58を有する。このガイド溝58は長手軸線Aに沿って延び断面円弧形状をなし、芯線Sの挿通を案内する。更に、ガイド溝58は前述した第2挿通孔34に向けて先細状に形成され、それ故、ガイド溝58の溝幅は第2挿通孔34に近付くに連れて徐々に減少されている。
また、接点板56の上縁はベース50の一方の側縁側に折り返されたフランジ60を形成している。
ここで、挟持片62における根元の幅は、長手軸線Aに沿う接点板56の長さよりも十分に短く、挟持片62が接点板56に比べ、その根元を中心にその復元力に抗して回動し易い、つまり、弾性変形し易いことに留意すべきである。
前述した接点板56及び挟持片62からなる電気接点28が図4に示す状態にあるとき、電気接点28、即ち、挟持片62は前述の通路30を閉じた閉位置にある。
電気接点28を閉位置から開作動させるため、一実施形態の端子ホルダは操作子66を一体に有し、この操作子66について以下に説明する。
押しボタン68の下面、即ち、電気接点28と対向する面には楔74が突出されている。この楔74は断面でみて三角形状をなし、長手軸線Aに沿って延びている。詳しくは、押しボタン68が押圧されていないとき、図4に示されるように押しボタン68はその楔74の尖端が電気接点28の前述したギャップGの直上に位置した休止位置に位置付けられている。
押しボタン68が前述の休止位置から押し込まれたとき、楔74はギャップGに侵入する。ここでの楔74の侵入に伴い、電気接点28にあっては、挟持片62が根元を中心として接点板56から離間する方向に復元力に抗して回動する。この結果、挟持片62の尖端と接点板56との間の間隔が拡開し、電気接点28は閉位置から開位置に位置付けられる。
このようにヒンジ軸線73が傾斜されていれば、押しボタン68が図6中の矢印Bで示すように押し込まれたとき、押しボタン68は図6中の矢印Nで示すように傾動する。このような押しボタン68の傾動及び前述した不等辺三角形の楔74は互いに協働して、押しボタン68の押し込みストロークLに対して接点板56と挟持片62との間の拡開幅Wを大きく確保する。
図7(A),(B)は電気接点28が閉位置にあって、電線Cの芯線Sが電気コネクタの端子ホルダ10内に挿通される前の段階を示す。この場合、図7(B)に示されるように、押しボタン68は閉位置にある電気接点28の直上に配置されている。
そして、電気接点28を開位置に保持した状態で、端子ホルダ10の電線挿入口36から電線Cの芯線Sが挿入されていき、挿入された芯線Sは第1挿通孔32及び電気接点28のガイド溝58を経て第2挿通孔34内までに導かれ、図9(A)に示されるように芯線Sの先端は第2挿通孔34内に位置付けられる。
この後、芯線Sの先端がテーパ穴部38内を更に進行する過程で、先端のばらけは絞り込まれていき、そして、芯線Sの先端が第1挿通孔32のストレート穴部40を通過する際、先端のばらけはストレート穴部40の内周によって綺麗に纏められる。
ここで、前述したように電気接点28が開位置にあっても、接点板56、即ち、ガイド溝58は芯線Sの挿通ラインを規定する長手軸線Aに対して変位しないので、芯線Sの先端を安定して案内することができる。
また、電気接点28にて、芯線Sはガイド溝58に嵌り合った状態にあるので(図9(B)参照)、芯線Sと接点板56(ガイド溝58)との密着が良好となり、電線Cと電気接点28との電気的な接続を安定させるうえでも好適する。
最後に、本実施形態の電気コネクタの場合、前述の説明から既に明らかであるように、端子ホルダ10からの芯線Sの引き抜き、また、その芯線Sの再挿通もまた容易であることは言うまでもない。
例えば、端子ホルダ10のホルダ本体12は一体成形品として形成することも可能であるが、ホルダ半体14,16を別々に成形し、これらホルダ半体14,16を組合せてホルダ本体12とする方が、ホルダ本体12を容易に得ることができる。
また、端子ホルダ10、接続端子26、操作子66の具体的な形状に関しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で変更可能であり、更に、本発明の電気コネクタは芯線が単線である電線にも同様に適用可能である。
12 ホルダ本体
14,16 ホルダ半体
24 センタボア
28 電気接点
30 通路
32 第1挿通孔
34 第2挿通孔
38 テーパ穴部
40 ストレート穴部
36 電線挿入口
42 窓
46 テーパ孔部
48 ストレート孔部
56 接点板(電気接点)
58 ガイド溝
62 挟持片
66 操作子
68 押しボタン
70 支持アーム
72 セルフヒンジ
73 ヒンジ軸線
74 楔
A 長手軸線(通路軸線)
電線 C
芯線 S
Claims (5)
- 電気絶縁材料から形成された端子ホルダと、
該端子ホルダに保持され、電線と配線基板との間を電気的に接続するにあたり、前記電線の芯線を挟持する開閉可能な電気接点を含む導電性の接続端子と、
前記端子ホルダに設けられ、前記電気接点を開操作させる操作子と
備えた電気コネクタであって、
前記端子ホルダが、
ホルダ本体と、
前記ホルダ本体を一方向に貫通し、前記ホルダ本体の一端面に開口した電線挿入口及び前記ホルダ本体の他端面に開口した窓を有し、前記電線の挿通を許容する通路と、
前記ホルダ本体を前記一方向と直交する方向に貫通し、前記通路を前記電線挿入口側の第1挿通孔及び前記窓側の第2挿通孔とに分断するセンタボアと
を含み、
前記電気接点が、
前記センタボア内に配置された接点板と、
前記接点板との間に前記通路軸線を挟んで配置され、前記接点板と協働して前記芯線を弾性的に挟持可能な挟持片と
を含む、電線コネクタにおいて、
前記接点板は、前記通路軸線に沿い前記第2挿通孔に向けて先細状にして延び、前記芯線の挿通を案内する断面円弧形状のガイド溝を有し、
前記第2挿通孔は、
前記センタボアに連なり且つ前記窓に向けて先細状をなすテーパ孔部と、
該テーパ孔部と前記窓との間を接続し、前記芯線が嵌合可能なストレート孔部とを有する、
ことを特徴とする電線コネクタ。 - 前記第1挿通孔は、
前記電線挿入口から前記センタボアに向けて先細状をなすテーパ穴部と、
前記テーパ穴部と前記センタボアに開口する前記第1挿通孔の内端との間を接続し、前記芯線が嵌合可能なストレート穴部とを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電線コネクタ。 - 前記操作子は、該操作子と前記センタボアの内周縁とを接続し、前記電気接点に向けて前記操作子の押し込みを可能にするヒンジと、前記操作子の押し込みに伴い、前記接点板と前記挟持片との間に食い込んで前記接点板と前記挟持片との間の間隔を拡開させる楔とを有する、請求項1又は2に記載の電線コネクタ。
- 前記ヒンジは、前記楔が前記接点板と前記挟持片との間に食い込む際に前記接点板を不動とし、該接点板から前記挟持片を離間させるべく前記操作子の傾動を許容するヒンジ軸線を有することを特徴とする請求項3に記載の電線コネクタ。
- 前記ホルダ本体は、前記1挿通孔を有する第1ホルダ半体と、前記第2挿通孔を有する第2ホルダ半体とから形成され、これら第1及び第2ホルダ半体は互いに組み合わされて前記センタボアを規定することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電線コネクタ。
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