JP6248233B1 - 電解銅箔、リチウムイオン二次電池用負極電極およびリチウムイオン二次電池ならびにプリント配線板 - Google Patents

電解銅箔、リチウムイオン二次電池用負極電極およびリチウムイオン二次電池ならびにプリント配線板 Download PDF

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Abstract

本発明は、高強度、高耐熱性で、かつ伸び異方性の小さい電解銅箔、リチウムイオン二次電池用負極電極およびリチウムイオン二次電池ならびにプリント配線板を提供する。本発明の表面処理銅箔は、炭素を0.001〜0.020質量%含有する電解銅箔であって、該電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であり、前記電解銅箔を150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性は、前記銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下であることを特徴とする。

Description

本発明は、電解銅箔と、この電解銅箔を有する、リチウムイオン二次電池用負極電極およびリチウムイオン二次電池ならびにプリント配線板に関するものである。
近年、リチウム(Li)イオン二次電池の小型・軽量化を図るため、集電体として用いる銅箔を薄箔化する検討が進んでおり、それに伴い、銅箔に作用する応力やひずみは増加する傾向にある。また、リチウムイオン二次電池の高容量化のため、活物質を従来のカーボン系に加えてシリコン系を混ぜ合わせ、理論容量を増加させる試みや、従来よりも活物質層を高密度に充填し、体積当たりの容量を増加させるなど、次世代リチウムイオン二次電池の開発が本格化しつつあり、それに伴い、集電体である銅箔に作用する応力は一段と高くなり、拘束状況も強くなる結果、充放電後における電解銅箔のシワや箔切れがこれまで以上に顕在化し、それによる電池特性の低下が懸念されている。
銅箔の薄箔化を実現するための従来の手段としては、例えば電解銅箔の高強度化や、電池製造工程の熱処理においても軟化などの特性劣化が生じにくい特性の向上(高耐熱化)が行われてきた(例えば、特許文献1〜4等)。
電解銅箔の高強度化・高耐熱化は、電解液中に添加剤を添加し、電析中に母相の結晶粒内や結晶粒界に添加剤成分を取り込ませることで、結晶粒の微細化効果による高強度化や、ピン止め効果によって行うのが一般的である。
しかしながら、高強度化と高耐熱化を実現できた場合であっても、次世代リチウムイオン二次電池においては、シワや箔切れを完全に防止することは困難であり、従来設計とは別の観点からのさらなる特性改善が必要であった。
特許第5771392号公報 特開2008-285727号公報 特開2014-224321号公報 特許第5598700号公報 特許第3850155号公報
本発明の目的は、高強度、高耐熱性で、かつ伸び異方性の小さい電解銅箔、リチウムイオン二次電池用負極電極およびリチウムイオン二次電池ならびにプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、上記の設計指針を基に新規電解銅箔の開発を検討したところ、高強度・高耐熱性を有する電解銅箔において、伸び異方性(引張試験を行う方向によって伸び値が異なる現象)が顕在化すること、また、詳細は後述するが、伸び異方性の低減が、充放電後のシワおよび箔切れの発生や、プレス後のシワや箔切れの発生を有効に低減できることを見出した。
なお、電解銅箔は一般にチタン製陰極ドラム表面に銅を析出させ、それを連続的に引き剥がし、巻き取ることで長尺の製品(電解銅箔)が製造される。このとき、ドラムの回転方向、すなわち長尺品の長手方向をMDと表記し、MD方向に対し直交する方向、すなわち銅箔の幅方向をTDと表記する。
従来の一般的な電解銅箔と、従来の高強度・高耐熱性電解銅箔について、それぞれMD方向とTD方向に切り出した試験片を作製し、引張り試験機で応力および歪みを測定して得られた応力−歪み曲線(SSカーブ)の代表的な例を図1に示す。図1からも明らかな通り、従来の高強度・高耐熱箔では、MD方向のひずみ(伸び)が5.8%、TD方向の伸びが2.0%で、伸びの異方性が約65.5%((5.8-2.0)/5.8×100%)と大きく、顕在化していることが分かる。しかしながら、特許文献1〜4はいずれも、高強度・高耐熱性電解銅箔の伸び異方性については何ら着目しておらず、かかる構成では、次世代リチウムイオン二次電池におけるシワや箔切れの発生を有効に抑制することはできない。なお、従来の一般的な電解銅箔においても、伸び異方性が約11.1%と若干生じているが、これは、電解ドラムに存在するバフスジが転写されて生じる表面凹凸に起因したものであると考えられ、伸び異方性としては小さく、シワや箔切れが発生する原因にはなりにくい。
今後、次世代リチウムイオン二次電池の開発が本格化することを考えると、高強度・高耐熱性箔の開発は必須と考えられ、それに伴い顕在化する伸びの異方性の低減は、重要な課題と言える。すなわち、高容量リチウムイオン二次電池の集電体用途においては、高強度・高耐熱でかつ伸び異方性の小さい銅箔の開発が望まれる。
また、プリント配線板においても、樹脂との張り合わせ時に等方的な応力が付与されることを考えると、伸び異方性は、小さい方が好ましいと考えられ、伸び異方性の小さい銅箔の開発が望まれる。
そして本発明者らは、鋭意検討し、上記課題を解決する方法を見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)炭素を0.001〜0.020質量%含有する電解銅箔であって、該電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であり、前記電解銅箔を150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性は、前記銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下であることを特徴とする電解銅箔。
(2)前記伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が30%以下である上記(1)に記載の電解銅箔。
(3)前記引張特性が、両面のいずれにも粗化処理層が形成されていない電解銅箔(原箔)の状態で得られる上記(1)または(2)に記載の電解銅箔。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の電解銅箔を集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極。
(5)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の電解銅箔を集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極を備えるリチウムイオン二次電池。
(6)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の電解銅箔と絶縁フィルムとを積層形成してなるプリント配線板。
本発明によれば、炭素を0.001〜0.020質量%含有する電解銅箔であって、該電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であり、前記電解銅箔を150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性は、前記銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下であることによって、高強度、高耐熱性で、かつ伸び異方性の小さい電解銅箔の提供が可能になった。
また、本発明の電解銅箔を、例えば集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極を備えるリチウムイオン二次電池に用いれば、充放電時の箔切れやシワを防止し、電池容量、サイクル特性および安全性を向上させることができるため、次世代リチウムイオン二次電池用途に好適である。さらに、本発明の電解銅箔を、絶縁フィルムとともに積層形成してなるプリント配線板に用いれば、プレス時の箔切れやシワの発生を防止し、また、 寸法安定性を向上させることができる。
図1は、従来の一般的な電解銅箔と、従来の高強度・高耐熱性電解銅箔について、それぞれMD方向とTD方向に切り出した試験片を作製し、引張り試験機で応力および歪みを測定して得られた代表的な応力−歪み曲線(SSカーブ)である。 図2は、本発明の電解銅箔を製造するための製造装置の要部を説明するための概念図である。
次に、本発明の実施形態について以下で説明する。
本発明の電解銅箔は、炭素を0.001〜0.020質量%含有する電解銅箔であって、該電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であり、前記電解銅箔を150℃で1時間加熱した後に常温(20℃±15℃)で測定したときの引張特性は、前記銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下であることを特徴とする電解銅箔である。
<銅箔中の炭素含有量>
本発明では、電解銅箔中の炭素(C)含有量を0.001〜0.020質量%とすることが必要である。炭素含有量が0.001質量%未満だと、十分な強度および耐熱性が得られず、また、炭素含有量が0.020質量%超えだと、延性が低下し、ハンドリング時、ないし充放電時に箔切れが生じやすいからである。このため、炭素含有量は0.001〜0.020質量%とした。なお、銅箔中の炭素含有量の測定は、例えば炭素・硫黄分析装置EMIA−810W(堀場製作所製)を用いて、酸素気流中燃焼(管状電気炉方式)―赤外線吸収法で行うことができる。
<銅箔表面の十点平均粗さ(Rz)>
また、本発明では、電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であることが必要である。前記十点平均粗さ(Rz)が1.8μm超えだと、電解銅箔の表面凹凸に起因した伸び異方性が大きくなって顕在化し、充放電試験後の銅箔には、シワが顕著に発生しやすくなるからである。このため、電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)は1.8μm以下とした。なお、電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)の測定は、JIS B0601:1994に準じて行なった。また、測定面は、粗化処理層が形成されていない未処理の電解銅箔(原箔)のS面(陰極(Ti)ドラム側の表面)とし、測定方向は、バフスジ方向(=MD方向)に対し垂直な方向(=TD方向)とした。
<150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの銅箔の引張特性>
さらに、本発明の電解銅箔は、150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性が、以下の各特性を満足するものである。すなわち、銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下であることを満足することが必要である。
従来の一般的な電解銅箔は、高強度化や高耐熱化への要求が少なかったこともあり、添加剤を使用しない純度の高い電解銅箔(例えば特許文献5)や、平滑化のために添加剤は加えるものの、電析過程で銅箔中に添加剤がさほど取り込まれない電解銅箔(例えば古河電気工業株式会社製のNC-WS)が一般的であった。しかしながら、電池の高容量化、小型化、軽量化に伴い、高強度・高耐熱性をもつ電解銅箔の需要が拡大したため、電析過程で箔中に取り込まれる添加剤種を積極的に使用するケースが増えてきた(例えば特許文献1〜4等)。
本発明者らは、電池用途ないしプリント配線板用途に好適な高強度・高耐熱性を具備することを前提として様々な添加剤を使用した電解銅箔を製造し、負極にSi系活物質を含有させた次世代型のリチウムイオン二次電池の充放電試験を行ったところ、強度、伸び、耐熱性などの従来必要とされていた特性の向上だけでは、充放電後の銅箔のシワを十分に抑制することができないことが分かった。そこで、シワのさらなる抑制に向けて鋭意検討した結果、高強度・高耐熱化した電解銅箔において、伸び異方性が顕在化すること、そして、伸びの異方性を低減することでシワを有効に抑制できることを見出した。以下、伸び異方性について説明する。
伸び異方性とは、引張試験において、引張方向によって伸び値が異なる性質を指す。本発明者らは、複数の高強度・高耐熱性を有する電解銅箔において、伸びの異方性を調査したところ、銅箔の長手方向(MD方向)に引っ張ったときの伸びの値が最も大きく、銅箔の幅方向(TD方向)に引っ張ったときの伸びの値が最も小さくなることが分かった。そこで、本発明では、伸び異方性の大小を表す値として、銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性を、{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}の式で算出して評価した。以下、伸び異方性とシワの関係について説明する。
電池の充放電や樹脂とのプレスなどで等方的な応力が電解銅箔に負荷されると、伸び異方性が大きい場合、伸び値が低い方向(例えば銅箔の幅方向(TD))では、いち早く不均一変形域(単一引張試験でいうネッキング領域に相当)に達するため、方向によって、均一変形域と不均一変形域が混在し、局所的なひずみの偏りが生じる結果、銅箔にシワが入りやすい。一方、伸び異方性が小さい場合、上述したような均一変形域と不均一変形域が混在しにくいため、ひずみの偏りが抑制される結果、シワが発生しにくいと考えられる。
このため、本発明の電解銅箔は、150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性が、引張強度を400MPa以上に維持ないし400MPa未満に低下するのを抑制して、高強度および高耐熱性とするとともに、銅箔の幅方向(TD)の伸びを2%以上とし、かつ銅箔の伸び異方性を50%以下、好ましくは30%以下とする。加熱後の引張強度が400MPa未満だと、薄箔化した銅箔の強度が不足して、箔切れが生じやすくなるからである。また、加熱後の銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%未満だと、箔切れが生じやすくなるからである。さらに、加熱後の銅箔の伸び異方性が50%超えだと、均一変形域と不均一変形域が混在し、局所的なひずみの偏りが生じる結果、銅箔にシワが入りやすくなるからである。
このため、本発明の電解銅箔は、150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性が、引張強度を400MPa以上で維持ないし低下するのを抑制して、高強度および高耐熱性とするとともに、銅箔の幅方向(TD)の伸びを2%以上とし、かつ銅箔の伸び異方性を50%以下とした。
また、上記加熱前に常温で測定したときの引張強度(初期強度)は、400〜900MPaの範囲であることが好ましい。前記引張強度が400MPa未満だと、初期強度が不足し、150℃で加熱した後に常温で測定したときの引張強度が400MPa以上にすることができなくなって、箔切れが生じやすくなる傾向があり、また、前記引張強度が900MPa超えだと、伸びが不足し、150℃で加熱した後に常温で測定したときの銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上にすることができなくなって箔切れが生じやすくなる傾向があるからである。
また、特にプリント配線板の形成に用いられる電解銅箔は、プリント配線板を構成する樹脂との密着性を確保する目的で、製造した電解銅箔(原箔)の後処理として、粗化めっきによる粗化処理が行われることが多い。粗化めっきは、一般的に、硫酸-硫酸銅めっき液中にて比較的短時間、高電流密度の電解を行うことで、およそ0.1〜1μmオーダーの粒状の銅粒子を電解銅箔表面に形成するものである。これに対して、本発明の電解銅箔は、両面のいずれにも粗化処理層が形成されていない未処理の電解銅箔(原箔)の状態で測定したときの引張特性に大きな特徴がある。粗化めっき層の厚さにも依るが、概して粗化めっき層が電解銅箔の表面に存在することで、電解銅箔表面の凹凸が粗大になる。また、一般的に粗化めっきの電解条件は、未処理の電解銅箔(原箔)を製造する電解条件とは大きく異なる。そのため粗化めっきで形成される銅粒子の結晶組織および構造は、未処理の電解銅箔(原箔)の結晶組織および構造と異なるものである。
詳細なメカニズムは明らかでないが、それら複数の要因により、粗化めっき層を備えた電解銅箔は、粗化めっき層を備えない電解銅箔(原箔)に比較して、伸び異方性が見かけ上大きく見えたり、または小さく見えたりすることがある。そのため、本発明の電解銅箔は、上述した引張特性を正確に測定(評価)する際には、粗化めっきによる粗化処理層を備えていないことが好ましい。
なお、引張試験は、IPC規格(IPC−TM−650)に準じて測定した。各サンプルについて10回測定したのち、それらの引張強度及び伸びを平均した数値を、強度および伸びの数値として採用した。また、引張強度の数値は、銅箔の長手方向に沿って切り出した試験片と、銅箔の幅方向に沿って切り出した試験片とで顕著な異方性が確認されなかったことから、本発明では、引張強度は、銅箔の長手方向に沿って切り出した試験片で測定し、引張試験速度を50mm/minとした。
[電解銅箔の製造方法]
本発明者らは、伸び異方性の低減方法について鋭意検討を行なった結果、銅電析中の電解液の流速を低減すること、理想的には無攪拌状態で製箔することで伸び異方性が大幅に低減されることを見出した。そのメカニズムについて各種解析を実施したが、伸び異方性の有無による金属組織上の明確な差異は確認されておらず、メカニズム解明には至っていない。しかしながら、伸び異方性は、従来箔のような添加剤の取り込みがほとんどない電解銅箔においては確認されず、高強度・高耐熱性を有する電解銅箔特有の現象と考えられる(図1参照)。添加剤成分の吸着及びその後の銅箔中への添加剤成分の取り込みについては、電解液の流速の影響を受けることは一般的に知られていることから、電解銅箔製造時の電解液が、銅箔長手方向に対して速い速度で流れていることに起因して、添加剤の効果が何らか異なり、銅箔の伸びの異方性が発現されたものと推察している。
次に、本発明に従う電解銅箔の代表的な製造方法の例を以下で説明する。
図2は、本発明の電解銅箔Mを製造するために用いられる代表的な製造装置1の要部を示す概略図であって、電解液2を充填した電解槽3と、円筒状の表面をもつ陰極ドラム4と、この陰極ドラム4に対向して位置する陽極5とで主に構成されている。電解液2は、硫酸−硫酸銅水溶液を用いることが好ましい。陽極5は、白金属元素又はその酸化物元素で被覆したチタンからなる不溶性陽極を用いることが好ましい。
そして、電解銅箔Mは、不溶性陽極5と、この陽極5に対向させて設けられたチタン製の陰極ドラム4との間に電解液2を満たした状態で、陰極ドラム4を一定速度で回転させながら、両極4、5間に直流電流を通電することにより陰極ドラム表面4上に銅を析出させ、析出した銅を陰極ドラム4の表面から引き剥がして電解銅箔Mを形成し、形成した電解銅箔は巻取りロール6によって巻き取ることにより製造される。
電解液2は、電解槽3の底部に設けたデストリビューター7と呼ばれる部分から供給されるため、電解液2の流速方向は、デストリビューター7から電解槽3の上部両側に設けたオーバーフロー部8に向かう方向であって、陰極ドラム4の表面上に形成される銅箔の長手方向と同じ方向である。電解液2の流速は、ポンプ出力等で適宜変更できるが、限界電流密度以上の電解条件で製造すると、いわゆるヤケめっきが生じるため、本実施例のように流速を極端に下げる場合は、限界電流密度未満の電解条件になるように、電解浴組成、浴温、電流密度などを適宜調整する必要がある。本発明の電解銅箔を製造するための好適な電解条件を以下に示す。
銅濃度 :120〜155 g/L
硫酸濃度: 30〜100 g/L
塩素濃度: 60〜140 mg/L
添加剤濃度:2〜20mg/L
浴温 : 65〜80℃
電流密度: 10〜35A/dm2
流速 : 0.02〜0.05m/s
なお、高強度、高耐熱性を有する電解銅箔を得るためには、電解液中に添加剤を添加することが必須である。添加剤の選定方法としては、銅表面に吸着し、結晶粒を微細化する効果と、粒内に取り込まれて耐熱効果を有するものを適宜選んで使用することができる。添加剤は、複数使用しても特に問題ないが、経済性、製造安定性および濃度管理の簡便さから、なるべく少ない方が好ましい。上記効果を有する添加剤としては、一般に、S、N、Oなどの非共有電子対のある官能基を有するものが有効であることが知られており、本実施例においてもS、N、Oが一つ以上含まれており、微細化効果と耐熱効果を併せ持つ添加剤を使用した。尚、添加剤濃度は、高いほど銅箔中への添加剤の取り込みが増え、強度および耐熱性が高くなるが、一方、延性が低下するため、ハンドリング時ないし充放電時に箔切れが生じやすい。従って、最適な濃度範囲が存在する。添加剤としては、例えば ポリエチレングリコール(PEG)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、チオ尿素などを用いることが好ましい。
本発明では、従来の一般的な製造条件に比べて、銅濃度、浴温を大幅に上げて、電流密度を下げることで、極低流速、理想的には無攪拌においても限界電流密度未満の電解条件を満たすように工夫した。また、電解槽中における電解液の流速は、小型微流速計CM-1SX型(株式会社東邦電探製)を用い、電解前の状態で電解槽のデストリビューター7からオーバーフロー部8までの間の位置に流速計を取り付けて計測を行った。本発明の電解銅箔は、上述した方法によって製造することができる。
また、本発明の電解銅箔を、例えば集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極を備えるリチウムイオン二次電池に用いれば、充放電時の箔切れやシワを防止し、電池容量、サイクル特性および安全性を向上させることができる。さらに、本発明の電解銅箔を、絶縁フィルムとともに積層形成してなるプリント配線板に用いれば、プレス時の箔切れやシワの発生防止や寸法安定性を向上させることができる。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
(実施例1〜7および比較例1〜8)
実施例1〜7および比較例1〜8は、図2に示す電解銅箔の製造装置を用い、不溶性陽極5と、この陽極5に対向させて設けられたチタン製の陰極ドラム4との間に電解液2を満たした状態で、陰極ドラム4を 一定速度で回転させながら、両極4、5間に直流電流を通電することにより陰極ドラム表面4上に銅を析出させ、析出した銅を陰極ドラム4の表面から引き剥がして、厚さ8μmの電解銅箔Mを作製した。電解液の浴組成、添加剤の種類及び添加量、浴温、電流密度並びに電解液の流速を表1に示す。尚、実施例1〜5および7において、無攪拌ではなく、流速を0.02m/sとしている理由は、連続製箔時にて浴の滞留による濃度変動を防止するためである。また、陰極ドラム4は、研磨方向(バフスジ方向)に対し垂直な方向に測定したときの粗さRzが、表2に示す電解銅箔(S面)の粗さRzの数値と同等程度になるまで、バフにて表面を研磨した。
(比較例9〜13)
比較例9〜13は、それぞれ特許文献1〜5の実施例1に相当する条件に従って、厚さ8μmの電解銅箔Mを作製した。なお、流速については特に記載がなかったため、比較例9〜13はいずれも、電解液の流速を、従来の電解銅箔の一般的な流速条件範囲である0.5m/sとした。また、陰極ドラム4は、研磨方向(バフスジ方向)に対し垂直な方向に測定したときの粗さRzが、表2に示す電解銅箔(S面)の粗さRzの数値と同等程度になるまで、バフにて表面を研磨した。
(比較例14)
リチウムイオン二次電池用銅箔として広く用いられており、平滑化のために添加剤は電解液中に加えるものの、電析過程で銅箔中に添加剤がさほど取り込まれない電解銅箔である古河電気工業株式会社製の「NC-WS」を使用した。
Figure 0006248233
<評価方法>
1.銅箔中の炭素含有量の測定
銅箔中に含有する炭素量は、炭素・硫黄分析装置EMIA−810W(堀場製作所製)を用い、0.5g程度のサンプルを燃焼させ、酸素気流中燃焼(管状電気炉方式)―赤外線吸収法で測定を行った。測定した炭素含有量を表2に示す。なお、測定する際には、銅箔は表面が汚染されないよう十分に注意して取扱い、必要に応じてアセトン脱脂等の前処理を行った。
2.銅箔表面の十点平均粗さRzの測定
十点平均粗さRzは、JIS B0601:1994に準じて測定した。測定面は、銅箔のS面(陰極ドラム側の銅箔表面)、測定方向は、バフスジ方向(=MD方向)に対し垂直な方向(=TD方向)とした。
3.電池性能試験
(1)リチウム二次電池用負極電極の作製
カーボン系活物質(シリコン系合金活物質を20質量%含む。)と、アセチレンブラックとが、8:1の質量比になるようにボールミルを用いて粉砕混合し、負極材料を作製した。この負極材料を80質量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を20質量%の割合で混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチルピロリドン(溶剤)に分散させて活物質スラリーとした。次いで、上記の条件で作製した厚さ8μmの帯状(長手方向が銅箔MD方向に平行)の電解銅箔の両面に活物質スラリーを塗布した後、乾燥し、この乾燥した表面処理電解銅箔を150℃で1時間加熱した後、成形後の負極合剤の膜厚が両面共に120μmとなるようにローラープレス機で圧縮成形し、リチウム二次電池用負極電極を得た。
(2)リチウム二次電池用正極電極の作製
炭酸リチウム0.5モルと炭酸コバルト1モルとを混合し、空気中で900℃、5時間焼成して正極活物質(LiCoO2)とした。この正極活物質(LiCoO2)を91質量%、導電剤としてグラファイトを6質量%、結着剤としてPVDFを3質量%の割合で混合して正極合材を作製し、これをN−メチル−2ピロリドン(NMP)に分散してスラリー状とした。次に、このスラリーを厚み20μmの帯状のアルミニウムからなる正極集電体の両面に均一に塗布し、成形後の正極合剤の膜厚が表面共に95μmとなるように乾燥後ローラープレス機で圧縮成形し、リチウム二次電池用正極電極を得た。
(3)リチウムイオン二次電池の作製
非水電解質二次電池の一種として、リチウムイオン二次電池を作製した。上記のようにして作製した正極電極および負極電極と、微多孔性ポリプロピレンフィルムよりなるセパレータとを積層し、積層電極体とした。この積層電極体は、その長さ方向に沿って負極を内側にして渦巻型に多数回巻回し、最外周にセパレータの最終端部をテープで固定し、渦巻式電極体とした。作製した渦巻式電極体を、その上下両面に絶縁板を設置した状態で、ニッケルメッキが施された鉄製の電池缶に収納し、正極及び負極の集電を行うために、アルミニウム製の正極リードを正極集電体から導出して電池蓋に接続し、ニッケル製の負極リードを負極集電体から導出して電池缶に接続した。
この渦巻式電極体が収納された電池缶に、プロピレンカーボネートとジエチルカーボネ―トとの等容量混合溶媒中にLiPF6を1モル/Lの割合で溶解した非水電解液を注入した。次いで、アスファルトで表面が塗布された絶縁封口ガスケットを介して電池缶をかしめて電池蓋を固定し、電池缶内の気密性を保持させた。以上のようにして、直径18mm、高さ65mmの円筒形リチウム二次電池を作製した。
このリチウムイオン二次電池における電池の評価を次の方法により温度25℃で行った。
(充放電試験の条件)
充電:1C相当電流で定電流充電し、4.2Vに到達後、定電圧充電に切り換え、充電電流が0.05C相当に低下した時点で終了した。
放電:1C相当電流で定電流放電し、3.0Vになった時点で終了した。
なお、CはCレートであり、電池の全容量を1時間で放電させる電流量をいう。
(充放電後のシワおよび箔切れの評価)
充放電後の箔切れの評価は、上記条件にて1000サイクルまで充放電を繰り返し、サイクル試験終了後に電池を解体し、目視にて銅箔のシワ及び箔切れの有無を確認した。表2中のシワ及び箔切れの評価は、シワおよび箔切れが全く存在しない場合を「◎」とし、シワがわずかに発生している場合を「○」、そして、顕著なシワが発生している場合を「シワ」、箔切れが発生している場合を「箔切れ」、顕著なシワと箔切れが両方発生している場合を「シワ、箔切れ」と示す。
上記条件にて製造した電解銅箔に、以下に示すクロメート条件で防錆処理を施した表面処理銅箔を、引張試験、粗さ測定、ガス分析および電池評価サンプルとして使用した。
<クロメート処理条件>
重クロム酸カリウム1〜10g/L
温度(℃) 25℃
浸漬処理時間 2〜20秒
表2に評価結果を示す。
Figure 0006248233
表2に示す結果から、実施例1〜7はいずれも、銅箔中に含有する炭素量が0.0015〜0.018質量%と本発明の適正範囲(0.001〜0.020質量%)であり、また、Rzが1.0〜1.7μmと本発明の適正範囲(1.8μm以下)であり、さらに、150℃で1時間加熱後の常温で測定したときの引張特性、すなわち、引張強度が420〜653MPaと本発明の適正範囲(400MPa以上)であり、幅方向伸び(TD)の値が2.1〜6.1%と本発明の適正範囲(2%以上)であり、かつ伸び異方性が6.2〜47.5%と本発明の範囲(50%以下)であり、充放電試験後において、顕著なシワや箔切れはほとんど確認されず、特に実施例1〜4は、伸び異方性が30%以下であり、シワの発生が全くなかった。
一方、比較例1〜4は、伸び異方性が57.1〜63.9%と本発明の適正範囲の上限値(50%)を超えており、充放電試験後の銅箔には顕著なシワが確認された。加えて比較例3および4は、銅箔の幅方向伸び(TD)の値が1.3〜1.8%と本発明の適正範囲の下限値(2%)よりも小さいため、充放電試験後の銅箔には箔切れも確認された。比較例5は、炭素含有量が0.023質量%と本発明の適正範囲の上限値(0.02質量%)よりも多いため、充放電試験後の銅箔には箔切れが確認された。比較例6は、炭素含有量が0.0008質量%と本発明の適正範囲の下限値(0.001質量%)よりも少ないため、150℃加熱後の引張強度が370MPaと本発明の適正範囲の下限値(400MPa)よりも低く、また、加熱処理によって著しく軟化し、充放電試験後の銅箔には箔切れが確認された。比較例7は、銅箔の幅方向(TD)伸びが1.3%と本発明の適正範囲の下限値(2%)よりも小さいため、充放電試験後の銅箔には箔切れが確認された。比較例8は、Rzが2.0μmと本発明の適正範囲の上限値(1.8μm)よりも大きいため、表面凹凸に起因した、伸びの異方性が顕在化し、充放電試験後の銅箔には顕著なシワが確認された。加えて、銅箔の幅方向伸び(TD)の値が1.8%と本発明の適正範囲の上限値よりも小さいため、充放電試験後の銅箔には箔切れも確認された。比較例9〜12はいずれも、伸び異方性が53.6〜70.0%と本発明の適正範囲の上限値よりも大きいため、充放電試験後の銅箔には顕著なシワが確認された。加えて、比較例9および10においては、銅箔の幅方向伸び(TD)の値が0.9〜1.3%と本発明の適正範囲の下限値よりも小さいため、箔切れも同時に確認された。比較例13および14はいずれも、150℃加熱後の引張強度が251〜273MPaと本発明の適正範囲の下限値よりも低いため、充放電試験後の銅箔には箔切れが確認された。
以上の結果から、炭素を0.001〜0.020質量%含有し、電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であり、電解銅箔を150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性、すなわち、前記銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下、好ましくは30%以下を満たす電解銅箔は、高容量型のリチウムイオン二次電池においても、充放電時にシワや箔切れが抑制され、電池の長寿命化に極めて好適である。また、プリント基板用途においても、上記特性を満たす銅箔は、プレス後の銅箔にシワ、箔切れの抑制に有効であることが確認された。
尚、加熱後の強度や伸びの異方性は、未処理の電解銅箔に具備する特性であり、防錆処理、シランカップリング処理などの表面処理を施しても、上記特性に影響を及ぼさない。
本発明によれば、高強度、高耐熱性で、かつ伸び異方性の小さい電解銅箔の提供が可能になった。また、本発明の電解銅箔を、例えば集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極を備えるリチウムイオン二次電池に用いれば、充放電時の箔切れやシワを防止し、電池容量、サイクル特性および安全性を向上させることができる。さらに、本発明の電解銅箔を、絶縁フィルムとともに積層形成してなるプリント配線板に用いれば、プレス時の箔切れやシワの発生を防止し、また、寸法安定性を向上させることができる。
1 電解銅箔の製造装置
2 電解液
3 電解槽
4 陰極ドラム
5 陽極
6 巻取りロール
7 デストリビューター
8 オーバーフロー部

Claims (6)

  1. 炭素を0.001〜0.020質量%含有する電解銅箔であって、
    該電解銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.8μm以下であり、
    前記電解銅箔を150℃で1時間加熱した後に常温で測定したときの引張特性は、前記銅箔の引張強度が400MPa以上、銅箔の幅方向(TD)の伸びが2%以上であり、かつ銅箔の長手方向(MD)の伸びと前記幅方向(TD)の伸びの差を表すパラメータである伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が50%以下であることを特徴とする電解銅箔。
  2. 前記伸び異方性{[(MD伸び−TD伸び)/MD伸び]×100}が30%以下である請求項1に記載の電解銅箔。
  3. 前記引張特性が、両面のいずれにも粗化処理層が形成されていない電解銅箔(原箔)の状態で得られる請求項1または2に記載の電解銅箔。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解銅箔を集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解銅箔を集電体として有するリチウムイオン二次電池用負極電極を備えるリチウムイオン二次電池。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解銅箔と絶縁フィルムとを積層形成してなるプリント配線板。
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