JP6247100B2 - 排液処理装置および排液処理方法 - Google Patents

排液処理装置および排液処理方法 Download PDF

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Description

この発明は、基板処理装置において基板の処理に供されたSPM(Sulfuric Acid−Hydrogen Peroxide Mixture)を装置外部に排出する前に処理する排液処理装置に関する。
有機EL表示装置用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、太陽電池用パネル基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、半導体ウエハ等の基板を処理する基板処理装置においては、基板に対して処理液が供給される。そして、基板の処理に供された処理液である排液は、装置外部に排出する前に所定の処理が行われる。
特許文献1には、基板処理装置から排出された沸点の異なる複数の成分を含む排液を装置外部に排出する前に濃縮する排液濃縮装置が開示されている。この排液濃縮装置においては、濃縮前の排液を貯留する第1、第2タンクと、濃縮前の排液を第1タンクまたは第2タンクに導く複数の排液配管と、濃縮前の排液が第1タンクおよび第2タンクのいずれか一方に選択的に供給されるように複数の排液配管を開閉可能な切替装置と、第1タンクおよび第2タンクに貯留されている排液を加熱することにより濃縮する濃縮装置とを備え、濃縮前の排液を第1タンクおよび第2タンクに交互に供給させるとともに、第1タンクまたは第2タンクのうち排液の供給が停止されているタンク内の排液を加熱して濃縮する構成が採用されている。
特開2013−180253号公報
例えば、半導体製造におけるレジスト剥離工程では硫酸・過酸化水素水の混合溶液を洗浄液として用いるSPMを利用した洗浄法が広く知られている。SPMによる洗浄は、濃硫酸中に過酸化水素水を一定の割合で混合することにより酸化力の強いカロ酸(ペルオキソ一硫酸)を生成させ、このカロ酸の酸化力を用いて半導体基板に付着したレジストを剥離して酸化分解するものである。
このようなSPMによる洗浄処理後には、半導体基板に供給され洗浄に供されたSPMの排液を処理するため、排液を加熱することにより、排液中の過酸化水素(H)濃度を低下させている。このとき、SPMの排液を過酸化水素の濃度低下を効率的に実行しうる温度まで加熱した場合には、SPM排液中に含まれる未反応の硫酸および過酸化水素水による余反応により、排液が加熱制御温度以上の温度まで上昇するという現象が生ずるおそれがある。このような現象が生じた場合には、加熱を停止しても余反応により排液の温度が上昇し、排液の温度が装置の耐熱温度以上にまで上昇してしまうという問題が生ずる場合がある。このような問題を防止するため、排液の加熱制御温度を低く設定した場合には、過酸化水素の濃度が処理時間内に必要な濃度まで低下せず、効率的な排液処理を実行し得ないという問題が生じている。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、SPMの排液を正確に温度制御することにより、排液を効率的に処理することが可能な排液処理装置および排液処理方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基板処理装置において基板の処理に供されたSPMの排液を処理する排液処理装置であって、前記排液の貯留部と、基板の処理に伴って前記基板処理装置より排出される排液を前記貯留部に導入する排液管路と、前記貯留部に貯留された排液を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御することにより、前記貯留部に貯留された排液を第1の温度まで加熱した後、前記第1の温度より高い第2の温度まで加熱する加熱制御手段と、を備え、前記加熱制御手段は、前記基板処理装置より排液が排出される第1モード時には、前記貯留部に貯留された排液を前記第1の温度まで加熱し、前記基板処理装置より排液が排出されない第2モード時には、前記貯留部に貯留された排液を前記第2の温度まで加熱することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、基板処理装置において基板の処理に供されたSPMの排液を処理する排液処理装置であって、前記排液を貯留するための第1タンクおよび第2タンクと、基板の処理に伴って前記基板処理装置より排出される排液を前記第1タンクまたは前記第2タンクに交互に導入する排液管路と、前記第1タンクに貯留された排液を加熱する第1加熱手段と、前記第2タンクに貯留された排液を加熱する第2加熱手段と、前記第1加熱手段または前記第2加熱手段を制御することにより、前記第1タンクおよび前記第2タンクのうち、前記排液管路により前記基板処理装置から排出される排液が導入されている側のタンク内の排液を第1の温度で加熱するとともに、前記第1タンクおよび前記第2タンクのうち、前記排液管路により前記基板処理装置から排出される排液が導入されていない側のタンク内の排液を前記第1の温度より高い第2の温度で加熱する加熱制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記第1の温度は、前記排液が当該排液の余反応によっても排液処理装置の耐熱温度を越えて上昇しない温度である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記第1の温度は、前記排液が当該排液の余反応によっても前記加熱手段により温度制御される加熱温度以上には上昇しない温度であり、前記第2の温度は、排液処理装置の耐熱温度以下の温度である。
請求項に記載の発明は、基板処理装置において基板の処理に供されたSPMの排液を、排液を貯留するための第1タンクまたは第2タンクに選択的に導入して加熱することにより処理を行う排液処理方法であって、基板処理装置からの排液を前記第1タンクに導入するとともに、前記第1タンク内の排液を第1の温度で加熱する第1工程と、基板処理装置からの排液を前記第2タンクに導入するとともに、前記第2タンク内の排液を前記第1の温度で加熱し、さらに、前記第1タンク内の排液を前記第1の温度より高い第2の温度で加熱する第2工程と、前記第1タンク内の排液を排出した後、基板処理装置からの排液を前記第1タンクに導入するとともに、前記第1タンク内の排液を第1の温度で加熱し、さらに、前記第2タンク内の排液を前記第2の温度で加熱する第3工程と、前記第2タンク内の排液を排出した後、基板処理装置からの排液を前記第2タンクに導入するとともに、前記第2タンク内の排液を第1の温度で加熱し、さらに、前記第1タンク内の排液を前記第2の温度で加熱する第4工程と、前記第3工程と前記第4工程とを順次繰り返す第5工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1から請求項に記載の発明によれば、排液を加熱した場合においても余反応により排液の温度が過度に上昇することを防止することができ、排液を正確に温度制御することにより、排液を効率的に処理することが可能となる。
請求項および請求項に記載の発明によれば、第1タンクおよび第2タンクを交互に利用することにより、排液を正確に温度制御しながら、排液をさらに効率的に処理することが可能となる。
この発明に係る排液処理装置1を、基板処理装置2とともに示す概要図である。 SPMの排液を摂氏140度で温度制御したときの、SPMの排液の温度と、SPMの排液中の過酸化水素の濃度とを示すグラフである。 SPMの排液を摂氏130度で温度制御したときの、SPMの排液の温度と、SPMの排液中の過酸化水素の濃度とを示すグラフである。 SPMの排液を第1の温度である摂氏125度で温度制御した後、さらに、SPMの排液を第2の温度である摂氏150度で温度制御したときの、SPMの排液の温度と、SPMの排液中の過酸化水素の濃度とを示すグラフである。 SPMの排液を摂氏125度で温度制御した後、さらに、SPMの排液を摂氏150度で温度制御するときの動作を示すタイムチャートである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る排液処理装置1を、基板処理装置2とともに示す概要図である。
この発明に係る排液処理装置1とともに使用される基板処理装置2は、半導体ウエハ等の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の処理ユニット11を複数個備えた構成を有する。各処理ユニット11は、基板Wを水平に保持して基板Wの中心を通る鉛直な軸線まわりに回転させるスピンチャック12と、処理液としてのSPMをスピンチャック12に保持されて回転する基板Wに供給する処理液供給部13と、スピンチャック12の上方において水平に保持された遮断板14と、スピンチャック12に保持されて回転する基板Wを取り囲む筒状のカップ15とを備える。
また、処理液供給部13は、硫酸(HSO)の供給部および過酸化水素(H)の水溶液である過酸化水素水の供給部と接続され、硫酸と過酸化水素水を混合するミキサー16を備える。なお、図1においては図示を省略しているが、基板処理装置2の各処理ユニット11は、その他の薬液を基板Wに供給する機能も有する。
基板処理装置2における各処理ユニット11においては、スピンチャック12とともに回転する基板Wの表面に、硫酸と過酸化水素水の混合液であるSPMを供給することにより、基板Wが処理される。基板Wの表面に供給されたSPMは、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの表面全域に広がる。そして、基板Wの表面の周縁部に達したSPMは、基板Wの周囲に振り切られる。基板Wの周囲に飛散したSPMは、カップ15によって受け止められ、カップ15の底部に集められる。そして、カップ15の底部に集められたSPMは、この発明に係る排液処理装置1に排出される。
このため、各処理ユニット11において基板WがSPMにより処理されている間は、基板Wの処理に供されたSPMの排液が、少量ずつ排液処理装置1に排出される。このとき、基板処理装置2は独立した複数の処理ユニット11を有していることから、複数の処理ユニット11からのSPMの排液が、それぞれの処理ユニット11における処理工程に応じて独立して排液処理装置1に排出される。
この発明に係る排液処理装置1は、筐体29内に配設され、装置全体の動作を制御する制御部20を備える。また、排液処理装置1は、SPMの排液を回収するための第1タンク21および第2タンク22を備える。第1タンク21は、共通配管28および個別配管23を介して各処理ユニット11に接続されている。また、第2タンク22は、共通配管28および個別配管24を介して各処理ユニット11と接続されている。個別配管23には開閉弁25が配設されており、個別配管24には開閉弁26が配設されている。
第1タンク21には、第1タンク21内の排液の液位を測定するための液位センサ31、32が配設されている。また、第1タンク21には、循環ポンプ33と、ヒータ34と、温度センサ35とが配設されている。第1タンク21内の排液は、循環ポンプ33の作用により、ヒータ34および温度センサ35を通過し、管路38を介して第1タンク21に戻る循環路を循環する。また、第1タンク21内の排液の一部は、管路55および冷却器56を介して濃度測定装置57に送液され、濃度を測定された後、管路58を介して第1タンク21に戻る構成となっている。
第2タンク22には、第2タンク22内の排液の液位を測定するための液位センサ41、42が配設されている。また、第2タンク22には、循環ポンプ43と、ヒータ44と、温度センサ45とが配設されている。第2タンク22内の排液は、循環ポンプ43の作用により、ヒータ44および温度センサ45を通過し、管路48を介して第2タンク22に戻る循環路を循環する。また、第2タンク22内の排液の一部は、管路55および冷却器56を介して濃度測定装置57に送液され、濃度を測定された後、管路58を介して第2タンク22に戻る構成となっている。
第1タンク21は、開閉弁36を備える管路37によりドレンタンク52に接続されている。また、第2タンク22は、開閉弁46を備える管路47によりドレンタンク52に接続されている。そして、ドレンタンク52は、ドレンポンプ53を介して冷却ユニット54に接続されている。第1タンク21および第2タンク22から排出された処理後の排液は、ドレンタンク52に貯留された後、ドレンポンプ53の作用により冷却ユニット54に送液され、冷却ユニット54において冷却された後に排出される。
第1タンク21および第2タンク22の上壁には、各々、第1蒸気配管61および第2蒸気配管62が配設されている。これらの第1蒸気配管61および第2蒸気配管62は、蒸気集合部63と接続されており、この蒸気集合部63の上壁は排気ユニット66に接続されている。また、蒸気集合部63の底壁はドレンタンク64に接続されている。第1タンク21内で発生した蒸気は、第1蒸気配管61を介して蒸気集合部63に導かれ、第2タンク22内で発生した蒸気は、第2蒸気配管62を介して蒸気集合部63に導かれる。そして、蒸気集合部63に流入した蒸気は、排気ユニット66に送られる。一方、蒸気の温度低下によって蒸気集合部63で発生した液体は、ドレンタンク64を介して排液ユニット65に導かれる。排液がSPMである場合には、過酸化水素と水の蒸気が、蒸気集合部63に流入し、過酸化水素が蒸気集合部63で発生するとともに、過酸化水素水が、ドレンタンク64を介して排液ユニット65に排出される。
なお、上述した液位センサ31、32、41、42による液位の検出信号および温度センサ35、45による温度の検出信号は制御部20に送信され、開閉弁25、26、36、46の開閉動作は制御部20により制御され、ヒータ34、44による温度制御は制御部20により制御され、循環ポンプ33、43およびドレンポンプ53の駆動は制御部20により制御される。制御部20は、ヒータ34、44等から構成される加熱手段を制御するこの発明に係る加熱制御手段として機能する。
上述した第1タンク21と第2タンク22とは、交互にモードが切り替えられる。すなわち、第1タンク21が、開閉弁25が開放されて基板処理装置2の各処理ユニット11からの排液が第1タンク21に排出される貯留モード(第1モード)となっているときには、第2タンク22は、開閉弁26が閉止されて各処理ユニット11からの排液が第2タンク22には排出されない分解モード(第2モード)となっている。また、これとは逆に、第2タンク22が、開閉弁26が開放されて各処理ユニット11からの排液が第2タンク22に排出される貯留モード(第1モード)となっているときには、第1タンク21は、開閉弁25が閉止されて各処理ユニット11からの排液が第1タンク21には排出されない分解モード(第2モード)となっている。
なお、貯留モード(第1モード)および分解モード(第2モード)において、第1タンク21内の排液は、循環ポンプ33の作用により循環し、ヒータ34により加熱される。このときの排液の温度は、温度センサ35により検出され、制御部20の制御によりヒータ34が制御される。同様に、貯留モード(第1モード)および分解モード(第2モード)において、第2タンク22内の排液は、循環ポンプ43の作用により循環し、ヒータ44により加熱される。このときの排液の温度は、温度センサ45により検出され、制御部20の制御によりヒータ44が制御される。
排液を加熱制御する場合において、排液が硫酸(沸点が摂氏291度)と過酸化水素水(過酸化水素の濃度が30%の場合、沸点が摂氏108度)とを含むSPMである場合には、SPMの排液中の過酸化水素の一部は、加熱によって蒸発する。また、「HSO+H→HSO+HO」の化学反応が加熱によって起こり、残りの過酸化水素が水に分解される。そして、分解によって生じた水は、加熱によって蒸発する。そのため、第1タンク21および第2タンク22内のSPMの排液が加熱されると、過酸化水素の濃度が低下し、排液に含まれる硫酸成分が濃縮される。なお、排液処理装置1から排出される排液については、過酸化水素の濃度が一定以下であることが要請されている。
このとき、ヒータ34、44を有する排液の加熱機構による加熱温度(加熱制御の目標温度)により、排液の温度の挙動および過酸化水素の濃度変化に差異が生ずる。以下、この点について説明する。
図2は、SPMの排液を摂氏140度で温度制御したときの、SPMの排液の温度と、SPMの排液中の過酸化水素の濃度とを示すグラフである。このグラフにおいては、横軸は時間を示し、縦軸はSPMの排液の温度およびSPMの排液中の過酸化水素の濃度を示している。また、このグラフにおいては、実線はSPMの排液の温度を示し、一点鎖線はSPMの排液中の過酸化水素の濃度を示している。
目標温度を摂氏140度としてSPMを温度制御した場合、排液の温度が140度近傍まで加熱され、その後、加熱は停止される。しかし実際には、加熱を停止した場合でも、SPMの排液の温度は上昇を続ける。これは、SPMの余反応によるものと推測される。このときには、図2に示すように、SPMの排液の温度が160度を超過することになる。排液処理装置1においては、一般的に、上述した第1タンク21および第2タンク22等のタンクの材質としてはフッ素樹脂等が使用されるが、その配管系には樹脂等が使用される。このため、SPMの排液の温度が排液処理装置1の耐熱温度以上に上昇すると、装置の配管系等に損傷を与える可能性がある。このような排液処理装置1の耐熱温度は、例えば、摂氏160度程度である。従って、SPMの排液の温度が160度を超過すると、配管系統に損傷が生じる可能性がある。なお、目標温度を摂氏140度として温度制御した場合には、SPMの排液中の過酸化水素の濃度は、1%程度まで減少している。
図3は、SPMの排液を摂氏130度で温度制御したときの、SPMの排液の温度と、SPMの排液中の過酸化水素の濃度とを示すグラフである。このグラフにおいても、横軸は時間を示し、縦軸はSPMの排液の温度およびSPMの排液中の過酸化水素の濃度を示している。また、このグラフにおいても、実線はSPMの排液の温度を示し、一点鎖線はSPMの排液中の過酸化水素の濃度を示している。
目標温度を摂氏130度としてSPMを温度制御した場合においては、SPMの排液の温度は摂氏150度程度まで上昇する。このときのSPMの排液の最高温度は、制御温度を摂氏140度として制御した場合のように160度までは上昇しないが、制御温度である摂氏130度よりは高い温度となる。そして、SPMの排液を摂氏130度として温度制御した場合には、SPMの排液中の過酸化水素の濃度は、2%程度までしか減少しないことになる。このため、SPMの排液を摂氏130度で温度制御したときには、SPMの排液中から過酸化水素を十分に除去することができないという問題が生ずる。排液処理装置1から排出される排液中の過酸化水素の濃度は、一般的には、1%以下とすることが要請されている。
図4は、この発明に係る排液処理方法を適用することにより、SPMの排液を第1の温度である摂氏125度で温度制御した後、さらに、SPMの排液を第2の温度である摂氏150度で温度制御したときの、SPMの排液の温度と、SPMの排液中の過酸化水素の濃度とを示すグラフである。このグラフにおいても、横軸は時間を示し、縦軸はSPMの排液の温度およびSPMの排液中の過酸化水素の濃度を示している。また、このグラフにおいても、実線はSPMの排液の温度を示し、一点鎖線はSPMの排液中の過酸化水素の濃度を示している。
図4に示すこの発明の実施形態においては、基板処理装置2の各処理ユニット11からの排液が第1タンク21または第2タンク22に排出される貯留モード(第1モード)においては、第1タンク21または第2タンク22内の排液を第1の温度である摂氏125度となるように温度制御する。そして、各処理ユニット11からの排液が第1タンク21または第2タンク22には排出されない分解モード(第2モード)となった時点で、第1タンク21または第2タンク22内の排液を第2の温度である摂氏150度となるように温度制御する。
このような温度制御を行うことにより、各処理ユニット11から排出されたSPMの排液は、最初に、比較的低い第1の温度(摂氏125度)で加熱される。これによりSPMの排液は、ある程度まで反応し、その活性が低下する。なお、SPMの排液を摂氏125度程度の低温とした場合には、SPMの排液が余反応で制御温度以上まで上昇することはない。そして、新しい排液が第1タンク21または第2タンク22に排出されなくなった時点で、第1タンク21または第2タンク22内の排液を第2の温度(摂氏150度)まで加熱する。このときには、第1タンク21または第2タンク22内の排液はすでにある程度まで反応済であることから、その温度を摂氏150度程度で制御することが可能となる。また、SPMの排液の温度を摂氏150度程度まで上昇させることにより、SPMの排液中の過酸化水素の濃度を1%程度まで低下させることが可能となる。
次に、この発明の実施形態について、より詳細に説明する。図5は、この発明に係る排液処理方法を適用することにより、SPMの排液を摂氏125度で温度制御した後、さらに、SPMの排液を摂氏150度で温度制御するときの動作を示すタイムチャートである。
処理開始時には、個別配管23における開閉弁25が開放され、個別配管24における開閉弁26が閉止されている。この状態においては、基板処理装置2における各処理ユニット11からのSPMの排液は、第1タンク21に排出される。このときには、循環ポンプ33およびヒータ34は停止している(S11)。そして、第1タンク21における液位センサ32によって、SPMの排液が第1タンク21に所定量だけ貯留されたことが検出されると、循環ポンプ33を駆動し、第1タンク21内のSPMの排液をヒータ34により加熱する(S12)。しかる後、温度センサ35により検出されたSPMの排液の温度が摂氏115度に到達すれば、制御部20によるヒータ34の制御が開始され、第1タンク21内のSPMの排液の温度が第1の温度である摂氏125度に温度制御される(S13)。
この第1タンク21内のSPMの排液の温度を摂氏125度に温度制御している間には、基板処理装置2における各処理ユニット11からのSPMの排液が第1タンク21内に流出する。また、各処理ユニット11においては、基板Wに対してSPMを供給した後に、処理液供給部13内にSPMにおける粘度の高い硫酸が残存することを防止するため、処理液供給部13に過酸化水素水のみを供給する処理を実行する場合がある。このときには、各処理ユニット11から供給された過酸化水素水のみが、第1タンク21に流出する。このような場合には、第1タンク21内において、硫酸と過酸化水素の平衡が崩れ、カロ酸が生成されること等の余反応により、第1タンク21内のSPMの排液の温度が上昇する。しかしながら、第1タンク21内のSPMの排液は、摂氏125度という低い温度に温度制御されていることから、この排液の温度が過度に上昇することはない。
温度制御開始後所定の時間が経過すれば、個別配管23における開閉弁25を閉止し、個別配管24における開閉弁26を開放することにより、基板処理装置2における各処理ユニット11からのSPMの排液の導入先を第1タンク21から第2タンク22に切り替える。このタンクの切り換えにより、各処理ユニット11から第1タンク21へのSPMの排液の導入が停止されるとともに、各処理ユニット11から第2タンク22へのSPMの排液の導入が開始される。
このときには、第1タンク21においては、第1タンク21内に貯留されたSPMの排液がさらに加熱される(S14)。そして、温度センサ35により検出したSPMの排液の温度が摂氏140度に到達すれば、制御部20の制御によるヒータ34の制御が開始され、第1タンク21内のSPMの排液の温度を第2の温度である摂氏150度に温度制御する(S15)。このときには、各処理ユニット11から新たなSPMの排液が第1タンク21内に導入されることはなく、また、第1タンク21内の排液はすでにある程度まで反応済であることから、その温度を摂氏150度程度(装置の耐熱温度である摂氏160度以下)で制御することが可能となる。そして、SPMの排液の温度を摂氏150度程度まで上昇させることにより、SPMの排液中の過酸化水素の濃度を1%程度まで低下させることが可能となる。しかる後、所定の時間が経過すれば、ヒータ34による温度制御を停止して、第1タンク21内の処理後のSPMの排液を、ドレンタンク52を介して冷却ユニット54に排出する(S16)。
一方、これと並行して、第2タンク22においては、先に第1タンク21において実行された工程と同様の工程が実行される。すなわち、基板処理装置2における各処理ユニット11からのSPMの排液は、第2タンク22に排出される。このときには、循環ポンプ43およびヒータ44は停止している(S21)。そして、第2タンク22における液位センサ42によって、SPMの排液が第2タンク22に所定量だけ貯留されたことが検出されると、循環ポンプ43を駆動し、第2タンク22内のSPMの排液をヒータ44により加熱する(S22)。そして、温度センサ45により検出したされたSPMの排液の温度が摂氏115度に到達すれば、制御部20によるヒータ44の制御が開始され、第2タンク22内のSPMの排液の温度が第1の温度である摂氏125度に温度制御される(S23)。
第1タンク21および第2タンク22において上述した動作が完了すれば、再度、個別配管23における開閉弁25を開放し、個別配管24における開閉弁26を閉鎖することにより、基板処理装置2における各処理ユニット11からのSPMの排液の導入先を第2タンク22から第1タンク21に切り替える。そして、第1タンク21および第2タンク22において上述した動作と同様の動作を、第1タンク21と第2タンク22とに対して交互に繰り返すことにより、基板処理装置2における各処理ユニット11からSPMの排液の処理動作を継続して実行する。
なお、上述した第1の温度は、SPMの排液が所定の反応を起こしつつ、その余反応によっても排液処理装置1の耐熱温度(例えば、摂氏160度)を超えない温度である必要がある。この場合には、第1の温度は、例えば、摂氏120度以上、摂氏130度以下の温度である。
また、この第1の温度は、SPMの排液が、その余反応によっても温度制御される加熱温度以上には上昇しない温度であることがより好ましい。この場合には、第1の温度は、例えば、摂氏120度以上、摂氏125度以下の温度である。
さらに、上述した第2の温度は、排液処理装置1の耐熱温度以下の温度である必要がある。
なお、上述した実施形態においては、第1タンク21および第2タンク22という2個のタンクを使用してSPMの排液の処理を実行しているが、3個以上のタンクを使用してSPMの排液の処理を実行してもよい。また、貯留モード(第1モード)と分解モード(第2モード)とを並行して実行しない場合においては、単一のタンクを使用してSPMの排液の処理を実行してもよい。
また、上述した実施形態においては、基板処理装置2における各処理ユニット11が、円板状の基板Wを処理する場合について説明したが、対象となる基板Wは、液晶表示装置用基板等の角型の基板であってもよい。
1 排液処理装置
2 基板処理装置
11 処理ユニット
12 スピンチャック
13 処理液供給部
20 制御部
21 第1タンク
22 第2タンク
25 開閉弁
26 開閉弁
33 循環ポンプ
34 ヒータ
35 温度センサ
36 開閉弁
43 循環ポンプ
44 ヒータ
45 温度センサ
46 開閉弁
52 ドレンタンク
54 冷却ユニット
63 蒸気集合部
64 ドレンタンク
65 排液ユニット
66 排気ユニット
W 基板

Claims (5)

  1. 基板処理装置において基板の処理に供されたSPMの排液を処理する排液処理装置であって、
    前記排液の貯留部と、
    基板の処理に伴って前記基板処理装置より排出される排液を前記貯留部に導入する排液管路と、
    前記貯留部に貯留された排液を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段を制御することにより、前記貯留部に貯留された排液を第1の温度まで加熱した後、前記第1の温度より高い第2の温度まで加熱する加熱制御手段と、
    を備え
    前記加熱制御手段は、前記基板処理装置より排液が排出される第1モード時には、前記貯留部に貯留された排液を前記第1の温度まで加熱し、前記基板処理装置より排液が排出されない第2モード時には、前記貯留部に貯留された排液を前記第2の温度まで加熱することを特徴とする排液処理装置。
  2. 基板処理装置において基板の処理に供されたSPMの排液を処理する排液処理装置であって、
    前記排液を貯留するための第1タンクおよび第2タンクと、
    基板の処理に伴って前記基板処理装置より排出される排液を前記第1タンクまたは前記第2タンクに交互に導入する排液管路と、
    前記第1タンクに貯留された排液を加熱する第1加熱手段と、
    前記第2タンクに貯留された排液を加熱する第2加熱手段と、
    前記第1加熱手段または前記第2加熱手段を制御することにより、前記第1タンクおよび前記第2タンクのうち、前記排液管路により前記基板処理装置から排出される排液が導入されている側のタンク内の排液を第1の温度で加熱するとともに、前記第1タンクおよび前記第2タンクのうち、前記排液管路により前記基板処理装置から排出される排液が導入されていない側のタンク内の排液を前記第1の温度より高い第2の温度で加熱する加熱制御手段と、
    を備えたことを特徴とする排液処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の排液処理装置において、
    前記第1の温度は、前記排液が当該排液の余反応によっても排液処理装置の耐熱温度を越えて上昇しない温度である排液処理装置。
  4. 請求項に記載の排液処理装置において、
    前記第1の温度は、前記排液が当該排液の余反応によっても前記加熱手段により温度制御される加熱温度以上には上昇しない温度であり、前記第2の温度は、排液処理装置の耐熱温度以下の温度である排液処理装置。
  5. 基板処理装置において基板の処理に供されたSPMの排液を、排液を貯留するための第1タンクまたは第2タンクに選択的に導入して加熱することにより、処理を行う排液処理方法であって、
    基板処理装置からの排液を前記第1タンクに導入するとともに、前記第1タンク内の排液を第1の温度で加熱する第1工程と、
    基板処理装置からの排液を前記第2タンクに導入するとともに、前記第2タンク内の排液を前記第1の温度で加熱し、さらに、前記第1タンク内の排液を前記第1の温度より高い第2の温度で加熱する第2工程と、 前記第1タンク内の排液を排出した後、基板処理装置からの排液を前記第1タンクに導入するとともに、前記第1タンク内の排液を第1の温度で加熱し、さらに、前記第2タンク内の排液を前記第2の温度で加熱する第3工程と、
    前記第2タンク内の排液を排出した後、基板処理装置からの排液を前記第2タンクに導入するとともに、前記第2タンク内の排液を第1の温度で加熱し、さらに、前記第1タンク内の排液を前記第2の温度で加熱する第4工程と、
    前記第3工程と前記第4工程とを順次繰り返す第5工程と、
    を備えることを特徴とする排液処理方法。
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