JP6244213B2 - 熱交換器用銅管 - Google Patents
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Description
この熱交換器用銅管では、0.2%耐力(σ0.2)と引張強さ(σB)の比(σ0.2/σB)を0.4以下とすることができる。
本発明の熱交換器用銅管の形態は、例えばレベルワウンドコイル、直管、パンケーキコイル又はバンチコイルである。
本実施形態の熱交換器用銅管の材質は、JIS H3300に規定される合金番号がC1201又はC1220のりん脱酸銅である。具体的には、Cu含有量が99.90質量%以上であり、P含有量が0.004〜0.040質量%である。そして、加工性や導電率の観点から、Cu含有量は99.95質量%以上であることが好ましい。また、加工性と脱酸効果のバランスの観点から、P含有量は0.015〜0.035質量%であることが好ましい。
熱交換器用銅管において、引張強さ(σB)が245MPa未満の場合、十分な破壊圧力を保つことができない。また、引張強さ(σB)がこの範囲のりん脱酸銅管は、JIS H3300 C1201T又はTS、C1220T又はTSにおいて、O材に区分されることになるため、高圧ガス保安法冷凍保安規則関係例示基準別表第5に規定される許容引張応力を、1/2H材として規定することができない。このため、熱交換器に用いる場合、銅管の薄肉化は困難である。
結晶粒径が10μm未満の場合、再結晶が不十分となり、未再結晶の加工組織が残存して加工性が低下する。また、結晶粒径が30μmを超えると、結晶粒が大きくなり、疲労強度の低下や肌荒れなどの原因となる。よって、本実施形態の熱交換器用銅管においては、結晶粒径を10〜30μmとする。これにより、レベルワウンドコイルから巻きほぐして銅管を整直する際にの真直性に優れ、また、熱交換器のL曲げ時にもスプリングバックのばらつきなく対応できる加工性に優れたりん脱酸銅管を実現することができる。
本実施形態の熱交換器用銅管は、管内面残油量が0.1mg/m以下である。熱交換器用銅管において管内面残油量が多いと、代替フロンを使用した場合に、冷媒回路内で代替フロンと残油分が反応してスラッジが形成されてしまい、機器に不具合が生じる虞がある。一方、管内面残油量を0.1mg/m以下にすることにより、代替フロン対応することが可能となる。
本実施形態の熱交換器用銅管は、0.2%耐力(σ0.2)と引張強さ(σB)の比(σ0.2/σB)が0.4以下であることが好ましい。これにより、小さなピッチの曲げにも十分に対応することが可能になる。また、レベルワウンドコイルから巻きほぐして銅管を整直する際の真直性も向上し、更に、熱交換器のL曲げ時にもスプリングバックのばらつきを防止することもできる。
図1〜4は本実施形態の熱交換器用銅管の形態例を示す図である。本実施形態の熱交換器用銅管の種類は、特に限定されるものではなく、溝付管及び溝無管のいずれでもよい。また、溝付管の場合、溝は、内面及び外面のいずれに形成されていてもよく、内面及び外面の両方に形成されていてもよい。更に、本実施形態の熱交換器用銅管は、形態も特に限定されるものではなく、図1に示すようなレベルワウンドコイル、図2に示すような直管、図3に示すようなパンケーキコイル、図4に示すようなバンチコイルなど、種々の形態に適用することができる。
次に、本実施形態の熱交換器用銅管の製造方法について、平滑管又は内面溝付管を製造する場合を例にして説明する。前述したように、本実施形態の熱交換器用銅管は、一般に焼鈍した材料を塑性加工して得られる1/2H材と同等の引張強さと、O材と同等の延性(伸び)を示すことが特徴である。
実施例1〜5として、以下に示す方法で平滑管を製造した。先ず、上記表1に示す組成の直径300mmのビレットを、800〜850℃に加熱後、ビレット中心をピアシング加工し、熱間押出により外径90mm、肉厚10mmの押出素管を作製した。この断面減少率は90%以上であった。
実施例6,7として、以下に示す方法で中間焼鈍を行った平滑管を製造した。具体的には、前述した方法で作製した押出素管を、圧延及び抽伸加工して、外径が22.22mm、肉厚が1.15mmの素管を作製した。その素管を、ローラーハース炉内で、平均昇温速度を10〜25℃/分として加熱し、550〜600℃の温度条件下で、30〜80分間保持して中間焼鈍を行った。更に、焼鈍後の素管に、抽伸を繰り返し、外径が9.52mm、肉厚が0.80mmの素管を作製した。そして、再度、ローラーハース炉で加熱して、600〜650℃の温度条件下で、30〜80分間保持して最終焼鈍を行って、供試材とした。
実施例8,9として、以下に示す方法で内面溝付管を製造した。具体的には、前述した方法で作製した押出素管を、圧延及び抽伸加工して、外径が12mm、肉厚が0.4mmの溝付転造用素管を作製した。この溝付転造用の素管をインダクションヒーターにより中間焼鈍した。次に、中間焼鈍した溝付転造用素管に溝付転造加工を行い、外径7mm、底肉厚0.24mmの内面溝付管を製作した。
Cu及びP以外の成分として、Fe:0.02質量%、Ni:0.01質量%及びSn:0.015質量%を含有する組成にした以外は、前述した実施例8,9と同様の方法及び条件で、内面溝付管を製造した。
転造加工率を、従来の製造条件と同等の30%にした以外は、前述した実施例8,9と同様の方法及び条件で、外径7mm、底肉厚0.24mmの内面溝付管を製造した。
焼鈍温度を385℃にした以外は、前述した実施例1〜5と同様の方法及び条件で、平滑管を製造した。
焼鈍温度を380℃にした以外は、前述した実施例1〜5と同様の方法及び条件で、平滑管を製造した。
前述した方法で作製した実施例1〜10及び比較例1〜3の各供試材(銅管)から、長さ1000mmの管を10本採取し、ピッチを変量してマンドレルを入れて180°のヘアピン曲げを行い、曲げ部の割れや曲げ部の内周側のしわの有無を確認した。
Claims (2)
- JIS H3300に規定されるC1201又はC1220の化学成分を有するりん脱酸銅からなり、
引張強さ(σB)が245MPa以上であり、
結晶粒径が10〜30μmであり、
管内面残油量が0.1mg/m以下であり、
0.2%耐力(σ 0.2 )と引張強さ(σ B )の比(σ 0.2 / σB )が0.3以下である熱交換器用銅管。 - 形態が、レベルワウンドコイル、直管、パンケーキコイル又はバンチコイルである請求項1に記載の熱交換器銅管。
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