次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤20の後側に、図柄を変動表示可能な図柄表示装置(表示装置)17が着脱し得るよう配設されている(図2参照)。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板13aで前後に開口する窓部13bを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
前記前枠13には、図1に示す如く、下球受け皿15の右側方に、前記中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1球流下経路49a(後述)をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該遊技盤20に形成された第2球流下経路49b(後述)をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るようになっている。また、前枠13には、窓部13bの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、該前枠13における上部の左右の隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の裏側に、前記図柄表示装置17や各種の可動演出装置や発光演出装置等が配設される設置部材(図示せず)が配設されている。設置部材は、前記遊技盤20の外郭形状より僅かに小さい形状に形成された略矩形状の背面板と、該背面板の外周縁部から前方に突出する画壁部とから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部の開口前端部を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、当該遊技盤20と設置部材とがネジ止め固定される。そして、前記設置部材において前記遊技盤20との間に画成される空間に、動作および発光により演出を行う可動演出装置80が設置されて、設置部材を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、前記可動演出装置80に前記図柄表示装置17が配設されて、該図柄表示装置17の表示部17aが、後述する枠状装飾体25の開口部25aを介して遊技盤20の前側に臨むよう構成される。なお、遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
前記遊技盤20の前面には、図2に示す如く、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される遊技領域49に、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、複合始動入賞装置(始動入賞手段)26、第1特別入賞装置(特別入賞手段)33、第2特別入賞装置(特別入賞手段)36、第1ゲート部材41、第2ゲート部材43等が前側から取り付けられると共に、遊技領域49の最下部位置には、該遊技領域49に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域49の略中央で開口する第1装着口に、前後に開口する開口部25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の開口部25aを介して図柄表示装置17の表示部17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域49内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域49を流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
前記遊技盤20における第1装着口(枠状装飾体25)の下方に開設された第2装着口に、遊技領域49(第1球流下経路49a,第2球流下経路49b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口27aを有する第1始動入賞部(第1特図始動入賞部)27および遊技領域49(第1球流下経路49a,第2球流下経路49b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口28aを有する第2始動入賞部(第2特図始動入賞部)28を備える前記複合始動入賞装置26が取り付けられている。また、遊技盤20における第2装着口の左上方の第1球流下経路49aに、上側から第3装着口および第4装着口が開設され、第3装着口に、遊技領域49(第1球流下経路49a)を流下するパチンコ球が通過可能な第1ゲート部材41が取り付けられ、第4装着口に、遊技領域49(第1球流下経路49a)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1特別入賞口33aを有する第1特別入賞装置33が取り付けられている。また、遊技盤20における第2装着口の右上方の第2球流下経路49bに、上側から第5装着口および第6装着口が開設され、第5装着口に、遊技領域49(第2球流下経路49b)を流下するパチンコ球が通過可能な第2ゲート部材43が取り付けられ、第6装着口に、遊技領域49(第2球流下経路49b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第2特別入賞口36aを有する第2特別入賞装置36が取り付けられている。更に、遊技盤20には、前記複合始動入賞装置26の左方の第1球流下経路49aに、遊技領域49(第1球流下経路49a)を流下するパチンコ球が入賞可能な第1普通入賞口45aを有する第1普通入賞部材45が取り付けられると共に、該複合始動入賞装置26の右方の第2球流下経路49bに、遊技領域49(第2球流下経路49b)を流下するパチンコ球が入賞可能な第2普通入賞口46aを有する第2普通入賞部材46が取り付けられている。
(枠状装飾体25について)
前記枠状装飾体25は、前記第1装着口の内側に沿って延在する環状に形成された枠状基部(図示せず)と、該枠状基部に設けられて前記遊技盤20の前面より前方に突出し、前記遊技領域49と図柄表示装置17の表示部17aを区切る庇状部25bと、該庇状部25bの後縁から外方に延出する薄板状の台板部25cとを備える(図2参照)。そして、前記枠状基部を第1装着口に挿入すると共に台板部25cを遊技盤20の前面に当接した状態で、該台板部25cをネジ等の固定手段で遊技盤20に固定することで、枠状装飾体25が遊技盤20に取り付けられて、該枠状装飾体25の外側、具体的には庇状部25bと案内レール21との間にパチンコ球が流下する遊技領域49(第1および第2球流下経路49a,49b)が画成されるようになっている。なお、枠状装飾体25を遊技盤20に取り付けた状態で、庇状部25bの後端縁から外方に延出する台板部25cが遊技盤20の前面に沿って延在して、該台板部25cの前側をパチンコ球が通り得るようになっている。
前記枠状装飾体25の庇状部25bは、枠状装飾体25(台板部25c)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記可動演出装置80や図柄表示装置17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。また庇状部25bは、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域49に打ち出されたパチンコ球が庇状部25b上で滞ることなく枠状装飾体25の左側方または右側方へ誘導案内されるよう形成されている。すなわち、枠状装飾体25の外側に画成される遊技領域49は、図2に示す如く、該枠状装飾体25の左側方をパチンコ球が流下する第1球流下経路49aおよび枠状装飾体25の右側方をパチンコ球が流下する第2球流下経路49bに分かれており、前記打球発射装置により遊技領域49内に向けて発射されたパチンコ球は、到達位置に応じて第1球流下経路49aか、或いは第2球流下経路49bの何れかを流下するよう構成される。そして、実施例に係るパチンコ機10では、前記第1球流下経路49aをパチンコ球が流下する場合(左打ちの場合)に、パチンコ球が第2球流下経路49bを流下する場合に較べて第1特別入賞装置33の第1特別入賞口33aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2球流下経路49bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1球流下経路49aを流下する場合に較べて第2特別入賞装置36の第2特別入賞口36aへパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。なお、実施例では、遊技盤20における前記第1球流下経路49aおよび第2球流下経路49bの最下部位置に前記アウト口22が夫々設けられており、各球流下経路49a,49bを最下部まで流下したパチンコ球を対応するアウト口22を介して機裏側に排出するよう構成してある。
前記枠状装飾体25には、図2に示す如く、開口部25aの下側(枠状装飾体25の内周下縁部)に、ステージ25dが設けられると共に、開口部25aの左側に、前記第1球流下経路49a(遊技領域49)に開口して該第1球流下経路49aを流下するパチンコ球を枠状装飾体25の内側(ステージ25d)に取り込む球導入部25eが設けられ、該球導入部25eがステージ25dに連通するよう構成される。そして、球導入部25eからステージ25dに通出されたパチンコ球は、ステージ25d上を左右に転動した後に、前記各始動入賞口27a,28aが設けられている遊技領域49に排出される。
(第1始動入賞部27について)
前記複合始動入賞装置26に設けられた前記第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aは、遊技領域49内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、該第1始動入賞口27aは、前記遊技領域49を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成される。また、第1始動入賞部27は、前記第1始動入賞口27aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサ31を備えている。第1始動入賞検出センサ31は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、該第1始動入賞検出センサ31によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。
(第2始動入賞部28について)
前記複合始動入賞装置26に設けられた前記第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aは、始動用開閉部材(開閉部材)29によって開閉するよう構成されており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド30(図7参照)の駆動に伴って始動用開閉部材29が第2始動入賞口28aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第2始動入賞口28aは、始動入賞ソレノイド30を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成される。なお、始動用開閉部材29を閉鎖位置から開放位置に変位して第2始動入賞口28aを開放する開放条件および始動用開閉部材29を開放位置から閉鎖位置に変位して第2始動入賞口28aを閉鎖する閉鎖条件としては、始動用開閉部材29が開放位置に変位している継続時間(第2始動入賞口28aの開放時間)が挙げられるが、その他の条件を設定してもよい。
前記第2始動入賞部28は、前記第2始動入賞口28aに入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第2始動入賞検出センサ32を備えている。第2始動入賞検出センサ32は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、該第2始動入賞検出センサ32によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(実施例では2個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、実施例に係るパチンコ機10では、前記第1球流下経路49aをパチンコ球が流下する場合(左打ちの場合)に、パチンコ球が第2球流下経路49bを流下する場合に較べて第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2球流下経路49bをパチンコ球が流下する場合(右打ちの場合)に、パチンコ球が第1球流下経路49aを流下する場合に較べて第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。
(第1特別入賞装置33について)
前記第1特別入賞装置(入賞部)33の第1特別入賞口(入賞口)33aは、第1特別用開閉部材(開閉手段)34によって開閉されるよう構成される。第1特別用開閉部材34は、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド35(図7参照)に連繋されて、該第1特別入賞ソレノイド35を駆動することで、第1特別用開閉部材34が第1特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該第1特別入賞口33aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を移動するよう構成される。また第1特別入賞装置33には、前記第1特別入賞口33aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第1特別入賞検出センサ39が配設されている。第1特別入賞検出センサ39は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、第1特別入賞検出センサ39がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60に出力し、該メイン制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例では9個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1特別入賞装置33は、第1特別用開閉部材34により第1特別入賞口33aを常には閉鎖(入賞不能状態と)するよう構成され、後述する大当り遊技(当り遊技)の発生に伴って第1特別入賞口33aを開放(入賞可能状態と)するよう構成されている。すなわち、第1特別入賞装置33は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
(第2特別入賞装置36について)
前記第2特別入賞装置(入賞部)36の第2特別入賞口(入賞口)36aは、第2特別用開閉部材(開閉手段)37によって開閉されるよう構成される。第2特別用開閉部材37は、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド38(図7参照)に連繋されて、該第2特別入賞ソレノイド38を駆動することで、第2特別用開閉部材37が第2特別入賞口36aへのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置と該第2特別入賞口36aへのパチンコ球の入賞を許容する開位置との間を移動するよう構成される。また第2特別入賞装置36には、前記第2特別入賞口36aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての第2特別入賞検出センサ40が配設されている。第2特別入賞検出センサ40は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、第2特別入賞検出センサ40がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60に出力し、該メイン制御基板60の制御下に予め設定された数(実施例では14個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第2特別入賞装置36は、第2特別用開閉部材37により第2特別入賞口36aを常には閉鎖(入賞不能状態と)するよう構成され、後述する大当り遊技(当り遊技)の発生に伴って第2特別入賞口36aを開放(入賞可能状態と)するよう構成されている。すなわち、第2特別入賞装置36は、大当り遊技状態(特別遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。
ここで、前記第1特別入賞装置33は、前記第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞を契機として、メイン制御基板60における大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に、第1特別入賞口33aを開放するよう構成される。また、前記第2特別入賞装置36は、前記第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞を契機として、メイン制御基板60における大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に、第2特別入賞口36aを開放するよう構成される。すなわち、実施例のパチンコ機10では、パチンコ球が入賞した始動入賞部27,28の種類によって、特別入賞口33a,36aを開放する特別入賞装置33,36が異なっている。また、第1特別入賞装置33と第2特別入賞装置36とでは、パチンコ球の1個の入賞に対する賞球数が、9個と14個とで異なるよう設定されており、第1特別入賞装置33より第2特別入賞装置36の方が遊技者にとって有利な特別入賞部になっている。
(第1ゲート部材41について)
前記第1ゲート部材41は、該第1ゲート部材41を通過するパチンコ球を検出する第1ゲートセンサ42が設けられている。この第1ゲートセンサ42は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、該第1ゲートセンサ42からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち第1ゲートセンサ42のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記第2始動入賞部28の始動入賞ソレノイド30が駆動制御されて始動用開閉部材29が開閉動作するようになっている。
(第2ゲート部材43について)
前記第2ゲート部材43は、該第2ゲート部材43を通過するパチンコ球を検出する第2ゲートセンサ44が設けられている。この第2ゲートセンサ44は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、該第2ゲートセンサ44からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわち第2ゲートセンサ44のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記第2始動入賞部28の始動入賞ソレノイド30が駆動制御されて始動用開閉部材29が開閉動作するようになっている。
(第1および第2普通入賞部材45,46について)
前記第1普通入賞部材45の第1普通入賞口45aは、前記遊技領域49(第1球流下経路49a)内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、遊技領域49を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。また、前記第2普通入賞部材46の第2普通入賞口46aは、前記遊技領域49(第2球流下経路49b)内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされ、遊技領域49を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。パチンコ機10は、第1普通入賞口45aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての第1普通入賞検出センサ47および第2普通入賞口46aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての第2普通入賞検出センサ48を備えている。各普通入賞検出センサ47,48は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており(図7参照)、普通入賞検出センサ47,48がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60に出力し、該メイン制御基板60の制御下に予め設定された数の賞球が払い出されるようになっている。なお、実施例では、第1普通入賞部材45の賞球数が10個に設定されるのに対し、第2普通入賞部材46の賞球数は5個に設定されている。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域49外の左下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを目視することで、遊技に必要な遊技情報を遊技者が適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、図2に示す如く、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、状態表示部58、右打ち表示部59等が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技情報表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部50A,50Bは、前記始動入賞口27a,28aへの入賞を契機として作動するものであって、実施例では、前記第1始動入賞口27aへの入賞(第1始動入賞検出センサ31の検出)を契機として変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口28aへの入賞(第2始動入賞検出センサ32の検出)を契機として変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなる。そして、前記第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)が行われ、最終的に複数種類の特別図柄(以下、特図という)の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)が行われて、最終的に複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示部50A,50Bでは複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、大当り表示(当り表示)としての特図が表示されることで、大当り表示に対応した大当り遊技(当り遊技)が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後述する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記第1始動入賞口27aにパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)が機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に第1特図始動保留情報(第1始動保留情報)として記憶されるようになっている。同様に、前記第2始動入賞口28aにパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)は機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に第2特図始動保留情報(第2始動保留情報)として記憶されるようになっている。そして、前記遊技情報表示部Mに、第1特図始動保留情報の保留数を表示する第1特図保留表示部52および第2特図始動保留情報の保留数を表示する第2特図保留表示部53が設けられている(図7参照)。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口27aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(例えば「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。また、実施例では、後述するように、前記第1始動入賞口27aおよび第2始動入賞口28aに入賞した順で特図始動保留情報を読み出して大当り判定等を行うよう構成されている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、第1および第2始動入賞口27a,28aへの入賞の何れかを優先することなく始動入賞口27a,28aへの入賞順通りに特図始動保留情報を読み出して大当り判定等を行うよう構成されており、前記メイン制御RAM60cには、特図始動保留情報の入賞順を認識し得る状態で該特図始動保留情報(第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報)が記憶されるようになっている。
(ラウンド表示部57について)
実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述する複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定される。この大当り遊技には、規定ラウンド数が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技の規定ラウンド数を報知するラウンド表示部57(図7参照)が、前記遊技情報表示部Mに設けられている。本実施例では、大当り遊技の規定ラウンド数として、「2回」の1種類が設定されており、該ラウンド表示部57で規定ラウンド数を識別可能に報知するようになっている。なお、実施例のように、パチンコ機10に設定されている大当り遊技の全ての規定ラウンド数が同一である場合には、当該ラウンド表示部57を省略することができる。
(状態表示部58について)
実施例のパチンコ機10では、後述するように、大当り遊技終了後に付与される遊技状態として、確変状態および変短状態が設けられており、これらの遊技状態を報知する状態表示部58(図2,図7参照)が、前記遊技情報表示部Mに設けられている。
(右打ち表示部59について)
前記遊技情報表示部Mに設けられた右打ち表示部59は、前記第2球流下経路49bへパチンコ球を打ち出して遊技を実行する右打ち遊技状態であることを特定可能に表示する表示部である。すなわち、右打ち遊技状態では、第2球流下経路49bへパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1球流下経路49aへパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、遊技者により多くの特典が付与される状態であり、右打ち表示部59が右打ち遊技状態であることを報知するようになっている。具体的に、前述のように第2球流下経路49bに、第1特別入賞装置33より有利な第2特別入賞装置36が配置された実施例のパチンコ機10では、後述する変短状態が付与された状態および第2特別入装置36が開放する大当り遊技が付与された状態等が右打ち遊技状態に該当する。なお、前記右打ち表示部59は、前記第2特図表示部50Bに特図が確定停止されて右打ち遊技状態に移行した後に右打ち遊技状態の報知を開始し、右打ち遊技状態が終了するのに伴い報知を終了するようになっている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2および図16(b)に示すように、前記飾図を変動表示可能な左図柄列L,中図柄列C,右図柄列Rの3列の図柄列が左右横並び状に設定されており、前記第1始動入賞口27aまたは第2始動入賞口28aへの入賞を契機として、各図柄列L,C,Rの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な有効停止位置が設定されており、図柄変動演出により、各図柄列L,C,Rの有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインに確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ラインが設定されている。また、図柄表示装置17は、始動入賞口27a,28aへの入賞(具体的には、始動入賞検出センサ31,32による球検出)を始動条件として、該始動条件の成立を契機として図柄変動演出を実行するよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列L,C,Rの有効停止位置に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列L,C,Rの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列L,C,Rにおいて、有効停止位置に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列L,C,Rにおいて有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列L,C,Rにおいて有効停止位置に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列L,C,Rに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列L,C,Rで順番に変動表示されるようになっている。なお、実施例では、中図柄列Cに、前記10種類の基本飾図とは別に特殊飾図(特殊図柄)として「J」が設定されている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列L,C,Rの有効停止位置(停止図柄有効ライン)に確定停止表示された各図柄列L,C,Rの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、大当り遊技(当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、前記中図柄列Cの有効停止位置に特殊飾図(特殊図柄)である「J」が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り示唆表示となる。なお、特殊飾図の「J」を含む大当り示唆表示の図柄組み合わせは、例えば「2J2」、「7J7」等のように、左右の図柄列L,Rの飾図は同じとなる組み合わせに設定されている。実施例では、特殊飾図の「J」を含む大当り示唆表示の図柄組み合わせについて、「特殊大当り(当り)図柄組み合わせ」と指称して他の大当り図柄組み合わせと区別する場合がある。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列Lおよび右図柄列R)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列C)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列Lおよび右図柄列Rに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列Lおよび右図柄列R)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列C)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bでの特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列L,C,Rに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(可動演出装置80について)
前記可動演出装置80は、図16に示すように、前記設置部材に取付けられるベース体84と、該ベース体84の前側に回転可能に支持された可動体(可動演出手段)81とを備えている。可動体81は、前後方向に延在すると共に前記図柄表示装置17の上方に位置する回転軸を中心として回転可能に配設されており、作動機構85を構成する作動モータ86の作動により、パチンコ機10の前側から見て左回転および右回転が可能となっている。可動体81の内部には、回転軸(回転軸線)の軸心方向と交差する方向へ表示部82aを向けた状態で演出表示装置(演出表示手段)82が配設されており、該演出表示装置82は、可動体81の回転に伴って姿勢変位するようになっている。また、可動体81における演出表示装置82の表示部82aと対向する位置に、反射面83aを備えたハーフミラー部83が配設されており、該ハーフミラー部83は、可動体81の回転に伴って環状に移動するようになっている。またハーフミラー部83は、回転軸から遠ざかるにつれて前方に変位するよう傾斜状に配設されている。そして、ハーフミラー部83は、演出表示装置82の表示部82aに表示された演出内容を前方へ反射表示可能となっていると共に、図柄表示装置17で表示される図柄を透過可能となっている。なお、図16の符号87は、可動体81の回転に伴って環状に移動するハーフミラー部83の移動領域の後方に設けられた発光演出装置である。
前記可動演出装置80は、作動機構85の作動に伴って、ハーフミラー部83が図柄表示装置17と前後に重なった第1演出状態(図2、図16(a)参照)と、該ハーフミラー部83が図柄表示装置17と前後に重ならない第2演出状態(図16(b)参照)とに切替わる。ここで、ハーフミラー部83が図柄表示装置17と前後に重なった第1演出状態を、可動体81の第1演出位置とし、可動体81が第1演出位置から180°回転した状態を、可動体81の第2演出位置とする。このような可動演出装置80は、後述する演出制御基板(演出制御手段)60の演出制御CPU60aにより作動制御される。
前述のように構成された可動演出装置80は、可動体81を第1演出位置として、演出表示装置82および図柄表示装置17の両方を表示状態とすることで、演出表示装置82の演出をハーフミラー部83で反射表示すると共に図柄表示装置17の演出を該ハーフミラー部83で透過表示して、該ハーフミラー部83により両演出表示装置82,17の演出を重ねて表示することが可能となっている。そして、可動演出装置80は、可動体81を第1演出位置として、演出表示装置82または図柄表示装置17の一方のみ表示状態とすることで、表示状態とした演出表示装置82または図柄表示装置17の演出を、ハーフミラー部83に表示することが可能となっている。また、可動演出装置80は、可動体81を第2演出位置として、演出表示装置82および図柄表示装置17の両方を表示状態とすることで、演出表示装置82の演出を第2演出位置のハーフミラー部83で反射表示すると共に、図柄表示装置17の演出が直接表示されるので、第1表示装置演出表示装置82の演出および図柄表示装置17の演出を上下方向に離して表示可能となっている。
(普図表示部55について)
前記遊技情報表示部Mには、前記ゲートセンサ42,44のパチンコ球の検出を契機として作動する普図表示部55が設けられている(図2参照)。この普図表示部55では、ゲートセンサ42,44のパチンコ球の検出(ゲート部材41,43のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われる。そして、普図表示部55の最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。すなわち、普図表示部55は、普図当り判定の判定結果を示す普通図柄を変動および停止表示する普通図柄表示手段である。実施例では、普図表示部55で2種類の普図当りを表示すると共に、1種類の普図はずれを表示し得るよう構成されている。なお、2種類の普図当りを認識させる普図について、以後の説明において第1当り普図、第2当り普図と区別する場合がある。
(普図保留表示部56について)
また、前記遊技情報表示部Mには、前記ゲート部材41,43をパチンコ球が通過した際に取得される情報(後述する各種乱数情報)が機内部の記憶手段(メイン制御RAM60c)で始動保留情報として記憶された際に、該普図保留情報の保留数を表示する普図保留表示部56が配設されており(図2参照)、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材41,43をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
ここで、前記特図表示部50A,50B、ラウンド表示部57および状態表示部58の表示領域は、前記図柄表示装置17で実行される演出等の表示領域に比較して極めて小さく設定されており、図柄表示装置17で実行されている各種演出に注目している遊技者にとっては、特図表示部50A,50B、ラウンド表示部57および状態表示部58に表示される各情報を簡単には認識し難くなっている。なお、前記特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、状態表示部58、右打ち表示部59等は、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成したり、または7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口33a,36aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口33a,36aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、2521/65536)から高確率(実施例では、2522/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される大当り遊技の場合には、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、65回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の大当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞部へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
ここで、後述するように大当り遊技の終了後に確変状態が付与される場合は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された確変フラグに「1」が設定されると共に、確変状態が付与されない場合は該確変フラグは「0」に設定される。また、前記確変回数は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された確変回数カウンタに設定され、該カウンタの値は、図柄変動演出毎(特図変動表示毎)に1減算され、「0」になった場合は確変フラグが「0」に設定されるようになっている。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する(入賞し易くなる)入賞容易状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口28aを開放する始動用開閉部材29の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口28aを開放する始動用開閉部材29の開放時間を増やすに際しては、始動用開閉部材29の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また始動用開閉部材29の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞し易くなった入賞容易状態である。
実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が2000msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い240msに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで始動用開閉部材29が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示において第1当り普図で当選した場合(普図当りの場合)に、始動用開閉部材29が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行い、普図変動表示において第2当り普図で当選した場合(普図当りの場合)に、始動用開閉部材29が開放してから所定時間(実施例では320ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示において第1当り普図および第2当り普図で当選した場合(普図当りの場合)に、始動用開閉部材29は開放してから所定時間が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。なお、実施例では、変短状態が付与されている状態で第1当り普図で当選した場合は、1回目の開放時間が1520ms、2回目の開放時間が1780ms、3回目の開放時間が2040msと夫々異なるように設定されているのに対し、第2当り普図で当選した場合の各開放時間は1780msと共通にしてある。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、始動用開閉部材29の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口28aへの入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記始動用開閉部材29を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、始動用開閉部材29を閉鎖させるようになっている。
実施例では、大当り判定に当選した時点における遊技状態および大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。なお、遊技状態および大当り図柄の種類による変短回数の違いについては、後述大当り遊技の説明に関連して説明する。
ここで、後述するように大当り遊技の終了後に変短状態が付与される場合は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された変短フラグに「1」が設定されると共に、変短状態が付与されない場合は該変短フラグは「0」に設定される。また、前記変短回数は、メイン制御RAM60cの記憶領域に設定された変短回数カウンタに設定され、該カウンタの値は、図柄変動演出毎(特図変動表示毎)に1減算され、「0」になった場合は変短フラグが「0」に設定されるようになっている。
ここで、前述したように、前記確変状態および変短状態は、遊技者にとっての有利度合が、これら確変状態および変短状態が付与されていない状態より高い状態であり、実施例のパチンコ機10では、該確変状態および変短状態が遊技者に付与可能な付与特典として設定される。また、確変回数や変短回数の違いによって、有利度合が異なるようになっており、実施例のパチンコ機10では、大当り遊技に関して後述するように、変短回数が異なる(有利度合が異なる)複数の付与特典が設定されている。また、実施例では、変短状態を含む付与特典について、他の付与特典と区別して特定の付与特典と指称する。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技(当り遊技)について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後(図柄変動演出の終了後)に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置33,36の特別用開閉部材34,37が開閉動作される。すなわち、大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに大当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、大当り遊技の開始を示すオープニング演出と、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では2ラウンド)だけラウンド間インターバル時間を挟んで繰り返されるラウンド遊技と、大当り遊技の終了を示すエンディング演出とにより構成されている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口33a,36aに規定個数(例えば、8個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、ラウンド間インターバル時間の間は、前記特別用開閉部材34,37が閉鎖状態で保持される。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置33,36の特別用開閉部材34,37の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば、8個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作を行う態様と、該長時間開放動作よりも特別用開閉部材34,37の開放時間が短く設定された短時間開放動作を行う態様とが設定されている。なお、実施例では、長時間開放動作において特別用開閉部材34,37が最大で25秒間開放するよう設定されると共に、短時間放動作において特別用開閉部材34,37が最大で0.04秒間開放するよう設定される。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E、図柄F、図柄G、図柄H、図柄Iの9つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄e、図柄f、図柄g、図柄h、図柄iの9つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに1種類、図柄Bに3種類、図柄Cに3種類、図柄Dに3種類、図柄Eに17種類、図柄Fに3種類、図柄Gに20種類、図柄Hに25種類、図柄Iに25種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄aに1種類、図柄bに3種類、図柄cに3種類、図柄dに3種類、図柄eに17種類、図柄fに3種類、図柄gに20種類、図柄hに25種類、図柄iに25種類が夫々振り分けられている。
なお、実施例では、特定の大当り図柄(図柄B〜I,b〜i)に関しては、大当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態に応じて、大当り遊技後に変短状態が付与される期間(変短回数)が異なるようになっている。この変短回数の振分条件となる遊技状態として、非変短状態(変短状態が付与されていない遊技状態)、変短状態(変短状態が付与された遊技状態)がある。
(第1特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3(a)に示すように、第1始動入賞口27aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、9種類の大当り図柄(図柄A〜図柄I)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、1%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、4%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、3%の割合で大当り図柄としての図柄Cが選択され、1%の割合で大当り図柄としての図柄Dが選択され、23%の割合で大当り図柄としての図柄Eが選択され、2%の割合で大当り図柄としての図柄Fが選択され、20%の割合で大当り図柄としての図柄Gが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄Hが選択され、36%の割合で大当り図柄としての図柄Iが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第1〜第9の大当り遊技の共通部分について)
図3(a)に示す第1特図始動保留情報に基づく第1の大当り遊技〜第9の大当り遊技について、先ず共通部分について説明し、各大当り遊技で異なる部分については個別に説明する。前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技、前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技、前記図柄Cに対応した第3の大当り遊技、前記図柄Dに対応した第4の大当り遊技、前記図柄Eに対応した第5の大当り遊技、前記図柄Fに対応した第6の大当り遊技、前記図柄Gに対応した第7の大当り遊技、前記図柄Hに対応した第8の大当り遊技、前記図柄Iに対応した第9の大当り遊技の夫々は、当該第1〜第9の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1〜第9の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される可能性のある大当り遊技として設定されている。実施例では、第1〜第9の大当り遊技は、当該第1〜第9の大当り遊技(図柄A〜図柄I)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関係なく、65回の確変状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第1〜第9の大当り遊技は、当該第1〜第9の大当り遊技(図柄A〜図柄I)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関わりなく、前記第1特別入賞装置33の第1特別入賞口33aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1〜第9の大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また第1〜第9の大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.04(秒)」が設定されており、1ラウンド目のラウンド遊技において前記第1特別用開閉部材34が最大で「0.04(秒)」に亘って開放動作(短時間開放動作)すると共に、2ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、2ラウンド目のラウンド遊技において前記第1特別用開閉部材34が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。すなわち、第1〜第9の大当り遊技における1ラウンド目のラウンド遊技時間(0.04(秒))は、1回のラウンド遊技において、第1特別入賞口33aに入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。なお、第1〜第9の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間(変短回数)は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に関係なく、65回の変短状態が付与されるように設定されている。また、第1の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第2および第3の大当り遊技について)
前記図柄Bおよび図柄Cに対応した第2および第3の大当り遊技は、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第2および第3の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第2および第3の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第2および第3の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)および図柄C(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第4の大当り遊技について)
前記図柄Dに対応した第4の大当り遊技は、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第4の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第4の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第4の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「6.0(秒)」が設定されている。また、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。すなわち、第4の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として25回が設定される第2〜第4の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い大当り遊技として設定されている。言い替えると、第2および第3の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として25回が設定される第2〜第4の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い大当り遊技として設定されている。
(第5の大当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第5の大当り遊技は、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第5の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第5の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第5の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第6の大当り遊技について)
前記図柄Fに対応した第6の大当り遊技は、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第6の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第6の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第6の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「6.0(秒)」が設定されている。また、図柄F(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。すなわち、第6の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として5回が設定される第5〜第6の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い大当り遊技として設定されている。言い替えると、第5の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として5回が設定される第5〜第6の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い大当り遊技として設定されている。
(第7の大当り遊技について)
前記図柄Gに対応した第7の大当り遊技は、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第7の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第7の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第7の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「6.0(秒)」が設定されている。また、図柄G(第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第8の大当り遊技について)
前記図柄Hに対応した第8の大当り遊技は、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第8の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第8の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第8の大当り遊技は、当該第8の大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない大当り遊技として設定されている。
また、前記第8の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「3.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「35.0(秒)」が設定されている。また、図柄H(第8の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第9の大当り遊技について)
前記図柄Iに対応した第9の大当り遊技は、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第9の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第9の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第9の大当り遊技は、前記第8の大当り遊技と同様に当該第9の大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない大当り遊技として設定されている。
また、前記第9の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄I(第9の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「8.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。すなわち、第9の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短状態が付与されない第8〜第9の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い大当り遊技として設定されている。言い替えると、第8の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短状態が付与されない第8〜第9の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い大当り遊技として設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3(b)に示すように、第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、9種類の大当り図柄(図柄a〜図柄i)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、1%の割合で大当り図柄としての図柄aが選択され、4%の割合で大当り図柄としての図柄bが選択され、3%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択され、1%の割合で大当り図柄としての図柄dが選択され、23%の割合で大当り図柄としての図柄eが選択され、2%の割合で大当り図柄としての図柄fが選択され、20%の割合で大当り図柄としての図柄gが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄hが選択され、36%の割合で大当り図柄としての図柄iが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第10〜第18の大当り遊技の共通部分について)
図3(b)に示す第2特図始動保留情報に基づく第10の大当り遊技〜第18の大当り遊技について、先ず共通部分について説明し、各大当り遊技で異なる部分については個別に説明する。前記図柄aに対応した第10の大当り遊技、前記図柄bに対応した第11の大当り遊技、前記図柄cに対応した第12の大当り遊技、前記図柄dに対応した第13の大当り遊技、前記図柄eに対応した第14の大当り遊技、前記図柄fに対応した第15の大当り遊技、前記図柄gに対応した第16の大当り遊技、前記図柄hに対応した第17の大当り遊技、前記図柄iに対応した第18の大当り遊技の夫々は、当該第10〜第18の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第10〜第18の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される可能性のある大当り遊技として設定されている。実施例では、第10〜第18の大当り遊技は、当該第10〜第18の大当り遊技(図柄a〜図柄i)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関係なく、65回の確変状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第10〜第18の大当り遊技は、当該第10〜第18の大当り遊技(図柄a〜図柄i)が決定された時点の遊技状態(非確変状態、確変状態、非変短状態、変短状態)に関わりなく、前記第2特別入賞装置36の第2特別入賞口36aが同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第10〜第18の大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「8個」に設定されている。また第10〜第18の大当り遊技では、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記第2特別用開閉部材37が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作(長時間開放動作)するようになっている。すなわち、第2特図始動保留情報に基づく第10〜第18の大当り遊技は、前記第1特図始動保留情報に基づく第1〜第9の大当り遊技に比べて、獲得可能な賞球数の点で有利な(獲得可能な利益が大きな)大当り遊技として設定されている。なお、第10〜第18の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
(第10の大当り遊技について)
前記図柄aに対応した第10の大当り遊技は、図柄a(第10の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間(変短回数)は、図柄a(第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に関係なく、65回の変短状態が付与されるように設定されている。また、第10の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄a(第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄a(第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「25.0(秒)」が設定されている。また、図柄a(第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第11および第12の大当り遊技について)
前記図柄bおよび図柄cに対応した第11および第12の大当り遊技は、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第11および第12の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第11および第12の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第11および第12の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「25.0(秒)」が設定されている。また、図柄b(第11の大当り遊技)および図柄c(第12の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第13の大当り遊技について)
前記図柄dに対応した第13の大当り遊技は、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第13の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として25回が設定されている。また、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第13の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第13の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。また、図柄d(第13の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。すなわち、第13の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として25回が設定される第11〜第13の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い大当り遊技として設定されている。言い替えると、第11および第12の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として25回が設定される第11〜第13の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い大当り遊技として設定されている。
(第14の大当り遊技について)
前記図柄eに対応した第14の大当り遊技は、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第14の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第14の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第14の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「25.0(秒)」が設定されている。また、図柄e(第14の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第15の大当り遊技について)
前記図柄fに対応した第15の大当り遊技は、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第15の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として5回が設定されている。また、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第15の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第15の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「6.0(秒)」が設定されている。また、図柄f(第15の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。すなわち、第15の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として5回が設定される第14〜第15の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い大当り遊技として設定されている。言い替えると、第14の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短回数として5回が設定される第14〜第15の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い大当り遊技として設定されている。
(第16の大当り遊技について)
前記図柄gに対応した第16の大当り遊技は、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第16の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第16の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。
また、前記第16の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「6.0(秒)」が設定されている。また、図柄g(第16の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第17の大当り遊技について)
前記図柄hに対応した第17の大当り遊技は、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第17の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第17の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第17の大当り遊技は、当該第17の大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない大当り遊技として設定されている。
また、前記第17の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「27.0(秒)」が設定されている。また、図柄h(第17の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。
(第18の大当り遊技について)
前記図柄iに対応した第18の大当り遊技は、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、当該第18の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として0回が設定されている。また、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、当該第18の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として65回が設定されている。すなわち、第18の大当り遊技は、前記第17の大当り遊技と同様に当該第18の大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には変短状態を付与しない大当り遊技として設定されている。
また、前記第18の大当り遊技におけるオープニング演出が実行されるオープニング演出時間およびエンディング演出が実行されるエンディング演出時間は、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)に応じて異なるよう設定されている。具体的に、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、オープニング演出時間として「5.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「5.0(秒)」が設定されている。また、図柄i(第18の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、オープニング演出時間として「1.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「1.0(秒)」が設定されている。すなわち、第18の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短状態が付与されない第17〜第18の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も短い大当り遊技として設定されている。言い替えると、第17の大当り遊技は、非変短状態で大当りに当選した場合に変短状態が付与されない第17〜第18の大当り遊技の中で、大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合のエンディング演出時間が最も長い大当り遊技として設定されている。
図3に示すように、前記第8の大当り遊技(図柄H)、第9の大当り遊技(図柄I)、第17の大当り遊技(図柄h)および第18の大当り遊技(図柄i)は、これら大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合に、大当り遊技後に変短状態(特典状態、付与特典)を付与しない非特定大当り遊技(非特定当り遊技)として設定されている。
ここで、非変短状態で大当りに当選した大当り遊技の終了後に付与可能な付与特典について具体的に説明する。実施例では、前述した如く、付与特典として確変状態と変短状態とが設定されている。また、大当り遊技の種類によって変短状態を付与する変短回数が異なるようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、確変状態のみを付与する付与特典と、確変状態および変短状態を付与する付与特典とが設定されている。すなわち、図8に示す如く、付与特典として「確変状態が65回」、「確変状態が65回+変短状態が1回」、「確変状態が65回+変短状態が5回」、「確変状態が65回+変短状態が25回」、「確変状態が65回+変短状態が65回」の5種類が設定されている。以後の説明において、「確変状態が65回」の付与特典を第1付与特典K1、「確変状態が65回+変短状態が1回」の付与特典を第2付与特典K2、「確変状態が65回+変短状態が5回」の付与特典を第3付与特典K3、「確変状態が65回+変短状態が25回」の付与特典を第4付与特典K4、「確変状態が65回+変短状態が65回」の付与特典を第5付与特典K5と指称する。なお、実施例では、前記大当り遊技が決定された場合に、全ての大当り遊技の終了後に65回の確変回数の確変状態が付与されるよう設定されているが、付与される確変回数が異なる複数種類の大当り遊技を設定した場合は、付与特典として、確変状態について付与される確変回数が異なる複数種類を設定することができる。
前記第1〜第5付与特典K1〜K5における遊技者にとっての有利度合いの大小関係は、確変状態および変短状態の有・無および変短回数に基づいて判断すると、第1付与特典K<第2付与特典K2<第3付与特典K3<第4付与特典K4<第5付与特典K5という関係となる。すなわち、第1〜第5付与特典K1〜K5の中で、第5付与特典K5が遊技者にとって有利度合いが最も高い有利な付与特典として設定されている。そして、実施例のパチンコ機10では、図3に示す如く、当該パチンコ機10に設定されている大当り遊技が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合は、大当り遊技の終了後に第5付与特典K5が付与されるよう構成されている。すなわち、変短状態で大当り判定で当りと判定された場合は、実施例のパチンコ機10に設定されている遊技者にとって有利度合いが最も高い第5付与特典K5が付与されるよう構成されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図7に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板(主制御手段、遊技制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段、演出実行制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板(演出実行制御手段)65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種ランプ装置18等の発光演出手段の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される飾図(図柄)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18)の点灯・消灯のタイミングや、発光強度、発光態様等を制御するものである。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図7に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU(遊技制御手段)60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ31,32、特別入賞検出センサ39,40、ゲートセンサ42,44等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、状態表示部58、右打ち表示部59等の各表示部が接続されて、各検出センサ31,32,42,44の検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示部50A,50B,52,53,55,56の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞部28および特別入賞装置33,36に設けられたソレノイド30,35,38が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド30,35,38を駆動させることで、対応する開閉部材29,34,37が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉部材34,37が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド35,38を駆動制御し、特別用開閉部材34,37を長時間開放動作させる長時間開放制御および特別用開閉部材34,37を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口27aまたは第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ31または第2始動入賞検出センサ32がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての判定用乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが取得する判定用乱数(入賞情報)としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ31,32の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じた判定用乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
前記特図当り判定用乱数は、特図変動表示(図柄変動演出)の結果として大当り遊技(当り遊技)を発生するか否かの大当り判定(当り判定)で用いる乱数である。実施例では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「99」の全100通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ31の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ32の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、特図変動表示(図柄変動演出)の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が大当り遊技(当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与される可能性が定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与することが可能な乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した大当り判定(当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
前記特図変動パターン振分用乱数は、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される特図変動表示(図柄変動演出)の内容および該特図変動表示(図柄変動演出)の変動時間を特定する複数の特図変動パターン(変動パターン)から1つの特図変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、特図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数および特図変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口27aまたは第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ31または第2始動入賞検出センサ32がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口27aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口27a,28aへの入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、前記メイン制御CPU60aは、前記ゲート部材41,43をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ42,44がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ42,44の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ42,44の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ42,44をパチンコ球が通過した際に取得される通過(入球)検出情報(各種乱数値,入球情報)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて前記普図表示部55で普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
前記普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞部28の始動用開閉部材29を開放して第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入賞を可能とする普図当り(普通当り)かを判定する普図当り判定(普通当り判定)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン決定用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材41,43をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ42,44がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン決定用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、前記メイン制御ROM60bには、特図変動表示(図柄変動演出)の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では2522個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では2521個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当りが発生し易くなっている。
また、前記メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した100種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「99」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、大当り判定(当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、前記メイン制御ROM60bには、普図変動表示の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
更にまた、前記メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の特図変動パターン(変動パターン)が記憶されており、各特図変動パターンに対応して特図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される表示内容(特図変動表示の内容、図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(特図変動表示および図柄変動演出の時間)を特定している。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン振分用乱数を用いて特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された特図変動パターン振分用乱数に対応する特図変動パターン振分判定値が割り当てられた特図変動パターンが特定されるようになっている。
前記メイン制御ROM60bに記憶される特図変動パターンには、当り用の特図変動パターンと、はずれ用の特図変動パターンとに分類されており、遊技演出モードに応じて特図変動パターン毎に特定の特図変動パターン振分判定値が定められている。なお、当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合に決定可能な特図変動パターンである。また、はずれ用の特図変動パターンは、当り判定(大当り判定)の結果が否定の場合に選択される特図変動パターンである。そして、はずれ用の特図変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするリーチはずれ特図変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ特図変動パターンとがある。なお、リーチ演出は、図柄変動演出においてリーチ表示となる有効図柄の図柄組み合わせが図柄表示装置17に表示されてから、当り表示(大当り表示)またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
ここで、前記リーチ演出は、当り表示が表示される可能性を示唆する演出であって、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われる。なお、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、リーチ演出以外に、1回の図柄組み合わせ演出において各図柄列L,C,Rの飾図を複数回連続的に仮停止させる擬似連続予告演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出がある。
(演出制御基板65について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU(演出実行制御手段)65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図7に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄列L,C,Rの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列L,C,Rに飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
前記演出制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図7に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、前記第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞(始動条件の成立)を契機として乱数等の入賞情報を取得する入賞情報取得手段としての機能を前記メイン制御CPU60a(メイン制御基板60)が備えている。また、第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞(始動条件の成立)を契機として当り判定(大当り判定)を実行する当り判定手段、複数種類の当り遊技(大当り遊技)の中から付与する当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する当り遊技決定手段および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60a(メイン制御基板60)が備えている。具体的に、実施例のメイン制御CPU60aは、第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞を契機として大当り判定する大当り判定手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、当り判定手段としてのメイン制御CPU60aが当りと判定した場合に、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の図柄(特図)から図柄(特図)を決定する図柄決定手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、前記第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数種類の特図変動パターン(変動パターン)から特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。具体的には、特図変動パターン決定手段としてのメイン制御CPU60aは、特図変動パターンテーブルに定められた複数の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定するよう構成される。また、特図変動パターンは、大当り遊技における変動時間を特定するものであるから、該特図変動パターン決定することで、大当り遊技の遊了を示すエンディング演出が実行されるエンディング演出時間が決定される。また、前述した如く、大当り遊技には、エンディング演出時間が異なる大当り遊技が設定されて、該大当り遊技を複数種類の中からメイン制御CPU60aが決定することから、該メイン制御CPU60aは、エンディング演出時間を決定するエンディング演出時間決定手段としての機能を備えている。
前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が大当りとなる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するかを決定する確変決定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(大当り判定手段の判定結果が大当りの場合)にのみ、確変状態を付与するかを判定するようになっている。また、前記メイン制御CPU60aは、大当りが発生する場合(大当り判定手段の判定結果が大当りの場合)に、通常の遊技状態より第2始動入賞口28aへパチンコ球が入賞し易くなる(高確率となる)特典状態(付与特典)としての入賞容易状態(変短状態)を付与するかを判定する入賞容易状態判定手段として機能すると共に、大当り遊技終了後に、決定された入賞容易状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、大当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間の期間を、入賞容易状態付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定の判定結果が当りの場合に、第1始動入賞部27または第2始動入賞部28への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態や変短状態)を付与するかを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。
実施例では、大当り遊技として、大当り遊技後に変短状態を付与する変短回数(付与特典)が異なる複数種類が設定されており、当りを契機として大当り遊技を決定するメイン制御CPU60aは、当りを契機として有利度合が異なる付与特典の中から付与特典を付与可能な付与特典決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を特図始動保留情報として複数記憶可能な特図保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ31の検出を契機として取得される入賞情報を第1特図始動保留情報として記憶する第1特図保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ32の検出を契機として取得される入賞情報を第2特図始動保留情報として記憶する第2特図保留記憶手段として機能する。
次に、前記メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞部27の第1始動入賞口27aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口27aに対応する第1始動入賞検出センサ31がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図決定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞部28の第2始動入賞口28aにパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口28aに対応する第2始動入賞検出センサ32がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図決定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理が終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。実施例では、前記第1始動入賞口27aおよび第2始動入賞口28aに入賞した順で特図始動保留情報を読み出して大当り判定等を行うよう構成されている。すなわち、第1および第2始動入賞口27a,28aに入賞した際に前記メイン制御RAM60cに記憶される第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報に関し、メイン制御CPU60aは始動入賞口27a,28aへの入賞順を認識し得るよう構成されている。
前記メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、第3特図記憶領域の特図始動保留情報を第2特図記憶領域に記憶させ、第4特図記憶領域の特図始動保留情報を第3特図記憶領域に記憶させ、第5特図記憶領域の特図始動保留情報を第4特図記憶領域に記憶させ、第6特図記憶領域の特図始動保留情報を第5特図記憶領域に記憶させ、第7特図記憶領域の特図始動保留情報を第6特図記憶領域に記憶させ、第8特図記憶領域の特図始動保留情報(最も新しい特図始動保留情報)を第7特図記憶領域に記憶させる。このようにして、始動入賞口27a,28aへの入賞順で記憶した特図始動保留情報(第1および第2特図始動保留情報)を若い特図記憶領域に順にシフトして記憶させる。すなわち、特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52または第2特図保留表示部53の表示を変更させる。すなわち、読み出された特図始動保留情報が第1特図始動保留情報であれば、対応する第1特図保留表示部52の表示を変更させ、読み出された特図始動保留情報が第2特図始動保留情報であれば、対応する第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB18)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、2521/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2522/65536に設定されている。そして、ステップB18における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB19)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1または第2特図表示部50A,50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1または特図2)を決定する(ステップB20)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1または特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1または特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB21)。
一方、ステップB18の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB23)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB23の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1または第2特図表示部50A,50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1または特図2)として決定する(ステップB24)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
また、ステップB23での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1または第2特図表示部50A,50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1または特図2)として決定する(ステップB26)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB27)。
ここで、ステップB21,B25,B27において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1または特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、演出制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB22)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1または第2特図変動表示を開始させるように第1まはた第2特図表示部50A,50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1または特図2を指示するための特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1または第2特図表示部50A,50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB16)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB17)。また、ステップB16の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(演出制御について)
次に、演出制御基板65で実行される処理について説明する。演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列L,C,Rの飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列L,C,Rの飾図が決定される。
ここで、前記特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合で、かつ該大当り図柄の種類が図柄D,d、図柄F,f、図柄G,gの場合、演出制御CPU65aは、前記中図柄列Cに特殊飾図である「J」を含む図柄組み合わせを決定するよう構成される。そして、「J」を含む図柄組み合わせの大当り表示を演出制御CPU65aが決定した場合は、該演出制御CPU65aは、後述するミッション演出(成否演出)を大当り遊技後の最初の図柄変動演出において実行するように図柄表示装置17を表示制御基板70(表示制御CPU70a)を介して制御するよう構成されている。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変フラグおよび変短フラグを演出制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短フラグを「0」に設定する。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列L,C,Rの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU60aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列Lの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列Rの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列Cの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記演出制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、演出制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列L,C,Rの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列L,C,Rの有効停止位置に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列L,C,Rの有効停止位置に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
ここで、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは演出制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、メイン制御CPU60aおよび演出制御CPU65aが図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する図柄変動演出決定手段としての機能を有している。
また、前記表示制御基板70は、演出制御基板65からの演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で演出表示装置82を制御する。
前記大当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに大当り図柄が停止表示された後に開始され、大当り遊技の開始を示すオープニング演出が実行されるオープニング期間と、オープニング演出終了後に行われる規定ラウンド数(実施例では2ラウンド)だけラウンド間インターバル時間を挟んで繰り返されるラウンド遊技期間と、該ラウンド遊技に引き続いて行われるエンディング期間とにより構成されている。
(ラウンド遊技における開放コマンドについて)
前記第1〜第9の大当り遊技における各ラウンド遊技の開始時には、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが、第1特別入賞装置33の特別用開閉部材34を開放する制御を行う。また、前記第10〜第18の大当り遊技における各ラウンド遊技の開始時には、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが、第2特別入賞装置36の特別用開閉部材37を開放する制御を行う。そして、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aは、特別用開閉部材34,37を開放する制御を行うと同時に、演出制御基板65の演出制御CPU65aに対して、開放指示情報としての開放コマンドを送信するようになっている(図9参照)。この開放コマンドは、遊技が開始された当該ラウンド遊技が、大当り遊技における何回目のラウンド遊技であるかを示すラウンド指定情報が含まれている。すなわち、大当り遊技における最初(1回目)のラウンド遊技の開始時にメイン制御基板60からサブ制御基板65に送信される開放コマンドには、最初のラウンド遊技であることを示すラウンド指定情報が含まれ、また、最終のラウンド遊技の開始時にメイン制御基板60からサブ制御基板65に送信される開放コマンドには、最終のラウンド遊技であることを示すラウンド指定情報が含まれている。
(ラウンド遊技における閉鎖コマンドについて)
前記第1〜第18の大当り遊技における1回のラウンド遊技は、第1または第2特別入賞装置33,36における開放した特別入賞口33a,36aに規定個数(例えば8個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。ここで、第1〜第9の大当り遊技における各ラウンド遊技の終了時には、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが、第1特別入賞装置33の特別用開閉部材34を閉鎖する制御を行い、これにより第1特別入賞口33aが閉鎖される。また、第10〜第18の大当り遊技における各ラウンド遊技の終了時には、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが、第2特別入賞装置36の特別用開閉部材37を閉鎖する制御を行い、これにより第2特別入賞口36aが閉鎖される。そして、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aは、第1または第2特別入賞装置33,36の特別用開閉部材34,37を閉鎖する制御を行うと同時に、演出制御基板65の演出制御CPU65aに対して、閉鎖指示情報としての閉鎖コマンドを送信するようになっている(図9参照)。
従って、最終のラウンド遊技の開始時にメイン制御基板60から送信された開放コマンドを受信した演出制御基板65は、該開放コマンドに含まれたラウンド指定情報に基づいて、大当り遊技における最終のラウンド遊技が開始されたことを識別可能である。そして、演出制御基板65は、最終のラウンド遊技の終了時にメイン制御基板60から受信した閉鎖コマンドが、最終のラウンド遊技の終了に伴う閉鎖コマンドであることを識別可能である。なお、以降の説明では、大当り遊技における最終のラウンド遊技の終了時にメイン制御基板60から送信される閉鎖コマンドを、「最終閉鎖コマンド」と指称する。
(エンディング演出前インターバル時間ITについて)
前記ラウンド遊技期間には、図9〜図11に示すように、最終のラウンド遊技の終了後に、エンディング演出前インターバル時間ITが設定されている。このエンディング演出前インターバル時間ITは、第1〜第18の大当り遊技の全てに、同じ長さで設定されている。実施例では、エンディング演出前インターバル時間ITを、2.0秒に設定している。ここで、エンディング演出前インターバル時間ITは、可動演出装置80の可動体81が第1演出位置から第2演出位置へ回転変位するのに要する移動時間MT(3.0秒)よりも短く設定してある。但し、エンディング演出前インターバル時間ITは、2.0秒に限定されるものではなく、2.0秒未満または2.0秒より長く設定してもよい。
(エンディング期間について)
前記第1〜第18の大当り遊技におけるエンディング期間は、図9〜図11に示すように、第1〜第18の大当り遊技毎に個別に設定されている。エンディング期間の長さは、大当り遊技の決定時における遊技状態(変短状態、非変短状態)の種類や、当該大当り遊技の種類に応じて、個別に設定されている。実施例では、図3(a)および図3(b)に示すように、変短状態時に決定された大当り遊技のエンディング期間は、第1〜第18の大当り遊技の全てにおいて1.0秒に設定されている。一方、非変短状態時に決定された大当り遊技のエンディング期間は、第1〜第18の大当り遊技毎に異なる長さに設定されている。すなわち、第1、第2、第3、第5、第8および第10の大当り遊技では35.0秒に設定され、第17の大当り遊技では27.0秒に設定され、第11、第12および第14の大当りでは25.0秒に設定され、第4、第6、第7、第13、第15および第16大当り遊技では6.0秒に設定され、第9および第18の大当り遊技では5.0秒に設定されている。従って、非変短状態で決定された大当り遊技のエンディング期間よりも、変短状態で決定された大当り遊技のエンディング期間のほうが短くなっている。
(エンディング指定コマンドについて)
図9〜図11に示すように、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから演出制御基板65の演出制御CPU65aに対し、指示情報としてのエンディング指定コマンドが送信されるようになっている。このエンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始タイミングで、メイン制御CPU60aから演出制御CPU65aに送信され、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、メイン制御基板60からのエンディング指定コマンドを受信することで、エンディング期間となったことを識別するようになっている。
(タイマTについて)
前記演出制御基板65は、図7および図9〜図11に示すように、エンディング期間を計時する検知手段としてのタイマTを備えている。このタイマTは、メイン制御基板60から送信されたエンディング指定コマンドを演出制御基板65が受信したことを契機として、計時を開始するように構成されている。また、エンディング期間の長さは、第1〜第18の大当り遊技毎に個別に設定されているので、タイマTの時間設定は、大当り遊技の決定時にメイン制御基板60から演出制御基板65に送信される大当り情報や遊技状態情報等を含むコマンドに含まれた情報に基づいて、演出制御基板65の演出制御CPUaが大当り遊技毎に設定するようになっている。
(可動演出装置80の移動時間MTについて)
前記可動演出装置80は、作動機構85の作動モータ86の作動により回転変位する可動体81を備えている。可動体81は、ハーフミラー部83を備えて、該ハーフミラー部83が図柄表示装置17の前方に位置する第1演出位置(図16(a)参照)と、該ハーフミラー部83が該第1演出位置の反対に位置する第2演出位置(図16(b)参照)との間を、作動モータ86の作動により回転変位する。ここで、実施例では、可動体81の回転中心から垂直下方にハーフミラー部83が位置する状態が第1演出位置に設定されると共に、該可動体81の回転中心から垂直上方に該ハーフミラー部83が位置する状態が第2演出位置に設定されている。そして、可動体81の第2演出位置は、第1演出位置から180°回転した位置となっている。実施例の可動演出装置80は、可動体81が一定の回転速度で定速回転するよう構成されており、該可動体81が、第1演出位置から第2演出位置を通過して再び第1演出位置となるよう1回転(360°回転)するのに、6.0秒が所要されるように設計されている。従って、可動体81を第1演出位置から第2演出位置に切替えるために要する移動時間MTは、該可動体81が180°回転(1/2回転)するのに要する3.0秒となっている。
(エンディング演出について)
前記第1〜第18の大当り遊技では、ラウンド遊技期間における規定のラウンド遊技の終了後に、エンディング演出が実行される。このエンディング演出は、大当り遊技が終了することを報知すると共に、当該大当り遊技の終了後に移行する遊技状態(確変状態または変短状態)を示唆または報知するものである。実施例のパチンコ機10では、演出表示装置82の表示部82aにおいて文字、記号およびイラスト等による演出を実行し、これに伴ってハーフミラー部83に該演出を反射表示するようになっている。また、エンディング演出として、前枠13に配設された前記ランプ装置18および遊技盤20に配設されたランプ装置による発光演出や、前記スピーカ19による音声演出が併用されることもある。
前記エンディング演出は、複数の演出態様が設定されている。すなわち、前記第1〜第18の大当り遊技が決定された時点の遊技状態(非変短状態および変短状態)の種類や、決定された大当り遊技の種類等を判定基準として、異なる演出態様のエンディング演出が実行されるように設定されている。実施例では、第1〜第18の大当り遊技が決定された時点の遊技状態の種類(変短状態、非変短状態)に基づいて、前記可動演出装置80の可動体81を第1演出位置から第2演出位置に切替える動作を伴う第1演出態様のエンディング演出と、該可動体81を第1演出位置(図2、図16(a)参照)に保持した状態で実行される第2演出態様のエンディング演出とが設定されている。そして、第1〜第18の大当り遊技が決定された時点の遊技状態が変短状態である場合には、第1演出態様のエンディング演出を実行するようになっている(図9参照)。また、特定の大当り遊技(第1および第10の大当り遊技)を除く大当り遊技が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、第2演出態様のエンディング演出を実行するようになっている(図10参照)。更に、特定の大当り遊技(第1および第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非変短状態である場合には、第1演出態様および第2演出態様を併用してエンディング演出を実行するようになっている(図11参照)。なお、以降の説明においては、可動演出装置80の可動体81の動作を伴う第1演出態様のエンディング演出を「第1のエンディング演出」とし、該可動演出装置80の可動体81の動作を伴わない第2演出態様のエンディング演出を「第2のエンディング演出」とする。
(エンディング開始コマンドについて)
図9〜図11に示すように、演出制御基板65の演出制御CPU65aから表示制御基板70の表示制御CPU70aに対し、指示情報としてのエンディング開始コマンドが送信されるようになっている。このエンディング開始コマンドは、前記第1のエンディング演出および第2のエンディング演出を、表示制御基板70の表示制御CPU70aが実行を開始する契機となるものである。従って、表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出制御基板65からのエンディング開始コマンドを受信することで、第1のエンディング演出または第2のエンディング演出を開始する制御を行う。
(状態指定コマンドについて)
図9〜図11に示すように、前記演出制御基板65の演出制御CPU65aは、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから送信されたエンディング指定コマンドを該演出制御CPU65aが受信したタイミングで、該表示制御CPU70aに対して、指示情報としての状態指定コマンド送信するようになっている。この状態指定コマンドには、第2のエンディング演出を表示制御基板70の表示制御CPU70aが実行開始する契機となるコマンドや、演出表示装置82の表示部82aで表示する演出の表示内容を指定する情報を含むコマンドや、大当り終了後の付与特典の内容(確変状態の回数および変短状態の回数)を指定する情報を含むコマンド等がある。ここで、演出制御基板65の演出制御CPU65aから表示制御基板70の表示制御CPU70aに状態指定コマンドが送信される前に開始された第1のエンディング演出の実行中には、該表示制御CPU70aが第2のエンディング演出の実行を開始する契機となる状態指定コマンドが、演出制御CPU65aから表示制御CPU70aに送信されない。すなわち、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、状態指定コマンドを表示制御CPU70aに送信する前に、前記エンディング開始コマンドを該表示制御CPU70aに送信している場合には、表示制御CPU70aが第2のエンディング演出の実行を開始する契機となる状態指定コマンドを、該表示制御CPU70aに送信しないようになっている。従って、第1のエンディング演出の実行中に、第2のエンディング演出が実行されない。
(エンディング終了コマンドについて)
図9〜図11に示すように、前記演出制御基板65の演出制御CPU65aは、エンディング期間が終了するタイミングにおいて、表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、指示情報としてのエンディング終了コマンドを送信するようになっている。このエンディング終了コマンドは、演出表示装置82の表示部82aでの演出を終了する契機となるものであり、表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出制御基板65からのエンディング終了コマンドを受信することで、演出表示装置82の表示部82aでの演出を停止する制御を行う。
(変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技のエンディング演出)
図9に示すように、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技におけるエンディング演出では、メイン制御基板60から送信された最終閉鎖コマンドを演出制御基板65の演出制御CPU65aが受信したタイミングで、該演出制御CPU65aから表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、エンディング開始コマンドを送信するようになっている。これにより、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技では、最終閉鎖コマンドを演出制御CPU65aが受信したタイミングで、第1のエンディング演出に基づいて、演出制御CPU65aが可動演出装置80の可動体81の回転変位を開始する制御を行うと共に、更に、表示制御装置70の表示制御CPU70aが演出表示装置82の表示部82aに演出を表示する制御を行う。すなわち、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技におけるエンディング演出では、最終のラウンド遊技の終了と同時に、可動演出装置80の可動体81が回転変位を開始すると共に、第1演出位置から第2演出位置へ移動するハーフミラー部83に演出表示装置82の演出が反射表示される。そして、エンディング演出前インターバルの開始からエンディング期間の終了まで、第1のエンディング演出が3.0秒に亘って実行されるようになっている。
(非変短状態時に決定された大当り遊技(第1、第10以外)のエンディング演出)
図10に示すように、非変短状態時に決定された大当り遊技において、第1および第10の大当り遊技以外の大当り遊技におけるエンディング演出では、メイン制御基板60から送信されたエンディング指定コマンドを演出制御基板65の演出制御CPU65aが受信したタイミングで、該演出制御CPU65aから表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、状態指定コマンドを送信するようになっている。また、後述する遅延手段としての第2のタイマT2が遅延時間DTを計時した時点で、演出制御CPU65aから表示制御CPU70aに対して、エンディング開始コマンドが送信される。これにより、非変短状態時に決定された大当り遊技において、第1および第10の大当り遊技以外の大当り遊技では、エンディング指定コマンドを演出制御CPU65aが受信したタイミングで、第2のエンディング演出に基づいて、表示制御装置70の表示制御CPU70aが演出表示装置82の表示部82aに演出を表示する制御を行う。また、エンディング開始コマンドを受信した以降も第2のエンディング演出が実行されるが、演出表示装置82の表示部82aでは、エンディング開始コマンドの内容に基づいて、該エンディング演出コマンドの受信前とは異なる演出が表示可能となっている。すなわち、非変短状態時に決定された大当り遊技において、第1および第10の大当り遊技以外の大当り遊技では、最終のラウンド遊技が終了してからエンディング演出前インターバル時間ITが経過したタイミング(エンディング期間が開始したタイミング)で、第1演出位置に停止するハーフミラー部83に演出が反射表示される。そして、エンディング期間の開始から該エンディング期間の終了まで、第2のエンディング演出が実行される。
(非変短状態時に決定された第1および第10の大当り遊技のエンディング演出)
図11に示すように、非変短状態時に決定された第1および第10の大当り遊技におけるエンディング演出では、メイン制御基板60から送信されたエンディング指定コマンドを演出制御基板65の演出制御CPU65aが受信したタイミングで、該演出制御CPU65aから表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、状態指定コマンドを送信するようになっている。そして、非変短状態時に決定された第1および第10の大当り遊技のエンディング演出では、最初に第2のエンディング演出を実行すると共に、途中から第1のエンディング演出を実行するようになっている。すなわち、メイン制御基板60からの最終閉鎖コマンドを演出制御基板65の演出制御CPU65aが受信した時点から、所定の遅延時間DTが経過するまでは、第2のエンディング演出に基づいて、演出表示装置82の表示部82aにおいて演出が表示される。
そして、前記遅延時間DTが経過したタイミングで、演出制御基板65の演出制御CPU65aから表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、エンディング開始コマンドが送信されるようになっている。これにより、第2のエンディング演出から第1のエンディング演出に切替わり、演出制御CPU65aが可動演出装置80の可動体81の回転変位を開始する制御を行うと共に、エンディング開始コマンドを受信した表示制御基板70の表示制御CPU70aが演出表示装置82の表示部82aに演出を表示する制御を行う。すなわち、変短状態時に決定された第1および第10の大当り遊技におけるエンディング演出では、遅延時間DTが経過するまでは第2のエンディング演出が実行され、該遅延時間DTの経過後は第1のエンディング演出が実行される。従って、第2のエンディング演出の実行時には、第1演出位置に可動体81が停止していることで停止したハーフミラー部83でエンディング演出が反射表示され、第1のエンディング演出に切替わると、可動体81の回転変位により移動する該ハーフミラー部83にエンディング演出が反射表示される。なお、遅延時間DTの経過前には、後述する抽選演出等が実行されるようになっている。
(第2のタイマT2について、)
非変短状態時に決定された前記第1の大当り遊技および第10の大当り遊技では、図3(a)および図3(b)に示すように、エンディング期間が夫々35.0秒に設定されている。従って、実施例では、図7および図11に示すように、演出制御基板65が、遅延手段としての第2のタイマT2を備えている。この第2のタイマT2は、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから最終閉鎖コマンドを受信した時点から、遅延時間DTを計時するよう構成されている。これにより、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから最終閉鎖コマンドを受信した時点から、第2のタイマT2が計時した遅延時間DTだけ遅延させて、演出制御CPU65aから表示制御CPU70aに対して前記エンディング開始コマンドが送信される。ここで実施例では、前述したように、第1のエンディング演出の時間が3.0秒となっていると共に、エンディング演出前インターバル時間ITが2.0秒に設定されていることから、第2のタイマT2により計時する遅延時間DTは、34.0秒に設定されている(図11参照)。そして、第1のエンディング演出の実行前に実行される第2のエンディング演出は、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aからエンディング指定コマンドを受信することを契機としたエンディング演出の開始から、エンディング開始コマンドが送信されて第1のエンディング演出が開始されるまで、32.0秒間に亘って実行される。なお、実施例では、第2のエンディング演出として、大当り遊技の終了後の遊技モードを決定する抽選演出等を、演出表示装置82の表示部82aで実行するようになっている。
(演出表示装置82によるエンディング演出の表示について)
第1のエンディング演出では、可動演出装置80の可動体81が第1演出位置から第2演出位置に向けて回転変位すると共に、演出表示装置82の表示部82aにおいて演出が表示される。すなわち、演出表示装置82の表示部82aは、円弧状に移動しながら姿勢変位するハーフミラー部83に反射表示されることになる。このため、第1のエンディング演出における演出表示装置82でのエンディング演出では、可動体81の回転変位に連動して演出表示装置82の表示部82aでの表示が回転するように、表示制御基板70の表示制御CPU70aが制御する。これにより、文字、記号およびイラスト等によるエンディング演出が、円弧状に移動しながら上下逆向きに姿勢変位するハーフミラー部83に反射表示される際に、常に上下が正しい向きで表示されるようになる。一方、第2のエンディング演出では、可動体81が第1演出位置に停止することでハーフミラー部83の姿勢が変位しないので、表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aでの演出が回転しないように制御する。
(エンディング演出実行処理について)
次に、エンディング演出の実行処理について、図12〜図14を引用して説明する。エンディング演出実行処理は、大当り遊技の実行中に演出制御基板65において、所定時間毎(例えば4ms毎)に実行されるようになっている。
エンディング演出実行処理では、図12に示すように、先ず、演出制御基板65の演出制御CPU65aが、大当り遊技における最終のラウンド遊技の終了時にメイン制御基板60から送信される最終閉鎖コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1)。ここで、メイン制御基板60から最終閉鎖コマンドを演出制御基板65が受信していない場合には、演出制御CPU65aは当該エンディング演出実行処理を終了する。一方、メイン制御基板60から最終閉鎖コマンドを演出制御基板65が受信した場合には、現在の大当り遊技が、第1のエンディング演出を実行する大当り遊技(変短状態時に決定された大当り遊技)であるか否かを、当該大当り遊技の決定時にメイン制御基板60から送信されていた遊技内容情報に基づいて判定する(ステップS2)。ここで、演出制御基板65の演出制御CPU65aには、大当り遊技の決定時に、当該大当り遊技の各種遊技内容情報が含まれたコマンドがメイン制御基板60のメイン制御CPU60aから送信されている。従って、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、最終閉鎖コマンドを受信した時点において、第1のエンディング演出を実行する大当り遊技であるか否かの判定が可能になっている。
前記ステップS2において、第1のエンディング演出を行う大当り遊技であると判定した場合には、図13に示すように、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、可動演出装置80の作動機構85の作動モータ86を作動制御して、第1演出位置に停止していた可動体81を、第2演出位置に向けて回転変位する動作を開始させる(ステップS3)。
また、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、表示制御基板70の表示制御CPU70aに向けて、エンディング開始コマンドを送信する(ステップS4)。そして、エンディング開始コマンドを受信した表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aにおいて演出の表示する制御を開始し、これにより第2演出位置へ移動中のハーフミラー部83に演出が反射表示される。
次いで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから、エンディング指定コマンドを受信したかを確認する(ステップS5)。ステップS5において、エンディング指定コマンドを受信した場合には、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、タイマTの計時を開始する制御を行う(ステップS6)。また、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、前記状態指定コマンドを送信する(ステップS7)。状態指定コマンドを受信した表示制御CPU70aは、該情報指定コマンドの内容に基づいて、演出表示装置82の表示部82aで表示している演出の内容を適宜変更する。
次いで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、エンディング演出の終了時間(エンディング演出の実行時間)を前記タイマTが計時したか否かを判定する(ステップS8)。ここで、タイマTがエンディング演出の終了時間を計時したと判定した場合には、演出制御基板65は、表示制御基板70の表示制御CPU70aにエンディング終了コマンドを送信する(ステップS9)。エンディング終了コマンドを受信した表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aにおける演出を終了する制御を行う。また、タイマTがエンディング演出の終了時間を計時したと判定した演出制御CPU65aは、可動演出装置80の可動体81の回転を停止する制御を行い、該可動体81を第2演出位置に停止させる(ステップS10)。これにより、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技におけるエンディング演出を実行するためのエンディング演出実行処理が終了する。
一方、前記ステップS2において、第1のエンディング演出を行う大当り遊技ではないと判定した場合(非変短状態時に決定された大当り遊技であると判定した場合)には、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、図14に示すように、当該大当り遊技が、第1の大当りおよび第10の大当りの何れかであるか否かを判定する(ステップS11)。ここで、現在の大当り遊技が、第1の大当りおよび第10の大当り遊技以外である場合には、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから、エンディング指定コマンドを受信したかを確認する(ステップS12)。ステップS12において、エンディング指定コマンドを受信した場合には、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、状態指定コマンドを表示制御基板70へ送信する(ステップS13)。また、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、タイマTの計時を開始する制御を行う(ステップS14)。エンディング開始コマンドおよび状態指定コマンドを受信した表示制御基板70の表示制御CPU70aは、該状態指定コマンドの内容に基づいて、演出表示装置82の表示部82aにおいて演出の表示を開始する制御を行う。これにより、第1演出位置に停止しているハーフミラー部83に、所定の演出が反射表示される。
次いで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記第2のタイマT2が遅延時間DTを計時したか否かを判定する(ステップS15)。ここで、第2のタイマT2が遅延時間DTを計時したと判定した場合には、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、エンディング開始コマンドを表示制御基板70の表示制御CPU70aに送信する(ステップS16)。エンディング開始コマンドを受信した表示制御CPU70aは、該エンディング開始コマンドの内容に基づいて、演出表示装置82の表示部82aに所定の演出を表示する制御を行う。
次いで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、エンディング演出の終了時間(エンディング演出の実行時間)を前記タイマTが計時したか否かを判定する(ステップS17)。ここで、タイマTがエンディング演出の終了時間を計時したと判定した場合には、演出制御基板65は、表示制御基板70の表示制御CPU70aに対してエンディング終了コマンドを送信する(ステップS18)。エンディング終了コマンドを受信した表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aにおける演出の表示を終了する制御を行う。これにより、非変短状態時に決定された大当り遊技(第1および第10の大当り遊技を除く)におけるエンディング演出を実行するためのエンディング演出実行処理が終了する。
一方、前記ステップS11において、第1の大当り遊技および第2の大当り遊技の何れかであると判定した場合には、第2のタイマT2の計時を開始する制御を行う(ステップS19)。そして、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから、エンディング指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS20)。ステップS20において、エンディング指定コマンドを受信した場合には、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、表示制御基板70の表示制御CPU70aに対して、前記状態指定コマンドを送信する(ステップS21)。状態指定コマンドを受信した表示制御基板70の表示制御CPU70aは、該状態指定コマンドの内容に基づいて、演出表示装置82の表示部82aにおいて、第2のエンディング演出に基づく抽選演出の表示を開始する制御を行う。これにより、第1演出位置に停止しているハーフミラー部83に、所定の抽選演出が表示される。また、ステップS20において、エンディング指定コマンドを受信したことで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、タイマTの計時を開始する制御を行う(ステップS21)。
次いで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記第2のタイマT2が遅延時間DTを計時したか否かを判定する(ステップS22)。ここで、第2のタイマT2が遅延時間DTを計時したと判定した場合には、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、第1のエンディング演出に基づいて、可動演出装置80の作動機構85の作動モータ86を作動制御して、第1演出位置に停止していた可動体81を、第2演出位置に向けて回転する動作を開始させる(ステップS23)。
また、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、第2のタイマT2が遅延時間DTを計時したと判定した場合に、表示制御基板70の表示制御CPU70aにエンディング開始コマンドを送信する(ステップS24)。そして、エンディング開始コマンドを受信した表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aにおける前記抽選演出の表示を終了する制御を行うと共に、第1のエンディング演出に基づく演出を該表示部82aにおいて表示する制御を行う。これにより、第2演出位置へ移動中のハーフミラー部83に、表示部82aの演出が反射表示される。
次いで、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、エンディング演出の終了時間(エンディング演出の実行時間)を前記タイマTが計時したか否かを判定する(ステップS25)。ここで、タイマTがエンディング演出の終了時間を計時したと判定した場合には、演出制御基板65は、表示制御基板70の表示制御CPU70aにエンディング終了コマンドを送信する(ステップS26)。エンディング終了コマンドを受信した表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aにおける演出の表示を終了する制御を行う。また、タイマTがエンディング演出の終了時間を計時したと判定した演出制御CPU65aは、可動演出装置80の可動体81の回転を停止する制御を行い、該可動体81を第2演出位置に停止させる(ステップS27)。これにより、非変短状態時に決定された第1および第10の大当り遊技におけるエンディング演出を実行するためのエンディング演出実行処理が終了する。
(実施例の作用)
実施例のパチンコ機10は、メインスイッチのON操作による起動後の初期設定完了時に、可動演出装置80は、可動体81が図2および図16(a)に示す第1演出位置(初期位置)に停止保持され、該可動演出装置80は第1演出状態となる。そして、操作ハンドル16の操作に基づいて遊技が開始されて、遊技盤20の遊技領域49へ打ち出された遊技球が、複合始動入賞装置26の第1始動入賞部27または第2始動入賞部28の始動入賞口27a,28aに入賞すると、第1始動入賞検出センサ31または第2始動入賞検出センサ32から検出信号がメイン制御基板60に送信される。これによりメイン制御基板60のメイン制御CPU60aでは、大当り抽選が行われると共に、大当り抽選の結果に基づいて演出制御基板65に所定の制御コマンドを送信する。そして、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、メイン制御基板60から送信された制御コマンドに基づく所定の処理を行い、表示制御基板70に制御コマンドを送信すると共に、可動演出装置80等を制御する。また、表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出制御基板65から送信された制御コマンドに基づいて、図柄表示装置17で3列の数字からなる図柄の変動演出を行わせると共に、演出表示装置82の表示部82aにおいて所定の演出を表示する制御を行う。
ここで、前記複合始動入賞装置26の第1始動入賞口27aへのパチンコ球の入球を契機としたメイン制御CPU60aにおける大当り抽選の結果として、前記第1〜第9の大当りの中から大当り遊技が決定されると、メイン制御基板60から演出制御基板65に所定の制御コマンドを送信する。これに基づいて演出制御基板65から表示制御基板70に所定の制御コマンドが送信される。そして、表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aに所定の画像や映像による演出を表示させると共に、図柄表示装置17の表示部に所定図柄(「0」〜「9」)の組合せで図柄を停止表示させる。そして、メイン制御基板60は、大当り遊技が開始されると、第1特別入賞装置33の第1特別用開閉部材34を開放動作させて第1特別入賞口33aを開放させ、該第1特別入賞口33aへのパチンコ球の入球を可能とする。
また、前記複合始動入賞装置26の第2始動入賞口28aへのパチンコ球の入球を契機としたメイン制御CPU60aにおける大当り抽選の結果として、第10〜第18の大当りの中から大当りが決定されると、メイン制御基板60から演出制御基板65に所定の制御コマンドを送信する。これに基づいて演出制御基板65から表示制御基板70に所定の制御コマンドが送信される。そして、表示制御基板70の表示制御CPU70aは、演出表示装置82の表示部82aに所定の画像や映像による演出を表示させると共に、図柄表示装置17の表示部に所定図柄(「0」〜「9」)の組合せで図柄を停止表示させる。そして、メイン制御基板60は、大当り遊技が開始されると、第2特別入賞装置36の第2特別用開閉部材37を開放動作させて第2特別入賞口36aを開放させ、該第2特別入賞口36aへのパチンコ球の入球を可能とする。
(変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技のエンディング演出について)
変短状態時に決定された前記第1〜第18の大当り遊技のエンディング演出では、図9に示すように、当該大当り遊技における規定のラウンド遊技の実行後において、第1のエンディング演出の実行が開始される。この第1のエンディング演出では、最終のラウンド遊技が終了したタイミングで、可動演出装置80の可動体81が、第1演出位置から第2演出位置に向けて回転変位を開始する。すなわち、規定のラウンド遊技における最終のラウンド遊技が終了すると同時に、可動演出装置80の可動体81が回転変位を開始する。
また、変短状態時に決定された前記第1〜第18の大当り遊技のエンディング演出では、最終のラウンド遊技が終了したタイミングで、演出表示装置82の表示部82aに演出が表示される。これにより、第1演出位置から第2演出位置に向けて円弧状に姿勢変位中のハーフミラー部83に、演出表示装置82の表示部82aの演出が反射表示される。すなわち、演出表示装置82による演出は、可動体81が第1演出位置から回転変位を開始した時点から、該可動体81が第2演出位置に停止した時点までハーフミラー部83に反射表示され、該可動体81が第2演出位置に停止した際に終了する。
(非変短状態時に決定された第1および第10の大当り遊技のエンディング演出について)
非変短状態時に決定された前記第1および第10の大当り遊技のエンディング演出では、図11に示すように、当該大当り遊技における規定のラウンド遊技の終了からエンディング演出前インターバル時間ITが経過した時点で、先ず演出表示装置82の表示部82aにおいて、第2のエンディング演出に基づく前記抽選演出の表示が開始される。ここで、可動演出装置80における可動体81が第1演出位置(図16(a))に停止しているので、抽選演出は停止したハーフミラー部83に反射表示される。
非変短状態において決定された前記第1および第10の大当り遊技のエンディング演出では、当該大当り遊技における最終のラウンド遊技の終了から遅延時間DTが経過するまでは、第2のエンディング演出に基づく前記抽選演出が実行され、遅延時間DTが経過したタイミングで、第2のエンディング演出から第1のエンディング演出に切替わる。すなわち、ラウンド遊技の終了から遅延時間DTが経過したタイミングで、可動演出装置80の可動体81が、第1演出位置から第2演出位置に向けて回転変位を開始する。また、当該大当り遊技における最終のラウンド遊技の終了から遅延時間DTが経過したタイミングで、演出表示装置82の表示部82aにおいて抽選演出の表示が終了し、該抽選演出とは異なる演出が該表示部82aに表示される。これにより、第1演出位置から第2演出位置に向けて円弧状に姿勢変位中のハーフミラー部83に、演出表示装置82の表示部82aの演出が反射表示される。そして、演出表示装置82による演出は、可動体81が第1演出位置から回転変位を開始した時点から、該可動体81が第2演出位置に停止した時点までハーフミラー部83に反射表示され、該可動体81が第2演出位置に停止した際に終了する。
(非変短状態時に決定された大当り遊技(第1、第10以外)のエンディング演出)
非変短状態時に決定された大当り遊技(第1、第10以外)の大当り遊技のエンディング演出では、図10に示すように、当該大当り遊技における規定のラウンド遊技の終了後からエンディング演出前インターバル時間ITが経過した後に、第2のエンディング演出が実行される。この第2のエンディング演出では、最終のラウンド遊技の終了からエンディング演出前インターバル時間ITが経過した後に、第1演出位置に停止保持された可動体81のハーフミラー部83に、演出表示装置82による演出が反射表示される。そして、非変短状態時に決定された大当り遊技(第1および第10の大当り遊技を除く)の第2のエンディング演出は、各大当り遊技毎に予め設定されたエンディング演出の実行時間に亘って、第1演出位置にあるハーフミラー部83において、演出表示装置82による演出が反射表示される。
従って、実施例のパチンコ機10によれば、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技では、規定のラウンド遊技における最終のラウンド遊技が終了したタイミングで、エンディング演出として第1のエンディング演出が実行され、可動演出装置80の可動体81が第1演出位置から第2演出位置に向けて回転を開始する。従って、第1のエンディング演出では、最終ラウンド遊技の終了に引き続いて可動演出装置80の移動位置への姿勢変位が行われる。また、第1のエンディング演出では、規定のラウンド遊技における最終のラウンド遊技が終了したタイミングで、演出表示装置82の表示部82aで実行される演出が姿勢変位中のハーフミラー部83に反射表示されるようになる。従って、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技では、該大当り遊技におけるラウンド遊技と、可動演出装置80の動作およびハーフミラー部83での演出とが途切れることなく連続して行われ、ラウンド遊技の終了後に間が空くことがなく、遊技の興趣の向上を図り得る。また、可動演出装置80の可動体81の姿勢変位のタイミングが早まると共に、ハーフミラー部83での演出の演出時間が可動体81の移動時間MTと同じ長さに設定したので、エンディング演出の時間の短縮化を図り得る。
また、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技における第1のエンディング演出では、最終ラウンド遊技の終了時にメイン制御基板60から送信された最終閉鎖コマンドを演出制御基板65が受信したことを契機として、該演出制御基板65が可動演出装置80の可動体81を姿勢変位させる制御を行うようにした。従って、可動演出装置80の可動体81を姿勢変位させる制御を、最終のラウンド遊技が終了したタイミングにおいて確実かつ正確に行うことができる。
また、変短状態時に決定された第1〜第18の大当り遊技における第1のエンディング演出では、可動演出装置80の可動体81が第2演出位置に停止したタイミングで、演出表示装置82の表示部82aによる演出を終了するようにしたので、可動演出装置80の可動体81の姿勢変位と演出表示装置82の演出とを連動させた演出を行うことができる。
一方、非変短状態時に決定された特定の大当り遊技(第1および第10の大当り遊技)では、規定のラウンド遊技における最終のラウンド遊技の終了から遅延時間DTが経過したタイミングで第1のエンディング演出が実行され、可動演出装置80の可動体81が第1演出位置から第2演出位置に向けて回転を開始すると共に、可動体81の回転変位に伴って移動するハーフミラー部83で演出表示装置82の演出を表示する。そして、第1のエンディング演出を実行する前に、第2のエンディング演出に基づく抽選演出等を実行することが可能となり、エンディング演出において異なる演出が実行可能となってエンディング演出の多様化を図り得る。また、遅延時間DTの経過前においては、可動演出装置80の可動体81が第1演出位置に保持されてハーフミラー部83の姿勢が変位しないため、演出表示装置82の表示部82aにおいて、多彩な演出や複雑な演出を表示することも可能である。
(変更例)
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1)実施例では、非変短状態時に決定された大当り遊技(第1の大当り遊技および第10の大当り遊技)であっても、可動演出装置80の可動体81を動作させる第1のエンディング演出を実行するようにしたが、変短状態時に決定された大当り遊技においては第1のエンディング演出を実行すると共に、非変短状態時に決定された大当り遊技においては、その全てが第2のエンディング演出を実行するようにしてもよい。
(2)実施例では、非変短状態時に決定された大当り遊技(第1の大当り遊技および第10の大当り遊技)においては、最終のラウンド遊技の終了時から遅延時間の経過後に、第1のエンディング演出を実行するようにしたが、非変短状態時に決定された大当り遊技において第1のエンディング演出を実行する場合にも、遅延時間を設定せずに最終のラウンド遊技が終了したタイミングで第1のエンディング演出を実行するようにしてもよい。
(3)実施例では、非変短状態時に決定された大当り遊技におけるエンディング期間において、表示制御基板70の表示制御CPU70aがエンディング開始コマンドを受信した後に、該エンディング開始コマンドの受信前と異なる演出を演出表示装置82の表示部82aにおいて表示する場合を例示したが、エンディング開始コマンドの受信後も、受信前の演出と同じ演出を演出表示装置82の表示部82aで表示することも可能である。
(4)エンディング演出における第1のエンディング演出および第2のエンディング演出の選択は、当該大当り遊技の決定時における遊技状態(変短状態、非変短状態)を基準とすることに限らず、様々な条件を選択基準とすることが可能である。例えば、当り抽選によって決定された大当り遊技の種類を、第1のエンディング演出および第2のエンディング演出を決定する判定基準としてもよい。すなわち、実施例の場合では、例えば第5付与特典K5(確変状態が65回+変短状態が65回)が付与される大当り遊技が決定された場合に、当該大当り遊技の決定時の遊技状態の種類に関係なく、可動演出装置の動作を伴う第1のエンディング演出を実行するようにすると共に、該第5付与特典K5以外の付与特典が付与された大当り遊技が決定された場合に、可動演出装置の動作を伴わない第2のエンディング演出を実行するように設定してもよい。
(5)実施例では、第1のエンディング演出において、可動演出装置における可動体の初期位置(第1演出位置)から移動位置(第2演出位置)への移動時間と、エンディング演出の演出時間とを同じ長さに設定したが、エンディング演出の終了時間は、移動時間より長く設定してもよい。この場合には、可動体が移動位置に停止することで、停止したハーフミラー部においてエンディング演出を表示し得るようになる。
(6)可動演出装置の初期位置および移動位置は、実施例で例示した位置に限るものではなく、様々な位置に設定可能である。また、初期位置に対する移動位置は、該初期位置から180°回転した位置に限るものではなく、初期位置から180°未満の所要角度に回転した位置を移動位置としたり、180°より大きい所要角度で回転した位置を移動位置としてもよい。
(7)可動演出装置は、可動体が回転して初期位置および移動位置に姿勢変位するものに限らず、該可動体が直線状または曲線状にスライド移動して初期位置および移動位置に姿勢変位する構成であってもよい。
(8)エンディング演出前インターバル時間ITは、実施例で例示した2.0秒に限定されるものではなく、2.0秒未満または2.0秒より長く設定してもよい。
(9)可動体の第2演出位置を検出する検出手段を備え、該検出手段の検出信号が演出制御基板に送信される構成の場合には、該検出センサからの検出信号を受信することで、該演出制御基板が可動演出手段の回転を停止するよう制御してもよい。
(10)実施例の可動演出装置は、可動体に配設された演出表示装置の表示部での演出を、ハーフミラー部で前方へ反射表示するよう構成されているが、ハーフミラー部の配設位置に、第1表示装置を表示部が前方に向くように配設して、可動体の動作に伴って該演出表示装置82が円弧状に移動するよう構成したものであってもよい。
(11) 実施例では、全ての大当り遊技を、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与する種類としたが、確変状態を付与する大当り遊技と付与しない大当り遊技とを設定してもよい。また、確変状態の付与期間である確変回数についても、複数種類を設定することができる。
(12)実施例では、変短状態時に大当りに当選した場合は、当該パチンコ機に設定されている最も多い変短回数の間だけ変短状態を付与可能な大当り遊技が付与されるよう構成したが、大当りに当選したときに決定された大当り図柄の種類によって、付与する変短回数が異なる大当り遊技を付与するようにしてもよい。
(13)大当り遊技後に付与する変短回数の種類は、実施例の1回、5回、25回、65回に限られるものではなく、その他の種類を設定することができる。
(14)遊技盤の盤面構成は、実施例に示すものに限られるものでなく、特別入賞装置は1つであってもよく、また第1始動入賞部と第2始動入賞部とが別々に遊技盤に取着される構成であってもよい。更に、ゲート部材も1つであってもよい。
(15)実施例において主制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部を主制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(演出制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における主制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に、別途制御基板を備えて、実施例の主制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(16)実施例では、演出制御手段(演出制御CPU)が、表示制御を行う表示制御手段、発光制御を行うランプ制御手段および音出力制御を行う音制御手段を統括的に制御する構成を例示したが、該演出制御手段が備える機能の全部または一部を表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段が備える機能の全部または一部を演出制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、演出制御基板(演出制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における演出制御手段および表示制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。また、ランプ制御手段や音制御手段に関しても同様に、演出制御手段が兼用することができる。
(17)遊技機としては、実施例で例示したパチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機や、スロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
ここで、前記スロットマシンは、前方に開口する矩形箱状に形成された本体としての筐体と、該筐体の前側に開閉可能に取り付けられた前側部材としての前面扉とを備えており、複数列のリールユニットを備えた図柄表示装置が、前面扉に設けられた窓口に臨むように配設されている。また、前面扉には、イラストや動画等の各種演出情報を表示可能な液晶式の演出表示装置、初期位置および移動位置の間を姿勢変位する可動演出装置および装飾装置等が配設されている。そして、スロットマシンは、主制御手段から送信される各種指示情報に基づいて、前記図柄表示装置、演出表示装置、可動演出装置および装飾装置による遊技演出の制御を行う演出制御手段や、所定の開始条件の成立を契機として当り判定を実行する当り判定手段や、前記当り判定手段の判定結果に応じて当り遊技を付与可能な当り付与手段等を備えている。