次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、遊技媒体としてパチンコ球(遊技球)を用いて遊技が行われるパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。なお、各図において符号Pはパチンコ球を示している。
(パチンコ機10について)
実施例1に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前方へ開口するよう形成されて遊技店の図示しない設置枠台に設置される基体11,12と、前記基体11,12の前側開口を覆うよう当該基体11,12に対して開閉可能に支持され遊技機前面を形成する前面部材13とを備えており、当該基体11,12や装飾体13を設置基材として各種部材を設置することで遊技機が構成されるようになっている。具体的に、パチンコ機10の基体は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、本体枠としての中枠12を開閉および着脱可能に組み付けて構成されており、当該中枠12に遊技盤20が着脱可能に配設されている。また、前記遊技盤20の裏側には、所定条件の成立(後述する各始動口32,102,103へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。なお、実施例1では、前記図柄表示装置17としては、液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置17やドットマトリックス式の表示装置等の各種飾図を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
そして、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20の遊技領域21と対応する位置に前後に開口する窓口13aが形成された前記前面部材としての前枠13が開閉可能に組み付けられている。そして、前枠13には、ガラス板や透明な合成樹脂材で形成された透視保護板18が窓口13aを覆うよう配設されており、遊技盤20を前側から目視可能な状態で保護している。また、前記前枠13における窓口13aの下方位置には、パチンコ球を貯留可能な球受け皿14,15が設けられており、当該前枠13と一体的に球受け皿14,15を開閉し得るようになっている。実施例1の前枠13には、上球受け皿14および下球受け皿15が上下の位置関係で組み付けられている。なお、前記上下の球受け皿14,15の一方および両方を、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。また、1つの球受け皿14,15のみを備える構成とすることもできる。
また、前記パチンコ機10(実施例1では前枠13)の前面右部方位置には、打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域21に向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域21においてパチンコ球が到達可能な位置(発射位置)を任意に変更し得るようになっている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された板状の部材であって、遊技盤20の裏面側に前記図柄表示装置17が配置されている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール22が配設されており、該案内レール22によりパチンコ球が流下可能な遊技領域21が画成されている。なお、前記打球発射装置により発射されたパチンコ球が遊技領域21内に打ち出される発射口24は、当該遊技領域21の左上部位置において右上方へ向けて開口するよう形成されている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品が取り付けられると共に、遊技領域21の最下部位置には、該遊技領域21に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口23が開設されている。ここで、実施例1の遊技盤20には、図柄表示装置17の表示部が前面側から視認可能に臨む装飾部材25や、遊技領域21を流下するパチンコ球が入球可能な入球部等が前記遊技盤設置部品として配設されている。ここで、実施例1の遊技盤20には、複数の入球部31,34/110,131,132を備えた複合入球部30,100を配設するよう構成されており、各入球部31,34/110,131,132を個別に配設する構成に比べて、遊技盤20に対する装着口の開設作業性や部材の配設作業性を高めている、なお、実施例1では、第1の複合入球部30および第2の複合入球部100が遊技盤20に配設されている。ここで、遊技領域21内で開口する球入口にパチンコ球が入ることを総称して「入球」と指称し、球入口にパチンコ球が入ること(入球すること)により、所定の遊技条件(例えば、賞球の払出条件や後述する特図当り判定条件、普図当り判定条件)が成立する場合に特に「入賞」と指称する場合がある。
前記装飾部材25は、図2に示すように、前記案内レール22で囲まれた遊技領域21の略中央に配設されたセンター役とも称される部材であって、前後に開口する表示窓口25aを有する枠状に形成されている。そして、前記装飾部材25の表示窓口25aの後方に表示部が位置するよう前記図柄表示装置17が遊技盤20の裏側に配設されて、当該表示窓口25aを介して遊技盤20の前側から図柄表示装置17の表示部を視認し得るよう構成される。なお、以下の説明では、図柄表示装置17の表示部が臨む前記装飾部材を枠状装飾体25と指称するものとする。具体的に、前記枠状装飾体25は、前記遊技盤20の前面より前方に突出すると共に表示窓口25aを囲むよう延在し、前記遊技領域21と図柄表示装置17の表示部17aを区切る区画壁部26と、該区画壁部26の後縁から外方に延出する薄板状の台板部27とを備える。そして、前記台板部27を遊技盤20の前面に当接した状態で、ネジ等の固定手段により前側から台板部27を遊技盤20に固定することで、枠状装飾体25が遊技盤20に取り付けられて、該枠状装飾体25の外側(具体的には区画壁部26と案内レール22との間)に、パチンコ球が流下する遊技領域21が画成されるようになっている。なお、前記台板部27は、枠状装飾体25を遊技盤20に取り付けた状態で前面側をパチンコ球が通過可能な厚みで形成されている。なお、前記枠状装飾体25の区画壁部26は、枠状装飾体25(台板部27)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記図柄表示装置17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。なお、枠状装飾体25は、前後に表示窓口25aが開口する形態に限らず、当該表示窓口25aの全部または一部を透明板等で塞ぐ形態とすることも可能である。
すなわち、実施例1の遊技盤20に画成される遊技領域21は、打ち出されたパチンコ球が前記枠状装飾体25の左側部を流下してアウト口23に至る第1球流下経路21aと、当該打ち出されたパチンコ球が枠状装飾体25の右側部を流下してアウト口23に至る第2球流下経路21bとに区画されている。これにより、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することで、発射口24から打ち出されたパチンコ球が第1球流下経路21aを流下する遊技形態(左打ち)および当該パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。また、前記遊技領域21は、前記枠状装飾体25の下方位置において第1および第2球流下経路21a,21bが合流するようになっており、当該第1および第2球流下経路21a,21bの夫々を流下したパチンコ球を排出し得るよう前記アウト口23が合流する領域に設けられている。
また、前記遊技盤20には、前記遊技領域21内に多数の遊技釘Gが設けられると共に、遊技領域21を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する回転案内部材Kが回転自在に支持されており、遊技釘Gや回転案内部材Kとの接触によりパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成されている。前記回転案内部材Kは、回転中心から放射状に複数(例えば3つ)の接触片(図示せず)を有する所謂「風車」とも称される部材であって、該接触片に対するパチンコ球の接触に伴って回転案内部材Kが回転することでパチンコ球を弾くように左右方向へ放出するようになっている。実施例1では、前記枠状装飾体25の左側方(すなわち第1球流下経路21a)に回転案内部材Kを配設してある。
ここで、前記枠状装飾体25は、図2に示すように、当該枠状装飾体25の上部から右側部の間で前記案内レール22に近接するよう構成されている。すなわち、前記第2球流下経路21bは、前記枠状装飾体25の上方位置で前記第1球流下経路21aに接続する上側流路RAと、当該上側流路RAの下端部に接続すると共に上側流路RAより幅広な通路幅に形成された下側流路RBとに分けられて、当該下側流路RBに複数の入球部(実施例1では第1の複合入球部30のゲート部34や、第2の複合入球部100の可変始動部131,132、作動入球部110等)が配置されている。ここで、前記上側流路RAは、前記枠状装飾体25の区画壁部26と案内レール22との間にパチンコ球が一列で通過し得る通路幅で形成された整列流路RA1と、当該整列流路RA1の下流部に設けられて区画壁部26と案内レール22との間に通路幅が拡大した拡大流路RA2とから構成されており、当該拡大流路RA2に位置するよう特別入賞部40(後述)が配設されている。具体的には、整列流路RA1は、パチンコ球の直径より大きく、パチンコ球の直径の2倍よりも狭い通路幅に形成され、拡大流路RA2は、パチンコ球の直径の2倍よりも広い通路幅に形成されている。
また、図3に示すように、前記遊技盤20には、前記第2球流下経路21bにおける上側流路RA(拡大流路RA2)の下流端部に、下流側に向かうにつれて案内レール22から離間して枠状装飾体25の区画壁部26に近接するよう湾曲する誘導部25bが設けられている。すなわち、第2球流下経路21bに打ち出されて上側流路RA(拡大流路RA2)を流下するパチンコ球は、前記特別入賞部40に入賞するか、或いは前記誘導部25bと区画壁部26との間の間隙(上側流路RAの球出口)Sを介して下側流路RBに流下するようになっている。ここで、上側流路RAの球出口Sは、1個のパチンコ球が通過可能な開口幅に形成されており、上側流路RA(拡大流路RA2)から下側流路RBへ殆ど同じ位置をパチンコ球が流下するようになっている。具体的には、前記上側流路RAの球出口Sは、パチンコ球の直径より大きく、パチンコ球の直径の2倍よりも狭い開口幅で形成されている。
また、前記枠状装飾体25には、図2、図3に示すように、前記表示窓口25aの下側(枠状装飾体25の内周下縁部)にステージ28が配設されると共に、当該表示窓口25aの左側部(第1球流下経路21a側の側部)を形成する区画壁部26に、前記遊技領域21に開口すると共にステージ28に連通する球導入部29が設けられ、前記遊技領域21(第1球流下経路21a)を流下するパチンコ球を、当該球導入部29の枠状装飾体25の内側(ステージ28)に取り込み得るよう構成されている。そして、前記ステージ28の上面を形成する転動面28aに、前方(遊技領域21)へ向けて下方傾斜する排出部28b〜28cが形成されて、当該転動面28aを転動するパチンコ球を排出部28b〜28cから遊技領域21に排出するよう構成される。ここで、前記ステージ28には、後述する第1の複合入球部30の上方位置に複数の排出部28b〜28cが形成されて、何れかの排出部28b〜28cからパチンコ球が排出されるようになっている。具体的には、前記第1の複合入球部30における固定始動口32(後述)の鉛直上方に位置する第1排出部28bと、当該第1排出部28bの左右側方に位置する2つの第2排出部28c,28cとが設けられており、ステージ28上のパチンコ球が第1排出部28bから排出されることで、第2排出部28c,28cから排出される場合よりも固定始動口32に入賞(入球)し易くなるよう構成されている。すなわち、ステージ28によりパチンコ球を第1の複合入球部30(固定始動口32)の配設位置上方まで誘導することで、球導入部29に取り込まれずに第1球流下経路21aを流下したパチンコ球よりも、球導入部29に取り込まれたパチンコ球の方が固定始動口32に入賞する確率が高くなるようにしている。
(入球部について)
図2〜図3に示すように、前記遊技盤20には、遊技領域21を流下するパチンコ球が入球可能な複数の入球部(具体的には、後述する固定始動部31、ゲート部34、特別入賞部40、普通入賞部48、作動入球部110、可変始動部131,132)が設けられており、パチンコ球が入球した入球部に応じた制御が実行されることで所定の遊技を行い得るようになっている。具体的に、実施例1のパチンコ機10では、前記入球部としての固定始動部31が前記第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が入球可能な位置に設けられると共に、前記入球部としてのゲート部34、特別入賞部40、作動入球部110および可変始動部131,132が、前記第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が入球可能な位置に設けられている。なお、実施例1の遊技盤20には、前記第1および第2球流下経路21a,21bの夫々に位置するよう入球部としての普通入賞部45が配置されており、第1および第2球流下経路21a,21bを流下させたパチンコ球が普通入賞部45に入賞し得るようになっている。ここで、実施例1のパチンコ機10では、前記固定始動部31およびゲート部34が前記第1の複合入球部30に設けられると共に、前記作動入球部110および可変始動部131,132が前記第2の複合入球部100として遊技盤20に配設されている。
(第1の複合入球部30について)
前記第1の複合入球部30は、図3に示すように、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が入球可能な位置で入球口としての始動口32を有する固定始動部(第1始動部)31が設けられると共に、第2球流下経路21bを流下したパチンコ球が入球可能な位置で入球口としてのゲート口35を有するゲート部(所定の入球部)34が設けられている。固定始動部31は、前記遊技領域21内において始動口32が一定の開口幅で開口するよう設けられており、固定始動部31の配置位置まで遊技領域21(具体的には第1球流下経路21a)を流下したパチンコ球が常時開口する固定始動口32に一定の確率で入球し得るようになっている。また、前記ゲート部34は、前記遊技領域21内においてゲート口35が一定の開口幅で開口するよう設けられており、ゲート部34の配置位置まで遊技領域21(具体的には第2球流下経路21b)を流下したパチンコ球が常時開口するゲート口35に一定の確率で入球し得るようになっている。
ここで、実施例1のパチンコ機10では、前記第1の複合入球部30の上部に前記固定始動部31が配置されると共に、当該固定始動口32の下側に、前記ゲート部34にパチンコ球が入球し易い第2球流下経路21b側に偏倚する位置に当該ゲート部34が配置されている。すなわち、実施例1の第1の複合入球部30は、第1球流下経路21aおよび第2球流下経路21bの一方の球流下経路21bの下流に位置するようゲート部34が配置されると共に、当該ゲート部34が位置する第2球流下経路21bから外れた位置に固定始動部31が配置されている。このように、前記第1の複合入球部30には、パチンコ球の入賞(入球)のし易さが変化しない複数(実施例1では2つ)の入球部(固定始動部31およびゲート部34)が設けられると共に、当該固定始動部31とゲート部34とでパチンコ球が入球し易い球流下経路21a,21bが異なるように配置されている。なお、前記ゲート口35が第2球流下経路21bの上流側に傾いて開口するよう構成されており、前記第2球流下経路21bを流下したパチンコ球がゲート部34のゲート口35に入球し易くなるよう構成されている。
また、図3に示すように、前記第1の複合入球部30には、前記固定始動口32の固定始動口32より左右一方側(実施例1では第2球流下経路21b側となる右側)に偏った位置に、1個のパチンコ球が通過可能な幅(パチンコ球の直径より大きく2倍より小さい間隔)に形成された球通路37が画成されている。この球通路37は、入口(上方開口)37aが前記遊技領域21(第2球流下経路21b)内で開口すると共に、出口(下方開口)37bが前記アウト口23の上方において遊技領域21内で開口するよう形成されており、当該第2球通路37の入口37aに入球したパチンコ球をアウト口23(ゲート部34とは異なる位置)に向けて誘導するようになっている。また、前記球通路37の入口37aは、前記ゲート部34のゲート口35に隣接すると共に、当該第2球通路37の入口37aおよびゲート部34のゲート口35が同じ球流下経路21b内で開口するよう構成されており、第2球流下経路21bを第1の複合入球部30に向けて流下するパチンコ球がゲート口35や第2球通路37の入口37aに入球し得るようになっている。このように、実施例1の遊技盤20には、前記ゲート部34にパチンコ球が入球し易い第2球流下経路21bを流下して前記前記第1の複合入球部30に到来するパチンコ球を、当該ゲート部34またはゲート部34とは異なる位置へ案内する球通路37を通過させ得るようになっている。
また、前記第1の複合入球部30には、図3に示すように、前記固定始動部31の下方において前記ゲート部34の配置側と反対側となる左側部に、当該ゲート部34の配置側へのパチンコ球の移動を規制する規制壁部38が設けられている。すなわち、前記固定始動部31に入賞することなく第1の複合入球部30の左側を流下したパチンコ球がゲート部34側に移動するのを前記規制壁部38が防止するようになっている。このように、第1球流下経路21aを流下するよう打ち出されたパチンコ球がゲート部34に入球し難くすることで、ゲート部34にパチンコ球を入球させることで所定の遊技が実現される変短状態において第1球流下経路21aにパチンコ球を打ち出して遊技が行われた場合に所定の遊技が実現されないようにすることにより、前記左打ちから右打ちへ遊技形態を変更することを間接的に促すようにしている。
ここで、前記第1の複合入球部30において、前記固定始動部31に入賞したパチンコ球は、メイン制御基板60に配線接続された球検出センサ(球検出手段)75に検出されるよう構成されており(図4参照)、当該球検出センサ75がパチンコ球を検出してメイン制御基板60に検出信号が入力されることを契機として後述する特図当り判定(当り判定)が実行されるよう設定されている。また、前記第1の複合入球部30において、前記ゲート部34に入球したパチンコ球は、メイン制御基板60に配線接続された球検出センサ76に検出されるよう構成されており(図4参照)、当該球検出センサ76がパチンコ球を検出してメイン制御基板60に検出信号が入力されることを契機として後述する普図当り判定(開放作動を許容するか否かの開放判定)が実行されるよう設定されて、当該普図当り判定が普図当りの判定結果(開放作動を許容する判定結果)となることで作動入球部110の普通開閉部材111を開放作動するように第1ソレノイド121(後述)が駆動されるようになっている。そして、作動入球部110の普通開閉部材111を開放作動することで、前記可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開放作動が許容される(開放作動が可能になる)ようになっている。このように、第1の複合入球部30は、パチンコ球の入賞(入球)を契機として特図当り遊技を生起させるか否かを判定する特図当り判定条件が成立する入球部(具体的には固定始動部31)と、パチンコ球の入球を契機として普図当り判定条件(可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開放動作を許容するかを判定する開放判定条件)が成立する入球部(具体的にはゲート部34)とを備えたユニット部材として構成されている。なお、特図当り判定条件は、所定の抽選に基づいて遊技を実行するための始動条件である。
以下の説明では、前記固定始動部31に入賞したパチンコ球を検出する球検出センサを固定始動検出センサ75と指称し、前記ゲート部34に入球したパチンコ球を検出する球検出センサをゲートセンサ76と指称するものとする。なお、前記ゲート部34は、遊技領域21(具体的には第2球流下経路21b)内で出口が常に開口するよう形成されて、ゲート口35に入球したパチンコ球がゲート部34を通過してそのまま遊技領域21(第2球流下経路21b)に排出されるようになっている。また、実施例1のパチンコ機10では、前記固定始動部31にパチンコ球が入ること(固定始動検出センサ75によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立するよう設定されており、固定始動検出センサ75からメイン制御基板60への検出信号の入力に伴って所定数(実施例1では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、実施例1では、前記ゲート部34にパチンコ球が入ることを契機として賞球の払出条件が成立しないよう設定されているが、賞球の払出条件が併せて成立するようにしてもよい。
(第2の複合入球部100について)
前記第2の複合入球部100は、図3に示すように、前記第1球流下経路21aおよび第2球流下経路21bの何れか一方に偏って位置するよう前記遊技盤20に配設されて、当該第1および第2球流下経路21a,21bの何れかを流下するパチンコ球が入球可能な位置で作動口(入球口)101および可変始動口(入球口)102,103が開口するよう前記作動入球部110および可変始動部(第2始動部)131,132が設けられている。実施例1では、前記遊技盤20における前記第1の複合入球部30の右側方に位置するよう前記第2の複合入球部100が前記第2球流下経路21b(具体的には下側流路RB)に配設されて、当該第2球流下経路21bを流下するパチンコ球のみが作動入球部110および可変始動部131,132に入球し得るよう構成されている。
ここで、図3に示すように、前記作動入球部110および可変始動部131,132の夫々は、パチンコ球が入球可能な入球口101,102,103を開閉部材111,135,136により開閉可能に構成されており、開閉部材111,135,136の開閉に伴ってパチンコ球の入賞確率が変化(可変)する可変入球部として構成されている。ここで、前記作動入球部110は、普通開閉部材111に第1ソレノイド(電動式駆動手段)112が接続されて、当該第1ソレノイド121の駆動に伴い普通開閉部材111が開閉動作する可変入球部として構成されている。また、前記可変始動部131,132は、当該作動入球部(第1の可変入球部)110の入球口101に入球したパチンコ球との物理的な接触に伴い作動して始動開閉部材135,136の開閉状態を切り替え可能な可変入球部として構成されており、各対応の開閉部材111,135,136の開閉状態に応じて、第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が作動入球部110や可変始動部131,132に入球し得るようになっている。すなわち、実施例1の遊技盤20には、電気的に作動される作動入球部110と、該電気的に作動する作動入球部110に入球したパチンコ球により機械的に作動される可変始動部131,132とが設けられている。
ここで、前記可変始動部131,132に入球したパチンコ球は、メイン制御基板60に配線接続された球検出センサ77,78に検出されるよう構成されており(図4参照)、当該球検出センサ77,78がパチンコ球を検出してメイン制御基板60に検出信号が入力されることを契機として特図当り判定が実行されるよう設定されている。また、実施例1のパチンコ機10では、前記可変始動部131,132にパチンコ球が入ること(球検出センサ77,78によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立するよう設定されており、球検出センサ77,78からメイン制御基板60への検出信号の入力に伴って所定数(実施例1では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、パチンコ球が入る可変始動部131,132によって払い出される賞球数を異ならせるようにしてもよい。
そこで、以下の説明では、第2の複合入球部100において前記可変始動部(第2の可変入球部)131,132の開放作動契機となる作動入球部(第1の可変入球部)110の入球口を作動口101と指称するものとする。また、第2の複合入球部100において前記可変始動部131,132の入球口を可変始動口102,103と指称し、当該可変始動部131,132に入球したパチンコ球を検出する球検出センサを可変始動検出センサ77,78と指称する。ここで、前記第2の複合入球部100には、上下に離間する位置に複数(実施例1では2つ)の可変始動部131,132が設けられており、下側に位置する可変始動部を第1可変始動部131と指称すると共に、上側に位置する可変始動部を第2可変始動部132と指称して、可変始動部131,132を区別する場合がある。すなわち、第2の複合入球部100は、前記第2球流下経路21b(下側流路RB)において、第1可変始動部131よりも上流側に第2可変始動部132が位置するよう配置されて、当該第1可変始動部131の配設位置までパチンコ球が流下する前に、第2可変始動部132の開閉状態に応じて第2可変始動口103に入賞し得るよう構成されている。
すなわち、実施例1に係るパチンコ機10では、前記第1球流下経路21aをパチンコ球が流下する場合(左打ち遊技の場合)に、パチンコ球が第2球流下経路21bを流下する場合に較べて、第1の複合入球部30の固定始動部31(固定始動口32)にパチンコ球が入球(入賞)する可能性が高くなるよう構成されている。また、前記第2球流下経路21bをパチンコ球が流下する場合(右打ち遊技の場合)に、パチンコ球が第1球流下経路21aを流下する場合に較べて、第1の複合入球部30のゲート部34(ゲート口35)や第2の複合入球部100の作動入球部110(作動口101)、可変始動部131,132(可変始動口102,103)、特別入賞部40(特別入賞口41)にパチンコ球が入球(入賞)する可能性が高くなるよう構成されている。従って、操作レバー16aの回動操作により左打ち遊技および右打ち遊技に遊技者が能動的に切り替えることで、パチンコ球が入賞可能な入賞部を切り替え得るようになっている。具体的には、実施例1のパチンコ機10では、前記枠状装飾体25の形状や遊技釘Gの配置等により、前記第2球流下経路21bを流下したパチンコ球が固定始動部31に略入賞し得ないよう構成されると共に、前記第1球流下経路21aを流下したパチンコ球がゲート部34(ゲート口35)や作動入球部110(作動口101)、可変始動部131,132(可変始動口102,103)、特別入賞部40(特別入賞口41)に略入賞し得ないようになっている。
(特別入賞部40について)
前記特別入賞部(特別入賞手段)40は、図2に示すように、前記第1球流下経路21aおよび第2球流下経路21bにおいて前記第2の複合入球部100の配設側の経路に偏って位置するよう設けられている。実施例1では、前記第2球流下経路21bに位置するよう前記特別入賞部40が設けられて、当該第2球流下経路21bを流下するパチンコ球のみが特別入賞部40に入賞し得るよう構成されている。ここで、前記特別入賞部40は、前記枠状装飾体25の右側部に、前記第2球流下経路21bの上側流路RAにおける拡大流路RA2に位置するよう設けられて、前記第2の複合入球部100の配設位置より上流側に位置するよう構成されている。従って、前記特別入賞部40に入賞することなく第2球流下経路21bの拡大流路RA2を流下したパチンコ球が第2の複合入球部100に向けて移動することで、前記作動入球部110や第1および第2可変始動部131,132に入球し得るようになっている。
ここで、前記特別入賞部40は、図2に示すように、遊技領域21(拡大流路RA2)に開口する入球口としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する特別開閉部材43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図4参照)の駆動に伴って特別開閉部材43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例1では、前記特別開閉部材43が前後方向に延在する軸を中心に揺動することで特別入賞口41を開閉するよう構成されており、該特別開閉部材43により特別入賞口41が閉鎖された状態を図2に実線で示す。また、前記特別入賞部40には、前記特別入賞口41に入球したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ79(図4参照)が設けられて、当該特別入賞検出センサ79が前記メイン制御基板60に配線接続されている。そして前記特別入賞部40にパチンコ球が入ること(特別入賞検出センサ79によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立するよう設定されており、特別入賞検出センサ79からメイン制御基板60への検出信号の入力に伴って所定数(実施例1では15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記固定始動部31や可変始動部131,132の何れかへのパチンコ球の入球を契機として行われる特図当り判定の判定が当りの判定結果となることで、特別入賞部40を開放する当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が付与されるようになっており、当り遊技の種類に応じた所定の開閉条件に従って特別入賞ソレノイド42がメイン制御基板60によって駆動制御されるようになっている。なお、実施例1のパチンコ機10では、当り遊技が付与されることを契機として、遊技状態(後述する確変状態や変短状態の付与状態)が当り遊技の前後で変更され得る大当り遊技のみが設定されているが、遊技状態が当り遊技の前後で維持される(変更されない)小当り遊技を設定することも可能である。
(普通入賞部45について)
図2に示すように、前記普通入賞部45は、前記遊技領域21の左右下部位置において、パチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞口46が開口するよう前記遊技盤20に設けられている。前記普通入賞部45は、前記遊技領域21内において普通入賞口46が一定の開口幅で開口するよう設けられており、普通入賞部45の配置位置まで遊技領域21(具体的には第1または第2球流下経路21a,21b)を流下したパチンコ球が常時開口する普通入賞口46に一定の確率で入球し得るようになっている。実施例1では、遊技盤20の第1球流下経路21aに3つの普通入賞部45が設けられ、第2球流下経路21b(具体的には第2の複合入球部100)に1つの普通入賞部45が設けられている。ここで、各普通入賞部45には、普通入賞口46に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての普通入賞検出センサ48(図4参照)を備えており、当該普通入賞検出センサ48がメイン制御基板60に配線接続されている。そして、前記普通入賞部45にパチンコ球が入ること(普通入賞検出センサ48によるパチンコ球の検出)を契機として賞球の払出条件が成立するよう設定されており、普通入賞検出センサ48からメイン制御基板60への検出信号の入力に伴って所定数(実施例1では4個)の賞球が払い出されるようになっている。
すなわち、実施例1のパチンコ機10では、前記固定始動検出センサ75、第1および第2可変始動検出センサ77,78の何れかがパチンコ球を検出した検出信号がメイン制御基板60へ入力されることを契機として賞球の払出条件が成立するよう設定されており、所定数の賞球を払い出させるようメイン制御基板60に設けられたメイン制御CPU60aが図示しない球払出装置を制御するよう設定されている。また、前記固定始動検出センサ75、第1および第2可変始動検出センサ77,78によるパチンコ球の検出に伴って各種入賞情報(後述する各種乱数情報)がメイン制御CPU60aに取得され、この取得した情報に基づいて特図当り判定(当り判定)が行われる。具体的には、センサ75,77,78の検出に伴って取得された各種入賞情報がメイン制御RAM60cに第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報として一時的に記憶されて、所定の特図当り判定を実行するタイミングでメイン制御RAM60cに記憶された第1特図始動保留情報または第2特図始動保留情報が読み出されて判定が行われるよう構成されている。そして、特図当り判定の結果に基づいて特図表示部50A,50B(後述)において特図変動表示が実行されると共に、前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されるようになっている。そして、特図表示部50A,50Bでの特図変動表示の結果、所定の当り表示となる図柄が確定停止表示されると共に、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果として、該図柄表示装置17に所定の当り表示となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞部40を所定の開放条件で開放して、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
また、図3に示すように、前記遊技盤20には、前記第2の複合入球部100に形成された球転動面106の傾斜下端から前記ゲート口35の右側開口端部(第2の複合入球部100側の開口端部)に向けて連続する複数の遊技釘Gからなる第1案内連釘G1と、当該球転動面106および第1案内連釘G1の上方に位置するよう設けられ、前記ゲート口35の左側開口端部(球通路37の入口37a)に向けて連続する複数の遊技釘Gからなる第2案内連釘G2とが設けられている。この球転動面106は、各入球部(作動入球部110、可変始動部131,132等)より下流に位置するよう前記第2の複合入球部100に形成されており、当該入球部(作動入球部110、可変始動部131,132等)に入球することなく第2球流下経路21bを流下して球転動面106を転動するパチンコ球を、前記第1案内連釘G1により前記第1の複合入球部30のゲート部34(ゲート口35)へ向けて誘導することで、当該ゲート部34に入球する機会を高めている。また、前記第1球流下経路21aを流下して第1の複合入球部30の右側に流下したパチンコ球が前記第2案内連釘G2に接触することで、当該パチンコ球がゲート部34よりも第2球通路37に誘導される割合を高めるようになっており、第1球流下経路21aを流下したパチンコ球がゲート部34に入球し難くしている。
また、前記遊技盤20には、前記枠状装飾体25における表示窓口25aの右側の開口縁を形成する区画壁部26の下端部から前記固定始動部31の下方へ向けて連続する複数の遊技釘Gからなる第3案内連釘G3が設けられている。すなわち、前記第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が固定始動部31に向かうのを第3案内連釘G3により規制することで、当該第2球流下経路21bを流下したパチンコ球が固定始動部31に入球し難くなるようにしてある。なお、前記第1〜第3案内連釘G1〜G3には、各案内連釘G1〜G3の適宜位置に、パチンコ球が通過可能な隙間を形成するよう複数の遊技釘Gが設けられて、各案内連釘G1〜G3により案内されるパチンコ球が下方へ流下し得るようになっている。
このように、前記第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が固定始動口32に入球し得る一方で、遊技盤20に設けられた前記枠状装飾体25や遊技釘Gにより、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球が固定始動口32に入球する割合よりも、前記第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が固定始動口32へ入球する割合が低くなるよう構成されている。実施例1では、前記第3案内連釘G3第2球流下経路21bを流下するパチンコ球の固定始動口32への入球が略不可能となっている。すなわち、実施例1のパチンコ機10では、固定始動部31とゲート部34とで入球し易い球流下経路21a,21bが異なるように第1の複合入球部30を遊技盤20に配置することで、遊技状態に応じてパチンコ球を流下させる球流下経路21a,21bを遊技者が能動的に切り替える遊技を実現し得るようになっている。なお、前記枠状装飾体25の区画壁部26の下端部と第3案内連釘G3との間をパチンコ球が通過し得るよう構成することで、第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が固定始動口32へ入球し得るようにすることができる。
(第2の複合入球部100の具体的構成について)
前記第2の複合入球部100は、図3に示すように、遊技盤20に固定される本体部材105の裏側に、前記作動入球部110、第1および第2可変始動部131,132の夫々が配設されて、当該本体部材105が遊技盤20の前面から固定される。また、前記第2の複合入球部100は、前記第2球流下経路21bにおいて前記作動入球部110が第1および第2可変始動部131,132より上流側に配置されると共に、当該作動入球部110の作動口101に入球したパチンコ球を、複数の球通路(具体的には第1および第2分岐通路115,116)に振り分けて通出させる通路振分部(振分手段)120が設けられている。ここで、実施例1の通路振分部120は、第1可変始動部131に連通する前記第1分岐通路115および第2可変始動部132に連通する前記第2分岐通路116の何れかに作動口101に入球したパチンコ球を振り分けるよう構成されており、当該通路振分部120での通路振分により、作動口101に入球したパチンコ球が第1または第2可変始動部131,132の何れかへ誘導されるようになっている。すなわち、第2の複合入球部100は、作動入球部110、第1および第2の可変始動部131,132、通路振分部120を備えた単一のユニット部材として遊技盤20に着脱し得るよう構成されている。
(作動入球部110について)
前記作動入球部110は、前記作動口101を閉鎖する閉鎖位置および該作動口101を開放する開放位置に変位可能な普通開閉部材111と、該普通開閉部材111に連繋接続する電動式駆動手段としての第1ソレノイド121とを備え、第1ソレノイド121が駆動制御することで普通開閉部材111が開放位置および閉鎖位置に変位するよう構成されている。すなわち、前記第1ソレノイド121の駆動に伴って前記普通開閉部材111を閉鎖位置および開放位置に変位させることで、作動口101へのパチンコ球の入球が許容された状態と、入球が阻止された状態と切り替わるよう構成されている。ここで、普通開閉部材111が作動口101を閉鎖する状態としては、当該普通開閉部材111により作動口101が完全に塞がれた状態である必要はなく、当該作動口101をパチンコ球が入球不能な程度に塞ぐ状態であれば、作動口101が部分的に開口していてもよい。ここで、実施例1の普通開閉部材111は、第1ソレノイド121の駆動に伴って作動口101を介して遊技盤20の前面側に出没するよう前後に進退移動されることにより、前記閉鎖位置および開放位置に変位するよう構成されている。なお、作動口101の開口内側に普通開閉部材111が退避する位置が前記閉鎖位置となり、作動口101を介して遊技盤20の前面から普通開閉部材111が突出するよう前進した位置が前記開放位置となっている。
(通路振分部120について)
前記通路振分部120は、図5に示すように、前記作動口101に入球したパチンコ球を第1および第2分岐通路115,116の何れかに振り分けて通出させる振分部材121と、該振分部材121に連繋接続する電動式駆動手段としての第2ソレノイド122とを備えている。前記振分部材121は、前記作動口101に入球したパチンコ球を第1分岐通路115へ通出させる第1振分位置(図5(a)参照)と、当該作動口101に入球したパチンコ球を第2分岐通路116へ通出させる第2振分位置(図5(b)参照)との間を移動し得るよう設けられており、第2ソレノイド122を駆動制御することで振分部材121が第1および第2振分位置に移動するようになっている。なお、実施例1では、前記振分部材121によるパチンコ球の振分領域から前記第1分岐通路115が側方(実施例1では左側方)へ延在するよう形成されると共に、前記第2分岐通路116は、振分領域から下方へ延在するよう形成されている。すなわち、第1振分位置において前記振分部材121が前記第2分岐通路116の球入口をパチンコ球が通過不能に閉塞すると共に、第2振分位置において前記振分部材121が前記第2分岐通路116の球入口から側方に退避して、当該第2分岐通路116の球入口をパチンコ球が通過可能に開放するようになっている。
(第1および第2可変始動部131,132について)
前記第1可変始動部131は、図3に示すように、前記第1可変始動口102を閉鎖する閉鎖位置(図3参照)および該第1可変始動口102を開放する開放位置に変位可能な前記第1始動開閉部材135と、前記作動口101に連通する第1分岐通路115を通過するパチンコ球が接触し得るよう設けられてパチンコ球の接触に伴い作動する第1作動部材138と、前記第1可変始動口102に入賞したパチンコ球が接触し得るよう設けられてパチンコ球の接触に伴い作動する第2作動部材139とを備えている。具体的には、第1始動開閉部材135が閉鎖位置にある状態で、前記作動口101に入球したパチンコ球との接触に伴い作動した第1作動部材138が、当該第1始動開閉部材135を閉鎖位置から開放位置に変位させ、第1始動開閉部材135が開放位置にある状態で、第1可変始動口102に入賞したパチンコ球との接触に伴い作動した第2作動部材139が、当該第1始動開閉部材135を開放位置から閉鎖位置に変位させるよう構成されている。すなわち、前記第1可変始動部131の第1作動部材138は、普図当り判定(開放作動を許容するか否かの開放判定)が普図当り(開放作動を許容する判定結果)となることを契機として開放作動が許容される普通開閉部材111の開放中に作動口101に入球することで作動する始動条件契機手段として機能している。また、前記第1可変始動部131の第2作動部材139は、第1始動開閉部材135の開放中に第1可変始動口102に入球することで作動する閉鎖条件契機手段として機能している。
同様に、前記第2可変始動部132は、図3に示すように、前記第2可変始動口103を閉鎖する閉鎖位置(図3参照)および該第2可変始動口103を開放する開放位置に変位可能な前記第2始動開閉部材136と、前記作動口101に連通する第2分岐通路116を通過するパチンコ球が接触し得るよう設けられてパチンコ球の接触に伴い作動する第1作動部材138と、前記第2可変始動口103に入賞したパチンコ球が接触し得るよう設けられてパチンコ球の接触に伴い作動する第2作動部材139とを備えている。そして、第2始動開閉部材136が閉鎖位置にある状態で、前記作動口101に入球したパチンコ球との接触に伴い作動した第1作動部材138が、当該第2始動開閉部材136を閉鎖位置から開放位置に変位させ、第2始動開閉部材136が開放位置にある状態で、第2可変始動口103に入賞したパチンコ球との接触に伴い作動した第2作動部材139が、当該第2始動開閉部材136を開放位置から閉鎖位置に変位させるよう構成されている。すなわち、前記第2可変始動部132の第1作動部材138は、普図当り判定(開放作動を許容するか否かの開放判定)が普図当り(開放作動を許容する判定結果)となることを契機として開放作動が許容される普通開閉部材111の開放中に作動口101に入球することで作動する始動条件契機手段として機能している。また、前記第2可変始動部132の第2作動部材139は、第2始動開閉部材136の開放中に第2可変始動口103に入球することで作動する閉鎖条件契機手段として機能している。
(第1始動開閉部材135および第2始動開閉部材136について)
ここで、第1および第2始動開閉部材135,136をパチンコ球の接触により開閉する構造の一例を説明する。前記各始動開閉部材135,136は、図6に示すように、上方に向かって徐々に薄肉となる所謂フラップ状に形成されると共に下端部側が図示しない回転軸に支持されており、先端部(端部)を上方に指向させた閉鎖位置(図6(a)参照)と、該先端部を斜め左上方に指向させた開放位置(図6(b)参照)との間で各始動開閉部材135,136が揺動するように構成される。また、前記各始動開閉部材135,136には、回転中心から径方向へ突出する係合片137が形成されている。
また、前記第2作動部材139は、図6に示すように、前記係合片137に係合する係合位置および係合片137との係合が解除された解除位置に回転変位可能に構成されている。そして、各可変始動部131,132が閉鎖位置にある状態において、係合位置の第2作動部材139が各可変始動部131,132の回転方向で前記係合片137に当接係合するよう構成されて、当該係合片137および第2作動部材139の当接作用により、閉鎖位置から開放位置への始動開閉部材135,136の回転が規制されるようになっている。そして、対応する分岐通路115,116を通過するパチンコ球の接触により揺動した第1作動部材138が前記第2作動部材139を作動して解除位置に変位させるよう構成されており、係合片137と第2作動部材139との係合が解除されることで、各始動開閉部材135,136が閉鎖位置から開放位置へ自重で回転するようになっている。また、前記開放位置では、前記第2作動部材139の回転軌跡に対応する始動開閉部材135,136の係合片137が位置するよう構成されて、パチンコ球と接触により解除位置から係合位置に回転作動された第2作動部材139が係合片137を押し下げることにより、各始動開閉部材135,136が開放位置から閉鎖位置へ向けて回転するよう構成されている。なお、これに限られるものではなく、各種の構成を採用できる。例えば、ラッチ機構を設けて、所定個数(例えば2個)のパチンコ球が第2作動部材139に接触することで、始動開閉部材135,136の係合片137を押し下げるように第2作動部材139が作動するよう構成することができる。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例1実施例1では、遊技領域21の外側右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを確認することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例1の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56や右打ち表示部58等が設けられている。なお前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部について)
図2に示すように、前記特図表示部50A,50Bは、前記固定始動部31、第1または第2可変始動部131,132への入賞を契機として作動して特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、特図表示部50A,50Bは、前記固定始動部31または第1可変始動部131への入賞を契機として特図の変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2可変始動部132への入賞を契機として特図の変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例1では8個ずつ)のLEDランプにより構成されている。そして、前記固定始動口32または第1可変始動口102へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50AのLEDランプが順次点灯・消灯する点滅変動する特図変動表示が行われ、最終的にLEDランプの点灯が確定停止した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2可変始動部132へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50BのLEDランプが点灯・消灯する点滅変動する変動表示が行われて、最終的にLEDランプの点灯が確定停止した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例1の特図表示部50A,50BはLEDの点灯位置により特図を表示するよう構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して最終的に点灯表示し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の特図を表示可能な表示手段を採用できる。
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、特図当り判定の当選を認識し得る当り表示(特図当り図柄)としての200種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(特図はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されており、特図当り判定の判定結果に応じて決定された1つの特図が特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図当り図柄や特図はずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、当り表示としての特図(特図当り図柄)が表示されることで、当り表示に対応した当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。すなわち、実施例1の特図表示部50A,50Bは、始動検出センサ75,77,78の検出に伴い変動表示を行うと共に、特図当り判定(第1の当り判定)の判定結果を表示する変動表示手段として機能するものである。
なお「確定停止」とは、特図表示部50A,50Bが所定の特図変動インターバル時間(特図変動待機時間)に亘って継続して同じ点灯位置で表示(点灯)する状態である。すなわち、特図表示部50A,50Bに特図が特図インターバル時間に亘って点灯表示して確定停止表示させた後に、次回の特図変動表示を実行し得るようになっている。実施例1では、第1始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間(特図変動待機時間)として1000ms(ミリ秒)が設定され、第2始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間(特図変動待機時間)として1000msが設定されている。なお、特図変動インターバル時間は、前述した時間に限られるものではなく特図が停止したことを識別可能な時間であればよく、また第1始動保留情報および第2始動保留情報の夫々に基づいて特図変動表示が行われる場合の特図変動インターバル時間を異なる時間とすることも可能である。例えば、第1始動保留情報に基づいて特図変動表示が行われる場合よりも第2始動保留情報に基づいて特図変動表示が行われる場合の特図インターバル時間を短くすることで、第2始動保留情報に基づいて行われる図柄変動演出の小気味よく進行させることができる。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記固定始動口32、可変始動口102,103にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例1では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記固定始動口32または第1可変始動口102にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2可変始動口103にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例1では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例1では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例1では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(保留されている特図当り判定の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、固定始動口32または第1可変始動口102へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、当該第1特図始動保留情報に基づいた特図当り判定(すなわち第1特図変動表示(図柄変動演出))が行われる毎に1減算される。また、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2可変始動口103の何れかへパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、当該第2特図始動保留情報に基づいた特図当り判定(第2特図変動表示(図柄変動演出))が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例1では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例1では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が所定の順序(例えば左側)で順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が所定の順序(例えば左側)で順に点滅することで、各特図始動保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
ここで、実施例1のパチンコ機10では、第2可変始動口103への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、固定始動口32または第1可変始動口102への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定をメイン制御CPU60aが優先的に実行して、当該特図当り判定の判定結果に基づく図柄変動演出(特図変動表示)が図柄表示装置17で実行されるよう構成される。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ75のパチンコ球の検出(ゲート部34のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(開放判定)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55は、複数個(実施例1では3個)のLEDランプにより構成されており、ゲートセンサ75のパチンコ球の検出(ゲート部34のパチンコ球の通過)を契機として、普図表示部55のLEDランプが順次点灯・消灯する点滅変動する普図の変動表示が行われ、最終的にLEDランプが確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の普図の内の1つを表示するようになっている。なお、実施例1の普図表示部55はLEDの点灯位置により普図を表示するよう構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変して最終的に点灯表示し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の普図を表示可能な表示手段を採用できる。
具体的には、普図表示部55において表示し得る普図としては、普図当り判定の当選(普図当り)を認識し得る当り表示(普図当り図柄)としての4種類の普図と、はずれを認識し得るはずれ表示(普図はずれ図柄)としての1種類の普図とが設定されており、普図当り判定の判定結果に応じて決定された1つの普図が普図変動表示の結果として普図表示部55に確定停止表示される。なお、前述した普図表示部55において表示し得る普図当り図柄や普図はずれ図柄としての普図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記普図表示部55に当り表示としての普図が表示されることで、前記作動入球部110の開放制御が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。すなわち、実施例1の普図表示部55は、ゲートセンサ76の検出に伴い変動表示を行うと共に、普図当り判定の判定結果を表示する変動表示手段として機能するものである。複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する変動表示(以下普図変動表示という場合がある)が行われるようになっている。実施例1では、3つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例1では5種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、普図当り判定の結果が普図はずれ(すなわち開放作動を許容しない判定結果)を示す1種類の普図はずれ図柄と、普図当り判定の結果が普図当りであることを示す4種類の普図当り図柄(図柄1〜図柄4)を表示し得るよう構成されている。すなわち、実施例1の普図表示部55は、ゲートセンサ49(球通過検出手段)の検出に伴い図柄変動を行うと共に、普図当り判定(開放判定)の判定結果を表示する表示手段として機能するものである。
なお「確定停止」とは、普図表示部55が所定の普図変動インターバル時間(普図変動待機時間)に亘って継続して同じ点灯位置で表示(点灯)する状態である。すなわち、普図表示部55に普図が普図インターバル時間に亘って点灯表示して確定停止表示させた後に、次回の普図変動表示を実行し得るようになっている。実施例1では、普図変動インターバル時間として500ms(ミリ秒)が設定されている。なお、普図変動インターバル時間は、前述した時間に限られるものではなく普図が停止したことを識別可能な時間であればよい。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部34をパチンコ球が通過した際に取得される開放判定情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例1では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(開放判定保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例1では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部34をパチンコ球が通過すると1加算され、当該普図始動保留情報に基づく普図当り判定(普図変動表示)が行われる毎に1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例1では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
(右打ち表示部58について)
前記右打ち表示部58は、前記第2球流下経路21bへパチンコ球を打ち出す右打ち遊技が予定された特定遊技状態であることを特定可能に表示する表示部である。例えば前述のように第2球流下経路21bに前記ゲート部34やゲート部34への入球を契機に開放作動される作動入球部110が配置されたパチンコ機10において変短状態(第1または第2の変短状態)が付与された遊技状態や、第2球流下経路21bに特別入賞部40が配置されたパチンコ機10において当り遊技が付与された遊技状態等が特定遊技状態に該当する。すなわち、特定遊技状態では、第2球流下経路21bへパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1球流下経路21aへパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、多くの特典(例えばゲート部34への入球を契機とした作動入球部110への入球や、特別入賞部40への入賞)が付与され得る遊技状態である。なお、この右打ち表示部58は、1個のLEDランプから構成されている。そして、特定遊技状態の場合に右打ち表示部58を点灯することで報知し、特定遊技状態でない非特定遊技状態の場合に右打ち表示部58を消灯することで報知するようになっている。また、前記右打ち表示部58は、前記特定遊技状態に移行すると同時に点灯し、特定遊技状態が終了すると同時に消灯するようになっている。また、特定遊技状態の間は右打ち表示部58を継続して点灯すると共に、非特定遊技状態の間は右打ち表示部58を継続して消灯するようになっている。実施例では、前記第1または第2特図表示部50A,50Bに特図当り図柄が確定停止されて当り遊技を開始することで右打ち表示部58を点灯し、変短状態の付与期間の経過に伴い変短状態の終了条件を満たす(具体的には第3または第5の当り遊技後に所定の変動回数が行われる)ことで右打ち表示部58を消灯するようメイン制御CPU60aが右打ち表示部58の発光を制御している。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列(図示省略)が複数列設定されており、前記始動部(固定始動部31、第1可変始動部131、第2可変始動部132)への入賞を契機として、各図柄列の飾図を変動開始させるようになっている。実施例1の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列の有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインに確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例1の図柄表示装置17には、3列の図柄列が左右横並び状に設定されると共に、各図柄列毎に飾図の有効停止位置が1箇所ずつ定められており、3個の飾図を同時に停止表示可能な状態で図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例1の図柄表示装置17には、各図柄列の有効停止位置を組み合わせた1つの停止図柄有効ラインが設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列、中図柄列、右図柄列と指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列における飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ラインに停止表示された図柄組み合わせから当りかはずれかを認識できる。
前記図柄表示装置17は、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例1では上から下の縦方向)に移動するよう飾図が変動表示されて、変動表示されている飾図が予め定められた停止順序で各図柄列に確定停止するようになっている。なお、実施例1では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列、中図柄列、右図柄列の順で飾図が変動開始し、左図柄列、右図柄列、中図柄列の順で確定停止する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報の記憶数等に応じて各図柄列の飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
なお、「変動表示」とは、前記各図柄列において、有効停止位置に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。また「確定停止」とは、前記各図柄列の有効停止位置に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止した状態で表示された状態である。また、実施例1の図柄表示装置17では、特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない「仮停止」の状態で前記各図柄列の有効停止位置に飾図を停止表示し得るよう構成されており、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容等に応じて、飾図を仮停止表示させて、変動表示を再度開始する表示態様を行い得るようになっている。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置において飾図が僅かに揺れるよう変動する揺れ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、実施例1では、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。また、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示を独立して同時に行われるようにすることもできる。
実施例1に係る図柄表示装置17には、各図柄列において変動表示される飾図が複数種類設定されており、該基本の飾図が各図柄列で順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図は、任意の数字や文字、絵柄等により遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態で表示される。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列の有効停止位置(停止図柄有効ライン)に確定停止表示された各図柄列の飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例1では、当りとなる図柄組み合わせとして、何れかの停止図柄有効ラインに同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせが設定されている。この当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な当り遊技が付与される。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置に確定停止表示された全列の飾図の内の1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせから、原則的には当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例1では、左図柄列および右図柄列)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例1では、中図柄列)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列および右図柄列に同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせとなる(「1↓1」、「4↓4」等)。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列および右図柄列)の飾図は、仮停止の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列に飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、第1特図表示部50Aや第2特図表示部50Bに表示される特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
また、実施例1のパチンコ機10は、当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り判定に当選する確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞部40の作動契機(当別入賞部へのパチンコ球の入賞契機)の発生割合を高くすることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態が付与された遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された特図当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(特定図柄)であることを条件として、当り遊技の終了後に特図当り判定が当りの結果となる確率(当り確率)が低確率(例えば、1/399)から高確率(例えば、1/60)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない遊技状態を非確変状態というものとする。実施例1では、当り遊技終了後に確変状態が付与される特図当りが確変当りであり、確変状態が付与されない特図当りが非確変当りとなる。このように、確変状態が付与されると、特図当り判定が当りの判定結果となる確率が高確率に変動して特図当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変当りになることを期待しつつ遊技を行っている。ここで、変短状態を付与するか否かは、後述するように特図当り図柄の種類に応じて定められている。そして、実施例1では、確変状態が付与される特図当りの場合に、当り遊技終了後、次回の当り遊技に当選するまでの間継続して確変状態が付与される。なお、確変状態が付与される図柄変動演出(特図変動)の実行回数(変動回数)を所定回数(例えば70回等)に区切ることも可能である。
(変短状態について)
また、実施例1のパチンコ機10は、当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、普通開閉部材111により開閉される前記作動口101へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない遊技状態と較べて増加する入賞容易状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての作動口101を開放する普通開閉部材111の開放時間を増やすこと、により作動口101へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての作動口101を開放する普通開閉部材111の開放時間を増やすに際しては、普通開閉部材111の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また普通開閉部材111の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例1では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。すなわち、変短状態は、作動口101へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞容易状態である。なお、実施例1の変短状態では、当り遊技終了後の前記普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間を短縮すると共に、普図当り確率を低確率(実施例1では、21845/65536)から高確率(実施例1では、65535/65536)に変動させるよう設定してある。ここで、非変短状態における普図当り確率は、後述する特定の閉鎖待機状態の間に普図当りとなることが期待できる値に設定することが好ましい。また、実施例1では、普図変動表示の変動時間や、普図当りに伴う普通開閉部材111の開放時間の少なくとも一部が異なる複数種類(具体的には2種類)の変短状態が設定されている。そこで、以下の説明では、第1の変短状態および第2の変短状態として区別する場合がある。ここで、変短状態(第1の変短状態または第2の変短状態)を付与するか否かは、後述するように特図当り図柄の種類に応じて定められている。
また、1回の普図当りにおいて作動入球部110(作動口101)への入賞を許容する入賞上限個数(実施例1では10個)が設定されており、前記開閉部材34,34を開放してからの入賞数が入賞上限個数に達した場合には、開閉部材34,34の開閉動作を強制的に終了して閉鎖させるようになっている。ここで、実施例1では、大当りに当選した大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、特図当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例1において後述する図柄A、図柄B、図柄O)である場合に、次に当り遊技が生起されるまでの間、変短状態(第1または第2の変短状態)が付与されるよう設定され、特図当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた別の図柄(実施例1において後述する図柄Xおよび図柄Y)である場合に、所定回数(実施例1では7回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、変短状態(実施例1では第2の変短状態)が付与されるよう設定されている。ここで、変短状態の付与条件は、当り遊技(特図当り図柄)の種類毎に定められているが、これに関しては後で詳述する。
(当り遊技について)
次に、実施例1のパチンコ機10で付与される当り遊技について説明する。当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに特図当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した特図当り図柄の種類に応じて特別入賞部40の特別開閉部材43が開閉動作される。なお実施例1の当り遊技では、特別入賞部40の特別開閉部材43を開放するラウンド遊技を、当り遊技の種類毎に定めた規定ラウンド数だけ実行することで、当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞(特別入賞検出センサ79が規定個数のパチンコ球を検出)するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間(実施例1では1秒または15秒)だけ特別開閉部材43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間(閉鎖待機時間)が設定されている。
ここで、前記当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞部40の特別開閉部材43の開放動作は、パチンコ球を所定の発射間隔(実施例1では0.6秒間隔)で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作、および該長時間開放動作よりも特別開閉部材43の開放時間が短く設定された短時間開放動作の何れかにより構成したり、当該長時間開放動作および短時間開放動作を適宜に組み合わせて構成することができる。この短時間開放動作としては、パチンコ球を所定の発射間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作においてパチンコ球の入賞が実質的に不可能な時間(例えば40ミリ秒)に設定したり、或いはパチンコ球が入賞可能な開放時間であっても前記規定個数のパチンコ球の入賞は実質的に不可能な時間(例えば1秒)に設定することができる。実施例1では、各ラウンド遊技において長時間開放動作または短時間開放動作の何れかのみを行うよう設定されている。なお1回のラウンド遊技において長時間開放動作や短時間開放動作を複数回行うよう設定することも可能である。
(当り遊技の種類について)
実施例1のパチンコ機10では、図7に示すように、特図当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値(遊技価値)が異なる複数種類の当り遊技の中から1つの当り遊技が決定され、その決定された当り遊技が付与される。ここで、複数種類の当り遊技の内で何れの当り遊技が付与されるかは、特図当り判定が当りの結果になることを契機として決定される特図当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。
(固定始動部31または第1可変始動部131への入賞に基づく特図当り図柄について)
前記固定始動部31または第1可変始動部131へのパチンコ球の入賞に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の特図当り図柄の中から1つの特図当り図柄を決定するよう設定されている。ここで、複数種類の特図当り遊技の内で何れの特図当り遊技が付与されるかは、第1始動保留情報に基づく特図当り判定に当選した際に決定される特図当り図柄(特図1)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例1において第1特図表示部50Aに表示可能な200種類の特図当り図柄としての特図1は、3種類の特図当り図柄(図柄A〜図柄B、図柄X)に分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された特図当り図柄としての特図1に応じた当り遊技が付与されるようになっている。具体的に、実施例1では、固定始動口32または第1可変始動口102へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて特図1に応じて、3種類の特図当り図柄(図柄A〜図柄B、図柄X)の中から1つの特図当り図柄を決定するようになっている。なお、実施例1のパチンコ機10では、第1始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、49%の割合で特図当り図柄としての図柄Aが選択され、33%の割合で特図当り図柄としての図柄Bが選択され、18%の割合で特図当り図柄としての図柄Xが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した特図当り図柄の設定数や振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第2可変始動部132への入賞に基づく特図当り図柄について)
同様に、前記第2可変始動口103へのパチンコ球の入賞に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の特図当り図柄の中から1つの特図当り図柄を決定するよう設定されている。ここで、複数種類の特図当り遊技の内で何れの特図当り遊技が付与されるかは、第2始動保留情報に基づく特図当り判定に当選した際に決定される特図当り図柄(特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例1において第2特図表示部50Bに表示可能な200種類の特図当り図柄としての特図2は、2種類の特図当り図柄(図柄O、図柄Y)に分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された特図当り図柄としての特図2に応じた当り遊技が付与されるようになっている。具体的に、実施例1では、第2可変始動部132へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて特図2に応じて、2種類の特図当り図柄(図柄O、図柄Y)の中から1つの特図当り図柄を決定するようになっている。なお、実施例1のパチンコ機10では、第2始動保留情報に基づく特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、82%の割合で特図当り図柄としての図柄Oが選択され、18%の割合で特図当り図柄としての図柄Yが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した特図当り図柄の設定数や振分割合は一例であり、これに限られるものではない。
(特図当り図柄と当り遊技との関係について)
前記特図当り図柄Aは、当該特図当り図柄Aが決定されることで第1の当り遊技を付与することが決定されるよう設定されている。また、特図当り図柄Aは、第1の当り遊技の終了後に次の当り遊技に当選するまで確変状態が継続して付与されると共に、該確変状態が継続する間、変短状態が付与される特図当り図柄として設定されている。すなわち、特図当り図柄Aは、特図当り判定の当選に伴って付与する付与特典として、第1の当り遊技を付与すること、第1の当り遊技の後に確変状態および変短状態を付与することが決定される特図当り図柄となっている。具体的には、後述するように、特図当り図柄Aが決定された場合には変短状態の内の第1の変短状態が付与される。
ここで、前記第1の当り遊技は、規定ラウンド数が「13回」に設定された当り遊技である。この第1の当り遊技では、1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるよう設定されている。一方で、第1の当り遊技における5ラウンド目〜13ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放させるものの、4ラウンド目までに特別開閉部材43に行わせる前記長時間開放動作よりも特別入賞口41の開放時間が短くなる短時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるよう設定されている。ここで、第1の当り遊技における1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技は、1回のラウンド遊技において入賞が許容される規定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞可能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定され、5ラウンド目〜13ラウンド目のラウンド遊技は、パチンコ球が実質的に入賞不能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定されている。
具体的に、第1の当り遊技では、図7に示すように、1ラウンド目(1R)〜4ラウンド目(4R)の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別開閉部材43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。一方で、5ラウンド目(5R)〜12ラウンド目(12R)の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.4(秒)」が設定されている。なお、第1の当り遊技では、ラウンド間インターバル時間(Int)が「1.0(秒)」に設定されている。すなわち実施例1において、第1の当り遊技は、1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技におけるパチンコ球の入賞により500個前後の賞球を獲得し得る形態で特別入賞部40の特別開閉部材43を開閉させるよう構成されている。
前記特図当り図柄Bは、当該特図当り図柄Bが決定されることで第2の当り遊技を付与することが決定されるよう設定されている。また、特図当り図柄Bは、第2の当り遊技の終了後に次の当り遊技に当選するまで確変状態が継続して付与されると共に、該確変状態が継続する間、変短状態が付与される特図当り図柄として設定されている。すなわち、特図当り図柄Bは、特図当り判定の当選に伴って付与する付与特典として、第2の当り遊技を付与すること、第2の当り遊技の後に確変状態および変短状態を付与することが決定される特図当り図柄となっている。具体的には、後述するように、特図当り図柄Bが決定された場合には変短状態の内の第2の変短状態が付与される。すなわち、特図当り図柄Aおよび特図当り図柄Bは、対応する当り遊技の終了後に異なる種類の変短状態が付与特典として付与される特図当り図柄として設定されて、第1および第2の当り遊技の終了後において、普図当りの当選に伴う前記作動入球部110の普通開閉部材111の動作態様が異なるようになっている。
ここで、第2の当り遊技は、規定ラウンド数が「12回」に設定された当り遊技である。この第2の当り遊技は、前述した第1の当り遊技と同様に、1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるよう設定されている。一方で、第1の当り遊技における5ラウンド目〜13ラウンド目のラウンド遊技は、ラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放させるものの、4ラウンド目までに特別開閉部材43に行わせる前記長時間開放動作よりも特別入賞口41の開放時間が短くなる短時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるよう設定されている。ここで、第1の当り遊技における1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技は、1回のラウンド遊技において入賞が許容される規定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞可能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定され、5ラウンド目〜13ラウンド目のラウンド遊技は、パチンコ球が実質的に入賞不能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定されている。
また、第2の当り遊技では、図9に示すように、各ラウンド遊技の間において特別開閉部材43が閉鎖状態で保持する前記ラウンド間インターバル時間(閉鎖待機時間)として、時間の異なる複数が設定されており、各ラウンド遊技後に定めたラウンド間インターバル時間が経過することで、次のラウンド遊技が行われるようになっている。具体的には、普図当り判定において普図当りの判定結果(開放作動を許容する判定結果)となってから、普通開閉部材111が開放作動されるまで(始動開閉部材135,136の開放作動が許容されるまで)に要する後述の許容待機時間(すなわち普図変動時間)より短い第1のラウンド間インターバル時間と、当該許容待機時間より長い第2のラウンド間インターバル時間(特定の閉鎖待機時間)とが設定されている。すなわち、第2の当り遊技は、許容待機時間よりも長い閉鎖待機時間で特別開閉部材43が特別入賞口41を閉鎖する特定の閉鎖待機状態が設定された特定の当り遊技である。
ここで、図9に示すように、第2のラウンド間インターバル時間は、当り遊技の実行中に普図当り判定が普図当りの判定結果の場合に決定可能な許容待機時間の内で最長の許容待機時間より長い時間に設定される。すなわち、当り遊技の実行中は確変状態や変短状態が付与されない通常遊技状態(非確変非変短状態)となるよう設定されることから、通常遊技状態の場合に決定可能な許容待機時間の内で最長の許容待機時間(実施例では後述する第1の普図変動時間)により長い時間に第2のラウンド間インターバル時間が設定されている。これにより、第2の当り遊技は、少なくとも1回の普図当り判定の判定結果を第2のラウンド間インターバル時間に基づく特定の閉鎖待機状態の間に普図表示部55に確定停止して、普通開閉部材111を開放作動し得るよう構成されている。実施例では、第2のラウンド間インターバル時間が第1の普図変動時間の2倍以上の長さに設定されて、特定の閉鎖待機状態の間に普通開閉部材111の開放作動を複数回行わせて、始動開閉部材135,136の開放作動が許容されるい得るようになっている。このように、実施例の第2のラウンド間インターバル時間は、普図当り判定において普図当りの判定結果となってから当該普図当りに伴い第2の許容態様(第3開放パターンP3)に基づいて普通開閉部材111が開放作動されるまでに要する時間より長く設定されて、第2のラウンド間インターバル時間の間に第2可変始動部132の第2始動開閉部材136の開放作動が許容され得るよう構成してある。
また、前記特定の閉鎖待機状態は、前記長時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるラウンド遊技の後に連続するよう設定されている。すなわち、特別入賞口41への入賞が可能なラウンド遊技に引き続いて、普通開閉部材111の開放作動に伴う作動口101への入球(可変始動部131,132の開放作動)が可能な特定の閉鎖待機状態が生起されるよう構成され、切れ目のない遊技を行い得るようになっている。また、前記特定の閉鎖待機状態は、前記長時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるラウンド遊技の前に連続するよう設定されている。すなわち、普通開閉部材111の開放作動に伴う作動口101への入球(可変始動部131,132の開放作動)が可能な特定の閉鎖待機状態に引き続いて、特別入賞口41への入賞が可能なラウンド遊技が生起されるよう構成され、切れ目のない遊技を行い得るようになっている。
具体的に、第2の当り遊技では、図7に示すように、1ラウンド目(1R)〜4ラウンド目(4R)の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別開閉部材43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。一方で、5ラウンド目(5R)〜12ラウンド目(12R)の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.4(秒)」が設定されている。そして、第2の当り遊技では、1ラウンド目(1R)〜3ラウンド目(3R)の間に、第1のラウンド間インターバル時間(Int)が「1.0(秒)」に設定され、3ラウンド目(3R)〜4ラウンド目(4R)の間に、第2のラウンド間インターバル時間(Int)が「15.0(秒)」に設定されている。すなわち、第2の当り遊技は、3ラウンド目と4ラウンド目の間に前記特定の閉鎖待機状態が設定されている。そして、実施例1の第2の当り遊技は、第1の当り遊技と同様に500個前後の賞球を獲得し得る形態で前記特別入賞部40の特別開閉部材43を開閉させるよう構成されている。
前記図柄Xは、当該特図当り図柄Xが決定されることで第3の当り遊技を付与することが決定されるよう設定されている。また特図当り図柄Xは、第3の当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される特図当り図柄として設定されている。具体的に、実施例1では、特図当り図柄X(第3の当り遊技)が決定された場合に変短状態を付与する付与期間は、当該第3の当り遊技終了後に所定の変動回数(例えば7回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの期間に設定されている。すなわち、特図当り図柄Xは、特図当り判定の当選に伴って付与する付与特典として、第3の当り遊技を付与すること、第3の当り遊技の後に変短状態を付与することが決定される特図当り図柄となっている。具体的には、後述するように、特図当り図柄Xが決定された場合には、変短状態の内の第2の変短状態が付与される。そして、特図当り図柄Xに定められた変短状態の付与期間が経過した場合には、確変状態および変短状態が付与されない通常遊技状態に移行するようになっている。
ここで、前記第3の当り遊技は、規定ラウンド数が「12回」に設定された当り遊技である。この第3の当り遊技の各ラウンド遊技における特別開閉部材43の開閉動作は、前述した第1の当り遊技と同じに設定されていることから、その詳細は省略する。すなわち、第3の当り遊技は、1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技は、1回のラウンド遊技において入賞が許容される規定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞可能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定され、5ラウンド目〜12ラウンド目のラウンド遊技は、パチンコ球が略入賞不能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定されている。このように、実施例1の第3の当り遊技は、第1および第2の当り遊技と同様に当該第3の当り遊技において500個前後の賞球を獲得し得る形態で前記特別入賞部40の特別開閉部材43を開閉させるよう構成されている。
前記図柄Oは、当該特図当り図柄Oが決定されることで第4の当り遊技を付与することが決定されるよう設定されている。また、特図当り図柄Oは、第4の当り遊技の終了後に次の当り遊技に当選するまで確変状態が継続して付与されると共に、該確変状態が継続する間、変短状態が付与される特図当り図柄として設定されている。すなわち、特図当り図柄Oは、特図当り判定の当選に伴って付与する付与特典として、第4の当り遊技を付与すること、第4の当り遊技の後に確変状態および変短状態を付与することが決定される特図当り図柄となっている。
ここで、前記第4の当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された当り遊技である。この第4の当り遊技では、1ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技はラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する長時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるよう設定されている。ここで、第4の当り遊技における1ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技は、1回のラウンド遊技に定められた規定個数(例えば10個)のパチンコ球が入賞可能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定されている。具体的に、第4の当り遊技では、図7に示すように、1ラウンド目(1R)〜15ラウンド目(15R)の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記特別開閉部材43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。すなわち実施例1において、第4の当り遊技は、1ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技におけるパチンコ球の入賞により2000個前後の賞球を獲得し得る形態で特別入賞部40の特別開閉部材43を開閉させるよう構成されている。
前記図柄Yは、当該特図当り図柄Yが決定されることで第5の当り遊技を付与することが決定されるよう設定されている。また、特図当り図柄Yは、第5の当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される当り遊技として設定されている。具体的に、実施例1では、図柄Y(第5の当り遊技)が決定された場合に変短状態を付与する付与期間として、当該第3の当り遊技終了後に所定の変動回数(例えば7回)の図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの期間に設定されている。すなわち、特図当り図柄Yは、特図当り判定の当選に伴って付与する付与特典として、第5の当り遊技を付与すること、第5の当り遊技の後に変短状態を付与することが決定される特図当り図柄となっている。具体的には、後述するように、特図当り図柄Yが決定された場合には、変短状態の内の第2の変短状態が付与される。そして、特図当り図柄Yに定められた変短状態の付与期間が経過した場合には、確変状態および変短状態が付与されない通常遊技状態に移行するようになっている。
ここで、前記第5の当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された当り遊技である。この第5の当り遊技では、1ラウンド目〜2ラウンド目のラウンド遊技はラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口を開放する短時間開放動作を特別開閉部材43に行わせるよう設定されている。第5の当り遊技における1ラウンド目〜2ラウンド目のラウンド遊技は、パチンコ球が実質的に入賞不能な開放時間で特別開閉部材43が開放動作するよう設定されている。具体的に、第5の当り遊技では、図7に示すように、1ラウンド目(1R)〜2ラウンド目(2R)の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.4(秒)」が設定されている。すなわち実施例1において、第5の当り遊技は、各ラウンド遊技においてパチンコ球が略入賞が不可能で賞球を殆ど獲得し得ない形態(例えば0〜50個程度)で特別入賞部40の特別開閉部材43を開閉させるよう構成される。
ここで、第1の変短状態では、後述するように普図当り判定に当選(開放判定に当選)した際に、前記作動口101への入球を契機として前記第1可変始動部131の開放作動が許容される割合が高く、第2の変短状態では、普図当り判定に当選(開放判定に当選)した際に、前記作動口101への入球を契機として前記第1可変始動部131の開放作動が許容される割合が高い遊技状態として設定されている。従って、第1の変短状態が付与された遊技状態では、特図当り判定が行われた結果として前記第1〜第3の当り遊技が生起される可能性が高く、第2の変短状態が付与された遊技状態では、特図当り判定が行われた結果として前記第4〜第5の当り遊技が生起される可能性が高くなる。すなわち、第1の変短状態が付与された遊技状態よりも第2の変短状態が付与された遊技状態の方が遊技者に有利な遊技状態とされている。
このように、前記第2可変始動部132の第2可変始動口103への入賞を契機とした特図当り判定で当りとなる場合に、前記固定始動部31の固定始動口32や第1可変始動部131の第1可変始動口102への入賞を契機とした特図当り判定で当りとなる場合に比べて、当り遊技で獲得可能な賞球数が多い当り遊技(遊技価値の高い当り遊技)を決定し易く設定されている。また、前記第2可変始動部132の第2可変始動口103への入賞を契機とした特図当り判定で当りとなる場合に、前記固定始動部31の固定始動口32や第1可変始動部131の第1可変始動口102への入賞を契機とした特図当り判定で当りとなる場合に比べて、当り遊技後に有利な遊技状態(第2の変短状態)に移行し易い当り遊技(遊技価値の高い当り遊技)を決定し易く設定されている。すなわち、第2可変始動部132への入賞を契機とした特図当り判定で当りとなる場合に、前記固定始動部31や第1可変始動部131への入賞を契機とした特図当り判定で当りとなる場合によりも遊技価値の高い付与特典を決定し得るよう構成されている。そして、実施例においては、特定の変短状態(第2の変短状態)が付与されていない遊技状態(通常遊技状態または第1の変短状態)では、特図当りの判定結果となることを契機として前記特定の閉鎖待機状態が設定された第2の当り遊技を決定した場合に、第2の変短状態を付与することを決定するよう構成され、特定の変短状態(第2の変短状態)が付与された遊技状態では、特図当りの判定結果となることを契機として特定の閉鎖待機状態が設定された第2の当り遊技以外の当り遊技(実施例では第4または第5の当り遊技)を決定するよう構成されている。
(可変始動部の開閉制御について)
次に、前記ゲート部34をパチンコ球が通過することを契機として開放作動が許容される前記可変始動部131,132の開閉制御について説明する。
実施例1のパチンコ機10は、前記ゲート部34をパチンコ球が通過することを契機として行われる普図当り判定において普図当りの判定結果(すなわち開放作動を許容する判定結果)となる(すなわち普図当りとなる)のに伴って前記作動口101を開放した場合に、当該作動口101に入球したパチンコ球が第1分岐通路115および第2分岐通路116の何れを通過するかによって開放作動する可変始動部131,132が変化する。そこで、実施例1では、普図当り判定で当りの判定結果(すなわち開放作動を許容する判定結果)となることを契機として、作動口101に入球したパチンコ球を通出させる分岐通路115,116を前記メイン制御CPU60aが決定するようになっている。なお、以下の説明では、前記ゲート部34をパチンコ球が通過することを契機として開放作動を許容する判定結果となることを普図当りと指称する場合がある。具体的には、普図当りに伴って作動入球部110の普通開閉部材111を開放作動する態様(開閉動作パターンP1〜P5)をメイン制御CPU60aが決定することで、前記作動口101に入球したパチンコ球が第1分岐通路115および第2分岐通路116の何れかに振り分けられるよう構成されている。ここで、作動口101に入球したパチンコ球が第1分岐通路115および第2分岐通路116の何れの通路に振り分けられるかは、前記作動口101に入球したパチンコ球が前記振分部材121による振分領域に到来するタイミングと、そのタイミングにおける振分部材121の動作位置とにより定まるようになっている。そこで、振分部材121の作動態様、およびメイン制御CPU60aが決定する作動入球部110の普通開閉部材111の作動態様の夫々について説明する。
(振分部材121の振分動作パターンについて)
前記メイン制御ROM60bには、振分部材121を第1振分位置および第2振分位置に変位させるタイミングを定めると共に、当該第1振分位置および第2振分位置で振分部材121を保持する時間(振分時間)を定めた振分動作パターンが設定されている。そして、普図当り判定が当りの判定結果となることを契機として、振分動作パターンに定められたタイミングおよび振分時間で振分部材121を第1振分位置および第2振分位置に変位するよう前記メイン制御CPU60aが第2ソレノイド122を駆動制御するよう構成されている。ここで、前記振分動作パターンは、メイン制御ROM60bに1種類だけ設定されており、普図当り判定が当りの判定結果となるのに伴って一定の態様で振分部材121が第1振分位置および第2振分位置に変位するようになっている。
具体的に、前記振分動作パターンは、図8A、図8Bに示すように、第1振分位置に保持された振分部材121を、所定の作動開始タイミングにおいて第1振分位置から第2振分位置に変位させ、第2振分位置に変位させてから所定の時間(第1振分時間TZ1)の経過後に振分部材121を第2振分位置から第1振分位置に変位させ、当該第1振分位置に変位させてから更に所定の時間(第2振分時間TZ2)の経過後に振分部材121を第1振分位置から第2振分位置に変位させ、当該第2振分位置に変位させてから更に所定の時間(第3振分時間TZ3)の経過後に振分部材121を第2振分位置から第1振分位置に変位するよう設定されている。すなわち、振分部材121が第1振分位置にある状態(第2振分時間TZ2の間)でパチンコ球が分岐領域に到来することで、パチンコ球が第1分岐通路115へ振り分けられて第1可変始動部131の第1始動開閉部材135が開放作動し得ると共に、通路振分部120の振分部材121が第2振分位置にある状態(第1または第3振分時間TZ1,TZ3の間)でパチンコ球が分岐領域に到来することで、パチンコ球が第2分岐通路116へ振り分けられて第2可変始動部132の第1始動開閉部材166を開放作動し得るようになっている。ここで、実施例1では、普図当り判定に当選した場合に普図変動表示が終了してから所定の時間(例えば500ミリ秒)が経過したタイミングが、作動開始タイミングに設定されている。そして、後述のように、前記作動タイミングにおいて前記普通開閉部材111が開放作動されて、作動口101への入球が許容されるようになっている。
また、前記第1振分時間TZ1は、第1振分位置から第2振分位置への振分部材121の変位(すなわち前記作動開始タイミング)と同時に作動口101に入球したパチンコ球が振分部材121による振分領域まで移動するのに必要な時間よりも短い時間に設定されて、当該パチンコ球が振分領域まで移動したタイミングにおいて振分部材121が第1振分位置に位置するようになっている。従って、実施例1では、前記第1振分時間TZ1を40ミリ秒に設定してある。また、前記第2振分時間TZ2は、後述する第1の許容態様(後述の開放パターンP1,P2)で前記普通開閉部材111が開放作動された際に作動口101に入球したパチンコ球が振分部材121による振分領域に移動する最大時間よりも長い時間に設定される。すなわち、記第2振分時間TZ2は、第1の許容態様(開放パターンP1,P2)で前記普通開閉部材111が開放作動された場合に前記作動口101が開口する最長の開口時間(実施例1では、後述する第2作動口開放時間TA2となっている)の間に当該作動口101に入球したパチンコ球が振分部材121による振分領域に移動可能な最大時間よりも長い時間に設定され、実施例1では第2振分時間TZ2を700ミリ秒に設定してある。また、前記第3振分時間TZ3は、後述する第2の許容態様(開放パターンP3〜P6)で前記普通開閉部材111が開放作動された際に最終の開放作動に伴い作動口101に入球したパチンコ球が振分部材121による振分領域に移動する最大時間よりも長い時間に設定される。すなわち、記第3振分時間TZ3は、第2の許容態様(開放パターンP3〜P6)で前記普通開閉部材111が開放作動された場合に前記作動口101が開口する最も遅いタイミングの開口時間(実施例1では、後述する第15作動口開放時間TA15となっている)の間に当該作動口101に入球したパチンコ球が振分部材121による振分領域に移動可能な最大時間よりも長い時間に設定され、実施例1では第3振分時間TZ3を4224ミリ秒に設定してある。
すなわち、実施例1では、普図当り判定に当選するのに伴って、実質的に第1分岐通路115へのパチンコ球の振分動作を行った後に、第2分岐通路116へのパチンコ球の振分動作を振分部材121が行うよう前記メイン制御CPU60aにより第2ソレノイド122が駆動制御される。すなわち、振分部材121の作動タイミングと同時に作動口101に入球したパチンコ球は、実質的に前記第2分岐通路116へ移動不能となっており、第1振分時間TZ1の経過に伴って第1位置に変位した振分部材121により第1分岐通路115へ振り分けられるよう構成されている。
(作動入球部110の開放作動について)
次に、前記ゲート部34をパチンコ球が通過することを契機とした作動入球部110の開放作動について説明する。
(開放パターンについて)
前記メイン制御ROM60bには、前記作動入球部110の普通開閉部材111を開放位置および閉鎖位置に変位させるタイミングを定めると共に、当該開放位置および閉鎖位置で普通開閉部材111を保持する時間(開放時間)を定めた開放パターンP1〜P6が設定されている。そして、普図当り判定が当りの判定結果となることを契機として、開放パターンP1〜P6に定められたタイミングおよび開放時間で普通開閉部材111を開放位置および閉鎖位置に変位するよう前記メイン制御CPU60aが第1ソレノイド121を駆動制御するよう構成されている。すなわち、前記メイン制御CPU60aが開放パターンP1〜P6に基づいて第1ソレノイド121を駆動制御することで、前記普通開閉部材111が閉鎖位置から開放位置に変位して作動口101へのパチンコ球の入球を許容する開放作動と、開放位置から閉鎖位置に変位して作動口101への入球を規制する閉鎖作動とを行うようになっている。
(普図当り図柄と開放パターンの関係について)
ここで、実施例1のパチンコ機10では、図10に示すように、前記普通開閉部材111の作動態様が異なる複数(実施例1では6種類)の開放パターンP1〜P6が設定されており、普図当り判定で普図当りの判定結果(すなわち開放作動を許容する判定結果)となることを契機として複数の開放パターンP1〜P6の中から1つの開放パターンをメイン制御CPU60aが決定し、その決定された開放パターンP1〜P6に基づいて前記作動入球部110の普通開閉部材111を開閉作動するよう構成される。なお、実施例1では、メイン制御CPU60aが決定可能な開放パターンとして5種類の開放パターンが設定されており、以下の説明において、第1開放パターンP1、第2開放パターンP2、第3開放パターンP3、第4開放パターンP4、第5開放パターンP5として区別する場合がある。すなわち、実施例1のメイン制御CPU60aは、普図当り判定の判定が普図当りとなる判定結果の場合に、1回の普図当りに伴う普通開閉部材111の作動態様を定めた複数の開放パターンから開放パターンを決定する開放パターン決定手段としての機能を備えている。
ここで、図10に示すように、複数の開放パターンP1〜P6の内で何れの開放パターンで普通開閉部材111を開放動作させるかは、普図当り判定に当選した際に決定される普図当り図柄の種類に応じて決定されるようになっている。前述のように、実施例1では、普図当り判定の結果が普図はずれ(すなわち開放作動を許容しない判定結果)の場合に決定可能な1種類の普図はずれ図柄と、普図当り判定の結果が普図当りの場合に決定可能な複数種類の普図当り図柄が設定されており、普図当り図柄が決定された場合に、決定された普図当り図柄に応じた開放パターンで普通開閉部材111が開閉動作するようになっている。ここで、実施例1では、前述のように4種類の普図当り図柄(図柄1〜図柄4)が設定されており、ゲート部34をパチンコ球が通過した際(ゲートセンサ75が検出した際)に取得された普図決定用乱数に基づいて1つの普図当り図柄をメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、前記メイン制御CPU60aが決定可能な開放パターンは、普図当り判定を行う時点で特定される遊技状態に応じて定められており、普図決定用乱数に基づいて決定した図当り図柄に基づいて遊技状態に応じて定められた開放パターンをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。実施例1では、普図当り判定を行う時点での遊技状態が第1の変短状態であるか、第2の変短状態であるか、第1および第2の変短状態の何れでもない通常遊技状態(非変短状態)であるかにより、決定可能な開放パターンの種類が定められている。
具体的に、図10に示すように、遊技状態が非変短状態の場合には、普図当り図柄1、普図当り図柄3および普図当り図柄4に対して第1開放パターンP1が対応づけられ、普図当り図柄2に対して第3開放パターンP3が対応づけられており、第1開放パターンP1または第3開放パターンP3の何れかをメイン制御CPU60aが決定し得るよう設定されている。また、遊技状態が第1の変短状態の場合には、普図当り図柄1、普図当り図柄3および普図当り図柄4に対して第2開放パターンP2が対応づけられ、普図当り図柄2に対して第3開放パターンP3が対応づけられており、第2開放パターンP2または第3開放パターンP3の何れかをメイン制御CPU60aが決定し得るよう設定されている。そして、遊技状態が第2の変短状態の場合には、普図当り図柄1に対して第4開放パターンP4が対応づけられ、普図当り図柄2および普図当り図柄4に対して前記第3開放パターンP3が対応づけられ、普図当り図柄3に対して第5開放パターンP5が対応づけられており、第3〜第5開放パターンP3〜P5の何れかをメイン制御CPU60aが決定し得るよう設定されている。すなわち、通常遊技状態、第1の変短状態および第2の変短状態の夫々の場合において、複数の開放パターンの内の所定の開放パターン(実施例1では第3開放パターンP3)をメイン制御CPU60aが共通して決定し得るよう設定されている。
ここで、第1〜第6開放パターンP1〜P6は、1回の普図当りに伴って普通開閉部材111を開放作動した際の作動口101の総開放時間が異なるよう設定されており、第1〜第6開放パターンP1〜P6の何れの開放パターンに基づいて普通開閉部材111が作動するかによって作動口101へのパチンコ球の入球期待度が異なるようになっている。言い換えると、前記普図当り判定が開放作動を許容する判定結果となることを契機として前記作動口101へパチンコ球が入球して、前記可変始動部(第1可変始動部131や第2可変始動部132)の第1作動部材138を作動する割合が異なっている。従って、普通開閉部材111が作動される開放パターンP1〜P6の種類によって、前記可変始動部(第1可変始動部131や第2可変始動部132)の始動開閉部材(第1始動開閉部材135や第2始動開閉部材136)が開放作動する割合が異なり、普通開閉部材111の作動態様に対する遊技者の関心を高めている。ここで、実施例では、第1の許容態様(実施例では第1または第2開放パターンP1,P2)で普通開閉部材111が開放作動される場合よりも第2の許容態様(実施例では第3〜第6開放パターンP3〜P6)で普通開閉部材111が開放作動される場合の方が、第1作動部材138が作動する割合が高くなるように構成され、更に第2の許容態様の内の特定の態様(実施例では第6開放パターンP5)で普通開閉部材111が開放作動される場合の方が、第1作動部材138が作動する割合が高くなるように構成されている。
(第1開放パターンP1について)
前記第1開放パターンP1は、図8Aに示すように、普図当り判定に当選した場合に、普図当り判定に当選してから所定の作動開始タイミングにおいて前記普通開閉部材111を開放作動して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第1の作動口開放時間TA1の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定されている。すなわち、第1開放パターンP1では、普図当りに当選した際に、第1の作動口開放時間TA1の開放動作を普通開閉部材111に1回行わせるよう設定されている。なお、第1開放パターンP1における前記作動タイミングは、普図当り判定に当選してから前記振分部材121を最初に第1振分位置から第2振分位置に変位させるタイミングと同じタイミングに設定されている。ここで、前記第1の作動口開放時間TA1は、前記第1振分時間TZ1と同じ時間(すなわち実施例1では40ミリ秒)に設定されている。すなわち、実施例1では、第1開放パターンP1に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111を作動する際に、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第1振分位置に位置し、第1分岐通路115へ振り分けられたパチンコ球が前記第1可変始動部131の第1作動部材138を作動して第1始動開閉部材135を開放作動するようになっている。
(第2開放パターンP2について)
前記第2開放パターンP2は、図8Aに示すように、普図当り判定に当選した場合に、普図当り判定に当選してから所定の作動開始タイミングにおいて前記普通開閉部材111を開放作動して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第2の作動口開放時間TA2の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定されている。なお実施例1では、第2の作動口開放時間TA2を300ミリ秒に設定してある。また、第2開放パターンP2における前記作動開始タイミングは、普図当り判定に当選してから前記振分部材121を最初に第1振分位置から第2振分位置に変位させるタイミングと同じタイミングに設定されている。
ここで、前記第3の作動口開放時間TA3は、前記第1振分時間TZ1よりも長く、かつ第1振分時間TZ1および第2振分時間TZ2の合計時間(実施例1では740ミリ秒)よりも短く設定されて、第2の作動口開放時間TA2が経過するまでの間、当該振分部材121が第1振分位置に変位しているようになっている。そして、第2の作動口開放時間TA2が経過してから、第1振分位置から第2振分位置への2回目の動作を振分部材121が開始するまでの時間差TR((第1振分時間TZ1)+(第2振分時間TZ2)−(第2の作動口開放時間TA2))は、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動するのに必要な時間よりも長い時間に設定されている。すなわち、実施例1では、第2開放パターンP2に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111を作動する際に、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第1振分位置に位置して、第1分岐通路115へ振り分けられたパチンコ球が前記第1可変始動部131の第1作動部材138を作動して第1始動開閉部材135を開放作動するようになっている。
(第3開放パターンP3について)
前記第3開放パターンP3は、図8Aに示すように、普図当り判定に当選した場合に、普図当り判定に当選してから所定の作動開始タイミングにおいて前記普通開閉部材111を開放作動(1回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第3の作動口開放時間TA3の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(1回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させ、閉鎖位置への変位から第1の作動口閉鎖時間TB1の経過後に普通開閉部材111を開放作動(2回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第4の作動口開放時間TA4の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(2回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定される。更に、第3開放パターンP3では、2回目の閉鎖作動に伴う閉鎖位置への変位から第2の作動口閉鎖時間TB2の経過後に普通開閉部材111を開放作動(3回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第5の作動口開放時間TA5の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(3回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定されている。すなわち、第3開放パターンP3では、普図当りに当選した際に、3回の開放作動を普通開閉部材111に行わせるよう設定されている。なお実施例1では、第3および第4の作動口開放時間TA3,TA4を24ミリ秒に設定し、第5の作動口開放時間TA5を660ミリ秒に設定し、第1の作動口閉鎖時間TB1を660ミリ秒に設定し、第2の作動口閉鎖時間TB2を1200ミリ秒に設定してある。また、第3開放パターンP3における前記作動開始タイミングは、普図当り判定に当選してから前記振分部材121を最初に第1振分位置から第2振分位置に変位させるタイミングと同じタイミングに設定されている。
ここで、前記第3の作動口開放時間TA3および第4の作動口開放時間TA4は、作動口101へのパチンコ球の入球が実質的に不可能な時間に設定されると共に、第5の作動口開放時間TA5は、作動口101へのパチンコ球の入球が可能な時間に設定される。なお、第3開放パターンP3に基づく普通開閉部材111の2回目以降の開放作動は、当該普通開閉部材111の開放作動と同時に作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置するよう設定される。すなわち、普通開閉部材111の3回目の開放作動に伴う第5の作動口開放時間TA5の間に作動口101に入球したパチンコ球は、前記第1分岐通路115へ振り分けられることなく実質的に第2分岐通路116へ振り分けられるようになっている。すなわち、実施例1では、第3開放パターンP3に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111を作動する際に、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置して、第2分岐通路116へ振り分けられたパチンコ球が前記第2可変始動部132の第1作動部材138を作動して第2始動開閉部材136を開放作動するようになっている。
(第4開放パターンP4について)
前記第4開放パターンP4は、図8Bに示すように、普図当り判定に当選した場合に、普図当り判定に当選してから所定の作動開始タイミングにおいて前記普通開閉部材111を開放作動(1回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第6の作動口開放時間TA6の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(1回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させ、閉鎖位置への変位から第3の作動口閉鎖時間TB3の経過後に普通開閉部材111を開放作動(2回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第7の作動口開放時間TA7の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(2回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定される。更に、第4開放パターンP4では、2回目の閉鎖作動に伴う閉鎖位置への変位から第4の作動口閉鎖時間TB4の経過後に普通開閉部材111を開放作動(3回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第8の作動口開放時間TA8の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(3回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させ、閉鎖位置への変位から第5の作動口閉鎖時間TB5の経過後に普通開閉部材111を開放作動(4回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第9の作動口開放時間TA9の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(4回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定される。すなわち、第4開放パターンP4では、普図当りに当選した際に、4回の開放作動を普通開閉部材111に行わせるよう設定されている。なお実施例1では、第6〜第8の作動口開放時間TA6〜TA8を24ミリ秒に設定し、第9の作動口開放時間TA9を800ミリ秒に設定し、第3の作動口閉鎖時間TB3を660ミリ秒に設定し、第4および第5の作動口閉鎖時間TB4,TB5を1200ミリ秒に設定してある。また、第4開放パターンP4における前記作動開始タイミングは、普図当り判定に当選してから前記振分部材121を最初に第1振分位置から第2振分位置に変位させるタイミングと同じタイミングに設定されている。
ここで、前記第6〜第8の作動口開放時間TA6〜TA8は、作動口101へのパチンコ球の入球が実質的に不可能な時間に設定されると共に、第9の作動口開放時間TA9は、作動口101へのパチンコ球の入球が可能な時間に設定される。なお、第4開放パターンP4に基づく普通開閉部材111の2回目以降の開放作動は、当該普通開閉部材111の開放作動と同時に作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置するよう設定される。すなわち、普通開閉部材111の4回目の開放作動に伴う第9の作動口開放時間TA9の間に作動口101に入球したパチンコ球は、前記第1分岐通路115へ振り分けられることなく第2分岐通路116へ振り分けられるようになっている。すなわち、実施例1では、第4開放パターンP4に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111を作動する際に、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置して、第2分岐通路116へ振り分けられたパチンコ球が前記第2可変始動部132の第1作動部材138を作動して第2始動開閉部材136を開放作動するようになっている。
(第5開放パターンP5について)
前記第5開放パターンP5は、図8Bに示すように、普図当り判定に当選した場合に、普図当り判定に当選してから所定の作動開始タイミングにおいて前記普通開閉部材111を開放作動(1回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第10の作動口開放時間TA10の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(1回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させ、閉鎖位置への変位から第6の作動口閉鎖時間TB6の経過後に普通開閉部材111を開放作動(2回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第11の作動口開放時間TA11の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(2回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定される。すなわち、第5開放パターンP5では、普図当りに当選した際に、2回の開放作動を普通開閉部材111に行わせるよう設定されている。なお実施例1では、第10の作動口開放時間TA10を24ミリ秒に設定し、第11の作動口開放時間TA5を360ミリ秒に設定し、第6の作動口閉鎖時間TB6を660ミリ秒に設定してある。また、第5開放パターンP5における前記作動開始タイミングは、普図当り判定に当選してから前記振分部材121を最初に第1振分位置から第2振分位置に変位させるタイミングと同じタイミングに設定されている。
(第6開放パターンP6について)
前記第6開放パターンP6は、図8Bに示すように、普図当り判定に当選した場合に、普図当り判定に当選してから所定の作動開始タイミングにおいて前記普通開閉部材111を開放作動(1回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第12の作動口開放時間TA12の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(1回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定される。更に、第6開放パターンP6では、1回目の閉鎖作動に伴う閉鎖位置への変位から第7の作動口閉鎖時間TB7の経過後に普通開閉部材111を開放作動(2回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第13の作動口開放時間TA13の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(2回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させ、閉鎖位置への変位から第8の作動口閉鎖時間TB8の経過後に普通開閉部材111を開放作動(3回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第14の作動口開放時間TA14の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(3回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させ、閉鎖位置への変位から第9の作動口閉鎖時間TB9の経過後に普通開閉部材111を開放作動(4回目)して閉鎖位置から開放位置に変位させ、開放位置への変位から第15の作動口開放時間TA15の経過後に普通開閉部材111を閉鎖作動(4回目)して開放位置から閉鎖位置に変位させる動作をメイン制御CPU60aが行わせるよう設定される。すなわち、第6開放パターンP6では、普図当りに当選した際に、4回の開放作動を普通開閉部材111に行わせるよう設定されている。なお実施例1では、第12の作動口開放時間TA12を24ミリ秒に設定し、第13〜第15の作動口開放時間TA13〜TA15を1000ミリ秒に設定し、第7の作動口閉鎖時間TB7を660ミリ秒に設定してある。また、第6開放パターンP6における前記作動開始タイミングは、普図当り判定に当選してから前記振分部材121を最初に第1振分位置から第2振分位置に変位させるタイミングと同じタイミングに設定されている。
ここで、前記第12の作動口開放時間TA12は、作動口101へのパチンコ球の入球が実質的に不可能な時間に設定されると共に、第13〜第15の作動口開放時間TA12〜TA15は、作動口101へのパチンコ球の入球が可能な時間に設定される。なお、第6開放パターンP6に基づく普通開閉部材111の2回目以降の開放作動は、当該普通開閉部材111の開放作動と同時に作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置するよう設定される。すなわち、普通開閉部材111の2〜4回目の開放作動に伴い作動口101に入球したパチンコ球は、前記第1分岐通路115へ振り分けられることなく第2分岐通路116へ振り分けられるようになっている。すなわち、実施例1では、第6開放パターンP6に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111を作動する際に、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置して、第2分岐通路116へ振り分けられたパチンコ球が前記第2可変始動部132の第1作動部材138を作動して第2始動開閉部材136を開放作動するようになっている。このように、第6開放パターンP6は、第3〜第5開放パターンP3〜P6よりも前記第2可変始動部132を開放作動し易い開放パターンとして設定されている。
ここで、前記第10の作動口開放時間TA10は、作動口101へのパチンコ球の入球が実質的に不可能な時間に設定されると共に、第11の作動口開放時間TA11は、作動口101へのパチンコ球の入球が可能な時間に設定される。なお、第5開放パターンP5に基づく普通開閉部材111の2回目以降の開放作動は、当該普通開閉部材111の開放作動と同時に作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置するよう設定される。すなわち、普通開閉部材111の2回目の開放作動に伴う第11の作動口開放時間TA11の間に作動口101に入球したパチンコ球は、前記第1分岐通路115へ振り分けられることなく実質的に第2分岐通路116へ振り分けられるようになっている。すなわち、実施例1では、第5開放パターンP5に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111を作動する際に、作動口101に入球したパチンコ球が分岐領域まで移動した時点で前記振分部材121が第2振分位置に位置して、第2分岐通路116へ振り分けられたパチンコ球が前記第2可変始動部132の第1作動部材138を作動して第2始動開閉部材136を開放作動するようになっている。
このように、実施例1のパチンコ機10では、第1および第2開放パターンP1,P2は、前記作動口101に入球したパチンコ球を第1分岐通路115に振り分ける態様で普通開閉部材111を開放および閉鎖作動するよう設定され、第3〜第6開放パターンP3〜P6は、前記作動口101に入球したパチンコ球を第2分岐通路116に振り分ける態様で普通開閉部材111を開放および閉鎖作動するよう設定されている。すなわち、普図当り判定において当りの判定結果(開放判定手段が開放作動を許容する判定結果)となることを契機として、第1の許容態様(第1および第2開放パターンP1,P2)および第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)の何れかで普通開閉部材111を開放作動し得るよう構成されている。そして、第1の許容態様(第1および第2開放パターンP1,P2)により普通開閉部材111を開放作動することで、前記第1可変始動部131の第1始動開閉部材135の開放作動が許容され、第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)により普通開閉部材111を開放作動することで、前記第2可変始動部132の第2始動開閉部材136の開放作動が許容されるよう構成されている。なお、最終的に各可変始動部131,132の始動開閉部材135,136を開放作動するには、各許容態様で普通開閉部材111を開放作動して作動口101を開放している間に、当該作動口101へ入球することが必要となる。
また、前記第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)に伴う普通開閉部材111の開放作動(実施例1では2回目以降の開放作動)が、前記第1の許容態様(第1および第2開放パターンP1,P2)に伴う普通開閉部材111の開放作動よりも後に生起されるよう設定されている。すなわち、前記第1可変始動部131の第1始動開閉部材135の開放作動が許容されるタイミングよりも後に、前記第2可変始動部132の第2始動開閉部材136の開放作動が許容され得るようにすることで、普通開閉部材111の開放作動に対する関心を高めている。
また、第1の許容態様(第1および第2開放パターンP1,P2)により普通開閉部材111が開放作動される場合に作動口101にパチンコ球が入球可能な時間よりも、第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)により普通開閉部材111が開放作動される場合に作動口101にパチンコ球が入球可能な時間の方が長い時間に設定されている。すなわち、第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)により普通開閉部材111が開放作動されることで、第1の許容態様(第1および第2開放パターンP1,P2)により普通開閉部材111が開放作動される場合よりも作動口101にパチンコ球が入球し易くなっている。すなわち、始動開閉部材135,136の開放作動が許容される可能性が異なる第1の許容態様および第2の許容態様により普通開閉部材111を開放作動し得るよう構成され、普通開閉部材111が作動する態様(開放パターンP1〜P6)に対する遊技者の関心を高めている。
また、第2の許容態様により普通開閉部材111を開放作動する開放パターンとして第3〜第6開放パターンP3〜P6を設定し、当該第3〜第6開放パターンP3〜P6において作動口101へのパチンコ球の入球が可能となる時間(第5、第9、第11、第13〜第15の作動口開放時間TA5,TA9,TA11,TA13〜TA15)を異ならせるよう設定してある。すなわち、第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)により普通開閉部材111が開放作動される場合に、普通開閉部材111を作動する開放パターンに応じて始動開閉部材135,136の開放作動が許容される可能性を異ならせるよう構成されていることで、普通開閉部材111が開放作動する態様(開放パターンP3〜P6)に対する遊技者の関心を高めている。また、第3〜第5開放パターンP3〜P5において普通開閉部材111が2回目に開放作動されるタイミングを一致させることで、2回目に普通開閉部材111が開放作動されるタイミングまで第3〜第5開放パターンP3〜P5の何れに基づいて開放作動されるかを秘匿する(区別を困難にする)ことができる。同様に、第3〜第4開放パターンP3〜P4において普通開閉部材111が3回目に開放作動されるタイミングを一致させることで、3回目に普通開閉部材111が開放作動されるタイミングまで第3〜第4開放パターンP3〜P4の何れに基づいて開放作動されるかを秘匿する(区別を困難にする)ことができる。このように、特定の遊技状態(第2の変短状態)において特定の許容態様(実施例1では第2の許容態様)により普通開閉部材111を開放作動する場合に、作動口101へのパチンコ球の入球が可能となる時間(第5、第9および第11の作動口開放時間TA5,TA9,TA11)を秘匿する(区別を困難にする)ことで、普通開閉部材111が開放作動する態様(開放パターンP3〜P5)に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。また、作動口101へのパチンコ球の入球が可能となるタイミングを秘匿することで、変則的な遊技を抑制することが可能となる。
すなわち、実施例1のパチンコ機10では、特図当り判定が特図当りの判定結果となることに伴って特図当り図柄Aが決定された場合には、前記第1の当り遊技後の遊技において第1可変始動口102へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第1〜第3の当り遊技)が発生する可能性が高く、特図当り図柄Bが決定された場合には、前記第2の当り遊技後の遊技において第2可変始動口103へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第4〜第5の当り遊技)が発生する可能性が高くなるよう構成されている。また、特図当り判定が特図当りの判定結果となることに伴って特図当り図柄Xが決定された場合には、前記第3の当り遊技後の遊技において変短状態(第2の変短状態)が付与されている間(第3の当り遊技の終了後の7回の図柄変動演出が行われるまでの間)は、第2可変始動口103へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第4〜第5の当り遊技)が発生する可能性が高く、変短状態(第2の変短状態)の付与が終了して通常遊技状態(非変短状態)に移行した後は、固定始動口32へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第1〜第3の当り遊技)が発生する可能性が高くなるようになっている。
更に、特図当り判定が特図当りの判定結果となることに伴って特図当り図柄Oが決定された場合には、前記第4の当り遊技後の遊技において第2可変始動口103へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第4〜第5の当り遊技)が発生する可能性が高くなるよう構成されている。また、特図当り判定が特図当りの判定結果となることに伴って特図当り図柄Yが決定された場合には、前記第5の当り遊技後の遊技において変短状態(第2の変短状態)が付与されている間(第5の当り遊技の終了後の7回の図柄変動演出が行われるまでの間)は、第2可変始動口103へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第4〜第5の当り遊技)が発生する可能性が高く、変短状態(第2の変短状態)の付与が終了して通常遊技状態(非変短状態)に移行した後は、固定始動口32へのパチンコ球の入賞に基づく当り遊技(すなわち第1〜第3の当り遊技)が発生する可能性が高くなるようになっている。すなわち、決定される特図当り図柄の種類によって、当該当り遊技後の遊技においてパチンコ球が固定始動口32、第1および第2可変始動口102,103へ入賞する入賞割合を変化させることで、次に発生する当り遊技の種類が変動するようになっている。
(パチンコ機10の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例1のパチンコ機10には、図4に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板60(メイン制御手段)と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板(サブ制御手段)とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板に出力されるようになっている。
また、実施例1のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10の前枠13や遊技盤20が備える各種発光装置18の発光制御を行う発光制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、発光制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、発光制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光装置18の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや大きさ等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図4に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記固定始動検出センサ75、第1可変始動検出センサ77、第2可変始動検出センサ78、特別入賞検出センサ79、ゲートセンサ76等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、第1および第2特図表示部50A,50B、普図表示部55等の各表示部が接続されて、各センサの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、各表示部の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60a(開放制御手段)には、前記可変作動入球部110の第1ソレノイド121、通路振分部120の第2ソレノイド122および特別入賞部40に設けられた特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイドの駆動制御が行われるようになっている。
(始動部への入賞に伴う入賞情報について)
メイン制御CPU60aは、始動部(固定始動部31、第1可変始動部131または第2可変始動部132へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には始動検出センサ(固定始動検出センサ75、第1可変始動検出センサ77または第2可変始動検出センサ78)がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動検出センサ75,77,78の検出を契機として取得する乱数としては、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例1では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、何れかの始動検出センサ75,77,78の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記固定始動部31、第1可変始動部131および第2可変始動部132にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の始動保留領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する始動保留領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例1では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して、当該第2始動保留情報に基づく特図当り判定(図柄変動演出)を優先して実行するよう構成されている。
具体的に、メイン制御RAM60cには、第1始動保留情報を記憶可能な第1始動保留領域と、第2始動保留情報を記憶可能な第2始動保留領域とが設けられており、固定始動検出センサ75、第1可変始動検出センサ77の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第1始動保留領域に記憶され、第2可変始動検出センサ78の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が第2始動保留領域に記憶されるようになっている。また、第1始動保留領域および第2始動保留領域の夫々は、第1特図記憶領域〜第4特図記憶領域の4つの記憶領域から構成されており、始動検出センサ75,77,78の1回の検出を契機に取得される入賞情報(各種乱数値)が対応する始動保留領域の第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、特図当り判定を行う場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で第1始動保留情報に優先して第2特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
特図当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技を発生するか否か)(すなわち特図当りか否か)の特図当り判定で用いる乱数である。実施例1では、特図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、特図当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例1では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図に対応する乱数と、特図当りの当選を示す100種類の特図に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、固定始動検出センサ75および第1可変始動検出センサ77の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2可変始動検出センサ78の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記特図当り図柄としての特図1および特図2は、当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、当り遊技の種類毎に当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否か定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、当り遊技の種類毎に当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。すなわち、実施例1において、入賞情報としての特図決定用乱数は、特図当り判定が特図当りの判定結果となることを契機として付与する付与特典の決定に用いる乱数(情報)となっている。
また、演出実行判定用乱数は、前述した特図当り判定の判定がはずれの判定結果となった場合に(当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例1では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、発光装置18の発光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
前記特図変動パターン決定用乱数は、前記特図変動パターン決定用乱数は、図柄変動演出における演出内容を特定する複数の特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いられる乱数である。実施例1では、一次振分用乱数として、「0」〜「253」の全254通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例1のパチンコ機10では、特図当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン決定用乱数は、固定始動部31、第1可変始動部131または第2可変始動部132へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には固定始動検出センサ75、第1可変始動検出センサ77または第2可変始動検出センサ78がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、固定始動部31、第1可変始動部131へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2可変始動部132へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動口31,102,103への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(特図当り判定に関わる判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、当り遊技を発生することを示す特図当り判定値が記憶されている。特図当り判定値は、前記特図当り判定用乱数を用いて特図当りか否かの判定(特図当り判定)で用いる判定値であり、特図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、特図当り判定値は、特図当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される特図当り判定値の数(実施例1では1092個)は、非確変状態の場合に設定される特図当り判定値の数(実施例1では164個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における特図当り判定値の設定数を多くすることで、当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、特図当り判定の結果が特図当りの判定結果の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例1では、特図決定用判定値には、前述した200種類の特図決定用乱数に対応した「1」〜「200」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(特図当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
ここで、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点の遊技状態(確変状態や変短状態か否か)に応じて判定値の設定数が異なっている。すなわち、第1始動保留情報および第2始動保留情報に基づいて行われる演出実行判定の場合では、変短状態が付与されていない非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。また、演出実行判定値は、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう設定されている。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報およびの記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するよう設定されている。実施例1のパチンコ機10では、第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の記憶数を合算した合算数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するよう設定されている。
具体的に、非確変状態かつ非変短状態(非確変非変短状態)または確変状態かつ非変短状態(確変非変短状態)において、特図始動保留情報の合算数が「0」の場合に32個の演出実行判定値が設定され、合算数が「1」の場合に25個の演出実行判定値が設定され、合算数が「2」の場合に22個の演出実行判定値が設定され、合算数が「3」〜「7」の場合に20個の演出実行判定値が設定されている。同様に、確変状態かつ変短状態(確変変短状態)において、特図始動保留情報の合算数が「0」の場合に40個の演出実行判定値が設定され、合算数が「1」の場合に30個の演出実行判定値が設定され、合算数が「2」の場合に25個の演出実行判定値が設定され、合算数が「3」〜「7」の場合に20個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、変短状態の場合には、非変短状態の場合に比べてリーチ演出が発生し易くなるよう構成されており、変短状態で行われる図柄変動演出において特図当りが発生する期待感を高めるようになっている。ここで、変短状態の内で、第2の変短状態の場合よりも第1の変短状態の場合における演出実行判定値の設定数を少なくすることで、第2の変短状態の場合に比べて第1の変短状態の場合にリーチ演出が発生し易くするようにしてもよい。
また、メイン制御ROM60bには、特図変動パターン決定用判定値が記憶されている。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン決定用乱数を用いて複数種類の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の所定数の判定値が割当てられており、取得された特図変動パターン決定用乱数に対応する判定値が割り当てられた特図変動パターンがメイン制御CPU60aにより選択されるようになっている。
(特図変動パターンについて)
メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから飾図が確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の特図当り用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われないリーチなしはずれ用の特図変動パターンとが設けられている。なお、特図当り用の特図変動パターンは、特図当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチなしリーチなしはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、特図当りまたは特図はずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
(ゲート部への入賞に伴う開放判定情報について)
メイン制御CPU60aは、ゲート部34をパチンコ球が通過したこと(具体的にはゲートセンサ76がパチンコ球を検出したこと)を契機として開放判定情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ76の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例1では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ76の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている開放判定情報を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲート部34に入球(ゲートセンサ76をパチンコ球が検出)した際に取得される開放判定情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する保留領域が定まっており、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。具体的に、メイン制御RAM60cには、普図始動保留情報を記憶可能な保留領域は、第1普図記憶領域〜第4普図記憶領域の4つの記憶領域から構成されており、ゲートセンサ76の1回の検出を契機に取得される開放判定情報(各種乱数値)が第1領域〜第4領域に順に記憶されると共に、普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で第1領域〜第4領域から普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
前記普図当り判定用乱数は、普図変動表示の結果として第2可変始動部132の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例1では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出表示が行われた結果として普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。そして、取得した普図当り判定用乱数が普図当り判定値と一致する場合に、メイン制御CPU60aが普図当りと判定して、普図変動表示が行われた後に普通開閉部材111を開閉させるようになっている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かにより判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態(第1の変短状態または第2の変短状態)の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例1では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例1では10922個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態(第1の変短状態または第2の変短状態)における普図当り判定値の設定数を多くすることで、非変短状態よりも普図当りが発生し易くなるよう構成される。すなわち、実施例1のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ75の検出を契機として開放作動を許容する開放判定手段としての機能を備えている。
普図決定用乱数は、普図当り判定が普図当りの判定結果定の場合に普図表示部55に確定停止表示させる普図当り図柄1〜普図当り図柄4を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例1では、普図決定用乱数として、「0」〜「196」の全197通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。すなわち、ゲートセンサ76の検出を契機として取得される普図決定用乱数の値により、普図当りの場合に普図表示部55に確定停止表示される普図として前述した普図当り図柄1〜普図当り図柄4が特定される。なお、普図当り判定がはずれの判定結果の場合には、普図表示部55に確定停止表示させる普図として普図はずれ図柄が特定される。
前記普図変動パターン振分用乱数は、普図表示器55において行われる普図変動表示の変動時間(普図変動時間)を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例1では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「22」の全23通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
(普図当り判定に関わる判定値について)
メイン制御ROM60bには、普図決定用判定値が記憶されている。普図決定用判定値は、普図当り判定の結果が肯定の場合に、普図表示器55に確定停止させる普図当り図柄としての普図当り図柄1〜普図当り図柄4を、ゲートセンサ76によるパチンコ球の検出時に取得した普図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例1では、普図決定用判定値には、197個の普図決定用乱数に対応した「0」〜「196」の197個の整数値が設定されており、普図決定用判定値の夫々に普図当り図柄1〜普図当り図柄4が対応付けられている。具体的に、普図当り図柄1に対して61個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄2に対して2個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄3に対して77個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄4に対して57個の普図決定用判定値が割り当てられている。
ここで、図10に示すように、前記普図当り図柄1〜普図当り図柄4には、前述のように普図当り判定を行う時点で特定される遊技状態に応じて対応する第1〜第6開放パターンP1〜P6が定められており、普図当り図柄1〜4が特定されることで、普図変動表示の終了後に普通開閉部材111を開閉動作させる開放パターンが特定されるようになっている。ここで、遊技状態が非変短状態(通常遊技状態)の場合には、普図当り図柄1、普図当り図柄2、普図当り図柄4に対して第1開放パターンP1が対応づけられ、普図当り図柄3に対して第6開放パターンP6が対応づけられていることから、120/197の割合で第1開放パターンP1をメイン制御CPU60aが決定して第1の許容態様で普通開閉部材111を開放作動する一方、77/197の割合で第6開放パターンP6をメイン制御CPU60aが決定して第2の許容態様で普通開閉部材111を開放作動するよう構成されている。そして、第1の変短状態では、普図当り図柄1、普図当り図柄3および普図当り図柄4に対して第2開放パターンP2が対応づけられ、普図当り図柄2に対して第3開放パターンP3が対応づけられていることから、195/197の割合で第2開放パターンP2をメイン制御CPU60aが決定して第1の許容態様で普通開閉部材111を開放作動する一方、2/197の割合で第3開放パターンP3をメイン制御CPU60aが決定して第2の許容態様で普通開閉部材111を開放作動するよう構成されている。また、第2の変短状態では、普図当り図柄1に対して第4開放パターンP4が対応づけられ、普図当り図柄2および普図当り図柄4に対して前記第3開放パターンP3が対応づけられ、普図当り図柄3に対して第5開放パターンP5が対応づけられていることから、61/197の割合で第4開放パターンP4をメイン制御CPU60aが決定し、59/197の割合で第3開放パターンP3をメイン制御CPU60aが決定し、77/197の割合で第5開放パターンP5をメイン制御CPU60aが決定して、第2の許容態様で普通開閉部材111を開放作動するよう構成される。すなわち、普図決定用乱数が普通開閉部材111を作動する許容態様(開放パターン)を決定する情報としての機能を有している。
このように、第2許容態様の内の特定の態様(第6開放パターンP6)は、遊技状態が非変短状態(通常遊技状態)の場合に決定可能に構成されている。すなわち、第6開放パターンP6は、非変短状態において図柄変動が行われる場合または当り遊技が行われている場合に決定可能な開放パターンとして設定さえている。また、当り遊技が行われている間に普図当り判定が普図当りの判定結果となる場合に、第1の変短状態の間に普図当り判定が普図当りの判定結果となる場合よりも、第2許容態様が決定される割合が高くなるよう構成されている。言い換えると、当り遊技の間は、第1の変短状態の間よりも第2可変始動部132が開放作動する可能性が高く、第1の変短状態に移行する前の当り遊技に対する関心を高めている。
すなわち、遊技状態特定情報(確変フラグや変短フラグ)に基づいて特定される遊技状態に応じて、メイン制御CPU60aが第1の許容態様(第1または第2開放パターンP1〜P1)を決定する割合と第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)を決定する割合とが異なるよう構成されている。従って、遊技状態特定情報(確変フラグや変短フラグ)に基づいて特定される遊技状態に応じて、開放作動を許容する判定結果となることを契機として前記可変始動部131,132の始動開閉部材135,136が開放作動する割合が異なっている。より具体的に、実施例では特定される遊技状態が非変短状態か、第1変短状態か第2の変短状態によって、第1の許容態様(第2開放パターンP2)が決定される割合と第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)が決定される割合とが異なるようにしてある。また、第1の許容態様および第2の許容態様を決定可能な状態において、第1の許容態様(第2開放パターンP2)よりも第2の許容態様(第3開放パターンP3)の方が決定される割合が高くなっている。このように、通常遊技状態の場合と通常遊技状態を特定しない場合(第1または第2の変短状態の場合)とで、開放作動を許容する判定結果となることを契機として可変始動部131,132の始動開閉部材135,136が開放作動する割合を異ならせてある。
ここで、実施例では、通常遊技状態の場合よりも第1または第2の変短状態の場合の方が可変始動部131,132の始動開閉部材135,136が開放作動する割合が高くなると共に、第1の変短状態の場合よりも第2の変短状態の場合の方が可変始動部131,132の始動開閉部材135,136が開放作動する割合が高くなるよう構成されている。より具体的に、実施例では、第1の変短状態の場合よりも第2の変短状態の場合の方が第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)が決定される割合が高く、第2可変始動部132の始動開閉部材136が開放作動する割合が高くしてある。各遊技状態において開放作動を許容する判定結果となることを契機として可変始動部131,132の始動開閉部材135,136が開放作動する割合は、作動入球部110を開放作動する許容態様(開放パターンP1〜P6)の決定割合や、作動口101の開放時間に応じて変えることができ、各遊技状態での普図変動時間を変更することで始動開閉部材135,136が開放作動する割合を変えることが可能である。
(普図変動パターンについて)
実施例1では、異なる普図変動時間を定めた複数種類の普図変動パターンがメイン制御ROM60bに設定されており、ゲート部34をパチンコ球が通過した際に(より具体的には通過球検出センサ48がパチンコ球を検出した際に)取得される普図変動パターン決定用乱数に基づいて、メイン制御CPU60aが普図変動時間を決定するようになっている。実施例1では、図11に示すように、第1の普図変動時間(実施例1では5000ミリ秒)に設定された第1の普図変動パターン、第2の普図変動時間(実施例1では560ミリ秒)に設定された第2の普図変動パターン、第3の普図変動時間(実施例1では1200ミリ秒)に設定された第3の普図変動パターン、第4の普図変動時間(実施例1では700ミリ秒)に設定された第4の普図変動パターン、第5の普図変動時間(実施例1では1400ミリ秒)に設定された第5の普図変動パターンが設定されている。
メイン制御ROM60bには、普図当り判定を行う際に特定される遊技状態が非変短状態であるか、第1の変短状態であるか、第2の変短状態であるかに応じて、普図変動パターン毎の普図変動パターン決定用判定値が設定されており、前記ゲート部34にパチンコ球が通過した際に取得された普図変動パターン決定用乱数に基づいて1つの普図変動パターン(変動時間)が決定されるようになっている。すなわち、各普図変動パターンに定められた普図変動時間が、普図当り判定において普図当りの判定結果(開放作動を許容する判定結果)となってから、普通開閉部材111が開放作動されるまで(始動開閉部材135,136の開放作動が許容されるまで)に要する許容待機時間となる。このように、実施例1のメイン制御CPU60aは、許容待機時間を決定する許容待機時間決定手段として機能するよう構成されている。ここで、実施例1では、普図変動パターン決定用判定値には、普図変動パターン決定用乱数に対応した「0」〜「22」の23個の整数値が設定されている。
具体的に、図11に示すように、普図当り判定を行う際の遊技状態が非変短状態の場合にメイン制御CPU60aが普図変動パターンとして、第1の普図変動パターンに対して22個の普図決定用判定値が割り当てられ、第5の普図変動パターンに対して1個の普図決定用判定値が割り当てられており、普図変動パターン決定用乱数に応じて第1または第5の普図変動パターンが決定されるようになっている。すなわち、通常遊技状態(図柄変動が行われる場合または当り遊技が行われている場合)に普図当り判定が普図当りの判定結果の場合に決定可能な許容待機時間として、時間の異なる複数の許容待機時間が設定されている。また、通常遊技状態(図柄変動が行われる場合または当り遊技が行われている場合)に普図当り判定が普図当りの判定結果の場合に決定可能な許容待機時間は、前記第2のラウンド間インターバル時間よりも短く設定されており、第2のラウンド間インターバル時間の間に第2可変始動部132の第2始動開閉部材136の開放作動が許容され得るようにしてある。
また、普図当り判定を行う際の遊技状態が第1の変短状態の場合にメイン制御CPU60aが普図変動パターンとして、第2の普図変動パターンに対して8個の普図決定用判定値が割り当てられ、第3の普図変動パターンに対して15個の普図決定用判定値が割り当てられており、普図変動パターン決定用乱数に応じて第2または第3の普図変動パターンが決定されるようになっている。また、普図当り判定を行う際の遊技状態が第2の変短状態の場合にメイン制御CPU60aが普図変動パターンとして、第4の普図変動パターンに対して13個の普図決定用判定値が割り当てられ、第5の普図変動パターンに対して10個の普図決定用判定値が割り当てられており、普図変動パターン決定用乱数に応じて第4または第5の普図変動パターンが決定されるようになっている。これにより、遊技状態に応じて普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間がランダムになり普通開閉部材111を作動するタイミングを予測することが困難になる。また、前述のように遊技状態に応じて普通開閉部材111を作動する開放パターンが変化することで、普通開閉部材111を作動するタイミングを予測することがより困難になる。このため、普通開閉部材111が開放するタイミングを狙ってパチンコ球を打ち出す等の変則的な遊技を効果的に防止することが可能になる。
(メイン制御基板での処理について)
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。メイン制御CPU60aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ms毎)に実行するようになっている。ここで、メイン制御CPU60aが実行する通常処理では、各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、遊技情報表示部Mでの表示内容に関する処理、フラグの設定処理、当り遊技の実行に関する処理等を実行すると共に、始動部への入賞に関する特図入力処理や、特図当り判定に関する特図開始処理を実行するようになっている。以下、特図入力処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図12に示すように、第1始動部(固定始動部31、第1可変始動部131)にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動部(固定始動部31、第1可変始動部131)に対応する固定始動検出センサ75、第1可変始動検出センサ77がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cにおける第1始動保留領域の第1〜第4領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動部(第2可変始動部132)にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動部(第2可変始動部132)に対応する第2可変始動検出センサ78がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、一次振分用乱数の値および二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2入賞時始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの第2始動保留領域の第1〜第4領域に設定し(ステップA18)、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図13に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の制御周期(実施例1では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン決定用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図14に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する特図当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に特図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち特図当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(特図当り確率)は、1092/65536に設定されている。そして、ステップB22における特図当り判定の判定結果が肯定の場合には(当り遊技が発生する場合には)、特図当りとなる変動であることを示す特図当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値には、特図2の特図当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで特図当り図柄を決定することになる。そして、特図当り図柄(特図2)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいて特図当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の特図当り判定の判定結果が否定の場合には(特図当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例1では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、所定の制御コマンドを設定する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、決定した特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドや、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている特図当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン決定用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例1のパチンコ機10では、第2可変始動部132への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、固定始動部31または第1可変始動部131への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により第1特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図15に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した特図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する特図当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に特図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち特図当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(特図当り確率)は、1092/65536に設定されている。そして、ステップB32における特図当り判定の判定結果が肯定の場合には(当り遊技が発生する場合には)、特図当りとなる変動であることを示す特図当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値には、特図1の特図当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで特図当り図柄を決定することになる。そして、特図当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいて特図当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の特図当り判定の判定結果が否定の場合には(特図当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例1では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン決定用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、所定の制御コマンドを設定する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、決定した特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドや、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
ここで、特図開始処理において設定された各制御コマンドは、前述した通常処理におけるコマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが演出制御基板65に対して出力すると共に、タイマ更新処理において特図変動パターンで特定された変動時間の計測をメイン制御CPU60aが開始し、これと同時に、メイン制御CPU60aが特図変動表示を開始させるように対応する特図表示部50A,50Bを制御する。そして、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを演出制御基板65に出力する。
ここで、メイン制御CPU60aは、特図当り図柄が確変状態を付与する種類の特図当り図柄(特図当り図柄A,B,O)の場合には、フラグ設定処理において当り遊技の終了後に確変状態を示す確変フラグを「1」に設定する。この確変フラグは、確変状態の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが確変フラグを「0」に設定するようになっている。実施例1では、確変状態の終了条件は、次の特図当り遊技が開始することで成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングで確変フラグを「0」に設定するようになっている。すなわち、遊技状態特定情報としての確変フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、特図当り図柄が第1の変短状態を付与する特図当り図柄の場合には、フラグ設定処理において変短フラグを第1の変短状態を示す「1」に設定し、第2の変短状態を付与する特図当り図柄の場合には、変短フラグを第2の変短状態を示す「2」に設定する。この変短フラグは、変短状態(第1の変短状態または第2の変短状態)の終了条件が満たされることで、フラグ設定処理においてメイン制御CPU60aが変短フラグを「0」に設定するようになっている。すなわち、遊技状態特定情報としての変短フラグを参照することでメイン制御CPU60aが遊技状態を特定し得るようになっている。実施例1では、変短状態の終了条件は、次の特図当り遊技が開始するか、特図当りに当選した際に決定された変短状態の付与期間(変短回数)の図柄変動演出(特図変動表示)を実行することで成立するようになっており、メイン制御CPU60aが当り遊技を開始するタイミングまたは変短回数の次の図柄変動演出(特図変動表示)が行われる前に変短フラグを「0」に設定する。また、フラグ設定処理では、当り遊技の開始時に、前記確変フラグおよび変短フラグを何れも「0」に設定するよう設定されえいる。
すなわち、確変フラグの値を参照することで、確変状態が付与された遊技状態か確変状態が付与されていない非確変の遊技状態かをメイン制御CPU60aが特定し得るよう構成されている。また、遊技状態特定情報(確変フラグや変短フラグの値)を参照することで、第1入球容易状態(第1の変短状態)が付与された遊技状態か、第2入球容易状態(第2の変短状態)が付与された遊技状態か、第1入球容易状態(第1の変短状態)および第2入球容易状態(第2の変短状態)が付与されていない通常遊技状態かをメイン制御CPU60aが特定し得るようになっている。このように、メイン制御CPU60aは、複数の遊技状態を特定可能な遊技状態判定手段として機能するよう構成されている。また、変短状態の付与期間の経過に伴い変短状態の終了条件を満たした場合には、コマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが変短終了コマンドを演出制御基板65に出力するようになっている。
(ゲート部34への入球に伴う制御処理について)
また、メイン制御CPU60aが実行する通常処理では、ゲート部34への入賞に関する普図入力処理や、普図当り判定に関する特図開始処理を実行するようになっている。以下、普図入力処理および普図開始処理について具体的に説明する。
(普図入力処理について)
普図入力処理では、図16に示すように、ゲート部34をパチンコ球が通過したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップF11)。すなわち、ステップF11においてメイン制御CPU60aは、ゲート部34に対応する通過球検出センサ48がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップF11の判定結果が否定の場合には、普図入力処理を終了する。ステップF11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている普図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップF12)。ステップF12の判定結果が否定(すなわち普図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、普図入力処理を終了する。
ステップF12の判定結果が肯定(普図始動保留情報の保留数<4)の場合には、普図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1普図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップF13)。続いて、メイン制御RAM60cから普図当り判定用乱数の値、普図決定用乱数の値、普図変動パターン決定用乱数の値をメイン制御CPU60aが読み出して、当該乱数の値を普図始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップF14)。これにより、普図入力処理が終了する。
(普図開始処理について)
次に、普図開始処理について図17に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、普図開始処理を所定の周期(実施例1では4ms)毎に実行している。普図開始処理では、メイン制御CPU60aは、普図表示器55において普図が変動表示中であるか、または普図当り中であるか否かを判定する(ステップG11)。そして、ステップG11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。一方、ステップG11の判定結果が否定の場合には、普図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップG12)、普図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップG13)。ステップG13の判定結果が否定の場合には(普図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。またメイン制御CPU60aは、ステップG13の判定結果が肯定の場合には(普図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される普図変動処理フラグに普図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが普図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップG14)、当該普図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている普図当り判定用乱数の値、普図決定用乱数の値、普図変動パターン決定用乱数をメイン制御CPU60aが取得する(ステップG15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した普図始動保留情報が記憶される第1普図記憶領域から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2普図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した普図始動保留情報が記憶されている第2普図記憶領域の情報(乱数)を、前記第1普図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した普図始動保留情報が記憶されている第3普図記憶領域の情報(乱数)を前記第2普図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)普図始動保留情報が記憶されている第4普図記憶領域の情報(乱数)を前記第3普図記憶領域に記憶させる。すなわち、普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の普図始動保留情報の保留数に対応するように普図保留表示部56の表示を変更させる。
前記ステップG15の処理により各種乱数が取得されると、メイン制御CPU60aは、取得した普図当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている普図当り判定値と一致するか否かを判定する普図当り判定(当り抽選)を行う(ステップG16)。ここで、前述したように、第1または第2の変短状態が付与されていない遊技状態の時(非変短状態の時)に普図当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち普図当り確率)は、1/65536に設定され、第1また第2の変短状態が付与された遊技状態の時(低確変短あり状態または確変変短あり状態の時)に判定結果が肯定となる確率(普図当り確率)は、65535/65536に設定されている。すなわち、メイン制御CPU60aは、変短フラグにより特定される遊技状態に基づいて普図当り判定を行うことで、開放作動を許容するか否かを決定している。
次いで、メイン制御CPU60aは、普図当りに伴う普通開閉部材111の開閉条件(第1〜第6開放パターンP1〜P6および普図変動パターン)を決定する(ステップG18)。すなわち、ステップG18では、普通開閉部材111の開閉条件として、取得した普図決定用乱数の値に基づいて、普図表示部55に確定停止表示される普図当り図柄1〜普図当り図柄4をメイン制御CPU60aが決定する。そして、メイン制御CPU60aは、変短フラグにより特定される遊技状態に基づいて、決定した普図当り図柄1〜普図当り図柄4に対応する第1〜第6開放パターンP1〜P6を決定する。すなわち、変短フラグが「0」の場合(非変短状態)には、普図当り図柄1〜普図当り図柄4を決定することで第1開放パターンP1を決定して普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「1」を設定する。また、変短フラグが「1」の場合(第1の変短状態の場合)には、普図当り図柄1、普図当り図柄3および普図当り図柄4を決定することで第2開放パターンP2を決定して普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「2」を設定すると共に、普図当り図柄2を決定することで第3開放パターンP3を決定して普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「3」を設定する。更に、変短フラグが「2」の場合(第1の変短状態の場合)には、普図当り図柄1を決定することで第4開放パターンP4を決定して普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「4」を設定し、普図当り図柄2または普図当り図柄4を決定することで第2開放パターンP2を決定して普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「2」を設定し、普図当り図柄3を決定することで第5開放パターンP5を決定して普図当りの変動であることを示す普図当りフラグに「5」を設定する。
また、ステップG18では、普通開閉部材111の開閉条件として、取得した普図変動パターン決定用乱数の値に基づいて、普図表示部55で行われる普図変動の変動時間をメイン制御CPU60aが決定する。ここで、普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当て数は、普図当り判定が行われる際の遊技状態に応じて設定されていることから、メイン制御CPU60aは、変短フラグにより特定される遊技状態に基づいて普図変動パターンを決定する。すなわち、変短フラグが「0」の場合(非変短状態の場合)には第1の普図変動パターンを決定し、変短フラグが「1」の場合(第1の変短状態の場合)には普図変動パターン決定用乱数に基づいて第2または第3の普図変動パターンを決定し、変短フラグが「2」の場合(第2の変短状態の場合)には普図変動パターン決定用乱数に基づいて第4または第5の普図変動パターンを決定する。
また、ステップG16での普図当り判定の判定結果が否定の場合には(普図当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、普図表示部55にて確定停止表示される普図はずれを示す普図を最終停止図柄として決定すると共に、普図表示部55で実行する普図変動の変動時間を決定する(ステップG19)。なお、普図はずれの場合における普図変動パターンの決定は、前述した普図当りにおける普図変動パターンの決定と同じであるため、詳細な説明は省略する。そして、ステップG18,G19において普図変動パターンおよび最終停止図柄が決定されると、所定の制御コマンドを設定する。具体的には、メイン制御CPU60aは、決定した普図変動パターンを指定すると共に普図変動の開始を指示する普図変動パターン指定コマンドや、開放パターンP1〜P6を指示するための開放パターン指定コマンドを設定する。そして、メイン制御CPU60aは、普図開始処理を終了する。
ここで、普図開始処理において設定された各制御コマンドは、前述した通常処理におけるコマンド入出力処理においてメイン制御CPU60aが演出制御基板65に対して出力すると共に、タイマ更新処理において普図変動パターンで特定された普図変動時間の計測をメイン制御CPU60aが開始し、これと同時に、メイン制御CPU60aが普図変動表示を開始させるよう普図表示部55を制御する。そして、メイン制御CPU60aは、前記指定した普図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、普図変動の停止を指示し、普図を確定停止表示させるための普図停止コマンドを演出制御基板65に出力する。そして、普図表示部55に普図当り図柄を表示した後に、普図開始処理とは別の処理で、前記普図当りフラグで特定される開放パターンP1〜P6で普通開閉部材111を開放作動するようメイン制御CPU60aが第1ソレノイド121を駆動制御すると共に、所定の振分動作パターンで振分部材121を第1振分位置および第2振分位置に変位するよう第2ソレノイド122を駆動制御して、始動開閉部材135,136の開放作動を許容するようになっている。ここで、前述のように、当り遊技の開始時に確変フラグおよび変短フラグを何れも「0」に設定するよう設定されており、当り遊技が行われている間は非変短状態と同じ条件で普図当り判定や、普図当り図柄(すなわち開放パターン)の決定、普図変動パターン(すなわち普図変動時間)の決定等が決定されるようになっている。
(演出制御基板について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図4に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。各演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aが取得した入賞情報(乱数値)に基づいて、前記図柄表示装置17で行わせる図柄変動演出の演出内容を決定する演出内容決定手段として機能するよう構成されている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられており、特図変動パターンに対応付けられた演出パターンの中から1つの演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄列の飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、発光装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
また、演出制御ROM65bには、発光制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(演出制御基板での処理について)
次に、演出制御基板65の演出制御CPU65aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。演出制御CPU65aは、パチンコ機10への電源投入に伴いセキュリティーチェック等の初期設定処理を実行した後に、パチンコ機10での遊技が可能な状態に移行する。この状態では、通常処理を所定の制御周期(4ms毎)に実行するようになっている。ここで、演出制御CPU65aが実行する通常処理では、演出制御用の各種乱数を更新する乱数更新処理や、時間を計測するタイマ更新処理や、各種のコマンドを入出力するコマンド入出力処理や、図柄変動時の演出実行に関する処理、フラグの設定処理、当り遊技時の演出実行に関する処理等を実行する。
すなわち、演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)から入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力する。演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列の飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が特図当り図柄の場合には、特図当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列の飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを演出制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない特図当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、第1の変短状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、第2の変短状態を付与する特図当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「2」に設定し、変短状態を付与しない特図当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。また、メイン制御基板60から出力される変短終了コマンドに基づいて変短情報フラグを「0」に設定する。すなわち、実施例1のパチンコ機10では、演出制御CPU65aが遊技状態を特定し得るよう構成されている。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列の飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列の飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列の飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列の飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記演出制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、演出制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、演出制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70や発光制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(演出制御について)
次に、演出制御基板65で実行される処理について説明する。演出制御基板65では、前記変動開始制御コマンドが入力された際に、図柄変動演出の変動開始に関わる処理が行われる。演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを発光制御基板72や音制御基板73等に出力する。すなわち、演出制御CPU65aは、決定された変動パターンに基づいた図柄変動演出を実行させる演出実行制御制御手段として機能する。
ここで、演出制御CPU65aが選択可能な演出パターンは、特図変動パターン毎に分類されており、特図変動パターンに対応する演出パターンが選択される。また、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列の飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が特図当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列の飾図が決定される。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列の飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを発光制御基板72や音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列の飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列の飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列の飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
(表示制御基板70について)
表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
(可変始動部の開放作動を許容した許容状態であることの報知演出について)
実施例1のパチンコ機10は、図2〜図3に示すように、普図当り判定が当りの判定結果となることを契機として、普通開閉部材111の開放作動を許容したことを報知する報知手段が設けられている。実施例1では、メイン制御CPU60aが複数の開放パターンの内の特定の開放パターンP2〜P5を決定した場合に、普通開閉部材111の開放作動が許容されたことを報知し得るよう構成されている。具体的には、普図当り判定が当りの判定結果となることを契機として、普通開閉部材111を長時間開放作動する開放パターンP2〜P5が決定された場合に、演出制御CPU65aが報知手段により報知演出を実行することを決定し得るよう構成されている。なお、以下の説明では、特定の開放パターンP2〜P5が決定された場合に行われる報知演出を開放パターン報知演出と指称する。すなわち、普通開閉部材111の開放作動に伴って始動開閉部材135,136の開放作動を殆ど期待できない第1開放パターンP1が決定された場合には、演出制御CPU65aが報知手段により開放パターン報知演出を実行しないことを決定し、普通開閉部材111の開放作動に伴って始動開閉部材135,136の開放作動を期待し得る第2〜第5開放パターンP2〜P5が決定された場合には、演出制御CPU65aが報知手段により開放パターン報知演出を実行することを決定するよう構成されている。すなわち、作動口101への入球を契機として可変始動部131,132の開放作動を許容した許容状態であることを報知するようになっている。
ここで、実施例のパチンコ機10では、非変短状態で当り遊技以外の場合は左打ちの遊技形態で基本的に遊技が行われることが想定される。そこで実施例では、非変短状態の場合に演出制御CPU65aが前記開放パターン報知演出を実行することを決定しないように構成されている。このように、非変短状態で当り遊技以外の場合に開放パターン報知演出が行われないようにすることで、右打ちの遊技形態に変更する必要があると遊技者に誤解されるのを防止できる。非変短状態の場合に第6開放パターンP6が決定された場合に、演出制御CPU65aが開放パターン報知演出を実行することを決定するよう構成してもよい。なお、非変短状態では、右打ちの遊技形態で遊技が行われる当り遊技の場合に演出制御CPU65aが開放パターン報知演出を実行することを決定可能に構成し、左打ちの遊技形態で遊技が行われる当り遊技以外の場合には演出制御CPU65aが開放パターン報知演出を実行することを決定しないよう構成することが好ましい。
ここで、実施例1では、前記第2の複合入球部100において第1可変始動部131の配設位置に対応して第1報知演出部141が設けられると共に、第2可変始動部132の配設位置に対応して第2報知演出部142が設けられている。そして、第1始動開閉部材135の開放作動を期待し得る第2開放パターンP2が決定された場合に、演出制御CPU65aが第1報知演出部141により開放パターン報知演出を実行することを決定すると共に、第2始動開閉部材136の開放作動を期待し得る第3〜第5開放パターンP3〜P5が決定された場合に、演出制御CPU65aが第2報知演出部142により開放パターン報知演出を実行することを決定するようになっている。なお、第1および第2報知演出部141,142は、複数色で発光可能なLED等の発光体141a,142aを備えており、決定された開放パターン報知演出の種類に応じた発光態様で発光体141a,142aを発光することで開放パターン報知演出を実行するよう構成されている。また、所定の開放パターン報知演出(実施例1では後述する第3の報知演出パターンに基づく報知演出)を実行することを演出制御CPU65aが決定した場合には、普通開閉部材111の開放作動を許容したことを報知する開放パターン報知演出以外の遊技演出の実行に用いられる演出実行手段(例えば図柄表示装置17やスピーカ、前枠13や遊技盤20に設けられた発光装置等)により開放パターン報知演出を実行するよう構成され、当該演出実行手段が報知手段として機能するよう構成される。なお開放パターン報知演出以外の遊技演出としては、図柄変動演出やリーチ演出、当り遊技中の当り遊技演出等である。実施例1では、所定の開放パターン報知演出(実施例1では後述する第2の報知演出パターンEP2に基づく演出)を実行することを演出制御CPU65aが決定した場合に、図柄表示装置17に「作動口101を狙え」等の文字や画像表示をすることで開放パターン報知演出を実行するよう構成されている。なお、実施例1では前記第1および第2報知演出部141,142を、普通開閉部材111の開放作動を許容したことを報知する報知演出専用の報知手段として備えているが、当該第1および第2報知演出部141,142を報知演出以外の遊技演出において発光させて演出を行うようにしてもよい。
ここで、図18に示すように、演出制御ROM65bには、開放パターン報知演出の演出内容を定めた報知演出パターンが設定されており、特定の開放パターンP2〜P5が決定されることを契機に演出制御CPU65aが報知演出パターンを決定して開放パターン報知演出を実行するようになっている。実施例1では、普図当り判定が行われた時点の遊技状態と、決定された開放パターンP2〜P5の種類に応じて演出制御CPU65aが報知演出パターンを決定するよう構成されている。実施例1では、変短情報フラグの値により特定される遊技状態と、メイン制御基板60から入力される開放パターンコマンドにより特定される開放パターンに基づいて、演出制御CPU65aが報知態様(報知演出パターン)を決定するよう構成されている。具体的に、遊技状態が第1の変短状態の場合に決定可能な報知演出パターン(実施例1では第1の報知演出パターンPE1および第2の報知演出パターンPE2)が設定されると共に、遊技状態が第2の変短状態の場合に決定可能な報知演出パターン(実施例1では第3の報知演出パターンPE3)が設定されて、遊技状態に応じた報知演出パターンが決定されるようになっている。なお、遊技状態が第1の変短状態の場合に決定可能な報知演出パターンのみ、あるいは遊技状態が第2の変短状態の場合に決定可能な報知演出パターンのみを演出制御ROM65bに設定してもよい。また、演出制御ROM65bに設定する報知演出パターンの種類はこれに限られるものではない。
前記第1の報知演出パターンEP1は、図18に示すように、第1の変短状態で第2開放パターンP2が決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能に構成され、前記第2の報知演出パターンEP2は、第1の変短状態で第3開放パターンP3が決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能に構成されている。また、前記第3の報知演出パターンEP3は、第2の変短状態で第3〜第5開放パターンP3〜P5が決定された場合に演出制御CPU65aが決定可能に構成されている。言い換えると、第1の報知演出パターンEP1は、第1の許容態様で普通開閉部材111が開放作動される場合(第1可変始動部131の第1始動開閉部材135の開放作動が許容される場合)に演出制御CPU65aが決定可能に構成され、第2および第3の報知演出パターンEP2,EP3は、第2の許容態様で普通開閉部材111が開放作動される場合(第2可変始動部132の第2始動開閉部材136の開放作動が許容される場合)に演出制御CPU65aが決定可能に構成されている。すなわち、普通開閉部材111が開放作動する許容態様に応じた種類の開放パターン報知演出を演出制御CPU65aが決定し得るよう構成されている。ここで、第1の許容態様の場合に決定可能な報知演出パターンのみ、あるいは第2の許容態様の場合に決定可能な報知演出パターンのみを演出制御ROM65bに設定してもよい。すなわち、第2の許容態様の場合に決定可能な報知演出パターン(例えば実施例1の第2および第3の報知演出パターンEP2,EP3)のみを設定した場合には、作動口101への入球を契機として第2可変始動部132の開放作動を許容した許容状態であることを報知することができる。
第1の報知演出パターンEP1は、前記第1報知演出部141において開放パターン報知演出を行うよう設定され、第2および第3の報知演出パターンEP2,EP3は、前記第2報知演出部142において開放パターン報知演出を行うよう設定されている。また、第2の報知演出パターンEP2は、前記第2報知演出部142での開放パターン報知演出と合わせて前記図柄表示装置17での開放パターン報知演出を行うよう設定される。ここで、各開放パターンP2〜P5に基づいて普通開閉部材111を開放作動する際に、当該普通開閉部材111がパチンコ球が入球可能となる長開放作動を開始する前(すなわち第2、第5、第9または第11の作動口開放時間TA2,TA5,TA9,TA11になる前)に開放パターン報知演出を実行するよう設定される。すなわち、報知演出部141,142は、普通開閉部材111が長開放作動することを報知している。
実施例1では、普図当り判定が当りの判定結果となることを契機として普通開閉部材111を開放作動する場合に、普図変動表示が停止して普図当りが開始されるタイミングで報知演出部141,142において開放パターン報知演出を行うよう演出制御CPU65aが制御するようになっている。また、普通開閉部材111が長開放作動を終了するタイミング(すなわち閉鎖作動するタイミング)で、報知演出部141,142における開放パターン報知演出を終了するよう演出制御CPU65aが制御している。すなわち、報知演出部141,142が開放パターン報知演出を行う間に作動口101にパチンコ球を入球することで、可変始動部131,132の始動開閉部材135,136を開放作動させ得ることを遊技者に報せて、作動口101への入球を狙った遊技を促すようになっている。
また、前記演出制御CPU65aは、第1の変短状態で第1の許容態様(第2開放パターンP2)を決定した場合と、第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合とで、普通開閉部材111の開放作動を許容したことを異なる態様で報知するよう構成されている。ここで、第1の変短状態で第1の許容態様(第2開放パターンP2)を決定した場合よりも第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合の方が、遊技者の注意を惹き付け得る態様で開放パターン報知演出が行われるよう構成されている。実施例1では、第1の変短状態で第1の許容態様(第2開放パターンP2)を決定した場合に決定される第1の報知演出パターンEP1は、前記第1報知演出部141において報知演出LAを行うよう設定され、第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合に決定される第2の報知演出パターンEP2は、前記第2報知演出部142において報知演出LB1を行うよう設定されている。また、第2の報知演出パターンEP2は、第2報知演出部142での報知演出LB1に合わせて前記図柄表示装置17において報知演出LCを行うよう設定されている。
実施例1において、報知演出LAは、前記第1報知演出部141を所定の発光色で発光させることで行われるよう設定されており、当該第1報知演出部141が発光することで第1可変始動部131の第1始動開閉部材135を開放作動し得ることを報知するようになっている。また、前記報知演出LB1は、前記第2報知演出部142を所定の発光色で発光させることで行われるよう設定されており、当該第2報知演出部142が発光することで第2可変始動部132の第2始動開閉部材136を開放作動し得ることを報知するようになっている。更に、前記報知演出LCは、前記図柄表示装置17に「作動口101を狙え」等の文字や画像表示を表示することで、作動口101へパチンコ球を入球させ得る状態であることを報知するよう設定されている。また、報知演出LAでは、第1報知演出部141の発光体を同一色で点灯して演出態様を変化させないよう設定され、報知演出LB1では、第2報知演出部142の発光体を点滅させると共に点滅毎に発光色を変えて演出態様を変化させるよう設定されている。このように、実施例1では、第2の報知演出パターンEP2に基づいて演出を実行する場合に、演出態様を変化させると共に遊技者の注目度が高い図柄表示装置17において報知演出LCを併せて行うことで、第1の報知演出パターンEP1に基づいて演出を実行する場合よりも遊技者の関心を惹き付け得るようにしてある。なお、前記した各報知演出LA,LB1,LCの演出内容は一例であり、第1の報知演出パターンEP1や第2の報知演出パターンEP2に基づいて行われる演出内容は任意に変更し得るものである。
ここで、実施例1における第1の変短状態では、第1の許容態様(第2開放パターンP2)で普通開閉部材111を開放作動することで、作動口101への入球を契機として第1可変始動部131の開放作動が許容され、第2の許容態様(第3開放パターンP3)で普通開閉部材111を開放作動することで、作動口101への入球を契機として第2可変始動部132の開放作動が許容される。すなわち、第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合には、特図当り判定で特図当りの判定結果となった際に有利な付与特典が付与され得る第2可変始動部132の開放作動が許容されることから、この場合の報知態様を、遊技者の注意を惹き付ける態様にすることで、第1の変短状態において第2可変始動部132の開放作動が許容されることを目立つように積極的に報知して、第2可変始動部132が開放作動することへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上することができる。また、第1の遊技状態において決定される許容態様(開放パターンP2,P3)に応じて報知する報知手段を変えることで、決定される許容態様に適した報知を可能となる。
また、前記演出制御CPU65aは、第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合と、第2の変短状態で第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)を決定した場合とで、普通開閉部材111の開放作動を許容したことを異なる態様で報知するよう構成されている。ここで、第2の変短状態で第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)を決定した場合よりも、第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合の方が、遊技者の注意を惹き付け得る態様で開放パターン報知演出が行われるよう構成されている。第1の変短状態で第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合に決定される第2の報知演出パターンEP2は、前述した通りであり、説明を省略する。そして、実施例1では、第2の変短状態で第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)を決定した場合に決定される第3の報知演出パターンEP3は、第2報知演出部142において報知演出LB2を行うよう設定されている。
前記報知演出LB2は、前記第2報知演出部142を所定の発光色で発光させることで行われるよう設定されており、当該第2報知演出部142が発光することで第2可変始動部132の第2始動開閉部材136を開放作動し得ることを報知するようになっている。また、報知演出LB2では、第2報知演出部142の発光体を同一色で点灯して演出態様を変化させないよう設定されている。このように、実施例1では、第2の報知演出パターンEP2に基づいて演出を実行する場合に、演出態様を変化させると共に遊技者の注目度が高い図柄表示装置17において報知演出LCを併せて行うことで、第3の報知演出パターンEP3に基づいて演出を実行する場合よりも遊技者の関心を惹き付け得るようにしてある。なお、前記した各報知演出LB2の演出内容は一例であり、第3の報知演出パターンEP3に基づいて行われる演出内容は任意に変更し得るものである。
ここで、実施例1では、第2の変短状態では常に第2の許容態様が決定されるのに対して、第1の変短状態では第1の許容態様および第2の許容態様の何れかが決定される。このため、第2の変短状態において第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)を決定した場合の報知態様よりも、第1の変短状態において第2の許容態様(第3開放パターンP3)を決定した場合の報知態様を、遊技者の注意を惹き付ける態様にすることで、第1の変短状態において第2可変始動部132の第2始動開閉部材136が開放作動することへの期待感を高めて、遊技の興趣を向上することができる。また、遊技状態(第1の変短状態または第2の変短状態)に応じて報知する報知手段を変えることで、遊技状態に適した報知が可能となる。
(当り遊技における演出について)
また、演出制御CPU65aは、当り遊技の時間(オープニング時間、ラウンド遊技の時間、ラウンド間インターバル時間およびエンディング時間)を利用して、当り遊技の種類に応じた当り遊技演出を行うよう構成されている。なお、当り遊技演出は、前記図柄表示装置17で行われる表示演出や、音出力手段(スピーカ19)から出力される音による演出、発光演出手段(ランプ装置18等)の発光による演出を組み合わせて行うことができる。なお、可動体を有する可動演出手段を備える構成にあっては、当該可動体の動作による演出を特図当り遊技演出に組み合わせることができる。ここで、当り遊技演出として、特図当り遊技の開始を識別可能な演出が行われるオープニング演出や、特別入賞口41へのパチンコ球の入賞を狙うことができる期間であることを識別可能な演出が行われるラウンド演出や、ラウンド遊技が終了したことができる期間であることを識別可能な演出が行われるインターバル演出や、特図当り遊技の終了を識別可能な演出が行われるエンディング演出が、特図当り遊技の種類に応じて行われる。なお、このオープニング演出は、オープニング時間の開始(当り遊技の開始)に合わせて開始され、エンディング演出は、エンディング時間の終了(当り遊技の終了)に合わせて終了されるようになっている。ここで、オープニング演出やラウンド演出、インターバル演出、エンディング演出の夫々は、演出の境目を区別し得る演出内容である必要はなく、連続した映像のように共通した演出を実行することで演出の境目を区別し得ないようにすることも可能である。実施例では、当り遊技演出の演出内容を定めた複数の当り遊技演出パターンが演出制御ROM65bに設定されており、決定された当り遊技の種類に応じた当り遊技演出パターンを演出制御CPU65aが決定することで、当り遊技の種類に応じた当り遊技演出を実行し得るよう構成されている。なお、各当り遊技の種類に対応する当り遊技演出パターンは1種類である必要はなく、1つの当り遊技に対応して複数の当り遊技演出パターンを設定して、演出制御CPU65aが決定するようにしてもよい。また、当り遊技演出パターンを複数の当り遊技に共通して設定することも可能である。
実施例1のパチンコ機10は、特定の当り遊技が決定された場合に、当該当り遊技の実行中に前記普通開閉部材111の開放作動が許容されること(第2可変始動部132の開放作動が許容され得ること)を報知し得るよう構成されている。具体的には、前記特定の閉鎖待機状態が設定された第2の当り遊技が決定された場合に、演出制御CPU65aが報知手段により報知演出を実行することを決定し得るよう構成されている。すなわち、普通開閉部材111が開放作動されて作動口101に入球可能な特定の閉鎖待機状態であることを報知するようになっている。なお、以下の説明では、特定の閉鎖待機状態を報知する報知演出を特定状態報知演出と指称する。実施例では、前記第2報知演出部142におよび図柄表示装置17において特定状態報知演出を実行するよう構成されており、当該第2報知演出部142におよび図柄表示装置17が特定状態報知演出の報知手段として機能している。なお、スピーカや発光装置等の演出実行手段を特定状態報知演出の報知手段として用いることも可能である。
ここで、図19に示すように、演出制御ROM65bには、特定状態報知演出の演出内容を定めた特定状態報知演出パターンが設定されており、第2の当り遊技が開始することを契機に演出制御CPU65aが作動口報知演出パターンを決定して、当該第2の当り遊技の間に特定状態報知演出を実行するようになっている。実施例1では、第2の当り遊技が開始する時点でメイン制御CPU60aが記憶する普図始動保留情報の記憶数に応じて演出制御CPU65aが特定状態報知演出パターンを決定するよう構成されている。すなわち、第2の当り遊技の実行中にメイン制御CPU60aが記憶する普図始動保留情報の記憶数に基づいた報知演出を実行し得るよう構成されている。なお、メイン制御CPU60aが実行するコマンド入出力処理において、前記メイン制御RM60cが記憶する普図始動保留情報の記憶数が変動する毎に、当該普図始動保留情報の記憶数を識別可能な制御コマンドが演出制御基板65に出力されるよう構成されており、当該制御コマンドに基づいて普図始動保留情報の記憶数を演出制御RAM65cに記憶するよう演出制御CPU60aが制御処理するよう構成されている。すなわち、演出制御CPU60aは、演出制御RAM65cに記憶した情報を参照することで、普図始動保留情報の記憶数を適宜に把握し得るよう構成されている。
実施例1では、第2の当り遊技りを開始するタイミングで特定状態報知演出を行うと共に、特定の閉鎖待機状態が終了するタイミング(すなわち第2のラウンド間インターバル時間が経過するタイミング)で特定状態報知演出を終了するよう演出制御CPU65aが制御している。すなわち、特定状態報知演出が行われる間に作動口101にパチンコ球を入球することで、可変始動部131,132の始動開閉部材135,136を開放作動させ得ることを遊技者に報せて、作動口101への入球を狙った遊技を促すようになっている。
具体的に、普図始動保留情報の記憶数が少ない(実施例では0〜2個)場合に決定可能な第1の特定状態報知演出パターンSP1が設定されると共に、普図始動保留情報の記憶数が多い(実施例では3〜4個)場合に決定可能な第2の特定状態報知演出パターンが設定されて、記憶数に応じた特定状態報知演出パターンSP2が決定されるようになっている。なお、前記第1の特定状態報知演出パターンSP1は、前記第2報知演出部142において報知演出LB3を行うと共に、前記図柄表示装置17において報知演出LC2を行うよう設定されている。そして、前記第2の特定状態報知演出パターンSP2は、前記第2報知演出部142において報知演出LB4を行うと共に、前記図柄表示装置17において報知演出LC3を行うよう設定されている。なお、実施例では、普図始動保留情報の記憶数が最大で4個に設定されることから、記憶数毎に対応して4つの特定状態報知演出パターンを設定してもよく、また記憶数毎に複数の特定状態報知演出パターンを対応させて、記憶数に応じた複数の特定状態報知演出パターンから演出制御CPU65aが決定するようにすることもできる。また、演出制御ROM65bに設定する特定状態報知演出パターンの種類はこれに限られるものではない。
ここで、普図始動保留情報の記憶数が多い場合よりも当該記憶数が少ない場合の方が、遊技者の注意を惹き付け得る態様で特定状態報知演出が行われるよう構成されている。実施例では、報知演出LB3は、第2報知演出部142の発光体を点滅させると共に点滅毎に発光色を変えて演出態様を変化させるよう設定され、報知演出LB4は、第2報知演出部142の発光体を点滅させると共に点滅毎に発光色を変えないよう設定されている。また報知演出LC2および報知演出LC3は、前記図柄表示装置17に「作動口101を狙え」等の文字や画像表示を表示すると共に、報知演出LC2の場合の方が報知演出LC3より図柄表示装置17の広範囲に表示されるよう設定されている。なお、前記した各報知演出LB3,LB4,LC2,LC3の演出内容は一例であり、演出内容は任意に変更しすることができ、開放パターン報知演出と同じ演出内容とすることも可能である。
また、前記特定状態報知演出パターンSP1,SP2に基づく報知演出LB3,LB4は、第2の当り遊技の開始と同時に演出を開始するよう設定されると共に、報知演出LC2,LC3は、第2の当り遊技における特定の閉鎖待機状態が開始(実施例では3ラウンド目のラウンド遊技の終了)により演出を開始するよう設定されている。このように、特定状態報知演出は、第2の当り遊技に設定された特定の閉鎖待機状態となる以前に行われると共に、第2の当り遊技が進行するのに合わせて特定状態報知演出の演出態様が変化するよう設定されている。すなわち、特定の閉鎖待機状態となる以前に特定状態報知演出を行うことで、普通開閉部材111の開放作動への注意を喚起し得ると共に、特定の閉鎖待機状態において遊技者の注意を惹き付け得る演出態様が変わることで、特定の閉鎖待機状態における普通開閉部材111の開放作動への期待感を高めて、遊技の興趣を向上するようになっている。
このように、メイン制御CPU60aや演出制御CPU65aは、制御プログラムに基づいて制御処理を実行することで、各種の機能を発揮するようになっている。すなわち、始動部31,131,132への入賞(何れかの始動検出手段による検出を契機として)を契機として入賞情報を取得する入賞情報取得手段、入賞情報取得手段による入賞情報の取得を契機として当りか否か(当り遊技を生起するか否か)を判定する当り判定手段、当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技を決定する当り遊技決定手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。またメイン制御CPU60aは、決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出の終了後)に付与する当り遊技付与手段としての機能を備えている。メイン制御CPU60aは、前記入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて、前記図柄表示手段で行わせる図柄変動演出の変動時間を特定する変動パターンを複数から決定する変動パターン決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、第1特典遊技(確変状態)を付与するか否かを決定する第1特典遊技決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に第1特典遊技を付与する第1特典遊技付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、前記当り判定が当りの判定結果となることを契機として、前記可変始動部への遊技球の入球が容易な第2特典遊技状態(入球容易状態としての変短状態)を付与するか否かを決定する第2特典遊技状態決定手段(入球容易状態決定手段)として機能している。そして、入球容易状態を付与する場合に、入球容易状態を付与する期間を決定する付与期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入球容易状態を付与する期間だけ変短状態を付与する第2特典遊技状態付与手段(入球容易状態付与手段)としても機能している。更には、実施例1では、入球容易状態として第1入球容易状態(第1の変短状態)および第2入球容易状態(第2の変短状態)が設定されており、メイン制御CPU60aが、前記当り判定が当りの判定結果となることを契機として、可変始動部への遊技球の入球が容易な第1入球容易状態を当り遊技の後に付与する第1入球容易状態付与手段として機能すると共に、当り判定が当りの判定結果となることを契機として、可変始動部への遊技球の入球が容易な第2入球容易状態を前記当り遊技の後に付与する第2入球容易状態付与手段として機能するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、所定の遊技状態特定情報を参照することで遊技状態を特定する遊技状態判定手段として機能する。なお、遊技状態特定情報としては、確変状態の付与状況を特定する情報や、変短状態の付与状況を特定する情報を設定することができ、特定情報の組み合わせにより複数の遊技状態を特定可能である。すなわち、実施例1のメイン制御CPU60aは、前記当り判定手段が当りの判定結果となることを契機として当り遊技を含む付与特典を決定する付与特典決定手段として機能する。
また、実施例のメイン制御CPU60aは、前記遊技領域21を流下するパチンコ球が所定の入球部(ゲート部34)に入球することを契機として開放作動を許容する開放判定手段として機能しており、当該開放判定手段が開放作動を許容する判定結果となることを契機に始動開閉部材135,136が開放作動することで可変始動口102,103に入賞可能になるよう構成されている。更に、メイン制御CPU60aは、開放作動を許容する判定結果となることを契機として作動入球部110を開放作動する許容態様(開放パターン)を決定するよう構成されており、開放作動を許容する判定結果となることを契機として第1の許容態様および第2の許容態様で作動する態様決定手段としてメイン制御CPU60aが機能するようになっている。
また、前記メイン制御RAM60cは、第1始動部への遊技球の入球を契機として入球毎に取得した情報および前記第2始動部への遊技球の入球を契機として入球毎に取得した情報の夫々を始動保留情報として個別に複数記憶可能な記憶手段として機能する。具体的に、メイン制御RAM60cは、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)において変動表示が行われている間に第1始動部(固定始動検出センサ75、第1可変始動検出センサ77)への入球を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する記憶手段として機能し、表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)において変動表示が行われている間に第2始動部(第2可変始動検出センサ78)への入球を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する記憶手段として機能する。また、演出制御CPU65aは、前記図柄表示手段等の演出実行手段で行わせる演出内容を決定する演出決定手段としての機能を有すると共に、決定した演出を実行させる演出実行制御手段として機能している。そして、普図当り判定が当りの判定結果となることを契機として、普通開閉部材111の開放作動を許容したことを報知する報知演出の実行を決定する報知演出実行決定手段として演出制御CPU65aが機能し、報知演出の内容を決定する報知演出決定手段として演出制御CPU65aが機能すると共に、決定した報知演出を報知演出部に実行させる手段として機能している。
(実施例1の作用)
次に、実施例1に係るパチンコ機10の作用について説明する。
図20に示すように、変短状態(第1または第2の変短状態)が付与されていない第1の遊技状態(通常遊技状態)では、前記遊技盤20の遊技領域21(第1球流下経路21a)に打ち出されたパチンコ球が固定始動部31の固定始動口32へ入賞することを契機として記憶された第1始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われ、当該特図当り判定が特図当りの判定結果となることで、特図当り図柄A,B,Xの何れかがメイン制御CPU60aにより決定される。そして、特図当り図柄Aが決定された場合には、特図当りに伴う付与特典として、第1の当り遊技が決定されると共に、当該第1の当り遊技後に確変状態および第1の変短状態を付与することが決定される。また、特図当り図柄Bが決定された場合には、特図当りに伴う付与特典として、第2の当り遊技が決定されると共に、当該第2の当り遊技後に確変状態および第2の変短状態を付与することが決定される。更に、特図当り図柄Xが決定された場合には、特図当りに伴う付与特典として、第3の当り遊技が決定されると共に、当該第3の当り遊技後に所定の変動回数(実施例1では7回)の図柄変動演出(第1および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、第2の変短状態を付与することが決定される。
また、図20に示すように、第2の遊技状態(第1の変短状態が付与された遊技状態)では、前記遊技盤20の遊技領域21(第2球流下経路21b)に打ち出されたパチンコ球がゲート部34に入球することを契機として記憶された普図始動保留情報に基づいて普図当り判定(開放判定)が行われ、当該普図当り判定が普図当りの判定結果となることで、普図当り図柄1〜4の何れかがメイン制御CPU60aにより決定される。第1の変短状態では、普図当り図柄1,3,4の何れかが決定された場合には第2開放パターンP2が決定されて、普図変動表示が確定停止した後に、当該第2開放パターンP2に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される。そして、第2開放パターンP2に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される際にパチンコ球が作動口101に入球することで、前記通路振分部120の振分部材121により第1分岐通路115に振り分けられたパチンコ球が接触するのに伴い第1可変始動部131の第1作動部材138を作動して第1始動開閉部材135を開放作動する。一方で、普図当り図柄2の何れかが決定された場合には第3開放パターンP3が決定されて、普図変動表示が確定停止した後に、当該第3開放パターンP3に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される。そして、第3開放パターンP3に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される際にパチンコ球が作動口101に入球することで、前記通路振分部120の振分部材121により第2分岐通路116に振り分けられたパチンコ球が接触するのに伴い第2可変始動部132の第1作動部材138を作動して第2始動開閉部材136を開放作動する。
そして、第1の変短状態においては、前記開放作動した第1可変始動部131の第1可変始動口102にパチンコ球が入賞することを契機として記憶された第1始動保留情報に基づいて特図当り判定が行われ、当該特図当り判定が特図当りの判定結果となることで、特図当り図柄A,B,Xの何れかがメイン制御CPU60aにより決定される。すなわち、固定始動部31に入賞した場合と同様に、特図当り図柄Aが決定されることで、第1の当り遊技、確変状態および第1の変短状態が付与特典として付与され、特図当り図柄Bが決定されることで、第2の当り遊技、確変状態および第2の変短状態が付与特典として付与され、特図当り図柄Xが決定されることで、第3の当り遊技および所定の変動回数の第2の変短状態が付与特典として付与される。
また、第1の変短状態においては、前記開放作動した第2可変始動部132の第2可変始動口103にパチンコ球が入賞することを契機として記憶された第2始動保留情報に基いて特図当り判定が行われ、当該特図当り判定が特図当りの判定結果となることで、特図当り図柄O,Yの何れかがメイン制御CPU60aにより決定される。そして、特図当り図柄Oが決定された場合には、特図当りに伴う付与特典として、第4の当り遊技が決定されると共に、当該第4の当り遊技後に確変状態および第2の変短状態を付与することが決定される。また、特図当り図柄Yが決定された場合には、特図当りに伴う付与特典として、第5の当り遊技が決定されると共に、当該第5の当り遊技後に所定の変動回数(実施例1では7回)の図柄変動演出(第1および第2特図変動表示の合計回数)が実行されるまでの間、第2の変短状態を付与することが決定される。
更に、図20に示すように、第3の遊技状態(実施例では、第2の変短状態が付与された遊技状態)では、前記遊技盤20の遊技領域21(第2球流下経路21b)に打ち出されたパチンコ球がゲート部34に入球することを契機として記憶された普図始動保留情報に基づいて普図当り判定(開放判定)が行われ、当該普図当り判定が普図当りの判定結果となることで、普図当り図柄1〜4の何れかがメイン制御CPU60aにより決定される。第2の変短状態では、普図当り図柄1が決定された場合には第4開放パターンP4が決定されて、普図変動表示が確定停止した後に、当該第4開放パターンP4に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される。また、第2の変短状態では、普図当り図柄2,4が決定された場合には第3開放パターンP3が決定されて、普図変動表示が確定停止した後に、当該第3開放パターンP3に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される。更に、第2の変短状態では、普図当り図柄3が決定された場合には第5開放パターンP5が決定されて、普図変動表示が確定停止した後に、当該第5開放パターンP5に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される。そして、第3〜第5開放パターンP2〜P5に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される際にパチンコ球が作動口101に入球することで、前記通路振分部120の振分部材121により第2分岐通路116に振り分けられたパチンコ球が接触するのに伴い第2可変始動部132の第1作動部材138を作動して第2始動開閉部材136を開放作動する。
また、第2の変短状態においては、前記開放作動した第2可変始動部132の第2可変始動口103にパチンコ球が入賞することを契機として記憶された第2始動保留情報に基いて特図当り判定が行われ、当該特図当り判定が特図当りの判定結果となることで、特図当り図柄O,Yの何れかがメイン制御CPU60aにより決定される。すなわち前述と同様に、特図当り図柄Oが決定された場合には、第4の当り遊技、確変状態および第2の変短状態が付与特典として付与され、特図当り図柄Yが決定された場合には、第5の当り遊技および所定の変動回数の第2の変短状態が付与特典として付与される。
すなわち、第1の変短状態は、パチンコ球がゲート部34に入球することを契機として普通開閉部材111が開放作動されることでパチンコ球の入賞が容易になると共に、当該普通開閉部材111が開放作動に伴って第1可変始動部131または第2可変始動部132の開放作動が許容され、付与特典の高い第2始動保留情報に基いた特図当り判定が行われ得ることから、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。また、第2の変短状態は、パチンコ球がゲート部34に入球することを契機として普通開閉部材111が開放作動されることでパチンコ球の入賞が容易になると共に、当該普通開閉部材111が開放作動に伴って第2可変始動部132のみの開放作動が許容され、付与特典の高い第2始動保留情報に基いた特図当り判定が行われ得ることから、通常遊技状態および第1の変短状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。
従って、同じ右打ちの遊技を行う場合でも、第1可変始動部131への入賞を契機として当り遊技が生起される場合は、当該当り遊技後に普図当り判定に当選することで第1可変始動部131または第2可変始動部132が開放されるのに対し、第2可変始動部132への入賞を契機として当り遊技が生起される場合は、当該当り遊技後に普図当り判定に当選することで第2可変始動部132が開放される。このように、特図当り判定が行われる契機となる可変始動部131,132の種類によって、当り遊技の変短状態で開放され得る可変始動部131,132が変化することで、遊技性を変化させて遊技の興趣を高めることが可能となる。
このように、前記メイン制御CPU60aが遊技状態特定情報(具体的には変短フラグ)に基づいて特定する遊技状態(第1の変短状態または第2の変短状態)に応じて、ゲート部34への入球に伴って作動入球部110の開放作動を許容する判定結果(普図当りの判定結果)となることを契機として可変始動部131,132の始動開閉部材135,136が開放作動する割合を、当該普図当り判定が行われた際の遊技状態(第1の変短状態であるか第2の変短状態であるか)によって異なるようにすることで、遊技状態によって可変始動部131,132の開放作動を変化させることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。言い換えると、メイン制御CPU60aが変短フラグに基づいて特定する遊技状態(第1の変短状態または第2の変短状態)に応じて、普図当りの判定結果となることを契機として第1の許容態様(第2開放パターンP2)を決定する割合と、第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)を決定する割合とが異ならせることで、遊技状態によって可変始動部131,132の開放作動を変化させて遊技の興趣を高めることが可能となり、また遊技状態の変化に対する関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。
具体的には、ゲート部34への入球に伴って普図当りの判定結果となることを契機として、第1可変始動部131の第1始動開閉部材135の開放作動を許容する割合(作動口101に入球したパチンコ球を第1分岐通路115に振り分ける割合)と、第2可変始動部132の第2始動開閉部材136の開放作動を許容する割合合(作動口101に入球したパチンコ球を第2分岐通路115に振り分ける割合)とを、当該普図当り判定が行われた際の遊技状態が第1の変短状態か第2の変短状態かによって異なるようにすることで、遊技状態によって遊技性の変化を顕著にすることができる。
また、実施例1のパチンコ機10において、第1の許容態様(第2開放パターンP2)で普通開閉部材111が開放作動された場合に、パチンコ球が作動口101に実質的に入球可能な時間は、第2の作動口開放時間TA2に設定され、第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)で普通開閉部材111が開放作動された場合に、パチンコ球が作動口101に実質的に入球可能な時間は、第5の作動口開放時間TA5、第9の作動口開放時間TA9、第11の作動口開放時間TA11に設定されている。すなわち、第1の許容態様(第2開放パターンP2)よりも第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)で普通開閉部材111が開放作動された場合の方が、作動口101を開放する時間が長く、前記可変始動部131,132の第1作動部材138が作動する確率が高くなっており、普通開閉部材111の開放作動に対する関心を高めることができる。従って、第1の許容態様(第2開放パターンP2)で普通開閉部材111が開放作動された易い第1の変短状態と、第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)で普通開閉部材111が開放作動され易い第2の変短状態とで、可変始動部131,132が開放作動される頻度を変化させて遊技の興趣を高めることが可能となると共に、遊技状態の変化に対する関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。
更に、前記第2の許容態様に伴う普通開閉部材111が開放作動は、前記第1の許容態様に伴う普通開閉部材111が開放作動よりも後に生起する.言い換えると、前記第2の許容態様により普通開閉部材111を開放作動する場合には、パチンコ球が作動口101に実質的に入球可能な時間が第1の許容態様により普通開閉部材111を開放作動する場合よりも後のタイミングで到来することで、普通開閉部材111の開放作動(すなわち可変始動部131,132の開放作動が許容された状態が到来すること)に対する遊技者の関心を長く惹き付けることができる。
また、通常遊技状態、第1の変短状態、第2の変短状態に変化するのに伴い、普図当りの判定結果となることを契機として可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開放作動が許容される割合が高くなるようにすることで、遊技状態によって可変始動部の開放作動を変化させて遊技の興趣を高めることが可能となると共に、遊技状態の変化に対する関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。
また、普図当りに際して、第1ソレノイド121の駆動により作動入球部110の普通開閉部材111が開放動作するのに伴って作動口101に入球したパチンコ球が、当該作動口101に連通する第1分岐通路115または第2分岐通路116を通過する過程で、各分岐通路115,116に対応する可変始動部131,132の第1作動部材138に接触することにより、当該可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開閉状態が閉鎖状態から開放状態に切り替わる。そして、第1始動開閉部材135や第2始動開閉部材136が開放位置にある状態では、開放した第1可変始動口102や第2可変始動口103にパチンコ球が入賞することで、当該始動開閉部材135,136を閉鎖動作することにより、作動入球部130や第1可変始動部131、第2可変始動部132に対する遊技者の関心を高めることができる。すなわち、前記第1始動開閉部材135や第2始動開閉部材136が閉鎖位置にある状態では、普図当りに伴って開放した作動口101にパチンコ球が入球した際に、当該作動口101に入球したパチンコ球が振り分けられる経路に応じて、第1始動開閉部材135や第2始動開閉部材136を開放動作させ得るから、第1ソレノイド121により作動される作動入球部130と、当該作動入球部130の開閉動作に関連して作動される可変始動部131,132とによって、遊技の興趣を高めることが可能となる。
そして、第1ソレノイド121により作動される普通開閉部材111により開閉される作動口101に入球した後のパチンコ球をそのまま排出するだけでなく、第1または第2可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開閉状態を切り替え得るようにすることで、作動入球部110および各可変始動部131,132に対する遊技者の関心を高められる。
また、実施例1の第2の複合入球部100では、複数の分岐通路(第1および第2分岐通路115,116)の夫々に、複数の可変始動部(第1および第2可変始動部131,132)の何れかの第1作動部材138を臨ませるよう構成したから、作動入球部130の作動に伴い作動口101に入球したパチンコ球により、少なくとも何れかの可変始動部131,132の始動開閉部材135,136を開放させることができる。また、作動口101に入球したパチンコ球が通過する分岐通路(第1および第2分岐通路115,116)に応じて作動する可変始動部131,132が変化し、作動口101に入球したパチンコ球に対する関心を高めることができる。作動口101にパチンコ球が入球した際に、当該パチンコ球により開放される可変始動口102,103(作動する可変始動部131,132)によって、付与される付与特典が異なることで、作動口101に入球したパチンコ球に対する関心をより一層高めることができる。
また、第1または第2の変短状態では、第1の許容態様(第2開放パターンP2)で普通開閉部材111が開放作動される場合には、第1可変始動部131の第1開閉部材135の開放作動を許容されることを第1報知演出部141により報知し、第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)で普通開閉部材111が開放作動される場合には、第2可変始動部132の第2開閉部材136の開放作動を許容されることを第2報知演出部142により報知するよう構成してある。このように、普通開閉部材111(可変始動部131,132)の開放作動を許容したことを報知するようにしたことで、遊技状態によって開放作動される可変始動部131,132が変化する場合でも、開放作動される可変始動部131,132を的確に認識することができ、戸惑いを与えることなく遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、第1の変短状態において第2の許容態様(第3開放パターンP3)で普通開閉部材111が開放作動される場合と、第2の変短状態において第2の許容態様(第3〜第5開放パターンP3〜P5)で普通開閉部材111が開放作動される場合とで、異なる報知態様で報知するようにしたから、遊技状態に応じた態様で第2可変始動部132の開放作動に対する注意喚起を促すことができ、遊技性の変化に戸惑いを与えることなく遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、実施例では、第2の当り遊技において特別入賞部40にパチンコ球が入賞しない第2のラウンド間インターバル時間(特定の閉鎖待機状態)を、当該当り遊技において普図当り判定が普図当りの判定結果となった場合に決定可能な許容待機時間(すなわち第1の普図変動時間または第5の普図変動時間)よりも長い時間に設定し、当該第2のラウンド間インターバル時間の間に普図変動表示が終了して普図表示部55に普図が確定停止するよう構成してある。このため、第2の当り遊技において特別入賞部40にパチンコ球が入賞しない第2のラウンド間インターバル時間の間に、作動入球部110の普通開閉部材111を開放作動して可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開放作動が許容される機会を与えることができ、当該特別入賞部40の特別開閉部材43の作動状態と可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の作動状態に対する関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。特に、実施例では、第2の当り遊技の間に行われる普図当り判定において、第2の許容態様(第6開放パターンP6)で作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動され得るよう構成したから、当該第2の当り遊技の間に第2可変始動部132が開放作動されて入賞する機会が生起され得る。このように、第2の当り遊技の間に第2可変始動部132への入賞機会(開放作動が許容される機会)が生起され得るようにすることで、第2の当り遊技の終了後には、遊技価値が高い当り特典が付与される可能性のある第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定を実行することができ、第2の当り遊技中の第2のラウンド間インターバル時間に作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動されることに対する関心を一層高めることができる。
また、非変短状態または第1の変短状態における特図当り判定に当選することを契機として第2の当り遊技が決定された場合に前記第2の変短状態を付与することが決定される。このため、第2の当り遊技が付与される間に第2可変始動部132への入球機会を付与し得るようにすることで、第2の当り遊技後に付与される第2の変短状態おいて第2可変始動部132への入球を契機とした第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定を途切れることなく行うことができる。すなわち、第2の変短状態に移行した直後に第1特図始動保留情報に基づく特図当り判定が行われるのを防止でき、第2の変短状態が継続する当り遊技が生起される期待感を高めて遊技者の興趣を向上することができる。また、第2可変始動部132への入球を契機とした第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていることが期待できる第2の変短状態の移行した後は、第2のラウンド間インターバル時間が設定された第2の当り遊技以外の当り遊技(第4または第5の当り遊技)が決定されることで、当り遊技が冗長になるのを防ぐことができる。
また、第2の当り遊技の間は、普図当り判定が普図当りの判定結果となった際に第2の許容態様により作動入球部110が開放作動される割合が第1の変短状態において普図当り判定が普図当りの判定結果となる場合よりも高く設定してある。このため、第2の当り遊技の間は第2可変始動部132の開放作動が許容されて第2特図始動保留情報を獲得する機会が得られる期待度が高く、第1の変短状態の場合以上に第2可変始動部132の開放作動が許容されることへの関心を高めて遊技の興趣を向上することができる。また、第2の当り遊技の間は、普図当り判定が普図当りの判定結果となった際に第2の許容態様として第6開放パターンP6に基づいて作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動され得る。すなわち、第1の変短状態の場合に普図当りとなった際に第2の許容態様(第3開放パターンP3)により作動入球部110が開放作動される場合よりも、第2の当り遊技の間に作動入球部110の普通開閉部材111が開放作動される時間が長く、その分第2可変始動部132の開放作動が許容される可能性を高くすることができる。このように、第2の当り遊技の間に第2特図始動保留情報を取得する可能性を高めることで、第2の当り遊技後に付与される第2の変短状態おいて第2特図始動保留情報に基づく特図当り判定を途切れることなく行うことができ、より付与特典の高い当り遊技が生起される期待感を高めることができる。
また、第2の当り遊技が行われている間に特定状態報知演出を実行するようにしたことで、当該第2の当り遊技に設定された第2のラウンド間インターバル時間(特定の閉鎖待機状態)に対する遊技者の関心を高めることができる。また、特定状態報知演出を、特定の閉鎖待機状態となる以前に行うようにすることで、特定の閉鎖待機状態になるまでの間に可変始動部131,132が開放作動する契機となるゲート部34への入球に関心を向けて、開放作動の契機を取得する(当該ゲート部34へ入球する)ことを促すことができる。そして、特定の閉鎖待機状態の前に特定状態報知演出を事前に行うことで、当該特定の閉鎖待機状態において可変始動部131,132の開放作動が許容されることへの関心をより一層高めることができる。
また、前記特定状態報知演出は、普図始動保留情報の記憶数に応じて演出内容が変化するようにしたことで、可変始動部131,132が開放作動する契機となるゲート部34への入球に対する遊技者の関心を、普図始動保留情報の記憶数に応じて喚起させることが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。すなわち、普図始動保留情報の記憶数が少ない場合に、遊技者の注意をより強く惹き付け得る態様で特定状態報知演出を行うことで、ゲート部34への入球に対する遊技者の関心より高めることが可能となる。また、第2の当り遊技において特定の閉鎖待機状態になる前(実施例では3ラウンド目まで)と、特定の閉鎖待機状態の間(3ラウンドの終了後)とで特定状態報知演出の演出内容を変化させるようにしたことで、特定の閉鎖待機状態になることへの遊技者の関心を高めることができる。このように、特定の閉鎖待機状態となる前に特定状態報知演出を行うことで普通開閉部材111の開放作動への注意を喚起しつつ、特定の閉鎖待機状態では遊技者の注意をより強く惹き付け得る演出態様で演出することで、特定の閉鎖待機状態での普通開閉部材111の開放作動への期待感を高めて、遊技の興趣を向上することができる。
ここで、パチンコ球の入球を契機として特図当り判定条件が成立する固定始動部31およびパチンコ球の入球を契機として開放判定条件が成立するゲート部34を第1の複合入球部30に設けたから、当該固定始動部31およびゲート部34の設置スペースを省スペース化し得る。また、第1球流下経路21aをパチンコ球が流下することで固定始動部31に対してパチンコ球を入賞させ得ると共に、第2球流下経路21bをパチンコ球が流下することでゲート部34に対してパチンコ球を入球させ得るよう構成されている。すなわち、固定始動部31とゲート部34とで入球し易い球流下経路21a,21bが異なるように第1の複合入球部30を遊技盤20に配置することで、第1の複合入球部30に固定始動部31およびゲート部34を設けながらも、パチンコ球を流下させる球流下経路21a,21bを切り替える遊技を実現できる。
更に、実施例1でのパチンコ機10では、前記第2球流下経路21bの下流に位置するよう前記ゲート部34が配置されると共に、前記ゲート部34が位置する第2球流下経路21bから外れた位置(第1球流下経路21a)に前記固定始動部31を配置することで、パチンコ球を打ち出す球流下経路21a,21bによって固定始動部31に対するパチンコ球の入賞割合(入賞率)およびゲート部34へのパチンコ球の入球割合(入球率)を変えることができ、遊技状態に合致するパチンコ球の打ち出しを行うよう遊技者に強く促すことができるから、受動的になりがちな遊技に対して遊技者を積極的に遊技参加させて遊技の興趣を高めることが可能となる。また、前記第1の複合入球部30には、前記ゲート部34の配置側と反対側に、ゲート部34の配置位置へのパチンコ球の移動を規制する規制壁部38を設けることで、第1球流下経路21aを流下するパチンコ球がゲート部34に入球するのを防止することで、ゲート部34に入球可能な球流下経路を制限することができる。これにより、パチンコ球を打ち出す球流下経路21a,21bによる固定始動部31およびゲート部34への入賞割合(入球割合)を顕著に異ならせることができ、遊技者の能動的な遊技参加をより強く促し遊技の興趣を高めることが可能となる。また、実施例1のように、左打ちの遊技形態の場合にゲート部34への入球がほぼ期待できず、同様に右打ちの遊技形態の場合に固定始動部31への入賞がほぼ期待できないようにすることで、遊技状態に合致するパチンコ球の打ち出しか否かを遊技者に早期に気づかせることができる。
また、第1の複合入球部30には、前記ゲート部34および当該ゲート部34とは異なる位置へ案内する球通路37が設けられて、当該ゲート部34の入口(ゲート口35)および球通路37の入口37aが、同じ第2球流下経路21b内で開口するよう形成してあるから、第2球流下経路21bを流下するパチンコ球がゲート部34へ集中するのを防ぐことができ、該ゲート部34に対する所定の入球率を維持できる。
そして、同じ第1の複合入球部30に固定始動部31およびゲート部34を設けたので、各入球部31,34を配設するための加工を遊技盤20に個別に施す必要はなく、遊技盤20に施す加工工数を低減して製造コストを低廉に抑えることができる。また、第1の複合入球部30を配設するだけで固定始動部31およびゲート部34を遊技盤20に設けることができるので、各入球部31,34を個別に配設する構成よりも組み立て工数を低減して手間を軽減し得る利点がある。このように、第1の複合入球部30に固定始動部31およびゲート部34設けることにより、遊技盤20に対する固定始動部31およびゲート部34の配置を改善することが可能になる。
また、前記第2の複合入球部100は、前記第2球流下経路21bにおける上側流路RAの球出口Sの鉛直下方に、作動入球部110の作動口101が位置するよう配置されているから、第2球流下経路21bに打ち出されて上側流路RAを流下したパチンコ球を普通開閉部材111の開放作動に伴って作動口101にパチンコ球を高い割合で入球させることができる。このため、第2球流下経路21bに打ち出して遊技が行われる変短状態(第1または第2の変短状態)において、作動口101にパチンコ球を連続的に入球させて前記第2の複合入球部100に設けた第1可変始動部131や第2可変始動部132を作動することができ、遊技の進行速度を高めることができる。
また、作動入球部110より下流側にゲート部34を配置したので、作動入球部110の作動口101に入球することなく流下したパチンコ球をゲート部34に入球させることができる。このため、パチンコ球を打ち出す球流下経路21a,21bを変更することなくゲート部34にパチンコ球を入球させつつ、普通開閉部材111の開放作動に伴って作動入球部110の作動口101にパチンコ球を入球させることができる。また、第1および第2可変始動部131,132より下流側にゲート部34を配置してあるから、前記作動入球部110が開放する契機となるゲート部34にパチンコ球を入球させる場合に、可変始動部131,132へパチンコ球が入賞(入球)することを回避することができない。このため、ゲート部34へのパチンコ球の入球を契機として開放される作動入球部110への入球だけを狙った変則的な遊技が行われることを防止できる。すなわち、ゲート部34へのパチンコ球の入球に伴って開放する作動入球部110にパチンコ球を入球させて、当該作動入球部110への入球による賞球獲得だけを狙った変則遊技を効果的に防止できる。
また、第2の複合入球部100には、第1可変始動部131の上流側に第2可変始動部132を配置して、第2球流下経路21bを流下するパチンコ球が第1可変始動部131に至る前に第2可変始動部132の配設位置を通過するよう構成してある。すなわち、第1可変始動部131よりも優先して第2可変始動部132にパチンコ球が入賞し得るから、第1可変始動部131が開放した状態でも第2可変始動部132にパチンコ球を入賞させることが可能となるから、第2可変始動部132への入賞を契機とした特図当り判定に基づいて当り遊技を継続して生起することが可能となり、第2の変短状態に移行した後は第2の変短状態が継続すること(第2始動保留情報に基づく特図当りの発生すること)への期待感を高めることができる。言い換えると、第1可変始動部131が開放した状態で第2の変短状態に移行した場合でも、第2可変始動部132への入賞を契機とした特図当り判定を優先して実行させ得るようにすることができる。また、第2の変短状態から通常遊技状態に移行した場合でも、第2可変始動部132が開放して入賞可能な状態が維持されることで、第2可変始動部132への入賞を契機とした特図当り判定を優先して生起させ得るから、当該特図当り判定に伴って第2の変短状態が付与された遊技状態に復帰する期待感を持たせることができる。
また、実施例1では、第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報の夫々がメイン制御RAM60cに記憶されている状態で、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報に基づいて特図当り判定が優先して実行されるようにすることで、第2遊技状態が生起されること(第2遊技状態が継続すること)への期待感を高めることができる。特に、実施例1のように第2特図始動保留情報に基づいて行われる特図当り判定当りの判定結果となる場合に、第1特図始動保留情報に基づいて行われる特図当り判定当りの判定結果となる場合よりも、付与特典(獲得可能な賞球数の期待値や第2遊技状態が決定される割合等)が高くなるよう設定すると共に、付与特典が高い当り遊技が付与され易い第2可変始動部132を第1可変始動部131より上流側に配置し、当該第2可変始動部132への入賞する機会を高めるようにすることで、遊技の興趣を向上し得る。
また、実施例1のパチンコ機10は、始動口32,102,103への入賞を契機として当り遊技が付与された際に開放する特別入賞部40を、前記遊技盤20において第2の複合入球部100(第2可変始動部132)より上流側に配置することで、当り遊技が付与された場合には第2の複合入球部100(可変始動部131,132)よりも特別入賞部40に対してパチンコ球を優先的に入賞させ得るようになり、当り遊技の進行を速めることができる。そして、パチンコ球が一列で通過し得る通路幅で形成された整列流路RA1の下流部に設けた拡大流路RA2に位置するよう特別入賞部40を配置したから、第2球流下経路21bに打ち出されたパチンコ球を特別入賞部40に連続的に入賞させることができる。また、第1可変始動部131、第2可変始動部132および特別入賞部40を同じ球流下経路21bに設けたので、パチンコ球を打ち出す球流下経路を変えることなく第1可変始動口102、第2可変始動口103および特別入賞口41にパチンコ球を入賞させることができる。そして、前述のように、同じ第2球流下経路21bに作動入球部110が配置されるから、変短状態および当り遊技の夫々においてパチンコ球を打ち出す球流下経路を変える必要がなく、作動入球部130と、当該作動入球部130の開閉動作に関連して作動される可変始動部131,132と、可変始動部131,132の入賞を契機として作動される特別入賞部40とによる遊技の変化に対して遊技者の関心を高めることができる。そして、普図当り判定が行われる契機となるゲート部34を、第2の当り遊技において開放される特別入賞部40より下流側に配置することで、第2の当り遊技において特別入賞部40にパチンコ球を入賞させながら、可変始動部131,132の始動開閉部材135,136の開放作動が許容される機会(普図当り)を生起させることができる。
(実施例2)
次に、実施例2に係るパチンコ機10について説明する。なお、実施例2に係るパチンコ機10の基本的な構成は、前述した実施例1と共通していることから、共通する部分に関する説明は省略する。
実施例2に係るパチンコ機10は、普図当り判定に当選した際に普図当り図柄を決定する割合が、普図当り判定が行われた時点での遊技状態に応じて変化するよう構成されており、その他の点で前述した実施例1と共通している。なお、実施例2では、普図当り判定の結果が普図当りの場合に決定可能な普図当り図柄として、3種類の普図当り図柄(図柄1〜図柄3)が設定されており、普図当り図柄4が設定されていない。すなわち、遊技状態が非変短状態の場合には、普図当り図柄1〜普図当り図柄3に対して第1開放パターンP1が対応づけられており、第1開放パターンP1をメイン制御CPU60aが決定し得るよう設定されている。また、遊技状態が第1の変短状態の場合には、普図当り図柄1および普図当り図柄3に対して第2開放パターンP2が対応づけられ、普図当り図柄2に対して第3開放パターンP3が対応づけられており、第2開放パターンP2または第3開放パターンP3の何れかをメイン制御CPU60aが決定し得るよう設定されている。そして、遊技状態が第2の変短状態の場合には、普図当り図柄1に対して第4開放パターンP4が対応づけられ、普図当り図柄2に対して前記第3開放パターンP3が対応づけられ、普図当り図柄3に対して第5開放パターンP5が対応づけられており、第3〜第5開放パターンP3〜P5の何れかをメイン制御CPU60aが決定し得るよう設定されている。すなわち、第1の変短状態および第2の変短状態の夫々の場合において、複数の開放パターンの内の所定の開放パターン(実施例1では第3開放パターンP3)をメイン制御CPU60aが共通して決定し得るよう設定されている。
また、実施例2では、ゲート部への入球を契機として取得される開放判定情報としての普図決定用乱数、「1」〜「101」の全101通りの整数値が設定されると共に、当該普図決定用乱数に対応した「1」〜「101」の101個の普図決定用判定値がメイン制御ROM60bに設定されている。そして、普図当り図柄1〜普図当り図柄3に対する普図決定用判定値の割当て数が遊技状態によって定められている。具体的には、図21に示すように、普図当り判定が行われる時点の遊技状態が第1の変短状態の場合には、普図当り図柄1に対して60個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄2に対して2個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄3に対して39個の普図決定用判定値が割り当てられている。また、普図当り判定が行われる時点の遊技状態が第2の変短状態の場合には、普図当り図柄1に対して31個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄2に対して31個の普図決定用判定値が割り当てられ、普図当り図柄3に対して39個の普図決定用判定値が割り当てられている。このように、実施例2では、普図当り判定が行われる時点でメイン制御CPU60aが変短フラグに基づいて特定する遊技状態(第1の変短状態または第2の変短状態)に応じて、普図当り図柄1〜3が決定される割合を変更するようになっている。なお、実施例2では、普図当り判定が行われる時点の遊技状態が変短状態(第1の変短状態および第2の変短状態)でない場合(通常遊技状態の場合)には、普図当り判定が行われる時点の遊技状態が第2の変短状態の場合と同じ条件で普図当り図柄をメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
このように、普図当り判定が行われる時点の遊技状態に応じて普図当り図柄を決定する割合を変えることで、普図当り図柄に対応する開放パターンP1〜P6が決定される割合を変えることができる。すなわち、普図当り判定が行われる時点の遊技状態に応じて普図当り図柄を決定する割合を変えることで、前記第1の許容態様(第1または第2開放パターンP1,P2)を決定する割合と、前記第2の許容態様(第3〜第6開放パターンP3〜P6)を決定する割合とを変えて、普通開閉部材111の開放作動を変化させることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
(変更例)
なお、遊技機としては、前述したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 遊技領域に対して始動口を閉鎖する閉鎖位置および該始動口を開放する開放位置に変位可能な始動開閉部材を有する第2始動部として可変始動部を2つ備える構成を示したが、これに限られるものではなく、当該可変始動部を1つ或いは3つ以上備えるようにしてもよい。同様に、第1始動部を複数設けることもできる。
(2) 電動式駆動手段の駆動に伴い開放した作動口に入球した遊技球との接触に伴い作動位置に変位された始動条件契機手段としての作動部材が、第2始動部(可変始動部)の始動開閉部材を開放させるよう構成したが、作動位置に変位された作動部材が第2始動部(可変始動部)の開閉部材を閉鎖するよう構成することも可能である。
(3) 実施例1では、作動口に連通した球通路を2つの分岐通路に分岐させたが、3つ以上に分岐させてもよい。また、実施例1では、分岐通路の夫々に、第2始動部(可変始動部)の作動部材(第1作動部材)が臨んで、各分岐通路を通過する遊技球との接触により作動されるよう構成したが、少なくとも1つの分岐通路に第2始動部(可変始動部)の作動部材(始動条件契機手段)を臨ませるようにすることも可能である。
(4) 実施例1では、作動口に入球した遊技球を何れかの分岐通路に振り分ける振分手段として、電動式駆動手段の駆動により振分部材が作動する通路振分部を設けたが、これに限られるものではなく、球転動部を転動する遊技球の勢いや転動方向により自然に何れかの分岐通路に振り分けられる構成を採用することもできる。例えば、すり鉢状に形成した球転動部の底面に複数の通孔を形成した所謂クルーンとも称される球転動部を振分手段として採用したり、一定方向に延在すると共に延在方向に離間する複数箇所に球排出部を設けた所謂ステージ状の球転動部を振分手段として採用することも可能であり、その他遊技球の流下方向を複数に振分可能な従来公知の振分手段を採用可能である。
(5) 遊技領域に対して作動口を閉鎖する閉鎖位置および該入球口(作動口)を開放する開放位置に変位可能な普通開閉部材を有する作動入球部を1つ備える構成を示したが、これに限られるものではなく、当該作動入球部を2つ以上備えるようにしてもよい。作動入球部を複数設ける場合に、開放作動を許容する開放判定を行う契機となる所定の入球部(ゲート部)を各動入球部毎に設けることできる。例えば、第1作動入球部に対応する第1ゲート部を設けると共に、第2作動入球部に対応する第2ゲート部を設けることができる。
(6) 実施例1では、複数の第2始動部(第1および第2可変始動部)に遊技球が入球することを契機として当り(特図当り)となる場合に付与され得る付与特典(具体的には当り遊技における賞球数の期待値や当り遊技後に付与される特典状態)を異ならせたが、同じ付与特典を付与することも可能である。
(7) 実施例1では、作動入球部および可変始動部を備えたユニット(第2の複合入球部)を遊技盤に配設するようにしたが、作動入球部および可変始動部の夫々を個別に遊技盤に配設するようにしてもよい。
(8) また実施例1の可変入球装置において、下流側に位置する可変始動部を第1可変始動部とし、上流側に位置する可変始動部を第2可変始動部としたが、これに限られるものではない。すなわち、実施例1の可変入球装置において、上流側に位置する可変始動部を第1可変始動部とし、下流側に位置する可変始動部を第2可変始動部としてもよい。
(9) 実施例では、第2始動部の内で第1可変始動部への遊技球の入球を契機として取得した情報と第1始動部への遊技球の入球を契機として取得した情報とを合わせて第1特図始動保留情報として記憶するよう構成したが、第1および第2可変始動部への遊技球の入球を契機として取得した情報を第2特図始動保留情報として記憶するよう構成することもできる。
(10) 実施例では、入球容易状態として第1の変短状態および第2の変短状態を設定したが、1つの変短状態のみを設定し手もよい。この場合に、入球容易状態として第2の変短状態のみを設定することで、入球容易状態が付与された状態では、当り判定手段が当りの判定結果となることを契機として当り遊技決定手段が特定の当り遊技以外の当り遊技を決定するよう構成し得る。この場合も実施例と同様に、入球容易状態が付与されていない状態における当り判定に当選することを契機として、特定の当り遊技が決定された場合に入球容易状態を付与することが決定されるから、当該特定の当り遊技が付与される間に第2始動部(第2可変始動部)への入球機会を付与することが可能となり、入球容易状態を付与することが決定された場合には、特定の当り遊技後に付与される入球容易状態おいて第2始動部(第2可変始動部)への入球を契機とした当り判定を途切れることなく行うことができる。また、第2始動部(第2可変始動部)への入球を契機とした始動保留情報が記憶手段に記憶されていることが期待できる入球容易状態が付与された状態では、特定の当り遊技以外の当り遊技を決定することで、当り遊技が冗長になるのを防ぐことができる。
(11) 実施例では、各ラウンド遊技の間のラウンド間インターバル時間を、普図当り判定において普図当りの判定結果(開放作動を許容する判定結果)となってから、普通開閉部材が開放作動されるまで(始動開閉部材の開放作動が許容されるまで)に要する許容待機時間より長く設定して、許容待機時間よりも長い閉鎖待機時間で特別開閉部材が特別入賞口を閉鎖する特定の閉鎖待機状態とするよう構成したが、これに限られない。すなわち、1回のラウンド遊技において特別開閉部材を複数回開閉動作するよう構成し、当該ラウンド遊技内において特別開閉部材が特別入賞口を閉鎖する時間(ラウンド内インターバル時間)を許容待機時間より長く設定することで、ラウンド遊技内に特定の閉鎖待機状態を設けることもできる。
(12) 実施例では、特定の当り遊技(第2の当り遊技)において1回の特定の閉鎖待機状態を設定したが、特定の閉鎖待機状態を複数回設定するよう構成することもできる。この場合に、ラウンド間インターバル時間を許容待機時間よりも長く設定した特定の閉鎖待機状態と、ラウンド内インターバル時間を許容待機時間よりも長く設定した特定の閉鎖待機状態とを組み合わせることも可能である。
(13) 実施例では、特定の当り遊技における特定の閉鎖待機状態では、許容待機時間よりも長い閉鎖待機時間で連続して特別入賞口を閉鎖するよう構成したが、当該特別入賞口を閉鎖待機時間で断続的に閉鎖するよう構成してもよい。例えば、実施例の第2の当り遊技において5ラウンド目のラウンド遊技の終了から8ラウンド目のラウンド遊技の開始までの間のラウンド間インターバル時間(この例では3回のラウンド間インターバル時間)を所定時間(例えば5秒)に設定して、この間のラウンド間インターバル時間の合計時間が許容待機時間よりも長い閉鎖待機時間となるようにすることで実現できる。ここで、特別入賞口を閉鎖待機時間で断続的に閉鎖する間は、特別開閉部材を短時間開放動作で開放動作させることが好ましいが、特別開閉部材を長時間開放動作で開放動作することも可能である。
(14) 実施例では、特定の閉鎖待機状態が設定された特定の当り遊技を1つだけ設けたが、当該特定の閉鎖待機状態が設定された特定の当り遊技を複数設けることもできる。例えば、実施例の第1や第3の当り遊技に特定の閉鎖待機状態を設定するようにしてもよい。また、実施例の第4や第5の当り遊技に特定の閉鎖待機状態を設定することも可能である。
(15) 実施例では、長時間開放動作を特別開閉部材に行わせるラウンド遊技の後に特定の閉鎖待機状態を連続するよう設定したが、短時間開放動作を特別開閉部材に行わせるラウンド遊技の後に特定の閉鎖待機状態を連続するよう設定することもできる。例えば、実施例において第2の当り遊技における4ラウンド目のラウンド遊技の後に特定の閉鎖待機状態を設定してもよい。
(16) 実施例では、長時間開放動作を特別開閉部材に行わせるラウンド遊技の前に特定の閉鎖待機状態を連続するよう設定したが、短時間開放動作を特別開閉部材に行わせるラウンド遊技の前に特定の閉鎖待機状態を連続するよう設定することもできる。例えば、実施例において第2の当り遊技における5ラウンド目〜12ラウンド目のラウンド遊技の何れかの前に特定の閉鎖待機状態を設定してもよい。また、特定当り遊技における1ラウンド目のラウンド遊技の前に特定の閉鎖待機状態を設定することもできる。
(17) 実施例では、開放作動を許容するか否かの判定契機となる所定の入球部(ゲート部)を、第1始動部(固定始動部)の右側下方に配置して、左打ちの遊技形態の場合(第1球流下経路を遊技球が流下する場合)に所定の入球部(ゲート部)への入球がほぼ期待できないようにすると共に、右打ちの遊技形態の場合(第1球流下経路を遊技球が流下する場合)に第1始動部(固定始動部)への入賞がほぼ期待できないよう構成したが、第1球流下経路を流下する遊技球のみが入球可能な位置に第1始動部(固定始動部)を配置し、第2球流下経路を流下する遊技球のみが入球可能な位置に当該所定の入球部(ゲート部)を配置してもよい。すなわち、第1始動部(固定始動部)に遊技球を入球させ得る球流下経路と、所定の入球部(ゲート部)に遊技球を入球させ得る球流下経路とを完全に分離するようにしてもよい。このように、第1始動部(固定始動部)および所定の入球部(ゲート部)の夫々で遊技球を入球させ得る球流下経路を分けることで、第1始動部(固定始動部)への入球を主体とした遊技が行われる間に開放作動を許容するか否かの判定契機が成立するのを防止でき、この状態において第2始動部(可変始動部)の始動開閉部材が開放作動されるのを防ぐことできる。また、第1始動部(固定始動部)に遊技球を入球させ得る球流下経路と、第2始動部(可変始動部)に遊技球を入球させ得る球流下経路とを完全に分離するようにしてもよい。
(18) 実施例1では、所定の入球部に入球することを契機として開放作動が許容される作動入球部の開放中に遊技球が入球することで、可変始動部が開放作動されるよう構成したが、作動入球部の作動口に連通する球通路に始動条件契機手段としての球検出手段を設けて、当該作動入球部の開放中に遊技球が入球することで球検出手段が作動(遊技球を検出)するようにしてもよい。この場合に、始動条件契機手段(球検出手段)の作動を契機に当り判定が行われるようにすることができる。また、始動条件契機手段(球検出手段)の作動を契機にして賞球の払出条件を成立させて賞球を払い出すようにすることもできる。更に、作動入球部を2つ設けて、一方の作動入球部に対応する始動条件契機手段(球検出手段)の作動を契機として当り(特図当り)となる場合に固定始動部への入賞と同じ付与特典を決定するよう構成し、他方の作動入球部に対応する始動条件契機手段(球検出手段)の作動を契機として当り(特図当り)となる場合に固定始動部への入賞とは異なる付与特典を決定するようにしてもよい。
(19) 実施例では、第2の許容態様により普通開閉部材を開放作動する開放パターンとして設定された開放パターン(第3〜第6開放パターンP3〜P6)において、1回の普通開閉部材の開放作動に伴って作動口へ遊技球が入球可能となる時間(実施例の第5、第9、第11、第13〜第15の作動口開放時間TA5,TA9,TA11,TA13〜TA15)を異ならせるよう構成してあるが、これに限られるものではない。例えば、実施例の第3〜第6開放パターンP3〜P6において、1回の普通開閉部材の開放作動に伴って作動口へ遊技球が入球可能となる時間を同じに設定すると共に、開放パターン毎に普通開閉部材を開放作動する回数を異ならせることによっても、開放パターンに応じて始動開閉部材の開放作動が許容される可能性を異ならせることができる。すなわち、1回の普図当りに伴って普通開閉部材を開放作動した際の総開放時間を開放パターン毎に異なるよう設定することで、普通開閉部材を作動する開放パターンにによって作動口へのパチンコ球の入球期待度を変えることができる。なお、開放パターン全ての総開放時間を異ならせる必要はなく、総開放時間が同じ開放パターンを設定してもよい。
(20) 実施例1では、2つの入球部(固定始動部およびゲート部)を有する複合入球部(第1の複合入球部)を枠状装飾体の下方に設けたが、3つ以上の入球部を設けるようにしてもよい。
(21) 実施例1では、枠状装飾体の下方に設けた複合入球部(第1の複合入球部)に、当り判定条件が成立する入球部として固定始動部を設けるようにしたが、当該入球部を開口幅が可変する入球部とすることもできる。
(22) 実施例1では、遊技状態判定手段としてのメイン制御CPUが特定する遊技状態が通常遊技状態(非確変非変短状態)の場合と、第1入球容易状態(第1の変短状態)の場合と、第2入球容易状態(第2の変短状態)の場合とにおいて前記開放判定手段により判定が行われることを契機として前記可変始動部の開閉部材の開放作動を許容する割合が異なるように構成したが、これに限られるものではない。例えば、特定される遊技状態が通常遊技状態(非確変非変短状態)の場合と、遊技状態が通常遊技状態でない(変短状態または確変状態)場合とにおいて前記開放判定手段により判定が行われることを契機として前記可変始動部の開閉部材の開放作動を許容する割合が異ならせるようにして、その他の遊技状態の場合に開放判定手段により判定が行われることを契機として前記可変始動部の開閉部材の開放作動を許容する割合を、通常遊技状態の場合或いは通常遊技状態でない場合と同じ割合に設定するようにしてもよい。
(23) 同様に、特定される遊技状態が通常遊技状態(非確変非変短状態)の場合と、第1または第2入球容易状態(第1または第2の変短状態)の何れか一方の場合とにおいて前記開放判定手段により判定が行われることを契機として前記可変始動部の開閉部材の開放作動を許容する割合が異ならせるようにして、その他の遊技状態の場合に開放判定手段により判定が行われることを契機として前記可変始動部の開閉部材の開放作動を許容する割合を、通常遊技状態の場合或いは第1または第2入球容易状態(第1または第2の変短状態)の何れか他方の場合と同じ割合に設定するようにしてもよい。
(24) 通常遊技状態を特定する場合に第2開放パターンP2に対応する普図当り図柄が決定される割合を、第1入球容易状態(第1の変短状態)において第2開放パターンP2に対応する普図当り図柄が決定される割合より高くすると共に、第2入球容易状態(第2の変短状態)において第2開放パターンP2に対応する普図当り図柄が決定される割合よりも低く設定することも可能である。
(25) 実施例1では、遊技状態として第1入球容易状態(第1の変短状態)および第2入球容易状態(第2の変短状態)を設定して、当り遊技を契機として何れかの状態を付与し得るよう構成したが、入球容易状態を1種類だけ設定するようにしてもよい。また、遊技状態判定手段が特定する遊技状態が確変状態か否か、或いは通常遊技状態か否かにより前記開放判定手段により判定が行われることを契機として前記可変始動部の開閉部材の開放作動を許容する割合が異ならせるようにしてもよい。
(26) 実施例1では、前記第2の許容態様に伴う普通開閉部材の開放作動を、前記第1の許容態様に伴う普通開閉部材の開放作動よりも後に生起するよう設定したが、第2の許容態様に伴う普通開閉部材の開放作動を、第1の許容態様に伴う普通開閉部材の開放作動よりも前に生起するようにしてもよい。
(27) 実施例1では、第2球流下経路の下流に位置するよう入球部としてのゲート部を配置したが、第1球流下経路の下流に位置するようゲート部を配置してもよい。同様に、第1球流下経路に位置するよう入球部としての固定始動部を配置したが、第2球流下経路に位置するよう固定始動部を配置してもよい。また、複合入球部(第1の複合入球部)の2つの入球部(固定始動部およびゲート部)に対して、同じ球流下経路を流下する遊技球が入球し得るよう構成することできる。例えば、複合入球部(第1の複合入球部)の一方の入球部(例えば固定始動部)を第1球流下経路側に偏って配置し、複合入球部(第1の複合入球部)の他方の入球部(例えばゲート部)を第2球流下経路側に偏って配置することで、各入球部に対して入球し易い球流下経路を異ならせることができる。
(28) 実施例1では、可変始動部の下流にゲート部を配置したが、可変作動入球部と可変始動部との間にゲート部を配置するようにしてもよい。この場合は、ゲート部を通過した遊技球が可変始動部に入賞し得ることで、変則的な遊技が行われるのを防止できる。
(29) メイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例1では、メイン制御基板とサブ制御基板(演出制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、メイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例1のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(30) また、演出制御手段(演出制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を演出制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして、演出制御手段(演出制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、演出制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、演出制御手段が兼用することができる。
(31) 演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
(32) 実施例1では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。なお、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球口を備えた遊技機に対して好適に適用することができる。
また、本願には例えば次の技術的思想が含まれている。
(A) 請求項1記載の構成を含む遊技機に関し、
前記第2始動部として、
前記開放判定手段(60a)が開放作動を許容する判定結果となることを契機として開放作動可能な第1の始動開閉部材(135)を有し、当該第1の始動開閉部材(135)の開放作動に伴って前記遊技領域(21)を流下する遊技球が入球可能な第1可変始動部(131)と、
前記開放判定手段(60a)が開放作動を許容する判定結果となることを契機として開放作動可能な第2の始動開閉部材(136)を有し、当該第2の始動開閉部材(136)の開放作動に伴って前記遊技領域(21)を流下する遊技球が入球可能な第2可変始動部(132)とを備え、
前記第1可変始動部(131)への遊技球の入球を契機として取得した情報および前記第2可変始動部(132)への遊技球の入球を契機として取得した情報の夫々を前記始動保留情報として前記記憶手段(60c)に個別に記憶し得るよう構成され、
前記当り判定手段(60a)は、前記第1可変始動部(131)への遊技球の入球を契機とした始動保留情報よりも、前記第2可変始動部(132)への遊技球の入球を契機とした始動保留情報に基づく当り判定を優先して実行するよう構成され、
前記第2可変始動部(132)への入球を契機とした当り判定が当りの判定結果となる場合に、前記第1始動部(31)および第1可変始動部(131)への入球を契機とした当り判定が当りの判定結果となる場合よりも、前記付与特典決定手段(60a)が遊技価値の高い付与特典を決定し得るよう構成され、
前記閉鎖待機時間は、前記開放判定手段(60a)が開放作動を許容する判定結果となってから、前記第2可変始動部(132)の第2の始動開閉部材(136)の開放作動が許容されるまでの許容待機時間より長い時間に設定されたことを要旨とする。
このように、特定の当り遊技において特別入賞部に遊技球が入賞しない閉鎖待機状態の間に、第2可変始動部の第2の始動開閉部材の開放作動が許容される機会を与えることができ、当該特別入賞部の特別開閉部材の作動状態と第2可変始動部の第2の始動開閉部材の作動状態に対する関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。また、特定の当り遊技の間に第2可変始動部への入球機会が生起され得るようにすることで、特定当り遊技の終了後には、遊技価値が高い当り特典が付与される可能性のある第2可変始動部への入球を契機とした始動保留情報に基づく遊技を実行することができ、特定の当り遊技中の第2始動部への入球に対する関心を一層高めることができる。
(B) 前記(A)記載の構成を含む遊技機に関し、
前記付与特典決定手段(60a)として、
付与する当り遊技を決定する当り遊技決定手段(60a)と、
前記第1可変始動部(131)への遊技球の入球が容易な第1入球容易状態を前記当り遊技の後に付与することを決定可能な入球容易状態決定手段(60a)と、
前記第2可変始動部(132)への遊技球の入球が容易な第2入球容易状態を前記当り遊技の後に付与することを決定可能な入球容易状態決定手段(60a)とを有し、
前記第2入球容易状態が付与されていない状態では、前記当り判定手段(60a)が当りの判定結果となることを契機として前記当り遊技決定手段(60a)が前記特定の当り遊技を決定する場合に、前記第2入球容易状態決定手段(60a)が前記第2入球容易状態を付与することを決定するよう構成されると共に、
前記第2入球容易状態が付与された状態では、前記当り判定手段(60a)が当りの判定結果となることを契機として前記当り遊技決定手段(60a)が前記特定の当り遊技以外の当り遊技を決定するよう構成されたことを要旨とする。
このように、第2入球容易状態が付与されていない状態における当り判定に当選することを契機として、前記第2入球容易状態を付与することが決定された場合に特定の当り遊技が決定されるから、当該特定の当り遊技が付与される間に第2可変始動部への入球機会を付与することが可能となる。このため、第2入球容易状態を付与することが決定された場合には、特定の当り遊技後に付与される第2入球容易状態おいて第2可変始動部への入球を契機とした当り判定を途切れることなく行うことができる。また、第2可変始動部への入球を契機とした始動保留情報が記憶手段に記憶されていることが期待できる第2入球容易状態が付与された状態では、特定の当り遊技以外の当り遊技を決定することで、当り遊技が冗長になるのを防ぐことができる。
(C) 請求項1記載の構成を備えた遊技機に関し、
前記開放判定手段(60a)が開放作動を許容するか否かを判定する契機となる前記入球部への遊技球の入球を契機として取得した情報を開放判定保留情報として前記記憶手段(60c)に所定数記憶し得るよう構成され、
前記特定の当り遊技の実行中に、前記記憶手段(60c)が記憶する開放判定保留情報の記憶数に基づいた報知演出を実行する報知手段を備えたことを要旨とする。
このように、特定の当り遊技の実行中に、第2始動部が開放する契機となる開放判定保留情報の記憶数に基づいた報知演出を実行することで、特定の当り遊技の間に入球部に遊技球を入球させて第2始動部の開放機会を取得することを促すことができる。
(D) 前記(C)記載の構成を備えた遊技機に関し、
前記報知手段による報知演出は、前記特定の当り遊技に設定された前記閉鎖待機状態となる以前に行われるよう構成されたことを要旨とする。
このように、特定の当り遊技に設定された特定の閉鎖待機状態となる以前に報知演出が行われるようにすることで、特定の閉鎖待機状態になるまでの間に第2始動部の開放機会を取得することを促すことができ、当該特定の閉鎖待機状態において第2始動部の始動開閉部材の開放作動が許容されることへの関心を高めることができる。